厚生委員会速記録第四号

令和八年三月十八日(水曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長浜中のりかた君
副委員長かまた悦子君
副委員長龍円あいり君
理事山口  花君
理事伊藤しょうこう君
理事米倉 春奈君
せりざわ裕次郎君
ひがしゆき君
東  友美君
高野たかひろ君
原 のり子君
岩永やす代君
うすい浩一君
荒木ちはる君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉局局長高崎 秀之君
次長理事兼務浅野 直樹君
理事船尾  誠君
総務部長森田 能城君
企画部長DX推進担当部長兼務柳橋 祥人君
生活福祉部長新内 康丈君
子供・子育て支援部長天野 哲史君
高齢者施策推進部長花本 由紀君
障害者施策推進部長梶野 京子君
政策推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務石塚  宣君
福祉人材・ サービス基盤担当部長佐藤 淳哉君
事業調整担当部長松谷いづみ君
子供・子育て施策推進担当部長瀬川 裕之君
総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務竹中 雪与君
高齢者施策推進担当部長木村 総司君
障害者医療担当部長菊地 章人君
障害者医療調整担当部長新田 裕人君

本日の会議に付した事件
福祉局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 福祉局所管分
・第六号議案 令和八年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
・第七号議案 令和八年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第六十八号議案 東京都子供・子育て会議条例の一部を改正する条例
・第六十九号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第七十号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第二号 東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例

○浜中委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉局関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより福祉局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 初めに、第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、福祉局所管分、第六号議案、第七号議案及び第六十八号議案から第七十号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○森田総務部長 二月十二日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をご覧ください。
 おめくりいただいたところに目次を記載してございますが、全部で九項目でございます。
 それでは、一ページをご覧ください。1、地域密着型サービスの事業所数の推移といたしまして、平成十八年から令和七年までの各年四月一日現在の事業所数の推移を表側の区分ごとにそれぞれ記載してございます。
 なお、表側の区分のうち、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、地域密着型通所介護、複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)につきましては、制度が創設された年から令和七年までを記載してございます。
 二ページをご覧ください。2、地域包括支援センターの設置状況といたしまして、(1)に、区市町村別の令和七年四月一日現在の地域包括支援センターの設置数及び令和七年一月一日現在の六十五歳以上人口を、(2)に、地域包括支援センター職員の配置基準を記載してございます。
 四ページをご覧ください。3、障害者グループホームの定員といたしまして、令和七年三月一日現在の定員を区市町村ごとに記載してございます。
 五ページをご覧ください。4、都内障害者グループホームの国加算算定状況といたしまして、令和七年十一月に国の各種加算が算定された都内障害者グループホームの事業所数を加算の種類ごとに記載してございます。
 六ページをご覧ください。5、通所介護事業所数の推移といたしまして、平成二十七年から令和七年までの各年四月一日現在の事業所数の推移を記載してございます。
 七ページをご覧ください。6、特別養護老人ホームの定員数の推移といたしまして、平成二十七年度から令和六年度までの各年度末時点の定員数の推移を、ユニット型、ユニット型以外の区分別に記載してございます。
 八ページをご覧ください。7、東京都児童相談所が東京都以外に所在する児童心理治療施設に措置した児童数の推移といたしまして、令和二年度から令和六年度までの各年度末現在の児童数の推移を記載してございます。
 九ページをご覧ください。8、都内から都外の医療型障害児入所施設に入所している児童数といたしまして、令和七年四月一日現在の児童数を道府県別に記載してございます。
 一〇ページをご覧ください。9、福祉局所管の政策連携団体及び地方独立行政法人における障害者雇用人数及び雇用率の推移といたしまして、各団体ごとに令和五年から令和七年まで記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○浜中委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料も含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○荒木委員 まず、産後ケア施設の改修支援、開業支援について伺わせていただきます。
 令和七年の厚生委員会事務事業質疑におきまして、私から産後ケア事業の拡大のため、事業者が積極的に施設の新設や、また改修ができる仕組みが必要と質疑をさせていただきました。
 しかし、現在、建築費が大変高騰する中で、改修や新規開業をしたいんだけれども、現在の国の補助金だけではなかなか踏み切れないという産後ケア施設や、また助産師さんたちからの声が届いています。
 東京都の産後ケアについて、都独自の取組が必要と考えますが、都の見解について伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、来年度から新たに、産後ケア事業を行う施設を新設、改修して定員拡大を図ろうとする区市町村に対しまして、国の産後ケア施設改修費等支援事業による補助に加え、新設改修費用等の一部について補助をいたします。
 また、一定の要件を満たす都内で新たに産後ケア施設を開業する事業者に、開業までの必要な賃借料、備品購入費等の一部を補助する区市町村に対しまして、費用を補助することとしております。
 こうした都独自の取組を通じ、産後ケア事業に取り組む区市町村を支援してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。新たに東京都が独自の補助制度を開始するということで、開業したい、または改修したいという事業者がこの補助を利用できるよう、また、産後ケアが多くの産後のご家庭に届くように、区市町村にぜひ働きかけをお願いいたします。
 次に、産後ケアのオンライン予約、そして母子保健分野のDX、デジタル化について伺わせていただきます。
 残念ながら、まだまだ電話の予約や、また予約方法が施設ごとにばらばらである産後ケアについて、オンライン予約を可能にするなど、子育て家庭の利便性の向上のため、区市町村における母子保健分野のデジタル化に向けた取組を都として進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 国は、スマートフォンでの健診結果の確認など、住民の利便性向上等を目的として、全国共通の情報連携基盤PMHや、電子版母子健康手帳の導入による母子保健情報のデジタル化を進めております。
 都は、国の動きも踏まえ、今年度、母子保健情報のマイナポータルとの連携や、電子版母子健康手帳の導入等に係る区市町村への財政支援を拡充したところでございます。
 また、現在、妊産婦が各施設に電話等で行っている産後ケアの利用予約につきましては、施設の空き状況を可視化し、オンラインで予約できるアプリ等の導入や運用に係る経費につきまして、来年度新たに補助を開始いたします。
 具体的には、アプリ等の導入につきまして補助基準額一千百万円、補助率十分の十で補助するほか、運用経費につきましても補助基準額一千五十万円、補助率二分の一で補助をいたします。
 これらの取組によりまして、区市町村における母子保健情報のデジタル化を後押しし、住民の利便性向上に取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。今の子育て世代は、主にデジタルネーティブ世代でありますので、開業をしているときだけしかつながらない電話とか、また紙媒体の持ち運びなどでなく、デジタルで完結することができるよう、ただでさえ子育てで慌ただしくしている家庭の負担軽減のためにも、引き続きの取組をお願いしておきます。
 次に、島しょにおける妊産婦支援について伺わせていただきます。
 来月四月、町立八丈病院が分娩を終了するということを受けまして、移住、定住を予定している方々とか、また地元の方々から不安の声が寄せられています。
 島しょや山間部など医療資源が限られる地域においても、妊産婦が安心して出産や育児を行えるよう、都として取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 安心・安全な出産や育児に向けまして、妊娠合併症や産後鬱の未然防止など、専門的、予防的見地から妊産婦を支援していくことが重要でございます。
 都は来年度、保健師等の配置数が少なく、医療資源が限られている島しょ・山間地域におきまして、デジタル技術を活用し、助産師等が妊産婦に対し、伴走型の相談支援や健康管理を行う検証事業を新たに開始いたします。
 実施に当たりましては、自治体や医療機関等と連携し、妊産婦のニーズや地域特性を踏まえたきめ細かな支援ができるよう取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。ぜひ島しょや山間地域においても、安心して妊娠、出産、子育てができる環境整備のために、引き続き取組をお願いいたします。
 次に、一型糖尿病について質問をさせていただきます。
 一昨年、出産後に一型糖尿病を発症し、一型糖尿病の発症をきっかけに民間企業を退職し、そこから医師を目指し女医さんとなった小谷紀子さんという、現在、国立国際医療センター、糖尿病内分泌代謝科に勤務する医師に私自身出会いました。
 一型糖尿病は、小児慢性の対象にはなっているものの、成人になった後については補助がないこと、また、その際に、彼女が腰元につけていましたAHCL、アドバンスド・ハイブリッド・クローズド・ループと、皆さんあんまり聞かれたことがないと思いますけれどもインシュリンポンプ、体の中にインシュリンを入れるポンプと、またCGMという持続血糖測定、自動的に計測する機械を連結させ、毎回定期的に打つ基礎インシュリンの自動調整に加え、高血糖のときに打たなければならない補正インシュリンも自動で注入ができる最新機器の存在について、私自身知りました。
 一般的に多分皆さんよくご存じなのは、おなかとかに注射で打つ、ペン型といわれるインシュリンの自己注射での投与というのは一般的に知られているところではありますけれども、リアルタイムで、CGM測定データを基にインシュリンポンプが低血糖や、また高血糖の可能性があることをアラートで知らせてくれたり、また、低血糖の可能性があるときには、インシュリンの注入を停止してくれたりする機器については、まだまだ知られていないところであります。
 一型糖尿病の妊婦さんについては、おなかの赤ちゃんの十月十日の成長と、また、自分自身の心と体の、糖尿病を患っていながらの体の変化に対応しながら、厳格な血糖管理を行わなければならないという中で、このような最新機器を使用しながら妊娠を継続することを支援することも、私自身は重要と考えます。
 ただ、このアドバンスド・ハイブリッド・クローズド・システムなどの最新機器が有用であるものの、ペン治療が二か月で約二万円に対して、ポンプ導入の場合は三倍である、二か月で六万円もかかる、補助がなかなかないという中で、インシュリンポンプ、これって便利で厳密な血糖管理ができて、おなかの赤ちゃんのためにも有用というものにもかかわらず、残念ながら費用の観点から導入を諦める、断念するというケースが多いと聞いています。
 この間、二年間にわたりまして、保健医療局の皆さんや、また福祉局の皆さんとのやりとりを経て、このたび一型糖尿病だけではありませんけれども、などの基礎疾患のある妊婦を対象に、都は、機器の使用に係る費用に対して補助をすることとしていただきました。
 患者に寄り添った事業内容とすること、そして、これをまたしっかりと周知していくことが必要と考えますが、都の取組を伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、一型糖尿病の妊婦の健康を守るため、自動でインシュリンを注入する機器を使用した療法等につきまして、支援することとしております。
 具体的には、妊娠中に自動でインシュリンを注入する機器を使用した療法につきまして、月額上限一万八千円まで、また、インシュリンポンプを使用した療法につきましては、月額上限八千円まで助成するものでございます。
 また、都はこれまで、医療関係者、関係団体等との意見交換を実施しており、これらを踏まえて制度設計を行うとともに、今後、都のホームページや関係団体を通じ、丁寧に事業の周知をしてまいります。
 こうした取組を通じまして、一型糖尿病患者が安心して妊娠、出産に臨めるよう取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。取組をよろしくお願いをしておきます。
 次に、東京都ベビーシッター利用支援事業について伺わせていただきます。
 小池都知事の肝煎りで二〇一八年から開始したこの事業では、子育て層のニーズがとても高く、年々利用が増えています。
 この制度が評判がとても高い反面、残念ながら支払いにつきましては、一気にアナログになってしまうという点がデメリットとしてあります。
 一旦、子育て家庭の利用者が事業者、ベビーシッター会社に立替払いを行った後に、その後、区市町村に請求の手続を取るという必要がありまして、この区市町村への償還払い請求の手続というのがとても大変という声が寄せられています。
 私の地元中野区の場合でも、支払った領収書と、またベビーシッターさんの要件証明書というもののプリントアウトを自分で行いまして、その要件証明書と領収書も、各ベビーシッター会社は同じところにずっと頼むわけではないケースも多いので、プリントアウトをするその様式とか、またシステムもばらばらであったりして、大変煩雑であります。
 また、それに加えて、利用実績をエクセルに打ち込む、もしくは手書きをした後にそれをレターパックとか封筒に入れて切手を貼って郵送をすると。間違いがあった場合には電話がかかってくる。また、ちょっと分からない場合に電話をするとか、こういうことになっているわけであります。
 この書類の準備も煩雑で、大変大きな負担になっています。この仕組みについて、見直し、改善をしていくべきと考えますが、都の見解を伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 本事業は、ベビーシッターを利用した保護者が利用料を一旦立て替えた後、事業の実施主体である区市町村に申請するという、お話にもありましたように、助成を受ける償還払いの仕組みとなっております。
 利用者や区市町村からは、利用料の立替えや提出書類の多いことが負担であるとのご意見や、利用者の利便性向上に向け、都が効率的な仕組みを構築すべきといったご要望をいただいております。
 現在、保護者への助成方法に係る課題等を整理するため、区市町村や事業者への意見聴取を通じて実態把握を行っているところでございます。
 今後、利用者の利便性向上に向け取り組んでまいります。

○荒木委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 利用者とベビーシッター会社という民民の間では全てオンラインで完結するのにもかかわらず、償還払いという、行政が絡んだ途端、煩雑化、アナログ化する。もちろん税金でありますので、厳格な手続は大事だとは思いますけれども、非常にもったいないなというふうに、この制度のニーズがとても高く、子育て家庭の皆さんが本当にこれで助かっているっていうことが多いくらいすばらしい、また利用されている制度にもかかわらずもったいないなというふうに思います。
 区市町村の負担減、また手取り時間の観点からも、早急に取り組んでいただくことを要望し、次の質問に移らせていただきます。
 次に、病児保育について、二問伺わせていただきます。
 これまで、この厚生委員会の中でも、病児保育の重要性については、さんざんこの委員会で述べてまいりましたので、繰り返しはしませんけれども、三月十五日、数日前の日経新聞のネットニュース、ネットの記事に、こういう記事が私の目に止まりました。
 子が急病、働く親の苦悩なお「病児保育」手続き煩雑で利用一割どまりという、このような大きな見出しで出ていました。今までの病児保育の使い勝手の悪さについて、指摘をされているということであります。
 病児保育は、国の少子化対策エンゼルプランで重点施策に位置づけられてから、約三十年がたっているんですよね。
 東京都としても、この三十年間、いろいろ頑張られてきたのも分かりますし、今回いろんな、令和七年度予算でいろいろと盛り込んでいただきましたけれども、東京都としても、まだまだやれることがあったのかなというふうに思います。
 今回、病児保育について検討会を立ち上げる、議論をするということでありますけれども、議論の構成委員もそうであるんですけれども、議論の内容が机上の空論になったり、また、この間、先ほども申し上げました、令和七年度からベビーシッター型の病児保育の事業をつくり、施設の偏在とか緊急性に対応できるとか、そういうものの体制づくりの一歩となってきていると思います。私は、この会議体が病児保育の後退につながらないか、非常に懸念をしています。
 病児保育についての議論の場を設けるのであれば、この三十年間きっと様々な、国がこれだけエンゼルプランの重点施策に入れているということぐらいですから、いろんな有識者や、また立派な議論がされてきたんだと思います。
 しかしながら、このように使われていない、また使い勝手が大変悪いという、進んでこなかったという、ぜひその反省点も踏まえて、病児保育の充実という観点に重きを置いて、より利用者のニーズに的確に対応した取組を進めるための議論となることを強く求めます。
 都の見解を伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 子供が病気になったときに、仕事の状況によって休暇を取得できないことが現実には多く、仕事をしながら子育てをする保護者にとっては、病児保育はセーフティーネットとして重要な役割を担っております。
 都が実施している福祉保健基礎調査でも、子供を預けていて不満に思うことの中で最も多い回答が、子供が病気のときに利用できないとなっており、病児保育のニーズは高く、育児と仕事の両立を支援する病児保育の一層の充実が必要となっております。
 今後、病児保育の充実に向けた議論を行っていく上で、病児保育を利用する当事者の意見を踏まえることが重要でございます。このため、ニーズ調査を行い、当事者の意見を踏まえながら議論をしてまいります。
 保護者のニーズを踏まえながら、多様な選択肢を保護者に提供できるよう、病児保育の充実に取り組んでまいります。

○荒木委員 ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、病児保育施設の予約システムについて伺わせていただきます。
 すみません、また私の地元の中野区の例を挙げますと、病児保育のこの予約システムのですね、病児保育施設を利用する場合に、まず区で事前登録をします。その後に電話で施設に仮予約をします。そして、その後、病院に受診し、医師の連絡票の発行をしていただく。その表をもって、もう一度電話で施設に本予約をする。そして、やっと病児保育を利用することができるということになっています。
 これはホームページ上でもそういう段階が示されているので、こういう自治体も、中野区だけじゃなくて大変多いと思います。
 電話で予約ということは、施設が空いている時間にしか予約が取れないということであるため、前日の夜に例えば発熱をしても、翌日まで予約が取れるかどうかも分からない、仕事に行けるのか行けないのかも分からないということでもあります。
 東京都はこれまで、オンラインで予約が可能なシステムの構築に関する、区市町村の一部助成を実施していますが、いまだ予約システムを残念ながら導入をせずに、電話予約のみの施設も多い状況であります。
 先ほど新聞のネットニュースを挙げましたけれども、病児保育の手続煩雑で利用一割止まりという記事にもあるように、東京都としても手続の煩雑さを改善し、そして予約システムの導入を一層推進すべきと考えますが、今年度の実績と来年度の取組について見解を伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 これまで都は、病児保育の利便性向上を図るため、病児保育施設の予約や、空き状況をオンラインで確認できるシステムを構築する区市町村に対して、補助を行っております。
 今年度は、五自治体が補助を活用し、システムの構築を行っております。
 こうした区市町村の取組を加速するため、来年度は補助を拡充することとしております。具体的には、補助基準額は一千万円の導入経費の補助につきまして、補助率を二分の一から十分の十に拡充するほか、新たに運用経費につきましても、補助基準額五百万円、補助率二分の一で補助を開始いたします。
 今後この事業の活用により、多くの病児保育施設でオンライン予約システムの導入が一層進むよう、区市町村の支援に積極的に取り組んでまいります。

○荒木委員 導入のイニシャルコストと運用経費についても補助を開始するということで、ぜひ区市町村での導入が進むよう、周知をお願いいたします。
 次に、三歳児健診における目の検査、視力検査について伺わせていただきます。
 国においては、皆さん、こうC、こういうマーク、ランドルト環での実施を推奨しているものの、東京都内の自治体では絵指標とランドルト環が統一されておらず、絵指標を使う自治体が圧倒的に多い状況にあります。
 私の地元の医師会からも、ランドルト環への統一に向けた要望もいただいています。
 目の機能、視機能のスペシャリストの活用も併せて、都として今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 三歳児健康診査における視力検査の精度を上げ、早期に異常を発見し治療につなげるためには、ランドルト環の使用に加え、視能訓練士による実施が重要でございます。
 このため、都は来年度、ランドルト環への移行を努めることを要件に、区市町村が視能訓練士を配置した場合に係る費用の補助を新たに実施をいたします。
 区市町村が三歳児健康診査における視力検査を適切に行えるよう、財政支援に加え、母子保健従事者向けの研修を実施するなど、取組を一層後押ししてまいります。

○荒木委員 三歳児健診の視覚検査は、視覚が正常に発達しているか、早期発見、早期治療につながる重要な機会でありますので、ぜひ取組をよろしくお願いいたします。
 次に、放課後児童クラブ、学童クラブについて伺います。
 都民ファーストの会東京都議団がこれまで、学童クラブの待機児童解消に向けて、量的、数の拡充に加え、東京都認証学童クラブ創設など、質の向上に取組を進めてまいりました。
 私の地元中野区でも、八つの学童が東京都認証学童クラブとなり、これから質の向上に取り組んでいく予定であります。
 人材を確保すると同時に、定着を図るための施策として、保育士や介護従事者と同じ制度を活用して、処遇の改善の一環ですけれども、学童クラブ従事者の職員を対象とした宿舎借り上げ支援を提案し、令和八年度予算で新たに実施をすることとしています。
 この制度について、区市町村に積極的に活用されるよう支援していくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、学童クラブ職員の人材確保、定着を図るため、来年度から、学童クラブの職員を対象とした宿舎借り上げ支援を実施いたします。
 本事業では、補助基準額を一戸当たり月額八万二千円とし、学童クラブ一支援単位当たり三人の常勤職員を対象として補助いたします。
 都の補助率につきましては、区市町村において、待機児童対策計画を策定している場合や、都独自の運営基準を満たす認証学童クラブを対象に二分の一から四分の三に引き上げ、区市町村の負担を八分の一に軽減いたします。
 今後、本事業の活用を区市町村に働きかけ、学童クラブ職員の確保、定着が円滑かつ着実に進むよう取り組んでまいります。

○荒木委員 保育や介護の分野でも、この宿舎借り上げ支援が処遇の改善に大きく寄与し、また人材の定着につながっています。
 学童クラブも子供が多くの時間を過ごす大切な場所でありますので、取組の強化を求め、次の質問に移らせていただきます。
 民生児童委員について、二問伺わせていただきます。
 都はこれまで、私たち都民ファーストの会東京都議団の提案に応え、民生委員協議会などが実施する研修に参加する際の自己負担の軽減に取り組んできました。
 高齢化の一層の進展や、また子供たちを取り巻く環境の変化など、複雑化、複合化した課題に対応するためには、さらなる活動の支援が重要であります。
 東京都は来年度から、民生委員の活動費を増額することとしておりますが、増額の趣旨について伺わせていただきます。

○新内生活福祉部長 都は、地域社会を支える重要な役割を担う民生児童委員に対しまして、活動費の支給などにより活動環境の整備に取り組んでおります。
 近年、単身高齢者の増加やひきこもりなど地域課題の複雑化、複合化や、メールやウェブ会議等、連絡手段の多様化、個人情報保護対策など、委員の活動に伴う負担がより重くなっており、その軽減が重要でございます。
 そのため、都は、来年度から活動に要する通信の増加、相談支援に必要な自己研鑽等に対応するため、活動費を月額一万円から三万円に増額することにいたしました。

○荒木委員 今答弁にもありました困難な事例や専門的な対応が必要な事例が増えていると、私自身も地元の民生委員さん、児童委員さんからよく耳にするところであります。
 区市町村が民生委員や、その活動をサポートする相談体制を、都として整備支援することも重要と考えますが、都の見解を伺います。

○新内生活福祉部長 地域課題の複雑化、複合化等に伴いまして、困難事例や専門的な対応が必要な事例が増えていることから、都は来年度から、区市町村が委員へ適切なサポートをできるよう、相談体制の整備を支援いたします。
 具体的には、委員が経験豊富なOBや弁護士、医師等の専門家による助言を得られるようにするため、相談体制の整備に取り組む区市町村に対し、包括補助事業により支援をいたします。

○荒木委員 よろしくお願いいたします。
 次に、障害者、障害児施策について伺わせていただきます。
 都民ファーストの会の東京都議団の重点政策の一つに、特別支援学校を卒業した十八歳以降の障害者の居場所づくりを掲げています。
 学校卒業と同時に支援や居場所が途切れる十八歳の壁は、本人のみならず家族にとっても切実な課題であります。
 先般の代表質問では、小池都知事から力強い答弁をいただき、また施政方針演説でも知事のお言葉の中に十八歳の壁というものも出てきていましたけれども、東京都は令和八年度予算の中で、卒業後の障害者の夕方の居場所、そして長期休暇中の障害児の居場所づくりに取り組むということでありますが、一方、私の地元の話で申し訳ないんですけれども、場所の確保がなかなか課題でありまして、事業が進みにくいという実情もあります。
 そこで、障害児の長期休暇中の居場所の確保事業を開始するに当たりまして、区市町村が場所を確保することに対しまして、都はどのように支援するのか伺わせていただきます。

○梶野障害者施策推進部長 本事業の実施に当たりましては、区市町村が地域の実情に応じ、朝の時間帯に障害児や保護者が立ち寄りやすい場所を活用することが可能でございます。
 また、放課後等デイサービスなどの事業所を活用する場合の借り上げ経費につきまして、区市町村が近隣の家賃水準に応じて定める額を上限に補助率四分の三で支援しまして、居場所の確保を後押ししてまいります。

○荒木委員 次に、先ほども述べましたけれども、障害者の十八歳以降の居場所づくり、特別支援学校卒業後の十八歳以降の夕方の居場所づくりについて伺わせていただきます。
 この事業について、各自治体における取組が早期に進むよう、都としてどのように支援をしていくのか、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、区市町村が早期に居場所を開設できるよう、必要な備品の購入等の開設準備経費について、受入れ定員に応じた段階的な補助額を設定するほか、より多くの利用者を受け入れた場合の加算を設け、補助率十分の十で支援をしてまいります。
 多くの区市町村において本事業の活用が進むよう、区市町村に個別に訪問し、働きかけを行うほか、取組事例を収集、紹介しまして、障害者が地域で安心して過ごせる居場所の確保を推進してまいります。

○荒木委員 今日、先ほどまで、都立中野特別支援学校高等部の卒業式に出席をしてきたんですけれども、まさに十八歳、これから社会人になる方々の卒業の門出に立ち会ってきたわけなんですけれども、保護者の方々から聞くことは、やっぱり夕方以降の居場所が、私の地元ですけれども、なかなか足りないという声でありました。
 先ほど部長から、個別に訪問し、また働きかけを行う、そして取組事例を紹介していくという話がありましたので、ぜひ取組が広がり、居場所の確保のために一層推進をしていただきたいと思います。
 次に、障害福祉サービスの人材確保について伺わせていただきます。
 都内のあらゆる分野で人材の確保が困難になっていまして、障害分野でも例外ではありません。
 これまで障害者福祉サービスに係る人材の確保について、局の皆さんに要望をさせていただきまして、今回、令和八年度予算の中で、障害福祉サービス等の就業促進事業を盛り込んでいただきましたが、その具体的な内容について伺わせていただきます。

○梶野障害者施策推進部長 都は来年度、未経験者を雇用する障害福祉サービス等事業者に対し、求人情報の掲載など採用活動に係る経費を一事業所当たり最大八十万円補助いたします。
 加えまして、未経験者の雇用経費や、業務に従事しながら研修を受講する際に必要となる経費等について、雇用者一人当たり最大百九十八万円を事業者に対し支援することで、障害福祉人材の確保の取組を強化してまいります。

○荒木委員 ぜひ取組の強化をよろしくお願いいたします。
 次に、障害者の芸術活動について伺わせていただきます。
 私の地元中野区には、長年、障害のある方の芸術、アール・ブリュットの支援に取り組んでいる、頑張っている法人があります。知的障害や、また精神障害のある方が独特な感性を持ち、すばらしい作品を生み出しています。その作品が中野駅の北口と南口にアートとして飾られるなど、作品を通じて地域との融合も図られています。
 芸術分野で才能を発揮できることは、社会参加にもつながり、また本人だけではなく、家族にも希望を与えるものであります。
 そこで、障害者の芸術活動の重要性と、今後、都としてどのように取り組んでいくのかについて伺わせていただきます。

○梶野障害者施策推進部長 芸術文化活動を通じて、障害のある方の個性と能力を発揮し、社会参加の促進を図ることは重要でございます。
 都は、障害者総合美術展やふれあいコンサートの開催を通じまして、当事者の豊かな感性を表現した作品の発表の場や、障害の有無にかかわらず音楽を鑑賞する機会を設けるほか、支援拠点を設置しまして、障害者の芸術文化活動に関わる人材の育成や、関係者のネットワークづくり、情報発信等を行ってまいりました。
 障害者の芸術文化活動は、ご本人の自己表現やコミュニケーション能力の向上をもたらすとともに、ご家族や支援者のほか、地域における多様な人々をつなぐことにより、共生社会の実現に寄与するものでございまして、今後、関係局や芸術文化活動を支援する団体とも連携を図りながら取組を推進してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 障害者の方々のスポーツ分野の活躍につきましては、これまで東京都もパラリンピック、また昨年十一月のデフリンピック、また、まだ開催できてはいませんが、たしか龍円議員が予特でお話しされましたかね、スペシャルオリンピックスなど、環境も徐々に整ってきているところでありますけれども、芸術分野については、まだこの分野での活躍の環境整備は、東京だけじゃなくて日本全体において、まだまだ道半ばだと思います。
 ぜひ芸術文化を担当する生活文化局などと連携するなど、東京都全体を挙げて障害者の芸術文化活動を後押しするような一層の取組を要望いたします。
 次に、介護離職防止について伺わせていただきます。
 都内の介護離職者の半数が介護開始半年以内に離職をしておりまして、初期段階での集中支援が急務と考えます。
 介護保険外も含めた多様なサービスの活用など、初期の混乱期を支える包括的な支援の仕組みを構築すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は来年度から、都が派遣する介護支援専門員を活用し、中小企業における介護と仕事の両立支援に向けた初期集中支援制度の整備を支援する事業を開始いたします。
 具体的には、介護と仕事の両立に関する相談窓口を整備した場合には、奨励金として一律三十万円を支給いたします。加えて、介護に直面した従業員に対し、介護を支援するクーポンの支給等の初期集中支援制度を整備した場合には五十万円、自社の両立支援の成果について、他の企業への普及啓発を実施した場合には二十万円をそれぞれ加算し、最大百万円を支給いたします。
 これらの取組により、介護離職防止に向けた支援を強化してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。中小企業における相談窓口の設置等を支援するということでありました。
 育児・介護休業法の改正により、令和七年、昨年四月から、労働者が介護に直面する前の早い段階で、介護休業制度などに関する情報提供が事業主に義務化をされています。
 東京都が設置を支援する窓口では、介護と仕事の両立支援に関する制度はもちろんのこと、介護離職を防止するには、できる限り大本である親御さんに長く健康でいてもらうことということも大変重要であります。フレイル防止とかも様々です。そのための意識づけについても、ぜひ周知をしていただきたいと思います。
 今、質問させていただきましたように、介護に直面した初期段階での相談、そしてクーポンの支給によって、介護保険外も含めて様々なサービスの活用を促すことは重要であります。
 一方で、速やかに介護保険サービスにつながることも重要であります。
 令和八年度におきまして、ビジネスケアラー支援として、介護情報ポータルの構築や、また国において整備を進めている介護情報基盤の活用促進のための事業を開始するということでありますが、具体的な内容について伺わせていただきます。

○花本高齢者施策推進部長 利用者が速やかに介護保険サービスにつながるためには、要介護認定期間の短縮が重要であることから、都は来年度、区市町村、介護事業者、医療機関等が利用者に関する情報を共有、活用できる介護情報基盤を活用して、認定期間の短縮に取り組む区市町村を支援いたします。
 具体的には、認定調査へのタブレットの導入や、区市町村職員向けの介護情報基盤活用マニュアルの整備、主治医意見書を発行する医療機関向けの介護情報基盤活用促進セミナー等を実施する取組に対し、補助率十分の十で最大二千二百五十万円を新たに補助いたします。
 また、都として新たに介護情報ポータルを構築し、介護保険制度や相談先など多様な情報を一元的に提供するとともに、スマートフォン等から地域包括支援センターへの相談予約を随時受け付ける仕組みを整備いたします。
 こうした取組を通じて、介護保険サービスの速やかな利用につなげ、ビジネスケアラーへの支援を強化してまいります。

○荒木委員 最後に、認知症施策について伺わせていただきます。
 東京都は今年度、認知症医療の実態について調査を行い、本人や家族からは入院先がなかなか見つからなかったという声が寄せられ、また医療機関においては、入院の受入れが困難となっているケースがあることが明らかになったと聞いています。
 調査結果を踏まえ、認知症になっても医療を受けられるよう取り組むべきと考えますが、東京都として、認知症の医療提供体制の確保にどのように取り組み、またそれをどう広げていくかについて見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は来年度、二次保健医療圏ごとに、認知症のある人を地域で受け入れるTOKYOオレンジ医療システムの構築に着手いたします。
 具体的には、拠点型認知症疾患医療センターに、圏域内の医療資源を把握し、病院等との協定締結を行う要員を新たに配置いたします。また、身体合併症や行動心理症状が強い人などを受け入れた病院に対し、実績に応じて日額一万六千円を支援するとともに、近隣圏域との連携を強化するために、新たにブロック会議を開催いたします。
 こうした取組を三つの圏域で先行して実施し、その取組状況について、新たに設置した学識経験者等から成る会議体において、他の圏域への展開に向けた検証を行い、認知症のある人が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、医療提供体制の確保に取り組んでまいります。

○荒木委員 高齢者の六人に一人、五人に一人が認知症といわれる時代であります。
 認知症になっても身近な地域で医療が確実に受けられるよう、引き続き取り組んでいただくことを求め、質問を終わらせていただきます。

○せりざわ委員 よろしくお願いいたします。
 私からは、まずは保育について幾つかお伺いをします。
 東京都では、少子化対策を進めてきて、子育て世帯に対する支援の充実が進んでおりまして、多くの都民は東京が子育てしやすいと実感をしております。
 一方で、現在、他県の子育て世帯が東京都に移住することも増えてきている中で、保育ニーズの一層の高まりが想定をされております。
 こうした状況に備えるために、東京都では引き続き、施設整備も含めた保育サービスの確保にしっかりと取り組むべきと考えますが、まず、現在の東京都の取組についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都では、保育整備に向けて、まず、保育人材の確保に関しましては、キャリアアップ補助等を行って、まず保育士の確保、定着、育成に向けて支援を行っているところでございます。
 また、施設整備につきましては、実施主体である区市町村が、保育所の整備に取り組むものについて支援を行っておりまして、それぞれの保育ニーズを満たすよう、今、取組を進めているところでございます。

○せりざわ委員 地域ニーズに対応して、ぜひ引き続き保育サービスの充実を進めていただければと思います。
 また、都内で再開発が進んで、子育ての人気が高まって、子育て世帯の移り住みが増えてきている中で、一歳児をはじめとする待機児童の発生確率というのは非常に高くなってきていると思います。
 保育所の空きスペースなど、既存の資源を活用して機動的に対応することが必要と考えております。
 こうした点から、都は現在どのような取組を行っているのかお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都では、保育所等に空き定員や余裕スペースなどがある場合に、それらを有効活用いたしまして、一歳児など一時的な保育需要の増加に対応する区市町村を支援しているところでございます。
 具体的には、運営費や事業開始に必要な経費を支援するほか、局地的な保育需要の増加が見込まれる場合、区市町村の要請に基づき、保育所が四月入園に備え受入れ枠を拡大した場合、結果的に児童の入園がない場合でも、運営費の相当額を補助しているところでございます。
 来年度は、保育所等がこの事業に係る保育人材を確保できるよう、求人広告などの人材確保に係る経費を新たに補助の対象とするほか、補助基準額も増加いたします。
 今後とも、この事業の活用によりまして、区市町村の一歳児等の受入れについて支援をしてまいります。

○せりざわ委員 次年度の見込みも含めて運営費相当額を補助するということで、非常に大きな支援だと思います。
 今後も発生し得る局地的な保育ニーズに対応するべく、区市町村と連携をして、ぜひとも様々な施策展開を進めていただければと思います。
 また、東京都で、この事業で施設が円滑に人材を確保できるよう取組を進めていただきたいと思いますが、見解をお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都では、保育サービスを支える保育人材の確保、定着を図るため、保育所等に対しまして、保育士等キャリアアップ補助や、保育従事職員の宿舎借り上げの支援を行っていますほか、保育補助者の雇い上げ等に係る補助も行っているところでございます。
 こうした事業を活用いたしまして、引き続き保育サービスの充実に取り組む区市町村を支援してまいります。

○せりざわ委員 ありがとうございます。第一子の無償化を東京都が進めて、私の地元の品川区でも、特にゼロ歳児を中心にでありますが、ゼロ歳児、一歳児の今回の申込みも非常に多くなってきていると伺っております。ぜひとも引き続き、現場の声を注視しながら政策展開を進めていただければと思います。
 また、保育の質の向上ということで、食物アレルギーの対応について確認をしたいと思います。
 アレルギーは、場合によっては子供の命に関わる重篤な話でありまして、保育現場では非常に配慮して、きめ細やかな対応をしていただいております。
 一方で、業務負担も非常に多く、様々な対応のやり方というのが昨今出てきておりまして、個々の対応であったり、そもそも例えば牛乳のアレルギーだったら牛乳のアレルギーを全体で献立を考えるとか、そういったことも今新しいアレルギー対応として出てきているかと思います。
 こういった対応について、都がしっかりと支援をしていくべきだと思いますが、都の来年度の取組についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、障害児やアレルギー児など特に配慮が必要な児童の保育の充実を図るため、保育サービス推進事業で支援を行っております。
 アレルギー児につきましては、個別に食物アレルギーの原因食品を除去するなどの対応を行った保育所等に補助を行っております。
 一方、保育所等からは、給食等におきまして、全ての園児にアレルギーの原因食品を提供しない全体除去の場合であっても、原因食品の混入がないことの確認や、アレルギー症状発生時に備えた体制の構築などの対応が必要であるとの声を聞いております。
 このため、来年度、新たに原因食品の全体除去に対する補助を実施することとしております。
 今後も、この事業の活用によりまして、保育所等の取組を支援してまいります。

