東京都議会予算特別委員会速記録第三号

○和田副委員長 萩生田光一委員の発言を許します。
   〔和田副委員長退席、委員長着席〕

○萩生田委員 それでは、本日のトリを務めさせていただきます自由民主党萩生田光一でございます。
 まず初めに、多摩地域における小児医療の確保策についてお伺いをいたします。
 この一月二十四日に、都立病院改革実行プログラムが示され、病院ごとの再編整備計画が明確になってまいりました。
 私は、一昨年のマスタープランの公表前から、都の目指す都立病院改革には高い評価をし、私なりの支援もしてまいったところでございます。しかし、小児医療、とりわけ三多摩の小児医療体制の確保には、単に府中に小児のための総合病院をつくることだけでは解決できず、小児科医の不足という社会的背景や、三多摩の交通事情の不備が渋滞をもたらし救急搬送に時間がかかる実態や、若年世代の流入人口も多く乳幼児が増加している住宅事情、あるいはプライマリーケアは区市町村の役割としながらも、特に、容態が急変しやすい小児の場合、一次、二次、三次の区分が明確にできない、難しいということ、南多摩、西多摩の二医療圏で九床しかないNICU、また、それを補完すべく配備をされたドクターカーの有効性などなど、さまざまな角度からの小児医療の問題点を指摘をしてまいりました。
 すなわち、圧倒的に不足をする小児医療の実態を考えれば、センター的機能を持った病院の建設と同時に、地域医療の確保策は、特に撤退をする地域を中心に、セットで論じなくてはならない重要な問題だということを申し上げてまいりました。
 そこで、本定例会の代表質問では、我が党の山崎幹事長の質問に対し、多摩地域の小児医療体制整備は具体的な促進策を検討していくという答弁をいただいたところですが、都はマスタープランの公表後、今回の実行プログラムの策定までの間、都民の代表である議会の議論や各自治体の医療実態の把握を踏まえて、多摩の小児医療の現況をどのように再認識をしたのか、小児総合医療センターの建設は重要なことですが、加えて、都が地域で果たす役割は何か、お尋ねをいたします。

○長尾健康局長 多摩地域には小児科を標榜する医療機関や医師が区部に比べて少ないなどの実態がございます。全国的に小児医療の確保が困難となる中で、都は、地元自治体との連携のもと、多摩地域の小児医療のレベルアップに率先して取り組む必要があると考えております。

○萩生田委員 都としての役割分担が必要なことは当然だというふうに思います。しかしながら、それぞれの地域によってカバーできる力にはおのずと差があるのはやむを得ないことだというふうに思います。
 私の地元でも、移転の反対は主張しながらも、都立の小児病院だけをあてにしていたのでは小児の充実はできないという判断で、本会議でもお示しをしましたけれども、小児科標榜医に加えて、内科医の先生方も奮起をしていただいて、四十名を超える登録医で、四月以降、現在の休日に加えて、平日の準夜間の一次救急医療を市の夜間診療所で輪番で対応していただくことになりましたし、市が誘致をした東海大学の附属病院では、隔日ではありますけれども、夜間の二次救急のバックアップ体制の準備をいただいているところです。
 しかし、これが、ある意味では限界でありまして、都が繰り返し主張をしてきた、地域医療の確保は基礎的自治体の役割、に沿って地元が努力をしても、結果として、現在の小児の専門病院がなくなる穴は埋めるまでにならないというふうに思うんです。
 その部分は何かというと、明確に二次ですとか三次ですとかいえない、救急を含めたまさに行政的医療、たとえ不採算であっても、だれかがやらなくてはならない、未来に命をつなぐ医療だというふうに思います。
 だれかやってくれと、かねや太鼓でたたいても無理なんですから。都の既存の救急確保事業や初期救急の補助事業の枠組みに合わせるだけでは、協力は得られない、問題の解決はできないのが、まさに現実です。
 そこで、地元に一定のハードルを超える努力はさせるべきでしょうが、一方で二次救急医療体制の整備を初め、現実的に機能するための整備支援は、先ほど野島先生からもご指摘がありましたけれども、地元の要請を待つのではなく、都が政策的に示すべきというふうに思いますけれども、お考えをお示しください。

○長尾健康局長 小児の二次救急医療体制の確保につきましては、都が引き続き積極的に取り組んでまいります。
 都立小児病院移転後の救急医療体制確保のための支援策につきましては、病院経営本部とも一体となった検討の場を設け、既存事業の活用を基本としながらも、地域の実情や医療資源の実態等を踏まえまして、具体的に検討してまいります。

