| 委員長 | 浜中のりかた君 |
| 副委員長 | かまた悦子君 |
| 副委員長 | 龍円あいり君 |
| 理事 | 山口 花君 |
| 理事 | 伊藤しょうこう君 |
| 理事 | 米倉 春奈君 |
| せりざわ裕次郎君 | |
| ひがしゆき君 | |
| 東 友美君 | |
| 高野たかひろ君 | |
| 原 のり子君 | |
| 岩永やす代君 | |
| うすい浩一君 | |
| 荒木ちはる君 |
欠席委員 なし
出席説明員| 保健医療局 | 局長 | 山田 忠輝君 |
| 次長理事兼務 | 谷田 治君 | |
| 技監感染症危機管理担当部長事務取扱 | 成田 友代君 | |
| 総務部長 | 加藤 みほ君 | |
| 企画部長DX推進担当部長兼務 | 吉原 宏幸君 | |
| 保健政策部長 | 小竹 桃子君 | |
| 医療政策部長 | 新倉 吉和君 | |
| 都立病院支援部長 | 鈴木 和典君 | |
| 健康安全部長 | 中川 一典君 | |
| 感染症対策部長 | 内藤 典子君 | |
| 政策推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 犬飼陽一郎君 | |
| 地域保健担当部長 | 井上 俊治君 | |
| 医療改革推進担当部長 | 杉下 由行君 | |
| 医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 | 宮澤 一穂君 | |
| 食品医薬品安全担当部長 | 稲見 成之君 | |
| 感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務 | 西塚 至君 | |
| 感染症対策調整担当部長 | 宮田 雅子君 | |
| 感染症対策調整担当部長 | 小原 昌君 |
本日の会議に付した事件
保健医療局関係
事務事業について(質疑)
○浜中委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、保健医療局関係の事務事業に対する質疑を行います。
これより保健医療局関係に入ります。
初めに、先般の人事異動に伴い、保健医療局長から幹部職員の紹介があります。
○山田保健医療局長 それでは、先般の人事異動に伴い役職に変更のあった幹部職員を紹介させていただきます。
感染症対策調整担当部長で健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務となりました西塚至でございます。
なお、健康危機管理統括調整担当部長の及川勝利は、公務のため、本日は欠席しております。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○浜中委員長 紹介は終わりました。
○浜中委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
本件につきましては、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○加藤総務部長 去る九月十九日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
お手元の厚生委員会要求資料をご覧ください。
表紙をおめくりいただき、目次をご覧ください。資料は全部で十六項目となっております。
それでは、一ページをご覧ください。1、国民健康保険における加入世帯数並びに被保険者資格証明書の交付世帯数及び特別療養費支給対象世帯数の推移でございます。
二ページにかけまして、令和五年度から令和七年度までの各区市町村における加入世帯数、被保険者資格証明書の交付世帯数及び特別療養費支給対象世帯数の推移を記載してございます。
三ページをご覧ください。2、国民健康保険料(税)率の推移でございます。
四ページにかけまして、基礎賦課及び後期高齢者支援金等につきまして、令和四年度から令和七年度までの各区市町村における所得割、資産割、均等割及び平等割の推移を記載してございます。
五ページをご覧ください。3、国民健康保険料(税)の減免件数の推移でございます。
令和四年度から令和六年度までの各区市町村における減免件数の推移を記載してございます。
六ページをご覧ください。4、国民健康保険における一部負担金減免件数の推移でございます。
令和四年度から令和六年度までの各区市町村における一部負担金減免件数の推移を記載してございます。
七ページをご覧ください。5、国民健康保険料(税)の滞納世帯数及び収納率の推移でございます。
令和二年度から令和六年度までの各区市町村における対象世帯数、滞納世帯数及び収納率の推移を記載してございます。
八ページをご覧ください。6、国民健康保険料(税)の滞納に対する新規の差押件数、差押額及び差押物件の内訳の推移でございます。
一〇ページにかけまして、(1)に、令和四年度から令和六年度までの各区市町村における新規差押件数及び差押額の推移を、(2)に、同期間における特別区、市町村別の新規差押物件の内訳の推移をそれぞれ記載してございます。
一一ページをご覧ください。7、国民健康保険への東京都支出額の推移でございます。
(1)に、令和元年度から令和五年度までの特別区への都の支出金の推移を、(2)に、同期間における市町村への都の支出金の推移を、(3)に、同期間における東京都国民健康保険事業特別会計への繰出金の推移をそれぞれ記載してございます。
一二ページをご覧ください。8、病院の耐震化状況でございます。
令和六年十一月二十二日時点の病院の耐震化状況を記載してございます。
一三ページをご覧ください。9、保健医療局所管の政策連携団体及び地方独立行政法人における障害者雇用人数及び障害者雇用率の推移でございます。
令和四年から令和六年までの各団体における障害者の雇用人数及び雇用率の推移を記載してございます。
一四ページをご覧ください。10、熱中症による死亡者数の推移並びに死亡場所及びエアコンの使用状況でございます。
一六ページにかけまして、(1)に、平成二十六年から令和五年までの特別区と多摩・島しょ地域別の熱中症による死亡者数の推移を、(2)に、令和五年の各区市町村における熱中症による死亡者の死亡場所別の人数と、そのうち屋内における死亡者のエアコンの使用状況別の人数をそれぞれ記載してございます。
一七ページをご覧ください。11、都立病院機構の病院におけるがん患者数でございます。
令和六年十月十六日に実施いたしましたワンデー調査における各病院のがん患者数及び全入院患者数に占める割合等を記載してございます。
一八ページをご覧ください。12、都立病院機構の病院における医師の現員の内訳の推移(診療科別)でございます。
三三ページにかけまして、令和四年度から令和七年度までの各病院における医師の現員の推移を記載してございます。
三四ページをご覧ください。13、都立・公社病院及び都立病院機構の病院におけるPFI事業に係る経費の推移及び累計並びに各事業の契約額でございます。
三五ページにかけまして、(1)に、令和三年度から令和六年度までの各病院における経費の推移及び累計額を、(2)に、令和七年十月一日時点の各病院における各事業の契約額をそれぞれ記載してございます。
三六ページをご覧ください。14、都立病院機構の病院における心身障害者医療費助成制度等を利用した障害者の入院患者数及び有料個室使用者数でございます。
令和六年十月十六日に実施いたしましたワンデー調査における区分別の入院患者数及び有料個室使用者数を記載してございます。
三七ページをご覧ください。15、都立・公社病院及び都立病院機構の病院における医師及び看護要員の採用者数の推移でございます。
四〇ページにかけまして、医師及び看護要員につきまして、(1)に、令和二年度から令和六年度までの各病院における常勤職員の採用者数の推移を、(2)に、同期間の各病院における非常勤職員の採用者数の推移をそれぞれ記載してございます。
四一ページをご覧ください。16、都立病院機構の病院における病棟休止状況等でございます。
四二ページにかけまして、(1)に、令和七年十月一日時点の休止病棟の状況を、(2)に、同日時点の患者数が増加した際に稼働できる状態にある病棟の状況をそれぞれ記載してございます。
以上、簡単ではございますが、当委員会で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○浜中委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○高野委員 都民ファーストの会、高野たかひろです。よろしくお願いします。
まずは、八丈島について伺ってまいります。
今回の台風第二十二号及び第二十三号により甚大な被害を受けた八丈町については、私ども会派としても現地に赴き、被災状況や住民の皆様の声を直接伺ってまいりました。
住居の被害、道路の寸断、停電や断水など、島しょ地域特有の脆弱性が浮き彫りとなり、復旧までの負担が極めて大きい状況であると実感したところです。
そうした中、都が初動の段階から保健師等チームをプッシュ型で迅速に派遣し、被災者の健康管理や二次被害の防止に取り組んでいただいたことは高く評価しております。災害直後の健康リスクは見えにくく、特に高齢者や障害のある方など要配慮者に対し、専門職による訪問支援が行われたことは大変意義深いものであります。
そこで伺います。今回の台風災害対応のため、八丈町に保健師などのチームの派遣を行ったと聞いています。災害時の保健師等チームはどのようなチームなのかお聞かせください。
○井上地域保健担当部長 災害時における保健師等チームは、被災者の健康の維持、二次健康被害や災害関連死の防止を図ることを目的として、都道府県や区市町村に所属する保健師や業務調整員、その他専門職等で構成された支援チームでございます。
現地の被災状況を踏まえまして、被災者の健康管理や避難所の衛生管理対策等の災害対応活動を実施いたします。
○高野委員 今ご説明いただいたとおり、災害時の保健師等チームは、被災された方々の健康を守り、災害関連死を防ぐために寄り添って活動される、とても大切なチームだと理解しました。
そこで、次に、今回派遣されたチームの皆さんが現地でどのような支援を行われたのか、具体的な活動内容について伺います。
○井上地域保健担当部長 都は、八丈町の被害状況や保健活動の混乱を踏まえまして、プッシュ型支援として、保健師と業務調整員で構成される保健師等チームの派遣を実施いたしました。
派遣期間は令和七年十月十六日から十月二十日までで、保健師と業務調整員による支援チーム合計二班七名が八丈町で活動いたしました。支援チームは八丈町の保健師から状況を聞き取った上で、要配慮者や要支援者に対して、自宅や二次避難所を訪問し、健康調査を実施いたしました。
今後の保健活動に資するよう、調査結果を取りまとめ、町の保健師や福祉担当者へ引き継ぎ、支援の方向性を助言し、二次健康被害の防止に寄与したところでございます。
○高野委員 現在、八丈町では、応急対応の段階を経て、生活再建へ向けた第二フェーズへと移行しつつあります。まさにこの時期こそ、被災者の方々の健康状況の変化を的確に捉え、生活面、支援面での課題を早期に把握することが極めて重要と考えます。
都が派遣した保健師等チームが実施した健康調査や助言は、二次健康被害を防ぎ、地域の復旧、復興を下支えする大変意義のある取組であったと評価しています。
しかしながら、被災地ではまだまだ不安を抱えながら暮らしている方が多く、継続的な寄り添い支援が必要です。
島民の皆さんが一日も早く災害前と変わらない安心・安全な日常を取り戻せるよう、都としても引き続ききめ細かな支援を継続していただくよう強く要望し、次の質問へと参ります。
続いて、火葬について伺います。
火葬場は、地域住民の生活環境を守りながら、都民の尊厳ある最期を支える極めて重要な社会インフラです。
しかし、都内の多くの火葬場は民間事業者が運営しており、行政が十分に関与できないまま、老朽化や人材確保、費用設定など多岐にわたる課題が顕在化しています。
先般、民間事業者が区民葬から突然撤退した事案は、まさにその構造的課題が浮き彫りになったものであり、都民からは大きな不安の声が上がっています。
そこで、こうした状況を踏まえ、三定の小池都知事の所信において、国への法改正の要望や都としての実態調査の実施方針が示されました。本日はその進捗状況についてお聞かせください。
○中川健康安全部長 都は、民間火葬場の経営管理に関する指導が適切に行えるよう、指導監督権限を有する区と連携し、法改正を国に要望することとしております。
また、将来にわたって安定的な火葬体制を確保するため、死亡者数の長期推計を行うとともに、都内全ての火葬場の運営状況を精緻に把握することとしております。
具体的な要望内容や調査項目等につきましては、現在、特別区長会等と調整を行っております。
○高野委員 皆さんもご存じのとおり、都民の尊厳を守る火葬行政は、災害対応も含め、安定性と公共性が強く求められている領域です。民間、行政それぞれの役割を明確にしつつ、区と都、そして国が一体となって課題の解消に取り組むことが不可欠だと考えています。
今回の法改正要望や実態調査が、都民が安心して最期のときを迎えられる体制づくりに確実につながるよう、今後も丁寧かつ迅速な対応を求め、次の質問に移らせていただきます。
続いては、動物愛護施策についてです。
都内では、犬や猫などのペットが家族の一員として多くの都民に寄り添い、日々の生活に大きな癒やしや支えを与えてくれています。
その一方で、飼い主の急病や事故、さらには高齢者の孤独死といった思いもよらない事態によって飼い続けることが困難になるケースも後を絶ちません。
こうした突発的な理由で行き場を失うペットが発生した際、適切に保護し、命を守る仕組みがあるかどうかは、都民の安心につながる極めて重要なテーマだと考えています。
そこで、私の地元世田谷区に本所がある動物愛護相談センターでは、飼い主が突然ペットを飼い続けられなくなった場合、残されたペットに対して、都がどのような対応を行っているのか伺います。
○中川健康安全部長 一般に、飼い主から動物愛護相談センターに犬や猫の引取りについて問合せがあった場合には、まず、最後まで飼い続けることができるような方法や新たな飼い主を探すことなどを助言しております。
また、必要に応じて区市町村と連携しながら、地域のボランティアによる相談支援の対応などにつなげております。
新たな飼い主が見つからず、かつほかの方法による課題解決も困難な場合には、センターで引き取ることもございます。
○高野委員 ありがとうございます。飼い主がやむを得ない事情で飼育を継続できなかった場合には、まず新たな飼い主を探すための助言や相談支援を行い、区市町村並びに地域ボランティアと丁寧に連携しながら対応しているという理解をさせていただきました。
また、どうしても解決が難しく、新たな受皿が見つからない場合には、最終的に動物愛護相談センターが引取りを行う仕組みがあることも確認することができました。
飼い主の突然の不慮の事態はいつ誰に起きてもおかしくありません。ペットが安心して命をつないでいける体制を整えることは、都民の大きな安心にもつながると考えています。
こうした緊急性の高いケースにおいては、行政として一定の手続が必要であることは承知していますが、それでも残されたペットが不安な状態で長く放置されることのないよう、できる限り迅速に受入れに至れる体制づくりを進めていただきたいと思います。
ぜひ引き続き、区市町村や地域ボランティアとの連携強化や、新たな飼い主探しの支援など、現場のきめ細かな取組を一層進めていただくことを強く要望いたします。
そして、付添入院について質問させていただきます。
小児医療において、入院する子供に家族が付き添うことは、安心感の確保や治療への前向きな姿勢を支える点で大変重要な役割を果たします。
一方で、入院が長期化する場合、付き添う保護者が十分に休むことができず、心身ともに疲弊し、時に体調を崩してしまうケースも少なくありません。
実は、私自身も過去に我が子の入院に付き添った経験があります。病室の片隅に置かれた小さな簡易ベッドで、寝返りも打てないほどの狭さの中、数日間も過ごしました。皆さん想像してください。大変厳しい状況です。
夜中に何度も起きる子供を見守りながら、不安と緊張の続く時間の中、十分に休めないまま朝を迎える日が連日続くんです。子供のそばにいたいという気持ちは強いものの、付き添う側の体調も確実に削られていきます。その経験を通じて、保護者の休息環境がいかに大切かを強く実感しました。
病室では簡易ベッドでの睡眠を余儀なくされ、体格によっては身を丸めて休むしかないなど、必ずしも快適とはいえない状況が続くと、保護者自身の健康が損なわれ、結果として、子供のケアに影響が生じることにつながりかねません。
そこで、都立病院において入院中の子供に付き添う保護者の休息、宿泊環境について、どのような現状把握を行っているのか、また、保護者の負担軽減に向けた取組があれば伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院では、小児入院患者への付添いを希望する家族等に対し、簡易ベッドの貸出しや食事場所の提供などを行っております。
また、小児総合医療センター及び広尾病院では、付添家族等の希望に応じ、病院食を提供しています。
今後とも、付添いを希望される家族の食事や睡眠等の環境に配慮しながら、質の高い小児医療を提供してまいります。
○高野委員 ただいま都立病院における付添家族への食事場所の提供や簡易ベッドの貸出し、さらに、小児総合医療センターや広尾病院における病院食の提供など、現場で様々な工夫を重ねていただいている点についてご答弁をいただきました。
強いていうなら、病院食に関して、もうちょっとおいしいものを提供していただきたいと思っています。私が実際に付添いをした際も、夜中の見守りが続く中で温かい食事を取れることや、ほんの僅かでも横になれるスペースがあることが、心身を保つためにどれほど大きな助けになるかを実感しました。
その意味でも、都立病院が行っているこれらの工夫は、現場のニーズに即した非常に重要な取組だと評価しています。
一方で、付添いが長期に及ぶご家庭では、食事、睡眠、衛生環境など、さらに改善が求められる場面があることが事実であります。
そんな中、今年度から都が開始した付添家族の環境改善を図る新たな支援事業は、こうした課題に対して一歩踏み込んだアプローチになるものと期待しています。
そこで、次に、この事業のこれまでの取組状況について伺います。
○新倉医療政策部長 都は今年度から、入院中の子供や家族の付添い等に係る環境改善を図ることを目的に、医療機関の施設の修繕や物品等の購入に係る経費を支援しております。
今年度、ユニットバスの更新やソファーベッド、マットレスの購入など、二十四の病院から申請がございました。
○高野委員 ご答弁のとおり、今年度から始まりました本事業により、ユニットバスの更新やソファーベッドの導入など、具体的な改善が既に複数の医療機関で進められていることは大変心強く受け止めています。
入院生活は、子供にとっても、付き添う家族にとっても、身体的、精神的な負担が大きいものです。こうした環境整備が一つ一つ広がっていくことで、厳しい状況の中でも少しでも心と体を休められ、治療に向き合う力を取り戻す一助になると期待しております。
引き続き、現場の声に耳を傾けながら、付添家族への支援がより充実するよう取組の推進をお願い申し上げて、私からの質問は以上とさせていただきます。
○せりざわ委員 自民党のせりざわです。よろしくお願いします。
まず最初に、物価高騰対策からお伺いをさせていただきます。
東京都が行っているこの物価高騰緊急対策支援、これは我が会派からも度重なりお話をさせていただいて、また、もともと今回、九月末で終わる予定だったものが十二月末に延長されたということで理解をしております。
医療機関から、もしくは薬局から延長が決まったよということをお伝えした際に、大変感謝のお声というのをいただいておりまして、非常に大きな効果があったんだろうと思っております。
一方で、十二月末という次の期限がまた近づいてきている中で、まだまだ物価高騰というのは続いておりますし、東京都で経済状況をしっかり見定めながら、これからどういった対応をするのかというのを決めていただきたいと思いますが、今後の対応に向けた都の見解をまずお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、医療機関等や薬局を対象といたしまして、食材費及び光熱費の高騰に対する支援金を交付する物価高騰緊急対策事業を、本年九月末までを支援期間として実施しておりましたが、価格転嫁が難しい医療機関等の下支えを迅速に行うため、支援期間を十二月末まで延長しております。
物価高騰の影響が続いている現下の状況を踏まえ、現在検討中でございます。
○せりざわ委員 状況を注視しながら検討されているということで理解をさせていただきました。
もちろんずっと続けるというものでは、なかなか難しいとは思いますけれども、ただただ、この物価高騰というもともとの原因というのがまだ改善されていない状況にもありますので、しっかりここは注視しながらご検討いただければと思います。
続いて、病院の経営状況についても幾つかお伺いをさせていただきます。
先ほどお話しいただいたとおり、物価高騰であったり、東京は今人件費というのが増加をしている中で、病院経営というのは厳しさをさらに増しております。
東京都の地域医療を守るための迅速な支援を行っていくのと同時に、病院の経営状況というのをしっかり東京都で把握をしていくべきだとまず考えますが、ご見解をお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内では、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫しております。本来こうした課題は国が対応すべきものでございますが、都は、現下の状況を踏まえ、緊急的かつ臨時的に入院患者数に応じた支援金を四半期ごとに交付しております。
また、医療機関や都民等へ調査を行っており、コロナ禍以降の患者数の減少や、物価高騰などによる経営状況の変化、他の地域との費用の差などを分析しております。
○せりざわ委員 都独自の支援を行っていて、また、分析をされているということも分かりました。
また一方で、お話をいただいたように、そもそもは国が責任を持ってやるべきだというお話もいただきました。
まさに病院の経営というのは、経営悪化、様々な要因がありますけれども、診療報酬の課題であったりとか、国の制度の責任というところも大きいと思いますので、国がしっかりと対応するべきだと私も同じような認識を持っております。
そして、また今回、分析をされているという調査結果があると思いますが、こういったことを踏まえて、先日、国へ緊急提言というのも行ったと伺っております。
この緊急提言の内容についてお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都が行っている調査の中間報告において、都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなりました。
これを踏まえまして、先日、診療報酬の大幅な引上げなどを求める国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視するとともに、都の医療政策の検討を進めてまいります。
○せりざわ委員 内容についても理解をさせていただきました。
繰り返し我が会派からもこれまで提案をさせていただきましたが、都立病院もしかり、そして民間病院もしかり、地域医療を守っていくというのは、東京都もしっかり、これまでも、そしてこれからもやっていただけると思いますが、国がやはり動かなければ、根本的な改善はできないと思っておりますので、引き続き注視と繰り返しの要望というのをしていただければと思います。
続いて、医療DXについてお伺いをさせていただきます。
DXについても、先ほど来からお話をしてきた病院の経営の効率化にも寄与する、そして何より非常時の情報共有など、DXの多くの可能性というのを私は信じております。
医療DXの基盤となるのが電子カルテの推進だと思っていますが、様々電子カルテが出てきた中で、多くの病院が導入してきた一方で、まだまだ電子カルテというのを導入しない病院というのも幾つかあると伺っております。
都で昨年度、アンケート調査というのを実施したと聞いておりますので、まず、医療機関が電子カルテを導入しない理由が何なのか、また、アンケートの結果についてお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は昨年度、電子カルテの導入促進に向け、医療機関にアンケート調査を実施し、約五千八百施設から回答をいただいております。
調査結果によりますと、電子カルテを導入していない理由は、電子化の必要性を感じない、費用の確保が難しい、運用面の職員の負荷が大きいなど、個々の医療機関によって様々でございました。
○せりざわ委員 様々な結果についてありがとうございます。
医療機関ごとの課題であったり、ニーズの把握をしていくということは大変重要であって、これからより実効性のある取組につながっていくと信じております。
その上で、東京都は今年度、電子カルテのさらなる導入促進に向けて、大幅な取組強化をしてきたと伺っております。まず、その内容についてお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、今年度から令和九年度までの三年間を電子カルテ導入の重点支援期間と位置づけ、導入率を、病院は令和九年度まで、医科診療所は令和十二年度までにおおむね一〇〇%とする目標を掲げました。
このため、都は今年度、導入に係る相談窓口の開設、導入費用の支援拡充、医療DX人材の育成支援の開始など、導入前から導入後までの伴走型支援を強化いたしました。
また、医療関係団体や患者などで構成する医療DX推進協議会を新設し、関係者一体となって、導入促進の方策等について検討いただいております。
○せりざわ委員 ありがとうございます。一〇〇%という非常に高い目標を掲げられたということで、高く評価をしております。
東京都は、医療機関からの課題の把握というのをこれまでされてきたと思いますが、今年度またさらに様々な取組の強化というのをしているということであります。
都内の病院が、先ほどお話あった令和九年度までにおおむね一〇〇%の導入、これを目標に掲げているということで、昨年度の導入率というのと、東京都の取組強化によって、今年度病院の導入率がどのように推移する見込みなのか、計画についてお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内病院の電子カルテの導入率は、令和七年一月一日時点で七〇・九%でございました。
都は今年度、医療機関への支援メニューを大幅に拡充するほか、地区医師会と連携し、医療機関への個別訪問等による働きかけを行った結果、令和七年十一月現在、令和九年度末における都内病院の導入率は九一・三%となる見込みでございます。
○せりざわ委員 ありがとうございます。今年度に入って、導入促進に向けた取組を強力的に推し進めることで、今後の導入見込みが大きく上昇することを確認させていただきました。高く評価をさせていただきます。
その上でも、当初の一〇〇%に向けて、ぜひさらなる努力をしていただきたいと思いますし、もともとの令和七年一月時点で七〇%で、七、八、九の三か年で一〇〇%に持っていくという非常に高い目標で難しいとは思いますが、さらなる促進を行っていただければと思います。
その促進に向けては、例えば学識経験者の知見であったり、医療機関、患者それぞれの視点などを踏まえて取り組んでいくということも非常に重要だと思います。
東京都が今年度立ち上げて、様々な立場の方が参画をする医療DX推進協議会というものがあるかと思いますが、ここでどのような意見が出ているのかお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 医療DX推進協議会では、電子カルテ導入による患者や医療機関のメリットや、導入していない医療機関の要因の洗い出しなどについてご議論いただいております。
委員からは、患者、医療機関双方のメリットを分かりやすく発信すべき、導入効果の高かった事例を広く周知すべき、また、国の電子カルテ情報共有サービスに対応できる電子カルテの導入を促進すべきといった意見などをいただいております。
引き続き、協議会での議論を深め、電子カルテの導入促進につなげてまいります。
○せりざわ委員 様々な前向きな取組ありがとうございます。
最後に、患者目線での質問をさせていただきたいと思います。
特に小さな子供を持つ親の立場としても、子供のけがであったり、急病であったりと、本当に突然訪れて、病院に行くわけですが、待ち時間が長かったりとか、もしくはその後の会計の時間も非常に長かったりとか、紹介状が発行されて、それも時間がかかるし、その後の紹介先の病院でもまた長らく時間がかかったりとか、こういったところも多く、私の保護者仲間の方からもお話を伺っております。
こういった、DXには現状を打破できる、変革できる可能性があると思っております。患者目線から見た医療DXの推進に向けて、東京都としてぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、見解をお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 医療DXの推進により、患者満足度向上を図ることは重要でございます。
電子カルテの情報を患者自身や他の医療機関と共有することで、自身の情報を手元で見ることができるほか、受診前の待ち時間の短縮などの患者メリットについて、協議会で議論いただいております。
今後、患者メリットなどを分かりやすく発信することで、医療機関のさらなる取組につなげ、患者満足度向上に取り組んでまいります。
○せりざわ委員 患者満足度向上というお話もいただきました。
ぜひ速やかに、できる取組というのは早期に着手をしていただきながら、誰もが当たり前のように医療DXの患者メリットというのを受けられるような、そして、満足度の高い医療サービスを受けることができる環境づくりを一日でも早く実現していただきますよう要望して、次の質問に移ります。
看護学校についても、DX化についてお伺いをさせていただきます。
都立看護専門学校、これは都内の看護師の養成について、基幹的な役割を果たしていると思っています。
ただ、看護の仕事というのが、この数年、高度化、そして多様化していく中で、看護現場の活躍できる知識であったり、技術、そして身につけた看護師というのを養成していくことが非常に重要であります。
現在、東京都立の看護専門学校では、教育の質の向上を図ることを目的の一つとして、教育現場によるDXの促進を行っているということですが、まず概要についてお聞かせください。
○新倉医療政策部長 都は、都立看護専門学校において、看護教育の質の向上や教員の負担軽減等を図るため、今年度から教育現場におけるDXを推進しております。
具体的には、デジタル教科書、教育用電子カルテ、デジタル採点システムや出席管理システムなどの導入を進めております。
また、病院や訪問看護ステーション等の現場で看護を学ぶ実習につきましては、学生の学習記録を電子化する臨地実習システムの導入を進めております。
加えて、教員や学生が各システムなどを効果的に利用できるよう、ICTに精通した支援員による巡回支援を行っております。
○せりざわ委員 ありがとうございます。デジタル教科書であったりとか、デジタル採点システムであったりと、教育の質の向上に向けたDXもぜひぜひ引き続き進めていただきたいと思います。
そして、それに関連して、現場もどんどんDXが、先ほどお話ししたように電子カルテ等、進んできております。教育の現場DX、促進するため、様々な取組を行っていくということでお話しいただきましたが、現実的にどのように進めていくのかお聞かせください。
○新倉医療政策部長 教育用電子カルテについては、本年四月に導入済みでございまして、デジタル採点システムと出席管理システムについては、現在契約に向けた具体的な準備を進めており、今年度中に導入いたします。
デジタル教科書につきましては、来年四月に入学する新一年生からの利用を開始する予定でございまして、現在、受験生へ周知を図るとともに、教員による利用を進めております。
臨地実習システムについては、二つのモデル校におきまして、校内実習での活用を開始しており、実習先での活用や全校への展開に向けて課題を整理しているところでございます。
都立看護専門学校におけるさらなる教育の質の向上や、学生の利便性向上、教員の負担軽減による働き方改革の実現に向けまして、計画的に取組を進めてまいります。
○せりざわ委員 ありがとうございます。
今、少子化の中で働き手不足というのはどの業界も進んでいて、当然この看護業界においても同じような状況だと思います。
その中で、都立学校がしっかりと看護師を養成していくということは大変意義があると思いますし、そのときに学んだ知識が一昔前だったとならないように、特にDXの時代の変化というのは非常に速いものがありますので、ぜひ現場の流れを注視しながら新しいものをぜひ取り組んでいただければと思います。
続けて、ペット防災についてお伺いをいたします。
災害時というのは、人も、当然ペットも被災をしていくわけであります。災害時に家族の一員であるペットと、そして飼い主自身とを守るために、ペットの防災について積極的な取組を進めていく必要があります。
私も幼少期から犬と共に育ってきて、ペットと一緒にやはり避難生活を送りたいと思いますし、ペットが一緒に行けないとなると、そのときに避難しようかどうかというのをそもそもちゅうちょしてしまうということ自体、政策としては防がないといけない、そういった意義あるペット防災の政策だと思います。
避難所で飼い主とペットが、ペットを飼っていないその他多くの避難所の方々と共に、トラブルなく避難生活を送るということが大切であって、これは飼い主自らによるケージの確保、餌の確保、必要なしつけなど、いわゆる災害でいえば自助の部分というのが非常に大きいと思います。
そして、それに合わせて、周囲の避難所の方々による理解、そして避難者同士の共助というのも欠かすことができません。
令和六年度のインターネット都政モニターアンケートの東京におけるペット飼育においては、フードやケージなどの備えをしている飼い主というのがまだ約五割程度、そして二・五割が特に準備をしていないというような結果も出ております。
災害というのがいつ来るか分からない、そして日に日にリスクが高まっている中では、ペットの飼い主が日頃から備えておかなければならないことがたくさんあるかと思いますが、都の見解をお聞かせください。
○中川健康安全部長 ペットの飼い主が災害時に備えておくべきことは、日頃から自宅の安全やペットの居住スペースの安全を確保することや、地域の避難場所、避難経路を事前に確認しておくこと、五日から七日分のフードや水を備蓄しておくこと、速やかな避難のために、日々のしつけや健康管理、また身元表示を行っておくことなどでございます。
都は、飼い主の意識向上を図るため、災害時の備えについてポイントを分かりやすくまとめたリーフレットを作成し、ホームページや区市町村の窓口、動物病院などで広く情報提供するほか、動物愛護のイベントなどでも周知を図っております。
○せりざわ委員 ぜひ自助、共助、公助という言葉があると思いますので、ペット防災においても、しっかりと家族を守るという意味での自助、様々な、今、契機を捉えて啓発をしていただいていることは分かりましたので、これは引き続き、区とも連携をしながら、啓発というのは進めていただければと思います。
ペット同行避難であったり、同伴避難という言葉がありますが、避難所の受入れ体制の整備についてもお伺いをさせていただきます。
避難所の衛生の確保であったり、被災動物の放浪防止という観点でも、全ての避難所に関わる、これは重要な課題だと考えております。
避難所を設置するのは現実的には区市町村だと思いますが、区市町村と東京都で、ペット同伴、ペット同行の避難について、どのような支援を行っているのかお聞かせください。
○中川健康安全部長 都は、災害時の動物救護体制に関する都や区市町村の活動内容をまとめたマニュアルを策定し、区市町村と共有を図っております。
このマニュアルでは、区市町村の役割として、被災動物に関する住民からの問合せへの対応や、保護した動物の住民への情報提供など、対応すべき事項をまとめるとともに、避難所で動物を円滑に受け入れるため、使用スペースの設置方法や動物の管理方法などを詳細に示しております。
また、区市町村に対して、避難所で必要となる動物のケージやフード、救急セットなどの購入費のほか、動物の災害対策に関する地域住民への普及啓発の経費などを包括補助で支援しております。
○せりざわ委員 様々、区に対してマニュアルの提供であったりはやっていただいているということも分かりました。
私の地元である品川区においても、区議会の頃に何度も提案をさせていただいて、今では全ての避難所で同行避難マニュアルというのを作成させていただいて、恐らくこれも東京都の様々な支援のおかげなんだろうというのが分かりました。
一方で、マニュアルを整備しただけでも、なかなかこれは現実的に難しいところがあって、同行避難であったり、同伴の避難というのを実際に円滑に運用できるようにするためには、管理運営に当たる区市町村の関係者等の連携というのをしっかり取っていく必要があると思います。都の取組を改めてお聞かせください。
○中川健康安全部長 災害時に動物救護対策を適切に行うためには、日頃から区市町村と連携し、情報交換を重ねることが重要でございます。
このため、都は、区市町村の担当者との会議などで、災害時の動物救護対策について継続的に意見交換を行っております。
昨年度は、能登半島地震も踏まえて集中的に検討を行い、飼い主と避難所管理者が共通して使える普及啓発資材を共同で作成するなど、連携を深めております。
また、昨年度は、区市町村の動物愛護担当のほか、防災担当の職員なども対象として、災害時の同行避難をテーマとしたシンポジウムを開催するなど、区市町村の動物救護対策が一層進むよう支援しております。
○せりざわ委員 様々ありがとうございます。いただいたお話の中で、区との連携というのが非常に深く、そしてまた防災課と、あとは動物の担当の方との連携というのも行われているということが分かりました。
一方で、東京都はしっかりとペット防災について責任を果たしていると思っているんですが、区がなかなか、現実的な全ての体制というのができているかといえば、まだまだ課題があると思います。
東京都が行っている、例えば防災訓練においては、ワンちゃんが一緒に入っていたりとかというのは私も確認をしているんですが、例えば地域の防災訓練に、現実的にワンちゃん、猫ちゃんが来ているかといえば、なかなか受入れ体制も含めて、まだまだ難しい状況にあると思います。
飼い主だけではなくて、飼い主以外の地域の方の、先ほどお話しした共助の部分も、これは本来は区市町村がやるべきだと思っていますが、そこの後押しをぜひ引き続き、東京都で行っていただくことを要望させていただきます。
続いて、NICUとドナーミルクについてお伺いをさせていただきます。
平成二十七年度の都内のNICU入院児の数を見ると、六千六百五十一名、そして、令和四年度には九千二百二名と、二千四百名ほど増えてきております。
特に、東京の全国的な出生数というのが下がっている関係で、割合とすれば、平成二十七年度が五・九%、そして令和四年度には一〇・一%と大幅な増加をしていると思っております。近年の医療の進化によって、救えなかった小さな命を救うことができて、そして育てていくというのは、首都東京にとって大きな責任でもあると考えております。
NICUの入院児というのは入院が長期化したり、もしくは子供とその家族に対する支援というのが非常に大きな意義がありますが、NICU入院児の家族支援に取り組むNICU入院児相談支援事業の内容について、まずお聞かせください。
○新倉医療政策部長 NICUで家族が子供と一緒に過ごし、子供のケアに積極的に関われるようにするには、医療機関によるきめ細かなサポート体制が重要でございます。
一方、医療機関では、家族支援を担う人材の不足や財源面の課題などから、家族が子供と過ごせるファミリーセンタードケアの取組が進んでいない状況がございます。
このため、都は今年度から、NICU入院児相談支援事業を開始し、NICUを有する医療機関でファミリーセンタードケアの取組を進めるリーダー的人材を育成するとともに、その人材を配置する医療機関を支援しております。
これにより、ファミリーセンタードケアを推進し、NICU入院児の家族を支える取組を充実させてまいります。
○せりざわ委員 様々な支援についてお聞かせいただき、ありがとうございました。
実は、私の第一子も、NICUは結局使わなかったんですが、一か月ちょっと早産になって、NICUに入るかもしれないということを医師から聞いたときに、やっぱり家族全体がもうパニックになります。非常に大きな精神的なストレスになります。
ぜひこれは引き続き、家族の支援というのは、また、心のケアについても引き続き行っていただければと思います。
また、多くのNICU入院児に対しては、ドナーミルクというのが大変有効であります。このドナーミルク、まだまだ認知というのが低い部分があって、ドナーミルクの普及が進むよう、ドナーの確保であったりとか、医療機関におけるドナーミルクの使用促進について進めていただきたいと思いますが、都の取組についてお聞かせください。
○新倉医療政策部長 母乳は、WHOや日本小児科学会において、千五百グラム未満の極低出生体重児等の疾病予防や健康状態の改善に一定の効果があるとされており、母親の母乳が得られない場合に、ドナーミルクの活用が推奨されております。
一方、ドナーの登録やドナーミルクの使用に当たって、医療機関の負担が大きいことなどから、対応する医療機関の確保が課題となってございます。
このため、都は今年度、ドナーミルク利用支援事業を開始し、ドナー登録を行う医療機関に対し、登録数に応じた補助を行うほか、NICUを有する医療機関のドナーミルク使用に係る経費を補助しております。
これによりまして、NICU入院児が必要なときにドナーミルクを利用できる環境を整備してまいります。
○せりざわ委員 ありがとうございます。
先ほど医療の進化というお話をさせていただきましたが、技術だけではなくて、人の心で小さな命を救っていくというのがドナーミルクだと思っていますので、首都東京でしっかりと周知をしていただいて、都民が都民を救っていくというような循環をつくっていただければと思います。
最後に、オーラルフレイルについてお聞かせいただきたいと思います。
区議時代から、私は、高齢社会というのを、幸せな年齢と書いて幸齢社会というふうにうたって、活動をさせていただいておりました。いつまでも健康で長生きをしたい、これは誰もが望んでいることだと思います。
フレイルについては、加齢によって様々な身体機能が低下をしていくということで、だんだん知名度も、認知度も上がってきましたが、一方で、口の機能の低下、オーラルフレイルというのはまだまだ認知度も低い状況にあります。
オーラルフレイル、いうまでもなく体の内部に入る玄関口でありまして、口の健康を保つということが全身の健康にも大きな影響を与えるといわれております。
