厚生委員会速記録第三号

令和八年三月十七日(火曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長浜中のりかた君
副委員長かまた悦子君
副委員長龍円あいり君
理事山口  花君
理事伊藤しょうこう君
理事米倉 春奈君
せりざわ裕次郎君
ひがしゆき君
東  友美君
高野たかひろ君
原 のり子君
岩永やす代君
うすい浩一君
荒木ちはる君

欠席委員 なし

出席説明員
保健医療局局長山田 忠輝君
次長理事兼務谷田  治君
技監感染症危機管理担当部長事務取扱成田 友代君
総務部長加藤 みほ君
企画部長DX推進担当部長兼務吉原 宏幸君
保健政策部長小竹 桃子君
医療政策部長新倉 吉和君
都立病院支援部長鈴木 和典君
健康安全部長中川 一典君
感染症対策部長内藤 典子君
政策推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務犬飼陽一郎君
地域保健担当部長井上 俊治君
医療改革推進担当部長杉下 由行君
医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務宮澤 一穂君
食品医薬品安全担当部長稲見 成之君
感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務西塚  至君
感染症対策調整担当部長小原  昌君

本日の会議に付した事件
意見書について
保健医療局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 保健医療局所管分
・第五号議案 令和八年度東京都国民健康保険事業会計予算
・第八号議案 令和八年度東京都地方独立行政法人東京都立病院機構貸付等事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第七十一号議案 東京都国民健康保険事業費納付金条例の一部を改正する条例
・第七十二号議案 東京都後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例
・第七十三号議案 東京都保健医療局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第七十四号議案 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・第百九号議案 地方独立行政法人東京都立病院機構に対する出資について
・第百十号議案 地方独立行政法人東京都立病院機構定款の変更について

○浜中委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件、決議一件を提出したい旨の申出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。

○浜中委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 令和八年度予算については、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分につきまして、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。
     
令和八年三月十三日
東京都議会議長 増子 博樹
(公印省略)
厚生委員長 浜中のりかた殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十三日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(木)午後五時
     
(別紙1)
厚生委員会
 第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中
        歳出
        繰越明許費
        債務負担行為 厚生委員会所管分
 第五号議案 令和八年度東京都国民健康保険事業会計予算
 第六号議案 令和八年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
 第七号議案 令和八年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
 第八号議案 令和八年度東京都地方独立行政法人東京都立病院機構貸付等事業会計予算
     
(別紙2省略)

○浜中委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、保健医療局関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより保健医療局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、保健医療局所管分、第五号議案、第八号議案、第七十一号議案から第七十四号議案まで、第百九号議案及び第百十号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○加藤総務部長 去る二月十二日の当委員会で要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をご覧ください。
 表紙をおめくりいただき、目次をご覧ください。資料は全部で二十項目となっております。
 それでは、一ページをご覧ください。1、二次保健医療圏別NICU病床整備状況でございます。
 令和八年一月一日現在の各二次保健医療圏におけるNICU病床数を記載してございます。
 二ページをご覧ください。2、療養病床を有する医療施設数及び療養病床数(医療保険適用・介護保険適用)の推移並びに介護医療院の施設数及び定員でございます。
 (1)に、令和六年から令和八年までの各年一月一日現在の療養病床を有する医療施設数及び療養病床数の推移を、(2)に、令和八年一月一日現在の介護医療院の施設数及び定員をそれぞれ記載してございます。
 三ページをご覧ください。被爆者の子の健康診断受診票の交付者数及び健康診断受診状況の推移でございます。
 (1)に、令和二年度から令和六年度までの健康診断受診票交付者数の推移を、(2)に、同期間における一般検査及びがん検診受診者数の推移をそれぞれ記載してございます。
 四ページをご覧ください。4、新型コロナウイルス感染症に関連した死亡者数の推移(月別)でございます。
 令和六年一月から令和七年九月までの新型コロナウイルス感染症に関連した死亡者数の推移を記載してございます。
 五ページをご覧ください。5、保健医療局所管の政策連携団体及び地方独立行政法人における障害者雇用人数及び障害者雇用率の推移でございます。
 令和五年から令和七年までの各団体における障害者の雇用人数及び雇用率の推移を記載してございます。
 六ページをご覧ください。6、都立病院機構の病院における医師の診療科別現員でございます。
 七ページにかけまして、令和八年二月一日現在の各病院における診療科別の現員を記載してございます。
 八ページをご覧ください。7、都立病院機構の病院における職種別現員でございます。
 一四ページにかけまして、令和八年二月一日現在の各病院における職種別の現員を記載してございます。
 一五ページをご覧ください。8、都立・公社病院及び都立病院機構の病院における看護要員の採用者数及び退職者数の推移でございます。
 二一ページにかけまして、令和二年度から令和六年度までの各病院における採用者数及び退職者数の推移を記載してございます。
 二二ページをご覧ください。9、都立病院機構の病院における看護要員の年次有給休暇平均取得日数でございます。
 令和六年度の各病院における看護要員の年次有給休暇平均取得日数を記載してございます。
 二三ページをご覧ください。10、都立病院機構の病院における研修医受入状況でございます。
 二四ページにかけまして、(1)に、令和六年度及び令和七年度の各病院における初期臨床研修医現員を、(2)に、同期間の各病院における後期臨床研修医現員をそれぞれ記載してございます。
 二五ページをご覧ください。11、都立・公社病院及び都立病院機構の病院におけるPFI事業に係る経費の推移及び累計並びに各事業の契約額でございます。
 二六ページにかけまして、(1)に、令和三年度から令和七年度までの各事業における経費の推移及び令和六年度までの累計額を、(2)に、令和八年二月一日現在の各事業の契約額をそれぞれ記載してございます。
 二七ページをご覧ください。12、一般会計繰入金、運営費負担金、運営費交付金及び保健医療公社への運営費補助金(施設整備関連経費以外)の推移でございます。
 三〇ページにかけまして、一般会計繰入金、運営費負担金、運営費交付金及び保健医療公社への運営費補助金のうち、各病院における施設整備関連経費以外の経費の推移を記載してございます。
 三一ページをご覧ください。13、一般会計繰入金、運営費負担金、運営費交付金、保健医療公社への運営費補助金とその施設整備関連経費の推移でございます。
 (1)に、令和四年度から令和八年度までの一般会計繰入金、運営費負担金及び運営費補助金と、そのうち施設整備関連経費の推移を、(2)に、令和四年度から令和八年度までの運営費交付金と、そのうち施設整備関連経費の推移をそれぞれ記載してございます。
 三二ページをご覧ください。14、令和八年度予算案のうち都立病院機構への運営費負担金の項目における令和七年度の項目からの変更点の有無及びその内容でございます。
 変更の有無及びその内容を記載してございますが、変更はございません。
 三三ページをご覧ください。15、都立・公社病院及び都立病院機構の病院における経営指標の推移でございます。
 三六ページにかけまして、入院、外来別に、各病院における令和三年度から令和七年度までの経営指標の推移を記載してございます。
 三七ページをご覧ください。16、都立病院機構における病院間での医師の兼務発令の状況でございます。
 令和八年二月一日現在の各病院における兼務が発令されている医師の所属、兼務先及び人数を記載してございます。
 三八ページをご覧ください。17、都立・公社病院及び都立病院機構の病院における看護要員の離職率(既卒・新卒別)の推移でございます。
 三九ページにかけまして、新規採用された看護要員の採用された年度中の離職率の推移を記載してございます。(1)に、令和二年度から令和六年度までの各病院における既卒の看護要員の離職率を、(2)に、同期間の各病院における新卒の看護要員の離職率をそれぞれ記載してございます。
 四〇ページをご覧ください。18、都立病院機構の病院における専門看護師及び認定看護師の人数及び看護分野の内訳でございます。
 四二ページにかけまして、(1)に、令和八年二月一日現在の各病院における専門看護師の人数を、(2)に、同時点の各病院における認定看護師の人数をそれぞれ看護分野別に記載してございます。
 四三ページをご覧ください。19、都立病院機構の病院における看護要員の夜勤回数の分布でございます。
 四四ページにかけまして、(1)に、令和七年十月の各病院における三交代制勤務の夜勤回数別勤務者数を、(2)に、同期間の各病院における二交代制勤務の夜勤回数別勤務者数をそれぞれ記載してございます。
 四五ページをご覧ください。20、都立・公社病院及び都立病院機構の病院における一直二勤務の実施病院及び実施科の推移でございます。
 四九ページにかけまして、令和三年度から令和七年度までの一直二勤務の実施病院及び実施科を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○浜中委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○龍円委員 よろしくお願いいたします。
 先日の都議会の一般質問で、福島りえこ都議が医療DXについてお伺いいたしました。
 医療機関や患者が必要とする情報を共有し、活用できるよう、東京都が率先して医療DXを進め、情報連携ネットワークを構築することが必要であると考えるという提案に対して、都知事から、都は、全ての医療機関での連携共有や患者、家族の利便性向上に資する新たな情報連携基盤の構築に向けて、来年度、基本構想を策定し、つながる医療の実現に向けて、将来的には全国に展開する基盤とするというような内容の答弁をいただきました。非常に重要な答弁だったと考えます。
 さらに、こちらの委員会で深掘りする質疑をさせていただきたいと思います。
 まずは、現状を確認させてください。
 情報連携ネットワークを構築するに当たっては、そもそも電子カルテというのが必要になってまいります。
 小さめな医療機関では、この電子化というのがなかなかハードルになっているところもあるというふうに伺っているところであります。
 しかしながら、ふだん私たちが行くのはかかりつけ医ということで、身近な小さなクリニックに行くことがほとんどでありますので、こういったところの地域医療、そして近くにある病院、そして大型病院までがスムーズにつながっていくという必要があると考えます。そのためには、身近な医療機関での電子カルテ化というのが非常に重要であります。
 また、情報共有するためには、医療機関で一定の標準化されたフォーマットによってデータのやり取りができるようになるというのも重要であります。
 都では、今年度から令和九年度までの三年間を電子カルテ導入の重点支援期間と位置づけまして、導入率を病院では令和九年度までに、そして医科診療所では令和十二年度までにおおむね一〇〇%とする目標を掲げています。
 目標達成に向けて導入支援の充実強化が必要だと考えますが、今後の都の取組についてお伺いいたします。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都民が質の高い医療を受けられる環境づくりに向けまして、電子カルテを基盤とした医療情報の共有を推進することは重要でございます。
 このため、都は今年度、医療機関向け相談窓口の設置やDX人材の育成支援など、電子カルテの導入支援を強化いたしますとともに、医療DX推進協議会を新設いたしまして、関係者が一体となって取組を進めております。
 現在、国において、電子カルテ情報共有サービスの構築や標準型電子カルテの開発を進めており、国の動きを待っている医療機関が円滑に導入できるよう、都は来年度、国のサービスへの移行を前提としたリース契約につきましても補助対象に追加いたします。
 今後とも、電子カルテの導入前から導入後までの伴走型支援を通じまして、医療機関の電子カルテの導入を一層促進してまいります。

○龍円委員 電子カルテ化を支援しながら、国が開発している電子カルテ情報共有サービスですとか標準型電子カルテへの移行も支援していくというお話がありました。
 医療的ニーズの高い子供がいますと、循環器科とか遺伝科とか耳鼻科、眼科、歯科など、様々な専門家がいる部署に関わる一方で、日常的には風邪を引くこともあるので、地域のクリニックにもお世話になります。
 ここで基礎疾患があると急激に重篤化することがありまして、すぐさまクリニックから大型病院に行かなくてはならないということも度々あります。
 この際に何か手紙みたいなのを持たされまして、この手紙を持って大型の病院に行ったりするんですけれども、これが手紙ではなくて、こういった電子カルテを送付してもらうような形でつながると、あっという間にスムーズな診療につながるのではないかなということでもありまして、こういった動き、非常に注目しておりますし、しっかり進めていただきたいと思います。
 また一方で、医療情報というのを共有していただきますと、レントゲンの撮り直しだったりとかMRIを撮り直すみたいな手間もなくなりますので、大きい目で見てみますと医療費の削減というのも効果が生まれてくると思いますので、今、東京都がやろうとしていることは未来への投資になるのではないかと考えます。
 医療DXをさらに推進していくためには、医療機関と患者の双方にいかにこれが効果的であるかということを理解してもらえることも重要であります。
 都は医療DXの重要性を医療機関や都民にどのように働きかけていくのか、都の取組についてお伺いいたします。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、医療DX推進協議会におきまして、医療機関、患者双方の目線からの電子カルテ導入メリットの周知など、医療DXに関する効果的な啓発活動の重要性についてご議論いただいてまいりました。
 これを踏まえ、来年度、医療DXの効果や取組状況、好事例や支援事業などの情報を医療機関、都民双方へ分かりやすく提供するポータルサイトを構築いたします。
 また、医療DXの意義やメリットを都民向けに発信する動画を作成いたしまして、SNSなどを活用し、プッシュ型の情報発信を行ってまいります。

○龍円委員 ありがとうございます。医療DXの意義などについて発信をしていくということでありました。
 医療費を削減しながらも、より快適で効果的な治療につなげていくことなどを伝えていただけますよう、よろしくお願いいたします。
 また、実際に医療機関を受診したときにどのように快適になるのかというのも、目に見えることも重要だと考えます。例えば、DXの技術を活用して、診療までの待ち時間が長いなどの患者の不安を解消していくことも必要であると考えます。
 都は、患者目線から医療DX推進に向けてどのように取り組むのか、今後の取組についてお伺いいたします。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 医療DXの推進により、医療機関が診療前後の待ち時間の短縮など、患者サービスの充実を図ることは重要でございます。
 このため、都は来年度、都立病院においてデジタルツールを導入した実証実験を実施いたします。実証実験による導入前後を比較した効果検証を踏まえ、課題や必要な取組などを分析いたしますとともに、都内医療機関向けの導入ガイドラインを検討いたします。
 その上で、こうした取組の成果を広く普及し、医療機関の導入を促進することで、患者満足度のさらなる向上につなげてまいります。

○龍円委員 都においては、電子カルテの導入支援、普及啓発、そして患者目線でのサービス向上と、それぞれの取組を進めていくということが理解できました。
 今後はしっかりとつながる医療を実現するという視点で、一体的に進めていただくようよろしくお願いいたします。
 次に、民間病院に対する支援についてであります。
 都が行っている調査において、都内病院のおよそ七割が医業赤字であるなど、急激な物価上昇の影響によって、都内病院の経営、非常に厳しい状況にあるということが確認されました。
 昨年の事務事業質疑でも支援の継続と拡充というのを求めさせていただいたところでありますが、先日の代表質問で、来年度は改めて都内の病院に対する緊急かつ臨時的な支援を実施するとの答弁をいただいたところであります。
 今年度における病院からの申請状況をまずその前にお伺いするとともに、来年度の事業実施に当たっては、病院の経営実態を把握しながら必要な支援を行うべきだと考えますが、見解についてお伺いいたします。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は今年度、入院患者数に応じた支援金を四半期ごとに民間病院へ交付いたします地域医療確保に係る緊急・臨時支援事業を実施しております。
 第四・四半期までの各四半期におきまして、入院実績のあった全ての民間病院から申請を受け付けております。
 今般、国において診療報酬改定等により一定程度の措置が図られたものの、病院運営への効果などを見極める必要がございます。
 このため、都は来年度、全ての民間病院に対し、緊急的かつ臨時的に入院患者一人一日当たり五百円を交付いたしますとともに、国の対応による影響などを把握するため、都内病院を対象とした調査を実施してまいります。

○龍円委員 昨年は、全ての入院実績のある民間病院から申請があったということが分かりました。そして、来年度は金額を増額するとともに、引き続き調査を実施するということでありました。
 支援をしつつ、声やニーズを把握して、それを次の支援策につなげていくという、こういうPDCAサイクルを回していることにも評価をいたします。
 都民の命に直結する救急医療などを担う医療機関は、ほかの医療機関に比べて物価上昇の影響を大きく受けていると伺っております。
 都は来年度、急性期医療臨時支援事業を実施することとしていますが、この事業の支援額の設定の考え方を伺うとともに、より一層厳しい経営状況にある急性期病院に対しては、迅速に支援が届くようにするべきだと考えますが、見解を伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は来年度、物価高騰などの影響を大きく受けている急性期医療を担う民間病院に対しまして、救急車の受入れ実績に応じた臨時的な支援を実施いたします。
 具体的には、入院患者一人一日当たりの交付額について、令和七年度の救急車の受入れ件数が千件未満は六十円、千件以上三千件未満は八十円、三千件以上は百円と設定しております。
 また、現下の病院運営の状況を踏まえまして速やかに支援できるよう、先ほどの緊急・臨時支援事業と同様に、実績に応じて四半期ごとに交付してまいります。

○龍円委員 ありがとうございます。民間病院の支援について、都として引き続き支援を行っていただくということを確認しました。
 代表質問でご答弁いただいたとおり、とりわけ厳しい経営状況にある多摩地域の病院の支援についても、都民ファーストの会の重点要望を踏まえて、施策を拡充いただいていることも高く評価いたします。
 依然として厳しい経営状況が続く中で、六月には診療報酬の改定が行われると聞いております。
 都知事自ら国に対して要望するなどしていただいておりますが、都としても状況を注視しまして、今後の施策立案にも生かしていただきますよう要望させていただきます。
 次に、看護師の人材確保についてお伺いいたします。
 これは福祉分野でも同じことが聞かれているんですけれども、東京都医師会ですとか民間病院から、人材不足の深刻化について救いを求める声というのが届いているところであります。
 看護師確保のために、やむを得ず有料の職業紹介所というのを利用せざるを得ない医療機関が増加していて、ここには高額な紹介手数料を払う必要がありまして、それが経営を圧迫しているというふうに伺っております。
 福祉分野も医療も、どちらも報酬が税金によって担われております。医療分野であれば、それを医療サービスとして活用されるべきところが、こういった人材不足のために手数料として支払われてしまっているというのは、大きな課題だと感じているところであります。
 そんな中、人材のマッチングですとか定着について、都でも取組をしておりますので、それらが十分な機能を果たしていくことができるようにすることも重要であると考えます。
 看護分野では、ナースプラザに非常に注目をし、期待しております。
 ナースプラザでは無料職業紹介事業を実施していますが、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○新倉医療政策部長 都は、東京都ナースプラザを新宿と立川の二か所に設置し、看護職員や看護補助者を対象に、無料で職業紹介を実施しております。
 ナースプラザでは相談員を全て看護職員が担い、復職に向けた準備や求職活動、スキルを身につけるためのアドバイスなど、求職者一人一人の状況に合わせたきめ細かな相談を行っております。
 また、より多くの方の就職につながるよう、再就業に向けた病院や施設での体験型の研修、また就職相談会を開催しております。
 これに加えまして、登録求人施設数が多いハローワークにナースプラザの相談員が赴き、出張相談を実施しております。
 今後、ハローワークとの定期的な情報共有を行うとともに、出張相談の機会を増やすなど、ハローワークとナースプラザとの連携を強化しながら、無料職業紹介による看護職員等の就業支援を推進してまいります。

○龍円委員 ありがとうございます。来年度はハローワークとの連携を強化してしっかり進めていくという話がありましたので、しっかり取り組んでいただけますようよろしくお願いします。
 また、マッチングのみならず、看護職員の離職を防ぐ対策も重要だと考えますが、定着のための取組についてお伺いいたします。

○新倉医療政策部長 都は現在、定着対策として、就業している看護職員の勤務環境の改善や新人看護職員研修への支援などを行うほか、看護職員が再就業後に一定期間就業を継続した場合に、就業定着奨励金を支給しております。
 さらに今年度から、病院が看護職員や看護補助者向けの宿舎を借り上げた場合に補助を実施し、二百三十六病院が活用しております。
 こうした取組を推進し、看護人材の確保、定着を図ってまいります。

○龍円委員 これは重要なことだと思っておりますので、しっかり取組を進めていただけますようよろしくお願いいたします。
 最後に、入院中の子供とその家族に対する支援についてお伺いいたします。
 この委員会でも高野委員が病院入院中の子供とその保護者に対する支援の拡充というのを求めてまいりまして、先日の一般質問では、環境改善のさらなる後押しを図るよう要望いたしまして、都からも一層推進していくという答弁があったところであります。
 入院する子供の中でも、特に大きな病気などで治療している場合などは、親子が抱える不安ですとかストレスというのは相当なものになると思います。
 たまたま我が会派も三人とも、医療的なニーズのある子供がいる委員が参加しているわけなんですけれども、長期にわたる入院などを経験していますと、深刻な病状などから、親が本当に不安だったりストレスだったりを抱えるわけなんですけれども、それが子供に対しても悪い影響というか、不安な思いを抱かせてしまったりというのもあったりします。子供の精神的なケアというのも必要となることが少なくないと考えております。
 時には、親として胸が苦しくなるほど大変な治療や環境に置かれることもありますので、寄り添った支援、本当に求められていると思います。
 入院中の子供やその家族はふだんの生活から離れる状況にありますが、そのような医療環境の下にある子供や家族の状況を捉えて支援につなげていくべきだと考えますが、見解を伺います。

