厚生委員会速記録第七号

令和八年六月十八日(木曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長浜中のりかた君
副委員長かまた悦子君
副委員長龍円あいり君
理事山口  花君
理事伊藤しょうこう君
理事米倉 春奈君
せりざわ裕次郎君
ひがしゆき君
東  友美君
高野たかひろ君
原 のり子君
岩永やす代君
うすい浩一君
荒木ちはる君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉局局長高崎 秀之君
次長理事兼務浅野 直樹君
理事遠松 秀将君
総務部長森田 能城君
企画部長DX推進担当部長兼務柳橋 祥人君
生活福祉部長石塚  宣君
子供・子育て支援部長天野 哲史君
高齢者施策推進部長新内 康丈君
障害者施策推進部長梶野 京子君
政策推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務佐藤 公治君
子供・子育て施策推進担当部長瀬川 裕之君
総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務榎本 光宏君
高齢者施策推進担当部長木村 総司君
保健医療局局長山田 忠輝君
次長理事兼務荒田 有紀君
技監感染症危機管理担当部長事務取扱小竹 桃子君
理事花本 由紀君
総務部長加藤 みほ君
企画部長DX推進担当部長兼務犬飼陽一郎君
医療政策部長新倉 吉和君
健康安全部長神永 貴志君
感染症対策部長竹中 雪与君
政策推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務繁宮  賢君
医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務宮澤 一穂君
食品医薬品安全担当部長稲見 成之君
感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務西塚  至君

本日の会議に付した事件
福祉局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十三号議案 令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費 福祉局所管分
・第百二十八号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第百二十九号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
・第百三十号議案 東京都幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百四十九号議案 杉並区の児童自立支援施設に係る事務の受託について
・諮問第三号 地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問について
保健医療局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十三号議案 令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 保健医療局所管分
・第百五十号議案 備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについて

○浜中委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉局及び保健医療局関係の付託議案の審査を行います。
 これより福祉局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十三号議案、令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費、福祉局所管分、第百二十八号議案から第百三十号議案まで、第百四十九号議案及び諮問第三号、地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○高野委員 都民ファーストの会、高野たかひろです。よろしくお願いします。
 まずは、障害者支援施設等物価高騰緊急対策事業について伺います。
 長引く物価高騰は、都民生活だけでなく、障害福祉をはじめとする支援の現場にも深刻な影響を及ぼしています。
 こうした状況を踏まえ、都民ファーストの会東京都議団としても、先般、小池知事に対し、物価高騰の影響に対応するための緊急要望を行い、福祉施設などへの支援を途切れることなく継続するよう求めてまいりました。
 今回、補正予算に障害者支援施設などへの物価高騰対策が盛り込まれたことは、現場の安定的な運営を支える上で重要であると評価しております。障害者支援施設やグループホーム、生活介護、放課後等デイサービス、相談支援などは、障害のある方とご家族の暮らしを支える大切な地域の基盤です。
 一方で、現場からは、食材費が上がっても、利用者負担にそのまま転嫁することはできない、光熱費や送迎の燃料費が増え、日々の運営を圧迫している、支援の質を落とさないよう職員の工夫と努力で何とか持ちこたえている、そういった声を寄せられています。
 今回の事業は、物価高騰の影響を受ける障害者施設などの運営を支えるものです。福祉サービスは利用者負担に転嫁しにくく、現場の努力だけでは限界があります。
 そこで、東京都は、今回の支援を通じて、どのような効果を見込んでいるのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 今回の補正予算案は、令和八年七月から令和九年三月までの九か月を対象に、利用者への価格転嫁が困難な食材費や光熱水費等について、都独自に障害者支援施設等に対して支援金を支給するものでございます。
 事業の実施により、物価高騰に直面する事業者の負担軽減を図ることができ、障害福祉サービスの安定的な提供や利用者に対するサービスの質の確保に資するものと考えております。

○高野委員 ありがとうございます。
 食材費や光熱費、水道費の負担を軽減し、障害福祉サービスの安定的な提供と質の確保につなげていくとのこと、こうした支援は厳しい運営環境にある事業者にとって重要ですが、制度を実際に活用してもらうためには、支援の内容が現場に確実に届くことが不可欠だと思います。
 また、支援制度があっても、情報が届きにくかったり、申請手続が負担となったりすれば、特に小規模な事業所ほど活用しづらい面があります。
 必要とする施設、事業所に確実に支援を届けるため、都としてどのように周知し、申請支援に取り組んでいるのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 令和七年四月から十二月までの物価高騰緊急対策事業では、補助対象となる事業者に対してメールを送付し、事業を案内するほか、事業者が着実に申請手続を行えるよう、申請受付開始時や受付期間の終了前などのタイミングで複数回周知を行いました。
 また、申請方法について分かりやすくまとめた資料を作成し、申請受付開始前に事業者に案内するなど、申請手続に関する理解促進を図るほか、申請に係る問合せが集中する時期にも柔軟に体制を組んで対応できるよう、補助金審査等の業務に委託事業者を活用いたしました。
 今後も多くの事業者が事業を活用できるよう、周知や申請手続の支援に取り組んでまいります。

○高野委員 ありがとうございます。
 事業所によっては、受付開始期間や終了期間を失念することも多くて、それらをメールで事前に知らせてくれるのはとても親切なサービスだと思います。
 障害福祉の現場は、物価高騰の中でも、利用者の食事、日中活動、送迎、相談支援などを止めることなく支え続けています。
 今回の都の支援が、障害のある方の暮らしの安心と、現場で働く支援者の踏ん張りを支えるものとなるよう、丁寧な周知、迅速な執行、そして現場実態の把握を進めていただくことを要望し、次の質問へと参ります。
 続いては、保育所等物価高騰緊急対策事業について伺います。
 物価高騰が長期化する中、保育所などでは、食材費や光熱費の上昇が施設運営に大きな影響を与えています。保護者の方々からも、給食の質は守られているのか、そういった不安の声があると受け止めています。
 保育所の給食は、単なる食事ではなく、子供たちの成長を支える大切なものであり、栄養バランスやアレルギー対応など、保育の質にも直結します。
 こうした中、都が補正予算において保育所などの負担軽減に取り組むことは重要であり、評価いたします。
 一方で、今回示されている、最大およそ一人当たり一万九百円という支援額がどのような根拠に基づき、現場の負担増をどの程度軽減できるのかを確認する必要があります。
 そこで伺います。今回、食材費、光熱費の高騰分として、最大およそ一人当たり一万九百円とした積算根拠はどのようなものなのか伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 保育所等に対する物価高騰緊急対策事業の補助基準額につきましては、現在実施中の支援単価と同額の児童一人当たり月額千二百十五円となっております。令和八年七月から令和九年三月までの九か月分を補助した場合につきましては、最大約一万九百円となってございます。

○高野委員 ありがとうございます。
 ただいまの答弁で、児童一人当たり月額千二百十五円を、令和八年七月から令和九年三月までの九か月分補助することで、最大およそ一万九百円となることを確認いたしました。
 長引く物価高騰の中、食材費や光熱費の上昇分を支援し、保育所などの負担軽減を図ることは、子供たちの給食や質、そして安全・安心な保育環境を守る上で重要です。
 都においては、区市町村と十分に連携し、本事業の趣旨を各施設に丁寧に周知するとともに、必要な支援が保育現場に迅速かつ確実に届き、保護者への負担転嫁の防止にもつながるよう、着実に取り組んでいただくことを要望し、次の質問に参ります。
 続いては、保護施設物価高騰緊急対策についてお話を伺います。
 今回の補正予算案では、物価高騰に直面する保護施設に対し、食材料費や光熱費の負担を軽減するため、保護施設物価高騰緊急対策事業が盛り込まれました。
 保護施設は、生活困窮、高齢、障害、疾病など、複合的な課題を抱える方々を支える重要なセーフティーネットです。また、私の住む世田谷区のように、区内に保護施設が限られる地域では、必要な支援を区外、区の外の施設や都内全体の受皿に頼らざるを得ない場合もあります。
 だからこそ、区内に保護施設が限られる地域においても、必要な方が適切な支援につながるためには、都内全体の保護施設が安定的に維持されることが不可欠であり、物価高騰の影響によって、施設運営が不安定化し、支援の質を低下させないことが重要だと考えています。
 そこで伺います。今回の保護施設物価高騰緊急対策事業について、都は、医療保護施設を含む保護施設において、食事や空調、利用者の生活環境などを守り、安定的な運営を確保すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○石塚生活福祉部長 都は、物価高騰に直面する保護施設の負担軽減に向けた緊急対策として、令和八年七月から令和九年三月までの九か月を対象に、都独自に支援を行います。
 具体的には、食材費及び光熱費の高騰分に係る経費として、一人一月当たり約四千三百円を支給いたします。
 事業の実施により、保護施設の安定的、継続的な運営及びサービスの質の確保に資するものと考えてございます。