高齢者の健康長寿社会をつくるためにも、オーラルフレイル対策というのを東京都でぜひ強めていただきたいと思いますが、オーラルフレイル対策として、都民がまずどのような取組を行うべきなのか、東京都の見解をお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 オーラルフレイルとは、口腔機能の健常な状態と機能低下との間にある状態のこととされております。
具体的には、歯の本数が減少する、硬い食べ物がかめない、むせる、食べこぼすといったオーラルフレイルの状態になりますと、食事バランスの悪化を招き、その結果、体重が減少するなど、全身の筋肉量の維持が困難となり、誤嚥性肺炎の発症リスクの増加などにつながります。
オーラルフレイルを予防するには、都民一人一人が口腔機能を十分に使うことや、かかりつけ歯科医で定期的な口腔衛生管理を行うことなどが重要であると認識しております。
○せりざわ委員 今、都民の一人一人の努力が必要なんだということは分かりました。オーラルフレイルの予防のための具体的な取組について、やはり都民一人一人が正しい知識を持って、そして行動を起こしていくということが重要であります。
そのため、東京都が都民に対して、オーラルフレイルの重要性、そしてこれからの取り組むべき活動について、しっかりと普及と啓発を行っていただきたいと思いますが、都の見解をお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、介護予防、フレイル予防に関するホームページにおきまして、口腔をフレイル予防の大切なポイントの一つと位置づけ、予防と対策について広く周知しております。
また、健康なときから歯科保健に関する適切な知識を持ち、口腔ケア等に取り組めるよう、様々な広報媒体を活用して講演会などを行う区市町村を包括補助で支援しております。
昨年度は、都民へのさらなる周知を目的といたしまして、オーラルフレイル対策のための都民向け普及啓発動画を新たに制作いたしました。
今年度は、この動画を周知する案内を作成し、都のホームページに掲載するなど、引き続き都民への普及啓発に取り組んでまいります。
○せりざわ委員 様々、普及啓発について理解をさせていただきました。ぜひ引き続き、取組については強く進めていただきたいと思います。
一方で、オーラルフレイルというのは、当事者だけではなくて、そしてまた、歯科医療関係者だけではなくて、例えば介護福祉業者であったりとか、多くの福祉業界にも正しく理解をしていただくということが必要だと思います。この横串の取組というか、都の横展開についてお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、在宅歯科医療に関する多職種連携や人材育成を図ることを目的といたしまして、毎年度、歯科医療従事者や介護施設職員を対象に研修会を実施しております。
研修会は、老化に伴う口腔状態の変化などに気づき、オーラルフレイル対策に取り組むことができる内容となっております。
また、昨年度制作したオーラルフレイル対策のための都民向け普及啓発動画を研修受講者にも周知していく予定でございます。
こうした取組によりまして、オーラルフレイル対策を推進してまいります。
○せりざわ委員 都のオーラルフレイル対策というのを理解させていただきました。
また、新たに作成をした動画についても、ぜひ様々な場所で多くの方々が見ていただくように、これは当事者だけではなくて、ご家族であったりとか、こういった事業者であったりとかにもしっかりと目に入っていくような啓発というのをしていただければと思います。
歯と口の健康というのは全身の健康に関わるというお話を先ほどお話しさせていただきました。歯科医師会なんかは、歯の本数と年齢というのを数値目標にして、様々、研さんを積み重ねていると思いますので、しっかりと数値目標も皆さんで共有していただきながら、歯をしっかり残していく、それが医療の削減にもつながっていくということを目途にして、皆さんでぜひ同じ目標を持って、情熱を持って進めていただければと思います。要望して終わります。
○岩永委員 それでは、よろしくお願いいたします。
まず最初に、食品安全施策について質問いたします。
東京は日本最大の食品の消費地であると同時に、輸入食品をはじめとする流通の拠点でもあり、食の安全においても中心的な役割を担っています。特に、今と未来を生きる子供たちにとって、成長、発達を支える食の安全はとりわけ大切です。
食の安全の取組を過去に遡って振り返ってみると、二〇〇四年に、東京都は、全国に先駆けて食品安全条例を制定し、都民の生命と健康を守ることを基本理念とする食品の安全確保を都の重要課題として位置づけました。この条例の原点には、多くの市民や消費者団体が一九八九年に取り組んだ直接請求運動があります。
当時、チェルノブイリ原発事故による放射能汚染、BSEや輸入食品の残留農薬、遺伝子組換え食品の表示問題など、食の安全に対する不安が高まる中、都民の知る権利、選ぶ権利を制度的に保障する条例の制定を求める声が高まりました。僅か数か月で集まった五十五万筆の署名とともに、東京都に食品安全条例の制定を求める直接請求が行われましたが、当時の都議会では否決されました。
しかし、この都民の強い意思は都政を動かし、都議会主導で食品安全条例が再構成され、全会一致で可決、制定されました。
このような経緯でつくられた東京都食品安全条例は、予防原則、未然防止の視点から食品の安全を確保することにより、現在及び未来の都民の健康保護を図るということを目的としておりまして、二〇〇五年には、条例に基づく東京都食品安全推進計画が初めて策定をされ、以降、社会の変化に応じて改定が行われてきました。
現在、食を取り巻く環境はさらに複雑化しています。遺伝子組換え食品に加え、ゲノム編集技術を用いた食品が、表示義務のないまま流通し始め、消費者がその存在に気づかずに購入、摂取している可能性があります。
また、健康食品や機能性表示食品の拡大により、科学的根拠の不透明さや、誇大表示によって誤認する誤認リスクも指摘されています。さらに、PFASやマイクロプラスチックなど、私たちの身近な環境に広がる新たな化学物質への対策も急がれます。
消費者の立場から、東京都食品安全条例の理念に基づき、健康被害の未然防止、予防原則の視点で質問いたします。
まず、輸入食品についてです。
日本の食料自給率は、カロリーベースで三八%、国内で消費される食料の多くを外国からの輸入に依存しています。
また、国際化が進む中で、輸入食品の届出件数は、この二十年間で一・五倍に増加するなど、都内に流通する輸入食品も多様化をして、規制緩和も進む中で、食品安全に関わる都の役割はさらに大きくなっています。
そこで、輸入食品の検査をはじめ、食の安全に関する取組について伺います。輸入食品の保管倉庫、流通の段階での監視、指導体制はどのようになっているのか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、健康安全研究センターに輸入食品を専門に監視する部署を設け、都内の輸入事業者に対し、自主管理推進等に関する監視指導を実施しております。
また、都では、保管倉庫や販売施設等に流通する輸入食品について、残留農薬や食品添加物などの検査を行い、都内の輸入食品の安全確保を図っております。
○岩永委員 立入り指導や抜取検査などが行われておりますが、輸入業者や倉庫業者への立入り指導の過去五年間の実績、回数であったり、内容であったり、対応についてお伺いいたします。
○稲見食品医薬品安全担当部長 輸入事業者や輸入食品を取り扱う倉庫事業者に対し、令和二年度から令和六年度までの五年間で延べ千百三十八件の立入検査を行いました。立入検査では、輸入事業者向けに作成した点検確認票を使用して、食品の安全な取扱い、従業員の衛生管理、衛生教育、衛生管理体制等について確認するとともに、自主管理の推進に向けた指導を実施いたしました。
また、令和二年度から令和六年度までの間、保管倉庫等の流通施設から輸入食品の抜取検査を実施し、延べ二十二万二千八百七十項目の検査を行った結果、残留農薬が基準値を超えて検出したショウガなど、計三十二件の法違反品を発見し、市場から排除を図りました。
○岩永委員 検査の状況を細かくご報告いただきました。
二〇二四年度に行われた食品の安全についての都政モニターアンケートでも、食品購入のときに食の安全性を判断する事項については、国内で生産をされ、製造され、加工されたものかどうかというような項目が、都民の方にとっては一番関心が高くて、六〇%以上という結果になっていました。これは、前回調査の五年前のときに比べて、五%以上高い数字となっています。
このように都民の関心も高く、輸入食品については、監視や指導体制の強化をこれからもしっかりとやっていただくように要望をいたします。
次に、遺伝子組換え食品、ゲノム編集食品についてです。
日本では、特定の農薬や害虫への耐性を持たせるなどの遺伝子操作が施された遺伝子組換え農作物の商業栽培は現在行われていません。
ただし、食用油や飼料用の原料として、遺伝子組換えの菜種やトウモロコシ、大豆、綿などの種子が輸入をされています。これらの種子は、港で陸揚げされた後に、製油工場に向かう輸送中にトラックからこぼれ落ちてしまうことがありまして、特に菜種については、港の周辺や幹線道路沿いで自生が確認されています。
消費者団体や市民による調査の結果、菜種の陸揚げがない北海道や東北地方の港、さらには内陸部の群馬県でも、遺伝子組換えの菜種の自生が見つかっておりまして、輸送経路以外でも広がっていることが分かっています。
また、名古屋港の周辺では、遺伝子組換えの菜種とほかの植物の交雑が確認されたというような報告もあります。
世界では、これらの主要四作物、先ほどの菜種、トウモロコシ、大豆、綿以外にも、新たな遺伝子組換え農作物の開発や栽培が進められておりまして、未承認の品種が流通する可能性もあるために、監視体制の強化が求められています。
そこで、遺伝子組換え食品のリスクの検証や検査体制について、都の取組を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 遺伝子組換え食品は、ほかの生物から取り出した、害虫に強いなどの性質を有する遺伝子を組み込んで開発された食品でございます。この遺伝子組換え食品は、国の食品安全委員会の安全性審査を受けることが義務づけられており、審査の結果、問題がないと判断され、公表されたもののみが流通の対象となります。
都は、都内に流通する食品を対象に、遺伝子組換え食品に義務づけられた食品表示の確認や、海外などに存在し、食品安全委員会の審査が行われていない遺伝子組換え食品の混入などについて検査を行っており、検査の結果、安全性未審査のものが発見された場合には、速やかに市場から排除することとしております。
○岩永委員 二〇二三年四月に日本の遺伝子組換え表示制度が改正されました。これにより、店頭の商品に遺伝子組換えでないと表示をするためには、分別、管理、流通の分別生産流通管理を行い、遺伝子組換え農産物の混入がないということが確認された場合に限られるようになりました。
新しい制度では、分別生産流通管理済みという、非常にちょっと分かりにくい表現を表示するといったことが導入されるようになったんですが、この中に遺伝子組換えという言葉が含まれていないということで、消費者にとっては分かりにくいという指摘もあります。
そのため、一部の事業者は、遺伝子組換えの混入を防ぐための分別というような表現を使うなど、より分かりやすい表示を用いて対応しています。
消費者が安心して商品を選べるように明確な表示が必要ですので、都としても、遺伝子組換えの食品表示の分かりやすさに向けた取組を要望いたします。
次に、生命の設計図ともいわれる遺伝子を人為的に改変してつくり出したゲノム編集技術応用食品ですが、一般的にはゲノム編集食品といわれています。
日本国内で流通しているゲノム編集食品には、血圧を抑制する成分、ギャバを通常の四倍から五倍含むギャバ高含有トマトや、骨の量を減らして食べられる部分を増やす肉厚のマダイ、また、成長速度を一・五倍に早める高成長のトラフグなどがあります。
厚生労働省への届出は必要ですが、安全性審査は不要とされているケースが多いことや、科学的根拠やリスク評価の内容が消費者に十分共有されていないことから、ゲノム編集食品については、消費者団体をはじめ、長期的影響が不明など安全性評価の透明性が不足しているというような意見や、倫理的や社会的な懸念の声もありまして、専門家からも倫理的な議論が十分に行われていないという指摘があります。
そこで、ゲノム編集食品のリスクの検証や検査体制について、東京都の取組を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 ゲノム編集技術応用食品は、生物の特定の遺伝子を狙って変化させる技術により品種改良された食品でございます。
ゲノム編集でDNAに起こる変化は、自然界や従来の品種改良でも起こり得る変化であり、国は、安全性も同程度と考えられるとしておりますが、新たな技術であることや、消費者への配慮のため、国において、事業者からゲノム編集の内容について届出を求めるとともに、その情報を公表しております。
○岩永委員 安全性も同程度と考えているということですが、成長の速度を一・五倍にするということであったり、個体の骨の量を減らして肉厚にするというような遺伝子操作は、自然界で起こるものとは大きく異なるものです。東京都食品安全条例の大きな目的でもある未然防止の視点を都としても持つべきではないでしょうか。
消費者庁は、ゲノム編集食品の表示は推奨としておりますが、義務ではないため、パッケージに記載がない場合も多く、消費者が選択できない状況です。にもかかわらず、消費者の認知度が極めて低いという現状もあります。
二〇二三年の消費者庁の調査では、ゲノム編集食品を知っているというふうに答えた人は一割未満であったということで、トマトやマダイやトラフグなどが既に流通しているにもかかわらず、多くの消費者がその存在を知りません。消費者の知る権利、そして選ぶ権利を保障する表示制度の整備が必要です。
そこで、保健医療局から、ゲノム編集食品の特徴、表示の有無、選び方などを分かりやすく発信する取組などを検討してはいかがでしょうか。
○稲見食品医薬品安全担当部長 国は、ゲノム編集技術応用食品に関する技術や安全性を確保するための仕組みについて、ホームページやパンフレットなどで発信しております。
また、個別の品目ごとに事業者から届け出られた情報として、利用した編集技術や健康への悪影響を及ぼすおそれがないことを確認した旨などを公表しております。
都は、東京都ホームページ、食品衛生の窓で、ゲノム編集技術応用食品のページを設けて紹介するとともに、小学生を対象とした子供調査隊の教材でも、ゲノム編集技術応用食品を取り上げるなど、都民に対して分かりやすく情報提供をしております。
また、令和三年度には、都民を対象にしたリスクコミュニケーション事業である食の安全都民フォーラムでも、ゲノム編集技術応用食品について取り上げるなど、適切に対応しております。
○岩永委員 様々な発信や取組をされていることは分かりました。
その上で、ゲノム編集技術を用いた食品かどうかは科学的に判別が困難な場合がありますので、取引記録や流通経路の情報伝達体制が不十分であるために、事業者間でも把握しづらいなどのトレーサビリティーの不備が指摘をされています。
ゲノム編集食品についても、都内流通品に関しては、任意表示の推奨や事業者への表示協力要請を都として行うなどの取組が必要と考えます。
食品安全対策に関わる監視指導のDXの推進が、食品安全推進計画の重点施策にも位置づけられておりますので、ゲノム編集食品の取引記録の義務化とデジタル管理を都としても進めることを求めますが、都の取組と今後について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 国は、ゲノム編集技術によって得られた変異と、従来の育種技術によって得られた変異等を判別し、検知するための検査方法はないとしており、国際的にも、ゲノム編集技術応用食品に係る表示に必要な情報を十分に得ることが難しいとしております。
○岩永委員 検査方法がなく、情報を得ることが難しいからこそ、未然防止の視点で、食品安全条例の第十四条、生産から販売に至る各行程における情報の記録等に基づく都の取組を求めます。
条例第十四条では、都は、都民への食品の安全の確保に関する情報の的確な提供及び食品による健康への悪影響が発生した場合の原因究明に資するため、食品等の生産から販売に至る各行程における適切な情報の記録及びその保管並びに伝達について事業者による積極的な取組が促進されるよう、技術的な情報の提供その他必要な措置を講ずるものとするというふうになっています。これは、未然防止という視点からの条例の趣旨です。
また、第十八条、事業者による情報公開の促進の中では、都は、事業者が保有している食品の安全の確保に関する情報に関して、事業者による積極的な公開または提供が促進されるよう、必要な措置を講ずるものとするというふうにあります。
これらに基づいて、都が先鞭をつけ、未然防止の視点で取り組んでいくことを要望いたします。
例えば、食品安全対策のDX化の推進と併せて、QRコードを使ったトレーサビリティーの確保を行うことなど、生産段階からの情報の記録や伝達の仕組みづくりができるのではないでしょうか。これまでも国を先導して、食の安全や環境施策に取り組んできた東京都だからこそ、国や世界に先駆けた取組を期待しています。
次に、遺伝子組換えやゲノム編集などの遺伝子操作食品表示制度について、消費者にとって理解しにくいとの指摘や報道があります。消費者意識調査を食品安全推進計画にある基本施策の中に加えて、理解の実態を把握してはどうでしょうか。
また、遺伝子操作食品、これは遺伝子組換え食品やゲノム編集食品のことですが、その表示についても同様に調査項目に加えて、実態の調査を行ってはどうでしょうか。都の所見を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、食品の安全性や信頼性の確保に向けた取組の参考とするため、定期的にインターネット都政モニターアンケートを実施し、食品の安全性に関する都民の意見、要望等を把握しております。
令和六年度に実施したアンケートでは、食品の安全性について不安に思うこととして、複数の選択肢から選択する設問において、遺伝子組換え食品、ゲノム編集技術応用食品を選んだ回答者は二三・八%であり、全選択肢の中で六番目の結果でございました。
引き続き、ゲノム編集技術応用食品に関する情報発信等を行ってまいります。
○岩永委員 食の安全の問題は都民の関心も大変高いですし、先ほど六番目というようなお話もありましたが、約四分の一の方が食の安全の不安の項目の中で遺伝子組換え食品やゲノム編集技術応用食品を選んでいるというようなことも大変重要なデータであります。
消費者がどのように理解しているかを把握することも大切です。
これまでの質疑で、食の安全の取組には未然防止の視点と、分かりやすく情報を伝える表示の役割や重要さを改めて確認したところです。
加えて、食品が多様化をし、新たな技術や化学物質が年々増えていく中では、食の安全を守るために、継続的な調査とその範囲を拡大させていくことも大事です。
保健医療局では、食の安全に関する情報の収集、整理、分析及び評価の推進のための施策として、ダイオキシン類の微量化学物質の実態調査が実施されておりまして、東京湾の魚介類を対象として、ダイオキシン類の含有量を調べたり、水銀やPCBなどの有害化学物質の魚介類の汚染状況なども調査をしています。
今大きな社会問題となっているPFAS汚染の対策としては、農産物の調査などが始まっておりますが、地下水や河川水を伝って、水のPFAS汚染は最後には海に流れ込みます。また、プラスチックごみが海に流れ、海ごみとなっています。
そこで、新たな化学物質対策として、マイクロプラスチックとPFASを調査項目に入れて、東京湾の魚介類への影響を調べる必要があると考えますが、都の認識と検討状況を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 魚介類におけるマイクロプラスチックやPFASの含有量については、規制値等が定められていないことから、検査は行っておりません。
○岩永委員 今、検査は行っていないということですが、マイクロプラスチックについては、現在日本では使用規制はなく、明確な食品安全基準は確立されていません。
一方、世界各国では規制が進んでおりまして、EUは二〇二三年にマイクロプラスチックの段階的禁止を決定し、また、米国では二〇一七年からマイクロビーズの製造や輸入を禁止しています。
日本でも対策が必要ですが、国はなかなか動きません。東京湾にたまる海ごみ、特にマイクロプラスチックが、魚介類を通じて私たちの健康に及ぼす影響も心配です。
二〇二四年度に発表した東京海洋大学の調査結果によりますと、東京湾の海面に浮いている比較的大きなマイクロプラスチックが十トン、海水中に漂う細かい微細なマイクロプラスチックが約十五トン、合計で二十五トンの総量があるということが推定されるなど、東京湾の魚介類の生態系や食の安全にも影響するマイクロプラスチック対策が、新たな環境問題として、また、食の安全を脅かす課題として浮かび上がっています。
また、東京農工大学の高田教授の研究チームは、二〇一六年、東京湾で採取した八割のカタクチイワシの内臓からマイクロプラスチックが検出されたというような論文を発表されておりまして、安全性の調査が必要です。
今は調査項目には含まれていないということですので、PFASとマイクロプラスチックを含めて、調査項目を今後は増やして、早急に調査を始めることを求めます。
次に、食品表示制度の見直しについて質問いたします。
東京都食品安全審議会の答申では、東京都食品安全推進計画の改定と、消費者条例に基づく食品表示の見直しについての方向性が示されました。東京都は、東京都消費生活条例第十六条第一項に基づき、調理冷凍食品の原料原産地表示を二〇〇九年に義務づけました。
この先行施策が道筋をつけ、国は食品表示基準を改定、これは二〇一七年に施行されて、完全施行が二〇二二年です。全ての加工食品の原料原産地表示を義務づけするなど、都は国に先駆けて、加工食品の原料原産地制度を牽引してきたというような、これまでの実績があります。
しかし、消費者の関心が高い加工食品の産地表示については、国内製造表示イコール国産原料というような、消費者の誤った認識、誤認を招いているとの指摘や報道があります。
そこで、東京都消費生活条例に基づき、調理冷凍食品に義務づけられている原料原産地表示については維持するべきと考えますが、都の見解を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 現時点で改正する予定はございません。
○岩永委員 現時点では改定の予定はないということを確認いたしました。
次に、今回の審議会でも議論となっている生食用のカット野菜やカットフルーツの消費期限と加工年月日表示について伺います。
東京都では、国の表示基準を補完するものとして、消費生活条例に基づき必要な表示基準を定め、生食用のカット野菜やカットフルーツは、消費期限だけではなく、加工年月日等の基準を定め、表示する取組を行ってきました。
その背景には、カット野菜やカットフルーツが急速に普及する中で、これらの食品についての表示事項が法令により整備されておらず、消費者が購入時に選択をする目安となる情報が十分ではなかったため、都独自の取組を進めてきたという経緯があります。
今回の表示改正に向けて、食品安全審議会がまとめた意見の取りまとめでは、カット野菜について、喫食時期の判断のために重要な情報源は期限表示だけであるというようなことが挙げられておりますが、これは一消費者として疑問と違和感を感じます。商品がいつ加工されたのかが分かる加工年月日、そして、場合によっては時間についても、購入する判断のために重要な情報です。
今回改正の対象となる複数原料のパッケージですが、一つのパッケージに交ざっている商品では、複数の食材が交ざり合って、例えば水が出やすいなどの違いがあるかもしれません。加工日と期限表示の両方がある方が、消費者にとっては分かりやすい表示になるのではないでしょうか。
このように、今回出された表示改正の方向性は、消費者側というよりも、事業者側が主体となって進められている懸念があります。
そこで、意見の取りまとめに向けた審議の過程では、消費者の意見はどのぐらい聞いているのでしょうか。パブコメ以外にどのような方法を用いて、広く消費者の意見を酌み取っているのか伺います。また、今後についても伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 東京都食品安全審議会は、専門知識を有する委員のほか、公募委員や消費者団体から推薦を受けた委員など、様々な立場の委員で構成されております。
今回、食品安全審議会において、調理冷凍食品の原材料配合割合や、カット野菜等の加工年月日の表示に関する様々な議論を行い、廃止が妥当との意見が取りまとめられました。
取りまとめに当たっては、消費者代表も含めた委員で構成され、都民の消費生活の安定と向上に関する基本的事項を審議する東京都消費生活対策審議会にも経過報告を行い、意見をいただいております。
食品安全審議会で取りまとめた今回の内容について、消費生活条例に基づき、食品表示に係る告示改正等の手続を行うこととなっております。
○岩永委員 審議会を中心に聞いているということですが、ちょっと今後についての言及はありませんでしたけれども、やはり審議会という限られた議論の場以外にも、まあパブコメもされていますが、一般の消費者の声を広く聞いていただきたいです。
複数の種類の野菜や果物のカット品と、単一の野菜や果物のカット品は、消費者にとってはカット品ということで同じ認識ではないかと思います。そろえるのであれば、国に合わせるのではなくて、単一の商品を複数の種類の商品と同じ表示にするという対応も考えられますので、この点についての検討を要望しておきます。
次に、調理冷凍食品の表示の見直しについてです。
今回、答申では、調理冷凍食品の表示が、原材料配合割合の数字が商品の優劣を判断する材料にはなっていないということで、その理由に食の価値観が多様化したということが挙げられています。また、調理冷凍食品のみに適用されるルールの存在は消費者に混乱を招くおそれがあるとの理由も挙げられていますが、その考え方には疑問があります。
そもそも原材料配合割合の問合せの数を判断根拠としていますが、表示が適正に行われているのであれば、問合せは少なくなるのが当然ではないでしょうか。
また、食品表示を可能な限りシンプルにするべきという結論も、成分を示す表示の役割が後退することにつながるのではないかと危惧をいたします。食品表示が複雑になり、記載事項が多くて分かりにくいという背景には、むしろ片仮名表記の添加物などの化学物質が多く使用されるようになった、そういった現状があるのではないでしょうか。
分かって食べる、分かって購入するという消費者の知る権利を守るという視点から、今回の表示の見直しには賛同できません。特に、内容を確かめにくい調理冷凍食品の品質の確保に向けた取組を求めます。
次に、今回の表示の改正に合わせて、表示の義務によらず、知りたい消費者に対する配慮として、消費者に対する情報提供の在り方をガイドラインとして策定をし、業界として統一に取り組むとあります。
どのようなガイドラインを想定しているのか伺います。罰則規定を定めることなど、拘束力を持たせることができるのでしょうか。
○稲見食品医薬品安全担当部長 原材料配合割合等の消費者への情報提供に関するガイドラインは、食品安全審議会での議論を踏まえ、業界団体の自主的な取組として、作成の意向が示されたものです。
○岩永委員 自主的な取組であり、まだ意向が示された段階ということですが、であるならば、食品安全条例に照らして、事業者の意向に任せるのではなく、都として表示のガイドラインを業界団体に示すべきであると申し上げておきます。
また、都や国において食品表示の簡略化や免除規定が拡大する方向で検討されていますが、都は、消費者に対する情報提供の観点から、食品表示がより充実するよう取り組むべきです。
都の取組の現状と今後について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 食品表示の基準は、基本的に食品表示法により国が定めるものでございます。
都はこれまでも、食品表示に関する事業者からの相談対応や監視指導等を実施しており、引き続き適正表示を推進してまいります。
○岩永委員 国の基準に従うということではなく、やはり都としての独自の視点を持って取り組んでいただきたいと思います。
次に、アレルギー対策について伺います。
アレルギー表示は命に関わる問題にもつながるため、アレルゲン表示の強化とともに、外国人や高齢者、子供も含めて誰にとっても分かりやすく記載されることが重要です。
二〇二一年に施行された食品表示法の改正により、事業者が食品表示の不備を理由として自主回収を行った場合に、行政機関への報告が義務づけられました。
都に報告のあった自主回収の全体数と、そのうちアレルギー表示の不備によるものの件数について、年度ごとに伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 令和三年六月に改正食品表示法が施行され、アレルゲンなど安全性に関する事項が表示されていない食品を自主回収する場合、行政機関への報告が義務づけられました。
法施行後、都が受けた自主回収の報告件数は、令和三年度は三十一件、令和四年度六十五件、令和五年度三十八件、令和六年度三十六件でございます。
このうち、アレルゲン表示の欠落が回収事由となった自主回収は、令和三年度二十一件、令和四年度四十四件、令和五年度三十一件、令和六年度二十五件でございます。
なお、食品表示不備の発生原因の大半は、スーパーなどにおけるラベルの貼り間違いでございました。
○岩永委員 自主回収の七割から八割近くがアレルギー表示だということが分かりました。
スーパーなどのラベルの貼り間違いも多いということですが、アレルギー表示というのは命にも関わることなので、対策が必要です。検査の網にかからないものや、ヒヤリ・ハットなどを含めると、もっと多くの間違いがあることも予測をされます。
また、表示については、高齢者や外国人向けの多言語、図解等で視覚的にも分かりやすくする必要があるのではないでしょうか。
例えば、アレルギーへの配慮が必要な子供が一人で、例えば自分のおやつを買物に来て、自分で買う場合にも、配慮すべきアレルゲンが入っているのかを子供自らが確認して購入ができるように、パッケージの表面に大きく記載するなどの工夫が必要と考えます。
そこで、食品安全推進計画における食物アレルギー対策の具体的な取組について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、食品製造業者を対象とした食品の製造加工業における食品アレルゲン管理ガイドブックを作成し、アレルゲンの購入防止のための技術指導を実施しております。
また、飲食店事業者と利用客との間でアレルゲン情報を共有するために、ピクトグラムを活用した多言語のアレルギーコミュニケーションシートの作成、配布や、講習会の開催など、飲食店事業者がアレルギー対応に取り組めるよう支援しております。
○岩永委員 アレルギーを持つ人が増えていることもありますので、ピクトグラムを活用したり、多言語ということも先ほどお答えをいただきましたけれども、これからもさらにこのアレルギー対策、表示の部分では強化をしていただきたいと思います。
次に、機能性表示食品について伺います。
紅こうじサプリで大きな問題となった健康食品、これは機能性表示食品といわれておりますが、その健康被害を受けて、国の消費者委員会の附帯意見では、健康被害情報の収集強化や医療機関との連携体制の構築が求められています。
この紅こうじサプリの問題を受けて、国において、機能性表示食品の制度が改正されましたけれども、どのような制度改正がなされたのか伺います。また、健康食品による健康被害を防ぐための都の取組を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 機能性表示食品は、健康の維持増進が期待できる旨の表示を事業者の責任において表示した食品であり、販売に当たっては、安全性及び機能性の科学的根拠を消費者庁長官へ届け出る必要がございます。
国は、紅こうじを含む健康食品による健康被害を踏まえ、事業者に対し、健康被害と疑われる情報を把握した場合の知事等への情報提供や、適正な製造工程管理の義務づけなどの制度改正を行いました。
都は、製造業者に対する監視指導や、流通する健康食品の成分検査、表示、広告の確認などを実施するほか、紅こうじの事案を踏まえ、医療機関等と連携した健康被害情報の収集体制を拡充するなど、健康食品による健康被害の未然防止、拡大防止に向けた取組を実施しております。
○岩永委員 未然防止というのは大事な視点です。
健康食品の表示については、誇大表示や誤認防止、科学的根拠の明示などの注意が必要ですが、健康食品の利用方法に関する都民への情報発信はどのように行われているのか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、健康食品に関する情報に特化したホームページ、健康食品ナビを開設し、健康食品の適正な利用方法や健康被害防止のための注意喚起などを行っております。
また、健康食品を利用するために必要な基礎知識を網羅したリーフレットを作成し、保健所や消費生活センター等を通じて、健康食品に関する都民の理解促進を図っております。
○岩永委員 このような新たな課題も含めまして、未然防止の視点からの総合的な食品安全対策として、食の安全に関するリスクコミュニケーションの推進が欠かせません。都の取組と今後について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、都民参加型のイベントやシンポジウムを開催し、食肉の安全性やカビに関する基礎知識などをテーマに、都民や事業者との意見交換に取り組んでおります。
また、ホームページ、食品衛生の窓やSNS、チラシなど、ターゲットに応じた様々な媒体を活用して、食品表示や健康食品などに関する情報発信を行っております。
特に、食の安全の基本となる食中毒に関しては、種類や症状、対策などを多くの方に分かりやすく理解していただけるよう、親しみやすいキャラクターを用いた食中毒ずかんを作成し、チラシやウェブなど複数の媒体で発信しております。
今後も、よりよいリスクコミュニケーションが実施できるよう工夫を重ねながら取り組んでまいります。
○岩永委員 食中毒ずかんのサイトを私も見てみました。子供にも分かりやすく、クイズ形式で学べるなど、よい取組だと思います。
食中毒に特化せずに、食の安全にまつわる総合的なサイトにもしてみたらと思いまして、そのように要望しておきます。
このように食の安全に関わる問題が多様化、複雑化する中で、これらの問題に対応する専門人材の育成が重要です。
都における食品衛生監視員の人数と役割、研修体制について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 食品衛生監視員は、食品衛生法及び食品表示法に基づき、食品営業施設に対する監視指導、食中毒事件の調査、食品表示に関する相談対応など、食品の安全確保及び食品表示の適正の確保のために必要な業務を行う職員であり、都は、令和六年度において三百二十八名の職員を任命しております。
また、これらの食品衛生監視員に対しては、食品安全に関する最新のトピックスなどをテーマとした食品技術講習会を年四回開催するほか、経験年数別の研修や、事業所における実務研修など、様々な研修を実施しており、それぞれの職務で必要な知識、技術の習得及び維持向上を図っております。
○岩永委員 三百二十八名ということで、人数もお答えいただきました。都の保健所にもいらっしゃるということですけれども、大変大事な役割だと思います。
健康食品やアレルギーなど、新たな課題に対応するためにも、食品衛生監視員をはじめとする人員体制と研修の強化が必要です。
先日、会派で能登の被災地へ視察に伺い、災害時の物資の振り分けなどについても話を聞いてきました。災害時に食品に関わる事故など、二次被害が起こらないような対策も必要です。
今後は、災害時も視野に入れた食品衛生対策などの新たな課題にも対応できるように、人員体制の強化を要望いたします。
続きまして、次の質問に移ります。PFAS対策についてです。
PFAS汚染への不安を抱える都民に寄り添い、現状を見える化して、安心につなげる取組を求める声が、特に多摩地域では多く聞かれます。
血中濃度の測定は、一人一人の状況を把握するきっかけとなり、その上で必要があれば、医師や専門機関と相談できる体制があることが、都民の安心を支えます。
国のエコチル調査では、妊婦の血中のPFAS濃度の調査が行われています。全国的に行われている調査ですが、東京都が参加をしていない理由を伺います。
また、都民の医療、保健施策を担う保健医療局として、今後の対応についての検討状況を伺います。
○中川健康安全部長 国は、子供の発育に影響を与える環境要因を明らかにするため、子供の健康と環境に関する全国調査、通称エコチル調査を平成二十三年から実施しております。
この調査は、全国十五の地域で、平成二十三年から平成二十五年の三年間に登録した十万組の親子を対象に実施している長期間の追跡調査でございます。環境省が公募により決定した十五地域の大学等の研究機関が中心となり、各研究機関は、それぞれの地域で調査に協力できる医療機関等を募って実施しております。
都は、国に対して、科学的根拠に基づいた知見を示すよう要望しており、引き続き、国の動向を注視してまいります。
○岩永委員 人口が集中している東京都には、大学病院や医療機関、研究機関も多いため、その知見を生かした調査ができるのではと思います。
都が入っていないということを大変残念に思っておりますし、東京都にも独自に取り組んでいただきたいと思います。
次に、保健医療局が毎年行っている食事由来の化学物質等摂取量推計調査、この中にPFASの項目を位置づけてはどうでしょうか。水や農産物のPFAS検査も始まっている中で、広く環境中に存在するPFASの摂取量を経年調査し、影響を見ていく必要があると考えますが、所見を伺います。
○中川健康安全部長 都は、都民が平均的な食事を介して摂取する残留農薬や重金属等の量を評価するため、食事由来の化学物質等摂取量推計調査を実施しております。
PFASをこの調査の対象とするためには、分析方法や一日当たりの摂取量を正確に評価する方法などを専門的に検証する必要があります。
○岩永委員 専門的な検証が必要ということですけれども、分析や評価方法の研究も含めて、そういったことも進めていきながら、長期的な数値の変化を見ていくためにも、やはり今から先んじて調査を行っていくということは重要だと思います。データを集めておくということも、後々の調査に役立つことだと思いますので、要望しておきます。
次に、PFASの血液検査についてです。
国に血液検査の体制整備を求めるとともに、都立病院や検査機関と連携して、都がPFASの血液検査と相談体制をつくる必要がありますが、都の認識を伺います。
また、血液検査を実施する自治体を補助する仕組みが必要ですが、その検討について状況を伺います。
○中川健康安全部長 国の専門家会議は、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が生じるかについては明らかでなく、血中濃度に関する基準の設定や血液検査のみによる健康影響の把握は困難としております。
○岩永委員 とはいっても、岡山県の吉備中央町のように、自治体で独自に血液検査を行っているというような事例もございます。
まずは、市民の方にとっては、自分の血液の状態、数値、濃度を知るというところから始めていくということが重要だと思いますので、知りたい人が検査ができるような体制を都がしっかりと支援していく、また、国に対しても、もちろん検査体制を求めていくということも引き続き行っていただくことを要望しておきます。
続きまして、香害対策、香りの害と書いて香害です。
柔軟剤や芳香剤などの香りの成分の化学物質による健康被害である香害への対策について、これまで継続して各分野で質問していますが、今回は医療分野に対して質問をいたします。
症状のひどい方は外出もままならず、外出する際には防護マスクをつけて何とか外出をされているという方もいらっしゃいます。
保健衛生の観点から、病院などの医療現場で、衣類からマイクロカプセルが漂って、空気を汚染して、周囲に付着するような問題、これを移香、移る香りと書いて移香といいますが、この移香をなくしてほしいという要望を当事者団体の方がされています。
医療関係者や利用者の衣類に柔軟剤や合成洗剤が使用されている場合に、清浄であるべき空間が、衣類から飛散するマイクロカプセルによって汚染されるということを周知徹底して、マイクロカプセル製品の使用の自粛を呼びかけていくことが必要です。
そこで、十四ある都立病院のうち、化学物質対策としての香害対策はそれぞれどのような対策が取られているのか伺います。医療従事者や利用者、病院に出入りする配達の事業者も含めた対応と、外来診療や病棟、救急車など、幅広く対応が必要な問題ですが、具体的な取組の状況を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院では職員に対し、入職時の研修や接遇研修等で、香水や柔軟剤等の香りに注意するよう指導しているほか、患者と接する窓口業務や病棟作業などの委託事業者にも同様の協力を求めております。
また、入院患者用のリネン類の洗濯時には香りのない洗剤を使用するなど、香りが治療へ及ぼす影響を最小限に抑えた療養環境の確保を図っております。
患者や面会者に対しては、院内のポスターや入院案内のパンフレットなどにより協力を呼びかけております。
○岩永委員 特に医療機関、病院での洗濯については、合成洗剤ではなく、できるだけ純石けんを使用するように要望いたします。
また、医療機関では多くの人が出入りしますし、勤める職員や患者さんも入れ替わります。繰り返し周知啓発を続けていくことを要望いたします。
次に、食品製造、また、食品販売の現場での香害の取組について伺います。
二〇〇八年にカップ麺を食べた消費者が、薬品臭を感じて嘔吐をして、保健所の検査で、防虫剤の成分であるパラジクロロベンゼンが検出をされたということがありました。
その調査発表では、原因は消費者の自宅での移り香、香りが商品に移ったということでの移り香というんですが、その可能性が高いという結論が位置づけられました。
移り香事件として、その後、世間に広がっておりますけれども、この事件を受けて、日本即席食品工業協会では、インスタントラーメンを防虫剤や殺虫剤、また洗剤、芳香剤、化粧品などの香りの強い物のそばに置くと、それらの香りの成分、香りとともに、それが移ってしまうために、注意書きをしたり、移り香注意マークというものをつくって、表示をすることを推奨しています。
移り香注意マークというのがこういうふうにありまして、(パネルを示す)商品の方に成分や香りの物質が移行してしまうということで、これを注意して、喚起するということで、商品につけられているマークでございます。
そこで、食品衛生上の、衣類からマイクロカプセルが食品製造現場や食品販売現場に漂って、空気を汚染して、その空気が食品に混入したり、付着をしたりするような問題、移香について、食品衛生関係者に注意喚起を保健医療局から発信をするべきですが、都の取組と今後について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 食品の製造等を行う事業者が食品の衛生的な取扱いや施設、従業者の衛生管理等に関して遵守すべき基準は、厚生労働省令で定められております。