○新倉医療政策部長 入院中の子供やその家族は、慣れない環境の下で大きなストレスを抱えながら治療に当たっており、精神的負担の軽減などの支援が重要でございます。
 こうした支援を行うチャイルド・ライフ・スペシャリストなど、専門的な知識や技能を有する専門職がおりますが、配置は一部の医療機関に限られており、実態を示した調査が不足しております。
 このため、都は来年度、こうした専門職の配置に係る医療機関の実態調査を実施し、医療環境にある子供や家族への療養支援に関する検討を進めてまいります。

○龍円委員 チャイルド・ライフ・スペシャリスト、略してCLSというらしいんですけれども、まだまだ認知度の低い職種だと思います。
 入院や治療といった医療環境にある子供が感じる不安や恐怖、ストレスを軽減して、子供の発達段階に応じた心理的、社会的支援を行うという専門職だと伺っております。
 治療や検査の内容を子供に分かりやすく説明したりですとか、遊びや対話を通じて安心感を提供することで、子供が主体的に治療に向き合えるように支援し、保護者に対しても子供への関わり方について助言を行うなど、家族全体を支える役割も担っていると伺っております。
 子供の心のケアの重要性も高まっていると思いますので、チャイルド・ライフ・スペシャリストは安心して治療を受けられる環境を整える上で欠かせない存在になると思いますので、しっかり進めていただきたいと思います。
 来年度は実態調査をするということでした。国内での取組に着目していただいて調べていただくことも重要だと思うんですけれども、海外に目を向けてみますと、先進事例があると思います。
 アメリカですとかイギリスとか、そういったところも実態を調査していただいて、よい事例を東京で生かしてもらえるように、よい活用につなげていただけますようよろしくお願いいたします。
 以上、私の質問でした。ありがとうございました。

○伊藤委員 それでは、まず地域医療の確保について伺います。
 日本医師会によりますと、令和六年度の医療機関の赤字は、民間病院が六三・九%、国立病院が九二・五%、公立病院は九六・六%を占め、民間、公立ともに極めて厳しい経営状況にあるそうです。
 私の地元の病院にも幾つか事情をお聞きしましたが、どの病院からもかつてないほど経営が厳しいという実情を何度もお聞かせいただきました。
 病院の経営はこれまで、診療報酬の中で各病院の自助努力によって行われてきました。
 都は今年度、令和七年度、緊急的かつ臨時的に支援金を交付して病院経営を支援していますが、改めてその意義について伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内では、全国と比べて民間病院の占める割合が高い中、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫しております。
 本来こうした課題は、診療報酬制度の改善や必要な財源措置を講じるなど、国が対応すべきものでございますが、都は今年度、地域医療を確保するため、緊急的かつ臨時的な対応といたしまして、全ての民間病院を対象に支援金を交付しております。

○伊藤委員 今年度予算措置した支援金は、物価高騰などが病院経営を圧迫しているため、本来国が対応すべきところでありますが、地域医療確保のために実施したことを確認しました。
 さて、この一年間も相変わらず物価や人件費の高騰は続いています。昨年の予算審議の際にも、この緊急、臨時の支援を行いつつ、並行して病院の経営実態もしっかりと調査していくと答弁があったと記憶しています。
 そして、病院の経営については国が責任を持って対応すべき課題という認識の下で、都が実施した地域医療に関する調査の結果を踏まえて、国にどのような提案を行ったのか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都が行っている調査の中間報告におきまして都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなりました。
 これを踏まえまして、昨年十一月、診療報酬の引上げなどを求める国への緊急提言を実施したところでございます。

○伊藤委員 都内の病院も七割が赤字で、物価高騰が病院経営を圧迫していることを踏まえ、昨年、診療報酬の引上げ等を求める国への緊急提言を実施したことを確認しました。
 この提言の直前には高市新内閣が発足し、診療報酬や介護報酬を補正予算で早期に引き上げる考えも表明されました。
 それでは、こうした都の緊急提言などを受けて、医療機関への物価高騰や賃上げ対策として、国においてどのような対応が取られたのか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 国におきましては、医療機関を取り巻く現下の経営環境を踏まえまして、令和七年度補正予算に医療、介護分野における賃上げや物価上昇への対応が盛り込まれております。
 また、次期診療報酬改定では、経営の改善や医療従事者の処遇改善につながるよう、診療報酬本体がプラス三・〇九%とされるなど、一定程度の引上げが図られたところでございます。

○伊藤委員 昨年末の国の補正予算で、医療、介護分野における賃上げや物価上昇への対応が盛り込まれ、また、次期診療報酬改定においては診療報酬本体がプラスとされるなど一定程度の引上げが図られたことを確認しました。
 こうした中で、今都議会定例会における都の補正予算においても、医療機関や介護分野の賃上げや物価高騰に対する支援が既に議決されました。
 そこで、新年度予算についても伺います。
 東京都の新年度予算に向けての都議会自民党からの重点要望項目でも、地域医療確保に係る緊急・臨時支援事業については、昨今の病院経営の厳しい状況に鑑み、国の診療報酬改定状況を踏まえ、令和八年度も支援を継続することを強く求めたところです。
 都は、新年度予算においても厳しい経営状況に置かれた民間病院に対する緊急的かつ臨時的な支援を行うこととしていますが、国の対応への評価と併せて具体的な支援内容について、年間の支援額とともに伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 今般、診療報酬改定等により一定程度の措置が図られたものの、その効果などを見極める必要がございます。
 そうした中で、都は来年度、全ての民間病院に対し緊急的かつ臨時的に、入院患者一人一日当たり五百円を交付いたします。二百床の病院を例にいたしますと、病床稼働率が七五%の場合、年間約二千七百万円の支援となります。

○伊藤委員 新年度では診療報酬改定の効果などを見極める必要があり、民間病院に対し緊急支援を行うことと、その具体的な内容も確認しました。
 そもそも我が国の医療提供体制は、民間と公立の病院と診療所の二層構造で成り立っています。
 病院は、高度な医療に加え、入院や救急などを担い、医師のほか、看護師など多職種が医療を提供しており、人件費や設備投資が大きく、固定費が高いことが特徴であり、また、病院経営の中でも、救急、周産期、小児、外科など、必要な医療ほど赤字になりやすいそうです。
 都内には救急患者を受け入れる民間病院が数多く存在しますが、そうした病院は、地域医療に貢献しているにもかかわらず、物価上昇の影響により経営的に苦しいところが多いという声を聞いています。
 こうした中で、新年度は都民の命に直結する救急医療など急性期医療を担う病院への支援を行いますが、そうした病院へ重点的に支援する理由と具体的な支援内容を年間支援額とともに伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 急性期医療を担う医療機関は、他の医療機関に比べ、長引く物価高騰などの影響を大きく受けております。
 このため、都は来年度、急性期医療を担う民間病院に対する臨時的な支援を実施いたします。
 具体的には、救急車の受入れ実績に応じまして、入院患者一人一日当たり最大百円を交付いたします。二百床の病院を例にいたしますと、病床稼働率が七五%の場合、年間で最大約五百五十万円の支援となります。

○伊藤委員 民間の救急病院の支援内容も確認しました。
 今後とも診療報酬改定や都の緊急支援の実施状況を確認した上で、地域医療が確保できるよう、民間病院の経営にも引き続き注視し、必要な場合には追加の支援も求めます。
 次に、公立病院への支援についても伺います。
 先ほど民間病院への支援について確認しましたが、これらの支援施策の対象とはなっていない公立病院の経営も非常に深刻です。
 都が実施した調査結果でも、公立病院の経営状況は民間病院以上に深刻であり、市長会からも、持続可能な公立病院運営に対する支援として、二次医療を担う中核の公立病院は、物価高騰や人件費増加により極めて厳しい経営状況に直面するとともに、医療従事者の確保が困難になっている、有事の対応も含め、持続可能な医療提供体制を維持するため、各種補助制度の拡充などの財政支援や医療従事者の確保に向けた方策を講じられたいと、支援の充実について強い要望をいただいております。
 そこでまず、都は多摩地域の医療を支える市町村立公立病院の役割をどのように認識しているのか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 市町村公立病院は、多摩地域における基幹的な医療機関として、他の医療機関と連携しながら、地域医療の確保のため重要な役割を果たしております。
 救急医療や小児、周産期医療などをはじめ、地域に欠かせない医療を担っているものと認識しております。

○伊藤委員 多摩地域の市町村公立病院は、基幹的な医療機関として、地域医療確保のため重要な役割を果たしているとの認識を確認しました。
 この多摩地域の基幹的な公的な医療機関が、今、非常に危機的な経営状況に置かれています。
 こうした状況を踏まえ、都は新年度予算でどのような支援、対応を行っていくのか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、公立病院の安定的な運営を支援するため、がんや救急など、提供する医療の内容や病床数等に応じまして、運営費を補助しております。
 来年度は、公立病院の直近の経営状況を踏まえまして、補助金の算定基準となる病床基礎単価を一床当たり百二十二万円から百五十二万円に引き上げてまいります。
 こうした取組によりまして、今後も市町村公立病院を支えてまいります。

○伊藤委員 来年度、都として、民間病院だけでなく市町村公立病院に対しても、運営費の増額など、しっかりと支援を拡充することを確認しました。
 引き続き、民間、公立を問わず病院の経営実態を把握し、必要に応じて国への要望を改めて行うなど、今後の施策に生かしてもらうよう求めておきます。
 次に、在宅療養体制について伺います。
 医療や介護が必要になっても、住み慣れた自宅で医療と介護の専門職による支援を受けながら療養し、自分らしい生活を送ることは大切です。
 昨年には団塊の世代が全て後期高齢者世代となり、今後とも在宅療養に対するニーズはますます高まってくると思います。
 都は、新年度予算で在宅療養体制支援医療機関緊急整備事業を新たに盛り込み、地域で積極的に在宅医療の推進に取り組んでいる医療機関を支援するとのことですが、具体的にどのような取組を対象とするのか伺います。

○杉下医療改革推進担当部長 来年度新たに実施する在宅療養体制支援医療機関緊急整備事業では、在宅療養において積極的役割を担う医療機関による取組が着実に進むよう支援を行います。
 具体的には、訪問診療への同行などによる在宅医療人材の確保、育成の取組や、地域の医療介護関係者が参加する意見交換会や事例検討会の開催など、平時からの様々な職種や関係機関同士の連携強化の取組、そして、在宅医療を行う医療機関のBCP策定支援など災害時を見据えた取組、このような取組を補助対象としております。
 こうした取組により、地域における在宅療養体制の構築をさらに促進していきます。

○伊藤委員 先ほど申し上げたとおり、在宅療養の需要は増えていきますので、しっかり取り組むことを求めます。
 次に、災害時の在宅医療についても伺います。
 令和六年第四回定例会において、災害時でも在宅療養患者の安全確保や在宅医療の提供の継続を図っていくべきという我が会派の提案を踏まえ、令和七年度から九年度までの三か年間を対象期間とする災害時在宅医療提供体制強化事業が実施されています。
 そこで、本事業について、新年度はどのように取り組んでいくのか伺います。

○杉下医療改革推進担当部長 今年度から開始した災害時在宅医療提供体制強化事業では、訪問診療を行う医療機関等の災害対応力強化に向けたセミナーを開催し、三百七十名が参加しました。
 また、在宅医療における災害対応体制の構築に取り組む区市町村として、葛飾区と国分寺市の二つの自治体を選定してモデル事業を開始し、今年度は地域の実態把握や課題抽出等を実施しております。
 来年度は、引き続きセミナーを開催するとともに、モデル事業において災害時の医療提供を継続するための対応策の検討やBCPの策定に向けた取組を進め、災害発生時における継続した在宅医療提供体制を確保していきます。

○伊藤委員 平常時の在宅療養体制の確保と併せて、災害時に備えておくことは極めて重要です。いつ起きるか分からない大地震や頻発化する風水害に備えておくことを求めます。
 次に、災害時の食品衛生対策について伺います。
 食品の安全確保は、平時であれ非常時であれ、人の健康を保つ上で重要な課題です。地震や風水害などの自然災害はいつ起きるか分からず、季節や現場の状況に応じての対応が求められます。
 そして、災害時に困難な状況に陥った被災者は心身ともに疲弊しており、また病気やけがのリスクもあるので、食品の安全確保も災害対策や被災者支援につながります。
 現在改定中の食品安全推進計画の中でも、災害発生時の食品衛生対策の現状と課題と今後の方向性が盛り込まれているようです。
 都は、新年度において災害時の食品衛生対策に係る人材育成事業を実施することとしていますが、本事業を実施する背景について、まず伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 保健所等で食品衛生の業務を担う食品衛生監視員は、食中毒の発生を防止するため、通常時は飲食店への監視指導などを行っており、大規模災害時には、避難所や炊き出し等に対する衛生管理の助言指導など、災害時特有の業務を行うことになります。
 能登半島地震では、被災地に食品衛生監視員を派遣し、電気や衛生的な水が十分に確保できない状況で、安全に食事を提供する上での課題を具体的に確認いたしました。
 こうしたことを踏まえ、首都直下地震などの大規模災害時においても円滑に業務を遂行するため、食品衛生監視員の災害時の対応力を強化する必要があると考えております。

○伊藤委員 災害時の食品衛生については、過去の震災などの課題を教訓に、今後発災が予想される首都直下地震などで対応力の強化の必要性から、人材育成を進めることを確認しました。
 それでは、食品衛生監視員を育成するとのことですが、具体的にどのような取組を行うのか伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、特別区や保健所設置市とも連携し、災害時における食品衛生監視員の対応マニュアルを来年度作成いたします。
 作成に当たっては、災害時のインフラ被害などに伴う食品衛生上の課題を整理し、避難所や炊き出し、キッチンカーなど、対象ごとに発災時のフェーズを踏まえたマニュアルを取りまとめます。
 また、このマニュアルを用いて保健所等の食品衛生監視員を対象とした研修を実施し、各職員の知識や技能を深め、災害時の対応力のレベルアップを図ってまいります。
 これらの取組により、都として、過去の事例を踏まえた実効的な食品衛生管理方法を共有し、災害時に適切に対応できる体制を整えてまいります。

○伊藤委員 災害時における食品衛生監視員の対応マニュアルを新年度作成して、対応力のレベルアップを行うことを確認しました。
 さて、災害時を想定し、各自治体では定期的な防災訓練が行われています。
 食品衛生監視員の対応マニュアルの作成や研修も大切ですが、同時に、実際に被災した際に現場での対応を想定した訓練も大事です。
 よって、災害時の対応能力を向上させるため、食品衛生対策の訓練も行うべきと考えますが、見解を伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 都の保健所の食品衛生監視員は、これまでも管内自治体のニーズを踏まえ地域の防災訓練に参加し、自治体との連携強化などを図ってまいりました。
 今後もこうした取組を進めるとともに、新たに作成するマニュアルを活用した実践的な訓練についても検討してまいります。

○伊藤委員 給水が十分でなく、手や食器が洗えないなど、平時とは異なる状況になり得る災害時の食品安全に取り組むように求めておきます。
 次に、モバイルファーマシーについて伺います。
 三月六日、災害時の医薬品供給体制強化のために計画したモバイルファーマシーが導入されたことを保健医療局から報告を受けました。
 モバイルファーマシーについては、我が会派からも導入を提案し、本委員会でも導入への準備状況を注視してきましたので、順次確認します。
 都は車両の保管場所を昨年から調整してきましたが、なぜ東京都立川地域防災センターに保管することにしたのか、まず伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、モバイルファーマシーの保管場所について検討を重ね、今月、東京都立川地域防災センターに配備いたしました。
 立川地域防災センターは、地理的に東京のほぼ中央に位置し、都内全域への円滑な出動が可能でございます。
 また、セキュリティが確保され、安全に車両を保管できることなどから、車両の保管場所といたしました。

○伊藤委員 能登半島地震で有効活用された実績も踏まえ、都内全域に出動可能な場所に位置する立川地域防災センターに配備したことを確認しました。
 さて、私の地元八王子で運用されているモバイルファーマシーは、東京薬科大学が所有し、大学と八王子薬剤師会と八王子市の三者で連携協定を締結して、相互に協力することで、災害発生時にとどまらず、平時における防災訓練への参加や医薬品の適正使用の啓発などを行っています。
 今回都が導入したモバイルファーマシーの運用は東京都薬剤師会に委託するとのことですが、平常時はどのように活用するのか伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 災害時にモバイルファーマシーを円滑に活用するためには、災害対応に当たる薬剤師が平時から訓練を実施し、運用方法を習熟しておくことが重要でございます。
 このため、都は東京都薬剤師会と運用に関する協定を締結し、薬剤師会と共に運転や設備の操作手順に関する訓練を定期的に実施するほか、区市町村と合同で行う防災訓練でも積極的に活用してまいります。
 また、モバイルファーマシーへの都民の理解を深めるため、薬剤師会が各地域で行うイベントで車両を展示するなど、啓発活動においても活用してまいります。

○伊藤委員 平常時については、東京都薬剤師会と協定を締結して、防災訓練、都民への啓発活動でも使用することを確認しました。
 それでは、導入の主たる目的である災害時には、モバイルファーマシーをどのように運用するのかも伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 都内で災害が発生した場合には、東京都災害薬事コーディネーター等と連携しながら被災状況の収集を行い、薬局が機能していない地域に都のモバイルファーマシーを出動させます。
 派遣先では、訓練を受けた薬剤師を中心に、区市町村や現地の医療救護班等と連携し、医療救護所においてモバイルファーマシーを用いて災害処方箋に基づく調剤や医薬品の提供を行います。
 また、被災状況に応じて、東京薬科大学、八王子市及び八王子薬剤師会が協力して運用しているモバイルファーマシーとも連携して、被災地の医薬品供給体制を確保するほか、大規模災害時には他県で運用されている車両の派遣も要請して対応いたします。

○伊藤委員 災害時での活用や八王子のモバイルファーマシーとの連携も確認しました。
 災害は起きないことが一番いいのですが、いざというときにしっかり活用できるように点検や訓練などを継続するよう求め、質問を終わります。

○岩永委員 それでは、まず食の安全施策について伺います。
 今年一月に東京都健康安全研究センターを視察し、改めて都民の食の安全を支える現場の重要性を実感いたしました。同センターは、一九四九年に都立衛生研究所として創設され、二〇〇三年に健康安全研究センターに再編された施設です。
 まず最初に、東京都健康安全研究センターの意義と役割について伺います。

○中川健康安全部長 健康安全研究センターは、地域保健法に基づく地方衛生研究所でありまして、都民の生命と健康を守る科学的、技術的拠点でございます。
 センターでは、食品、医薬品、飲料水などの安全性を確保するとともに、感染症などの健康危機に備えるため、試験検査、調査研究のほか、専門職員の研修、公衆衛生に関する情報の解析、事業者の監視指導などを行っております。

○岩永委員 視察では、食品衛生に関するモニタリングを都内の大規模製造や広域にわたる流通業者に対して毎年実施していることですとか、スーパーへの立入検査など、消費者に近い場所でラベルなどの表示の監視なども行われているという、そんな様子も伺いました。
 また、センター内の各ラボでは、残留農薬や添加物、また放射性物質、細菌などの有無や基準値など、専門性の高い検査が行われている様子を見ることができました。
 こうした地道な検査と研究の積み重ねが、都民の当たり前の安心を支えているということを強く感じました。
 そういった中で、社会は目まぐるしく変化をしてまいります。そのような中、ゲノム編集食品やPFAS、香りの害、香害など、社会の変化に伴って生じる新たな化学物質や課題に対して、健康安全研究センターの技術と知見を活用して、独自の研究を重ねてデータを蓄積していくということが大事です。
 センターの取組について伺います。

○中川健康安全部長 センターでは、平常時から高い精度で試験検査を実施するとともに、検査の効率性や迅速性を高めるため、新たな検査法の研究を行っております。
 また、都民の健康に影響する未知の脅威などを早期に発見するための検査体制の構築にも取り組んでおります。
 こうした研究は、外部の有識者等で構成される研究評価会議での評価を得ながら実施しており、研究結果につきましては毎年度ホームページで公表しております。

○岩永委員 センターのホームページの方では、健康影響の予見される微生物や化学物質について、先行的な実態調査を行うというように明記をされております。
 食品衛生や薬品、化粧品、有害化学物質、感染症など、センターが担う分野は多岐にわたりますので、都民の生命と健康を、予防原則、そして未然防止の視点で守る拠点としての重要性はますます高まっております。
 人員確保や設備の維持更新も含めて、しっかりと予算を充てて運営していくことを要望いたします。
 続きまして、PFASの食品測定について伺います。
 有機フッ素化合物、PFASは、一度環境に放出されると分解されにくく、体内にも蓄積されやすい性質を持ちます。
 PFASによる環境汚染と健康影響への懸念が全国で高まる中、水や空気だけでなく、日々の食事を通しても暴露が起こり得ることから、昨年十一月の事務事業質疑で、予防原則と未然防止の観点から、PFASの食品汚染調査を要望いたしました。
 来年度の取組について伺います。

○中川健康安全部長 都は、食事を介して摂取するダイオキシン類や農薬などの化学物質の量について、トータルダイエットスタディーと呼ばれる手法を用いて継続的に調査を実施しております。
 本調査では、都内で購入した食品を用いて、都民の平均的な食事から体内に摂取する化学物質の量を推計し、継続的に摂取しても健康に影響が出ないとされる指標値と比較することで、健康への影響を評価しております。
 昨年度、PFOS及びPFOAについて、国が指標値となる一日当たりの摂取量を示したことから、今後、都の調査の対象物質に追加し、その結果を都民に公表いたします。