○萩生田委員 局長、例えばNICUについては多摩地区は深刻な問題がございます。平成九年度からNICUの整備事業を都は推進をしておりますけれども、この五年間でふえたのはたった三床であります。
 なぜふえないのかを私は所管の厚生委員会でただしてまいりましたけれども、NICUの整備をする以前に、多摩地区にはその基本的な医療基盤が不足をしているという、こういう実態が明らかになってまいりました。
 すなわち、どなたかNICUやってくれといっても、できる場所や人がいないわけですよ。こういうことを考えますと、今日、ドクターカーという新しいツールでこの補完をしているわけですけれども、今回のプログラムの中では、このドクターカーも、あたかも府中につくる病院に移転をするかのような、こういう記述がございます。
 もともとこのドクターカーというのは、多摩地区の周産期医療の不足を補完するために当時の衛生局が政策的に出した新しいツールであって、それをたまたま都立病院に置いたから、今日、都立の小児病院を基点として運行しているだけであって、これと小児病院とはまた異質のものだというふうに私は思うんです。
 そこで、今回のプログラムの中では、府中に配備をされることになっていることのみ示されているドクターカーについては、今申し上げたように、もともと都立病院のツールではないというふうに私は思います。少なくとも多摩地域には、今日の周産期医療の実態を考えると、わずか五年間で三床しかふえないんですから、このドクターカーについては複数配備が必要というふうに考えますが、ご所見をお伺いします。

○長尾健康局長 現在、都立八王子小児病院に配備されているドクターカーは、地域の周産期医療の向上に成果を上げております。
 都立病院改革実行プログラムでは、府中の小児総合医療センターにドクターカーを配備する計画となっておりますが、複数配備の必要性につきましては、ドクターカーの運行実績等を踏まえまして、今後検討してまいります。

○萩生田委員 要は、この一年半の議論で明確になってきましたのは、小児医療は文字どおりの行政的医療であり、民間の皆さんが好んでは参画をしていただけない、やる気がたとえあったとしても、不採算であって対応ができない、こういう実態であります。
 八王子の小児病院の問題に関していえば、都は、都営病院としての存続は困難ですけれども、ただその機能がすべてなくなってしまった場合には、地域にとって危険であるという認識を十分、都の健康局の方は持っているわけです。地元としては、今まで担ってきたすべての医療のうち、市が責任を持たなくてはならない部分については責任を持つとしても、残念ながら、一・五から二・五にかかるその医療につきましては、三次の周産期医療を初め、あるいはお隣の西多摩の医療圏の皆さん、あるいは広い南多摩の医療圏の皆さんの今日までの通院実態、あるいはまた、わざわざ通院をするために病院の近くに転居をされてきた在宅で頑張る特殊疾病の子どもたちのことを考えると、今までの歴史的背景を考えて、機能の存続は、地元八王子にとっては避けて通れない行政課題だというふうに認識をしております。
 都の一部分でしかない八王子市がどうやってそれを補うことができるといえるのでしょうか。かつての衛生局は、五十万都市で公立病院を持たないのは八王子と相模原だけと繰り返し発言をされ、あたかも市に引き取りを迫るような、そんな様子がございましたけれども、小規模の自治体病院、ましてや小児の専門病院が事業としては成立しないことは、都みずからが一番承知をしているはずであります。
 私の市では、限られた財源で最大の高度医療、二次、三次の救急救命医療に、大学病院の誘致という形、すなわち、公設民営という先進的な取り組みで地域医療の拡大をしてまいりました。明らかに実態は市民病院であるにもかかわらず、公立でないことを理由に、運営に当たっては都の補助の対象とならない状況にあります。
 今さら私はそのことを嘆くつもりはございませんけれども、少なくともこれから先は、多摩の地域医療の、その医療機関の整備状況を特段に考慮をして、既存医療機関のレベルアップ、支援策や、自治体が主体的に取り組む小児医療機能の確保策として、ある程度の広域をカバーをし、一定以上の規模と一定以上のレベルを有する施設には、いいかえれば、経営主体がどうであれ、必要な小児医療の行政的医療を担うものについては、都は具体的な支援策を講じていく新たな支援メニューを創成すべきと考えますけれども、局長のご決意をお聞かせください。

○長尾健康局長 多摩地域は、区部に比べまして小児医療資源が少なく、NICUも同様であること、都立小児病院移転後の地域の小児医療の確保について支援が必要であることなどの状況を踏まえまして、今後設置する検討の場で、新たな支援策の必要性も含め、具体的に検討してまいります。

○萩生田委員 代表質問の中でも、検討の場を設けるということのお示しをいただきました。その中で、今申し上げたような認識で具体論を示して、十九年度には八王子の小児病院は廃止をされる、清瀬の病院は廃止をされるわけですから、当然、同時進行で予算措置もしながら、都が考える多摩の小児医療のあり方を明確に住民に示していくこと、そのことが不安を解消していくことだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