この省令では、食品を取り扱う者は専用の衛生的な作業着を着用するとともに、施設内の換気を十分に行うことが定められており、都は事業者に対する監視指導等を実施しております。
○岩永委員 監督指導における、食品衛生関係者にはマイクロカプセル製品の使用自粛の対策を改めて求めておきます。
また、香害については、使用成分の未公表など、化学物質対策としての課題が多くありますので、保健医療局が実態調査を行うなどの取組も要望しておきます。
続きまして、次の質問に移ります。周産期医療体制の充実について伺います。
高齢出産や低出生体重児などハイリスクな出産に対応するために、地域において、妊娠、出産から新生児に至る高度専門的な医療体制が求められています。
そこで、都の周産期医療ネットワークにおける母体、新生児搬送体制の運用状況について伺います。また、今後、体制強化に向けてどのような取組を進めていくのか伺います。
○新倉医療政策部長 都は、都内を八つのブロックに分けまして、妊産婦や新生児の状態に応じ、地域内で搬送調整を行う総合周産期母子医療センターを整備しております。
また、地域内での搬送調整が困難な場合に、都内全域を対象として受入先の調整を行う周産期搬送コーディネーターを東京消防庁に二十四時間体制で配置しております。
さらに、緊急に母体救命対応を行えるよう、救急医療と周産期医療が連携して、迅速に受入先を確保する仕組みでございます東京都母体救命搬送システムを運用しております。
こうした取組によりまして周産期搬送体制の整備を進めてまいります。
○岩永委員 様々取組を確認させていただきました。
生活者ネットワークでは、都立の子供病院が統合される前に、長野県立こども病院を視察しまして、NICUにおける早い段階からの家庭支援の必要性を認識し、共有してきました。
また、今年の九月には、新たな会派で小児総合医療センターも視察させていただきました。
医療の高度化により救われた命をNICUで診療する際に、父親や母親などの保護者がケアに関われずに、自分にはできることがないと感じて、足が遠のいてしまうケースもあると聞きました。
やがて退院する赤ちゃんが家族と共に過ごしていくためには、家族支援について深く理解をし、実践できる人材を医療提供者側にも広げていくことが重要です。
そこで、都が二〇二五年度から始めたNICU入院児とその家族に向けた支援の充実を図るため、児の発達の促進や家族の不安軽減に取り組むNICU入院児相談支援事業について、この四月からどのように取り組んでいるのか伺います。
○新倉医療政策部長 都は今年度から、NICU入院児相談支援事業を開始しており、本年十月及び十一月に各五日間、都立墨東病院と小児総合医療センターのNICUの新生児科医と看護師が長野県立こども病院におきまして、ファミリーセンタードケアに関するトレーニングを受講しております。
トレーニングでは、家族を中心としたケアの重要性や家族の意見を引き出すためのコミュニケーション方法などについて学んでおります。
○岩永委員 ご家族にとっても不安も大きいと思います。
ちょうど先月と今月にかけて、長野県立こども病院でのファミリーセンタードケアに関するトレーニングを受講されているということですので、その成果を生かしていただき、今後の取組を進めていくことを要望いたします。
次に、NICU入院児在宅支援についてです。
長期にわたってNICUに入院しているお子さんが在宅に戻られる場合は、在宅医療や訪問看護師など多職種との連携や家族のレスパイトなど様々な支援が必要です。
退院後に安定した生活の継続をしていくためには、専門家の支援が必要となるため、周産期母子医療センターなどの近くに引っ越される家族も多いと聞いています。
都としては、どのような支援を行っているのか伺います。
○新倉医療政策部長 都は、周産期母子医療センターにNICU等入院児支援コーディネーターを配置しまして、入院後早期からの支援に加え、退院後も必要に応じて家庭訪問などを実施しております。
また、入院児支援コーディネーターを含む医療関係者や地域の保健師向けに、小児等在宅移行研修を実施いたしまして、円滑な在宅移行に必要な知識の習得や多職種連携を推進しております。
○岩永委員 特に引っ越してこられるご家族にとっては、地域での生活を支える様々な専門職や関係機関とのつながりをつくること、連携を整えることが重要です。
地域の医療機関、自治体の役割もまた重要ですので、自治体との連携も進めながら、取り組んでいくことを要望いたします。
最後に、在宅療養の推進について伺います。高齢になっても住み慣れた自宅で安心−−最後にではなかったですね。最後から二つ目でした。失礼いたしました。
高齢になっても住み慣れた自宅で安心して暮らし続けるためには、高齢者の在宅療養生活を支える取組が大変重要です。
在宅療養の推進に当たり、訪問看護師の役割が重要となっている中で、人材育成も含めて、医療と介護の連携を進めるために、都としてどのような取組を行っているのか伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、在宅への切れ目のない支援が行えるよう、病院や診療所、訪問看護ステーションの看護師等の医療、介護関係者を対象とした、入退院支援に関わる実践的な研修を実施しております。
また、医療、介護関係者の連携を強化するため、在宅療養に関する多職種の人材育成や関係者間の情報共有を促進する多職種連携ポータルサイトの運用等に取り組んでおります。
○岩永委員 特に退院時には、在宅での生活に戻るための様々なサービスの組合せなど、多職種連携が必要となります。OJTを含めた実践的な研修が進むことを要望いたします。
また、多職種連携を進めるために情報共有は欠かせませんが、現場を持ちながらの一堂に会して会議を持つことも物理的に制限があるという現場からの声も聞いてきましたので、ポータルサイトを上手に運用して取り組んでいくことが重要です。
在宅療養を推進していく上で、医療と介護の連携は欠かせません。住み慣れた暮らしの場におけるみとりにおいても、地域の診療所や訪問看護ステーションなどの役割は大きいですが、休日、夜間等の往診が負担となっているというような声もお聞きしています。
在宅療養を推進するためには二十四時間診療体制を確保することが重要と考えますが、都としてどのような取組を行っているのか伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、在宅療養を推進するため、地区医師会を通じた二十四時間診療体制の構築への取組を支援しています。
具体的には、地区医師会において、夜間帯に他職種との連絡調整を担う窓口を設置する取組や、往診を支援する事業者との連携した体制を構築する取組などを支援しております。
○岩永委員 地域での往診体制のバックアップとして、二十四時間診療の体制をバックアップしていくということは欠かせない支援です。都としての支援の充実、拡充を要望して、次の質問に移ります。
次に、これが本当の最後です。都立病院機構について質問いたします。
東京都都立病院機構の業務実績評価、これは第三回定例会でも議論のあったところですが、その項目別の評価において、二〇二四年度決算の赤字額が二百三十九億円となりまして、財務内容の改善に関する項目の評価はC評価ということになりました。
二〇二三年度決算では百八十五億円の赤字でしたので、一年間で赤字の額が五十四億円増加をしたということになります。
一方で、S評価を得ている周産期医療をはじめ、感染症対策の医療や救急医療、精神疾患医療などの、民間医療機関のみでは対応がなかなか難しい、困難な行政的医療を安定的にかつ継続的に提供するということが、都立病院の重要な役割であります。
このため、都は、運営費負担金として、毎年約五百億円の繰入れを行っておりまして、この金額は、二〇二二年に策定された中期計画で定められております。
しかしながら、物価や光熱費の高騰、医療の高度化による医療機器類の価格上昇、加えて人件費の増加など、社会情勢の急激な変化が病院経営に大きな影響を及ぼしています。
来年度、二〇二六年度は中期計画の最終年に当たります。次期に向けて、評価の在り方や目標設定の方法を見直して、例えば、急激な社会変化や感染症拡大など、突発的な医療需要に対応するための繰入金額を柔軟に見直せる仕組みへと変更することはできないでしょうか。
都立病院が東京のセーフティーネットとしての使命を果たし続けるために改善が必要と考えますが、見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院への財源措置でございますが、地方独立行政法人法等により、設立団体による負担等について定められているところでございます。
都は、採算の確保が困難な行政的医療の提供に必要な経費に対しまして、毎年度運営費負担金を措置しております。
○岩永委員 そのようなご答弁ではありますが、東京都が先日公表しました地域医療に関する調査におきますと、二〇二四年度における都内の病院の約七割が医業赤字となって、病院の経営、運営を圧迫している実態が明らかになりました。
その中でも公立病院に限ると、九三・九%という数字になっています。これは六年前と比較すると、一三・六%の物価高騰の影響ということも大きな要因とも分析をされています。
都は、この調査結果を基に、国に対して診療報酬の改定を求めていますが、引き続き国に対応を求めるとともに、都としても、都立病院機構が医療のセーフティーネットとしても役割を果たして、都民のための医療向上と、そして経営改善に向けて、柔軟な運用ができるような支援をしていくということを要望しまして、質問を終わります。
○浜中委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後三時七分休憩
午後三時二十分開議
○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○うすい委員 よろしくお願いします。
初めに、トーキョーウォーキングマップについて質問いたします。
健康づくりの基本は、身体活動、運動であり、その意義と重要性が広く認知され、実践されることが重要であります。
都は、日常生活の中で体を動かすことの重要性などを普及啓発するとともに、歩くことを奨励するため、区市町村が作成したウオーキングマップを集約したサイト、トーキョーウォーキングマップを運営しております。
昨年度の私の質問で、サイトを再構築し、利便性の向上やサイトアクセスの増加を図るとの答弁があったところでございますが、ぜひ都民が利用して、歩く行動につなげていただきたいと思っております。
そこで、トーキョーウォーキングマップを都民に使っていただくための取組について見解を伺います。
○小竹保健政策部長 都は今年度、トーキョーウォーキングマップをより使いたくなる、歩きたくなるサイトとするため、新たに歩いたコースなどが記録できるマイページ機能やウオーキングイベント等の情報を個々の利用者に配信できる機能を追加し、継続的、習慣的な利用を促進しております。
また、サイトを紹介する広報動画を作成して、SNSで配信するほか、ウオーキングコースの魅力を伝えるため、写真投稿機能を生かしたフォトコンテストを実施するなど、新たな利用者の獲得にも取り組んでおります。
○うすい委員 トーキョーウォーキングマップが都民の健康づくりに活用されて、実践につながるよう、今後も工夫しながら取組をよろしくお願いをしたいと思います。
一方、こうしたサイトを活用して、自ら健康づくりに取り組む方ばかりではなく、健康に関心が薄い方も残念ながら少なくないと思います。健康寿命を延伸させるためには、そうした方々に健康づくりに取り組んでいただけるようにすることも必要であります。
都は、区市町村と連携をしてインセンティブを活用した健康づくりとして、とうきょう健康応援事業を今年度から本格的に実施をしておりますけれども、その実績と今後の取組について見解を伺います。
○小竹保健政策部長 とうきょう健康応援事業は、区市町村が実施するインセンティブを用いた健康づくりの取組と連携して、一定の健康づくりに取り組んだ参加者に対し、都がさらなる特典として東京ポイントと協賛店での優待サービスを提供することで、都民の健康づくりを後押しするものでございます。
今年度は、現時点で十一自治体と連携して実施しており、これまでに約四千人の都民に特典を提供しております。
今後も多くの都民に参加していただけるよう、特設サイトやSNSを通じて広く発信するほか、自治体に連携を働きかけるなど取組を進め、都民の健康づくりのさらなる推進を図ってまいります。
○うすい委員 ぜひとも連携をしていただいて、前に進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
次に、がん検診の受診率向上について質問いたします。
がんにより亡くなる人を減らすためには、多くの都民ががん検診を受け、がんの早期発見、早期治療につなげることが重要であります。
一方、がん検診の受診率を見ますと、四十代から五十代をピークに、六十代以降低下する傾向があります。
これは、定年退職により職域での検診がなくなることも一因かと思いますが、がんのリスクを踏まえると、こうした世代の受診率を引き上げていく必要があります。
六十代のがん検診の受診率向上に向けた取組についてお伺いいたします。
○小竹保健政策部長 都は関係機関を通じて、退職者向けに作成したリーフレットを配布し、居住する区市町村でがん検診が受診できることなどを周知しております。
また、特に六十代女性の受診率が低いことを踏まえ、同世代の著名人によるがん検診受診体験談などをホームページで発信するとともに、ウェブ広告の実施等により受診を呼びかけております。
今後ともこうしたターゲットを絞った普及啓発により、受診率向上を図り、がんの早期発見、早期治療につなげてまいります。
○うすい委員 ぜひとも工夫していただいて、受診率向上につなげていただきたいと思います。
次に、食物アレルギーについて質問いたします。
食品に含まれるアレルゲンは、容器包装された加工食品にはパッケージ上の表示が義務づけられておりますが、一方、飲食店で提供される食事については、このような義務づけがありません。
食物アレルギーは、アナフィラキシーショックを引き起こすことがあるため、当事者にとっては命の問題でもあります。食物アレルギーを持つ方にとって、飲食店でアレルゲンの情報が得られないことは、外食を楽しむための大きな障壁となっております。
また、今年は、世界陸上やデフリンピックなど、海外から多くの方が東京を訪れるイベントが開催をされております。
海外からのお客様も含めた飲食店におけるアレルギー対応が必要であると考えるわけでございますが、このような状況を踏まえ、都として、外食のアレルギー対応について、どのような取組を行っているのか、見解を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 飲食店における食物アレルギー対応は、利用者が自身のアレルギーを店舗に伝えるとともに、店舗が対応可能な内容を伝える双方向のコミュニケーションが重要でございます。
このため、都は、飲食店と利用者との間で円滑に情報共有が図れるよう、食物アレルギー食材をピクトグラムで示したアレルギーコミュニケーションシートを多言語で作成し、飲食店へ配布するとともにホームページで公表しております。
また、飲食店を対象とした講習会を毎年開催し、専門家による講義や先進的な事例紹介を行うほか、シートの活用方法を紹介するなど、食物アレルギーに関する様々な情報を提供しております。
今後とも、より多くの店舗で、外国人への対応も含め、食物アレルギーに適切に対応できるよう、シートの周知方法なども工夫しながら支援してまいります。
○うすい委員 小さいお店になると、人手のこともありますから、いろいろと取組は厳しいものもあると思いますけれども、ぜひその辺も加味しながら、進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
次に、歯科保健対策について伺います。
私は昨年の予算特別委員会において、災害発生に備えた歯科保健医療に関する都の取組の強化を、また、同じく昨年の厚生委員会事務事業質疑においては、都が行う若い世代に対する歯科検診の受診促進を訴え、都の歯科保健の取組の充実を求めてまいりました。
歯と口の健康づくりは、ライフステージの特徴に応じて取り組むことが必要であり、高齢期においては、生涯にわたって食事や会話を楽しむことができるよう、オーラルフレイルを予防し、口腔機能を維持することが大切だと思います。
都では、今年度から、オーラルフレイル対策のため、後期高齢者医療歯科健康診査事業を開始しておりますが、高齢者のオーラルフレイル対策の重要性をどのように認識し、本事業を実施しているのか、見解を伺います。
○井上地域保健担当部長 口腔機能の低下は身体機能の低下に関わるとされております。
また、誤嚥性肺炎等の疾病やフレイルを予防し、健康の保持増進を図るためにも、高齢期における口腔機能の維持は重要であるとの認識の下、後期高齢者医療歯科健康診査事業を行っているところでございます。
○うすい委員 今答弁いただいたとおり、口腔機能の維持は、社会とのつながりを確保し、また、良好な栄養状態を保つことにより、健康を維持していくためにとても重要であります。
この歯科検診事業は、後期高齢者医療制度の被保険者を対象とする歯科健康に取り組む区市町村を支援するものでありますが、その内容について改めて説明を求めます。
○井上地域保健担当部長 東京都後期高齢者医療広域連合では、保健事業の実施計画において、歯科健康診査事業を重点事業に位置づけ、国の補助事業を活用し、後期高齢者への歯科検診を実施する区市町村に対し、取組実績に応じた補助を行っております。
都は、オーラルフレイル対策推進のため、今年度から新たに、自己負担なしで口腔機能の評価を含めた歯科検診を実施する区市町村に対しまして、広域連合を通じて、都独自に国の補助額と同額の上乗せ補助を行い、都全域の歯科検診の体制整備の促進に取り組んでいるところでございます。
○うすい委員 区市町村への支援策として、都で国に上乗せをして補助を行うとのことですが、区市町村にこの事業を使ってもらわなければ、取組は前に進みません。事業の活用促進に向けて、広域連合と連携をし、区市町村への積極的な働きかけを行っていただくよう要望させていただきます。
あわせて、歯と口の健康維持は、若い世代からの積み重ねが重要であり、年を取られてからでは手後れになってしまう側面もあると思いますので、日常的な口腔ケア、歯周病予防の重要性に関する普及啓発について、後期高齢者となる前の段階からしっかりと取り組んでいただくことについても要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
次に、無痛分娩について質問いたします。
本年十月から無痛分娩の費用助成が開始されました。無痛分娩については、安心して無痛分娩を選択できる環境整備が重要であります。
そのためには、医療機関における無痛分娩の安全性確保が必要と考えますが、都の取組状況について伺います。
○新倉医療政策部長 都は、無痛分娩の費用助成の対象医療機関について、国が作成しました無痛分娩の安全管理対策等に関する自主点検表の全項目を満たすことを要件としており、その充足状況について現地調査等により確認をしております。
また、周産期医療の地域連携会議で無痛分娩についても取り上げ、副作用や合併症、麻酔方法等に関する最新の知見の情報共有を行うとともに、無痛分娩時の急変対応に関する研修を実施しております。
○うすい委員 ありがとうございます。無痛分娩時の急変対応は本当に大切でありますし、産科と麻酔科との連携も特に大事になってきますので、安全性の確保をしっかりとお願いしたいと思います。
続きまして、地域医療確保緊急支援事業について質問いたします。
都内の民間病院は、地域医療を支え、住民の命と健康を守る重要な役割を担っております。しかし、物価や人件費の上昇、医療人材不足などにより、運営は一層厳しくなっているのが現状であります。
また、高齢者の救急患者の増加や小児科、産科を担う医療機関の確保についても課題となっております。
こうした状況を踏まえ、我が党として、医師会等の要望を受けまして、経営支援の拡充を要望してきたところでありますが、改めて、都の民間病院への経営支援策について伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内では、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫しております。
このため、都は昨年十月から、物価高騰に直面する医療機関の負担軽減に向けた緊急対策といたしまして、光熱費等に対する支援を実施しております。
また、今年度から、民間病院を対象に緊急的かつ臨時的な支援を実施するとともに、地域医療の確保に向けた取組といたしまして、高齢者用の病床確保や、小児科、産科等を担う病院への支援を開始しております。
○うすい委員 都の民間病院に対しての経営の支援について答弁がありました。医師会の皆様からも大変に助かったというお声もいただいております。
一方で、都は現在、地域医療に関する調査を実施しているとのことでございますが、病院の経営実態の把握に加え、高齢者の救急患者の増加や小児科の人材不足への対応など、医療機関が抱える課題を丁寧に分析をして、国への提案や都の施策の検討につなげていく必要があります。都の見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は今年度、都内病院等の協力の下、病院の経営状況に加えまして、救急医療や災害医療、在宅医療、人材確保の現状の把握など、都内の医療を取り巻く状況を幅広く調査し、分析しております。
この調査の中間報告において、都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなりました。
これを踏まえ、先日、診療報酬の大幅な引上げなどを求める国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視するとともに、都の医療政策の検討を進めてまいります。
○うすい委員 高齢者の救急患者の増加や小児科の人材確保など、例えば大人以上に時間と人手が要る場合もあります。注射一本打つにも、抑える方とか打つ方とか、やっぱり大人と違って人数が多くなります。
ですから、国に要望すべきことはしっかりと要望していただいて、都においても支援をしっかりとしていただくことを要望して、次の質問に移ります。
次に、救急医療体制について伺います。
今年の夏も記録的な猛暑でありましたが、熱中症などにより救急患者の数が増えたという話をよく耳にしましたし、私自身も患者さんからご相談を多く受けてまいりました。
救急搬送件数が増えてくると、救急車を呼んでも、すぐには到着をせず、救急医療機関も逼迫するという状況が繰り返されることになります。
冬にはインフルエンザやコロナなどの感染症も流行するわけでございまして、都は、東京ルールなど、救急医療体制を整備してきたことは承知をしておりますが、高齢化も進展をしており、救急患者の一層の増加に備えて、救急医療体制の強化策を平時から考えておく必要があると考えます。
そこでまず、救急医療の現状として、コロナ禍前の令和元年と令和六年の救急搬送人員数及び東京ルール事案発生件数について、見解を伺います。
○新倉医療政策部長 都における救急搬送人員は、令和元年が七十三万一千九百人であったのに対しまして、令和六年は過去最多の七十九万八千三十五人となってございます。
そのうち、五つの医療機関への要請、または二十分以上経過しても、搬送先医療機関が決定しない東京ルール事案、これの発生件数は、令和元年が九千二百六十四人であったのに対して、令和六年は三万四千五百四十八人となってございます。
○うすい委員 令和六年、かなり増えました。
救急患者が大きく増えている要因となっている高齢者の救急患者を救急現場において円滑に受け入れられるための取組が必要と考えますが、今年度から開始をされている救急外来体制強化事業の目的、内容について伺います。
○新倉医療政策部長 救急現場では、介助等に人手を要する高齢者の救急搬送の増加に伴い、看護師の負担が増大していることなどが課題となっております。
このため、都は今年度から、救急外来に高齢者の介助等の役割を担う看護補助者を休日及び平日夜間帯に配置する医療機関への支援を行っております。
具体的には、看護補助者確保料といたしまして、一施設当たり二名までを上限に、年間二百六十六万四千円を、また、前年対比で救急搬送人員、または応需率が増加した場合には金額を加算しまして、年間三百九十九万六千円を支援しております。
○うすい委員 ありがとうございます。
昨年の我が党の第三回定例会で要望させていただいた看護補助の支援も、現場では本当に助かったとの声も聞こえてきておりますので、引き続きしっかりと支援をよろしくお願いをしたいと思います。
救急搬送人員の増加に加えまして、昨今、医師の働き方改革などにより、医療従事者の人材確保も厳しくなっているとも聞いております。
これにより、救急医療機関の逼迫が懸念をされており、このように医療現場が厳しさを増す中で、日頃より顔の見える関係を築き、都と救急医療機関や東京消防庁などの関係機関が連携をして、救急患者の受入れ強化に向けて取り組んでいくことが重要と考えますが、どのような取組を行っているのか、見解を伺います。
○新倉医療政策部長 都は、地域における関係機関の連携強化を図り、救急医療に関する情報共有を図るため、二次保健医療圏ごとに地域救急会議を年二回程度開催しております。
地域救急会議には、地域の救急医療機関のほかに、保健所、地元の消防署、東京消防庁などが参加しております。
会議では、都や東京消防庁から、救急搬送及び東京ルールの運用状況に関するデータや資料を説明いたしまして、また、各医療機関からは、救急患者の受入れ実績や円滑な受入れに関する取組などを紹介しております。
また、救急需要が増加いたします夏や冬に向けた対策などについて意見交換を行っております。
○うすい委員 日頃からのそうした取組がとても大事だと思いますので、引き続きご努力していただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
次に、後期高齢者医療財政安定化基金について伺います。
今年度は、令和八年、九年度保険料の改定作業の年に当たりますが、団塊の世代の後期高齢者への移行による被保険者数の増加等による医療給付費の増加に加え、全世代型社会保障の構築に向けた医療保険制度改革、子ども・子育て支援金制度の開始などの影響によりまして、これまで以上に保険料の負担が増加する見通しとなっております。
都は、後期高齢者医療制度の運営に当たりまして、条例により基金を設置しておりますが、その目的を伺います。
○井上地域保健担当部長 都道府県が法に基づき設置する財政安定化基金は、後期高齢者医療の財政の安定化に資するため、保険料収納額が見込みを下回った場合や、医療給付費が増加した場合に、後期高齢者医療制度の財政運営主体である後期高齢者医療広域連合に対し、交付や貸付けを行うものでございます。
さらに、当面の間の特例として、保険料の増加の抑制を図るために交付することができるとされております。
○うすい委員 今答弁いただいたとおり、財政安定化基金は保険料の抑制に活用できるため、これをどれだけ活用できるのかが、今回の保険料改定を乗り切る鍵になると考えます。
そこで、財政安定化基金の残高が現在幾らあるのか伺います。
○井上地域保健担当部長 令和六年度末における財政安定化基金の残高は約二百十二億円でございます。
○うすい委員 二百十二億円のうち、財源不足への対応のためにどれだけ取っておくべきか、また、先々の保険料上昇を見据えながら、今回の保険料抑制にどれだけ活用できるのかを見極めることになると思いますが、現在、物価高騰が続き、生活が逼迫する中で、少しでも保険料負担を軽減し、後期高齢者の命と暮らしを守っていくことが重要でございます。
令和八年、九年度保険料に財政安定化基金を活用し、増加抑制を図るべきと考えますが、都の見解を伺います。
○井上地域保健担当部長 令和八年、九年度の保険料改定に当たって、国は、財政安定化基金を保険料率の増加抑制に充てるための目安を示すとともに、保険料の大幅な伸びが見込まれる場合には基金を活用するよう促しております。
こうした財政安定化基金の活用に係る国の取扱いや東京都後期高齢者医療広域連合からの要望を踏まえまして、今後協議してまいります。
○うすい委員 国も保険料の抑制のために、財政安定化基金の積極的な活用を求めていますので、広域連合としっかりと連携をしていただいて、可能な限りの対策を講じてもらいたいと思います。
全世代型社会保障の構築に伴い、現役世代の負担見直しが進められる中、高齢者の負担が過度なものとならないよう、負担の公平性を確保することが大切でございます。
医療負担の在り方は、今後、国の方で議論が深められていくと思いますが、全ての後期高齢者に十分な資力があるわけではございません。
低所得者の方への保険料負担が過度なものとならないよう配慮することの必要性にも留意をしていただくことをお願いいたしまして、次の質問に移ります。
続きまして、アドバンス・ケア・プランニングについて質問いたします。
二〇二二年の我が国の平均寿命は、男性が八十一歳、女性が八十七歳であり、健康寿命とはそれぞれ約九年、約十二年の差がございます。
病院で亡くなる方が多い中で、自らの希望に沿った最期を迎えられるようにするためには、ACP、アドバンス・ケア・プランニングという、本人が家族や医療、介護関係者と繰り返し話し合う取組が非常に重要と考えます。
そこで、アドバンス・ケア・プランニングの推進に向けた都のこれまでの取組について見解を伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、自ら望む医療やケアについて、家族や医療、介護関係者とあらかじめ十分に話し合い、共有するアドバンス・ケア・プランニングの理解促進に取り組んでおります。
具体的には、アドバンス・ケア・プランニングを推進するための普及啓発小冊子、わたしの思い手帳を都民や医療機関等に幅広く配布しており、昨年度まで、累計で約二十一万部を発行しました。
また、医療、介護関係者を対象に、理解促進に向けた実践的な研修も実施しており、令和六年度は五百九十五名が参加しました。
○うすい委員 答弁を今いただきまして、都はアドバンス・ケア・プランニングの理解促進を図るために、都民に対する普及啓発と、医療、介護の関係者向けの研修を実施しているんだということでございました。
医療、介護関係者の中には、アドバンス・ケア・プランニングの実践をどうやって行ったらよいのかなどの悩みを抱えて、研修を受講する方も結構いると思うわけですが、そのような医療、介護関係者を支援するための都の取組について伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、医療、介護関係者を対象に、より具体的な実践方法の習得を目的としたグループワーク研修を実施しており、実際の事例や研修生自身の経験がグループ内で共有され、活発な意見交換等が行われています。
また、今年度から大学と連携し、医療、介護関係者が共同学習を行う機会を設け、アドバンス・ケア・プランニングの実践上の悩みや課題の解決を図っていく取組について検討しています。
こうした取組により、アドバンス・ケア・プランニングの一層の理解促進を図ってまいります。
○うすい委員 今後の長寿社会の中で、ついの住みかとして住み慣れた自宅で過ごしたいという、そう望む方のニーズというのは非常に高いと思います。
そうした方々のためにも、しっかりと都としての支援をお願いいたします。
続きまして、災害時在宅医療提供体制強化事業について質問します。
都内で訪問診療を受けた患者の方が年々増加をしており、令和五年度に延べ約百七十四万人となっており、今後さらに高齢化が進み、在宅療養のニーズがますます増大すると予測される中で、平時だけでなく、災害時においても、在宅医療を継続して提供できるようにしていくことが重要であると考えます。
都では、令和七年度から新たに災害時在宅医療提供体制強化事業、随分長いですよね、これね、事業を開始したと聞いておりますが、その内容について伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 今年度から実施している災害時在宅医療提供体制強化事業では、訪問診療を行う医療機関等の災害対応力強化に向けたセミナーを開催します。
また、災害時における地域全体の医療提供の継続と早期復旧を目的とする地域BCPの策定など、在宅医療における災害対応体制の構築に取り組む区市町村として、葛飾区と国分寺市の二つの自治体を選定し、モデル事業を開始しました。
本強化事業は、令和七年度から令和九年度まで実施し、その成果を踏まえ、区市町村向けの地域BCP策定等の手順書を作成することとしております。
○うすい委員 今答弁いただきまして、葛飾区と国分寺市において、モデル事業を開始したとのことでありますが、災害時の在宅医療体制の構築に向けた自治体の課題も様々と考えます。
そこで、こうした課題を解決するために、都はモデル事業をどのように進めていくのか、見解を伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 災害時の在宅医療体制の検討に当たっては、医療資源の状況や、地震と災害、水害への備えなど、地域の実情に応じた様々な課題が存在します。
このため、都は、モデル自治体に支援アドバイザーを派遣し、災害時の在宅医療提供体制の構築に向けた実態の把握や体制整備、課題抽出、地域の関係者との協議等に向けた伴走支援を実施しています。
今後、支援アドバイザーと連携し、モデル自治体での地域BCPの策定支援を進めることとしており、こうした取組を通じて、災害時における継続的な在宅医療提供体制を確保してまいります。
○うすい委員 今答弁いただきまして、BCPの策定など、自治体の課題をしっかりと都が把握をしていただいて、支援を引き続きお願いをしたいと思います。
次に、医療DX関係について質問いたします。
医療情報を共有するための基盤となる電子カルテについて、医療機関がなかなかこれを導入しない、できない理由として、費用面のほか、院内に導入準備や運用に対応可能なDX人材がいない、また、そもそも何から準備したらよいのか分からないなど、個々の医療機関によって様々であると聞いておりますが、こうした不安により、電子カルテ導入に踏み切れない医療機関を支える都の取組について見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 電子カルテの導入を促進するためには、医療機関が抱える不安や未導入の理由に応じた後押しが重要なことから、都は昨年度、医療機関にアンケート調査を実施いたしました。
この調査結果を踏まえまして、今年度から、不安等を抱える医療機関を支援するため、導入に係る相談窓口を設置し、電話や直接訪問等により相談に対応しております。
また、電子カルテを体験できる出張講習会を各地域で実施するほか、導入に係るコンサルタント経費への補助の拡充や、医療DX人材の育成に対する支援を開始しております。
○うすい委員 ありがとうございます。電子カルテ導入に向けた医療機関の取組を後押しするために、都が様々な支援を行っているとのことであります。
電子カルテの円滑な運用をはじめとする医療DXの推進に当たっては、院内において、医療DXの推進役となる人材を育成することが効果的であり、急務と考えます。
そこで、都が今年度開始をした医療DX人材の育成に対する補助について、現在までの進捗状況を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は今年度、医療機関において、デジタル技術を活用できる人材育成を進めるため、DX関連の研修受講や資格取得への補助事業を開始いたしました。
本年十一月十四日時点で五十一医療機関へ交付決定を行い、現在も申請を受け付けております。
○うすい委員 電子カルテが進みますと、それを基盤として、医療機関相互の情報共有が可能となりますので、医療連携を推進することが極めて重要であります。
そのためには、大病院だけではなく、規模の小さい中小病院や診療所などにも導入が進むよう、補助事業の活用を働きかけるべきと考えます。
そこで、交付決定した五十一医療機関の病床規模別の内訳と、補助事業の活用に向けた都の取組について、見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 交付決定いたしました五十一医療機関の内訳は、二百床以上の病院が五か所、二百床未満の病院が二か所、医科診療所が四十四か所となっております。
都は、本事業がより多く活用されるよう、支援内容を分かりやすくまとめ、都内全ての病院や歯科診療所に送付したほか、東京都医師会を通じて周知を行っております。
また、未導入病院が多い地域の地区医師会への訪問や病院への電話、個別訪問によりまして事業を周知しております。
引き続き、医療機関に事業の活用を働きかけまして、医療DX人材の育成を進めてまいります。
○うすい委員 大病院から診療所まで、必要とする全ての医療機関で医療DXの人材育成が推進されるよう、引き続き事業の周知に努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
電子カルテの導入に当たっては、医師、看護師、コメディカル、事務職員など、医療機関で働く多くの職種の方がメリットを感じられることが重要であります。
そこで、電子カルテ導入によって得られる医療機関のメリットは何か、また、そのメリットを医療機関に周知すべきと考えますが、都の見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は今年度、医療関係団体や患者等で構成する医療DX推進協議会を新設し、関係者一体となって取組を進めております。
協議会では、医療機関のメリットとして、人材確保がさらに困難となる中での業務の効率化や、電子カルテに接してきた医師、看護師等が増える中、人材確保につながりやすいなどの意見をいただいております。
今後、協議会での議論を深めまして、電子カルテ導入のメリットを医療機関に周知、発信してまいります。
○うすい委員 電子カルテが進めば、患者さんの診察もスムーズに受けることができますし、お医者さんも多くのメリットがありますから、ぜひ、都としてしっかり進むように取組をお願いしたいと思います。
また、若干遅れております区の東北部、これもしっかり進むようにご尽力いただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
続きまして、SNSにおける医療品の不正販売について質問いたします。
昨今、SNS上で、医療用医薬品である糖尿病治療薬をダイエット目的で不正に転売されている旨の報道を目にするわけでありますが、都においても、SNS上の医薬品不正販売の監視指導の強化を図るべきと考えますが、見解を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 SNSを利用した医療用医薬品の不正販売の多くはX上で行われていることから、都は、平成三十年度からXの運営会社と連携し、X上での不正販売に対するサイバー監視を実施しております。
具体的には、都の薬事監視員が不正販売を確認した場合、直接投稿者に削除するよう警告を行うとともに、警告に応じない場合には、必要に応じてX社に削除を要請し、投稿の迅速な排除を図っております。
また、今年度からは、不正販売の確認業務を外部委託し、より迅速な対応に結びつけるほか、秘匿性の高いメッセージアプリであるテレグラム上における不正販売の実態調査も開始いたしました。
最近は、これまでの向精神薬や睡眠薬などに加え、糖尿病治療薬の不正販売に関する投稿も多く見受けられており、今後とも、不正販売の実態を踏まえながら、関係企業とも連携し、SNS上での効果的な監視指導を実施してまいります。
○うすい委員 ぜひ都民の健康を守るために、しっかりと不正販売の監視を、関係機関と連携をしていただいて、取り組んでいただきたいことを要望しておきます。
続きまして、放射線治療の一種であります粒子線治療は、これまでの治療と比べまして、がん病巣への集中的な照射が可能であり、体への負担も少なく、仕事や学業、日常生活との両立が可能な治療法であります。
日本国内には二十六の粒子線治療施設があり、都内の潜在患者数も約千人と推計されておりますが、現在、残念ながら都内には施設はございません。
都議会公明党は、都立病院への粒子線治療施設整備をチャレンジエイトとして都議選の公約に掲げ、他県の先行施設の視察を重ねながら、都議会の議論をリードしてまいりました。
その結果、都は、令和六年三月に粒子線治療施設整備計画を策定し、都立駒込病院に陽子線治療施設を整備することが決定したわけであります。
そして、本年五月に、都立病院機構において整備事業を選定したところですが、現在の進捗について見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 今回整備する陽子線治療施設は、治療装置の小型化や配置の工夫により、都心部の限られた敷地内でも整備可能な施設としています。
駒込病院は住宅地と近接しており、近隣住民の理解を得ながら整備を進めることが重要でございます。
都立病院機構では、本年七月に住民説明会を開催し、施設の配置計画や整備スケジュール、施設の安全性等について説明を行い、ご理解を得たところでございます。
現在、施設の詳細な設計や土壌汚染調査を行っております。来年度中の着工に向け、着実に準備を進めてまいります。
○うすい委員 ありがとうございます。現在、施設の詳細な設計や土壌汚染調査にも着手をしたとのことであり、施設整備については順調に進んでいることを確認させていただきました。
一方、この陽子線治療を着実かつ安定的に都民に提供していくためには、治療を担う人材の確保や育成など、人員体制の整備も計画的に進めていくことが重要であります。
そこで、人材の確保、育成に向けた検討状況について見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 治療施設を安定的に稼働していくためには、陽子線治療に知見がある放射線治療医や医学物理士など専門人材の確保、育成が重要でございます。
都立病院機構では、都や病院などで構成する陽子線治療に係る検討委員会をこれまで四回開催するとともに、人材の確保、育成について検討する部会を設け、必要な人員体制や外部研修の進め方など、検討を進めているところでございます。
○うすい委員 ありがとうございます。
民間医療機関では提供が困難な行政的医療を担う都立病院が陽子線治療を導入する意義は高く、一日も早い運用開始を期待しておりますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。
最後の質問になります。動物愛護相談センターの整備について質問いたします。
都議会公明党はこれまで、動物愛護相談センターの新規開設を掲げ、質疑を繰り返してきたところであります。
第三回定例会の我が党の代表質問で、今後の展開を質問したところ、新たな動物愛護相談センターの整備に向けた基本計画について、今年度末の策定を目指し、検討を進めているとの答弁がありましたが、センター整備に当たっての方針を伺います。