○せりざわ委員 次に、病児保育についてお伺いをいたします。
 私からは、先ほど病児保育は様々出ていますので、ベビーシッターを活用した病児保育について確認をしたいと思います。
 昨年の十二月から、ベビーシッターを利用した病児保育の検証事業を東京都で実施をしておりまして、私の地元の品川区も参画をしているところであります。
 始まったばかりで、まだ実績としてはこれからというふうに伺っておりますが、ニーズは非常に高いものだと思っております。
 検証事業の具体的な内容についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 本検証事業では、急な発熱などで保育所等に預けることが難しい未就学児を対象に、要件を満たす事業者がベビーシッターを派遣し、自宅で保育を実施するものとなっております。
 保護者からの依頼に対し、ベビーシッターを派遣できるよう、事業者の体制確保のための補助を実施しております。
 また、保育の質や子供の安全の確保のため、都の研修を受講した保育士や看護師によるサービス提供や、医療機関との連携などが条件となっております。

○せりざわ委員 様々前向きに実施をしていただいているということで、ありがとうございます。
 病児保育は、本当に当然ながら突発的なものがほとんどでありまして、なかなか保護者側の事前準備というのがやはり必要不可欠であるかと思いますので、これはぜひとも制度の周知も引き続き進めていただければと思います。
 では、高齢者福祉についてお伺いをさせていただきます。
 都内で高齢化が進む中で、高齢者が住みなれた地域で、やはり元気に暮らしていくということを、東京都として目指していくべきだと思っております。
 この健康寿命の延伸については、フレイル予防を進めていくことが大きな効果があると思っております。
 近年では、スマートウオッチであったり、スマートリングであったり、様々なデジタル技術を活用した健康づくりの取組にも注目が、そしてまた開発も進んでいるところであります。
 東京都でも、健康長寿医療センターの知見を生かして、アプリやスマートウオッチを活用して高齢者の健康のデータを把握し、分析し、フレイル予防につなげる取組を進めていると伺っております。
 こうした取組は、高齢者の健康づくりを進めていく上で大変重要であり、意義は大きいと考えますが、まず、この事業の目的と今年度の取組状況についてお聞かせください。

○木村高齢者施策推進担当部長 本事業は、東京都健康長寿医療センターの知見を生かし開発した東京Chojuアプリを活用し、専用のスマートウオッチから取得するバイタル情報や身体活動量のデータを基に、高齢者の健康状態を把握しながら、都と区市町村が連携して、フレイル予防や健康づくりを目的として取り組むものでございます。
 本年度は、区市町村が実施するフレイル事業の参加者に本アプリと専用スマートウオッチを提供し、フレイル予防の取組を進めるとともに、参加前後のデータを分析することで、区市町村事業の効果検証を行っております。

○せりざわ委員 スマートウオッチで取得した歩数であったり心拍数などのデータを通じて、高齢者の健康状態を把握することができると。そして、そのデータを活用して、フレイル予防にとどまらず、より幅広い健康づくりに対して活用していくことを期待しております。
 また、フレイルと認知症の認知機能の低下というのは相互の関連性というのも指摘をされておりまして、こうした観点から、健康長寿医療センターの知見と今後の成果を生かしながら、フレイル予防の取組、認知機能の維持や医療との連携をつなげていくことも重要だと考えております。
 本事業において、認知機能の維持であったり、特にかかりつけ医との連携というのをどのようにつなげていくのか、見解をお聞かせください。

○木村高齢者施策推進担当部長 身体的なフレイルは、将来の認知機能低下のリスクとなり、また、認知機能の低下はフレイルの進行につながるなど、両者は相互に影響する関係にあることが専門家から指摘されております。
 このため、本アプリのフレイルリスクを検知する機能の開発経験を生かし、来年度、認知機能の維持や改善につながる機能を追加することで、フレイル予防と認知機能の維持に一体的に取り組んでまいります。
 また、スマートウオッチで取得した、身体活動量や睡眠などの生活習慣データを医師に提示できる機能を追加し、かかりつけ医の助言等を通じて、利用者の健康づくりにつなげてまいります。

○せりざわ委員 かかりつけ医との連携についてもありがとうございます。
 今、様々、東京都の方で、医療機関のDXを進めていると思いますが、医療機関に出すそもそもの都民のデータのDXにもつながっていくと思いますので、非常に期待をしているところであります。
 現在は、専用のアプリと専用のスマートウオッチを組み合わせて活用している取組だと理解をしております。
 将来的には、他社の、民間のアップルウオッチであったり、フィットビットであったり、そういった市販のスマートウオッチと連携をして、より多くの高齢者の方々が利用できる環境を整えていくことを期待しております。
 今後のスマートウオッチとの連携について、見解をお聞かせください。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、より多くの高齢者にデジタル技術を活用したフレイル予防の取組を広げていくため、来年度、市販のスマートウオッチとの連携にも取り組んでまいります。
 具体的には、専用スマートウオッチと市販スマートウオッチの双方から取得するバイタルデータ等の比較検証を行い、市販のスマートウオッチでもフレイルリスクを適切に判定できる仕組みの構築を進めてまいります。
 その成果も踏まえ、本アプリを市販のスマートウオッチでも活用できる環境を整備し、高齢者の健康づくりのさらなる普及につなげてまいります。

○せりざわ委員 市販のスマートウオッチとの連携もぜひ進めていくという考えが示されました。
 こうした取組を進めていくには、デジタル機器を活用したフレイル予防効果について、やはり科学的な知見を蓄積して、そして公開をしていくということが重要だと思います。
 このアプリを活用した取組については、日本医療研究開発機構、いわゆるAMEDの研究事業にも採択されたと伺っております。
 この研究のどのような検証が進められているのかお聞かせください。

○木村高齢者施策推進担当部長 昨年七月、東京都健康長寿医療センターが大学や民間企業等と共同で取り組む研究が、健康医療戦略の下で実施される国のプロジェクトに採択されました。
 本研究は、都が開発したアプリと専用スマートウオッチを活用した、高齢者の健康づくりの取組を踏まえて実施するものであり、フレイルの兆候が見られる高齢者約五百人を対象に、来年度から長期的な介入比較試験を行い、デジタル機器を活用したフレイル予防の効果について検証してまいります。
 この研究の成果については、国のフレイル予防、改善に関するガイドラインの充実や、自治体や民間企業におけるデジタルを活用したフレイル予防の普及につなげていくこととしております。

○せりざわ委員 この研究を通じて、科学的な蓄積があって、ぜひともこの取組の効果が明らかになっていくことを期待したいと思います。
 また、都が進めてきた取組が国の研究につながっていくということも、大変意義深いものだと思います。今後はこうした研究成果を生かしながら、高齢者の健康づくりにぜひ一層寄与していただきたいと思っております。
 続けて、私も一型糖尿病の妊婦支援について確認をしたいと思います。
 東京都で今回、令和八年度の予算の中で、一型糖尿病の妊婦を対象にした療法支援を行うということであります。子供を望む一型糖尿病の患者さんにとっては、非常に大きな効果があると思います。
 私もこれまで区議時代から、一型糖尿病の当事者の方もそうですし、政治の世界では第一人者として種部さんっていう富山県議の方とも様々お話をしてきて、一型糖尿病の日々のコストもそうですけれども、なかなか血糖値のコントロールを間違えてしまうと、母子共に大きなリスクがあるということを学んできております。
 今回、東京都としては一型糖尿病に特化をしたというか、そういった支援をするのが恐らく初めてなのかと思いますが、この取組に至った背景についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、一型糖尿病の妊婦の健康を守るため、自動でインシュリンを注入する機器を使用した療法等につきまして、支援することとしております。
 具体的には、妊娠中に自動でインシュリンを注入する機器を使用した療法につきまして、月額上限一万八千円まで、またインシュリンポンプを使用した療法につきましては月額上限八千円まで助成をいたします。

○せりざわ委員 ありがとうございます。
 今回、予算案の中では、妊娠中の方への支援ということでありますが、一型糖尿病の方々というのは日々血糖管理に苦労して、特に子供を望む方については、妊娠前から様々悩みながら健康管理をしていくという時期にあります。
 療法支援に加えて、安心・安全な出産、そして妊娠のための健康管理に関する情報提供をぜひ進めていただきたいと思いますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は来年度、糖尿病等の基礎疾患のある方を対象に、妊娠前から産後までの健康管理等をまとめた解説動画を作成し、都のホームページやSNS等を活用し、広く普及啓発をしていくこととしております。
 こうした取組を通じまして、一型糖尿病患者が安心して妊娠、出産に臨めるよう取り組んでまいります。

○せりざわ委員 ぜひとも、これ非常に意義深い一歩だと思いますので、一型糖尿病の支援を進めていただければと思います。
 また、今回は妊娠中の方に特化をしてということでありますので、大体、検証すると、都内で妊娠中の一型糖尿病の患者さんが百名ぐらいじゃないかというふうにもいわれていまして、妊娠をまず望む段階でもやはり支援は必要かと思いますので、ぜひともこれからの展望についても要望をさせていただきます。
 続きまして、障害者福祉について何点かお伺いをさせていただきます。
 高次脳機能障害についてお伺いをさせていただきます。
 先日もこの委員会の中で、高次脳機能障害の支援についてお伺いをさせていただきました。
 今回、高次脳機能障害者支援法というのが国の方でスタートすることになりますが、まず、これまでの都の取組について改めてお聞かせください。

○新田障害者医療調整担当部長 都は、東京都心身障害者福祉センターを支援拠点として高次脳機能障害に関する施策を実施しており、普及啓発や相談支援、人材育成を行うほか、地域における支援ネットワークの構築等に取り組んでいます。
 また、二次保健医療圏域ごとの中核医療機関において、区市町村や医療機関等からの相談を受けるとともに、症例検討会や圏域連絡会、専門職等への研修を実施しています。
 さらに区市町村や関係機関との地域ネットワークの充実を図るため、学識経験者や医療機関、関係機関、当事者団体等から成る相談支援体制連携調整委員会を開催しています。

○せりざわ委員 ありがとうございます。
 高次脳機能障害、先日もここの委員会でお話ししましたが、なかなか見た目では分からない障害、そして、話してもなかなか分からない障害の一つでもあります。
 この法の中では、各都道府県の役割として、高次脳機能障害支援センターの設置など、幾つかの役割というのを規定しております。
 都としてもぜひ早期に実施をしていただきたいと思いますが、都の見解をお聞かせください。

○新田障害者医療調整担当部長 高次脳機能障害者支援法は、高次脳機能障害に対する支援に関し基本理念を定め、国や地方公共団体の責務について規定しており、都道府県の役割として、高次脳機能障害者支援センターの設置、専門医療機関の確保、高次脳機能障害者支援地域協議会の設置等が規定されています。
 都は、高次脳機能障害の支援拠点である心身障害者福祉センターとの調整を図りながら、今後、国から示される実施要綱を踏まえ、支援センターや協議会の設置等について、早期の実施に向け検討してまいります。

○せりざわ委員 ぜひ早期に進めていただきたいと思います。それと同時に、各当事者から相談を受ける窓口はやはり区市町村がベースになると思いますので、各区市町村ともぜひ強く連携をしていただければと思います。
 また、この高次脳機能障害の症例の一つとして、失語症というのを発症する方が多くいらっしゃいますので、失語症の支援についても確認をさせていただきます。
 東京都では、失語症のコミュニケーション支援や、外出時の同行を行っている、意思疎通支援者というのを養成しております。
 また、失語症者の会話支援等を行うサロンを立川市に設置をして、失語症者と支援者との関係構築であったり、失語症者同士の交流の場となっていると伺っております。
 こうした取組を推進していくには、都だけではやはり難しく、区市町村の積極的な取組というのが必要でありますが、残念ながら、私の地元の品川区でもまだ実施に至っていないところであります。
 現在、失語症者向けの意思疎通支援事業というのを実施しておりますが、来年度、区市町村に対してどのような取組を行っていくのかお聞かせください。

○梶野障害者施策推進部長 都は、区市町村における意思疎通支援者の派遣事業の取組を促進するため、失語症者への会話支援や、失語症者同士の交流の場であるサロンを設置しまして、区市町村向け見学会を開催するほか、事例紹介や意見交換を行う連絡会を実施することで、体制整備に係るノウハウを区市町村に共有しております。
 来年度からは、新たに事業未実施の区市町村においてミニサロンを開催いたしまして、失語症者への支援の必要性や、地域における課題を把握する機会を設けます。
 また、ミニサロンで把握した課題について解決に向けた助言を行うことで、区市町村の取組を一層支援し、促進してまいります。

○せりざわ委員 失語症の方々というのは、そもそも各区でもどれぐらいいるのかというのが把握できていなかったりという話も伺っておりますので、様々な支援を通じて、実態の把握と、そして制度の普及啓発も進めていただければと思います。
 最後に、精神障害のある方に対しての支援についても伺わせていただきます。
 私も地域において、精神障害のある方に関して、近隣の方から相談を受けることが多々あります。
 精神症状が悪化した際には、警察が保護して通報する、いわゆる警察官通報という制度がありますが、警察官通報は精神障害者を医療につなげていくことが狙いと伺っております。
 都としてどのような取組を行っているのか、現状をお聞かせください。

○菊地障害者医療担当部長 都はこれまで、迅速かつ適正に措置診察や措置入院へつなげるため、警察官通報を受理した後、専門性の高い職員や経験豊富な職員が、警察官等への電話調査により、被通報者の状況や医療の必要性などを把握してまいりました。
 令和七年二月から、要否判定の迅速化とさらなる精度向上を図るため、警視庁と協議の上、一部の警察署を対象に、通報内容を踏まえた現地派遣調査等を実施しており、当該警察署からの通報のうち、現地派遣調査等は約二割でございます。
 今後、段階的に対象警察署を拡大していく予定であり、併せて地域の実情等に応じた効果的、効率的な複数の調査手法を示すよう、引き続き国に提言や要求してまいります。

○せりざわ委員 現地派遣調査も行っていて、約二割だというお話もいただきました。ありがとうございます。
 この現地派遣調査というのも大変、これがベースで考えるべきだと思いますし、もちろん重要なことだと思いますけれども、東京都のこの人口の中で職員の負担も含めると、様々、今、先ほど来からお話をしているDXであったり、新たな手法というのもぜひ検討していただきたいと思います。
 一方で、これは国の協力がなくして実現できないものだと思いますので、国と都で連携をして新たなやり方というのも模索をしていただきたいと要望をして、質問を終わります。

○ひがし(ゆ)委員 立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会のひがしゆきです。本日もよろしくお願いいたします。
 まず、卵子凍結についてお伺いいたします。
 近年、晩婚化やライフスタイルの多様化を背景に、将来の妊娠に備える手段として卵子凍結の関心が高まっております。女性の平均初婚年齢は年々上昇しており、出産年齢の高齢化も進んでいます。
 卵子凍結については、SNSやメディアを通じて急速に認知が広がり、最近では芸能人やインフルエンサーの発信をきっかけに、将来のための備えとして前向きに捉える動きが広がっています。
 一方で、現実の声としましては、採卵に伴う身体的負担、成功率が年齢に大きく左右される現実、さらには高額な費用など、課題もあります。
 こうした中で、東京都が卵子凍結への支援を行っていることは重要な取組であるというふうに認識をしております。
 まず、都は令和五年から卵子凍結への支援を続けていますが、事業内容及びこれまでの申請件数についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、加齢等に伴う妊孕性の低下を懸念する場合に行う卵子凍結への支援を令和五年度から実施をしております。
 申請件数でございますが、令和五年度の事業開始から令和八年一月までの合計は、五千三百三件となっております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。申請件数が五千件を超えていることからも、都民の関心の高さがうかがえ、都の取組が一定程度ニーズに応えているものと受け止めております。
 一方で、卵子凍結は、妊娠を保障するものではなく、年齢や体の状態によって成功率が大きく異なることが指摘をされています。そのため、制度の普及が進む中で、凍結をすれば将来も安心できるといった誤解が生じることも懸念されます。
 都として支援を行う以上、都民がその効果や限界について正しく理解できる環境を整えることも重要であると考えます。
 都は、卵子凍結への支援を行うに当たり、都民がメリット、デメリットの双方を正しく理解できるよう、どのように取り組んでいくのか見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 本事業では、卵子凍結に関する知識を正しく理解するための説明会への参加を助成の要件としておりまして、説明会では、医師が卵子凍結のメリット、デメリット、採卵から凍結までの医療行為の流れ等を説明しております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 私も実際に、この説明会の動画を見たという方からお話を伺いました。なかなか一回の説明だけでは、十分な理解につながっているとはいえないというようなお話も伺いました。
 特に成功率、また年齢による違い、身体的、経済的負担については、より具体的かつ分かりやすい情報提供が必要だと考えます。
 都においては、説明会にとどまらず、都民が継続的に正しい知識を得られるよう、引き続き情報発信の工夫、そしてさらなる充実を求め、次の質問に移らせていただきます。
 続きまして、不妊治療費用助成拡充についてお伺いいたします。
 日本では、生殖補助医療によって生まれる子供は年々増加しており、厚生労働省の統計では、現在およそ十人に一人が体外受精などによって生まれているとされております。
 一方で、不妊治療は長期にわたるケースも多く、身体的、精神的負担に加え、経済的負担も大きいことが課題となっております。
 こうした中で、東京都が不妊治療への支援を拡充するということは大変重要であると考えております。
 都は来年度、不妊治療の費用助成を拡充するということでございますが、拡充内容についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都はこれまで、医療保険対象外の先進医療に対しまして、都独自に助成をしてまいりました。
 来年度からは、助成対象に医療保険対象の生殖補助医療も新たに含めることとしております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。私自身も、二十代から子供を持つことを夢に見て不妊治療に取り組んできた当事者の一人として、このテーマには強い関心を持っております。
 不妊治療は経済的負担が多いことに加え、通院回数の多さ、仕事との両立の難しさなど、身体的、時間的にも大きな負担を伴います。
 私自身の経験からも、こうした課題は決して個人の問題ではなく、多くの方が直面している現実であると考えております。
 こうした状況を踏まえて、都においては経済的支援にとどまらず、治療と仕事の両立を支える視点ということも検討していただき、より一層の支援の拡充に努めていただくよう要望いたします。
 次に、無痛分娩についてお伺いいたします。
 無痛分娩は、出産時の痛みを軽減する方法として、欧米では一般的な選択肢の一つとなっております。およそ過半数から八割程度が利用しており、フランスでは八割、アメリカでも七割以上が利用しているというふうにいわれております。
 一方、日本では実施割合は約一割程度にとどまっており、その背景には医療体制や人材の確保、情報提供の在り方などが影響していると指摘をされております。
 国においても安全な無痛分娩体制の整備、妊婦の正確な情報の下で選択できる環境の重要性というものが議論をされているところだと認識をしています。
 東京都は令和七年十月から無痛分娩費用助成を開始いたしましたが、都民が正確な情報の下、自ら出産方法を選択していくことが重要であると考えますが、都の取組についてお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、希望する方が安心して無痛分娩を選択できるよう、令和七年十月から費用助成を開始いたしました。
 都のホームページでは、分娩の流れ、硬膜外鎮痛法を用いた無痛分娩の特徴やリスク等を盛り込んだ動画を公開しております。費用助成の対象機関には、妊婦に対し動画の視聴案内等を求めております。

○ひがし(ゆ)委員 動画による情報提供、また医療機関への働きかけなど、環境整備に取り組んでいる点を評価いたします。
 出産方法の選択に当たっては、どの医療機関でどのような体制の下、無痛分娩が行われているのかといった情報が、安心して選択する上では重要となります。
 都においては現在行っている情報発信の内容、伝え方の検証を行い、都民にとって、より具体的で比較しやすい情報提供となるよう、改善を図ることを要望します。
 次に、医療的ケア児の支援についてです。
 医療の進歩により、医療的ケア児は全国で約二万人とされ、増加傾向にあります。日常的な医療的ケアの多くを家族が担っており、特に保護者の就労継続、休息の確保が大きな課題となります。
 厚生労働省の調査においても、医療的ケア児を抱えるご家庭では、保護者の離職、就労制限が生じている実態が示されております。こうした中で、医療的ケア児と、その家族を支える体制の充実が重要であります。
 都は来年度予算におきまして、医療的ケア児に対する支援のための体制整備事業等、医療的ケア児ペアレントメンター事業、また在宅レスパイト・就労等支援事業の予算を増額しています。
 それぞれ、どのような取組を行っていくのかお聞かせください。

○梶野障害者施策推進部長 都は来年度、今後の施策の参考とするため、医療的ケア児とその家族やサービスを提供する事業者に対して、支援ニーズ等の実態を把握いたします。
 また、医療的ケア児の育児経験者が保護者からの相談に対応する、医療的ケア児ペアレントメンター事業では、ポータルサイトにより情報発信を実施いたします。
 在宅レスパイト・就労等支援事業では、訪問看護師を家庭に派遣し、家族に代わって一定時間医療的ケア等を行う区市町村の取組を支援しておりまして、実績に応じて所要の額を計上しております。

○ひがし(ゆ)委員 医療的ケア児の支援につきましては、制度があっても利用につながらないケース、また地域によって支援内容に差があるといった課題も指摘されております。
 都においては、この調査結果というものを生かしながら、支援の利用のしやすさ、実効性の観点から取組の検証を行うことを要望いたします。必要な家族に確実に届く支援となるよう期待いたします。
 次に、長期休暇期間中の障害児の居場所についてお伺いいたします。
 放課後等デイサービス事業者を利用するご家族の方からお話を伺いました。移動支援が活用できないために、なかなかサービス利用ができないといったお声でございました。
 制度があっても送迎の有無によって利用できないといった、いわゆる制度と実態のギャップが生じている現状が見受けられます。
 総務省の調査でも、共働き世帯は増加を続けており、長期休暇期間中における障害児の居場所の確保は、保護者の就労継続の観点からも重要な課題であるといえます。
 そこでお伺いいたします。障害児の長期休暇期間中の居場所の確保に当たり、就労するご家族にとって朝の送迎というものは課題となります。事業者による送迎が必要と考えますが、どのように支援をしていくのか、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 学校の長期休暇期間中の朝の時間帯は、家族の出勤時間と重なることから、都は、障害児が過ごせる居場所の確保に取り組む区市町村への支援を開始いたします。
 本事業の実施に当たっては、利用児童一人当たり七千五百円の基本補助に加えまして、利用者の送迎に係る費用等を対象に加算を設けております。

○ひがし(ゆ)委員 長期休暇期間中の居場所の確保は、障害のある子供たちの生活であると同時に、保護者の就労生活を支える基盤となるとも考えます。新たな支援をすることは、とても評価をいたします。
 都においては、送迎の加算だけではなく、事業者が実際に送迎を実施できる体制の確保、地域ごとの状況を踏まえた支援の在り方について、さらなる改善を図ることを求め、次の質問に移らせていただきます。
 次に、区市町村老人クラブ連合会等活動サポート事業についてお伺いいたします。
 東京都においても高齢化が進む中、高齢者の社会参加や地域でのつながりの確保、さらには介護予防の観点からも、老人クラブの役割は重要性を増していると考えます。
 しかし、老人クラブの会員数は減少傾向にあります。特に新規加入の伸び悩み、担い手不足が課題となっています。
 ライフスタイルの多様化により、従来の活動だけでは参加につながりにくいという指摘もあります。
 こうした中で、都は来年度、新たに実施される区市町村老人クラブ連合会等活動サポート事業を開始すると認識しておりますが、その内容と、見込んでいる効果についてお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 都はこれまで、老人クラブ活動に対して広域的な団体である東京都老人クラブ連合会を支援するとともに、区市町村を通じて地域の単位クラブやその連合会を支援しております。
 来年度実施する区市町村老人クラブ連合会等活動サポート事業は、東京都老人クラブ連合会に活動サポートデスクを設置し、区市町村連合会等を巡回し、新規加入の促進、活動の見える化などへのアドバイスや、困り事の相談対応などのサポートを行うことで、各老人クラブの活動を活性化させてまいります。
 また、老人クラブ活動に精通している東京都老人クラブ連合会がサポートデスクを一体的に運営することで、好事例を横展開するとともに、広域的なイベントを通じて各老人クラブの意欲を高めるなど、東京都全体での老人クラブ活動の活性化を図ってまいります。

○ひがし(ゆ)委員 老人クラブの活性化というようなご答弁がありました。
 従来の活動の充実に加え、より多様な高齢者が参加しやすい環境づくりということが重要であると考えます。特に比較的若い高齢者層、これまで参加してこなかった層に対して、活動内容や参加の形を見直していくことが求められます。
 都においては、サポートデスクの運用を通じて得られる知見を生かしながら、時代に即した活動の在り方への見直しを支援し、持続可能な老人クラブ活動となるよう取り組むことを求めます。
 最後に、措置入院、警察官通報についてお伺いをいたします。
 精神障害のある方への支援は、本人の人権の尊重、そして安全の確保を両立する必要がある重要な分野となります。
 精神障害により自身を傷つける、あるいは他人に危害を及ぼすおそれのある方を警察が把握した場合、保健所へ通報する警察官通報という制度があります。これは精神保健福祉法に基づき、必要に応じて医療につなげることで、本人の命を守るとともに、周囲の安全を確保する仕組みでございます。
 一方で、報道では、この警察官通報について件数が増加する中で、現場の対応が追いつかず、十分な臨場対応ができていない実態が指摘をされております。
 本来は未然に防ぐべき事案が結果として事件に至ってしまうケースもあり、制度の実効性が問われています。
 迅速的な対応が求められていく中で、適切な判断を行うための体制をどのように確保していくのかが重要となります。
 そこで、まず現状についてお伺いいたします。精神障害で、自傷や他害のおそれのある人を警察が把握した際に、保健所に知らせる警察官通報について、現在、全国及び都内でどのくらいの通報件数があるのかお聞かせください。

○菊地障害者医療担当部長 精神保健福祉法に基づく警察官通報は、警察官が、精神障害のために自身を傷つけ、または他人に害を及ぼすおそれがあると認められる者を発見した場合に、最寄りの保健所長を経て都道府県知事に通報する制度でございます。
 令和六年度の警察官通報の件数は、全国で約一万八千件、そのうち都は約三千件でございます。

○ひがし(ゆ)委員 ご答弁ありがとうございます。都内でも約三千件ということで、およそ全国の六件に一件が東京で発生しているということで、非常に多くの通報がある実態であると受け止めました。
 その上で、この報道によりますと、警察官通報を受けた際に保健所職員が現場で直接対応する、いわゆる臨場、つまり現地調査につきまして、令和五年時点で東京都は唯一、臨場率がゼロ%であったというふうに指摘をされておりました。
 この背景には、他県では、警察からの通報を受けた保健所がその場で必要性を判断し、必要に応じて現地に赴くのに対し、東京都では、警察官通報が一度保健所を経由した上で都庁に連絡をされ、都庁側で判断を行うという異なる対応の仕組みがあるということが影響しているとも考えられます。
 それぞれの体制については、役割また地域性というものがあるとは思いますが、結果としてこの現地対応の在り方に影響していた可能性があります。
 こうした状況も踏まえると、通報後の対応の在り方については、なお検討すべき課題があるのではないかと考えます。
 そこでお伺いいたします。通報を受けた場合に、都は措置入院の必要性を判断するに当たり、通報の対象となった者に対してどのように調査を行っているのでしょうか。また、これまでの現地派遣の実績も併せてお聞かせください。

○菊地障害者医療担当部長 都では、警察官から通報を受けた場合、被通報者の状況や医療の必要性などを把握するため、警察官等への電話調査の上、通報内容を踏まえ現地派遣等を行うなど、迅速かつ適切に措置診察や措置入院へつなげております。
 なお、現地派遣等は、警視庁と協議の上、令和七年二月から一部警察署を対象に実施しており、当該警察署からの通報のうち、現地派遣等が約二割でございます。

○ひがし(ゆ)委員 警察官通報は、本人の命と生活、そして地域の安全を守るため、極めて重要な仕組みであると考えます。
 都においても、現地対応の取組が開始されたということは、体制強化に向けた一歩であると受け止めます。
 一方で私の下には、精神障害のあるご家族の関係者団体等から、電話だけでは実態が伝わらない、現地で直接見て判断してほしいといったような切実な声も寄せられております。
 こうした声をしっかりと受け止め、電話による迅速な対応と併せまして、必要なケースにおきましては現地での確認をより積極的に行うなど、臨場率の向上に向けた取組を進めていただきたいと思います。
 また、東京都特有の通報体制の中においても、保健所と都庁、そして警察との連携を一層強化し、より実態に即した判断ができる体制の構築を求めます。
 きちんと見てもらえたと感じる対応こそが信頼につながると考えます。当事者やご家族が安心できる仕組みとなるよう、一件一件、丁寧に向き合う体制の充実を要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○かまた委員 都議会公明党は令和七年第四回定例会において、病児保育のDX支援について利便性を高める取組を強化すべきと主張し、都より、一層の利便性の向上に向けた取組を検討していくとの答弁を得たところであります。
 都民にとって、病児保育施設が使いやすいサービスとなるようDX支援を進めるとともに、施設の予約方法の状況を都民に周知する必要があると考えます。
 そこで、来年度、都はどのように取り組むのか見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、病児保育施設の利用を希望する方が、インターネットでいつでも施設の予約を申し込めるよう、オンライン予約システムを構築する区市町村を支援しております。
 一方、都内の病児保育施設では、現在も電話のみで予約を受け付ける施設も多い状況でございます。
 そこで、来年度は、区市町村の取組を一層促進するため、オンライン予約システムの構築につきまして、導入経費の補助率を二分の一から十分の十に拡充するとともに、システムの運用経費について支援をいたします。
 今後、区市町村に事業の活用を働きかけ、予約システムの導入を促進するとともに、都内の病児保育施設における予約方法の状況をホームページで情報発信するなど、病児保育施設の利便性の向上に向けた取組を進めてまいります。

○かまた委員 ぜひ引き続きの取組をよろしくお願いいたします。
 続きまして、産後ケアについての質問ですけれども、質問は省かせていただいて要望だけさせていただきます。
 産後ケアについては施設により予約方法が異なり、利用者が各施設の空き状況を確認して電話等で予約を行うのは手間や時間がかかるとの声を伺っております。
 先ほどのご答弁で、都は来年度、予約アプリ等を導入する区市町村へ補助を実施するとのことですが、予約アプリを導入しない地域にもこの恩恵が届くように、産後ケア施設の予約アプリを導入する区市町村の成果を広く都内に広めていただくことを要望させていただきます。
 また、産後ケアは、出産後の母子などに対する支援として非常に重要な取組であります。
 都議会公明党はこれまで、都内どの地域でも産後ケアを受けることが可能になるよう、とうきょうママパパ応援事業の取組を具体的に提案し、進めてきました。
 これは質問させていただきたいと思いますけれども、このような状況ではありますが、残念なことに、産後ケアの施設が広まる一方で、区市町村により利用者の自己負担額や利用日数などが異なり、区市町村ごとの実施条件や報告様式等が統一されていないために、産後ケア委託事業者の事務負担が重くなっております。
 そこで、今後、産後ケアの取組をさらに進めていくため、都が広域自治体として事業者と区市町村と報告様式を取りまとめて、事務負担を軽減していく取組が必要だと考えますが、都の見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 産後ケア事業は、実施主体である区市町村が医療機関や助産所等の事業者の委託契約等により実施をしているものでございますが、一つの事業者が複数の区市町村と委託契約を結んでいる事例もございます。
 こうした状況を踏まえまして、区市町村と事業者間の事務処理の状況について実態を把握するとともに、区市町村等と意見交換を行いながら、事業者の事務負担の軽減について取組を検討してまいります。

○かまた委員 また、産後ケアについての公的な支援に二十四時間三百六十五日受入れ体制整備加算がありますが、事業主体である自治体が産後ケア委託事業者からの申請を受けるに当たり、この加算に対する国のガイドラインの範囲が広いことから自治体が判断に悩むケースがあり、事業者への補助金支援に至らない事象が起きていると伺っております。
 そのため、都は、区市町村へ先進事例など必要な情報提供を行い、委託事業者から受付が円滑にできるよう調整するなど工夫する必要があります。
 そこで、出産直後の母子の様々なニーズに応えられる事業展開をするため、都としても支援を進めるべきと考えますが、見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 産後ケア事業は、国がガイドラインや要綱等を示しており、実施主体である区市町村はそれらを基に事業を展開しております。
 国の補助金では、夜間の手厚い職員配置や、支援の必要性の高い利用者の受入れに対する加算等がございまして、こうした加算を利用し、より充実した事業に取り組む区市町村もございます。
 今後、区市町村が様々な補助金の加算も活用しながら、より充実した事業内容を実施できるよう、先行事例や好事例を区市町村へ周知してまいります。

○かまた委員 委託事業者から区市町村への受付が円滑に進むよう、都としても実際の状況を引き続き注視していただくことを求めまして、次の質問に移ります。
 次に、介護事業所における事務作業の負担軽減について質問をいたします。
 介護事業者の方々のお話を伺った際に、賃金アップを進めてほしいとか、介護の魅力を伝えて人材確保を支援してほしいという声とともに、要望を強く受けるのが、都の支援金等を申請する際の事務負担軽減であります。
 介護事業者においては、介護という業務のほかに、計画書、報告書などの申請書類の作成、その書類の管理や保管などの業務があり、人材不足の中で仕事を進める事業者にとっては、事務負担軽減対策が喫緊の課題であります。
 都は令和八年度の予算において、介護事業者経営力強化等サポート事業を計上し、この中で、介護事業所の書類管理負担軽減に取り組むこととしていますが、事業の内容についてお伺いをいたします。

○花本高齢者施策推進部長 都はこれまで、介護従事者の負担軽減や業務の効率化を図るため、デジタル機器や次世代介護機器の導入経費を補助するとともに、機器の導入や活用等に関するセミナーや専門相談などを行ってまいりました。
 来年度は、負担軽減や業務効率化を一層進めるため、都内介護事業所における書類管理の負担軽減に関わる調査分析を行います。
 具体的には、コンサルティング会社に委託し、都内介護事業所への訪問調査等を通じて、書類管理の実態を把握するとともに、介護サービス事業におけるデジタルを前提とした業務フローを策定いたします。
 さらに、当該業務フローを一部の事業所において試行し、その結果を踏まえ、都内介護事業所向けのDXマニュアルを作成いたします。

○かまた委員 デジタルを活用した業務フローが都内介護事業所に面的に導入されるよう、積極的な取組を求めます。
 次に、小規模事業者向け公的バックオフィス事業についてお伺いをいたします。
 共同で実施することで、スケールメリットが出せる業務を集約するとのことですが、具体的にどのような業務を想定しているのか、また、公的バックオフィスはいつから稼働するのか伺います。
 あわせて、書類管理負担軽減に係る調査研究事業との好循環も期待するところですが、両事業の関係性についてもお伺いをいたします。

○花本高齢者施策推進部長 都は来年度、介護事業者の事務負担軽減につなげるため、小規模な介護事業者が共同で実施することでスケールメリットが出せる業務を集約するバックオフィスを開設し、参画する介護事業者を支援する小規模事業者向け公的バックオフィス事業を実施いたします。
 バックオフィスの開設に当たりましては、介護事業者へのヒアリング等を実施し、共同化できる事務を抽出、分析した上で、設置形態や効率的な運用方法、事業者等への周知方法などについて検討いたします。
 あわせて、書類管理負担軽減に関わる調査研究事業において抽出した課題についても、共同化が有効なものは、バックオフィスの取組に反映させてまいります。
 こうした取組を踏まえて、令和八年度中に、段階的にバックオフィスの運用を開始し、業務のデジタル化と併せて、介護事業者の経営力の向上につなげてまいります。

