厚生委員会速記録第十二号

令和七年十月三十日(木曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長浜中のりかた君
副委員長かまた悦子君
副委員長龍円あいり君
理事山口  花君
理事伊藤しょうこう君
理事米倉 春奈君
せりざわ裕次郎君
ひがしゆき君
東  友美君
高野たかひろ君
原 のり子君
岩永やす代君
うすい浩一君
荒木ちはる君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉局局長高崎 秀之君
次長理事兼務浅野 直樹君
理事船尾  誠君
総務部長森田 能城君
企画部長DX推進担当部長兼務柳橋 祥人君
生活福祉部長新内 康丈君
子供・子育て支援部長天野 哲史君
高齢者施策推進部長花本 由紀君
障害者施策推進部長梶野 京子君
政策推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務石塚  宣君
福祉人材・サービス基盤担当部長佐藤 淳哉君
事業調整担当部長松谷いづみ君
子供・子育て施策推進担当部長瀬川 裕之君
総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務竹中 雪与君
高齢者施策推進担当部長木村 総司君
障害者医療担当部長菊地 章人君
障害者医療調整担当部長新田 裕人君

本日の会議に付した事件
福祉局関係
事務事業について(質疑)

○浜中委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより福祉局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○森田総務部長 九月十九日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をご覧ください。
 資料は、目次にありますように、全部で十四項目でございます。
 それでは、一ページをご覧ください。1、特別養護老人ホームへの入所申込者数の推移といたしまして、厚生労働省が全国調査を行った平成二十八年度、令和元年度及び令和四年度における入所申込者数を区市町村ごとに三ページにかけて記載してございます。
 四ページをご覧ください。2、認可保育所の定員、入所児童数及び待機児童数の推移といたしまして、令和三年から令和七年にかけて、それぞれ四月一日現在の人数を区市町村ごとに八ページにかけて記載してございます。
 九ページをご覧ください。3、認可保育所における職員の平均経験年数別施設数といたしまして、令和二年度から令和六年度にかけて記載してございます。
 一〇ページをご覧ください。4、認可保育所における設置主体別、職員の平均経験年数別施設数といたしまして、令和六年度の施設数を記載してございます。
 一一ページをご覧ください。5、多様な他者との関わりの機会の創出事業の実施区市町村、実施か所数及び延べ利用人数といたしまして、令和五年度及び令和六年度の実施箇所数及び延べ利用人数を実施区市町村ごとに一三ページにかけて記載してございます。
 一四ページをご覧ください。6、重症心身障害児(者)施設の状況といたしまして、(1)に、令和四年度から令和七年度にかけての都立施設における看護師の定数及び現員を、(2)に、令和四年度から令和七年度第一・四半期にかけての短期入所の運用状況を、(3)に、令和三年度から令和六年度にかけての重症心身障害児者入所待機の状況を記載してございます。
 一五ページをご覧ください。7、社会福祉施設等の耐震化状況といたしまして、令和三年三月三十一日現在の社会福祉施設等の調査回答数及びそのうち耐震済みの棟数を記載してございます。
 一六ページをご覧ください。8、保育所等利用待機児童数調査における申込児童数及び認可保育所等利用児童数の推移といたしまして、令和三年から令和七年にかけて、それぞれ四月一日現在の児童数を区市町村ごとに二〇ページにかけて記載してございます。
 二一ページをご覧ください。9、福祉局所管の政策連携団体及び地方独立行政法人における障害者雇用人数及び雇用率の推移といたしまして、各団体ごとに令和四年から令和六年にかけて記載してございます。
 二二ページをご覧ください。10、介護保険料の滞納件数及び収納率の推移といたしまして、区市町村ごとに令和二年度から令和六年度まで、二三ページにかけて記載してございます。
 二四ページをご覧ください。11、介護保険料の滞納に対する新規の差押件数及び差押物件の内訳の推移といたしまして、(1)に、区市町村ごとの新規差押件数を、(2)に、特別区、市町村別の新規差押物件の内訳を令和三年度から令和五年度まで、二六ページにかけて記載してございます。
 二七ページをご覧ください。12、都型放課後等デイサービス事業所数の推移といたしまして、令和四年四月から令和七年九月にかけて月別に記載してございます。
 二八ページをご覧ください。13、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業を活用した高齢者への補聴器の支給又は購入費助成の実施状況といたしまして、(1)に、区市町村における令和六年度の事業内容を、(2)に、令和二年度から令和六年度にかけての支給等対象者数及び補助対象経費の推移を区市町村ごとに三一ページにかけて記載してございます。
 最後、三二ページをご覧ください。14、都道府県の医療費助成制度において、重度以外の知的障害者を対象としている自治体名。そのうち、身体障害者手帳の所持にかかわらず対象としている自治体名といたしまして、令和七年九月一日現在の、それぞれ対象としている自治体名を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求資料のご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○浜中委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○高野委員 都民ファーストの会、高野たかひろです。よろしくお願いします。
 まず、医療的ケア児の支援について伺います。
 近年、医療技術の進歩により、人工呼吸器や経管栄養など、日常的に医療的ケアを必要とするお子さんが地域の中で生活し、学校に通うケースが着実に増えてきています。
 その一方で、保護者の方々からは、登校中の吸引対応や緊急時の不安、学校と医療機関、訪問看護ステーションとの情報共有が難しいといった声が多く寄せられています。
 こうしたお子さんが安心して学校生活を送るためには、教育現場だけでなく、医療、福祉、保健といった多様な分野が一体となって支援する体制が欠かせません。
 しかし、現状では、各部門がそれぞれの所管の範囲内で対応しているため、支援の調整役が不明確であり、医療的ケアを担う看護師の配置や、登下校時の支援体制づくりにおいて、区市町村間で格差が生じている実態も見られています。
 医療的ケア児の支援について、都として、医療、福祉、教育などの連携をどのように進めるか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は令和三年度から、保健医療、障害福祉、保育、教育の各分野の代表等で構成する東京都医療的ケア児支援地域協議会を設置し、医療的ケア児の支援に関する諸課題への対応等について協議をしております。
 今後、学校をはじめとする関係機関の取組内容の共有や意見交換を通じて、各分野間のさらなる連携強化を図ってまいります。

○高野委員 都においては、福祉、医療、教育部門との連携の強化をしていくとのこと、答弁いただきました。
 医療的ケア児が安心して学校生活を送るためには、区市町村においても、各部門の連携が必要であると考えます。
 そこで、各区市町村において、福祉と教育部門との連携が進むよう、都としてどのように支援していくのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、区市町村などの地域の関係機関との連携調整などを行う拠点として、区部と多摩地域に医療的ケア児支援センターを設置しており、センターでは地域の状況を把握するほか、区市町村や関係機関等との連絡会を通じて、支援体制の構築を後押ししております。
 今年九月に都とセンターが実施した、区の実務担当者等向けの連絡会では、学齢期の医療的ケア児への支援をテーマに、区立小中学校における医療的ケア児の受入れに係る連携会議の実施や支援マニュアルの作成など、好事例の共有を行いました。
 学齢期における医療的ケア児とその家族が地域で安心して暮らせるよう、今後もこうした取組をさらに推進し、区市町村における教育部門との連携が進むよう積極的に支援をしてまいります。

○高野委員 今ご答弁のとおり、都として医療的ケア児支援センターや区市町村との連絡会などを通じて、教育部門との連携を積極的に支援されていることは大変心強く感じます。
 その中心核的な役割を担っているのが、まさにこの医療的ケア児支援センターであり、地域の実情を把握し、各自治体の協議の場を支える重要な拠点となっています。
 しかしながら、我が会派の厚生委員会メンバーにて先日視察しました都立大塚病院内の医療的ケア児支援センターでは、三人で二十三区という広域をカバーしている現状があり、相談対応が平日日中に限られるなど、体制面での課題も見受けられました。
 また、寄せられた相談をどのように検証し、支援につなぎ、その後のフォローアップをどのように行っているのかというPDCAサイクルの仕組みはまだ確立の途上にあるとの説明も受けています。
 こうした現場の状況を踏まえ、支援を単発の相談で終わらせず、家庭や自治体に対して継続的に伴走できる体制を整えていくことが重要であると考えます。
 そこで、相談支援の実施後、家庭や自治体へのフォローアップはどのように行われているのか、具体的な取組を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 医療的ケア児支援センターでは、相談支援専門員、看護師、保健師等の資格を有する相談員が、医療的ケア児の家族から保育やレスパイトなどに関する相談を受け付けており、状況に応じて区市町村の窓口や地域の相談支援事業所、教育機関等と連絡調整を行い、適切な支援につなげております。
 連携先の区市町村等に対しましては、訪問や各区市町村の協議の場への参加等を通じまして、相談者が継続的に支援を受けられるよう取り組んでおります。

○高野委員 今いただきましたご答弁のとおり、都として、医療的ケア児支援センターを中心に、区市町村や教育機関との連携を進めていることは心強く感じています。
 しかし、現場では、福祉と教育の間で支援が分断されるケースも依然見られています。特に学校での介護士、看護師、その配置や、登下校時の支援に加え、家庭で日々ケアを担う保護者へのフォローや相談支援の体制にも、自治体間で差が生じているのが現状です。
 今後は、医療的ケア児支援センターが各自治体の伴走的役割を果たし、家庭、学校、地域が切れ目なくつながるよう、都が中心的に体制整備を進めていただくことを強く要望いたします。
 続いて、小児慢性特定疾病、いわゆる小児難病を抱えるお子さんとそのご家族への支援について伺います。
 現在、東京都内でも指定難病に対応できる医療機関は限られており、求める医療の通院のために長距離移動を余儀なくされるご家庭も少なくありません。
 特に、障害者手帳を所持していない小児難病児の場合、通院時の送迎や外出に関して利用できる移動支援制度の対象外となっており、結果として交通費の自己負担が重くのしかかっています。
 実際に保護者の方からは、通院のたびに数千円近くかかり、経済的にも精神的にも負担が大きい、移動支援が使えないため、家族が全ての送迎を担っており、仕事を続けられないといった切実な声が寄せられています。
 一方、ほかの自治体ではこうした負担を軽減するための支援制度が整いつつあります。例えば、群馬県前橋市では、自家用車での通院に対して一キロ当たり三十円、年六回までの交通費助成を実施しており、愛媛県松山市では、県外受診一回につき五千円、年間五万円までを助成するなど、柔軟な支援が行われています。
 このように、ほかの自治体では制度化が進む一方で、東京都には移動支援に係る独自制度が存在していないのが現状です。そのため、難病児や家族の方々が居住地によって支援を受けられるか否かが大きく異なる地域間格差が生じています。
 そこで伺います。小児慢性特定疾病を抱える子供とその家族は、指定医療機関への通院の際に長距離移動を伴うケースがありますが、障害者手帳がない場合、移動支援に係る支援制度がありません。ほか自治体では、移動支援に係る制度があり、都としても独自に支援制度を創設すべきと考えます。都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、慢性疾病を抱える児童等とその家族を支援するため、医療費助成や医師等の専門職による相談、児童と遊ぶボランティアの派遣、家族同士の交流会など、様々な取組を行っております。
 他自治体におきます移動支援の制度は、県外の医療機関を受診する必要がある児童等とその家族への支援制度となっているものが多く、多数の指定医療機関があり、交通アクセスの至便である都の状況とは、通院等の環境が大きく異なるものと認識をしております。

○高野委員 今ご答弁のとおり、都としては、医療費助成や相談支援、交流会の開催など、様々な取組を進めておられることは理解しております。
 しかしながら、実際に小児慢性特定疾病を抱えるご家庭からは、長距離の通院に係る交通費や移動の負担が日々の生活を圧迫しているという切実な声が少なからず寄せられています。
 特に、障害者手帳を持たないお子さんの場合、既存の移動支援制度の対象外となり、支援のはざまに置かれているのが現実です。こうしたご家庭の実態は、現行の統計や制度の枠だけでは十分に把握できていない部分も多いのではないでしょうか。
 そこで、まずはどのくらいの家庭が通院に伴う交通費負担に直面しているのか、実態調査を行っていただきたいと思います。
 そして、声を上げることが難しいご家庭、まさに声なき声にも丁寧に耳を傾け、難病と共に生きる子供たちとその家族が少しでも安心して生活できるよう、移動支援を含む総合的な支援の在り方を検討していただくよう強く要望いたします。
 次に、補装具判定方法の柔軟化について伺います。
 現行では身体障害者に対する電動車椅子の支給に当たって、本人が東京都心身障害者福祉センターに来所し、実地で操作判定を受けることが原則とされています。
 しかし、脳性麻痺や筋ジストロフィーなど重度の障害をお持ちの方にとって、都心部までの長距離移動は極めて大きな負担だと思います。また、介助者や送迎体制にも限界があり、判定を受けること自体が大きなハードルとなっています。
 ほかの自治体では、医師の所見書や操作動作による書面判定、あるいはオンライン判定、出張判定を導入している例も見られます。例えば、兵庫県では、補装具の種類によって、来所判定だけでなく、書類判定を併用しており、義肢、装具、車椅子については巡回判定を実施しています。
 厚生労働省の制度設計上も、来所判定を原則としつつ、巡回相談等を含む来所以外の判定方式の活用を認めています。
 そこで、東京都としても、こうした来所困難な方への現在の対応として、ICTを活用した遠隔判定など、利用者の負担軽減について検討すべきと考えますが、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 電動車椅子の判定につきましては、医師やリハビリ専門職等による触診等に加え、車椅子の発進、停止や速度調整等の操作を実際に行い、ご本人が安全に走行できることを確認するため、原則として心身障害者福祉センターに来所いただいているところでございます。
 令和六年度には、島しょ地域において、義足、下肢装具の判定時にオンラインの活用について試行実施をいたしまして、遠隔で画像を確認するためには、現地で撮影やご本人の姿勢保持等を行う専門職の確保が必要でございました。
 今後、利用者の負担を軽減するため、電動車椅子を含め補装具の判定における工夫について検討してまいります。

○高野委員 電動車椅子を必要とする方々の中には、重度の肢体不自由や筋疾患などにより、都心部までの移動そのものが困難な方が少なくありません。こうした方々にとって、判定を受けるために出向くという前提自体が制度利用の大きな壁となっています。
 ICTを活用した遠隔判定の試行が島しょ地域で始まったことは一歩前進であり、専門職の確保など、課題を丁寧に整理されている点も評価いたします。
 しかし、本来この制度の目的は、安全な走行を確認することだけでなく、必要とする人が適切な補装具を確実に受け取れるようにすることであるはずです。
 今後は、島しょ地域に限らず、都内全域においても、来所が難しい方へのオンライン判定、出張判定の本格導入を視野に入れ、医療機関、地域のリハビリ専門職、区市町村と連携しながら、利用者負担の少ない柔軟な仕組みを早期に構築されることを強く要望いたします。
 次に、障害者グループホーム整備費補助における物価高騰への対応について伺います。
 昨今、建築資材や労務費の高騰が続き、障害者グループホームの整備を計画する事業者に大きな影響を与えています。
 実際、私の地元世田谷区でも、複合型の障害者施設を建築するに至り、入札不調が相次ぎ、整備計画を中止、延期せざるを得ないケースが生じています。
 こうした状況は、障害のある方々の地域生活の受皿を確保する上で重大な支障となっており、ひいては都が掲げる地域移行の推進や地域共生社会の実現にも逆行しかねません。どうしても事業者の努力だけでは吸収できないコスト上昇に対して、都としても適切な支援策を講じる必要があると考えます。
 そこで、障害者グループホームの整備費補助における物価高騰への対応について、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、障害者・障害児施策推進計画において、グループホームの利用者数を令和八年度までの三年間で二千七百名増やす目標を掲げており、地域生活基盤の整備に着実に取り組む必要がございます。
 障害者グループホームの整備費補助単価につきましては、国に準拠して設定をしており、資材費及び労務費の動向等を踏まえた国の改定に合わせて、都も同様に改定をしているところでございます。
 また、都は、近年の建設費の高騰を踏まえ、物価上昇を適切に反映し、社会情勢に即した補助額とするよう、国に提案要求をしております。

○高野委員 障害のある方々が地域の中で自分らしく暮らし続けるためには、グループホームなどの地域生活の場を安定的に整備していくことが不可欠です。特に、親亡き後の居場所をどう確保していくかは、当事者と家族にとって切実な課題であり、その将来を支えるのは行政の責務でもあると思っています。
 今後、物価高騰の影響を長期的に見据えながら、障害者施設の整備を継続的に推進できるよう、東京都としても、物価や労務費の動向を的確に反映できる補助単価の見直し仕組みを早期に導入し、事業者が安心して取り組める環境を整えていただくよう強く要望し、私の質問は終了とさせていただきます。

○ひがし(ゆ)委員 よろしくお願いいたします。立憲ミネ無会派のひがしゆきです。
 本日は、厚生委員会の事務事業質疑に対しまして、七つのテーマに絞って質問をさせていただきます。
 まず一つ目に、児童相談所の運営についてお伺いいたします。
 都内では、家庭や子供を取り巻く課題が複雑化しております。虐待の早期発見、また一時保護の適切な実施、家庭支援の継続など、単独の自治体では対応し切れないケースが増えており、都と区が連携して支える体制づくりがますます重要となっております。
 品川区では、これまで東京都品川児童相談所が品川、目黒、大田区を管轄しておりましたが、東京都が行っている相談に関する事務が品川区へ移管され、令和六年十月に品川区児童相談所が開設されました。設置後も、都の持つ広域的、そして専門的な機能と、区の地域に根差した支援力をどう結びつけていくかが大きな課題となっております。
 品川区児童相談所が設置された場合であっても、都区の児童相談所の連携が重要であると考えます。都内のどこに住んでいても、子供や家庭が必要とする支援につながれるよう、都区の連携を一層強めるべきと考えますが、都としては、どのような取組を実施しているのかを伺います。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 大都市東京におきましては、一時保護の長期化やトー横問題など、単一の自治体では解決できない広域的、専門的な課題に的確に対応する必要がございます。
 そのため、都は、区立児童相談所等を含めた都全体の児童相談体制の強化に向けまして、児童相談センターの総合連携課において、児童相談所業務の標準化や、個別ケースに係る専門性の向上、人材育成の共同推進などに取り組んでおります。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。まさにトー横のように、一自治体では対応が難しいケース、また虐待など長期化、広域化する事案の対応は、都区が情報や人材を共有し、そして一体で動くことが重要だと感じております。
 その上で、都が設置した総合連携課は、都区間のケース調整、そして人材育成を担う大切な役割を果たすと考えます。実際、区が新たに児童相談所を設置する際には、転居やケースの引継ぎなど自治体間の運用ルールの違いから、支援が円滑に進まないというような課題も聞かれます。
 都において、こうした課題を解決するために、都区でどのように調整、そして連携対応しているのか伺います。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 全国の児童相談所間では、被虐待児童の転居等に伴う相談ケースの移管及び情報提供等の取扱ルールについて申し合わせて運用しております。
 現在、都内全区市町村が参加する児童相談体制等検討会におきまして、全国ルールの解釈等に関するポイントを児童相談センター総合連携課が取りまとめているところでございます。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。全国的なルールの整備に加え、そして、東京都として各区の現場が迷わないように、実務レベルでの運用ポイントを整理しているということで、非常に心強く感じております。
 今後は、こうした都区の連携の仕組みをさらに実効性のあるものにし、そして、どの地域に住む子供も、そして家庭も、同じ水準の支援を受けられるよう、引き続き連携体制の強化をお願いしたいと思います。
 次に、若年被害女性等支援事業についてお伺いいたします。
 先日、会派で、都の歌舞伎町における若者向け総合相談窓口であるきみまもを視察いたしました。現場では、困難を抱える女性が安心して相談できるよう、専門職がチームで対応し、そして行政との支援体制をしっかり整えている様子を拝見いたしました。
 ただ、一方で、きみまもは行政による支援であり、相談時間の制約、また支援の柔軟性という点では限界もあるというようなお話も伺いました。
 そこで重要になるのが、民間団体による支援の力となります。夜間やSNSを通した相談、そして食事、宿泊など生活に直結する支援など、行政だけではカバーし切れない部分を民間が担うことで、より幅広く、そしてきめ細やかな支援が可能になると考えます。
 社会的孤立、そして家庭内での困難、経済的困窮など、様々な事情から行き場を失い、支援につながりにくい若年女性が増える中、行政と民間がそれぞれの強みを生かし、連携、協働していく、そして支えていくことが非常に重要だと考えます。
 若年女性は困難を抱えていても行政機関の既存の支援が届きにくいため、様々な民間団体と連携、協働することが重要であると考えますが、都の見解と取組についてお聞かせください。

○天野子供・子育て支援部長 都は、様々な困難を抱えた若年女性の自立を支援するため、民間の創意工夫を生かし、個々の状況に応じた柔軟な対応ができるよう、民間団体に対して補助を行う若年被害女性等支援事業を実施してございます。令和七年度は、四団体を補助事業者として決定しております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 支援を必要としている若年女性は、制度や行政窓口からこぼれやすいというような現実があります。
 一方で、民間団体は、夜間、またSNSなど、若い世代に寄り添う柔軟な方法で支援を行っております。
 私も、実際にその現場も視察させていただきました。様々な問題を抱えている若い女性の方々が相談をしている。そして、それは業務的ではなく、人と人として信頼関係を築いていく様子がうかがえました。
 都がその活動を支えることは、非常に意義深いと考えております。特に、若年被害女性等支援事業では、都内でも限られた民間団体が担っており、支援員の専門性、そして安心して相談できる環境づくりが求められます。こうした民間との協働が単なる委託ではなく、伴走する関係として機能していくよう期待をしております。
 一方で、支援を受ける側の女性にとって最も重要になるのは、安心して相談できる相手がいることとなります。支援団体の選定、そして運営体制が適切でなければ、かえって不安を感じることにもつながりかねません。女性が安全で安心して支援が受けられる補助事業者を選定し、そして適切な事業実施を担保することが重要であると考えます。
 本事業における適切な補助事業者の選定及び適正な事業実施のための方法を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、本事業におきまして、事業者の公募や外部有識者等による審査を経て、関係法令や要綱等に基づき、補助事業者を適切に選定してございます。
 また、支援者と若年被害女性等との関係を適切に保つことや、法令遵守等について研修を実施することのほか、事業実績報告書について公認会計士等の第三者の確認を受けることなどを義務づけてございます。

○ひがし(ゆ)委員 ご説明ありがとうございます。外部有識者の関与、そして第三者確認など業務の適正化に向けた取組、そして仕組みが整えられているということで安心をいたしました。
 ただ、一方で、最近のニュースなどで、また不安な声が現場からも聞こえてきます。この事業は支援が届きにくい若年女性を守る、いわば最後のセーフティーネットとなります。だからこそ、補助団体の信頼性の確保と同時に、現場で活動する支援員一人一人の倫理感、そして人権感覚を高める研修が必要だと考えます。
 今後も支援を受ける女性の立場に立った運用と、現場の声を踏まえた制度改善を続けていただくよう要望をいたします。
 続きまして、福祉人材確保について質問いたします。
 少子高齢化の進行により、介護、保育、障害、児童など、福祉の現場では深刻な人材不足が続いております。働き手の確保と定着は福祉サービスの質を守る上で欠かせない課題となっております。
 その中で、都は、福祉の仕事に関心を持つ方へ、職場の情報、また資格取得支援、イベント情報などを発信するポータルサイト、ふくむすびを運営していると認識をしております。
 また、登録や利用促進に向けて、マッチング機能やコミュニケーション機能を強化、検索性の向上を図るなど、令和六年度からリニューアルされたと承知しております。
 まずは、その運用状況について、都が運営する福祉に関する様々な情報を発信するサイト、ふくむすびについて、過去三年のサイト閲覧数、また登録者数の推移について伺います。

○新内生活福祉部長 ふくむすびのサイトが閲覧されました延べ回数ですが、令和四年度は約七十二万件、令和五年度は約八十五万件、令和六年度は約百六十九万件でございます。
 各年度末のマイページ登録者数は、令和四年度は千七百十一人、令和五年度は千九百三十七人、令和六年度は二千二百六十二人でございます。

○ひがし(ゆ)委員 報告ありがとうございます。閲覧数については令和六年のリニューアルを受けて倍増、そして、登録者数も徐々にではありますが増加をしているということが確認できました。サイトリニューアルの効果も見えてきたのではないかと感じます。
 一方で、閲覧が興味を持つきっかけにとどまらず、実際の職場の定着につながる仕組みをどう構築していくかが今後の課題ではないかと感じております。
 特に、若い世代や転職希望者にとって、現場で働く方々のリアルな声や職場の雰囲気を伝えることは、福祉の仕事に一歩踏み出す大きな後押しになると考えております。
 そこで、次に、都の広報、PRの取組について伺います。
 人材不足が深刻化する中で、福祉の仕事の魅力を分かりやすく発信、そして多くの方に関心を持ってもらうことが求められます。喫緊の課題であります人材確保に向けて、広くPRをしていくことが重要だと考えます。
 十一月は福祉人材確保に向けたPR月間でありますが、どのようなことを行うのか伺います。

○新内生活福祉部長 都は、福祉の人材確保のため、十一月を福祉人材集中PR月間として、福祉の仕事のやりがい等を現場職員が発信するSNSキャンペーンや、大規模な福祉系合同就職説明会を実施するほか、若い世代やシニアなど、各世代向けの福祉の仕事の魅力を発信する動画を街頭ビジョン等で放映するなどの取組を行っております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。若い世代、シニアなど、多様な層に向けて動画をつくっているということで、各世代に向けた対応をしているという点は評価いたします。
 福祉や保育の職に従事する方々の調査を拝見いたしました。離職理由としては、人間関係、賃金、そして業務負担が挙げられる一方で、雇用の条件があれば働きたい方、そして働くに当たり研修など支援を希望する方の割合も高いということが分かります。
 都は、福祉や保育の潜在有資格者の再就職を支援するための事業を新たに開始いたしましたが、これらの不安要素や希望をどのように施策に反映しているのかを伺います。また、この事業を潜在的な有資格者に届けるのはなかなか難しいと考えますが、どのような広報を実施しているのか伺います。

○新内生活福祉部長 都が今年度に開始しました潜在有資格者の再就職を支援する事業では、東京都福祉人材センター等におきまして、福祉や人事労務に関する知識や経験のある就職支援アドバイザーが、個々の求職者の勤務条件や希望に合う事業所とのマッチングを行います。
 こうした取組を周知するため、事業の特設サイトの開設やウェブ広告を行うほか、リーフレットやポスターを作成し、区市町村、介護福祉士養成施設、ハローワーク、図書館などに配布をしております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 広報だけではなく、しっかりと福祉、そして保育の職に従事する方々、離職の理由というところはしっかりと調査をし、そして対応について考えていく必要があると考えております。
 離職した理由に対して不安を抱えている方が多いというようなお話がありましたので、しっかりとその点を、アドバイザーがついているということでありましたが、その後の職業に就いてから、どのような体制を取っているのか、また、それが離職につながっていないかなど分析をしながら、対応について検討いただきますようお願い申し上げます。
 次のテーマに移らせていただきます。ちょっと関連しますが、介護人材についてもお伺いいたします。
 介護人材の確保は、超高齢化社会を迎える東京においても、最も喫緊の課題の一つとなっております。介護の現場では人材不足が深刻化する一方で、処遇や職場環境をめぐる課題が依然として続いております。
 昨日、当会派の笹岡ゆうこ議員の質疑では、二〇二四年度の介護報酬改定に伴う訪問介護報酬の引下げが現場に大きな影響を与えているということが取り上げられました。
 報酬の減額により事業運営が厳しくなり、そして、担い手が減少することで在宅介護サービスの継続に支障が生じる可能性がある、こうした課題意識を会派としても共有をしているところでございます。
 私からは、特に介護人材の確保と支援策という観点から、都の取組を中心に伺いたいと思います。訪問介護の介護報酬減額を踏まえた都の取組内容についてお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 訪問介護をはじめとした介護サービス事業は、介護報酬等により運営されることが基本でございます。
 都はこれまで、訪問介護の人材確保に向けた様々な施策に取り組んできており、今年度からは、新たに訪問介護員の採用に係る費用に対する補助や、電動アシスト自転車等の購入経費の補助を実施しております。

○ひがし(ゆ)委員 介護報酬の減額により経営状態が厳しくなる中で、現場では対応したくても人が集まらない、また、移動に係る負担が大きいなど、細かな課題が積み重なっております。
 都が、介護職員の採用経費、そして移動支援に対して助成を行っていることは、現場の実情を踏まえた有効な取組だというふうには感じております。特に、電動アシスト自転車の導入支援、移動効率の向上だけではなく、働きやすさの改善にもつながる現実的な支援だとは思います。
 こうした支援を通じ、現場で働く方が続けられる、そして戻ってきたいという環境を広げていきたいと思います。
 介護職員や介護支援専門員、そして障害者福祉サービス等に従事する福祉職員を対象とした居住支援特別手当事業の活用状況についてもお聞かせいただきたいと思います。
 この事業は、都内で働く介護、福祉職員の住まい確保を支援する重要な制度であり、現場からも大変喜ばれている声が聞かれます。介護職員や介護支援専門員、そして障害福祉サービス等の福祉介護職員を対象としました居住支援特別手当事業の活用状況についてお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 令和六年度は、介護分野では、約一万五千事業所の約八割が申請いたしました。障害分野では、介護事業所を併設する事業所で職員が兼務する場合に、介護部門でまとめて申請する事例もあり、約一万五千事業所のうち、申請したのは約五割となっております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。介護分野では八割、そして障害分野では五割の事業者が申請しているということが確認できました。
 ただ、現場の声を聞くと、制度を知らない事業者、また、手続が煩雑で申請をためらうケースもあるというふうに伺っております。
 住まいの安定は、人材の定着と密接に関わる部分です。この事業がより多くの事業者に活用されるよう、現場の負担を軽減しながら、周知を強化していただきたいと思います。
 そこでお伺いいたします。居住支援手当等の申請向上に向けた取組について、ぜひ未申請の方々に、なぜ申請をしていないのか、課題感等も含め、介入をしていく必要があると思いますが、その取組について伺います。

○花本高齢者施策推進部長 本年八月から、令和六年度に未申請の全事業者に対してコールセンターから本事業の周知を図っております。このうち、申請意向がある事業者に対しては、給与規定の改定等について、伴走型できめ細かく支援をしております。
 また、介護事業所等への就職希望者が就職先を選択する際の参考となるよう、本年六月から、居住支援特別手当事業を活用した事業者を都のホームページにおいて公表しております。

○ひがし(ゆ)委員 コールセンター、そして伴走支援によるフォロー体制の強化を本年八月から開始をしたということで評価をいたします。
 介護や福祉の仕事は、地域の生活を支える、そして社会インフラでもあります。その担い手である職員が安心して暮らし、長く働けるようにすることが、持続可能な福祉の基盤にもつながります。
 品川区でも、この居住支援手当について、区独自の支援策を講じた際に申請率がなかなか上がらないというような課題がありました。その際に、未申請の方々に対しても介入をしてほしいというような要望をさせていただきましたので、都として、新たにこうした対応をしっかりと行っているということで、期待をしております。
 また、進捗については、改めて別途確認をさせていただきながら、私も取組をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、認知症サポート検診事業についてお伺いいたします。
 昨年一月に施行されました認知症基本法により、国、自治体ともに共生社会の実現が明確に位置づけられました。認知症になっても何もできなくなるのではなく、やりたいことを持ち、そして地域の中で自分らしく暮らし続けるという新しい認知症観が全国的に広がっております。その上で、重要になりますのが早期診断と早期支援となります。
 東京都では、令和六年度から認知症サポート検診事業を開始し、区市町村が実施する検診を支援しております。これは認知症の兆候をより早い段階で気づき、そして社会生活支援や医療につなげることを目的としたものであります。
 本事業は、従来の認知症検診推進事業から、対象年齢を七十歳以上から五十歳以上へと引き下げ、そして、より早い段階での認知症リスクを把握する仕組みへと進化をしていると認識をしております。
 私の地元品川区では、あたまの元気度チェックとして先行実施をされ、そして、令和六年度の段階で、参加者の三割が六十五歳未満層、満足度は九割に達し、都内でも注目される取組となっております。
 こうした取組の効果や課題を踏まえ、都の支援体制について、まずは認知症サポート検診事業の内容についてお聞かせください。

○木村高齢者施策推進担当部長 認知症サポート検診事業では、認知症の早期診断、早期支援を促進するため、認知症に関する正しい知識の普及啓発や、五十歳以上の住民を対象とした認知機能検査と検診後支援を行う区市町村の取組を支援しております。

○ひがし(ゆ)委員 ご説明ありがとうございます。対象年齢を五十歳に引き下げ、そして、より早期の段階から気づきを促す仕組みにしたことは非常に意義深いと感じております。
 認知症の新薬に対しましても、早期発見ができないとお薬を使えないというような現場からの声も聞いております。
 認知症の兆候を早く把握し、早期診断、生活習慣の改善、そして医療機関への継続につなげるということができれば、本人の生活の質を守るだけではなく、家族や地域の支援体制にも大きな効果をもたらすと考えます。
 この事業は、令和六年度からの補助事業として始まっております。昨日の委員会でも、昨年度は二十五自治体に補助を行ったというようなご答弁がありましたが、今年度の認知症サポート検診事業の補助実績についてお伺いいたします。

○木村高齢者施策推進担当部長 今年度は、十月時点で三十自治体からの補助申請を受け付けております。

○ひがし(ゆ)委員 着実に実施自治体が増えているとのことですが、都内全六十二市区町村のうち、まだ半数に満たないような状況となっております。
 現場の方にヒアリングをさせていただきました。現場では制度設計のタイミング、また運営体制の課題も指摘されております。実際、補助の要綱が明確になったのが令和六年の六月であり、各自治体が予算計上や体制整備を進めるには十分な準備期間がなかったというようなお話も聞いております。
 とりわけ、医療資材やマンパワー不足などのある地域においては、民間のノウハウが支援できなければ、活用すら難しいというような課題もあります。
 そこで、こうした現場の課題を踏まえて、本事業を全都的に展開していく上で、認知症サポート検診事業の課題、今後の方向性についてお伺いいたします。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、東京都認知症施策推進計画において、令和十一年度までに全ての区市町村で認知症サポート検診事業に取り組んでいただくことを目標に、本事業の活用を働きかけております。

○ひがし(ゆ)委員 令和十一年度までに全自治体での実施を目指すとのことでありますが、この補助期間、令和六年から十年度終了後の継続確保が自治体にとって大きな懸念となっております。補助終了後も継続できるよう、国、都として財政的支援、そして技術的支援の見通しを早期に示すことができるのが重要であると考えます。
 また、啓発、検診、フォローアップを一体的に進めるためには、医師会や地域包括支援センターとの連携に加えて、民間の広報ノウハウやICTを活用した運営支援も不可欠であると考えます。
 品川区では、民間との協働により、新しい認知症観に基づく冊子も作成し、六十五歳未満にも情報を届ける試みも始めております。こうした先行事例を都が積極的に発信、そして、他自治体への展開を後押ししていただきたいと要望させていただきます。
 認知症になっても自分らしく暮らせる共生社会の実現に向け、早期診断と早期支援の仕組みを全ての地域で定着させていくことを要望し、次の質問に移らせていただきます。
 次に、災害援護についてご質問をいたします。
 先日、台風による甚大な被害を受けました八丈島の視察を会派で行わせていただきました。現地では、住宅被害が広範囲に及び、家財の流出、そして生活インフラの断絶など、長期化する生活再建への不安が寄せられております。
 こうした中、都は予備費八億円の活用を決定、そのうち福祉局では被災者生活再建支援金三千万円、そして災害援護資金貸付金を一千万円措置しました。被災地の早期支援に向けた判断としては評価をいたします。
 一方では、まだ制度設計、具体的な運用、いつになるのかというようなことが決まっておらず、現場からはどのようなスケジュールで動いていくのか、長期的な支援もしっかりとしてほしいというようなお声も聞いております。
 こうした現状を含め、被災者生活再建支援金及び災害援護資金の算出根拠、まず、今回の支援について、どのような根拠を持ち、算出されたのかについてお聞かせください。

○松谷事業調整担当部長 今回予備費を活用することといたしました被災者生活再建支援金及び災害援護資金は、令和元年台風第十五号災害等の実績を参考にして、令和七年台風第二十二号及び台風第二十三号災害に対する国の支援制度の実施に必要な経費に加えまして、都独自の支援制度に必要な経費を含めて算定したものでございます。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。まずは迅速に予備費の活用を決定したことは評価をいたします。
 ただ、実際の被害というのは地域特性や住宅構造によっても異なっていきますので、今後、現場の声を丁寧に拾いながら、制度設計にも反映していただきたいと思います。
 特に、八丈島では住宅の被害だけではなく、観光業、農業など生活基盤全体が影響を受けております。こうした生活再建の広がりを見据えた支援も今後の課題になると考えます。
 そこでお伺いいたします。今後の実施のスケジュール、申請の支援の見通しなどについて、どのようなことが考えられているのか伺います。