○高野委員 ありがとうございます。
 物価高騰が続く中、食材費や光熱費の上昇は、施設の経営だけではなく、利用者の食事や療養環境、日々の暮らしに直結する問題です。
 今回の支援が、医療保護施設を含む保護施設の負担軽減につながり、支援を必要とする方々の生活環境やサービスの質が確実に守られるよう、施設の実情を丁寧に把握するとともに、必要な施設へ速やかに支援を届けていただくことを要望し、質問は終わらせていただきます。

○岩永委員 それでは、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例について、質問をいたします。
 今回の条例改正は、杉並区立児童相談所の設置に伴い、杉並区を都の児童相談所の所管区域から外し、東京都杉並児童相談所の名称を東京都多摩中部児童相談所に改めるものです。
 また、多摩中部児童相談所の所管区域に小金井市と国分寺市を追加して、三鷹市、武蔵野市と合わせて、四市を所管する体制に再編するという内容になっています。
 今回の条例改正後、杉並区での児相機能を一旦再編した後に、計画では二〇二九年、令和十一年に武蔵野市へ移転するとされています。現在の杉並区から暫定的に武蔵野市へ移り、その後、さらに所管四市のいずれかへ再移転するという、二段階の移転になると聞いております。
 しかし、移転には当然費用がかかりますし、様々な負担も生じます。恒久的な移転先を先に確保した上で移転するよう検討するべきです。
 今回の多摩中部児童相談所の設置と、それに伴う管轄変更について、都立杉並児童相談所の管轄自治体である三鷹市、武蔵野市とは協議を行わなかったのでしょうか。仮に関係市が協議に入っていれば、自治体とも連携して、適地の選定などがスムーズにいったのではないでしょうか。一度の移転で完結できるような協議ができなかったのか疑問に思います。
 そこで、協議の経過と、武蔵野市、三鷹市との情報共有の在り方、さらには、今後、多摩中部児童相談所の管轄に加わる小金井市、国分寺市とはどのように情報共有や協議を進めてきたのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、深刻化する児童虐待に対応するため、管轄人口や交通の利便性等を考慮して、令和四年度に多摩地域児童相談所配置計画を策定し、多摩地域の児童相談体制を再編、強化することといたしました。
 本計画の策定に当たりましては、全ての区市町村が参画する児童相談体制等検討会におきまして、管轄区域の考え方や、都と区市町村の効果的な連携方策等について、意見交換を実施しております。
 また、市長会、町村会におきましても、児童相談所の管轄区域の見直しについての説明を実施いたしました。
 本計画による多摩中部児童相談所に係る児童相談所の設置場所につきましても、関係する四市と意見交換を実施した上で決定してございます。

○岩永委員 ご答弁では、関係四市と意見交換を行ったということでしたが、結果として、二段階移転という負担の大きい計画になってしまいました。
 移転に伴う子供や職員への負担、財政的な負担を最小限にするためにも、関係自治体内部で移転地を先に確保するという選択肢を検討すべきだったと考えます。
 今後は、関係自治体を実質的に巻き込んで、移転計画の合理性、また実効性を高める協議体制を求めておきます。
 次に、杉並児童相談所の建物は、二〇二九年、令和十一年まで使用するとされておりますが、その後の施設の具体的な活用方法や跡地利用の考え方について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 現在の杉並児童相談所の建物は、建築後三十年が経過しておりまして、多摩中部児童相談所の移転後の活用につきましては、施設の老朽化、地域ニーズ等を踏まえて、総合的に検討することとしてございます。

○岩永委員 総合的に検討していくということですが、一時保護所の定員拡充も喫緊の課題ですので、跡地活用の検討の中では、一時保護所の整備も選択肢として必要ではないでしょうか。
 特に、都立の一時保護所の定員超過が続く中で、既存施設の活用は有効です。老朽化の課題はあるものの、建物の一部改修や用途転換によって、地域の子供、家庭支援の拠点として再活用できる可能性があります。
 跡地活用の検討に当たっては、子供の安全確保を最優先とした柔軟な検討を要望しておきます。
 都立一時保護所の総保護日数は、二〇一五年度から十年間で約四〇%増加し、平均保護日数は五十日間を超えている状況です。二〇二五年度も五十四・二日間と長期化の傾向が続いています。
 このように、都立の一時保護所では、慢性的な定員超過や保護日数の長期化が課題となっています。
 しかし、杉並区にも、暫定移転地である武蔵野市にも、一時保護所は併設されていません。一時保護所が不足をしている現状を踏まえ、早急な整備や受皿の拡充に向けた都の対応方針を伺います。

○榎本総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都の一時保護所の入所定員は、昨年度末で二百五十名でございまして、社会的養育推進計画に基づき、将来的な一時保護需要を踏まえ、新たな一時保護所を整備し、令和十五年度までに四百十四名まで拡充することとしております。
 今年度は、立川児童相談所一時保護所を新たに開設するとともに、大田児童相談所の一時保護所も開設を予定しており、入所定員を三百四名とするなど、着実に計画を進めております。
 さらに、都立施設や民間の物件等を活用した民間事業者の委託事業を現在四か所、三十七名分確保しております。

○岩永委員 今年度も新しく立川児童相談所一時保護所が開設をされるなど、拡充をしていらっしゃるということで、総数としては、二〇三三年度、令和十五年度までに四百十四人分まで定員を拡充していくというご説明でした。
 しかし、現場では定員超過が常態化しておりますし、需要はさらに増加する可能性がございます。将来推計を踏まえた中長期的な整備計画を示して、必要な受皿を確実に確保していただくように求めます。
 都の一時保護所の入所件数は横ばいで推移する一方、学齢児の割合が増加をしております。定員超過、保護日数の長期化、保護期間中の通学支援、子供の意見表明支援など、対応すべき課題は多岐にわたります。
 そのような状況の中で、今回の多摩中部児童相談所の再編は、名目上の再編ではなく、支援の質の向上につながる体制整備となるべきです。児童福祉司、児童心理司の配置や、職員一人当たりの担当件数はどのように変化をし、再編によってどのような効果を見込んでいるのかお聞きします。

○天野子供・子育て支援部長 児童福祉司は、国の基準で管轄する区域の人口等に応じた標準的な配置人数が定められておりまして、再編後もこれまでと同様に基準を踏まえて、必要な体制を確保することとしてございます。
 また、管轄人口については、現在、小平児童相談所が百十六万人、杉並児童相談所が九十二万人でありますが、今回の再編により、小平児童相談所が九十万人、多摩中部児童相談所が五十九万人となる見込みでございます。
 なお、多摩地域の管轄変更が完了した際には、小平児童相談所の管轄人口は七十五万人となります。管轄人口が適正化され、各区市町村の子供家庭支援センターなど地域の関係機関と、よりきめ細かな連携体制が可能になると認識しております。

○岩永委員 再編によって管轄人口が適正化されることで、職員の負担軽減や連携の強化が期待をされますが、それだけでは支援の質の向上には十分ではございません。
 専門性の向上や継続的な研修体制の強化など、実質的に支援の質を高める取組を併せて進めていくことを強く求めます。
 私の地元の国分寺市は、小平児童相談所から多摩中部児童相談所への管轄変更になるのですが、現在支援中の児童や家庭に対する支援をどのように継続するのでしょうか。
 担当ケースワーカーが交代することで、支援の中断や情報が十分に引き継がれないことのないように、ケースの引継ぎ方法や引継ぎの期間、また市職員と児相職員の合同研修、並行支援の期間はあるのか、家庭や学校への説明方法など具体的な取組を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 小平児童相談所から多摩中部児童相談所への管轄変更に際しては、これまでの事例と同様に、全ての相談継続中のケースにつきまして、児童票をはじめとした関係書類等を確認し、市や関係機関との連携状況も含めて引き継ぐこととしてございます。
 また、担当者の変更があった場合などは、必要に応じて共同で家庭訪問や施設への訪問を行うなど、丁寧な引継ぎを行ってまいります。