○かまた委員 ぜひ運用開始後も、介護事業者の方々の声を伺いながら進めていただくことを要望させていただきます。
 続きまして、医療的ケアについて質問いたします。
 医療的ケアを支えるためには、介護人材の確保が不可欠です。
 喀たん吸引等研修には、第一号、第二号研修と第三号研修があります。第一号、第二号研修は、介護職員が喀たん吸引や経管栄養など複数の医療的ケアを施設や事業所で幅広い利用者に対応できるようにするものです。一方、第三号研修は、特定の利用者一人に対してのみ医療的ケアを行えるもので、主に在宅介護や障害福祉サービスで活用されています。
 そこで、喀たん吸引等第三号研修について伺います。
 在宅で医療的ケアを必要とする障害者を支えるためには、第三号研修を修了した介護人材の確保が不可欠であります。
 東京都福祉保健財団の研修は無料ですが、年四回にとどまり、受講機会は十分とはいえません。その結果、事業者は民間研修を受講せざるを得ず、費用負担が人材確保の障壁となっています。
 都は来年度、民間研修受講料補助を開始するとしていますが、これにより事業者負担が軽減され、受講者の増加も見込まれることが期待できます。
 そこで、研修受講料補助事業の効果について見解を求めます。

○梶野障害者施策推進部長 都は、介護職員等がたんの吸引等を適切に行えるよう研修を実施するほか、より多くの研修受講の機会を確保するため、民間事業者を研修機関として登録しております。
 来年度からは、特定の利用者にのみ、たんの吸引等を実施する職員を対象とする第三号研修につきまして、登録研修機関が実施する研修の受講料を補助基準額二万円、補助率四分の三で支援することにより、事業者の負担を軽減し、医療的ケアに対応できる職員の育成やサービスの質の向上に取り組んでまいります。

○かまた委員 次に一、二号研修について伺います。
 不特定多数の利用者に医療的ケアを実施できる人材を養成する、第一号、第二号研修についても、介護現場からは回数や定員の不足を指摘する声があります。
 そこで、医療的ケアに対応できる人材を確保するため、一号、二号研修の受講機会を拡充すべきと考えます。また、受講機会の拡充とともに修了証の迅速な発行など、受講後、速やかに従事できる仕組みへ見直すべきと考えますが、都の見解を求めます。

○花本高齢者施策推進部長 都は来年度から、不特定多数の利用者にたんの吸引等を行う職員を対象とする第一号及び第二号研修について、新たに民間登録研修機関への委託を開始し、定員の拡大による研修の受講機会を確保いたします。
 また、介護サービス事業者等が、自施設の介護福祉士資格を有する職員を対象として自ら実地研修を実施し、速やかに修了書を交付できる、喀たん吸引等業務の登録制度の運用を開始いたします。
 これらの取組により、受講機会の拡大と速やかに医療的ケアに従事できる環境整備を進めてまいります。

○かまた委員 続きまして、特別養護老人ホームにおける医療的ケアの受入れについてお伺いをいたします。
 特別養護老人ホームに入所したくても、喀たん吸引、経管栄養など医療的ケアが必要な要介護者を受け入れられる施設は少なく、入所を断られるとの切実な声が届いております。
 都が令和六年に実施をしました、特別養護老人ホームにおける医療的ケアに関する調査では、医療的ケアのみを理由に受入れを断った人数は千百三十五人とのことです。
 特別養護老人ホームにおいても、医療と介護の両立が求められます。
 喀たん吸引や医療の対応のみならず、在宅酸素療法など高齢者施設で求められる医療的ケアに対応できる職員を増やしていく必要があると考えますが、見解を求めます。

○木村高齢者施策推進担当部長 医療ニーズの高い高齢者の特別養護老人ホームにおける受入れについて、昨年実施した施設に対する調査では、医療的ケアへの対応を促進するには、スキルを有する看護職員や介護職員の確保が必要であることが明らかになりました。
 こうした調査結果を踏まえ、都は来年度、医師及び看護職員の配置への支援に加え、医療的ケアへの対応の向上を目的とした呼吸管理や摂食嚥下などに係る研修等に参加した場合、職員一人当たり十五万円の補助を開始いたします。
 このほか、医療的ケアを必要とする方の受入れ実績に応じて、一人当たり十万円の支援を行います。
 こうした取組により、特別養護老人ホームにおける医療的ケア対応の強化を図ってまいります。

○かまた委員 続きまして、北療育医療センターの改築について質問をいたします。
 地域の方や、北療育医療センターを活用していた方々は、この移転改築につきましても期待をしておりますが、少なからず、どうなっていくのだろうと不安を抱いておりますので、その不安を払拭する意味で質問をさせていただきます。
 まず、昨年策定した基本計画では、利用者家族や職員等の意見をどのように反映していったのか、また来年度からの基本設計において、その意見をどのように具体化していくのかお伺いをいたします。

○梶野障害者施策推進部長 都立北療育医療センターは、施設の老朽化や狭隘化に加え、利用者の障害の重度化や多様化のニーズを踏まえた施設整備が必要でございまして、都は令和七年八月に改築基本計画を策定いたしました。
 基本計画では、長期入所病床の増床や、動ける医ケア児の受入れなどの機能を充実するほか、検討に当たりましては、利用者家族や職員に対して整備内容等の説明や意見交換を実施いたしまして、利用度の高い利用者のケアを行うスペースを確保するための通所デイルームの面積の拡充などを計画に盛り込んでおります。
 今後の基本設計におきましても、職員へのヒアリング等により現場の意見を聴取し、よりよい施設となるよう取り組んでまいります。

○かまた委員 家族会の方々からは、小児医療から大人への医療の転換についてスムーズな移行を進めることが課題の一つであると伺っておりますが、小児医療から大人への医療の転換についてどのように実施しているのかお伺いをいたします。

○梶野障害者施策推進部長 都立療育施設では、入所や外来において重症心身障害児者に対する医療を提供しております。
 医療度の高い重症心身障害児者は、乳幼児期から成人期まで長期にわたる支援が必要でございますが、年齢を重ねるにつれ必要な医療が変化し、複数の診療科や専門医療機関の関与が必要となります。
 そのため、成人医療への移行に当たりましては、療育施設の主治医が中心となって、移行先の医療機関の受診に同行して診療情報を直接説明するなど、切れ目ない支援が継続されるよう取り組んでおります。
 今後も、重症心身障害児者が安心して医療を受けられるよう、関係医療機関との緊密な連携を図ってまいります。

○かまた委員 ぜひ引き続きの連携をよろしくお願いいたします。
 続きまして、地域における発達障害児・者支援体制在り方検討について質問をいたします。
 発達障害児者が社会の中で持てる力を発揮して自分らしく生きていけるよう、障害への理解を含めて社会の環境を整備していくことは、行政や議員の役目の一つであると私は考えております。
 そこで、都が、地域における発達障害児・者支援体制在り方検討を行うこととした背景についてお伺いをいたします。

○新田障害者医療調整担当部長 発達障害のある子供が健やかに成長していくためには、早期発見により適切な支援につなげ、各分野が連携した切れ目のない支援体制を地域で構築していくことが必要です。
 発達障害児者への支援ニーズの量的拡大や質的変化を踏まえ、都と区市町村、関係機関が連携して、本人やその家族の状況やライフステージに応じた必要な支援につなげられるよう、都における発達障害児者の支援体制の在り方を検討することといたしました

○かまた委員 早期発見と切れ目のない支援体制の構築を進めるとのことで、切れ目のない支援体制では就労支援までを見据えていただきたいと思います。
 そこで、在り方検討を進める際には、就労定着を見据えた検討となるように、医療機関や保護者、学校など、あらゆる視点から議論が進められる体制が必要であると考えますが、都は在り方検討をどのように進めていくのか、具体的な進め方について答弁を求めます。

○新田障害者医療調整担当部長 都は来年度、区市町村や医療機関、保護者等のほか、療育施設等の関係機関を対象として、地域における発達障害児者の支援体制の整備状況や、福祉や教育など関係機関の連携の状況、専門人材の確保や育成に関する状況等について、調査を行います。
 調査結果を踏まえ、学識経験者や当事者、家族等の意見を聴取しながら、都における発達障害児者の支援の在り方について検討し、次期障害者・障害児施策推進計画等に反映してまいります。

○かまた委員 この在り方検討の内容が、次期障害者・障害児施策推進計画に反映をされるとのことですので、ぜひ職場定着までの就労支援、そして職場環境改善という視点も含めていただくことを要望しまして、次の質問に移りたいと思います。
 都議会公明党は、令和七年第三回定例会の代表質問において、ビジネスケアラーの負担軽減のため、都内各自治体の介護に関するシステムを共通化し、入所する施設とも連携ができるなど、働きながら介護を行うビジネスケアラーが、デジタルで施設探しや施設への手続を負担なく行えるようにする、介護DXを実現すべきであると求めました。
 そして、都は、ミドル層の負担軽減のための介護情報ポータル構築事業を来年度の予算案に盛り込んでおります。
 働いている現役世代のミドル層は、仕事や家庭、育児の中、限られた時間での情報収集や手続に不安や負担を抱えていますので、当事者の具体的な要望や願いを把握して事業を進めることが重要であります。
 そこで、本事業の検討に当たり、こうした当事者の声をどう把握し、ポータルの機能へ反映してきたのか、併せて今後のスケジュールについてお伺いをいたします。

○花本高齢者施策推進部長 介護情報ポータルの検討に当たりましては、当事者や現場の声を施策に反映するため、介護の経験者や区市町村へ聞き取りを行いました。
 聞き取りでは、知りたい情報にすぐたどり着けない、窓口での手続が煩雑などの様々な声があり、これを踏まえ、本ポータルでは、介護に関する多様な情報を一元的に提供し、AIチャットボットにより、利用者が知りたい情報を対話形式で速やかに取得できるようにいたします。
 また、スマートフォン等から地域包括支援センターへの相談予約を常時受け付ける仕組みを整備し、必要な支援につながるまでの負担を軽減いたします。
 来年度はユーザーテストを実施し、利用者の声を反映しながら開発を進め、令和八年十二月の本格稼働を予定しております。

○かまた委員 令和八年十二月の稼働に向けて、引き続きのご対応をよろしくお願いいたします。
 最後に、介護情報ポータルの運用開始後の取組についてお伺いをいたします。
 介護は事前の備えが重要であり、本ポータルも必要な都民にしっかりと届き、活用されてこそ本来の役割を果たすものと考えますが、何事も活用が進むと様々な改善点が見えてくるものであります。
 そこで、運用開始後、本ポータルの活用をどのように促進していくのか、またミドル層のニーズを踏まえた機能改善をどのように進めていくのか、今後の取組についてお伺いをいたします。

○花本高齢者施策推進部長 運用開始後は、都の公式アプリやホームページ、SNS等を通じて幅広く周知に取り組むとともに、働くミドル層に直接情報が届くよう、企業に働きかけて社内ポータル等で紹介していただくなど、効果的な利用促進を図ってまいります。
 また、ミドル層のニーズに的確に応えるため、ポータルの検索傾向やアクセス状況を継続的に分析するとともに、サイト内に意見や評価を入力できる仕組みを設け、利用者の声を把握してまいります。
 こうした分析結果や利用者の声を踏まえ、より使いやすいシステムとなるよう、継続的な機能改善と情報発信の充実を図ってまいります。

○かまた委員 利用者が意見や評価ができる仕組みを設けるとのことで、安心をいたしました。利用者に喜んでいただけるよう、継続的な機能改善をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。

○米倉委員 日本共産党の米倉春奈です。四つのテーマで質問します。
 一つ目は、シングル、単身で暮らしている方への支援についてです。
 特定の生き方だけを応援するのではなく、多様な生き方それぞれを応援していくことが自治体の役割です。
 東京は単身世帯が半数で、全国で最も多く、単身世帯への支援は都政が取り組むべき課題です。私もこれまでシングル女性の声を紹介しながら、都の取組を求めてきました。
 一昨年から都が単身高齢者への支援を始めたことは大切です。単身高齢者への総合相談支援を都が始めた理由は何か、また単身高齢者にはどういう困り事があると考えていますか。

○新内生活福祉部長 都内の単身高齢者は増加しており、高齢者が元気なうちに自分の意思を反映しながら、生活上の様々な手続や死後の対応などの準備ができるよう、都は令和六年度に単身高齢者等の総合相談支援事業を開始いたしました。
 単身高齢者の困り事につきましては、本事業を活用して、総合相談窓口を設置している自治体には、遺言書の作成や遺品整理のほか、葬儀などに関する相談が寄せられております。

○米倉委員 では、都の事業の取組の内容を伺います。また、多くの自治体で単身高齢者への支援に取り組むことが大切ですが、どう取り組まれるのか、都の目標と現在の到達点も伺います。

○新内生活福祉部長 都は、高齢者の個々の状況に応じて支援や助言などを行う、総合相談窓口を設置する区市町村を独自に支援しており、現在、八自治体が設置しております。
 来年度からは、新たに、相談体制の整備に取り組む区市町村が円滑に準備できるよう、専門家の助言を受けられる支援を開始するほか、補助上限額や補助率を拡充いたします。
 こうした取組により、都内全域で単身高齢者等が安心して相談できる環境の整備を進めていくこととしております。

○米倉委員 高齢の単身の方から、死後に備えた対応についての困り事が寄せられていると。そして、都として、そうした総合相談窓口を都内全域で確保していくために、補助を拡充するというのは必要なことです。
 これまで行政の支援は、パートナーや子供がいる家族をデフォルトにしたものでしたが、実際の都民の暮らしに対応していくことは大切です。
 ただ、単身の高齢者の困り事というときに、私たち日本共産党のところには、単身の高齢女性から経済的な困窮の相談も多く寄せられています。
 正社員で働き続けていても、男女賃金格差の下で低い給料がそのまま年金に反映されて、暮らしが厳しいと。三十年、新しい服を買っていない。スーパーなどへ買物へ行くのが怖い。これまで安い食材でやりくりしてきたけれども、もう限界だという声を聞いてきました。こうした困っている事態に、都として支援していくことを求めます。
 単身だからこそのニーズや困り事は、高齢者だけではありません。単身高齢者の手前に位置するミドル期シニア層についても、事業の対象にしていくことが必要と考えますが、どうですか。

○新内生活福祉部長 本事業を活用している自治体では、年代を問わず、エンディングノートの作成講座を開催するなど、多世代に対する終活意識の醸成に取り組んでおります。

○米倉委員 年代を問わずということで、それも必要な取組だと思います。シングルの皆さんが今困っていることに光を当てていく必要があると思います。
 現役世代のシングル女性については、職場でハラスメント被害に遭った際、仕事を辞めると家賃が払えなくなるということで、仕事を辞めることもできなかった。訴え出ても、職場できちんと支援もされなかった。また、女性の一人暮らしと知られないように、一年中カーテンは閉め切っていて、歌も歌わないように暮らしていると。隣人トラブルの際に理不尽な目に遭っても、不動産会社なども女性の独り身だと軽く扱ってくると。こうしたたくさんの困り事を聞いてきました。
 特別区長会はミドル期シングルについて研究し、まず政策対象として認識し、日常生活のニーズの把握が求められると報告しています。
 この特別区長会の研究、都もご存じですよね。これ、ちょっと聞きたいと思います。

○新内生活福祉部長 今ございました特別区長会の報告に関しましては、内容について都としても把握をしております。

○米倉委員 把握されているということです。都としても、このシングルの方を政策対象として認識し、実態を調査していくと、取組も検討していくということを求めます。
 次に、女性支援について伺います。
 生活困窮、DV被害、社会的孤立、性的搾取などで苦しむ女性たちを包括的に支援する、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が、日本共産党を含む超党派の提案によって成立し、二〇二四年四月から施行されました。
 多様な問題を抱える女性への公的支援の根拠が、売春防止法から女性支援法に変わりました。
 女性支援法ができた意義を都はどう考えているのか、売春防止法から変わった点も含めて伺います。

○天野子供・子育て支援部長 改正前の売春防止法におきましては、売春をなすおそれがある女子の保護更生等が目的でありましたが、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律では、困難な問題を抱える女性への支援のための施策を推進し、もって人権が尊重され、及び女性が安心して、かつ自立して暮らせる社会の実現に寄与することを目的とするとされてございます。
 また、同法におきまして、国及び地方公共団体は、同法に定める基本理念にのっとり、困難な問題を抱える女性への支援のために必要な施策を講ずることとされてございます。

○米倉委員 お答えのとおりで、売春防止法では女性は保護し更生させる、つまり管理する対象でしたが、女性支援法では女性の人権を尊重し支援するものになりました。根拠となる法律の考え方は全く変わりました。
 国も東京都も、新たな女性支援法の基本理念にのっとって、女性を支援するというお答えでした。
 では、基本理念、法の三条にも書いてありますが、どういうものですか。

○天野子供・子育て支援部長 こちらの基本理念では、先ほど申し上げました、困難な問題を抱える女性への支援のための施策を推進すること、それに関係機関が協力して対応すること、並びに男女平等等を推進することというふうに定められてございます。

○米倉委員 ありがとうございます。女性支援法で位置づいたのは、今お答えにも触れるところがありましたが、女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等です。
 行政の施策の根拠となる考えが全く変わったわけですから、これまでの延長での取組ということにはならないはずなんです。これまでの支援の仕組みなども、新しい法の考え方で見直すことも必要です。
 まずは、東京都や区市町村の担当の部や課の皆さん、女性相談支援センター、女性相談支援員、女性自立支援施設、民間で支援に関わる皆さん、こうした支援関係者でこの認識を共有することが大切ですが、都はどう認識していますか。

○天野子供・子育て支援部長 都は、女性相談支援員等に対する研修におきまして、法の内容や改正の趣旨等についても共有してございます。

○米倉委員 認識を共有することの大切さを聞いたのですが、そこに直接応える答弁はありませんでした。
 法の改正の趣旨などを研修で共有するのは必要なことですが、何十年間も行われてきた施策全体の前提となる思想が全く変わっているわけです。
 研修の内容を見直すだけで、すぐに事業全体の在り方が変わるわけではなく、一つ一つの取組が新しい法律の理念にふさわしいものになっているのか、常に検証が必要です。
 もちろん現場では、昔から女性の福祉や人権を守るために頑張ってこられた支援者の皆さんが多くいらっしゃることは分かっています。そうした皆さんの問題提起があったから、法律を変えることもできました。
 ですが、率直にいって、一時保護所を経由せずに女性自立支援施設に入所する仕組みは始まったけれども、まだ限られていますし、女性相談支援員の配置も十分ではない。夜間の一時保護所への入所のために警察に話をしたら、DV被害者でないと駄目だといわれたなど、女性支援法の理念が十分生きていない現実は、様々なところに残っています。だからこそ、これまでの施策の土台を問い直していくことが必要なんです。
 女性支援法を踏まえて、都はどういう取組や支援の見直しなどを行ってきましたか。

○天野子供・子育て支援部長 都は、法施行に伴いまして、困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する東京都基本計画を策定いたしまして、本人を中心にした支援の実施など、様々な困難を抱える女性への支援のための施策を推進してございます。
 また、基本計画に盛り込んだ施策の進捗状況を評価する計画推進委員会を開催してございます。

○米倉委員 基本計画では、目標、この計画では指標といういい方をされていますが、この目標を幾つか掲げて、計画推進委員会で確認をしているということです。
 目標には、例えば女性相談支援センターが行う個別ケース検討会議に本人が参加する割合を増やすなどがあります。
 私は、この目標に、東京都と区市町村の女性相談支援員の待遇を改善することなどを掲げるべきだと思います。
 今の仕組みでは、基本的に最初に相談を受けるのは、区市町村の女性相談支援員となります。また、都の女性相談支援センターの相談員も相談に乗り、対応の方向を検討、判断することになります。
 福祉のそれぞれの分野、児童や障害など様々な現場で支援に関わってきた福祉分野のベテランの方がおっしゃっていたのは、女性支援の現場に入ってみて、非常に困難で複雑なケースが多くて驚いたということです。
 家庭内でのDVや職場でのハラスメントなど暴力の被害に遭っている、それによる心身の不調で働けない、そもそも女性の収入が低く困窮している、性的搾取されているなど、これら全て、女性支援法の基本理念に位置づいている男女平等でない社会の構造から生まれています。
 だから、新法の理念である女性の福祉、人権、男女平等について理解を深める努力が必要となるわけです。
 目の前の相談に来られた人の背景も考えながら、本人の意思を尊重した支援が必要なわけです。非常に高度な専門性が求められる対応です。そのことに見合った待遇が必要です。
 女性相談支援員の専門性を、都はどう認識しているんでしょうか。どんな支援や相談対応を行っているのかも併せて伺います。

○天野子供・子育て支援部長 女性相談支援員は、困難な問題を抱える女性の発見に努め、支援対象者の抱える問題や心身の状況等を適切にアセスメントするための専門技術等に基づきまして、本人の意向を尊重しながら必要な相談援助を行ってございます。

○米倉委員 お答えにあったとおり、本人の望む適切な支援をするには、専門技術が必要となります。
 そのことを考えたときに、高度な支援力が必要な女性相談支援員が会計年度任用職員でいいとはなりません。都の相談員も、昨年四月時点で約六割が会計年度任用職員です。任期の定めのない短時間勤務公務員を含め、正規の専門職員として確保し、専門性を蓄積できるように取り組むことを求めておきます。
 女性相談支援員が、ほかの事務と兼務となっている方が非常に多いことも問題です。
 都の女性相談支援センター以外の区市町村と都の相談員では、昨年度の四月時点で、八割が母子・父子自立支援員と兼務です。思うように動けないという意見が、都の会議でも出されています。
 そもそも母子支援では、女性を母親であるということを前提にして支援するものであり、女性福祉での支援の視点とは必ずしも一致しないことも課題です。
 正規で女性福祉に専念できるよう、都として支援を求めます。
 そして、女性支援法ができた下で、実態に応えた支援の在り方を検討する必要もあると考えています。行政の中だけでなく、民間団体の支援者の皆さんから出ている問題提起に応えた検討が必要です。
 率直にいって、これまで不十分だったと思います。その原因の一つは、女性の福祉について、権限のあるふさわしい部署が都庁にないからだと思います。
 東京都の場合、子供・子育て支援部育成支援課が担当部署となります。名前のとおりに、子育て支援の部の中に、女性の福祉が一つの課の業務の一部分として位置づけられている程度なんです。
 女性相談支援センターも、センター長は課長級です。最も女性の実態を知っていて、現状の支援制度の限界など課題を知っている都の女性相談支援員は六割が非正規雇用です。東京都の支援の現場で把握された声が都の施策に十分に反映されるという仕組みにもならない状況があります。
 子供の福祉とは別に女性の福祉を位置づけた、ふさわしい部署を設けることが必要です。都はどう対応するのですか。

○天野子供・子育て支援部長 困難な問題を抱える女性に対する支援につきましては、女性相談支援センターの体制充実などにより様々な施策を進めるとともに、福祉局の関係部署や関係局とも連携しながら、きめ細かく対応してございます。

○米倉委員 今の体制で対応されているという答弁なんですが、実際には、支援の在り方、仕組みは新法の下でふさわしいものなのかと、振り返って検討するということにはなっていないですよね。
 東京には、たくさんの民間支援団体があります。女性支援法では、民間団体との連携も位置づけられました。これまで、民間団体の皆さんは、今の行政では支援しづらい女性たちを支援し、同時に行政の支援制度の改善も問題提起してきました。
 この間、そうした声を国が受け止めて方針を変えて、生活への制限の大きい一時保護所で一部スマホを使えるようになったり、一時保護所に入らずに女性自立支援施設へ入れるようになりました。都の一時保護所でも対応が変わりました。
 こうした取組のアップデートは様々求められています。国を待つのではなく、東京都の支援をどうしていくのか。検討していくときには、それを考えることができる体制と権限抜きには、女性支援法の理念にふさわしい対応はできません。
 女性福祉に責任を持つふさわしい部署を設けるように、強く求めます。
 女性福祉のラインだけでなく、児童福祉、障害福祉、高齢福祉など、あらゆる福祉の取組に、女性として生きているという視点を持った関わりが大切です。
 支援が必要な方が子供や障害者の場合にも、例えば生理への対応の仕方を知ることができるようにしたり、性暴力というものがあることや、被害に遭った場合に支援を利用できることを知ることができ、望まない妊娠を防ぐ避妊の仕方を知ることができたりすることが大切です。また、既にこうした女性だからこそ直面しやすい困難な事態になっている場合には、適切な支援が必要です。
 現場で支援されている実態もあると思いますが、女性福祉ではなく、ほかの福祉で支援されている人が、例示したような内容で適切な支援となっていないというケースを聞いてきました。
 子供でも、障害者でも、女性として生きているという視点を持った支援は重要ですが、都はどう認識していますか。

○天野子供・子育て支援部長 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の基本理念では、困難な問題を抱える女性がその意思を尊重されながら、抱えている問題や心身の状況等に応じた最適な支援を受けられるようにすること、また、関係機関が切れ目なく協力することとされております。
 都は、女性相談支援センター等におきまして、障害の有無、年齢、個々の対象者の抱える様々な困難の問題の背景等をアセスメントいたしまして、多様なニーズを踏まえた最適な支援を行ってございます。
 こうした支援につきましては、児童分野や障害分野など福祉局の関係部署や関係局とも連携しながら、きめ細かく対応してございます。

○米倉委員 児童分野や障害分野など関係部署、局と連携しながら対応をすると、関係機関が切れ目なく協力するというお答えです。これは大切なことです。
 大事なのは、その理念のとおりに現場での実践ができているかということです。あわせて、児童福祉、障害福祉など、ほかの分野でも女性として求められるケアや支援があるという視点で関われるようになるよう求めます。
 また、東京都障害者差別解消条例では、全て障害者は、障害のある女性が障害及び性別による複合的な原因により特に困難な状況に置かれる場合など、その性別、年齢等による複合的な原因により特に困難な状況に置かれる場合においては、その状況に応じた適切な配慮がなされることを基本理念としています。そして、差別の解消を推進するとなっています。
 こうした理念の実践も含めて、女性として生きているという視点を持った支援が行われるよう、重ねて求めます。
 一時保護についても聞きます。
 女性自立支援施設に入所するには、原則として一時保護所に入る必要があります。しかし、一時保護所に入ると平均で十九日在所していて、これは東京都の場合ですね、その間、学校にも仕事にも行くことができません。これがネックになり、必要な方が女性自立支援施設へ入所できないことが指摘されてきました。
 居場所を秘匿しなくていい女性が仕事に行くなど、生活上の制限を受けずに一時保護されることの必要性を都はどう認識していますか。

○天野子供・子育て支援部長 都は、基本計画におきまして本人の意思や意向を最大限尊重し、本人を中心にした支援の実施を目標の一つとして掲げてございまして、様々な施策を実施してございます。

○米倉委員 都の目標が、本人の意思や意向を最大限尊重し、本人を中心の支援を進めるということは大切です。
 それを実践しようとするのであれば、居場所を秘匿しなくていい女性の支援を行うために、外出や通学などの制限のない、サテライトの一時保護所などをつくる必要があると思います。
 国の補助制度も活用し、都の取組を求めたいと思いますが、どうですか。

○天野子供・子育て支援部長 都は、女性相談支援センターの一時保護所に入所せず、女性自立支援施設で一定期間生活を体験した後、施設への入所を決定する取組につきまして、令和六年度から実施してございます。
 また、今年度、施設へ通所し、専門的な相談支援を受けられる取組を開始してございます。

○米倉委員 一時保護所に入所せずに女性自立支援施設へ入れるようになったことは、大切だと思うんです。
 そういうことを進めてきた上で、このサテライトの一時保護所をつくるということで、国も新たに補助を始めているわけですよね。ですから、そこにとどめない、さらなる取組を求めたいです。
 女性支援法では、民間団体との連携が強調されました。ここに関わり、最後に一言、若年被害女性等支援事業について意見を申し上げます。
 三年半ほど前から、都の事業の委託を受け、少女への支援を行っていた団体、一般社団法人Colaboに対し、委託費の使い方に不正会計があったとSNSで大量のデマが流され、不当な攻撃が行われました。
 あろうことか、これに一部会派、そして国会議員、都議会議員も便乗しました。都の不正会計はデマだと毅然と対応することをせず、さらに、このColaboの活動に対する事実上の中止要請を行い、事態をさらに深刻にしました。
 先日三月十二日に、デマの中心的な発信者である加害者に対し、Colaboと代表の仁藤夢乃さんが名誉毀損され活動に支障を被ったとして損害賠償などを求めた裁判において、最高裁が加害者の上告を棄却しました。これによりデマを認定し、加害者に損害賠償の支払いと投稿の削除を命じた判決が確定しました。
 今の時点で、加害者の敗訴は、Colaboが関わっているものだけで二十二件になりました。
 しかし、大量のデマのせいで、本来、団体につながり、支援につながったはずの少女たちが支援から遠ざけられ、命が脅かされる事態が生み出されました。デマと闘うために時間と労力を使うことにより、本来、女性支援に充てられたはずの力がそぎ落とされています。ネット上には、今も事実無根の言説が残されており、デマによってつくられた誤った言説による影響は極めて大きいものがあります。
 日本は、ジェンダー不平等が深刻な社会です。先進的な活動を行う団体が、不当な攻撃にさらされることは非常に残念ですが、あり得ることです。その際に、行政が団体や事業を守ることは当然の責務です。
 女性団体へのデマ攻撃に加わった会派にも、二度とこのようなことがないように求めます。
 次に、三つ目のテーマです。障害者福祉手当について伺います。
 障害者は、多くの人が低収入の状況に置かれている一方、ほかの人と同じように生活し、社会参加するために、より多くの費用がかかる場面が少なくありません。そのために、障害者がほかの人と平等に社会生活を送るためには、十分な経済的支援が不可欠です。
 しかし、もともと不十分な支援しかなく、障害者の生活は厳しい状況が続いています。さらに物価高騰の中で、暮らしはさらに厳しくなっています。
 障害福祉の事業所でつくる団体であるきょうされんの皆さんが、四年前、今の急速な物価高騰がまだ始まったばかりの頃行ったアンケートでも、東京都の障害当事者から次のような声が出されていました。
 公共料金を抑えるために、電気の使用を控える人もいます。シャワーを浴びるときに、水で浴びる人もいます。同じものを繰り返し食べている人もいます。生活費の締めつけは、豊かな生活を送る上では逆行していることです。こういう声です。
 その後の四年間で、物価高騰はさらに進んでいます。物価高騰が深刻な中、都の対策は不十分ですが、子育て世帯には一定の経済的支援が予算化されています。また、高齢者のシルバーパス制度も一定の改善が進んでいます。しかし、障害者への経済的支援については、この間、拡充がほぼありません。
 そうした中、三十年間、一円も上がっていない障害者福祉手当の充実は、重要な課題となっています。
 まずお聞きしますが、都の調査では、年収二百万円未満の方は、各障害、難病の方で、どのくらいいらっしゃいますか。

○梶野障害者施策推進部長 令和五年度の東京都福祉保健基礎調査、障害者の生活実態では、十八歳以上の身体障害者四千人、知的障害者、精神障害者及び難病患者それぞれ千二百人の合計七千六百人を対象に、郵送調査または調査員による面接聞き取り調査により調査を実施いたしました。
 本調査において、令和四年中の障害者本人の生活保護費を除く収入額を聞いたところ、二百万円未満であった方の割合は、身体障害者では回答のあった二千六百六十九人のうち約五七%、知的障害者では八百六十四人のうち約七六%、精神障害者では八百七十一人のうち約七六%、難病患者では千七十五人のうち約四八%でございました。

○米倉委員 年収二百万円未満の方について、身体障害者は約五七%で、知的障害者は約七六%、精神障害者は約七六%、難病患者約四八%というお答えでした。どの障害、そして難病でも、収入二百万円未満がとても多いことが分かります。
 この数年でも、物価高騰や消費税が一〇%に増税されるなどがあります。その中で、障害者の暮らし向きがどのようになっているのか、都は把握していますか。

○梶野障害者施策推進部長 障害者の暮らし向きは、国の年金や手当、自治体の手当のほか、就労による収入などによって構成されておりまして、障害種別や等級、家族構成等の違いによって様々でございます。

○米倉委員 さっきの答弁をされたわけですよね。暮らし向きが様々だと。これはちょっとあまりにひどい答弁だと思います。
 年収二百万円未満が多い中で、物価高騰や消費税の大増税など、さらなる暮らしの負担がこの間増えているわけです。
 しかも、小池知事は、先日の本会議で子育て世帯への支援について述べた際には、物価高騰の影響によりまして実質賃金がマイナスの状況が続いており、都民生活は厳しい状況にございますと述べました。
 ところが、障害者の話になると、暮らし向きについて把握しているかどうかも答えずに、様々だとしかいわないわけです。これは、あまりにも障害者の暮らしを軽視して顧みないものじゃないかと思わざるを得ないんです。
 では聞きますが、障害者の当事者や団体からも、何も暮らし向きについて聞いていないんですか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、都における障害者施策に関する基本的な計画の策定及び推進に当たり、障害のある方等と協議するための連絡調整会議として、東京都障害者団体連絡協議会を設置しております。
 こうした会議や様々な機会を捉えまして、当事者の声を伺っております。

○米倉委員 様々な機会で障害者の声を聞いているということです。
 では、暮らし向きについて、この間、物価高は深刻になっていますが、どういう声を聞いていますか。

○梶野障害者施策推進部長 当事者の皆様からは、都の障害者施策に関する様々なご意見を伺っております。

○米倉委員 例えば、去年、福祉局に対しても、直接、視覚障害者の団体の皆さんが、福祉手当を増やしてほしいと要請していますよね。
 参加者の皆さんが次々に、暮らし向きの話や、この手当を引き上げてほしいんだという発言をされたと聞いています。物価が上がろうが、消費税が上がろうが、私たちのことは忘れられていると直接お話しされていると思うんです。これを受け止める姿勢がないのでしょうか。
 障害者は、もともと生活や社会参加に、より多くの費用がかかります。肢体不自由による歩き方への影響によって、靴がすり減るのが早い。視覚障害者がスーパーのチラシなどが墨字、プリントされている文字だというために読めないため、節約するのが難しいですとか、移動のためにヘルパーによる支援を利用するときに、各種施設の入場料などが二人分かかる場合があるなど聞いてきました。
 繰り返しになりますが、障害者がほかの人と平等に社会生活を送るためには、十分な経済的支援が不可欠なんです。
 しかし、先ほどの答弁で示された、年収二百万円未満の方がとても多いことにも示されているように、もともと不十分な支援しかないんです。
 その上に暮らし全体が厳しくなっていて、今すぐ手当の引上げに踏み出すべき状況ですよね。月一万五千五百円の手当を、二万円以上に引き上げるべきです。
 あわせて、手当を受けられる対象の拡大が必要です。
 都の制度は、手当の対象となっているのは、身体障害者手帳一、二級程度の方、知的障害者で愛の手帳一度から三度程度の方、脳性麻痺または進行性筋萎縮症の方に限られていて、精神障害者と難病患者は対象にも入っていません。
 まず、障害者の中ではどのぐらいの方が手当を受けられているか、確認したいと思います。障害者手帳を持っている人数と福祉手当を受けている人数をそれぞれ示してください。

○梶野障害者施策推進部長 令和七年三月三十一日現在の手帳所持者数は、身体障害者手帳は四十三万八千九百五十七人、愛の手帳は十万六千六百八十三人、精神障害者保健福祉手帳は十七万七千九十人でございます。
 東京都心身障害者福祉手当の令和六年度の受給者数は、特別区の財調分も含めまして、約十万七千人でございます。