○松谷事業調整担当部長 八丈町は今後、災害援護資金及び被災者生活再建支援制度に係る窓口を設置することとしています。

○ひがし(ゆ)委員 これから現場での支援が始まるということですが、被災地の職員、また住民、心身ともに大きな疲労を抱えております。
 制度を住民に分かりやすく周知をし、そして申請を支援していくことが重要であります。特に、島しょ地域など職員数が限られる自治体では、都の職員、そして申請支援員の派遣など実務的なサポートが必要だと考えます。
 福祉局として、現地の体制をどう支援していくのか伺います。

○松谷事業調整担当部長 本日十月三十日から、都の職員を現地に派遣いたしまして、八丈町と共に事前準備を行うとともに、今後、災害援護資金等の窓口業務等を支援する予定でございます。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。タイムリーなご報告をいただきました。本日の十月三十日から都の職員を現地に派遣、そして、八丈町と共に事前準備を行うということで確認をいたしました。
 今回の震災は、各島の財政規模、そして地理的制約を考えると、単独の町村単位では復旧が難しい部分がございます。
 福祉局として、この二つの制度につきまして、今後、追加的な補正予算や支援強化等を検討しているのかお聞かせください。

○松谷事業調整担当部長 都は、現地に職員を派遣し、八丈町の災害援護資金等の窓口業務等を支援するなど、今後も自治体や関係機関等と連携いたしまして、被災者支援に取り組んでまいります。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。
 今回、台風による被害を受けた現地の状況を確認した際、倒壊した家屋、そして道路、停電の続く、断水の続く地域など、こうした物理的な被害とともに、私が強く感じましたのは、被災者や、そして支援に当たる支援員、職員の皆さんが抱える心の疲れです。
 住宅の再建、そして支援金の手続といった生活再建の動きが始まる一方で、夜になると不安で眠れない、そして、これから先、生活がどうなってしまうのか、自分が行っていた農業などがまた継続して行えるのか、観光業などにも大きな影響を与えております。それが心身の不調を訴えることに直結し、お話を聞く中でも、涙ながらにお話をする方もいらっしゃいました。
 町の職員、医療、福祉関係者の中にも、自らが被災しながら住民支援に当たっている方が多く、支援する側の心のケアも大きな課題があると感じております。
 そこで、続きまして、今回は災害発生時における被災者及び支援者双方の心のケアの体制について、最後にお聞かせいただければと思います。
 今回の八丈島におけます台風被害に対しまして、都は被災者に対し、どのような心のケアを実施したのでしょうか。
 また、都として、災害時の被災者への心のケアをどのように位置づけ、どのような体制で対応をしているのか。特に、災害発生時における専門職チームの派遣、保健所との連携体制について伺います。

○菊地障害者医療担当部長 まず、八丈町における台風被害への対応についてでございますが、今月二十一日及び二十二日、精神保健福祉センターの職員が、島しょ保健所八丈出張所において、被災された方々からの相談に応じました。
 次に、災害時の被災者への心のケアの位置づけについてでございますが、都は、東京都地域防災計画に基づき、大規模災害時等に専門的な心のケアに対応するため、災害時こころのケア体制整備事業において、医療関係者や保健所等で構成する会議体を設置するほか、災害時には被災地に専門職チームの派遣を行っております。

○ひがし(ゆ)委員 ありがとうございます。このたびの発災の直後から、精神保健福祉センターの職員が現地で相談対応を行っているということで、迅速な動きについて評価をいたします。
 実際に現場に行った際にも、東京都の職員さんがすぐに来てくれて、お話を聞いてくれて安心したというようなお声も聞きました。
 一方で、被災者の中には、時間がたってから不安や気分の落ち込みが表れる方も多く、中長期的な心のケアが重要であると感じております。
 発災直後の急性期支援だけではなく、数週間、そして数か月後に表れる遅発性ストレスなどの影響に対しまして、都として中長期的な心のケアを継続する仕組みをどのように構築しているのか伺います。

○菊地障害者医療担当部長 東京都災害時こころのケア体制整備事業では、実施要綱に基づき、発災直後から中長期までの専門的な心のケアに対する支援ができるよう、体制整備に取り組んでおります。
 中長期における支援活動では、災害時の活動マニュアルに従い、被災自治体の意向を踏まえ、保健所や精神保健福祉センター等が連携して、避難所での精神保健福祉相談や仮設住宅等へのアウトリーチ活動等に取り組むこととしております。

○ひがし(ゆ)委員 ご説明いただきまして、ありがとうございます。中長期の支援が制度として位置づけられていることは心強く感じます。
 しかし、実際には、支援が必要でも自ら声を上げられないという方も多く、また、地域での見守り、訪問支援などがより重要になってくると感じております。現場の職員が住民に寄り添いながら、専門職とつながれる仕組みというのをさらに強化していただくよう要望いたします。
 また、被災者を支援する側、医療従事者、また職員の皆様、福祉職員など、被災の中でも業務を続けている方もいらっしゃいます。
 こうした支援者側のメンタルケアに対しても対応していくことが重要と考えますが、都としてどのような支援策を講じているのか伺います。

○菊地障害者医療担当部長 精神保健福祉センターでは、災害時等に支援者自身の心のケアを行う保健所や医療機関等の職員を対象に、支援者のストレス対処法や組織的な対応等についての研修を行っております。
 また、被災者や支援者が災害時の心の変化について正しく理解し、必要に応じて専門機関につながるよう、リーフレットを作成しており、今般の八丈町での活動においても活用しております。

○ひがし(ゆ)委員 被災地では、支援者も被災者も同じ地域で暮らしており、支援する側の支援が非常に重要となりますので、今後もこうした研修、そして資料、これからの継続的な伴走、島しょ地域でも継続的に活用できるようにお願いいたしたいと思います。
 また、島しょ部では、臨床心理士、精神保健福祉士など専門職が少なく、支援が届きにくい現状があるということもお伺いいたしました。
 都として、専門職の派遣、オンライン相談の体制の充実等、検討しているのか、状況についてお伺いいたします。

○菊地障害者医療担当部長 島しょの保健所において実施している精神保健福祉相談などに対する技術援助のため、精神保健福祉センターの医師や心理士等の専門職員は、島しょ部に定期的に訪問するほか、必要に応じて自治体や保健所職員等とのオンライン会議も実施しております。
 なお、今般の台風被害でも、八丈町の意向を踏まえ、専門職チームの派遣を行いました。

○ひがし(ゆ)委員 今回も被災地の要請を受けて、専門職チームが現地入りしたということで心強く感じております。
 島しょ地域は専門職が限られているため、オンライン相談、また広域支援の仕組みをさらに充実していくことが重要です。
 また、被災地の支援だけではなく、住民一人一人の生活再建に寄り添い、心の回復に時間をかけて伴走する体制を都として継続していただくよう求めます。
 被災された方々の生活再建、そして支える人々の心の健康、どちらも地域の復興に欠かせない柱となります。福祉局には、今後も誰一人取り残さない支援、そして現場に寄り添いながら着実に進めていただくことを強く要望し、私の質問は終わります。ありがとうございました。

○せりざわ委員 よろしくお願いいたします。
 私からは、まず初めに、今のお話の続きで、台風二十二号、二十三号の対応について確認をさせていただきたいと思います。
 過日の台風二十二号、二十三号は、伊豆諸島、特にこの八丈島において、今でも一部地域で断水が継続しているというような、非常に大きな被害が出ております。
 家屋においても多数の被害が出ているということで、都議会自由民主党でも十月の十日に、今般の台風被害の対応として、町村との緊密な連携を取っていただきたいと、島民への生活再建支援を行うよう、緊急要望というのを行わせていただきました。
 先週の知事会見でも発表がありましたが、今回の台風災害で被害を受けた方への生活再建に向けて、災害援護資金や被災者生活再建支援金により、被災者の生活を支援するとのことでありました。
 被災された方々というのは、様々不自由な生活をされていると思いますが、とりわけ生活の基盤となる住宅というのは、何よりも復旧をしていく、早急に着手をしていくということが求められております。
 こうした中で、災害援護資金等の活用をするために必要な家屋の被害認定調査というのが八丈町においても進められておりますが、まず、災害援護資金などの申請開始に向けた取組状況を改めてお聞かせください。

○松谷事業調整担当部長 現在、八丈町におきましては、本格的な復旧、復興に向けて、住民の生活再建に必要となる住家被害認定調査が進められておりまして、今後、罹災証明書の発行が開始される予定でございます。
 これに合わせて、八丈町が災害援護資金及び被災者生活再建支援制度に係る窓口を設置予定でございます。

○せりざわ委員 ありがとうございます。
 生活再建に関する窓口が設置をされていけば、被災された方は様々相談できるようになって、今後の見通しというのも立てやすくなるかと思います。相談窓口ができたから全て解決するわけではありませんが、まずはこの受皿として、引き続き、可能な限り速やかに進めていただければと思います。
 また、先ほどもお話がありましたが、職員の業務の忙殺というのにも非常に我々も苦慮しておりまして、物的な、もしくは財政的な支援のみではなくて、東京都から、こういうときにこそ人的支援を行うべきだと思います。
 これまでどのように取り組んできたのか、また、先ほどの発表もありましたけれども、ただただ一方的に人を送るということでは、逆にかえってご迷惑になると思いますので、しっかりと現地との連携を取れてきたのかというところも含めて、今後の取組もお聞かせください。

○松谷事業調整担当部長 都は、八丈町が設置する窓口において業務が円滑に進むよう、住民向けの制度の案内チラシや申請書類などの資料を提供するとともに、十月二十四日には都の職員が現地に赴き、実施に向けた体制整備に係る意見交換等を行いました。
 また、本日十月三十日から、都の職員を現地に派遣いたしまして、八丈町と共に事前準備を行うとともに、災害援護資金等の窓口業務等を支援する予定でございます。
 今後も、自治体等と緊密に連携いたしまして、被災者の生活再建を支援してまいります。

○せりざわ委員 様々ご答弁ありがとうございました。
 八丈町に職員を派遣して、そしてまた、町の職員と共に申請の受付窓口を開始する体制を整えるなど、人的な支援もしっかり行われるということが分かりました。
 今回の台風については、八丈町だけではなくて、青ヶ島村についても、家屋の被害というのが発生をしておりまして、被災されて困っている町民、住民の皆さんに寄り添って、復旧、復興に向けて懸命に取り組んでいる町村に対して、こういうときこそ東京都がしっかりと支援をしていくことを要望させていただきます。
 次に、老人クラブについてお伺いをさせていただきます。
 日本は今、超高齢社会になってきて、どんどんどんどん平均年齢が上がっていくと。その中で、東京都はコミュニティの希薄化というのが進んでおります。
 今後、高齢化が進展する中で、元気な高齢者の豊かな知識、経験を地域社会に積極的に生かしていくということは重要であって、各地域に根づく老人クラブの存在というのは非常に重要であります。
 一方で、私の品川区においても、当然ご高齢の方々というのがどんどん増えているんですが、いわゆる、うちでは高齢者クラブと呼んでいますけれども、この高齢者クラブの活動というのも少しずつ、コロナを契機に一旦やめたものが再開できなかったりとか、もしくはどんどんどんどんコミュニティが薄くなってきて、高齢者クラブをそもそも閉じてしまうというようなケースも相次いでおります。
 この老人クラブと連携をして、それぞれの強みを活用することによって、高齢者福祉施策のより効果的な実施が期待できると思っています。
 そのためには、各地域の老人クラブの活動や運営が継続できるような支援をするべきだと思っておりますが、どのような支援を行ってきたのかお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 身近な地域における高齢者の自主的な取組である老人クラブ活動は、高齢者の社会参加の促進や介護予防に有効であるとともに、地域の見守りや支え合いに資するものであり、その役割は一層重要になっていくものと認識しております。
 このため、都は、社会奉仕活動、健康を進める活動、生きがいを高める活動などを行う単位老人クラブ及びその単位老人クラブをサポートする区市町村連合会に対して、区市町村を通じて、その活動費を補助しております。
 また、広域的な団体である東京都老人クラブ連合会に対して、活動推進員の設置などを支援しており、東京都全体での老人クラブ活動の活性化を図っております。

○せりざわ委員 ありがとうございます。
 人生百年時代という時代に入っていく中で、この老人クラブが取り組んでいる、ご高齢の地域での見守りであったり、支え合いの友愛活動、楽しく活発に展開できる健康づくり活動により一層の支援をすべきだと思いますけれども、ご見解をお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 老人クラブが行う地域の支え合い活動を充実するため、都は、東京都老人クラブ連合会が区市町村連合会と連携して行う友愛実践活動講習会などの活動を支援しております。
 また、各単位老人クラブが意欲を持って健康づくりに取り組むよう、東京都老人クラブ連合会が開催する芸能大会、シニア健康フェスタ、健康づくり大学校などの活動を支援しております。
 今後とも、東京都老人クラブ連合会と連携し、老人クラブの活動がさらに活性化するよう、取組の一層の推進を図ってまいります。

○せりざわ委員 さらなる推進を図るということで、ありがとうございます。
 うちの地域でも、先ほどお話ししたように、コミュニティの希薄化が進む中で、ご高齢の方々が、一週間でその老人クラブとの活動での会話しか外で話さなかったんだというようなお話も聞くこともあって、非常に大きなコミュニティのハブになっているんだと思います。
 その情報をそこで共有していくことで、実はあの電話は振り込め詐欺の電話だったんだということで、老人クラブに入っていたことで、こういったことが未然に防げたということも事例として共有をさせていただきます。
 一方で、老人クラブに入る入り口というのが、かつては町会からだったりとか、掲示板からだったりとかするのが、だんだんその町会の加入率も下がってきたりとか、掲示板を見る人も減ってきたりとか、新たな若い世代がこれから高齢者になっていくに向けて、普及啓発というのもさらに新しい展開を進めていただければという要望をさせていただきます。
 続いて、ヘルプマークについてお伺いをさせていただきます。
 このヘルプマークというのは、我が会派の前都議であります山加朱美前都議会議員の提案によって、東京都で平成二十四年にヘルプマークというのを作成したというふうに伺っております。
 外見からは分からなくとも、援助が必要な方、配慮が必要な方というのに大変に喜ばれており、私もよく見かけるようになったなというのは実感として思っております。
 このヘルプマーク、平成二十九年にJIS規格に登録をされて、現在では全国共通のマークとして非常に浸透が進んできております。
 東京都は、世界陸上やデフリンピックが開催される今年初めて、七月の二十日をヘルプマークの日と制定をして、さらなる普及啓発に取り組むとされております。
 そこで、このヘルプマークの日に向けて、どのような普及啓発を行ったのかお聞かせください。

○梶野障害者施策推進部長 都は、障害への理解を促進し、共生社会の実現を目指すため、JIS規格に登録された七月二十日をヘルプマークの日と定めまして、「広報東京都」や東京都ホームページを活用し、広く都民に周知をいたしました。
 当日は、都庁舎や隅田川にかかる十の橋をヘルプマークの象徴である赤色のライトアップを行いました。また、動画を活用したSNS広告を七月の一か月間に集中的に行いまして、三十万件以上のアクセスがございました。

○せりざわ委員 三十万件以上のアクセスということで、非常に多くの方が閲覧をされているということが分かりました。
 特に、世界陸上は今もう終わったところでありますが、これからもう間もなくでデフリンピックが開会をされます。
 デフリンピック、聴覚障害の方のスポーツの祭典でありますので、当事者の方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、この機会を捉えて、どのような普及啓発をこれから行っていくのかお聞かせください。

○梶野障害者施策推進部長 都は、九月から開催しておりますファミリー層や若者向けの障害理解啓発イベントにおいて、デフリンピックの機運醸成と併せまして、来場者がクイズを楽しみながらヘルプマークを知る機会を設けております。
 また、デフリンピック開催の百日前を記念したイベントでチラシを配布したほか、十一月十五日から始まりますデフリンピックの都内の競技会場におきまして、ヘルプマークのポスターを掲示いたします。
 こうした取組を通じて、ヘルプマークのさらなる認知度向上を図りまして、障害への理解を一層促進してまいります。

○せりざわ委員 ありがとうございます。
 今回は、デフリンピック、聴覚障害の方でありますけれども、聴覚障害だけに限らず、様々なイベントでぜひ普及啓発をしていただければと思いますし、やはり目標は、当事者も当事者じゃない方も、ヘルプマークを知らない人がいないという状況をつくっていく、そして、そのマークを一番最初につくったのが東京都だということに大きな意義があると思いますので、ぜひ引き続きの普及啓発を行っていただければと思います。
 関連して、障害者の情報保障についてお伺いをいたします。
 令和四年に東京都で手話言語条例というのが制定をされて、また、令和七年の第一回定例会で東京都障害者情報コミュニケーション条例というのが可決、成立をいたしました。七月の一日に施行されたと伺っております。
 日本で初めて、デフリンピックの開催が来月に迫っていく中で、障害のある方が安全に安心で快適な生活を送れるように、デジタル技術等の最先端技術を活用すること、これは障害者の情報保障を進めていく上で非常に有用だと思っております。
 近年、デジタル機器の進歩というのは目まぐるしく、視覚障害者を例にすると、靴に小さな機器をつけることで、スマホアプリを通じて、目的地まで誘導してくれるというような歩行支援用具であったりとか、慣れない場所での道案内をスムーズに行うアプリ開発などが進められていると伺っています。
 まず初めに、障害者の社会参加を推進するために、デジタル機器の活用を促進すべきだと思っておりますが、見解をお聞かせください。

○梶野障害者施策推進部長 近年、デジタル技術の進展により、障害者の自立を支援する多様な機器が開発されており、都はこうした機器の普及を図るため、日常生活用具給付等事業の実施主体である区市町村の職員を対象とした意見交換会を開催し、最新機器の体験や先行事例の紹介を行っております。
 また、国に対し、障害者の情報保障に資するアプリが組み込まれたタブレット等を日常生活用具給付等事業の対象とすることや、最新機器に係る情報を収集し、地方自治体へ提供することを提案要求してまいりました。

○せりざわ委員 提案要求をしてきたということで、ありがとうございます。
 品川区にデフサッカーの元日本代表監督の植松隼人さんという方がいらっしゃって、その方はもともと聴覚障害の方で、会話も様々訓練をされてできるようにはなっているんですが、その方がいっている言葉で、私が好きなのは、障害というのは環境が生み出すんだということをよくおっしゃっています。その環境という障害を乗り越えるのが、私は、一つはデジタル技術の進捗だと思っております。
 しかしながら、これらの技術というのは年々進歩する一方で、金額もどんどん上がってきていて、経済的な理由から購入が難しいという声も、様々な当事者からお伺いをしております。
 我が会派からは、第三回定例会において、障害者の情報保障を充実するため、情報意思疎通支援に資する日常生活用具給付等事業についての質問をして、東京都からは、積極的に国に働きかけると答弁がありました。
 その後の状況についてお聞かせください。

○梶野障害者施策推進部長 都は、アプリが組み込まれたスマートフォンやタブレット等について、障害のある方々の日常生活上の困難を改善し、社会参加を促進するものとして、日常生活用具給付等事業の支給対象とするよう、国と協議を重ねてまいりました。
 本年十月、国から、アプリを稼働するため不可分一体なものとしてスマートフォンとアプリを同時に支給するような場合については、日常生活用具給付等事業における情報・意思疎通支援用具の給付対象になり得るとの見解が示されました。
 これを受けまして、都は、区市町村に対し、国の見解を踏まえて給付について検討いただくよう周知したところでございまして、引き続き、障害者の情報保障の充実に向け、取り組んでまいります。

○せりざわ委員 国の見解として、給付対象になり得るというような見解が示されたということで、様々な折衝をいただいた東京都に対して感謝申し上げます。
 この給付事業の主体というのは区市町村でありますが、私もかつて区議会議員をやって、当事者の皆さんに様々ご意見いただいて、なかなか給付がなされなくて、難しいという見解がずっとあった中で、今回のこの十月の改定というんでしょうか、見解が示されたというのは非常に大きなインパクトを当事者の皆さんにはもたらすものだと思っております。
 ぜひこの情報が、知らなくて結局使えなかったとならないように、各区市町村とさらなる連携をして、障害者の日常生活が円滑に行われるように取り組んでいただくことを要望させていただきます。
 続けて、保育人材についてお伺いをさせていただきます。
 保育人材、東京都はこれまで、保育サービスの充実というのを様々取り組んできました。都内の待機児童数、かつて平成二十九年の頃には約八千六百人、これがピークだったと理解していますが、令和四年以降には三百人前後と大幅な減少をしております。
 一方で、保育サービスを利用する児童数というのは、ここ数年、約三十二万人で推移をしており、少子化といわれる時代であっても、東京都の保育ニーズというのは引き続き高い状況にあります。
 こうした中で、保育人材の対策というのは重要でありますが、国の資料によれば、令和五年の保育士の賃金というのは、全産業を下回っている状況であって、保育士の処遇改善というのが必要だと考えております。
 そこでまず、東京都として、保育士の処遇改善に関する取組を教えてください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、保育士等が保育の専門性を高めながら、やりがいを持って働くことができるよう、職員のキャリアアップに取り組む事業者を独自に支援しており、職責や職務内容に応じた賃金体系の設定、福祉サービス第三者評価の受審、財務情報の公表等の要件を満たした場合などに補助を行っております。
 さらに、職員用の宿舎を借り上げる事業者に対しまして、国事業より対象施設や対象職員を拡大するとともに、採用年数の制限を撤廃するなど、都独自の支援を行っております。
 保育人材の確保、定着に向け、こうした取組を推進し、保育士等の処遇改善に引き続き取り組んでまいります。

○せりざわ委員 様々な取組を教えていただきまして、ありがとうございます。
 保育士のキャリアアップというのはぜひ進めていただきたくて、そもそもの基礎給与というんでしょうか、これが上がるのが一番ベストだと思いますが、そこにたどり着くまでには、宿舎の借り上げなど、家賃の支援というんでしょうか、というのも引き続きやっていただきたいと思っております。
 また、東京都の保育人材の確保と定着に向けて、入った後に結局離職してしまうということは非常にもったいないことでありますので、確保と定着に向けて、少子化に伴って労働力の人口の減少が指摘される中で、保育人材の安定的な確保に潜在保育士の再就職支援というのも重要だと考えております。
 実は、私も保育士の資格を持っておりまして、以前、知人の保育園に研修というか、行かせていただいて、やはりどこも本当に人手不足というふうに伺っております。
 保育士を持っている方というのは実は結構いるんですが、なかなか就職するのをもうやめてしまっている方というのもたくさんいると聞いていますので、そういった方々に対して、いま一度、東京都でアプローチをかけていくというような取組も重要だと考えております。東京都の見解をお聞かせください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、保育人材の確保に向けて、潜在保育士の再就職を支援しており、保育現場における実習をカリキュラムに組み込んだ就職支援セミナーの開催や、都内各地域で就職相談会を実施するとともに、潜在保育士が保育所等へ勤務することが決定した場合、就職準備金や保育料に対する資金貸付などの取組を行っております。
 今年度からは、就職支援について専門的な知識を持つアドバイザーが潜在保育士にキャリアカウンセリングを実施し、都内保育所等に再就職した場合に、東京ポイントを付与する取組も新たに開始をしており、保育現場への復職がより一層進むよう支援をしております。
 都民の保育ニーズを支える保育人材を確保するため、潜在保育士の再就職支援に引き続き取り組んでまいります。

○せりざわ委員 再就職の支援もされているということで伺いました。ありがとうございます。
 昨日の決算委員会でも保育士の話があって、私も先ほどお話ししたように、ちょっとお手伝いをさせていただいたときに、やはり子供の笑顔も、いろいろ、一番、多分あの仕事が実感できる、非常に楽しい仕事なんですけれども、そもそものやっぱり給与形態が非常に悪かったりとか、待遇が悪かったり、あと特に過去のトラウマというか、過去の職場があんまり賃金が悪かったので、もう既に保育士という職に希望を持てないという方もいらっしゃって、ちょっとずつちょっとずつ待遇がよくなってきているんだけれども、それを知らずに再就職しないという方もいらっしゃると思いますので、ぜひ東京で、新しい保育士の職の環境というのを見せていただければと思います。
 続けて、関連して、介護人材についてもお伺いをさせていただきます。
 介護人材対策というのは、様々な取組の中でも、他県に比べて特に家賃の高い東京においては非常に人手不足、こちらも重要になってきております。
 介護職員の処遇改善にもつながる宿舎の借り上げ、先ほどの保育士の人材の方でもお話をさせていただきました。
 東京都でも、これまで我が会派からの要望を受けて支援の拡充などを図ってきたと伺っております。その内容について、まずお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 都は、働きやすい職場環境の確保と地域における災害対応力の強化を目的に、介護職員宿舎借り上げ支援事業を実施しております。
 令和四年度から、補助対象を福祉避難所の指定を受けた介護施設等に加え、区市町村と災害時協力協定を締結した事業所や、その他の在宅サービス事業所などにも拡大いたしました。
 令和六年度からは、一戸当たりの四年間の助成期間の制限を撤廃するとともに、外国人介護従事者を戸数制限の枠外といたしました。
 また、より多くの事業所が災害時協力協定を締結できるよう、協定の内容を、利用者の安否確認を必須としつつ、災害時のサービス提供または避難所等への誘導のいずれかを選択可能な要件に緩和いたしました。

○せりざわ委員 様々な拡充、要件の緩和というのも確認をさせていただきました。こういった使い勝手の改善によって本事業の利活用というのが進んできたことだと思います。
 令和五年及び令和六年度の利用実績と、先ほどお話があった外国人介護従事者が利用している戸数の内訳というのをお聞かせください。

○花本高齢者施策推進部長 令和五年度の補助実績は四百七十九事業所、二千二百四十五戸、令和六年度は五百四十二事業所、三千二十三戸であり、令和五年度と比べて、令和六年度は六十三事業所、七百七十八戸増加しました。
 また、そのうち、令和六年度に戸数制限の枠外とした外国人介護従事者が利用する戸数は、令和五年度九百十戸から、令和六年度千五百十四戸と、六百四戸増加しております。

○せりざわ委員 使い勝手の改善によって、事業の活用が大幅に進んできたことが分かりました。
 特に、住居の確保が必須である外国人の介護従事者によって、利用が進んできたことだと思いますし、今後の大幅な増加が見込まれる介護需要に対応する観点からも評価ができます。
 一方で、先ほどお話をしてきた介護人材というのが、そもそも慢性的に人手不足の中で、外国人の皆さんにも頼らざるを得ない状況があって、災害対応においては、やはり外国の方々というのは、まだ日本語が、介護サービスとしては上手にできてきたけれども、非常時に万全な状況かといわれると、まだもう一歩足りていない部分もあって、やはり日本人をしっかり確保しながら、外国人の方と一緒にサービスを進めていくということも必要だと思いますので、引き続き、働きやすい環境の確保と地域における災害対応力の強化というのをバランスを持って一層推進していただければと思います。
 次に、高次脳機能障害の支援についてお伺いをさせていただきます。
 私の事務所にも、高次脳機能障害の方がいつも手伝いに来ていただいておりまして、見えない障害ともいわれますけれども、本当に分からないんです。
 話していても分からないし、仕事をお願いしても分からないし、本当にタイミングがいいというか、悪いというか、そのときに何か後遺症があるのかなって分かるぐらいのタイミングであって、基本的にはなかなか分からないというのが高次脳機能障害であります。
 そういった見えない障害である高次脳機能障害に対して、まず、東京都でどのような支援を行ってきたのかお聞かせください。

○新田障害者医療調整担当部長 都は、東京都心身障害者福祉センターにおいて、高次脳機能障害の理解等に関する普及啓発や人材育成などを行っているほか、二次保健医療圏ごとの中核医療機関で相談に応じる体制を整備しています。
 また、区市町村高次脳機能障害者支援促進事業により、身近な地域で様々な相談に応じ、医療機関や就労センター等と連携して、適切な支援につなげる体制整備に取り組む区市町村を支援しております。

○せりざわ委員 様々ありがとうございます。多くの支援を行ってきたことが分かりました。
 この高次脳機能障害という障害を認定できる医療機関、認定してくれる医療機関というのがまだ少なくて、様々な別の診断を受けた際に、ようやく高次脳機能障害にたどり着くということも少なくありません。
 先ほどお話しした、私の手伝ってくれている方も、半年、一年ぐらいかかって、いろんな症状を診断されて、結局、今にたどり着いたということを伺っております。
 高次脳機能障害者の負担軽減のために、各医療機関への情報共有や普及啓発の充実というのを望みますが、都の見解をお聞かせください。

○新田障害者医療調整担当部長 都は、二次保健医療圏域ごとの中核医療機関において、区市町村や医療機関等からの相談を受けて、圏域内で高次脳機能障害に対応可能な医療機関の紹介を実施しております。
 また、支援拠点である東京都心身障害者福祉センターにおいて、高次脳機能障害の診断等を行う医療機関について、冊子やホームページに掲載し、都民に対して周知をしております。

○せりざわ委員 様々な周知をありがとうございます。
 私もその方を通じて、高次脳機能障害というのを少し身近に感じるようになって、様々なご家族の会とか、いろんなところに顔を出させていただくようになって、本当に、そもそもの診断のハードルというか、周知というのが難しいんだなというのが思った次第でありますので、これは引き続き強化をいただければと思います。
 また、先ほどお話ししたように、周りから気づかれないという障害でありまして、多くの葛藤を持つ当事者やご家族の方がいらっしゃいます。
 当事者や家族を支える支援者の支援力の向上というのをぜひ図っていただきたいと思いますが、都の見解をお聞かせください。

○新田障害者医療調整担当部長 都はこれまで、東京都心身障害者福祉センターにおきまして、都内の相談支援従事者等に対して、高次脳機能障害に関する基礎的な内容の研修を実施してきました。
 今年度からは、新たに、講義に加えて、自立訓練や就労支援の実例を題材にしたグループワークなどを盛り込んだ、より実践的な内容の研修を開始しました。
 今後も、注意障害や記憶障害などの障害を併せ持つ高次脳機能障害の特性に対応できる専門人材を育成し、高次脳機能障害の支援力向上につなげてまいります。

○せりざわ委員 様々な支援をいただいてありがとうございます。
 先ほど就労支援のお話もありました。局が違うと思うので、深くはいいませんけれども、就労についても、本人はこれができると思っていても、実はなかなか難しかったりとか、逆もしかりで、これは難しいんじゃないかと思ったら、意外とそれができるというようなパターンもあって、非常に我々、何ていうんですかね、まあ友達からしても、なかなかいいづらいような状況もいろいろある中で、やはり皆さんが専門的な知識、見解を持って、支援をいただけると非常に心強いなと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 最後に、児童相談所の体制についてお伺いをさせていただきます。
 先ほどの質疑でも児相の話がありました。知事は、さきの所信表明で、江東区と連携をした新たな児童相談所の体制の構築であったりとか、墨田区への児童相談所新設の検討を進める考えというのを示されております。
 都内の児童虐待相談件数は年々増加、もしくは深刻化しておりまして、東京都は、区部だけでなく、多摩地域でも児童相談所の新設など、体制強化に取り組んでおります。
 こうした中で、専門性の高い児童相談所を設置して、区市町村と連携して、迅速かつ的確な支援を行うことが何より子供たちのためには重要だと考えておりますが、今後、東京都は、児童相談所体制をどのように再編していくのか、また強化していくのかお聞かせください。

○天野子供・子育て支援部長 深刻化する児童虐待に迅速かつ的確に対応するためには、東京全体で児童相談体制の強化が必要でございます。
 都は現在、人口規模等を考慮した児童相談所の管轄区域の見直しを実施しておりまして、今年度は、江東区と連携した新たな児童相談体制の構築を進めております。
 また、来年度の大田区内の児童相談所の開設に向け準備するとともに、令和九年度目途の開設を目指す墨田区、台東区を所管する児童相談所の具体的な検討も進めております。
 さらに、多摩地域では、今年度開設した町田児童相談所に加え、武蔵野市及び福生市でも新設を進めておりまして、これらの取組を通じて、地域の実情に即した児童相談体制を構築してまいります。

○せりざわ委員 様々お考えをお聞きかせいただいてありがとうございます。
 児童相談所の体制強化には、要となるのは専門人材の確保であって、これは不可欠だと思っております。特に、学生も含めて幅広い層から、志のある人材が東京都を選び、安心して働いてもらえるような環境の整備が重要だと考えております。
 東京都として、人材の確保、もしくは定着促進に向けて、どのような取組を行っていくのか、もしくはきたのか、ご見解をお聞かせください。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都では、意欲のある優秀な人材を幅広く確保するため、児童相談センターに専任チームを設置し、出前講座や就職セミナーへの参加、学生向け見学会やインターンシップの実施など、積極的に人材確保策に取り組んでおります。
 今年度は、これらの取組に加えまして、採用前から内定者に寄り添い、採用後も継続的にサポートするプレチューター制度の導入など、入都前後を通じて一貫した寄り添い支援を行うことにより、不安の解消を図る取組を行っております。
 また、令和七年度採用選考におきましては、新たに宮城会場を設定して、事前に東北地方の大学などへ職員が出向き、人材確保に向けた意見交換を実施しており、今後は学生への出前講座も予定しております。
 これらの取組を通じて、職員が安心して働ける環境を整備いたしまして、人材の確保、定着を一層推進してまいります。

○せりざわ委員 非常に多くの強力な支援というのが行われていることが分かりました。
 先ほど品川の児相の話もありましたが、品川区には、かつてから都立の児相があって、私が区議会の頃に様々な議論があった中で、区立児相をつくろうということで、今できて、都立児相と区立児相が数百メートルぐらいの距離にある状況にあります。
 今お話ししたように、児相というのは、何よりも大切なのは人材であって、この専門人材をどうやって確保していくのかというときに、私は品川区で人材を用意するというのは難しいんじゃないかなという立場でありますので、江東区モデルであったり、墨田区モデルであったりとか、しっかり学ばせていただきながら、多分品川と同じような悩みを抱えている自治体というのはほかにもあるんだろうと思いますので、これからの再編には、ぜひもう一度、区市町村との連携を取っていただいて、新たな東京都の児相というのの体制を整備していただくようお願い申し上げて、質問を終わります。

○うすい委員 よろしくお願いします。私から、初めに、デフリンピックレガシーの障害者施策への活用について質問をしたいと思います。
 いよいよデフリンピックが、十一月の十五日から、東京で開催をされるわけでございます。
 都議会公明党は、デフリンピックの東京招致の段階から一貫して議論を先導し、開催実現に向けて、多方面にわたる取組を強力に後押しをしてまいりました。
 第三回定例会の代表質問においては、障害に対する都民の理解促進とともに、新たなデジタル技術を活用した情報保障の普及啓発の推進について取り上げました。これに対し、都は、デフリンピックを契機として、デジタルを活用した情報保障の取組を一層推進していくという答弁があったわけでございます。
 そこでまず、今年度から開始された対話型AIコミュニケーションシステムの実用化に向け、どのような具体的な取組を進めているのか、都の現状と今後の展開について見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、今年度から電気通信大学等と連携し、AIを活用して、音声による言語と手話や文字を双方向に変換するシステムを実用化する事業を三か年計画で開始をしております。
 今年度は、聴覚障害者や公共交通機関等の職員を対象とした、現在のコミュニケーション方法やシステムの活用ニーズの調査と、小学生や教員を対象としました手話学習の実態や教材としてのシステムの活用意向についての調査を併せて実施をしております。
 こうした調査の結果を取りまとめて、今後の取組につなげてまいります。

○うすい委員 今、答弁をいただきました。
 対話型AIコミュニケーションシステムは、今年度から三か年計画で進められている事業でございます。障害当事者の方々や公共機関の職員など、実際に利用する立場の声を丁寧に反映をし、真に役立つコミュニケーション支援システムとして、発展していくことを大いに期待しておきたいと思います。
 また、我が党の第三回定例会の代表質問において、障害に対する都民の理解促進を図るため、スタートアップ企業の創意や技術を活用した新たな事業を令和七年度に実施をするとの答弁がありました。
 そこで、スタートアップを活用した事業について、令和七年度にはどのような具体的な取組を予定しているのか、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は今年度、スタートアップと協働し、必要な配慮やコミュニケーション方法を疑似体験できる若者向けのデジタルコンテンツを作成いたします。
 具体的には、オンラインゲーム形式で、困り事を抱える障害者と一緒に、展示やコミュニケーションボードなど様々な意思疎通の手段を通じて困り事を解決して、支援方法を学んだり、障害を身近に感じたりしていただける内容としております。
 今後、作成しましたデジタルコンテンツを公開し、広く都民に活用いただくことで、障害の種類や程度に応じた意思疎通の重要性及び必要な配慮について理解を一層促進してまいります。