○岩永委員 大事なご答弁をいただきました。
 来年度からPFASの食品調査が始まることは、都としても大きな一歩です。都の技術力と知見を生かして、実態把握とデータの蓄積を期待します。
 そこでまず、分析対象とするPFASの範囲について伺います。PFOS、PFOA以外の新規のPFASも含めて、どこまで広く把握する方針なのでしょうか。教えてください。

○中川健康安全部長 本調査は、食事から摂取する化学物質の推計量について、指標値と比較して評価を行うものであり、これまでも指標値等が明確となっている化学物質について調査をしております。
 令和六年六月、国の食品安全委員会は、有機フッ素化合物のうちPFOS及びPFOAについて指標値を示したことから、これらの物質について評価が可能となりました。
 今後、分析方法などをさらに検証した上で、PFOS及びPFOAを本調査の対象物質に加えることとしております。

○岩永委員 現時点では、国の指針値が示されたPFOS、PFOAのみが対象ということですが、都内の地下水からは、PFHxSなど、ほかのPFASも高濃度で検出をされております。
 国の動向を待つだけではなく、都として実態把握に向けた検討を進めることが重要と考えます。検討委員会での議論を引き続き求めます。
 次に、予防原則の視点から、子供や妊産婦などへの影響評価について伺います。
 体の小さい子供や妊産婦は、成人の摂取量とは異なる摂取量を設定するなどの対応が必要と考えますが、調査方法や影響評価はどのように行われるのでしょうか。

○中川健康安全部長 この指標値は、人が一生涯にわたって食品から取り続けても健康に影響が出ないと推定される量であり、子供や高齢者などにも共通して適用できる体重当たりの摂取量となっております。
 指標値は、成人と子供の個体の違いなどに着目した研究も含め、様々な知見を踏まえて設定されており、この指標値と推計した摂取量とを比較することにより、年齢層にかかわらず評価が可能と考えております。

○岩永委員 国の指標値を用いてやっていくということですので、そういったご答弁になるのかなとは思いますが、一方では、成長過程にあって体の小さい子供や妊産婦は、成人とは異なるリスクも同時に持っておりますので、都としても、こういったことも踏まえてより丁寧なリスク評価の視点を持ち続けていくということも求めておきます。
 次に、調査結果の公表と活用について伺います。
 食品別の結果など、分かりやすく公表できることが必要と考えますが、どのように調査結果を公表していくのか伺います。

○中川健康安全部長 本調査は、都民の食生活に関する調査を基に平均的な食事内容を把握し、現在、魚介類や米、米加工品など、合計十四の食品群ごとに化学物質の摂取量を推計しております。
 調査結果については、専門家で検証の上、総摂取量、食品群ごとの摂取量、健康への影響などをホームページ等で分かりやすく公表しており、今後も適切に対応してまいります。

○岩永委員 調査結果、十四の食品群ごとに公表をしていくということです。
 どういったものを食べるとどういう影響があるのかということも、より具体的にその表を見ると理解も進んでいくのかなというふうに思いますので、分かりやすく、また速やかに、都民にはしっかりとお伝えし、広く周知をしていくようにお願いをいたします。
 また、今回の食品の調査は大きな一歩と考えますが、空気や水、食品など、あらゆる形でPFASは体内に取り込まれます。人体への影響について、経年的な調査とデータが必要です。
 血液検査の実施について、これまでも求めてまいりましたが、今後どのように検討していくのか伺います。

○中川健康安全部長 国の専門家会議では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が生じるかについては明らかでなく、血中濃度に関する基準の設定や血液検査のみによる健康影響の把握は困難としております。

○岩永委員 どの程度の血中濃度でどのような健康影響が出るということが分からないからこそ、予防原則という視点に立って、将来の健康影響を見据えたデータの蓄積が今から必要なのではないかと考えます。
 東京都には医療機関もありますし、連携した検査体制の検討についても、これまでも要望してきていることですが、十分に可能ではないかと思っております。
 こちらについても、国の動向を待つのではなく、都としての対応をしっかりと検討していくということを求めまして、この質問を終わります。
 次に、在宅療養者支援について伺います。
 団塊世代が七十代後半を迎え、まだまだお元気な方が多いですが、今後は住み慣れた我が家で暮らしながら療養したいという在宅療養者のニーズは確実に増加をしていきます。
 そうした中で、二十四時間対応の在宅療養体制の確保は喫緊の課題です。本人や家族が安心して在宅療養を選択できるためには、まずは地域での体制整備が不可欠です。
 そこで、都内の訪問診療を行う医療機関の数と、そのうち二十四時間対応している在宅療養支援病院と在宅療養支援診療所、それぞれの数を伺います。

○杉下医療改革推進担当部長 都内で訪問診療を実施している医療機関数は、令和五年度において病院百九十三か所、診療所二千三百二十六か所であり、そのうち二十四時間体制で在宅医療を提供する在宅療養支援病院は百六十九か所、在宅療養支援診療所は一千六百七十五か所となります。

○岩永委員 訪問診療を行う医療機関は一定数ありますが、二十四時間対応となると負担は大きく、医療機関の努力だけでは限界があります。この数を増やしていくためにも、都によるバックアップは重要ですし、地域の在宅療養体制を支える鍵となります。
 新年度の新規事業として、在宅療養体制支援医療機関緊急整備事業が計上されております。今回の事業は、二十四時間対応や多職種連携の状況など、地域でどのような役割を担う医療機関を対象としているのでしょうか。

○杉下医療改革推進担当部長 来年度新たに実施する在宅療養体制支援医療機関緊急整備事業は、自ら在宅医療を提供するとともに、他の医療機関の診療支援などを行う在宅療養において積極的役割を担う医療機関として都が指定した医療機関を対象としております。

○岩永委員 対象は、在宅療養において積極的役割を担う医療機関ということです。
 現在の時点で二百九十一か所あるとお聞きをしておりますが、地域の中核としての役割を期待する一方で、地域偏在という課題もあります。
 そこで、在宅療養において積極的役割を担う医療機関はどのように指定しているのでしょうか。また、地域偏在を是正する観点をどのように反映していくのか伺います。

○杉下医療改革推進担当部長 在宅療養において積極的役割を担う医療機関は、訪問診療を行う医療機関数や二十四時間対応の状況など地域の実情に応じて、各区市町村が地域の関係者と協議した上で都に推薦し、都が指定しております。

○岩永委員 各市区町村が地域の関係者と協議をした上で、都に推薦をしていくということです。
 地域ごとの社会資源や実情を踏まえて決めていく仕組みとなっていることは、地域偏在是正のためにも大事だと思います。不足する地域で何が課題となっているのか、どのような支援があれば増やせるのか、酌み取りながら進めていただければと思います。
 そこで、この事業では、在宅医療を担う医療機関が他の医療機関を支援する取組を強化するとのことですが、具体的にどのような支援を想定しているのでしょうか。人的支援であったり相談支援、また情報共有など、想定される取組をお示しください。

○杉下医療改革推進担当部長 本事業では、補助対象となる医療機関が実施する訪問診療への同行などによる人材の確保、育成や、災害時も見据えた様々な職種や関係機関同士の連携強化などの取組を支援します。

○岩永委員 人材の確保と育成は、在宅療養体制整備の部分です。また、災害時の対応は平常時の体制が整っていることが前提ですので、ご答弁にあった連携強化により多職種の連携が底上げされることを期待いたします。
 そして、既に市区町村でも在宅療養支援の事業が実施されておりますが、市区町村の事業との役割分担はどのようになるのか伺います。また、事前の周知はどのように行われるのでしょうか。

○杉下医療改革推進担当部長 現在、都内の区市町村が主体となって在宅療養体制の構築を進めています。
 都は、区市町村による在宅療養体制の構築を支援する役割を担っており、本事業により在宅療養において積極的役割を担う医療機関を支援し、区市町村による体制構築を促進します。
 本事業の実施に当たっては、既に全ての地区医師会と区市町村が参加する連絡会で事業の概要をお知らせしており、今後、事業の詳細を対象となる医療機関に周知するとともに、改めて全区市町村に情報提供いたします。

○岩永委員 在宅療養の現場であり、実情を把握する市区町村が主体となることは今後も変わらないと思いますが、この事業を進める中で、地域の中で人材確保や多職種間のコミュニケーションが深まって、情報共有が進むというような効果も期待をしております。
 地域包括ケアの実現に向けて、都と市区町村が一体となった取組を進めていくことを求めて、質問を終わります。

○かまた委員 それでは初めに、がん対策についてお伺いをいたします。
 がんに罹患をし、不安や戸惑いを抱える患者の方々をサポートする上で、一人一人に必要な情報を届けることは重要な取組であります。
 そのため、都はがんに関する情報を一元的に提供するがんポータルサイトを運営し、昨年の四月より必要な情報を容易に入手できるようリニューアルを行い、周知してきたと伺っております。
 そこで、リニューアル後の東京都がんポータルサイトについて、現在までの閲覧状況及び周知の状況について答弁を求めます。

○杉下医療改革推進担当部長 東京都がんポータルサイトは、昨年四月二十一日にリニューアルオープンし、トップページの閲覧数は二月末現在で三万九千四百二十四回と、令和六年度の二万四千五十二回より増加しています。
 サイトへの流入方法は、検索エンジンからが約七四%と一番多く、次いでQRコードなどからが約一八%となっています。
 また、アクセス端末は、スマートフォンからが約五七%、パソコンからが四二%となっています。
 利用を促進するため、サイトを紹介するA4判のチラシ等を作成し、都内全病院や区市町村などに配布したほか、SNSも活用して周知を図っております。

○かまた委員 SNSでの広報を含めまして、周知にしっかりと取り組んでくださっていることがこの数字に出ていることが分かりますし、また、これだけ情報を求めている方々も多いことから、この情報の内容をさらに工夫する必要があると考えます。
 都議会公明党は、効果的な情報提供をさらに進めるため、令和七年の第三回定例会の一般質問において、がん患者が現在置かれている状況に合わせて提供される備えの情報をマップ形式にした、いわゆる防がんMAPの東京都版の作成について提案をさせていただきました。そして、局長より、今後、防がんMAPなど民間団体の取組も参考に、患者や家族にとってさらに分かりやすい情報提供に努めていくとの答弁を得たところであります。
 そこで、今後の東京都がんポータルサイトの取組についてお伺いをいたします。

○杉下医療改革推進担当部長 都は来年度、防がんMAPを参考にした啓発資材を新たに作成し、都内医療機関や区市町村などに配布いたします。
 加えて、東京都がんポータルサイトにも、治療の段階ごとに地図上に整理し、がん患者やその家族が知りたい情報を掲載した新規ページを作成いたします。
 引き続き、患者や家族にとって分かりやすい情報提供に努めてまいります。

○かまた委員 ぜひ引き続きの取組をよろしくお願いいたします。
 次に、女性のがん検診受診応援事業について質問をいたします。
 公明党はこれまで、がん教育、AYA世代のがん患者支援等、がん対策に力を入れるとともに、特に女性特有のがんにつきましては、早期発見、早期治療を促進する観点から、検診率向上に向けた取組について質問を重ね、都は、インフルエンサーの起用やSNSでの発信など、広報に努めております。
 来年度、都は、女性のがん検診受診応援事業を立ち上げ、子宮頸がんと乳がんの検診受診者に対して健康グッズ等を提供することとしておりますが、改めて、本事業の実施の背景と目的についてお伺いをいたします。

○小竹保健政策部長 現在、国は、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん及び子宮頸がんの五つのがん検診を推奨しており、都はこれらのがん検診の受診促進に取り組んでおります。
 そのうち子宮頸がん及び乳がんにつきましては、他のがん検診と比べて受診率が低い状況にあることなどから、受診を一層後押しする必要がございます。
 このため、受診の動機づけとなるインセンティブを付与することにより、これらのがん検診の受診率向上を図ることを目的に、本事業を実施することといたしました。

○かまた委員 受診率が低いところに着目した取組であるということで、その効果には大いに期待をするところであります。
 がん検診の受診促進策は、普及啓発などの取組を行い、その成果を次の取組に生かしていくサイクルを続けていくことが重要であり、今回の新規事業においても、次につながる視点を持って進める必要があると考えます。
 そこで、女性のがん検診受診応援事業を今後のがん検診受診率向上施策に生かせるように取り組むべきと考えますが、見解を求めます。

○小竹保健政策部長 今後の施策の検討に役立てるため、本事業の実施に当たっては、健康グッズ等のインセンティブを申し込む方を対象としてアンケート調査を実施いたします。
 アンケートでは、がん検診の受診歴、受診に至ったきっかけや配慮してほしい事項など、受診行動に関する実態やニーズを把握いたします。
 これらの結果につきまして、年代別の傾向等を踏まえ、整理、分析を行い、女性のライフステージに応じた普及啓発など、今後の受診促進の取組に生かしてまいります。

○かまた委員 把握したニーズに応えられるように、来年度以降のことにはなりますけれども、必要な予算も生じてくるかと思いますので、ぜひ引き続き受診率向上に向けた取組をよろしくお願いいたします。
 次に、民間病院支援について質問したいと思いましたけれども、質問が大分重なりましたので、要望だけさせていただきたいと思います。
 この診療報酬改定だけではカバーし切れないところを見据えまして、来年度も都として独自の支援を進めていくとのことです。
 答弁にもありましたように、診療報酬改定の効果等をよく見極めていただきまして、民間病院への今後の支援も継続していただきたいと思います。
 また、急性期医療は都民の体や命を守る上で重要な存在であります。しかしながら、物価高騰の影響を受けやすいという、そういう特徴もございます。
 都は来年度、救急車の受入れ実績に応じて支援を実施するとのことですけれども、ぜひ今後も、現場の医師会などのお話もしっかり聞きながら、都民の皆様が安心して医療を受けられるような体制の維持を進めていただきますよう要望させていただきます。
 続きまして、動物愛護の理解促進についてお伺いをいたします。
 都議会公明党が五年前の都議選公約、チャレンジエイトに掲げ、何度も都に求めてきました動物保護機能つきの新たなセンターが、私の地元板橋区に整備をされることが決まりました。
 先日の住民説明会では、整備の方向性のほか、新たなセンターでは致死処置を行わないことなども説明したと伺っております。
 この新たなセンターが地域住民に親しまれ、動物保護の観点からも充実したセンターになるよう、応援をしていきたいと思っております。
 そこでまず、新たなセンターでは、動物の保護、譲渡の機能を強化する必要があると考えますが、どのように強化していくのか見解をお伺いします。

○中川健康安全部長 新たな動物愛護相談センターは、飼育スペースを十分確保するなど、動物福祉に配慮した飼養環境を整備いたします。基本的には、一頭ごとにスペースを確保し、犬や猫のストレスに配慮した飼養を行うほか、感染症防止の設備や治療設備の充実を図ります。
 また、保護した動物を自由に見学し、譲渡につなげるスペースや、ボランティア団体との合同譲渡会が開催できるスペースなどを確保いたします。
 業務を担う獣医師の職員に対しては、今年度開始した獣医系大学との共同事業により、最新の治療などを大学教員から学ぶ実技研修を計画的に行い、保護動物に対する治療技術のさらなる向上を図ってまいります。
 新たなセンターでは、著しい衰弱等によりやむを得ず行う獣医療としての致死処置については行わず、強化した機能の下で動物譲渡の取組を一層推進してまいります。

○かまた委員 今のご答弁にありましたように、致死処置を行わず、動物譲渡の取組を一層推進するなど、飼養環境が充実することがよく分かりました。
 また、新たなセンターは、地域に親しまれるセンターであることが求められます。
 そこで、新たなセンターにはアミューズメント性を持たせ、多くの都民が訪れ、楽しめるような施設にしてほしいと考えます。また、地域に受け入れられる施設にしてほしいと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○中川健康安全部長 動物愛護相談センターの移転を予定している板橋区仲町の旧板橋看護専門学校の跡地は、最寄り駅からのアクセスがよい場所にあります。こうしたメリットを生かし、多くの都民が訪れ、動物との触れ合いや命の大切さを学ぶことができる、明るく、開かれた、楽しい施設としていく予定でございます。
 具体的には、猫と触れ合うことのできるスペースを設けるほか、絵本を通じた文化交流等に取り組む板橋区と連携し、絵本により子供が命の大切さを学べる場所を設けます。区のこども動物園と連携したイベントなどについても検討してまいります。
 また、地域への貢献につきましては、多目的ホールの開放や地域の防災対策への協力などを考えており、今後、地域の方々の意見を丁寧に聞きながら、具体的に検討してまいります。

○かまた委員 地域の皆様と共に、この新センターの開設を楽しみにしております。
 ぜひ、地域の防災対策への協力を含めまして、地元の方々との連携をこれからも大事にしていただきながら、このセンターの建設を進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 最後に、眠り方改革キャンペーンについて質問をいたします。
 睡眠の重要性につきましては、都議会公明党は令和六年厚生委員会、そして、他局への質疑にはなりますが、令和六年予算特別委員会などで質疑を重ねてまいりました。
 そして、都は、ポータルサイト、とうきょう健康ステーションで、都民が簡単にアクセスできるセルフチェックツールを構築しておりまして、私も拝見しましたけれども、とても分かりやすい構成で情報が発信をされておりました。
 都は、来年度予算案に眠り方改革キャンペーンの経費を盛り込みました。
 そこで改めて、都民が質のよい睡眠を取り、睡眠による休養感を得るための普及啓発について、都の取組をお伺いいたします。

○小竹保健政策部長 睡眠は心身の健康を保つための大切な生活習慣であり、都は、東京都健康推進プラン21において、対策が必要な分野の一つに位置づけております。
 来年度は、睡眠に関する都民の意識や行動の変容を一層促すため、睡眠の重要性などを訴える動画を作成し、SNS等を活用して発信するほか、専門家が世代ごとの課題や対応策などについて分かりやすく解説する講演を配信いたします。
 また、一定期間望ましい睡眠習慣の実践を継続した方に抽せんで景品を提供する都民参加型キャンペーンを、企業と連携して実施いたします。
 こうした取組により、適切な睡眠に向けた生活習慣の定着を促進し、都民の健康の維持向上を図ってまいります。

○かまた委員 都民の参加型のキャンペーンには期待をするところでありますけれども、睡眠は、子供や成長期、また現役世代など、世代によって必要な睡眠時間が異なります。特に中学生、高校生が中心の思春期は夜更かしが多くなる時期である一方、睡眠不足が心身の成長や体調不良に影響を及ぼすことも懸念をされます。
 また、社会に出る前に子供たちが睡眠について正しい認識を持つことは重要であると考えます。
 そこで、思春期に当たる世代や保護者に向けて、よい睡眠に向けた生活習慣の知識や情報の普及を図ることが必要だと考えますが、都の見解を求めます。

○小竹保健政策部長 都は、健康づくりに関するポータルサイトであるとうきょう健康ステーションを通じて、朝食を取ることや就寝前にスマートフォンを控えるなど、適切な睡眠に向けた工夫について広く都民に周知しております。
 特に成長期である思春期の世代は、規則正しい生活習慣による適切な睡眠時間の確保が必要であることから、来年度の眠り方改革キャンペーンにおいて、専門家による講演動画を作成し、思春期に多い睡眠不足の要因や睡眠習慣を整えるための知識や情報を発信いたします。
 こうした睡眠に関する取組を推進することで、健康的な生活習慣の形成を支援してまいります。

○かまた委員 専門家によります講演動画につきましては、例えば学校の授業等でも活用していただきますよう、動画の構成時間等を工夫していただくことを最後に要望させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。

○原委員 日本共産党の原のり子です。二つのテーマで質疑を行います。
 最初に、ドクターヘリの運休について伺います。
 三月は十七日間休止、四月以降の事業者も決まらず、運航の見通しは立っていません。このことによる都民への影響はどうなのか伺っていきます。
 まず、ドクターヘリの役割とこれまでの運航状況について伺います。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリは、医師と看護師が搭乗して速やかに重症、重篤な患者の下に赴き、必要な治療を行いながら救命救急センターに搬送する役割を担っております。
 運航を開始しました令和四年三月三十一日から令和六年度末までの搬送実績は、七百九十七人でございます。

○原委員 三年間で七百九十七人ということで、単純に割り返せば年二百六十五人ということになります。この人数の人たちが、ドクターヘリが休止になってもカバーできるのかということになると思います。
 それで、七百九十七人の地域の内訳を教えてください。

○新倉医療政策部長 約三年間の実績でございます七百九十七人の出動地域別の内訳は、最も多いのが町田市で二百四人、次いで八王子市が百八十三人、その他が四百十人でございます。

○原委員 町田、八王子が多いということです。
 ドクターヘリの出動運用地域は十三市三町一村ですけれども、改めて伺いますが、この十七自治体を対象にした理由はどういうことだったのでしょうか。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの出動運用地域については、医療関係者や学識経験者、区市町村、東京消防庁などで構成する救急医療対策協議会における議論を踏まえ、救命救急センターの位置や距離などから、ドクターヘリによる搬送が救急車による搬送と比べて有用性があると判断される地域で運用することといたしました。