○岩永委員 支援の継続性は、子供の安心と信頼関係に直結します。
 今回は、担当者の交代に加え、児相の場所も管轄自治体の組合せも変わるため、より丁寧な引継ぎが不可欠です。共同訪問や並行支援、学校、関係機関への丁寧な説明など、子供が不安を抱えないための実務的な対応を徹底していただくよう要望いたします。
 また、要保護児童対策地域協議会や学校、教育委員会や保育園等との連携がこれまでと変わりなく円滑に行えるように、どのような体制を構築していくのか伺います。
 要対協への参加体制、またケース会議の頻度、定例連絡会の実施予定についても伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都内全ての区市町村では、地域の関係機関が参画する要保護児童対策地域協議会等のネットワークを構築しておりまして、都の各児童相談所も参加してございます。
 小金井市、国分寺市につきましては、管轄する児童相談所が、小平児童相談所から多摩中部児童相談所に変更になりますが、児童相談所としてのネットワークとの関わりは変わるものではないことから、引き続き、要保護児童対策地域協議会への出席や必要なケース会議への参加をするとともに、学校教育委員会との連携を行ってまいります。

○岩永委員 児童相談所としてのネットワークが維持をされていくというご答弁でした。
 連携の密度が低下しないように、これまで以上に計画的なケース会議や情報共有を、変更期においては特に徹底していただくことを求めておきます。
 国分寺市と杉並区は距離も離れておりますので、一時保護や夜間対応、家庭訪問などの緊急対応における機動力が懸念をされます。緊急出動体制をどのように確保するのかお聞きします。

○天野子供・子育て支援部長 今回の管轄区域の見直しで、管轄人口が適正化され、各区市町村と緊密な連携を図ることで、虐待相談等の対応を強化していくこととしてございます。児童相談所におきましては、緊急性が高いケースは警察とも連携して対応しております。

○岩永委員 市区町村との連携強化によって、緊急対応も強化をされるということでしたが、夜間、休日を含む初動対応の迅速性を確保するために、距離のハンディが起きないような、具体的な体制整備を改めてお願いをしておきたいと思います。
 今回の再編に向けた検討では、より細やかな相談体制の整備に向け、サテライトオフィス等の設置が検討をされております。どのような条件や地域特性が対象となるのでしょうか。
 また、多摩中部児童相談所は、二〇二九年までの間、杉並区から国分寺市まで、先ほどお伝えしているように距離も離れておりますので、地域に近い相談拠点としてサテライト機能も必要ではないかと考えますが、見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 児童虐待の対応につきましては、児童相談所は、法的対応や専門的な相談支援を担ってございます。地域の第一義的な相談窓口である子供家庭支援センターは、子育て支援サービスなども活用しながら、児童や保護者からの相談支援を行っております。
 このおのおのの役割を踏まえ、都は、地域に身近な相談窓口である子供家庭支援センターの体制強化を図りつつ、連携してきめ細かな児童相談体制を構築しております。
 なお、サテライトオフィスは、都と区市町村の連携拠点でありまして、その設置に当たっては、地元自治体との相互の連携協力内容や地域の実情、施設の規模など、様々な観点からの検討が必要であります。

○岩永委員 地域の実情に合わせて検討していくということで理解をいたしました。
 児童相談行政の目的は、子供の利益を最優先とし、子供一人一人の命と安全、成長を守ることです。子供と家庭への支援の質を高め、子供の権利を保障する相談体制を求めて、質問を終わります。

○かまた委員 今般の補正予算で計上されました介護サービス事業所物価高騰緊急対策事業は、令和七年第四回定例会で可決をされました補正予算と同様の支援と認識をしておりますが、改めて支援内容についてお伺いをいたします。

○新内高齢者施策推進部長 本事業は、物価高騰に直面する訪問、通所系の介護サービス事業所に対し、利用者宅への訪問や送迎に使用する車両の燃料費、光熱費を支援するとともに、通所系の事業所におきましては、これらに加えまして、食材費を支援するものでございます。
 支援金の額は、物価高騰の影響を踏まえて設定しており、例えば、通所系の介護サービス事業所では、定員一人当たり最大で月額千六百七円としております。

○かまた委員 物価高騰で大変な思いをしている事業所にとって大事な事業でありますが、訪問介護などの介護サービス事業所は、事務員のいない小規模な事業所も多く、こうした補助金の申請を行うことは負担が大きいとの声をいただいております。
 そこで、事業者の申請負担軽減のため、都はどのような工夫をするのかお伺いをいたします。

○新内高齢者施策推進部長 本事業では、昨年度と同様に、事業者の申請負担を軽減するため、交付申請と実績報告を一本化し、一回の手続で支援が受けられる仕組みといたします。
 また、複数の介護サービス事業所を運営する法人につきましては、事業所ごとの申請ではなく、法人単位による一括申請を可能といたします。

○かまた委員 交付申請と実績報告の一本化など、工夫をしていただいていることは分かりました。
 また、一方で、介護事業所においては、高齢者の介護という直接業務だけではなく、介護報酬の請求や利用者との契約などに当たり、様々な事務作業、間接業務が発生をしております。こうした間接業務では、大量の書類が発生し、その書類の管理や保管には大きな労力がかかっております。
 都は今年度から、介護事業所の書類管理負担軽減に向けた調査研究事業を実施することとしておりますが、こうした事業で得た知見を踏まえ、さらに介護事業所における事務負担軽減を図っていくべきと考えますが、見解をお伺いします。

○新内高齢者施策推進部長 介護事業所における書類管理負担の軽減や業務効率化を一層進めるため、今年度、調査研究事業を実施いたします。
 約三十か所の都内介護事業所を対象に、書類管理の負担軽減に係る調査、分析を行い、介護サービス事業におけるデジタル化を前提とした業務フローを策定いたします。
 また、当該業務フローを一部の事業所において試行し、その結果を踏まえまして、都内介護事業所向けのDXマニュアルを作成いたします。
 こうした取組を通じまして、介護事業所における事務負担軽減に取り組んでまいります。

○かまた委員 介護事業所の事務負担軽減が実現する効果的な施策に結びつく調査研究となりますよう、引き続きのご対応をよろしくお願いいたします。
 次に、特別養護老人ホーム等物価高騰緊急対策事業についてお伺いをします。
 これまでのスキームと比較をし、今回の補正予算に計上されております補助単価が下がっていますが、今回の補正予算における単価の考え方についてお伺いをします。

○木村高齢者施策推進担当部長 特別養護老人ホーム等物価高騰緊急対策事業は、施設が利用者への価格転嫁を行うことができない食費及び光熱費について支援するものであり、対象者一人当たりの支援金の額を定めております。
 このたび、近年の食費の高騰などを受け、国の介護報酬改定により、令和八年八月から、施設の収入となる食費に関する報酬等が、一人当たり一日百円増加することとなりました。
 この報酬改定等を反映し、対象者一人当たりの支援金の額を見直したものであり、本事業と改定後の介護報酬等を合わせますと、これまでと同様の支援内容となります。

○かまた委員 単価の考え方は分かりました。
 物価高騰の影響は今後も変化することが予想されますので、ぜひ引き続き、事業者の方々のヒアリング等を進めながら、必要な支援の検討をしていただくことを要望しまして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、障害福祉サービスに関する物価高騰緊急対策事業についてお伺いをいたします。
 都は、七月以降も本事業を継続していくとのことですが、昨年の補正予算の質疑の際に確認をしたところ、令和六年度の申請件数は、全事業所の四割強とのことでした。
 そこで、多くの施設が事業を活用できるよう、申請事務の負担軽減に配慮する必要があると考えます。
 そこでまず、これまでの負担軽減に関する取組についてお伺いをいたします。

○梶野障害者施策推進部長 令和七年四月から十二月までの物価高騰緊急対策事業では、交付申請と実績報告の手続を一本化するほか、申請書類につきましても、種類を減らすとともに記載内容も簡素化いたしました。
 また、申請の際に、郵送だけでなく、補助金等の電子申請システムであるJグランツによる申請を可能とするなど、事業者の事務負担の軽減を図っております。

○かまた委員 事業者への負担軽減に取り組んでいただいていることが分かりましたが、その上で事業者が確実に事業を利用できるよう、事業者への周知をしっかり行ってほしいと考えます。
 都は、令和七年の物価高騰対策事業において、どのように周知を行ったのかお伺いをいたします。

○梶野障害者施策推進部長 令和七年の物価高騰緊急対策事業では、事業者向けのウェブサイトで事業の目的や対象施設、補助額等について周知を行いました。
 また、補助の対象となる施設等に対して、申請受付時の事業案内や、受付申請の開始時、受付期間の終了前など、申請手続が進む都度、メールで必要なご案内を周知いたしました。

○かまた委員 申請手続が進む都度、案内をしていただいたとのことで、その成果が申請件数にも表れていることを期待するところであります。
 そこで、令和七年の事業は、令和六年度と比べ、申請件数が伸びたのかについてお伺いをいたします。
 また、今回の補正予算案の事業でも、事業者の事務負担に配慮をした取組が必要と考えますが、見解をお伺いします。