○米倉委員 各障害者手帳の答弁してくださった人数を合わせますと、七十二万人ちょっとです。そして、この福祉手当を受けている人数は十万七千人だということです。
 複数の手帳を持っている方もいるので、実人数はやや少なくなりますが、障害者手帳を持っている方のおよそ七人に一人しか福祉手当を受けていないということです。そして、難病患者は制度の対象外です。
 一方で、区市町村として、精神障害者と難病患者について手当を支給している場合もあります。
 精神障害者と難病患者に手当を出している自治体は幾つありますか。

○梶野障害者施策推進部長 各区市町村では条例を制定し、障害者の手当につきまして、支給対象者や金額等を定めております。
 都が把握しております、精神障害者を支給対象としている区市町村は十八自治体、難病患者を支給対象としている区市町村は四十九自治体でございます。

○米倉委員 精神障害者に手当を出している自治体の内訳を見ますと、今のお答えにあった十八自治体のうち十七自治体は二十三区です。圧倒的な多摩格差となっています。
 難病患者に手当を出している四十九自治体を見ますと、二十三区は全て対象としていて、多摩地域では、市は手当を出しているところが多いのですが、町村の多くが難病患者へ手当を出していないという状況です。また、手当の金額にも格差があり、財政力の厳しい自治体が取り残されている状況です。
 難病手当については、都区財政調整制度の基準財政需要額に含まれており、特別区では標準的な行政の施策となっています。難病手当です。
 精神障害者と難病患者への福祉手当を進め、格差を解消することは、東京都が手当の対象にすることがどうしても必要です。それは、今紹介した実態が示しています。
 日本共産党は、繰り返し都に対し福祉手当の対象の拡大と金額の引上げを求めてきましたが、小池知事は一向に目を向けようとしていません。
 そこで、この定例会には、都議会に対して心身障害者福祉手当を改善するための条例提案も行います。都議会の決断で障害者、難病患者の皆さんの暮らしを支えていくことを各会派の皆さんへ呼びかけます。
 最後に、東京都子供・子育て会議条例の一部を改正する条例についてです。
 東京都子供・子育て会議の委員の定数を二十五人から三十人に増やし、子供、若者当事者を二人増やすというものです。
 私たち日本共産党は、子供と若者の声を聞くこと、当事者として関わる審議会には委員として参加できるように求めてきましたから、福祉局でも対応することは歓迎します。
 福祉局の政策や取組を進める上で、子供や若者から意見を聞いていくことは大切ですが、どう考えていますか。

○天野子供・子育て支援部長 施策の立案や実施に当たりましては、これまでもパブリックコメントなどにより、広く都民の意見を聴取しているとともに、子供や若者など施策の主たる当事者の意見を聞きながら進めてございます。

○米倉委員 では、子供・子育て会議に子供、若者の枠を設けることにしたのはなぜですか。

○天野子供・子育て支援部長 国の通知、昨年の三月に発出されたものでございますけれども、子供、若者が現時点において当事者となり得る事項について議論を行う会議で、子供、若者の登用を検討することが示されてございまして、子供・子育て会議はこれに該当することから、子供、若者当事者を委員とすることといたしました。

○米倉委員 ご答弁だけ聞いていますと、これまでも意見は聞いている、国から通知が来たから子供、若者を委員にすることにしたという感じで、せっかくよいことを進めようとしているのですから、もっと積極的に意義をお話ししていただきたいと思うんですけれども、まあ大事な前進だと思います。
 国の通知は一年前に出されたものだと、今説明もしていただきました。子供や若者の登用を積極的に検討してはどうかと、国の通知で示している会議には、ご答弁で触れた子供、若者が現時点で当事者になり得る事項の議論をする会議のほかにも、中長期的な課題、基本的な政策、重要事項等について議論を行う会議、当該分野に関する若手学識経験者がいる会議も示しています。
 つまり、この社会に関わる基本的なことを議論する会議は全て、子供や若者を参加を求めるのが望ましいっていうことを、国は通知で示しています。
 この立場で、さらに子供や若者の立場の委員の登用を進めることを求めます。この会議に限定しないで、福祉局としても検討していただきたいと要望します。
 子供や若者の登用を進める際に大切なことは、参加しやすい、意見をいいやすい場をどうつくるかです。
 国の通知にも書いている、参加しやすくするための工夫や配慮には、都はどう取り組むつもりなのか、また参加を二人の委員というふうにしたのはどういう考え方ですか。

○天野子供・子育て支援部長 子供、若者委員が意見をいいやすい環境づくりに向けて、会議の開催時期、時間等の配慮、会議の流れや議題等を理解しやすい事前説明、声かけや席次の工夫などについて検討してございます。
 子供、若者委員につきましては、会議全体の委員構成や人数を踏まえまして二名としてございます。

○米倉委員 参加しやすい会議にするために検討されているということです。
 意見をいえる会議にするには、人数は非常に大切だと思っています。特に東京都子供・子育て会議は、若い方が当事者となる、とりわけ当事者の参加の意義がある会議だと思います。ここに子供と若者が二人だけというのは少な過ぎます。
 せめて若い委員の方が集団をつくれるくらいの五、六人にして、年齢、性別も様々な方が入るようにすることや、若い委員の方同士で意見交換し、議論を深めることができるような工夫が必要だと思います。
 二人では委員が少ないのではないかと考えていまして、増やすことを求めたいのですが、どうですか。

○天野子供・子育て支援部長 会議全体の委員構成や人数を踏まえまして、二名としてございます。

○米倉委員 審議会の人数などを踏まえた対応だということです。
 条例改正した後には、三十人の委員となります。そのうち子供、若者の枠の委員は二人です。
 委員のメンバーを見ますと、大学の教員、自治体の首長や幹部職員、都団体の大きな団体の代表などが大半で、一人一人の委員に問題があるということにはならないんですが、そのような構成の会議の中で発言を求められたら、これは私でもつらいなと思います。
 例えば青少年問題協議会では、六人の若者の委員の枠を設けて、若者の部会もつくりました。
 これは日本共産党が、青少年問題協議会に若者の委員の枠をつくろうということで、以前に条例提案した中身と基本的に内容も考え方も同じものであります。
 若者当事者委員の皆さんが力を発揮できるようにと考えたときに、やはりこういうやり方になるんではないかと思います。
 全ての審議会で、こういう体制をつくるべきというふうには考えていませんが、とりわけ子供・子育て会議については、こういう対応が必要ではないかというふうに思います。
 もう一点お聞きしたいと思います。子供、若者当事者の委員の募集対象外だった十五歳以下、そして自ら声を上げることが難しく、委員に応募しない人たちの声を聞いていくことも大切ですが、どう取り組んでいくのですか。

○天野子供・子育て支援部長 都は、これまでも常に東京都子供・子育て支援総合計画の策定の際に、こども都庁モニターや子供の居場所におけるヒアリングなどによりまして、小学生も含め、幅広く子供の意見聴取を実施してございます。

○米倉委員 これまでも常に子供、若者の声を聞いているということなんですが、今回、子供・子育て会議の委員の方からも同様の意見が出ていて、取組の強化が求められます。
 これまで実施してきたことの延長線で終わりにせず、充実していただきたいと求めて、質問を終わります。

○浜中委員長 議事の都合により、おおむね十五分間の休憩といたします。
   午後三時四十五分休憩

   午後四時開議

○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山口委員 国民民主党東京都議団の山口花です。
 福祉局における令和八年度予算案及び関連施策について伺います。
 まず福祉局の役割そのものについてお伺いさせていただきます。
 福祉という言葉は非常に広く用いられますが、その対象や施策は高齢者、障害者、子供、生活困窮者など様々な分野にまたがっております。
 当選して間もなく一年を迎えますが、都の膨大な福祉予算を前に、そもそも福祉局が何を理念として施策を整理し、支援を構築していくのかについて確認をしたいと思っています。
 福祉局の役割及び施策の対象者について、ホームページ上では、高齢者、障害者、子供、生活の福祉などの区分が示されています。
 福祉局として施策をどのような理念、基準で整理をしているのでしょうか。また、年齢や属性による縦割りを超えた支援の考え方について、都の見解を伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 都は、関係法令等に基づきまして、高齢者保健福祉計画や障害者・障害児施策推進計画、子供・子育て支援総合計画、地域福祉支援計画などを策定しております。
 各計画の策定に当たりましては、学識経験者や関係団体で構成されます検討委員会に関係部局も参画いたしまして、必要な施策について議論しております。
 また、施策の実施に当たりましても、関係部局が連携しながら取組を推進してございます。

○山口委員 関係部局が連携を図りながら高齢者や障害者、子供など各分野への取組を進めているとのことですが、子供から大人へ移行する過程で心身の不調、孤立、就労不安、経済的困難など複合的課題を抱える若者が増えています。
 課題を抱える若者への支援について、福祉局の取組を伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 都は、困難な問題を抱える女性への支援のための基本計画を策定いたしまして、自立に向けた支援や、女性への相談支援体制の強化に取り組んでおります。
 また、子供・子育て支援総合計画を策定いたしまして、家庭等に居場所がない子供や若者がニーズに合った支援を受けられる安全な居場所の確保を進めますほか、社会的養育推進計画に基づきまして、児童養護施設退所者が自立した生活を送ることができますよう、相談支援や居住費のサポートに取り組むなど、様々な施策を実施してございます。
 引き続き、困難を抱える子供や若者の個々の状況に応じた支援に取り組んでまいります。

○山口委員 ありがとうございます。ただいまのご答弁にもありましたように、様々な若者向け、そして女性向けの施策があるということですので、これであれば、東京都が先導して若者福祉という分野をパッケージ化して戦略的に進めていくことを要望いたします。
 次の質問に移ります。先ほどの質問にもありましたが、第一子保育料無償化についてお伺いいたします。
 子育て支援の中でも、来年度予算案における大きな柱となっているこの施策について、都として大きなメッセージ性を持つ施策である一方、その影響は保護者だけではなく、自治体、保育現場、保育人材確保にまで及びます。
 本事業について、少子化対策、子育て世代の経済的不安軽減、就労支援など、政策上の目的と狙いについて、都の認識を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都では、令和元年十月の国の保育料無償化の開始に合わせ、認可外保育施設も対象とするなど都独自の取組を行ってまいりました。
 また、令和五年十月からは、国に先駆けて第二子の保育料の無償化も実施してきたところでございます。
 一方、少子化対策は一刻の猶予もないことから、国が実施するまでの間、子育て家庭における経済的な負担の一層の軽減を図るため、昨年九月から保育料の無償化を第一子まで拡大したものでございます。

○山口委員 ありがとうございます。施策の目的について確認をさせていただきました。
 その効果を現場で実現するためには、受入れ体制との両立が不可欠です。待機児童数の推移及び保育所等の受入れの収容可能人数を踏まえ、本施策の実施によって保育サービスの利用者が増加した場合、保育現場の受入れ体制に支障が生じないのかという懸念がまだ残っています。
 保育人材の確保や保育所設備整備を含めた地域の保育ニーズに応える都の支援について伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、地域の実情に応じて、認可保育所、認証保育所、小規模保育など、多様な保育サービスを提供する区市町村を支援しております。
 施設整備につきましては、保育の実施主体である区市町村が子供・子育て支援事業計画に基づき、地域の保育所を踏まえて計画的に整備を行えるよう、国の整備費補助に加えまして、都独自に事業者や区市町村の負担を軽減する取組を行っております。
 また、保育サービスを支える保育人材の確保、定着を図るため、保育所等に対しまして、保育所等キャリアアップ補助や、保育従事職員の宿舎借り上げの支援を行うほか、保育補助者の雇い上げ等に係る補助も行っております。
 こうした事業によりまして、引き続き地域の実情に応じて保育サービスの充実に取り組む区市町村を支援してまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 体制全体の話に加えまして、特に課題が顕在化している年齢層について伺います。
 保育ニーズはあるものの保育所等に入所できなかった待機児童は、特に一歳児に多く存在をしています。
 そうした一歳児の受入れに、都はどのように取り組むのか見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、保育所等に空き定員や余裕スペースなどがある場合に、それらを有効活用して、一歳児などの一時的な保育所の増加に対応する区市町村を支援しております。
 具体的には、運営費や事業開始に必要な経費等を支援するほか、局地的な保育需要の増加が次年度に見込まれ、区市町村の要請等に基づき保育所等が四月入園に備えて受入れ枠を拡大した場合、結果的に児童の入園がなくとも、その運営費相当額を補助しております。
 来年度は、保育所等がこの事業に係る保育人材を確保できるよう、求人広告などの人材確保に係る経費を新たに補助対象とするほか、補助基準額も増額することとしております。
 今後ともこの事業の活用により、区市町村の一歳児等の受入れについて支援してまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 この施策の導入に際しまして、区市町村や保育現場等に対してヒアリングは行われたのでしょうか。行われたのであれば、どのような意見が寄せられているのかを教えてください。また、制度開始後の影響検証やフォローアップをどのように行っていくのかを伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 令和五年十月以降、都は、区市町村などの意見も伺いながら、第二子の保育料無償化の取組を進めてまいりました。
 一方、少子化対策は一刻の猶予もないことから、第二子無償化の取組を踏まえ、国が実施するまでの間、第一子の保育料の無償化を実施したところでございます。
 保育料の第一子の無償化につきましては、保育団体等からも評価の声をいただいております。
 都は、日頃から関係課長会などの場で区市町村の意見を伺うほか、保育団体との意見交換等を通じまして保育現場の声を伺っており、こうした意見も踏まえながら引き続き保育サービスの充実に向け、区市町村の支援に取り組んでまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 この第一子無償化という政策は、経済的負担からも大きく評価されるものであり、意義を持つ一方で、地域の受入れ体制や保育人材確保と一体で進めなければ現場にしわ寄せが及びかねません。
 都においては制度を打ち出して終わりではなく、初年度からしっかりと利用実態や現場の声を受け止め、必要な支援を機動的に講じていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。妊産婦ケアについて伺います。
 妊娠や出産は、本来であれば安心と希望の中で迎えられるべきものです。支援が必要な人ほど声を上げにくいという前提に立ち、相談体制や生活支援、医療への接続をどう整えるかが重要です。
 令和八年度予算案において、妊娠相談や出産前後の支援に関する事業が様々に計上されています。その中で、予期しない妊娠や困難を抱える妊婦の支援について、都としてどのような相談体制及び支援メニューを整備しているのかを伺います。

○天野子供・子育て支援部長 予期しない妊娠などの相談に対する支援につきましては、区市町村におきまして、妊娠届出時の面接等様々な機会を通じ、悩みを抱える妊婦を把握し、必要な支援につなげる取組を行ってございます。
 また、都は、予期しない妊娠を含む妊娠や出産に悩みを抱える妊産婦の相談に対しまして、看護師等の専門職が助言等を行う妊娠相談ホットラインを実施してございます。
 さらに、家庭生活に困難を抱える妊婦等を対象といたしまして、一時的な住まいや食事の提供、医療機関等への同行支援などを行う区市町村や民間団体を支援してございます。

○山口委員 ありがとうございます。
 様々に支援をご準備していただいている中で、妊娠の段階から悩みを把握し、相談や生活支援につなげていく体制は極めて重要であると考えます。
 特に家庭やパートナーに妊娠を知られたくない、あるいは暴力や経済的困難等により、周囲に相談できない妊婦に対して、一定程度の匿名性を確保した相談体制はどのように整備されているのかを伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都では、妊娠相談ホットラインにおきまして、看護師等の専門職が匿名の場合も含め、電話やメールによる相談に対応してございます。

○山口委員 ありがとうございます。
 これは、事務事業質疑の中でも取り扱わせていただきましたが、家庭の事情、様々な事情を抱える中で匿名で相談できることが支援につながる最初の一歩になることは、多く存在をしています。支援が必要な人ほど表に出づらいという前提を持った相談体制の構築が必要であると考えます。
 こういったことも踏まえまして、妊娠期に孤立をして医療機関への受診が遅れるケースが乳児遺棄や新生児死亡事件にもつながることが指摘をされています。
 妊娠届が未届けで、健診も未受診の妊婦を早期に把握し、医療につなぐための具体的な仕組みについて伺います。

○天野子供・子育て支援部長 医療機関を受診していない妊婦は早産等のリスクが懸念されるため、区市町村は、妊婦健診の受診勧奨とともに、妊娠出産に関する相談や指導を実施してございます。
 都では、妊娠相談ホットラインで未受診妊婦の相談などに専門職が対応しており、特に継続的な支援が必要な場合には、区市町村へ直接連絡するなどしてございます。
 また、産科受診等が困難な方には、医療機関等への同行支援を行っております。

○山口委員 ありがとうございます。
 未受診のまま妊娠期を過ごしてしまうことは、母体の健康だけでなく、生まれてくる子供の命にも関わる深刻な問題です。だからこそ、SOSを発した人を待つだけではなく、支援が必要な人をどう把握し、どう医療や行政につないでいくかという視点が重要であると考えます。
 事務事業質疑でも伺いましたが、内密出産を希望する妊婦について、民間に依存することなく、チルドレンファーストを掲げる東京都として、国への制度整備の要望を含め、検討する考えがあるのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 いわゆる内密出産につきましては、法令上の定めがなく、国が令和四年度に現行制度下における対応等を整理した通知を発出しております。
 また、国は、出自を知る権利の位置づけを含め、諸外国の事例の調査研究を行ってございます。
 都内では、昨年三月末に、賛育会病院が内密出産等の取組を独自に開始いたしました。
 そのため、都は、六月に母子の安全面の確保や妊産婦への支援についての検証を目的として検証チームを設置し、また、国に対し、内密出産に関する法体系を早期に明示するよう要望してございます。

○山口委員 ありがとうございます。民間での取組を受け、速やかに国に対して要望を行っていく姿勢については高く評価をいたしますし、これは非常に大きなことだと思っております。
 内密出産は、母親の安全の確保、子供の権利、戸籍や医療費の扱いなど非常に重い論点を含むテーマです。これは、もちろん国に求めていくことと同時に、都としても子供の最善の利益という観点から検討を深めていくことを要望し、次の質問に移らせていただきます。
 続いて、ケアラー支援について伺います。
 令和八年度予算案において、ヤングケアラー支援に関する事業が計上されております。
 前提として、都はヤングケアラーの支援の実態をどのように把握しているのでしょうか。これまでの事業実施により、どのような効果や課題が見えてきているのかを伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は今年度、ヤングケアラーへの支援の実施状況を把握するため、区市町村に対するアンケート調査や、コーディネーターが支援を行う上での課題等を共有する連絡会を開催いたしました。
 今回のアンケート調査を四年前と比較すると、ヤングケアラーに気づき、コーディネーターにつなぐ等の支援をしている関係機関が増えていることが確認されました。
 一方、ヤングケアラーが十八歳になり、支援の中心機関が児童福祉部門から若者支援部門に移行する際、情報共有が十分に行われていない場合があるなど、多機関連携の取組に課題がなおあることなども明らかとなりました。

○山口委員 ありがとうございます。やっぱり継続して年数を重ねてみないと分からないこともあるかと思いますので、しっかりと課題を見つけた上で改善に向けて動いているということについては評価をいたします。
 その上で、実態把握とともに学校、福祉、医療など関係機関が連携しながら支援につなげていく仕組みが重要であると考えます。
 令和八年度予算の中に、ここまでの調査や支援の実態で見えた、先ほどおっしゃっていただいた課題を踏まえた施策があるかどうかを伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は来年度、区市町村におけるコーディネーターの配置をさらに進めるとともに、多機関連携が一層進むよう、都が作成したマニュアルを活用して、児童福祉や教育、若者支援機関など、関係機関で働く職員向けの合同研修を実施いたします。
 また、区市町村が地域の実情に応じて研修を企画実施できるよう、研修用の教材を作成し、提供いたします。
 こうした支援を通じて、地域におけるヤングケアラーへの支援を一層進めてまいります。

○山口委員 ありがとうございます。今ご答弁いただいたように、ヤングケアラー支援は個別の制度をつくるだけではなく、支援に関わる側の理解を広げて適切な機関につなげられる体制を地域ごとにつくっていくことが必要となってきます。そういった視点を持って、しっかりと引き続きケアを行っていただければと思います。
 その中で、ヤングケアラーは氷山の一角でしかありません。若年層に限らず、介護や障害のある家族を支えるケアラー全般が孤立をしやすい状況にあると考えます。
 ケアラーの負担軽減は、本人の健康維持、虐待や介護離職の防止にもつながる重要な政策課題です。
 今後、増加が予想されるダブルケアラーへの支援や八〇五〇問題などを含め、都としてケアラー支援をどのように位置づけ、どのような中長期的なビジョンを描いているのか見解を伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 これまで主に家族が担ってまいりました高齢者や障害者の介護を社会全体で支え合うという介護保険法などの理念を踏まえまして、高齢者保健福祉計画や障害者・障害児施策推進計画、地域福祉支援計画などを策定し、家族介護者の負担軽減に向けた取組を進めております。
 具体的には、レスパイトに有効なショートステイなど介護サービス基盤の整備等を進めますほか、ヤングケアラーやひきこもりなど分野横断的な課題に対する相談体制の確保などに取り組んでおりまして、今後も関係各局が連携しながら介護を担っている家族を支援してまいります。

○山口委員 ありがとうございます。ケアラー支援、まだ発足している日が浅い施策でございますが、特定の施策に限った課題ではなく、家族の形が多様化していく中で、答弁で示された方向性を踏まえつつ、属性をまたぐ共通課題として引き続きしっかりと取り組んでいただくことを要望し、次の質問に移らせていただきます。
 続きまして、支える人を支える施策について伺います。
 福祉の現場は、慢性的な人手不足の中で日々支えられています。制度上、休業が認められていても、実際には周囲への負担を気にして利用しづらい。これは、どちらが悪いとかではなく、そうした職場環境が人材確保や定着に影響しているということも少なくありません。
 だからこそ、休業する本人だけではなく、その職場全体をどう支えるかという視点が結果的に当事者を救う方法になるという点で非常に重要であります。
 さきの予算特別委員会の我が党の福井議員の一般質問において、介護、障害事業所で働く職員が介護休業を取得した際、周囲の職員に対して業務代替手当を支給した場合に、都は最大百五十万円を支給するとの答弁がありました。
 改めて、この補助金支給の仕組みについて伺います。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 都は来年度、介護休業等を取得する際の代替職員の雇用や手当支給など、育児や介護と仕事の両立支援に取り組む介護、障害事業所への支援を開始いたします。
 このうち、介護休業を取得する職員の業務を代わりに担う職員への手当支給等の取組に対し、国の助成金では五万円または十万円の定額が支給されます。
 都は、これに加えて、代替機関等に応じ年間最大約百五十万円を支給いたします。

○山口委員 ありがとうございます。
 育業や介護休業の制度が職場にあったとしても、現場の人手不足の問題から申請しづらいといった声も本当に多く聞いています。
 業務代替手当は、こうした職員の休暇取得を実質的に後押しする効果も期待できると考えますが、休業を取得する本人だけでなく、周囲の職員に対してどのような効果を見込んでいるのかを伺います。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 本事業により、介護休業等を取得する際、業務を代わりに担う職員に手当が支給されることで、休業を取得する職員が気兼ねなく休業等を利用しやすくなるとともに、休業後も安心して復職し働き続けられる職場環境づくりにつなげてまいります。
 また、周囲の職員にとっても、代替して担う業務が手当として評価されることで、仕事に対する納得感が高まり、職場全体のモチベーション向上や離職防止に寄与する効果も見込んでございます。

○山口委員 こういった様々な休業制度も、制度として大分社会に認知されてきたと思いますが、それでも存在するだけでは十分ではなく、現場で実際に使えるものになって初めて意味を持つものです。
 特に職員同士が過度に我慢を強いられることなく働き続ける環境を整えることは、人材確保や離職防止の観点からも重要でありますし、その意味でこの施策はまさに福祉の枠を越えた意義のある施策だと評価をしております。
 だからこそ、より多くの事業者が業務代替手当の支給に取り組むために、就業規則内に盛り込むことなど、専門家から助言を受けられることなども含めて、実際の取組がほかの会社でも共有をされて、この会社でできたんだったら、うちでもできるかもと事業者が当事者意識を持って手当支給のイメージができることが重要であると考えております。
 都は、業務代替手当を支給する事業者を増やしていくために、具体的にどのような取組を行っていくのかを伺います。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 本事業では、代替職員の雇用や手当支給等への補助に加え、働きやすい職場づくりに取り組むことを宣言する事業者に対しまして、規定整備に係る社会保険労務士への相談経費などを一事業所当たり十万円を上限に加算いたします。
 また、本事業を活用して新たに手当支給などの両立支援に取り組んだ事業所の好事例を収集し、特設サイトでの発信やセミナーの開催などを通じまして広く周知してまいります。

○山口委員 ありがとうございました。
 こうした制度は、現場の事業者にとって具体的に運用のイメージを持てるかどうかが普及の鍵になってまいります。働く現役世代を応援する党としては、この取組に非常に期待をし、注目をしております。
 次の質問に移ります。東京ユースヘルスケア推進事業について伺います。
 若者世代は、心身に不調を抱えていても、誰に相談していいか分からない、そして医療機関にかかることに高いハードルを感じることがあります。
 だからこそ、アクセスしやすい相談先や、正しい知識に触れられる学びの機会をいかに整えていくかが重要になっております。
 東京ユースヘルスケア推進事業において、予算額が前年度比で倍額になっています。その倍額の目的及び具体的な事業内容拡充のポイントについて伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は来年度、若者のニーズに沿った支援の実現に向けまして、とうきょう若者ヘルスサポートなど既存事業の実施に加え、新たに取組を拡充いたします。
 具体的には、中高生等が体や心の悩みにつきまして相談から受診まで切れ目なく対応できるよう、看護師等が個別相談等に応じる医療機関であるユースクリニックへの補助を新たに実施することとしております。
 また、プレコンセプションケアの推進に向けた正しい知識の普及啓発のため、TOKYOプレコンゼミの回数及び定員を拡充するほか、大学生世代向けセミナーを新たに実施してまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 この東京都が持っている東京ユースヘルスケアというサイトについても、福祉局管轄に移管されると聞いております。より届く仕組みに整備していけるよう、私も一緒に考えさせていただきたいと思っています。
 次の質問に移ります。精神科の通院費の補助や支援の検討について伺います。
 精神的な不調を抱えた方が適切なタイミングで医療につながることが極めて重要です。
 しかしながら、精神科通院は継続的な受診が必要になることが多く、費用負担が当事者にとって大きな壁になる場合が存在しています。とりわけ求職中や就労が不安定な場面では、その負担がさらなる孤立や治療中断につながりかねません。
 精神科通院において、補助や支援の仕組みについて伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 精神疾患を有し、通院による精神医療を継続的に要する方は、障害者総合支援法で定める自立支援医療制度により、所得区分に応じて精神通院の医療費に係る自己負担が軽減されています。
 都は、精神障害の特性から、医療を確保することの重要性を考慮し、区市町村民税非課税世帯に対して、都独自に先進通院医療の自己負担分を無料としております。

○山口委員 ありがとうございます。
 医療にアクセスして、継続して病院に通い続ければ回復できる人というのが確実にいるというのがメンタル疾患でありまして、特に中所得者層、そしてそれ以上の所得層についてもこの補助の形を拡大していただければと思います。支援拡大を求めて、次の質問に移ります。
 十八歳の壁対策と、障害者の居場所づくり促進事業について質問を行いますが、一問目の事業内容についての詳細の部分については既に出ておりますので、割愛させていただきます。
 本事業につきましては区市町村の取組が前提となっていますが、単に物理的な居場所を確保するだけではなく、障害のある方々が夕方以降の時間を安心して過ごせるとともに、学びの視点なども含め、有意義な時間を過ごすことができる場所として整備することが重要です。
 本事業において居場所の質を確保し、区市町村が、障害を持つ方が安心して過ごせる居場所づくりに取り組めるよう、都としてどのように支援をしていくのかを伺います。

○梶野障害者施策推進部長 居場所の確保に当たりましては、障害特性やニーズに応じた支援が提供される必要がございます。
 都は、区市町村が地域の実情や利用者一人一人の状況に応じて居場所づくりに取り組めるよう、看護師や心理職などの専門職の配置や、利用者の送迎に係る経費についても支援をしてまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 事業内容とか規模とか、私たち国民民主党が法案提出する際に視察に行かせていただいたMore Timeねりまさんだったりとか、具体的に個別で面白い取組をして、居場所として整備しているという場所もいっぱいありますので、区市町村の運用の経緯なども見ながらモデルケースを挙げて展開をしていくなど、地域差によって支援の質に大きな差が生じないように、都としても必要な後押しを継続していくことを求めて、次の質問に移らせていただきます。
 最後に、児童養護施設の退所者について伺います。
 児童養護施設の退所は、自立のスタートである一方で、住まいや就労、人間関係など様々な困難に直面しやすい時期でもあります。退所直後だけでなく、時間がたってから課題が顕在化する場合も少なくなく、必要なときに再びつながることのできる支援体制が重要であります。
 令和八年度予算において、児童養護施設退所者の支援に関するふらっとホーム事業が計上されています。
 当該事業について、退所後の生活支援や相談体制の概要、支援対象年齢、支援期間の設定について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設の退所者など社会的養護経験者等が気軽に集まって交流し、専任のスタッフに生活や就労等に関する悩みを相談できる場を提供するふらっとホーム事業を実施する事業者を支援してございます。
 ふらっとホームでは、年齢や期間の上限を定めずに支援を行っております。

○山口委員 ありがとうございます。
 退所直後だけでなく、一定期間経過後に困難が顕在化するケースもあると指摘をされておりますが、ふらっとホーム事業における中長期的なフォローアップ体制はどのように構築をしているのかを伺います。
 退所者が孤立せず、相談につながり続けられる仕組みを整備するべきと考えますが、都として、自立支援を伴走型で行う体制を強化する考えはあるか、見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 ふらっとホームでは選任の職員を配置し、利用者からの相談内容や支援状況を記録するとともに、必要な方には支援計画を策定するなど、継続的な支援ができる体制を確保してございます。
 児童が児童養護施設に入所中の段階から関係を築いた上で、退所後も切れ目なく支援を継続する一方で、施設退所時に利用を希望されなかった方も、その後の支援の必要性に応じて随時受け入れることとしてございます。
 来年度は、現在の四か所から六か所に拡大し、社会的養護経験者等への支援体制の充実を図ってまいります。

○山口委員 ありがとうございました。
 社会的養護経験者の困難は、退所直後に限らず、進学、就職、転職、住居の喪失、人間関係の変化などをきっかけに、時間がたってから表面化することも少なくありません。継続した丁寧なフォローアップを求め、質問を終わります。

○高野委員 都民ファーストの会、高野です。よろしくお願いします。
 まずは、バリアフリートイレの設置促進事業について伺います。
 さきの一定一般質問にて知事からは、設置スペースが限られる場合に、有効な移動式の介助用ベッドの導入を区市町村に支援していくとの前向きな答弁がありました。
 これは改修が難しい施設においても、環境整備を進める上で大変重要な取組であると受け止めております。
 一方で、移動式や簡易型のベッドはトイレへの据付け工事が不要で、備品として保管、貸出しを行う形になることが想定されています。
 そこで、利用者が移動式の介助用ベッドを安心して使えるよう、移動式介助用ベッドの管理運用について、都の見解を伺います。

○松谷事業調整担当部長 介助用ベッドの導入に当たりましては、必要とする方が安心して利用できるよう、環境を整備することが必要でございます。
 このため、都は来年度、区市町村が包括補助事業を活用して、公共トイレに介助用ベッドを設置する場合、ホームページや案内板などで分かりやすく情報提供をすることを補助の要件といたします。
 また、移動式ベッドは、トイレに備え付けられていないことを踏まえまして、利用手順をトイレに掲示するなどの好事例を、区市町村との連絡会議の場を活用して情報提供することで、介助用ベッドを利用しやすい環境整備に取り組む区市町村を後押ししてまいります。

○高野委員 ありがとうございます。トイレは生活に欠かせない必需品です。区市町村が介助用ベッドの積極的な導入に取り組み、清掃や消毒、定期点検などのメンテナンスを含めた管理体制を整備できるよう、都から力強く後押ししていただくことを要望して、次の質問に参ります。
 続いては、障害者グループホーム整備について伺います。
 今回の私の一般質問において、都は、令和八年度末までの三年間でグループホーム利用者を二千七百人増やす目標を掲げ、補助単価の引上げや物価スライド方式の導入など、整備促進に取り組むとの答弁がありました。
 しかしながら、都内でも人口が多い、私の住む世田谷区では、障害のある方の地域生活のニーズが高い一方で、グループホームは依然として不足しており、特に重度障害のある方が入居できるホームは限られています。
 家族の高齢化が進む中、親亡き後に安心して暮らせる住まいを確保できるのかという不安の声を多くのご家族から伺っております。
 さらに、建築費や人件費の高騰により、整備を検討しても採算が合わず、事業化を断念する事業者がいるとの声も現場から上がってきています。
 目標人数を掲げるだけではなく、重度障害者の受入れを含めた実効性ある整備を進めることが重要だと考えています。
 そこで、都として、重度障害者も安心して暮らせるグループホーム整備をどのように加速していくのか、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、グループホームの整備につきまして、建築費高騰の実態をより適切に反映するため、来年度から補助基準単価に都独自の物価スライドを導入いたします。
 また、重度障害者を受け入れる場合には、居室内での医療的ケア設備の設置や、車椅子で移動するための廊下幅の確保、広い浴室等の対応が必要となることから、補助基準単価の延べ床面積の最大区分を、現行の百二十平方メートル以上から百八十平方メートル以上に引き上げるなど、新たな区分を設けることとしております。
 今後、補助内容を分かりやすく記載した説明資料を都のホームページ等に掲載するとともに、区市町村と連携し、事業者への周知を図るなど、整備補助を活用したグループホームの整備が一層進むよう取り組んでまいります。

○高野委員 物価スライド方式の導入や、重度障害者の受入れを見据えた延べ床面積基準の見直しなど、整備促進に向けた取組を進めていくとの答弁をいただきました。
 重度障害のある方が地域で安心して暮らしていくためには、住まいの確保が何より重要であり、グループホームは地域生活を支える基盤となるものです。
 制度の充実が実際の整備につながるよう、区市町村や事業者と連携しながら、地域のニーズを踏まえた整備を着実に進めていただくことを強く要望し、次の質問へと参ります。
 続いては、医療型短期入所施設の拡充について伺います。
 今回の一般質問において、医療型短期入所施設の整備については、医療的ケア児のご家族を支えるレスパイトの観点からも大変重要であり、医療機関への働きかけや実態把握を進めていくとの答弁をいただきました。
 例えば、世田谷区にあります医療型短期入所施設もみじの家は、医療的ケア児と家族を支える貴重な拠点として多くの利用希望が寄せられておりますが、ニーズの高さに対して受入れ枠が限られているのが現状です。
 さらに、近年は、小児科医療機関そのものが減少傾向にあり、短期入所の受皿拡大には一層の工夫が求められています。
 そこで、医療機関や福祉施設が参入しやすくなる支援策やインセンティブの強化など、より多くの利用者が短期入所を利用できるようどのように取り組んでいくのか、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 在宅で生活する医療的ケア児とそのご家族を支えるためには、ご家族の一時的な休養等のため、医療的ケア児を医療機関等で預かる短期入所の拡充が必要でございます。
 都はこれまで、医療型短期入所を拡充するため、未設置の地域を中心に、医療機関に対し重点的に開設の働きかけを行ってまいりましたが、今後は既に設置している地域の医療機関等にも働きかけを行います。
 また、東京都医師会との意見交換の機会を通じまして、小児科を標榜する医療機関が、短期入所の開設をするための課題等を把握いたしまして、拡充に向けて取り組んでまいります。