○うすい委員 ぜひとも、デフリンピックを契機として、情報保障の取組をレガシーとしてしっかり進めていただくよう、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 次に、単身高齢者等の総合相談事業について質問をしたいと思います。
 私の地元足立区においても、高齢化率が年々上昇しておりまして、他の区市町村においてもそうだと思いますけれども、今後も身近に頼れる家族や親族がいないお一人様高齢者は一層増えていくことが想定をされております。
 そのような中で、葬儀や埋葬、遺品整理などの死後の手続は避けて通れない課題でございます。これらを自ら準備をしておく終活への関心も高まっております。
 特に、単身で生活する高齢者の方々にとっては、死後の手続や財産管理、葬儀、納骨などへの不安が大きく、将来への備えを支援する体制づくりが重要でございます。このため、都が昨年度から開始をした区市町村による終活に関する取組を支援する事業は、極めて意義深いものであります。
 そこで、この支援事業の昨年度の実績と、各区市町村でどのような取組が行われたのか、また、今後の事業展開に向けた都の評価、課題についてお伺いをいたします。

○新内生活福祉部長 都は、一人暮らし高齢者が元気なうちに、死後の対応などの助言が受けられる相談窓口の設置等を行う区市町村を独自に支援する事業を、令和六年度に開始をし、四自治体が当事業を活用いたしました。
 それらの自治体では、相談業務に加えまして、エンディングノートの作成、配布や、その書き方を助言する講座や、死亡時に自らの意思を必要な方に伝えられるよう、あらかじめ情報登録する事業など、高齢者の不安解消に向けて、地域のニーズに応じた様々な取組を行っております。

○うすい委員 答弁いただきまして、都の事業を活用している自治体において、様々な支援に取り組んでいることがうかがえます。
 例えば、逝去後の葬儀や家財処分などの死後事務支援を利用する場合、従来は、預託金を一括でお支払いいただく必要がございました。
 しかし、私の地元の足立区の社会福祉協議会では、民間事業者の少額短期保険を活用することで、月々の分割払いで利用できる仕組みを整備しております。こうした取組により、利用者の負担軽減と利用のしやすさが図られているところでございます。
 利用者の選択肢を広げるという観点から、区市町村における独自の取組を充実させていくことは必要なことだと考えております。都の見解を伺います。

○新内生活福祉部長 都は、区市町村が創意工夫を凝らした独自の支援を展開できるよう、令和七年度より、相談窓口の設置に加えまして、独自の取組を行う場合の補助基準額を引き上げており、今年度は八自治体の実施を予定しております。
 今後とも、都の補助事業を活用し、利用者へのさらなる支援の充実が図られるよう、区市町村に対しまして情報提供や働きかけを行ってまいります。

○うすい委員 ぜひとも区市町村の支援を充実させていただいて、今後増えることが予想される単身高齢者及び高齢者所帯の支援をよろしくお願いいたします。
 次に、介護予防、フレイル予防について質問をいたします。
 超高齢社会の進展に伴い、先ほど申し上げましたが、高齢者人口は今後さらに増加していくことが見込まれております。
 これに伴い、医療費や介護保険給付費などの社会保障関係経費も増加をしておりまして、健康寿命の延伸に向けた介護予防やフレイル予防の重要性は一層高まってきております。
 こうした中、区市町村においては、住民に身近な立場から、介護予防事業やフレイル予防の取組を中心的に実施をしており、地域包括支援センターや関係機関と連携した多様な取組が進められております。
 都としても、介護予防の取組を全都的に推進をしていくことが必要不可欠であると考えております。
 そこで、介護予防、フレイル予防の推進に向け、都はどのような支援や取組を行っているのか、見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 介護予防、フレイル予防を推進するため、区市町村は介護保険法に基づき、地域の実情に応じた通いの場の活動支援など、介護予防事業を行っております。
 都は、区市町村に対し、東京都健康長寿医療センターの専門的知見を生かした研修や相談支援を行うほか、通いの場などの介護予防活動の拡大や、機能強化を行う推進員の配置等を支援しております。
 また、区市町村向けの介護予防推進会議で効果的な取組事例の共有を図るなど、区市町村を支援しております。

○うすい委員 ありがとうございました。様々支援をしているということでございます。
 また地元の紹介となりますけれども、都のChojuという予算を活用して、私の地元足立区では、あだち脳活ラボというアプリをつくりまして、スマートフォンを活用した介護予防、フレイル予防の取組を進めているところでございます。デジタル技術を活用することで、手軽に日々の健康状態の確認や運動記録ができるなど、高齢者の自立支援や健康づくりに大きな効果を上げております。
 今後、こうした取組をさらに効果的に進めていくためには、アプリの利便性向上はもとより、より多くの都民が介護予防やフレイル予防の重要性を理解し、身近に実践できる環境を整えることが重要でございます。
 そのためには、スマートフォンやタブレットの操作に不慣れな高齢者にも分かりやすい支援体制を整えるとともに、地域の介護予防教室やサロンなどと連携をし、デジタルツールの利用促進を図ることが求められます。
 都としても、こうした自治体の取組を後押しするとともに、アプリ等のデジタル技術を活用した介護予防、フレイル予防の普及啓発を一層強化していく必要があると考えますが、都の取組状況と今後の方向性について伺います。

○花本高齢者施策推進部長 介護予防、フレイル予防を目的とするアプリについて、都は、オンラインツールを活用した、介護予防、フレイル予防の取組を支援するオンライン介護予防サポート事業や、子供・長寿・居場所区市町村包括補助等により区市町村を支援しており、二十三自治体で導入が進んでおります。
 また、介護予防、フレイル予防の普及啓発について、都は、ホームページやリーフレットなどを通じて、広く都民に介護予防、フレイル予防の重要性などの普及啓発を実施するほか、区市町村が行うチラシやパンフレットの配布等について、補助率十分の十で支援をしております。
 今後とも、介護予防推進会議において、区市町村が独自に行っている取組を含め、好事例を共有するなど、区市町村を支援してまいります。

○うすい委員 ありがとうございます。
 今ご答弁いただいたとおり、介護予防やフレイル予防の取組は、健康寿命の延伸や生活の質の向上に直結する重要な施策だと思います。こうした取組を実効性の高いものとしていくためには、取組の成果や課題を科学的に検証し、継続的に改善を図っていくことが不可欠でございます。
 都においても、地域特性や高齢者の生活実態を踏まえながら、運動、栄養、社会参加といった多面的な取組を効果的に推進していくことが求められます。
 今後、こうした介護予防、フレイル予防の施策について、効果検証をどのように行い、改善発展につなげていくのか、都の見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 介護予防、フレイル予防の取組の効果検証について、都はこれまで、区市町村向けの研修において事例の紹介などを行ってまいりました。
 今年度から、効果検証の取組を推進するため、健康長寿医療センターと連携し、実行可能で実践的な評価手法マニュアルの作成に着手しております。現在、選定したモデル自治体において、通いの場に参加している高齢者の健康状態などについて調査を実施しております。
 こうした取組を進め、区市町村が行う効果検証の取組を支援し、介護予防、フレイル予防対策の改善につなげてまいります。

○うすい委員 ありがとうございます。
 令和四年からですかね、東京都健康長寿医療センターとFrontActという会社が、リストバンド型、活動量を測る、そうしたミモリーを使って、フレイル予防に取り組んでいるところだと思います。百年活躍ナビというのも今年の四月から運用が開始をされました。
 こうしたことも普及させていただくとともに、ぜひとも健康長寿医療センターとの連携を深めていただいて、ぜひ区市町村の効果検証に生かせる取組をよろしくお願いをしたいと思います。
 続きまして、ふくむすびについて質問をさせていただきます。
 福祉の現場を支える人材の確保は今喫緊の課題でございます。就職や採用の方法が、インターネットを通じて探すなど多様化する中で、東京都では、福祉に関する様々な情報を発信するポータルサイト、ふくむすびを改善し、昨年度からは求人情報と求職者をつなぐマッチング機能も導入されたと聞いております。
 そこで、どのようなシステム改善が行われたのか、また、ふくむすびの周知はどのように行ってきたのか見解を伺います。

○新内生活福祉部長 令和六年度より、ふくむすびのサイトをリニューアルし、新たに都内福祉事業所の求人情報の掲載を開始いたしました。さらに、求職者が希望する条件に合う求人情報を検索、閲覧できるマッチング機能を実装いたしました。また、ふくむすび公式LINEアカウントを新たに開設し、SNSによる情報発信も強化いたしました。
 こうした取組を周知するため、令和六年度には、区市町村や関係団体に対し、リーフレットの配布などを行ったほか、福祉の仕事の魅力発信とふくむすびの認知度向上を図る動画を作成し、街頭ビジョンやインターネット広告等により、広く都民に対する広報を実施いたしました。

○うすい委員 ありがとうございます。今、答弁いただきまして、様々取組をしていただいているところでございます。
 福祉の現場には小規模な事業所も多く、こうした事業所がふくむすびを通じて自らの特色を発信し、マッチングにつなげられることは非常に有効だと考えております。
 その上で、事業所の雰囲気が伝わるよう写真や動画が載せられると、より採用に結びつくと考えておりますが、事業所はサイトにどのような内容を掲載できるのか、見解を伺います。

○新内生活福祉部長 ふくむすびの事業所情報には、事業所の写真のほか、運営方針、職員の採用実績や平均勤続年数、職場体験、職場見学の受入れの有無などを掲載できることとなっております。
 さらに、都が示すガイドラインに沿って、働きやすい福祉の職場づくりに取り組むことを宣言している事業所は、これらに加えまして、職場の環境や職員が働いている様子を紹介する動画、職場のアピールポイント、若手職員からのメッセージなど、より多くの情報を掲載できることとなっております。

○うすい委員 様々工夫をされて、情報発信をしているということでございます。
 大切な人材を確保し続けるためには、こうした取組を一過性で終わらせずに、継続的に発展させていくことが大切だと思います。
 そこで、ふくむすびの充実に向けた今年度の新たな取組について伺います。

○新内生活福祉部長 今年度から、ふくむすび登録者のうち、就職を希望している方に対しまして、事業所からスカウトメッセージを送信することもできるようにいたしました。
 また、介護福祉士や保育士などの資格を持ち、今は現場から離れている方の再就職を支援する事業におきまして、対象者がふくむすびへ登録した際に東京ポイントを五〇〇ポイント、就職支援アドバイザーによるマッチングにより働きやすい職場宣言事業所等に就職した際には五〇〇〇ポイントを付与する取組も新たに開始をし、ふくむすびの活用促進を図っております。
 さらに、新たに作成しましたふくむすびのロゴマークや動画を活用し、イベントやインターネット広告等により、広く都民に周知してまいります。

○うすい委員 ありがとうございます。
 ふくむすびをより多くの方にとって使いやすく、また、役立つサイトへと進化させていくためには、実際に利用する事業所や求職者の声を丁寧に聞くことも大事だと思っております。
 今後は、利用者アンケートなどを実施していただいて、現場の意見を反映しながら、さらに機能性や利便性を高めていくことを期待いたしまして、次の質問に移ります。
 続きまして、介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーの資格更新についてお伺いいたします。
 現在、資格更新の際には、法令で定められた研修の受講が必須となっておりますが、その研修時間の多さや重複した科目の履修などが現場にとって大きな負担となっております。
 特に、人材不足や低賃金など厳しい状況にある介護現場において、ケアマネジャーは要の存在でございまして、その負担を軽減していくことが極めて重要だと考えております。
 そこで、都として、ケアマネジャーの更新研修に係る負担軽減にどのように取り組まれているのか、見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 ケアマネジャーは、資格更新時に法令で定める研修の受講が必須となっており、研修時間の多さや、内容が重複した科目の履修などが負担となっております。
 都はこれまで、研修のオンライン化のほか、昨年度から受講料を補助するなど、受講者の負担軽減に取り組んでまいりました。
 また、質の担保と負担軽減が両立した研修内容となるよう、国に対し、繰り返し提案要求をしております。
 今後、国は、法定研修の大幅な負担軽減を図る方針であり、こうした制度改正を見据え、都としても、ケアマネジャーの研修受講に関わる負担軽減に取り組んでまいります。

○うすい委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 また、介護人材を確保していくためには、職員の負担軽減も欠かせません。
 先日、介護職場サポートセンターTOKYOを視察しました。パワーアシストスーツというものがあって、また、見守り機器というものもありまして、次世代介護機器にも、直接私も着させていただいて、体験をさせていただきました。
 都では、これらの機器の導入経費の補助や、導入事例を紹介するセミナーなどを実施していると承知をしておりますが、これまでの具体的な実績についてお伺いをいたします。

○花本高齢者施策推進部長 都は、介護従事者の負担軽減や業務の効率化、ケアの質の向上を図るため、介護施設事業所を対象に、デジタル機器導入促進支援事業により、介護記録の作成に要するタブレット端末やソフトウエアなどの導入経費を補助しております。
 また、次世代介護機器導入促進支援事業により、パワーアシストスーツなどの移乗介助機器や見守り支援機器などの導入経費を補助しております。
 令和六年度の補助実績は、デジタル機器導入促進支援事業が、予算規模五百六十か所に対し、六百四十九か所、次世代介護機器導入促進支援事業が、予算規模二百四十九か所に対し、三百三十五か所となっております。

○うすい委員 ありがとうございます。今ご答弁いただいたとおり、補助実績が増えているということでありますね。
 増えているということで、デジタル機器や介護ロボットなどの次世代介護機器の導入というのは、介護現場における業務の効率化や職員の負担軽減に直結をする非常に重要な取組だと考えております。
 しかしながら、介護分野は小規模な事業所が多く、導入が進まないケースも少なくありません。
 こうした状況を踏まえて、介護現場のDX化を一層進める上で、どのような課題があると考えているのか、都の見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 令和六年度に都が実施した調査においては、特別養護老人ホームなどの施設入所系サービス事業所の約六割が次世代介護機器を導入している一方、通所介護や訪問介護などの在宅サービス事業所では約一割にとどまっております。
 在宅サービス事業所におけるDX化の課題として、ICTやロボット等についての情報、知識を持つ人材が不足していることなどが挙げられております。

○うすい委員 ご答弁いただいたとおり、そうした課題を踏まえまして、介護事業者がさらにDXを推進できるように、都として積極的に支援をしていく必要があると考えております。
 そこで、介護事業者のDX推進に向けた都の取組について見解を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は、令和六年度から、介護事業者が継続的にDXの推進に取り組めるよう、事業所内でDXを推進するリーダー人材を育成する事業者に対し、年間百万円を上限に、人材育成や手当の支給に係る経費を支援しております。
 さらに、機器の導入及び活用定着に関するノウハウや活用事例等の情報提供を実施するモデル事業所について、今年度新たに在宅サービス事業所を育成しております。
 今年度からは、介護事業者のさらなるDX推進に向けて、次世代介護機器導入促進支援事業の補助対象機器の拡大やデジタル機器導入促進支援事業の補助基準額を大幅に引き上げており、DX人材育成支援と機器の導入、活用支援を両輪で進めることにより、事業者の継続的な取組を促してまいります。

○うすい委員 ありがとうございます。ぜひともDXが進むように、継続した支援をお願いしたいと思います。
 また、DX化が進む補助金の手続というのが、この間、視察しましたら、八月の末から九月の末ぐらいの期間なんですね。ちょっとやっぱり、いろんな手続の関係でそうなっているんでしょうけど、できればもうちょっと長めの期間があってもいいのかなというふうに感じましたので、その辺も含めていろいろ精査をしていただいて、取組をしていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 続きまして、認知症サポート検診事業について質問をいたします。
 昨年の予算特別委員会におきまして、認知症の早期発見、早期診断につなげるため、都の認知症検診推進事業の一層の充実を求めましたところ、令和六年度からは、検診の対象年齢を原則五十歳以上に拡大をするなど、内容が拡充された答弁がございました。そして、新たに認知症サポート検診事業としてリニューアルをされたわけでございます。
 そこで、まず伺いますが、認知症サポート検診事業の補助率を含めた具体的な内容と、現在、区市町村における活用の状況について見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、認知症の早期診断、早期支援を促進するため、認知症の早期診断に関する普及啓発や、五十歳以上の高齢者を対象として希望する方に認知機能検査を実施し、検診後に定期的な連絡や訪問を行う区市町村の取組について、補助率十分の十で支援しております。
 昨年度は、二十五自治体に対し補助を行っており、今年度は未活用の自治体に個別に働きかけを行うなどにより、十月時点で三十自治体からの申請を受け付けております。

○うすい委員 リニューアル初年度となった昨年度は、二十五自治体で本事業が活用され、今年度さらに多くの自治体へと広がりを見せております。
 本事業の目的である認知症の早期診断、早期支援を進めるためには、一人でも多くの住民を認知症検診の受診につなげることが必要であります。
 そこで、認知症検診の受診につなげるために、住民に対する普及啓発が重要であると考えますが、都の取組について見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 認知症サポート検診事業では、認知症について正しい理解を深めていただくため、住民に対して、認知症に関する正しい知識の普及啓発や治療方法に係る情報提供を行う区市町村に対する補助を行っております。
 また、ご本人やご家族の診断前の不安を軽減し、早期診断の重要性への理解を深めていただくことを目的としたリーフレット、認知症検診のすすめを昨年度作成し、区市町村や関係機関への配布、ホームページへの掲載等を通じて、早期の受診を働きかけております。

○うすい委員 早期の検診受診については、都と区市町村が連携をして、住民への普及啓発を進めていることを確認させていただきました。
 こうした取組も含めまして、さらに情報が伝わる施策を検討していただいて、一人でも多くの方が認知症検診を受け、早期発見、早期対応につながる、そうした取組をよろしくお願いしたいと思います。
 一方で、単に検診を実施するだけでは、結果によっては住民に不安や戸惑いを与えることにもなりかねません。とりわけ検査の結果、認知症の疑いがありとされた方やその家族が孤立をすることなく、安心して相談や支援につながれる体制を整えることが重要だと考えます。
 そこで伺いますが、検診後の住民やその家族に対して適切な支援やフォローアップを行うために、東京都としてどのような取組を進めているのか、見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 認知症サポート検診事業では、認知症の疑いがあると判定された方に対して、専門医療機関の診療等につなぐとともに、ご本人やご家族が孤立して悩むことがないよう、地域包括支援センター等による定期的な連絡や訪問を行う区市町村を支援しております。
 また、昨年度作成したリーフレットにおいても、検診後の対応を記載し、安心して検診を受診していただけるよう、都民への周知を図っております。

○うすい委員 次に、認知症医療の実態調査について質問いたします。
 認知症検診後の支援については、検診後に、認知症の疑いのある人は医療機関につながることになり、早期の検診を促せば、早期から医療機関につながる人も増えることが想定をされます。
 今後、認知症の人への医療提供はますます重要になってくると思われますが、令和七年度東京都予算において、認知症医療の実態調査を行うこととされております。
 そこで、認知症医療の実態調査について、現在の取組状況を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、今年八月から十月にかけて、都内の認知症のある人への医療の実態を把握するため、ご本人、ご家族の困り事、各地域の医療提供の実態や各関係機関の医療との連携状況等について、ご本人、ご家族、区市町村、施設、介護事業所、認知症疾患医療センター、医療機関に対して調査を実施いたしました。
 現在、調査結果を取りまとめているところであり、今後、認知症のある人への医療提供体制等の検討に活用してまいります。

○うすい委員 今、答弁いただきまして、現在、調査結果を取りまとめているということでございますが、検診をためらう人の中には、あなたは認知症になりますとか診断された後、その後どうするかということが、特に不安になる状況があるというふうに思います。
 認知症と診断された方やその家族が不安にならないように、医療提供体制がしっかり整っていることが重要であります。そうすれば、検診に行く人の安心にもつながりますし、受診者も増えると思います。
 都は、この調査結果を丁寧に分析して、施策の検討に生かしていただきたいと思います。
 続きまして、とうきょう認知症ナビについて質問をいたします。
 都民一人一人が認知症を正しく理解をし、互いに支え合う社会の実現に向けて、情報発信の充実は極めて重要であります。
 私は、平成二十九年第三回定例会において、東京都の認知症ポータルサイト、とうきょう認知症ナビについて質問をし、分かりやすく、都民に寄り添った情報発信の強化を求めてまいりました。
 都は今年度、このとうきょう認知症ナビを大幅にリニューアルする予定と聞いております。これは、認知症に対する都民の理解を一層深め、本人、家族、地域、専門職がそれぞれの立場で支え合うための重要な契機となるものと大いに期待をしております。
 しかし、現実には、いまだ認知症になったらおしまいといった認識が根強く残っており、早期受診や地域とのつながりをためらう方も、先ほど申し上げたとおり、少なくありません。
 こうした固定観念を打ち破るためにも、リニューアルを機に、新しい認知症観を積極的に発信していく必要があります。
 要するに、認知症になってもできること、やりたいことがあり、地域の仲間と共に希望を持って、自分らしく暮らし続けられるという考え方を、都民の誰もが実感できるようにすることが大切でございます。
 そのためには、単なる情報の掲載にとどまらず、当事者や家族のリアルな声、地域の実践事例、動画やSNSを活用した分かりやすいコンテンツの発信など、双方向の共感を生む仕組みづくりが不可欠でございます。
 そこでお伺いいたします。とうきょう認知症ナビについて、今年度予定しているリニューアルの具体的な内容について、都の見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、認知症の基礎知識や相談窓口の紹介、各種研修の情報等を総合的に発信するため、ポータルサイト、とうきょう認知症ナビを平成二十一年度から運用しております。
 昨年度末に策定した東京都認知症施策推進計画を踏まえ、今年度リニューアルを行う予定であり、リニューアルに当たっては、新しい認知症観を基本コンセプトに、当事者の視点を反映するなど、全ての人に分かりやすいホームページになるよう取り組んでおります。

○うすい委員 このホームページのコンテンツには、自分でできる認知症の気づきチェックリストというのがあると思うんですけれども、都民がチェックをするだけではなくて、しっかり行動変容につながるよう、取り組んでいただきたいと思います。
 こうしたホームページの工夫は、認知症当事者のご意見を踏まえながら検討すべきと考えます。
 そこで、とうきょう認知症ナビのリニューアルに当たりまして、どのように当事者の意見を反映していくのか伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 とうきょう認知症ナビのリニューアルに当たっては、現在、認知症のある人やご家族の意見等を踏まえながら内容を検討しております。
 具体的には、今年度、東京都認知症施策推進会議の下に新たに設置した専門部会において、認知症当事者やご家族である委員に対し、リニューアル後の画面イメージを見ながら実際に操作していただき、当事者からの前向きなメッセージを入れてほしい、スマホでも見やすく操作できるようにしてほしいなどのご意見を頂戴しており、今後、そうした当事者の視点を丁寧に反映してまいります。

○うすい委員 新しく生まれ変わるとうきょう認知症ナビについて、大いに期待をしておりますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、マンションなどの集合住宅では、各住戸の玄関のつくりが非常に似ておりますので、認知症のある方が誤って他人の部屋に入ってしまうというトラブルがあると伺っております。
 こうした状況の中で、認知症の方が地域で安心をして暮らし続けるためには、建物管理の観点からの支援体制も極めて重要であると考えております。
 先日、新聞報道において、都がマンションにおける認知症居住者の増加に対応するために、認知症に関する講習を受けたマンション管理士を派遣する取組を進めているとの情報がありました。これは非常に有意義な取組であると評価をしております。
 そこで、マンションなどの集合住宅に居住をする、今後増えるであろう認知症高齢者の方が、地域の中で安心して暮らし続けられるように支援する取組が必要と考えますが、東京都の取組状況について伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、認知症のある人の見守りや声かけを行う認知症サポーターの養成講座を、集合住宅などに出張して実施する区市町村の取組等を支援しております。
 また、認知症対応等に関する専門講習会を受講したマンション管理士を管理組合に派遣し、地域包括支援センターとの連携方法など、実践的なアドバイスを提供する住宅政策本部の取組において、当局の職員を講習会に派遣するなど、連携して対応しております。
 今後も、東京都認知症施策推進会議に参加する関係各局と連携しながら、認知症のある人が地域の方々と共に安心して暮らすことができるよう支援してまいります。

○うすい委員 引き続き各局が連携をしていただいて、認知症の人が住み慣れた地域で安心して住み続けられる、そういう環境づくりをしっかりと取組を進めていただきたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。
 最後になりますが、デジタル技術でつなぐ重度障害者の就労支援プラットフォーム事業について質問をいたします。
 近年、障害者の就労をめぐっては、就労支援施策の充実や、企業側の理解促進が進みまして、働く機会は着実に広がってきていると思っております。
 一方で、重度の障害を抱える方々においては、働く意欲があっても、就労支援機関や受入れ企業とのつながりが十分でないなど、依然として多くの課題が残されております。
 しかしながら、近年のデジタル技術の飛躍的な進展により、重度障害者の方々が、在宅などの多様な形で就労できる可能性が大きく広がってきております。
 こうした状況を踏まえまして、都は今年度、新たにデジタル技術を活用した重度障害者の就労支援の取組を開始しております。
 そこで、この取組の具体的な内容と現時点での進捗状況について、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 重度障害者の就労では、例えば顎操作マウスなど、デジタル技術の活用が有効でございますが、そうした技術を活用した就労につなげるためには、企業への雇用のノウハウの提供や、様々な支援機関との連携が必要でございます。
 そのため、都は、今年八月に開設した専用サイトで、企業や支援機関向けに雇用事例や支援のノウハウなどの情報提供を行っております。
 また、専門のコーディネーターが、就労を希望する重度障害者に対して、デジタル機器の調整や企業とのマッチング等を支援しております。現在、五人の重度障害者の方がこの事業を利用しており、うちお二人の方が、経理事務やデータ入力業務を開始しております。
 今後も、特別支援学校や医療機関等と連携を図り、重度障害者の就労支援に取り組んでまいります。

○うすい委員 ありがとうございます。
 重度の障害を抱える方であっても、デジタル技術を活用することで、就労への意欲が向上して、実際に働く可能性は今後ますます期待が持てると思っております。
 そして、就労の可能性が広がっていくことによって、ご本人の生きがいや自立の促進につながるとともに、社会全体の活力を高めることにもつながっていくことになると考えております。
 今後とも、一人でも多くの方に支援が届くよう、着実に事業を推進していただくことを要望しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○浜中委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩といたします。
   午後三時二十一分休憩

   午後三時三十五分開議

○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○原委員 日本共産党の原のり子です。
 私は、三つのテーマで質疑を行います。
 まず最初に、都外の医療型障害児入所施設のサービス推進費について伺います。
 東京都は、社会福祉法人等が設置する社会福祉施設の運営等に要する費用の一部を予算の範囲内で補助することにより、社会福祉施設利用者の福祉の向上を図ることを目的に、民間社会福祉施設サービス推進費補助金を交付しています。
 都民を受け入れている都外施設にも交付されていますが、二〇〇〇年一月以降に創設された施設には交付されてきませんでした。ようやく今年度から、都民を受け入れてくれている都外の医療型障害児入所施設の中で、二〇〇〇年以降に設立されていたため、サービス推進費の適用をしてこなかった施設が交付の対象になりました。
 今年度新たに対象になった対象施設数、人数、金額を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都外の医療型障害児入所施設について、新たにサービス推進費の対象となった施設及び人数は、令和七年四月時点で十五施設四十一名であり、当初交付決定額は約六千六百万円でございます。

○原委員 十五施設四十一名、六千六百万円ということで、本当にまずはこれはよかったと思っています。
 改めて伺いたいんですけれども、なぜ是正をすることにしたのか、考え方を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 近年、医療の充実等を背景として、入所年数の長期化とともに、重症心身障害児が増加し、都外の施設に入所する都内の児童が増えている実態もあることを踏まえ、障害の特性に応じて質の高いサービスが提供できるよう、今年度から必要な措置を行っております。

○原委員 都外に入所する児童も増えている、また、重症心身障害児も増えているというお話がありました。
 都内から入所したお子さんへの大切な支援を行ってきたことは、都外施設ではこれまでもずっとやってきていて、以前から変わりがありません。
 ある施設は、二〇一八年、二〇一九年に九人ずつ、二〇二〇年以降は十人の都民の子供を受けています。一人当たりの基本補助基準額、月六万七千三百円で計算をすると、二〇一八年度から二〇二四年度までの合計が約五千万円になります。大変な金額です。
 医療的ケアが必要な重症心身障害のお子さんたちは、行く場所がなければ命に関わります。都内の施設が不足しているため、都外で受け入れてくれている施設があったからこそ、命が救われてきました。
 その重みを考えれば、今年度から対象にするだけではなくて、二〇〇〇年に遡って支払うべきではないでしょうか。いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 都は今年度から、必要な措置を行っております。

○原委員 今年度から必要な措置を行っていますということなんですけれども、少なくとも、今年度申請をしている十五施設については、現在入所している方については、遡って幾らかということはすぐに分かるはずです。
 サービス推進費の申請をしたときに、一人一人の子供たちがいつから入所をしたかというのは記入しているはずですから分かるんですね。ですから、分かるということをまず指摘したいと思うんです。
 それで、今、都外施設にお話を伺っても、現時点でも、東京都から緊急に子供を受け入れてもらえないかという相談が来ているという話を聞いています。
 これまでのご労苦に感謝をし、同時にこれからもお世話になるのですから、また、何か特別扱いをするということでも全くないわけで、本来もともと支払われるべきものだったサービス推進費ですから、これからでも遡って対応すべきだと思います。もう一度、見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は今年度から、必要な措置を行っております。

○原委員 同じ答弁で極めて残念ですけれども、私は真剣に検討していただきたいと思います。
 先ほどいったように、二〇一八年から子供を受け入れていた、ある施設の例を見ても、約五千万円という支出をしながら支えていたということを紹介しましたけれども、そういう事実もきちんと踏まえて、検討すべきだということを指摘します。
 都外施設の力を借りなければ成り立たないわけですから、真剣な検討を本当に再度求めたいと思います。
 実際に、都外から都内の施設に移ろうとしても、空きがなく移れないという話も聞いています。今後、都内に施設を増やすことは、都としては考えているんですか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、東京都障害者・障害児施策推進計画に基づき、必要とするサービスを利用しながら、障害児者やその家族が安心して暮らせるよう、様々な取組を進めております。
 具体的には、重症心身障害児者等の日中活動の場である通所施設の整備を促進するとともに、一時的に家庭での療育が困難になった場合に短期入所できる病床を確保するなど、在宅支援サービスの充実に取り組んでおります。

○原委員 在宅支援サービスを充実していくというための努力をされることは、何ら否定をするものでもないんです。
 でも、在宅で過ごせない、こういう医療型障害児入所施設などが必要な子供たちが現にいるわけで、足りていないわけです。それで、都外の施設も活用させていただいているという、そういう実態があるわけですよね。
 遡ってきちんとサービス推進費、払うべきではないかと指摘すれば、それは今年からの措置ですという答えが来て、じゃあ都内に増やすんですかというと、いや、在宅支援サービスを充実するという答弁なんですよね。
 ちょっと確認したいんですけれども、都内に施設を増やしてはいけないという何かルールのようなものがあるんですか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、東京都障害者・障害児施策推進計画に基づき、必要とするサービスを利用しながら、障害児者、そのご家族が安心して暮らせるよう、地域での基盤整備など様々な取組を進めております。

○原委員 都内に施設を増やしてはいけないという、何かルールでもあるのかと聞きましたけれども、基本的には同じ答弁でありました。本当に残念です。
 やっぱり医療的ケアが必要な重症心身障害児が今でも、資料でも出されていましたけれども、施設に入れないで待機をしている人が四百名近くいるわけです。そして、都外施設で何とか受け入れてもらった人たちもいる。でも足りなくて、都内に移ることもできないという方もいる。
 そういう中で、本当に命がかかっている問題なので、私は、今回、東京都が一歩前に進めて、都外の施設で二〇〇〇年以降できたところにもサービス推進費、今後は適用しようってなったことは、これは本当に大事な一歩で、よかったと思いますけれども、改めて、待機も多い中で、さらに、二〇〇〇年以降ずっと都民を受け入れて、頑張ってきてくださった事業所、施設があるわけですから、そこに対して、東京都が誠意を持って対応していただきたい。これは子供たちのためですので、本当に心からお願いをしたいと思うんです。
 それで、私は、さらに、今回サービス推進費を適用になる施設が増えたという下で、サービス推進費の加算についても伺いたいと思うんです。
 重症心身障害児の施設外活動加算は、二時間以上行うということが要件になっている加算なんです。重い障害を持って、医療的ケアが必要な子供の活動で、二時間以上という設定は、実態に合っていないのではないかという声があります。
 時間設定を実態に合ったものに改善すべきと考えますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 サービス推進費につきましては、基本補助に加え、施設の努力、実績を評価する加算を設けております。
 施設外活動加算は、施設職員の付添介助を要する遠足、ドライブなどの施設外活動の取組を評価するものでございます。

○原委員 今、実態に合ったものに改善すべきと求めたんですが、もう一つ、では、併せて伺います。
 重症心身障害児の施設内特別活動、さっきは施設外を聞きましたけれども、施設内の特別活動の支援加算、これも一時間半以上というふうになっていると聞いていますけれども、これも現実的ではないのではないかと。施設では、四十分とか五十分で、いっぱいいっぱいで設定をしていますというお話も聞きました。
 この点についても改善を求めたいと思いますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 施設内特別活動支援加算は、誕生会や季節行事など施設内における特別な活動について、一時間三十分以上行う場合に評価をするものでございます。
 なお、利用者の個別の状況により、実施時間中を通して実施場所にいることができない場合であっても、参加者として取り扱うこととしております。

○原委員 施設内活動については、ずっとそこに、その行事にいられなくても、参加者として認めているということで、柔軟に対応されているということが分かりましたので、これは大事だと思いました。
 すみません、今のは多分、ご答弁は施設内特別活動の部分でお答えいただいたと思うんですけれども、同じように施設外特別活動、これは二時間以上という設定になっています。この場合も、柔軟な取扱いができるということになっているのかどうか、その確認だけお願いします。

○梶野障害者施策推進部長 施設外活動加算につきましても同様の考え方でございます。

○原委員 分かりました。施設外活動についても、施設内の特別活動についても、柔軟に対応することが可能だということになっているということで、私はぜひ、今回新しくサービス推進費を受けるようになった施設には、今までも説明されている部分もあると思いますが、改めて、きめ細かく説明していただければというふうに思います。
 時間の長さが重要なのではなくて、重症心身障害児が様々な経験ができて、成長を支える活動をしているかどうかが重要なわけですから、実際に柔軟に対応しているということであれば、要綱自体も改善をしていくということが、私は必要だと思います。このことについては、今回は要望をしておきますので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
 どんなに障害が重くても、尊厳が守られて、伸び伸びと子供期を過ごせるように、サービス推進費の改善、充実を求めて、次の質問に移ります。
 次に、放課後等デイサービスについて伺います。
 障害を持った子供たちの学童保育である放課後等デイサービスですけれども、東京都は、二〇二二年度から都型放課後等デイサービス事業を開始しました。
 まず、都型放デイを始めた理由はどういうことだったか、改めて確認します。あわせて、都として、都型放デイ設置の目標数と現在の到達点を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都型放課後等デイサービス事業は、放課後等デイサービスの質の向上を図るため、経験豊富なコア職員の配置など、都が定める要件を満たす事業所を独自に支援しております。
 二〇五〇東京戦略の三か年のアクションプランでは、二〇二五年度は、百三十五事業所が本事業を実施することとしております。令和七年十月時点の交付決定事業所数は、五十二事業所でございます。

○原委員 つまり今年度の目標百三十五事業所に対し、現時点では五十二事業所ということです。
 二〇二一年の報酬改定の影響が非常に大きく、例えば、二十人定員で三か所の放デイを運営している法人は年間一千万円以上の赤字になると、その時点で分かり、次の報酬改定まで持ちこたえられないという状況になっていました。
 都議会にも、障害児放課後グループ連絡会から支援を求める陳情も提出をされて、全会一致で趣旨採択となって、都型放デイの実施へとつながったと思います。
 しかし、長年地域に根差し、質の高い取組をしている事業所が、なかなか都型に移行できないという状況が続いています。このことをどのように分析していますか。

○梶野障害者施策推進部長 都型放課後等デイサービス事業では、放課後等デイサービスの質の向上を図るため、経験豊富なコア職員の配置など、都が定める要件を満たす事業所を独自に支援しております。
 令和六年度からは、より柔軟にサービスの充実に取り組めるよう、要件の充足状況に応じて補助金額が算定される仕組みへと見直しを行い、質の高い取組を行う事業所の参入を促しております。