○梶野障害者施策推進部長 令和六年十月から令和七年三月までの物価高騰緊急対策事業の申請件数は、障害者支援施設等と障害福祉サービス事業所を合わせて約六千三百件でございました。
 一方、令和七年度同事業の申請件数は約七千四百件でございまして、約千百件増加しております。
 今回の事業につきましても、これまでの取組を踏まえながら、多くの施設等で事業を活用いただけるよう、事業の周知や申請事務の負担軽減を図ってまいります。

○かまた委員 申請件数が増加したとのことで、効果が出ていることはうれしく思いますが、物価高騰の影響が続く中、全ての施設に本事業を活用してほしいと思いますので、引き続き、各施設に支援がしっかり届くよう、事務負担軽減や周知の取組をさらに進めていただくことを要望しまして、質問を終わります。

○原委員 日本共産党の原のり子です。
 補正予算案の福祉局分について伺います。
 今回の補正予算案は、六月末までとなっていた物価高騰緊急対策事業について、基本的に継続する内容です。保育園、児童養護施設、特別養護老人ホーム、介護サービス事業所、障害者支援施設、障害福祉サービス事業所、保護施設などを対象に、食材費、光熱費などの高騰分を支援するというものです。
 まず伺いますが、物価高騰緊急対策事業を継続する必要があると判断をしたのは、どういう理由からでしょうか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 介護事業所等は、公定価格である介護報酬等を主な収入源としており、物価高騰の影響を価格転嫁することが困難な経営環境にございます。
 今般の中東情勢の影響を踏まえ、物価高騰緊急対策事業を今回の補正予算案へ計上しております。

○原委員 今ご答弁で中東情勢を踏まえという言葉もありましたけれども、このたびの物価高騰緊急対策事業は、継続はするんですけれども、拡充はしない内容になっています。
 それはなぜなのでしょうか。実際に単価は変わっていません。単価を変えない理由も伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 これまで国の重点支援地方交付金で実施してきた物価高騰緊急対策事業につきまして、公定価格等に反映されていない物価高騰分を支援するため、現在実施中の支援単価をベースに、公定価格改定分を反映した上で、都独自に継続することといたしました。
 継続に当たりましては、前回の令和七年十二月補正予算の際、令和八年一月から六月末までの六か月としておりました支援期間について、今回は、令和八年七月から令和九年三月末までの九か月間へ拡充しております。

○原委員 公定価格改定分を反映した上で継続、つまり公定価格が上がった分は、都の分は下げて、これまでと同じ金額にしているということだと思います。
 支援を行うこと自体は中東情勢を踏まえて判断をしたけれども、支援の単価はアメリカ、イスラエルによるイランの戦争が始まる前に決めたものと基本的に同じになっているということです。
 単価を上げる、変える検討はされなかったのかどうか伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 繰り返しになりますが、これまで国の重点支援地方交付金で実施してまいりました物価高騰緊急対策事業につきまして、公定価格等に反映されていない物価高騰分を支援するため、現在実施中の支援単価をベースに、公定価格改定分を反映した上で、都独自に継続することといたしました。

○原委員 対策事業を継続するという判断は大事だともちろん思っているんです。だけれども、この中東情勢を踏まえて、単価を上げる検討はなぜされなかったのかというふうに私は考えているんです。
 それでは伺いますけれども、中東情勢により福祉現場も影響を受けているという認識はありますか。どのような影響があると把握していますか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 都はこれまでも、福祉の関係団体等を通じて、現場の実態を把握しながら支援を行ってまいりました。
 介護事業所等は、公定価格である介護報酬等を主な収入源としており、物価高騰の影響を価格転嫁することが困難な経営環境にございます。
 今般の中東情勢の影響を踏まえ、物価高騰緊急対策事業を今回の補正予算案へ計上しております。

○原委員 今ご答弁で、関係団体から実態を把握して支援ということでした。実態は分かっているということだと思います。
 共産党都議団では、この間、福祉の現場をお尋ねし、お話を伺ってきました。
 ある障害福祉サービス事業所では、これは代表質問でも述べましたけれども、ドライフルーツを小さなパックにパック詰めするという、そういうお仕事を障害者の皆さんされていて、そのときに使うゴムの手袋が足りなくなってきているという状況や、また、大きな段ボールを幾つも積み重ねて、大きなビニールのシートのようなものでくるむんですけれども、そういう梱包をするということも、障害者の皆さん、やっていらっしゃいましたけれども、そのビニールも足りなくなってきている。それは、そうしたものは、以前なら注文したらすぐに届いていたけれども、時間がかかっている。障害者の方たちが仕事をできなくなってしまう、そういうことはないかと、現場では大変心配をされています。
 物価高騰に加え、イラン情勢により新たな問題が生じているんです。先行き不透明な中でも、障害者の方々の工賃が下がらないように、また給食費を上げないように努力をされていましたけれども、給食のメニューは果物や魚を減らすなどの対応をせざるを得ないと話されていました。
 また、別の事業所では、重度の障害者の方の歯磨きのときに、歯磨きをする職員の方は両方の手袋をして、歯磨きをしているけれども、この先、手袋が足りないということになっていけば、片方だけにするかと、そういう話がされているということもお聞きしました。
 障害者の方々の生きがいや働きがい、また暮らしや健康が脅かされる、そういう状況になりかねないという、今、事態だと思います。
 ですから、これまでの物価高騰も深刻だったんですけれども、それに加えて、イラン情勢によってさらに深刻になっているということだと思うんです。
 都としても、先ほどご答弁にあったように、関係団体にお話を聞いている、実態を把握しているというのですから、十分分かっているのではないかと思います。それなのに、なぜそこに対する対策、つまりイラン情勢により深刻になっている部分についての対策は取らないのでしょうか、伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 介護事業所等は、公定価格である介護報酬等を主な収入源としておりまして、物価高騰の影響を価格転嫁することが困難な経営環境にございます。
 今般の中東情勢の影響を踏まえ、物価高騰緊急対策事業を今回の補正予算案へ計上しております。

○原委員 基本的に繰り返しの答弁なんですけれども、先ほどいったように、状況は変わっている、より深刻になっているというところへの対応が必要ではないかということを指摘したいと思います。
 五月二十八日に、全国社会福祉協議会政策委員会は、厚労大臣宛てに、介護用品等の安定供給および財政支援に関する緊急要望書というものを提出されています。これは、こども家庭庁の担当大臣にも同様の要望書を出されています。
 使い捨て手袋、紙おむつ類、使い捨てエプロン等のプラスチック製品等衛生用品、消耗品の供給に極めて深刻な影響が及んでいること、納品の遅延や受注制限が相次ぎ、加えて、急激な価格高騰が事業経営を圧迫しており、継続的なサービス提供や、保育、養育等が危ぶまれる状況が急速に進行していると、この要望書は述べています。
 先ほどご答弁で、福祉の関係団体等を通じて、実態を把握して支援をしていると答弁されましたけれども、では、具体的に何が不足している、あるいは手に入りにくい、価格が上がっているなど、どういう声を聞いているのか伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 都はこれまでも、福祉関係の団体等を通じまして、現場の実態把握を行っておりまして、今回の補正予算の検討に当たりましても確認しております。

○原委員 確認している具体的な中身を、私はぜひご答弁いただきたかったのですけれども、先ほどいいましたように、様々なゴムの手袋とか、ビニールのシートとか、いろいろなものが不足してきているということは十分分かっていらっしゃると思います。
 福祉施設は、コロナのときも休むことなく、細心の注意を払いながら、利用者の皆さんを支え続けてきています。
 福祉施設の方に改めてこの間お話を伺いましたら、世の中はコロナは終わったかのようになっているけれども、今、施設でコロナに感染した人がぽつぽつとまた出てきていて、それを利用者の中に広がらないように気をつけているとおっしゃっている、そういう施設もありました。
 そのときに、衛生用品が足りないという状況が進んでしまったら、感染症が広がることにもつながりかねません。
 また、先ほど紹介しました社会福祉協議会の緊急要望書で大変大事だと感じたのは、衛生用品などについて、こういっているんです。利用者の生活に直接関わるものであり、感染症防止にとどまらない、尊厳ある生活を支えるための必需品ですと述べているんです。
 私は、そういう立場で、衛生用品が足りないなどという、そういう事態を生まないように、国に求めていくことと同時に、東京都としても、できることをやっていくことが必要だと思っているんです。
 それで、改めて、東京都としても、国に対して、福祉施設でも衛生用品が不足することのないように、緊急に強く要望していただきたいと思いますが、いかがですか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 都はこれまでも、福祉関係の団体等を通じまして、現場の実態を把握しながら支援を行ってまいりました。
 なお、国に対して、事業者が安定的に事業運営できますよう、物価高騰を報酬等に適切に反映できる仕組みとすることについて提案要求を行っております。