○長尾健康局長 都立小児病院移転後の小児医療の確保につきましては、住民が安心できる医療体制の整備を促進できるよう、できるだけ早期に検討を行います。

○萩生田委員 知事にお尋ねしたいと思うんです。今まで、この小児病院についてはもうくたびれるぐらい議論をしてきました。都立病院改革そのものは、私は高く評価をしたいというふうに思うんですけれども、小児医療については、これはやはり行政的医療の域を出ません。
 残念ながら、三多摩地区においては、先ほど申し上げたように医療基盤が足りなくて、NICUすら整備をできない状況にあるんです。八王子病院の移転後をどうにかしようということでいろいろなことを考えているわけですけれども、実際に今日の小児医療の実態を考えますと、その取り巻く環境からして、手間がかかって、危なくて、採算が合わない、こういう医療を民間の皆さんが喜んで引き受けていただけるという状況にないんです。これは、たとえ不採算であっても、私は、小さな子どもたちの命を守ることは東京の大きな役割だというふうに思います。
 そういった意味で、どこにどんな機能がどのくらい必要なのか、きちんと精査をして、東京都がみずから政策的に示していく必要があるというふうに思うんです。失礼ないい方をすれば、今の健康局、病院経営本部は、都立病院の統廃合に終始してしまって、その後何が必要かということをきちんと都民に知らしめていない、そのことが不安をあおいでいるというふうに私は思います。
 そこで、財政的な問題が当然ございます。小児医療といえどもお金がかかるわけです。これは国も同じ問題ですから、いずれは国に対してきちんとした働きかけをして、小児科ドクターの育成ですとか、あるいは小児診療報酬の見直しですとか、こういったことは当然、国が考えなければいけないことだというふうに思いますけれども、少なくとも東京が、この東京の小児医療をどうしていくのか、不足をする三多摩の小児医療の枠組みをどうやってつくっていくかは、国の応援を待たずとも、先進的に取り組む必要があるのじゃないか、私はこう思ってならないわけでございまして、三多摩の小児医療の確保に向けての知事の決意をお伺いをしたいと思います。

○石原知事 日本の平均寿命が世界最長というゆえんは、その大きなファクターとして、乳幼児の死亡率が他国に比べて極めて低いということもあるようでございます。
 しかし、一方、少子化が進む中で、国家にとって非常に大事な財産であります、次の世代を担う子どもたちを健康に、健全に育成することは、親だけではなしに、社会全体の責任だと思います。
 その中で、親の不安を解消するためにも、小児医療の充実は重要な課題であると強く認識をしております。市町村とも連携して、多摩地域の小児医療の拡充に向けて積極的に取り組む都としても、ご指摘のように、これからの次のステージとして、三多摩に限らず、東京全体で、小児医療というものがだんだん担い手が少なくなって、コストが合わないという条件の中で、どういうふうに全体の医療の中でインバランスとなっているかということを新しい方式で検索しまして、そのデータをもとにして、次の積極的な措置を講じていきたいと思います。

○萩生田委員 ありがとうございます。これはもう再三申し上げているように、かねや太鼓でたたいても解決する問題じゃないですから、民間が、たとえ不採算であっても、それぞれの自治体との信頼関係の中で、ある程度やるぞ、こういう意思を示したときには、今日の公立病院の補助制度に限らず、やはり支援をしてその医療を確保していくということが、これからの東京にとっては必要なことだというふうに私は思いますので、ぜひ今後の速やかな検討をお願いをしたいというふうに思います。
 続きまして、東京都の観光産業振興プランについてお尋ねをいたします。
 都は、石原都政になりまして、観光というのを大きな都政の重要課題に掲げて、一昨年には宿泊税の導入をして、本格的な取り組みを始めました。
 しかし、プランの中身を見ますと、相変わらず区部中心に施策が展開されているという点は否めません。東京の観光振興を図るためには、多摩地域の観光資源の発掘も極めて重要な問題だというふうに思います。
 私の地元八王子には、高尾山という山がございまして、知事もご承知だというふうに思います。標高六百メートル、本格的な登山客には向きませんけれども、気軽なハイキングコースが何通りもあり、小さなお子さんからお年寄りまで、だれでも楽しめる自然豊かな国定公園であります。
 東京出身者であれば幼少期に一度は訪れたことのある遠足のメッカでもあり、登山者数は年間二百五十万人、一つの山では世界一ということであります。山頂付近に位置する大本山薬王院は、宗派を超えて関東一円から多くの皆さんが集う祈りの山であり、中腹にある猿園、あるいは国内最高斜度のケーブルカー、あるいは春の新緑、秋の紅葉の合間を縫って上下するリフトもまさに百八十度のパノラマを見せつけています。冬場には減少する観光客の確保のため、ことしは地元のそば屋さんがキャンペーンを張りまして、登山をしないまでも、ふもとで温かいとろろそばを食べてという中づりを京王線の中に張っておりまして、そのことを見た議員の皆さんもいらっしゃるというふうに思います。
 そこでお尋ねをしたいというふうに思いますけれども、東京都がつくる観光振興策の中で、この高尾山というのは一体どんな位置づけがされているんでしょうか。