○中川健康安全部長 新たな動物愛護相談センターは、施策を進めるために必要な機能の確保のほか、動物福祉への配慮、都民関係者との協働と理解の促進を整備の基本方針としております。
こうした考えの下、新たなセンターは、動物との共生を学ぶ普及啓発の中心施設とするほか、新しい飼い主へのかけ橋となる施設、事業者等の指導監督の拠点施設、動物に関する危機管理対応の基幹施設、地域への貢献、交流等を促進する施設とする予定であり、現在整備に向けて検討を進めております。
○うすい委員 新たなセンターは、多くのボランティア、関係者が集い、協働を促進することや、動物福祉に配慮をして、保護機能を充実させる必要があると考えますが、都の見解を伺います。
○中川健康安全部長 動物愛護相談センターを動物との共生を推進する拠点とするためには、都民や関係者との協働の促進や、保護した動物の飼養環境の向上など、現在の機能を強化する必要がございます。
このため、新たなセンターでは、区市町村や獣医師会、ボランティア、獣医系大学等の関係者が集い、情報共有やミーティング、研修等を行う設備を確保し、協働による取組を進めてまいります。
また、個体ごとの管理スペースやストレスに配慮した飼養環境、感染症の防止や、負傷動物の治療に必要な設備を備えることで、保護した動物を健康な状態で譲渡するための環境を充実いたします。
○うすい委員 都内には獣医系大学が幾つもあり、この獣医系大学とのいわば協働という取組を進めていくべきと提案をしてきたわけでございます。
動物の譲渡を推進していくためには、センターで動物の治療などを行う獣医師の技術をさらに向上させていくことも重要であると考えますが、都内の獣医系大学と協働し、どのような取組を行っているのか、見解を伺います。
○中川健康安全部長 動物愛護相談センターは、都内の獣医系大学や動物病院の助言等も得ながら、動物の不妊去勢手術などの治療を行っております。
こうした取組をさらに進めるため、今年度、都内に三つある獣医系大学である東京農工大学、日本獣医生命科学大学、東京大学とそれぞれ協定を締結し、センターの獣医師のさらなる資質向上に向けた取組を開始いたしました。
今年度は、負傷動物の治療に豊富な経験を持つ大学教員を講師として、センターで実技研修を行うとともに、センターに保護された高齢動物を大学附属病院で診察させ、先端の治療法の助言を受けるなど、治療技術の向上に取り組んでおります。
今後、この取組を有効に活用しながら、センターで保護した動物の譲渡を一層推進してまいります。
○うすい委員 今答弁いただきまして、今年度、獣医系大学と協定を締結し、取組を進めているという答弁をいただきました。
大切な命ですので、引き続き協働事業を実施し、動物の譲渡を推進していただくことを要望いたします。
また、今後策定される動物愛護相談センター整備基本計画には、新たなセンターの開設時期を明確に示して、整備を着実に進めていただくことを重ねて要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○米倉委員 日本共産党の米倉春奈です。三つのテーマについて質問いたします。
まず、東京都の被爆者と被爆二世の健診について伺います。
被爆者と被爆二世に対しては、都は、国の取組に上乗せし、一般健診の検査項目に、胸部エックス線、心電図、血清コレステロール検査を追加しています。被爆者と被爆二世の皆さんの声に応えて拡充してきたことは大切なことです。
まず、被爆者健診、被爆二世への健診の事業の目的を伺います。
○小竹保健政策部長 原爆放射線による健康影響が懸念される中、病気の早期発見、早期治療を目的として、国の法定受託事務として実施される健診でございます。
○米倉委員 都として独自に、検査項目に血清総コレステロールを加えたのは四十年近く前で、当時の判断は重要でした。
被爆者は脳卒中や心疾患リスクが高いといわれています。そうした疾患のリスクを把握するために、血中のコレステロール値を調べることは大切です。
そして、被爆者や二世の皆さんからは、総コレステロール検査については、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪の検査へ変えてほしいと繰り返し要望が出されています。
現在の検査項目である総コレステロール値を調べて分かることは何ですか。
○小竹保健政策部長 総コレステロールは、血液中のコレステロール全体量の把握と動脈硬化性疾患のリスク評価のための指標でございます。
○米倉委員 では、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪を調べて分かることは何ですか。
○小竹保健政策部長 HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪の検査は、血液中の脂質状態を評価し、動脈硬化性疾患リスクを把握するための指標でございます。
○米倉委員 ご答弁では違いが分かりにくかったと思います。
私は医師の方に伺いました。動脈硬化のリスクを見るためには、総コレステロールではなく、HDLコレステロールやLDLコレステロールなどを見ることで判断することは今や常識だそうです。総コレステロールの検査は現在の健診では使われなくなってきていると聞いています。
被爆者健診、被爆二世の健診についても、HDLとLDLコレステロール、中性脂肪の検査に変える必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。
○小竹保健政策部長 都では、特定健康診査の検査項目等を勘案し、見直しを行うよう国への提案要求を実施しております。
○米倉委員 つまり都は、国に対して提案要求をされているという、その中身で、特定健康診査ではHDL、LDLコレステロール、中性脂肪が検査項目に入っていて、こうした検査項目を踏まえて、被爆者の健診を見直し、内容を充実することを求めているわけです。そういう理解で合っていますか。
○小竹保健政策部長 都では、特定健康診査の検査項目等を勘案し、見直しを行うよう国への提案要求を実施しております。
○米倉委員 つまり、都は国に対しては、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪の検査を実施することを求めているわけです。
それでしたら、まずは都の検査を総コレステロールから、国に求めている検査内容にアップデートすることが必要ではないでしょうか。被爆者の皆さん、被爆二世の皆さんも求めていることです。この見直しを強く求めたいと思います。
次の質問に移ります。火葬場についてです。
日本共産党都議団は、高騰する二十三区の火葬料問題について、都に対策を求めてきました。
基本的なことから伺っていきます。まず、墓地埋葬法はどういう法律なのか、目的を伺います。
○中川健康安全部長 墓地、埋葬等に関する法律、いわゆる墓埋法は、墓地、納骨堂、火葬場の許可等や、遺体の埋葬や遺骨に関する基本的事項を定めた法律でございます。
同法第一条で法の目的を定めており、この法律は、墓地、納骨堂または火葬場の管理及び埋葬等が、国民の宗教的感情に適合し、かつ公衆衛生その他公共の福祉の見地から、支障なく行われることを目的とするとされております。
○米倉委員 ご答弁のとおり、墓埋法一条では、その法律の目的を書いています。
逐条解説でも、国民の宗教的感情に適合すること、そして、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障を生じないこと、この二つの目的に沿って各種規制措置を講じようとするものということです。それぞれの条項もこの趣旨に沿って合理的に解釈されなければならないと指摘をしています。
墓埋法の趣旨を踏まえると、火葬が滞りなく行われることは広く国民の利益となると考えますが、都も同じ認識ですか。
○中川健康安全部長 火葬場の管理が公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障なく行われることが求められます。
○米倉委員 先日厚労省の方とお話をしてきました。
火葬の受益者は誰だと考えているかという私たちの質問に対して、厚労省は、墓地埋葬法の趣旨を踏まえると、火葬が滞りなく行われることは広く国民の利益となると答えました。
私が厚生労働省の方に、火葬の受益者というのはつまり広く国民ということかと尋ねると、そうですということでした。
今の都の答弁も、火葬場の管理が公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障なく行われることが求められるというお答えでしたが、そうだとすると、火葬が滞りなく行われることで利益を受けるのは広い国民ではないかと思います。
都も国と同じ、火葬が滞りなく行われることは広く国民の利益となるという見解でよろしいですか。
○中川健康安全部長 繰り返しになりますが、火葬場の管理が公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障なく行われることが求められます。
○米倉委員 法の目的からして、今のご答弁でもあったとおり、公衆衛生等その他公共の福祉ということはつまり広い国民ということになると思うんですね。
受益者が広い国民ということになりますと、火葬料金はどうあるべきなのかという点が大事になります。
多摩地域の公営火葬場は、地元の住民は無料か一万円以下です。公衆衛生、公共の福祉の問題だからだと思うんです。火葬される方やその家族などに全額費用負担を求めるのはやはりおかしいから、こうなっているんだと思います。
ところが、その一方で、都立瑞江葬儀所の火葬料金の上げ方は、この間すさまじいものがあると思います。二十年間で八倍に上がって、六万円近くになっています。
理由とされてきたのが受益者負担の考え方ですが、受益者を火葬される方とそのご遺族と考えるのは、法の趣旨に沿っていないと思います。
この間、日本共産党は繰り返し求めてきましたが、民間の火葬料金は課題ですが、同時に都立の瑞江葬儀所の火葬料の値下げを考えるべきだと指摘をしておきます。
そして、民間の火葬場の料金も引き上げられてきました。二十三区内の多くを占める民間事業者、東京博善の火葬料は九万円です。
特別区の地域での火葬料の高騰の状況について、都はどういう認識ですか。
○中川健康安全部長 民間火葬場の火葬料が値上げされたことは承知しております。
○米倉委員 値上げされたことは承知していると。あくまで事実は知っているという範囲のご答弁だと思いますが、先日の都議会では、知事が、料金を含む火葬場の経営管理に対する指導が適切に行えるよう、法の見直しを国に求めていくと表明をしました。
火葬場の経営は、墓埋法などに基づき、二十三区と多摩地域では火葬場が設置される自治体の区市町村長、島しょ地域の場合は都知事の許可が必要です。それぞれの長が、公衆衛生と公共の福祉の立場で、火葬場の管理者に対して指導や監督する権限を持っています。
火葬場について、自治体が行う監視や指導の内容はどういうものですか。
○中川健康安全部長 都が指導監督権限を有している島しょ地域におきましては、墓埋法等に基づく、構造設備基準などの許可内容の遵守状況や、備えるべき帳簿の保管状況、火葬場の衛生管理などの管理状況について、立入検査等により確認し、必要に応じて指導を行っております。
○米倉委員 東京都の場合は島しょ地域ということで、その権限があるということです。二十三区やほかの市町村の場合はそれぞれの長になるということです。
法の十八条では、自治体の長が必要があると認めるときは、火葬場に立ち入り、施設や帳簿、書類などを検査し、管理者から報告を求めることができるとしています。今のご答弁でもありました。
この間、特別区は、この権限を基に、東京博善の火葬場の検査などを行ってきましたが、それでは限界があるとして、国に対して法改正を求めてきたというのが経過です。
都は、墓埋法について、どういった法改正が必要と考えているのか、現行法ではどんな限界があるのか伺います。
○中川健康安全部長 民間火葬場の料金は、公営と異なり、行政が関与する仕組みとなっておらず、金額の妥当性を判断する基準や具体的な指導方法も示されておりません。
民間火葬場の火葬料金などの指導を適切に行えるよう、法改正する必要があると考えております。
○米倉委員 つまり民間火葬場の火葬料は行政の関与がない。料金の妥当性の判断基準や料金についての具体的な指導方法についても示されていない。だから、法改正が必要だということです。これは特別区長会も同様の認識だと思います。
適切に指導を行うためには、昨年、区長会が国に要望したように、火葬場の事業とほかの事業との経理、会計を明確に区分し、火葬業に係る収支の透明性、非営利性が確保されている旨を示すことを義務づけることも必要だと思います。国への提案要求に含めるよう求めておきます。
特別区長会とは、火葬に関わる課題について、どのように相談や連携をしているのかも伺います。
○中川健康安全部長 国要望や実態調査につきまして、特別区長会と適宜調整を行っております。
○米倉委員 特別区と調整しながら対応していらっしゃるというのは、当然必要なことです。
また、知事は先日の所信表明で、東京全体で安定的な火葬体制を確保することは重要ですと述べていましたから、市町村も関係することです。
今後、火葬に関わる課題について適切に対応していくためには、都と区市町村を含めた検討会をもって、今後の対応を相談していく必要があると考えますが、いかがですか。
○中川健康安全部長 現在、関係者と適宜調整を行っております。
○米倉委員 火葬に関わって、今、区長会などとは調査について調整していると、さっきご答弁ありましたが、こういう調査、東京都がされるというのは初めてではないかと聞いています。
東京全体の状況を把握するのは必要なことです。都は、火葬に関わって調査をするとしていますが、どういう調査が必要と考えていますか。
○中川健康安全部長 都内の死亡者数の長期推計と都内全ての火葬場の火葬能力などの調査を実施することとしております。
○米倉委員 では、都内の死亡者数や火葬の需要は今後どのように推移すると想定していますか。
○中川健康安全部長 今後の人口動態を踏まえると、火葬需要の増加が見込まれます。今後、実態調査において把握することとしております。
○米倉委員 今後、調査で把握していくということです。
さらに火葬の需要が増えるということははっきりしています。これは調査が必要だということはあります。その需要に、これは都内の各地域ごとで把握をして、それに応えていくということが必要になります。
それだけでなく、例えば冬になると利用が増えます。また、集中する時間というものもあると思いますから、全体の稼働率だけを見ていると、実態からずれるところも出てくると思います。
災害時に対応できるようにするという観点も重要です。これは丁寧な実態把握を求めます。
あわせて、既に地域によっては、火葬待ちは切実な課題になっています。火葬待ちの状況についても詳細に把握する必要があると思いますが、いかがですか。
○中川健康安全部長 実態調査の内容につきましては、現在、特別区長会等と調整中でございます。
○米倉委員 例えば、町田市や八王子市などでは火葬でかなり待たされているという話を何人もの方から聞いています。火葬待ちの状況も丁寧に調べていただくように要望します。
加えて、この調査なんですが、火葬料金の実態についても確認したいと思います。調査で調べるということでよろしいんでしょうか。
○中川健康安全部長 火葬料金も含め、実態調査の中身につきましては、内容につきましては、現在調整中でございます。
○米倉委員 火葬料金についても、それも含めて調査内容を相談されているということなんですが、これは当然調べるべきことですから、要望しておきます。
火葬の需要が増えることははっきりしています。都立の火葬場を増やすことや、区市町村から火葬場新設の相談があった際には、都有地の提供などについて、親身に対応することが必要ですが、いかがですか。
○中川健康安全部長 適切に対応してまいります。
○米倉委員 やっぱり区市町村だけの課題ではなくて、東京全体の課題で、公営火葬場の新設を含めた東京都の対応はとても大切だと思います。これは積極的な対応を求めたいと思います。
最後のテーマに移ります。人工呼吸器を利用している方の災害の対応についてです。
医療的ケアが必要な方、例えば人工呼吸器などを使用する方は、災害などで停電した場合に、蓄電池など非常用電源がなければ命に関わる事態になります。
都の取組は、福祉局では、福祉施設への非常用電源の設置支援や個別避難計画作成の推進を行い、保健医療局では、蓄電池など非常用電源を手に入れる支援をすること、そして、人工呼吸器使用者の個別支援計画を作成することを自治体が進めることについて支援をしています。
重症心身障害者のお子さんをケアしている方たちからお話を聞きました。この間、豪雨や停電などを受け、災害が起きたらどうなるかという心配の声を何人もの方からお聞きしてきました。
この方たちは災害時の個別支援計画はつくっていらっしゃるそうですが、そもそも災害時の対応として、人工呼吸器や吸引など医療器具が多くて、移動することに負担が大きい。さらに、近くの福祉避難所では過ごすのは難しいという状況もあって、家にいる方が安全だとなっています。個別支援計画でも基本は在宅避難をするとなっています。
そうした中で、一番心配なのは電気だと共通して語られました。まず、停電したときにいっときをしのげるように、蓄電池や発電機を確保できること、そして、停電が長期化しても電源を確保できることが課題となっています。
まず、蓄電池や発電機など非常用電源を個人が確保できるように、どういう支援をしているのかについて伺っていきます。
都は、難病で人工呼吸器を使う方と、難病以外の理由で人工呼吸器を使う方への蓄電池などを確保する支援をしています。また、自治体によっては、日常生活用具給付事業というもので蓄電池などの支援をしています。つまり三つの仕組みで、この非常用電源を個人が確保するための支援をしているということです。
まず、この人工呼吸器利用者へ非常用電源を確保する支援が東京都につくられた経過と支援の内容、そして過去三年間の実績も伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、平成二十三年度、二十四年度に、在宅人工呼吸器使用者の停電時における安全確保を図るため、在宅療養患者緊急時対応支援事業を実施しました。
平成二十五年度からは、難病患者への支援として、自家発電装置等を無償貸与する医療機関に対し、購入経費の補助を実施しており、令和四年度に八十二台、令和五年度に六十八台、令和六年度に四十六台を補助いたしました。
同じく平成二十五年度から、難病患者以外の在宅で人工呼吸器を使用する方については、区市町村を包括補助で支援しており、令和四年度は十自治体に対し合計百九台、令和五年度は十四自治体に対し合計百二十五台、令和六年度は十五自治体に対し合計七十一台を補助いたしました。
○米倉委員 ありがとうございます。
都の取組はつまり、東日本大震災を受けて、二〇一一年、一二年度に、在宅で人工呼吸器を利用する人へ電源確保支援を始めたというものだと思うんです。
そして、二〇一三年度からは、難病患者への支援は東京都が行って、難病患者以外の方への支援は区市町村への包括補助によって進めていくというふうになったということです。
今問題になっているのは、区市町村の包括補助で行っている難病患者以外の人工呼吸器を利用している方への電源を確保する支援制度が、住んでいる地域によってはないということなんです。
二十三区と多摩地域で、在宅人工呼吸器使用者療養支援事業による補助実績がある自治体数について伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都はこれまで、本事業により、二十三区では十四自治体、多摩地域では六自治体に対し、補助を実施しています。
○米倉委員 今の答えからしても、東京都の包括補助を使って、非常用電源の支援をしている自治体は、多摩地域は六自治体だということです。やはり多摩地域が少ないということは分かります。
二十三区については、今のご答弁で、十四区が東京都の支援を使って補助をしているということが分かりましたが、あわせて、私が調べたところ、包括補助で支援しているのは、今のご答弁で十四区だったということなんですが、この包括補助を使っていない区でどうなのかということを調べたら、基本的に全ての区で、日常生活用具で非常用電源を確保する支援を行っているということが分かりました。
ただ、自治体によっては、対象が子供に限られているとか、そういう限定的な部分はあります。つまり都の包括補助を使うか、もしくは区独自の仕組みで、二十三区では全ての区で非常用電源について何らか支援があるということなんです。
ところが、多摩地域はどうかということで調べてみたところ、都の包括補助で支援しているのは六市はあったということは、今答弁でありましたが、では、その他の仕組み、日常生活用具で非常用電源を支援している自治体はどうかと、これはホームページと聞き取りで調べたんですが、町田市と小平市の二市にとどまりました。
つまり多摩地域では、難病以外の理由で人工呼吸器を利用している人が非常用電源を確保したいと思っても、八つの市でしか支援がないということだと思います。
重症心身障害児をケアするお母さん方からお話を聞きますと、市と話をしてやっと蓄電池を買える補助を出してもらえるようになったという方や、蓄電池への支援は自分の市では長年ないままなんですというお話もありました。これは命に関わって、大事な問題ですが、多摩地域の多くでは支援がないということだと思います。
この状況についてお聞きしたいと思います。こうした状況をどう受け止めますか。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、区市町村に対し、包括補助に関する説明会等を通じて、事業内容を周知し、本事業の活用を働きかけております。
○米倉委員 これはぜひ実態をつかんでいただきたいと思うんです。やっぱりこれは本当に大きな差があるんじゃないかというふうに思います。
非常用電源に対する支援を行っていない自治体で、どう支援を広げていくかということは大事な課題です。これはどう取組を広げていきますか。
○杉下医療改革推進担当部長 都においては、区市町村に対して、包括補助に関する説明会を通じて事業の内容を周知しておりますし、また、併せて本事業の活用を働きかけております。
○米倉委員 市町村に対しては、包括補助についての説明会などで説明されているということです。
ただ、事業が始まって十年以上たっているんです。それで、これまで実績のある自治体が、全都で二十にとどまっていますから、従来の延長線上の取組でよいのかが問われています。
全自治体でこれは必要な支援だと思います。都としても、位置づけを引き上げて、どこに住んでいても非常用電源の支援が受けられるようにすべきだと考えます。東京都の直接支援にすることも含めて、抜本的な対策を求めます。
あわせて、非常用電源への支援の対象も議論が要ると思っています。難病以外の方への区市町村包括補助事業、そして、難病患者への非常用電源設備整備事業ともに支援の対象を人工呼吸器使用者に限っているのはなぜですか。
○杉下医療改革推進担当部長 在宅での人工呼吸器使用者は、電力の供給停止が生命の危機に直結することから、都は、両事業ともに人工呼吸器使用者を支援の対象としています。
○米倉委員 生命の危機に直結するから、人工呼吸器を利用している人を支援の対象にしているということです。しかし、だからといって、人工呼吸器使用者以外の方を対象外にする必要はありません。
福祉局は二〇一九年度に、医療的ケア児の災害対応に関する調査を行いました。この調査は、二〇一九年の台風被害を受けて、医療的ケア児を中心とした災害対策について、区市町村に対して取組の状況や課題を聞くために行われたものです。
先月、福祉局に対して、この調査結果について質疑で伺いました。福祉局は、区市町村からは、災害時に電源確保できるかということと、人工呼吸器を使用しない医ケア児対応に課題があると声が寄せられたと答えました。
これは大事な認識だと思います。現状では、非常用電源支援の対象も人工呼吸器を利用する人に限られています。しかし、人工呼吸器を使わない医療的ケアが必要な人も命に関わるからです。
例えば呼吸に関わっては、在宅酸素の方も電気がないと命に関わります。在宅酸素の方は、電気で酸素濃度を高めた空気を吸うことで呼吸をしています。
都内で在宅酸素が必要な人数はどのくらいか把握していますか。
○杉下医療改革推進担当部長 国が定期的に実施している患者調査において、在宅酸素を必要とする方の統計が含まれておらず、都では把握はしておりません。
○米倉委員 在宅酸素が必要な方、在宅酸素療法患者といいますが、全国に推計十八万人といわれています。東京の状況も、今後ぜひ把握していただきたいと要望しておきます。
山梨県立大の研究者などの研究では、在宅酸素療法患者の患者会は、東日本大震災以降、電源や酸素供給が断たれることは重大だとして声を上げてきたと紹介をしながら、在宅酸素療法患者は災害時要支援者になっていない自治体が多いこと、行政の理解が乏しいと指摘をしています。
在宅酸素や、あと吸引ですね、こうしたことが必要な方も電源がなければ命に関わるのではないか、支援の対象を拡大する必要があると思いますが、いかがですか。
○杉下医療改革推進担当部長 在宅人工呼吸器使用者は、電力の供給停止が生命の危機に直結するとともに、移動等の避難行動が困難などの特性があることから、都はこうした方を支援の対象としています。
○米倉委員 今のお答えは、人工呼吸器の方が電源が必要だという話だと思います。在宅酸素の方も、停電時に電気が必要ですよね。そういう認識はありますか。
○杉下医療改革推進担当部長 吸入の方も電気が必要ということは認識しておりますが、やはり最優先として、先ほど申し上げたように、移動等の避難行動が困難などの特性もございますので、在宅人工呼吸器使用者を支援の対象としてございます。
○米倉委員 やっぱり実態を見て、支援を考えていく必要はあるんじゃないかと思います。在宅酸素に限らず、吸引の方も、これは停電時、非常用電源が必要です。実際、避難所に行くのは難しいという方もいらっしゃると思います。
これまでの支援の対象を拡大して、必要な方が電源を確保できるように検討していただきたいと求めておきます。
あわせて、今、非常用電源というものは、質問でも紹介しましたが、三つの支援のルートがあるわけです。支援の対象もそれぞれに違うところがあります。この全体像を、これは保健医療局としてつかんでいただきたいと思っています。
それぞれの支援の中で、対象にならない人が出ない支援にしていただきたいと要望して−−これは把握をまずしていただきたいと要望したいのですが、いかがですか。
○杉下医療改革推進担当部長 患者さんのニーズを踏まえて適切に対応してまいりたいと思います。
○米倉委員 ぜひニーズを把握して対応していただきたいと。そのためにも全体像をぜひ把握していただきたいと思います。
やはりこの全容把握と、そして、あわせて、災害時の個別支援計画に在宅酸素の方を位置づけるということも求めます。
災害時個別避難、そして支援計画についても伺います。
自ら避難することが困難な方には、一人一人の個別避難計画をつくることが、区市町村の努力義務となっています。個別支援計画が個別避難計画としての性格を持っています。
その上で伺いたいのですが、都内における災害時個別支援計画の作成状況はどうなっていますか。これは保健所が設置されている自治体と設置されていない自治体において把握をしている在宅人工呼吸器使用者数と、計画をつくっている到達点について伺います。
○小竹保健政策部長 区市町村への調査により把握した令和六年度の人工呼吸器使用者数は、特別区及び保健所設置市で千五十一人、市町村で三百三十九人でございます。
災害時個別支援計画の作成実績は、特別区及び保健所設置市で九百五十一件、市町村で二百四十四件でございます。
○米倉委員 今のお答えを基に、区市町村が把握している人工呼吸器使用者の人数のうち、何割の方が個別支援計画をつくっているかと計算しますと、保健所がある二十三区と市では、人工呼吸器を使っている方の約九〇%が個別支援計画をつくっています。保健所のない市町村では、計画をつくっている人が七一%にとどまります。地域によって、個別支援計画の作成状況に大きな差があることが分かります。
保健所のない自治体では、個別支援計画の策定の到達が遅れている。この理由はどういうものなのか、都としての支援をどのように強化するのか伺います。
○小竹保健政策部長 都は、区市町村による災害時個別支援計画の作成を支援するため、在宅人工呼吸器使用者災害時支援指針を策定しており、毎年、自治体担当者向けに開催している難病セミナーで、作成のポイントを説明しております。
○米倉委員 今のお答えは、地域によっては、個別支援計画の作成状況に差があるという理由について、ここにはお答えはありませんでした。
人員体制の問題なのか、個別支援計画をつくる際の費用が少な過ぎて、区市町村がつくれないような状況があるのか。ここは、ぜひ実態把握して、支援もしていただきたいと思います。
自治体によって、個別支援計画の作成になぜ差が生まれるのか、原因について、そのためにも、やっぱり調査が要ると思うんですが、いかがですか。
○小竹保健政策部長 都では、区市町村による災害時個別支援計画の作成を支援するために、在宅人工呼吸器使用者災害時支援指針を作成しております。
また、毎年、自治体担当者向けに開催している難病セミナーで作成のポイントを説明しております。
○米倉委員 やっぱり何でこの到達の差が出るかっていう、そこは解明していただきたいですし、東京都でできる支援があったら、これはさらにやっていく必要はあると思います。求めておきたいと思います。
質問の冒頭に述べたとおり、人工呼吸器や医療的ケアが必要な方にとって、災害時に電源が確保されるかは大問題です。
先ほど質問したように、必要な人全てが電源が確保できるよう、支援を拡充していただきたいということと併せて、停電が長期化すると、これはまた違う困難が生まれるわけです。
そこで、確認したいのですが、東京都が補助している蓄電池などを持っていると、どのくらいの時間、呼吸器を動かし続けられるんでしょうか。
○杉下医療改革推進担当部長 整備する蓄電池の性能や使用する環境などにより様々であります。
○米倉委員 様々ということなんですが、支援が蓄電池で約十万円で、自家発電装置が約二十一万円ですから、ずっと持たせることを想定しているわけではないと思うんです。
やっぱり当事者の方たちからは、蓄電池を買って少しは安心したけれど、そんなに何日ももつわけではないと。ともかく停電が長引いたときに充電できるところが欲しいと。電気が確保されるようにしてほしいと。電気があれば、うちの子は何とかなるんだと。こういう声、聞いてきました。こうした声に早急に応えることが必要だと思います。
長期にわたる停電が発生すると、蓄電池など非常用電源を確保していても、使い切ってしまって、継続的に電源を確保できないと、命に関わる方もいらっしゃいます。個別支援計画をつくったけれども、地域の施設で非常用電源を利用できるのか分からないなどの声も聞いています。
都は、停電が長引く場合、どのように電源確保を進めていくのか、区市町村との相談などは行っているのか伺います。
○新倉医療政策部長 都は、災害時個別支援計画の実効性を高めるため、都の指針に基づき、毎年の計画更新時に電源確保を含めた対応を確認するよう、区市町村に促しております。
また、在宅での対応が困難となった場合には医療機関で受け入れられるよう、災害拠点病院や災害拠点連携病院に対しまして、自家発電機等の保有を求め、その施設整備等を支援するとともに、移動電源車を確保しております。
○米倉委員 災害拠点病院などに対しては、自家発電などの整備支援に加えて、移動電源車を確保しているわけですよね。個人に対しても、同じような移動電源車が家の近くに来るとか、公共施設や福祉施設を、蓄電池を充電できるステーションとして準備しておくということが必要だと思うんです。
例えば、板橋区などは、こうした取組を既に進めています。二十四時間人工呼吸器をつけている人については、区も全員把握しているということです。基本的には在宅で災害時も対応してもらうとなっているそうですが、大規模な停電が起きたり、停電が起きるおそれがあるときには、五つの健康福祉センターに医療用電源ステーションを開設することにしています。そのために、医療機器のバッテリーを充電するための発電機などを配備しているそうです。
さらに、区では、自動車関連会社の企業と災害協定を結び、災害時にはハイブリッド車を充電として使えるようにしているということです。
私はこうした取組を、一部の自治体の問題意識で終わるということにしないで、都内全体に広げることが大切だと思います。そのための東京都のイニシアチブを強く求めて、質問を終わります。
○山口委員 国民民主党の山口花です。
本質問に先立ちまして、私がこの分野にあまり詳しくないこともありまして、SNS等でのアンケートや実際の医療関係者などから多くの意見をいただきました。
その中で、今回、特に意見の多かった都立病院の現状と社会情勢に合わせた、その在り方について質問をさせていただきます。
都立病院は、民間病院と同じ基準で収益性や病床稼働率で評価するべき施設ではなく、もともと民間だけでは十分に提供できない小児、周産期、障害、難病、感染症、救急といった、行政が確保すべき医療を担ってきたと認識しております。
しかしながら、現在、医療技術の進歩や民間病院の機能拡充、少子化、人口構造の変化などによって当初想定されていた役割や必要性が変化してきているのではないでしょうか。
まず初めに、東京都として、都立病院が何のために存在していると考えるのか、その役割についての都の見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院は、東京都の医療政策として求められる行政的医療の安定的かつ継続的な提供をはじめ、高度専門的医療の提供及び地域医療の充実への貢献に向けた取組等を推進することにより、都民の健康を守り、その増進に寄与することを役割としております。
○山口委員 ありがとうございます。
続けて伺います。社会情勢が変化する中で、都立病院でなければいけない領域というのはどこにあると認識をしているのかお答えください。
○鈴木都立病院支援部長 都は、中期目標におきまして、一般の医療機関で対応が困難な医療などの行政的医療を都民に提供することを都立病院機構に求めております。
具体的には、法令等に基づき対応が求められる医療や精神科、身体合併症医療など、社会的要請から特に対策を講じなければならない医療、移行期医療など、新たな医療課題に対して先導的に取り組む必要がある医療を都立病院が担うべき行政的医療としております。
○山口委員 ありがとうございます。
今いただいた二つの観点を前提に質疑を行わせていただきます。
都立病院機構の令和六年度決算を見ると、医業収益約千七百八十億円に対しまして、人件費は千百八十億円、医業収益に対する人件費率は約六六%となっています。民間病院の平均が五五%から六〇%といわれる中で、一〇ポイントほど高い水準となっています。
この決算を見れば、多くの人が赤字の主要要因は人件費にあるのではないかと考えると思います。
東京都は、この人件費率が民間病院よりも高い現状をどのように評価しているのかを伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院は、採算の確保が困難な行政的医療の提供を役割としておりまして、そのため、収益に対する人件費の割合は相対的に高くなる傾向にあると考えております。
○山口委員 ありがとうございます。今回いろんな方から意見を聞く中で、ここの部分の周知が非常に重要なポイントになると感じました。
いただいた答弁から確認できるのは、都立病院の人件費が高いこと自体は役割上必然であるということだと考えます。採算を度外視してでも確保する医療を担っている以上、人件費率が民間より高くなることは当然の帰結であり、むしろ必要な人材が一定程度確保されている現状から、稼働率を向上させることで都立病院そのものの生産性を向上する余地がまだあるものだと受け止めております。
つまり都立病院における本質的な課題は、人件費が高いことそのものではなく、その人件費を投入しても、昨年度決算において二百億円以上の赤字を産んでいる、この経営構造の方にあるということだと考えます。
固定費である人件費は、都立病院が行政的医療の責務を果たすための基盤的コストであり、現場の士気を踏まえても、これを削減ありきで語るべきではないと考えます。
一方で、その基盤をどう生かすかは今後の都立病院の方向性を左右する極めて重要な論点だと考えます。
先ほどの答弁にもあったとおり、現在の体制で医療人材が一定程度配置されているのであれば、その次に求められるのは、病床稼働率や救急受入れの強化などにより、医療資源の活用効率を高めていくことだと考えます。
人件費構造の適正化、ICT化、業務効率化、職員配置の見直しなど、経営改革に向けた具体的な取組状況を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院では令和六年度より、DX関連業務におきまして、電子カルテ端末の設定作業等をベンダー委託から内製化に切り替え、約六億九千万円の費用抑制を実現いたしました。
また、国立大学病院等との共同交渉による診療材料の調達や、契約締結前に減額交渉を行う交渉権入札方式の採用などによる費用削減にも取り組んでおります。
職員配置につきましては、良質な医療サービスを確保しつつ、患者動向に応じた配置を行うなど、効率的な運営に努めております。
今後ともスケールメリットを生かした調達や柔軟な契約手法などにより、費用削減や効率的な病院運営を行ってまいります。
○山口委員 ありがとうございます。
都立病院は、理念や基本方針の中で、自己改革、経営基盤の安定を掲げております。そうであるならば、東京都としても利害関係のない第三者による特認経営改善責任者などの登用を検討すべきではないでしょうか。
評価委員会などでの議論の中でも、有識者が含まれているにもかかわらず、赤字に対する経営責任が自主的に問われていないこの現状は、公的病院を所管する東京都として、その責務を問われているものだと考えます。
こういった部分が改善されないと、決算の背景を知らない多くの都民、有権者からは、人件費などの表面的に額が大きい部分にばかり注目が集まって、問題視されて、本質的な改善につながらないまま、現場の士気は下がるといった悪循環に陥りかねません。
公的機関である以上、国民、都民からの赤字への批判に対しても適切な改革を行っているという説明ができる環境を整えることを要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
都市部においては、経済的事情、家庭環境、DV、孤立、国籍、在留状況などを背景に、妊娠後、医療機関にかからないまま出産を迎える未受診妊婦が一定程度存在すると指摘されています。
厚労省の調査では、未受診妊婦は母体死亡、新生児死亡、低出生体重の割合が高いことが報告されており、医療、福祉、児童相談所の連携なしに出産が行われることは非常にリスクが大きいと考えます。
熊本の慈恵病院では行政と連携した内密出産が運用され、今年からは都内でも墨田区の民間病院が同様の枠組みを開始いたしました。国においても、妊娠相談支援の拡充や出自を知る権利の保護など、制度面での議論が進み始めているところでございます。
都立病院における未受診妊婦の受入れ状況と、受入れ後の具体的な支援について伺います。
○鈴木都立病院支援部長 令和六年度の都立病院における未受診妊婦の分娩件数は六十七件ございました。
未受診妊婦の大半は、家庭環境や経済面等に課題を抱えていることから、退院後も母子が安心して生活を送れるよう、入院中から育児指導や生活環境の改善に向けた支援を行っております。
具体的には、医療ソーシャルワーカーを中心に、区市町村と連携し、出産後の母子手帳の取得や退院後の保健師の見守り、さらには生活保護の申請などの支援を行っております。
○山口委員 ありがとうございます。これだけ医療や福祉が充実した東京都での六十七件は決して少なくないように感じます。
その際、分娩等に係る費用や退院後の居場所の確保について、どのような対応をしているのかお伺いいたします。
○鈴木都立病院支援部長 分娩等の費用につきましては、健康保険の保険者からの出産一時金のほか、入院助産制度による公費負担などで対応しております。
退院後の住まいが定まっていないケースにつきましては、医療ソーシャルワーカーが区市町村と連携を図り、母子生活支援施設への入所や生活保護の申請など、個別の支援を行っているところでございます。
○山口委員 未受診妊婦の背景には、DV、孤立、虐待リスク、在留資格不安など複合的な問題があり、相談につながらなければ、母子の命が落ちる可能性すらあります。
チルドレンファーストを掲げる東京都が所管する都立病院として、妊娠相談支援の強化や安全な出産につなげるために、内密出産を含めた新たな受入れ体制の検討を行う考えがあるか、現時点での見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都は、内密出産の法体系を早期に検討し、明確に示すことを国に対して要望しております。
都立病院での内密出産の実施は、現時点では検討しておりません。
○山口委員 福祉局の事務事業質疑でも申し上げましたが、新生児遺棄の事件の実に四割が東京都で発生している現状がございます。
生まれてくる赤ちゃんには何の罪もないということを前提に、こういうニュースが取り上げられますと、お母さんばかりが逮捕されたなどのニュースが取り上げられておりますが、子供は一人ではできないからこそ、こういった場面でも手放しに母親が悪いという議論に終始することもおかしいと感じています。
生まれてくる全ての命を全力で守るという姿勢を行政側が見せてこそ、真のチルドレンファーストにつながると考えております。命を守る施策の一つとして、局を横断した東京都の主体的な取組の形を共に模索していきたいと思っております。
最後の質問に移らせていただきます。
都立病院の役割は地域の医療需要によって異なります。例えば、大久保病院の病床使用率は約五〇%と、都立病院の中でも最も低い水準でございます。病床が空いているから不要というような単純な評価に終始できるほど、病院の需要がない地域でもありません。
大久保病院に限った話ではございませんが、都立病院の入院患者が減少し、病床利用率が低い現状を、都としてどのように分析をしているかお伺いいたします。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院では、コロナ禍におきまして、コロナ患者対応に注力した結果、救急受入れや地域医療機関からの紹介が減少し、患者数の減少に至りました。
救急患者や初診患者の受入れ体制を強化することで、患者数は緩やかな回復基調にあるものの、現時点ではコロナ禍以前の水準には戻っておりません。
こうした状況の中でも、患者動向等を踏まえながら、病床等の医療資源を有効活用した柔軟な運営を行うことで、各病院が有する医療機能に応じて行政的医療を適切に提供してまいります。
○山口委員 今、国政では病床削減や再編の議論が行われておりますが、先ほど掲げた大久保病院が存在する新宿、大久保エリアは、若年層や外国人が多く、夜間の救急受診、性暴力被害、性感染症、精神疾患、DV、OD、希死念慮など、医療と福祉が同時に求められるケースが多く存在しております。
このような必要な医療が民間だけでは成立し得ない地域においては、特に、この病床稼働率の数字だけを指標にせず、精神疾患、性暴力、夜間の駆け込み、外国人医療など、地域性に応じた機能強化が必要だと考えます。