○原委員 今お話しいただいた提案要求、それに加えて、現実問題として、衛生用品がこの先ちゃんと確保できるのかどうか、現場で大変心配をされているということで、ぜひとも東京都から国に対しても要請をしていただきたいということを強く求めておきたいと思います。
 あわせて、この補正予算で終わりにせずに、都としてできることを今後実施をしていただきたいと思っています。
 社会福祉協議会の要望書では、こう書いてあります。この間の価格高騰分を法人等の経営努力のみで賄うことは既に限界を超えており、衛生用品、消耗品等に係る費用を直接的に補填する財政措置を至急講じること。これを国に求めています。
 国に求めるとともに、都としても検討することをこの場では強く求めておきたいと思います。
 同時に、この補助の金額だけの問題ではありません。対象事業所を広げることも必要です。これまでも指摘してきた学童保育についてですが、学童保育については今回も対象になっていません。なぜなのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 今回の補正予算案は、物価高騰に直面する事業者の負担軽減を図ることを目的に支援金を支給するものでございます。
 学童クラブの運営に係る経費は、国制度の運営費補助と利用者からの利用料により賄われてございます。
 なお、学童クラブは食事提供を行わない施設であることや、ほとんどが学校内等に設置される公設の施設でございまして、施設維持管理費を区市町村が負担してございます。

○原委員 以前と同じ答弁をされました。
 実際には、学童保育でもおやつが出ていて、保護者負担を増やさないようにとすれば、質を下げざるを得ないという声も聞いています。区市町村が光熱水費を補助している学童もあります。
 他県では、市町村への補助として対応しているところもあります。これからでも検討し、対象にすることを求めておきたいと思います。
 今回、今まで質疑をしてきたように、単価や対象施設は変わりませんでしたけれども、事業の期間は九か月間に延びました。本事業を九か月間とした理由を伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 今回の物価高騰緊急対策事業は、価格転嫁が困難な中小事業者等が安心して事業を続けられますよう、都独自の物価高騰対策として、令和八年七月から令和九年三月末までの九か月間実施することとしております。

○原委員 今回の補正予算を九か月間で設定したことは、今の影響の大きさを考えれば、必要だと思いますし、物価高が収束する見通しはありませんから、安心して事業を続けられるようにというご答弁はとても大切だと思います。
 ただ、実績に基づき補助が出されるため、多くの事業所が九か月間たった後に補助を受け取れるということになります。緊急特別対策という名にふさわしく、できるだけ早く支援の手が届くことが望ましいと思います。
 九か月間待たなければ補助されないということを改善できないでしょうか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 介護サービス事業所や障害者支援施設等を対象とした物価高騰緊急対策事業の実施に当たりましては、事業者からの声も踏まえ、事業者の申請負担を軽減し、円滑に支払いが進められますよう、補助金の交付申請と実績報告の手続を併せて処理できるようにするなど、申請事務の簡素化を図っております。

○原委員 申請事務の負担をできるだけ軽減していきたいということはよく分かります。
 ただ、小さい事業所からは、この負担を軽減してほしいという声とともに、九か月の事業になったことはよかったと思うけれども、実際に補助を受け取れるのが九か月先になってしまうことは厳しいという声も聞かれます。
 例えば、期間の中間、九か月間の間の中間ぐらいで、一度申請して支援を受けられるということを選択できるようにするなどの検討はできないかというふうに思います。
 また、来年度はどうなるのかということが心配だという声も既に聞かれています。補正予算というのは、つくかどうかというのは分からないので、とても不安です。
 物価高騰による影響はすぐには改善されないと思われますので、来年度は当初予算にのせてほしい、そうすれば見通しを立てやすいという意見も寄せられています。
 そうした声も含めて、ぜひ検討することを求めて、質問を終わります。

○浜中委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉局関係を終わります。

○浜中委員長 それでは、これより保健医療局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十三号議案、令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、保健医療局所管分及び第百五十号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○高野委員 都民ファーストの会、高野たかひろです。よろしくお願いします。
 まずは、緊急接種事業についてお話を伺います。
 麻疹は感染力が極めて強く、一たび感染が広がれば、乳幼児や妊婦、免疫が十分でない方などを含め、都民の健康に大きな影響を及ぼすおそれがあります。
 今回の感染状況を受け、我が会派は、補正予算に関する要望の中でも、感染拡大を防止するための迅速なワクチン接種体制の整備を求めてきました。また、さきの代表質問においても、会派を代表して、荒木ちはる議員が予防接種の推進について質問したところです。
 こうした提案も踏まえ、都が緊急接種事業を開始し、さらに今回の補正予算において体制を拡充することについては、感染拡大防止に向けた重要な前進であると評価しています。
 そこでまず、これまでの緊急接種の実施状況について確認します。
 都において、今年に入り、麻疹患者が急増しており、集団発生もあるなど、過去十年で最大規模の数が報告されています。
 都における麻疹対策についての認識と取組について伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 麻疹対策の基本は、麻疹の発生動向の把握と予防接種による予防でございます。特に、予防接種は、予防接種法等に基づき、区市町村が実施する定期接種が基本であり、確実な二回接種が発生及び蔓延の防止に最も重要とされています。
 都は、広域的自治体の役割として、区市町村への技術的指導や情報提供、包括補助を活用した財政支援等を行っております。

○高野委員 麻疹対策において、発生動向を正確に把握するとともに、確実な二回の予防接種を進めることが、感染の発生と蔓延を防ぐ上で最も重要であることを確認させていただきました。
 日本において、麻疹は、十二か月以上ウイルスが定着しておらず、流行していない状態、いわゆる排除状態として、二〇一五年にWHOから認定されましたが、今年一月から現在までの全国の麻疹患者の報告数のおよそ半数を東京都が占めている状況にあり、都内において感染拡大防止に向けた迅速な対応が強く求められています。
 また、さきの代表質問においても会派を代表しました荒木さんがいっていましたけれども、予防接種の推進について質問したところ、麻疹の緊急接種事業の開始について答弁がされました。改めてその目的について伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 都は、感染力が極めて強い麻疹の感染拡大を一刻も早く食い止めることを目的として、広域的自治体として、麻疹患者と接触後七十二時間以内の方に対し、発症予防効果が期待できる緊急接種事業を五月から都内八病院において開始いたしました。

○高野委員 ありがとうございます。
 我が会派の要望も踏まえ、都が、今年五月から緊急接種事業を実施していることは高く評価しております。
 現時点において、実際に緊急接種を受けた方はどの程度に上っているのか、その実績について伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 五月分の接種実績は四件でございます。
 引き続き、広域的自治体として確実に接種できる体制を確保してまいります。

○高野委員 ありがとうございます。
 五月より始まったということなので、この数字が今後どのようになっていくのか、注視したいと思います。
 続いて、六月に入り、感染者の報告数は減少傾向にあるとのことですが、感染状況が比較的落ちついている今こそ、次の感染拡大に備えた対策を講じることが重要だと思います。
 今回、補正予算において、さらなる事業の拡充が図られようとしていますが、その拡充の考え方について見解を伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 地域の実情に応じた柔軟な緊急接種体制を確保するため、感染症指定医療機関等に加え、接種場所を地域の診療所へ拡充します。
 拡充する地域の診療所は、都内四十八の地区医師会ごと、おおむね二か所の配置を想定し、約九十六か所確保する予定でございます。

○高野委員 地域の身近な診療所まで接種場所を広げ、都内およそ九十六か所の確保を目指すことは、対象者が速やかに接種を受けられる体制を整える上で重要だと思います。
 一方で、接種場所を確保するだけでなく、限られた時間の中で、対象者を確実に接種へつなぐ運用も欠かせません。
 そこで、具体的な対応の流れについて伺います。
 麻疹の怖さの一つは、その極めて強い感染力と、短期間で感染が広がるおそれがあることです。患者との接触後七十二時間以内に接種を完了するという限られた時間の中で、迅速な対応が不可欠であると考えますが、保健所と医療機関は具体的にどのような流れで対応しているのか伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 保健所において、積極的疫学調査により、接触後七十二時間以内であることなどを確認した上で、緊急接種の対象者を特定します。
 その後、対象者の同意を得た上で、保健所が実施医療機関と接種日時等の調整を行い、医師の予診を経て、接種を実施します。
 引き続き、対象者の把握と緊急接種について、迅速かつ確実に対応できるよう、都は保健所及び実施医療機関と密に連携して取り組んでまいります。

○高野委員 ありがとうございます。
 麻疹の感染拡大を防ぐためには、対象者を速やかに把握し、確実に接種につなげることが重要です。
 都民の命と安心・安全を守るため、保健所や医療機関との連携を一層強化し、迅速かつ確実に対応できる体制の確保を求め、質問を終わらせていただきます。