○原委員 今までの運用実績を踏まえて、休止中の対応をしていくということが大切だと思います。
 ドクターヘリ休止中の代替策は、主に消防ヘリ、ドクターカーということですけれども、ドクターカーの運用拡大をするとしています。これはどういう意味でしょうか。

○新倉医療政策部長 ドクターカーは、ドクターヘリと同様に、医師が同乗して救急現場に赴くものであり、ドクターカーを有する救命救急センターでは、地域の状況に応じて運行地域を定めております。
 都は、ドクターヘリの運航休止期間中の対応の一つとして、ドクターカーの運行地域の拡大に向けて、多摩地域の救命救急センターと具体的な調整を進めております。

○原委員 より広い地域にドクターカーで行ってもらうということになりますが、では、現在、都内でドクターカーを保有している救命救急センターは何か所でしょうか。そのうち多摩地域では何か所ですか。
 また、運用方法はどのようになっているか伺います。

○新倉医療政策部長 現在、東京消防庁と覚書を締結し、都内でドクターカーを保有する救命救急センターは十か所でありまして、そのうち多摩地域は五か所でございます。
 それぞれの救命救急センターでは、東京消防庁からの要請に基づきドクターカーを出動しております。

○原委員 多摩地域の救命救急センターは八か所です。そのうちドクターカーがあるのは五か所ということでした。
 ドクターカーのない救命救急センターはどこになりますか。

○新倉医療政策部長 杏林大学医学部付属病院、公立昭和病院及び市立青梅総合医療センターの三つでございます。

○原委員 杏林大学、公立昭和、市立青梅総合医療センターということで、どの病院も地域の中で重要な役割を果たしている病院です。
 それぞれの状況に応じてドクターカーを持つかどうかをそれぞれの病院が決めているんだと思いますが、多摩地域で保有しているのは五か所で、西多摩地域にはないなど、ドクターヘリの休止により、ドクターカーが現状のままでも対応できるのかどうか、大変心配です。
 都は運用拡大で対応するという方針ですけれども、それはこれまでよりも広い範囲をカバーしてもらおうということですから、ドクターカーのある病院では負担が出てくるのではないでしょうか。
 ドクターカーの運用拡大について、東京都の支援はあるのですか。

○新倉医療政策部長 都は救命救急センターに対して運営費の補助を行っており、その中でドクターカーの運用に係る経費も対象としております。

○原委員 つまり、今回の運用拡大について特別の支援をするということはないということです。
 厚労省が行ったドクターカーの運用についての調査では、全国百四十の病院が回答していますが、ドクターカーの購入や運用に係る費用の多くが病院の持ち出しとなっていることが明らかになっています。その後、補助の充実もありましたけれども、十分かどうかは疑問があります。
 病院としては、人員体制も苦労する中、今までよりも対応するエリアが広がるということは新たな負担になるのですから、都として何らかの支援を考えるべきではないでしょうか。
 では、ドクターヘリが再び運航する見通しはあるのでしょうか。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの運航再開に向け取り組んでまいります。

○原委員 つまり、ドクターヘリの休止期間がどのぐらいになるのか、今の時点では見通しはないわけですよね。そういう中でドクターカーの対応なども行ってもらうわけですから、救命救急センターの負担増についての支援を検討すべきだと思います。
 先ほど紹介した厚労省が行ったドクターカーの運用についての調査では、二十四時間運用をしているのは二二%ということでした。
 そもそもドクターヘリは夜間は飛べないことから、ドクターカーの運用は二十四時間であることが望ましいわけですけれども、全国的に見てもそうはなっていません。
 都内のドクターカーの運用は二十四時間対応でしょうか。

○新倉医療政策部長 ドクターカーの運用につきましては、救命救急センターがそれぞれの人員体制や地域の状況などを考慮した上で決定しております。
 令和七年四月現在、ドクターカーを二十四時間運用している救命救急センターは、都内一か所でございます。

○原委員 二十四時間対応は一か所ということで、現時点でもそれぞれ苦労して対応してくださっているということだと思います。そういう中での今回の運用拡大ということですから、都の支援が必要だということを重ねて指摘をしたいと思います。
 改めて確認しますけれども、ドクターヘリ運休中の対応として、今、都が示している取組で十分だと考えているかどうか伺います。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの運航休止期間中の対応として、東京消防庁との連携による救急車での迅速な搬送、山間地域を中心とした消防ヘリコプターの活用、ドクターカーの運行地域の拡大、さらには近隣県の救命救急センターへの協力依頼など、様々な方策により多摩地域の救急医療の確保に努めてまいります。

○原委員 私が聞いたのは、それで十分、心配ないのかということを聞いているんです。
 先ほど、ドクターヘリの出動は町田、八王子地域が多いとのことでした。救急車と比べて有用性が高いと判断される地域でドクターヘリは運用されているというわけですから、その地域で、今回ドクターカーの運用拡大等が行われますけれども、それで対応ができるのかということを確認したいと思います。いかがでしょうか。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの運航休止期間中の対応としては、東京消防庁との連携による救急車での迅速な搬送、山間地域を中心とした消防ヘリコプターの活用、またドクターカーの運行地域の拡大、さらには近隣県の救命救急センターへの協力依頼など、様々な方策により多摩地域の救急医療の確保に努めてまいります。

○原委員 基本的に同じ答弁だったかと思うんですけれども、そもそもドクターヘリの有用性、救急車と比べて有用性が高いから、この地域ではドクターヘリを使ってきたという、それで、特に町田と八王子が多いということが今までの実績で分かっているわけですので、そこをちゃんとドクターヘリが休止中であっても十分カバーできるということを本当に示していくことが必要だと思っています。
 今答弁いただいた内容で十分カバーできるように、しっかりと仕組みづくりをしていただきたいと思います。
 そして、ドクターヘリの運航再開に向けて努力をしていただくことを要望しておきたいと思います。
 かつて、三つの小児病院が廃止をされて小児総合医療センター一か所となったときに、ドクターカーでカバーしていくということが地元でも話されました。私の地元は清瀬ですけれども、そこでもドクターカーがあるということが非常に強調されました。
 その後、さらにドクターヘリを導入するということで、重症患者のために効果的だと説明をされています。
 しかし、今回のような運航休止のようなことが起きてくると、やっぱり近くに病院があることが大事だということを実感しています。
 これ以上の都立病院統廃合や縮小などは行わないように求めますが、いかがですか。

○鈴木都立病院支援部長 都立病院の使命は、小児救急医療をはじめとした行政的医療の提供などの役割を将来にわたって果たすことでございます。
 都立病院の運営につきましては、都立病院の果たすべき役割、民間医療機関との役割分担や連携の在り方など、様々な要素を総合的に勘案しながら行っていくものであり、引き続き都民ニーズに的確に対応していきます。

○原委員 行政的医療の提供などの役割を将来にわたって果たすという答弁がありました。
 小児総合医療センターは大きな役割をもちろん果たしていますけれども、遠くによい病院があっても、緊急の場合に間に合わず、助かる命も助からないということがあってはならないと、清瀬小児病院が廃止をされるときも大きな議論となりました。
 ドクターヘリやドクターカーがあっても、それが休止になる、二十四時間は運航できないということが起こるわけで、身近な病院をなくさないということが基本的に重要だと考えます。
 都立病院の統廃合や縮小は行わないことを強く求めて、次の質問に移ります。
 次に、子供の後天性脳損傷のリハビリについて伺います。
 脳梗塞などの後天性脳損傷の子供の患者さんが、急性期後の回復期リハビリのために都外に転院を余儀なくされている状況の改善を、二〇一八年の第一回定例会で質問をしました。
 小児総合医療センターでの急性期の対応を終えて、神奈川県の病院に転院し、家族と離れて半年以上、回復期のリハビリを行った中学生の話をそのときしました。
 リハビリの強化を進めていくという答弁がこのときありましたけれども、その後どうなっているか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、保健医療計画に基づき、急性期、回復期、維持期、生活期を通じて、患者の症状に応じたリハビリテーションを一貫して提供するため、回復期リハビリテーション病棟の整備への支援や地域リハビリテーション支援センターの指定など、小児も含めた医療提供体制を整備しております。

○原委員 一つちょっと確認したいんですけれども、それでは子供の回復期リハビリは都内で増えているのでしょうか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内の回復期リハビリテーション病床でございますが、令和七年五月現在、約九千三百床でございます。この内訳としまして、成人用、小児用といった区分はございません。

○原委員 都内の回復期リハビリテーションの病床数は、二〇一五年度に比べて、二〇二三年度には九千二百三十四床と、約一・五倍増加しているということがいわれていますし、また増えてきているというふうにいわれています。
 ただ、全国的に見ると、全国平均の人口十万人当たり七十五床程度ということと比較すると、東京都の場合は六十五・六床ということなので、それよりは低いということもいわれています。
 さらに、今のご答弁ですと、全体の病床数は分かるけれども、その中で子供の分、子供の回復期リハビリが、じゃあ増えたのかというと、そこは分からないわけですよね。
 小児も含めた医療提供体制を整備ということなんですけれども、子供が実際に子供に合ったリハビリを受けられる場所が増えているのかは分からないということだと思うんですね。
 私は、ニーズに本当に応じられているのかどうかよく把握をした上で、今後対策を進めていただきたいというふうに思っています。
 では、東京都リハビリテーション病院ではどうなのかということを伺いたいんですけれども、東京都リハビリテーション病院では、後天性脳損傷などの子供のリハビリについて、いつから、どのような形で実施をしていますか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 東京都リハビリテーション病院は、平成二年の開設以来、小児も含め、急性期病院での治療を終えた患者を受け入れ、リハビリテーションを実施しております。

○原委員 では、どのぐらい子供たちを受け入れているのかということも伺いたいと思います。
 そして、小児総合医療センターから東京都リハビリテーション病院への受入れは年間どのぐらいあるのか伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 東京都リハビリテーション病院の入院患者のうち二十歳未満の患者は、令和四年度が十二名、令和五年度が九名、令和六年度が五名となっております。
 そのうち、都立小児総合医療センターから受け入れた患者は一名でございました。

○原委員 二十歳未満の小児患者の受入れ数を伺ったんですけれども、都立小児からの患者受入れは一人ということなんですけれども、ちょっと教えていただきたいんですけれども、小児総合医療センターからの受入れが少ないのはどういう理由からでしょうか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 東京都リハビリテーション病院は、身体に機能障害があり、リハビリテーションを専門的に行う必要がある患者に医療を提供しております。
 具体的には、小児を含め、脳血管疾患、頭部外傷、四肢の切断、脊髄損傷など、回復期リハビリテーション病棟への入院適用がある患者を受け入れており、都立小児総合医療センターからも受け入れたものでございます。
 なお、受入れ元の医療機関は、同じ二次保健医療圏内や隣接する二次保健医療圏に所在いたします急性期病院が多くなっております。

○原委員 医療圏の問題等もいわれていましたけれども、もちろん一人一人に応じて適切な対応をしていくということですので、少ないからいいとか悪いとか、そういうことをいっているわけではないんですけれども、先ほど紹介したように、都立小児総合医療センターで急性期対応をした後に、都内のお子さんだけれども、都外に回復期リハビリのために出なければならないという状況があったわけで、そこはぜひとも改善する必要があるのではないかと思っているんです。
 できるだけ自宅から遠くないところでリハビリができるように、多摩地域にも東京都のリハビリテーション病院をつくるなどの充実が必要ではないかと指摘をしたいと思います。
 二〇二四年度に東京都リハビリテーション病院あり方検討委員会が設置され、報告書が出されました。そこには、回復期リハビリテーションが必要な小児患者を積極的に受け入れ、リハビリテーションを提供するとともに、復学等の支援も実施していくべきであると書かれています。どのように検討されていますか。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 東京都リハビリテーション病院では、回復期リハビリテーションを必要とする小児患者に対し、リハビリテーションを提供しております。
 また、臨床心理士によるカウンセリングや、都立墨東特別支援学校と連携し、病院内での教育を実施しております。
 東京都リハビリテーション病院あり方検討委員会からの報告も踏まえ、引き続きこうした取組を実施してまいります。

○原委員 小児のリハビリの大事さを改めて確認したいと思います。
 成人のリハビリの場合には、獲得された機能の回復が目的ですけれども、子供の場合は、まだ発達途上なので、機能の回復だけではなく、まだ獲得されていない機能を獲得していくということも目的になります。
 そして、子供は成人とは違った回復のスピードを見せることもあるといいます。経過に応じた適切なリハビリが実施されることはとても重要です。
 そして、長期間のリハビリになる場合、家族などの精神的な支えが大事になると専門の医師は指摘をしています。
 こうしたことを踏まえて、子供のリハビリについての充実を強く求めたいと思います。
 東京都リハビリテーション病院の大規模改修の予算案が今回計上されていますけれども、内容の充実もあるのでしょうか。あるとすればどういう内容か伺います。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 来年度は、東京都リハビリテーション病院の大規模改修に向けた基本計画の策定等の経費を計上しております。
 改修後の病院の方向性については今後検討し、都が策定する基本計画に盛り込むこととしております。

○原委員 今後検討し、基本計画に盛り込んでいくということですので、小児のリハビリをはじめ、機能の一層の充実を図られるよう求めて、質問を終わります。

○山口委員 国民民主党東京都議団の山口花です。
 ここまでに既に回答が出ているものが幾つかありますので、要旨のみさらう形として、全く同じ形での質問が重複しないように質問を行わせていただきます。
 まず私からも、本年話題になりましたドクターヘリの事業について伺いたいと思います。
 東京都には、二種類のドクターヘリが存在をしています。二〇〇七年にスタートし、東京消防庁が所管する東京型ドクターヘリ、こちらは主に島しょ部で運用していると聞いております。二〇二二年にスタートした保健医療局が所管している東京都ドクターヘリ、こちらは主に多摩地域での運用となっていると聞いています。
 四月以降一時運休となっているのは後者の東京都ドクターヘリでありますが、まず、令和八年度四月以降休止となった背景について、改めてお伺いいたします。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの運航委託契約は、現在、基地病院を運営する学校法人杏林学園と運航事業者との間で締結されております。来年度からは、都が直接運航委託を行う方式に変更することとしておりました。
 昨年七月から、現在の運航事業者に加え、都内にヘリの整備拠点を持つ複数の事業者にヒアリングを行いました。その中で、事業を実施可能と回答した事業者がございました。
 その後、具体的な契約準備を進めていたところ、昨年十二月末になって事業者から、人員体制の確保が困難等の理由により事業を実施できない旨の申出がございました。
 これを受け、他の自治体でドクターヘリの運航を受託している全ての事業者に対して直ちにヒアリングを行いました。
 しかし、人員体制の確保が困難であることや、また東京近郊にヘリの整備拠点がないなどの理由によりまして、令和八年四月から受託できる事業者を確保できなかったため、一時運航を休止することといたしました。

○山口委員 ありがとうございます。
 現在進行中の予算委員会の中でも他会派が取り上げておりましたが、東京都が委託して事業を行っているヒラタ学園について、運航事業者をヒラタ学園に決定した経緯を伺います。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの運航につきましては、現在、基地病院を運営する法人が運航事業者と委託契約を締結し、実施をしております。
 事業開始に当たり法人が行った競争入札により、当該事業者が運航事業者に決定したものでございます。

○山口委員 ありがとうございます。
 本件を受けまして、先日、厚生労働省とも意見交換を行わせていただきました。
 このヒラタ学園は、名前のとおり整備士養成学校にひもづいた学校法人となっておりまして、全国十拠点でのドクターヘリを受託しております。
 さらに、答弁にあったとおり、都は法人経営の入札という一定の開かれたプロセスの下でヒラタ学園を採択しているという現状があります。
 その時点で既に実績のあったヒラタ学園がほかよりも低い価格で落札してきたとなれば、現行の選定プロセスにはのっとっており、事前に予見することが難しかったのではと拝察をしております。
 その上で、運航休止に至った背景には、全国的な整備士不足、そして就職選択時のネームバリューや労働環境の課題、有資格者が一度仕事を辞めた後にどこに行ってしまったか追跡、把握をし切れていないといったような中長期的な課題が存在をしており、これは短期的に解決することが一都道府県単位でどうにかなるものではないと認識をしております。
 その上での対応について、先ほど答弁がありましたので、こちらについても割愛をさせていただきます。
 その上で、冒頭申し上げたことと少し重複はしてしまうのですが、確認のため、今回のドクターヘリの運休によって、島しょ部における緊急搬送体制に影響は出るのかどうか伺います。

○新倉医療政策部長 島しょ地域の医療機関で対応が困難な救急患者が発生した場合には、適切な医療を迅速に受けられるよう、東京消防庁のヘリコプターで本土へ搬送していることから、今回の運航休止による影響はございません。

○山口委員 ありがとうございます。
 今回の報道へのリアクションを見ても、何となくドクターヘリと聞くと島しょ部や都心から離れたエリアでの運航を想像している方が多く、この報道先行によって、島の住民はどうなるんだといった本質ではない話でちょっと炎上に近い形になってしまっていたことがあるので、ここでご答弁いただいたことはある種意義のあることだと思っています。
 先ほど、この後質問する予定でした運航方法と、そして実績についてもご答弁がありましたので、こちらについても割愛をさせていただきます。
 その上で、これまでの出動数に対するキャンセル率とキャンセルの主な理由について伺います。

○新倉医療政策部長 都がドクターヘリの運航を開始した令和四年三月三十一日から六年度末までの期間において、出動件数に対してヘリで患者を搬送しなかった件数の割合は約七八%でございます。
 ヘリで搬送しなかった主な理由としましては、一一九番通報時の内容から重症、重篤と判断し出動したものの、患者の下に先に到着した救急車の隊員が患者の状態を直接確認し、重症、重篤ではないと判断して、ヘリではなく救急車での搬送となった場合などでございます。

○山口委員 ありがとうございます。これについても厚労省と意見交換した際に、全国的に大体三〇%くらいのキャンセル率となっている中で、東京都のこの七八%というのは非常に高い数字だなと思っております。
 今回休止をするという背景に至ったということは、休止をしてもカバーができると一定の何かしらの見込みが立ったからこその判断かと思いますが、この休止中の運航について、どのような形を想定していて、その体制でカバーができると見込んでいるのか、少し先ほどの質問と重複をしますが、伺います。

○新倉医療政策部長 ドクターヘリの運航休止期間中の対応として、東京消防庁との連携による救急車での迅速な搬送、山間地域を中心とした消防ヘリコプターの活用、ドクターカーの運行地域の拡大、さらには近隣県の救命救急センターへの協力依頼など、様々な方策により多摩地域の救急医療の確保に努めてまいります。

○山口委員 断定的なことを、現在、今この段階でいうことは難しいにしても、多摩地域に先ほど五か所あるというようなご答弁があったりだとか、これから拡大計画も今進めている最中であるということも含めまして、一定のめどが立っているのではというふうに私は受け取りました。
 その上でここまでのやり取りを踏まえても、人口の密度だったりとか、ほかの道府県と比べても異なった条件であって、さらに、このドクターカーの拡充などハードの選択肢が様々に増えている東京都において、私はこのドクターヘリの在り方そのものについても見直すべきときが来ているのではないかと考えています。
 全国で導入をされているドクターヘリですが、例えば、全国で唯一導入をされていない京都府においては、府内に基地病院を置かずに、関西広域連合として一体に運用しています。
 これを踏まえて、東京都においても関東広域連合といった枠組みをつくって隣接県との連携を考えていくなど、持続可能な形でのほかの自治体との共同でのドクターヘリの運航についても検討してはいかがでしょうか。

○新倉医療政策部長 都は山梨県と、災害時の都県全域を対象とした相互運航など、ドクターヘリの広域連携に係る基本協定を締結しております。
 広域連携を進めるに当たりましては、それぞれの自治体が運航する機体の数や医療資源、出動から医療機関への搬送までに要する時間など、様々な観点から検討が必要であると考えております。
 まずは、ドクターヘリの運航再開に向けて取組を進めてまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 先ほどの話もありましたが、再開に当たっても様々に方法を模索している最中かと思います。
 ただ、本件を踏まえれば、この後、新しい事業者を決めていくに当たっても、入札形式で委託をする会社、法人について、それがどれだけ持続可能な契約になるのかを含めた、そういった要件は設けていく必要が必ずあると思いますし、さらに、隣接県が契約している大手企業にひもづいている会社、法人であっても、整備士が不足しているという状況がある以上、運航そのものの抜本的な見直しを行うべきではないかと考えます。
 かねてより指摘されていたキャンセル率の高さを踏まえても、隣接県との建設的な連携はもちろん、新しいハードを用いた東京モデルの構築についても併せて模索していくことを求めて、次の質問に移ります。
 続きまして、予防医療についての質問をさせていただきます。
 都民の健康寿命の延伸を目指す上で、生活習慣病予防などを図る予防医療は重要な役割を果たすと考えております。
 都は、予防医療について政策上どのように位置づけているのか伺います。

○小竹保健政策部長 都は、誰もが生涯にわたり健やかで心豊かに暮らすことができる持続可能な社会を目指し、健康づくりの基本計画として、東京都健康推進プラン21を策定しております。
 このプランでは、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指し、栄養・食生活、身体活動・運動、休養・睡眠といった生活習慣の改善など、対策が必要な十八分野について目標や取組の方向性を定めており、これに基づいて生活習慣病の予防等に向けた施策を展開しております。