○原委員 二〇二四年の報酬改定で改善された点もあり、都型放デイの内容も変更をされました。運営費補助を六つの型にするなどの変更が行われています。
 しかし、児童指導員等加配の加算、専門的支援体制加算の要件に追加してのコア職員の配置や、夜七時までの保育の実施、送迎など、全て実施をすれば、運営費補助として月四十四万三千二百円、これをやらなければ、月七万一千六百八十円と大きな格差があります。
 例えば、コア職員の配置についていえば、国の報酬改定で、五年以上経験のある保育士や児童指導員について、専門的支援体制加算がつくようになったわけです。でも、それ以外に、さらにつける職員を増やさないといけないということを、この都型放デイのⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵという型がありますけれども、ⅠからⅢまでの型の条件にしているわけです。
 ようやく関係者の声が実って、国が改善したんですけれども、それよりもさらに、都型放デイの条件では、職員をつけなければ低い補助額になってしまうということなんですよね。
 これら三つの条件、つまりコア職員の配置、それから送迎、そして夜七時までの開所、この三つの要件を満たさなくても、先ほどのⅠからⅥまであるⅥ型なら、都型放デイで取得はできるんですけれども、その場合は、先ほどいったように、月七万円強にしかならない。
 この補助額に対して仕事量や事務量は相当増えるというために、現場では非常に難しいということで、話を聞きました。
 その増える仕事の中身も、例えば、保護者評価をやるということが増えるんですけれども、でも、これについても、現場の様々な方のお話を聞くと、保護者から評価をするとか、されるとか、そういう関係をつくるよりも、保護者会などを通じて、対等、平等、職員と保護者が何でもいえる関係をつくっていくことこそ重要なんだという、それが質を高めるということになるんだという、そういうご意見もあるんです。
 報酬改定で赤字になったものを補填するというのではなく、何か新たに取り組めばそこにお金をつけるというやり方では、実際には、都型放デイになかなか手を出せない、出した場合のリスクの方が心配という声もあるわけです。
 そうした中、都型に移るよりも、何とか運営を維持するために、やむなく定員数を減らした事業所もあります。そのことにより待機児も生まれています。
 ですので、そもそもの原点に返って、あれこれの条件をつけずに簡素化して、不十分な報酬を補うものにすることが必要ではないかと考えますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 放課後等デイサービスの運営に要する費用につきましては、国が定める給付費により賄われるべきでございます。
 都は国に対して、都型放課後等デイサービス事業の対象事業所のように、サービスの質の向上に取り組む事業所を報酬上適切に評価するよう提案要求をしております。

○原委員 都型の条件を、先ほどいったように三つですね、コア職員、時間延長、送迎、この三つですけれども、それに取り組む度合いによって六種類に分けている、ここを見直す必要があるんじゃないかと。私が思うには、少なくともⅥ型が七万一千六百八十円というのはあまりに低過ぎると思います。
 先ほど、大変な赤字が出ているといった放課後等デイサービスを紹介しましたけれども、ここでは、こういうお話がありました。
 子供が、学校の担任が替わったりして、非常に緊張していて、それをずっと学校で我慢をしていたお子さんがいらっしゃったそうです。それが、とうとうある日爆発をして、特別支援学校の朝、スクールバスに乗ることを拒否したということなんです。その後、バスが行ってしまった後に、その道路で、もう道で暴れてしまって、それを抑えようとしたお母さんがけがをして、見ず知らずの車に何とか助けを求めて、放デイに行ってくださいと、放デイに連れていってもらったそうなんです。
 そして、いつも行っている放課後等デイサービスの、そこの職員に話を聞いてもらって、その後しばらく不登校の期間があったんですけれども、そのお子さんは、不登校の期間中、放デイに受け止めてもらったそうなんです。
 これは、本当に日頃からの信頼関係で、まさに放デイが子供たちの第三の居場所、学校、家庭、そして第三の居場所の放デイとして、しっかり運営をされて、関係を築いていたからこそ、本当に困ったときに、お母さんが放デイに連れていってくださいといえたわけですよね。
 私は、こういうことが放課後等デイサービスの質だと思うんです。ここをもっと評価して、東京都として支援をしていくということを求めたいと思うんです。
 都は、こうした都型放デイについても、皆さんの声がある中で、一つ一つ改善をしようと努力をしてきた面も、もちろん理解をしています。
 でも、それを実態に合ったものに、そして、本当の意味の子供の成長を支える、その質を大事にするという観点で、私は、さらに検討し、改善をしてほしいということを強く求めたいと思います。
 次に、利用者の負担についても伺いたいんです。
 都は、区市町村調査を実施しましたけれども、利用料三万七千二百円上限の家庭では、利用者負担額の平均が一万四百六円となっていました。
 これは、利用控えが影響しているのではないでしょうか。どのように分析をしていますか。

○梶野障害者施策推進部長 障害児通所支援事業を利用した場合の利用者負担の上限月額につきましては、児童の保護者の収入に応じて、三つの区分が設定されておりますが、今回の調査結果では、支給決定された全ての日数を利用している方は、いずれの区分でも約一割でございまして、保護者の収入による差はございませんでした。

○原委員 支給決定日数を利用している方は、各区分とも全体の一割ということで、これ自体も非常に重大な結果なのではないかと思うんですけれども、もう一つ伺いたいんですが、一月当たりの利用日数が、ゼロ日から五日が一番多いんですね。一週間ではなくて、一月当たりです。また、支給決定された日数まで、多くの人が利用していないとの結果になっています。
 これについてはどのように分析していますか。

○梶野障害者施策推進部長 支給決定に係る国の通知では、各月の日数から八日を控除した日数を上限とすることとされており、区市町村は、この国の通知に基づき支給量を決定しております。
 一方、実際のサービスの利用日数は、児童や保護者の状況によって決まるものでございまして、様々でございます。

○原委員 様々ということですけれども、利用控えという分析は、今の時点ではされていないのかなと思って今聞きましたが、ただ、実際に事業所や保護者の皆さんにお話を伺うと、経済的な負担のため、今まで利用していたよりも日数を減らす、こういうことが実際に起きています。
 経済的な理由により、子供が必要なケアを受けられないという状況は解決する必要があると思いますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 放課後等デイサービスを利用する際の負担上限月額は、保護者の収入に応じて設定されており、低所得世帯の負担に配慮されております。

○原委員 今のご答弁は、質問への答弁にはなっていないと思います。
 利用を控えているという声は実際に出されています。経済的理由による利用控えというのは、本来は一件もあってはいけないと思います。
 幾つかの自治体で実施をしている放課後等デイサービスの利用料の無料化に、都として踏み出すべきではないかと思いますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 放課後等デイサービスの利用に当たっては、児童福祉法等に基づき、児童の保護者がサービス提供に要した費用の一割を原則として負担することとなっておりまして、国は負担上限月額を保護者の収入に応じて設定をしております。

○原委員 そもそも障害児だからという理由で経済的負担が生じること自体が理不尽です。また、放課後等デイサービスに通うことは子供の権利であり、通えば通うほど負担が増えるという、この仕組みは適切ではありません。無料化に踏み出すことを改めて求めておきます。
 そして、もう一つ併せて聞きたいんですけれども、障害児通所支援事業所利用状況等調査では、これ、東京都がやった調査では、強度行動障害に着目しての様々な設問がありました。
 これは、その理由と結果の分析について伺いたいと思います。

○梶野障害者施策推進部長 令和六年度の報酬改定におきまして、強度行動障害を有する児童への支援を充実させる観点から、加算の見直しが行われたことなどを踏まえまして、事業所への調査項目の一つとしたものでございます。
 調査では、多くの事業所において、児童の障害特性に応じた様々な手法を組み合わせて支援しているとの回答がございました。

○原委員 これをどういうふうに分析をしていくかというのは、本格的にはこれからなのかもしれませんけれども、二〇二四年度の報酬改定で強度行動障害加算が見直されました。研修を受けた指導員がいるかどうか、また、強度行動障害と認定を受けた子供のケアを行っているかどうかが要件になっています。
 このことについても、現場で伺いますと、強度行動障害の認定を受けることに、そのこと自体に保護者が傷ついてしまっている、そういう事例もあります。
 むしろ現場では、重度の子供を受けたとき、子供たちが入ってきたときの加算をきちんとつけてくれることによって、様々な特性の子供たちをしっかり支える体制にしたいというお話も聞きました。
 放デイは、先ほどもいいましたけれども、障害児にとって第三の居場所であって、安心して過ごせる、伸び伸びと遊ぶ生活の場です。ところが、このアンケート結果でも、重度の子供たちが放デイを十分活用できないということが表れていたと思います。
 そこで、提案をしたいんですけれども、重度加算を実施する、この検討をする必要があると思いますが、ご見解を伺いたいと思います。

○梶野障害者施策推進部長 強度行動障害等の児童につきましては、先ほど申し上げましたとおり、令和六年度の報酬改定において、国において一定の対応がされているものと考えております。

○原委員 私は、強度行動障害のお子さんももちろんそうですし、本当に今、重度のお子さんたちが十分に放デイを活用できていないということが、アンケート結果でも見えてきた中で、やはりその子供たちを受け止める放課後等デイサービスに重度加算を実施するということは検討すべきだと思います。そのことは求めておきたいと思います。
 障害の程度に合った事業所がないとの保護者の回答が、二十自治体から寄せられています。重症心身障害児、医療的ケア児を受け入れている事業所がない自治体は幾つあるか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 放課後等デイサービスには、主に重症心身障害児を支援する事業所とそれ以外の事業所がございまして、主に重症心身障害児を支援する事業所でなくとも、重症心身障害児や医療的ケア児を受け入れることは可能でございます。
 なお、主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービスを設置していない自治体は、令和七年三月末時点で一区五市十三町村でございます。

○原委員 今のご答弁ですと、かなり幅広く受け入れられているような、そういうご答弁にも聞こえたんですけれども、実際には、例えば東久留米市では、医療的ケア児を受け入れられる放課後デイサービスがないんです。そのため、医療的ケア児のご家庭では、ほかの市、ほかの自治体にお願いをしているわけです。何とか探して、そこに通っていたんです。
 ところが、地元の市民を優先したいのでということで、その方はやめなきゃいけなくなってしまったんです。やっぱり地元にないということで、他市に行っていたけれども、やめざるを得なかった。こういうことが起きているんです。
 実際にこういう中で、待機を余儀なくされている重症心身障害児もいます。こうした待機をしている重症心身障害児がどのぐらいいるのか把握をしているんでしょうか、伺います。

○梶野障害者施策推進部長 障害児の援護の実施者は区市町村でございますが、都は、東京都障害者・障害児施策推進計画の策定に当たり、全ての区市町村へのヒアリングを行い、都全体のサービス量を見込んでおります。

○原委員 要するに、待機をしているという子供たちについては把握をしていないということですね。どのぐらい不足しているのか、きちんと把握をすべきだと私は思います。
 重症心身障害児を受け入れる事業所を増やすための支援を強化すべきではないかと考えますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービスの施設整備費を補助しております。
 また、開設前の人材募集等に係る経費を補助する区市町村を包括補助により支援をしております。

○原委員 そういう中で、まだこの施設が足りないという状況なわけですから、私はやっぱり対策を本気で考えていかないと、最も困っている子供たちが入れていない、また十分利用できていない、これを解決できないと思います。
 そこにきちんと対応していくことが、都としても求められているということを指摘して、次の質問に移ります。
 最後に、東京都が実施をしている多様な他者との関わりの機会の創出事業と、国が実施しているこども誰でも通園制度について伺います。
 質問するに当たって、制度名が長いので、それぞれ多様な他者事業、誰でも通園制度と短く話しますので、よろしくお願いいたします。
 私たちは、子供たちが親の就労等の有無にかかわらず認可保育園に通えるようにして、どの子供にも質の高い保育を保障していくことには、意義があることだと考えています。そしてそのためには、職員の配置をはじめとした保育条件の確保が不可欠です。
 しかし、その点から考えると、誰でも通園制度は問題が多く、また、多様な他者事業も改善が必要な点もあると考えています。まず、その立場で質問をしていきます。
 来年度から、誰でも通園制度が本格実施されます。しかし、いまだに実施内容が示されず、全てが整ってもいない状況で大丈夫なのかと、区市町村からも声が聞かれます。全ての区市町村で実施されることになりますが、この制度に都道府県はどう関わっていく位置づけなのか伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 令和六年六月に成立した改正子ども・子育て支援法では、こども誰でも通園制度に係る都道府県の役割として、区市町村に対する必要な助言及び適切な援助等を行うことと規定をされております。

○原委員 都として区市町村に対する必要な助言及び援助など、これが規定されているということです。
 実際のところ、実施に向けて具体的にやることというのは、ほぼ区市町村の仕事となっていまして、都道府県の仕事はあまりないという制度設計になっています。
 しかし、各区市町村の実施する事業が、少しでも子供にとってよりよいものになるために、補助などを通じて東京都が役割を果たすことは可能ですし、かつての東京都は、認可保育園の国基準を上回る都基準をつくって、質の高い保育の提供を保障していたという歴史もあります。
 誰でも通園制度には多くの問題がありますが、全ての区市町村が実施しなければならないとなった中で、可能な限り子供の権利を守る立場で東京都が役割を果たすことが求められていると思います。
 誰でも通園制度と多様な他者事業は、内容が重なる部分も多いですが、それぞれの目的と違いについて説明を求めます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 国のこども誰でも通園制度は、子供の良質な生育環境を整備するとともに、全ての子育て家庭への支援を強化することを目的としております。
 都の多様な他者との関わりの機会の創出事業は、乳幼児期から多様な他者と関わりを持ち、子供の健やかな成長を図ることを目的としております。
 両制度では、子供の対象の年齢や利用時間の上限などに違いがございます。

○原委員 そういう中で、今後、都として多様な他者事業は継続していく考えなのでしょうか。
 また、誰でも通園制度と重なっている部分、また異なっている部分の整理はどのようにしていくのか伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は今年度から、多様な他者との関わりの機会の創出事業を国事業の上乗せとして整理し、実施をしております。
 令和八年度以降の国事業につきましては、現在、国が制度の詳細を検討しているところでございます。

○原委員 提出していただいた資料によりますと、多様な他者事業は、昨年度、都内三百八十施設で実施をし、延べ十四万四千九百八十五人が利用するという計画になっています。
 施設の内訳や、また年齢別の人数、これはどのようになっているでしょうか。また、障害児や医療的ケア児の受入れ状況も伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 多様な他者との関わりの機会の創出事業の令和六年度交付決定の実績によりますと、実施場所ごとの内訳といたしまして、認可保育所が百二か所、幼稚園が百六十六か所、認定こども園が三十一か所、認証保育所が二十四か所、それ以外が五十七か所となっております。

○原委員 幼稚園が多いということは、二歳児を対象にしているところが多いのではないかと推察しますけれども、多様な他者事業の場合は、全ての年齢に対応していなくてもよいわけですよね。
 ただ、今度、誰でも通園制度の場合は給付事業なので、ゼロ歳六か月から二歳までが対象ということになっていますので、要望があれば、自治体としてはゼロ歳は対応できませんなどということはできないと思うんです。
 それで、ちょっとそのことを確認したいんです。誰でも通園制度の場合は、今いったように給付事業なので、必ずゼロ歳六か月から二歳までをきちんと要望があれば対応できるようにすることが自治体には求められているという、そういう理解でいいのかどうか、そのことだけ確認させてください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 国のこども誰でも通園制度は給付事業となっておりまして、今お話にありましたゼロ歳六か月から二歳児、必要があれば提供しなければいけないという形になってございます。

○原委員 ありがとうございます。ちょっとその点を確認したかったので。
 そうだとすれば、今後は都としても、多様な他者事業、また誰でも通園制度、それぞれ利用する子供たちの年齢や、また障害児の受入れなど、これはきちんと把握をしていくことが必要なのではないかと思います。
 誰でも通園制度の本格実施に当たって、どこに住んでいる子供でも同じように利用できて、よりよい保育が受けられるようにするために、都として区市町村を支援すべきだと私は考えます。
 それで、以下聞いていきます。
 誰でも通園制度、上限が月十時間ですけれども、これでは子供が保育園に慣れることすら難しいと現場から指摘があります。東京都としてはどう認識していますか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、多様な他者との関わりの機会の創出事業におきまして、利用時間の上限を設けずに実施をしております。
 また、都は、国に対し、全ての乳幼児が早期から多様な他者と関わる機会を確保できる制度を構築するよう提案要求をしております。

○原委員 都が国に出している提案要求では、誰でも通園制度について、対象となる子供の年齢がゼロ歳六か月から二歳までと限定されていること、また、利用時間の上限が一月十時間までとしていること、また、利用者負担の減免も住民税非課税世帯に限られていることを指摘し、医療的ケア児を含めて全ての乳幼児を対象にし、利用者負担額の早期無償化も東京都としても提案をしています。これを国に求めていることは重要だと思います。
 同時に、当面、都として、その部分をカバーしていくということが必要ではないかと思います。
 また、毎日長時間保育園で過ごす在園児と、比較的短時間で日によって入れ替わりのある子供を一緒に保育することは難しいとの現場の声もあります。
 専用室を整備する場合の都からの支援が必要ではないでしょうか。いかがでしょうか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、多様な他者との関わりの機会の創出事業におきまして、乳幼児期から多様な他者と関わりを持ち、子供の健やかな成長を図ることを目的として実施をしております。
 本事業を円滑に実施するため、備品整備や改修等を行うための経費を支援しております。

○原委員 多様な他者事業では、十分の十、東京都の十分の十で四百万円まで補助をしているわけです。これは継続を求めておきたいと思います。
 また、誰でも通園制度を既に実施をしている現場からは、熟練した保育士でないとなかなか対応し切れないという声もあります。つまり先ほども指摘したように、子供が慣れること自体難しい、時間がかかる。月十時間よりある程度長くしたとしても、同様の課題は残ります。
 また、そういう条件の中で障害児などにも対応していくということですから、保育士の力量や周りの保育士との連携も必要になってきます。
 熟練保育士が配置できるように、一歳児五人に一人以上の配置とすることをはじめ、保育士の配置を厚くするための都の支援が必要ではないかと考えますが、いかがですか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、多様な他者との関わりの機会の創出事業におきまして、必要な職員配置基準を定め、これに基づき支援を行っております。

○原委員 通常の保育以上に難しさのある形で実施をして、子供の安心や成長、発達に資する事業にしようとするのであれば、充実した職員配置は不可欠です。改めて検討を強く求めておきます。
 多様な他者事業は、保育従事者に占める保育士等の割合を六割以上としているわけですが、このような基準にしたのはなぜですか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 本基準につきましては、認可保育所等を利用していない就学前の児童を継続的に保育する定期利用保育事業を参考に設定をしております。

○原委員 都が実施している定期利用保育事業が、多様な他者事業の趣旨に近いところがある。つまり一時的な保育ではなく、定期的に利用できるという部分で、そうしているのではないかと思いますが、定期利用保育は、保護者の多様な就労形態と保育需要に対応することを目的として実施をされたもので、子供の成長、発達を中心に考えられてきた制度ではありません。
 子供の健やかな成長を図るための事業として、多様な他者の事業を進めていくのであれば、単に別の事業の基準と同じにするのではなく、子供のためにどのような基準にするべきか、きちんと考え直す必要があるのではないかと思います。
 保育士は子供の発達の専門家で、認可保育園では、従来から十割の配置が求められています。
 さらに、先ほど述べたように、高いスキルが求められることからすれば、多様な他者事業の基準で保育従事者に占める保育士等の割合は十割にすべきではないですか。いかがですか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 繰り返しとなりますけれども、本基準につきましては、認可保育所等を利用していない就学前の児童を継続的に保育する定期利用保育事業を参考に設定をしております。
 なお、都は、多様な他者との関わりの機会の創出事業におきまして、必要な職員配置基準を定め、実施をしております。

○原委員 検討すべきと改めて強調しておきたいと思います。
 さらにいえば、都も、多様な他者事業を一時的なものでなく、定期的と見ていることから見ても、誰でも通園制度は子供の成長、発達を支援するということを考えれば、柔軟利用ではなく、定期利用とすべきではないかと考えますが、いかがですか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 国の手引によりますと、こども誰でも通園制度の利用に当たりましては、地域の状況等を踏まえ、利用者と自治体、そして事業者が相談の上、子供の育ちの観点から利用パターンを決定することが示されております。

○原委員 子供が安心して過ごし、発達を保障できるようにするためには、継続的で安定した人間関係が必要であり、実施方法はやはり定期利用とするべきではないかと考えます。
 そして、本当に文字どおり全ての子供たちが利用できるようにするためには、親子通園ができる場もつくることや、保護者が相談できるようにすることが重要であって、実施する区市町村を支援すべきだと考えますが、いかがですか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 多様な他者との関わりの機会の創出事業におきまして、児童が通園に慣れるまでの対応として、親子通園を取り入れることを可能とするほか、保護者に対して、必要に応じて面談や子育てに係る助言を行うこととしておりまして、都は本事業を実施する区市町村を支援しております。

○原委員 親子通園可とすることができるというのは、今ご答弁にあったように、あくまで慣れるまでの間という位置づけです。
 そうした配慮ももちろん必要ではありますけれども、様々な子供たち、親子がいます。親子通園して、子供を見ながら相談もできる場も増やしておく必要があると思います。つまり、文字どおり誰でも通園できるという制度にしていくということです。
 誰もが利用でき、そのためにも保育士の配置基準を引き上げる。都としては、多様な他者を実施していることからも、誰でも通園制度を上回っている部分については、後退をさせない、上乗せしていく。このことを強く求めて、質問を終わります。

○山口委員 国民民主党の山口花です。よろしくお願いいたします。
 最初に、障害福祉と十八歳の壁の問題について伺います。
 障害者支援における現行制度では、十八歳を境に児童福祉法の支援が終わり、障害者総合支援法に移行することとなっています。
 近年、特別支援学校を卒業した後、夕方の居場所がなくなる十八歳の壁が課題となっており、障害者の居場所がなくなり、保護者の就労継続が難しくなっていることが社会問題となっております。
 東京都は、こうした状況について、区市町村に対するアンケートを実施したと伺っております。区市町村アンケートの結果についてお伺いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 都が実施した特別支援学校卒業後の障害者についての区市町村調査では、四十三の自治体が日中活動後に過ごす居場所のニーズがあると回答いたしました。
 また、区市町村からは、居場所の確保の検討に当たっては、人材や場所、移動手段など様々な課題があるとの意見がございました。

○山口委員 アンケートの結果を受けまして、今後、東京都はどのような取組を行っていく予定か、アンケートの結果の活用方法について伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、青年、成人期の障害者の余暇活動支援に取り組む区市町村を包括補助事業により支援をしております。
 区市町村の取組に対し、必要な財源を措置することを国に提案要求をするとともに、調査結果を踏まえまして、地域の実情に応じた居場所の確保ができるよう取組を進めてまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 東京都は、様々な障害児者の支援に先進的に取り組んできていたことは評価しておりますし、先日、国会議員団と共に、文科大臣、厚労大臣への申入れをした際にも、大臣自らの口から、東京都の福祉事業における機動力に期待する旨の発言もございました。
 そんな福祉、子育て支援のパイオニアともいえる東京都であっても、そこに係る所得制限は国基準にそろえられているものが多く、東京都の生活実態とかみ合っていないという現状がございます。
 物価、家賃、教育費が高い都内では、基準を僅かに超えただけで補助対象から外れ、経済的にも精神的にも大きな負担になることが少なくありません。
 現在、アンケートも実施しているとのことではございましたが、チルドレンファーストという理念を掲げるのであれば、所得ではなく、子供の状態に寄り添った制度設計へと転換をし、応能負担の発想だけでは救えない家庭を支えるべきではないでしょうか。
 障害児者の支援は決してぜいたくではなく、都民生活と社会参加の土台となるものでございます。国基準の踏襲による取りこぼしを見逃さず、東京都として所得制限の撤廃に向けた独自支援を検討することを強く求めてまいります。
 次に、障害福祉の分野における人材不足の深刻化について伺います。
 障害福祉の現場で働く職員は、様々な障害特性やこだわりに対応し、障害児者に適切な支援を提供する必要がございます。しかしながら、小規模事業所等においては、支援内容に不安を感じたり、利用者との関係がうまく築けず、離職につながることも多く、依然として人手不足は深刻化しています。
 障害分野の人材不足に対応するためには、新人人材確保に加えて、若手の職員や新人職員が気軽に相談できるような横のつながりが大切だと考えます。
 新規職員採用の職場定着に向けた取組を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、障害福祉サービス事業所等の新規採用職員の早期離職防止や職場定着を支援するため、令和七年度から、職員数が少ない小規模事業所の職員を対象とした取組を開始いたしました。
 具体的には、入職後一年程度の職員同士が事業所を超えた地域のつながりを深められるよう、仕事のやりがいや日頃の悩みなどを共有する研修及び交流会を区部と多摩部の二か所で実施をしております。参加者は約百二十名でございまして、今後アンケートを取りまとめ、研修内容の効果測定を行ってまいります。

○山口委員 ありがとうございました。
 関連して、障害支援のみならず、介護職員や保育士など、ケアを支える職種の人材不足が深刻化している件についてお伺いいたします。
 都は、奨学金返済支援や宿舎借り上げ支援など、様々な人材確保施策、いわゆる入り口支援に取り組んでおりますが、入職した後の離職防止についても重要だと考えます。
 主な離職理由として、職場の人間関係や長時間労働、給料が安いなどの声が多く聞かれております。家賃や物価も高く、他業種においても人手不足が深刻な東京において、ここで働き続けたいと思える環境を整えることは非常に重要だと考えます。
 都の取組状況についてお伺いいたします。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 都はこれまで、福祉人材の確保、定着に向け、職場体験や資格取得支援のほか、デジタル機器による職員の負担軽減に取り組む事業者への支援など、様々な事業を実施してまいりました。
 また、宿舎借り上げ支援や保育士等キャリアアップ補助を実施するほか、介護職員等を対象に居住支援特別手当の支給に取り組む事業者への支援も実施するなど、処遇改善にも取り組んでおります。
 さらに、人間関係など職場の悩みに関する相談窓口を設置するとともに、働きやすい職場環境の整備に取り組む事業所を公表するなど、福祉人材が安心して働くことのできる環境整備を進めております。

○山口委員 ありがとうございます。東京都においても各分野の特性を踏まえ、入り口支援ではなく、離職防止の観点からも様々な取組が行われていることが確認できました。
 一方で、介護や保育は分野ごとに制度は異なるものの、人材不足や離職防止といった共通の課題も存在しています。
 例えば、人手不足の影響で休暇や休業が取りづらいことや、柔軟な働き方への不満など、現場の声は分野を問わずして共通しているものも多くあると考えております。
 また、専門性が高く、社会において必要不可欠な仕事であるにもかかわらず、低賃金、重労働のイメージから社会的評価が上がらず、介護や保育等の仕事の魅力ややりがいが社会に浸透し切っていないのではないでしょうか。
 こうした分野横断的な課題には、関係者が一丸となって対応していくべきだと考えますが、どのように対応していくのか、都の見解をお伺いいたします。

○佐藤福祉人材・サービス基盤担当部長 都は、福祉人材の確保、育成、定着を分野横断的に一体となって取り組むため、介護、障害、保育など各分野の事業者団体等から成る東京都福祉人材確保対策推進協議会を設置し、専門部会において現場の課題への対策を具体的に検討しております。
 専門部会での議論を踏まえ、現場職員が福祉の仕事のやりがい等を自らの声で発信するSNS投稿キャンペーンを企画し、十一月の福祉人材集中PR月間では、業界を挙げて仕事の魅力を発信しております。
 また、仕事と家庭との両立や、短時間勤務などの多様な働き方への対応等について議論しておりまして、関係者の意見を聞きながら、分野横断的な課題解決に向けて、引き続き取り組んでまいります。

○山口委員 ありがとうございます。福祉人材確保対策推進協議会において、分野横断的に関係団体と一体になって取組を進めていることが分かりました。
 しかし、まだまだ足りていないところも多いです。引き続き、現場の声を聞きながら、施策を充実してほしいと思います。
 この質問をつくる過程で、先ほど答弁にもありましたSNS企画、なにゆえ私が福祉職について、Xやインスタなども拝見させていただきました。様々な福祉の仕事についた理由や現場で働く方々の思いが可視化されていて、これは非常にいい取組だと思いました。
 声を上げてくれる人たちの声を生かして、今年も社会全体に福祉の仕事の魅力を、関係団体とも連携して発信をしていただきたいですし、その効果が最大化されるように、企画参加者を増やす取組にも、局を挙げて、必要とあらば政治家のこともうまく使いながら、取り組んでいただくことを要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
 東京都は、手厚い子育て支援と出産支援で、多くのお母さんから評価をされています。今後子供を産みたいと思っている私の同世代の多くも、東京都での子育て支援に希望を感じております。
 しかしながら、妊娠、出産に伴う心身の不調や家族の形が多様化する中で、お母さんの孤独、孤立という分野において、制度の抜け穴となっている部分がまだあるのではという前提の下で、現役世代の孤独、孤立対策支援について二点質問させていただきます。
 まず、内密出産についてです。
 熊本の慈恵病院では、望まない妊娠をした女性が、その身元情報を病院の一部の者のみに明らかにして出産をする内密出産制度が導入されておりまして、出産後は児童相談所と連携をして、生まれた子供の安全を確保するようにしております。
 本年、東京都でも、墨田区の病院が独自に同様の取組を始めたところでございます。
 新生児遺棄事件の実に四割が東京都で発生しています。この状況を踏まえても、都として、地元区等とも連携をしながら、しっかりと対応すべきだと考えますが、都の見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 賛育会病院が取り組む、いわゆる内密出産につきましては、国が令和四年度に現行制度下における対応等を整理した通知を発出しております。
 都は、この通知に基づき出生した子供の一時保護を行うほか、地元区に対して子供の戸籍を作成するために必要な情報を提供するなど、妊産婦の福祉や児童の最善の利益を実現する観点から、地元区と連携して対応することとしております。

○山口委員 ありがとうございます。
 幾ら相談窓口を増やしても、母子手帳さえ取りに行くことのできないお母さんがまだ存在しています。
 母子を守る最後のセーフティーネットが内密出産であり、どんな環境で生まれても、どんな親の下に生まれても、生まれてくる赤ちゃんに何の罪もございません。生まれてくる全ての命を全力で守るという姿勢を行政側が見せてこそ、真のチルドレンファーストにつながると考えます。
 誰一人取り残さない東京を掲げるこの福祉局であれば、内密出産においても民間任せにせず、命を守るための施策の一つとして、東京都の主体的な取組を必ず都政メニューに盛り込んでいただくことを引き続き要望いたしまして、次の質問に移らさせていただきます。
 続いて、これは赤ちゃんが生まれた後のお話になりますが、産後間もないお母さんは育児の不安などで悩みを抱えることが多く、家庭環境の多様化により、身近に相談できる相手がいない場合もあり、一人一人に寄り添った支援が必要であると考えます。
 例えば、イギリス発祥の伴走支援の仕組みであるホームスタートは、地域の子育て経験者が家庭を訪問し、生活や育児の相談に寄り添って支援を行うもので、現在、全国の百自治体以上で導入をされています。
 東京都としても、新生児を育てる親が孤独にならないような伴走型支援の取組について進めていくべきと考えますが、見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は昨年度から、区市町村の児童相談部門と母子保健部門が一体となって、妊娠期からの継続的な相談支援を行う区市町村をこども家庭センター体制強化事業により支援しております。
 具体的には、保健師等が定期的に家庭訪問を行い、妊産婦等に対して、経済、体力、時間、精神、生活全般の五つの側面からのゆとり感を確認の上、困り事や悩みに寄り添いながら支援をしてございます。
 今年度は、妊産婦等がより充実した支援を受けられるよう、区市町村がこのゆとり感の変化を継続的にモニタリングし、適切な支援プランを策定するためのシステムを開発しております。
 今後とも、悩みを抱える妊産婦支援の取組を促進してまいります。

○山口委員 ありがとうございます。
 多角的な支援の充実がお母さんの余裕を生むことで、子供たちの健やかな育ちが保障されることと思います。
 東京都における福祉政策は、その手厚さもあり、都内外で高い評価を受けていると思います。一方で、福祉のお世話にならないようにぎりぎりで生きている人の数が最も多いのも東京都だと考えます。
 福祉当事者のメニューを増やすことももちろん大切ですが、予防医療的な考え方に基づいて、その施策についても先手を打って実行していくことで、結果的に救われる命や守られる人が増え、東京都の福祉の取組の効果が最大限に発揮されることと思います。
 福祉局において、引き続き、より多くの都民に届く支援の充実と効果的な広報を、政治と行政が一体となって取り組んでいきたいことを申し添えまして、私の質問を終わらせていただきます。

○龍円委員 私は、まず、社会的養育に関する質疑から始めさせていただきます。
 先日、東京都乳幼児施設長会からヒアリングをした際に、ここのところ、新生児及びゼロ歳児の受入れの依頼が急激に増えてしまって、大変苦慮しているというふうに伺いました。
 そこでまず、ゼロ歳児の一時保護委託が急激に増えているのを把握しているのかお伺いします。また、増えているのであれば、どの程度増えているのかお伺いします。

○天野子供・子育て支援部長 都が管轄する児童相談所による乳児院へのゼロ歳児の一時保護委託は、過去五年間、令和二年度の百九人から令和六年度の百八十三人まで、毎年増加してございます。

○龍円委員 ありがとうございます。ここ五年で増加しているということでありました。
 答弁の中には、今年度の状況は入っていなかったんですけれども、この乳児院の皆様によると、特に今年度に入ってから、かつてないほど増えているんだということでありました。その辺も把握していただけますよう、よろしくお願いします。
 さて、この一時保護委託というのが増えている背景にはどのような要因があるのか、都の見解をお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 ゼロ歳児を含む虐待相談件数の増加に伴い、一時保護件数も増加しているほか、要保護児童対策地域協議会のネットワークの中で、特定妊婦や支援を要する乳幼児等の早期把握が進んでいることも要因の一つと考えてございます。

○龍円委員 ありがとうございます。虐待相談の件数が増加していること、それから、特定妊婦の早期把握などの要因があるのではないかということでありました。
 これまでの都の取組を続けてきた中で、支援を必要としているゼロ歳児がより多く支援につながっているということなのかなと思いますので、その点、評価いたします。
 ただ、乳児院の皆様にとっては本当に苦慮されているようなんです。新生児、そしてゼロ歳児は、一歳、二歳に比べまして、頻繁な授乳が必要になりますし、十五分に一回は呼吸をしているのかどうかという確認をする必要もあって、人手がより必要になるということなんですね。
 だから、たとえ一歳児、二歳児枠が空いたからといって、そこの枠でゼロ歳児を受け入れるというふうに考えても、人手が足りないんだということでありました。
 特に、緊急一時保護については、喫緊の課題だということでありました。結構、夜とか早朝の時間帯に受入れ依頼が来るということも少なくないそうなんですけれども、その時間は特に人手が少ない中で、先ほどいったような授乳だったりとか、呼吸確認が必要だということで、受け入れるのが簡単ではないよということでありました。
 こういう現状を踏まえまして、都として乳児院への支援策を講じる必要があると考えています。都の取組についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 乳児院は、今お話ございました一時保護を含めまして、様々な役割を担っていただいていると認識しております。
 都は、児童の家庭復帰や里親委託を促進するため、専門的ケアや保護者の支援を行う職員を配置する乳児院を支援してございます。
 また、今年度から、特別養子縁組を円滑に進めるため、新たに専任職員の配置を支援しております。
 現在、児童福祉審議会専門部会におきまして、乳児院の体制についても検討しております。

○龍円委員 現在の答弁の中で、児童福祉審議会にて、乳児院の体制について検討しているということでありました。
 ぜひ、こういった状況について乳児院から丁寧にヒアリングをしていただきまして、状況を把握し、ゼロ歳児の受入れが可能となりますように、人的な支援なども含めて手厚くするよう要望させていただきます。
 次に、里親への総合的な支援、フォスタリングについてお伺いいたします。
 国では、家庭と同様の環境における養育を進めるとしていて、里親への委託についても、就学前の子供については委託率七五%、学齢期については五〇%を目標としているところであります。
 都では、里親委託率が令和五年度では一七・五%で、令和十一年度には三七・四%という現実的な数値を設定して、進めているというふうに認識しております。
 この厚生委員会でも繰り返し、このフォスタリングについてお伺いしてまいりましたが、里親への委託を推進するために、里親の発掘、研修、相談支援などを通して、里親の方が正しい知識に基づいて適切な養育をすることができ、不安だったりとか、分からないことがあったときには、いつでも相談支援につながれるような、里親が孤立しない総合的なフォスタリング支援を確立していくことが何よりも重要だと考えております。
 里親である養育家庭での養育が適切に行われるよう、里親を支援していくことが必要ですが、都の取組についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、里親へのリクルートや研修、委託後のフォローなどを包括的に行うフォスタリング機関事業を、今年度から、都の児童相談所が管轄する全ての区域に拡大して実施しております。
 フォスタリング機関事業では、里親が気軽に相談できる環境を整備するとともに、家庭訪問やカウンセリングなど、里親と子供に寄り添った支援を行っております。
 また、児童相談所が中心となり、関係機関がそれぞれの役割に応じた支援を行うチーム養育体制を整備しておりまして、里親子が地域で孤立しないように支援しております。