○有手産業労働局長 高尾山は私も何回か訪れておりますけれども、今、委員がおっしゃったとおり、大変魅力的でございまして、眺望も抜群で、春夏秋冬、多くの人々から親しまれております。
 お尋ねの東京の観光産業振興プランでは、具体的に高尾山の記述はございませんが、多摩の観光資源につきましても触れております。
 私どもとしましては、都のホームページの「東京の観光」の中で「イチオシ!東京めぐり」の一つのコースといたしまして、高尾山のPRに努めているところでございます。

○萩生田委員 豊かな自然といい、あるいは豊富な動植物といい、観光上も教育上も、私は都民にとっても、あるいは外国の皆さんから見ても、極めて貴重な観光資源だという認識をしているんですけれども、今ご指摘の東京都観光産業振興プランという、何か千客万来の世界都市。アパラチア山脈はカラー写真で入っていて、二百五十万人の観光客が来る高尾山は一言も、文字も入ってないんですよ。こんなことで東京の観光を語れるんですかね、産業労働局は。
 登山者は、京王線の高尾山口という駅を起点にして、さまざまなルートで登頂することができますけれども、高尾山は、登らなくともふもとでの散策を楽しむ方もたくさんいらっしゃいます。高齢の方は、特に武蔵陵への参拝など、好んでお出かけになられます。
 実は、かつて武蔵陵の山門前には、御陵駅、正式には東浅川宮廷駅というのがございました。現在は、その駅広だけが当時の面影を残しておりますけれども、この駅は、実は大正十五年十二月二十五日、大正天皇のご崩御の後、陵が多摩御陵となることが決定して、そして昭和二年一月三十一日に開設されました。
 その後は、天皇陛下初め、皇族の参拝のため、お召し列車が年間数回停車し、そのたびに多くの市民や都民がお出迎えに集まり、それはそれはにぎやかだったというふうにお伺いしております。
 戦後は、車での参拝が多くなり、同駅は使われなくなりまして、そこで八王子市は昭和三十七年、払い下げを受け、その後は陵南会館として一般に開放され、集会やレクリエーション、文化の展示会場として親しまれてまいりました。
 しかし、平成二年、昭和天皇の大喪の礼に反対を唱える心ない団体のゲリラ的放火がたびたび問題になっているさなか、不審火によって全焼してしまい、今日ではその跡形もなくなってしまいました。
 私も、幼少のころ、この駅舎に行った覚えがございますけれども、天皇陛下が使った大きなトイレが印象的でございました。まさに気品と風格のある、すばらしい、格調高い駅でありました。
 そこで、私は、この駅舎を復元して、例えば昭和を振り返る写真館や崇敬館、大正や昭和の歴史的博物館として常設展をし、武蔵陵と一体として活用すれば、参拝客を含め、有効な観光資源になると考えます。
 市有地になっているとはいえ、用途地域に風致地区がかかっており、いずれにしても都の協力なくして活用はあり得ない状況にあります。
 御陵のみならず、ふもとには梅園や、二千種類の桜が咲き乱れる林野庁の森林科学園、八王子城跡を初めとする史跡や南浅川の清流、自然を生かした数々の料理店など、まさに楽しみ方がたくさんございます。これらの観光資源をつなげば、観光ルートの再構築が可能と考えます。
 そこで、産業振興プランに記述のない、ふもとの観光ルートの再構築について所見を伺います。
 あわせて、これらを回遊性を図る上で支障となっているのが、JRと京王が乗り入れている高尾駅であります。高尾駅は、南北の往来ができない状況になっており、入場券を買わなくては、その行き来ができません。これは、観光地としては大変ネックであり、地元の皆さんも商店会を中心に検討会の立ち上げをして、JR等へも働きかけはしておりますが、前向きな姿勢は感じられず、整備費用については地元市負担を前提としております。
 日常生活の面ばかりでなく、観光振興の視点からも、高尾駅を南北につなぐ自由通路の設置は急務と考えますが、都の支援について伺います。

○有手産業労働局長 今お話のありました御陵駅、私も先生と同じ写真を見ておりますけれども、なかなか立派な観光資源ということで、非常に提案としては、政治家らしい、大変いい提案だと思いますけれども、私の方でこれについて即答はできません。
 ただ、今お話のあった、ふもとを含めた観光を考えるべき、これはすぐにでもできる話でございまして、これにつきましては、高尾山とその周辺地域には、お話のように、高尾梅郷とか多摩森林科学園等の観光資源や多摩御陵がありまして、これらを結びつけた観光ルートを開発することにより、観光の魅力をさらに引き出すことができると考えております。
 現在、八王子市とも連携をとりまして、八王子市内のお勧め観光スポットを都のホームページで取り上げておりますけれども、そういったところにも、こういった新しい先生のご提案を踏まえて、地元八王子市と役割分担も含めて協力、連携を行いまして、観光ルートの再構築と、それから旅行者の誘致と、こういったことで先生のご質問に答えたいと思います。

○勝田都市計画局長 高尾駅の件をお答え申し上げます。
 JR線と京王線の結節点でございます高尾駅は、南北を結ぶ自由通路が設置されておりませんので、駅周辺の快適な歩行環境が確保されていない状況となっております。
 自由通路を含めた駅周辺のまちづくりにつきまして、現在、地元市が検討を進めているところでございまして、都としてはその動向を見守りつつ、必要に応じて支援してまいります。