いわゆる社会的弱者の受け止め機能、医療、福祉と連携した相談機能など、各病院が地域の状況に応じて、機能の明確化と再設計を進める必要があると考えますが、都の見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院では、各病院の医療機能に応じ、他の医療機関等との適切な役割分担と密接な連携の下、行政的医療を着実に提供しております。
また、都は、第一期中期目標におきまして、地域の状況に応じた先導的な取組など、地域医療の充実に貢献し、地域包括ケアシステムの構築を支援することを都立病院機構に求めております。
なお、各都立病院では、患者・地域サポートセンターにおきまして、福祉に関する相談や退院支援などを実施するとともに、運営協議会等を設置し、地域の関係者の意見を聞きながら、病院運営を行っているところでございます。
○山口委員 ありがとうございます。
都立病院は民間には担えない医療を確実に提供するための地域の最後のセーフティーネットでございます。
医療という分野の専門性を鑑みても、収益性や数字だけにとらわれていてはその役割を果たすことができないという都立病院の運営の現状についても理解をするところでございます。
しかしながら、旧来の構造に限界が来ていることもまた事実で、都立病院が本来の役割を果たし続けるためには、時代に合わせた機能の見直しと必要な領域への重点化が欠かせません。
限られた医療資源をどこにどのように振り向けるのか、その視点がこれまで以上に重要になってきます。高齢化への対応だけではなく、これから生まれてくる命、これから社会を支えていく世代をどう守るかという視点が、公的機関だからこそ求められています。
周産期や子供、若い世代の安全を確保することは、未来への投資であり、行政的医療の大切な役割の一つです。
都立病院がその使命を果たし続けられるよう、実態に基づいた機能強化と持続可能な体制整備を進めていただくことを強く求めまして、私の質問を終わらせていただきます。
○荒木委員 都民ファーストの会の荒木ちはるです。どうぞよろしくお願いいたします。
昨日の十一月十七日は世界早産児デーでありました。世界各国、また日本国内でも、シンボルカラーの紫色のライトアップやイベントが実施され、昨年に引き続き、都庁の第一庁舎も本日まで、今ですね、五時、先ほどライトアップがなされ、都内各所でもライトアップを東京都が主体的に行っていただきました。
昨年、厚生委員会でも求めさせていただきまして、予算化された、これは福祉局の所管ではありますが、東京都として初めて、世界早産児デーイベントをカメイドクロックにて開催していただきました。
イベントでの中で行われた講演につきましては、申込みが多く、抽せんとなったとのことで、ベビーカーや子連れの方々が多く集まり、講演を聞きながら涙する方、同じ境遇を分かち合っている方々なども多くいらっしゃいました。
私自身も一昨年、二か月半の早産、そしてNICU、GCUに四か月半、八百八十六グラムの超低出生体重児で出産した子の母、当事者としても、今後、二十人に一人が早産児で生まれるということでありますから、この取組が広がり、理解が進んでいくことを強く望みます。
会場には、都立病院であります墨東病院、小児総合医療センター、大塚病院など、NICUの紹介のパネルも多く飾られていまして、墨東病院、小児総合医療センターなど、多くの都立病院の医療関係者の方々の参加もありました。とても心強く思いました。
度々質疑で取り上げさせていただいています、ムーミンの柄のNICU入院児支援手帳「のびのび」のパネルや、またチラシなどの掲示もありまして、イベント参加のたびに他県から来ている方々からも、ムーミン柄の紫色の手帳が称賛を浴びていました。
この「のびのび」について質問をさせていただきたいと思います。
私たち都民ファーストの会は、この「のびのび」の改定、龍円都議会議員も特別委員会で取り上げさせていただきましたけれども、家族、当事者などを交えたワーキンググループでの検討を経て、今回の改定に至りました。
早産児、低出生体重児、医療的ケア児など、NICU、いわゆる新生児集中治療室に入院する子と家族は、病院と家、子と家族との分離という状況があることをはじめ、退院後の不安などを抱えています。
その支援ツールとなるNICU入院児支援手帳「のびのび」に対する普及啓発の状況について伺わせていただきます。
○新倉医療政策部長 都は、NICU入院児支援手帳「のびのび」をより多くの家族に活用していただけるよう、NICUのある病院等を通じて配布するほか、都のホームページにも掲載し、広く周知をしております。
また、医師や看護師、地域の保健師などを対象に手帳の活用方法に係る説明会を実施しております。
また、委員から今お話ありました、一昨日の十六日に開催いたしました世界早産児デーのイベントにおきましては、新生児科医による講演や、手帳に採用したキャラクターであるムーミン、これを用いたパネル展示によりまして、手帳の内容や記入方法などについて説明を行いました。
今後、周産期母子医療センターや区市町村の保健センターなどにチラシやポスターを配布するなどして、さらなる普及啓発に取り組んでまいります。
○荒木委員 ありがとうございます。ぜひ改定したこの「のびのび」が最大限活用されるよう、引き続き取組をお願いしておきます。
続けて、NICU関係について質問させていただきます。
NICUにおけるファミリーセンタードケアについて伺います。
ファミリーセンタードケアは、赤ちゃんの成長や発達を助け、ストレスを軽減し、両親の気分の落ち込みやストレス、不安などを和らげる効果があるといわれています。
このファミリーセンタードケアについて、私から昨年、この厚生委員会で求めさせていただきまして、令和七年度の予算、新規事業で、NICUに入院をしている小児の成長発達の促進や家族の不安軽減に取り組むファミリーセンタードケアを推進すると明記をしていただきまして、事業名は、NICU入院児相談支援事業として計上していただきました。
東京都は、ファミリーセンタードケアの取組を進めるに当たり、リーダーとなる人材を育成するために、都内のNICUスタッフを長野県立こども病院に派遣するということであります。
現地におけるトレーニング内容を含め、NICU入院児相談支援事業、ファミリーセンタードケアの取組状況について伺わせていただきます。
○新倉医療政策部長 都は、今年度からNICU入院児相談支援事業を開始しており、本年十月及び十一月に各五日間、都立墨東病院と小児総合医療センターのNICUの新生児科医と看護師が長野県立こども病院においてファミリーセンタードケアに関するトレーニングを受講しております。
トレーニングでは、NICUにおいて子供の観察などを家族と共に行いながら、家族を中心としたケアの重要性や、家族の意見を引き出すためのコミュニケーション方法などについて学んでおります。
五日間のトレーニング受講後は、オンライン等によるフォローアップを受けるとともに、自施設のメンターとしてNICUのスタッフ全員にトレーニングを実施してまいります。
○荒木委員 ぜひファミリーセンタードケアの取組が都内で広がっていくよう、都立病院以外にも、民間病院での取組もぜひお願いしておきます。
次に、NIDCAPについて伺わせていただきます。
先日、第三回定例会の厚生委員会におきまして、都立病院の令和六年度事務事業質疑に係る質疑におきまして、ファミリーセンタードケアのプログラムの一つとして、墨東病院などが実践しているNIDCAPの取組について取り上げさせていただきました。
また、私自身、十月の十日、墨東病院を訪れさせていただきまして、新生児の医師やNIDCAPプロフェッショナルの助産師などから直接話を伺いまして、NICUの新生児とその家族、さらには支援者である医療従事者にとって、支援者支援の観点からも大変有意義な取組であると感じました。
墨東病院におきましては、NIDCAPに基づく取組を院内で実践することに加え、NIDCAPに関する普及啓発も行っているということでありますが、この普及啓発についてもぜひ取組を進めていただきたいと考えます。都の見解を求めます。
○鈴木都立病院支援部長 墨東病院では、病院の重点的な取組の一つとして、ファミリーセンタードケアを位置づけており、NICU入院児とその家族に寄り添ったNIDCAPに基づく支援を実践しております。
また、医療従事者や看護学生などにNIDCAPへの理解を促進するため、直近二年で、都内外の大学病院や小児専門病院、看護学校、海外の医療機関などからの見学を二十一件受け入れました。
さらに、家族がNICU入院児とよりよい関わりが持てるよう、ホームページで説明動画を公開するなど、医療関係者以外への啓発も行っております。
今後とも、NIDCAPに関する理解が進むよう、普及啓発に取り組んでまいります。
○荒木委員 ぜひNIDCAPの取組が広がっていくよう、引き続き保健医療局、また東京都としても取組をお願いいたします。
次に、ドナーミルクについて伺わせていただきます。
私自身も一昨年出産した際に、妊娠中にサイトメガロウイルスという感染の疑いがありまして、ドナーミルクの必要性も感じた一人であります。
ドナーミルクにつきましては、昨年の厚生委員会や我が会派などから、本会議などを通じまして、医療機関への利用支援の予算化やドナー登録の普及啓発などを求め、新規事業としてドナーミルク利用支援事業を予算化していただきました。
そこで、ドナーミルク利用支援事業の実施状況と、また、ドナーミルクの普及に向けた取組について伺わせていただきます。
○新倉医療政策部長 都は今年度から、ドナーの登録やドナーミルクの使用ができる施設を一層確保するため、ドナーミルク利用支援事業を開始しております。
ドナーミルクの効果や補助内容について、医療機関向けの説明会や周産期母子医療センターの医師を集めた連絡会などにおきまして周知をしており、現在ドナー登録施設は十三施設、ドナーミルク使用施設は二十施設まで拡大をしております。
また、母乳バンクの認知度向上やドナーのさらなる確保を図るため、本年六月に、東京都出産・子育て応援事業のメールマガジンによる普及啓発を行うとともに、今後は医療機関を通じてリーフレットを配布するなど、NICU入院児が必要なときにドナーミルクを使用できるよう取組を進めてまいります。
○荒木委員 徐々に拡大をしていっているとのことで、引き続き取組をお願いいたします。
次に、地域医療確保に係る緊急臨時支援事業について伺わせていただきます。
物価高騰や人件費の増加などにより、病院経営は厳しさを増している中で、今年度、我が会派からの要望を通じ、また、要望に応じていただきまして、東京都は民間病院を対象に、入院患者一人当たり一人五百八十円の支援金を交付する緊急臨時支援事業を実施しています。
また、地域医療に関する調査も実施をしていますが、病院経営状況をしっかりと把握し、今後の施策に結びつけるべきと考えますが、都の見解を伺わせていただきます。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内では、全国と比較いたしまして、民間病院の割合が高い中、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫しております。
本来こうした課題は国が対応すべきものでございますが、現下の状況を踏まえ、都は今年度、民間病院を対象に、緊急的かつ臨時的に入院患者数に応じた支援金を交付しております。
また、医療機関等の協力を得ながら、地域医療に関する調査を実施し、中間報告において、都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなりました。
これを踏まえ、先日、診療報酬の大幅な引上げなどを求める国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視するとともに、都の医療政策の検討を進めてまいります。
○荒木委員 都内の病院からは、現在の診療報酬では物価高騰分を十分に補えていないとの声をたくさん聞いています。
今後の診療報酬の改定状況などを踏まえる必要があると思いますが、都内の医療機関が持続的に都民に医療を提供し、都民が安心して医療を受けられるよう、令和八年度の民間病院への支援の継続をお願いしておきます。
また、今年度より、高齢者の入院を受け入れる病床を確保する病院に対する支援事業も開始をしていただきました。これまでの取組状況について伺わせていただきます。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は今年度から、高齢者の入院患者を受け入れる病院に対しまして、一床当たり年間約六百二十九万円の病床確保料を支払う取組を開始しており、本年十一月一日現在、三百七十九病院において病床を確保しております。
対象となる病院には、今年度から三年間の高齢者入院受入れ計画の策定や、令和九年度までの電子カルテ導入等を要件としております。
○荒木委員 高齢者の受入れと同じく、今年度より、小児科、産科、救急医療に関する支援事業も開始をしていただいています。
これまでの取組状況について伺わせていただきます。
○新倉医療政策部長 都は今年度から、小児科、産科、救急医療を担う診療科において患者の受入れを推進するため、一診療科当たり年間一千百十四万円を支援する取組を開始しており、本年十一月一日現在、小児科七十七病院、産科五十九病院、救急告示医療機関百七十七病院から申請がございました。
対象となる病院には、今年度から三年間の各診療科における体制確保計画の策定や、先ほどの事業と同様、令和九年度までの電子カルテ導入等を要件としております。
○荒木委員 ぜひ多くの病院がこの事業を利用できるよう、ぜひ働きかけ方よろしくお願いいたします。
次に、RSウイルスワクチンについて伺わせていただきます。
RSウイルス感染症は、特に生後間もない乳幼児において、細気管支炎や肺炎など、重篤な下気道感染症を引き起こすリスクが非常に高く、また、その後のぜんそくなど呼吸器疾患の原因となり得ることが明らかになっています。
その対策といたしまして、妊婦へのワクチン接種、母体から胎児、乳児へ抗体移行を狙う母子免疫ワクチンのことでありますけれども、二〇二四年から日本でも可能となっています。妊娠二十四週から三十六週、特に二十八週から三十六週に接種することで、有効性が認められています。
しかしながら、接種費用が三万円前後ということで、経済的な負担が妊婦家庭にとって大きな壁になっています。
乳幼児の肺炎の約五〇%がRSウイルスによるものといわれており、私たち、都民ファーストの会の議員団で、小児総合医療センターに伺った際に、PICUに入院をしている赤ちゃんの多くがこのRSウイルスが重篤化をしていたということで、人工呼吸器をつけている赤ちゃんもたくさん、病床がそんなに多くないんですけれども、いらっしゃいました。
このような、人工呼吸器を挿管するなど呼吸管理を行っている状況を、私の目で実際に確認をさせていただきまして、対策の必要性も非常に感じたところであります。
まず、RSウイルス感染症について、どのような感染症であるかを伺わせていただきます。
○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務 RSウイルス感染症は、RSウイルスを病原体とする、乳幼児に多く認められる急性呼吸器感染症でございます。
二歳までにほぼ全ての人が感染し、大人になっても再感染を繰り返すことが知られております。
特に、お話のとおり、乳児期早期や早産児、基礎疾患がある子供では、感染すると重症化しやすい傾向がございます。
○荒木委員 基礎疾患があったり、また、一定の早産児につきましては、このRSウイルスワクチン、子供に対してのワクチンの補助や支援などがございます。ただし、乳幼児全体については支援がありません。
乳幼児早期が重症化をしやすいということでありますが、海外につきましては、妊婦の段階からRSウイルスワクチンの接種を進めて、母親から赤ちゃんに免疫を移行させて、そして、乳児早期の赤ちゃんを守っているというふうに聞き及んでいます。
乳幼児を守るために、全ての妊婦が、希望した場合、このRSウイルスワクチンを接種できるように支援をするべきと考えますが、都の見解を伺います。
○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務 先般、国において、RSウイルスに対する母子免疫ワクチンについて、ワクチンの有効性、安全性等に関する科学的知見をまとめたファクトシートが作成され、現在、定期接種化の検討が進められております。
都は、本年十月、本ワクチンの定期接種化に向けた検討の加速を国に要望しておりまして、引き続き今後の動向等を注視してまいります。
○荒木委員 ありがとうございます。国に対し要望を行っていただいたとのこと、引き続き国が取り組まない場合でも、ぜひ東京都として踏み込んだ支援をお願いしておきます。
次に、島しょ医療について伺わせていただきます。
本土に比べて、島しょ医療は医療資源が乏しく、安心して医療を受けられる環境整備が重要であります。
医師の確保は大きな課題となっていますが、島しょ医療の医師の確保について、まず、都としてどのような支援を行っているのか伺わせていただきます。
○新倉医療政策部長 都は、自治医科大学卒業医師の派遣や、都内大学病院等の協力医療機関から医師を派遣いたしますへき地勤務医師等確保事業を実施しております。
また、本事業では、派遣先の町村に対して、派遣医師へのインセンティブとして支払う派遣手当に係る経費も補助しております。
加えて、眼科や耳鼻咽喉科など、島しょの町村内で確保することが困難な診療科において、専門医師等を確保し、定期的に診療を実施する際の経費を補助しております。
○荒木委員 ありがとうございます。
島しょ医療に関連し、八丈島の分娩終了を踏まえた対応について伺わせていただきます。
町立八丈病院に長年勤務していただいていました産婦人科医が、令和七年度をもってご退職をされるということになりまして、大学からの後任の医師派遣も終了になると聞いています。
来年度以降の町立八丈病院での産婦人科診療の実施方針、医師の確保状況については、都がどのように把握しているのか。また、島しょ町村の妊婦が本土で安心して出産できるよう、都が支援する必要があると考えますが、都の見解を伺います。
○新倉医療政策部長 八丈町からは、来年度から分娩は終了いたしますが、健診など分娩以外の産婦人科の診療については継続する方針と伺っており、また、産婦人科医師については、公募により確保のめどがついたとの報告を受けております。
都といたしましては、八丈町の状況を踏まえ、島しょ町村の妊婦の方が本土でも安心して出産できる環境の整備に向けて、僻地医療拠点病院であります都立広尾病院などとも連携しながら、今後の対応について検討を進めてまいります。
○荒木委員 ありがとうございます。八丈病院において、次年度も分娩以外の産婦人科については診療を継続する意向があるとのこと、また、既に必要な体制の確保が図られているということ、加えて、都としても、八丈島をはじめ島しょ地域の妊婦の方々が本土で安心して出産できるよう、都立病院を中心に必要な環境整備を検討していくとのことを確認させていただきました。
これは、島しょ振興、そして、東京都が大々的に掲げています移住、定住などを、都として、島しょ地域のさらなる活性化を図っていくためには絶対に欠かせない取組であります。
引き続き、関係局、特に福祉局になると思いますが、母子保健部門とも連携をし、島しょに住まう方々がちゅうちょすることなく、望んだ場合に子供を産み育てられる環境づくりに取り組むことを求めます。
次に、ペット防災について伺わせていただきます。
先日、都民ファーストの会東京都議団で、基礎自治体の議員らと共に、先進的な取組を行っているペット同行同伴避難のその先を行く同室避難に取り組む墨田区と、また、墨田区と協定を結んでいる動物専門学校を訪ねまして、意見交換などを行わせていただきました。
また、先日、台風の被害のあった被災地、八丈島におきましても、飼い主と離れてしまったペットのことや、また、避難所等で飼い続けられないという相談も現地で受けてまいりました。
先日、私たち都民ファーストの会で、動物愛護相談センターの施設を視察させていただきまして、ペットの適正飼育、終生飼育に向けた普及啓発など、様々な取組を進めていることは確認をいたしました。
一方で、ペットの防災対策も大きな課題であります。
災害が発生した場合、動物愛護相談センターではどのように対応するのか伺わせていただきます。
○中川健康安全部長 災害時は、動物による人への危害防止や動物愛護の観点から、被災して飼い主とはぐれた動物を迅速に保護するとともに、避難所等で動物を適切に飼養、管理することが重要でございます。
このため、動物愛護相談センターでは、地域防災計画に基づき、災害発生時にセンターの獣医師等で構成する動物救護班と動物医療班を立ち上げ、はぐれた動物の保護、搬送を行うほか、区市町村等からの応援要請に基づき、避難所等での獣医療に携わります。
また、大規模災害などが発生した場合は、東京都獣医師会やボランティアなどの関係団体と共に動物救援本部を設置し、連携しながら動物の保護等を行います。
○荒木委員 ありがとうございます。二班に分かれ、被災動物の対応を行うということで、また、大規模災害の際には、獣医師会などと連携をし、本部を設置し、動物の保護を行うとのこと、引き続き取組をお願いいたします。
次に、新たな動物愛護相談センターについて伺わせていただきます。
これは、動物愛護相談センター整備基本計画(第一次)の中にたくさん、ふんだんに盛り込まれていることでありますけれども、新たなセンターにおきまして被災動物を保護するための機能を強化することも必要であると考えます。都の見解を伺います。
○中川健康安全部長 新たな動物愛護相談センターは、都の動物愛護施策を推進する中核的な施設として必要な機能を確保いたします。
災害対応につきましては、被災動物を一時収容するため、新たなセンターで対応する役割を整理した上で必要とされる収容スペースを確保するとともにケージの備蓄などを行います。
また、被災リスクを分散することも考慮いたしまして、機能や配置を検討しており、新たなセンターの整備を通じて、災害対応力をさらに強化してまいります。
○荒木委員 ありがとうございます。
新たなセンターは、多くの人が訪れることができ、また、動物の飼い方など、動物愛護に関する普及啓発をより一層充実させることが必要だと考えます。
この基本計画(第一次)におきましても、重点10におきまして都民等の交流の場としての施設の活用とか、また、新しい飼い主への情報発信と出会いの機会の拡大、そして、動物との共生のための普及啓発の推進、また、幅広い啓発のための人材育成や協働などが掲げられていますが、都の見解について伺わせていただきます。
○中川健康安全部長 動物との適切な接し方について理解を深めることは、動物の適正飼養はもとより、動物愛護の精神を育むことにもつながります。
このため、新たなセンターは、動物との共生を学ぶ普及啓発の中心的な施設としての機能を強化してまいります。
新たなセンターでは、動物の飼い方を学ぶ講習会などを充実させるほか、動物を飼っていない人でも幅広く参加できるイベントなどを開催いたします。
また、動物について都民が自ら学ぶことができるよう、学習や情報収集ができる環境も整え、より親しみやすく身近で誰もが気軽に訪れることができる開かれた施設といたします。
○荒木委員 最後に、カンザイシロアリについて伺わせていただきます。
まあイエシロアリとかは皆さん聞いたことあると思うんですが、カンザイシロアリって多分聞いたことない方も多いと思います。
実は、私の地元中野区の一部の地域で、アメリカカンザイシロアリによる被害についての相談が多く寄せられています。アメリカカンザイシロアリというのは、一般的なシロアリ−−イエシロアリとかって呼ばれていますけれども−−と異なりまして、家屋全体に被害が及び、被害が発見された地域では周辺の建物も被害を受けている場合が多いと聞いています。
一般的なシロアリの対策は、地面からシロアリの侵入に対応したものでありますが、カンザイシロアリにつきましては、地面からではなく、軒下からも侵入することがあると知られており、対応が難しいといわれています。
私が被害を受けている方々からお話を聞く中で、一般的な地面から近い場所を対象とした殺虫剤処理では効果がなく、屋根裏なども含めた家屋全体を対象としたホウ酸処理が有効だという話も聞きました。
カンザイシロアリにつきましては、家屋の柱や、また壁、家具まで食害することで、深刻な被害を及ぼしている例を私も実際に見ています。
先般、中野区の保健所におきまして、東京都の職員の方々に来ていただきまして、様々な意見交換をさせていただきました。このような深刻な被害が広がらないよう、まず、建材などの食害の状況を早期に発見し、適切に対応していく必要があります。
被害拡大を防止するためにも、まずは都民の皆さんに、このアメリカカンザイシロアリの特徴や食害などの発見方法をよく知っていただく必要があると考えます。
そこで、東京都におきましても、このアメリカカンザイシロアリの特徴、そして、発見の方法を周知していく必要があると考えますが、東京都の見解を伺わせていただきます。
○中川健康安全部長 シロアリは、人の健康に直接影響を与えるマダニやトコジラミなどの衛生害虫ではありませんが、都民生活に影響を与える害虫として、これまで保健所等に多くの相談が寄せられてきました。
また、近年では、国内に多く生息しているヤマトシロアリやイエシロアリに加え、アメリカカンザイシロアリによる被害についても報道などで取り上げられております。
シロアリによる被害拡大を防ぐためには、その特徴を知り、早期の発見により適切に対処することが重要となります。
このため、衛生害虫の対策などを紹介している都のホームページにシロアリの項目を追加し、アメリカカンザイシロアリについても情報提供してまいります。
また、都区の保健所で衛生害虫等の相談を受けている実務担当者の会議を活用し、対応事例等を共有してまいります。
○荒木委員 ありがとうございます。
アメリカカンザイシロアリの被害は中野区に限らず、他区でも実は多く確認をされています。この被害は都民の財産にとって大変脅威でありまして、都内全域に広がる危険性もあります。
区市町村と連携した取組の強化を求めまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○伊藤委員 まず、受動喫煙防止対策の強化に伴う喫煙環境の整備について伺います。
厚生労働省の令和五年国民健康・栄養調査の結果において、現在習慣的に喫煙している人の割合は一五・七%であり、この十年間で見ますと、男女とも減少しているそうです。
こうした中、東京都では、地域の実情に応じて、市区町村が取り組む屋内外の公衆喫煙所整備への補助を通じて、受動喫煙を生じさせることのない社会環境の整備を推進しています。
そこで、これまでの補助実績について伺います。
○小竹保健政策部長 都は平成三十年度から、公衆喫煙所の整備に関する区市町村への補助を実施しております。
補助を活用して整備された公衆喫煙所の数は、昨年度までに三百六十三か所あり、屋内に百十五か所、屋外にはコンテナ型が七十三か所、コンテナ型以外のものが百七十五か所でございます。
○伊藤委員 補助実績について確認しました。
補助事業は、屋内喫煙所と、また、屋外喫煙所についてはコンテナ型とそれ以外の三種類に分かれています。
非喫煙者はたばこの臭いに敏感ですし、もちろん健康被害にも懸念があると思います。一方で、喫煙者からすれば、非喫煙者に迷惑をかけることは本意でないと思います。
あわせて、完全禁煙の建物の増加や路上喫煙の禁止状況など、人口が密集する都内の実態を考えますと、屋内または屋外でもコンテナ型の整備に、より力を入れていくべきと考えます。
さて、たばこの価格には、国、地方、たばこ税など五種類もの税金が含まれます。一般的な紙巻きたばこでは、税負担率は六割にも達するなど、最も税負担率の重い商品の一つであり、全体で年間二兆円を上回る貴重な財源にもなっています。
また、市町村たばこ税は目的税ではなく、用途を自由に決められます。つまり、納付された税金は、例えば小中学校などの教育費、高齢者や障害者が安心して生活するための民生費、道路整備、下水道管理に係る土木費など、日常生活の基盤整備や公共サービスの質を向上させるために利用されています。
たばこ税は、令和五年度決算額では、東京都だけで百七十五億円、都内の市区町村合計で一千七十一億円となっています。都税収入は近年好調に推移していますが、多摩地域の市町村などは税収が伸び悩んでいますので、たばこ税は貴重な財源になっているともいえます。
受動喫煙防止対策強化に伴う喫煙環境の整備は、非喫煙者の健康を守ることはもちろんですが、結果的に基礎自治体の税収確保にもつながりますので、今後、公衆喫煙所の整備にどのように取り組むのか伺います。
○小竹保健政策部長 都は、受動喫煙を生じさせない環境整備をさらに進めるため、今年度から区市町村が取り組む公衆喫煙所の整備について、煙が漏れにくい屋外コンテナ型の補助基準額を一千万円から一千七百万円に引き上げ、包括補助による支援を拡充いたしました。
また、区市町村が取り組みやすいよう、今年度から令和十一年度までの五か年の事業期間を設け、支援を継続することとしております。
引き続き、区市町村と連携協力しながら、公衆喫煙所の整備を推進してまいります。
○伊藤委員 受動喫煙防止対策としての喫煙環境の整備に引き続き取り組むことを求めておきます。
次に、障害者等歯科保健対策について伺います。
障害者が虫歯になり歯科治療が必要になると、自身の持つ障害の特性から治療時に制止していられず、治療が難しいケースが多く、地域の歯科診療所では対応が困難とも聞いています。
そこで、都が昨年度開始した障害者歯科医療設備整備補助事業について、事業を活用した医療機関数と整備した設備の内容について伺うとともに、整備後の患者実績などはどのように把握していくのか伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は昨年度から、地域の歯科診療所での治療等が困難な障害者の方が、必要に応じて全身麻酔等の全身管理下で歯科医療を受けることができるよう、医療機関に対して必要となる医療機器の導入費用を助成しております。
昨年度は、区部三か所、多摩地域二か所の計五つの医療機関から申請があり、歯科ユニットや麻酔器、ベッドサイドモニターなどの設備に対し補助を実施いたしました。
本事業を活用して整備する医療機関からは、整備した翌年度以降の治療実績等について報告を受けることとしております。
○伊藤委員 区部で三か所、多摩地域では二か所に補助を実施したことを確認しました。
そもそも体の健康を維持していくためには、適切な歯科健診や治療は大事なことと考えます。健常者であっても、虫歯や歯の痛みがあれば、食べ物もろくに取ることができません。
また、障害者は移動に困難を伴う方もおられますので、歯科もできるだけ身近なところで適切な治療を受けられる環境整備が必要です。
特に多摩地域は、面積も広く、移動手段も都心に比較すれば不便であり、障害者歯科への取組はまだまだ十分ではないと考えます。
それでは、多摩地域を含め、都内のどの地域においても障害者が適切な歯科治療を受けられる歯科医療提供体制の確保が必要と考えますが、都の取組を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 東京都歯科保健推進計画では、計画の柱の一つに、地域で支える障害者歯科保健医療の推進を掲げまして、専門的な歯科医療提供体制の整備等に取り組んでいくこととしております。
このため、昨年度開始した障害者歯科医療設備整備補助事業について、専門性を有する医療機関への働きかけや、今月開催された市の担当課長会議で改めて周知を図っております。
また、都立心身障害者口腔保健センターにおける患者の受入れ体制の強化に向け、歯科医師、歯科衛生士、看護師の増員等を行い、全身麻酔室を一室から二室に増設しております。
今後とも、障害者に対する歯科医療提供体制の充実のため、必要な取組を実施してまいります。
○伊藤委員 障害者歯科診療の充実は、障害者本人のみならず、ご家族の負担軽減にもつながりますので、実態を把握した上で、今後とも充実させるようお願いいたします。
次に、災害時の医療体制整備に関して、医療対策拠点等通信設備強化事業について伺います。
今年度の新規事業として、通信手段の多重化により、災害時における通信手段を確実に確保するとともに、災害時においても大容量のデータ通信が可能となるよう、都各二次保健医療圏の医療対策拠点となる病院及びDMATカーに衛星通信端末を配備するとのことです。
災害時の通信手段の確保は、過去の災害事例から見ても非常に大事な点ですが、この事業を行う背景や理由はどのようなものなのか伺います。
○新倉医療政策部長 災害発生時に医療救護活動を迅速に行うためには、通信手段を確実に確保することが重要でございます。
このため、都は、災害拠点病院などへ防災行政無線や衛星電話を配備するほか、広域災害救急医療情報システム、EMISによる情報共有体制を構築しております。
また、今年度は、能登半島地震での医療救護活動の状況などを踏まえまして、新たな衛星通信設備の配備を行うなど、通信手段のさらなる多重化を進めております。
○伊藤委員 通信設備の強化は、関係機関が情報共有を可能にすることにより、災害時の初動対応をより迅速にできることを目的にしていると確認をいたしました。
それでは、衛星通信端末を配備し、通信手段の多重化をすることにより、災害時の医療体制にどのように役に立つのか、併せて伺います。
○新倉医療政策部長 災害発生時には、発災直後から医療機関の被災状況等を迅速かつ的確に把握した上で、限られた医療資源を有効に活用し、傷病者に対して確実に医療を提供していくことが重要でございます。
このため、都は、従来の通信環境に加え、今年度から大容量のデータ通信が可能となる新たな衛星通信手段を確保し、災害時においても、ウェブ会議等により、多数の関係者間でリアルタイムに情報共有できる体制の構築に取り組んでおります。
今後とも、多くの関係者が災害時にも円滑な情報共有を行い、相互に緊密な連携を図りながら効果的な医療救護活動が行えるよう、災害医療体制の強化に努めてまいります。
○伊藤委員 過去の様々な災害を振り返っても、通信手段の確保は、あらゆる場面で重要な課題です。予期せぬ事態も想定し、通信手段の多重化によって、いざというときに対応できるよう、訓練などを通じた点検も併せてお願いいたします。
次に、災害時医薬品等供給体制の強化について伺います。
都は、災害時においても医薬品等の提供が適切に行われるよう、防災訓練や災害時薬事活動リーダー研修を実施するとともに、モバイルファーマシーを配備するなど、災害時の医薬品等供給体制強化に向けた取組を実施しているとのことです。
まず、災害時の医薬品等供給体制とは、どのような仕組みにより、どのように対応するのか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 災害時、都は、区市町村及び関係団体等と連携し、医療救護所等へ医薬品を供給する体制を整備しております。
区市町村は、各地区の薬剤師会から選任した区市町村災害薬事コーディネーターと連携して、医療救護所等で使用する医薬品のニーズを把握し、備蓄医薬品や医薬品卸売販売業者から調達した医薬品を供給いたします。
都は、医薬品が不足した区市町村からの要請に応じ、東京都災害薬事コーディネーターと連携して、都の備蓄医薬品を供給するほか、東京医薬品卸業協会などの協力協定締結団体を通じて供給するなど、関係者が連携して医薬品供給を行う体制としております。
○伊藤委員 災害時においても医薬品等の供給が適切に行われるよう、東京都と各市区町村、事業者が役割分担を図っていることを確認しました。
一方、近年では、物価高騰による製薬企業の収益悪化や、医薬品の品質問題などにより、薬不足が報道されていますし、コロナ禍ではマスクなどの不足も大きな問題となりましたが、現在想定している災害時の医薬品等供給体制はきちんと機能するのか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 大規模災害により、区市町村への医薬品供給が不十分な場合などには、都は、都の備蓄や協力協定締結団体からの供給に加え、必要に応じて他道府県市等からの医薬品等の集配機能を担う医薬品集積センターを設置し、対応いたします。
医薬品集積センターでは、他道府県市や被災地外の関係団体などからの医薬品等や、国やメーカーへ支援を要請して供給があった医薬品等を集積し、区市町村へ供給いたします。
こうした体制も整備しており、医薬品が不足しないよう万全を期しております。
○伊藤委員 災害時の医薬品等の供給体制の確保は、高齢者や疾病を有する方にとっても大事な課題ですので、よろしくお願いします。
次に、災害対策医薬品供給車両、すなわちモバイルファーマシーについて伺います。
都は、今年度にモバイルファーマシーを新規導入予定で、年度末までには納車し、東京都薬剤師会と連携して運用する予定と聞いています。
既に都内には、東京薬科大学が所有するモバイルファーマシーがあり、八王子薬剤師会と八王子市の三者で協定を締結して、災害発生時にとどまらず、平時における防災訓練への参加や、医薬品の適正使用の啓発を行っています。
都としては、今後、災害時の医薬品供給体制の強化に向けて、都が導入するモバイルファーマシーの訓練を重ねるとともに、大学所有のモバイルファーマシーの運用方法については、関係者との意見交換を進めていくと聞いています。
それでは、現時点での意見交換の状況や、都と大学のモバイルファーマシーの今後の運用についてはどのような方向になっているのか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 八王子市にある東京薬科大学はモバイルファーマシーを一台所有しており、現在、八王子市、八王子市薬剤師会と連携して活用しております。
都は、このモバイルファーマシーの都内での活用について、大学や市などとの間で継続的に意見交換を行っております。これまで車両設備の使用方法等を確認した上で、都内災害時の活用方針や関係者間の連絡体制等を整理いたしました。
また、都が導入するモバイルファーマシーについては、東京都薬剤師会と連携して運用する予定でございます。現在、年度内の配備に向けて、車両の製造を進めるとともに、セキュリティ面や地理的状況を考慮して、保管施設の検討を行っております。
都内で災害が発生した場合は、東京都薬剤師会をはじめ、関係者とも連携しながら、都が導入する予定のモバイルファーマシーと、大学が所有するモバイルファーマシーを有効に活用し、被災地への医薬品供給を適切に実施してまいります。
○伊藤委員 二台のモバイルファーマシーが災害時に適切に活用できるように引き続き調整をお願いいたします。
次に、新興感染症等への備えについて伺います。
新型コロナが五類感染症に移行して早くも二年が経過しました。
思い返しますと、当時は入院などの医療体制をはじめ、検査体制やマスク不足など様々な課題が生じていました。よって、今後はこの経験を次の新興感染症対策に生かしていくことが重要です。
都は昨年、感染症予防計画を改定し、医療機関等との協定締結を進めていると聞いています。その協定内容と締結状況について、まず伺います。
○内藤感染症対策部長 都は昨年三月に、改正感染症法や新型コロナの経験等を踏まえ、感染症予防計画を改定いたしました。
予防計画では、新興感染症発生時に機動的に対応できる体制を確保するため、確保病床や発熱外来等の数値目標を定め、医療機関等と協定締結を進めることとしておりまして、本年四月一日時点で約六千八百の病床を確保するなど、目標を達成しております。
今後も、東京都感染症対策連携協議会等も活用して、関係機関との連携を一層強化し、次なる感染症危機に備えてまいります。
○伊藤委員 協定に基づき、病床確保などの目標数を達成していることを確認しました。
こうした体制を構築できていることは大切ですが、世界には未知の病原体もあり、どのような感染症がいつ起こるかはなかなか予測がつきません。時間がたてばコロナの経験も薄れてしまうため、新興感染症が生じたときに、協定を締結した医療機関が実際に機能するかが肝要となります。
そこで、協定を締結した医療機関が新興感染症に対応できるよう、都はどのような取組をしているのか伺います。
○小原感染症対策調整担当部長 都は、新興感染症の発生時に協定締結医療機関が協定内容に基づく措置を迅速かつ的確に実施できるよう、平時から様々な支援を行っております。
具体的には、ハード面で、感染予防のための病室、病棟等の施設整備や、空気清浄機等の設備整備に係る費用を補助いたしております。
また、ソフト面では、医療従事者等を対象に、科学的知見に基づく感染症対策に関する研修動画の配信を行うほか、個人防護具の着脱訓練の機会などを提供いたしております。
さらに、平時には協定締結医療機関への感染症に関する情報の提供等に用い、有事には医療措置実施の迅速な要請等に活用できる新たなシステムの構築に着手いたしております。
○伊藤委員 新興感染症に備えて、研修などの取組をしていることを確認しました。
コロナ禍では想像がつかないほどの大きな混乱が生じたわけです。こうした混乱が再び起きることのないよう、都として引き続き対策を実施していくことを要望します。
最後に、医療圏内の病院の新規開設に関わる調整について伺います。
今から二年以上前ですが、八王子市、町田市、日野市、多摩市、稲城市の五市が含まれる南多摩医療圏内の病床不足を公募した際に、町田市に開設計画の医療機関が、実際には八王子の南部に近接し、八王子市内の医療機関への影響や連携が問題になりました。
その際には、その医療機関の診療科目や病床数、医師や看護師などスタッフの確保、また、地域に必要とされる医療提供や既存の医療施設との調整などで疑問の声が寄せられました。
都民からすれば、医療機関が増えることは歓迎すべきことですが、一方で、厳しい経営環境の中、地域医療の確保に日夜尽力していただいている関係者との調整は不可欠です。
そもそもこうした同じ医療圏内でも、市境に医療機関を開設する場合には、どのように調整を進めているのか。また、現在、全国も都内の医療機関も厳しい経営環境に置かれています。今後、地域に必要な医療機関の確保にどのように調整をしていくのか、併せて伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 医療機関が新規開設や増床を希望する場合には、当該医療機関が今後担う役割や機能について、事前に地域の医療機関、地区医師会、区市町村等で構成する二次保健医療圏ごとの地域医療構想調整会議において十分協議した上で、医療審議会に報告し、基準病床数の範囲内で公平に病床配分を決定しています。
都民が必要な入院医療を受けられるよう、病床を効率的かつ適切に活用することは重要であり、今後とも、地域医療構想調整会議において、周辺の医療機関等の状況も丁寧に聞き取り、協議した上で、病床配分を決定してまいります。
なお、現在、既存病床が十分活用されていない状況にあることから、令和七年度は病床配分を休止しております。
○伊藤委員 市境の医療機関開設の際は、引き続き丁寧に対応することを求めて、私の質問を終わります。
○浜中委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
午後六時二分休憩
午後六時三十分開議