○龍円委員 ありがとうございます。フォスタリング支援、かなり前進しているんだなというのを伺い知ることができました。
 引き続き、総合的な支援、きめ細やかに進めていくように要望させていただきます。
 次に、社会的養育を巣立った後の若者たちへの支援についてお伺いしたいと思います。
 私は、数年前なんですけれども、ちょうど十八歳で、児童養護施設をまさに今から巣立とうとしている若者たちと知り合うことがありました。
 その際に、毎日のように話していたんですけれども、それで感じたのが、本当に社会の中に出ていくということが不安であるということと、現実的に想像以上に大変であるということを知りました。まあ知りましたといったんですけれども、実際は知り得ることができないほど大変なんだということを知ったという感じであります。
 保護者がいる十八歳が、十八歳になって実家を出ていくというのとは全く別の困難さでありまして、それがそのときだけではなくて、かなり長くその後もその困難さが続いていくというのも、その後の付き合いの中で知ることになりました。
 社会的養育は原則十八歳までで、必要な場合は二十歳までの延長ができ、都としては自立のための支援をしているというふうに認識しております。
 施設退所後の都の支援、どのようなものがあるのか、都の取組についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設の退所者が自立して安定した生活を送れるよう、退所後も継続して相談援助を行う職員を配置する施設を支援しております。
 児童養護施設では、措置が解除された後も継続して支援が必要な方たちに対しまして、引き続き、施設などにおきまして、生活しながら自立に向けた援助を行う児童自立生活援助事業を実施しております。都は、その事業の経費を支援しております。
 また、退所後、最長四年間のアパート等の住居の借り上げや、施設職員が定期的に住居を訪問するための経費を補助しております。
 さらに、今年度から、施設が退所者と交流を続けるための経費も新たに支援しており、施設における継続的な支援体制の確保に取り組んでございます。

○龍円委員 都として、社会的養育から卒業した若者たちの自立に向けた支援ですとか、交流などの支援もしているということでありました。大変重要なことだと思います。
 さて、十八歳の時点では、生活における自立だけではなくて、学びの継続、つまり進学するということもとても重要だというふうに私は考えております。
 日本では、令和五年度の調査によりますと、十八歳の八四%が十八歳以降も高等教育機関で学びを継続しているということが、文科省から発表されております。また、東京都ですと、大学の進学率だけでも八割に達しているということでありました。
 十八歳にとって進学するということがデフォルトになっている時代になりまして、進学しないで社会に出るというだけで、それがハンデになってしまったり、就職などにおいても選択肢を狭めてしまうというふうに考えます。
 国の調査ですと、全国の児童養護施設のお子さんの進学率は、令和四年度の進学率を調査したものですと、大学と専修学校合わせて三八%ということでありました。里親委託時だと六〇%ということであります。
 社会的養育にある全ての若者が、希望すれば受験して、そして安心して進学することができるようになることが重要です。
 しかし、社会的養育の出身者にとっては、進学するということが長年の壁になってきました。最近は、進学者が増えてきているというふうに認識していまして、それは喜ばしいことだと思っております。
 都では、社会的養育から巣立つ若者の高等教育への進学のためにどのような支援をしているのか伺います。また、東京都の社会的養育出身者の進学率はどの程度なのか、併せて現状を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童の自立や進学の準備から退所後までの継続的な相談援助を行う専任の職員を配置する児童養護施設を支援しております。
 また、入所児童等の学習を支援するため、中学生や高校生の学習塾や大学進学等に要する経費の一部を支援しており、高校生につきましては、国の措置費に上乗せして支援しております。
 さらに、大学等進学に係る初年度納入金について、都独自に支援をしてございます。
 児童養護施設入所または里親委託となっていた児童のうち、令和五年度末に高校等を卒業し、大学等に進学した割合は約五割となっております。

○龍円委員 東京都の高校教育への進学率は、児童養護施設と里親の両方合わせて五割ということでありました。
 児童養護施設の児童の方がすごく多いということを考えますと、全国の平均より上回った進学率になっているというふうに思われます。引き続き、この進学の支援を続けていただきたいと思います。
 また、進学した後も、学費を途中で払えなくなってしまうというようなことで、中退する方もいるというふうに伺っておりますので、ぜひ学業に集中できるような支援をできるよう、続けていただけますようお願いします。
 さて、この部屋を見回してみましても、私を含めて多くの方がパソコンを使用して仕事をしたり、学びをするようになった時代になりました。私もこの質問をつくるに当たって、パソコンを使って書きましたし、何かを調べるときもパソコンを使って調べてまいりました。
 もうこのパソコンがなかったら、どうやって仕事をしたらいいのか分からないところなんですけれども、進学をするにしても、就職をするにしても、パソコンを持たないということは、この時代、大きなハンデになるというふうにいっても過言ではないと思います。
 幸いにも、ここ数年は、教育の分野ですけれども、学校では一人一台のタブレットが貸与されるようになったことは、社会的養育の中にあるお子さんにとっては非常によかったことだというふうに考えます。
 しかし、学校貸与のタブレットだと、かなりアクセスできるものに規制があったりですとか、十分に使いこなすことができない場面が多々あります。また、最近では、例えば生成AIなんかは毎月新しいバージョンが出たりとか、そういったものにキャッチアップしていくということでも、日常的にタブレットだったりパソコンを使えるということも重要だと考えます。
 パソコンがないと、学業であっても、仕事であっても、大きなハンデとなるこの時代において、社会的養育にあるお子さんたちにどのような支援をしていますか。
 また、社会的養育から自立する際にパソコンを持てるようにするべきだと考えますが、どのような支援があるのかお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設に入所している高校生の授業料のほか、学用品や学習に用いるパソコンやスマートフォン等の通信端末の購入、利用に係る費用を支援してございます。
 また、入所児童が大学進学や就職するため、施設を退所する際、保護者から必要な経済的援助が見込まれない場合には、進学等に必要な物品購入費や生活費等として約五十万円を支援してございます。

○龍円委員 児童養護施設のお子さんには通信端末の購入、利用に係る費用を支援、そして退所する際に五十万円分の物品支援をしていて、この中から購入することができるということであったと思います。
 児童養護施設なんですけれども、結構、個人情報を保護するためということもあるんでしょうけれども、ICTについて、その利用が管理的だったり、消極的な施設もあると伺っております。また、児童養護施設の職員の皆様の職種からも、パソコン等の活用が、社会一般ほどは活用されていない可能性もあると思います。
 東京都教育委員会では、学校でICT支援員という制度を使っていて、サポートしているわけなんですけれども、これで教員の皆様が非常に助かっているというふうに伺っております。
 可能であればなんですけれども、こういった施設にも巡回型でICTを支援するような方が回っていただいて、普及啓発だったり、サポートをしていくというような支援についても検討していただけたらなと思っております。
 また、退所する際になんですけれども、そのお子さんがこんなことをやりたいんだというのを聞いた上で、だったらこんなパソコンがいいんじゃないというふうに勧めてあげたり、あとは、ハードではなくてクラウドを使ったらいいよとか、そういったことも分からないかもしれないので、そういった相談ができるような支援も考えていただけますよう、よろしくお願いします。
 次に、社会的養育出身者が口をそろえて悩まされているというふうにおっしゃるのが、保証人の問題についてであります。
 保証人がいないことによって、住居が借りられなかったりだとか、就職においてハンデになるというふうにおっしゃっております。社会的養育出身の若者たちの保証人について、どのような支援をしているのか、都の取組についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設を退所する児童などの就職や進学、アパートなどへの入居に際しまして、施設長や里親などが保証人となる場合の保証料を補助することによりまして、施設を退所した児童などの自立を促進してございます。
 退所後五年以内の児童などにつきまして、大学進学時に利用し、卒業時に就職する場合にも利用するなど、就職、進学、アパート等の賃貸借などの場面で、保証人を重複して複数回利用することも可能となってございます。

○龍円委員 ありがとうございます。退所後五年間については、保証人の確保のための事業を実施しているということでありました。これは重要なことだと思います。
 ただ、若者の皆さんから伺っている困り事としては、この五年以降についても、保証人問題がついて回るということでありました。
 例えば、大学を卒業して就職するに当たって引っ越しをする場合に借りられないよだったりとか、就職しても転勤するというときに借りられないよとか、あとは、結婚して、離婚して一人になったときも借りられないだったりですとか、それから、就職が内定していても、保証人がいなくて内定取消しがされてしまったという話も伺いました。それから、契約社員として頑張っていて、いよいよ社員として採用されるというふうになったときに、保証人がいなくて、社員に採用されなかったという話も伺ったところであります。
 本当にいろんな場面で、かなり長きにわたって保証人問題というところで壁に当たって、困難さを生んでいるんだなというのを改めて感じているわけなんです。
 身元保証人確保対策事業では、保証人になる人を指定しているんですけれども、施設長だったりとか里親とその後うまくいかなくて、頼れないというお子さんもいるというふうに伺っております。
 ぜひ身元保証人確保対策事業で保証人になれる人を支援団体とかに拡充していただくことですとか、年数について少し延ばしていただく必要性なども含めて、当事者等からヒアリングをしていただいて、支援策について検討していただけますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、社会的養護につながらなかった人たちの支援であります。
 社会的養育出身者の若者を支援している団体にヒアリングをしてみますと、一定数、社会的養育につながらなかったものの、家庭内で虐待を経験して育った若者がいらっしゃって、大人になっても大変困窮しているということでありました。
 そういった方の当事者にお話を伺う機会もあったんですけれども、社会的養護につながっていたお子さんたちと比べて虐待がマイルドだったというわけでもなく、日常的にひどい虐待を行われていたものの、自分が虐待をされていると気がつかなかった、または誰に助けを求めたらいいのか分からなかったため、支援につながれなかったというふうにおっしゃっていました。
 子供にとっては、ほかの家庭がどんなふうなのかというのを知ることができず、食事を与えられないとか、殴られたり、暴言を吐かれるなどといったことが、虐待であるということに気づけなかったとおっしゃっておりました。
 今のこの世代、今は虐待を発見するいろいろな仕組みができていますけれども、大人の世代は、その当時、今ほど虐待が認知されるような仕組みになっていなかったということもあると思います。
 その公的な支援につながらないまま大人になってしまって、大人になってから鬱病だったりとか、摂食障害など、様々な困難さを抱えて生きていらっしゃる方が一定数いるそうです。
 また、先ほどの保証人問題も同じなんですけれども、東京都の身元保証人確保対策事業の対象にもなっておりませんので、そういった意味では、保証人問題でも大変苦労されているというふうに認識しています。
 支援につながれなかったことが、その後、長きにわたって人生の困難さにつながっているということもありまして、措置解除者や、虐待体験がありながらも公的支援につながらなかった人の孤立を防ぎ、必要な支援に適切につなぐことが重要だと考えますが、都の取組についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、社会的養護経験者などが気軽に集まって交流し、専任のスタッフに悩みを相談できる、ふらっとホーム事業を実施しておりまして、今年度は四事業者に経費を補助してございます。
 本事業では、心理療法担当職員や弁護士などの専門職を配置し、精神面に不安を抱える方や法律的な対応が必要な方にも対応しております。
 また、今年度、社会的養護経験者などの自立支援の環境整備を推進するため、社会的養護自立支援協議会を設置し、実態把握調査を実施しております。

○龍円委員 ふらっとホームでは、社会的養護につながらなかった若者の支援もしているということでありました。また、今、答弁の中で、今年度は実態調査も実施しているということでありました。
 この中で、社会的養護につながれなかった、つながらなかった若者についても対象として調べているのか、具体的にどのような内容の調査をしているのかお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、過去十年間に児童養護施設を退所した方等に対して、実態把握調査を実施しております。就職、進学、住居、健康などの状況や、施設などからの支援状況などについて、ウェブアンケート方式で回答を依頼しております。
 社会的養護につながらなかった方につきましては、ふらっとホーム事業の利用者から選んで、面談形式による調査を予定してございます。

○龍円委員 ありがとうございます。今年度は、社会的養護につながらなかった人たちについても、面談形式で調査をする予定だということでありました。とても重要なことだと思いますので、しっかり取り組んでいただけますよう、よろしくお願いいたします。
 さて、先ほどもお伝えしましたけれども、こういう若者たちは、自分が虐待されていたことに気がついていなかったということでありました。
 虐待されていることに気がつくためには、子供たちが自分の家庭を客観視することができたりとか、助けを求めることができるようになっていく必要があると思うんですね。
 子供たちに対して、虐待は我慢すべきものでもなく、助けを求めることができるということを知ってもらえる工夫も必要だと考えますので、この点について都の取組を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 子供自身が虐待について理解し、支援先へ相談できるようにすることは重要でございます。
 そのため、都は、虐待に該当する事例などを分かりやすく記載したリーフレットや、児童虐待防止のためのLINE相談PR用カードを作成し、都内の小中学生などへ配布しております。
 また、LINE相談を広く周知するため、相談対応時間や利用する際の登録用QRコードなどをホームページに掲載しております。
 さらに、児童虐待防止推進月間でございます十一月を中心に、ポスターの掲示や啓発グッズの配布、スポーツイベント会場での普及啓発動画の放映などを行っております。

○龍円委員 ありがとうございます。
 しっかりと取組を進めていただいて、子供たちが自分の身を守れるように、支援につながれるようにしていただけますよう、よろしくお願いします。
 次に、一時保護所の権利擁護についてであります。
 私たちの会派では、この一時保護所における子供たちの権利を擁護するという点で、力を入れてまいりました。
 現在、東京都の一時保護所においては、ケアニーズの高い児童が増加する中で、子供の意見を尊重した取組など、権利擁護の強化が一層重要となってまいりました。
 都は、一時保護児童の権利擁護のために、具体的にどのような取組を推進して、保護所運営に反映しているのかお伺いいたします。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 これまでも都は、一時保護児童の権利を擁護するため、入所時に子供の権利擁護相談用紙を手渡し、児童相談所職員、東京都子供の権利擁護専門員宛てに意見表明ができるようにするほか、第三者委員が月二回訪問し、直接子供たちからの相談に応じております。
 また、子供自身が参加する子供会議や意見箱の設置を通じまして、児童の意見を日常的に把握し、余暇時間の過ごし方や生活環境の改善などに反映することで、保護児童の支援の向上につなげております。
 今年度施行されました東京都一時保護所の設備及び運営の基準に関する条例では、入所児童に対し、意見や意向を尊重した支援を行わなければならないと定めておりまして、引き続き、一層の権利擁護を推進してまいります。

○龍円委員 都では権利擁護のための取組を進めているということでありました。
 ただ、一時保護所というのは、その性質上もあるとは思うんですけれども、ついつい子供たちに対して管理的になりがちという側面があると思います。
 一層、必要以上に管理的にならず、子供たちが安心できる場所となって、そして、ここが支援につながるゲートになったんだというふうな場所になるよう、しっかりと取組を進めてください。
 次に、意見表明についてなんですけれども、この委員会でもアドボケートについて繰り返し質問をしてまいりました。
 一時保護所の中であっても、自分の権利を主張して、自分のことを決定するための意見を表明し、子供の声には力があり、聞かれるものだということを知ることが重要だと考えます。
 虐待されていたお子さんたちの中には、恐らく我慢することが常態化してしまっていまして、いいたいこともいえなかったり、うまく表現できなかったりすることもあると思います。
 丁寧に、子供の権利があることですとか、意見表明ができること、そして、自分のことの決定においては自分の声が尊重されるんだということをその子供たち自身に知ってもらう必要があると思います。
 令和六年度施行の改正児童福祉法において、児童相談所が関わる子供の意見形成や意見表明を支援する意見表明等支援事業が都道府県等の努力義務となりました。社会的養護の子供たちにとって意見表明支援、非常に重要ですので、取組をしっかりと進めていくべきだと考えております。
 都では昨年度から、一時保護所で意見表明等支援事業を導入していると伺っていますが、その成果と今後の取組についてお伺いいたします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、令和六年九月から、一部の一時保護所におきまして意見表明等支援事業を開始しており、昨年度の意見表明等支援員と子供との面談件数は二百三十二件で、そのうち意見表明件数は九十二件でありました。
 意見表明等支援員と面談した子供へのアンケート結果では、面談にとても満足、満足との回答が九割以上でありました。また、意見表明後の声として、児童相談所職員等から回答をもらえて納得できたが七割以上でありました。
 今後、意見表明等支援事業の拡大に向け、担い手である支援員の養成を図るなど、取組を進めてまいります。

○龍円委員 意見表明の支援を受けた子供たちの九割が満足しているということでありました。
 また、今の答弁の中で、この意見表明等支援事業拡大に向けて、支援員の養成を図っていくということで、大変重要なことだと思います。全てのお子さんが必要な意見表明の支援を受けられるようによろしくお願いいたします。
 さきに述べましたように、一時保護所というのは、性質上、管理的になりやすくて、子供の権利や声が十分に尊重されにくくなりがちでありますので、その点も踏まえて、保護所の職員に対する啓発だったり、研修というものも併せて取組を進めていただきますよう要望させていただきます。
 以上、社会的養育、それからの自立、そして社会的養育につながらなかった人たち、意見表明についてお伺いしました。切れ目のない支援、引き続きよろしくお願いします。
 次に、スペシャルニーズ、障害児施策についてお伺いしてまいります。
 放課後等デイサービスを都心部に増やしたいという課題を私たちの地元渋谷では抱えております。物価高騰というのが甚大な影響をこの分野にも与えています。報酬が一律的な福祉においては、都心部での急激な家賃の高騰などのあおりもあって、事業所がとても苦しい経営をしております。
 もともと、私の地元である渋谷区といった都心部では、法令の報酬が一律的であることから、家賃や、それから駐車場の支払いが簡単ではなくて、ニーズに対して業者が足りないという状況が起きております。そこに、この物価高のあおりがあったこともありまして、事業者に聞きますと、教室を一部閉じたりですとか、またはこの業界から撤退したりとか、廃業している事業者も出てきているんだという話でありました。なので、増やしたいところが、逆に減っているという状況になっております。
 私自身も、障害児を育てている親としまして、放デイがないと非常に困ってしまう立場であります。親が就労を継続していくためには、やっぱり毎日の放課後の居場所というのがないと困ってしまうんです。月曜日から金曜日まで毎日必要なんですよね。
 ただ、渋谷区でお話を伺うと、例えば、月曜日から金曜日まで、毎日違う事業所を使っているという方もあります。その毎日違う事業所に行くために、毎日違う移動支援を使って行かなくてはならないので、何か一歩かけ間違うと、その子が迷子になってしまったりとか、何かここで困っちゃうみたいなことが起きてしまうんですよね。
 それから、その保護者さんに聞きますと、障害児はやっぱりルーチンが非常に安定するわけなんですけど、毎日違うことによって、もともとは比較的落ちついていたお子さんだったんですけれども、他害行為が出てしまって、やっぱり落ちつかないんだなんていう話も伺っておりましたので、毎日かろうじて放課後の居場所があったからといっていいわけでもなく、やっぱりある程度安定的な放課後の居場所というのが障害児にとっては重要ですし、保護者にとっても重要だというふうに考えているわけです。
 また、私自身もですね、非常に私のことながら、来年から子供が中学校に上がるわけなんですけれども、中学校、地元の学校を選びたいんです。でも、地元の学校を選ぶと、放デイを活用しなくてはいけないんですが、中学校の段階から放デイを見つけようとしても見つからないんですよね。
 みんな小学校一年生の段階から、中学校、高校の居場所を確保するための熾烈な戦いが始まっていて、中学校から放デイ戦争に乗り込んだところで、何もできないという状況でありまして、はっきりいって本末転倒なんですけれども、放課後の居場所のために特別支援学校を選ばざるを得ないという状況に、私自身も今、立っている状況にあります。
 自分の話になってしまいましたけれども、そういったこともありまして、都心部では、放課後等デイサービスを安定的に運用していただくことと、数を増やしていくということが非常に重要だと考えております。
 そんな中、期待されるのが、都型放課後等デイサービスを事業者がより一層利用して、拡充していくというのも一つであります。
 令和六年度の都型放課後等デイサービス事業の補助事業所は三十三事業所というふうに伺っておりますが、直近の区部、市町村部における申請状況についてお伺いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 都型放課後等デイサービス事業の補助事業所数につきましては、今年十月時点の交付決定事業所数は五十二事業所でございまして、前年度から十九事業所増加しております。
 内訳としましては、区部が三十三事業所で前年度から十事業所増、市町村部が十九事業所で九事業所増という状況でございます。

○龍円委員 この事業に取り組む事業所、着実に増加していることは喜ばしいんですが、まだまだ足りていない状況なんですね。
 身近な地域で、都型放課後等デイサービス事業が広がるように、区市町村とも連携して実施を働きかけていくべきだと考えますが、都としてどのような取組を行うのか、見解をお伺いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 区市町村に対しましては、より多くの事業所が本事業に取り組めるよう、課長会等を通じて丁寧に事業内容を案内しているところでございます。
 今後、より多くの区市町村に本事業を広げていくため、各区市町村内での本事業の実施状況について共有するとともに、地域の事業所連絡会等で都が直接説明を行うなど、区市町村と連携しながら、質の高いサービスの提供を行う事業者の拡充に向けた取組を進めてまいります。

○龍円委員 放課後等デイサービスの事業者が積極的にこの事業を利用できるように、引き続き事業者の皆様の声もぜひ聞いていただいて、ここがこうなるともうちょっと事業利用しやすいんだみたいなところを積極的に取り上げて、取組を進めていただけますよう、よろしくお願いします。
 また、事業者の方たちにお話を伺う中で課題となっているのが、七時間以上の開設が難しい点について改善が必要だというふうに感じております。七時間以上開設しても、そこから先の分の報酬が出ないということでありまして、長期休暇となると、七時間だけ開設することになってしまうと。私たちの多くの方の労働時間が一日八時間なので、ここがかみ合わないわけなんですよね。
 なので、障害児の親が就労を継続できるように、ぜひ七時間以上の開設について、都からの支援についても検討していただけますよう、よろしくお願い申し上げ、要望させていただきます。
 最後に、障害のある人の十八歳以降の居場所についてであります。
 都民ファーストの会の第三定例会の代表質問において、区市町村の取組状況を把握するために調査を実施して、夕方の居場所のニーズはあるが、居場所の検討に当たっては、人材や場所の確保など様々な課題が挙げられたというふうに答弁をいただいたところであります。
 私の地元の渋谷区の保護者の皆さん、親御さんからも、障害者の居場所に関する声というのは非常に多くいただいているところでありまして、強いニーズがあるというふうに認識しております。
 そこで、この調査結果や区市町村からの意見に対する今後の取組についてお伺いいたします。

○梶野障害者施策推進部長 区市町村に対し実施した調査では、就労する家族の増加等により、夕方の居場所のニーズがある一方で、居場所の確保の検討に当たっては、人材や場所、移動手段などの課題があるとの回答がございました。
 また、区市町村の負担が少ない補助事業の創設や、制度化に向けた国への働きかけ、生活介護事業所において延長支援加算を算定できない事業所や、夕方への支援実施後の送迎サービスに対する支援についての検討が必要などの意見がございました。
 都は、国に対し、国庫補助の充実と報酬の適切な水準への引上げを提案要求するとともに、地域において利用者ニーズに応じた居場所の確保ができますよう、具体的な施策の検討を進めてまいります。

○龍円委員 どうもありがとうございます。
 先ほど放デイがどうのこうのといろいろ申し上げましたけれども、本当に怖いのは十八歳がやってくることであります。十八歳以降の方が子供の人生も長く、私も保護者として子供の人生を支えていくのは、十八歳以降の方が長くなると思われます。
 十八歳以降の支援というのがまだまだ足りていなく、今はこうやって仕事をしていることができるわけなんですけれども、十八歳以降、子供がどこにいればいいんだろうというのは切実な課題となっておりまして、東京都がこのように実態調査を踏まえて検討を始めてくれていることは非常に重要であり、評価させていただきたいと思います。
 ぜひ多くの方からニーズを聞き取りまして、制度設計を前向きに進めていただけますよう要望を申し上げまして、私の質疑を終えます。ありがとうございました。

○東(友)委員 よろしくお願いいたします。
 まず、災害時要配慮者対策の推進についてお伺いいたします。
 二〇二一年五月の災害対策基本法の改正により、災害時に自力での避難が難しい高齢者や障害者等の避難行動要支援者について、個別避難計画の策定が市区町村の努力義務となりました。
 しかしながら、二〇二五年四月一日現在、都内において対象者全員の個別避難計画の策定を終えている市区町村は一部の島しょ部のみで、各自治体が苦慮している様子がうかがえます。
 そこで、市区町村が行う個別避難計画の策定を都として支援する必要があると考えますが、その取組内容について伺います。

○森田総務部長 都は、個別避難計画を作成する市区町村に対しまして、手引等の作成や財政支援を行うほか、研修会を開催し、要配慮者対策に取り組む自治体の事例紹介などを行っております。

○東(友)委員 今のご答弁の中で、市区町村向けに研修会を実施しているということでございましたが、各自治体の担当者が集まるような場で先行事例を共有することは大変有意義なことであると考えます。
 具体的にはどのような事例の紹介があったのかお伺いいたします。

○森田総務部長 これまでに実施しました市区町村向けの研修会では、個別避難計画の作成に福祉専門職が参画し、計画の実効性を高める取組のほか、避難行動要支援者の名簿や計画を管理するシステム導入の取組などを紹介しております。

○東(友)委員 ありがとうございました。改めて重要な取組だと感じております。
 私の地元町田市では、個別避難計画の策定について、モデルケースとして一つのエリアを先行して行い、その後、市内全域に展開するという形を取ったということもあり、本年四月一日時点での策定率は〇・九%となっておりますが、関わってくださっている方々が、試行錯誤、日々進めてくださっており、頭が上がらないところでございます。
 私も、地元で定期的に直接意見交換を行っておりますが、避難行動要支援者の支援者、つまり災害時に個別避難計画の対象者の下へ真っ先に駆けつけてくれる人を見つけることに一番の課題があると感じております。
 身近に駆けつけてくれる人を見つけることができるかどうかは、ご近所付き合い等のその地域ごとの特性もあると思いますので、ぜひ様々なケースについて、避難行動要支援者の支援者の確保や発掘、こういった観点からも情報共有を進めていくことをお願いさせていただきます。
 次に、福祉避難所・福祉避難スペース整備促進等事業についてお伺いいたします。
 こちらは今年度の事業でして、事業が二点に分かれております。
 まず一点目、整備実態調査でございますが、市区町村における福祉避難所等の整備実態を把握するための調査を行うということですが、どのように調査を行うのか、また、現在の進捗状況と今後の予定をお伺いいたします。

○森田総務部長 市区町村における福祉避難所の整備実態の把握や、福祉避難所の確保及び運営に向けた取組の参考とするため、現在、自治体へのアンケート調査を行っておりまして、今後、自治体や社会福祉施設等に対してヒアリングを行うこととしております。

○東(友)委員 分かりました。
 では、その実態調査において得られた結果ですが、いつまでに取りまとめ、そして、どのように市区町村に展開されるご予定なのかを伺います。

○森田総務部長 調査によって得られた市区町村における整備実態や取組につきましては、今年度中に取りまとめ、市区町村の防災部門、福祉部門の課長会や担当者研修会など、様々な機会を通じて紹介することとしております。

○東(友)委員 先ほども別事業でお話をさせていただきましたが、市区町村が他自治体の具体的な状況を知る機会を提供するのは、都の重要な役割だと考えておりますので、スケジュールどおりに進められるよう、よろしくお願いいたします。
 次に、同事業二点目といたしまして、市区町村に対する補助も実施されると思います。具体的なお取組内容をお伺いいたします。

○森田総務部長 都は、市区町村が福祉避難所を新たに確保する場合に必要となる経費に対しまして、補助を実施することとしております。
 具体的には、車椅子や介助用ベッドなどの避難者用の機材、食料や紙おむつなどの備蓄物資、施設のバリアフリー化等の環境整備、コーディネーターの配置など、市区町村が福祉避難所の整備に必要と判断した経費を補助することとしております。

○東(友)委員 こちらもいざというときの避難に不安を抱える方にとって大変重要な事業だと考えております。各市区町村に確実に周知し、利用についても漏れが出ないようにお願いいたします。
 次に、TOKYOチャレンジネットについてお伺いいたします。
 TOKYOチャレンジネットでは、インターネットカフェや漫画喫茶などで寝泊まりしながら不安定な就労に従事している方や離職されている方に対して、生活支援等の様々な支援を行っていると存じますが、今回は居住支援についてお伺いいたします。
 まず、過去三年間の利用者数及び一時利用住宅の利用者数についてお伺いいたします。

○新内生活福祉部長 TOKYOチャレンジネットでは、生活相談、居住支援、就労支援を一体的に実施しており、居住支援を希望する方には、一時利用住宅の提供などの支援を行っております。
 チャレンジネットの事業登録者数は、令和四年度は千百八十人、令和五年度は千百二十人、令和六年度は千二百三十四人となっております。
 一時利用住宅の利用者数は、令和四年度は八百七十五人、令和五年度は八百三十三人、令和六年度は八百九十六人となっております。

○東(友)委員 私、幾つかの民間の支援団体の方から、制度を利用しても住宅確保までつながらないケースが一定程度あるのではないかというお声も伺っております。
 今ご答弁いただいた中で、TOKYOチャレンジネットの一時利用住宅を利用後、TOKYOチャレンジネットの支援を受けて、住宅を確保した人数と割合はどのようになっているのでしょうか。
 割合が一〇〇%ではない場合には、住宅確保支援を受けなかった方が、なぜ受けなかったのか、その理由を伺います。

○新内生活福祉部長 チャレンジネットの支援により一時利用住宅を利用した後に住宅を確保した方は、令和四年度は六百人、令和五年度は六百四十二人、令和六年度は六百二十八人となっており、一時利用住宅の利用者のうち、おおむね八割の方が住宅を確保しております。
 その他の方は、実家で生活するなどにより支援を辞退された方や病気等により就労が継続できず、生活保護につなげた方などでございます。

○東(友)委員 一時利用住宅を利用後に住宅確保をしたのは八割、残りの二割の方は、辞退や生活保護を利用したため、制度を使わなかったということでございました。
 今ご答弁いただいた内容は代表的なものかと思いますので、ほかにも様々な理由で制度を使うことをやめた、あるいは諦めた方もいらっしゃるのだろうと思います。
 本事業は、本当に住居のない中、生活保護を受けずに頑張って生活されている方にとって重要な事業だと考えております。
 民間の支援団体でも、様々な形で同様に住居のない方や低所得の方をお支えいただいておりますが、そういった団体が利用していたアンブレラ基金、こちらが八月までで一旦終了したというお話も聞いております。
 これから、さらに公的な支援を強く広く展開することが求められてまいります。必要なときに、公的支援制度をすぐ使える、支援を受けることができる体制の拡充を求めます。
 次に、医療費助成についてお伺いいたします。
 心身障害者児医療費の助成についてでございますが、全体的なことといたしまして、まず、東京都の制度は対象者が重度障害者に限られておりますが、なぜこのような制度設計となっているのか、その理由をお伺いいたします。

○松谷事業調整担当部長 都は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的として、重度障害者の医療費の一部を助成する福祉施策として、心身障害者医療費助成制度を実施しております。
 本制度の対象要件は、趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や医療に係る経済的負担が特に大きいことを踏まえて設定しております。

○東(友)委員 特に知的障害者について指摘をさせていただきます。
 現行の制度では、愛の手帳一度及び二度の知的障害児者のみが助成対象となっておりますが、私は、愛の手帳三度及び四度の方々についても、負担割合の低減や自己負担額上限の設定等、新たな助成制度を設けるべきだと考えます。
 本件については、二〇一九年と二〇二一年に請願や陳情が提出され、都議会で継続審査となっております。
 愛の手帳三度及び四度の方々は、例えば、就労継続支援B型の事業所で作業を行う場合、月の平均賃金は約一万七千円、何かサービスを利用する場合、その利用料に収入の大半を費やすことになり、それ以外のことに金銭を使うことが難しい状況にございます。
 当然、医療費を捻出することが難しく、三割の自己負担が支払えないために受診控えが起こる。また、持病のケアですら難しい状況にある方もいらっしゃいます。
 都として、そのような状況にある方の命と健康を守ることは責務です。支援を行っていくことを強く求めます。
 次に、子供の医療費助成でございます。
 まず、お伺いいたしますが、自己負担を設けて、子供の医療費助成を実施している市区町村は都内に幾つあるのでしょうか。

○松谷事業調整担当部長 本年十月現在、義務教育就学児医療費助成事業において、一部自己負担を設けて実施している都内区市町村は、十二市一村でございます。
 高校生等医療費助成事業につきましては、十三市一村でございます。

○東(友)委員 区部にはなく、半数程度の市、また村では自己負担があるということです。
 こういった自治体間の差がなくなるよう、都として責任を持って助成制度を行うべきだと考えますが、そもそも制度設計として自己負担を設定している理由をお伺いいたします。

○松谷事業調整担当部長 都は、市区町村が実施する子供の医療費助成事業に対し、子育てを支援する福祉施策の一環として、一定の基準の下で補助しております。
 義務教育就学児医療費助成事業及び高校生等医療費助成事業につきましては、適切な医療体制の確保と、真に医療を必要とする人の受診を抑制しない範囲とのバランスを考慮して、通院一回二百円の自己負担を設定しております。

○東(友)委員 都が確保するとしている適切な医療体制、これが何を指しているのかがいまいち分からないのですが、では、自己負担を無償にしている市区町村では、そのことが原因で適切な医療体制が確保できなくなったのかというと、そのようなことは全くないかと思います。同じ都内で育つ子供に差が出る事業設計は是正するべきだと考えます。
 今、このような社会情勢、世界情勢で、特に財政的に余裕のない市町村は増えてきております。完全に無償にするかどうかを市区町村任せにするのではなく、都でしっかりと責任を持って、都内一括で無償化できる助成制度とすることを求めます。
 次に、保育分野でございます。
 まず、保育人材についてでございますが、人材確保と定着のためにどのような事業を行っているのかを伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、保育人材の確保のため、保育現場の最新情報に関する研修や就職相談会を行うほか、保育人材コーディネーターが保育士の就職及び職場定着の支援や相談対応等を行っております。
 また、都内高校生を対象とした保育施設での保育職場体験や、保育士養成施設の授業体験を行うイベント等を実施しております。

○東(友)委員 いずれも重要な事業だと考えております。
 特に、就職に向けた進路を選ぶ前の段階である高校生に働きかけることは効果が高いと考えております。引き続きの事業実施、また拡充を求めます。
 また、今ご説明いただいた都の事業で、保育士という仕事に興味が湧き、保育士になる道を選ばれる方もいらっしゃるかと思います。ただ、生活に困難を抱える方の多い時代です。誰もが金銭的に養成課程のある学校に進めるわけではありません。
 そこで、経済的支援が重要となってまいりますが、現在、東京都社会福祉協議会で実施している保育士修学資金貸付等事業について、どのように貸付けを行っているのかを伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、東京都社会福祉協議会を通じまして、保育士の養成施設の学生を対象に修学資金や入学準備金等の貸付けを行っております。
 本事業では、養成施設からの推薦を受け、申請を受け付けることや、他の奨学金等との併給調整を行った上で支給額を決定するため、入学後の募集を原則としております。
 一方、入学後早期に修学資金を貸付けできるよう、入学の前年度にも申し込む機会を設けております。

○東(友)委員 この入学後というのが実はネックになっておりまして、何かと申しますと、入学してからお金が振り込まれるスケジュールなので、入学金の支払いには使うことができません。そのため、入学を諦めてしまう方もいらっしゃると伺っております。
 国のスキームに沿ったスケジュール設定をされていらっしゃるのだと思いますが、都としては、そこを一時的に負担をすることで、貸付金を入学金として使用できるような新たな制度の創設をお願いいたします。
 また、保育士養成課程を持つ学校の養成課程での募集停止も増えております。それだけ希望者がいない、大変深刻な状況でございます。ぜひ真摯に、改めてこの問題に向き合っていただきたいと思います。
 次に、保育所等賃借料補助事業についてでございます。本事業の内容をご説明いただきたいと思います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、保育所等の整備促進と開設後の運営安定化を図るため、賃貸物件を活用した保育所等に対し、開設後の建物賃借料を補助する区市町村を支援しております。