○萩生田委員 山口のふもとには、東京都の高尾自然科学博物館がございます。行政評価の中で廃止が適当とされ、今日、廃止をし、取り壊しをするか、地元の八王子市に移管するかを協議しているというふうに聞いておりますけれども、現況はどうなっているのか。
 あわせて、仮に市に移管になった場合、高尾自然科学博物館を市がほかの目的に活用を図ることはできるのかどうか、お尋ねいたします。

○横山教育長 高尾の自然科学博物館につきましては、平成十二年の行政評価におきまして、廃止が適当との評価を受けましたが、その後、都として策定しました都庁改革アクションプランにおきまして、そのあり方を抜本的に見直すこととされました。
 このため、平成十三年十二月に、都と八王子市との間に東京都高尾自然科学博物館問題検討協議会を設置しまして、これまで八回にわたりまして協議を進めてまいりました。
 この協議会では、高尾自然科学博物館を八王子市に移管することになった場合の条件等を含め、今後のあり方について協議を進めているところでございます。
 都教育委員会としての移管する場合の基本条件は博物館機能の継続ではございますが、高尾自然科学博物館を博物館以外の用途にも活用することにつきましては、八王子市の意向を尊重しつつ、高尾自然科学博物館問題検討協議会において具体的に協議してまいりたいと考えております。

○萩生田委員 都が要らないと判断する博物館は、市も要らないんですよね、正直いって。
 ですけれども、先ほどお話ししたように、二百五十万人の観光客がいらっしゃる。間もなく圏央道が開通すれば、三百万、三百五十万に化けるかもしれない。そのときに、ふもとにある、あの鉄筋三階建ての建物というのは、何か使い道があるんじゃないか。
 今、要るか要らないかということを東京都が八王子と決着をつけるんじゃなくて、将来また違う提案はあるんじゃないかと、私はそう思っているんですけれども--何か副知事はそうじゃないみたいですけれどもね。
 かつて、東京都のユースホステルというのが、その隣にあったんです。私は当時、市議会でしたけれども、これの廃止のときにも反対したんですよ。何でかというと、高尾は宿泊施設がないから。ところが、宿泊をしてでも、高尾山から陣馬、景信というフィールドを歩きたいという都民や観光客、いっぱいいたんです。
 ですから、ユースホステルの必要性はなくなったけれども、何らかの宿泊施設にかえるべきじゃないかと、私、当時は地元として声を大きくいったんですけれども、力及ばず、解体されました。
 解体後、どうやって使うんだっていいましたら、当時の所管の東京都の説明では、観光バスがとめられる駐車場をつくると。観光地として観光バスがとめられないのは不便だということだったんで、まあ、それはしようがないかなと思って今日まで待っているんですけれども、いまだに駐車場の整備もされない。
 何でかといいますと、高尾新橋という橋があって、それを渡らないとその敷地へ入れないんですが、この橋の権原が確認できないんで、都としてはどうにも支援ができないと、こういうんですよ。権原が確認できない橋を、東京都は重機やダンプを全部渡らせて、解体して、がらまで運び出したんですよ。こんなばかな話はないじゃないですか。
 ぜひ、こういう反省に立って、今後、高尾自然博物館については、都から市に移管されたとしても、高尾山周辺の観光資源として有効な活用ができないかどうか、都としても何らかの支援や、あるいは知恵を与えていただきたいというふうに思いますけれども、いかがですか。

○有手産業労働局長 せっかくのお話なんですけれども、お話の高尾自然科学博物館につきましては、現在、先ほど教育長が答弁しましたように、都と八王子市の間で移管について協議中でございまして、このような段階でありまして、この協議の推移や、地元自治体の観光振興への取り組みの動向を見守って対応したいと思います。