○山口委員 ありがとうございます。
 先ほどの質疑でもありましたが、対策が必要な分野の一つとして休養・睡眠について掲げているとのことで、来年度の予算案の中で睡眠の事業が盛り込まれております。
 その中で都民参加型の取組を予定しているとなっておりますが、この取組は非常にいい取組であると思う一方で、都民参加型の取組というものにおける成果というのは非常に見えにくいものがあると考えます。
 この都民参加型の取組について、何かしらの成果指標を設けた上で取り組むべきだと考えますが、都の見解を伺います。

○小竹保健政策部長 都は来年度、都民の睡眠に関する意識や行動変容を促すため、参加者を募り、一定期間望ましい睡眠習慣の実践を継続した方に抽せんで景品を提供するキャンペーンを実施いたします。
 実施に当たりましては、参加者数をKPIとして把握しながら、本キャンペーンの特設サイトやSNS広告を通じた発信を行うとともに、協賛企業と連携した周知を図るなど、広く都民に参加を呼びかけていくこととしております。

○山口委員 新しい取組を始めて、これは非常にいい取組であると思いますので、単年度施策に終わらないように、継続的な都民参加とその拡大、そしてまた、民間企業など協賛する側にも継続的に参加してもらえるような施策となっていくことを要望して、次の質問に移ります。
 予防医療という言葉からは、どうしても生活習慣の改善だったりとか、運動習慣をつけることだったりとか、個人の取組に依存してしまっているような印象も受けます。
 特に高齢者は、病院によく行く人となかなか行かない人、全く行かない人というふうに大きく分かれておりまして、家族以外にも体の不調を相談する先を持つことが非常に重要であると考えます。
 地域包括ケアの中で、薬局及び薬剤師の役割を都としてどのように位置づけているのかを伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 地域包括ケアシステムは、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自分らしい生活を最期まで続けられるよう、地域全体で、医療、介護、予防、住まい、生活支援を一体的に提供する仕組みでございます。
 薬局及び薬剤師は、地域包括ケアシステムにおける重要な一員として、その専門性を生かして健康相談や受診勧奨などを行い、医師、看護師等の多職種と連携して高齢者を支援する役割を担っております。

○山口委員 ありがとうございます。
 OTC医薬品などを用いたセルフメディケーションの考え方も一般的になってきたにもかかわらず、体の不調があったら、まずは病院でお医者さんに聞くという考え方を持っている人がまだまだ多いと思います。
 高齢者のみならず、若者、現役世代の健康支援の観点から、薬局を身近な健康拠点として活用する仕組みを構築するなど、薬局における未病段階での相談機能の役割を強化していくこと、そしてまた、身近な健康拠点として薬局の活用を推進していくことについて、都の見解を伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 薬局には、調剤や服薬指導等に加え、地域住民の健康の保持増進を支援する役割があります。
 また、薬局のうち健康サポート薬局は、日頃の健康相談や健康食品の使用に関する助言などを通じて、地域住民の健康の保持増進を積極的に支援する薬局であり、都は都民への普及啓発に努めております。
 令和七年には、健康サポート薬局がさらに活用されることを目的として法改正が行われており、現在、令和九年の施行に向けて、国は制度の詳細を検討しております。
 都は、内容が明らかになり次第、都内薬局に対し薬剤師会等と連携して新たな制度を周知するとともに、その機能、役割について都民に広く情報提供し、活用を促進してまいります。

○山口委員 薬局は、処方箋を受け付ける場所というだけでなく、地域で最も身近に存在する医療の一つとなっております。
 都としても、今後の制度改正の動向を踏まえながら、薬局が地域のより身近な健康拠点として機能していくように、関係団体とも連携をしながら、より実効性の高い取組を進めていただくことを要望し、次の質問に移ります。
 私は今日、黄色の服を着ているんですけれども、これは私のテーマカラーなんです。これは、命の尊さ、そして希望を象徴する自殺対策における啓発のシンボルカラーとしても使われています。
 三月は、厚労省が定める自殺対策の強化月間となっています。その上で、東京都における自殺対策について伺います。
 まず最初に、東京都自殺相談ダイヤル及びSNS自殺相談では、どのような年代、背景の方を対象に相談を受けているのか伺います。

○小竹保健政策部長 都は、電話に加え、SNSによる自殺相談窓口を設け、相談しやすい環境を整備することにより、様々な年代の方からの相談に対応しております。
 窓口では、自殺念慮や生きづらさを抱える方を対象に相談を受け付けており、学校や家庭、経済、生活上の問題、性自認など、様々な背景を持つ方からの相談に対応しております。

○山口委員 続けて、電話相談及びSNSの相談体制について、相談員に求める資格や研修の内容、スーパービジョン体制の有無、直営か委託かを含めた実施形態について伺います。

○小竹保健政策部長 電話とSNSによる自殺相談は委託により実施しており、精神保健福祉士や公認心理師等の資格を持つ相談員が、死にたい気持ちを抱える方への支援等に関する研修を受講した上で、相談対応しております。
 また、相談の質の向上と、自殺相談特有の相談員の心理的不安を軽減するため、スーパーバイザーを常時配置しております。

○山口委員 電話相談及びSNS相談の相談受付時間と対応率の状況、そして体制強化の検討状況を伺います。

○小竹保健政策部長 電話相談は正午から翌朝五時半まで、SNS相談は午後三時から午後十時三十分まで、土日祝日も含め毎日受け付けております。
 令和七年四月から十二月までの一日当たりの対応件数及び対応率の平均は、電話相談が約七十五件で三六・五%、SNS相談が約二十五件で五八・〇%でございました。
 これらの相談窓口では、これまで段階的に受付時間の拡大や回線数の拡充を進めてきており、来年度もより多くの相談に対応できるよう、時間帯別の回線数の拡充や相談員の配置体制の見直しを図ってまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 自殺対策において、相談できる場所と時間があることが非常に重要です。一方で、相談窓口を整備していくだけでは足りずに、身近な人が深く悩んでいたとしても、本人が弱っている場合に、誰かに相談するという発想に至らないまま支援につながれないといった事例も少なくありません。
 電話相談及びSNS相談では、医療機関や支援機関へのつなぎや緊急性の高いケースについてどのように対応しているのかを伺います。

○小竹保健政策部長 相談窓口では、相談者の自殺念慮や生きづらさを受け止めて話を聞き、気持ちを落ち着かせ、自殺を思いとどまってもらうとともに、悩みへの対応方法を共に考えるなど、相談者に寄り添った支援を行っております。
 必要に応じて保健所や福祉事務所などの専門的な相談支援機関の案内や仲介を行うほか、相談者の身体や命に危険があると判断した場合には、警察や消防への通報も行っております。

○山口委員 ありがとうございます。
 相談を受け止めるだけではなく、医療機関や支援機関へつないでいく仕組みを持つということが、自殺対策において極めて重要であると考えております。ここについて、何とか局を横断してもっと力を入れていただきたいと思っています。
 心とか環境を閉ざしてしまっている人に対して届く情報発信や窓口の整備というのは、やっぱりこちらからプッシュでやるにはちょっと無理があるものだからこそ、過保護なくらいやって、やっと支援を欲している人に届くものだと考えています。
 さらに、自殺未遂後の支援についても伺わせていただきます。
 自殺未遂は、適切な支援につながることで再発防止につながる可能性がある一方で、退院後に孤立してしまうケースも指摘をされています。
 自殺未遂により救急搬送された若年層に対する退院後のフォローアップについて、都として標準的な支援モデルがあるのか、そして未遂後の支援の取組について伺います。

○小竹保健政策部長 自殺未遂により救急搬送された若者などを地域での継続的な支援につなげるため、都は、多職種の専門家による東京都こころといのちのサポートネットにより、自殺未遂者を支援する地域の関係機関への助言や本人への支援等を実施しております。
 また、地域の関係機関が連携した支援の取組が広がるよう、救急医療機関の医師や看護師等の医療専門職や区市町村の職員等に対し、自殺未遂者への支援に関する研修を実施しております。

○山口委員 自殺未遂者は、死ねなかったという事実があまりにも大きく、より大胆な手段に走ってしまうことも少なくありません。
 自殺未遂後の支援は確実に命を守るための重要な取組であり、医療機関や支援機関との連携を通じて、継続的な支援につなげていくことを求めます。
 続いて、若年層の自殺対策について伺います。
 近年、全国的にも若者の自殺は深刻な社会問題となっておりまして、特に相談につながる前の段階で孤立してしまうというケースも指摘されています。
 令和八年度予算案にて若者自殺対策強化事業が新規計上されております。当該事業について、事業創設に至った背景となる都の課題認識を含めて、八年度における具体的な実施予定内容の概要について伺います。

○小竹保健政策部長 都は、生きづらさを抱えていても相談に踏み切れない若者がいることを踏まえ、そうした若者への訴求を目的に、新たなウェブサイトを設けることといたしました。
 サイトには、心の問題解決を手助けするAIチャットボットを実装するとともに、つらい気持ちを軽減するセルフケア方法を発信いたします。
 また、若者の目に留まりやすい漫画により、相談の方法や効果等も伝えるサイトとし、SNS広告やサイトに誘導するカードの配布等により周知を図ってまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 これは自殺対策に限らず広報施策全般にいえることなんですが、やはり広報施策を実施するに当たっては、成果指標を設定して取り組むことが必要です。
 これまで都が取り入れている検索連動型の広告だったりとか、来年度新規に実施する若者自殺対策強化事業について、成果指標をどのように設定をしているのか伺います。

○小竹保健政策部長 検索連動型広告につきましては、令和四年度に実施した調査研究において、悩みを抱える方に相談先等の支援情報を届ける有効な手法との結果が得られたところでございます。
 事業の実施に当たりましては、調査研究で示された悩みを抱える方が多く検索しているキーワードや効果的に訴求できる広告文などを取り入れており、広告のクリック数をKPIとして設定しております。
 来年度実施する若者自殺対策強化事業につきましては、新たに設けるウェブサイトへのアクセス数をKPIとして設定いたします。

○山口委員 ありがとうございます。
 この施策についても、KPI、そしてEBPMを設定しながら効果を検証していくことは重要であり、取組の実効性を高める観点からも、継続的な検証と、検証を繰り返すことで東京都に蓄積されていくデータの有効活用を期待したいと思っております。
 総論になりますが、令和八年度予算案において自殺対策として、継続、新規を含め様々な予算が計上されております。
 改めて、都としてどのように全体像を整理し、自殺対策を推進しているのかを伺います。

○小竹保健政策部長 都は、令和五年三月に策定した東京都自殺総合対策計画に基づき、生きることの包括的な支援として自殺対策に取り組んでおります。
 計画では、都の自殺の現状等を踏まえ、集中的に取り組むべき重点項目といたしまして、早期に適切な支援窓口につなげる取組、自殺未遂者の継続的な支援、若年層の自殺防止などの六つを掲げ、普及啓発や相談支援事業の拡充を図り、対策を推進しております。

○山口委員 ありがとうございます。
 特に十代の自殺者数というのは増加傾向にありまして、若年層の自殺というものが社会問題になる中で、この問題について、どこか一つの局だけで解決できる問題ではなく、保健、医療、そして教育、福祉といった関係局横断で取り組む必要があると考えますが、都の見解を伺います。

○小竹保健政策部長 東京都自殺総合対策計画におきましては、重点項目である若年層の自殺防止に関し、保健医療局のほか、子供政策連携室、福祉局、教育庁などの施策を盛り込んでおります。
 計画に掲げる取組の着実な実行に加え、若者の自殺防止に資する新たな取組も関係各局で進められており、引き続き緊密な連携を図りながら、若者の自殺対策を推進してまいります。

○山口委員 ありがとうございました。
 学校、家庭、人間関係、将来への不安など、自殺の背景は本当に多様でございます。悩みを抱えていても相談に踏み切れないケース、悩みから目をそらすために自傷や非行に走ってしまうケースも少なくなく、周囲が異変に気づいてもどこにつなげればいいのか分からないまま、相談者側も、そしてそれをサポートしたい側も、孤立してしまうということもあります。
 個別の事業を積み上げるだけではなく、社会の様々な場面の中に支援につながる動線をどれだけつくれるかというのが行政の重要な仕事であると考えます。
 私も政治家として、党派を超えて連携をしながら、全ての世代が心身ともに生きていける社会の実現のために取り組んでいきたい旨申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。

○荒木委員 まず、都民ファーストの会で力を入れて取り組んでおりますペット防災について伺わせていただきます。
 ペット防災につきましては、令和七年度、今年度予算で要望させていただきまして、総務局の方でも十億円の新規予算の中に、ペット用のケージや、またフードなどを購入できる区市町村補助を創設させていただき、活用が進んでいます。
 これまでも保健医療局も災害発生時、ペットの同行避難、また同伴避難、これには同室避難も含みますけれども、これらが避難所の中で円滑に行われるために、飼い主の日頃からの備えに関する普及啓発、そして避難所を設置する区市町村への支援を行ってきてくださっています。
 より自治体での取組が進むよう都として取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○中川健康安全部長 都は、飼い主が日頃から災害に備えることができるよう、ペットの防災用品の備蓄や日々の健康管理、避難所での注意点などについて、ホームページやリーフレットなどで分かりやすく情報提供しております。
 また、動物の防災対策について、継続的に区市町村と意見交換を行うとともに、同行避難などをテーマとしたシンポジウムや災害発生時の図上訓練を実施し、連携や対応力の強化を図っております。
 さらに、避難所での動物の同行避難が円滑に行えるよう、飼い主への普及啓発や応急処置のための備品の備蓄などに取り組む区市町村を包括補助で支援し、現在十四自治体が活用しております。
 今後、区市町村の動物愛護担当者や防災担当者の会議等で同伴避難に関する最新の取組を紹介し、包括補助の活用に向けた働きかけを一層強化するなど、区市町村の体制整備を支援してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。多くの自治体で、ペット防災、そして同行、同伴避難の取組が広がるよう、引き続きお願いをいたします。
 また、コロナ以降、避難の在り方として、避難所避難じゃなくて在宅避難という観点も推奨されてきています。ペットの特性によっては避難所避難が難しいという場合もあります。在宅避難のための備蓄等の取組に対する普及啓発も進むよう、引き続き取組を求めておきます。
 来月にはいよいよワンヘルスで世界の獣医療が示す未来をテーマに、第四十一回世界獣医師会大会が東京都で開催をされます。
 先日、我が会派の代表質問に対しまして、来年度、ワンヘルスの理念の紹介や、また感染症の予防のほか、災害時のペットとの同行避難などを疑似体験できる新たなウェブサイトを開設するという答弁がありました。デジタル技術を使った動物愛護の理解の促進、そして防災意識の向上も有用だと考えます。
 新たなウェブサイトの内容や、特にペットとの同行避難に関するコンテンツにつきましては、具体的にどのようなものにするのか伺わせていただきます。

○中川健康安全部長 都は来年度、新たに専用のウェブサイトを開設し、人、動物、生態系の健康を一つと捉えるワンヘルスの理念とともに、感染症対策や動物愛護施策、自然環境保全など、都の取組について関係局と連携して発信してまいります。
 また、ワンヘルスの理念を学ぶきっかけとして、サイト上に災害時における動物との同行避難について分かりやすく学べるコンテンツを展開いたします。
 このコンテンツは、動物の災害対策として、日頃から備えるべきことや動物と同行避難する際の正しい判断と行動、避難所での動物の管理の方法などを仮想空間であるメタバースで疑似体験できるものとしていきます。

○荒木委員 ありがとうございます。サイト上でワンヘルスの理念を学べたり、そしてメタバース空間でペット防災、そしてペットとの同行避難など疑似体験ができるコンテンツを展開するということで、デジタル技術を活用した一層の取組に期待をしています。
 次に、災害時の動物救護について質問させていただきます。
 東京都は、新たな東京都動物愛護相談センターを、先ほども質疑もありましたけれども、整備すると表明をされました。
 現在、世田谷区にある動物愛護相談センターも、古く狭いながらに運営を現場で頑張っておられたのを、私たち都民ファーストの会の議員も視察で実際に拝見をいたしました。
 災害時にはぐれてしまった動物、そして一時的に飼えなくなった動物については、先般、八丈島で災害があったときに、現地の視察の際にこういうことで困ったという声も実際にいただいたところであります。この対応も求められていると思います。
 現在の狭隘なセンターを新規移転することで、災害時の動物救護はどのように強化されるのか、見解を伺わせていただきます。

○中川健康安全部長 都は、大規模災害などが発生した場合、東京都獣医師会や動物愛護団体などと共に、動物愛護相談センターに動物救援本部を設置し、被災動物の保護活動などを行います。
 飼い主からはぐれた動物などは、都内三か所の動物愛護相談センターで保護するほか、被災状況に応じて動物病院などにも保護を要請し、都内の様々な施設で受け入れる体制を取ります。
 新たなセンターでは、動物を飼育できる頭数を現在の約二・五倍に拡大することで、平時での飼養環境を充実させるとともに、災害時の拠点として動物の保護機能を強化いたします。

○荒木委員 ありがとうございます。世田谷の現在のセンターの飼育できる頭数の二・五倍に拡大をすること、また災害時の拠点としての機能も強化をしていくということで、引き続き災害時の動物救護の取組の強化をよろしくお願いをいたします。
 次に、NICU入院児の家族支援について伺わせていただきます。
 NICUに入院した子供の家族は、出産後、子供の入院という、母子、まあ親子分離の期間を経た後も、子供の成長や発達、そして退院後の生活などについて様々な不安を抱えています。
 東京都立の墨東病院を視察させていただいた際に、家族会、おたまじゃくしの会という活動があることや、また、私自身の出産の際もそうだったんですが、家族会が今まであったんだけれども、それをコロナ後、再開をできていないというNICUもあるという話もほかの病院でも聞いています。
 これまで家族会を支援する取組について保健医療局の皆さんに要望させていただきまして、このたび予算化をしていただきました。
 東京都が来年度、令和八年度から開始するNICU入院児の家族に対する新たな支援について、具体的な事業の内容と、また、その取組が都内全域に広がっていくよう、今後、周知をどのように行っていくのか伺わせていただきます。

○新倉医療政策部長 都は来年度から、NICU入院児の家族支援の取組を行う周産期母子医療センターへの支援を開始いたします。
 具体的には、家族同士が集い、新生児科医、看護師、臨床心理士などと共に、子供の成長や発達、退院後の育児などの話題を取り上げ、悩みや不安を共有できるイベントの開催などを支援いたします。
 また、NICU退院後の家族の体験談や育児をサポートする情報など、家族向けの情報をまとめたホームページの作成なども支援の対象といたします。
 今後、全ての周産期母子医療センターの新生児科医を集めた連絡会や地域連携会議におきまして、好事例を紹介しながら補助制度を周知するなど、多くのセンターで取組が進むよう働きかけてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 ぜひ委員の皆様も、おたまじゃくしの会と調べていただくと、とってもかわいいホームページがヒットします。都立墨東病院NICU育自サポートネットワークとありまして、このネット上を見るだけでも、活発に家族支援を行っておられるということが拝察をされます。
 このような取組に救われる親子は、大変多いと思います。私自身も、地元中野区で、これは中野区主催のものなんですけれども、年に一回、低出生体重児の親子を集めたリトルベビー座談会というのが実は区主催で開催をされまして、私も毎年参加をさせていただいているんですけれども、そこの場所では本当に悲しみとか苦しみとか自責の念を吐露されたりとか、本当に涙ながらに思いを語られる親御さんたちも大変多いんですけれども、こういう多くのママやパパさんが苦しみや悩みをリアルで共有できて救われたという声もたくさん頂戴していますので、こういう取組が、いろんな病院で取組が加速をされますように、ぜひよろしくお願いをいたします。
 通常のこういうNICU、また早産で生まれた子供とかNICUを通過した子供というのは、なかなか通常の地域の産後ケアからは、残念ながらケアから漏れるという場合も大変多いところでありますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、先ほど龍円議員から、子供や家族への療養支援に関する実態調査について質疑があったんですけれども、私からは、入院中の子供の付添い、そしてそれの負担の軽減、環境改善について伺わせていただきたいと思います。
 NICUや、高度で専門的な治療を担っていただいております、多摩地域にあります東京都立小児総合医療センターでは、入院期間が長くなるケースも少なくなく、付添いの家族の負担も大変大きいものであります。
 まず、都立小児総合医療センターが付添家族の負担の軽減のためにどのような施設、そして設備を設置しているのかについて伺わせていただきます。

○鈴木都立病院支援部長 小児総合医療センターでは、入院した子供に付き添う家族の負担を軽減し、家族が快適に過ごせるよう、病院内にシャワー室やリクライニングチェアを備えたリフレッシュルームなどを設けております。
 また、入院が長期化した患者の家族向けに、病院が立地する多摩メディカルキャンパス内に、公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンが運営する宿泊施設を設置しております。