○高野委員 医療型短期入所施設は、どうしても病院への入院という印象が強くなりがちです。
 本来は、医療的ケア児を育てるご家族やきょうだい児を支えるレスパイト機能としての役割が重要です。保護者が安心して休息を取り、兄弟児も含め家族が穏やかな時間を過ごせることは、地域で暮らし続けるための大切な基盤であると考えています。
 医療的ケア児への安全な対応を前提としながらも、誰もが気軽に安心して利用できる、家庭に寄り添った施設づくりをぜひ進めていただきたいと思います。
 続いて、医療的ケア児の家族の就労支援について伺います。
 在宅で重度の障害児者を介護する家庭にとって、在宅レスパイト事業は、介護者である保護者の就労や社会参加を支える極めて重要な制度であります。
 しかしながら、現在の年間利用上限は最大でも二百八十八時間にとどまり、月平均にすると僅か二十四時間にすぎません。
 現場からは、この時間では働くことは到底できない。さらには、子供の体調悪化やきょうだいの行事など、急な対応が必要な場面に使うと就労時間が確保できない。こういった切実な声が数多く寄せられてきています。
 本来この制度は、介護者の就労等を支援することを目的としているにもかかわらず、現在の時間設定では、安定した就労を支える制度として十分に機能しているとはいいがたいと思っています。
 医療的ケア児を育てながら働き続けるためには、安心して子供を預けられる支援体制が不可欠です。
 そこで、医療的ケア児の家族の就労を支援するため、都としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、訪問看護師を家庭に派遣し、家族に代わって一定時間医療的ケア等を行う区市町村の取組を支援しておりまして、保護者の就職や復職などの活動を支援対象に追加するとともに、利用上限時間の拡充を図ってまいりました。
 また、医療的ケア児の育児経験者が、ご自身の経験を基に保護者からの就労等の相談に対応する取組では、来年度から新たにLINEによる相談対応や、就労に関するオンラインセミナー、ポータルサイトによる情報発信を開始いたします。
 さらに、医療的ケア児者とそのご家族等を対象に、利用する医療福祉サービスや家族の介護負担等について調査を行いまして、次期東京都障害者・障害児施策推進計画の策定に向け、医療的ケア児の家族の就労に関する実態を把握してまいります。

○高野委員 訪問看護師の派遣拡充や相談体制の強化、さらには家族の就労実態の把握に取り組んでいくとの答弁をいただきました。こうした取組は重要であると、大変重く受け止めております。
 一方で、現場からは、在宅レスパイトの年間利用上限である二百八十八時間では就労の継続が難しいとの声がまだまだ多く寄せられています。
 介護と仕事の両立を現実的に支える制度とするためには、利用時間のさらなる拡充や、未使用時間を翌年度へ繰り越せる仕組みなど、より柔軟に活用できる制度設計を検討していくことを要望し、次の質問へと参ります。
 続いては、医療的ケア児の相談支援体制について伺います。
 さきの一定一般質問では、医療的ケア児等コーディネーターの養成と配置を全区市町村で進めていくとのご答弁をいただきました。
 相談体制を地域で確実に機能させるためには、コーディネーターが専門性を発揮し、継続的に活動できる環境を整えることが重要であると考えています。
 医療的ケア児やご家族と直接関わり、必要な支援へとつなげる役割を担う相談支援事業所などに勤務するコーディネーターについては、専門性の高い役割を担う人材を安定的に確保するために、処遇の改善やインセンティブの在り方が課題と考えています。
 庁内や関係機関、地域の支援者との連携促進を担う区市町村におけるコーディネーターについては、配置形態や業務範囲が自治体によってばらつきがあり、兼務による負担の大きさも指摘されています。
 また、地域で相談を受け止める相談ハブとなる窓口をどのように増やし、住民に分かりやすく周知していくのかも重要です。
 区市町村における相談窓口の整備について、現在の設置状況と今後どのように後押ししていくのか、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 今年度、医療的ケア児の相談窓口を設置している自治体は四十三か所、そのうち、医療的ケア児等コーディネーターを窓口に配置している自治体は二十九か所でございます。
 来年度は、区市町村の実務担当者等を対象にした連絡会におきまして、コーディネーターを活用した母子保健や保育、教育部門等との庁内連携の取組、また、相談後の支援へのつなぎを円滑に行う仕組みづくりの事例共有等を行います。
 また、例えば庁内の複数部署に配置されたコーディネーターが相談事例ごとに個別対応している体制を一元化するなど、各区市町村の相談体制等の課題に応じまして、医療的ケア児支援センターがきめ細かい支援を行いまして、相談窓口の設置を後押ししてまいります。

○高野委員 ただいまの答弁で、区市町村における相談窓口の設置が進みつつあることは理解いたしました。
 一方で、医療的ケア児やその家族が抱える課題は複雑であり、身近な地域で確実に相談を受け止める体制の充実が不可欠です。
 今後、区市町村において相談窓口の整備がさらに進むよう、都として積極的な後押しを要望いたします。
 あわせて、制度や支援の情報にたどり着くことが難しい、いわゆる情報弱者の方々にも手が届くよう、周知やアウトリーチを強化し、包括的な支援につながる体制を整えていくことを強く求めておきます。
 続いて、認証保育所におけるインクルーシブ保育について伺います。
 認証保育所は、東京都が平成十三年に創設した独自の制度であります。駅前など利便性の高い立地や長時間保育など、柔軟なサービスを提供することで、働く家庭の多様な保育ニーズに応え、長年にわたり待機児童対策の重要な役割を担ってまいりました。
 現在、都内にはおよそ四百六十か所の認証保育所があり、定員はおよそ一万五千人規模となっています。
 都市部において利便性の高い保育サービスを提供する施設として、地域の子育て家庭を支える重要な役割を果たしてまいりました。
 一方で、都内の待機児童は、平成二十九年にはおよそ八千五百人に上っていましたが、令和六年には三百六十一人まで減少するなど、保育を取り巻く状況は大きく変化しています。こうした中、認証保育所の中には、空き定員が生じている施設もあると聞いています。
 そんな中、現場からは、発達に特性のある子供や医療的ケア児など特別な配慮や支援を必要とする子供の受入れを進めたい、また、少人数保育の特色を生かし、地域の子育て家庭を支える相談や一時預かりなどの機能を強化したいといった声も寄せられています。
 待機児童対策としての役割を担ってまいりました認証保育所が、今後はそれぞれの特色を生かしながら、インクルーシブ保育をはじめとした多様な子育てニーズに応える保育の場として、さらに重要な役割を果たしていくことが期待されています。
 そこで、認証保育所に対するこれまでの都の支援と今後の取組について伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、認証保育所が、事業者の創意工夫により様々な都民の保育ニーズに対応できるよう、これまで社会状況等を踏まえて支援を充実してまいりました。
 昨年度は、認証保育所の運営費補助に、チーム保育や療育支援など保育サービス向上や、子育て支援等の取組を実施した場合の加算を設定するとともに、発達障害などの特別な配慮や支援を必要とする児童の受入れが一層進むよう、新たな補助を開始したところでございます。
 さらに、今年度からは、認証保育所が地域のニーズに応え、育児中の保護者のリフレッシュやインクルーシブ保育などの取組を行う場合に、都は必要な設備費等への支援を行っております。
 認証保育所が地域の子育て支援の拠点として多様なニーズに対応できるよう、区市町村と連携しながら支援を進めてまいります。

○高野委員 ありがとうございます。認証保育所が事業所の創意工夫を生かし、多様な保育ニーズに対応できるよう、運営費補助の加算や、特別な配慮を必要とする児童の受入れ、支援、整備費補助などの取組を進めていることは理解しました。
 待機児童対策が進む中、今ある施設の有効活用を図りながら、地域の子育て支援やインクルーシブ保育など、多様なニーズに応える多機能型認証保育所の可能性も含め、さらなる取組の推進を要望いたします。
 最後に、パートナー訪問介護トライアル事業について伺います。
 さきの第一回定例会において、我が会派は、介護人材の人手不足について質問し、小規模事業者の経営力強化に取り組んでいく旨の答弁がありました。
 そこで、小規模事業者が多い訪問介護分野において、事業者同士が連携し、サービスを提供するパートナー訪問介護トライアル事業について伺います。
 都は、昨年十一月に国へ行った緊急提言の中で、現行の介護保険の運営基準では、訪問介護事業者が業務委託により連携してサービスを提供できない点について、より柔軟なサービス提供が可能となるよう制度の見直しを求めています。
 本事業は、単なる業務委託にとどまらず、地域の小規模な訪問介護事業者が連携協力してサービスを提供する取組であり、事業者間の共同や連携の強化にもつながるものと考えています。
 深刻化する介護人材不足を見据えれば、地域の小規模事業者がそれぞれの強みを生かし、支え合う仕組みづくりは重要です。
 そこで、本事業をどのように進めていくのか、都の取組を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は来年度、地域の訪問介護事業所が連携して一人の利用者に対応する仕組みを検証する、パートナー訪問介護トライアル事業を開始いたします。
 実施に当たりましては、複数の小規模事業者が適切に情報を共有する体制を構築するとともに、介護支援専門員などとも協力しながら、現行の運営基準上では実施できない委託形式で、複数の事業所が連携してサービスを提供する取組を試行いたします。
 取組の中で、サービスの継続性や利用者及び事業者の負担軽減など、連携してサービスを提供することにより生じる課題や効果等について分析、検証を行っていくとともに、地域における小規模事業者間の共同化の促進につなげてまいります。

○高野委員 ありがとうございます。本事業は、事業者間の連携により、人材不足や小規模事業者の経営課題といった構造的課題に対応する有効な取組であり、分野横断的な展開が期待されるものと受け止めました。
 これは本当にいいトライアル事業だと思っております。うまくいった暁には、介護分野にとどまらず、同様の課題を抱える障害福祉分野においても、本スキームを生かした支援を検討すべきだと考えております。
 地域包括ケアの充実より地域共生社会の実現へとつなげる観点から、誰もが安心して暮らし続けられる体制構築に向け、さらなる取組を要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。

○伊藤委員 まず、様々な理由により家庭で暮らせない子供たちを公的責任で保護、養育する社会的養育に関して、一時保護所の体制強化について伺います。
 近年、児童虐待の増加に伴い、一時保護所に入所する児童の中には、心身に深い傷やトラウマを抱え、特別な支援を必要とする児童が増えています。
 こうした児童が安心して生活できるよう、今後どのように一時保護所における支援の充実を図っていくのか伺います。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都の一時保護所では、児童の権利を尊重し擁護することを基本方針に、児童が安心して生活できるよう、個々の状況に配慮した支援の充実に取り組んでおります。
 来年度は、新たに整備する二か所の一時保護所におきまして、個人としての生活空間の確保や個別的なケアが行われるよう、居室を原則として個室化いたします。
 また、夜間や午睡時などに幼児等の安全を守るための見守りセンサーの設置を拡充いたします。
 さらに、看護師の体制を強化し、服薬や通院などの支援を一層充実するなど、児童が安心して過ごせる環境づくりに取り組んでまいります。

○伊藤委員 支援の充実について居室の原則個室化や看護師の体制強化などに取り組むことを確認しました。
 次に、安心して一時保護所で生活することはもとより、通学が可能な児童については、地域や学校とのつながりが途切れないよう、通学を継続できることが重要と考えます。
 そこで、今年度の通学に関する実績と新年度の取組についても伺います。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都の一時保護所では、これまでも子供の意見を聞きながら、入所前に在籍していた学校と緊密に連携を取り、学校行事への参加や受験対策への対応を行うとともに、安全が確保できる場合には一時保護所からの通学を支援してきております。
 今年度は、こうした取組を一層強化するため、足立及び八王子児童相談所の二か所の一時保護所におきまして、民間事業者を活用した送迎支援を開始しており、令和八年二月末現在、合計七名の児童に対し、延べ百二十三回の送迎を実施しております。
 さらに、来年は、送迎支援の実施を二か所から五か所に拡充することとしておりまして、こうした取組を通じて、一時保護中においても児童が学校とのつながりを継続できるよう取り組んでまいります。

○伊藤委員 入所児童の通学の継続についての支援を確認しました。
 さて、一時保護児童が安心して落ち着いた生活環境の中で次の支援につなげるためには、児童の状況に応じた入所先に確実につなげることが重要です。
 それでは、ケアニーズが高い児童が円滑に児童養護施設へ入所できるよう、都として今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都は来年度、社会的養護を必要とする児童が一時保護所等から児童養護施設に円滑に入所できるよう、児童の入所先の選定を支援する新たなシステムを開発いたします。
 このシステムでは、これまで児童相談所が電話等で行ってきた施設等の入所調整を迅速かつ的確に行うため、個々の児童の情報と各施設が受入れ可能な児童の情報をデジタル技術を活用してマッチングする仕組みを導入いたします。
 こうした仕組みを都と区の児童相談所、児童養護施設で運用し、優先度の高い児童が円滑に入所できるよう取り組んでまいります。

○伊藤委員 入所調整システムの構築により、児相や受入れ施設の負担を減らし、児童の円滑な入所につながるよう、運用と改善に努めることを求めておきます。
 次に、社会的養護の下で育つ子供の学習支援について伺います。
 生まれ育った家庭状況にかかわらず、子供たちが意欲や能力に応じて学習に取り組める環境への支援が必要です。
 それでは、社会的養護の下で育つ子供たちの学習支援の充実について、都の取組を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 児童養護施設では、自習室の設置など学習環境を整えるほか、大学生等のボランティアを活用し、児童の状況に合わせた学習支援や進学支援を行っておりまして、都はこうした取組を支援してございます。
 また、中学生及び高校生を対象に、学習塾や家庭教師等に係る費用を支援しておりまして、来年度からは、将来の進学等に向けて学習習慣を身につけられるよう、都独自に小学生へも対象を拡大いたします。

○伊藤委員 都独自で小学生から学習支援を開始することは、子供たちの可能性を広げる支援にもなりますので、評価したいと思います。
 続いて、子供の自立支援についても伺います。
 社会的養護の下で育つ子供たちは、社会の中で自立して生活するに当たり、経済的、精神的に不安定な状況に置かれ、困難を抱える場合が多いとも聞いています。
 よって、ケアリーバーに対する経済的支援と併せて、孤立を防ぎ、必要な支援につなげていく取組が重要と考えますが、都の見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設の対象者等であるケアリーバーが自立して安定した生活を送れるよう、相談支援等を行う専任職員を配置する施設を支援してございます。
 また、進学、就職に必要な経費や居住費のほか、職員が定期的に自宅を訪問するための経費を補助しております。
 来年度は、ケアリーバーが交流し相談できる場を提供するふらっとホーム事業を、現在の四か所から六か所に拡大いたします。
 さらに、帰る場所がない若者等に提供する、一時的な滞在場所における夜間の職員体制の支援も強化いたします。
 こうした取組により、ケアリーバーの自立を支援してまいります。

○伊藤委員 子供たちが自立後も安心して暮らしていけるよう、相談対応や支援を継続することを求めておきます。
 次に、単身高齢者等の総合相談支援事業について伺います。
 高齢者人口が増えていくことと併せて、少子化や核家族化の進展などの様々な事情により、単身高齢者世帯も増えています。
 そこで、令和六年度に開始した単身高齢者への支援事業についての取組内容と来年度に包括補助から個別事業へ移行する理由について、まず伺います。

○新内生活福祉部長 都はこれまで、高齢者が元気なうちに自分の意思を反映しながら、死後の対応などについて助言が受けられる総合相談窓口の設置等を行う区市町村を独自に支援してきており、現在、八自治体が本事業を活用しております。
 都内の単身高齢者世帯数が二〇二〇年の約八十九万世帯から二〇五〇年には約百四十八万世帯へと増加が見込まれる中、区市町村の取組をさらに促進させるため、来年度は、従来、包括補助事業で実施していたものを個別事業化することで、補助額を従来の上限二千万円から四千万円に倍増し、補助率も従来の二分の一から四分の三に拡充をいたします。

○伊藤委員 都内の単身高齢者世帯数が二〇五〇年には百四十八万世帯へと増加が見込まれる中、介護や医療が必要な方への相談窓口やサービスは充実してきていますが、元気な高齢者の困り事や、いわゆる終活に向けての相談なども増えていると思います。
 また、単身高齢者の問題は全体像が見えにくく、支援が難しいとも聞いています。
 都が市区町村のそうした事情に寄り添った支援を行うことで、本事業の活用がさらに広がると考えますが、見解を伺います。

○新内生活福祉部長 都は来年度は、これから取り組む市区町村が地域の実情に応じた相談支援体制の整備や相談員の育成などにつきまして、終身サポート分野に見識のある専門家から助言が受けられるよう、準備に係る支援を開始することで、身近な地域における相談支援体制の整備を促進してまいります。

○伊藤委員 単身高齢者世帯の総合相談支援体制については、二〇五〇東京戦略においても、二〇三〇年度の目標値を三十一自治体から五十三自治体に上方修正しています。
 これまで、まちづくりなどで先頭で汗をかいてきていただいた都内の単身高齢者の皆さんが安心して暮らせるよう、サポートをお願いしたいと思います。
 次に、介護事業者経営力強化等サポート事業について伺います。
 都は昨年十一月、適切な介護報酬単価の設定や小規模事業者の経営力強化等について、国に対し介護保険制度改正等に関する緊急提言を行いました。これは、近年の物価高や人材不足など介護事業者の厳しい状況を反映したものです。
 また、国においては、高市首相が、介護報酬に賃上げ物価高を適切に反映させる医療や介護施設への支援は急を要すると述べられており、次期介護報酬改定を待たずに来年度臨時の報酬改定を行うことも決定されました。
 しかしながら、東京都では、小規模な在宅事業者が多いという都特有の課題があります。
 物価高や賃上げに対する支援も重要である一方で、併せて経営基盤が脆弱で、特に経営環境が厳しくなっている小規模事業者が、今後安定的にサービスを提供していくための経営力の強化についても早急に支援が必要と考えますが、都の取組を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は、小規模事業者の経営力等の強化に向け、経営に課題を抱える事業者に対し経営支援を行うとともに、事業継承や共同化等につなげる支援の在り方を検証する実行支援型経営体制サポート事業を実施いたします。
 具体的には、経営者が自ら介護職員を兼務し経営に専念できない小規模な事業者を対象に、経営改善に向けた助言に加え、経営改善計画の策定など実務的な支援も行います。
 また、こうした支援を通して、後継者不足や介護人材不足等の課題に対し、地域の事業者間での事業継承や共同化等につなげる支援の在り方についても検証してまいります。

○伊藤委員 小規模事業者の経営基盤を強化していくことは、経営環境が厳しい状況において将来的にも重要な取組であると考えます。
 また、社会全体の人手不足が深刻な中で、必要な人材を確保し、定着を進めていくためには、小規模な事業者であっても、資格やスキルが適切に反映されるキャリアパスや給与の仕組みが整えられていることも重要です。
 先ほどのご答弁でも、小規模な介護事業者の経営者は経営に専念できない現状もあると述べられましたが、こうした小規模な事業者も自社に合った人事給与制度を導入し、適切に運用できるよう支援が必要と考えますが、都の取組を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 介護人材の確保、定着には、実効性の高い人事給与制度の構築が有効なことから、都は今年度、介護事業者の実態調査を行うとともに、有識者会議において検討を進めてまいりました。
 調査結果や有識者の意見を踏まえ、人事給与制度の導入、見直しを実施する介護事業所の経営層に向けて、人事給与制度の導入や運用について考えるきっかけとなるよう、ガイドラインを年度内に策定いたします。
 さらに、来年度、今後、人事給与制度の導入等に取り組む事業者に対し、新たに年間最大百万円、最長三年間、コンサルティング経費を補助し、事業者が自社に合った人事給与制度の導入、運用ができるよう支援してまいります。

○伊藤委員 高齢者の増加に向けて、地域の介護サービスをしっかりと維持していくことは重要です。今後も、介護サービスが安定的に提供されるよう、支援していただきたいと思います。
 次に、福祉人材の確保について伺います。
 都では、高齢者人口が増加する中、介護サービス等の需要は今後も拡大していきます。よって、サービスを担う福祉人材の確保は不可欠であり、国の賃上げや報酬改定の動きに加えて、都による居住支援特別手当やキャリアアップ補助など、処遇改善への取組も評価いたします。
 しかし、職業選択で選ばれる業界となるには、処遇改善に加えて、福祉の仕事が持つ専門性や社会的意義を正しく伝え、社会的評価を高めることが必要と考えますが、都の見解を伺います。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 都は来年度から、福祉の現場で活躍する職員をTOKYO福祉キャストに任命し、実体験を通じて仕事の専門性や、やりがいを発信する取組を開始いたします。
 具体的には、利用者の自立を支援するため、本人の状態や意向を的確に把握、分析するなど、仕事の専門性や、利用者からの感謝の言葉で実感したやりがいなどをSNSで発信してまいります。
 また、キャストが一堂に会して仕事への思いを語り合う様子を発信するイベントを開催し、福祉の仕事に対する都民の理解と関心を高め、社会的評価の向上につなげてまいります。

○伊藤委員 福祉事業の現場で携わる方にスポットを当てて、専門性や社会的意義を伝える取組を始めることを確認しました。
 将来にわたり安定的に福祉人材を確保するためには、次世代の子供たちへのアプローチも重要です。
 そこで、子供たちへの働きかけについても取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 都は今年度、スタートアップ企業と協働いたしまして、VR映像による高齢者施設等の職場体験や、子供たちと福祉現場の職員とのオンライン交流など、デジタル技術を活用して楽しく学べる学習プログラムを都内小中学校で提供いたしました。
 来年度は、より多くの学校で実施されるよう、保育所等の児童福祉施設のVR映像を新たに加えるなど内容の充実を図るほか、子供たちが生き生きと学習している様子をSNS等で発信してまいります。
 こうした取組を通じまして、子供たちの興味を引き出し、福祉の仕事の魅力を分かりやすく伝えてまいります。

○伊藤委員 デジタル技術を活用した職場体験など、子供たちも理解が進む取組を始めることを確認しました。
 私の地元八王子をはじめ、都内の多くの小中学校に取組が広がって、子供たちの目指す仕事へつながることを期待しておきます。
 次に、認知症のある人への医療提供体制の強化に関して、TOKYOオレンジ医療システムについて伺います。
 親御さんの認知症や介護などの話題を私の同世代からも聞く機会が増えています。
 我が国では、高齢化の進展とともに認知症と診断される人も増加しており、六十五歳以上の高齢者を対象にした令和四年度の調査の推計では、認知症の人の割合は約一二%、軽度認知障害の人の割合は約一六%とされ、両方合わせると三人に一人が認知機能に関わる症状があることになります。
 また、六十五歳未満で発症する認知症は若年性認知症と呼ばれ、発症年齢は平均五十四歳と若く、男性が女性より少し多いという傾向があるそうです。つまり、今日では、認知症は誰もがなり得ると考えられています。
 そこで、現在、都が取り組んでいる認知症医療の体制整備の取組と、あわせて、今後、認知症高齢者がさらに増加することが見込まれる中で、医療提供における課題についても伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、地域の認知症に係る医療、介護連携等を推進する認知症疾患医療センターの整備を進めており、現在、拠点型センターを二次保健医療圏ごとに十二か所、また連携型センターを市区町村ごとに四十か所、計五十二か所を指定し、都内全域において認知症の医療提供体制を確保しております。
 一方、認知症疾患医療センターからは、行動心理症状や身体合併症を伴う場合、受入れ可能な医療機関が限られることや、入院が長期化するなどの課題が示されております。
 今後、認知症のある高齢者が増加する中、入院の受入れが困難となるケースも増加することが見込まれるため、地域における医療提供体制のさらなる強化が求められています。

○伊藤委員 認知症疾患医療センターなど体制を整備している状況と、身体合併を伴う場合は、受入れ困難な医療機関が限られることなど、今後の高齢者の増加に比例して受入れの困難さが増える課題も確認しました。
 それでは、今後、認知症医療提供体制の強化にどのように取り組んでいくのか、また、その取組によってどのような効果を見込んでいるのか、併せて都の見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は来年度、二次保健医療圏ごとに認知症のある人を地域で受け入れるTOKYOオレンジ医療システムの構築に着手いたします。
 具体的には、三つの圏域で拠点型センターに精神保健福祉士等を増配置し、圏域内の医療資源を把握するとともに、受入れに係る協定締結に向けて病院等の役割分担を進め、認知症のある人を円滑に受け入れる体制を確保してまいります。
 また、身体合併症や行動心理症状が強い方を受け入れた場合に、支援を行うことで地域の医療機関のシステムへの参画を促し、連携を強化してまいります。
 加えて、拠点型センターが実施する協議会へ新たに認知症医療の専門家を派遣することで、圏域内の医療、介護の連携を推進し、認知症のある人を地域で受け入れる体制を確保してまいります。

○伊藤委員 認知症になっても地域で安心して暮らせる医療提供体制の強化に取り組んでいることを確認しました。
 認知症への対応も民間の医療機関が大きな役割を担っています。昨日、保健医療局の質疑でも取り上げましたが、現在、民間の医療機関も非常に厳しい経営状況ですので、現場の実態を把握した上で、都の支援策の充実も求めます。
 最後に、特別支援学校PTA連合会から頂戴した、成人期医療への移行支援について伺います。
 都は、小児期の医療から成人医療への移行支援を行っていますが、重症心身障害児や医療的ケア児の保護者からは、重症心身障害児や医療的ケア児についても円滑に移行できるよう支援を求める声が届いています。
 そこで、都の移行期医療支援の取組について伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、小児慢性特定疾病にかかっている児童等が成人医療へ円滑に移行できるよう、医療従事者間の連携など支援体制の整備等を実施しております。
 また、移行期医療支援センターを設置し、患者や家族、医療機関からの相談等に対応をしております。
 さらに、患者の疾患等に応じた成人診療科を患者や医療従事者が検索できるシステムを公開しておりまして、本システムでは、医療的ケア児者の受入れ状況を検索することも可能となっております。
 加えて、小児医療機関からの患者受入れ等を要件とし、難病診療連携拠点病院等を指定するとともに、今後、医療従事者向け研修の実施等によりまして、移行期における切れ目のない医療提供体制を確保してまいります。

○伊藤委員 小児慢性疾患を持つ子供たちも一人一人、病状も異なれば個性もあります。成人期の医療へ移行するにも、これまでの治療の継続性、受け入れてくれる医療機関が自分の症状に対応できるかなど様々な不安があると思いますので、丁寧な対応を求めて、私の質問を終わります。

○岩永委員 よろしくお願いいたします。
 まず最初に、東京都子供・子育て会議条例の一部を改正する条例について質問いたします。
 今回の改正は、東京都子供・子育て会議の委員数の上限を二十五人から三十人へと変更するというものであります。増えた定員枠の中で、子供、若者の委員を新たに二名追加するということでお聞きをしております。
 子供、若者自身が政策形成の場に参画することは、東京都こども基本条例にも明記されている意見表明権の保障であり、施策の質を高める上でも大変重要です。子供や若者の意見を広く聞く取組を制度として進める点は、大変評価をしております。
 実際に当事者である子供、若者の視点は、大人だけでは気づきにくい課題を浮き彫りにします。政策の実効性を高める力があります。だからこそ、子供、若者の意見が確実に施策に反映されるための、よりよい仕組みを整えていくことが重要であるという視点から質問をいたします。
 子供、若者委員枠が制度として位置づけられていれば、委員の改選を経ても、次のときにも必ず担保されることになります。そういった意味から、明記をした方がいいのではと考えております。
 条例には、子供、若者についての特記した記載はありませんが、今後、明文化されていくのか、また、別のところでそういった表記をしていくのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 東京都子供・子育て会議条例第三条第二項におきまして、委員は、子ども・子育て支援法第七条第一項の子供、子育て支援に関し識見を有する者のうちから知事が任命すると規定されてございます。

○岩永委員 根拠になるところをお答えいただいたのかなと思います。条例にある、子供、子育て支援に関し識見を有する者のうちから知事が任命をするという部分が根拠になるということだと思います。
 その二年間の委員としての任期が終わると、また次の期の委員を選任することになりますが、今後も子供、若者の意見表明権を保障し続けていくことを示すためにも、きちんと子供、若者委員の参画枠というものを条例なり、また別の部分に明文化をしていくことによって、制度として示すことになりますので、その辺りについては今後の検討を要望しておきます。
 次に、子供、若者が委員として参画するに当たり、意見を出しやすい環境づくりについてです。
 非常に大事な取組ですし、今回、新たなスタートということで、特に取り上げさせていただきます。
 子供、若者が安心して意見を述べられる場をどのように確保するのか、都の考えを伺います。
 そして、具体的には、専門用語や抽象的な表現を避けて分かりやすい説明を行うこと、会議内容を理解しやすくするための事前説明や発言を支えるためのサポートスタッフの配置など、実際に子供、若者からの意見を引き出すためのサポート体制が重要と考えますが、これらの点について、都はどのような対策を検討しているのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 子供、若者委員が意見をいいやすい環境づくりに向けて、会議の開催時期、時間等の配慮、オンラインによる参加、会議の流れや議題等を理解しやすい事前説明、声かけや席次の工夫などについて検討してございます。

○岩永委員 様々検討していただいているということが分かりました。
 私も先進事例を幾つか調べてみましたところ、例えば東村山市の子ども・子育て会議では、子供、若者委員には事前資料を配布して、オンラインで事前説明や疑問点についての情報提供を行った上で、実際の会議に参加をするというような仕組みになっております。
 また、北区の子どもの権利委員会では、資料については中学生が理解できる用語のレベルで説明をするなど、専門用語を避けた資料づくりをルール化しているというようなこともされています。
 また、座席のレイアウトについては、会議形式、このようなロの字型というんでしょうか、の席次ではなくて、アイランド型、固まりの島をつくって、小さな固まりで緊張しないで話をしたりできるような席次の工夫で会議を開催したりということがなされています。
 そのほかにも、大人もネクタイを外してカジュアルな雰囲気を出していくような雰囲気ですとか、挙手をしない委員にも委員長が目配りをして気配りをして声をかけるというような、発言をしやすい環境をつくるための工夫が様々なされておりました。
 さらに、必要に応じて子供、若者部会というような、大人がいない子供たち、若者たち、同世代の組織をつくって、そこで出された意見を、そこからの代表者が子ども・子育て会議に持ってきて発言をするというような方法も、今後考えられるかもしれません。
 このようなことは、ノウハウの蓄積もある子供政策連携室とも連携をしながら、子供参加の会議の在り方を工夫し、工夫を重ねていくことを要望いたします。
 次に、子供、若者委員の選出方法について伺います。
 選出方法が偏ると、特定の層の意見だけが反映されるという懸念があります。多様性と公平性を担保するためにどのように選出をするのか、都の考えを伺います。

○天野子供・子育て支援部長 広く都民の意見を反映させるため、子育て当事者の委員と同様に、公募により選出することとしてございます。

○岩永委員 公募ということで、四十人ほど応募があったとお聞きをしております。
 子供、若者委員の人数は、スタートの今の時点では二名でということですけれども、性別や年齢など、できるだけ幅広く参加できるように、今後、人数を増やすことを要望しておきます。
 次に、意見反映についてお聞きします。
 子供、若者委員の意見を次年度の計画や施策に反映するプロセスを制度として明記することが重要です。
 意見反映のプロセスをどのように制度化していくのか、都の方針を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 子ども・子育て支援法に基づき、都道府県は計画等の策定に当たっては審議会の意見を聞かなければならないとされており、都においては、子供・子育て支援総合計画の策定に当たりまして、子供・子育て会議の意見を反映してございます。

○岩永委員 それは法に基づいて決められていることですので、当然やっていただきたいことですし、やらなければいけないことです。
 しかしながら、今回質問した意図というのは、初めて子供、若者委員が参加をする中で、そこがスタートの時期であるということを鑑みて、しっかりと反映できる特段の配慮とか対策というのが必要ではないのかというような意図があって、お聞きをしたということであります。
 どの意見が、どの施策に、どのように反映されたのかということを見える化していくことが大切です。
 特に子供、若者委員はもちろんのこと、全ての委員や市民からの意見も含めて、こういう形で反映しているんですよということをしっかりと見せていく、見ていただく、そういったことを意識した運営をしていただきたいということを重ねて要望しておきます。
 次に、条例の名前である子供・子育て会議の子供の漢字の表記についてです。
 法令では、子ども・子育て会議の子どもは、漢字の子に、どもが平仮名のどもになっておりますし、また、東京都でも平仮名のこどもという表記も多く使っております。
 これまで議会でも、子供の漢字の表記については様々議論がされてきているところは承知をしておりますけれども、特に今回の条例改正は、子ども・子育て会議に子供、若者委員を加えるための改正という特別の意味を持っております。
 さらに、子供・子育て会議の根拠法は、先ほども申し上げたように子ども・子育て支援法でありますし、その法の名前自体が、漢字の子に、どもと平仮名となっております。
 法に照らして変更するべきではないでしょうか。

○天野子供・子育て支援部長 子供の表記につきまして、都はこれまでも常用漢字表によるという東京都公文規程に基づき表記してございます。

○岩永委員 今までの答弁と変わらないご答弁ということでありますけれども、私も都内の自治体がじゃあどうなっているのかなということを調べてみました。
 一部、会議の名称、子ども・子育て会議の会議の名称を独自にネーミングしている、決めている自治体以外は、全て漢字の子に、ども、つまり法と同じ表記の子ども・子育て会議という表記が、都内の市区町村全部の自治体を調べたところ、そういう結果でございました。
 東京都では、先ほどの東京都公文規程に基づいて漢字で子供と表記をしているということでありますけれども、都自身が、東京都こども基本条例、これは議員提出の条例でありますけれども、東京都こどもスマイルムーブメントという名称の事業を行ったり、東京こどもすくすく住宅、これは全部こどもが平仮名で書かれています。
 既に平仮名のこどもの表記を多数採用しております。条例でも、ちょっと調べてみましたけれども、東京都安心こども基金条例というのがありまして、こどもは平仮名で表記されておりました。また、東京こども博覧会条例というのもありまして、これも平仮名のこどもになっています。
 実態として、都の条例の中でこどもという漢字以外の表記を使っている実例もあるわけです。また、国のこども家庭庁も平仮名になっていますよね。
 こういった表記というのは非常にメッセージ性を持つものでありますし、大事な部分だと私は捉えております。
 表記の統一は、都の子供政策の一貫性とメッセージ性を高める上で不可欠です。根拠法や、今、都が実際に使っている実態に合わせた名称変更を検討するべき時期に来ているということを申し上げまして、今後の検討を求めて、この質問を終わります。
 次に、困難を抱える女性への支援について伺います。
 都は、困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関わる東京都基本計画に基づき、施策を行っております。
 私も様々な場面で取組の充実を求めてきたところですので、来年度の予算に関わる部分をお聞きしたいと思います。
 二〇二六年度予算案では、女性自立支援施設への委託保護費が約一・二億円増加しております。その理由と期待する成果について伺います。また、予算案にある一時保護委託の拡充内容についても伺います。

○天野子供・子育て支援部長 女性自立支援施設は国が定める措置費で運営されることが基本であり、都は、女性自立支援施設の運営を支えるため、独自の支援も行ってございます。
 令和八年度予算におきましては、人事院勧告等を踏まえた国の事務費等の単価改定などを反映して、運営費を増額しております。
 また、一時保護委託先の確保に向けて、受託施設が必要な設備に係る支援を拡充することとしてございます。

○岩永委員 DVや性暴力、住まいの喪失など、女性が抱える困難は複合化しています。
 緊急的な保護に対応しなければならないこともあり、予算の増額が現場の支援力の底上げにつながるよう、都として積極的な姿勢を求めます。
 都は二〇二六年度より、若年被害女性等支援事業を官民協働等女性支援事業という名称に変更しました。名称変更の理由と事業実施内容について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、国の事業変更を踏まえまして、官民協働等女性支援事業に名称変更いたしました。
 また、事業の実施内容は、これまでの若年被害女性等支援事業の支援内容のほか、中長期的に自立につなげるステップハウスと、自立後の支援であるアフターケアを実施することといたしました。

○岩永委員 名称変更は制度上の整理ですが、支援の本質は若年女性の困難が消えたわけではないという点です。むしろ、孤立、性暴力、家族関係の断絶など、若年層の課題は深刻化しています。
 名称が変わっても若年女性支援が後退しないことを都としても明確に示し続けながら、事業を進めていくよう要望します。
 また、官民協働等女性支援事業という新しい名称になったことで、事業内容の中でもステップハウスとアフターケアが加わるなど、支援対象の幅も広がっていきますので、中高年シングル女性への支援も視野に入れていっていただければと思います。
 女性自立支援施設通所型支援モデル事業について、二〇二六年度は開始二年目となりますが、実施しての効果について伺います。
 また、二〇二六年度予算では二千三百万円増となっておりますが、どのような取組を拡充していくのかお聞きします。