○萩生田委員 知事、先日、私、久しぶりに高尾山に登ってまいりまして、貴乃花親方と豆まきをしてきたんですけれども、外国人のお客さんがたくさんいらっしゃいまして、カメラを手に持って随分散策されていました。
 薬王院の方にお伺いしましたら、圧倒的に最近、観光客がふえている。なぜかといいますと、東京へ滞在している観光客、外国人の方は、富士山に行きたいというふうにツアーコンダクターにいうんだそうです。
 ところが、富士山の場合は、日帰りで帰るにはちょっと苦しい距離がありますし、あるいは冬場なんていうのは、完全な防寒具着てないと、とても登れないわけですね。で、やむを得ず、滑りどめで高尾山がいいですよと勧めると、外人の皆さんは渋々登るんだけれども、登っておりたときには物すごく感激をして帰って、それが口コミでどんどんどんどん広がって、最近、東京あたりでコンサートをやる外人タレントは、ほとんどみんな高尾山に登るというのが実態なんだそうでございまして、こんなことを考えますと、将来的には、宿泊施設を整備して、さらに東京の観光の幅を広げることもできるんじゃないかと思います。
 そこで、環境庁長官として、みずから東海自然歩道の整備もされた都知事として、高尾山に対する思いをお聞かせいただきたいなというふうに思います。
 あわせて、先ほど御陵駅の復興という提案をしました。御陵駅といいますか、私は、御陵に参拝する皆さんが、文化的な、あるいは歴史的な、そういう資料を見て、改めて昭和という時代、あるいは大正という時代をぜひ外国人の皆さんにも知っていただきたいなと。
 我々が外国に旅行に行きますと、当たり前にその国の王の墓ですとか、君子の墓というところに案内されて、その歴史背景というのは同時に資料館で学ぶことができるわけですから、そんな点をぜひお力をいただきたいというふうに思います。
 ぜひ、場所がぴんとこないと思いますので、一度ご視察においでいただきたいと思うんですが、御陵駅から参道に向かってのロケーションというのは、ドラマの撮影なんかにもしょっちゅう使われる、すばらしいところでございまして、神宮の絵画館前に劣らない風格があると私は思っているんです。すばらしいです。
 ちょうど甲州街道に七百七十一本のイチョウ並木があって、そして参道に入りますと四百五十メーターのケヤキ並木がありまして、鳥居をくぐりますと、大杉の間を玉砂利がずっと敷いてあって、私のような者でも、あの玉砂利の上を踏みしめて歩きますと、何か日本人の魂を揺さぶられるような、そんな思いがいたします。
 私は、知事は政治家として、あるいは作家として、昭和という時代を先頭で駆け抜けたお一人だというふうに思うんですよ。ぜひ知事は、今日、平成の東京の、首都の知事として、今、都政を預かっているわけですけれども、引き続きやるのかどうか、ご決心をされてからで結構だと思いますけれども、その都政にかける決意を陛下の御前にご報告され、ご参拝されてはいかがかというふうに思いますけれども、ご意見をお聞かせください。

○石原知事 萩生田委員が熱弁を振るわれたとおり、高尾山が非常に変化に富む、すばらしい観光地であることは、私もよく存じておりますが、今までと違った、視点を変えて、またいろいろな可能性を模索するために、ぜひ一度伺いたいと思っております。

○萩生田委員 お待ちをしております。
 続きまして、西南部物流の拠点整備についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 実は、私どもの八王子市川口町には、百七十ヘクタール、五十万坪に及ぶ都市整備公団の土地がいまだ手つかずで残っておりまして、これは当初、宅地として、第二のニュータウンとして、地元地権者の皆さんから買い上げたものであります。
 しかし、昭和から平成にかけて、住宅需要はもう要らないんじゃないかということで、住宅・都市整備公団もみずからリサーチパーク計画という企業の研究都市をつくろうということで、地元に提案の変更をしてまいりました。
 そのときには、実はもともとの目的と違うじゃないかということで、地元で訴訟まで起きたような経緯もあるわけですけれども、時代の変化に合ったものをつくろうということで、公団と都が主体的になって、このリサーチパーク計画を地元へ落としてまいりました。
 特に、平成四年には、当時の住宅・都市整備公団の土地区画整理事業として手をつけようということで、都市計画と環境アセスメントの手続を開始したものの、オオタカの営巣が確認されたことにより、手続が中断してしまいました。
 さらには、その後の社会状況の変化により、低迷する企業の研究開発投資の減少などと相まって、いまだに公団による事業化の見通しが立っていない状況にあります。
 土地を保有し、事業の予定者である公団も、とっくに事業が成立しないことは承知しているはずなんですが、組織の保身のため、正式にギブアップをしないで、今日まで来ております。
 今後、どのようになるか、先が見えない状況の中で、公団はどのように対応していこうとしているのか、お尋ねしたいと思います。

○勝田都市計画局長 八王子市川口地区の開発についてでございますが、今、先生からもご説明あったとおり、大部分の土地を所有いたします都市基盤整備公団とは、地元八王子市とともに、かねてより協議を続けてまいりました。
 しかしながら、平成十三年十二月の特殊法人等整理合理化計画、この趣旨等から、公団がみずから整備を行うことは極めて困難になったと認識しております。