○荒木委員 ありがとうございます。遠方から入院した患者の家族にとりまして、病院敷地内に宿泊できるということは、面会に伴う移動負担の軽減になり、また、付添い中にシャワーなどを利用できるということは、ただでさえ子供が入院という不安の中で、ひとときの安らぎにもつながるものと思います。
 先ほど龍円議員からもありましたけれども、我が会派の高野議員がまさに自分自身の経験から、これまでも付添入院について質疑を行い、食事の場所や、また病室の簡易ベッドでの睡眠などの苦労を訴えてまいりました。
 付添家族が病室以外の場所でもリラックスをして食事や仮眠を取れる環境を充実させていくことも重要と考えますが、都の見解を伺わせていただきます。

○鈴木都立病院支援部長 小児総合医療センターでは、付添家族が病室から一時的に離れて食事や休息ができるファミリールームを複数の病棟フロアに設けております。
 現在、そのうちの一つについて、国の補助金を活用し、軽食が取れる飲食スペースやミニキッチン、仮眠にも適したマッサージチェア、搾乳、化粧室などを整備する改修を進めております。改修後のファミリールームには、宿泊施設、マクドナルド・ハウスを運営する法人のスタッフやボランティアが常駐し、付添家族の休息を支援いたします。
 こうした取組によりまして、引き続き入院した子供に付き添う家族の負担軽減等を図ってまいります。

○荒木委員 着実に進めていただきたいと思います。
 小児総合医療センターには、家族が面会や付添い中、残念ながら病棟に入ることができない未就学児の兄弟や、また姉妹を一時的にお世話するキッズルームも、皆さんご存じだと思いますけど、設置をされています。
 このキッズルームも含め、小児総合医療センターにおける付添家族などへの支援をさらに充実をすることで、またその取組が多くの病院で広がっていくことを要望させていただきまして、質問を終わらせていただきます。

○浜中委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三十三分休憩

   午後三時五十分開議

○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○せりざわ委員 よろしくお願いいたします。
 初めに、認知症の発症メカニズムの解明についてお伺いをさせていただきます。
 超高齢社会に突入した我が国におきましては、この認知症というのは誰もが経験するのがある意味当たり前になってきたような時代だと思っております。
 東京都内の認知症の高齢者数というのは増加の一途をたどっておりまして、各区や各市でも様々な認知症の方がこれまでと同様の生活を送れるような支援というのを行ってきているかと思います。
 一方で、認知症のそもそもの根本的な治療法であったり予防法の確立というのは、切望されている状況にあります。
 近年、アルツハイマー病の新たな治療薬が承認されるなど、世界の研究は加速度的に進展をしていますが、いまだ解明されていないメカニズムが多くあり、さらなる科学的な知見の積み上げというのが不可欠だと考えております。
 こうした中で、都のシンクタンクともいえます東京都医学総合研究所が、認知症の深部に迫る研究に取り組んでいることは、都民にとっても大きな希望となっております。
 令和八年度の予算案の中でも、認知症発症メカニズム解明と新規治療法の研究が計上されております。これは東京都医学総合研究所が行っている研究と理解をしておりますが、まず、具体的な研究内容についてお聞かせください。

○吉原企画部長DX推進担当部長兼務 高齢化の一層の進展に伴い、今後、認知症高齢者の増加が見込まれることなどから、安全で効果の高い認知症治療薬やワクチンなどの予防法への関心やニーズが高まっております。
 このため、東京都医学総合研究所では、認知症の原因物質とされている患者の脳に蓄積するたんぱく質凝集体の構造解析等を通じて認知症の発症メカニズムの解明を進め、それに基づく治療法、予防法の開発研究を行っておりまして、都は令和六年度から特別研究と位置づけて支援をしております。

○せりざわ委員 医学総合研究所が持つ高度な知見であったり技術を、認知症という難敵の克服に向けて投入する本研究は、非常に意義深いものだと確信をしております。
 一方で、創薬や治療法の開発というのは一朝一夕では成し遂げることができません。粘り強い取組が必要な分野でもあると思います。
 そこで、研究開始からこれまでの間、医学的、科学的な側面からどのような発見があったのか、まあまだ情報公開の制限等もあるかと思いますが、現在までに得られた研究の進捗状況についてお聞かせください。

○吉原企画部長DX推進担当部長兼務 この研究は、令和十年度までの計画として、認知症発症メカニズムの解明を通じて治療薬やワクチンの候補となり得る物質などを探索し、その研究成果について、実用化に向け民間企業を展開するところまでを目標としております。
 現在の進捗としては、認知症の原因物質とされているたんぱく質凝集体の構造の一部を解明し、権威ある学術雑誌に掲載されるなど、一定の成果を上げているところでございます。

○せりざわ委員 ありがとうございます。大変貴重なデータが蓄積をされているんだと思っております。
 認知症の研究については、数年単位の研究を要するとも聞いておりまして、これまで蓄積されてきた知見や研究技術を生かして、この研究が進んでいき、そして、いずれは認知症という病が少しでも改善されていくことを期待しております。
 また、東京都としても、医学総合研究所の取組をぜひ引き続き支援をしていただきたいと思います。
 続けて、介護人材についてお伺いをさせていただきます。
 我が国では、団塊の世代の全てが七十五歳以上の後期高齢者となる二〇二五年問題を抱えて、さらにその先の二〇四〇年に向けて、医療、介護ニーズは爆発的な増加の一途をたどっております。
 厚生労働省の推計によれば、二〇二五年には全国で最大約二十七万人の介護職員が不足するとされており、都内においては、高度急性期医療から在宅医療支援まで、現場の看護ニーズは極めて多様化、複雑化をしております。
 一方で、現場からは、苛酷な勤務環境による離職であったり、少子化に伴う養成数の限界を不安視する声が絶えません。都内の看護人材の需給バランスは、まさに逼迫という言葉ではいい表せないほど瀬戸際の状況かと思います。
 将来にわたって質の高い医療体制を維持するためには、まずは、看護学生が経済的な不安なく学業に専念して、そして着実に都内の現場へと羽ばたいていける環境を整えることが不可欠だと考えます。
 都は、看護師養成のための対策として、看護師を目指す学生に対して修学資金の貸与をしておりますが、まず、この事業の概要についてお聞かせください。

○新倉医療政策部長 都は、看護職員の確保等のため、都内で看護業務に従事しようとする学生に修学資金を貸与しており、貸与金額は学生のニーズに応じて月額二万五千円、五万円、七万五千円、十万円、これの四種類から選択できることとなっております。
 この事業では、看護師の免許取得後に都内の病院などで一定期間従事することによりまして、貸与した修学資金の返還を免除しております。

○せりざわ委員 看護職員の確保が急務となる中で、都内での就業を条件に修学資金の返還を免除する本事業というのは、学生の将来への不安を払拭する極めて重要な施策だと考えます。
 東京都は、昨今の物価高騰や他産業との人材獲得競争といった社会情勢の変化を捉えて、今年度から返還免除の要件を戦略的に緩和していると伺っております。
 これによって学生の経済的負担がどう軽減されていくのか、具体的な内容についてお聞かせください。

○新倉医療政策部長 都は、看護学生への修学支援と都内看護職員の確保を一層進めていくため、今年度から修学資金の返還免除の要件を緩和いたしました。
 具体的には、都内の施設で五年間従事した場合の返還免除額を、これまで貸与月数に二万五千円を乗じた額としておりましたが、それを五万円を乗じた額へと引き上げてございます。
 また、二百床未満の病院など、都が指定する施設で従事した場合の返還免除額は、五年間従事した場合には貸与月数に五万円を乗じた額から七万五千円を乗じた額へと引き上げ、七年間従事した場合には、同様に七万五千円から十万円へと引き上げております。

○せりざわ委員 返還免除額の大幅な引上げというのは、看護師の道を目指す学生にとってまさに朗報といえる手厚い支援だと思っております。制度を拡充した以上、ぜひ多くの学生にこれは活用していただきたいと願っております。
 実際にどれほどの貸与件数の増加に結びついたのか、昨年度と今年度の実績の比較をして、具体的な成果をお伺いいたします。
 また、併せて、この支援の輪をさらに広げて、希望する学生が確実に恩恵を受けられるよう、来年度に向けた予算措置についてもお伺いいたします。

○新倉医療政策部長 新たに修学資金の貸与を決定した人数は、昨年度の千百十四人に対しまして、要件緩和をしました今年度は千四百八十一人と、三百六十七人、約三三%増加しております。
 来年度は、こうした実績も踏まえまして、新たに千六百六十五人に修学資金を貸与できる規模の予算を計上しており、看護学生の修学支援と都内の看護職員の確保を進めてまいります。

○せりざわ委員 様々、看護師を目指す学生について、手厚い支援の重要性というのは確認をさせていただきました。
 一方で、入口の戦略だけではなくて、出口戦略といいますか、志を持って資格を取得した方々が、例えばライフイベント、労働環境、様々な理由で一度現場を離れてしまった、そういった方々が二度と戻ってこないというふうになってしまうのは、東京にとって、もしくは医療界全体にとって、極めて大きな損失だと思っております。
 都内には、育児や介護が一段落をして、もう一度現場に戻りたいと願いつつも、日進月歩の医療技術への不安であったりブランクへの恐怖から、一歩踏み出せないという方が多くいらっしゃいます。こうした離職した方々の背中をいかに押すのかという視点こそ、即戦力確保のための重要な鍵だと理解をしております。
 そこで、再就業対策についても伺います。
 東京都は再就業対策の一つとして、看護職員等再就業支援事業を実施しておりますが、事業の内容についてお聞かせください。

○新倉医療政策部長 都は、離職した看護師の再就業とその後の就業の定着を促進することを目的に、看護職員等再就業支援事業を実施しております。
 本事業では、東京都ナースプラザにおいて看護のお仕事応援フェアを開催し、再就業に向けた就職説明会や実技体験等を実施しております。
 また、就業定着奨励金として、離職者が再就業支援研修等を受講後に就業して六か月経過した方に五万円、また二年間経過した方には十五万円、合計で最大二十万円を支給しております。

○せりざわ委員 看護のお仕事応援フェアであったり、最大二十万円に及ぶ定着奨励金など、潜在看護師の不安を解消して、非常に実効性の高い取組であると評価をいたします。
 そこで、制度の浸透具合を確認するため、直近の奨励金の実績の推移を確認させていただきたいと思います。
 また、今後の実績見込みをどう予算に反映させて再就業支援を強化していくのか、来年度予算の編成状況も併せてお聞かせください。

○新倉医療政策部長 就業定着奨励金の実績は、就業後六か月経過した方が、令和五年度が百九十四件、六年度が三百七十一件、七年度は十二月末時点でございますが三百二十三件、また就業後二年間経過した方につきましては、令和五年度が五件、六年度が六十件、七年度は十二月末時点で百七十二件となってございます。
 今年度は約九千二百万円の予算に対しまして、来年度はこうした実績も踏まえまして約二億一千二百万円を計上しており、今後とも看護職員の再就業を支援してまいります。

○せりざわ委員 続けて、島しょの水道検討委員会についてお伺いします。
 昨年十月、台風二十二号、二十三号の八丈島の被害、記憶に新しいところだと思います。この台風による被害によって、一時全戸の断水状況があり、全戸で給水が可能となったのが十一月の中旬ということであります。
 この台風の被害から、島しょの水道の課題をまずどのように東京都で考えているのか、ご見解をお聞かせください。

○中川健康安全部長 島しょ地域の水道は、水源や浄水場などの水道施設が点在し、小規模な給水区域が分散しております。
 このため、集落をまたいで相互に水を融通することが難しく、昨年の台風災害では、被害を受けた水道施設をバックアップする機能が不足していることが顕在化いたしました。
 また、水道施設全般における老朽化対策の遅れや水道の運営体制の脆弱性についても明らかとなりました。

○せりざわ委員 島しょの水道について、様々課題があることが分かりました。
 これはすなわち、この台風の被害によって浮き彫りとなったのは、島しょ水道のいわゆる脆弱性の課題だと思います。
 この課題を島しょ地域の町村だけで解決するのは非常に難しく、やはり東京都のサポートが重要と考えますが、都の見解をお聞かせください。

○中川健康安全部長 保健医療局では、指導監督や施設整備補助などを通じて、島しょ町村の水道の支援を行っております。
 来年度、水道に関する技術力やノウハウを有する水道局と各町村の行財政運営に関する連絡調整等を所管する総務局と合同で、島しょ町村の水道の在り方を検討するため、新たに協議会を設置いたします。
 また、検討と並行して、水道局が令和八年度から島しょ町村への技術支援や実態調査を行う予定であり、施設の状況や供給体制、技術人材の確保などの課題を把握し、検討につなげてまいります。
 島しょ地域における水道の持続性の確保を目指し、関係局と連携して取り組んでまいります。

○せりざわ委員 保健医療局、総務局、水道局などで検討されるということで理解をいたしました。
 調査や技術支援を行う中で、島しょの水道施設の改良や改修が必要となった際には、ぜひとも東京都で取り組むことが難しいかと思いますので、サポートを求めたいと思いますが、都の見解をお聞かせください。

○中川健康安全部長 都は、島しょ町村の水道について、施設整備に関する補助や施設整備における技術支援などを行っております。
 来年度は、水道局とも連携して技術支援を一層強化することにより、島しょ町村における水道設備の更新計画が前倒しになることなども予想されます。
 こうしたことも踏まえ、整備費補助の予算額を令和七年度の十億円から、令和八年度は十四億円に増額し、島しょ町村の水道への支援を強化いたします。

○東(友)委員 東京都議会立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会、立憲民主党の東友美でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、自殺対策についてお伺いいたします。
 二〇二二年一月より、女性の自殺者については、妊娠中あるいは産後一年以内に該当することが把握された場合、その状況が記録されるようになり、二〇二二年から二〇二四年の三年間で百六十二名の妊産婦の方が自殺により亡くなっていることが明らかとなりました。
 妊産婦以外の方と比較して、妊娠中では交際問題が多く、産後一年以内では家庭問題が多いことも明らかとなりました。
 東京都では、令和八年度に自殺対策として妊産婦向け情報発信の強化を予定しているとのことでございますが、事業の概要をお伺いいたします。

○小竹保健政策部長 都は来年度、不安や悩みを抱く妊産婦に相談窓口の周知や相談の呼びかけを行う取組を強化することとしております。
 具体的には、妊娠や出産、育児等の悩みに関する相談窓口を掲載したハンカチ型リーフレットを産科、婦人科医療機関や区市町村を通じて広く配布いたします。
 また、妊娠等に関する不安や悩みをスマートフォン等で検索した方を、相談窓口が掲載された特設ページに誘導する検索連動型広告の表示回数を拡充し、相談につなげてまいります。

○東(友)委員 こちらのリーフレットでございますが、私も拝見をさせていただきました。妊娠や出産に関する悩みから、生活や仕事、またパートナーからの暴力など、様々な分野の相談先が掲載されており、その有用性を期待するところでございます。
 自殺対策は、対象者を明確にした複数の支援策が必要である一方、窓口が複数あるため、周知が難しい点がございます。
 こちらのリーフレットを、ぜひ一人でも多くの方の目に留まるよう、十分な周知を図っていただきたいと思います。
 検索連動型広告につきましても、引き続きのお取組をお願いいたします。
 また、今回新規事業となっております若者の自殺対策につきましても、先ほど質疑が出ているところでございますが、私も重要な施策であると感じているところでございます。
 自殺対策基本法が平成十八年に施行されて以降、日本の自殺者の総数は減少傾向にございますが、子供の自殺者数は増加傾向が続いております。
 十代における死亡原因の第一位が自殺であるのは、G7では日本のみであり、令和六年の児童生徒の自殺者数は五百二十九名で、過去最多となりました。極めて深刻な状況でございます。
 私からも引き続きの事業の充実を求めさせていただきます。
 次に、市販薬の過剰摂取、オーバードーズ対策についてでございます。
 今年度の事務事業質疑でも取り上げさせていただきましたが、若者による市販薬のオーバードーズが社会問題となっております。
 そのような中、国でも動きがございまして、再来月、本年五月に改正医薬品医療機器等法が施行され、乱用等のおそれのある医薬品について販売方法が厳しくなると伺っております。
 そこでまずは、乱用等のおそれのある医薬品に関する法改正の概要についてお伺いいたします。

○稲見食品医薬品安全担当部長 乱用等のおそれのある医薬品とは、国が指定した依存性がある成分を含む風邪薬やせき止め薬などの市販薬でございます。
 これらの医薬品の販売時には、薬剤師等により購入目的や、複数個購入する場合はその理由の確認のほか、購入者が若年者の場合には氏名及び年齢の確認などが義務づけられております。
 若者による市販薬の過剰摂取を背景に、本年五月一日施行の改正医薬品医療機器等法では、これらを新たに指定濫用防止医薬品として法に位置づけ、販売時の規制が一層強化されます。
 具体的には、薬局等は、十八歳未満の者に対して複数個または大容量製品の販売が禁止されるほか、小容量製品の販売であっても、店舗での対面販売またはビデオ通話等により、必要事項を確認した上での販売が義務づけられます。

○東(友)委員 指定医薬品について、十八歳未満の方に対しては大容量製品の販売が禁止、また、ネットでの購入についてもビデオ通話等が義務化される等の規制がかかるということで、影響も大きいかと思います。
 医薬品医療機器等法の改正が施行されるに当たり、指定濫用防止医薬品の適正販売の徹底が必要と考えますが、都の取組についてお伺いいたします。

○稲見食品医薬品安全担当部長 都はこれまでも、乱用等のおそれのある医薬品が適正に販売されるよう、保健所設置区市と連携し、繁華街の薬局等に対する夜間一斉監視やインターネット店舗から購入する調査を実施し、不適切な事例が確認された場合には速やかに改善指導を行ってまいりました。
 また、東京都薬剤師会及びインターネットショッピングモールの運営事業者に対しては、医薬品の適正販売に向けた講習会や協力要請などを行ってまいりました。
 来年度からは、こうした取組に加え、法改正により強化された内容を夜間一斉監視で重点的に監視するとともに、インターネット店舗から購入する件数を増やすなど、対策を一層強化してまいります。

○東(友)委員 ぜひしっかりと取り組んでいただくことをお願いいたします。
 私としても、今回の法施行については、若者をオーバードーズから守ることに一定の効果が出ると期待しているところでございます。
 ただ、規制だけでは根本的な解決にはなりません。若者たちが苦しみから逃れるために薬に頼ってしまう、その心に寄り添い、若者の抱える苦しみを解決することが最も重要でございます。若者たちへの寄り添い支援を推進していただくことを求めます。
 事務事業質疑でも申し上げましたが、自ら公的な機関に出向くことがない、そういった若者が集まる場所に行政側が出向いていくアウトリーチ活動に力を入れていただくことを求めます。
 次に、がん患者家族への支援についてでございます。
 事務事業質疑でも取り上げましたが、がん患者支援につきましては、患者本人への支援策が重要であることはいうまでもありませんが、がんは患者本人だけではなく、そのご家族の方にも大きな不安と負担を与えます。
 事務事業質疑の際、ご家族の方に対しても適切な支援を求め、がん経験者だけでなく、その家族も含まれているピアサポーターの養成状況についてお伺いいたしました。
 その後のこれまでの取組、令和八年度のお取組についてお伺いいたします。

○杉下医療改革推進担当部長 都は、令和六年度からがんピアサポーターの養成研修を実施しており、現在、合計九十五名のピアサポーターを養成しています。
 令和七年度からは、養成研修修了者に対するフォローアップ研修を二回実施し、二十四名が研修を修了しています。
 令和八年度は、引き続き養成研修及びフォローアップ研修を実施するとともに、フォローアップ研修修了者ががん診療連携拠点病院等で開催される患者サロンに参加する研修を試行的に実施することで、相談支援の質を確保する取組を進めていきます。

○東(友)委員 事務事業質疑の時点ではピアサポーターの養成研修の受講者が五十七名でございましたが、九十五名に増加、そしてフォローアップ研修修了者が二十四名、さらに、令和八年度には研修修了者が患者サロンに試行的に参加されるということでございました。
 以前も申し述べましたが、私自身が二十代の頃、正社員で働きながら、末期がんを患った四十代の母親を看病、介護した経験がございます。当時は支援策も希薄で、まだ私も母も若く、共通の悩みを持つ仲間を見つけることができずに、家族だけでただただ苦しみを抱えておりました。もう同様の思いを誰にもさせたくないという気持ちで議員活動を続けております。
 本事業につきましては確実に進めていただいており、大変期待をしているところでございます。
 これからもピアサポーター育成にご尽力いただくことを求め、次に、地域医療確保緊急支援事業についてでございます。
 病院への支援策については、繰り返し危機的な状況であることをご説明し、求めてきたところでございます。
 都は今年度、民間病院を対象とした緊急・臨時支援事業として、入院患者一人一日五百八十円の支援を行っていますが、今後は支援単価を見直した上で支援を行うと聞いております。
 令和八年度におきましては、どのような考えに基づいて支援を行うのかをお伺いいたします。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都が今年度実施している地域医療に関する調査では、約七割の病院が赤字であり、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが明らかとなりました。
 本来こうした課題は、国が診療報酬等で対応すべきものでございます。
 今般の診療報酬改定等で一定程度の措置が図られたものの、その効果などを見極める必要がございます。
 こうした状況を踏まえまして、都は来年度、地域医療を確保するため、緊急的かつ臨時的に全ての民間病院に対し入院患者一人一日当たり五百円を交付いたします。