○天野子供・子育て支援部長 本事業は、施設での入所による支援が望ましいと考えられるものの、集団生活への不安などから入所に至らない女性が施設へ通所しながら専門相談等の支援を継続的に受けられることを目的としておりまして、今年度は二か所で実施いたしました。
 来年度は、国と同様に、実施のための場所を借りる場合の賃借料も補助の対象とするなど、拡充を図ることとしてございます。

○岩永委員 通所型支援は孤立を防ぎ、支援につながる第一歩として極めて重要です。拠点数の拡充や専門職の配置など、より実効性のある体制整備が求められています。
 次に、女性相談支援における研修についてお聞きします。
 女性相談支援業務研修の重要性と、自治体の取組を都がバックアップする体制を、これまでも求めてまいりました。
 二〇二六年度予算が拡充されておりますが、来年度の取組について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は女性相談支援員の資質向上のための研修を実施しておりまして、加えて、来年度は、国の研修カリキュラムに基づく主任女性相談支援員等を対象とした研修を実施いたします。

○岩永委員 相談支援の質は、支援員の力量に大きく左右されます。特に、性暴力やDV、若年女性の複雑な背景に対応するには、高度な専門性が不可欠です。
 自治体間の格差を埋めるための伴走支援や、また実践的なスーパービジョンの導入など、研修を通して、自治体の相談支援の対応力の向上につながることを望みます。
 次に、介護事業者経営力強化等サポート事業について伺います。
 都では、二〇二五年度に都内介護事業者の状況調査を行い、従業員規模が十九人以下の小規模事業者が四六・九%であること、事業者の約四割が赤字で、小規模事業者ほど赤字傾向であることを把握しました。
 この調査は、都内のNPOが行った調査が示唆する内容とも重なっておりまして、非常に重要な調査だと思います。
 新年度予算案には、介護事業者経営力強化等サポート事業が計上されています。この事業は、この調査を含む介護現場の現状とどのように関係をしているか伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都が行った調査等では、都内には小規模な介護事業者が多く、また、小規模な事業者ほど赤字の割合が高く、経営基盤が脆弱であるということが分かりました。
 こうした状況を踏まえ、小規模な介護事業者の経営力の強化を図るとともに、事務の効率化や経営の強度化等を支援することを目的として、介護事業者経営力強化等サポート事業を来年度から開始いたします。

○岩永委員 小規模事業者の脆弱さは単なる経営問題ではなく、地域の介護サービスの持続可能性そのものに直結をするものです。生活を支えるケアの最前線が崩れてしまうことがあるならば、地域包括ケアは成り立ちません。調査結果を踏まえた支援が、継続的な伴走支援として位置づけられることが大切です。
 小規模事業者は、地域で利用者の顔が見えるきめ細やかなケアを行いたいと願いつつ、特に訪問系は、介護報酬の引下げと人材不足の影響で、加算申請さえ事務負担になっていると聞きます。
 その意味では、新たな試みとして、サポート事業における小規模事業者向け公的バックオフィス事業に着目するところですが、現場の実態に合った有効なものとすることが重要です。
 開設に向けてどのように取り組み、いつごろ開設するのか伺います。

○花本高齢者施策推進部長 バックオフィスの開設に当たりましては、介護事業者へのヒアリング等を実施し、共同化できる事務を抽出、分析した上で、設置形態や効率的な運用方法、事業者等への周知方法などについて検討いたします。
 こうした取組を踏まえ、令和八年度中に段階的にバックオフィスの運用を開始いたします。

○岩永委員 訪問介護の現場では、加算申請や記録業務のために、本来のケアに充てる時間を削らなければならないという切実な声があります。
 介護事業者へのヒアリングを実施するということですので、現場の声を基に、負担を抜本的に軽減をし、ケアの質を守るための、現場の実務に即した運用を要望いたします。
 地域の訪問介護事業者同士が連携をしていく、パートナー訪問介護トライアル事業についてです。
 地域では既に、実際に小規模事業者同士が協力し合っているケースもあり、仕組み化されることの効果に期待をいたします。
 トライアルということで、二〇二六年度は実験的な意味合いも持つかと思いますが、今、事業を実施する背景とその取組について伺います。

○花本高齢者施策推進部長 現行の運営基準では、訪問介護事業者は、他の訪問介護事業者に業務を委託してサービスを提供することができないことから、利用者が複数の事業者からサービスの提供を受ける場合には、それぞれの事業者と契約せざるを得ない状況となっております。
 そのため、都は、現場の意見を踏まえ、運営基準の緩和などを検討するよう、昨年十一月に国へ緊急提言を行いました。
 来年度は、地域の訪問介護事業所が連携して一人の利用者に対応する仕組みを検証するパートナー訪問介護トライアル事業を開始し、その中で、運営基準上の課題のほか、連携してサービスを提供することにより生じる課題や効果等について分析、検証してまいります。

○岩永委員 一人暮らしの高齢者が多い東京において、小規模介護事業者の経営支援は切実な課題です。現場の実態に基づく提言を国がどのように受け止めていくかを注視したいと思います。ぜひ改善に向けた検証をよろしくお願いします。
 次に、高次脳機能障害者の支援について伺います。
 昨年の事務事業質疑でも質問をし、その後十二月に高次脳機能障害者支援法が成立をし、今年の四月に施行されます。
 制度のはざまであった高次脳機能障害者に対し、国が明確に支援の枠組みをつくったことは、当事者やご家族にとって大きな前進と捉えております。
 法では、二〇二六年度中の可能な限り早い時期に、全ての都道府県と指定都市に高次脳機能障害者支援センターを設置するよう、準備を進めることになっています。
 東京都は、既に東京都心身障害者福祉センターが支援拠点機関として機能をしておりますが、切れ目のない支援体制づくりのために、専門的相談や情報提供、個別の専門的支援や研修、医療、福祉、労働、教育などの機関との連携調整などの役割を果たすことになると考えています。
 このような点について、都はどのように対応していくのか伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 都は、東京都心身障害者福祉センターを支援拠点として、高次脳機能障害に関する普及啓発や相談支援等に取り組んでいます。
 高次脳機能障害者支援法では、都道府県の役割として高次脳機能障害者支援センターの設置等を規定しており、今後、国から示される実施要綱を踏まえ、必要な対応を検討していきます。

○岩永委員 国から実施要綱が示されてから具体的な対応を検討ということで、来年度の予算でも、法施行に伴う新たな新規の予算は計上されていないと理解をしております。
 しかし、新法の施行は、制度のはざまを埋めるための大きな転換点です。国の要綱待ちではなく、都として先行的に支援体制の強化を進めることが大切です。
 相談支援、連携の機能をどこまで拡充するのかなど、都の主体的な判断が問われておりますし、高次脳機能障害者の地域での暮らしを支えるために、市区町村で行われている高次脳機能障害者支援促進事業は、身近な地域での支援体制の構築を進めるために、都内全ての自治体での実施に向けて働きかけをしていくようにお願いをいたします。
 また、法施行を受けて、医療機関や自治体とも連携をし、高次脳機能障害者の実態把握調査が必要と考えますが、見解を伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 都はこれまでも、東京都心身障害者福祉センターや区市町村、地域の医療機関、就労機関などで構成する検討の場や、定期的に行う障害者の実態調査などにより、高次脳機能障害者の生活実態や課題を把握しており、引き続き取り組んでいきます。

○岩永委員 これまでもというところから始まったご答弁でしたが、法施行を受けてということでお聞きをいたしました。
 推計二十三万人という全国の高次脳機能障害者の患者の方に対して、東京都として実数であったり、一人一人の特性を十分に把握するという調査は行われておりません。
 実態を知らなければ、必要な支援の量、また整備計画も立てられませんし、そもそも法の第三十条でも調査研究、高次脳機能障害者の実態把握の必要性ということが明記をされておりますので、都としてもぜひ主体的に実施することを求めておきます。
 次に、失語症者の支援について伺います。
 昨年秋の事務事業質疑では、失語症の方の会話や買物など、実践的な訓練の充実につながる大事な取組として拡充を求めました。養成した意思疎通支援者とのマッチングも課題となっておりました。
 現在、この事業の実施は十四自治体というふうにお聞きをしております。
 都は、市区町村の失語症者向けの意思疎通支援の取組をさらに促進するために、来年度はどのように取り組んでいくのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、市区町村における失語症者向け意思疎通支援の取組を促進するため、失語症者の会話支援を行うサロンの見学会や事例紹介等を行う連絡会を実施し、体制整備に係るノウハウを市区町村に共有をしております。
 来年度は、事業未実施の市区町村を中心に、地域の失語症者と意思疎通支援者が交流するミニサロンを開催いたしまして、市区町村が失語症者への支援の必要性や地域の課題を把握する機会を設けることとしております。

○岩永委員 失語症の方にとって意思疎通支援者とのマッチングは、生活の質を左右する重要な部分であります。
 しかし、自治体によって実施状況に大きな差がありまして、支援が届かない地域が残っています。
 ミニサロンでは、地域の具体的なニーズを把握する場としても大変大事な場になると推測いたします。十四自治体から、さらに実施自治体を広げていけるように、取組を求めておきます。
 続きまして、強度行動障害のある方の受入れ促進と重度障害者のグループホーム通所施設についてです。
 私の地元の家族会の方々から、強度行動障害に加えて聴覚過敏を併せ持つ方がショートステイやグループホームでの受入れが非常に難しいという、ご相談の声を様々お聞きをしております。
 強度行動障害は本人や周囲の生活に著しい影響を及ぼす行動が高い人で、そして継続的に見られるという状況がありますので、日常生活に大きな困難が生じているという切実なお話を伺ってきました。
 そのため、当事者の支援と併せて、支える家族の支援も必要です。受入れを進めていくためには、ご本人の特性に応じた環境整備が不可欠であると考えます。
 そこで、強度行動障害のある方を受け入れるグループホームや短期入所の施設を促進していくために、都として今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は来年度、既存の施設に対しまして、利用者個々の障害特性に応じた環境整備が可能となるよう防音対策を施すなど、居室の改修を行うグループホームや短期入所事業者への補助を開始いたします。

○岩永委員 来年度、新たな補助が始まるということでございます。
 しかし、現場の状況でありますが、受け入れたいけれども、なかなか環境が整わないとか、自分の障害特性に合う部屋がないというような理由で、なかなか受入れがうまくスムーズに進まないというような現状も多々ございます。
 補助制度というのは一歩前進でありますけれども、この制度をどれだけ実際の現場で使っていくことができるのか検証をしながら、また、必要であれば制度の拡充や追加の支援を行うような体制を求めておきます。
 次に、強度行動障害者等の受入れ環境整備事業の予算規模と、事業者による円滑な活用を促進するために、都としてどのように周知をしていくのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 本事業は一人当たり五十万円を補助上限額とし、令和八年度の予算規模は二十件でございまして、予算案公表後、区市町村や事業者団体等に対して周知を行っております。

○岩永委員 申請がなかなか難しいというようなハードルもあるかもしれませんし、小規模事業者ほど情報が届きにくいというような現実もございます。
 都としても、個別に説明会を行うですとか、申請の支援を行うなど、事業者が実際に活用できるように、ぜひともこの制度の周知と申請のサポートをお願いしておきます。
 続いて、グループホーム通所施設について伺います。
 調布市に、みちふの森という重度障害者の短期入所通所施設が四月にオープンいたします。先週末に内覧会が行われたようです。
 施設整備に当たっては、地元の三市、府中と調布と三鷹の三市になりますが、その三市と東京都が連携して進めてきたと聞いております。
 そこで、都の役割について伺います。

○梶野障害者施策推進部長 調布基地跡地でございます都有地につきましては、三鷹市、府中市、調布市の三市で協議をし社会福祉施設の整備を進めており、みちふの森につきましては、三鷹市が中心となって整備に係る基本計画を取りまとめたものでございます。
 都は、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業によりまして、三市と協議の上、公募により貸付事業者を選定し、貸付料を減額して貸し付けるとともに、施設整備費の補助を行っております。

○岩永委員 今回は都用地だったというようなことでの事例です。
 広域連携による整備は、重度障害、また医療的ケア、聴覚過敏など専門性の高い支援が必要な方にとって極めて重要です。
 今回は、設置の経緯からも含めて特殊な事例ではありますが、この取組を単発の成功事例で終わらせるのは大変もったいないと思いますし、ほかの地域にも展開できるモデルとして位置づけて、新たな発想としての障害者の施設整備に、今後生かしていただくことが大切ではないでしょうか。今後の取組を期待いたします。
 そして、複数の市区町村と連携をして、重度障害者で重複で音過敏の障害を持つ障害者の短期入所、そして通所施設の整備を広域で取り組むことも併せて要望いたしますが、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、障害者・障害児施策推進計画におきまして、令和八年度までの三年間で、日中活動の場や短期入所の利用者数を増やす目標を掲げ、整備費の事業者負担を軽減する特別助成を実施しております。
 施設整備費の補助に当たっては、地域のニーズに即した整備が進みますよう、整備地の市区町村における障害福祉計画等の方針に合致しているか、事業者と市区町村との連携が図られているか等につきまして、市区町村の意見書により確認をしております。

○岩永委員 強度行動障害と聴覚過敏を併せ持つ方の受入れは、単独の自治体では対応が難しいケースが多く、広域連携が必要だと感じております。
 都が主体的に調整をし、複数の自治体が共同で整備ができる仕組みを制度として位置づけて、自治体や事業者とも協議しながら進めていくことを要望いたします。
 今回、地域で通所や入所が難しく、行き場がなく困っている家族の方からのご相談がきっかけで質問をしています。
 入所や通所が難しい重度の障害者、特に強度行動障害者の方の実態は、まだまだ把握し切れていないのではと感じます。
 強度行動障害で、特に施設での滞在が難しい聴覚過敏を持つ人が都内でどのぐらいいるのか、どういう生活をしているのかということを今後、調査することの必要性を感じております。
 今後、必要とされる施設の施設整備計画や、都の補助事業にも関わることですので、市区町村の相談支援事業を通して把握していくことも一つの方法として考えられますので、都としての調査や現場の情報収集を行うことを求めて、次の質問に移ります。
 最後に、サービス等利用計画作成費支給事業について伺います。
 誰もが一人一人の人間として人権が守られ、尊厳が守られ、障害の有無にかかわらず多様な暮らしの場を自ら選び取れる共生社会を実現するためには、本人が希望する暮らし方を選択できるよう、住まいの整備と意思決定支援の両輪が不可欠です。
 住まいというハードの整備に加えて、本人の意思を丁寧に酌み取り、選択を支えるソフトの仕組みを充実させることが、地域での暮らしを支える基盤となります。
 あわせて、家族に過度に依存したケアの在り方を抜本的に見直す必要があります。子育てや介護や看護などのケアを個々の家庭だけで背負うのではなく、社会全体で支えるという認識への転換が求められているのではないでしょうか。
 そして、これらを進めるために、相談支援専門員の役割は極めて重要です。
 しかし、現場では、十分な人数の配置や確保が難しく、一人で数十件、多い場合には百件を超えるケースを抱えている実態を多くの現場から伺ってきました。
 計画の作成、更新、給付管理に追われて、利用者との対話による丁寧なアセスメントや関係機関との調整といった本来の計画相談業務に十分な時間を割けない、そんな状況も継続的に見てまいりました。
 また、一部の自治体ではセルフプランの割合が高くなっておりますが、その背景には、本人が望んで選択をしているというよりも、相談支援の待機が長期化をし、計画相談を希望しても利用ができずに、やむを得ずセルフプランになっているケースもあります。
 そのような状況について都に確認したところ、相談支援専門員一人当たりの担当件数については、実態把握も公表も行われていない、都の役割ではないので把握する必要もないという趣旨の説明と認識に大変驚きました。
 東京都は東京都障害者・障害児施策推進計画の施策主体であり、財政調整や人材育成の責任を担う立場でもあります。都が全体像を把握しないままでは、計画的な人材確保や支援体制の強化が進むのか、大きな疑問があります。
 こうした問題意識から、次の点を伺います。来年度、サービス等利用計画の作成費支給事業の予算が約一・二億円増えておりますが、その理由を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 サービス等利用計画作成費支給事業は、障害者総合支援法等に基づき、障害者や家族の相談に応じて作成されるサービス等利用計画に係る費用につきまして、都の法定負担分を予算計上しているものでございます。
 近年の障害福祉サービスの受給者数や事業所数の増加に伴いまして、サービス等利用計画作成費も増加をしております。

○岩永委員 利用者が増えたという趣旨のご答弁ですので、第三者的な説明であると受け止めます。その背景にある状況や、相談支援の現場が抱える課題についての認識は読み取れません。
 相談支援専門員が一人数十件、多い場合には百件以上を抱え、丁寧なアセスメントやモニタリングが困難な現場があることを、都はどのぐらい把握しているのでしょうか。もし把握されているのであれば、改善に向けた必要性を感じているのでしょうか。
 計画相談は、障害福祉サービスの入り口であり、生活の質を決める基盤です。住まいの整備と意思決定支援の両輪を支えるためにも、計画相談支援の基盤強化が不可欠です。
 そして、そのためにも、都内の相談支援専門員の一人当たりの受持ち件数や平均件数がどう推移しているのかという基本的な実態は、せめて把握することが必要ではないでしょうか。実態を知らなければ、必要な人材確保も、計画的な支援体制の構築もできません。
 以上、東京都が障害のある人の暮らしを支えるために、現場や自治体にも目を配り、声を聞きながら真摯に取り組むことを求めて、私の質問を終わります。

○うすい委員 よろしくお願います。
 初めに、産婦健康診査について質問します。
 これまで都議会公明党は、都内の産科医療機関や助産所において、産婦が区域を越えてどこでも産婦健康診査を受けられる仕組みづくりをすべきと要望し、先日の第四回定例会では、今年の十月から都内共通受診票の導入をすると答弁を得たところであります。
 そこで、導入開始に当たっては、医療機関や都民等への周知が重要と考えますが、来年度の都の取組について見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 先般、都は、都内全区市町村におきまして産婦健康診査の共通受診票を本年十月から導入することにつきまして、区市町村や東京都医師会等との関係者と合意をいたしたところでございます。
 今後は共通受診票の円滑な導入に向け、医療機関や助産所を対象に受診票の運用方法をまとめた手引を作成するとともに、健診内容や関係機関との連携等につきまして研修を実施いたします。
 また、都のホームページでの広報に加え、区市町村や医療機関などを通じてリーフレットを配布するなど、妊産婦等に確実に情報が届くよう周知を図ってまいります。

○うすい委員 医療機関や助産所等に対して研修を実施するとのことですが、健診後、心配な産婦がいた場合には、医療機関や区市町村等が連携をして必要なフォローをしていくことが重要であると思います。
 健診後における関係機関の連携方法について、見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 産婦健康診査におきまして、悩みや不安等を抱える産婦を把握した場合に速やかに対応できるよう、都は心身の状態や精神科への受診の必要性など、関係機関が共有すべき事項をあらかじめ定め、産科医療機関や助産所、区市町村に周知することとしております。
 また、医療機関等への研修におきまして、産後鬱等の早期発見や健診後のフォローの重要性を伝えるなど、関係機関同士が緊密に連携し、産婦が必要な支援に確実につながるよう取り組んでまいります。

○うすい委員 よろしくお願いします。
 次に、妊産婦メンタルヘルスの対策について質問します。
 産後鬱などの予防や早期発見のためには、産婦健康診査の取組だけではなく、妊娠期から産後の切れ目のない支援として、妊産婦メンタルヘルス対策も重要であります。
 もともと精神疾患のある方や、妊娠出産を機に症状が発症する方などもいらっしゃいますし、妊産婦に寄り添ったきめ細やかな支援が必要と考えますが、都の見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は今年度、妊産婦のメンタルヘルスに関する課題を整理し支援策を検討するため、医療機関や区市町村へヒアリングを行うとともに、有識者も交えた検討会を実施してまいりました。
 来年度は、検討会での意見も踏まえ、妊産婦に対するメンタルヘルス相談等を実施する区市町村を新たに支援するほか、精神科医や心理職等を対象とした研修を実施いたします。
 また、精神的な不安を抱える妊産婦が安心して精神科の受診や服薬を行えるよう、専門的な相談対応を整備するなど、悩みや不安を抱える妊産婦の支援に取り組んでまいります。

○うすい委員 次に、不妊治療費の拡充について質問します。
 都は都議会公明党の要望を受け、令和四年度から不妊治療費の保険適用とならない先進医療への費用助成を行っておりますが、不妊治療には何度も通院が必要であったり、治療しても妊娠できないこともあったり、再度、最初から治療を始めるなど、保険適用とはいえ、不妊治療の経済的負担、精神的負担は大きいものがあります。
 このため、都が来年度不妊治療費助成を拡大することは大変意義があるもので、都民や医療機関等に必要な情報をしっかりと届けることが重要と考えますが、都の取組について見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は来年度、これまで医療保険の対象外である先進医療のみとしていた助成対象を拡大し、一回の治療につき最大十五万円の助成範囲を、医療保険対象の生殖補助医療を含め自己負担額全体に拡充をいたします。
 申請受付は本年十月から予定をしており、本年四月以降に開始した治療まで遡って対象といたします。
 助成内容や申請方法は、令和八年度の早期に、妊娠支援ポータルサイト、東京都妊活課などの都のホームページやチラシにより分かりやすく案内することとしております。
 また、医療機関や区市町村に対しましても、様々な機会を通じて周知してまいります。

○うすい委員 次に、多様な他者との関わりの機会の創出事業について質問いたします。
 都は、都議会公明党の提案を受け、保護者の就労の有無にかかわらず未就学の子供を保育所等で受け入れる取組について補助を行い、子供の育ちを支援しております。
 一方、同じ趣旨の事業である国のこども誰でも通園制度について、令和八年四月から区市町村事業として本格実施となります。
 そこで、まず国事業と都の事業の違いについて見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 国のこども誰でも通園制度は、対象年齢をゼロ歳六か月から満三歳未満とするほか、一人当たりの利用時間の上限を月十時間とし、児童の利用実績に応じて利用料や給付を受け取る制度となっております。
 一方、都の多様な他者との関わりの機会の創出事業につきましては、全ての就学前児童を対象とし、利用時間の上限を設けずに実施するほか、昨年九月から利用料を無償化しております。
 また、事業を安定的に運営できるよう、年間の実施日数に応じて運営費を補助しております。

○うすい委員 今答弁いただきましたとおり、都の事業は、対象児童の年齢や利用時間の上限等で、国より充実した内容となっております。
 この事業は、区市町村実施主体であり、都民のニーズに適切に対応するため、より多くの施設で活用されるよう、区市町村にしっかりと働きかけることが必要だと考えております。
 現時点での実施状況と、来年度さらに事業の活用が進むよう、都が後押しをしていくべきと考えます。見解を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、認可保育所や幼稚園、認証保育所など、様々な施設で多様なニーズに対応しながら事業の活用が進むよう、実施日数に応じた運営費の支援のほか、備品整備費や改修等を行うための開設準備経費の支援や、障害児、医療的ケア児の受入れ支援を行っております。
 本年度は、四十九自治体六百三施設で都事業を活用して児童の受入れを行っております。
 来年度は、より多くの施設で事業に取り組めるよう、運営費の支援につきまして、補助単価を拡充することとしており、今後、様々な機会を通じて実施主体である区市町村に事業の活用を働きかけてまいります。

○うすい委員 ぜひしっかり働きかけていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、受験生チャレンジ支援貸付事業について質問します。
 都議会公明党が推進をしてきました受験生チャレンジ支援貸付制度は、不登校生徒の状況や受験料の高騰などを踏まえ、要件緩和や支援の拡充を求めて質疑を重ねてまいりました。
 そして都は現在、受験生チャレンジ支援貸付事業の手続のオンライン化を進めておりますが、趣旨や取組状況について見解を伺います。

○新内生活福祉部長 本事業の実施主体である東京都社会福祉協議会では、東京都からの補助を受けまして、低所得世帯に対しまして学習塾代や受験料の貸付けを行っており、区市町村の社会福祉協議会等を窓口とし、申請や償還免除等の手続を行っております。
 現在、東京都社会福祉協議会では、利用者の利便性の向上や、申請に係る負担軽減のため、手続のオンライン化を進めており、本年度は要件定義や基本設計を行っております。
 来年度は詳細設計及び開発を行うこととしており、引き続きオンライン化を促進するよう支援してまいります。

○うすい委員 申請の手間を省くためには、事務手続のオンライン化は必須となりますので、運用開始を目指して着実に進めていただきたいと思います。
 また、現在、貸付申請手続は、例えば対象経費が分かる内訳の書類や、転居した方は住民票の除いた票など様々な書類を求めておりますが、オンライン化に当たっては、こうした貸付申請手続についても簡素化が必要であります。
 既に取り組んでいる貸付手続だけではなく、償還免除手続も負担軽減の見直しが必要と考えますが、取組状況をお伺いいたします。

○新内生活福祉部長 償還免除手続における申請書につきましては、昨年度まで病気等による受験の断念理由を具体的かつ詳細に記載した書類を求めていたものを、今年度から記載内容をチェック方式にするなど簡素化いたしました。
 また、借入申請時点や受験後の償還免除申請時点の都度、確認をしている課税証明書につきましては、来年度から借入申請時に一本化するなど、償還免除手続につきましても利用者の負担を軽減することとしております。

○うすい委員 よろしくお願います。
 次に、外国人介護従事者活躍支援事業について質問します。
 今後、急速な高齢化の進展に伴いまして、介護需要は大幅な増加が見込まれております。一方で、介護現場では慢性的な人材不足が続いており、このままでは将来的に必要な介護サービスの提供体制を維持することが困難になることが懸念されております。
 こうした状況の中、海外からの外国人介護人材の受入れは極めて重要であります。
 都では、令和六年度から外国人介護従事者活躍支援事業を開始し、情報発信サイトを立ち上げるなど、受入れ環境の整備や支援に取り組んでいると承知をしております。
 そこで、都が令和六年度から開始した外国人介護従事者活躍支援事業について、これまでの取組や実績について、都の見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は令和六年度から、外国人介護人材の獲得に向け、都内介護事業所等が海外向けの求人情報を掲載できる専用サイトKaiToを開設するほか、事業者団体等と連携してインドネシアの就職イベントに出展し、現地で東京の介護現場の魅力を発信しております。
 また、事業者が安心して採用活動に取り組めるよう、日本語の窓口の設置や、介護に特化した教育プログラムの実施など、一定の基準を設けて送り出し機関を認証し、KaiToにおいて紹介をしております。
 さらに、事業者が特定技能外国人の受入れに際して登録支援機関などに支払う紹介料の補助を実施しており、KaiToに求人票を掲載した場合、通常の二分の一から三分の二に引き上げて補助をしております。
 令和六年度は、二百五十一事業所六百八十七人分に活用されております。

○うすい委員 都が外国人介護従事者を受け入れるために様々な取組を行っていることが分かりました。
 外国人人材の活用が進んでいる一方、外国人の採用に不安を抱いている事業所もあると聞いております。
 本事業の実施により見えてきた課題と来年度の取組を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 外国人を採用していない事業所に対し、採用に一歩踏み出せない理由をアンケートで聞いたところ、日本語能力やコミュニケーションに加え、生活習慣や文化の違いなどに不安を感じているとの声がありました。
 そのため、都は来年度、採用意欲はあるものの、外国人を受け入れたことのない介護事業所に対して、既に外国人を活用している事業所への見学会を開催いたします。
 加えて、日本語学校等に通う留学生を募集し、外国人に慣れていない事業所において、外国人受入れ体験を実施いたします。
 こうした取組により、外国人採用に対する理解を促進し、不安を軽減することで、都内介護事業所が海外からの外国人介護人材の採用に取り組めるよう支援してまいります。

○うすい委員 人口減少が進む中で、介護において外国人の力はますます重要になっております。
 海外への発信に加えて、東京で学び暮らしている留学生や、在留資格を有する外国人の方々にも目を向けていただいて、介護のやりがいや魅力を積極的に伝えていくことも重要だと考えております。
 こうした方々が地域社会を支える担い手として活躍できる環境づくりについても、ぜひご検討いただき、推進をしていただくことを要望しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○浜中委員長 議事の都合により、おおむね十五分間の休憩といたします。
   午後六時十分休憩

   午後六時二十五分開議

○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○原委員 日本共産党の原のり子です。二つのテーマで質疑を行います。
 最初に、失語症について伺います。
 失語症は、脳の病気やけがによって言葉に関わる脳の領域が損傷したことによって生じる、言葉にならない、文字が読めない、書けない、相手の言葉が分からないなどの言葉の障害です。
 認知症と間違われたり、話せないなら筆談しましょうといわれて困った、なぜ筆談ができないのか、なぜ困っているかも言語化できないため、つらかった、傷ついたという話をよく聞きます。
 失語症の方は全国で五十万人ともいわれていますが、都としては何人と把握していますか。

○梶野障害者施策推進部長 失語症は、身体障害者福祉法で定める障害のうち、音声機能、言語機能またはそしゃく機能の障害に分類され、都内で当該障害の身体障害者手帳の交付を受けている方は、令和七年十二月時点で約七千人となっております。
 なお、国におきまして、失語症者の総数を把握する調査は行われておりません。

○原委員 七千人の方が手帳の交付を受けていると。この七千人全てが失語症かどうかというのはちょっと分かりませんけれども、そういうことだということです。
 全国五十万人だとすれば、それを東京の人口に当てはめれば五万七千人になります。相当の人が手帳交付も受けず、支援も受けていないということが想定されます。
 失語症は、外からは分からない障害です。まだまだ理解が広がっていません。啓発をどのように進めていくのか、強めていくのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、失語症及び失語症者への理解を促進するためシンポジウムを開催するほか、失語症の特性や困り事などを分かりやすくまとめたリーフレットなどを作成し、普及啓発に取り組んでおります。
 また、様々な障害の特性に応じたコミュニケーション手段などを分かりやすく紹介するデジタルブックにおきまして、失語症についても掲載をすることとしております。

○原委員 失語症協議会をはじめ様々な障害者団体の方々のお話を伺い、制定された東京都障害者情報コミュニケーション条例では、理解を広げるためにハンドブックをつくる必要性が確認をされています。
 今お話にあったデジタルブックには、具体的に失語症についても掲載されるとのことで、大事だと思います。理解が広がるように、よりよいものを作成していただきたいと思います。
 同時に、失語症について具体的な支援の充実が必要です。
 現在、都として実施している失語症対策を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、失語症者のコミュニケーション支援や外出時の同行を行う意思疎通支援者を養成するとともに、失語症者の会話支援等を行うサロンの設置や、サロン利用者に対しサロン以外での場で意思疎通支援を行う外出同行支援を行っております。
 また、区市町村の取組を支援するため、都が設置するサロンの見学会を開催するなど、体制整備に係るノウハウを共有するほか、区市町村が実施する失語症者向け意思疎通支援事業に要する経費の一部を補助しております。

○原委員 外出同行支援を実施しているという、ご答弁の中にあったと思うんですが、これは、立川で実施しているサロンに参加した失語症の方が、そこで意思疎通支援者の方の支援を受けて、外出同行支援を受けることが可能という範囲だと伺っています。
 つまり、日常的に同行支援を受けたい場合には、やはり自分の住む自治体で支援を受けるということになるんだと思います。
 しかし、そうすると、自分の住んでいる自治体が意思疎通支援事業をやっていなければ受けられないということになってしまいます。
 意思疎通支援事業を実施している区市町村は現在幾つですか。そのうち外出同行支援を行っている区市町村は幾つあるでしょうか。二十三区市町村別に伺います。

○梶野障害者施策推進部長 今年度、都の意思疎通支援派遣促進事業の補助を活用している自治体は十二区二市で、そのうち外出同行支援を行っているのは八区一市でございます。

○原委員 意思疎通支援事業を実施しているのは十二区二市で、そのうち外出同行支援を実施しているのは八区一市ということです。やはりまだまだ少なく、とりわけ多摩地域には広がっていません。
 では、意思疎通支援者養成研修を修了した人は何人いますか。そのうち区市町村で登録している人は何人でしょうか。これも二十三区市町村別に伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都の養成講習会では必修基礎と応用の二つのコースを実施しており、令和七年度までで必修基礎は二百三十八名、応用は九十一名が修了しております。
 また、令和七年六月現在で区市に登録されている意思疎通支援者は、二十三区で延べ二百三十人、市部で延べ三十一人でございます。

○原委員 養成講習の必修基礎は二百三十八人が修了していて、そのうち応用まで修了している方が九十一人ということです。意思疎通支援者の方は幾つかの自治体で登録していることもあるので、今、延べという人数だったと思います。
 ただ、あくまでその自治体が意思疎通支援事業をやっていなければ、当然、登録はできないわけです。
 外出同行支援をまだ実施できていない区市町村が、幾つかの自治体で共同で実施することは可能でしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 区市町村が行う意思疎通支援事業は、障害者総合支援法に基づく区市町村地域生活支援事業に位置づけられており、国の地域生活支援事業実施要綱では、区市町村地域生活支援事業は、広域的な事業展開のため、複数の実施主体が連携することができると規定をされております。

○原委員 可能だということです。まだ、なかなかこの意思疎通支援事業、そして外出同行支援、広がっていない中で、工夫して、早く実施ができるように後押ししていただきたいと思います。
 その中の一つとして、自治体間での共同での実施も可能であるということをぜひ紹介していただきたいと思います。
 そして、東京のどこに住んでいても失語症の方が支援を受けられるように、東京都として外出同行支援を実施するべきではないかと考えますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業におきましては、失語症者向け意思疎通支援者の派遣事業は、住民に身近な区市町村が実施することとされております。
 都は、区市町村における意思疎通支援者派遣の取組を促進するため、都が設置するサロンの見学会や連絡会を実施し、体制整備に係るノウハウを区市町村に共有しております。
 なお、都では、サロンを利用する失語症者に対し、意思疎通支援者が会話支援を通じてのニーズを把握した上で外出同行支援を実施することにより、ノウハウを蓄積し、区市町村に還元をしております。

○原委員 すみません、ちょっと一点確認をさせていただきたいんですけれども、立川のサロンにおいて外出同行支援を実施しているということについて、私、冒頭の方で、これはあくまでも立川のサロンの範囲のことであって、そこで意思疎通支援者と失語症の方がマッチングして、いつでも日常的に同行支援をしていただけるというわけではないんだというのが私の理解なんですけれども、そこ、ちょっと正確に答弁していただけますか。

○梶野障害者施策推進部長 都が行う外出同行支援につきましては、サロンを利用する失語症者に対し、意思疎通支援者が会話支援を通じたニーズを把握した上で、外出同行支援を実施しております。

○原委員 そうしますと、立川のサロンに失語症の方が行って、そこで意思疎通支援者の方と会って、その中で、立川のサロンを離れた場所であっても、日常的に同行支援をその方から受けることができるという仕組みなんでしょうか。
 私の認識では、自分の住んでいる自治体が外出同行支援をやっていなければ受けられないと思っていたんですけれども、立川のサロンに行けば、自分の自治体は意思疎通支援事業をやっていなくても、日常的に同行支援が受けられるという意味なんでしょうか。すみません、もう一度お願いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 都は、月に二回程度サロンを開催しておりまして、そちらのサロンを利用する失語症者に対しまして、会話支援を通じたニーズを把握した上で外出同行支援を実施しているところでございます。

○原委員 すみません。じゃあ、ちょっともう一回だけ聞いていいですか。私の理解で間違っているのか、合っているのか、ちょっと教えてもらえますか。
 私は、あくまでも立川のサロンの範囲で外出同行支援を受けられるということであって、日常的にそのサロンに行った方が、そこの意思疎通支援者からの支援を受けて同行支援をやってもらうっていうことではないっていう理解ですけれど、もしそれができるのであれば、できるっていうふうに答えていただいて、ちょっとはっきりさせていただければありがたいんですが、お願いします。