○萩生田委員 ちょっと時間がないので飛ばしますけれども、この土地は、リサーチパークとしては成立しないというふうに地元にささやかれたのは、もう数年も前なんです。それは、東京都も同席した中での報告でありました。そして、その代替案として八王子市に提案されたのが、西南部物流の拠点整備という案でございまして、これは局長、よくご存じのことだというふうに思います。
 ところが、今日、その西南部物流拠点の整備のための検討会をしておりますけれども、具体的にこの場所を活用するという案はなかなか示されないで、あたかも広域的に整備するという前提で、青梅ですとか、日の出ですとか、あきる野ですとか、それらのインターに分散型の整備を前提にお話をしているように私は思います。
 何も一カ所に整備を固める必要はないわけですから、そのことは私は結構なことだというふうに思いますし、青梅は青梅、日の出は日の出の、その土地を生かしたさまざまな活用の方法があるというふうに思うんです。
 しかし、住宅をつくるから土地を売れといわれた地主、何十年も待ったけれども、住宅をつくらなくて、リサーチパークというものをつくる。リサーチパークって何だろうなと、よくわからなかったけれども、公団や都がお墨つきを与えてやるんだから、間違いないだろう。もうちょっと待ってくれ。そして、ここへ来て、リサーチパークがもう紛れもなくだめになるというのに、この後の計画が全く示されない中で、はしごだけ外されてしまうようなことがあれば、八王子にとっては大きな痛手だというふうに思います。
 そこで、私は、このリサーチパーク計画につきましては、今お示しした、この公団の土地の活用を含めて、とりあえず東京都が八王子市にとおっしゃったんですから、八王子を第一義的にその整備を考えるべきじゃないかというふうに思いますけれども、ご意見をお聞かせいただきたいと思います。

○勝田都市計画局長 都は、現在、西南部物流拠点の整備を促進するために、関係の市や町に対しまして、基本計画等にその方針を位置づけ、まちづくりとの整合を図るよう調整を進めているところでございます。
 今後、お話にございます圏央道の八王子北インターチェンジの周辺など、五つの候補地の中から、事業成立の可能性の高い箇所を選定するとともに、物流拠点の整備計画案の策定に向け、市や町、事業者等の関係機関と検討を進めてまいります。
 その際、今、先生からいただきましたご意見も十分尊重させていただきたいというふうに思います。

○萩生田委員 いうならば、地元としてはローリングをしてきた。そして、ローリングの相手は、紛れもなく公団でありますけれども、公団がダイレクトに計画変更するんじゃなくて、その都度、変更については都がオーソライズしてきたわけですから、我々からすれば、都と公団は一体だといっても過言ではない状況にあるわけですから、この今までの歴史的な経過を踏まえて、この土地の活用、西南物流の設置場所、ぜひ、これ、地元を尊重して、今後も話し合いをしていただきますようにお願いしたいというふうに思います。
 そこで、森林の保全についてお尋ねしたいというふうに思います。
 特に、残土の処理についてお尋ねをしたいんですが、残土処理については、これまで多摩地域において、林地開発の名のもとに多くの谷戸が埋められている実態がございます。
 また、森林法の許可を受けた範囲を超える量の残土が埋め立てられ、結果として中止命令や復旧命令、あるいは昨年は告発に至った事件もございます。
 平成十二年度に自然保護条例が改正され、十三年度に新たに土砂等の埋め立てが開発許可の対象となったが、その規制がどのように実施されているのか、何点かお尋ねしたいというふうに思います。
 まず初めに、丘陵部において土砂等の埋め立てを行う場合、自然保護条例ではどのような扱いになるのか、お尋ねします。簡単で結構です。

○小池環境局長 東京における自然の保護と回復に関する条例では、改正条例が施行されました平成十三年四月から、自然地において土砂等の埋め立てを行う場合、市街化調整区域では一千平方メートル以上、市街化区域では三千平方メートル以上のものは知事の許可を要することといたしました。
 また、許可に当たりましては、土砂等の崩落による被害が生じるおそれがないこと、五〇%以上の緑地が確保されていることなどの基準に適合し、かつ土地所有者の同意が得られることなどが要件となっております。

○萩生田委員 新条例の施行後は八件と聞いていますけれども、問題なく進んでいるというふうにお伺いしております。
 そこで、都が許可をするに当たって、地元自治体の意向を尊重することが重要だというふうに私は考えますけれども、自然保護条例の許可に際して、地元自治体の意見はどのように反映されるのか、お尋ねします。

○小池環境局長 土砂等の埋め立てを含む開発案件につきましては、都の関係機関及び地元自治体で構成します開発連絡調整会というものを置きまして、そこで十分に意見交換した上で許可手続を行っております。
 また、土砂等の埋め立てによって、地元自治体の管理する河川や公園等に影響を及ぼすと認められる場合には、当該自治体の同意を許可要件といたしまして、地元自治体の意見を反映させております。

○萩生田委員 土砂等の埋め立てが不適正に行われた場合、事業者に対する措置だけでは解決が困難な状況にあることも予測されます。
 八王子市では、昨年十月に八王子市土砂等による土地の埋め立て等の規制に関する条例を改正して、事業者のみならず、当該土地の所有者にも土砂の流出等による災害発生の防止を図るための土地の適正な維持管理に努めることなどを責務と課し、不適正処理の発生を防止する対応を図っています。
 都においても、不適正な土砂等の埋め立てを未然に防止するような対応を強化すべきというふうに考えますが、局長の決意を聞きたいと思います。