○ひがし(ゆ)委員 立憲ミネ無会派のひがしゆきです。本日はよろしくお願いいたします。
 私からも、麻しん患者の接触者へのワクチン緊急接種事業について質疑をさせていただきます。
 麻疹は感染力が極めて高い感染症であり、免疫を持たない方が感染者と接触すると、ほぼ一〇〇%感染するともいわれております。また、肺炎や脳炎など、重い合併症を引き起こす場合もあり、特効薬がないことから、発症を防ぐこと、そして感染拡大を防止することが極めて重要となります。
 また、有効な予防法としてワクチン接種が確立されており、一歳児を対象とした第一期接種と小学校就学一年前の幼児を対象とした第二期接種を実施しており、都の資料によれば、令和六年度の定期接種率は、第一期が九四・五%、そして、第二期が九〇・四%となっており、高い水準で推移をしております。
 しかしながら、近年は、海外からの持込み事例などを契機に感染が拡大をしており、東京都感染症情報センターによりますと、都内麻疹患者数は、本年六月十一日時点で既に二百六十人に達しており、昨年一年間の三十四人を大きく上回る、過去十年間で最多の状況となっております。
 このような状況を受けて、都は、五月十八日から麻疹患者等の接触者を対象としたワクチン緊急接種事業を開始いたしました。この取組は、私ども会派としても要望していた内容であり、迅速に事業化されたことを評価いたします。
 先ほどのご答弁でもありました、今年五月からの感染症指定医療機関等で実施している緊急接種事業についての実績は四件というお話でございました。件数だけを見ると、多くはありませんが、麻疹は感染拡大を未然に防ぐことが重要な感染症であり、接触者に対して迅速に接種を行う体制を確保していくこと自体に大きな意義があると私は考えております。
 今回の補正予算では約一億七百万円を計上しており、接種体制を感染症指定医療機関等から地域の診療所まで拡大するとともに、接種会場を九十六か所程度まで増やすこととしております。
 私ども会派としましても、感染拡大防止に向けた迅速な対応を評価する一方で、都民の皆様から見れば、現時点で接種実績が四件である中、なぜ一億円を超える補正予算が必要なのかと疑問に感じる方もいると思います。
 そこで、今回の補正予算の考え方と予算の内訳について、改めてお聞かせください。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 麻疹は感染力が強く、発生後、迅速な対応が求められることから、感染拡大時において、地域の診療所で接種が可能な体制を確保するため、今回、補正予算を計上いたしました。
 業務遂行に必要な経費として、ワクチン調達費、接種費用、業務運営費を計上しております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 金額の詳細な内訳までは示されませんでしたが、より身近な地域で迅速に接種を受けられる体制を整備することが目的であるということを理解いたしました。
 麻疹は接触後七十二時間以内に接種を行うことが必要であり、感染拡大を防止するために、必要な方が速やかに接種を受けられる体制を整備することが重要となっております。
 また、これまで感染症指定医療機関等で実施していた接種体制を地域の診療所まで拡大することで、より身近な地域で接種を受けられるようになるということも評価をしたいと思っております。
 一方で、東京都は広域自治体であり、居住する地域によって、医療機関へのアクセス状況も異なります。麻疹は接触後七十二時間以内の対応が求められることから、感染拡大防止の観点では、住んでいる地域にかかわらず、必要な方が速やかに接種を受けられる体制を整備することが重要となっております。
 改めまして、今回の補正予算により拡充する、この九十六か所程度の診療所の設置の考え方についてもお聞かせください。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 今回新たに、より身近な地域における接種体制を整備するため、都内四十八の地区医師会ごと、おおむね二か所の配置を想定し、診療所九十六か所程度の設置場所に追加いたします。

○ひがし(ゆ)委員 ご答弁ありがとうございます。地区医師会ごと、おおむね二か所を設置する考え方について理解をいたしました。
 麻疹は接触後七十二時間以内という限られた時間の中で対応する必要があることから、地域による偏りがないよう、都内のどこに住んでいても、必要な方が迅速に接種を受けられる体制整備に努めていただくことを要望いたします。
 また、接種場所を確保するだけではなく、必要な方が実際に接種を受けられるよう、接種機会を確保していくことも重要となります。
 現在の緊急接種事業では、夜間や休日に接種できる体制は整備されていません。感染症との接触が判明した日が金曜日の夕方、また休日の前日であった場合には、接種までの時間的猶予が大きく制限されることも想定されます。また、働いている方や子育て中の方にとっては、平日の受診が難しい場合もあります。
 制度の有効性を高めていくため、休日対応など接種機会の確保も検討していただきたいと思いますが、今回の体制拡充に当たり、接種機会の確保の観点から、休日を含め、どのように今後対応していく考えなのか、見解を伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 緊急接種の対象となる方については、保健所の調査に合わせて、速やかに接種が行えるよう、休日も含めた対応について、医療機関と調整を図っていくこととしています。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。休日を含めた接種体制の整備については、ぜひ実現に向けて取り組んでいただくよう要望いたします。
 また、実際の運用に当たっては、保健所による接触者調査や本人との連絡、医療機関との調整などを行う中で、接種対象者であっても、結果として七十二時間を超えてしまうケースも想定されます。
 今回の事業は、七十二時間以内の接種を前提としておりますが、何らかの理由で七十二時間以内に接種できなかった方への、その後の対応も重要となるのではないでしょうか。
 この緊急接種事業では、保健所の積極的疫学調査により、麻疹患者の接触者を特定することとしておりますが、接触後七十二時間を超えた場合の接触者への対応について伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 接触から七十二時間を超過した場合は、緊急接種の対象とはなりません。
 保健所において、国立感染症研究所の保健所における麻しん対策・対応ガイドラインに基づき、接触者に対しての二十一日間の健康観察を実施し、症状が出現した場合には速やかな受診等を促すなど、感染拡大防止に向けて適切に対応していきます。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 麻疹は感染力が非常に高い感染症でありますので、接触者の方々は大きな不安を抱えながら健康観察期間を過ごすこととなります。
 保健所においては、症状出現の受診につなげることはもちろん、接触者の方々に対しても丁寧な説明、そして相談対応を行いながら、感染症拡大防止に取り組んでいただきたいと思います。
 ここまでは接触者への対応について伺ってきました。
 最後に、麻疹対策を考える上で、医療機関における感染症対策も重要となりますので、ここで一点伺います。
 医療従事者が麻疹に感染した場合には、院内感染の発生、診療体制への影響も懸念されます。医療従事者のワクチン接種歴については、各医療機関において管理されているものと承知をしておりますが、都としては、どのように対応を行っていくのかお聞かせください。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 都では、医療関係者のワクチン接種歴の把握について、母子健康手帳等の記録に基づく確認など必要な対応を示した国立感染症研究所の医療機関での麻疹対応ガイドラインを都ホームページ等において周知しています。
 また、今回の麻疹患者の増加を踏まえ、都内医療機関に対して、注意喚起と対応に関する通知及びリーフレットを発出しております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございました。
 本日の質疑では、地域格差のない接種体制の整備、休日対応の検討、また七十二時間を超えた場合の健康観察、受診支援などについて確認をさせていただきました。
 都におかれましては、接種を希望する方が、居住地域にかかわらず、速やかに接種を受けられる体制の確保に努めるとともに、接触者や医療機関に対する丁寧な情報提供や相談支援などを行いながら、感染拡大防止に取り組んでいただくことを改めて要望いたしまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。

○うすい委員 よろしくお願いいたします。
 初めに、医療機関等物価高騰対策の支援について質問いたします。
 地域医療を支える医療機関や薬局等は、都民の命と健康を守る重要な社会基盤であります。一方で、長引く物価高騰に加えて、現下の中東情勢等の影響によりまして、光熱費をはじめとする経費負担は依然として重く、医療機関等の経営環境は厳しい状況が続いております。
 こうした中、都が、医療機関や薬局等に対する物価高騰対策支援を継続する補正予算案を計上したことは、地域医療を守る上で大変重要であります。
 そこで、都は、今回の補正予算において、医療機関や薬局等に対して、どのように支援をしていく考えなのか、その目的や内容について、改めて見解を伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、物価高騰に直面する医療機関や薬局等の負担軽減を図る緊急対策事業を今月末までを対象として実施しておりますが、現下の中東情勢の影響等も踏まえまして、来年三月末まで延長いたします。
 支援内容は、これまで食材費と光熱費を対象としておりましたが、食材費につきましては、本年六月の診療報酬改定で必要な措置が図られたことなどから、今後は光熱費を対象として支援してまいります。
 具体的には、直近の物価の上昇率等を踏まえまして、光熱費の高騰分に対し、一施設当たり最大十一万七千円、さらに病院等に対しましては、一床当たり最大二万一千円を支援いたします。
 引き続き医療機関や薬局等を支援することで、地域における医療提供体制を確保してまいります。