○梶野障害者施策推進部長 繰り返しになりますが、都が運営する、開設するサロンを利用している失語症者の方に対して、支援者がニーズを把握した上で実施をしております。

○浜中委員長 原さん、何が聞きたいの。

○原委員 今質問しているとおりですけど……。

○浜中委員長 使えるというか、その話とこれって別じゃないの。一緒なの。サロン事業と一緒に行くっていうのは同じ話なの。じゃあ、もう一回。

○原委員 立川のサロンでサロンに行けば、どこの自治体の人でも、そこで意思疎通支援事業として受けられるわけですよね。
 それで、今のご答弁で、私の理解ではその範囲というふうに思っていたんですけれども、そこで意思疎通支援者から支援を受けた失語症者が、外出同行支援を受けられるという答弁だったので、そうすると、サロンに一回行けば、意思疎通支援を、どこの地域の人でも、サロンの日以外でも受けられるという意味なのかなと思って、確認をしているんです。
 これ、時間がないんであれなんですけど、何で確認しているかっていうと、まだまだ外出同行支援をやっている自治体が少ないものですから、もしそうであればサロンに一回行けば、そういう出会いがあれば意思疎通支援者に日常的に支援を受けられるということになるので、それは今までの私の理解とは違うんです。だから、そこを確認したいんです。

○浜中委員長 違いますっていってくれれば、分かるんだけどね。

○梶野障害者施策推進部長 外出同行支援につきましては、サロンの開催日だけということではございませんが、その方のニーズに応じて対応しているというところでございます。

○原委員 すみません、ちょっと時間がないので、また改めて今後、私も調べて確認をしていきたいと思いますが、今のご答弁ですと、サロンに行って、そこで出会った意思疎通支援者からは、どこの地域に住んでいる人でも、その後同行支援を受けられるっていう意味になるんです。そうすると、立川のサロンに行ける人はどんどん行って、意思疎通支援者と出会って、自分の地域で意思疎通支援事業をやっていなくても、支援が受けられるということになるんじゃないかと思うんです。
 もしそうではないということであれば訂正をしていただきたいんですが、今のやりとりだとそういうふうに思います。
 私は何でこれをいってるかっていうと、先ほどいったように、意思疎通支援事業、まだ広がっていない中で、一日も早く失語症の方が支援を受けられるようになってもらいたいと思うんです。地域間の格差なく受けられるようにしてほしいということで、ここを聞いているわけです。
 さらに、東京都としても、もともと都道府県は広域派遣事業や専門性の高い意思疎通支援を行う実施主体というふうに位置づけられていますので、これを踏まえた派遣の仕組みづくりも必要になっていると思うんです。これはこれで、ちゃんとやっていくことが必要だと思います。
 日本失語症協議会の皆さんは、毎年全国大会を開いていますけれども、最近開いた山梨県、福島県、岐阜県では、大会に公費で意思疎通支援者を派遣できたそうですけれども、しかし、東京都で開催するということになった場合に、公費による支援者の派遣ができない状態になることも危惧されています。
 そのようなことがないように、派遣の体制の整備を迅速に進めていただきたいと思います。
 それから、例えば警察の取調べを受けなければいけないときとか、裁判を受けなければいけないとか、専門的な知識が必要な場面に失語症の方が立たされたときに、意思疎通支援を受けられるようにしていく。これは東京都からも、国にそういうことを推進してほしいということで、検討を進めるように求めてもらいたいと思っています。
 失語症の方は、言葉がうまく出ないなど、コミュニケーションを取るのに苦労をするため、人と話す場所を敬遠して、孤立した状態に追い込まれてしまうこともあります。
 失語症の方にとって重要なのは、今やりとりさせていただいた外出同行支援とともに、安心して過ごせる居場所があるかどうかということです。
 各地域にはどのぐらい居場所があるか把握していますか。

○梶野障害者施策推進部長 今年度、都の意思疎通支援派遣促進事業の補助を活用している十四区市のうち、七自治体が意思疎通支援者が失語症者の介護支援を行うサロンを設置しております。

○原委員 七自治体というのは、意思疎通支援事業をやっている自治体だと思うんです。
 自治体はまだ意思疎通支援事業はやっていないけれども、失語症者の方々が自主的なサークルをつくって、定期的に集まって交流をしている、そういう居場所をつくっている例も幾つかあります。
 身近な地域に居場所があるということは、とても大事です。その居場所を増やしていくために、東京都はどういう支援を行っていますか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、区市町村職員を対象に、失語症者の会話支援等を行うサロンの見学会や事例紹介、意見交換を行う連絡会を開催することで、区市町村の失語症者向け意思疎通支援の取組を支援しております。

○原委員 立川のサロンに区市町村の担当者にも参加してもらって、自分の自治体での展開を後押しするということなんですけれども、ただ、残念ながら、まだまだ実施自治体が少ないということです。
 私も何度か地域の居場所、自主サークルの取組に参加させていただいていますけれども、その場は、失語症者にとって、またそのご家族にとって、とても大事な場になっています。
 決して焦らずに言葉が出るのを待ちながら、みんなで詩を一緒に群読したり、コーラスをしたりする様子に本当に感動します。
 言葉が出たと、みんなで確認し合って、みんなで希望を共有する、こういう場が身近にたくさんあれば、どれだけ支えられるだろうかと思います。
 残念ながら都内では、失語症者の支援について区市町村格差、多摩格差があります。これを今後どのように解消しようと考えているのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業においては、失語症者向け意思疎通支援者の派遣事業は、住民に身近な区市町村が実施することとされております。
 都は、失語症者向けの意思疎通支援者を養成するほか、立川市にサロンを設置し、派遣の体制整備に係るノウハウを区市町村に共有するとともに、失語症者向け意思疎通支援に係る区市町村への補助も実施しております。
 また、来年度は、失語症者向け意思疎通支援事業を未実施の区市町村を中心に、ミニサロンを開催するなど、区市町村の取組を促進するための支援を行うこととしております。

○原委員 すみません。立川のサロンとは別に、来年度はミニサロンをつくっていくということなんですけれども、ミニサロンというのは具体的にどういう内容なのか教えてください。

○梶野障害者施策推進部長 来年度実施予定のミニサロンにつきましては、都が現在実施しているサロンよりも小規模なサロンを開催いたしまして、意思疎通支援者が開催地域の失語症者に会話支援を行うとともに、区市町村職員が失語症者及び支援者との意見交換を行うことで、支援の必要性や地域における課題を把握するというものでございます。

○原委員 そういうミニサロンをやっていくということなんですけれども、例えばちょっと提案をしたいんですけれども、先ほどお話ししたように、意思疎通支援事業をまだやっていない自治体であっても、そこに自主的なサークルを失語症者の方々がつくっている、そういう例もあるんです。
 そういうところを活用して、そのミニサロンに区市町村の担当者も行ってニーズを聞いて、今後どういう展開を自治体でできるか、そういう検討をする、こういう取組ができるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 来年度につきましては、先ほどお答えしましたミニサロンの事業を通じまして、区市町村職員に、支援の必要性や地域における課題を把握し、それに対して必要に応じて助言等を行い、取組を促進してまいります。

○原委員 私は、今ある財産を生かすということが大事だと思っているんです。ぜひ、今ある自主的なサークル、居場所、そういうところを活用させていただいて、そこでニーズを把握しながら意思疎通支援事業をぜひ広げていく、そういう取組をしていただきたいということを強く要望し、検討を求めておきたいと思います。
 地元の東久留米にも自主サークルがありまして、そこでこういうことがありました。
 市内に住む失語症者の七十代の女性で一人暮らしの方なんですけれども、その娘さんから社会福祉協議会に相談があったそうです。
 いつも、なるべくお母さんの通院などには、その娘さんが一緒に行っているんです。一緒に行っているんですけれども、子育て真っ最中でなかなか通い切れないということで、何か支援はありませんかと問合せがあって、東久留米は意思疎通支援事業をまだやっていないので、社協の方はその自主サークルを紹介してくれたということです。
 ただ、そこに行けなければ外出同行支援がないので、本当に孤立してしまうんです。
 ですので、やっぱり居場所と、そして外出同行支援、この両方をどこの地域でもやれるように、失語症の方々の生きる権利が保障されるように、都としての支援を強めることを強く求めて、次の質問に移ります。
 障害者医療費助成について伺います。
 都議会では、昨年の第四回定例会において、愛の手帳三度、四度の知的障害者の医療費の負担軽減を求める陳情が継続審査になっています。継続審査の間に調査検討していくことが、私たち議員には求められています。
 この間、同趣旨の陳情が三回連続で継続審査になっていて、昨年、四定のときには九十九団体の連名で出されました。
 そこで、幾つか伺います。
 障害者団体からの来年度予算要望で、障害者医療費助成制度の拡充や、障害者の医療費負担軽減について要望が出されていますけれども、都としてどう受け止め、検討していますか。

○松谷事業調整担当部長 都は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的として、重度障害者の医療費の一部を助成する福祉施策として、心身障害者医療費助成制度を実施しております。
 本制度の対象要件は、趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療に係る経済的負担が特に大きいことを踏まえ、設定しております。

○原委員 では、毎年の要望があっても、中度、軽度の方への拡充を行わない理由は何ですか。

○松谷事業調整担当部長 都は、重度の障害者を対象とした医療費助成制度を実施しておりまして、本制度と趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療に係る経済的な負担が特に大きいことを踏まえて、対象を設定しているところでございます。

○原委員 二つの質問をしましたけれども、全く質問には答えていないんです。
 そもそも声を受け止め検討するという姿勢がないことが問題だと思います。陳情が継続審査になっている重みを踏まえ、答弁する責任が都側にはあるんではないかと指摘をします。
 特に今、深刻な物価高騰が広がっていて、障害者の皆さんの暮らしに大きく影響しています。作業所の工賃は給食費でなくなってしまうので、病院には行けないなどの声を、これ以上放置していいのかと思います。
 物価高騰の中、暮らしの応援が大事だといいながら、障害者については、福祉手当も、医療費助成も何も変わらないというのは問題です。
 これまで障害者医療費助成制度は、どのような拡充が行われてきましたか。変更した時期、内容、理由を伺います。

○松谷事業調整担当部長 制度開始時の対象者は、身体障害者手帳一級、二級、愛の手帳一度、二度でございました。
 また、身体障害者福祉法の改正により、法に定める障害として内部障害が位置づけられたことから、昭和五十二年には身体障害者手帳の内部障害三級を対象に追加し、以後、法改正に合わせて内部障害の対象を順次拡大いたしました。
 さらに平成三十一年からは、制度の趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療に係る経済的負担が特に大きいことを踏まえ、精神障害者保健福祉手帳一級所持者に対象を拡大いたしました。

○原委員 医療費助成制度も、何も変わっていないわけではなくて、精神障害や内部障害の方の対象を広げるということが今まで実施されてきているわけです。必要に応じて見直していくというのは当然のことです。
 しかも、答弁では触れられませんでしたが、自動的に追加された、変更されたわけではなくて、障害当事者をはじめ都民の皆さんの粘り強い取組、働きかけがあって、実現をされています。
 一九七七年に内部障害三級を対象にするときも、医療費助成拡大を求める請願が出されて、都が、請願の理由にもございますようにと話をして、障害の内容が疾病に起因しているため、自然環境や生活環境により医療を必要とする場合が多く、生命の危険や経済的な負担も大きくなっている実情もあると認める発言をしているんです。結果、請願は趣旨採択となっているんです。
 東京都自身が声を受け止め、制度を見直しているんです。これは議事録に残っています。
 では、改めて伺いますが、今、中度、軽度の方でも医療費の負担が重いという訴えについては、どの受け止めていますか。

○松谷事業調整担当部長 障害をお持ちの方が地域の中で生活を送る上で、医療費をはじめとする負担が大きいなど、様々なご意見があることは承知しております。
 障害者の医療費につきましては、国の医療保険制度のほか自立支援医療費の支給などで負担軽減措置を講じております。
 また、収入が低い方につきましては、医療保険制度の下、所得に応じた加入保険料の軽減措置がなされているほか、高額療養費制度による自己負担限度額により、家計に対する医療費等の自己負担が過剰なものとならないよう配慮がされているものと承知しております。

○原委員 受け止めを聞いているだけなのに、長々とその後に言葉をつけ足して、いっていらっしゃるんですよね。意見があることは承知しているという答弁だけでした、中身としては。
 医療費の負担が重いという実態があって、そのためお金がかかるから受診控えをしているという訴えが、今、障害者の方からあるわけですけれども、では、このことについてどのように受け止めていますか。そして、そうした状況を改善する必要性についてはどう考えていますか。

○松谷事業調整担当部長 心身障害者医療費助成制度は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的に、重度障害者の医療費の一部を助成する福祉施策として実施しております。
 対象要件は、本制度と趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療に係る経済的負担が特に大きいことを踏まえて設定しています。

○原委員 聞いたことには全く今答えられませんでした。
 では、障害者の生活実態はどう捉えていますか。愛の手帳三度、四度の方の年間の平均収入を伺います。

○松谷事業調整担当部長 令和五年度の福祉保健基礎調査、障害者の生活実態によりますと、愛の手帳三度の方の年間収入額で最も割合が高いのが、五十万円以上百万円未満の三三・〇%でございます。愛の手帳四度の方の年間収入額で最も割合が高いのが、百万円以上百五十万円未満の二一・六%となっております。

○原委員 圧倒的に収入が低いわけですよね。
 答弁では、最も割合が高いところというのを答えられましたけれども、例えば愛の手帳三度で見れば、百万円未満の方が五五・三%、百五十万円未満というふうに見れば七八・一%、約八割の方なんです。これが東京都の基礎調査で明らかになっているわけです。
 それなのに障害者の医療費三割負担は、生活実態からして重過ぎると考えますけれども、見解を伺います。

○松谷事業調整担当部長 障害者の暮らし向きにつきましては、国の年金や手当のほか就労収入等により構成され、障害種別や等級、家族構成等の違いにより、医療費の負担感は様々でございます。
 収入が低い方につきましては、国の医療保険制度の下、所得に応じた加入保険料の軽減措置がなされているほか、高額療養費制度による自己負担限度額により、家計に対する医療費等の自己負担が過重なものとならないよう配慮されております。
 また、障害者の医療費につきましては、医療保険制度のほか、自立支援医療費の支給などで負担軽減措置を講じております。

○原委員 また長い説明がつけられましたけれども、要するに負担感は様々という答えだったんだと思うんです。
 負担感というと、感覚的なもののように聞こえます。そういうふうに答弁されましたけれども、これは医療費の負担が重いというのは実態の問題です。
 しかも、様々などといいますけれども、東京都の実態調査で、先ほど答弁されたように、中度、軽度の方たちの収入は低い方が大半を占めています。それなのに三割負担は重過ぎるということをいっているわけです。
 それに加え、障害のある方は見てくれる医療機関を探すことも困難であったり、身近な場所で医療を受けられない場合もあります。
 その上、例えば歯の治療のため全身麻酔をしなければならないなど、医療費の負担も非常に大きいです。
 障害者が医療を受けるための困難について軽減していくことが必要だと考えているのか伺います。

○松谷事業調整担当部長 国は、障害者の医療費について、医療保険制度のほか自立支援医療費の支給等で負担軽減措置を講じております。
 都は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図るため、所得税の特別障害者控除との整合性や、医療に係る経済的負担が特に大きいことを踏まえ、重度の障害者を対象に医療費の一部を助成するものでございます。

○原委員 また聞いたことには答えていなかったんですけれども、本当に実態にきちんと向き合ってほしいといいたいと思います。
 今、障害者の医療費負担軽減を求める都民の皆さんが実態調査を行っています。実施したら、すぐに二百人を超える方々から声が寄せられ、さらに広がっているそうです。
 自由記述欄もたくさん書き込まれていて、幾つか紹介をしていただきました。
 親亡き後、子供が健康で文化的な生活ができるのかの不安もあります。今後の制度整備を期待し、強く希望いたします。要望いたします。軽度、中度だからといって、必ずしも必要なサービスが少なくていいというわけではありません。もっと現実に即した制度に見直してほしい。
 こういう都民の声をもっと聞いていくべきだと思います。
 最後に確認ですけれども、東京都は、国に対して、障害者の医療費負担軽減について要望していますか。

○松谷事業調整担当部長 心身障害者に対する医療費助成制度につきましては、国の責任において制度を創設することを既に国に要望しております。

○原委員 既に国に要望しているということなんですけれども、いつから要望しているんですか。

○松谷事業調整担当部長 国への要望につきましては、昨年の令和八年度国への提案要求にて制度を創設することを要望したものでございます。

○原委員 昨年の国に対する二〇二六年度の予算要望の中で、初めて要望をされたということですよね。これは重要だと思います。
 具体的要求として、心身障害者及びひとり親家庭に対する医療費助成については地方自治体が実施しているが、国の責任において、心身障害者及びひとり親家庭等の医療費に係る全国一律の助成制度を創設することと書かれています。
 どこに住んでいても、同じ支援を受けられるようにしていくことが重要です。同時に、どの障害者も差別なく支援を受けられるように、現在の東京都の制度も拡充するべきです。
 今日の答弁では、繰り返し整合性という言葉が使われました。都として判断して、中度や軽度の方を対象にすることは何ら問題がないのに、整合性という言葉を、まあずっとそれを繰り返して、重度の方に限定しているかのように答えられているんです。
 私は、この整合性という言葉を使うんであれば、重度の方に限らず、中度、軽度であっても医療に係る負担が大きいという、そのこととの整合性が図られるべきだと思います。その意見を強く述べて、質問を終わります。

○梶野障害者施策推進部長 先ほどのご質問についてでございますが、派遣事業を実施していない自治体にお住まいの失語症者が、立川のサロンを利用されて外出同行支援を受けるということでございますが、外出同行支援を受けられますけれども、基本的にはお住まいの自治体のサービスを受けるということになりますので、必要に応じて立川のサロンにいらっしゃって、可能な範囲での支援を受けられるけれども、必ずしも日常的とまでは申し上げられないかと考えます。以上でございます。

○原委員 すみません、終わりますといいましたけれども、いいですか、今のご答弁に。

○浜中委員長 じゃあ、いいですよ。お手柔らかに。

○原委員 もう時間もない。分かりました。私からすると訂正をされたというふうに思います。
 立川のサロンでの外出同行支援とおっしゃっているのは、その範囲ということであって、原則的には、それぞれの失語症者の方が住んでいる、それぞれの自治体で意思疎通支援事業を行って、そこで、その支援を受けるっていうことですよね。
 ですから、立川に行けばどんどん、どこの地域でも意思疎通支援事業、外出同行支援が日常的に受けられるっていうことではないという整理でいいということですよね。
 そうだとすれば、本当に意思疎通支援事業を各区市町村に広げていくこと、また、共同で実施をすることもできるというご答弁もありましたので、その後押しをぜひ行っていただきたいし、また、東京都としても、広域的な外出同行支援ができるような、そういう検討をしていただきたいということを強く要望して、質問は終わります。

○龍円委員 よろしくお願いいたします。
 私からは、福祉人材の確保、発達障害支援、高齢者支援についてお伺いしてまいります。
 昨日の保健医療局に対する質疑において、看護師不足について触れさせていただきましたが、福祉事業者にとっても人材不足というのは喫緊の課題となっております。
 高齢者の介護分野での人手不足というのは、団塊世代が後期高齢者となって特に注目をされているところではありますけれども、障害福祉分野でも人材が足りていません。当事者や家族にとっては、将来に対する不安が募っているところであります。
 特に都内では、ほかの産業においても人材不足が進んでいて、人材確保の競争が激化しております。
 そこで、福祉事業者における人材確保に向けた取組を一層進めていくべきだと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○新内生活福祉部長 都は、東京都福祉人材センターにおきまして、無料の職業紹介を行うほか、福祉分野の就職支援サイト、ふくむすびの機能を充実し、就業希望者と事業者をマッチングできるようにいたしました。
 また、未経験者を対象に、職場体験から就業、定着までを一貫して支援する取組を実施しており、来年度からは、職場体験参加者にふくむすびへの登録を促すとともに、さらなるマッチングに向けた取組を継続的に実施いたします。
 こうした取組により、福祉人材の確保をさらに進めてまいります。

○龍円委員 都のふくむすびのマッチングなんですけれども、重要な取組だと考えます。
 ウェブサイトを見てみますと、福祉で働きたい人、働こうかなと考えている人と事業所をつなげるような、事業所の魅力を伝えるような工夫をしている様子がうかがえます。
 ただ、事業者の方にヒアリングをしてみますと、ふくむすびではなかなか実際の雇用に至らないんだだとか、または事業者が求めているような人材が見つからなかったという声も伺っております。
 来年度は、マッチングを進めるために職業体験者に登録していただくなど、さらなる工夫をしていくということでありましたので、こういう地道な取組、しっかりと進めていただきたいと思っております。
 とはいえ、この人手不足というのは待ったなしの状況でありまして、事業者では、もうやむを得ず有料の職業紹介事業所を活用せざるを得ないという状況を伺っております。
 この紹介手数料が年収の二〇%から三五%くらいが相場となっていて、一人を雇うのに百万円ぐらい紹介事業者に払っているということを伺いました。
 昨日また事業者の方にご連絡してみましたら、紹介事業者から今度は手数料を四〇%に引き上げるといわれたそうです。
 新年度に向けて、新たにその事業所では九人採用したいと考えているようなんですけれども、一千万円近くを紹介事業者に払うことになってしまいそうだというふうにおっしゃっておりました。
 福祉事業者は中小企業でありますので、こういった手数料というのは企業の経営を圧迫しているといわざるを得ません。
 福祉事業者の多くは公定価格で運営されておりまして、税金で担われております。都民の税金を、都民の福祉のために使っていただくために税金を投入しているわけなんですけれども、福祉サービスではなくて、人材紹介手数料として、そちらの会社に取られてしまっているというのは、大きな損失であると考えます。
 福祉サービスを日常的に利用している、私のような保護者からしてみますと、本来なら障害のある我が息子のために使われるべき税金を人材紹介会社にかすめ取られてしまっているような印象さえ抱いてしまっております。
 また、福祉事業者の方に聞いてみますと、人材紹介会社からの人材というのは定着しないそうなんです。三か月ぐらいで離職してしまうことも多いと伺っております。
 事業者が安心して利用できる職業紹介の仕組みの構築というのが求められていると考えます。
 そこで、福祉事業者が安心して利用できる職業紹介の仕組みとなるように、都として国にしっかりと働きかけを行うべきだと考えますが、見解を伺います。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 国は、医療、介護、保育分野における職業紹介について、手数料の公表など一定の基準を満たした適正な事業者を選択できるよう、適正な有料職業紹介事業者として認定する制度を実施してございます。
 本制度で認定されている事業者は、令和八年三月時点で五十二社にとどまっているほか、個々の事業者の手数料等を比較しにくい状況にございます。
 都は、こうした点を踏まえまして、福祉事業者が安心して利用できる制度となるよう、国への提案要求を含め、必要な対応を検討してまいります。

○龍円委員 厚生労働省の適正な有料職業紹介事業者の認定制度というのがあるわけなんですけれども、これは医療、介護、保育分野の事業者が有料職業紹介事業所を利用する際に、適正な事業者を選択することができることを目的として厚労省が立ち上げた制度だと伺っております。
 お祝い金を支給しないですとか、手数料をきちんと公表しているだったりとか、転職活動を助長するような不適切な広告表現などを行っていないなど、一定の基準を満たした事業者を認定事業者にするということでありました。
 今の答弁の中で分かったのが、今月の三月時点で、認定が僅か五十二社にとどまってしまっているということでありました。
 一方で、有料職業紹介事業者は三万社にも上るというふうにもいわれておりますので、事業者にとっては、ほとんど優良な事業者を見つけ出すっていうのが難しいという状況にあるかと思います。
 そんな中で、国への提案要求をしっかり行っていくということを今検討していくという答弁がありましたので、非常に大事なことだと考えます。
 どうぞ国へしっかりと連携をしていただきまして、この課題に取り組んでいただけますよう要望をさせていただきます。
 さて、先日の予算特別委員会の総括質疑でも触れさせていただきましたが、福祉分野の人材不足問題に拍車をかけていますのが、妊娠、出産、そして介護のための離職が多いということもあります。
 予算の予特の質疑の際に、私から画期的というふうにいわせていただいたんですけれども、育業、介護休業等両立支援に取り組む事業者への支援を来年度は新たに取り組んでいくという答弁をいただいております。
 これはとても重要であると考えますし、また事業者にとっては大きなターニングポイントになるのではないかと考えております。
 改めまして、具体的にどのような両立支援に取組をしていくのか、支援を行っていくのかお伺いいたします。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 都は来年度、育児や介護、仕事の両立支援に取り組む介護障害福祉サービス事業所への支援を開始します。
 具体的には、介護職員等が介護休業を取得する場合に、休業を取得する職員の業務を担う代替職員を新たに雇用または派遣で受け入れる場合、国の助成金は二十万円または三十万円の定額が支給されるところ、都はこれに加えまして、代替期間等に応じて都独自に最大二百万円を支給いたします。
 また、介護休業を取得する職員の業務を代わりに担う周囲の職員に手当の支給をする場合では、国の助成金は五万円または十万円の定額が支給され、都はこれに加えまして、代替期間等に応じて年間最大約百五十万円を支給いたします。

○龍円委員 具体的な支援策についてお伺いさせていただきました。
 Aさんという方が育業を取った場合に、代替の職員のBさんを派遣などで雇った場合、東京都が独自で二百万円、最大で支援するということでありまして、国と合わせると二百三十万円ということになりますので、かなり代替職員を雇うというのが現実的な数字になるのではないかなと思います。
 また、代替の職員を雇うのではなくて、同じ職場にいるCさん、Dさん、EさんでAさんの仕事をカバーするよというような場合に関しては、年間最大百五十万円を支給する事でありまして、先ほどの人材不足でなかなか人材が見つからない状況を考えますと、これも非常に重要な施策だと考えます。
 ただ、これ、一つの事業所で一人だけだったら困っちゃうというところでありまして、確認させてください。
 最大二百万円を上乗せして支給するとのことでありましたけれども、同一の事業者の中で、複数の休業取得者が発生した場合など、都の上乗せの補助は一事業者当たりどのように支給されていくのか、仕組みについてお伺いいたします。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 本事業は、国の助成金を活用して両立支援に取り組む介護障害福祉サービス事業所に対し、都が独自に上乗せして支援を実施する仕組みとしております。
 なお、国の助成金は、支給要件を満たした労働者一人当たりに支給される制度でございまして、例えば育業を取得する職員に係る育休中等業務代替支援コースでは、一事業者、一年度につき十人まで、かつ初回対象者が出てから五年間とされております。

○龍円委員 一事業者当たり一年度につき十人までで、初回対象者が出てから五年ということでありましたので、複数人が利用できる事業だということが分かりました。非常に重要なことだと思います。
 引き続き国と連携をしていただいて、この事業期間中の対象人数、実際どうだったのかとか、ニーズを反映させていくという取組を進めていただけますよう、よろしくお願いいたします。
 さて、中小の事業所にとっては、代替職員の募集経費に加えまして、手当支給を伴う就業規則等の整備、さらには育児・介護休業法改正を踏まえた職員研修ですとか相談窓口の設置など、制度運用に係る負担というのも重なってまいります。
 こうした負担についても、都として中小事業所の取組を支援していくべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 本事業では、代替職員の雇用や手当支給等の取組に対する補助に加え、代替職員の雇用に要する求人広告費につきましても、国の助成金支給人数に応じて一人当たり十万円を上限に加算いたします。
 また、働きやすい職場づくりに取り組むことを宣言する事業者に対し、規定整備に係る社会保険労務士への相談経費のほか、両立支援制度に関する職員向け研修や、相談窓口の設置に要する経費などにつきましても、一事業者当たり十万円を上限に加算いたします。

○龍円委員 代替職員の広告、一人当たり十万円を加算するという答弁をいただきました。
 さて、冒頭でも、都内ではあらゆる分野で人材不足が起きているというお話に触れさせていただきました。
 こういった都が様々な支援策というのを講じながらも、福祉分野で働いてくださる方が足りていない、同じパイを取り合っている状況なので、やはり海外からの人材に活躍していただける支援策を整備していくことも重要だと考えております。
 高齢者介護の分野では、海外人材っていうのはかなり受入れを積極的にこれまで進めてきていると考えますが、福祉分野はまだまだこれからという状況にあると考えています。
 幾つかの事業者にヒアリングさせてもらったんですけれども、確かに数人、外国からも人材を採用しているというふうに伺っております。ただ、その際に結構ご苦労されているということでありました。
 厚労省の方は積極的に受け入れようといってくれているというんですけれども、入国管理の方で、なかなかこれに積極的ではなくて、四か月から半年ぐらい許可が出るまで待たされるというような状況にあるんだというふうな話も伺っております。
 体力のある事業者さんは直接、海外に人を派遣して、海外で入国管理を待ちながら先んじて日本語教育を実施したりですとか、障害福祉の現場で求められるスキルの研修をしたりしているというふうに伺っております。
 ただ、そういったお金をかけて人材を海外で育成して、いよいよ東京に来てもらったところでも定着していただくのにハードルがあるというふうに伺っております。
 東京に来ていただくと、三年間、実務経験を踏まえて、さらに介護福祉士の資格を取ると家族も日本に呼び寄せることができるということで、そうなるとすごく定着していただきやすいそうなんですけれども、そこまでしっかり頑張ってもらうというのも重要なんですが、東京に来てみたものの物価が高過ぎて住みにくいだったりとか、あとは海外の方が家を借りようとしたりするとなかなか貸してもらえなくて、住む場所を確保しにくいだったりとか、様々な要因で、せっかく東京に来たんですけれども地方に出ていってしまうというのも聞いたところであります。
 こういった人材不足に本気で取り組もうとしている事業者さんたちからヒアリングをしていただいて、後押しをしていただきたいなと考えております。
 そこで、人材確保の裾野を拡大するという観点から、外国人材の活用について積極的に検討するべきだと考えますが、都の見解についてお伺いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 障害福祉分野におきまして安定的なサービス提供体制を確保していくためには、国内人材の確保と併せまして、外国人介護従事者の活用も進めていくことが必要でございます。
 都は来年度から、障害福祉サービス事業所等における外国人介護従事者の受入れに必要な知識やノウハウを提供する研修等を実施するほか、受入れ後の日本語学習支援、生活や文化の違いを理解する取組等の経費を保障しまして、人材確保の取組を支援してまいります。

○龍円委員 来年度から、研修や日本語学習支援などを開始するということでありました。
 ぜひ熱心に取り組んでおります事業者等からヒアリングもしていただいて、外国人材が福祉分野で、特に障害分野で活躍していただける支援についても積極的に進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 都議会の代表質問、予算特別委員会、そして今日の質疑で、福祉局が福祉人材の確保ですとか定着のために実効性の高い様々な施策を進めようとしていることを確認できました。しっかり進めていただけますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、発達障害のある子供への支援についてお伺いしてまいります。
 発達障害者支援法というのが施行されたのが二〇〇五年ということで、二十年、もう二十一年目になるんですかね、たとうとしております。この間に、発達障害のある子供の数というのは急激に増えています。
 発達障害について考える際には、この二〇年という数字に着目してみますと、親の世代とか大人世代が子供だったころには発達障害という言葉がなくて、まだまだ正しい理解や受容されていない面があるのではないかと考えます。
 そのため、人数が多いにもかかわらず、支援、まだまだ十分ではない面があります。
 発達障害のある子供の切れ目のない支援体制の構築に向けて、都のセンターであるTOSCAの役割は重要だと考えております。
 来年度、都はTOSCAの機能をどのように強化していくのかお伺いいたします。

○新田障害者医療調整担当部長 都はこれまで、発達検査体制の充実に向け、事前相談や検査後のフォローなどを行う人員配置などに取り組む区市町村を支援するとともに、初診待機解消に取り組む医療機関への支援を行ってきました。
 来年度は、発達障害児者への支援ニーズの量的拡大や質的変化を踏まえ、区市町村や医療機関、保護者等を対象に、地域における発達障害児者の支援体制の整備状況等を調査し、学識経験者、当事者家族等の意見を聴取しながら支援の在り方を検討し、次期障害者・障害児施策推進計画等に反映していきます。
 また、東京都発達障害者支援センター、TOSCAの機能強化については、発達検査前の事前アセスメントの強化に取り組む区市町村への支援や、相談件数増加への対応、支援への接続をスムーズに行うため、相談員を増員するとともに、区市町村の体制整備を支援する地域支援マネジャーを増員するなど、機能強化を図ってまいります。

○龍円委員 ありがとうございます。
 TOSCAは、荒木委員と高野委員が視察をさせてもらい、体制の強化というのを求めていたところであります。
 TOSCAでは、区市町村の支援体制を応援するとともに、難しい事例などはTOSCAで受けていただいて、東京全域の、発達障害のある子に対する支援の充実につなげていただけますよう、よろしくお願いします。
 そして、都は先日、こちら、保護者向けの発達障害デジタルブックを公開しました。
 情報をまとめて発信したというのは、かなり重要な取組だと思いますが、そもそもこちら、どのような経緯で作成したのかお伺いいたします。

○新田障害者医療調整担当部長 都が令和六年度に実施した発達検査に関する実態調査において、発達状況に関する知識や、相談先に関する情報提供の充実への保護者のニーズが高いことを把握しました。
 そのため、保護者向けに子供が早期に適切な支援につながるよう、成長段階に応じた発達状況や、発達障害に関する知識、支援機関等、相談先をまとめたガイドブックを作成いたしました。

○龍円委員 ありがとうございます。
 保護者のニーズを受けて、こちらのガイドブックを作成したということでありましたけれども、これ、ぜひどういった内容なのかお伺いいたします。

○新田障害者医療調整担当部長 本ガイドブックでは、子供の発達状況や健診、発達障害の基礎知識、都の支援制度や相談窓口等について分かりやすく解説し、保護者の方が気軽に読むことができる内容となっております。
 内容につきましては、発達障害の専門家の監修を受け、関係機関や保護者等の意見を参考に作成しております。

○龍円委員 ありがとうございます。こちらのデジタルブック、私も拝見させていただきまして、優しいカラフルな色合いですとか、個々の子供たちの存在をポジティブに理解してもらおうということなど、大変いい取組だと考えております。
 一方で、ちょっとだけ気になるところがありました。
 障害児の親として、いわゆる専門家として話している際に、ちょっとその言葉遣いにもやもやすることがあります。
 うちの場合はダウン症児がいるわけなんですけれども、例えばダウンちゃん、かわいいよねみたいな感じで、ポジティブな感じで話していただいているんですけれども、子供を障害種別で丸っとまとめて、それで話してしまうということがあるんです。
 親としては一人一人が違った子供で、個性を持った子供であるということを考えてもらいたいなと感じてしまうところがあります。
 また、特に医療従事者にありがちなんですけれども、障害に関わる特性を解決すべき問題だとして捉えて発言してしまうことがあるんです。
 だから、特性は特性であって、それによってニーズがありますと。そのニーズを解決するための支援が必要だっていう話であればいいんですけど、このニーズがあるっていうところを、どこか何となく問題があることであるというふうに捉えられていると感じると、親としてはもやっとしてしまうということがあるんです。
 例えばなんですけれども、この中の三ページ目の、成長に合わせて見守る発達のかたちというところ、このタイトルはすごくいいなと感じたんですけれども、一方で文面を見てみると、兆候が見つかるという表現があるんです。
 兆候自体は、辞書で見ると、あることが起きている前触れということで中立的な言葉であるんですけれども、一般的には何か悪いことが起きる前に現れる兆候というふうに使われることが多いわけなんです。
 このことからも、発達障害があることが悪いこととして筆者が捉えているんじゃないかなということが、親としては感じ取ってしまうということがあるわけなんです。
 発達障害があること自体は、悪いことではありません。ただ特性があって、その特性によりニーズがあって、ニーズに合った支援が必要な場合もあるというフラットな姿勢を、このブックの中で全編を貫いていく必要があるのではないかと考えておりますので、専門家から今回お話は聞いたということでありますけれども、ぜひこれを活用してくださっている保護者の皆さんにもヒアリングをしていただいて、せっかくデジタルなので、ちょっとずつ対応してパワーアップというかブラッシュアップしていただけますよう、この場を借りまして要望させていただきます。
 とはいえ、非常にすばらしい内容だと思いますので、多くの保護者の方々に読んでいただきたいと思っておりますが、このデジタルブックの普及にどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○新田障害者医療調整担当部長 ガイドブックを広く普及するため、都のSNSによる発信や、〇一八サポートのメール配信を実施するとともに、ガイドブックに誘導するQRコードを掲載したリーフレットを作成し、区市町村の窓口や定期健診の場などで保護者に配布するよう、障害福祉、母子保健の課長会や、特別支援教育担当の連絡協議会へ周知を行っています。
 来年度は、子供の発達が気になる方がインターネットで検索した際に表示されるターゲット広告を実施するなど、ガイドブックのさらなる普及に取り組んでいきます。