○東(友)委員 単価五百八十円が五百円になるということでございました。
 診療報酬改定により、一定程度の経営改善が見込まれるため、単価を減らすということだと思います。
 ただ、都内の病床数が減っている原因の一つには、病院の経営難が挙げられるという現実もございます。
 今回はこちらの予算額で一旦理解をしているところではございますが、引き続き都内病院の経営状況を注視し、必要が生じれば速やかに補正等で支援を増やしていただくことを求めます。
 当然、病院全般への支援、本来これらは国の役割であることも申し述べさせていただきます。
 次に、公立病院運営費補助でございます。
 まずは、私の地元町田の状況をお伺いしたいと思います。
 町田には町田市民病院がございますが、大変厳しい経営状況に置かれており、今年度は市より二十億円の借入れを行いました。
 都は市町村立公立病院に対し運営費の補助を実施しておりますが、町田市民病院への過去三年間の補助実績についてお教えください。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、公立病院の安定的な運営を支援するため、がんや救急など提供する医療の内容や病床数等に応じまして、運営費を補助しております。
 町田市民病院に対しましては、令和四年度に五億六百七十七万円、令和五年度は四億九千九百二万八千円、令和六年度は四億九千八百九十七万七千円を補助しております。

○東(友)委員 以前から繰り返し申し上げておりますとおり、公立病院は、たとえ不採算の部門でありましても、医療を継続的に提供するという役割を守らなければならないことから、経営的に厳しい状況に置かれやすい状態にあります。
 特に多摩二十六市内の公立病院の経営が厳しく、設置自治体では維持ができず、規模を縮小する方針を発表した施設もございます。
 町田市民病院も市より借入れを行っておりますが、この状況を改善していかなければ、近い将来必ず地域医療の崩壊が起きます。
 このような強い危機感を基に、より強力な支援が求められる中、令和八年度において都は公立病院運営費補助事業を拡充すると発表しておりますが、具体的な取組内容についてお伺いいたします。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 令和八年度は、公立病院の直近の経営状況を踏まえまして、補助金の算定基準となる病床基礎単価を一床当たり百二十二万円から百五十二万円に引き上げることとしております。

○東(友)委員 病床当たり補助単価三十万円の増額ということでございます。
 民間病院同様、今議会はこちらの予算額で一旦理解をしているところではございます。公立病院におきましても、引き続き経営状況を注視していただき、必要が生じれば速やかに補正等で支援を増やしていただくことを求めます。
 地域医療を崩壊させるわけにはいきません。診療報酬も、経営を立て直すには難しい改定率となりました。国が第一に行うべきことではございますが、見通しが立っていない現状においては、都の責任も大きいものとなってまいります。地域医療崩壊を招かないよう、責務を果たしていただくことをお願い申し上げます。
 次に、生殖補助医療提供体制の整備についてでございますが、令和八年度の新規事業として、都立大塚病院にて不妊治療外来を開設するものと認識しております。
 都立病院におきまして不妊治療外来を設置する意義をお伺いいたします。

○鈴木都立病院支援部長 大塚病院は、周産期医療や女性医療に強みを持ち、女性総合外来や専門外来が連携して様々な疾患に対応しております。
 こうした病院の特色を生かし、地域の医療機関では対応が困難な内科疾患等の合併症患者にも対応した体外受精や顕微授精などの不妊治療を提供することとしております。

○東(友)委員 私は議員になる前、不妊治療クリニックにて働いておりました。
 多くの不妊治療クリニックは不妊治療専門のクリニックでございますので、基礎疾患や合併症をお持ちの方を診ることはなかなか難しく、患者様は複数の病院を行ったり来たり、場合によっては受入れそのものが困難であったりと、様々な弊害が生じることがございます。
 ただでさえ時間や身体的、そして精神的に大きな負担のかかる不妊治療でございます。基礎疾患や合併症を抱える方を公立病院である都立病院で受入れを行うことは、大変有意義であると考えております。
 様々な調整があろうかとは思いますが、ぜひ少しでも早くスタートしていただき、一人でも多くの患者さんを救えるようにご尽力いただくことをお願いいたします。
 次に、動物愛護事業についてでございます。
 動物愛護センターの質疑を用意しておりましたが、詳細なご答弁が既にございましたので、意見のみ述べさせていただきます。
 私は、動物愛護について最も重要なことは、動物福祉の遵守であると考えております。
 新しいセンターは、今のセンターとは大幅に内容が変わることが明らかとなりました。一時的とはいえ、動物の居場所となる施設でもございます。動物福祉を前面に掲げ、今発表されております内容を確実に実行していただくようご尽力いただくことを求めます。
 最後に、東京都協定締結医療機関連携システムについてでございます。
 コロナウイルスが流行した当初、世の中は大きく混乱し、医療提供体制にも影響を与え、医療を適切に受けられない状況が続きました。この経験を忘れることなく、万一の際でも今後は同様の事態を招かないようにしなければなりません。
 次なる感染症危機の際に迅速に対応できるよう、平時から医療提供体制を確保していくことが必要と考えますが、都の取組についてお伺いいたします。

○小原感染症対策調整担当部長 都は、令和六年四月に施行された改正感染症法に基づきまして、新興感染症の発生及び蔓延に備えるため、病院、診療所、薬局等の医療機関との間で、その機能と役割に応じた医療措置協定を締結いたしております。
 昨年十月一日時点におきまして、一万二千を上回る医療機関と協定を締結いたしまして、新興感染症発生時に機動的に対応できる体制を確保いたしております。

○東(友)委員 一万二千以上の多くの医療機関と有事に備えた協定を締結していることが分かりました。
 令和八年度におきましては、東京都協定締結医療機関連携システムが予算に含まれております。その内容と取組についてお伺いいたします。

○小原感染症対策調整担当部長 都は、平時における医療措置協定の適切な管理や医療機関への効率的な情報発信に加え、有事における体制確保の迅速な要請などを行うため、今年度から東京都協定締結医療機関連携システムの構築に着手いたしております。
 来年度におきましては、システムの設計、開発を進め、令和九年一月から医療措置協定の更新に向けた試験運用を開始いたしまして、令和九年度からの本格稼働を予定いたしております。

○東(友)委員 令和九年度中には本格稼働する予定で進められているということでございました。
 感染症はいつ発生するか分かりません。いざというときにも、医療提供体制が混乱しないよう、必要な人が必要なときに必要な医療を受けられる体制構築に引き続きご尽力いただくことを求め、以上で私の質疑を終了いたします。ありがとうございました。

○うすい委員 よろしくお願います。重複するところがあるんですが、簡明に伺いますので、よろしくお願いします。
 初めに、NICUに入院された子供とその家族への支援について質問します。
 まず、NICUにおけるファミリーセンタードケアについて伺います。
 都議会公明党は、ファミリーセンタードケアを先進的に取り組んでいる長野県立こども病院を視察し、昨年の第一回定例会で我が党の竹平議員が、都内のNICUにおける入院児と家族に対する支援の充実に向け、ファミリーセンタードケアの取組が進むよう都として支援すべきと求めました。
 都は、我が党の要望を受け、今年度から支援を開始しておりますが、ファミリーセンタードケアを進める上で、リーダー的人材、いわゆるメンターの育成が重要であると考えます。
 都としてメンターの育成に向けた取組について見解を求めます。

○新倉医療政策部長 都は今年度から、ファミリーセンタードケアに先駆的に取り組んでいる長野県立こども病院の支援を受けながら、医療機関での取組を進めるメンターを育成しております。
 具体的には、都立墨東病院と小児総合医療センターの新生児科医及び看護師、合計十二名が長野県に赴き、トレーニングを受講するとともに、オンラインによる指導助言を受けながら実践を進めております。
 来年度は、メンターが院内のスタッフに対してトレーニングを行い、施設全体でファミリーセンタードケアを実践できるよう取組を推進してまいります。

○うすい委員 答弁いただきまして、着実に取組が進んでいることを確認いたしました。
 来年度は、小児総合医療センターと墨東病院のそれぞれのNICUにおいて医療スタッフがスキルアップをし、きめ細やかな家族支援が進むことを期待しております。
 現在は二つの医療機関での取組ですが、さらに他の病院でもファミリーセンタードケアが進められるよう、支援の充実を求めておきます。
 また、都立墨東病院では、NICUに入院している子供と親たちがつくる、先ほど荒木委員からもありましたけれども、おたまじゃくしの会があり、新生児外来の場所で退院後も定期的に集う場を設けております。
 昨年、都議会公明党は、その集いの場を視察してまいりました。お互いに子供の成長を喜び合ったり、先輩のお母さんの話を聞いたり、入院時に関わってくれた医師や助産師、看護師等もいて相談ができたりと、安心につながり、とても大事な場となっておりました。このように家族同士が交流できる場があることは、とても重要であります。
 都はこれまで、リスクの高い妊産婦、新生児に対して高度な医療を提供する周産期母子センターを支援することで、NICU入院児への支援を行っておりますが、子供とその家族が入院中から退院後まで安心して過ごせるよう、さらなる支援の充実が必要と考えます。都の見解を求めます。

○新倉医療政策部長 都は現在、NICUを持つ周産期母子医療センターに対しまして運営費を補助するとともに、入院早期から在宅への円滑な移行をサポートするコーディネーターの配置を支援しております。
 来年度からは、NICUに入院した子供の家族同士が交流するイベントの開催や、家族向けに必要な情報をまとめたホームページの作成などの取組に対して新たな補助を行います。補助基準額は二百万円、補助率は二分の一とし、周産期母子医療センターの取組をさらに支援してまいります。
 こうした取組によりまして、NICUに入院したときから退院後まで安心して療養生活を送れるよう、切れ目のない支援を推進してまいります。

○うすい委員 NICUに入院される子供と家族に寄り添った切れ目のない支援をさらに充実をしていただくことを要望しまして、次の質問に移ります。
 次に、新型コロナワクチン接種補助について質問いたします。
 新型コロナの感染症法上の位置づけは、令和五年五月に五類に移行いたしました。社会経済活動は日常を取り戻したように見える一方、八十歳以上の高齢者にとって亡くなるリスクは今なお高く、新型コロナによっての死亡者数は、令和五年が三万八千八十六人、令和六年が三万五千八百六十五人と高止まりしておりまして、季節性インフルエンザの約十五倍に上るというデータもあります。
 そうした脅威が続いている中でありますけれども、厚生労働省の人口動態統計によれば、令和六年の都内における新型コロナの死亡者数は二千九百六十四人、このうち約八割の二千三百九十七人が八十歳以上の高齢者です。
 現在、区市町村では、六十五歳以上の高齢者等を対象に定期接種を実施しておりますが、昨年度でワクチン接種費用に係る国の助成が終了し、都の補助事業も今年度で終了するため、来年度からは自己負担増に係るワクチンの接種控えが懸念されます。
 リスクが高い八十歳以上の高齢者が経済的な理由で接種を諦めることがないよう、ワクチン接種費用の助成など、都として支援が必要と考えますが、都の見解を伺います。

○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務 新型コロナワクチン接種は、高齢者等を対象とするB類疾病の定期接種に位置づけられており、生活保護受給者など低所得の方は無償で受けることができるようになっております。
 都は、新型コロナワクチン接種の自己負担が、重症化が懸念される高齢者等の接種控えにつながることのないよう、引き続き国に対し、価格抑制のための取組など、適切な措置を講じるよう要望してまいります。

○うすい委員 答弁いただきましたけれども、実際に八十歳以上のたくさんの方が、この新型コロナの病気で亡くなっております。
 高齢者の命を守る観点から、国の対応を待つだけではなくて、東京都としても必要な支援策を講じるべきと考えます。
 特に、今申し上げた、重症化リスクの高い八十歳以上の高齢者が接種をためらうことがないよう、都独自の支援を含めた具体的な対策を検討することを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○米倉委員 日本共産党の米倉春奈です。
 島しょ地域の医療について、特に救急の際の対応について伺います。
 この問題は長年の課題で、最近私が関わった機会でも、二年半前に島しょ地域の日本共産党の議員と保健医療局などに要請してきたものです。改めて委員会でも伺います。
 東京都の島しょ地域は、二町、そして七村あります。人が住んでいるのは十一の島です。人口は二万二千八百十人です。
 東京の離島は本土から遠く、一番近い大島で、船で一時間四十五分かかります。そのため、島の医療機関は基本的にあらゆる患者に対応することが求められます。島内で対応できない場合には、救急ヘリコプターで内地に搬送するとしています。
 島しょ地域は医療提供の条件が厳しい状況がありますが、できる限り内地の人と同じように医療を受けられるようにしていくことが重要だと思いますが、いかがですか。

○新倉医療政策部長 島しょ地域において患者が安心して医療を受けられるよう、本土の医療機関とも連携しながら、島しょの医療提供体制を支援することが重要でございます。
 都は、島しょにおける医療従事者の確保支援、島しょの医療機関に勤務する医師への支援、また医療施設や医療機器の整備に対する支援などを実施しております。

○米倉委員 ご答弁で触れられた、島しょ地域でも安心して医療を受けられるように、医療提供体制を支援することは大切です。
 どのような理念に基づいて進めるのかということを私は聞いたわけです。
 どこに住んでいても、個人として持つ権利は同じです。一方で、医療については内地と比べて大きな差があるわけです。その背景には医療従事者の確保の難しさなどがあるわけですが、個々人の持っている権利は同じという立場で、その格差をできる限り小さくするための努力は必要です。
 その点で今、この格差をなくしていく、できる限りどうしていくのかということには、正面から答えた答弁じゃなかったと思うんです。
 新島の方はこういうふうにおっしゃっています。島の外の医療機関を受診することが多々あって、飛行機、船で行くことになる。同じ都民で、総合病院、専門病院を受診するのに相当の交通費、宿泊費と時間をかけないといけない都民がほかにいるのか。都は、島を宝島と位置づけてくれているが、医療を位置づけてくれないと島に住む人がいなくなってしまう。こうした格差をなくしてほしいと話しておられます。
 島しょ地域と内地の医療の格差をなくしていく、こうした努力は大切だと思いませんか。

○新倉医療政策部長 島しょ地域は、遠隔地であるという地理的条件や、また人口が少ないなどの社会的条件による制約もあることから、本土の医療機関とも連携しながら島しょの医療提供体制を支援することが重要であると考えております。
 そのため、都は、保健医療計画に基づき様々な支援を行っているところでございます。

○米倉委員 今紹介したような島の都民の声を受け止めていただきたいと思います。
 島しょで対応できない救急患者の医療について聞いていきます。
 都は、救急ヘリコプターで都立広尾病院など島の外の病院に搬送します。
 島しょ地域からの救急搬送は、どういう仕組みで対応するのでしょうか。

○新倉医療政策部長 島しょの医療機関で対応できない救急患者が発生した場合、医療機関は町村長に通報し、町村長は市長を通じて都に救急患者の搬送を要請いたします。
 都は、町村からの要請に基づき、東京消防庁のヘリコプター等で救急患者を搬送いたします。

○米倉委員 では、島しょから内地の病院へヘリ搬送された件数について、過去五年分伺います。

○新倉医療政策部長 島しょからの救急患者の搬送人数は、令和二年度は百七十四人、三年度は二百二十人、四年度は二百一人、五年度は百八十五人、六年度は百七十一人でございます。

○米倉委員 毎年二百人を前後する方たちが搬送されるということです。
 では、島しょから内地の病院へヘリ搬送するケースというのはどういう場合になるのか、決まった基準はあるのか伺います。

○新倉医療政策部長 島しょの医療機関の医師が患者の状態等を勘案しまして、島しょの医療機関において対応が困難であり、救急搬送が必要と判断した場合に、ヘリコプター等で搬送することとなります。

○米倉委員 では、この基準の考え方について、示した文書などはありますか。

○新倉医療政策部長 都は、島しょ町村の救急業務を補完するため、総務局、また保健医療局、東京消防庁の三者によります島しょにおける救急患者等の搬送業務の役割分担に関する協定を締結しておりまして、島しょ町村から要請があった場合は、これに基づき救急患者搬送に係る業務を行っております。

○米倉委員 私もその協定については読んでいますが、今ご答弁で役割分担についてとおっしゃったとおりで、これは搬送対象となる患者の考え方について具体的に示したものではありません。
 やはり、この考え方について記したものはないということなんです。それでは時々によって判断に差が出ることがあるのではないかという懸念があるんですよね。
 ヘリ搬送となる場合の考え方についてもう少し聞いていきます。島では対応が困難ということが先ほど答弁であったんですが、これは具体的にどういうことなんでしょうか。命に関わり、急ぐケースということでいいんでしょうか。

○新倉医療政策部長 島しょの医療機関の医師が患者の状態等を勘案しまして、島しょの医療機関において対応が困難であり、救急搬送が必要と判断した場合に、ヘリコプターでの搬送となります。

○米倉委員 島しょの医療機関で対応できない場合に搬送ということはそのとおりだと思うんですが、具体的な考え方などがよく分からないお答えなんですよね。
 それでは、島しょからはどういった症状の患者がヘリ搬送されていますか。

○新倉医療政策部長 主に心疾患、また脳血管疾患などの循環器病や、腸閉塞といった消化器疾患などの救急患者がヘリコプター等で搬送されております。

○米倉委員 島しょの方からは、実際には命に関わるようなケースでないと搬送されないと聞いています。今挙げられたヘリ搬送の例は、その話と整合性があると思います。
 生命に緊急を要する場合でなくとも、著しい苦痛があるときなどはヘリで搬送してほしいという島の方々の声があります。
 この声に応えられるよう手だてを取ることを求めますが、いかがですか。

○新倉医療政策部長 島しょの医療機関の医師が患者の状態等を勘案しまして、島しょの医療機関において対応が困難であり、救急搬送が必要と判断した場合に、ヘリコプター等で搬送することとなります。

○米倉委員 では、例えば大腿骨を骨折したという場合は搬送してもらえますか。

○新倉医療政策部長 島しょの医療機関の医師がその都度判断しております。

○米倉委員 島のお医者さんの判断次第だというお答えだと思うんです。
 ですが、実際には、過去に大腿骨を骨折した方が島の診療所へ行った際にヘリ搬送とはならなかったんです。自力で内地に行って手術を受けるということになりました。本当にこれは大変なことだと思います。内地だったら救急車で病院に運ばれるケースだと思います。さらに、金銭的な負担も、自力で行くわけですから重いと思います。
 ヘリ搬送とはならなかったけれど、大変な苦痛がある場合に、どのようにして内地の病院へ行くかということについて、幾つかの島の方々にお話を聞きました。
 ある方は、車で家族に支えられて船に乗って、そして、船の運航会社が竹芝桟橋に救急車を呼んでくれて、船を降りてから救急車に乗せてもらって病院に運ばれたということなんです。
 しかし、この船も波が荒いと出航できなくて、数日足止めされることもあるそうです。内地ではあり得ない状況です。
 大変な苦痛がある場合で、内地の医療機関にかかる必要があるときにも、ヘリ搬送は必要じゃありませんか。

○新倉医療政策部長 ヘリコプター等での搬送につきましては、島しょ医療機関の医師がその都度患者の状態を勘案して判断しております。

○米倉委員 島のお医者さんがその都度判断しているとおっしゃるんですが、それは何ていうか、島のお医者さん次第というようなおっしゃり方なんですけど、実際には東京都は毎月、島のお医者さん方とヘリ搬送のケースについて振り返った相談をされているわけですよね。
 だから、東京都としてもこういうケースの場合はヘリ搬送が必要だということで、島のお医者さんたちと情報共有してそういう方向で進めるという、そういうことをイニシアチブを図るのは東京都の役割だと思うんです。
 そんなばっくりしたお答えで、島のお医者さんが必要だと思ったら運んでもらえると、そういう実態ではないですよね。毎月、このケースは適切だったとか、これはちょっとどうだったのかとかという相談を東京都が入ってしているわけですから、これはやはり都として考えていただきたいと思います。
 もう一点、このヘリ搬送に関わって改善が必要なことがあると思います。
 これも本当に驚く話なんですが、島の住民の方が内地へヘリ搬送された場合、運ばれた、自分が乗せられていた担架を島へ送り返す費用は、ヘリ搬送されたその個人が費用負担するとなっているんです。これも内地ではあり得ないことです。
 三年前の金額でも三千円、輸送料を払ったと聞きます。今は物価高騰でもっと値上がりしているかもしれません。
 これはなぜ個人負担となっているんでしょうか。

○新倉医療政策部長 搬送の際に使用された担架につきましては町村の物品でございまして、その取扱いについてはそれぞれの町村が判断をしております。

○米倉委員 離島振興法では、国と自治体は、ほかの地域との格差の是正を図るため、離島地域の住民が保健医療サービスを受けるための住民負担の軽減について、適切な配慮をするものとされています。
 この担架の輸送についても配慮が必要です。町村のことだということにしないで、これは都として支援して、公費で対応すべきではありませんか。