○東(友)委員 例えば、認可保育所、認定こども園、小規模保育所事業ですと、都負担四分の一が五年間になっているかと思います。
 この五年間というのもネックでございまして、これはそもそも国の制度でございますが、国の制度には期間の縛りがなく、都独自に設けている期間でございます。そのため、五年たつとどうなるかというと、市区町村の負担が増えるため、本事業を活用しない自治体が多く出てまいります。結果として、事業開始後四年目以降をめどに閉園等を選択せざるを得ない園が出てまいります。
 この五年間という期間の縛りをなくし、六年目以降も継続的に保育所等賃借料補助事業を市区町村が採用できるような制度設計に変更することを求めます。
 次に、アレルギー児対応でございます。
 都では、東京都保育サービス推進事業補助金の加算項目14にアレルギー児対応を設けているかと思いますが、その内容について教えてください。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、地域の実情に応じて保育サービスの向上に取り組む区市町村等を保育サービス推進事業で支援をしております。
 本事業の加算項目であるアレルギー児対応につきましては、保育所等が除去、代替食の対応が必要と医師に診断された児童に対応した場合に補助を行っております。

○東(友)委員 具体的に対象要件を見ますと、今ご答弁いただいた児童に個別に除去、代替食の対応をしていることと記載されております。
 この個別という表記がやはり事業者に負担をかけておりまして、個別という言葉が入っているために、全員でアレルゲン除去食を食べる場合には加算対象にならない制度設計になっております。
 具体的には、アレルギー児にのみアレルゲンを除いた、ほかの児童と違う給食等を提供する形の個別除去、この場合のみが加算適用になっております。個別除去という方法は、一人だけお友達と違うという不安や孤独感を子供に持たせてしまう可能性のある手法であり、減少する方向にございます。
 一方で、なかよし給食と呼ばれる、アレルギー原因食品を極力使わないでつくった給食等を全員に提供する方法がありますが、この方法は、アレルギー児の不安や孤独感を取り除くだけではなく、間違えてアレルギー児がアレルゲンを摂取してしまうという事故を防ぐことができる等、多くのメリットがあるため、近年では導入する園や学校、あるいは自治体での導入も含め、増加しているところでございます。
 しかし、なかよし給食に使用できるミールキットは、普通給食のものと比較すると高額であるため、本項目から個別という言葉を取り除いていただき、なかよし給食の形でも本加算を利用できるよう改善していただくことを求めます。
 次に、ひとり親家庭支援でございます。
 随分前の話でございますが、私自身が育った家庭では、私が小学生のときに父が失踪し、その後、正式に両親が離婚するまでの十年以上、経済的にも精神的にも大きな苦労を抱えて育ってまいりました。あの頃の苦難の日々をどうにか誰かに助けてほしかった。その思いが私の政治の原動力でございます。その誰かになるべく、私は今ここに立っているわけでございます。
 離婚前というのは、行政の制度のはざまに立ってしまう、支援を受けづらい状況であり、また、恥ずかしい、知られたくないという思いから、家族内の問題を外に出したくない、誰にも相談できないという気持ちの強い時期でもあるかと思います。
 そのため、離婚を考える父母等に対して、子供の養育費等について考える機会を提供するとともに、各種支援に関する情報提供等を行うことは大変重要であると考えます。
 都では、離婚前後の親支援講座を行っておりますが、その取組内容と実績について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、ひとり親家庭支援センターにおきまして、離婚後も子供が健やかに育成されるよう、離婚を考える父母やひとり親などを対象に、親支援講座を実施してございます。
 開催につきましては、ホームページ等で周知を図っておりまして、令和六年度は、離婚前後の法律知識などをテーマとして講座を五回実施し、百四十五名が参加いたしました。

○東(友)委員 五回実施されて、百四十五名の参加というのが多いのか少ないのかはちょっと分からないのですが、事業自体は評価しております。
 ただ、本事業を知らないまま、インターネット等で、正しいのか、あるいは最新のものなのかどうかが分からない情報をずっと集めていらっしゃる方も少なくないと考えます。各市区町村へも積極的な周知を依頼する等、広報面を含めた、さらなる本事業の拡充を求めます。
 次に、養育費確保支援事業についてです。
 共同親権の件も含め、離婚後の親としての在り方について、昨今活発な議論がなされております。特に都内では、養育費を受けている世帯の割合は約三割程度となっており、離婚前から養育費の取決めの重要性を周知し、専門的な相談につなげていく必要があると考えます。
 養育費債権への優先権の付与や法定養育費制度の導入など、養育費の履行確保に向けた見直しを含む民法改正の来年五月施行に向けた相談体制の整備も重要でございます。
 そこで、養育費確保への支援に関する都の認識と取組について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、ひとり親家庭支援センターにおきまして、養育費に関する専門的な相談に対応しているほか、養育費の立替保証や養育費の取決めを行う際の公正証書の作成等に要する費用を助成する区市を支援してございます。
 今年度は、身近な地域での相談体制を確保するため、区市が弁護士等による養育費の履行確保のための専門相談など先駆的な取組を行う場合、区市負担分を都が全額負担するなど支援を拡充しております。

○東(友)委員 本事業を活用いたしまして、私の地元町田市でも、二〇二三年より、養育費確保支援事業を行うことができました。ありがとうございます。
 二〇二二年のデータですが、ひとり親の中でも、より収入の低い母子世帯を例に取りますと、養育費の取決めをしている世帯が四六・七%、現在も養育費を受けている世帯が二八・一%、また、取決めをしていない理由として最も多いのが、相手と関わりたくないとなっております。
 約半数が養育費を取り決めることができないまま離婚をしており、また、全体の七割以上の世帯で養育費を受け取れていない中、当調査で母子世帯の就労年収が二百三十六万円であることが指摘されております。
 こういった世帯が、相手と関わりたくないと思う中で、個人間で交渉して、養育費を新たに得ることは非常に難しいと考えます。離婚したときは離婚することに必死で、養育費の取決めを行うことができなかった方が、後から養育費を希望するとなると、どうしても弁護士や民間企業の力を借りなければ難しいと思います。
 しかし、その依頼費等が捻出できないことで、養育費のためのスタートを切ることができずに、養育費を得ることができず、収入も変わらないままの状態を繰り返す、このループを断ち切ることに養育費確保支援事業は非常に有効であり、また、その世帯の福祉からの卒業を目指すこともでき、自立にもつながると考えます。
 まだ都内全域には広がっていないと思いますので、相談体制の充実も含め、さらなる周知拡大をお願いいたします。
 次に、多摩地域への児童相談所設置、中でも町田児童相談所についてお伺いいたします。
 本年六月一日、町田市に児童相談所が開設されました。開設前、町田市は東京都八王子児童相談所の管轄でありました。そのため、特に町田市の南地域からは距離が遠く、大変不便な環境に置かれており、市内への児童相談所設置は悲願でございました。都のご英断に深く感謝を申し上げます。
 さて、子供や家庭を取り巻く課題に的確に対応するためには、自治体間の協働が不可欠でございます。町田児童相談所において、都は、町田市と効果的な連携を実現するためにどのような取組をされているのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は本年六月、町田児童相談所を町田市子ども家庭支援課と同一施設内に整備し、それぞれの専門性や強みを生かしながら、緊密な連携を図っております。
 具体的には、虐待相談に係る会議を合同で実施するほか、家庭訪問や面接を共同で実施するなど、日常的に都と市が様々なケースに対応して連携を進めております。

○東(友)委員 ありがとうございます。
 実際に私も現場を視察させていただきまして、同じ建物の中に都と市の双方が入っていることのメリットを感じているところでございます。
 それと同時に、民間団体の方々との連携にも期待をしているところでございます。町田には、町田児童相談所が開設されるより前から、多くの子育て支援関連団体が活動し、多様な形で子供や保護者を支えてくださっています。
 その資源を最大限生かしながら、子供たち、そして保護者をはじめとした子育て世帯を地域一体となって多面的に支えていくためには、官民問わず、地域全体での関係者間の幅広い横のつながりが必要であると考えます。
 民生児童委員の方や子供食堂、学習支援事業等を運営されているボランティアの方をはじめとした、地元の子育て支援関連団体と町田児童相談所の連携も強く求めます。
 また、今後、町田児童相談所は現在の仮設の建物から移動をいたしますが、その際には、一時保護所が付設されると伺っております。施設の移転に当たり、利用者の利便性や安全性等、どのような考えや工夫をもって進めていくのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 町田児童相談所の本設につきましては、町田市の仮称でございますが、子ども・子育てサポート等複合施設整備基本計画に基づき整備される複合施設内に設置される予定でございます。
 同基本計画では、新たな複合施設内に、子供、子育てに関する様々な施設の整備が予定されておりまして、利用者が安心して安全に施設を利用できるよう、入り口や動線を工夫することとなっております。

○東(友)委員 私も、町田市に対しても繰り返し訴求しているところでございますが、同じ建物内に様々な目的を持った施設が整備されるということで、悩みや苦しみを抱えた方が相談に訪れることに抵抗感を持たないこと、そして、保護されている子供たちの安全が守られる入り口の位置や動線等に十分ご配慮いただくことが必要だと考えております。
 今、都のお考えをお聞きいたしまして、大変安心をいたしました。ぜひ、そのお考えを厳守して、町田市と共に本事業を進めていただきたいと思います。
 次に、一時保護所について掘り下げますが、都ではこれまで、一時保護所の体制強化や充実にどのように取り組まれてきたのでしょうか。また、子供たちがより安心して過ごすことができるための新しい取組についても伺います。

○竹中総合連携担当部長児童相談センター総合連携担当部長人材企画担当部長兼務 都はこれまで、高まる一時保護需要等に対応するため、児童の定員を拡充するとともに、心理職の増員など、体制の強化を図ってまいりました。
 また、全ての一時保護所において、学習指導員を配置し、外部講師などによる個別指導や、タブレット端末の活用などを通じて、児童一人一人に応じた学習支援の充実を図っております。
 さらに、今年度からは、民間事業者を活用した通学時の送迎支援を一部の一時保護所で先行的に開始いたしたほか、保育士等を活用し、余暇活動を充実させるなど、児童が安心して過ごせる環境づくりに取り組んでおります。

○東(友)委員 一歩一歩確実に進めていただいているのだと認識をいたしました。
 町田においても、ぜひ先駆的なお取組を積極的に導入し、新たな整備をきっかけに、町田の子供、そして保護者の方をこれまでよりさらに強固に守っていただくことをお願いいたします。
 次に、子供の権利擁護についてお伺いいたします。
 本年より新たな事業として開始されました被措置児童等の権利擁護に関する調査、この目的と内容を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都では、被措置児童等の権利擁護の取組状況を把握するため、児童養護施設で生活する児童等を対象に、子供の権利擁護に関する取組の認知度等につきまして調査を行うこととしております。

○東(友)委員 私は、被措置児童についても、その権利、人権について強く注視をしております。
 本事業を行うことで、これまで都が行ってきた取組への子供目線での評価が分かるものだと期待をしているところでございます。結果については、議会はもちろんのこと、誰でも見ることができる手法で広く公表することを求めます。
 次に、不妊治療や出産に関わる部分についてお伺いいたします。
 まずは、都が行っている不妊症や不育症に関わる事業の内容及び過去三年の実績についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 まず、不妊検査等助成事業につきましては、不妊検査及び一般不妊治療の費用助成を行うものでございまして、助成件数は、令和四年度一万六百四十四件、令和五年度は九千二百七十八件、令和六年度は一万七百六十三件となっております。
 次に、特定不妊治療費助成事業でございますが、体外受精及び顕微授精を行う際に保険適用された治療と併用して自費で実施される先進医療に係る費用助成を行うものでございまして、令和五年一月より申請受付を開始しており、助成件数は、令和四年度は一千三百十九件、令和五年度は一万二千五百二十件、令和六年度は一万二千九百二十二件となっております。
 また、不育検査助成事業につきましては、不育症のリスク因子を特定するための検査費用を助成するものでございまして、助成件数は、令和四年度一千百九十七件、令和五年度一千十一件、令和六年度は一千四十一件となっております。

○東(友)委員 三つの事業についてご答弁をいただきました。毎年ほぼ変わらない数値になっているので、安定的に事業が運用されているものだと思います。
 本項目を取り上げた背景といたしまして、私は議員になる前、胚培養士として働いておりました。胚培養士とは、不妊治療クリニックで卵子や精子を直接扱い、受精作業等を行い、受精卵を培養する専門職でございます。そこで多くの不妊治療中の患者さんに会い、そして、つらい涙も見てまいりました。
 不妊治療は患者さんにとって、精神的、身体的に多くの負担をかけるだけではなく、金銭的にも大きく消耗いたします。私が勤務していた当時は保険適用前でしたので、現在とは事情は異なりますが、子供を持ちたいという思いで一生懸命働いてためたお金を不妊治療で使い果たしてしまい、いざ子供が生まれたときには貯金が底をついている。そういう苦しさを抱える方も少なくありません。
 本事業は、不妊治療患者さんにとって大変大事な事業だと考えております。現場を見てきた一人として、これからも継続していただくようお願いをいたします。
 次に、関連事項として、都が行っている卵子凍結や無痛分娩に関わる事業の内容及び過去三年の実績についてお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 卵子凍結への支援に向けた調査事業ですが、令和五年度九月に事業を開始いたしまして、加齢等による妊娠機能の低下を懸念する場合に行う未受精卵子の凍結に係る費用等を助成しております。助成件数は、令和五年度は四百五十七件、令和六年度は二千九百七十件でございます。
 次に、無痛分娩費用助成等事業につきましては、本年十月から開始したものであり、都内の対象医療機関で無痛分娩を実施した都民に対し、費用助成するものでございます。

○東(友)委員 卵子凍結への高い関心がうかがえるところでございます。
 ただ、未受精卵は受精卵と比較いたしまして、凍結や融解への抵抗力が少ないです。凍結卵子があることで、出産や妊娠を遅らせることに過剰な安心感を持つ、不妊治療に関わっていた者の一人として、そのようなことにならないといいなと考えております。
 もちろんお一人お一人の希望されるライフプランが最優先で尊重されるべき、それは大前提でございますが、助成をする際、説明会への参加が要件となっているかと思いますので、その辺りの周知もお願いしたいと思います。
 無痛分娩への助成も大変期待し、待ち望んでいたところでございます。使いたい方が漏れなく利用できるよう、十分な周知をお願いいたします。
 続いて、乳幼児健診でございます。
 まず、五歳児健診でございますが、今年度より予算化をされました。五歳児健診を行うことで、様々な発達の特性に気づき、適切な支援や療育につながることができるだけではなく、小学校に入学する際に、通常級なのか支援級なのか等も専門家に相談しながら判断できるメリットもあるかと思います。
 市区町村における五歳児健診の取組が進むよう、都として支援を推進するべきであると考えますが、今年度の具体的な内容をお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 五歳児健診は、発達障害や知的障害等の子供の個々の発達特性を早期に把握し、必要な支援につなげることを目的としております。
 都は、区市町村における取組を推進するため、今年度から五歳児健診区市町村支援事業を開始したところであり、健診の普及やフォローアップ体制の構築に取り組む区市町村を支援することとしております。

○東(友)委員 分かりました。
 五歳児健診は、以前から行っていた自治体もあるかと思います。その取組状況、そして、都の事業の活用状況もお伺いいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 令和六年度末時点で、五歳児健診に取り組んでいる自治体は九自治体でございました。
 今年度、五歳児健診区市町村補助事業の当初申請では、七自治体から申請をいただいております。

○東(友)委員 今、九自治体、そして七自治体という数字をご答弁いただきましたが、都に頼らず、独自の取組を続ける自治体もあろうかと思いますし、都事業が始まったので、新たに検討したところもあるかと思います。
 五歳児健診が都内で広がっていくよう、さらなるお取組をお願いいたします。また、その際には、併せて保護者へのサポート機能を持つことへも期待をしております。
 国は、多くの自治体で五歳児健診が未実施である理由として、健診医をはじめとした専門職が確保できない等の課題を挙げており、私の地元町田市におきましても、同じ理由で実施に至っておりません。こういった専門職の確保支援や、また、市区町村単位ではなく、もっと広域的な対応等もご検討いただくことを求めます。
 次に、関連事項といたしまして、三歳児健診についてお伺いいたします。
 昨年、国立障害者リハビリテーションセンター研究所等の共同研究グループが、およそ十人に一人が三歳までに吃音症状を示すという報道発表を行いました。
 健診の機会を利用して、三歳児を対象に吃音について調査したところ、調査時点において、吃音の症状がある子供が六・五%、さらに累積発症率を見ると、全体の八・九%になることが分かりました。
 吃音の専門家の先生は、会見で、多くは二歳から四歳に発症するため、三歳児健診での早期発見が重要だと指摘し、見つからなければ十分な支援につながらない可能性がある、吃音の悩みを持つ人や保護者に適切な支援が届くよう、医療機関や相談窓口の充実も必要だと語りました。
 しかし、超党派議員ネットワークの調査によりますと、三歳児健診の問診票に吃音の有無を尋ねる項目を設けている自治体は、調査時時点ではございますが、十都府県の三百四十三市町村のうち、一・二%にとどまることが明らかとなっております。
 また、国立障害者リハビリテーションセンターらによります幼児吃音臨床ガイドラインには、三歳児健診の際に吃音に関する問診をして、スクリーニングする必要があると記載されております。
 そこで、都として、三歳児健診の項目に吃音を盛り込むよう、各市区町村に働きかけるべきと考えますが、見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 母子保健法では、乳幼児健診など身近な保健サービスの実施主体は区市町村と規定をされており、三歳児健診における問診項目等は区市町村が定めております。
 都は、今後とも、区市町村が三歳児健診を適切に行えるよう、情報提供や技術的支援を実施してまいります。

○東(友)委員 吃音は発声障害の一種でございます。発声障害とは、発声機能の異常によって声が出づらい、詰まる、震える、途切れる、あるいはかすれるといった症状の出る難治性の病気でございます。
 ここにいらっしゃる皆様がお気づきかどうか分からないですが、私も発声障害を持つ当事者でございます。私の場合は、発声障害の一種である機能性発声障害というもので、声を出そうとすると、喉の周りの筋肉が過剰に収縮してしまい、声の通り道が狭くなるため、絞り出すような苦しそうな声になる、また声が小さくなったり、震えるといった機能的な問題がございます。
 さらには、喉の周りの筋肉が特に強く収縮した場合には、声が一時的に出なくなることもあります。これは自分で調整できるものではなく、実際に声を出してみるまで、どのような声が出るのか、声が出るのか出ないのかですら、自分でも分かりません。
 私はこの自分の声を、大きな声が出ない、はっきりと話せないのは私自身の責任で、努力しないことが悪いと、周囲の大人に怒られながら育ってまいりました。頑張っても、努力しても、声の出ない私がずっと悪いのだと思って生きてまいりました。
 それが、発声障害という病気を知り、診断を受け、言語聴覚士の方から適切なリハビリの指導を受けることで改善するのだということを身をもって体感いたしました。
 私の場合、頑張って声を出そうとすればするほど、筋肉がより強く収縮して、余計に絞り出すような声になるため、周りの大人たちのいっていた、頑張って大きく息を吸って、大きな声を出せというのは間違っており、逆効果だったわけです。
 発声障害は難病にも指定されておらず、障害者等の手帳の対象にもなっていないせいか、認知度が低いことが現状の課題として挙げられるかと思います。
 そういった病気や障害は、知られていないことで、本人の努力不足や怠けのせいであると決めつけられ、生活に支障を来している。あるいは本人も自分のせいであると思い込み、つらい思いをしております。
 これからを生きる子供たちには、声や喉の障害で同じ思いをしてほしくない、させるべきではないと強く訴えさせていただきます。ぜひ今後は、都として、三歳児健診の項目に吃音を盛り込むよう、各市区町村に働きかけていただくことを求めます。
 最後に、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業の中の加齢性難聴に係る補聴器支援補助についてお伺いいたします。
 こちらは、加齢を理由とした難聴により補聴器を購入する場合の補助を実施市区町村を通じて行うものかと思いますが、令和六年度の予算が五億八千二百万円に対して、実績額が一億九千八百万円であり、執行率でいうと三四%かと思います。この執行率が低いという印象を持ちますが、このような執行率となっている理由をお伺いいたします。

○花本高齢者施策推進部長 令和六年度の聞こえのコミュニケーション支援事業の予算額は、より多くの市区町村で取組が進み、事業実施に必要な予算が不足しないよう、令和五年度以前の高齢者区市町村包括補助事業における交付額や国が定める補装具の基準額等を参考に市区町村規模ごとの上限額を定め、実施見込み自治体数等により計上したものでございます。
 交付実績額は、地域の実情に応じて市区町村が基準額等を定め、高齢者に補助を実施した実績及び経費でございます。

○東(友)委員 執行率が低い理由をお伺いしたのですが、その部分について言及がなかったかと思います。
 では、予算計上に当たり、都の補聴器交付を受ける想定人数はどのようになっていたのでしょうか。また、実績としてはどうであったのか伺います。

○花本高齢者施策推進部長 令和六年度予算については、市区町村規模ごとの上限額及び実施見込み自治体数等により算定しており、予算上、想定人数は設定しておりません。
 令和六年度に都の補助を活用して補聴器支給を受けた人数は、七千九百二十二人でございます。

○東(友)委員 設定していないということでございましたけれども、やっぱりその事業が適切に活用されたのかどうかを判断するためにも、予定人数をしっかりと設定して、実績がそこに対してどうだったのかをきちんと見ていく必要があるというふうに考えております。
 私の考えをお話しさせていただきますが、予算消化率が低い理由といたしまして、都の補助率が二分の一であるため、残りの二分の一を市区町村が負担することが財政的に難しいという点が挙げられると思います。
 補助率について、二分の一としているのはなぜでしょうか。

○花本高齢者施策推進部長 加齢性難聴の高齢者のコミュニケーション機会確保を推進し、介護予防につなげるため、都は、市区町村が補聴器支給等の事業を地域の実情に応じて実施できるよう、補聴器支給について二分の一を支援しております。

○東(友)委員 質疑に対してご答弁があまりかみ合っていないところではございますが、時間もありますので申し上げますが、都の制度上は基準額十四万四千九百円となっているにもかかわらず、この基準額まで使える市区町村はほとんどなく、区部を除きますと、全ての自治体で利用ができていない状態でございます。
 補聴器の重要性を考えますと、このような制度設計は改めるべきだと考えております。補聴器は質によって価格に大きな差がございますが、利用している方にお話を伺うと、数十万円台のものでないと、快適に利用できないというご意見を多く伺います。
 ヒアリングフレイル対策の重要性も多く叫ばれる昨今でございます。補聴器を使用するメリットを最大限に引き出すためにも、まずは都内一律で、現在の基準額の上限まで利用できるような制度設計としていただくことを求めまして、私の質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。

○浜中委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間の休憩をいたします。
   午後六時二十分休憩

   午後六時五十分開議

○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○伊藤委員 まず、介護人材対策について伺います。
 都が実施した需給推計では、二〇三〇年度に四万七千人の介護人材不足が見込まれており、介護人材の確保や定着は深刻な課題です。また、人手不足や賃金上昇により、他業種との人材獲得競争も激化しています。
 こうした状況の中、必要な人材を確保するためには住まいの観点も重要です。家賃負担の重い東京の実情を踏まえ、介護事業者が必要な人材を確保し、安心して運営できるよう支援することが必要と考えますが、都の取組状況を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は、働きやすい職場環境の確保と地域における災害対応力の強化を目的に、介護職員宿舎借り上げ支援事業を実施してまいりました。
 令和六年度からは、一戸当たりの助成期間の四年制限を撤廃するとともに、施設別の戸数上限に達している場合でも、外国人介護人材が入居する場合には利用できるよう、支援を拡充して実施しております。
 さらに、国が介護報酬等について必要な見直しを講じるまでの間、介護職員、介護支援専門員を対象に、月額一万円から二万円の居住支援特別手当を支給する事業者を支援しております。
 今後も、介護職員の働く環境の改善を図り、人材のさらなる確保、定着に向け、取り組んでまいります。

○伊藤委員 家賃負担の軽減について確認しました。
 さて、特に訪問介護事業所における人手不足が深刻と聞いています。令和六年度の報酬改定において、訪問介護サービスは報酬が切り下げられ、厳しい運営が続いています。
 このような状況の中、都は今年度から、訪問介護事業所を対象とした新たな補助事業を開始しましたが、その利用状況について伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は今年度から、採用に至らなかった事業者を含め、訪問介護事業所を対象に求人サイトへの掲載費や就職フェアの出展費用、採用事務代行経費など採用に係る費用に対して、一法人当たり最大八十万円補助しております。
 また、訪問介護員が高齢者宅を訪問するのに必要な電動アシスト自転車の購入経費について、一事業所当たり最大二十万円の補助率四分の三で支援をしております。
 十月二十六日時点で、採用経費への補助には四百一法人、電動アシスト自転車購入経費への補助には八百九事業所からの申請がございました。

○伊藤委員 訪問介護事業所への支援策について確認しました。
 国は、骨太方針二〇二五において、介護等の公定価格分野の賃上げや経営の安定、人材確保が図られるよう、コストカット型からの転換を明確に図る必要があること、物価上昇による影響等について的確な対応を行う旨を示していることから、今後の動向を注視したいと思います。
 訪問介護は在宅サービスを支える要であり、高齢者に不可欠なサービスですので、引き続き、都として訪問介護人材の確保に努めるべきと考えますが、今後の取組を伺います。

○花本高齢者施策推進部長 今月から新たに国の事業を活用し、訪問介護等サービス提供体制確保支援事業を開始いたします。
 この事業では、訪問介護事業所等における経営改善の支援や、経験年数が短いホームヘルパーへの同行支援、登録ヘルパー等の常勤化の促進支援等を実施しております。
 これらの取組を着実に実施し、訪問介護員の確保に向けて、訪問介護事業所への支援に取り組んでまいります。

○伊藤委員 介護人材の確保の状況について、引き続き注視していきたいと思っています。
 次に、災害対応力の強化は都政の最重要課題ですので、社会福祉施設の耐震化について伺います。
 社会福祉施設は、高齢者や障害者、子供など、避難に支援を必要とする方が多く利用する施設であるとともに、その一部は災害被災者の受入れ機能を果たします。よって、利用者の安全・安心を確保するため、施設の耐震化は重要です。
 先ほどの説明で、都内の社会福祉施設の耐震化は九割を超え、高い水準にあることは理解しました。
 一方で、自己所有物件と賃貸物件で運営している施設では、耐震化の状況は異なります。特に民間施設では、施設管理者自らが建物所有者の協力を必要とするなど、施設側だけでは耐震化ができない事情もあると思います。
 そこで、自己所有物件と賃貸物件の耐震化率を伺います。

○森田総務部長 国が公表している最新の調査時点でございます令和三年三月三十一日時点の私立の施設等の耐震化率は、自己所有物件で運営している施設等が約九六%、賃貸物件で運営している施設等が約八五%でございます。

○伊藤委員 今から三十年前に起きた阪神・淡路大震災では、約六千四百名もの犠牲者のうち、約八割が家屋の倒壊による圧死などという甚大な被害をもたらしました。
 その一方で、新耐震基準の建築物の被害は小さかったことから、それ以降は公共並びに民間も建築物の耐震化を促進してきたと理解しています。
 答弁では、賃貸物件の耐震化率が低い状況にあることを確認しました。
 それでは、賃貸物件の耐震化率をさらに高めるために、都として施設管理者向けの支援策が必要と考えますが、社会福祉施設等の耐震化について、どのように取り組んでいるのか伺います。

○森田総務部長 都はこれまで、社会福祉施設等の耐震化が進むよう、技術的な助言や提案等を行うアドバイザーを派遣するほか、耐震診断、耐震改修経費を補助するなど、施設の取組を支援しております。
 また、令和五年度からは、耐震性のない建物を借りて運営をしている施設等に対しまして、耐震性が確保されている建築物への移転に必要な経費の一部を補助しております。
 都は引き続き、社会福祉施設等に対しまして積極的な働きかけを行い、耐震化を促進してまいります。

○伊藤委員 都として、耐震化が必要な施設に対しての制度周知や、賃貸物件で運営している施設が耐震性が確保された建築物への移転に必要な経費の補助などの取組を行っていることを確認しました。
 さて、令和五年に改定した東京都耐震改修促進計画では、社会福祉施設については、令和十二年度末までに、耐震性が不十分な建築物をおおむね解消するとしています。
 震災時に利用者等の安全を確保するため、社会福祉施設の耐震化がさらに進むよう、より一層の働きかけを求めるとともに、取組の進まない施設には、家具の転倒防止器具の設置など、できることから震災対策を行うように求めておきます。
 次に、社会福祉施設の非常用電源等の整備についても伺います。
 地震災害のみならず、気候変動により風水害の激甚化も顕著になっています。今月の台風二十二号、二十三号が通過した伊豆諸島では、八丈島を中心に建物の損壊や停電、断水などの被害が出ています。被災地の皆様には改めてお見舞い申し上げます。
 災害時に支援が必要な方が多く生活する社会福祉施設等において、停電によって運営に生じることがないように備えることが必要です。
 都は昨年度から、小型の非常用電源、蓄電池等を導入する施設等に対して、災害時の最低限の電源を確保するため、購入経費の支援を開始しましたが、昨年度及び今年度の実績を伺います。

○森田総務部長 本事業の実績でございますが、昨年度は四千二百十一件の補助を実施しております。
 今年度につきましては、現時点の速報値でございますが、千五百七十件の交付申請を受けております。

○伊藤委員 非常用電源等の整備補助実績を確認しました。
 災害時に停電した場合にも、スマホなどの通信手段の確保、照明、また医療機器などの電源確保は必須となっています。
 本事業の対象となる社会福祉施設等に対して広く周知することは大事なことですが、施設等にとっては申請のしやすさも重要と考えます。都はどのような工夫をしているのか伺います。

○森田総務部長 都は、都が連絡先を把握しております全ての社会福祉施設等に対しまして、メールや郵送で事業を紹介するチラシを送付し、個別に案内するなど、対象施設等に確実に周知できるよう取り組んでおります。
 また、専用のコールセンターや問合せフォームを設け、施設等からの様々な問合せに対応するとともに、今年度二回目の申請から、従来の郵送による申請方法に加えまして、Jグランツを活用した申請手続のデジタル化を図っており、一層の利便性の向上に取り組んでおります。

○伊藤委員 都の取組状況や申請の利便性向上を確認しました。
 一方で、施設事業者が非常電源などを導入しても、活用できなければ意味がありません。
 都は、本事業を通じて、施設等が災害時に適切な対応が取れるよう、実効性をどのように担保するのか伺います。

○森田総務部長 社会福祉施設等が災害時に施設利用者等の安全確保を図ることは重要でございます。本事業は、実績報告時までに施設等の事業継続計画、いわゆるBCPの提出を要件としております。
 今後、本事業を活用した施設等に対しまして、導入した非常用電源等を防災訓練の機会などに活用するよう周知を図ってまいります。

○伊藤委員 いつどこで起こるか分からない災害への備えがますます重要になっています。社会福祉施設がこの補助事業により利用者等の安全確保を図れるよう、引き続き災害対応力の強化に取り組むことを求めておきます。
 次に、病児保育、病後児保育について伺います。
 夫婦共働きが増えていく中で、子供が病気の際に病院や保育所等で受入れ保育を行うことは、子育てしやすい社会をつくるために必要な事業です。
 病児保育施設の類型として、病児対応型及び病後児対応型がありますが、まず、都内の実施状況について伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 病児保育は区市町村が実施主体でありまして、各自治体で病院や保育所等を活用し、病気の児童または病気の回復期にある児童等を受け入れ、一時的に保育を行っております。
 令和六年度では、病児対応型は百十六か所、病後児対応型は五十九か所に補助金の交付決定をしております。

○伊藤委員 多くの施設で対応していることを確認しました。
 さて、国の資料によれば、令和五年の病児保育の延べ利用児童数は約百三十五万人と、前年の約九十七万人を大幅に上回っており、共働き世帯の増加傾向を踏まえますと、今後、病児保育のニーズは高まっていくことが想定されます。
 そこで、都は、病児保育の施設数がより一層増えるように取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 働きながら安心して子育てができる環境を整備する上で、病児保育及び病後児保育は重要な取組でございます。
 一方、病児保育等の実施につきましては、確実な利用者数を見込むことが難しく、経営の安定性を確保しにくいという特性がございます。
 そのため、都は今年度から、区市町村が実施計画を定めることを要件として、国の補助額に都独自の上乗せを行い、利用実績にかかわらず、定員に応じた運営費を支援する事業を開始しております。
 この事業の活用を区市町村に積極的に働きかけ、既存施設の経営の安定性確保を図るとともに、新規施設の参入を促してまいります。

○伊藤委員 病児保育のニーズは今後高まると思いますが、ご答弁のとおり、いつ病気になるか分かりませんので、経営の安定に向けて支援をお願いしたいと思います。
 さて、昨年に国内で生まれた子供は六十八万六千人と過去最少となり、少子化対策も待ったなしの課題でありますが、生まれてきた子供たちが健やかに育つことを誰もが願っています。
 その一方で、虐待や親の病気、貧困などの理由によって、保護者の下で暮らすことができない子供に対し、公的責任の下で保護、養育するとともに、困難を抱える家庭の支援などを行う社会的養護の重要性もますます高まっています。
 先日、私の地元八王子市内の児童養護施設に視察に伺いましたが、こうした子供たちの支援を現場の皆さんは日々実践していることを実感しました。
 都は、今年三月に策定した新たな東京都社会的養育推進計画において、心理的、治療的ケアが必要な子供への専門的な支援により、全ての子供たちの安全・安心の確保を理念として掲げています。
 児童養護施設からも、多様化、複雑化するケアニーズの高い児童の入所が増加しているとの声を聞いており、こうした児童養護施設に対する支援が必要と考えますが、都の取組を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、虐待を受けた児童や発達障害などの個別的な援助が必要な児童のケアを行う児童養護施設を支援するほか、児童への専門的なケアを充実するため、精神科医と心理職員を配置し、専門機能を強化した児童養護施設に対する支援を行ってございます。
 また、児童相談センター治療指導課におきまして、入院が必要な児童の支援に向け、医療機関とのネットワークを構築するとともに、児童養護施設の職員への専門的な助言などを実施しております。

○伊藤委員 ケアニーズの高い児童への支援を行っていることを確認しました。
 児童養護施設の入所児童が自分の描く将来像を実現するためにしっかりと後押しをしていくことは我々大人たちの責務であると考えます。
 社会的養護の下で育つ子供たちが、生まれ育った家庭環境にかかわらず、意欲や能力があれば進学できるような学習環境に対する支援も必要と考えますが、都の取組について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設の入所児童などの学習を支援するため、中学生や高校生の学習塾や大学進学等に要する経費の一部を支援しており、高校生については独自に上乗せをしてございます。
 集団学習になじむことが困難であるなど、個別のサポートが必要な中学生などにつきましては、家庭教師による個別学習も支援対象とするなど、児童の状況に合わせた支援を実施してございます。
 さらに、児童の自立や進学の準備から退所後までの継続的な相談援助を行う専任の職員を配置する施設を支援しております。

○伊藤委員 学習環境についての支援を確認しました。
 学習は積み重ねが大切です。児童養護施設の現場からは、中学、高校生だけでなく、小学生を含めた学習支援の強化も求められていますので、ぜひご検討をいただきたいと思います。
 次に、養護老人ホームについて伺います。
 養護老人ホームは、環境上及び経済的理由により居宅において養護を受けることが困難な高齢者が入所する施設であり、市区町村が入所の措置を行うことと定められています。
 しかし、都においては、養護老人ホームの措置者数の低下が続いていることから、施設の経営状況の悪化を招き、定員数も低減していると聞いています。
 そこで、養護老人ホームの過去三年間の入所状況及び直近の入所率を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 養護老人ホームの各年度末時点の入所者数につきましては、令和四年度は三千一人、五年度は二千九百九十一人、六年度は二千九百三十二人となっております。
 令和七年八月末時点では、定員三千百四十一人に対して、入所者数二千九百十四人で、入所率は九二・八%となっております。