○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○ひがし(ゆ)委員 立憲民主党、ひがしゆきです。私は看護師として、十一年間、医療の現場で多くの方の命と向き合ってまいりました。
本日は、災害時医療、救急医療、DX、看護人材、公衆衛生、そしてがん支援に至るまで、都民の命と生活を支える幅広いテーマについて質疑をさせていただきます。
また、ほかの委員から関連する質疑がございました。重複しないような形、また、現場の声を伺う中で重要と感じた項目については、改めて質問もさせていただきます。
まず最初に、災害時個別支援計画についてお伺いいたします。
災害時に最も支援が必要なのは、人工呼吸器、在宅酸素、透析、胃ろうなど、医療依存度の高い方々です。
そのため、災害時への備えは重要であり、特に在宅人工呼吸器使用者にとっては生命に直結する課題でございます。
区市町村では、都が作成した東京都在宅人工呼吸器使用者災害時支援指針に基づき、対象者の電源確保や避難支援など、災害時に必要な対策をまとめた災害時個別支援計画の作成を進めていますが、区市町村における計画の作成実績について伺います。
○小竹保健政策部長 都は、在宅人工呼吸器使用者災害時支援指針を策定し、区市町村による災害時個別支援計画の作成を働きかけており、令和六年度に作成された計画の実績は、都内で千百九十五件でございます。
○ひがし(ゆ)委員 先ほど他の委員への答弁の中でもございました、保健所のある区では大体九〇%、していない自治体では七一%作成が進んでいるという件、計画件数が増えている点については評価をいたします。
ただ、計画はつくることが目的ではございません。実際に命を守れる中身と運用が重要となります。計画の質と実効性を高めるため、都として実地訓練を含みますフォローアップ支援を強化することを要望いたします。
そこで、都が策定した指針を区市町村がより効果的に活用し、支援計画の実効性を高めていくために、都として区市町村にどのような支援を行っているのか伺います。
○小竹保健政策部長 都は、区市町村を対象に、毎年、災害時個別支援計画の進捗状況調査と個別ヒアリングを実施しております。これにより、計画の運用に当たっての課題を把握し、改善に向けた助言を行っております。
また、毎年開催する区市町村担当者向け難病セミナーにおいて、計画作成を通じた関係者間の連携強化の取組や、計画更新時における災害時を想定した訓練の実施等、好事例の紹介を行っております。
○ひがし(ゆ)委員 ご答弁ありがとうございます。
実際の災害時には、行政、医療、福祉、地域など、多機関が同時に動かなければ命を守ることはできません。
そのため、多職種、そして多機関連携の実地訓練、個別支援計画の更新、そして区市町村の地域差を埋めるための支援モデルなど、計画が卓上に終わらない運用支援を、都としてさらに強化することを要望させていただきます。
また、災害が発生すると、在宅医療は訪問する側も被災し、動けなくなるという、病院とはまた違うリスクが生じます。
そのため、地域全体で災害時に在宅医療を継続できる仕組みを用意しておくことが欠かせません。
東京都の災害リスクは年々高まっております。今こそこの分野の強化が急務であると考えます。
そこでお伺いいたします。災害時においても在宅医療が継続して提供される体制を確保することが重要と考えます。都が今年度から新たに開始をいたしました災害時在宅医療提供体制強化事業の概要について伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、令和七年度から九年度までの三年間を対象期間とする災害時在宅医療提供体制強化事業を実施しています。
具体的には、訪問診療を行う医療機関等の災害対応力強化に向けたセミナーを開催することとしております。
また、災害時における地域全体の医療提供の継続と早期復旧を目的とする地域BCPの策定など、在宅医療における災害対応体制の構築に取り組む区市町村として、葛飾区と国分寺市の二つの自治体を選定し、モデル事業を実施しております。
○ひがし(ゆ)委員 ご説明ありがとうございます。
葛飾区、そして国分寺市の二自治体を選定し、モデル事業を実施するということでありますが、本事業について令和九年度までどのように進めていくのか、具体策についてお伺いいたします。
○杉下医療改革推進担当部長 訪問診療を行う医療機関等の災害対応力強化に向けたセミナーについては、毎年度開催いたします。
また、モデル事業では、地域BCPの策定に向け、モデル自治体に支援アドバイザーを派遣し、伴走支援を実施します。
令和九年度には、モデル事業の成果を踏まえ、区市町村向けの地域BCP策定等の手順書を作成予定としております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。まずは二自治体から始めるということで確認をさせていただきました。
令和九年度まではこの二自治体のモデル事業の成果を踏まえて、手順書等を作成していく予定であるということでございますが、在宅医療の継続体制は東京都内全ての自治体で確保されていかなければいけず、そして、これは急務の課題となっております。
そのため、今後、モデル自治体で得られた知見をそのまま横展開するのではなく、各自治体の規模、そして医療資源、地理条件などに応じ、応用できる標準モデルとして整理をし、全区市町村が必ず取り組める形で広げていただくことを強く要望させていただきます。
特に、多摩地域の広域性や島しょ地域の交通制約、また在宅医療機関、訪問看護ステーションの分布など、自治体ごとに異なるハードルがあると感じております。
だからこそ、東京都には、単なる手引作成にとどまらず、各自治体が実際に運用可能な計画に仕上げていくための支援を今後さらに強化していただくよう求めさせていただきます。
次に、救急医療について、本日は病院救急車について質問をさせていただきます。
平時でも、そして災害時でも、医療はつながりが途切れた途端に命が危険にさらされます。そのつながりを守るためには、救急搬送という最終ラインの適正化が欠かせません。
東京都内の救急車の出動件数はここ数年で急速に増えています。東京消防庁によると、二〇二四年は約九十三万件超えと三年連続で過去最多を更新しているというような記事もありました。
特に、夏の猛暑による熱中症疑いの増加、高齢化による救急需要の増加、軽症者の搬送などが半数を占めるなどの要因で、救急隊の負担は確実に増大をしております。
だからこそ、救急車が本当に必要な方へ確実に届くようにするためには、転院搬送、また救急搬送の線引きをより明確にし、救急車の適正活用を呼びかけていく必要があると考えます。
救急車は、緊急性の高い傷病者を迅速に医療機関へ搬送するための限られた資源です。限られたこの医療資源を有効に活用し、都民サービスの低下につながらないようにすることが重要であると考えますが、まず、救急車を使った転院搬送が認められるのはどういう場合なのか、転院搬送の基準についてお伺いいたします。
○新倉医療政策部長 都は、救急車を使った転院搬送について、国のガイドラインに基づき実施基準を定めております。
この基準では、緊急に処置が必要である、要請元医療機関での治療が困難である、他の搬送手段が活用できないなどの場合に、医療機関は転院搬送のために救急車を要請できることとしております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
実際の現場では判断が分かれやすく、基準をどう運用していくかが課題になるというようなお話も伺っております。
救急車の本来の目的は、緊急性の高い患者の搬送であり、転院時の利用には適正な判断が求められると考えます。
緊急性が低い場合には、医療機関はどのように対応するべきと考えているのでしょうか、都の見解を伺います。
○新倉医療政策部長 都は、医療機関に対して、緊急性の低い転院搬送の場合には、医療機関が所有する病院救急車や民間の患者等搬送事業者、介護タクシーなどを活用するよう、東京消防庁と連携し周知をしております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
今ご紹介いただきました医療機関が所有する病院救急車、そして民間の患者搬送事業者、介護タクシーなどを利用するように周知をしているということでありましたが、一方で、医療機関の規模や地域によっては利用可能な選択肢に差があるということも現場の実情としては考えられます。こうした差をどのように埋めていくのかが今後の課題であると考えます。
このような中で、都は昨年度から、病院救急車購入支援事業を実施していると認識をしておりますが、事業の目的及び内容並びに実績について伺います。
○新倉医療政策部長 都は、医療機関における転院搬送手段の確保を支援するため、病院救急車等の購入に係る経費を補助する事業を令和六年度から実施しております。
救急告示医療機関が対象で、補助基準額は二千四十万三千円、補助率は三分の二となってございます。令和六年度は十五病院に補助を行っております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
病院救急車の整備支援というのは、救急車の適正利用を進める上で非常に意義のあることだと感じております。
しかし、課題は車を整備することだけではございません。都民の命を守るためには、病院救急車をどう活用していくか、そこをセットで考えることが重要です。
具体的には、各医療機関での運用ルールの標準化、運転手の確保や介護職員への研修体制の整備、また、東京消防庁との連携の強化、民間搬送事業者との役割分担の明確化、また、地域内で互いに支え合える搬送ネットワークづくりといった点が、東京全体の救急体制を底上げしていく上で、今後不可欠だと考えます。
救急車に頼らざるを得ない状況を少しでも改善をしていく、そして、必要な方に制度を届けるために、東京都として運用面まで含めた後押しをぜひお願いしたいと要望させていただきます。
次に、地域医療確保緊急支援事業について伺います。
近年、物価高騰や人件費の増加により、全国の病院の約七割が赤字というような結果の状況、本日も他議員からも質問が相次いでおります。
経営が逼迫することによって、救急、小児、産科といった地域に不可欠な医療が撤退せざるを得ない、この危機感が現場でも強まっています。こうした背景から、地域医療をどう維持していくかが、東京都として非常に重要なテーマだと考えます。
物価高騰や人件費の増加により、病院経営は厳しさを増しているといわれておりますが、こうした状況を踏まえ、都は、民間病院の経営を支援し、地域医療を確保していくため、今年度からどのような施策を講じているのか、支援額も含め、制度の概要を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都内では、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫しております。
都は今年度、緊急的かつ臨時的に入院患者一人一日当たり五百八十円の支援金を交付しております。
また、地域医療の確保に向けた取組といたしまして、高齢者の入院患者を受け入れる病院に対し、一床当たり年間約六百二十九万円の病床確保料を支払う取組に加え、小児科、産科、救急医療を担う診療科において、一診療科当たり年間一千百十四万円を支援する取組を開始しております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
地域医療を確保していくためには、現在二年に一度の診療報酬の改定の検討が行われており、医療機関の厳しい経営状況を踏まえた改定がなされるべきと考えております。
そして、都としても、国に対し必要な要望を行っていくべきと考えますが、都の見解についてお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 本来こうした課題は国が対応すべきものでございまして、都はこれまでも、診療報酬の見直しなどを国に提案要求しております。
また、診療報酬改定に向けて、先日、国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
こういった質問をしたときにいつも、こうした課題は国が対応すべき課題、また、国の動向を注視していくというようなご答弁がございます。
ただ一方で、地域医療を支える現場の経営状況は既に待ったなしの状況でございます。都民の命を守る医療体制が崩れてからでは遅い。
東京都に対しては、国に対して、引き続き強く要望していただくとともに、あわせて、国の動向を待つだけではなく、東京都としてできる範囲の支援策を継続的に検討を続けていく、そして、地域医療を守るための実効性のある対策を進めていくよう求めます。
続いて、医療DXの推進について伺わせていただきます。
地域医療を守るためには、財政的な支援だけではなく、医療機関の業務の効率化、また情報連携の強化をしていくことも重要です。
電子カルテの導入は、単にデジタル化だけではなく、医療安全、そして業務効率、地域連携に直結する重要な基盤となります。
しかし一方で、現場の規模などにより、導入が進んでいる医療機関とそうでない医療機関の格差が広がっております。
そこでお伺いいたします。医療機関による電子カルテの整備を後押しするため、医療機関への支援に加えて、関係者が一体となって取組を進めていくことが重要であると考えますが、今年度の都の取組について改めて伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、今年度からの三年間を電子カルテ導入の重点支援期間と位置づけ、導入費用の補助を拡充いたしました。
また、医療関係団体や患者等で構成する医療DX推進協議会を設置し、導入促進の方策等について検討しております。
○ひがし(ゆ)委員 ご答弁ありがとうございます。
今、先ほど補助の拡充をしたとのご答弁がございました。導入費用への補助に対する具体的な拡充内容についてもお聞かせください。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都はこれまで、電子カルテの導入を促進するため、二百床未満の病院や有床診療所に対し、導入等を支援してまいりました。
今年度からは、二百床以上の病院や無床診療所を対象に加えるとともに、小規模な医療機関の補助率を四分の三に引き上げております。
○ひがし(ゆ)委員 ご答弁ありがとうございました。
医療DXを形だけのデジタル化ではなく、確実に、そして医療安全、情報連携につながる改革にするためには、導入支援だけではなく、導入後の伴走支援が重要であると感じております。
私自身、看護師として十一年働いていく中で、紙カルテから電子カルテに移行する機会がございました。そのときの現状、現場からの意見ではございますが、やはり新しいものを導入したときには現場が混乱をします。日々の忙しい業務の中で新しいことを覚えなければいけない、そして、そのやり方が分からず混乱するといったような状況です。
そこで、東京都には以下を要望いたします。DX導入後のフォローアップ支援の強化、地域の医療機関同士の電子カルテ仕様の相互運用性の確保、そしてトラブル時に相談できる体制整備の強化、高齢の医師、また小規模医療機関への使いこなし支援の充実など、導入率だけではなく、使えているかどうかまで踏み込んだ支援を今後進めていただきたいと思います。
また、医療DXを推進するためには、今の現場だけではなく、未来の医療を担う看護師の教育段階からDXを進めることが欠かせません。
医療機関において電子カルテを効率的に活用していくためには、看護師等が電子カルテを適正に利用できることが重要です。
都は、都内で働く看護師を養成するため、都立看護専門学校を運営しており、今年度から教育用電子カルテの配備を進めているとのことでございますが、具体的な内容について伺います。
○新倉医療政策部長 都は、医療DXの推進に対応できる看護師を育成するため、都立看護専門学校の教育現場におけるDXを推進しております。
今年度は、看護師として医療機関での勤務を開始したときから電子カルテを適切に利用できるよう、全七校に教育用電子カルテを配備し、校内演習等で繰り返し使用することで、臨床現場で必要なスキルの習得を進めております。
また、教員や学生が教育用電子カルテ等のデジタル機器やシステムを効果的に利用できるよう、ICTに精通した支援員による巡回支援を行っております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。教育現場に電子カルテが導入されることは非常に大きな前進です。
一方で、現場で新人を見てきた立場から、以下の点を特に重要だと考えております。
まず、実習先の電子カルテとの連続性です。先ほど医療現場DX促進、電子カルテを導入する支援をしていくというようなお話がありましたが、教育用のカルテと実際のカルテの操作性が大きく違うと、せっかく学んだことが現場で生かし切れません。
ほかの病院から転職をしてきた方、よくいわれているのが、使い方が違って分からない、もう一回勉強し直さなければいけないというようなことでした。
こういった点を改善していくために、まずは主要な実習先の病院との仕様のすり合わせをしていただくよう求めます。
また、先ほど支援の中に入っていて安心をしていますが、教員側のDXのスキルアップというところも進めていただきたいと思います。学生だけではなく、教員がカルテの教育を十分に扱える支援が不可欠となります。教員の研修、また教育用カルテの授業モデルなどを取り組んでいただくよう求めます。
東京都の看護教育は未来の医療安全を支える非常に重要な基盤となります。教育用電子カルテを設備導入で終わらせずに、現場で即戦力になるDX教育として位置づけていただくことを強く要望いたします。
次に、看護師として働いていた頃、夜勤明けなどにもかかわらず、家まで一時間以上かかるんだというような同僚もたくさんいました。東京都内は家賃が高く、どうしても長く勤務をしていると、寮などにも入れず、家賃の補助がない場合、とても苦しい生活を送っているというような状況が現にあります。こうした状況が、離職、また転職の原因になっている実態を何度も目にしてまいりました。
看護師不足は、単なるマンパワーの問題だけではなく、医療安全の根幹に関わる問題となります。特に、若い看護師さんほど家賃負担が重く、都内の高い家賃の中で病院の近くに住むということが難しい現状があります。
病院の近くに住むことが難しい場合、災害時の際など、駆けつけなければいけない際にも時間を要してしまいます。だからこそ、住まいの支援は、看護師を守る支援だけではなく、地域の医療全体を守るものになると私は考えております。
病院では、看護師不足が顕著にあらわれておりますが、看護職員の確保に当たり、都内は家賃も高いことから、住宅支援を行うことが有効であると考えております。
都は今年度から、病院が看護職員向けの宿舎を借り上げた際の支援を開始し、そして、現場からも大変好評だと伺っておりますが、事業の概要についてお伺いいたします。
○新倉医療政策部長 都はこれまで、病院が行う宿舎の整備を支援してまいりましたが、物価高騰等の影響から建設費用や施設の継続的な維持管理等が課題となっておりました。
このため、今年度から、病院が看護職員や看護補助者向けの宿舎を借り上げた場合の補助を開始しております。具体的には、借り上げた宿舎一戸当たり月額八万二千円を上限に、病院負担額の四分の三を補助しております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。この事業は看護職員の負担軽減、そして離職防止に確実につながる大変意義のある取組だと感じております。
私自身、夜勤の連続、長い通勤時間のしんどさを知っております。現場を知っているからこそ、看護師の働く、そして暮らす環境を整えることは医療体制維持そのものだと考えておりますので、東京都として引き続き力強い後押しをしていただくようお願いしたいと思います。
次に、近年、市販薬のオーバードーズが若年層を中心に急増しております。
東京都のホームページでも、十代、二十代の若い世代を中心に市販薬ODが広がっていると報告がされております。さらに、十代の市販薬使用経験は、二〇一六年二五%から、二〇二二年には六五%と大幅に増え、SNSでも危険行為が拡散されるなど、環境も大きく変化をしています。
市販薬は本来身近で便利な医薬品である一方、手に入りやすいからこそ危険性が見えにくいというような新たな課題が生じてしまっております。
この課題について東京都の取組、都は、令和五年度から市販薬オーバードーズ対策として、薬局等に対する監視指導を行っていると認識をしておりますが、その内容について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 近年、総合感冒薬などの不適正な使用を目的とした複数購入や、用法、用量を超えた多量服用等の実態が報告されております。
このため、都は、令和五年度から保健所設置区市と連携し、繁華街にある薬局等に対する夜間一斉監視指導を実施するとともに、令和六年度からは、乱用等のおそれのある医薬品のインターネット販売の実態調査を実施しております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
今ご説明がありました薬局等に対する一斉監視指導につきまして、実施件数、また監視指導等の結果に対します課題、それに対する都の対応について、まとめて併せて質問させていただきます。
○稲見食品医薬品安全担当部長 繁華街にある薬局等に対する夜間一斉監視指導に関しては、令和五年度と令和六年度の二年間で五百五十八件の立入検査を実施いたしました。購入者が同じ薬品を他店で買っていないか、既に所持していないかなどを確認しているか等について調査を行いました。
乱用等のおそれのある医薬品のインターネット販売の実態調査は、令和六年度には、二十四のサイトから都の薬事監視員が医薬品を実際にネット上で購入し、薬剤師などが一人一包装単位を超えて購入しようとする場合は理由を確認しているか等について調査も行いました。
令和六年度の一斉監視指導では、他店舗からの医薬品の購入状況の確認等については、遵守率が八六%でありました。
また、医薬品インターネット販売の実態調査に関しましては、理由の確認なく、一人一包装単位を超えて購入できてしまうケースが、二十四サイト中、四サイト確認されました。
こうした結果も踏まえまして、引き続き監視指導を適切に実施してまいります。
○ひがし(ゆ)委員 ご説明ありがとうございます。現状の段階におきましては、購入者が同じ医薬品を他店で買っていないか、既に所持していないのかを確認、また、サイトについても、一人一包装単位を超えて購入しようとする場合は理由を確認するという、確認の状況で監視指導を行っているということを確認させていただきました。
一定の監視指導が行われているということは理解しましたが、今回の結果を伺う限り、明らかになった課題に対し、東京都がどのように改善を図っていくのかという次の一手がやや見えにくいのかなというふうに感じます。確認をされたときにも、うそをついてしまうと、それが通ってしまうのではないか、ちゃんと医療現場にも情報提供、また、危険性についても共有をしていく必要があると考えます。
特に、複数の店舗を回って購入をする、ネット販売におけるチェック不足など、現場の努力だけでは防ぎ切れない新しいタイプのリスクも顕在化していると考えます。
こうした状況に対しまして、監視指導の継続だけでは不十分であり、課題に即した具体的な改善策を講じていくことが必要であると考えます。
ネット販売業者との連携強化や確認ルールの徹底、また、他店舗購入の気づきを共有できる地域連携モデルの検討、また、若年層に届くSNS等でのオンライン啓発の強化といった、より実効性のある取組が求められるのではないでしょうか。
市販薬ODは命を落とす危険性もある行為であり、SNSの普及や購入手段の多様化により、これまでとは異なる広がり方をしております。今回の監視指導で明らかになった課題については、東京都として具体的な改善につなげていくよう、今後の取組を期待いたします。
次に、受動喫煙対策についてお伺いいたします。
令和二年の四月に改正健康増進法、また東京都受動喫煙防止条例が全面施行され、飲食店など多くの人が利用する施設の屋内については、原則禁止となりました。
全面施行から五年が経過しましたが、受動喫煙対策の進捗はどうなっているのでしょうか。また、特に飲食店での受動喫煙の減少について、取組の状況を伺います。
○小竹保健政策部長 受動喫煙対策の進捗状況につきましては、昨年度、健康推進プラン21推進会議の部会において、屋内での受動喫煙の機会は減少傾向と評価されたところでございます。
都は、これまで実施してきた事業者等への制度周知に加え、今年度は都民に対し、飲食店を選ぶ際の標識確認等について、検索連動型広告を活用した啓発を行っております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。屋内での受動喫煙が減少傾向であるということは、条例施行の成果として評価をしたいと思います。
ただ一方で、飲食店を利用されている方からは、分煙を続けている店舗が想像よりも多い、標識の見方が分からないというお客さんがいるといった声も聞かれます。
制度から五年がたっております。ルールをつくった段階から、どう実効性を高めるかへの段階に移行すべき時期に来ていると考えます。少し時間が迫ってきておりますので、この点については意見を述べさせていただきます。
特に子供連れの家族が安心して店を選べるよう、標識の見える化をさらに進めること、また事業者、都民双方に向けた選ぶための情報提供を強化するよう、こうした行動につながる啓発について強化するように要望させていただきます。
最後に、若年がんの在宅療養支援事業についてお伺いをさせていただきます。
AYA世代でがんを経験する方、これは十五歳から三十九歳になりますが、全国で約二万人いるといわれております。がんのショックだけではなく、仕事、将来計画、子育て、恋愛、結婚など、人生の大きなステージと重なる年代だからこそ、精神的負担も社会的な影響も非常に大きいといわれております。
看護師として、二十代、三十代でがんを診断された患者さんの不安に寄り添った経験がありますが、在宅医療を使いたい、在宅で過ごしたいというようなお話の中でも、保険が使えないので、在宅での生活は諦めますというような声を現に受けました。
特に訪問介護や福祉用具、家事支援など、全て実費になるという現実、患者や家族にとって大きな負担となります。だからこそ、若年がん患者の在宅療養への支援は、医療と生活の両方を助ける非常に重要な施策だと考えます。
そこでお伺いいたします。若年がん患者が在宅療養へ移行する場合、介護保険制度の対象とならないため、経済的な負担となっておりますが、これらの負担を軽減するための支援が必要と考えます。都の取組状況について伺わせていただきます。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、令和六年度から、在宅療養に関わる自費負担に対する支援として、若年がん患者在宅療養支援事業を実施しています。
本事業では、介護保険制度の対象とならない四十歳未満のがん患者に対し、訪問介護の利用や福祉用具の貸与、購入費等の費用を助成する区市町村を包括補助により支援しております。
○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。令和六年度から若年がん患者在宅療養支援事業を実施しているということを確認させていただきました。
若年がん患者在宅療養支援事業を実施している区市町村は現状幾つあるのでしょうか。また、より多くの区市町村に取り組んでもらうことにより、より多くの患者に事業を知ってもらうことも重要であると考えますが、併せて都の取組状況を伺わせてください。
○杉下医療改革推進担当部長 包括補助を活用して、在宅療養支援に取り組む自治体は、令和六年度は七自治体、令和七年度は十三自治体となります。
今後、多くの区市町村で取組が進むよう、様々な機会を捉えて先行自治体の取組を広く横展開するなど、事業の活用を働きかけてまいります。
また、東京都がんポータルサイトやがん相談支援センターを通じた広報により、患者や家族に対する事業の認知度向上に努めております。
○ひがし(ゆ)委員 自治体数が増えたことは大きな前進であると感じておりますが、まだ全ての自治体で使用できるというような状況になっていないということが確認できました。
若年がんはどの地域でも起こり得る病気であり、居住地によって支援に差が出てはいけません。先行自治体の事例共有を進めていただきつつ、区市町村間の格差が生まれないよう、さらなる働きかけをお願いしたいと思います。
また、AYA世代のがん患者は進行が早く、病状の悪化に伴い、サービス利用の補助申請を行う余裕がない場合もあるのではないでしょうか。
がん患者が区市町村に対して補助を申請できる期間については、ある程度柔軟に設定されるべきと考えます。どの程度遡って申請が可能なのでしょうか。
また、区市町村における対応について、都は把握しているのでしょうか。把握している場合、補助申請の期間がどの程度なのか、把握した状況についてお伺いさせてください。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、東京都がんポータルサイトに若年がん患者の在宅サービス等の費用を助成する区市町村の一覧を掲載しています。
サービス利用に対する補助申請の受付期間については、各区市町村のホームページで確認可能となっており、区市町村によって違いはございますが、サービス利用日から一年以内、もしくは二年以内が多くなっております。
○ひがし(ゆ)委員 ご説明ありがとうございます。
若年がんは進行が早く、手続に余裕がない場合もあります。また、家族も混乱をしてしまっている、その際には柔軟な対応というのが大変重要であります。
また、制度を知るタイミング、病気の変化の早さによっては、本当は使えたのに情報が届かなかった、使えなかったというようなケースも起こり得ます。
私自身も実際に患者様と対応している際、自分の自治体ではこの制度が使えなくて、在宅に戻るのをちゅうちょされていた患者さんが実際にいらっしゃいました。こういった状況を踏まえて、まだ制度を導入していない自治体には、改めて取組を強化していただくよう、都からも働きかけをお願いいたします。
またさらに、病院との連携も重要となってまいりますので、病院の退院支援の場所でもそのことがしっかりと伝わるように、現場間への情報共有の徹底ということもしていただくよう求めまして、私からの質問は終わらせていただきます。
○かまた委員 私からも初めに、AYA世代のがん患者についてお伺いをいたします。
AYA世代のがん患者の治療に伴う困難や悩みは、先ほど話がありましたように、患者によって様々であります。
そのため、一人一人に応じたきめ細かな支援が必要でありますし、最初の支援窓口となる相談支援体制の充実が必要不可欠であります。
そこで、適切な相談支援を行うためには、相談員の質の向上に取り組む必要があると考えますけれども、都の取組についてお伺いをいたします。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、AYA世代がん患者の相談支援や普及啓発の充実に向け、東京都小児・AYA世代がん診療連携協議会に相談情報部会を設置しています。
この部会では、相談支援について、AYA世代がん患者や家族の相談に的確に対応できるよう、事例検討等を実施し、相談支援の質の向上を図っています。
また、AYA世代がん相談情報センターを二か所設置して、がん診療連携拠点病院等に従事する相談員同士が連携できる機会を提供するなど、AYA世代がん患者やその家族のライフステージに応じた相談支援の充実に取り組んでおります。
○かまた委員 相談体制の充実とともに、情報発信も、先ほどありましたけれども、とても重要な支援の一つだと思います。
実際、既に相談の場においても、患者さんに必要な情報は伝えてくださっているとは思いますけれども、AYA世代がん患者にとりまして必要な情報を患者さんにはどのようにして伝えているのか、都の取組についてお伺いをいたします。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、東京都小児・AYA世代がん診療連携協議会の相談情報部会において、患者、家族に向けて、安心して治療に専念し、より充実した生活を送ることができるよう、リーフレットを作成しています。
リーフレットには、医療費の公費負担制度や各種手当に関すること、入院中から考える保育、教育、就労などについて記載しており、がん診療連携拠点病院等に設置されているがん相談支援センターにおいて、相談内容に応じて配布しています。
昨年度は、リーフレットの見直しを行い、最新の内容に改定しました。
今年度は、東京都がんポータルサイトにも掲載しており、引き続きAYA世代がん患者への情報提供に努めてまいります。
○かまた委員 私も都のリーフレットを拝見しましたけれども、本当に内容が充実をしておりました。
これがお一人お一人の下に届けば、大事な支援になるなというふうに思いますので、ぜひそういう必要な方に届くように対応をよろしくお願いいたします。
また、当事者にならないと分からない悩みとか不安もまだまだあるんじゃないかなというふうに思いますので、相談員さんからの情報も生かしながら、引き続きのご対応をよろしくお願いいたします。
続きまして、HPVワクチンについて質問をいたします。
都は、令和六年度から男性接種補助事業を開始しておりますけれども、事業の実績と今年度補助を活用している区市町村は幾つあるのかお伺いをいたします。
○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務 HPVワクチン男性接種補助事業の実績ですが、令和六年度は、都内三十三自治体がこの補助事業を活用しております。令和七年度は、都内四十二自治体がこの補助事業を活用しております。
○かまた委員 今年度は昨年度よりも多い四十二の自治体が補助を活用しているとのことですけれども、事業を進めていくに当たっては、接種対象者がワクチンの効果などを十分に理解して、また、接種を検討していただける環境を整えていくことが重要になると考えますけれども、見解を伺います。
○西塚感染症対策調整担当部長健康安全研究センター健康情報解析調整担当部長兼務 HPVワクチンの男性への接種については、希望する方がワクチンの効果と副反応のリスクを理解した上で、安心して接種を受けることが重要でございます。
このため、都はホームページや、HPVワクチンの特設ポータルサイトにおいて、ワクチンの有効性、安全性などに加え、接種に関する相談窓口の情報や区市町村の事業実施状況を取りまとめて掲載するなど、対象者とその家族に対し、広く周知しております。
あわせて、本事業の趣旨について、実施主体である区市町村に対し、様々な機会を捉え、丁寧に説明することで、補助の活用を促してまいります。
○かまた委員 今、答弁にもありましたように、ワクチン接種につきましては、効果とリスクの正しい情報を得た上で、接種をするのかしないのかを自由に選択できる環境を構築することが重要ですので、ぜひ引き続きの情報周知をお願いいたします。
続きまして、アピアランスケア支援事業についてお伺いをいたします。
都議会公明党はこれまで、がん以外の病気等を原因とする外見の変化や、片目失明者への義眼、そしてエピテーゼについても、都のアピアランスケア支援事業の対象としていくべきと訴えてまいりました。
そして、昨年の第三回定例会の代表質問において、都の答弁では、区市町村に調査を実施しているとのことでしたけれども、その調査結果を受けて、どのように事業内容を変更したのかお伺いをいたします。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、令和五年度から、がん患者へのウイッグや人工乳房等の購入費用の助成に取り組む区市町村を包括補助により支援しています。
昨年度、アピアランスケアの実態を把握するため、区市町村への調査を実施した結果、がん以外の病気や事故等で身体の一部を失った方への支援や、目や指などの補整用人工物であるエピテーゼへの支援を求める意見がございました。
また、がん診療連携拠点病院へのヒアリングにより、新たに補助対象とすべき疾病の範囲や対象とすべき補整具等について把握を行いました。
これら調査結果等を踏まえ、今年度から、がん以外の疾病や外傷によるもの等を新たに補助対象としたほか、補助対象品目にエピテーゼや頭皮冷却用キャップ等を追加しております。
○かまた委員 今年度から、がん以外の病気の方を新たに対象としてくださり、対象品目につきましても、エピテーゼ等も追加したとのことで、この点については都民の皆さんからも本当に多くの要望をいただいていましたので、高く評価をいたします。
そこで、今年度、都の事業内容の変更を受けて、どの程度の自治体が対象者や対象品目を拡大したのか、その状況についてお伺いをいたします。
○杉下医療改革推進担当部長 アピアランスケア支援に取り組む自治体の数は、令和五年度は二十七自治体でしたが、令和六年度は四十二自治体となり、令和七年度は四十六自治体まで拡大しています。
そのうち、今年度、がん以外の疾病の方を補助対象としたのは九自治体であり、補助対象品目の追加を行ったのは十自治体となっております。
○かまた委員 補助対象とかの拡大につきましては今年度からということで、まだまだこれからだなという実感がありますけれども、私のところに届いている要望の感触ですと、さらに自治体が広がった方がいいなというふうに思っておりますので、ぜひ引き続き区市町村への広報をよろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。都議会公明党は、東京型ドクターヘリに加えまして、全国的に展開をされているドクターヘリの導入を訴えてまいりました。そして、現在は、東京型ドクターヘリと連携をしたドクターヘリが導入をされております。
ドクターヘリ運航事業につきましては、運航事業者における整備士不足を理由とした運航休止が生じている一方、運航開始以降、これまで着実に実績を積み、重症、重篤な患者を迅速に搬送できる体制を確保することで、都の救急医療体制において役割を果たしてきており、この事業を継続していくことが重要であります。
今後も、ドクターヘリを効果的に活用するためには、患者を救急車からヘリコプターに引き継ぐランデブーポイントの確保も重要でありますけれども、ランデブーポイントの確保のための取組についてお伺いをいたします。
○新倉医療政策部長 ランデブーポイントは、平たんな広い場所で周囲の建物等から一定の距離があり、ドクターヘリの離着陸の動線上に高圧電線等の障害物がないことなどの条件を満たす必要がございます。
ランデブーポイントの登録に当たりましては、条件を満たす候補地を選定し、地権者及び施設管理者との交渉を行った後、運航会社等における詳細な現地調査を実施した上で、使用に関する協定を締結しております。
また、使用開始に当たりましては、事業への理解や協力が得られるよう、近隣住民や施設利用者等への説明を実施しております。
こうした取組によりまして、現在百九十六か所のランデブーポイントを確保しております。
○かまた委員 ドクターヘリのランデブーポイントの使用開始に当たりましては、近隣住民や施設利用者等への説明も実施しているとのことで、本当にありがたく思います。
しかしながら、自治体や地域ごとに偏在が見られることや、土日とか連休等に利用できない場合があることなど課題もあると伺っております。
そこで、改善に向けた取組についてお伺いをいたします。
○新倉医療政策部長 ドクターヘリを効果的に運用するためには、地域ごとの登録状況などを踏まえつつ、幅広く新たなランデブーポイントの確保を進めていくことが重要でございます。
そのため、ランデブーポイントの少ない地域を中心に、地元自治体や消防機関と連携し、新たな候補地の掘り起こしを進めております。
また、土日や連休等にもランデブーポイントが使用できるよう、地権者や施設管理者に対しまして、ドクターヘリの出動件数やランデブーポイントの利用状況の報告を行いながら、さらなる協力に向け、働きかけてまいります。
○かまた委員 簡単ではない取組だと思いますけれども、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、災害時の歯科健診について質問をさせていただきます。
近年、災害発生後に避難所での生活が長期化すると、口腔内の細菌が増殖し、誤嚥性肺炎を起こすリスクが高まり、最悪の場合は災害関連死などにつながるおそれがあるということが懸念をされるようになっております。
そこで、災害時における口腔ケアの重要性について、都の認識を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 被災された方が、避難生活において定期的な口腔ケアが困難となった場合には、口腔衛生状態の悪化を招きやすくなることから、誤嚥性肺炎などの呼吸器疾患を発症するおそれがございます。
また、発災直後の食生活は、菓子パンやカップ麺など炭水化物や脂肪を多く含む栄養バランスの偏った食事になりがちであり、虫歯や歯周病の発生、悪化なども懸念されます。
このため、都と区市町村が歯科医師会等と連携し、発災後早期から避難所等において、口腔ケアを含めた歯科保健医療活動を行うことが重要であると認識しております。
○かまた委員 今ご答弁をいただきましたように、発災時に避難所で迅速に歯科保健医療活動を行うためには、区市町村による事前の体制整備が重要と考えます。
そこで、今年度新たに開始をした災害時歯科保健医療対策体制強化事業を含め、災害時の歯科保健医療対策に関する都の取組についてお伺いをいたします。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、昨年三月に改定いたしました東京都歯科保健推進計画におきまして、新たに健康危機に対応した歯科保健医療対策の推進を重点事項に位置づけ、区市町村における災害時歯科保健医療活動マニュアルの整備を指標に設定しております。
本計画を推進するため、昨年度改定した災害時歯科保健医療活動ガイドラインでは、口腔衛生用品の備蓄や地区歯科医師会等との協議の場を設定することなど、平時から区市町村が取り組むべき内容を記載しております。
今年度は、区市町村における体制強化のため、災害時における歯科保健医療体制の整備に関して、中心的役割を担う職員の養成や、マニュアル策定に必要な知識等の提供を目的といたしまして、研修会を実施する予定でございます。
○かまた委員 都の災害時における歯科保健医療対策の取組について理解をいたしました。
災害時の歯科保健医療活動においては、東京都歯科医師会が担う役割がとても重要であります。今後、東京都歯科医師会ともより一層連携をしていただきまして、災害時の歯科保健医療対策を推進していくことを改めて要望いたします。
最後に、助産所の質問に入らせていただきます。
妊婦の中には、病院やクリニックではなくて、家庭的な雰囲気の中で出産できる助産所を希望する方もいます。
一方で、産前産後ケアのニーズの高まりを受けて、助産所数は増加をしているものの、分娩を取り扱う助産所は減少傾向にあります。
こうした中、都は、分娩を取り扱う助産所の開設に向けた支援として、助産所と嘱託医療機関等との連携支援事業を実施していますが、事業の概要についてお伺いをいたします。
○新倉医療政策部長 都は、分娩を取り扱う助産所の開設を希望する助産師を対象に、嘱託医療機関等の確保や必要な書類や手続などに係る相談窓口を都内二か所に設置いたしまして、来所やオンライン、電話で対応しております。