○新倉医療政策部長 搬送の際に使用された担架につきましては町村の物品でございまして、その取扱いについてはそれぞれの町村が実情に応じて判断をしております。

○米倉委員 町や村が判断ということなんですが、実際には大変厳しい財政力ですよね。
 でも、そういう中で島の自治体では、内地への医療機関にかかる交通費だとか宿泊費について、島によって対応は違いますが、支援しているということもあるわけです。
 ただ、財政の限りもありますから、これも実態に合った十分なものとはなっていないわけですね。
 やっぱりこういうことも含めて、この担架の問題でも、町村任せにせず、都民の医療をひとしく確保するという立場で、東京都として個人負担が出ないように支援したらどうなのかというふうに思います。
 これ、初めて聞く話じゃないですよね。以前から出ている話で、東京都も直接この実態は保健医療局も聞いてきた話ですから、やはり一刻も早く対応すべきことだと思います。まだ放置されているのかというふうにも思っています。
 全ての都民がひとしく医療を受けられるように、ただでさえ島は医療を十分に受けることに大変なハードルがあるということも踏まえて、一刻も早い対応を求めて質問を終わります。

○高野委員 私からは二点質問させていただきます。よろしくお願いします。
 まずは、災害時の医薬品等供給体制の強化について伺います。
 近年、地震や風水害など大規模災害が頻発する中、発災時の医療体制を支える医薬品供給の確保は極めて重要な問題です。
 私もかつて取材しました東日本大震災では、医療機関や薬局の被災、流通の停滞などにより、避難所で高血圧や糖尿病など慢性疾患の薬が不足し、継続的な服薬が困難となる事例が各地で報告されていました。また、停電や通信障害により処方履歴が確認できず、適切な調剤が難しい状況も生じていました。
 こうした課題を踏まえ、医療救護所等への医薬品供給や薬剤師派遣体制を含め、災害時の医薬品供給体制を平時から整備しておくことが重要だと考えています。
 そこで、災害時における医薬品供給体制の確保について、都の取組と今後の方向性を伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 災害時に医療救護所等に医薬品が迅速かつ適切に供給されることは重要であり、都は、薬剤師会と連携した薬剤師班の編成や派遣、協定締結団体を通じた医薬品供給等の体制を確保しております。
 また、こうした体制が災害時に円滑に機能するよう、関係団体と連携し、災害時を想定した実践的な訓練や専門的な研修を実施しております。
 都は今月、ライフライン途絶時も自立して活動でき、災害時の医薬品供給を担うモバイルファーマシーを導入しており、今後はその車両を使用した訓練や活用方法に関する研修を実施するなど、訓練や研修内容の充実を図り、災害時の医薬品供給体制を強化してまいります。

○高野委員 ただいまの答弁で、災害時の医薬品供給体制の確保に向け、薬剤師班の派遣や関係団体との連携、訓練や研修の実施など、平時からの備えを進めていることは理解いたしました。
 今後、モバイルファーマシーを活用した訓練を実施するとのことであり、実効性のある体制強化につながることを期待しております。
 ただ一方で、大規模災害時には、燃料不足や物流の停滞など、様々な課題が想定されています。
 現場で確実に機能する仕組みとするためには、持続的に運用できる体制づくりが重要と考えております。
 そこで、次の質問に参ります。今答弁にも出てきましたモバイルファーマシーについて伺います。
 このモバイルファーマシーは、災害時において医薬品の供給や調剤機能を確保する有効な取組であり、都が導入を進めていることは大変意義のあることだと受け止めております。
 私も先日視察を行いまして、調剤設備や医薬品、発電機などを搭載し、ライフラインが途絶した状況でも薬剤師が医薬品を提供できる仕組みを確認いたしました。
 一方で、真に機能させるためには、車両の整備だけでなく、持続的に運用できる体制の構築が重要であります。
 例えば、電源確保についてはガソリン式発電機が搭載されていましたが、大規模災害時には燃料供給が途絶する可能性も出てきます。また、医薬品の補充や物流の確保、薬剤師の派遣体制など、平時からの仕組みづくりも不可欠です。
 そこで伺います。都は、モバイルファーマシーを実効性ある災害医療体制として機能させるため、電源確保の多様化や医薬品補充の物流体制、関係機関との連携を含め、どのように持続的な運用体制を構築していくのか見解を伺います。

○稲見食品医薬品安全担当部長 モバイルファーマシーで調剤を行うためには、車両の運用に習熟した薬剤師がいることに加えて、医薬品、電気、水等を確保することが必要となります。
 災害時には、東京都薬剤師会と締結した協定に基づきモバイルファーマシーを継続的に運用するほか、東京医薬品卸業協会など複数の協定締結団体を通じて医薬品を供給いたします。
 都のモバイルファーマシーは、車両に大型の給水タンクやトイレ、寝台などを備えており、最低限の補給があれば被災地でも継続的に運用が可能でございます。電源は、ソーラーパネル、発電機のほか、外部電源からも供給することができます。
 今後、区市町村との防災訓練等により、モバイルファーマシーが災害時においても持続的に運用できるよう、検証を重ねてまいります。

○高野委員 ありがとうございます。ただいまの答弁で、東京都薬剤師会との協定に基づく薬剤師の確保や医薬品供給体制、さらにソーラーパネルや外部電源の活用など、モバイルファーマシーを継続的に運用するための仕組みを整えていることを理解いたしました。
 また、区市町村との防災訓練を通じて実効性を高めていくとのことであり、今後の取組に期待をしております。
 災害時には、医療を必要とする方々に医薬品を届けることは命を守る重要な取組である一方、現場で活動する薬剤師や運用スタッフの安全の確保も大変重要です。
 ぜひ、支援を受ける都民にとって安心・安全な運用であると同時に、現場で活動する方々が安全に活動できる体制づくりにも十分配慮しながら、災害医療体制の強化を進めていただくことを要望し、質問を終わらせていただきます。

○ひがし(ゆ)委員 立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会のひがしゆきです。本日最後の質疑となります。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、若者自殺対策強化事業についてお伺いいたします。
 我が国の自殺者数は、全体としては減少傾向にあるものの、若年層については深刻な状況が続いています。
 厚生労働省の令和七年版自殺対策白書によれば、小中学生の自殺者数は近年、過去最多水準で推移しており、十代、二十代の自殺者数は、令和二年に増加して以降、高止まり傾向にあるとされています。
 さらに、日本では十代、二十代の死因の第一位が自殺であり、これらの年代の自殺死亡率はG7の中で最も高い水準となっています。
 また、現在の若者は、新型コロナウイルス感染症の影響による学校生活や人間関係の変化、急速な情報化など、これまでとは異なる環境の中で成長をしてきました。
 私は以前、新宿歌舞伎町の、いわゆるトー横周辺で若者支援のボランティア活動に参加したことがあります。そこでは、家庭や学校、社会の中で居場所を見つけられず、孤立感を抱えた若者たちが集まっている現状を目の当たりにしました。話を聞いてみても、誰にも相談できなかった、相談しても理解されないと思ったという声が多く、支援につながるまでのハードルの高さを感じております。
 こうした若者に対して、相談の入り口をどうつくるかが重要な課題であると考えます。
 令和八年度予算案においては、若者自殺対策強化事業が計上されています。こちらの概要については、既に他の議員から質疑があったので省略させていただきます。
 そして、私からはこの点について、答弁にありましたAIチャットボットについて質問をさせていただきます。
 今回AIチャットボットを活用した相談支援を行うということでしたが、精神科医の方からお話を伺ったところ、悩みを抱えている人はちょっとした言葉やきっかけで自殺に踏み切ってしまう可能性があるため、対応には十分な専門的配慮が必要であるというご意見をいただきました。特に自殺念慮のある方の対応については、専門職による介入や適切な相談機関へのつなぎは極めて重要であると指摘をされております。
 そのため、AIによる対応がどのような仕組みで運用されるのか、また、どの段階で専門の相談支援につながるのかという点が重要になると考えます。
 新たなウェブサイトに実装されるAIチャットボットとは、具体的にどのようなものなのかお聞かせください。

○小竹保健政策部長 都が新たにウェブサイトに実装を予定しておりますAIチャットボットは、精神科医が監修しておりまして、利用者とAIが対話を進めることで気持ちや考えの整理の手助けを行うものでございます。
 利用者が深刻な内容を入力した場合には、対話の途中でも、悩みに応じた相談窓口の検索サイトや自殺防止専用の相談窓口を案内するものとなっております。

○ひがし(ゆ)委員 ご説明ありがとうございます。今回、若者に届きやすいウェブサイトを設け、そして、AIチャットボットや漫画などを活用して情報発信を行うという取組は、若者の行動特性に即したものとして評価します。
 一方で、これらはあくまで入口であり、深刻な悩みを抱える若者を確実に専門的支援につなげることが不可欠となります。
 だからこそ、今回の取組におきましては、単にアクセス数や利用件数だけではなく、実際に相談支援につながったか、継続的な支援につながったかという視点で検証を行い、若者が孤立の中に取り残されることのないよう、相談支援体制の充実とともに、確実に支援につながる仕組みの構築を図ることを要望いたします。
 次に、女性のがん検診受診応援事業についてお伺いいたします。
 子宮頸がんや乳がんは比較的若い世代にも発症するがんであり、早期発見によって治療の成績が大きく改善するがんとなります。
 一方で、がん検診の受診率は依然として十分とはいえない状況にあります。厚生労働省の国民生活基礎調査によると、乳がん、子宮頸がんの受診率はいずれも四割台にとどまっております。このことは、制度として受診の機会があるにもかかわらず、実際につながっていない層が一定数存在していることを示されております。
 私自身、看護師として現場で働いていた際、同年代の患者様が症状が出てから初めて受診、進行した状態で発見されるという場面に出くわしたことがあります。
 忙しくて健診を受ける時間がなかった、まだ大丈夫だと思っていた、自分には関係ないことだと思っていて受診をしていなかったというような声を聞きました。もっと早く検診を受けていればという思いを強く感じたところでございます。
 こうした経験からも、検診を受けるきっかけづくり、そして受診につなげる仕組みの重要性を実感しております。
 そこでお伺いいたします。子宮頸がん、乳がんは、ほかのがん検診に比べ受診率が低い傾向が出ておりますが、都はその理由をどのように捉えているのか伺います。

○小竹保健政策部長 都が都民向けに実施した調査では、がん検診を受けない理由として、心配なときはいつでも医療機関を受診できるから、面倒だったからといった回答が寄せられております。
 また、国の調査等によれば、子宮頸がん検診では、二十歳代において自身ががんに罹患するリスクがあるという意識が低いこと、乳がん検診では、マンモグラフィー検査の苦痛への不安があるといったことも未受診の理由として挙げられております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 受診しない理由として、面倒くささ、またリスク認識の低さがあるということですが、やはり若い世代に対する意識づけの弱さが課題としてあると感じます。こうした課題を踏まえ、どのように受診を後押ししていくのかが重要となります。
 そこで、二点お伺いいたします。都は来年度、女性のがん検診受診応援事業を実施しますが、その事業の内容について、また、これらの事業につきましては効果を客観的に検証することが必要と考えますが、本事業での効果検証をどのように行う予定なのか、併せてお聞かせください。

○小竹保健政策部長 本事業は、子宮頸がん及び乳がん検診の受診を促進するため、これらの検診を受けた方に健康関連グッズ等を提供するものでございます。
 あわせて、年代ごとの体の変化や女性特有の病気などへの理解を深められるよう、本事業のウェブサイトを通じて情報提供するなど、広く普及啓発を行い、適切な受診や相談につなげていくこととしております。
 また、本事業の実施に当たりましては、健康グッズ等のインセンティブを申し込む方を対象として、受診行動の実態等についてアンケート調査を実施し、その結果を基に効果などを把握、検証することとしております。

○ひがし(ゆ)委員 都においては、本事業の効果をしっかりと検証し、そして、受診につながっていない層に届く実効性のある政策へと発展させていただくことを要望し、次の質問に移ります。
 次に、受動喫煙対策についてです。
 令和二年四月に改正健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例が全面施行され、屋内は原則禁煙となりました。その結果、受動喫煙対策は大きく前進した一方で、近年は屋外での喫煙に関する声が地域の方から寄せられるようになってまいりました。
 受動喫煙については、肺がんや虚血性心疾患、脳卒中などのリスクを高めることが科学的に明らかになっており、特に子供や妊婦への影響が懸念されております。
 私自身、地域を回る中でも、ここの場所での歩きたばこが気になっている、子供と歩いていて煙が気になるというようなお声を伺う機会が増えております。
 こうした状況を踏まえると、屋外であっても望まない受動喫煙を生じさせないという考え方の周知が重要であると考えます。
 そこでお伺いいたします。屋外の喫煙については、健康増進法に望まない受動喫煙を生じさせることがないよう配慮義務が定められており、都としてもその周知啓発が必要であると考えますが、都の取組についてお聞かせください。

○小竹保健政策部長 都は今年度、喫煙者等に向けて、屋外などの喫煙が禁止されていない場所でも受動喫煙への配慮が必要なことについて、具体的な事例を示して啓発する特設ページを作成いたしました。
 また、検索連動型広告を活用して喫煙者等への普及啓発を図っており、来年度は広告期間を六か月から十一か月へ拡大することとしております。

○ひがし(ゆ)委員 今年度、そして来年度にかけて周知啓発を強化していく取組を評価いたします。
 屋内禁煙が進む中で、喫煙されている方、そして非喫煙者が互いに配慮しながら共存できる環境づくりが重要であると考えます。
 都においては、こうした視点を踏まえながら、望まない受動喫煙を防ぐための周知啓発を丁寧に進めていただくことをお願い申し上げます。
 次に、付添入院、また子供や家族への療養支援に関して質問をさせていただきます。
 入院する子供にとって、家族の存在は大きな安心につながります。一方で、その付添いを担う家族の負担は決して小さくはありません。
 看護師として勤務をしていた際にも、付添いの保護者の方のためのベッドが用意されている場合もありましたが、数が限られており十分とはいえない状況でありました。そのため、椅子に座ったまま仮眠を取るなど、厳しい環境での付添いを続けている姿を見てきました。
 付添いは、身体的な負担だけではなく、仕事を休まざるを得ないこと、きょうだい児への影響など、生活全体にも大きな影響を及ぼします。
 こうした状況を踏まえ、子供だけではなく、その家族も含めて、安心して療養できる環境を整えていくことが重要であると考えます。
 また、療養環境にある子供への支援は、治療そのものだけではなく、心理的なケアや家族への支援を含めた包括的な対応が重要となります。特に近年は、子供の不安の軽減、療養環境の調整など、医療を支える様々な支援の重要性が指摘をされています。
 一方で、こうした支援の体制については医療機関ごとに差があるともいわれており、現状が十分に把握されているとはいえません。
 こうした観点からも、まずは実態を把握し、必要な支援につなげていくことが重要であると考えます。
 そこで、二点お伺いいたします。入院中の子供の家族、付添い等に関する環境改善事業の取組状況についてお聞かせください。また、あわせまして、来年度予算案に組み込まれました子供や家族への療養支援に関する実態調査が盛り込まれておりますが、具体的な調査内容についてお聞かせください。

○新倉医療政策部長 まず、入院中の子供の付添いに関するご質問についてでございますが、都は今年度から、入院中の子供の家族の付添い等に係る環境改善を図ることを目的に、医療機関に対しまして施設の改修や物品等の購入に係る経費を支援しております。
 具体的には、ユニットバスの更新やソファーベッド、マットレスの購入経費などを補助対象としておりまして、今年度、二十四病院が活用しております。
 来年度も引き続き支援を実施いたしまして、付添いに係る環境改善の取組を推進してまいります。
 また、療養支援に関する実態調査についてでございますが、都は来年度、医療環境にある子供や家族への療養支援に関する実態を把握するため、医療機関に対する調査を実施いたします。
 具体的には、医療機関において子供や家族への支援を担うチャイルド・ライフ・スペシャリストなどの専門職の配置状況や活動実態、専門職の配置による効果、人材育成の課題などについて把握を行ってまいります。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 付添入院につきましては、こうした支援を着実に進めるとともに、子供と家族が安心して療養できる環境整備を一層推進していただくことをお願い申し上げます。
 そして、実態調査につきましては、これまで見えにくかった支援の状況を把握し、今後の施策につなげていくための第一歩として評価をしております。
 都においては、調査結果を踏まえて人材育成支援体制の整備につなげていくことを要望するとともに、私自身も医療に関わってきた立場として、今後の取組の経過をしっかりと注視していきたいと考えます。
 次に、入院医療の確保について伺います。
 医療提供体制につきましては、高齢化の進展、医療需要の変化を踏まえて、適切に見直しをされていくことが求められています。
 一方で、全国的には人口減少が進む中であっても、東京都は今後も人口が一定程度維持、集中していくと見込まれており、医療需要の動向についてはより丁寧な把握が必要であると考えます。
 また、近年は医療機関の経営環境の変化などを背景に病床の削減が進められており、都民からは必要なときに入院できるのかといった不安の声も聞かれております。特に新型コロナ感染症の拡大時には、医療提供体制の逼迫が大きな課題となったことから、平時からどのように医療体制を確保していくのかが重要な課題となります。
 こうした中で、都としてどのように入院医療を確保していくのか、その考え方を改めて確認したいと思います。
 都は今年度、医療需要の変化を踏まえた病床を削減する医療機関を支援する事業を実施していると認識をしています。この事業により都内の病床数は減少すると考えられますが、都内の病床規模はどの程度が適正と考えているのか、都の見解をお聞かせください。

○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、医療法に基づき、保健医療計画におきまして、二次保健医療圏ごとに国が示す算定式により基準病床数を定めまして、入院医療の確保を図っております。
 なお、現在、国は、二〇四〇年に向けた新たな地域医療構想のガイドライン策定の議論を進めておりまして、来年度以降、都道府県が策定する新たな構想において、将来の入院需要とこれに基づく必要な病床数を推計することとされております。

○ひがし(ゆ)委員 基準病床数や今後の新たな構想の中で、将来の医療需要や必要病床数について、これから検討、そして整理されていくものと理解をいたしました。
 一方で、将来の医療需要が見通しにくい中においては、柔軟に対応できる医療体制をどのように確保していくのかということも重要であると考えます。
 こうした中で、都全体の病床の在り方を考える上では、都立病院の役割というものは極めて重要となります。
 都立病院は、感染症医療、災害医療、行政的医療の中核を担っており、緊急時における受皿として役割が期待されています。そのため、病床の適正化を進めるに当たっては、こうした有事への対応力も踏まえた検討が必要であると考えます。
 今年度、都が実施している病床数適正化支援事業について、都立病院が申請をしているのか、また、都立病院の病床を減らす考えはあるのか、都の見解をお聞かせください。

○鈴木都立病院支援部長 都立病院では、お話の事業につきまして、申請はしておりません。
 都立病院の使命は、災害医療や感染症医療などといった行政的医療の提供などの役割を将来にわたって果たすことでございます。
 都立病院の運営につきましては、都立病院の果たすべき役割、民間医療機関との役割分担や連携の在り方など、様々な要素を総合的に勘案しながら行っていくものでありまして、引き続き都民ニーズに的確に対応していきます。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 病床の在り方については、国が示す基準に基づくだけではなく、東京都の人口動向や医療ニーズを踏まえた実態に即した検討が必要であります。
 都においては、将来の医療需要を丁寧に把握をしながら、必要な入院医療体制を確実に確保していくことを改めて要望させていただきます。
 最後に、災害医療についてお伺いいたします。
 私自身、東日本大震災をきっかけに東京に出てきたという経緯がございます。そして、大学病院で十一年間勤務する中でも、災害医療に関する委員会に所属をさせていただいていました。そのため、私にとって災害医療というのは、自分の政策の中での主要なテーマの一つとなっております。
 災害時の医療は、平時からの備えが全てであると強く感じております。医師会との意見交換もさせていただきましたが、災害時に実際に動ける医療人材をどれだけ確保できるのかが重要であり、区市町村が実施する医療救護訓練等においては、参加者が固定されているという課題があるというようなお話を伺いました。
 訓練への新規参加を都としても促していくべきと考えますが、取組状況についてお聞かせください。

○新倉医療政策部長 都は、区市町村が実施する災害医療に関する検討会や訓練、また研修等に要する経費について、双方の包括補助事業で幅広く支援しております。今年度は二十九の自治体が本事業を活用し、災害医療の取組を進めております。
 来年度も引き続き包括補助による支援を行うとともに、今後、二次保健医療圏ごとに設置しております地域災害医療連携会議等におきまして、区市町村に対し、本事業の活用とともに、より多くの医療関係者が参加する訓練の実施を働きかけてまいります。

○ひがし(ゆ)委員 災害時の医療体制は、平時からの備えによって大きく左右をされます。今回の答弁では取組の方向性は示されておりますが、訓練の参加者の広がりという点ではさらなる工夫が必要ではないかと感じております。
 医師会との意見交換でも、実際に動ける医療人材の確保の重要性が指摘されており、今のままの体制ではなかなか参加者が増えないのではないかというようなご意見をいただいているところです。
 例えば、訓練への参加を促すインセンティブの付与、積極的に取り組む医療機関を可視化できる表彰制度の導入など、参加のきっかけとなる仕組みづくりも有効ではないかと考えております。
 都においては、区市町村と連携をしながら、こうした視点も取り入れて、実効性のある災害医療体制の確保につなげていただくことを要望いたします。
 今回様々なテーマについて伺ってきましたが、いずれも都民の命と健康、そして安心した暮らしを支える重要な取組となっております。
 都においては、必要な方に必要な支援が確実に届くよう、引き続き取り組んでいただくことをお願い申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○浜中委員長 お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で保健医療局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時十七分散会