○伊藤委員 入所者数が毎年度減少しているものの、現在の入所率は九割を超えているとのことでした。
 先日、私の地元の養護老人ホームに視察に伺い、施設長と意見交換をしてきました。養護老人ホームは、八王子市内で五施設五百八十床あり、平均入所期間は十年以上と長く、入所者の平均年齢も八十五歳とのことでした。
 施設長から、入所者の高齢化が進む中での職員配置基準の見直しや、物価高騰を勘案した措置費の単価改定の要望もいただきました。同時に、措置者が減少する中で、施設の必要性を都がどのように考えているのかとの声もいただきました。
 こうした現場の声を踏まえた上で、養護老人ホームがその役割を十分果たし、安定的に運営していけるよう、引き続き都が支援すべきと考えますが、都の認識を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 養護老人ホームにつきましては、市区町村が設定する措置費により運営されていることから、都では、国が介護保険施設職員の処遇改善を図った際には、養護老人ホームにおいても同様の改善が行われるよう、市区町村に周知しております。
 また、都独自の支援として、入所者数に応じた補助に加え、知的障害者など継続的な援護を必要とする入所者の受入れに対する加算等も行っております。
 都は引き続き、虐待を受けていたり、社会生活への適応が困難な高齢者の受皿として重要な役割を担っている養護老人ホームを支援してまいります。

○伊藤委員 都においては、二〇五〇年までに高齢者人口の増加が続き、高齢者単独世帯の割合が大幅に増えると予測されています。
 養護老人ホームの役割はますます重要になってくると考えられ、都として支援を行うとともに、市区町村に対し、措置制度の適切な活用について、繰り返し周知徹底するようお願いいたします。
 次に、介護老人保健施設、いわゆる老健について伺います。
 老健は、要介護者が住み慣れた地域や自宅で最期まで暮らすことをサポートする、病院と自宅をつなぐ中間施設とのことです。医師や看護師のほか、ソーシャルワーカー、理学療法士など専門職により、リハビリやケアサービスを提供し、入所者の状態に合わせて回復するまで対応してくれるとのことです。
 さて、団塊の世代が全て後期高齢者となり、老健もその役割を十分発揮すべきときですが、多くの施設が老朽化し、施設や設備の更新時期を迎えています。
 都は、大規模改修に対する補助に物価スライドを導入するなど、支援の強化に取り組んでいますが、施設を運営する法人においては、物価や建築費の高騰を背景に、自己資金の確保が難しく、改修が先送りになっている状況です。
 施設入所者の安全で快適な生活環境を守るためにも、適切なタイミングで改修を行えるよう、大規模改修補助をより活用しやすくする必要があると考えますが、認識を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、介護老人保健施設の大規模改修に対し、一施設当たり最大九千五百三十六万円、補助率二分の一の補助を行っております。この補助は、原則十年ごとに活用可能ですが、災害対策のための工事や消防設備などを新たな基準に適合させるための改修については、例外として対応しております。
 また、今年度から、老朽化した空調設備の更新に特化した補助を新設し、一施設当たり最大三千五百万円の支援を行っており、これらの支援策が各施設で活用されることにより、入所者が安心して暮らせる環境の整備を引き続き推進してまいります。

○伊藤委員 先日、東京都医師会と、介護保険施設の抱える課題について意見交換を行いました。
 老健施設はほぼ同時期に開設され、老朽化も同時に進行しているため、新規施設の開設よりも既存の施設の運営を最優先し、適切な修繕や設備の改修をする方が、高齢者の安心につながるとのことでした。現場の厳しい状況を踏まえ、対応していただきたいと思います。
 次に、強度行動障害者への支援について伺います。
 強度行動障害とは、自閉症や重度の知的障害など、コミュニケーションが苦手な人がなりやすいといわれており、自傷、他傷、こだわりなど、本人や周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が著しく高い頻度で起こる状態を指し、支援が難しいといわれています。
 都は、障害者・障害児施策推進計画において、障害特性に応じた適切な支援体制を構築していくとしています。
 そこで、グループホームで強度行動障害を有する方が安心して暮らせるよう、都としてどのように支援しているのか伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、令和六年度から八年度の障害者・障害児地域生活支援三か年プランにおきまして、強度行動障害等を有する重度障害者を受け入れるグループホームの利用者数を千人増やすという目標を設定しております。
 そのため、令和六年度から、重度障害者に対応するグループホームを整備する場合に、設置者負担を軽減する特別助成を実施するほか、補助基準額を一・五倍とするなど、設置を促進しております。
 また、特別な支援を必要とする重度障害者を受け入れ、手厚い職員配置や支援スキルの共有を行うグループホームの事業者に対しまして補助を実施し、サービスの質の向上を支援しております。

○伊藤委員 グループホームの強度行動障害を有する方への支援策について確認しました。
 一昨年の一般質問でも取り上げましたが、強度行動障害としての支援の対象者は、都内では延べ約七千人が存在するそうです。専門医によると、強度行動障害児者への対応は、個々の特性に応じた関わり方や環境調整などの適切な支援を継続的に提供することが必要とのことでした。
 よって、先ほどのご答弁の取組に加え、障害特性の理解に基づき適切な支援ができる専門性の高い人材の確保に努めるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 強度行動障害を有する方に適切に対応するためには、障害特性を正しく理解し、アセスメントを通じて環境調整等を行い、事業所においてチームで支援をしていくことが必要でございます。
 このため、都は今年度から、国が示す中核的人材養成実施要綱に基づきまして、学識経験者や支援に専門的知見を有する方々と研修カリキュラムや実施体制を検討し、約六十名を対象に研修を開始いたしました。
 各事業所においてチーム支援の中心的な役割を果たす、より専門性の高い人材を養成し、強度行動障害者の受入れを促進してまいります。

○伊藤委員 専門性の高い人材の育成と確保に取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、障害者の居場所の確保についてです。
 特別支援学校の保護者からは、高等学校卒業後の帰宅後や休日の過ごし方に困ることが多く、保護者が仕事を続ける上での負担も大きくなっていると、私ども都議会自民党にも寄せられております。
 先ほど他会派からも質問がございましたので、質問の方は割愛させていただきますが、特別支援学校を卒業した後の居場所づくりは、今後もさらにニーズが増えてくると思いますので、現場の状況を的確に把握し、都ができる支援策をぜひお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

○かまた委員 健康長寿医療センターでは、板橋区等の高齢者にスマートウオッチを配布しておりまして、そのデータと健康診断結果を比較分析して、フレイルなどの健康リスクとの関係性を解明しておりまして、この研究によって開発をしましたアプリを活用し、本年度から、自治体のフレイル健康づくり事業の充実、改善につながる事業が実施をされております。
 このように、健康長寿医療センターが地域住民の健康に関するデータを収集、分析して、様々な病気の予防等に活用する取組は重要であると考えます。
 そこで、現在の取組についてお伺いをいたします。

○木村高齢者施策推進担当部長 健康長寿医療センターの認知症未来社会創造センターでは、特定の集団を対象に定期的な健康調査を行い、健康状態の変化やその要因を一定期間追跡するコホート研究を実施しております。
 また、板橋区高島平を含む関東の六つの地域コホートデータから得られた、認知症や認知機能に関する様々なデータを統合した統合コホートデータを構築いたしました。
 このデータを活用し、地域包括支援センターの職員等が相談対応の中で、年齢、教育年数、外出頻度など、簡単な聞き取りのみで認知機能低下のリスク状態を推定できる認知機能低下スクリーニングシートを開発し、都内七区市七十九か所の地域包括支援センターに提供しており、さらに活用が進むよう、区市町村の課長会等を通じて周知してまいります。
 こうした研究を一層推進し、高齢者の生活習慣の改善や行動変容の促進につなげてまいります。

○かまた委員 地域住民の健康に関するデータを認知症に関する研究に活用しているとのことでありまして、ぜひ一層の研究推進に取り組んでいただきたいと思います。
 認知症につきましては、二〇二四年一月に、共生社会の実現を推進するための認知症基本法が施行されまして、高齢者や認知症の人を含めた全ての人がお互いを尊重しつつ支え合い、希望と尊厳を持って暮らせる共生社会の実現が強く求められております。
 私の地元の板橋区には、六十五歳以上の人口が約四五%を占める高島平という地域があります。今後の東京の超高齢社会に必要な施策を考える上で、この高島平で先駆的に事業を進めることは非常に有効なことであると考えております。
 健康長寿医療センターでは、認知症のある人を含め、地域の方のための拠点として、高島平ココからステーションを設置しておりますが、具体的な取組と研究の特色についてお伺いをいたします。

○木村高齢者施策推進担当部長 健康長寿医療センターは、認知症支援の地域拠点として、板橋区の高島平団地に高島平ココからステーションを設置し、専門職である医師や保健師、心理士などの研究者を常駐し、相談支援等を行っております。
 拠点では、認知症のある人やご家族などが集まる本人ミーティングを実施し、参加者同士が交流を通じて、認知症と共に生きる希望や思いやりを育むとともに、参加者の意見を分析するなど、認知症に関する実態把握や支援方法など様々な研究を実施しております。
 また、団地内で高島平みんなの農園を実施しており、認知症のある人も含む地域住民が一緒に農作業を行うことで、対人交流の機会を増やし、認知機能や精神的健康への影響についても研究を進めております。
 研究者は、住民の方と密接に関わり、信頼関係を築きながら研究を行うことで、郵送調査や健康診断だけでは把握できない地域の実態を把握するとともに、協働しながら課題解決に取り組んでおります。

○かまた委員 この高島平ココからステーションには、医療福祉等の専門家が常駐をしているとのことで、研究に携わる方々が、健康診断や郵送調査では把握のできない地域の実態も把握しているとのことです。
 このように、研究者が実際の現場にしっかり入り込んで、理論と実践の往還があることで、有効な研究成果が生み出るものと考えます。
 ぜひ今後も、アクティブ長寿社会の構築のために、この高島平の取組をさらに発展していただきますよう要望しまして、次の質問に入らせていただきます。
 続きまして、熱中症対策についてお伺いをいたします。
 今年の夏は、東京の都心でも気温が三十五度を超える猛暑日が連続しまして、来年以降の夏も健康的な生活に影響を及ぼす危険な暑さが続くことが予想されます。
 そのため、都議会公明党は、今できることから最大限の対策を取る必要があると考えまして、八月に猛暑対策の緊急要望を知事に提出をしました。そして、都はこれに応えて、高齢者や障害者世帯へのゼロエミポイントで大幅な上乗せを実施いたしました。
 また、都はこのほかにも、高齢者を対象としました熱中症対策事業の緊急的な対応を行ったとのことですが、その状況についてお伺いをいたします。

○花本高齢者施策推進部長 都は、高齢者区市町村包括補助事業において、区市町村が実施する戸別訪問、クーリングシェルターの設置、普及啓発等の高齢者の熱中症予防対策事業を支援しております。
 連日猛暑日が続き、暑さに気がつきにくい高齢者の熱中症搬送が拡大する今夏の深刻な暑さの状況を鑑み、本年九月、緊急的な対応として、本事業の補助率を今年度に限り二分の一から十分の十に引き上げ、追加の申請を受け付けました。
 また、暑さ指数計測器や熱中症アラーム等の機器購入について、来年度への備えも含め、取組の推進を呼びかけ、新規八自治体、追加十七自治体の新たな申請がございました。
 その結果、本事業全体で四十五自治体から申請があり、今後、内容を審査の上、交付決定を行い、区市町村の熱中症予防対策を推進してまいります。

○かまた委員 都は、体調管理が難しい高齢者への対策についてはしっかりと取り組んでいただいていると思いますけれども、福祉施策として、高齢者だけではなくて、ぜひ低所得者全体に対するエアコン設置支援も進めるべきだと考えます。
 区市によっては、既に独自で補助を行っている地域もありますけれども、様々調べたところによりますと、低所得者全体を対象としている自治体もあれば、六十五歳以上の低所得者に限っている自治体もありますし、また、そもそも独自の支援ができていないという自治体もあります。
 しかしながら、命を守るということに対しましては、どの地域も必要な要件でありますので、ぜひとも第三回定例会で答弁いただきましたように、まずは各地域の実態を調査していただきまして、都としても支援の検討を開始していただきますよう、改めて強く要望いたしまして、次の質問に入らせていただきます。
 続きまして、ひきこもりについてお伺いをいたします。
 私が学校現場で多くの子供たち、そして保護者の方々と関わる中で得た実感で考えますと、ひきこもりの状態の方々が社会生活を進める上で、どんな状況に困難を感じ、どんな生きづらさを感じているのかということを知ることで、その生きづらさを軽減していく支援策がとても重要だというふうに考えております。
 特に、ひきこもりの状態にある当事者や家族の孤立を防ぐためには、相談員、支援者員がひきこもりへの理解を一層深め、当事者、家族の状況や心情に寄り添った適切な支援を行うことが重要と考えます。
 都は、令和三年度に東京都ひきこもりに係る支援協議会から、当事者家族に寄り添う相談員、支援者員の支援スキルの向上について提言を受けていますけれども、その後の具体的な取組についてお伺いをいたします。

○新内生活福祉部長 ひきこもりの状態にある方への支援に関わる方には、当事者、家族の負担や心情を理解し、状況や心情に寄り添いながら、関係機関と連携、調整していくスキルが求められます。
 都は従前から、ひきこもりに係る支援者等育成研修を実施しておりますが、提言を受けまして、民生委員、児童委員向け研修や事例検討研修など新たなカリキュラムを開始するとともに、既存カリキュラムの実施回数及び定員を増やすなど、支援者のスキルの向上に向け、研修内容の充実に努めてまいりました。
 加えまして、令和六年度からは、支援者同士の交流を通して共通の課題や悩みを共有、解決するノウハウを共有することで、支援者自身の気づきやスキルアップ、支援者間の連携を図っていくことを目的に、新たに支援者交流会を開始いたしました。

○かまた委員 ひきこもりに関する理解を社会全体に広げていくためにも、この身近な支援者の方々が交流会を通して連携を図っていくことはとても大切な取組であります。
 また、支援者同士の交流は、ひきこもりに係る支援の推進や、区市町村における取組の活性化につながる取組と考えられますけれども、令和六年度の支援者交流会の実績や、実際に参加された方の声や意見についてお伺いをいたします。

○新内生活福祉部長 令和六年度は、支援者交流会を区部で一回開催し、自治体や社会福祉協議会、NPO法人の職員など、十八区市の参加がございました。
 交流会では、先進事例の紹介をはじめ、グループワークによる意見交換を通して、コミュニケーションの活性化や相互理解を深めました。
 また、参加者を対象としたアンケートでは、他の地域の情報が聞けて気づきを得た、自治体の方、現場の方、様々な方と交流できる機会であり、顔の見える関係性ができたなど、約八割がおおむね満足以上の評価をしている一方、時間が足りなかった、もっと交流の機会を増やしてほしいという意見もございました。

○かまた委員 参加者の方々のアンケート内容を紹介していただきましたけれども、非常に前向きに交流会に参加してくださっていることが分かります。
 都は、こうしたアンケート調査の結果など、直接支援に携わる参加者の声や意見を大切にしながら、さらに内容の充実を図っていくべきと考えますけれども、見解をお伺いいたします。

○新内生活福祉部長 令和六年度のアンケート調査の結果を踏まえまして、令和七年度は、支援者交流会を区部に加えて新たに市部でも開催するとともに、都と連携してひきこもり支援を行う民間支援団体にも参加対象を広げることで、交流の機会を拡充いたしました。
 今後は、都と区市町村のひきこもりに係る支援推進会議等を通じて、参加者の声や内容のフィードバックと併せて、参加自治体への積極的な呼びかけを行うとともに、民間支援団体にも働きかけを行い、より多くの支援者の交流を促してまいります。

○かまた委員 支援者の輪が広がることで、社会全体のひきこもりに対する理解も広がっていくことを期待するものであります。引き続き、当事者の方が安心して、また希望を見いだせる支援の推進をお願いいたします。
 続きまして、産後ケア事業についてお伺いをいたします。
 本事業が都民にとってよりよいサービスであるためには、実施主体であります区市町村との連携や、実際に産後ケアサービスを行っている産科医院、助産所の声が反映されていくことが大切であります。
 そこで、都ではどのように関係者の声を聞き、施策を進めているのかについてお伺いをいたします。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、とうきょうママパパ応援事業におきまして、産後ケア事業に取り組む区市町村を支援しております。
 産後ケア事業の推進には、実際の取組状況を把握することが重要でありますことから、産後ケア施設に足を運び、現場で働く方と意見交換を行うとともに、区市町村説明会等の機会を捉え、区市町村とも意見交換を行っております。
 引き続き、産科医療機関や助産所等の状況を適切に把握するとともに、区市町村と協力しながら、産後ケア事業に取り組んでまいります。

○かまた委員 いろいろな立場の関係者の方がおりますので、ぜひ引き続き、関係機関と連携していただきまして、現場の声を施策に生かしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、私からも都型放課後等デイサービス事業についてお伺いをいたします。
 昨日の決算特別委員会で我が会派のいいだ議員からも、令和六年度に行った見直しの内容や参入を促す工夫について伺ったところでありますけれども、従来の必須要件でありました、十九時までのサービス提供と送迎の実施に係る要件の見直しなどを行ったとのことであります。
 こちらも質問が重複をしておりますので、最初の質問は割愛をさせていただきますけれども、見直し後の要件で補助対象となった事業所が増えたというふうに伺っております。
 ぜひ今後も、各事業所の実態を知るという姿勢を大事にしながら、各事業所が得意分野に応じて様々なサービスを提供していけるように後押しをしていただきたいと思います。
 そこで、今後参入する事業者をさらに増やしていくために、どのような方策を講じていくのかについてお伺いをいたします。

○梶野障害者施策推進部長 参入する事業者を増やす方策といたしまして、まず、本事業の要件を満たす可能性のある事業所に対しましては、これまでの事例を参考に補助要件を丁寧に説明するなど、個別に働きかけを行ってまいります。
 また、具体的に相談があった際には、補助要件を選択できることや申請手続などについて分かりやすく説明するほか、既に取り組んでいる事業所の情報を確認し、参考にできるようにいたします。
 さらに、事業所の説明会や新規指定、更新申請の際に、補助要件について情報提供するなど、機会を捉えまして参入を促してまいります。

○かまた委員 要件を満たす可能性のある事業所に対しまして、個別に働きかけをしているとのことで、丁寧な取組を高く評価いたします。
 しかしながら、現場の実情や苦労は常に知ろうとする努力が必要不可欠でありますので、ぜひ引き続き、事業所と連携をしていただきまして、都型放課後等デイサービス事業が、利用者にとっても、また事業者にとっても、よい事業だと思っていただける事業にしていただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わります。

○米倉委員 日本共産党の米倉春奈です。四つのテーマで質問をいたします。
 まず、台風被害についてです。
 十月九日未明から十日にかけて伊豆諸島を直撃した台風二十二号と、十二日未明に接近した二十三号により、とりわけ八丈島や青ヶ島の被害が深刻になっています。観測史上最大規模の風と雨となり、家屋や店舗の損害が多数生じ、断水、道路の寸断などの復旧の対応もまだそのさなかです。
 日本共産党都議団もこの間、現地の住民の皆さんから聞き取りをして、都の支援の充実を求めてまいりました。また、現地にも視察へ行ってまいりました。
 都はこの間、各局が断水に対応し、給水車を送ったり、都職員を派遣し、水道の被害状況の把握や住家被害の認定調査を支援しています。
 まず初めに、この台風二十二号及び二十三号による被害に対し、福祉局はどういう支援や対応をしてきたのか伺います。

○森田総務部長 福祉局では、避難者等に対するメンタルケアや義援金の募集、液体ミルクの提供など、被災地域のニーズや状況を踏まえまして、きめ細かな支援を実施しております。

○米倉委員 分かりました。現地の状況を踏まえて、丁寧な支援を引き続き行っていくということを求めます。
 先週二十四日に、知事は予備費で総額八億円の台風被害への対応を発表しました。福祉局に関わるものでは、被災者生活再建支援金に三千万円、災害援護資金貸付金一千万円があります。被災者生活再建支援金について聞いていきます。
 この支援金は、阪神・淡路大震災被災者の粘り強い運動と世論が、被災者に公的補償をと求めて創設された制度です。その後も改善を求めて支援が拡充されてきましたが、支援の対象は住宅被害のあった被災者の一部に限られることや、再建を支援するのに十分な支援金額になっていないことも課題となっています。
 台風二十二号、二十三号について、八丈島ではどの程度の被害家屋がありますか。

○松谷事業調整担当部長 被害状況につきましては、十月二十七日に総務局が公表した令和七年台風第二十二号及び第二十三号に係る八丈町の状況についてによりますと、人的被害は報告なし、住家被害は調査中でございまして、家屋調査依頼件数は四百九十二件でございます。

○米倉委員 今の段階で五百件近い家屋調査の依頼があるということです。
 これからの調査で、全壊、半壊など、被害が認定され、損害の程度に応じて支援金が支給されることになります。国の支援は、法が適用された自治体においては、全壊、大規模半壊、中規模半壊と認定された住宅へ支援金を給付します。
 東京都は、同じ災害で被災者住宅再建支援法が適用されれば、国が適用しなかった自治体への被害について、同様の制度で住宅へ支援金を支給します。さらに、国が支援をしていない損害の程度である半壊についても、最大二百万円支援するということも大切です。
 これまでの支援の実績を伺いたいと思います。二〇一九年の台風十五号及び十九号における被災者生活再建支援の実績を伺います。

○松谷事業調整担当部長 令和元年台風第十五号災害における被災者生活再建支援金の支給実績でございますが、被災者生活再建支援法が適用された世帯への支払件数は二十七件、支払金額は約三千四百万円、法が適用されなかった世帯への支払件数は四十九件、支払金額は約二千五百万円でございます。
 次に、令和元年台風第十九号災害における被災者生活再建支援金の支給実績でございますが、法が適用された世帯への支払件数は九十七件、支払金額は約一億三千五百万円、法が適用されなかった世帯への支払件数は五百三十三件、支払金額は約二億六千七百万円でございます。

○米倉委員 台風十五号でも十九号でも、法が適用されて支援金が支払われた世帯数よりも、法が適用されず東京都独自の制度で支援金を受けた世帯の方が多いということが分かりました。
 台風十九号では、支援法で支援されたのは約百世帯でしたが、都の支援で五百件を超える支援金を支給しているということです。都の制度が広く都民の生活再建を支えているということです。
 都の支援事業は、国制度を上回る支援制度となっています。もともと国が支援の対象としてこなかった中規模半壊世帯へ最大二百万円支給しています。そして、今も国の支援対象となっていない半壊世帯へも最大二百万円支給をしています。
 これはどういう考えに基づいているんでしょうか。

○松谷事業調整担当部長 都は、地震や台風などの自然災害により、その生活基盤に著しい被害を受けた世帯の生活再建を支援するため、法の適用とならない区市町村における全壊及び大規模半壊世帯、中規模半壊世帯に加えまして、法の適用となる区市町村における中規模半壊世帯及び半壊世帯に対しても、独自の補助により区市町村を支援しております。

○米倉委員 つまり生活基盤に著しい被害を受けた世帯を支援するという考えだということです。
 例えば水害の場合ですと、木造住宅の戸建てでは、水流や瓦礫が衝突して外壁やサッシやドアなど建具が相当破壊されていないケースの場合、床上十センチ以上になれば、東京都の支援の対象である半壊となり支援金が支給されます。
 これは、しかし、床上十センチ未満の浸水の場合は準半壊となって、支援がないということです。床下浸水の場合は準半壊に至らない一部損壊となって、これも支援がないということになります。
 この準半壊と一部損壊まで、生活再建支援金、東京都として出すことを求めたいと思いますが、いかがですか。

○松谷事業調整担当部長 都は、法の適用となる世帯のほか、適用とならない世帯に対し支援金を支給する区市町村の取組に対して、独自の補助により区市町村を支援しております。

○米倉委員 国よりも、支援対象となる住宅被害を大きく取っているということは大切です。
 ただ、今の仕組みですと、床上浸水となっても支援金が受け取れないケースが出てくるわけです。実際、床が水につかると準半壊以上の被害になる。この生活への影響は甚大なものになります。床の張り替えなど、生活再建には費用負担も大きくなります。こういうことは東京都も認識していることだと思います。
 都は、固定資産税、都市計画税、不動産取得税の減免は、半壊より被害が少ない準半壊まで適用しています。さらに、台風十九号の際には、都は、準半壊に至らない一部損壊でも、災害救助法で対象外となった一部損壊の住宅へ支援をしました。やっぱりいろいろ修理したり、住み続けるというときに、いろんな工事だとか、お金かかるということを踏まえているわけです。
 支援金を拡充するっていうことも同時に、今必要な対応だと思います。支援金は、この間の物価高騰で工事費が上がっている、そして、島しょ地域の被害の場合ですと、さらに建材を島に運ぶために住宅再建に係る費用が割高になります。
 その分を上乗せした支援が必要だと思いますが、いかがですか。

○松谷事業調整担当部長 被災者生活再建支援法に基づく支援金は国の制度でございまして、その費用は相互扶助の観点から、都道府県が拠出する基金から給付することとなっております。
 都は、法の適用とならない世帯に対し支援金を支給する区市町村の取組に対して、独自の補助を行っております。

○米倉委員 今のお答えは制度の説明だったと思うんです。
 もう一度伺いたいのですが、都独自に、物価高騰と島しょだからこその費用負担を踏まえた生活再建支援となるように検討が必要ではないかと思いますが、いかがですか。

○松谷事業調整担当部長 都はこれまでも、法の適用とならない世帯に対して支援金を支給する区市町村の取組に対して、独自の補助を行っているところでございます。

○米倉委員 やっぱりもともとの制度というのは、国の制度は、最大三百万円しか上限額にならないわけですよね。これは二〇〇四年から見直しされていません。都の最大額も同じになっています。
 やっぱり基本に自助を中心にした考えがあるから、もともとの住宅の再建などを実質的に支援するというふうに引き上がっていないというのがあるのかなと思います。
 今、部長が答弁されたように、法が適用されないところに東京都は独自に支援をしたり、国の被害認定では対象にならない半壊についても支援をされているわけで、積極的な対応をしてきたわけです。
 これはやっぱり、今も物価高騰のことを考えても、ちょっとフェーズが違う状況ですから、こういう状況を踏まえた対応を検討していただきたいと要望しておきます。
 もう一点あります。都の支援金は、都と区市町村で二分の一ずつ費用負担するものになっているのはどういう理由ですか。

○松谷事業調整担当部長 法の適用とならない世帯に対する支援金の支給につきましては、都は独自に実施主体である区市町村に対して、その取組に係る費用の一部を補助しております。

○米倉委員 今のお答えも、どうして東京都と被災自治体で二分の一ずつ費用負担しているのかという理由は分からなかったんです。
 何でこれを聞くかというと、そもそも被災自治体は、住宅だけでなくてインフラも産業も、復旧や再建に大変な負担と対応をしなくてはならないわけです。
 そのときに二分の一も、被災者再建のための支援事業の負担ができるのかという問題はあると思います。この半分ずつの負担は、とりわけ八丈町のような財政力の厳しい自治体ではできないということは、これは東京都自身、分かっていることだと思います。
 今回の台風でも、二〇一九年の台風への対応と同じように、町村への交付金を支給します。これは、被災者生活再建支援事業の町村分負担を含めて、一般財源で負担する費用を町村が支出するのが難しいと分かっているから出すんだと思うんです。それだったら、元の制度の東京都の費用負担について改善が要るんだと思います。
 東京都として、被災者生活再建支援事業について、東京都が全額負担する、もしくは三分の二は東京都が負担するなど、都の負担を増やすことが要るのではないかと考えますが、いかがですか。

○松谷事業調整担当部長 繰り返しになりますが、法の適用とならない世帯に対する支援金の支給につきましては、実施主体である区市町村に対して、都は独自にその取組に係る費用の一部を補助しております。

○米倉委員 総務省は、都道府県独自の被災者生活再建支援制度の状況について調査をしています。それによると、他県では東京都と同じような被災者生活再建支援制度で、全額、県が財源負担する県が九件あります。三分の二以上を負担する府県が十四府県、合わせて二十三府県もあります。
 ちょっとこれをお伺いしたいんですが、こういうこの全国的な他県の状況っていうのはご存じですか。

○松谷事業調整担当部長 他県の状況は承知しております。

○米倉委員 承知していらっしゃるということです。
 でしたら、ぜひ今後も、災害の状況も踏まえて、被災者生活再建支援事業の在り方、そして自治体の負担のことも、これは引き続き検討していただきたいと要望しておきます。やはりここは東京都としての費用負担の割合は増やすことが必要だということも改めて申し上げます。
 次のテーマに移ります。医療的ケアが必要な方の災害対応について伺います。
 やはりこれも、今年の猛暑ですとか豪雨被害、また台風の被害も受けて、これは当事者の皆さんにとって、とっても切実な課題になっています。特に医療的ケアが必要な方にとって、電気、電源の確保が大事な問題となっています。
 東京都は、二〇一九年に医療的ケア児の災害対応に関する調査を行いました。どういった目的や問題意識で、医療的ケア児の災害対応について調査したんでしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 令和元年十月に発生した台風十九号の影響により、東京都内でも浸水や停電等の被害があったことを受け、各自治体におきまして、障害児者の災害対策の見直しへの意識が高まりました。
 そのため、都として、医療的ケア児を中心とした災害対策の現状を把握するための調査を行い、令和二年二月に実施した医療的ケア児の支援に関わる関係機関の連絡会議におきまして報告し、対応状況や課題等について意見交換、情報共有を図ったものでございます。

○米倉委員 つまり、二〇一九年、台風十五号、十九号が秋に来た年ですが、そういったことを受けて、医ケア児について災害対応の現状調査が必要だったということです。
 では、都は、災害時に医療的ケア児者にどのような困難が起こり得ると考えていますか。

○梶野障害者施策推進部長 調査の結果、区市町村からは、避難所における電源確保や、人工呼吸器を使用しない医療的ケア児への対応に課題を感じるといった声がございました。

○米倉委員 今ご紹介してくださったとおり、自治体からも声が上がっていると。そして、電源確保は命に関わる問題だと思います。
 では、調査の結果の受け止めも伺います。

○梶野障害者施策推進部長 調査の結果、区市町村からは、関係機関との意見交換や庁内連携の必要性、医療的ケア児の把握が課題であるなどの意見がございました。

○米倉委員 関係者との連携が必要だということと、医ケア児の把握が課題ということです。
 では、その二〇一九年の調査の結果や、医療的ケア児支援関係機関連絡会での議論がありましたが、それを受けたその後の取組について伺います。

○梶野障害者施策推進部長 災害対策基本法により努力義務とされております医療的ケア児など障害者の個別避難計画や、都の指針で示しております在宅人工呼吸器使用者の災害時個別支援計画の作成につきましては、各区市町村において取り組まれております。
 都は、調査における自治体の声や、令和六年に発生した能登半島地震を踏まえ、地域で活動する支援者に向けた研修において、災害対応に係る講義を行うほか、関係機関で構成する協議会で都内自治体や特別支援学校の取組を取り上げるなど、各自治体における医療的ケア児の災害対応の取組が進むよう支援をしております。

○米倉委員 つまり、この間の災害でどういった事態や対応があったか、協議会で共有して、災害対応を進めているということだと思います。
 しかし、それで、実際にどれだけ取組が進んだのか、当事者が安心できる状況がつくれたかが問われるわけです。
 災害時にどうするかについて、当事者の皆さんに聞いてみると、自分の地域の福祉避難所は対象が広過ぎて、うちの子供は行けないという声や、道路や家屋倒壊時に移動できるのかというのと、基本、家の中には必要な機器が全てそろっているので、家が大丈夫ならそこにいてくださいといわれているという話が次々語られました。
 医療的ケアが必要な方が災害時に自宅で避難する場合に、東京都はどういう支援をするんでしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 障害者総合支援法における日常生活用具給付等事業の在宅療養等支援用具としまして、蓄電池等も給付可能でございまして、都は区市町村に周知をしております。
 また、都は、災害時にも機能を維持できるよう、非常用電源や電気自動車等から電力を供給するV2H等を導入する社会福祉施設等に対し支援を行っております。
 さらに、避難行動要支援者の避難の実効性を高めるため、区市町村に対し、在宅避難を含め個別支援計画を作成する経費の一部を包括補助で支援をしております。

○米倉委員 都としては、福祉避難所になり得る福祉施設への非常用電源整備を進めたり、区市町村の個別避難計画の作成を後押ししているということです。
 今の保健医療局の部署も含めて、東日本大震災以降、少しずつ取組が進められてきましたが、医療的ケアが必要な人やご家族の皆さんが安心できる状況にはなっていません。引き続き、災害時の電源確保は切実な課題です。
 私がお聞きしている声を紹介します。個別支援計画をつくったけれど非常電源がないんです、支援計画では、自宅にいられないとなった場合は、行き先の指定はなくて自分で見つけてくださいみたいになっているという声や、蓄電池を買って少しは安心できたけれど、そんなに何日ももつわけではない、災害などになったときに誰か助けに電気を持ってきてくれるのかだとか、とにかく充電できるところの電気が欲しいという声、そして、電気があればうちの子は何とかなるんですという声を聞いてきました。
 こういう声を踏まえて、医療的ケアが必要な方で、電源を確保する必要がある方が、災害による停電が長引いても、電源を確保できるよう支援が必要ですが、都はどう支援するのでしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 蓄電池等につきましては、障害者総合支援法による日常生活用具給付等事業の中で給付可能でございまして、都は区市町村に対して周知をしております。
 また、社会福祉施設等における非常用電源等の設備について設置を支援するほか、避難行動要支援者の避難の実効性を高めるため、区市町村が個別避難計画を策定する経費の一部を包括補助で支援をしております。

○米倉委員 先ほどと同じ答弁です。それぞれ大事ではありますが、今の三つのご答弁のうちの一つ目と三つ目は、直接長期的な電源の確保の話とはなっていません。
 二つ目の話も、一義的には福祉施設自体の運営継続のための支援で、地域の医療的ケア児者が使える保証はありません。
 ちょっと伺いたいんですが、長期的な電源確保という問題意識で、例えば、情報交換するとか、情報提供するだとか、そういうことはやっていらっしゃるんでしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、関係機関で構成する協議会で、都立特別支援学校の防災訓練における給電自動車体験の取組を取り上げるなど、医療的ケア児の災害対応の取組について共有をしております。

○米倉委員 情報共有が幾らかはあるということです。
 必要な方が蓄電池に充電できるよう、近隣の公共施設などで電気を利用できるようにしたり、移動して電力を供給できる車を電源車として、都内各地で利用できるようにするなど、こうした取組の検討は必要だと思います。
 これは、具体的に当事者の皆さんの声として出てきているものなんですが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 都は、災害時にも施設の機能を維持できるよう、非常用電源等を導入する社会福祉施設等に対して支援を行っております。
 また、区市町村に対しまして、在宅避難を含めた個別避難計画を作成する経費の一部を包括補助で支援をしてございます。

○米倉委員 今実施していることの繰り返しのご答弁でした。
 そうした取組が行われていても、当事者の方から、大変不安の声が出されています。重症心身障害児者の家族の皆さんは、災害のときに命を守れるか、切実に心配されています。まず、そうした声を受け止めることが必要です。
 東日本大震災のとき、障害者の死亡率は住民全体の二倍に上りました。命に格差があってはならないと、こういう立場で、取組を引き続き進めていただきたいと思います。
 やはりこの質疑を通して感じますが、こうした課題を前に進めるためにも、改めて医療的ケアが必要な方の災害時の対応について調査をして、今どこまで区市町村の取組が進んでいるかなどを明らかにしていく必要があると思います。
 調査を改めてしていただきたいと思いますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 災害対策基本法による努力義務とされております医療的ケア児など障害者の個別避難計画等につきましては、各区市町村において取り組まれていると考えております。

○米倉委員 各区市町村が取り組んでいるということなんですが、東京都が二〇一九年に行った調査では、医療的ケア児の災害時の電源対策の有無について聞いています。そこでは、四十区市町村がそうした対策はないと答えているんです。
 この状況がこの六年でどれだけ変化したのか、どのような取組が行われているのか、また、進まない自治体はどんな課題があるのかということを改めて把握することは重要なことだと思います。調査や当事者の声を聞く取組を行うことを改めて求めます。
 このテーマの最後に、今日は医療機器を使う方の電源確保について取り上げてきましたが、医療的ケアが必要な方は体温調節が難しいという方が本当に多くいらっしゃって、そうなると、エアコンが使えなくなるということも命に関わってきます。この対応についても検討していただきたいと要望します。
 次のテーマです。重症心身障害児者の方のショートステイ利用、在宅レスパイト支援の拡充について伺います。
 お子さんのケアをしている方たちからお話を伺いました。夜もお子さんのケアをしていて、何十年にわたって日常的に睡眠不足だと。また、ほかの方は、ほかのきょうだいとの時間や自分の用事、自分の通院などの時間も必要で、ショートステイや在宅レスパイトなど、様々な支援を受けたいときに受けられることが、重症心身障害児者の方にも、そのご家族にとっても、とても必要なこととなっています。
 ところが、今そういうふうになっていません。ショートステイの利用が以前よりもできなくなり、在宅レスパイトが、地元の自治体でも、近隣の自治体でも実施に踏み出そうとならない。ヘルパーの派遣も人手不足で、予約がキャンセルになったりしているそうです。
 そうしたしわ寄せは全て家族に負わされるというふうになっています。全体的な改善が必要で、都としての対応が必要です。
 都立施設でも深刻な状況が生まれています。重症心身障害者の家族の方たちから、府中療育センターのショートステイに入れなくなっている、一か月に一度は入りたいのに、自分の周りでも、自分も、四か月に一度しか入れないという声を聞いています。
 都はショートステイの受入れが難しくなっている状況をどう把握していますか。