また、助産所と嘱託医療機関等との連携を促進するため、両者が参加するオンラインによる連絡会を開催し、情報共有や意見交換を実施しております。
○かまた委員 本事業が嘱託医療機関と助産師の橋渡し役として効果を発揮するよう引き続き支援をよろしくお願いいたします。
また、助産所は小規模事業者のため経営基盤が脆弱な事業者が多く、安全・安心な分娩に必要な機器等の設備維持が大きな負担となっております。
都は、助産所への設備整備について、東京都助産所設備整備費補助事業を実施しておりますが、事業の概要についてお伺いをいたします。
○新倉医療政策部長 都は、助産所における安全・安心な分娩を支援するため、分娩を取り扱う助産所に対して、医療機器や情報通信機器等の設備整備費を補助しております。
事業を開始した令和五年度と六年度で合計二十二施設が補助を活用し、分娩監視装置や超音波画像診断装置など分娩に必要な医療機器、また、画像を用いて嘱託医師等に相談するための情報通信機器を整備しております。
○かまた委員 私の知人にも、助産所で出産をした方がおりますけれども、家族的で本当によかったという声をいただいております。
今後もこの家庭的な温かさの中で出産を希望する方が安心して出産できるように、引き続き安全な分娩体制の構築に向けた支援をよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。
○原委員 日本共産党の原のり子です。私は、三つのテーマについて質疑を行います。
まず最初に、補正予算等で緊急に支援が必要だと思われる課題について伺います。
十一月七日の知事会見において、補正予算の編成を指示したという話がありました。保健医療局ではどういう検討をしているのか伺います。
○吉原企画部長DX推進担当部長兼務 現在検討中でございます。
○原委員 知事の記者会見では、言葉として医療に関してはなかったので、心配していましたが、検討中とのことです。
第三回定例会では補正は組みませんでしたけれども、これまでの物価高騰対策については三か月間延長するとしました。
医療機関等や薬局への支援として実施をしている内容と三か月間の経費を改めて確認します。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 医療機関等や薬局を対象として実施する物価高騰緊急対策は、食材費及び光熱費の高騰に対する支援金を支給するものでございます。
本事業は、本年九月末までを支援期間としておりましたが、同様の内容で、既定の予算において十二月末まで延長しております。
○原委員 申請期間がそれぞれの医療機関で異なりますが、これまで申請してこなかった医療機関なども申請することができ、四月から十二月分が対象になるということだと聞いています。
物価高騰は深刻になっていることから、まだ申請していない医療機関等が漏れなく支援を活用できるよう、改めて十分な周知をお願いします。
ただ、問題は十二月まででは不十分だということです。補正予算について検討中とのことでしたが、医療機関等からは、この物価高騰対策が十二月末で終了するのは困ると声が寄せられています。
継続、また拡充することを求めますが、いかがですか。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 医療機関等や薬局の物価高騰の影響が続いている状況を踏まえ、現在検討中でございます。
○原委員 物価高騰の影響が続いている状況を踏まえて検討をされているということです。都として継続、拡充を求めておきたいと思います。
同時に、補正予算にとどまらず、来年度の当初予算の中に位置づけるべきであることを強く求めたいと思います。
では、この物価高騰対策、光熱費や食材費などの対策の継続が行われればそれで十分かといえば、そうとはいえません。
現在実施をされている地域医療に関する調査分析について伺います。
この調査分析は、コロナ禍以降の患者数の減少や物価高騰などによる経営状況の変化などを把握、分析し、国への提案要求や医療施策の検討に活用すると述べられてきました。
十一月十二日に、地域医療に関する調査(経営状況に関する調査)中間報告が出され、国に対し、診療報酬改定等に関する緊急提言が提出をされましたけれども、それぞれの内容を改めて伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都が行っている調査の中間報告において、都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなりました。
これを踏まえ、診療報酬の大幅な引上げなどを求める、国への緊急提言を実施したところでございます。
○原委員 この中間報告は、都内の病院の運営の厳しさを都の責任で明らかにしたもので、重要です。
また、提言の内容も、今の状況を放置すれば、病院の縮小、撤退や一層の人材不足につながり、結果として都民が安心して医療を受けられる体制が損なわれるおそれがありますと指摘をし、診療報酬は少なくとも約一〇%の本体部分の引上げが必要だとして、大幅な引上げを求めるとともに、物価や賃金の上昇を速やかに診療報酬に反映させる仕組みを導入することや、また、診療報酬改定のタイミングを待たず、機動的な財政支援を行うことを求めるという大変重要なものだと思います。
その上で、では、東京都はどのような支援をするのかということが問われています。調査分析は医療施策の検討に活用するとありますが、どのように活用していくのか伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 先日、国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視するとともに、都の医療政策の検討を進めてまいります。
○原委員 今後の医療政策を検討していく際に活用していくということだと思います。
先ほどご答弁にあったように、中間報告では、都内の病院の七割が医業赤字に陥っているということです。そして、民間病院、公的病院、公立病院のいずれも深刻であるということが明らかになっています。
この調査結果を踏まえれば、現在実施をしている民間病院への支援の継続が必要だと考えますが、いかがですか。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 本来、医療機関の経営に関する課題は国が対応すべきものでございますが、現下の状況を踏まえ、都は今年度、民間病院を対象に、緊急的かつ臨時的に支援金を交付しております。
先日、診療報酬改定などに関する国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。
○原委員 継続と同時に拡充も必要です。
都の調査の中間報告では次のように書かれていますが、百床当たりの平均で、医業利益はマイナス一億三千八百万円、経常利益でもマイナス七千五百万円です。
一方、都の入院患者一人一日当たり五百八十円の補助金だと、病床百床で、病床利用率が九〇%でも、年間一千九百万円の支援なんですね。
もちろん国の責任が大きいですし、東京都はほかの補助も行っていますけれども、医療現場では、入院患者一人一日当たり五百八十円の支援をさらに拡充してほしいと切実な声が寄せられています。
対応すべきと考えますが、いかがですか。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 先日、診療報酬改定などに関する国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。
○原委員 いずれも国の動向を注視という答弁ですけれども、診療報酬がどうなるかの見通しは立っていない上、政府は医療費四兆円の削減を進めようとしています。その下で支援をやめるということはあり得ませんし、拡充こそ必要だと思います。
国への提言では、地域医療の確保のため、診療報酬改定のタイミングを待たず、機動的な財政支援を行うことと述べています。
それだけ対策が急がれる事態だという認識を東京都は持っているというわけですから、補正予算での支援の充実も含めて、対策を検討することが必要だと思います。この点について見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 医療機関の経営に関する課題は、本来国が対応すべきものでございます。
都は先日、診療報酬の大幅な引上げなどに関する国への緊急提言を実施したところであり、引き続き、国の動向を注視してまいります。
○原委員 今年度、民間病院に対して緊急な支援が必要だと判断をされたわけです。そして、その後も状況は変わっていない、むしろ本当に赤字の状況も大変だと、病院の方でも指摘をされている。中間報告でもはっきりと出ているわけです。
診療報酬改定を待たずに機動的な対応が必要だと国に求めている、そういう状況ですから、やはり東京都としても必要な対応をすべきだと私は改めて強調をしておきたいと思うんです。
医療関係者の方々にお話を伺いますと、五百八十円の支援があって本当に助かった、これがなければ成り立たない、しかし、これがあっても赤字であることには変わりがなく、何とか倍の金額にしてもらえないかなどの声が次々と寄せられます。それだけ本当に深刻な状況だということです。拡充を強く求めておきたいと思います。
あわせて、この調査結果を見ますと、先ほども触れましたけれども、公立病院の運営も大変厳しい状況になっています。緊急に補助の拡充が必要と考えますが、対応について伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、市町村公立病院の安定的な運営を支援するため、提供する医療の内容や病床数等に応じて運営費を補助しております。
また、今年度開始した高齢者用の病床確保や、小児科、産科等を担う病院への支援について、公立病院も対象としております。
○原委員 ご答弁にあった補助についても、もちろん私も認識をしています。大事だと思います。しかし、それでは足りないということが中間報告に示されているのではないですか。
とりわけ都内の市町村が運営する公立病院について、市長会からも最重点要望として、持続可能な公立病院運営に対する支援が求められています。このように書かれています。
二次医療を担う中核医療の役割を果たしている公立病院は、物価高騰や人件費増加により、極めて厳しい経営状況に直面するとともに、地域を支える医療従事者の確保が困難な状況となっている。有事の際における対応も含め、持続可能な医療提供体制を維持していくため、各種補助制度の拡充などの財政支援や医療従事者の確保等に向けた方策を講じられたい。
この要望が出ているわけですけれども、この市長会要望にはどう応える考えですか。見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 今回都が行っている調査では、公立病院も含めた都内病院の経営状況を調査してございます。
その中間報告では、都内病院の約七割が赤字となるなど、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが改めて浮き彫りとなっております。
本来こうした医療機関の経営に関する課題は国が対応すべきものでございまして、都は国への緊急提言を実施したところでございます。
○原委員 市長会要望では、各種補助制度の拡充などの財政支援ということも具体的に示されているわけです。私は、ぜひこれを真剣に受け止めて検討をしていただきたいということを求めておきます。
多摩地域では、二十三区に比べて医療機関が少なく、都立病院も少ない中で、市町村による公立病院が住民を支えています。昨年度は多摩地域の全ての公立病院が赤字の見込みです。公立病院への支援を都としても進めるべきだと思います。
小平市にある公立昭和病院は、救命救急センター、地域がん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療センター、地域災害拠点中核病院など、北多摩の地域で重要な役割を担っています。
しかし、昭和病院企業団議会の昨年の第二回定例会において、二〇二三年度は二億四千万円余の赤字となったということが議論になっています。
企業長は、光熱水道費等の物価高騰の影響等による医業費用の増加、さらに新型コロナウイルス感染症を対象とする補助金等が全てなくなったことに触れて、赤字となったと報告をされています。
また、担当職員の答弁では、民間病院と公立病院の一番大きな違いは、やはり不採算医療、政策医療を担っていることだと思います、救急、小児、周産期に関しましては、需要があってもなくても、その受け入れる器を用意しておくということで、人件費、設備整備費をはじめ、大変な費用がかかりますと述べています。
そして、当然、十年前に比べて、医療に係るお金、材料費がこれだけ上がっているということは、政策医療に係るお金も、費用も大変上がってきているということで、企業団を構成する各市から十五億円をもらってはいるが、不採算医療を賄うのには十分だとはいいづらい状況ですと述べられています。
これは、一昨年度の決算の議論のときの話で、昨年度は十億円を超える赤字となる見込みになっています。さらに厳しい状況になっています。
現在、小金井市、小平市、東村山市、東久留米市、清瀬市、東大和市、西東京市で構成し、不採算医療に係るお金を分担して出しているわけですけれども、市の財政力からすると非常に負担が重く、金額を増やすということは簡単なことではありません。
こういうところにこそ、都の支援が必要ではないでしょうか。中間報告を踏まえて、早急に対策を取ることを強く求めておきたいと思います。
このテーマの最後に、補正予算に盛り込むべきこととして、コロナ感染症についても伺いたいと思います。
昨年度の傾向を見ても、コロナが冬場にまた増える可能性が予測できます。
補正予算には、その対策として、福祉施設での検査キットの配布、希望する福祉施設職員のワクチン接種への支援、治療薬の負担軽減などを盛り込むべきと考えますが、いかがですか。
○内藤感染症対策部長 検査や治療薬などの新型コロナへの対応は、国の方針等を踏まえ、令和六年四月から通常の体制に移行しております。
都は、新型コロナの感染状況に応じ、専門家のご意見をいただきながら、場面に応じたマスク着用、手洗い、換気等の基本的な感染防止対策について、適時適切に注意喚起を行ってまいります。
○原委員 コロナは五類で、インフルエンザなどと同じ取扱いになっています。しかし、インフルエンザのように、使いやすい治療薬はまだなく、治療薬は高額です。
さらに、コロナ罹患をきっかけとして亡くなった方も多くいらっしゃいます。後遺症についても未解明であり、できるだけ感染しないことが望ましく、とりわけ重症化リスクの高い方たちの命を守る対策は不可欠だと思います。
そう考えたときに、先ほど述べた補正予算に盛り込むことを求めた内容は、必要最低限のものであると思います。
冒頭の質問で、補正予算については検討中ということだったのに、コロナについては実質的にやらないということで答弁が決まっているということについても、私は疑問を感じます。これについては再考することを強く求めて、次の質問に移ります。
次に、コロナ後遺症対策について伺います。
今年度、新型コロナ後遺症の症例分析を行うということになっていますが、改めて、コロナ後遺症症例分析の目的、進捗状況を伺います。また、委託にした理由を伺います。
○宮田感染症対策調整担当部長 コロナの後遺症の症例分析は、治療内容や症状の改善状況等を把握し、医療従事者や都民等への情報提供等に活用することを目的としております。
データの件数が九百件程度あることから、委託実施としており、令和七年九月末に契約締結しております。
○原委員 症例分析はこれまで二度行われていますが、そのときは委託しないで実施していました。今回は、今ご答弁にあったように、データ件数が多いことから、委託としたとのことです。
前回の調査での対象は、コロナ後遺症相談窓口から外来受診につながった症例など、都立病院の外来を受診した症例のうち、陽性判明日が二〇二二年一月一日以降、オミクロン株ですね、としていました。
今回はどういう範囲を対象としているのか伺います。
○宮田感染症対策調整担当部長 今回の調査対象は、令和三年度から令和六年度に都立病院の外来をコロナ後遺症が疑われる患者として受診した症例でございます。
○原委員 症例分析の一回目は、二〇二一年五月十日から二〇二二年一月二十八日までで二百三十例でした。そして、二回目は、二〇二二年一月一日以降に陽性が判明して、二〇二二年七月二十日までに受診した症例百十九例ということですから、今回の症例分析は、二〇二一年度から二〇二四年度ということで、期間が今まででは一番長くなります。そういう意味では、かなり重要な分析になるのではないかと思っています。
確認したいのですけれども、都立病院に後遺症相談窓口が設置されていた期間はいつになりますか。教えてください。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院のコロナ後遺症相談窓口は、令和三年三月から四月までの間に順次開設され、令和六年三月二十九日まで、約三年間対応していたところでございます。
○原委員 つまり相談窓口のある時期とない時期を含んでいるんですね、今回は。ですので、相談窓口経由で外来受診となった場合と、そうではない場合とあるわけです。その違いなども、どういう違いがあるのかなども分析をしてもらえたらいいのではないかと私は考えます。ぜひ検討していただきたいと思います。
また、これまでの症例分析は東京iCDC後遺症タスクフォースにおいて分析が行われてきましたが、今回は委託になっているわけです。
それで、これも一点確認したいんですけれども、このタスクフォースの先生方の意見を反映させるためにどのように取り組むのか、その点について教えてください。
○宮田感染症対策調整担当部長 本調査につきましても、東京iCDCの先生方からのご助言をいただきながら、分析を進めていく予定となってございます。
○原委員 仕様書の方にも、事業者がタスクフォース会議等へ出席することなどについても書かれていたので、ぜひ先生方の意見を十分に聞いて、取り組んでいただきたいということを強く求めておきたいと思います。
子供の後遺症についても伺いたいんですけれども、九月三十日に、患者家族会の度重なる要請を受けて、文部科学省は、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状に悩む児童生徒への配慮についてと題する通知を都道府県や学校関係者に発出しました。
長期間学校を休むことへの欠席の扱いの配慮など、学校ごとにまちまちの対応にならないように、こういうものも出されたのだと思いますし、それだけ子供の後遺症も切実な問題になっているということが明らかになりました。
私は、今回の症例分析において、子供の分析も重要になっているのではないかと思うんです。延べ九百件の症例のうち、子供の割合はどのぐらいでしょうか。また、どういう経緯で都立病院の外来につながっているのか伺います。
○宮田感染症対策調整担当部長 調査対象としている延べ約九百件のデータのうち、十八歳までの方の割合は約一割でございます。
また、都立病院の外来を受診した経緯は、他の病院や診療所からの紹介等によるものでございます。
○原委員 九百件のうち一割は子供だということでした。
成長期の子供たちが、コロナ後遺症で学校に行けなくなったり、無理して行って症状を悪化させているという、そういう状況をお伺いして本当に胸が痛みます。
今回の分析の考え方には、仕様書を見ますと、理解促進とコロナ後遺症の診療の推進に寄与するということが書かれています。ぜひ詳しい分析を行って、今後につながるようにしていただきたいとお願いをしておきたいと思います。
それで、これまでの二回の調査で、コロナ後遺症の大きな特徴は倦怠感が強いということなどは既に明らかになっています。大きな特徴などは明らかになっています。
そこで、今回の調査では、受診をした後、どのような診断になったのかということも把握することが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○宮田感染症対策調整担当部長 今回の症例分析は、治療内容や症状の改善状況等を把握することを目的としております。
なお、WHOによりますと、コロナ後遺症とは、新型コロナに罹患した人に見られ、他の疾患による症状として説明がつかないものでございます。
○原委員 つまり今回の分析の対象は、他の疾患による症状として説明がつかないものというご答弁だと思うんですけれども、九百件のうち、最初は後遺症疑いで受診したけれど、他の疾患だと診断されているケースもあると思いますので、それらは外して分析をするということなのだと受け止めました。
でも、九百件のうち、後遺症とそれ以外というもので区別をすることができるわけですから、まず、数字としては把握できるということだと思います。これは明らかにしてほしいと思います。
私は、後遺症疑いで受診した方たちが、どのぐらいの割合で他の疾患だと診断をされているのか、これを把握すると同時に、それがどういう疾患だったのかということを明らかにすることが大事なのではないかと思います。
例えば、コロナ後遺症の疑いで受診をして、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群ともいわれていますが、この筋痛性脳脊髄炎と診断を受けるケースもあります。診断がつくと分析対象から外れるというのが基本的な考えだということですけれども、一方で、コロナ罹患を機に筋痛性脳脊髄炎を発症する可能性についての研究が今進められています。
ですので、分析対象から外してしまうと、コロナに感染したことが原因で重い症状に苦しんでいる人を外してしまうことになる可能性があるのではないかと思います。
ですから、受診した後、どのような診断になったかということを把握することは、コロナの後遺症治療を前進させていく上で、とても重要ではないかと私は考えます。
そこで、一点確認をさせてください。ぜひタスクフォースの先生方のご意見も聞いて、この分析の仕方についても検討をしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○宮田感染症対策調整担当部長 今回の症例分析におきましては、コロナ後遺症が疑われる患者を対象に治療内容や症状の改善等を把握することを目的として進めてまいりたいと思います。
○原委員 でも、先ほどの答弁では、タスクフォースの先生方の意見を反映させていくということで、取り組まれることは取り組まれるわけですよね。
そうしましたら、症例分析をして、様々な意見を聞きながら進めていくわけですから、どのようにしていくことが分析としていいかということについては、タスクフォースの先生方の意見を聞くということは、やられるということではないんですか。ちょっと確認させてください。
○宮田感染症対策調整担当部長 今回の症例分析につきましては、治療内容や症状の改善等を把握するという目的を踏まえまして、東京iCDCの先生方の助言をいただきながら進めてまいりたいと思います。
○原委員 この場では、ぜひ先生方の専門的な立場からの意見を十分に聞いていただいて、よりよい分析がされるようにお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
そして、先ほど筋痛性脳脊髄炎の診断を受けるケースについて話をしましたけれども、このことについてちょっと一言発言をしておきたいんですけれども、筋痛性脳脊髄炎と診断を受けて、寝たきりのような状態になってしまった方が、指定医の診断では障害一、二級相当だったにもかかわらず、手帳の判定ではより軽くなってしまう、そういうケースが出ているという、そういう声が寄せられました。そのため、適切な医療を継続的に受けられない状況に追い込まれている方もいらっしゃいます。
なぜこういうことが起きているのかは福祉局の範疇になりますので、また今後、別途聞いていきたいと思いますけれども、重要なのは、コロナ後遺症は治療法が確立しておらず、様々な不安に関して相談できる体制は後退させてはいけないということだと私は思います。
都立病院での相談窓口は廃止されてしまいましたけれども、改めて、都としてコロナ後遺症相談窓口を設置すべきではないですか。見解を伺います。
○宮田感染症対策調整担当部長 都では、後遺症に悩む方が身近な地域で受診できるよう、後遺症に対応する五百以上の医療機関の公表を行っております。
また、新型コロナ後遺症ポータルサイトでは、後遺症に関するQ&Aを掲載するとともに、後遺症に対応する医療機関について、所在地や症状で検索できる機能を追加し、利便性の向上を図っております。
○原委員 利便性の向上を図っているということで、それはとても大事なことで、必要なことだと思います。
ただ、コロナ後遺症の症状がある中で、つらい中、自分で医療機関を探すというのは本当に大変なことです。相談窓口があって、そこからつないでもらうということが可能になれば、どれだけ精神的、身体的負担が軽減するかと思います。少なくとも都としてSOSを出せる窓口を設置することを強く求めたいと思います。
あわせて、継続して後遺症の調査、治療を行っている岡山大学ではアフターケア外来を設けています。都立病院にも設置する必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。
○鈴木都立病院支援部長 後遺症の診療につきましては、地域医療機関との役割分担に基づき、全ての都立病院が通常の医療提供体制の中で適切に対応しているところでございます。
○原委員 岡山大学では、患者さんと共に研究と治療を進めています。
東京都としても、症例分析を都立病院を対象に行っているということですから、こうした調査を今後も継続をし、治療を前進させる、そういう外来をつくることは、先が見えなくて苦しんでいる患者さんの希望にもなるのではないでしょうか。
コロナは残念ながら終わっていません。ぜひ検討することを求めて、次の質問に移ります。
最後に、市販薬オーバードーズへの対応について伺います。
市販薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズ、ODについて、これまでも質問をしてきました。
私が最も大事だと思っているのは、オーバードーズをしている子供、若者たちに対し、心が弱いなど自己責任的な見方をするのではなく、ODをせざるを得なくなっている背景を踏まえること、そして、誰でもなり得るし、回復もできるというメッセージを届け、相談しやすい環境を整えていくことだと考えています。
薬の取扱いについては保健医療局、依存症などについての相談は福祉局がそれぞれ所管のため、ODについては両局の連携がとても重要だと思います。
今回は、保健医療局としての子供、若者のオーバードーズへの対応について、これまでの議論を踏まえて伺います。
今年の二月に、薬務課では、医薬品の正しい使い方を教えるための授業事例集を作成されました。オーバードーズが低年齢化している状況も踏まえて、小学校高学年を対象にしたものと伺っています。
まず、この薬物乱用防止教室で使える教材の活用状況について伺います。冊子をどのぐらい、どのようなところで活用しているのか、また、ホームページに掲載していることの周知はどのように行っているのか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 この事例集は、小学生に医薬品の正しい使い方を理解してもらい、市販薬の過剰摂取を予防することを目的に、昨年度作成したものであり、小学校の薬物乱用防止教室等で講義をする方が使用するための授業資料でございます。
この事例集を活用した授業は、小学校高学年を対象としており、医薬品を使用する上での基本的なルールなど、重要なポイントを分かりやすく伝えることができる内容となっております。
事例集は、学校等で実際に薬物乱用防止教室の講師となる薬物乱用防止指導員約五百名に配布するほか、関係団体等にも配布し、周知しております。また、ホームページに掲載して、広く活用を図っております。
○原委員 薬物乱用防止教室は、様々なジャンルの方が講師になるので、どなたが授業を行っても、共通して参考にできるものがあるということは重要だと思います。
今ご答弁にあったように、医薬品の正しい使い方を理解してもらい、オーバードーズを予防するということが目的とのことですけれども、この冊子の中にはオーバードーズという言葉はありません。オーバードーズという言葉を使っていないのはなぜですか。
○稲見食品医薬品安全担当部長 本冊子は、医薬品の正しい使い方を児童に教えるための冊子であり、作成に当たっては、市販薬の過剰摂取により心身に悪い影響があることなどを強調し、子供たちに不安を抱かせる内容とならないよう工夫しております。そのため、オーバードーズという言葉は使っておりません。
○原委員 不安を抱かせる内容とならないよう工夫したという点は大事だと思います。
ただ、オーバードーズ、ODという言葉は、ほとんどの子供は知っているのではないでしょうか。まして、低年齢化しているとの指摘もありますから、小学校高学年でもODをしたことがあるという子供もいるかもしれません。
精神科医療施設で薬物依存症の治療を受けた十代の患者さんのうち、市販薬の割合が、二〇一六年は二五%でしたけれども、二四年には七一・五%と三倍近くになっています。
こういう状況を踏まえれば、むしろオーバードーズという言葉にも触れながら、医薬品の正しい使い方を伝えることで、子供にも問題が伝わりやすくなるのではないでしょうか。
授業事例の中で、薬物乱用って何だろうという事例があるんですけれども、薬物乱用を誘われたときの断り方を学ぶという項目があるんですが、ODに誘われたらどうするかといった方が分かりやすいのではないでしょうか。オーバードーズという言葉を使わずに伝えると、やはり悪いことなんだと自分を責めることにもならないでしょうか。
既に授業をしている中では、オーバードーズをしている子供たちもいるかもしれないわけです。その子供たちが不安に感じたり、自分を責めて一人で抱え込まないようにすることが必要だと思います。この教材ではどのような工夫をしましたか。
○稲見食品医薬品安全担当部長 作成に当たっては、子供たちに不安を抱かせる表現を用いないように工夫するとともに、何か変だな、いつもと違うと思ったら、大人に相談するという内容を随所に盛り込んでおります。
一人で不安を抱え込まず、周囲の大人へ相談することの重要性を講師から話してもらうよう工夫しております。
○原委員 表現に気をつけたということは本当にとても大事だと思います。
しかし、子供たちが知っている言葉をあえて使わないようにすることで、逆に不安に思うこともあり得るのではないでしょうか。ぜひ今後検討していただくように要望しておきたいと思います。
今回、この冊子とは別に、新たに子供自身が手に取れる資料をつくったことは大事だと思っています。つくった狙いを伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 子供たちの理解促進を図るため、講師が使う事例集とともに、事例集のポイントについて、イラストや配色を工夫しながら分かりやすくまとめた資料を作成いたしました。
この資料は、授業後に児童が持ち帰り、学んだ内容を家庭等で話し合い、さらに理解を深めてもらうことも狙いとしております。
○原委員 この資料は、医薬品の正しい使い方というテーマで書かれていて、非常に分かりやすく書かれていると思います。
この資料はまだ作成されたばかりですので、本格的な活用はこれからなんだと思いますけれども、私は、この中に子供が相談できる相談先を分かりやすく示すことが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都が作成している様々な薬物乱用防止の啓発資材は、手に取った方が自ら連絡できるよう、啓発の内容や対象者などに応じて、相談機関の連絡先を記載しております。
一方で、小学生などの子供が不安を感じた場合は、まず家族や先生等の身近な大人に相談することが望ましいと考えております。
また、相談機関を記載する場合であっても、専門の相談機関に直接連絡するのは難しいことも想定されるため、今回作成した子供向けの資料には都の薬務課の連絡先を記載いたしました。
都に相談があった場合には丁寧に受け止め、適切に対応することとしております。
○原委員 身近な大人に相談することを勧めるということは大事だと思います。ただ、周りの大人にどうしても相談できないという場合もあります。そういう点で、このチラシに薬務課の電話番号が書かれていることは大事だと私も思いました。
ただ、連絡先というふうにはなっていないので、相談してもよいのかどうか、子供に分かるのかどうかが気になります。薬のことで困ったり、誰にも相談できないと思ったときはここに相談してねと記述するなど、工夫はできないでしょうか。
また、ODで悩んでいる場合は、基本的には精神保健福祉センターや、あるいはLINE相談ということになるのだと思います、これは福祉局の方ですけれども。その連絡先も書く、そして、もしかすると、薬の相談だといえば相談ができるかもと、その相談のハードルが下がるかもしれないので、薬務課も連絡先を今回書いてくださったように、ここに連絡していいんですよということを表示すれば、解決の入り口にこの窓口が立てるかもしれないと思います。ぜひその点の工夫を求めておきたいと思います。
また、あわせて、この授業事例集、また子供への新しくつくられた資料、これについて活用しての感想などを把握していくことを求めておきたいと思います。
次に、子供、若者たちが薬局等で薬を購入することに関わり伺います。
薬機法の改正により、コンビニでの医薬品販売が容易になるなど規制緩和が進みます。どのような内容か、薬剤師の役割はどういうものか伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 令和七年五月に公布された改正薬機法により、新たに薬剤師等が遠隔管理下で一般用医薬品を販売する制度が創設されました。
この制度は、薬局の薬剤師等による遠隔での管理の下、薬剤師等がいないコンビニ等において、医薬品を購入者へ受け渡すことを可能とする制度であり、オンライン服薬指導を行った上で販売するものでございます。
○原委員 規制緩和により、ODで使われることが多いとされている薬がコンビニにも置かれるようになっていくとすると、今でもドラッグストアなどを回れば、たくさん購入できてしまう、そういうことが起きているわけですけれども、コンビニにも置かれれば、さらにその状況が進むのではないかと思います。
薬を置いている場所で薬剤師が相談に乗ったり、少し立ち止まって考えられるような工夫をすべきと考えますが、いかがですか。
○稲見食品医薬品安全担当部長 改正法は公布後二年以内に施行される予定であり、現在、国において詳細な制度設計が行われております。
○原委員 まだ詳細は決まっていない、これからということです。
既に、ODがさらに加速してしまうのではないかと専門家の指摘もあり、対策が求められています。
私は、その対策の基本は、薬剤師の適切なアドバイス、相談を受ける、また、薬を売る場所での薬の服用の仕方や、ODで悩んでいるときの相談先などの紹介をプリントして置いておくなど、様々な工夫をしていくことが必要だと思っています。ぜひ、こうした検討をしていくことを求めて、質問を終わります。
○龍円委員 都民ファーストの会の龍円あいりです。よろしくお願いいたします。
まず、私の地元にある都立広尾病院についてお伺いいたします。
広尾病院は、明治二十八年にコレラの流行に際して伝染病病院として開設された歴史のある病院で、渋谷区恵比寿の明治通り沿いにあることから、都心部では車でのアクセスもよく、初期救急から三次救急まで担うほか、島しょ医療を支える中核的な存在でもありますし、行政的医療を担う重要な病院であります。
築四十五年が経過しているということもありまして、施設面はかなり老朽化しているというのが課題であります。視察をさせていただいたり、患者としてお世話になることもありますが、かなり狭隘化していて、職員の皆様もご苦労されてきたことと思います。
様々な議論や決定を経て、現地で営業を続けながら、改築をするということになりました。これまでの地域医療との連携などを考えますと、この現地での改修というのは非常にありがたいことだと考えます。
令和六年六月に整備運営に係る事業者との契約が締結されまして、整備事業がいよいよスタートしたところであります。
まずは、この契約締結から一年半程度が経過していますが、現在の進捗についてお伺いいたします。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院機構では、令和六年六月の事業契約締結以降、近隣住民を対象とした説明会を四回開催し、新病院における建物配置や工事スケジュールなどにつきまして、住民のご理解を得ながら、丁寧に事業を進めているところでございます。
整備に当たりましては、敷地内で既存施設の解体と新設の整備を段階的に行うこととしております。
現在、新病院の建て替えエリアとなる敷地南側の広尾看護専門学校の解体工事を進めており、来年一月には、敷地西側の広尾病院職員宿舎や災害研修施設等の解体に着手する予定となっております。
○龍円委員 広尾看護専門学校の解体工事が始まっていて、年明けには、広尾病院職員宿舎などの解体も始まるということでありました。
工事が始まってからも視察させていただいたんですけれども、この病院の運営を続けながらも、敷地内には囲いができて、そして、工事車両が出たり入ったりしてということもありまして、ややものものしい雰囲気となっておりました。しばらくは職員の皆様、そして患者の皆様も、環境面ということでは、ご負担をかけながら、改築を進めていくということになりそうです。
都では、近隣の住民に対して説明会を四回開催して、ご理解いただけるよう丁寧に進めているという答弁がありました。
この説明会では、島しょ部からの患者を搬送してくる際に使われるヘリポートの位置が、敷地の中央ら辺にあったのが、今までよりも東側に移動する予定であるということから、振動だったりとか、騒音に対する懸念、そして、その低減を求める意見が寄せられているというふうに伺っております。
広尾病院では、島しょ診療所からの画像の伝送だったりとか、超音波画像による診察支援だったりとか、医師や看護師の派遣応援を行って、島しょからの救急空路搬送患者の九割以上を受け入れて、島しょ医療の支えになっている、要になっているというふうに認識しています。こういう役割というのは、新しくできる新設の病院でも担えるようにしていく必要があります。
ただ、一方で、こういった近隣住民の皆様への配慮も必要になってくると思います。
また、工事もここからかなり長期間にわたって続くことと思います。広尾病院のリニューアルオープンというのは六年後の令和十三年で、看護学校になると九年後になるというふうに予定を伺っております。
かなり長期間にわたってこういった工事が続きますので、騒音ですとか振動に対する低減の努力をするのはとても重要であります。
そして、近隣住民にとって何よりも重要なのは、何か工事をやっているからずっと耐え忍んでいる九年間とかっていうことではなくて、その工事の過程そのものも地域の皆様と共生していくということができるよう、日常生活への配慮、そして様々な工夫が必要だと考えます。
新病院の整備に当たって、地元住民の声を踏まえた施策を検討する必要があると考えますが、見解を伺います。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院機構では、屋上ヘリポートにつきまして、地域住民の意見も踏まえ、ヘリコプターの離発着による騒音などを可能な限り低減するため、設置場所の工夫やヘリポート外周に防音機能のある設備を設置することなどを検討しております。
工事に当たりましては、騒音振動計を設置し、発生状況を把握するとともに、低騒音、低振動の機械の使用や防音パネルの設置などにより低減を図っているほか、周辺の景観に配慮するため、工事期間中の仮囲いにアートを施す取組を検討しているところでございます。
今後も、地域の理解を得ながら、丁寧に整備事業を進めてまいります。
○龍円委員 ありがとうございます。ヘリポートについては、設置場所の工夫をすることですとか、周りに防音設備を設置することということでございました。
ヘリポートというのは屋上になりますので、実際にそこの場所の工事が始まるというのは多分何年も先になるんじゃないかなと思います。
昨今では、例えば空飛ぶクルマの実装化だったりとか、様々な技術が日々、日進月歩で変わっていますので、現段階の検討も重要なんですけれども、地域との共生という観点から、こういった最先端の技術も勘案しながら、最善の策というのを講じていただけますよう、よろしくお願いいたします。
また、工事期間中は仮囲いにアートを検討しているという答弁をいただきました。この周辺には小中学校だったりとか、スペシャルニーズ、障害のある方の福祉事業所も比較的多くある地域なんですよね。ぜひインクルーシブアートのスキームも使っていただいて、地域と共生する取組について進めていただけますようお願いいたします。
次に、都立病院における人権尊重についてお伺いいたします。
この件については、これまでも厚生委員会で、二〇一八年には、性的マイノリティーの当事者で同性のパートナーがいらっしゃる場合、親族と同等に付添いだったりとか、医療の提供に関する同意ができるということを確認させていただきました。
そして、二〇二三年の厚生委員会では、精神障害者への虐待防止の観点から質問させていただきまして、精神科病院での虐待事件も例に挙げて、患者が人間として尊厳を有しながら、医療を受ける権利を有していることを啓発するという答弁をいただいたところでありました。
都立病院機構が独法化されまして、新たな患者権利章典が策定されたというふうに伺っております。現在の都立病院における人権尊重の取組についてお伺いいたします。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院では、令和六年五月に制定した新たな患者権利章典の中で、誰もが、一人の人間として、その人格、価値観などが尊重され、医療提供者との相互の協力関係の下で医療を受ける権利があること等を明示し、広く周知しております。
また、毎年実施している人権研修では、職員に対して、障害者差別解消に向けた考え方や、患者には人間としての尊厳を有しながら医療を受ける権利があることを啓発しております。
○龍円委員 新たな患者権利章典、しっかり読ませていただいたんですけれども、かなり検証を重ねて、踏み込んだ内容になっておりまして、都立病院としての人権尊重の姿勢を明確に示した内容になっております。大変高い評価をさせていただきます。
さて、先日、精神疾患のある患者やその家族にとってはよりどころとなっております松沢病院を、厚生委員会の都民ファーストの会の仲間と一緒に視察をさせていただきました。
視察の中では、身体拘束を最小限にするための様々な工夫をしていることですとか、独自の虐待防止のマニュアルを作成しているとともに、職員向けにチェックリストをつくったりとかっていう、こういう虐待防止の取組をしているのを拝見させていただきました。
松沢病院における身体拘束の最小化の取組について、改めてこの場でお伺いさせていただきます。
○鈴木都立病院支援部長 松沢病院では、病状により不穏な状態にある患者に対して、患者の尊厳と安全を守りながら必要な医療を提供するため、包括的暴力防止プログラムの各種研修を実施しております。