○うすい委員 ただいま答弁いただきまして、医療機関や薬局等の負担軽減を図るために、光熱費の高騰分に対して支援を継続していくとの答弁がありました。
 地域医療の現場では、患者対応や人材確保に追われる中で、申請事務に十分な時間を割くことが難しい医療機関や薬局もあると伺っております。せっかくの支援制度であっても、必要とする事業者に情報が届かなかったり、申請手続が負担となって活用されなければ、実効性ある支援とはなりません。
 そのため、対象となる医療機関や薬局等に対して、制度の内容を丁寧に周知するとともに、申請負担の軽減を図り、確実に支援が行き届くよう取り組むことが重要であります。
 そこで、本事業が、必要とする医療機関や薬局等に確実に行き届き、実効性ある支援につながるようにすべきですが、都の見解を伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 より多くの医療機関や薬局等に本事業を活用していただけるよう取り組むことは重要でございます。
 このため、対象となる全ての事業者へ案内を直接送付いたしますほか、関係団体にも協力いただき、事業を周知してまいります。
 また、本事業の申請に係る負担を軽減するため、引き続き、補助金の電子申請システムでございますJグランツによる申請も可能としておりまして、システムの活用を働きかけてまいります。

○うすい委員 地域医療を守るということは、都民の命と健康を守ることに直結いたします。
 特に、人手が手薄な医療機関や薬局等において、確実に申請ができ、支援が受けられるよう、関係団体とも連携をしながら、丁寧な周知に努めるとともに、申請手続のさらなる簡素化、効率化に取り組むことを強く要望しまして、次の質問に移ります。
 続きまして、私からも、麻しん患者の接触者へのワクチン緊急接種事業について伺います。多少重複しますけれども、大事な視点ですので、よろしくお願いしたいと思います。
 麻疹は、先ほどから出ていますように、感染力が極めて強く、免疫を持たない方が感染をすると、高い確率で発症するといわれており、特に乳幼児や妊婦、基礎疾患のある方などへの影響も懸念をされます。成人の方においても、後遺症での影響があるともいわれております。
 都内では、麻疹患者の報告数が、WHOによる排除認定後で最多、また過去十年で最高水準となっておりまして、集団発生も確認がされるなど、さらなる感染拡大を防ぐためには、迅速かつ的確な対応が求められております。
 本来、予防接種は区市町村が主体となって実施するものでありますけれども、今回、都は、五月から緊急接種事業を開始し、さらに補正予算により接種体制を拡充するとしております。
 そこで、今回、都が緊急的に事業を開始し、補正予算により、さらに拡充する理由とその意義について、改めて伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 都内の麻疹患者の報告数は、お話のとおり、二〇一五年のWHOによる排除認定後では最多かつ過去十年で最高水準となっており、都内で集団発生も確認されるなど、さらなる感染拡大のおそれがございます。
 そこで、都は、感染力が極めて強い麻疹の感染拡大を一刻も早く食い止めるため、麻疹患者と接触後七十二時間以内の方に対し、発症予防効果が期待できる緊急接種事業を五月から感染症指定医療機関等において開始しております。
 今回、新たに、より身近な地域における接種体制を整備するため、都内九十六か所程度の診療所を接種場所に追加し、広域的に無料で接種できる体制を拡充することにより、感染拡大の抑制を着実に図ってまいります。

○うすい委員 今、答弁いただきましたとおり、接触後七十二時間以内の緊急接種は時間との勝負でありまして、対象となる都民が迅速に必要な情報へたどり着けることが重要であります。
 緊急接種について、都民への周知や対象者に対する説明について、都の取組を伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 緊急接種については、ホームページやSNSなどを通じて、事業に関する周知を行っています。
 また、緊急接種の対象は、麻疹患者と接触してから七十二時間以内で、ワクチン接種歴がないなど、保健所が緊急接種の必要性を認めた方でございまして、対象となった方に対し、保健所から接種の必要性等について丁寧に説明しております。

○うすい委員 麻疹の感染拡大を防ぐ上で最も重要なのは、平時からのワクチン接種であります。
 特に、定期接種の対象者が確実に接種機会を逃さないこと、また、未接種の方に対して接種の必要性を分かりやすく伝えていくことが重要であります。
 都として、定期接種の重要性や未接種者への啓発について、その取組について伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 麻疹の予防にはワクチン接種が有効であることから、都は、麻疹の定期接種について、本年三月から、年齢ごとの接種スケジュールや予防接種の必要性等を分かりやすく掲載したこどもの予防接種ポータルサイトを開設し、対象者の保護者等に対し、広く周知しています。
 また、本年五月には、麻疹に関するショート動画を制作し、東京動画等を通じて配信するとともに、都ホームページやSNSを活用し、発生動向やワクチン接種の重要性について発信しております。

○うすい委員 今、答弁いただきまして、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 麻疹は、正しく認識することが大事だと思います。
 その一つには、麻疹は、昔の病気、子供の病気と捉えがちですけれども、今年発生している都内患者の八割以上が十代から三十代であり、子供より大人の感染が多く、働き盛りの世代への注意喚起が重要だと思います。
 また、感染力の強さにおいては、麻疹は、先ほどからあったとおり、空気感染しますので、インフルエンザの約十倍強いといわれております。
 そこで、麻疹、風疹の混合ワクチンである、いわゆるMRワクチンは、二回接種で、約九七%から九九%の確率で抗体を保有できるとされていることから、自分自身や子供の接種歴を確認することが大切だと思います。
 とかくマスクや手洗いで防げると思いがちですけれども、麻疹は空気感染しますから、一般的な風邪対策では不十分で、やはり最も有効なのは、先ほどあったとおりワクチン接種だと思います。
 こうした周知なども含めて、感染症対策をしっかりと取り組んでいただくことを求めまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○米倉委員 日本共産党の米倉春奈です。
 まず、補正予算案について伺います。
 保健医療局に関わる補正予算案の中身は、医療機関などと薬局に対する光熱費支援と麻疹、はしか対策です。
 イラン戦争による資材不足や価格高騰の影響は、建設業、製造業、医療、福祉、農業など広範囲に及び、深刻の度を深めています。和平合意されても簡単には解決しません。
 医療機関などについても、東京歯科保険医協会が行った医療物資の在庫・供給状況緊急アンケートでは、回答した医療機関の九四%が医療材料の入手困難を経験、そして三四%が既に診療への影響が生じているということが明らかになりました。
 不足が深刻なのは、グローブ、手袋が八割で、エプロンが六割、代用している手袋、グローブが滑って危ない、麻酔薬が入ってこず、我慢できそうな処置では麻酔薬を使わなくなった、値段が三倍以上になっているものもある、通常より高額な資材を購入しているなどの声が寄せられています。
 そうした中で、予算枠を縮小している、治療を延期している、治療内容によっては、アポの間隔を空けたりしていると、診療にも経営にも影響が生まれています。
 物価高騰に加えて、イラン戦争が起こり、医療機関などの経営や医療材料の調達に生じている影響について、都はどういう認識なのか。都内の医療機関の状況について、調査など、把握する努力をされているのか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、関係団体を通じて、現場の実態を把握しながら、物価高騰に直面する医療機関等の負担軽減を図る緊急対策事業を実施しております。
 医療機関等は、公定価格である診療報酬を主な収入源としておりまして、物価高騰の影響を価格転嫁することが困難な経営環境にあることや、現下の中東情勢の影響等を踏まえまして、事業を延長することといたしました。

○米倉委員 関係団体などを通して、物価高騰やイラン戦争の影響は把握しながら、支援しているというご答弁です。
 しかし、支援の内容は、把握されている医療機関などの影響に見合ったものになっているのかということが問われていると思います。
 今回の補正予算案について、何点か伺います。
 医療機関と薬局の物価高騰対策の単価については、これまでの支援と比べてどのような変化がありますか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、物価高騰に直面する医療機関等の負担軽減を図るため、光熱費と食材費に対する緊急対策事業を実施してまいりました。現下の中東情勢の影響等も踏まえまして、来年三月末まで延長いたします。
 これまで、光熱費と食材費を対象としておりましたが、光熱費につきましては、これまでと同様とし、食材費につきましては、診療報酬改定において必要な措置が図られたことなどから対象外としております。