○小池環境局長 自然保護条例改正以前におきましては、不適正に土砂が埋め立てられ、地元自治体が現在も対応に苦慮している事例があることは承知しております。
 改正条例の施行によりまして、現在、このような問題は新たに発生しておりませんが、今後とも、関係部局や地元自治体との連携を強めますとともに、現場の立入検査や事業者指導をさらに強化し、不適正な土砂等の埋め立てが行われないよう、万全の対応に努めてまいります。

○萩生田委員 今、局長から、問題は発生していないという答弁をいただきました。違法性がないということで許可がなされる地元自治体にとっては、実はその残土処理といいますか、林地開発を含めて、その自体、そのものが既に問題なんです。
 極論を申し上げれば、現行の法令、条例で規制しても、申請時の条件が整えば、結果としては多摩の丘陵地帯の谷はすべて埋められるといっても過言ではない状況にございます。
 社会問題となりつつある残土処分は、民間、公共、その発生の有無はともかくとして、その受け入れを各市の条例や森林法などの現行体系で解決することは困難だというふうに思います。例えば、奥まった森林区域と里山や近郊森林は、防災、安全上の観点からの別途の規制が必要だというふうに思いますし、土砂の搬入ルートや集落との距離なども今後は規制が必要だというふうに考えます。
 都は、広域行政の観点から、土地所有者の責任規定、あるいは搬出業者の責任規定等、明確な条例の強化が今後も必要だというふうに私は思います。
 あわせて、公共にせよ、民間にせよ、東京都内から発生する建設残土をとめることはできないわけですから、環境局はここまで、産労の林務課はここまでというような今までの姿勢ではなくて、やはり都市計画局や建設局もきちんと入って、庁内横断的な組織をもって、都内で発生する建設残土については、政策的にどうやって処分していくのか、どうするのかということをきちんと検討していただくように強く要望しておきたいというふうに思います。
 最後に、心の東京革命に関連して、幾つか教育問題をお尋ねしたいと思います。
 男女共同参画社会の基本理念について都教委の見解を伺いたいわけなんですけれども、一部の学校で、男らしさや女らしさを否定するような行き過ぎたジェンダーフリー教育が行われております。
 私は、男女共同参画社会のその精神は大いに評価したいというふうに思うんですけれども、一方、日本人として大切にしてきた男性らしさ、女性らしさも、これまた大切に継承していかなくてはいけないことだというふうに思います。
 都教育委員会は、このことをどうとらえているのか、お尋ねします。
 加えて、一部には、画一的に男性と女性の違いを一切排除しようという意味で、ジェンダーフリーという言葉を使っている実態がございますけれども、ジェンダーフリー教育という用語は改めるべきではないでしょうか。都教委の見解をお尋ねしたいというふうに思います。

○横山教育長 男女共同参画社会は、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる社会でして、決して男らしさや女らしさを否定するものではございません。
 都教委が進める男女平等教育は、東京都男女平等参画基本条例に基づきまして、性別にかかわりなく、個人として尊重される男女の本質的平等の理念を児童生徒に理解させ、具体的に実現することを目指すものでございます。
 これまで、男女共同参画社会の実現に向けて、社会的、文化的に形成された性別にかかわりなく、個性や能力を十分に発揮するという意味で、ジェンダーフリーという言葉を使用してまいりました。
 しかし、現在、男女の区別を一切否定するような極端な意味で使われている場合もありますので、今後は誤解を招かないよう、ご提言の趣旨を踏まえ、用語の使い方について検討してまいります。

○萩生田委員 やはり行き過ぎたジェンダーフリー教育というのは、これは是正していくべきだというふうに思います。
 今後、教育現場でこのことはどのように対応していくのか。我々親にとっては大変不安な問題でありますので、教育長の明確な答弁と、もし担当副知事のご意見がございましたらお示しいただきたいと思います。

○横山教育長 ご指摘のとおり、一部に、男女の区別をなくしたり、画一的に扱ったりして、男女の違いを一切排除しようという意味でのジェンダーフリー教育が進められていることは、児童生徒に誤った認識を与えますので、先ほど申し上げました男女共同参画社会の基本理念を踏まえた指導の徹底を図ってまいります。
 今後とも、都教育委員会は、人権教育の推進に努めますとともに、東京都男女平等参画基本条例に基づき、性別にかかわりなく、個人として尊重される社会の実現に向け、男女平等教育の推進に努めてまいります。

○福永副知事 ただいまご論議をお聞きしておりまして、ご指摘のとおり、一部に男女の区別をなくしたり、画一的に扱ったりというような、男女の違いを一切排除しようという意味でのジェンダーフリー教育が進められていることにつきましては、児童生徒に誤った認識を与えるという意味では、男女共同参画社会の基本理念を踏まえた指導の徹底を図っていく必要があるというふうに認識しております。

○山本委員長 萩生田委員の発言は終わりました。(拍手)
 以上で、本日予定いたしました質疑はすべて終了いたしました。
 なお、二十四日は午前十一時から理事会を控室で、また午後一時から委員会を本委員会室で開催いたしますので、よろしくお願いいたします。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後九時十七分散会

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