令和六年度は約二百五十名の看護師等が受講いたしました。この研修では、暴力防止の基本原則や理論のほか、心理学的知見を基に、言語的、非言語的なコミュニケーション技法によって、怒りや衝動性、攻撃性を和らげ、患者をふだんの穏やかな状態に戻す手法などを学んでおります。
また、身体拘束ゼロの方針の下、行動制限最小化委員会を設置し、患者視点に立ったケア技術向上の研修や、医師、看護師、その他コメディカル職員が連携し、拘束しない場合の安全確保の取組を進めているところでございます。
○龍円委員 滝山病院で起きた精神障害のある患者に対する虐待事件は今でも、障害者の家族にとっては恐ろしくつらい事件として記憶に新しく、暗い影を落としております。
松沢病院には、精神障害者に対する虐待防止を推進して、安心して医療にアクセスが可能となる東京となりますように、リーダー的な役割というのも期待されております。
身体拘束の最小化については書籍化されているようですけれども、松沢病院の今お答えいただいたような内容、取組を、ほかの精神科病棟がある病院が参考にできますよう、引き続きしっかりと普及啓発に努めていただけますようお願いいたします。
また、前回の委員会でも申し上げましたけれども、患者、家族にとっては、松沢病院に到着すれば安心なんですけれども、そこまでたどり着くところに大きなハードルがございますので、この件については引き続き検討をお願いいたします。
さて、松沢病院を視察しているときに驚いたのが、その広大な敷地の中に悠々とした自然が豊かにあるということでありました。建て直しした以前は、小さめの病棟が点々と敷地内にあったということなんですけれども、それを一つの病棟にぐっとまとめたことによって、南側の方はまるで公園のような自然の敷地が誕生したということでありました。
この敷地は地域の資源としても貴重だと考えます。地域住民に還元していくことで、精神疾患や精神障害に対する理解促進にもつながると思います。
松沢病院は、その広大な敷地を地域住民にどのように還元しているのかお伺いいたします。
○鈴木都立病院支援部長 松沢病院は、約十九万平方メートルの敷地を有しており、敷地内には様々な樹木や草花が見られる自然環境がございます。地域の方の憩いや癒やしの場となりますよう、日中は敷地全体を開放しており、敷地の一部は区に貸し付けて、公園としても利用していただいております。
また、グラウンドを地域住民に貸し出しているほか、地域団体による病院外周を利用したウオークラリーや、体育館でのボッチャ大会など、地域における交流の場としても活用していただいているところでございます。
○龍円委員 答弁で、およそ十九万平方メートルの敷地だとお答えいただきました。これ東京ドーム四個分くらいということであります。
松沢病院のマップを見てみますと、敷地の約半分くらいが自然になっているんですよね。答弁にもありましたが、敷地を日中は開放しているということで、病院の関係者によりますと、平日は保育園の子供たちが散歩している姿が見られるよというお話も伺いました。
しかし、あくまで病院ということもありまして、なかなか親子や保育所にとって、松沢病院に遊びに行こうと考えることは難しい面もあると思います。
これだけの敷地を保育所の散歩として利用するだけなのはちょっともったいないこともあると思いますので、有効活用をしていくべきだと考えます。
そこで提案させていただきます。十八歳以降の障害のある人たちの居場所、そして余暇活動の場所として、この敷地を活用することを検討していただけないでしょうか。
私たちは、障害のある人たちの十八歳以降の居場所の創設を都に対して求めております。十月三十日の事務事業質疑では、福祉局の障害者施策推進部長から、区市町村に対してヒアリングを行い、ニーズに応じた居場所の確保ができる施策を検討しているという答弁をいただいたところであります。
私たちがこのような要望をしているのは、障害のある人とその家族にとって、最大の壁が十八歳だからなんです。障害児の親にとっては、とにかく十八歳が来るのが怖いのであります。十八歳までは社会的な支援というのが充実しています。教育がありますし、放課後等デイサービスもあります。ただ、高校を卒業した後は、多くの障害者は進学することができないのが現実です。
私たちの会派では、特別支援大学というものの創設も求めておりまして、東京都教育委員会は、十八歳以降の学びについて実践を始めてくださっており、プログラムの開発も始まっているところではあります。
いずれは都立のそういった大学ができるような場所をつくっていただきたいところではあるんですが、それがたとえ実現したとしても、多くの障害のある人にとっては、生涯にわたって福祉サービスを利用することになるのは変わりがありません。
そして、その福祉サービスというのが、当然、親の就労支援の機関ではないので、大体午後三時半に終わってしまいます。大人になりますので、放課後等デイサービスは利用できません。障害のある人は三時半に帰宅してきます。一人で留守番できない方もいらっしゃるんです。
ここの委員会の部屋の中にも、お子さんいる方もいらっしゃると思いますけれども、どうでしょう、三時半に子供が帰ってきた場合、仕事を継続できるでしょうか。できない方も多いんじゃないかと思います。ということで、障害児の親にとっては、十八歳が非常に大きな壁で、離職のタイミングとなってしまっております。
そういった問題からも、十八歳以降の居場所というのは重要なんですが、それと同時に、障害のある方本人にとっても、生活のクオリティーが十八歳になると著しく下がるということが大きな課題となっております。
福祉事業所から帰ってからは家にいるよとか、そもそも福祉サービスを使わないでずっと家にいるんだなんていう話もしばしば耳にします。障害のある十八歳以降の方たちにとって、日常的に充実した活動ができる場所が切実に強く求められております。
そこで、この松沢病院なんですけれども、精神障害のある人も多く利用している病院でありまして、そういう点では障害者の余暇活動の場所として、新たな施設だったりとか、プログラムを整備するには、相性はいい場所だと考えます。
また、世田谷区というのは、国立成育医療研究センターがあることから、重度の障害がある方が多く住んでいる地域でもありますので、そういった意味でも、こういった場所にそれを有効活用して整備していくというのは合理的なのではないかと考えているわけであります。
ぜひ福祉局と連携しながら、東京都としてモデルとなるような取組をこの場所で推進していただけますよう、よろしくお願いします。
また、松沢病院がある地元が世田谷の高野たかひろ委員もこちらにおりますけれども、彼からも非常にその要望を強く訴えさせていただきます。この件については要望ということでお伝えさせていただきました。
私の質疑は以上です。ありがとうございました。
○東(友)委員 東京都議会立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会会派の立憲民主党所属、東友美でございます。よろしくお願いいたします。
まず、自殺対策についてお伺いいたします。
二〇二四年、全国の自殺者数は過去最少に近いといわれているものの、二万二百六十八名と、いまだ二万人を超え高止まりしている状況であり、さらなる支援策を講じる必要があることはいうまでもありません。
東京都においても様々な策を講じていらっしゃるものと認識しておりますが、自殺者数は約二千名前後で推移しており、さらなる支援策を講じる必要があると考えます。
中でも、悩みを抱える方に直接寄り添う相談事業が重要だと考えますが、都で運営している自殺相談ダイヤルとSNS自殺相談における昨年度の相談対応件数や対応率等の状況を伺います。
○小竹保健政策部長 昨年度の自殺相談ダイヤルにおける相談対応件数は二万六千七百八十四件で、架電数に占める割合は三二・八%でございます。
本年四月から九月までの割合は三四・三%であり、十月からは、より多くの相談を受けるため、午後五時から午後七時までの時間帯の回線数を拡大しております。
SNS自殺相談につきましては、相談対応件数は一万三千六百十二件で、アクセス数に占める割合は三一・二%でございますが、本年四月から九月までの割合は五七・四%と改善しております。
○東(友)委員 まず、電話の対応率が三割強というところで、十月から回線を増やしたということでございました。SNSは三割程度であったものが、今年度は五七%ということであります。
この対応率は大変重要で、国の相談ダイヤルなんかもそうですけれども、特に電話については、かけてもつながらないという声が私の下にもよく寄せられております。
本当に絶望して心が苦しいとき、死を目の前に考えたときに、誰かに相談しようという決断をすること、そのこと自体も大きな勇気の要ることでございます。そのときに電話をかけてもつながらない、その気持ちを考えると、私も胸が張り裂けそうになるところでございます。
誰にも相談せずに亡くなる方も多い中で、誰かに相談しようという気持ちになってくださった、その決断、勇気を確実に受け止めていくことは、相談事業を行う中で大変重要な点でございます。
今は電話回線を増やしたばかりというところで、経過を見守りたいと思いますが、さらなる対応率の強化を求めます。SNSについても同様に、一〇〇%を目指して取り組んでいただくことを求めます。
次に、自殺未遂者についてでございます。
自殺者の約二割は、過去に自殺未遂歴があることが知られております。重点的な支援が必要でございますが、現状では、都は、自殺未遂者支援に対しどのように取り組んでいらっしゃるのか伺います。
○小竹保健政策部長 都は、自殺未遂者など自殺リスクの高い方を、こころといのちのサポートネットにおいて、地域での継続的な支援や精神科医療につなげており、昨年度対応件数は千七百十二件でございました。
また、自殺未遂者への精神的ケアや支援を効果的に行うため、地域の支援機関等を対象とした研修を毎年三回実施しております。
○東(友)委員 状況をご答弁いただきました。
データにもよりますが、自殺未遂者は自殺者数の数十倍の数であるといわれております。千七百十二件をどのように受け止めるかではございますが、私はもっとフォローしていく人数を増やしていくべきであると考えます。さらなるお取組の強化を求めます。
次に、子供についてです。
日本は依然として子供の死因の一番多い理由が自殺であり、喫緊の課題であると長いこといわれながらも、いまだに改善しておりません。
都としては、子供の自殺防止にどのように取り組んでいるのか、昨年度の実績を含めて伺います。
○小竹保健政策部長 都は、悩みを抱える子供を早期に適切な支援につなげるため、毎年、様々な相談窓口を掲載した普及啓発資材を小学校五年生以上の全ての児童生徒に配布し、相談を促しております。
また、こころといのちのサポートネットに子供サポートチームを設置し、自殺リスクの高い子供を学校等と連携して支援しており、昨年度は、二十歳未満の若者について四十一件の新規相談を受けております。
○東(友)委員 今ご答弁いただいた資材が私の手元にもございますが、折り畳むと名刺サイズになる紙の啓発物なんです。子供は結構こういった小さいサイズの配布物はすぐになくしてしまうということも多くございます。長期間にわたって長く子供たちに持っていてほしいものなので、例えばクリアファイルとか、もっとなくしづらく、ふだんから使うようなものに切り替えていただくことをぜひご検討いただきたく思います。
子供もまた、知らない大人に相談することには大きなためらいを持つことが多いです。親にはいえない、先生にもいえない、そういった相談を誰か大人に話したい。そのような気持ちを子供が持ったとき、すぐに相談窓口につながることができるよう、お取組を強化していただくことを求めます。
次に、市販薬のオーバードーズ対策についてでございます。
心に苦しみを抱えたとき、自殺という道ではなく、市販薬を過剰に摂取、乱用することで、その苦しみから逃れようとする若者が増加しており、社会的な問題にもなっております。
これらを防止するために、そもそも全体的に薬物を乱用させないための普及啓発が重要と考えますが、市販薬の乱用防止を含む薬物乱用対策について、都の取組を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、東京都薬物乱用対策推進計画を策定し、啓発活動の拡大と充実、指導取締りの強化、薬物問題を抱える人の支援を三つの柱として、薬物乱用対策に取り組んでおります。
若年層による医薬品の過剰摂取の増加を踏まえ、市販薬の乱用対策を強化しており、適正使用、乱用防止に関する啓発や、販売ルールの徹底、適正販売に関する重点的な監視指導を行っております。
○東(友)委員 今、若年層のお話もいただきましたが、先ほど申し上げたとおり、やはり今、広く広がりつつある若年層の市販薬のオーバードーズの予防策を打ち出す必要があると考えます。どのような普及啓発を行っているのかを伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 薬物乱用を防止するためには、子供の頃から医薬品の正しい使い方を理解することが重要でございます。
このため、都は昨年度、小学校の薬物乱用防止教室で講師となる薬物乱用防止指導員等向けに、具体的な授業の進め方などをまとめた事例集を作成いたしました。
また、昨年度は、かつて薬物依存症だった方や薬物依存症者の支援を行う精神保健福祉士などが、若い世代の不安や疑問に答える形の啓発動画を作成し、ホームページ等で広く発信しております。
○東(友)委員 学校でのお取組のほか、ホームページ等で発信しているというお話でございました。
ホームページの発信も重要な点ではございますが、やめたいという意思を持った方や興味関心のある方にしか届かない可能性もあるかと思います。
オーバードーズをする方は、私も直接お話ししたことがございますが、必ずしも本人にやめたいという気持ちがないなど、様々な状況にございます。そういった方は自ら公的な機関や資材に触れることはそうそうございません。
そういった若年層が集まる場所に行政側が出向いていく、そのようなアウトリーチ活動も必要であると私は考えております。ぜひご検討いただきまして、既にオーバードーズをしている方に対してはもちろんのこと、そもそも薬物乱用に至らないような支援策全般の充実を求めます。
次に、地域から住民の健康と命を支えてくださっている病院への支援についてお伺いいたします。
昨今の物価高の中でも、病院の収入は診療報酬に大きく依存するため、各医療機関は大変厳しい状況に置かれております。
都では、昨年度から医療機関等物価高騰緊急対策事業を実施されておりますが、本事業の内容と対象施設に対する昨年度の実績についてお伺いいたします。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は昨年十月から、医療機関等を対象として、食材費及び光熱費の高騰に対する支援金を支給しております。
昨年度は、病院、有床診療所及び有床助産所につきましては、対象となる約千施設のうち約八割、無床診療所、歯科診療所及び無床助産所につきましては、対象となる約二万三千七百施設のうち約八割、施術所及び歯科技工所につきましては、対象となる約一万二千施設のうち約六割の事業者から申請を受け付け、支援金を交付しております。
今年度は、本年九月末までを支援期間としておりましたが、価格転嫁が難しい医療機関等の下支えを迅速に行うため、支援期間を十二月末まで延長しております。
○東(友)委員 昨年度の実績についてでございますが、多い種別でも約八割の交付にとどまったということでございました。
できるだけ多くの医療機関に本事業を活用いただきたいと考えますが、周知としてはどのように行ったのでしょうか。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 より多くの事業者に本支援金を活用していただけるよう、対象となる全ての事業者に対し、個別に案内を送付したほか、関係団体の協力を得て事業を案内するなど、周知を図っております。
○東(友)委員 対象となる全ての事業者に対して個別に案内を送付、また、関係団体の協力も得て周知を図ったとのことでございます。
そうすると、交付に至っていない約二割の医療機関は、自ら辞退のような形で申請していないのかなとは推察いたしますが、引き続きの周知を図っていただきたいと思います。
また、本事業は延長して、現在十二月までとなっておりますが、直近では医療機関の収支が大きく改善するめどは立っておりません。継続しての支援の必要性が考えられます。さらなる延長を図っていただくことを求めるとともに、その際にも十分な周知を図っていただくことをお願いいたします。
次に、病院の中でも公的病院に絞ってお伺いをいたします。
公的病院は、たとえ不採算の部門であっても、医療を継続的に提供するという役割を守らなければならないことから、経営的には厳しい状況に置かれがちな中、大変頑張っていただいております。
最近では、多摩二十六市内の公立病院の経営が特に厳しいという声が多く聞かれ、このままでは公立病院とはいえ、経済的観点から規模を縮小せざるを得ない可能性も強く危惧されております。
そのような場合、設置市区町村が、一般会計から病院会計を補填するケースもございますが、この社会情勢の中では、市区町村の一般会計自体が逼迫しており、病院への補填が難しい状況も実際に生じております。また、同様に人材確保の面でも苦労している公立病院もございます。
そこで、都として緊急に、公立病院に対し財政支援と職員確保支援を行う必要があると考えますが、見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、市町村公立病院の安定的な運営を支援するため、提供する医療の内容や病床数等に応じて運営費を補助しているほか、今年度開始した高齢者用の病床確保や、小児科、産科等を担う病院への支援について、公立病院も対象としております。
また、地域医療支援ドクターの派遣などにより、医師確保を支援しております。
○東(友)委員 まず、経済的支援におきましては、今行っていただいている事業を踏まえた上で、大変厳しい状況に置かれている公立病院が複数ございます。その実情を踏まえた上で、新たな支援策を講じていただくことを求めます。
そして、人材確保の面でございますが、やはり同様に、今既に行っていただいている事業を踏まえた上で、充足していない現状がございます。医師以外の職種もそうでございますし、また医師については、例えば、公立病院が大学病院へ派遣依頼を行う際に東京都もぜひ同席してほしい、そういった声も届いております。
様々な視点から支援策を充実していただくことを求めます。
次に、医療機関の地域偏在についてでございます。
医療機関の施設数、また規模等において、都内では、二十三区内、そしてそれ以外の地域に大きな差があると感じております。
特に三多摩地域についてお伺いをいたしますが、三多摩においては、二十三区に比べ病院数や医師数等の医療資源が少なく、不便が生じていると感じております。
三多摩地域における医療提供体制について、都の見解を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は、誰もが住み慣れた地域で安心して医療を受けられるよう、がんや救急、周産期など疾病事業ごとに、医療資源の状況や地域特性を踏まえ、高度な医療機能を有する病院を中心にネットワークを構築するなど、医療提供体制を整備しております。
○東(友)委員 この点につきましては、国の方針等もあることも理解はしております。
ただ、やはり私も住民の一人といたしまして、不便を感じることがございます。私の地元である町田においては、とりわけ人口が四十三万人以上いるにもかかわらず、三次救急の病院がないということで、不安の声も本当に多く聞かれているところでございます。
様々な制約が現状としてあるとは思いますが、課題意識として共有をさせていただきます。どこに住んでいても安心して医療が受けられる、その体制整備のさらなる充実を求めます。
次に、都立病院についてお伺いいたします。
まず、都立病院職員をハラスメントから守るための施策です。
都立病院の職員の方が、患者さんやそのご家族の方からハラスメントを受けた場合、病院としてはどのように職員の方を守るのでしょうか。その対応の流れを伺います。
○鈴木都立病院支援部長 一部の患者や家族等の言動の中には、正当な理由がない過度な要求や暴言等の不当な行為など、職員の尊厳を傷つけ、診療の基礎となる病院との信頼関係を喪失させるものもございます。
都立病院では、これらの著しい迷惑行為が発覚した場合、行為の中止を求めるとともに、複数人での対応など組織的な対応に移行し、それでもなお迷惑行為が続く場合には警察への通報を検討することとしております。
○東(友)委員 分かりました。
やはり医療を安定的に提供する、その観点からも、職員の方を理不尽な言動や行動から守ることは非常に重要だと考えます。
では、組織内部でハラスメントが発生した場合には、どのような対応になるのでしょうか。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院機構では、職員向けの研修や管理監督者向けの啓発資料の配布、職員向けのポスターの掲示等により、職場におけるハラスメント防止に取り組んでおります。
ハラスメントに起因する問題に対しては、機構本部と各病院に相談窓口を設置するほか、都職員等を対象に福利厚生事業等を実施している一般財団法人東京都人材支援事業団の相談室も利用可能なことを周知するなど、適切に対応するための体制を整備しております。
○東(友)委員 内部の相談窓口だけではなく、外部の相談窓口も利用できるということでございました。
こういった内容は、必ずしも職員の方全員が認識しているとは限りません。ぜひ今回の質疑を機に、改めて職員の方への周知を図っていただき、ハラスメントから守っていただくことを求めます。
次に、都立病院で行っている治験についてでございます。
どのような分野の治験を何件程度行っているのか、過去三年の実績をお教えください。
○鈴木都立病院支援部長 都立病院機構では、各病院でがんや難病などの医薬品等に係る治験を実施しておりまして、令和四年度から六年度までの実績につきましては、機構全体で、各年度百八十件程度となってございます。
○東(友)委員 分かりました。
私自身が製薬会社に勤めていたこともあり、治験にも携わったことがございますが、受けてくださる医療機関を探すことが意外に難しい状況にございます。
実際に治験を受けるかどうかは患者さんご自身の判断でございますので、ぜひ病院としては、選択肢を増やすためにも積極的に受けていただいて、新薬の創出にもご貢献いただければと思います。
次に、糖尿病性腎症重症化予防です。
生活習慣病の重症化予防には、生活習慣の改善や継続した治療が重要でございます。
特に、糖尿病は初期には自覚症状が乏しく、症状が進行すると、深刻な合併症のリスクが高まり、やがて人工透析が必要になると、生活の質を大きく下げるだけではなく、医療費全体にも大きな影響を与えてまいります。
そこで、糖尿病患者の現状について、最新の人数及び糖尿病が原因で透析になった割合を伺います。
○井上地域保健担当部長 厚生労働省が実施した令和五年患者調査によりますと、都内の糖尿病の推計患者数は約二十二万六千人でございます。
また、日本透析医学会が公表しているわが国の慢性透析療法の現況によりますと、令和五年の糖尿病により人工透析新規導入患者数は、都内で千二百九十二名であり、人口十万人当たりの新規透析導入率は九・三三でございます。
○東(友)委員 都内で約千三百名が、新規で一年間の間に人工透析を導入したというところで、やはり早期段階で対策を取ることが重要だと考えます。
東京都においては、糖尿病患者が重症化し、人工透析に移行することを予防するためにどのような取組を行っているのか伺います。
○井上地域保健担当部長 東京都では、東京都糖尿病性腎症重症化予防プログラムを策定しまして、糖尿病の重症化リスクのある医療機関未受診者への受診勧奨や保健指導などを実施する区市町村等の重症化予防の取組を支援しているところでございます。
また、保健事業担当者向けの連絡会において、糖尿病性腎症重症化予防の取組の参考となる好事例を提供しております。
○東(友)委員 分かりました。
糖尿病をはじめとする生活習慣病予防の対策を進める上では、市区町村が地域の実情に応じて効果的な保健事業を実施できるような支援が必要でございます。都は広域的な立場から、市区町村の取組が効果的に推進されるように、さらなる支援策を行っていただくことを求めます。
次に、がん患者家族への支援についてでございます。
がん患者本人への支援策が重要であることはいうまでもありませんが、がんは患者さん本人だけではなく、そのご家族の方にも大きな不安と負担を与えます。
そのため、ご家族の方に対しても適切な支援が必要でございますが、例えば、同じ経験をしたがん患者さんやそのご家族の方による相談支援も重要と考えます。都の取組を伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、がん経験者等が自分の経験を生かして、がん患者やその家族をサポートできる人材を養成するため、令和六年度からがんピア・サポーター養成研修事業を実施しています。
本事業では、がん経験者だけでなく、がん経験者の家族もがんピアサポーター養成の対象としております。
○東(友)委員 昨年度よりピアサポーターを養成しており、その中にはがん経験者の方だけではなく、ご家族の方も含まれているということでございました。
では、がん患者を持つ家族に対する相談支援体制の充実に向けて、ピアサポーターの養成状況と今後の展望についてお伺いいたします。
○杉下医療改革推進担当部長 令和六年度は養成研修を三回開催し、五十七名が研修を修了しました。今年度は養成研修を二回開催するとともに、研修修了者に対するフォローアップ研修を二回開催する予定としています。
こうした研修により、がんピアサポーターの相談支援の質を確保しながら、がん診療連携拠点病院等に設置されているがん相談支援センター等での活動につなげていきます。
○東(友)委員 分かりました。今後の取組というところでございますので、期待しながら、また状況を確認させていただきたいと思います。
私自身も二十代の頃、正社員として働きながら、末期がんの四十代の母親を二年間看病、介護した経験がございます。当時、私と同年代の友人は、結婚や出産、子育てラッシュで、話題も当然のように幸せな未来につながるような内容の多い中、いつどうなるか分からない看病や介護の悩みをその輪の中に出すことはとてもできず、当然行政に相談するという選択肢など思いつかず、結果、誰にも相談できぬまま、仕事と介護の両立を担っておりました。
今この時間も、当時の私と同じように、家族の看病、介護と自分自身の人生をはかりにかけるような悩みを一人で抱え込んでいる、そういった方の負担が少しでも軽減できればと願っております。
次に、適切なACPの推進についてでございます。
ACP、アドバンス・ケア・プランニングとは、もしものときのために自分が望む医療やケアについて前もって考え、その希望や思いを家族や医療、介護の専門職など信頼できる人と繰り返し話し合い、共有する取組のことでございますが、いざというときに希望する医療や介護を受けることができるようにするためには、都民の方がACPを正しく理解し、適切に実践されることが重要でございます。
ACPについて都民の方の認知度の向上を図るべきと考えますが、都としてどのような取組を行っているのか伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、自らが望む医療やケアについて、家族や医療、介護関係者等とあらかじめ話し合い、共有するアドバンス・ケア・プランニングの理解促進に取り組んでいます。
具体的には、アドバンス・ケア・プランニングを推進するための普及啓発小冊子、わたしの思い手帳を都民や医療機関等に幅広く配布しており、昨年度まで累計で約二十一万部を発行しました。
○東(友)委員 分かりました。
また、都民の方への直接の周知だけではなく、医療や介護関係者の方がACPの理解を深め、実践力を身につけていただく必要もあると考えます。
都としてどのような取組を行っているのか伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、医療、介護関係者を対象に、アドバンス・ケア・プランニングの理解促進に向けた実践的な研修を実施しています。
研修では、実際の事例等を通じて、各職種の役割や各現場での取組など、具体的な実践方法を学ぶ内容としており、令和六年度は五百九十五名が参加しました。
○東(友)委員 内容について理解をいたしました。
さらなるACPの認知度向上、また、一人一人がいざというときに自分らしいケアを受けることができるよう、より適切に推進されることを求めます。
次に、災害時における電源確保についてでございます。
まず、難病患者の方への支援についてお伺いいたします。
在宅で人工呼吸器を使用している方にとって、災害時に停電が起きた場合、命に直結する事態につながってまいります。
そこで、都が行っている支援策である在宅人工呼吸器使用難病患者非常用電源設備整備事業の内容と過去三年の補助実績を伺います。
○小竹保健政策部長 都は、在宅で人工呼吸器を使用している難病患者の停電時における安全確保を目的として、自家発電装置や蓄電池等を患者に無償貸与する医療機関に対し、その購入経費を補助する事業を実施しております。
過去三か年の実績は、令和四年度が八十二台、令和五年度が六十八台、令和六年度が四十六台でございます。
○東(友)委員 こちらの事業は難病患者の方向けでございますので、ある程度、周知も含めて網羅をされているものかと思いきや、私の下にもお問合せが入ることもございます。
改めて医療機関への周知ももちろんのこと、医療機関から患者さんへの周知も徹底していただきたいと思います。
また、人工呼吸器を使用している患者さんは、難病患者さんのみではありません。市区町村に対する包括補助の部分で、在宅人工呼吸器を使用している方の電源確保についての都の取組と過去三年の実績を伺います。
○杉下医療改革推進担当部長 都は、災害時に備え、難病以外の在宅で人工呼吸器を使用する方に自家発電装置、吸引器、無停電電源装置及び蓄電池を無償で貸与、給付する区市町村を包括補助で支援しています。
本事業により、令和四年度は十自治体に対し合計百九台、令和五年度は十四自治体に対し合計百二十五台、令和六年度は十五自治体に対し合計七十一台を補助しています。
○東(友)委員 採用している自治体数が少ないという印象を持ちます。改めて周知を徹底していただきまして、必要な方に渡らないということがないようにしていただくことを求めます。
次に、災害時における医療機関の電源確保についてでございます。
都ではどのような取組を行っているのか伺います。
○新倉医療政策部長 都はこれまで、災害発生時にも医療機関が必要な医療機能を継続できるよう、病院の電力確保対策を進めてまいりました。
災害時に重症者の受入れを担う災害拠点病院は、国の指定要件で自家発電機等の保有や三日分程度の燃料確保が求められており、都は施設整備費等を支援しております。
また、災害拠点病院を補完し、主に中等症患者等の治療を行う災害拠点連携病院を都で独自に指定しており、都は連携病院に対して自家発電機等の保有を求め、同様に施設整備等を支援しております。
さらに長時間にわたる停電時にも病院機能を維持できるよう、移動電源車を確保しております。
○東(友)委員 施設整備補助のほかに移動電源車を保有しているということでございました。
最近の大災害時におきましても、これだけ経験がある中で、注意啓発をされているにもかかわらず、やはり影響が出てしまい、医療関係者の方や行政が対応に追われている様子を拝見いたします。東京都においては、その影響を最小限にするべく、さらなる支援策の充実を求めます。
次に、障害者歯科医療設備整備補助事業についてでございます。
障害のある方の中には、多動や恐怖心等で歯科診療を受ける際に麻酔等で鎮静が必要な方がいらっしゃいます。
都では、昨年度から新たに障害者歯科医療設備整備補助事業を開始いたしましたが、その目的や内容を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 都は昨年度から、地域の歯科診療所での治療等が困難な障害者の方が、必要に応じて全身麻酔等の全身管理下で歯科医療を受けることができるよう、医療機関に対して、歯科ユニットや麻酔器など、必要となる医療機器の導入費用を助成しております。
一か所当たりの補助基準額は二千二百二十一万円、補助率は三分の二となっております。
○東(友)委員 私もこれまで多くの方から、障害者を診療できる歯医者さんが少ないというお声をいただいてまいりました。本事業を利用して、一か所でも多くの障害者の方に対応した歯科診療所が増えることを願いますが、昨年度の実績及び今年度の状況を伺います。
○宮澤医療政策担当部長感染症医療政策担当部長兼務 昨年度は五つの医療機関に補助を実施いたしました。
また、今年度は十一月現在で、二つの医療機関から事業計画書が提出されております。
○東(友)委員 なかなか医療機関の方としても新規に導入するのは大変なことだとは思うんですが、一年間で五つの医療機関に新たに補助を実施したということで安心をいたしました。
これからも引き続き、一件一件確実に増やしていただきたいと考えております。本事業についても継続していただくことを求めます。
次に、栄養成分表示についてでございます。
直接我々の体の中に入る食物の表示が正確であることの重要性は岩永委員からございましたので説明を割愛いたしますが、栄養成分表示も我々が健康な生活を送るための重要な情報の一つでございます。
栄養成分表示に関するルールが事業者へ正しく普及し、適正な表示を行うことが必要でございますが、都の取組を伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、事業者が栄養成分表示に関するルールを正しく理解し、取り扱う食品において適正な表示を行うことができるよう、表示の制度や方法について分かりやすく解説した栄養成分表示ハンドブックを作成し、事業者を対象とした講習会等で配布しております。
また、保健所の窓口等において、表示方法等について疑問を持つ事業者からの相談に応じ、必要な指導を行っております。
さらに、スーパー等に流通する食品の抜取検査を行い、その食品の分析値と栄養成分表示等を対比することで、流通食品における表示が適正に行われているか確認しております。
○東(友)委員 スーパーなどで流通している食品の抜取検査を行っているとのことでございましたが、令和六年度に行った抜取検査の実施結果と不適正表示の発見数、さらに発見された不適正表示に対する措置について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 都は、特定の栄養素が多く含まれるなどの強調表示をしている食品等五十品目を、スーパーなどの食品流通施設において抜取検査を行い、栄養成分の含有量について分析を実施しました。
その結果、たんぱく質やビタミンCの分析値が表示された値から大きく外れていた菓子など三品目について、表示が不適正であることが認められました。
不適正な表示が認められた三品目については、それぞれの食品について表示責任を有する事業者を所管する各自治体と連携し、必要な改善指導を行いました。
○東(友)委員 実際に不適正な表示があり、指導を行ったということでございました。
本日、先ほど糖尿病に関する質疑も行わせていただきましたが、様々なご事情で正確な情報を必要としている方がいらっしゃいます。引き続きのお取組をお願いいたします。
次に、と畜事業について伺います。
まず、芝浦食肉衛生検査所で行っていると畜検査の体制と、令和六年度のと畜検査の頭数について畜種別に伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 芝浦食肉衛生検査所では、と畜場に搬入された獣畜が食用に供することが可能であるかを検査するため、と畜検査員として任命された獣医師である職員が、一頭ごとに検査を行っております。
令和六年度のと畜検査頭数は、牛九万八十二頭、豚二十二万四千七百四十頭でございました。
○東(友)委員 かなりの頭数でありますけれども、一頭ごとに検査を行っているということでございました。
と畜検査を行った結果、疾病等が確認され、廃棄等の処分となった獣畜の頭数を、畜種及び処分の種別ごとにお伺いいたします。
○稲見食品医薬品安全担当部長 と畜検査には、と殺前に全身の状態を確認する生体検査、と殺後に主に血液の状態を確認する解体前検査、肉や内臓等の状態を確認する解体後検査の三種類がございます。
令和六年度に、生体検査で疾病などが確認され、と殺禁止となった牛はゼロ頭、豚は十八頭でした。解体前検査で異常が発見され、解体禁止となったものは、牛、豚ともにありませんでした。
解体後検査で全身疾患等が確認され、全部廃棄となった牛は五十六頭、豚は二百六十七頭、肉や内臓等について一部廃棄となった牛は六万一千八百五十四頭、豚は十四万六千四百六頭でございました。
○東(友)委員 廃棄等の処分もかなりの頭数なんだなということが分かりました。
ここ数年、獣畜の農場で大規模な感染症なども話題になっておりますが、過去には人間に感染するようなものもございました。
疾病等が確認され、廃棄となるものについては適切に処理されるべきと考えますが、そのための取組について伺います。
○稲見食品医薬品安全担当部長 と畜検査の結果、食用に適さないと判断され、廃棄されたものについては、と畜場の設置者が衛生上支障のないよう処理することとされております。
芝浦と場では廃棄処分となるものは、専用の容器で分別管理を行い、最終的に焼却処理されております。芝浦食肉衛生検査所は、これらの処理が適切に行われるよう監視指導しております。
○東(友)委員 分かりました。
今、人に感染する感染症についてお伺いをいたしましたが、と畜事業において発見された感染症が、まだ農場にいるほかの獣畜に感染するようなこともあってはなりません。
我々は命をいただいている以上、無駄な殺生が起こらないように最大限の努力をするべきでございます。感染症にかかったことで、大規模な処分が行われるニュースを見ますと、本当に心が痛むところでございます。
私は、東京農業大学の農学部畜産学科というところで、四年間畜産について学んでまいりました。動物を育てて、と畜して、食べ物としていただく、その過程を見てきたからこそ、食べ物は大切にするべきだと強く考えますし、また、子供たちへの食育の重要性も感じております。
委員会の場ですので、保健医療局の範囲にはなりますが、そういった事業へのお取組も期待しているところでございます。
最後に、動物愛護についてお伺いいたします。
都は、動物愛護管理推進計画において、致死処分のさらなる減少を目指した取組の推進を挙げており、殺処分ゼロを達成したとしています。
しかし、動物福祉等の観点から行う致死処分は、今でも行われている状況にございます。致死処分と殺処分について、改めてその分類の定義と実績について伺います。
○中川健康安全部長 都は、動物愛護相談センターで引取り収容した動物の致死処分のうち、苦痛からの解放が必要、著しい攻撃性を有する、または衰弱や感染症により生育が極めて困難と判断される動物について、動物福祉等の観点から行うもの及び引取り収容後に死亡したもの、これらを除いたものを殺処分としております。この考え方は、国の考え方にも合致しております。
令和六年度の致死処分につきましては、動物福祉等の観点から行ったものが六十頭、引取り収容後死亡したものが九十一頭であり、殺処分はゼロでございます。
○東(友)委員 殺処分はゼロ、一方で、一年間の間に六十頭が致死処分されたということでございます。
著しい攻撃性といった性格についても判断基準に含まれているというところでございますが、そういった動物をトレーニングして、譲渡に出す取組を行っている自治体もあると認識しております。ぜひ様々な自治体と意見交換をしながら、致死処分について、より慎重になっていただくことを求めます。
また、そもそも遺棄、保護動物が発生する背景といたしまして、ペットショップで安易に動物を購入してしまう飼い主の方がいることが挙げられます。
飼い切れないといった状況に陥らないためにも、動物を販売する事業者が、顧客に対して、動物の適正な飼い方や終生飼養の飼い主責任について、十分な理解を得た上で販売することが必要と考えますが、都の取組をお伺いいたします。
○中川健康安全部長 ペットショップ等の動物販売業者は、購入者に対して、動物の愛護及び管理に関する法律に基づき、適正な飼養や保管の方法等について必要な説明をしなければならないとされております。
具体的には、購入する動物が大人になったときの大きさや寿命、餌やりなどの飼育方法、最後まで適正に飼うために必要なこと、遺棄の禁止などの規制事項等について、書面などにより説明いたします。
これに加え、都は、購入者に説明する十項目を記載したチェックリストを独自に作成し、ペットショップ等に活用を促しております。チェックリストは、毎日世話をできるか、多くの費用がかかることを知っているか、万が一飼えなくなったときのことを考えているかなど、動物を飼うことへの責任について確認する内容となってございます。
○東(友)委員 分かりました。ご答弁いただいたお取組を徹底していただくことを求めます。
また、海外におきましては、ペットショップで動物の購入を決めた後、数日空けなければ、実際に動物を家に迎え入れることができない、そういった形で衝動買いを防止している事例もございます。
国の責務というのもありますが、ぜひ東京都としても、先駆的にそのような手法のご検討もいただきたいと思います。
次に、動物の譲渡についてでございますが、こちらもさらなる促進が必要でございます。
ペットを飼いたいという方には、保護動物を譲り受けるという方法があることをまず知っていただき、保護動物の譲渡を進めていくことが必要と考えますが、都の取組をお伺いいたします。
○中川健康安全部長 都は、東京都動物情報サイト、ワンニャンとうきょうで、動物愛護相談センターやボランティアから動物を譲り受ける方法や、ボランティアが実施する譲渡会などの情報を発信しております。
センターの譲渡対象動物につきましては、個体ごとに動画を作成し、特徴を分かりやすく伝えております。
また、譲渡活動を都民に広く知ってもらうため、十一月を都独自の動物譲渡促進月間と定め、集中的に広報活動やイベント等を実施しております。
○東(友)委員 ありがとうございます。今後さらなる推進を求めさせていただきます。
また、そもそもペット市場といたしまして、需要に対する過剰な繁殖、また、動物愛護団体におきましても、動物愛護をうたいながら、猛暑の中、生体を連れての募金活動など、動物福祉に反するといわざるを得ない不適切な事例が都内にて散見をされているところでございます。
これらに対する対応策も、ぜひ都として積極的にご検討いただくことを併せて求めまして、以上で私の質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。
○浜中委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浜中委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
以上で保健医療局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後九時二十四分散会
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