○米倉委員 光熱費の支援は、これまでと同じ支援の単価で、病院の場合、一床当たり二万一千円だということです。これまで支援をしてきた食料費は、診療報酬が改定されて上がったため、都の支援からは外したということです。
 しかし、日本メディカル給食協会の調査では、二〇二二年十月の時点で、病院給食は一日一人当たり三百六十円の赤字でした。病院給食の単価である入院時食事療養費は、その後、今年度までに一食当たり九十円、三食で二百七十円上がりましたが、もともと赤字の分を補うのにも足りず、新たな食材費高騰分に充てられる額ではありません。
 また、調理に必要な光熱費、人件費も上がっていますから、診療報酬が上がった分が全て食材費に充てられるわけではありません。
 その上、イラン戦争の影響で食品の値上げが再び加速し、六月には千品目以上、七月には二千品目以上が値上げされます。
 帝国データバンクは、食卓への影響度を示すカレーライス物価指数を独自に試算していますが、今後の見通しについては、夏場にかけて、肉、野菜類ともに大幅な値上がり局面に直面する可能性があり、全体としては、当面の間、値上がり基調が続くと見られると指摘をしています。
 このような状況を考えると、都としての支援も継続が必要だったのではないかと思います。
 また、食材費以外の支援は光熱費に対するもので、これまでと同様の内容ということですが、補正予算の編成に当たって、支援単価の拡充は検討されたんでしょうか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 本事業につきましては、関係団体等を通じて把握いたしました現場の状況や、直近の消費者物価指数、診療報酬改定で措置された内容等を踏まえまして、今回の補正予算案に計上しております。

○米倉委員 確かに診療報酬は上がっているんですが、様々な医療団体や、また東京都も一〇%の引上げが必要だと求めてきたことに対して、約三%の引上げにとどまっているわけです。その上にイラン戦争の影響が生じていることや、この間の医療機関のお話を聞きますと、支援は充実が必要だと考えます。
 日本共産党の足立区議団が、歯科を含む医療機関アンケートを行っています。どんな支援が必要かという問いには、診療報酬の臨時改定、家賃、リース料などの固定費補助、燃料や光熱費への直接支援、コロナ禍に実施された持続化給付金、家賃支援給付金のような支援策を実施してほしいという声がたくさん寄せられています。
 医療機関などに対して、家賃、リース料への固定費補助や新型コロナウイルスの感染拡大に応じて行った持続化給付金などの支援を行うことや、国に診療報酬の臨時改定を求めるなど、さらなる支援が必要だと考えますが、いかがですか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都はこれまでも、物価高騰に直面する医療機関等への支援を実施しており、現下の情勢や消費者物価指数の状況、診療報酬改定で措置された内容等を踏まえまして、今回の補正予算案に必要な経費を計上しております。

○米倉委員 冒頭にご紹介しました歯科医師の皆さんからのアンケートで寄せられた実態からしても、また、これまでの光熱費、食材費への支援に加えて、グローブなど医療材料の値上げに対する支援をはじめ、固定費支援など、実態を踏まえたさらなる支援が必要だと思います。
 都内の医療機関を守るためにも、今回の補正予算案の取組にとどめず、対応を検討していくように求めます。
 そのためにも、継続的に医療現場の状況をつかんでいくということを求めたいと思いますが、いかがですか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都はこれまでも、現下の状況を踏まえた対応を図っておりまして、引き続き、必要な場合には適切に対応することとしております。

○米倉委員 やっぱり物価高騰に加えて、戦争の影響というのは、また全く違う影響の出方をしていますよね。
 私、今日、一部は声をご紹介しましたが、ぜひ都としても、さらに状況をつかんでいただいて、支援も検討していただきたいと対応を求めておきます。
 次に、麻疹対策について伺います。
 麻疹は感染力の高い感染症で、その感染力はインフルエンザの約十倍といわれています。肺炎など合併症になる場合もあり、先進国でも千人に一人が死亡するといわれています。
 補正予算案では、緊急対策として、麻疹患者の接触者について、保健所がワクチン接種が必要と判断した方で、接種を希望する方へワクチンを接種する取組を拡充することが提案されています。ワクチン接種できる医療機関を九十六か所程度増やすと説明を受けています。必要な対応です。
 同時に、患者の接触者に対する緊急対策だけでなく、基本的な対策の充実が必要です。
 麻疹の対策について、緊急接種事業を含めた取組の全体像と考え方を示してください。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 麻疹対策の基本は、麻疹の発生動向の把握と予防接種による予防でございます。
 特に、予防接種は、予防接種法に基づく区市町村が実施する、一歳児を対象とした第一期及び就学前一年間の幼児を対象とした第二期の計二回の定期接種が重要です。
 また、都は、広域的自治体の役割として、区市町村への技術的指導や情報提供、包括補助を活用した財政支援等を行っています。
 これに加え、今回、緊急接種事業を実施するなど、感染拡大防止に取り組んでおります。

○米倉委員 現在、子供はワクチンを二回の定期接種で対応しているということです。
 麻疹の流行を防ぐには、集団全体のワクチン接種率を九五%以上に維持することが必要です。しかし、接種率は低下傾向にあり、東京も九五%を下回っています。接種率を一期だけでなく、二期も含め、九五%以上に維持していく必要があります。
 ご答弁では、都はそれに加えて、区市町村へ財政支援などを行っているとありました。具体的には、包括補助で、定期接種を受けることができなかった二歳以上、十八歳以下の方に、麻疹、風疹予防接種を行う経費を補助しています。
 さらに、今年度から、十九歳以上の人に対する予防接種の経費支援も始めました。
 包括補助で行っている麻疹ワクチンの予防接種促進事業は、都内で活用している自治体は幾つあるのか。そして、従来から行っている二歳から十八歳を対象にした事業の実績について、二十三区、そして多摩地域、島しょ地域、それぞれについて自治体数を伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析担当部長兼務 令和七年度の実績につきましては、二十三区では二十二区、多摩地域では十一市町、島しょ地域での活用はございませんでした。

○米倉委員 二回の定期接種を受けられなかった二歳から十八歳の予防接種事業は、二十三区はほぼ補助を活用しているということです。加えますと、補助を使っていない区が一つありますが、ここでも予防接種に取り組んでいると聞きます。つまり二十三区は全てで取り組んでいるということです。
 一方で、多摩地域は十一市町で活用している、島しょ地域では活用はないというお答えでした。取り組みの差が、区部と多摩地域では大きいということが分かります。
 今年度から、都は、十九歳以上の人に対する予防接種事業も包括補助メニューに加えました。こちらは補助申請を受け付けている最中ですから、都内自治体の取組状況は、今の段階では分かりませんが、これまでの傾向からすれば、二十三区と多摩地域で取組に差が出てくるのではないかと考えられます。
 区部と多摩地域で予防接種の取組に差が出るのは、一つに包括補助の都の補助率が二分の一にとどまるからではないでしょうか。
 今の感染状況を考えますと、さらに補助率を引き上げ、全自治体で活用してもらうことが必要と考えますが、いかがですか。

○竹中感染症対策部長 麻疹の予防には定期接種の接種率向上が重要であり、都は、こどもの予防接種ポータルサイトを開設いたしまして、対象者の保護者等に対し、広く周知しております。
 また、ワクチン未接種者等への対策といたしまして、保健医療政策区市町村包括補助事業により、地域の実情に応じて、創意工夫を凝らして、主体的に取り組む区市町村を支援しております。

○米倉委員 厚労省は三月末に都道府県などに依頼を出しています。その中身は、一つが、定期接種について接種率目標九五%を達成するよう、積極的な接種勧奨を進めることです。
 二つ目に、ワクチンの供給状況及び任意接種に関する案内を行うことを求めていて、その中で、公衆衛生対策上、接種が必要と認められる人がワクチンを接種できるよう、体制の整備を求めています。
 対象になるのは、麻疹に感染したことのない人で、MRワクチン未接種または接種歴が不明の人、一回接種の人、そして二回接種しているが抗体検査により抗体価が低いと分かった、しかし、その後、未接種のままの人などです。
 都の包括補助は、厚労省の求める方向に沿うものだと思いますが、実施主体は区市町村ですから、各区市町村で予算をつけてもらう必要があります。
 都の新たな包括補助を活用して、千代田区は、十九歳以上四十九歳以下の区民などについて、抗体検査とワクチン接種を無料で受けられるという事業を始めました。
 麻疹の感染拡大を抑えていくことと、今後の流行を生み出さないためにも、都内のどの地域に住んでいても、予防接種を二回受けられなかった方などで希望する方が、この機会にワクチンを接種できるようにしていくことが必要です。
 そのためには、都の麻疹の予防接種に関する区市町村への補助は、補助率を引き上げて、希望する都民が予防接種を受けられるようにすべきです。補正予算でも、そのための予算の拡充を求めます。
 以上で質問を終わります。

○浜中委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で保健医療局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十二分散会