○龍円委員 ありがとうございます。
 こういった取組を通じまして、東京中の発達障害のある親子が安心して暮らせるような取組を進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 続きまして、高齢者支援策に参ります。
 まずは、老人クラブサポート事業についてお伺いいたします。
 私の地元渋谷区では、渋谷区シニアクラブ連合会に四十四のクラブが加盟しまして、それぞれのクラブにおきまして、ゲートボールとか、最近はボッチャだったりとか、輪投げだったりとか、カラオケとか、本当いろんなことをして皆さん元気に活動をされております。
 また、地域の見守り活動ですとか美化推進活動など、本当にコミュニティの中でも、シニアの皆さん、大変貢献してくださっております。
 今後、高齢化が進展していく中で、各地域に根づく老人クラブの存在、非常に重要だと考えます。
 そこで、改めまして、老人クラブの役割と意義についてお伺いいたします。

○花本高齢者施策推進部長 身近な地域における高齢者の自主的な取組である老人クラブの活動は、誰もが活躍できる社会づくりに向けて重要な役割を担っており、高齢者の生活をより豊かにするものと認識しております。
 老人クラブが行っている健康づくり活動や地域活動は、介護予防フレイル予防に有効であり、また、老人クラブが率先して行う見守りや支え合いの友愛活動は、単身高齢者を地域で見守る環境づくりにもつながっております。
 このため、都は、広域的な団体である東京都老人クラブ連合会の活動を支援するとともに、区市町村を通じて地域の単位クラブや、その連合会の活動を支援しております。

○龍円委員 ありがとうございます。
 東京では二〇三五年には、もうすぐですよね、六十五歳以上の高齢単身世帯が百四万世帯になるというふうに伺っておりまして、都内世帯の中の一四・四%になるというふうな数字を東京都が発表しているのを見たことがあります。
 これは、高齢夫婦世帯六十五万世帯に比べて百四万世帯ということで、圧倒的にお一人様の単身高齢世帯の方が多くなってくるということで、このお一人様に対する支援というのを、我が会派では重点政策として取組を進めているところであります。
 このお一人様シニアにとって、幸福度を高めていくだったりとか、QOLを上げていくためには、こういった老人クラブに参加していただくっていうのも重要だと考えます。
 ただ、コロナの中で結構シニアの方々、活動量が低下してしまったようだったりとか、地域コミュニティが休止化してしまったなんていうところもあると伺っております。そんなこともあるのか、近年では新規の加入者の数が減っていると伺っております。
 また、役員の高齢化が進んでしまって、補助金の申請だったりとか、ホームページの作成など、電子化への対応が負担になっているとも伺っております。
 来年度、都が新たに行う区市町村老人クラブ連合会等活動サポート事業、これは、こうした老人クラブが抱えている課題の解決につながる事業だと考えますけれども、具体的な事業内容についてお伺いいたします。

○花本高齢者施策推進部長 会員数の減少、高齢化など、老人クラブを取り巻く環境が厳しい状況の中で、老人クラブの活動をより一層活性化させるためには、各地域の老人クラブに寄り添った積極的なアドバイスや支援が重要でございます。
 このため、都は、老人クラブ活動に精通している広域的な団体である東京都老人クラブ連合会に、区市町村の連合会や単位クラブに総合的な支援を行う活動サポートデスクを来年度設置いたします。
 具体的には、区市町村連合会等を巡回し、新規加入の促進や地域との交流イベントの企画、ホームページの作成など、活動の見える化などに向けたアドバイスのほか、補助金申請や会計事務など、電子化に伴う困り事の相談対応などのサポートを行ってまいります。
 東京都老人クラブ連合会がサポートデスクを一体的に運営することで、好事例を横展開するとともに、広域的なイベントを通じて各老人クラブの意欲を高めるなど、東京都全体での老人クラブ活動の活性化を図ってまいります。

○龍円委員 ありがとうございます。各老人クラブや区市町村連合会の活動がさらに活発化するように、東京都老人クラブ連合会と連携して、取組の一層の推進、よろしくお願いいたします。
 さて、単身高齢者支援の総合窓口支援についてもお伺いする予定なんですけれども、伊藤理事が質問された部分については省いて進めたいと思っております。
 私たちの重点政策、お一人様単身高齢者の総合相談支援というのは令和六年度の予算要望において、支援事業の創設を求めて事業化されたものでありますが、二年間の取組については伺わずに、次の質問に行きます。
 私たちは、現状の相談窓口機能に加えまして、入院時や退院した後の継続的な支援などにつながるよう、さらなるサポートの拡充を要望しておりますけれども、来年度の事業展開についてお伺いいたします。

○新内生活福祉部長 現在、単身高齢者等の総合相談支援事業を実施している自治体では、相談業務に加えて、病気や死亡時に必要な情報を医療機関等に伝えられるよう、あらかじめ登録する取組として、情報登録事業なども展開しております。
 一方で、こうした事業に登録をしていない単身高齢者が緊急入院をされた場合には、入院費用の支払い手続や日用品の買物等について課題が生じる場合もございます。
 そこで、来年度は、事前の備えのない方が緊急入院した際に必要となる手続の代行や、相談対応等に取り組む区市町村を新たに支援することで、退院された後、総合相談窓口や情報登録事業といった継続的な支援につなげてまいります。

○龍円委員 ありがとうございます。入院費用の支援手続ですとか、入院した後のサポート等もしていくということでありました。
 最後の質問もかぶってしまうので、省きたいと思います。
 今日は、障害福祉、そしてシニアの支援、それから発達障害の支援についてお伺いさせていただきました。福祉局のお取組、しっかり今年も一年進めていただきますよう要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○東(友)委員 東京都議会立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会、立憲民主党の東友美でございます。重複している部分は極力割愛をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに、乳幼児健康診査についてでございます。
 まず、一か月児及び五歳児健診についてでございます。
 一か月児健康診査は、赤ちゃんの発育、発達を把握し、先天性の病気等の有無を確認でき、また五歳児健診については、以前も質疑を行いましたが、様々な発達の特性に気づき、適切な支援や療育につなげることができるとして有用性が認められ、国も令和十年度までに全自治体での実施を目指しております。
 都としても、実施に向けて進めていくべきでございますが、令和八年度のお取組についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 一か月健診につきましては、本年十月から都内全区市町村におきまして共通の受診票を導入することとしており、実施に当たりましては、健診を実施する医療機関への研修のほか、保護者等への普及啓発を行ってまいります。
 また、五歳児健診につきましては、健診の普及やフォローアップ体制に取り組む区市町村を来年度も支援するほか、健診従事者向けの研修を実施することとしております。

○東(友)委員 新たに一か月児、そして五歳児については、医療機関や従事者への研修実施、また一か月児については普及啓発を行うということでございました。
 引き続き確実な実施に向けて、お取組を進めていただきたいと思います。
 また、その際には、健診に関わる従事者不足等による都内での健診実施に地域差が出ないようなお取組、さらには児童精神科医の不足も指摘をされております、その点の対策も併せてお願いをいたします。
 次に、これも以前質疑をさせていただきました、三歳児健診時におけます吃音の検査についてでございます。
 国立障害者リハビリテーションセンターらの幼児吃音臨床ガイドラインには、三歳児健診の際に、吃音に関する問診をしてスクリーニングする必要があると記載されていることからも、都として三歳児健診の項目に吃音を盛り込むよう、各市区町村に働きかけるべきと要望をさせていただきました。
 区市町村への働きかけ等、都の取組についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 母子保健法では、乳幼児健診など身近な保健サービスの実施主体は区市町村と規定をされておりまして、三歳児健診における問診項目等は区市町村が定めております。
 都は、区市町村の母子保健従事者向けの研修におきまして、吃音も含めた乳幼児健診に関する内容を取り上げており、今後とも三歳児健診を適切に行えるよう支援することとしております。

○東(友)委員 都として、市区町村の従事者向けの研修において、三歳児健診時に吃音を取り上げていることを明確にご答弁いただいたと理解をしております。
 さらにお願いしたい事項といたしまして、問診票に吃音の有無を盛り込んでいただくよう、各市区町村に働きかけていただくことを求めさせていただきます。
 保護者も必ず見る問診票でございます。そこに文字で表現されていることで、保護者の方も吃音に対する意識を持つきっかけになると考えます。
 私自身も発声障害の当事者でございます。様々な困難を抱えておりますが、これからを生きる子供たちには、声や喉の障害で同じ思いをしてほしくない、させたくないと強く考えております。
 その一歩は、早期発見でございます。改めてご検討いただくよう、よろしくお願いいたします。
 次に、東京ユースヘルスケア推進事業についてでございます。
 若年層の方が、将来の健康やライフプランを考えた健康管理を行うプレコンセプションケア等の取組を都は進めていますが、令和八年度、大幅に予算が増額されております。
 新たに行う取組についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、プレコンセプションケアの推進に向けた正しい知識の普及啓発のため、TOKYOプレコンゼミの回数及び定員を拡充するほか、大学生世代向けセミナーを実施することとしております。
 また、中高生等が体や心の悩みにつきまして相談から受診まで切れ目なく対応できるよう、看護師等が個別相談等に応じる医療機関であるユースクリニックへの補助を実施いたします。
 さらに、基礎疾患のある方などが安心して妊娠、出産に臨めるよう、妊娠前から産後までの健康管理等についてまとめた解説動画を作成し、広く周知することとしております。
 あわせて、母体の健康を守るため、一型糖尿病の妊婦を対象に自動でインシュリンを注入する機器を使用した療法等について、自己負担額の一部を支援してまいります。

○東(友)委員 私もかつて不妊治療クリニックで胚培養士として働く中で、日本の制度下で立てることができるライフプランはおかしいのではないかという問題意識を持っておりました。
 学校を卒業した後、相当な年数働いてお金をためてからでないと、結婚や出産、子育てができない。この形式ですと、お金をためている間に年齢を重ねてしまい、妊孕性が下がって不妊治療が必要な体になってしまう。子育てのためにせっかくためたお金も、子供を育てるためではなく、子供を授かるために使わざるを得ない。そして、いざ子供が生まれたときには、貯金が底をついている。そのような話も聞いてまいりました。
 これは日本の制度そのものに問題があると考えておりますが、同時に、原因の一つとして、日本では性教育が十分ではなく、妊孕性等の妊娠や出産、性に関する正しい話を聞く機会がほとんどないことも挙げられるかと思います。
 今ご答弁いただいた内容はいずれも大切であると考えます。必要な方に必ず届きますよう、徹底した周知を求めさせていただきます。
 特にユースクリニックのお取組にも期待をしております。都内どこでも中高生等が気軽に足を運べるよう、様々な場所に幅広く展開していただくことを求めます。
 次に、グリーフケアについてお伺いいたします。
 不妊治療件数が増加する中、不妊治療を受け流産や死産を経験する方が近年増加しております。子供を亡くされた家族の方の心に寄り添いケアすることも重要と考えます。
 都の現在の取組と、令和八年度の取組についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、保健師や流産、死産などで子供を亡くされた体験をされた方などによる電話相談を実施しておりまして、様々な悩みに対応するとともに、区市町村の職員等を対象に、遺族への適切な支援等に関する研修を実施しております。
 来年度は、グリーフケアに関する専門相談や普及啓発、ネットワーク体制の構築を行う区市町村を支援してまいります。

○東(友)委員 今ご答弁いただきました内容についても、ぜひ進めていただきたいと考えておりますが、グリーフケアにもアウトリーチ活動が有用であるといわれております。
 流産、死産により亡くなった子のことを思い、その後の妊活をやめられてしまう方もいらっしゃいます。その選択ももちろん尊重されるべきでございますが、行政としては、やはり当事者の苦しみに最大限寄り添える方法を改めて検討、構築していただくことを求めます。
 次に、性と健康の相談センター事業についてでございますが、既に出ておりますので、意見のみ申し上げます。
 晩婚化や不妊治療技術の向上により出産年齢が高まり、基礎疾患等のある妊産婦の方が増加をしております。
 支援のための相談窓口があることが必要な方に必ず届くよう、産婦人科だけではなく、精神科、心療内科をはじめとした様々な医療機関、さらには各自治体で女性や障害の相談を担っている部署等、様々な場所で周知を行っていただくことを求めます。
 次に、児童相談所の人材確保についてでございます。
 都内で児童相談所が増設をされており、昨年は町田市に町田児童相談所を開設いただきましたこと、改めて御礼を申し上げるところでございます。
 身近なところに児童相談所ができ、利便性が向上することは大変望ましいところでありますが、一方で、児童福祉司をはじめとした人材不足が深刻なものとなっております。
 児童相談所におけます人材の確保、育成及び定着を図るための都の取組についてお伺いいたします。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都は現在、意欲のある優秀な人材を幅広く確保するため、大学等へのリクルート活動を展開するとともに、専門性を重視した採用選考を行っております。
 また、人材の育成や定着に向けまして、都のトレーニングセンターにおいて実践的な研修を実施しているほか、職員住宅の借り上げや、新規採用の児童福祉司等を対象とした奨学金の返済支援等を行っております。

○東(友)委員 アウトリーチ型のリクルート活動や研修等を実施しているということでございました。さらに充実を図っていただくことをお願いいたします。
 特に奨学金の返済支援につきましては、教員や技術系職員は十年間支援を受けることができますが、社会的養護職員等については期間が五年であること等、他の職種と比較しても不足している部分が見られます。こういった点についても、ぜひ見直していただきたいと思っております。
 次に、一時保護所の支援についてでございます。
 一時保護体制強化事業につきまして、令和八年度予算では約四億円増額をされており、その内容についての質疑を用意しておりましたが、詳細が既に出ておりますので、意見のみ申し上げます。
 一時保護所には、医療を必要とする児童の入所、中でも精神疾患や自傷行為といった、対応に高い専門性を必要とする児童も増加しているとお聞きをしているところでございます。
 また、通学支援も様々なリスクを回避しながら行っていただいており、児童の権利のために大変重要なことであると考えております。
 限られた環境の中で、少しでも児童の生活が充実するよう、お取組をお願いいたします。
 また、DX化や人員確保をはじめとした、従事していただいている職員の皆様の負担軽減も引き続きお願いいたします。
 次に、ケアリーバー支援についてでございます。
 児童養護施設や里親など、社会的養護の下を離れた子供、若者であるケアリーバーは、家族の支援なしに社会的な自立を求められることから、生活に困難を抱えがちです。
 都ではふらっとホーム事業を行っていますが、その支援内容、対象年齢、利用状況をお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設の退所者など、社会的養護経験者等が気軽に集まって交流し、専任のスタッフに生活や就労等に関する悩みを相談できる場を提供するふらっとホーム事業を実施する事業者を支援してございます。
 ふらっとホームでは、年齢の上限を定めずに相談支援を行っておりまして、令和六年度の相談実績は延べ一万四千九百四十三件、交流への参加者は延べ二千五百八十六人となってございます。

○東(友)委員 ケアリーバーは一般的に身近に頼れる大人を見つけづらいといわれる中、本事業は重要だと考えます。
 ケアリーバーの孤立を防ぎ、必要な支援につなげていくためにも、ふらっとホームの支援体制をより充実させていただくための質疑を用意しておりましたが、既に出ているため意見のみ申し上げます。
 実は私が議員、町田市議会議員でございますが、議員になって初めて対応した市民相談がケアリーバーの方でございました。
 施設を出た後、水商売を転々とされていましたが、三十歳を超えて面接が通らなくなり収入はゼロ、家を来週追い出されると大変逼迫した状況のご相談で、精神的にも不安定な方でございました。九年前のことでございますが、今でも当時のことを鮮明に思い出します。
 今その方は生活保護を受けながら、精神科での治療を受けており、会話もスムーズにできるほどに回復をされていますが、もし相談者の方が何かしらの方法で児童養護施設を出た後も社会資源につながっていれば、このような危機的な状況には陥らなかったのではないかと、今でも考えているところです。
 令和八年度は拡充して、六か所で実施していただくということでございますが、今後さらに増やしていただき、都内全域での展開を求めさせていただきます。
 次に、子供の意見表明支援事業についてでございます。
 令和六年度施行の改正児童福祉法に位置づけられております、児童相談所が関わる子供の意見形成や意見表明を支援する事業でございますが、都では、本事業の予算を令和八年度増額しております。
 その具体的な取組内容を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は令和六年度から、児童が自らの意見を形成することや、その意見を周囲に伝えることを支援する意見表明等支援事業を開始してございます。
 来年度は、対象とする一時保護所を一か所、児童養護施設を三十か所程度拡大する予定でございます。

○東(友)委員 一時保護所を一か所、児童養護施設を三十か所を拡大していただけるということでございます。
 社会的養護下にある子供たちは自責感、そして喪失感等が強く、自己肯定感が低い傾向が見られることが知られております。そのような中で、子供の意見を聞き、子供の成功体験を重ねる。また、駄目なら駄目で、その理由をきちんと伝える。本事業は、社会的養護下にある子供のエンパワーメントのためにも重要だと考えております。さらに進めていただきたいと思います。
 また、あわせて、意見表明等支援員の育成、こちらにも力を入れていただくことも求めます。
 次に、子供の多様な体験機会の確保事業についてでございます。
 令和七年度より開始した事業でございますが、本事業の内容と今年度の実績、また各自治体の具体的な取組内容についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 子供の多様な体験機会の確保事業は、家庭の経済的事情や家族構成にかかわらず、全ての家庭の子供に多様な体験機会を提供できるよう、野外活動やスポーツ観戦など、子供や親子が楽しめる事業を実施する市区町村を支援するものでございます。
 今年度は、都外の自治体と連携した自然体験ができる住民交流のツアーや、保育所等の園児によるデフリンピックの観戦など九自治体の申請がございました。

○東(友)委員 私自身の生育歴といたしまして、父親が家のお金を持ち出し、一層経済的に厳しい環境で育ちました。
 休日は家から出ないどころか、人に見られてはいけないといわれて過ごしておりました。家の窓があったんですけれども、その窓が上下に分かれておりまして、上がクリアガラスで、下が曇っているガラスだったのですが、その窓の下の曇りガラスから上に出てはいけないと母にいわれまして、休日はかがんで身を隠しながら過ごしておりました。いつも体が痛かったことをよく覚えております。
 家から出られない、近所の方とも交流しない、そういった環境で育った当事者として、生まれた環境に左右されない、子供たちへ均等に行政が機会を提供することは、本当に大切だと強く考えているところでございます。
 今年度は九自治体が申請をしたというところでございますが、今後さらに利用自治体が増え、都内どこでも使えるようになるようお取組を進めていただくことを強く求めます。
 次に、保育サービス推進事業についてでございます。
 事務事業質疑の際、アレルギー児対応加算について、東京都保育サービス推進事業補助金の加算項目14、アレルギー対応の対象要件に設けている、個別という文言をなくしていただくよう求めました。
 令和八年度予算では、保育サービス推進事業費が増額となっておりますが、拡充する内容についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、障害児やアレルギー児など、特に配慮が必要な児童の保育の充実を図るため、保育サービス推進事業で支援を行っております。
 食物アレルギーを有する児童に対しましては、個別に除去代替食の対応を行った場合に補助を行っております。
 来年度は、新たに給食等におきましてアレルギーの原因食品を一律に提供しない、全体除去の取組につきましても補助を行うこととしております。

○東(友)委員 ありがとうございます。
 これまでは対象要件に個別という言葉が入っており、なかよし給食と呼ばれる全員でアレルゲン除去食を食べる場合は加算対象にならない制度設計となっておりました。
 なかよし給食は、アレルギー児の不安や孤独感を取り除くことに寄与し、間違えてアレルギー児がアレルゲンを摂取してしまうという事故を防ぐこともできるなどの多くのメリットがございます。
 今回の改定内容、今後も維持していただきますようお願いいたします。
 次に、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業についてでございます。
 事務事業質疑でも取り上げました、現在は適正な補聴器支給に係る経費、要するに都の補聴器購入時の補助率が二分の一であるため、市町村における補助額が少ないという課題意識を申し上げ、補助率の引上げを求めております。
 この点につきまして、令和八年度予算編成に当たっての検討状況を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 加齢性難聴は早期発見、早期対応が重要であることから、都は令和六年度から高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業を実施しており、補聴器支給を補助率二分の一、普及啓発など早期発見、早期対応に係る経費を補助率十分の十として市区町村を支援しております。
 今年度は四十五の市区町村に補助を行っており、包括補助事業で補助を実施していた令和五年度の二十三自治体から二十二自治体増加しております。
 引き続き市区町村向けの介護予防推進会議等で、実施自治体の取組状況等を共有するとともに、加齢性難聴に対する本事業の有効性について周知を図るなど、地域の実情に応じて事業の活用が進むよう取り組んでまいります。

○東(友)委員 本事業そのものについては、私も評価をしているところでございます。
 ただ、やはり補聴器購入時の都の補助率を上げていただきたいと考えております。
 基準額は十四万四千九百円でございますが、この額を使えているのは、千代田区、港区、台東区、葛飾区のみとなっております。市町村においてはゼロでございます。
 自己負担の額が大きい現状では、せっかくのよい事業も利用しづらい、あるいは利用されない事業となってしまいます。
 ぜひ十分の十を目指して補助率を上げていただくことを引き続き求めさせていただきます。
 次に、介護ケアラー支援についてでございます。
 私と同年代の友人も少しずつ親の介護が始まってまいりました。私の年代ですと、働きながら仕事と介護を両立しなければならないケースが圧倒的でございますが、介護についての相談窓口である地域包括支援センターは平日日中のみの開所であるところがほとんどです。この状況ですと、なかなか時間的に相談することが難しい状況にあります。
 さらには、地域包括センターの複雑な管轄エリアから、居住地域の対象窓口を探し当てることですら大変な状況となっております。
 都では、介護情報ポータルを令和八年度から構築すると公表しておりますが、このような仕事と介護の両立を担う方が抱える課題について、どのように取り組まれるのかをお伺いいたします。

○花本高齢者施策推進部長 来年度構築する介護情報ポータルでは、利用者が住所等から管轄の地域包括支援センターを容易に特定できるように案内いたします。
 さらに、開庁時間内の電話連絡が難しい方に配慮し、スマートフォン等から二十四時間いつでも同センターへの相談予約を行う仕組みも導入いたします。
 こうしたデジタル技術の活用により、働きながら介護を担う多忙なミドル層が、時間や場所を問わず相談窓口につながり、早期に必要なサービスを利用できるよう支援してまいります。

○東(友)委員 利便性の向上に大きく寄与していただける事業だと感じております。
 今後も仕事と介護、子育てと介護等、様々なライフスタイルにある方の利便性の向上に資する事業を進めていただきたいと思います。
 また同時に、地域包括支援センターに従事していただいている方の業務が過多とならないよう、センターの機能強化に向けた支援策の充実もお願いいたします。
 次に、介護情報基盤活用促進事業についてでございます。
 介護認定期間は法定三十日となっておりますが、昨年度末に厚労省から発表された認定審査機関等の公表によりますと、都内の平均は四十一・一日となっております。
 介護認定期間が長期化している要因についてお伺いいたします。

○花本高齢者施策推進部長 都が、市区町村に対し今年度実施したアンケートによると、認定期間が長期化している要因として、主治医意見書の取得や認定調査の日程調整に時間を要することや、認定調査員の不足といった回答が挙げられております。

○東(友)委員 介護認定期間の短縮化は、介護を必要とする高齢者の方を速やかな介護サービスにつなげ、家族介護者の負担を減らす上でも重要でございます。
 都として、介護認定期間の短縮に向け積極的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 現在、国において介護サービスの利用者、市区町村、介護事業者、医療機関等が利用者に関する情報を共有、活用できる介護情報基盤の整備が進められており、都は来年度、この基盤を活用して認定期間の短縮に取り組む市区町村を支援いたします。
 具体的には、認定期間の短縮に向け、認定調査へのタブレットの導入や、市区町村職員向けの基盤活用マニュアルの整備、主治医意見書を発行する医療機関向けに基盤の活用促進セミナー等を実施する取組に対し、補助率十分の十で最大二千二百五十万円を新たに補助いたします。
 こうした取組により、保険者である市区町村を支援し、介護認定期間の短縮に取り組んでまいります。

○東(友)委員 私の地元町田市におきましては、既に介護認定業務におきまして認定審査業務にタブレット端末を導入しております。
 もともとは初めに、現地で紙の調査票に記録し、記帳した後に改めて管理システムに入力するという二度手間が生じていたところを、タブレットの活用により、現地で聞き取りをしながら管理システムへ直接入力することが可能となり、この二度手間が解消されております。
 こういった取組が広がっていくことは重要だと考えております。認定期間の短縮に向けて、しっかりとお取組を進めていただくようお願いいたします。
 次に、単身高齢者等の総合相談支援事業でございますが、既に詳細が出ておりますので、意見のみ申し上げます。
 私は昨年、社会福祉士資格を取得いたしました。その中で、福祉で最も大切なことは自己決定権であると学びました。
 誰しも自己決定権が保障されております。認知機能が低下しても、その権利は奪われることはありませんが、本人らしい選択を支える意思決定支援が必要となることもございます。そのためには専門家の方のお力が必要となりますが、今回の拡充は、それらに資するものとして評価をしております。
 ぜひ多くの市町村で実施できるよう、確実な事業実施を求めさせていただきます。
 次に、認知症のある人の支援についてでございます。
 認知症のある人が行方不明になるケースは、高齢化に伴い、今後も増加することが見込まれます。
 私の地元町田市では、高齢者が安心して外出できるよう、万一の際に身元が分かるように、見守りキーホルダーを作成し配布しております。
 ただ、このような施策は自治体により手法が異なり、市境をまたいでしまうと、支援する側がどのように支援すればよいのか、その方法が分からないという課題もあるかと思います。
 市区町村の取組に関する都民への普及啓発や、関係機関への周知により、都全体で行方不明対策の充実が必要だと考えますが、都の見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 認知症のある人の行方不明対策につきましては、市区町村が地域の実情に応じ、連絡先が分かるキーホルダーの配布や、衣類や靴に貼るシールの活用など、様々な取組を行っております。
 都は来年度、こうした市区町村の取組をホームページで一元的に発信するとともに、新たに市区町村や関係機関との連絡会を設置し、行方不明対策の課題や好事例の共有を図ってまいります。
 あわせて、地域で見守りや声かけ等を行う認知症サポーターの養成に当たり、各自治体の行方不明対策について周知を行ってまいります。
 こうした取組により、認知症に対する社会の意識向上と、行方不明になった際の早期発見につなげてまいります。

○東(友)委員 各自治体の行方不明対策を東京都が一元的に発信するということで、大変よい取組だと感じております。
 引き続き、認知症のある方も安心して歩けるまちづくりにご尽力いただくことを求めさせていただきます。
 次に、発達障害児者支援についてでございますが、こちらも質疑を用意しておりましたが既に出ておりますので、意見のみ申し上げます。
 令和八年度事業につきましては、これからの調査事業というところでございますので、今後に期待させていただきたいと思います。
 また、TOSCAでございますが、三多摩地域におきましては、今、八王子にて月一回出張相談を実施していただいておりますが、十分ではないと考えております。新たな発達障害者支援センターを三多摩地域へ開設していただくことも併せて要望いたします。
 次に、障害福祉サービス等職員確保支援事業についてでございます。
 千七百八十か所以上の障害福祉事業所が加入しております、きょうされんの調査によりますと、三千百四十二か所の事業所のうち八四・二%が職員不足を訴え、募集人数に対する採用人数の割合は、正規職員で僅か五六・八%であることが明らかとなりました。
 通所施設での昼食の食事介助、またトイレ介助を順番待ちにせざるを得ない、グループホームで毎日入れるはずの入浴回数を週四回に減らすことなどが、既に現場で実際に発生しております。
 こうした状況を踏まえ、都は安定的なサービス提供を将来にわたり確保していくための施策を講じる責務がございますが、障害福祉人材の確保、定着に向けた来年度の取組についてお伺いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 都は、障害福祉サービスを担う人材の確保を図るため、外国人介護人材の受入れの支援を行うとともに、事業者に対し、未経験者の雇用経費や、業務に従事しながら研修を受講する際に必要となる経費等を支援いたします。
 また、事業所職員や管理者向けのカスタマーハラスメント総合相談窓口の設置など、職場定着を支援する取組を行うこととしております。

○東(友)委員 今ご答弁いただきました内容についても大変期待をしており、確実な実施を求めるところでございますが、人員確保が難しい理由といたしましては、ほかの産業より賃金が低い点が最も大きな理由として挙げられております。
 厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、障害福祉や介護が含まれる医療、福祉の月額賃金は三十万六千円で、全産業中で下から五番目となっております。医療系を除けばさらに順位は下がります。
 また、新卒者の採用についても、他の産業と比べ大変低い状況となっております。
 さらに、福祉系の学校が定員割れを起こしているだけではなく、卒業しても営利企業に就職してしまう傾向があることも指摘をされております。
 これらの課題解決に向けても、積極的に働きかけていただきますようお願いいたします。
 次に、公共トイレへの介助用ベッド設置についての質疑を予定しておりましたが、こちらも意見のみ申し上げます。
 都内においても設置率の低い、トイレへの介助用ベッドの設置については、私も障害のある方、そしてその保護者の方からご要望をいただき、また、現場を見させていただいたところでございます。
 このたび都からの新しい取組が公表され、大変安堵をしているところでございます。各地で導入されますよう、市区町村に対し周知徹底をお願いしたいと思います。
 次に、ヤングケアラー支援についてでございます。
 令和八年度に新たに取り組む内容についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は来年度、多機関連携の取組が進むよう、区市町村におけるコーディネーターの配置をさらに進めるとともに、都が作成したマニュアルを活用して、関係機関で働く職員向けの合同研修を実施するほか、区市町村が実施する研修の支援を行ってまいります。

○東(友)委員 確実に進めていただいているものと認識をしております。
 ヤングケアラー支援は複数の部署にまたがることから、連携会議を開催している自治体もございますが、なかなか進んでいないというお声も伺っております。
 私もかつてヤングケアラーの当事者であったことから、町田市議会議員になってすぐの頃、町田市へヤングケアラーへの支援策を質問したことがございますが、九年前の当時は、たとえ若い世代でも、家族のケアに関することは高齢者支援センターに相談に行ってくださいといわれて、苦笑した記憶がございます。
 その頃は全国的にもほとんど支援がございませんでした。
 今では町田市でも他部門間での連携会議を行い、ヤングケアラー支援をしているところでございますが、まだまだ十分とはいえません。
 都からしっかりと市区町村を支援していただきますようお願いを申し上げます。
 最後に、車の乗り降りにスペースを必要とする障害のある方等が利用する優先駐車区画についてでございます。
 現在、東京都では、優先駐車区画を整備している市区町村に補助を出しており、令和八年度もそのまま継続すると認識をしております。
 しかし、現在の運用ですと、内部障害等、見た目で障害があると分からない方が優先駐車区画を使用する際にクレームが発生する、また利用者間でのトラブルが直接起きてしまう、こういった現状の課題がございます。
 そこで令和八年度中にパーキングパーミット制度の導入をご検討いただくことを求めます。
 パーキングパーミットとは、優先駐車区画等の利用対象者に対し自治体が利用証を交付、交付された方が優先駐車区画等を利用する際に利用証をフロントガラス等に掲示することで適正利用を図る制度でございまして、利用証は公共施設だけではなく、協力を得られた民間企業などでも利用することができます。
 本制度は、令和七年四月現在で四十四府県において導入されており、導入していないのは、北海道、東京都、愛知県のみでございます。
 なお、町田市では導入しており、見た目では分からない障害を持つ方、また難病の方からも、導入されたことについて感謝のお言葉を多くいただいているところでございます。
 ぜひ東京都でもお取組をいただくことを求めまして、以上で私の質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。

○浜中委員長 お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○浜中委員長 次に、議員提出議案第二号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○原委員 お手元に配布されています、東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例について提案説明を行います。
 現在の心身障害者福祉手当制度の対象者は、身体障害者手帳一、二級程度の方、知的障害者で愛の手帳一から三度程度の方、脳性麻痺または進行性筋萎縮症の方です。
 六十五歳以上の方は新規に支給を申請できない制度となっていて、所得制限もあります。また、手当の支給額は月一万五千五百円です。
 今回の条例改正は、新たに精神障害者、難病患者も対象にするものです。これに伴い、制度の名称を障害者福祉手当とします。
 また、障害者手帳を持っている方は、手帳の等級にかかわらず対象にするようにします。
 さらに、六十五歳以上の方が新規申請をできるようにし、所得制限もなくします。支給額は月一万五千五百円から二万二千円に引き上げます。
 施行日は二〇二六年十月一日です。
 提案の理由を説明します。
 障害者は、多くの人が低収入の状況に置かれている一方、他の人と同じように生活し社会参加をするためには、より多くの費用がかかる場面が少なくありません。
 例えば、肢体不自由による歩き方への影響により靴がすり減るのが早い、視覚障害者がスーパーのチラシなどが墨字であるために読めず節約をすることは難しい、移動のためにヘルパーによる支援を利用する際、各種施設の入場料などが二人分かかる場合があるなど、様々な例があります。
 そのため、障害者が他の人と平等に社会生活を送るためには、十分な経済的支援が不可欠です。
 物価高騰が暮らしに深刻な影響を与えている中、都の対策は十分とはいえませんが、子育て世帯には、赤ちゃんファーストプラス、子育て応援プラスといった一定の経済的支援が予算化されています。また、高齢者のシルバーパス制度も一定の改善が進んでいます。
 しかし、障害者への経済的支援については、この間、拡充がほぼありません。そうした中で、障害者福祉手当の充実は重要な課題となっています。
 また、障害者福祉は、身体障害者、知的障害者、精神障害者、難病患者を対象とすることになっているにもかかわらず、障害者福祉手当が精神障害者と難病患者を対象外としている現状は早急に改善する必要があります。
 さらに、障害者手帳の等級によって支給対象外となっている障害者の中にも、働くことができなかったり、賃金が低かったりするなど、障害年金と合わせても暮らしが厳しい人が多くいるため、障害者手帳を持っている人は、手帳の等級にかかわらず障害者福祉手当の対象とする必要があります。
 障害者になった年齢が違うだけで、その他の状況が同じでも福祉手当が受給できるかどうかに違いを設けることに合理的理由はないため、六十五歳以上の新規申請をできるようにすることも必要です。
 負担は能力に応じて、給付は平等にというのが社会保障の原則であり、この立場から、所得制限を設けるべきではありません。
 近年、都の様々な制度で所得制限が撤廃されていますが、障害者福祉手当についても同様に所得制限をなくすべきです。
 さらに、支給額についてですが、都が行った障害者の生活実態の調査でも、年収百五十万円未満の方が身体障害者の約五割、知的障害者、精神障害者の約七割、難病患者の約四割に上るなど障害者の収入は少なく、改善が求められています。
 しかし、障害者福祉手当は一九九六年度以来、三十年間引き上げられていません。物価高騰が暮らしを圧迫し、都が行っている都民生活に関する世論調査でも、暮らし向きが苦しくなったと答えた都民が一九七六年以来五十年ぶりに五割を超える事態となっている中、引き上げは喫緊の課題です。
 以上の理由から、障害者への福祉手当の増額と、対象拡大を行う条例改正案を提出します。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○浜中委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時二十二分散会