○梶野障害者施策推進部長 都では、毎月、短期入所の受入れ実績を確認しておりまして、府中療育センターの一日当たりの利用件数につきましては、令和六年四月一日現在で十三・六件、令和七年四月一日現在で七・三件でございます。

○米倉委員 前年度と比べて、一日当たりの受入れが半減近くになっているということです。
 事業概要によれば、府中療育センターの短期入所は三十三床なので、かなりの部分が活用できていないことになります。
 ショートステイにこれまで以上に入れないという状況はどうして生まれているんでしょうか。

○梶野障害者施策推進部長 府中療育センターでは、医師などの配置状況から、短期入所の受入れを調整しておりまして、特に緊急度の高い利用者を中心に受入れを進めております。

○米倉委員 つまり、医師が減ったから利用を制限しているということです。
 府中療育センターでは医師不足の状況が続いていると聞いていますが、この三年の定数等、現員は具体的にどういう状況ですか。

○梶野障害者施策推進部長 府中療育センターでは、令和六年度に四名の医師を採用したほか、非常勤医師の採用も行っております。
 一方で、年度途中の退職や定年退職などもあり、配置状況につきましては、定数二十三人に対し、令和五年度は現員二十人、令和六年度は十八人、令和七年度は十六人でございます。

○米倉委員 つまり、最新の令和七年度は、定数二十三に対して、例年減って、十六人まで減っているということです。
 先ほどお話ししたように、重症心身障害者のご家族はぎりぎりの生活を送っている中で深刻な実態であって、今の府中療育のお医者さんが少なくて、受入れがかなり制限されているというのは、東京都の責任は重いものがあると思います。
 医師の確保に苦労しているのはどうしてなのかということと、対策の強化を求めますが、いかがですか。

○梶野障害者施策推進部長 重症心身障害児者は、重度の身体障害と知的障害を併せ持つため、診療に当たる医師には高い専門性が必要でございます。
 都は、そうした医師の確保のため、年間を通じて常勤医師の採用選考を実施するほか、非常勤医師の採用も行っております。また、令和七年度からは、宿舎の借り上げや初任給調整手当の引上げなどの処遇改善も行っております。

○米倉委員 局としては、宿舎借り上げだとか、取組をされているということはあるということです。
 多摩地域のほかのショートステイも、なかなか入れなくなっているということも聞いています。都立病院が独法化されて、東京都の職員である医師が大幅に減ったということも影響しているんだと思います。緊急に医師の確保を進めるために、さらに対策を強めていただきたいと要望します。
 在宅レスパイトを充実していくことも必要です。都が、在宅レスパイトを広げる取組を進めているということを、これは関係ご家族の皆さんは喜んでいらっしゃいます。
 ただ、多摩地域では、在宅レスパイトがなかなか実施が始まらない自治体も残されています。都としてフォローして進めてほしいという願いは切実です。
 さらに、都としてイニシアチブを発揮して、都内のどこに住んでいても、必要な方が利用できるようにしていく必要があると思います。
 在宅レスパイト事業を実施していく自治体は幾つあるのか、区部、多摩、島しょ別に伺います。全自治体に広げるためにどう取り組むのかも併せて伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、医療的ケア児等の家族の休養や就労を支援するため、訪問看護師を家庭に派遣し、家族に代わって一定時間医療的ケア等を行う区市町村の取組を、在宅レスパイト・就労等支援事業により支援しております。
 令和六年度は、二十三区十四市で実施をされており、島しょ部での実施はございません。
 都は、より多くの区市町村がこの事業を活用するよう、課長会等で事業実施の働きかけを行っております。

○米倉委員 家族の皆さんからは、市に働きかけようと思っても、各地域の中では少人数なので難しいということです。都が積極的に役割を果たすことが求められています。
 各自治体で認識を共有するということのために、都として強くリードしていただきたいと思いますし、包括補助でなく単独補助にして補助率を上げることや、重症心身障害児者や医療的ケア児者に対応する訪問看護師の確保に一層力を入れていくことも求めます。
 次のテーマです。物価高騰による暮らしの困難と、そして、その東京都の対応を求めることについてです。
 今、物価高騰、長引く中で、福祉や医療などの事業者も大変苦しい状況が続いています。食料品は今月十月から三千品目以上値上げです。実質賃金は八か月連続マイナスです。
 都庁の下で毎週土曜に行われる食料支援には、過去最高の九百二十二人が並びました。働いている人、ベビーカーを押している人なども並んでいます。
 日本共産党都議団は、暮らしと事業を守るために、第三回定例会で補正予算を組むよう、小池知事に求めてまいりました。
 しかし、都は新たな補正予算は組まず、これまで六か月ごとに延長してきた物価高騰対策の事業を執行対応で三か月延長しただけでした。
 この間の都の対応を伺います。都が、これまでの物価高騰緊急対策事業を三か月延長した理由は何なのか。いつ指示があり、いつ決めたのか、内容について新たな拡充は検討しなかったのかを伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 国の経済対策の動向等が不透明である中、都は、価格転嫁が難しい医療機関等の下支えを迅速に行うという全庁の方針に基づきまして、八月下旬から検討し、令和七年九月末までとしていた物価高騰緊急対策事業について、同様の内容で支援期間を十二月末まで延長することといたしました。
 なお、今回の支援期間の延長につきましては、令和七年九月五日に財務局が公表しております。

○米倉委員 八月下旬から検討し、九月五日に支援の延長を公表したということです。
 これまでと同様の内容にとどまったのも、補正予算を組まず、支援の延長の範囲での対応だったからだと思います。三か月は短過ぎると思います。少なくとも六か月分、補正予算として編成すべきだったと思います。
 補正予算を編成することを決めて、今の都民の状況を踏まえた支援について、改めて検討をすべきだったと、これは申し上げたいと思います。
 全国では二十二の府県が、物価高騰対策や賃上げ支援などの補正予算を九月議会に提出しました。都もこうした対応が必要でした。小池知事は都民の生活を支えるとはいいますが、やはり暮らしに無関心だといわざるを得ません。
 九月に物価高騰緊急対策事業を三か月延長しましたが、支援期間の延長も十二月までとなっています。継続的な支援の必要性について認識を伺います。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 物価高騰の影響に対する直接的な支援につきましては、全国的な課題として国が一元的に対策を行うべきものでございます。
 都は、国に対しまして、現下の物価高騰等も踏まえ、事業者が事業運営を安定的に行うことができる報酬等とするよう提案要求を行っております。

○米倉委員 都が、福祉事業所、施設が安定的に事業運営できるよう、国に求めているということは大切です。
 あわせて、都民の暮らしの実態について福祉局はよく把握をして、知事や財務局などと情報をよく共有していく必要があると思っています。都民の実態の共有抜きには、支援が必要かどうかという議論もできないですよね。
 こうした現場の実態を示して、第四回定例会に向けて補正予算を編成するよう、局として知事や財務局に求めるなどはしているんでしょうか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 都は、今後の物価高騰対策については、社会経済情勢や国の経済対策の動向等を見極めながら検討していくこととしております。

○米倉委員 今の都の検討というものの中には、福祉局と財務当局との情報交換や議論も含まれているということでいいんでしょうか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 繰り返しになりますけれども、都は、今後の物価高騰対策につきまして、社会経済情勢や国の経済対策の動向等を見極めながら検討していくこととしております。

○米倉委員 今のご答弁の都というのは、知事や財務当局、福祉局をはじめ、都庁全体だと認識はしています。
 今、物価高騰が本当に厳しい中で、自治体として都民の暮らしや事業を守っていくために、福祉局として積極的な役割を果たしていただきたいと改めて求めておきます。
 とりわけ福祉事業所は、この時期から来年度の予算づくりを始めています。都が支援することを示さないと、支援があることを前提にして来年度の予算を組むことはできず、先の見通しが持てません。
 介護事業者からは、人が入ってこなくて苦労している。今日も各党の皆さんがこの問題、取り上げました。保育事業者の方からは、二十三区は初任給二十万円でも家賃が高いのに、昇給も十年で月額五、六千円しか上がらない。そういう中で、都の宿舎借り上げは絶対に継続してほしいというふうにいっていらっしゃいます。
 来年度の予算で、福祉施設に対する物価高騰対策や暮らしへの支援を盛り込んでいくべきです。どう取り組むのですか。

○柳橋企画部長DX推進担当部長兼務 副知事名で発出してございます令和八年度予算の見積りについて(依命通達)では、物価高騰への対応など都民の安全・安心の確保に取り組むことが必要であるとされております。
 令和八年度予算については、今後その編成過程の中で議論していくものと認識しております。

○米倉委員 日本共産党の代表質問でも紹介をしましたが、ひとり親家庭の支援団体、しんぐるまざあず・ふぉーらむが七月に行った調査では、一日二食以下の子供が四一%となって、昨年より七ポイントも増えました。
 必要とするお米が買えないことがあったと答えた世帯も六六%にも上って、これも昨年より二五ポイントも高くなるというような今状況です。
 自由記入欄には、都民から寄せられた声では、空腹を我慢している、夏休みでも子供たちをどこへも連れていけません、育ち盛りの子供の体重が減っている、こうした声が寄せられました。
 ひとり親家庭だけでなく、若者も就職氷河期世代の方も高齢者も障害者も暮らしの厳しさが増しています。こうした都民の暮らしが安心できるものになるよう、来年度予算でも対応していくことを強く求めて、質問を終わります。

○浜中委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後八時二十三分休憩

   午後八時四十分開議

○浜中委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○荒木委員 都民ファーストの会の荒木ちはるでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、保育士の宿舎借り上げ支援について質問いたします。
 保育士が働く保育園、保育所という場所は、生まれた赤ちゃんが初めて出会う、家族以外の集団社会であり、発育にとっても大変重要な場所であります。その大切な現場を担う、働く保育士の処遇の観点から、四問質問させていただきます。
 東京都は、保育士宿舎借り上げ支援事業について、国より手厚く広く支援をしています。一方で、残念ながら、国はこれまでの補助上限額を減額するなど、補助条件を厳しく見直しています。
 東京都は、このような国の動きに左右されることなく、保育士の処遇について、引き続き必要な取組を行っていくべきと考えます。
 まず、保育士の宿舎借り上げ支援について、今年度の国の事業の見直しの内容と、東京都の事業の今年度の実施内容について伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 国は、保育士宿舎借り上げ支援事業について、段階的に見直しを行っており、今年度は、補助対象期間について採用後六年間から五年間に短縮するとともに、やむを得ない事情を除き一人一回限りの適用とするほか、補助基準額の上限を八万二千円から七万五千円に引き下げるなどの対応をいたしました。
 一方、都では、保育所等の利用申込者数が約三十二万人で推移するなど、保育ニーズは引き続き高い状況にあり、保育人材の確保、定着を推進する必要がございます。
 このため、本事業につきましては、施設種別や対象者について、国事業より拡大するほか、補助期間の年数制限を設けないなど独自に内容を拡充しておりまして、今年度も補助基準額八万二千円と維持をしております。

○荒木委員 ありがとうございます。国の支援縮小の方向性に引きずられず、東京都はこれまでと同様、充実した内容を実施しているということで、大変評価をさせていただきます。
 東京都におきましては、現在、保育サービスを利用する子供につきましては都内で三十二万人と大変多い人数になっています。
 このような大きい保育ニーズに対応する保育人材を確保するためにも、宿舎借り上げ支援について、来年度以降も引き続き、現在の支援内容を継続して実施すべきと考えます。都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 多様な保育ニーズを支える人材の確保、定着のため、本事業は大きな役割を果たしていると認識をしております。引き続き、保育人材の確保、定着につきまして、必要な取組を進めてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。ぜひ引き続き、都の支援をこのまま継続していただきますよう強く要望をさせていただきます。
 次に、保育サービス推進事業、保育士等キャリアアップ補助金について伺わせていただきます。
 この二つの事業は平成二十七年に創設され、保育所を都独自に支援する重要な制度であります。
 しかしながら、補助対象を見ますと、社会福祉法人等が運営する認可保育所については、東京都が直接補助をしていますが、それ以外の認可保育所や認証保育所につきましては、市区町村による補助となっています。自治体によって実施状況に差異が生じています。
 また、キャリアアップの補助につきましては、使途についても、社会福祉法人等の認可保育所につきましては補助額の半分を賃金改善に充てるだけでよいとされているものの、それ以外の認可保育所や認証保育所等は全額賃金改善に充てる必要があり、事業の形態だけで区別する不平等な内容になっています。
 保育所で働く保育士、保育所を利用する都民の視点から見れば、同じ保育サービスを提供しているのにもかかわらず、運営法人の違いによって、東京都からの支援に差がつくのは大変不合理でありまして、法人の形態によって区別しない、平等な制度に見直すべきと考えます。都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、平成二十七年度から、区市町村が地域の実情に応じて多様な保育サービスを推進できるよう、保育サービス推進事業により支援を行うとともに、保育士キャリアアップ補助金により、保育士の確保、定着に取り組む事業者を支援してまいりました。
 一方、事業開始から十年が経過する中で、待機児童はほぼ解消するとともに、保育所の運営主体も多様化するなど、保育所を取り巻く環境や保育の動向にも大きな変化が見られております。
 質の高い保育サービスが今後も着実に提供できるよう、区市町村や保育事業者、保育人材など、幅広い関係者のニーズや実態を把握しながら、今後の保育施策に取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。時代に応じて制度も見直ししていただきますようお願いしておきます。
 次に、保育士の事務負担軽減について伺わせていただきます。
 今年度から創設されました、施設長の経理や会計などの事務業務の負担軽減支援につきましては、煩雑な事務作業を軽減し、保育現場が本来の保育業務に専念できるようになったと、現場からも歓迎の声が寄せられています。
 一方で、事務業務を行う職員が施設内で勤務している場合は補助対象となるものの、外部委託や法人本部職員が園を支援している場合は補助対象外となっています。
 働く保育士の事務負担軽減の観点では、どちらも同じであります。東京都として、法人本部による支援や外部委託の場合の支援なども含めた柔軟な運用ができるよう検討すべきと考えます。
 また、自治体ごとに運用の差が生じないよう、必要な情報を丁寧に区市町村に周知することが重要だと考えますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 保育所等では、虐待や不適切保育の防止など、保育の質の向上が求められており、施設長がこうした取組に注力できる環境を整備することは重要でございます。
 都は、今年度から新たに施設長の業務負担を軽減するため、施設長をサポートする職員の配置経費に係る補助を開始しており、職員についてテレワーク等の柔軟な働き方も補助対象として認めております。
 また、区市町村の事業活用が一層進むよう、区市町村からの質問内容等をまとめたQ&Aを適宜更新し、周知を図っております。
 保育現場の業務の状況を踏まえながら、保育所等での業務負担軽減が図られるよう、必要な取組を進めてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。ぜひ柔軟な運用ができるよう検討をお願いいたします。
 次に、病児保育について伺います。
 昨年、厚生委員会で、病児保育の必要性、不便性、そして、まだまだ数が足りないことなどについて質疑、要望させていただきまして、今年度、令和七年度予算で新規事業として、病児、病後児保育施設について、経営の安定を確保する定員ベースの補助事業について創設をしていただきました。
 先ほど質疑がありましたので、重ねて質問はいたしませんが、この補助事業につきまして、例えば、この補助事業を施設側が受けるのであれば、病児保育事業者、施設側ももっと保護者のニーズに応えて、病児保育が利用しやすい環境整備や、より稼働率を高めていく努力も必要だと考えます。
 そのためには、病児保育の利用者の目線で、事前予約が可能であることや、また、オンライン予約のシステムの導入は不可欠であると考えます。都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 これまで都は、病児保育施設の利用を希望する方が、インターネットで施設の空き状況の照会や予約を行えるよう、システムを構築する区市町村を支援しております。
 しかし、都内の病児保育施設は、今なお電話予約の施設も多く、利用者側について、予約に手間がかかる、施設側につきましては、ニーズに応じた速やかな受入れが難しいといった声があると聞いております。
 こうした意見を踏まえ、利用者の利便性向上や施設の対応力向上が図られるよう取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 例えば、熱が下がらない病気の子を抱えながら、朝、空き状況を電話して、仕事に行けるのか、そもそも休めるのか分からないままという現状が多いのが現状であります。東京都として、できる限り環境の整備、そして基礎自治体への導入の促進をぜひお願いをいたします。
 次に、保育所等での虐待通報制度の対応について質問させていただきます。
 今年四月、児童福祉法の改正によりまして、新たに保育所等の職員による虐待に関して通報が義務づけられました。施行まで約六か月ですかね、都は短時間で準備を進め、十月一日から虐待通報の相談窓口を開設していただいています。
 子供に対する虐待は許されない行為でありまして、子供が安心して保育所等に通える環境をつくる上で大変重要な取組であります。
 虐待等の早期発見や速やかな再発防止を図る上で、保育所への調査や指導等を適切に行うことが求められます。そのためにも、都は必要な体制を整えていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 全国で保育所等での虐待等の不適切事案が相次いでいることから、国は本年四月に児童福祉法を改正し、保育所等の職員による虐待の通報制度が設けられたところでございます。
 都は、こうした法改正に的確に対応するため、施行日の十月一日から、相談、通報に対応する専用相談窓口を開設しております。通報等を受け付けた事案につきましては、速やかに事実確認を行い、虐待の有無を確認した上で、再発防止に向け必要な指導等を行う必要がございます。
 子供が安心して保育所等を利用できる環境整備に向けまして、区市町村や警察等の関係部署と緊密に連携をしながら適切に対応してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 子供にとって、この通報が命綱となるかもしれない、大事な通報を見逃すことがないよう、適切な対応ができるように、東京都として、体制整備を強く求めておきます。
 次に、日本版DBSともいわれます、こども性暴力防止法について伺わせていただきます。
 保育や教育の現場で子供への性暴力を防ぐため、昨年、令和六年にこども性暴力防止法が成立をいたしました。施行が来年、令和八年十二月二十五日予定となっています。
 法律では、事業者が職員の犯罪事実の確認を行うほか、性暴力が起きた場合には調査を行うことが定められています。ただでさえ人手不足といわれる保育や学校などの現場だけでは対応は大変困難、混乱することも想定をされます。
 現在、国が制度の内容を検討中ということではありますが、東京都は、その動向を注視するだけでなく、来年十二月から制度をしっかりと運用できるよう、子供に対するあらゆる性暴力を防止するという法の趣旨を都としても全うできるよう、保育園や、これは任意の形になっていますが、この福祉局の所管であります学童クラブなどの施設の負担の軽減や実効性を高める必要な取組を検討すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都はこれまで、都内保育所等で保育士による性暴力等が発生した場合、事実の確認の調査を行い、保育士登録の取消し等を行っております。
 また、本年十月からの虐待の通報制度の開始に伴い、性的虐待の通報等があった場合、速やかに事実確認を行い、再発防止に向け必要な指導等を行うこととしております。
 一方、こども性暴力防止法では、保育所をはじめ、児童福祉施設や学校等を制度の対象とし、事業者が、職員の犯罪事実の確認や性暴力が起こった際の調査、子供の保護や支援を行うこととしております。
 国は、こども性暴力防止法の施行に向け、現在、準備検討会を開催し、国や施設の監督権限を有する所轄庁の役割分担等、様々な論点を整理することとしております。
 都といたしましては、こうした国の議論を踏まえながら、虐待の通報制度の対応と併せ、関係各局と連携を図りながら、法施行に向けて適切に取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 既に法施行日は来年の十二月二十五日と決まっています。なので、ぜひ、国の動き待ちではなく、先回りしての準備を求めておきます。
 次に、学童クラブ、認証学童クラブについて伺わせていただきます。
 学童クラブの運営の質は、クラブの中での子供の対応に当たる放課後児童支援員の質ともいえます。質の向上を目的とする、私たちが提案いたしました認証学童クラブにおきまして、人材育成のための研修経費を支援するなど、強化を図るべきと考えます。東京都の見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 認証学童クラブ事業では、運営主体が職員の資質向上のための研修計画を策定し、当該計画に基づき研修を実施することなどを基準としてございます。また、障害児受入れのための研修経費等の支援を実施してございます。
 多様なニーズに対応する放課後児童支援員は、継続的に専門性の向上に努めることが求められておりまして、認証学童クラブにおける職員の資質向上に取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 我が会派ではこれまで、子供が放課後、長い時間を過ごす学童クラブの質の向上に向けまして、認証学童クラブ制度の創設をはじめ、様々に提案をしてまいりましたが、人材育成、職員の資質向上は極めて重要でありますので、どうぞ引き続きの取組をお願いいたします。
 次に、学童クラブの量的拡充の観点から、放課後児童支援員の認定資格研修について伺わせていただきます。
 都は、学童クラブの支援員として従事しようとする者を対象に認定資格研修を実施していますが、年度当初の実施時期が七月となっています。
 学童クラブの量的拡充もまだまだ必要な中、必要な人材を確保するためには、研修の速やかな実施、そして申込みから終了までの時間を短縮する、そして研修修了予定者を支援員とみなす、みなし支援員の区市町村における活用を広めるべきと考えます。都の見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、放課後児童支援員の認定資格研修につきまして、委託事業として実施しており、現在、年度当初は七月に開催してございます。
 学童クラブの運営者が速やかに人材を確保できるよう、今後、契約内容の見直しを行い、研修受講から修了認定までの期間を短縮するほか、研修の前倒し実施などを検討してまいります。
 また、国がみなし支援員の配置を認めていることから、改めて区市町村に対して、課長会等で周知をしてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。研修の前倒し、また、時間の短縮、みなし支援員についての周知、よろしくお願いをいたします。
 次に、学童クラブに通っていた児童の親が下の子を出産し、育休を取った途端、上の子が学童クラブをやめなければならない、もしくは親が育児休業中の場合、新たに子供を学童に入れる条件を満たさないということで、いろんな声を聞いています。
 多分、ここにいる議員の皆さんもそういう声を聞いたことありますよね。下の子を産んだら、上の子が学童保育をやめなきゃいけなかった、もしくは新しく学童に入れないことについて質問させていただきます。
 学童クラブは、児童福祉法によりまして、保護者が労働等により昼間家にいない児童を対象とするとしていますが、保護者が育児休業中である場合にも、そのきょうだい児の放課後の居場所については確保されるべきであります。
 東京都が育業を呼びかけていることにも反しています。
 学童クラブにおいて、その親が育児休業中でありましても、児童を受け入れるよう、東京都としても働きかけていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、育児は休みではなく大切な仕事と考える、社会全体のマインドチェンジを進め、望む人誰もが育業できる機運の醸成に取り組んでございます。
 こうした状況の中、保護者が育児休業中の場合も含め、学童クラブを必要とする子供が利用できる環境を整備していくことも重要であります。
 しかしながら、育児休業中の学童クラブの利用可否について、国の通知等で明らかにされていないため、都内の自治体においても、対象外としている事例がございます。
 今般、都は、国に見解を確認したことから、育児休業中も学童クラブ事業の利用が可能であることを区市町村に対して周知するなど、育児休業中の方が学童クラブを希望する場合に利用できるよう働きかけてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。法の解釈や、また、東京都が啓発しています育業の趣旨が東京都からしっかり基礎自治体に伝わるよう、働きかけをどうぞよろしくお願いいたします。
 次に、発達障害施策、東京都発達障害者支援センター、こどもTOSCAについて伺わせていただきます。
 我が会派からの提案によりまして、昨年度、東京都は、発達障害の検査体制の充実に向けて、緊急対策事業を実施していただきました。
 さらに、今年度は、事前相談や検査後のフォローなどを行う人員配置等に取り組む区市町村を支援するとともに、区市町村の相談支援員向けの研修を充実するほか、発達検査の初期待機解消に取り組む医療機関への支援を開始しており、このことは大変評価をさせていただきます。
 東京都は、発達障害がある方への支援を総合的に行う地域拠点として、東京都発達障害者支援センター、TOSCAを運営しています。
 先般、世田谷区にあるこどもTOSCAを視察させていただきましたが、言葉を柔らかくしていいますが、大変改善の余地があるように思いました。
 まず、こどもTOSCAの現在の取組について伺わせていただきます。

○新田障害者医療調整担当部長 都は、発達障害児者に対する支援を総合的に行う地域の拠点として、東京都発達障害者支援センターを、こどもTOSCAとおとなTOSCAの二拠点体制で運営しております。
 TOSCAでは、発達障害の子供を持つ家族からの育て方や進路の相談など、様々な相談に対して助言を行うとともに、個別の状況に応じて、身近な地域の医療機関や福祉サービス等へつなげております。
 また、地域支援機能として、困難ケースへの対応や地域の支援体制整備などについて、関係機関等へ助言を行うとともに、区市町村職員などに対して研修を実施しております。

○荒木委員 今、部長から答弁をいただきまして、現在のこどもTOSCAの取組についてはよく分かりました。
 発達障害のある子供が増加する中で、子供やその家族が抱える困難さや相談のニーズをしっかり受け止め、相談者に寄り添いながら、療育、そして教育など適切な支援につなげていくことが大変重要です。
 先ほども申し上げましたが、現在のこどもTOSCAについて、大変改善が必要だと強く感じました。今後、発達障害のある子供の切れ目ない支援体制の構築に向けて、都のセンターでありますこどもTOSCAの期待される役割は一層大きいものとなります。
 こどもTOSCAの機能を見直し、充実させるとともに、発達障害のある子供を支える体制の整備に本気で取り組んでいくと考えます。都の見解を伺わせていただきます。

○新田障害者医療調整担当部長 発達障害のある子供が健やかに成長していくためには、早期に発達障害を発見して、適切な支援につなげていくことが重要であり、保健、医療、福祉、教育などの各分野が連携した切れ目のない支援体制を地域で構築していくことが必要です。
 都は、区市町村の発達検査体制の整備を支援しており、検査後に必要な支援につなげるため、より一層、福祉部門と教育部門が連携して、発達障害児への支援に取り組むとともに、こどもTOSCAや地域の関係機関との連携を強化していくことが必要です。
 今後、こどもTOSCAと区市町村、関係機関が連携して、相談者の状況に応じた必要な支援につなげられるよう、発達障害者支援地域協議会なども活用し、都における発達障害者支援体制の在り方を検討してまいります。

○荒木委員 今、都における発達障害者の支援体制の在り方について検討していくという答弁がありました。ぜひ在り方からの検討をよろしくお願いいたします。私もこの進捗をしっかりと追っていきたいと思います。
 次に、盲ろう者支援について伺わせていただきます。
 盲ろう者向け通訳介助者の派遣事業は、視覚、聴覚の両方の障害がある盲ろう者の社会生活に欠くことができないものであります。
 通訳介助者は、移動の介助、移動介助と情報保障の役割を同時に担い、指の点字、指点字や触手話などの高い専門性が求められます。本事業の謝金単価が、令和三年に見直しがあったものの、他の地域と比較して、比較的廉価とも聞きます。
 盲ろう者向けの通訳介助者の専門性に見合った支援体制を確保するため、都として、見直しなどをすべきと考えますが、都の見解を伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、盲ろう者のコミュニケーション及び移動の自由を確保し、その社会参加を促進するため、盲ろう者に対して通訳及び外出時の付添いを行います通訳介助者の養成や派遣を支援しております。
 都における通訳介助者の謝金単価につきましては、全国の平均単価を参考に、令和三年度に見直しを行ったものでございまして、社会の状況変化を踏まえ、通訳介助者の安定的確保を図れますよう検討してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。ぜひ検討のほどよろしくお願いいたします。
 次に、産後ケアについて伺わせていただきます。
 産後ケアは、出産直後、心身ともに大きな変化を生じる母体のケアのみならず、子育て世帯の孤立や産後鬱を防止するために重要な役割を果たしています。
 核家族化、そして、地方出身者も多い東京都におきましては、頼れる人がいないという家族も多く、新しい家族である赤ちゃんを迎えるに当たって、産後ケア事業の受皿を確保していくことは大変重要であります。
 私自身も、地元の助産院で産後ケアを受けまして、救っていただいた一人でもあります。
 しかし、東京都では、土地、そして家賃が地方より高く、新規参入や改修で、よりよい環境整備を行うことが困難という声もよく伺います。
 産後ケアの事業者が積極的に施設の新設や改修ができる仕組みがあれば、産後ケア事業もさらに拡大していくと考えますが、都の見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 子育て世帯の孤立を防ぎ、産後鬱や虐待を防止するためには、産後の心身の回復が重要でございます。
 このため、都は、とうきょうママパパ応援事業におきまして、出産後の母子等に対して心身のケアや育児のサポート等を行う産後ケア事業により、区市町村を支援するとともに、産後ケアを行う診療所や助産所などの施設整備につきましても、区市町村を支援しております。
 支援が必要な方が産後ケアを利用しやすくなるよう、区市町村と連携して産後ケア事業の提供体制の整備に取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 十数年続く子育ての入り口であるゼロ歳、一歳の時期のフォローは極めて重要であります。産後ケアを提供する助産院、助産所などが、新設や、必要に応じて大規模改修ができるよう支援を求め、次の質問に移ります。
 我が会派では、若い世代が、子供を望む人だけでなく、妊娠や性に関する正しい知識を身につけ、健康的なライフプランをサポートするプレコンセプションケアについて提唱してまいりました。
 その中でも、TOKYOプレコンゼミは、定員以上の申込みがあり、受講したくても受講できないとの声が私の下にも届いています。
 十八歳から三十九歳までが対象となっていまして、若い世代の申込みが多いことにつきましては、とても喜ばしいことではありますが、都民が自身の健康管理を考えるきっかけとなるプレコンゼミを受講できる環境はとても重要であります。
 希望してもプレコンゼミを受講できない状況について改善すべきと考えますが、都の見解を伺わせていただきます。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、若い世代がプレコンセプションケアに興味、関心を持てるよう、TOKYOプレコンゼミを毎月開催をしております。TOKYOプレコンゼミは受講希望者が多く、毎回定員である五百五十名以上の申込みがございます。そのため、多くの希望者が受講できるよう、今月からオンラインの定員を増やし、各回の定員を千五十名としたところでございます。
 引き続き、多くの都民にTOKYOプレコンゼミを受講してもらえるよう対応してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。定員を増やしていただいたということで、男性も女性も、男女ともに自分の将来を設計できる第一歩となるこの事業、多くの若者に引き続き届くよう、よろしくお願いいたします。
 次に、介護関係について質問させていただきます。
 我が会派が推進してきた政策の一つに、介護現場を見守る介護から元気にする介護と位置づけた自立支援介護があります。
 令和五年度の予算要望におきまして、都道府県で初めて、要介護の維持改善に係る報奨金制度を提案させていただきました。
 それを受けて、都は、要介護度等改善促進事業を創設いたしました。制度開始から二年が経過し、一定程度の認知は進んでいるものの、現場からは自立支援介護を実践したいが、具体的にどのように取り組めばよいか分からないとか、また、自立支援介護に関わる教育、人材育成の仕組みを整えてほしいという声が多く寄せられています。
 三月の厚生委員会におきまして、私も質疑させていただいた際に、答弁で、本事業を拡充し、高齢者の自立支援に向けた介護を進める取組を開始するということでありましたが、都の取組の進捗状況を伺わせていただきます。

○花本高齢者施策推進部長 都は、高齢者の自立支援に先進的な取組を行う介護事業者や施設を支援するため、本年九月に、通所系サービスを対象とする三事業者、施設サービスを対象とする二事業者、計五事業者を補助対象事業者として選定いたしました。
 各補助対象事業者は、複数の事業所や施設に対し、研修や実際の自立支援の取組に対するフォローアップなどの伴走型支援等を実施し、都はこれらの取組に対し、年間一千五百万円を上限に、最長二年間の支援を実施いたします。
 さらに、事業者は取組の成果について、利用者の状態の変化など様々な指標を用いて分析、評価を行った上で、学術大会等で発表を行うこととしており、都はこうした取組により、都における自立支援に向けた介護を推進してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。選定された五事業者が今後、複数の事業者や施設のフォローなど伴走支援を行い、今後、成果も分析、評価、発表がなされていくとのことで、ぜひ取組が進んでいくよう、引き続きよろしくお願い申し上げます。
 次に、高齢者施設における医療的ケアについて伺います。
 小池都政の中で、東京都は一万一千人を超える介護の受皿であります特別養護老人ホームを整備してきましたが、依然として医療依存度の高いことを理由に入所できない高齢者が多く存在しています。
 東京都社会福祉協議会の調査によれば、待機者が入所できない理由の九割が医療依存度の高さによるものであり、今後、高齢化の進展に伴い、このようなニーズはさらに増大することが見込まれます。
 今後、さらなる受皿の量的拡大にとどまらず、個々の高齢者の医療的ニーズに応じた体制整備を進めることが不可欠です。
 特に、医療依存度が高い高齢者が夜間や緊急時にも安心して過ごすことができるよう、二十四時間体制で看護師が常駐できる仕組みづくりなど、包括的に支援を進めるべきと考えます。
 令和六年第四回定例会の代表質問における我が会派の提案を受けて、都は本年度、区市町村や高齢者施設の実態調査を実施していただきました。
 その調査結果を踏まえ、今後は、特別養護老人ホームなどの介護保険施設におきまして、医療的ニーズの高い方を受け入れるための体制整備を一層進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 本年五月に実施いたしました特別養護老人ホームにおける医療的ケアに関する調査結果から、受入れを促進するためには看護職員の二十四時間配置が有効である一方、経鼻経管栄養など一部の医療的ケアについては特別養護老人ホームでの受入れが困難であることが分かりました。
 また、介護老人保健施設や介護医療院に対する調査では、介護報酬が介護保険施設における日常的な医療的ケアの提供に十分な報酬となっていないとの意見が多く寄せられております。
 このような調査結果等を踏まえ、都は、令和七年度より、国に対し、医療的ケアを必要とする要介護者の受入れに対し、介護報酬で適切に評価することを提案要求しており、今後、施設での受入れがさらに進むよう、都として必要な施策を検討してまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。ぜひ、医療的ニーズの高い高齢者の受入れが進むよう、引き続き取組をお願いいたします。
 次に、介護職員の昇給制度構築について伺わせていただきます。
 介護業界における重要な課題の一つが、介護報酬上で、介護の質がキャリアパス上で十分に評価されていないことであります。
 医療や介護の分野におきましては、専門性や経験に応じた報酬体系が構築されており、専門性の高さがキャリアパスや報酬に反映される仕組みとなっています。
 一方で、介護業界におきましては、依然として入社年次など年功的な評価が中心となっておりまして、介護の質や専門性を昇給に反映する仕組みが十分に確立されていないのが現状であります。
 今後、介護職の地位向上を図るためには、認知症ケアや自立支援介護など専門性の高いケアを正当に評価をし、それを報酬に結びつけたキャリアパスを確立、構築することが不可欠です。
 東京都は、知事の公約にも掲げられており、私たちも求めております介護職員の昇給制度の構築に向けて検討を進めていますが、これまでの議論の進捗状況について伺わせていただきます。

○花本高齢者施策推進部長 介護人材の確保、定着には、実効性の高い人事給与制度の構築が有効なことから、本年六月に設置した有識者会議をこれまで五回開催し、有識者や関係団体の委員を交え、介護職員の人事給与制度の在り方について議論を重ねております。
 また、八月には、介護事業者の実態調査を実施し、来月からは、約二十事業所に対して詳細な聞き取りを行うためのヒアリングを実施することとしております。
 こうした取組により、都内事業者の実態を把握し、介護保険制度の構造的な課題も議論しながら、事業者の規模や種別等に応じて、資格やスキル等が適切に反映される人事給与制度の在り方について検討を深めてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 介護報酬が国の定める公定価格制度であることを踏まえますと、介護事業者が運営に必要な報酬単価となるように、国にしっかりと提言をしていくことに合わせて、東京都も、人事給与制度の導入に向けて、独自の支援を行っていくことが不可欠と考えます。
 東京都は、我が会派から強く要望させていただき実現をした、都独自の居住支援特別手当を創設し、物価や居住費が高い都内事情を勘案した人材対策を講じています。特に、国の改善制度では対象に上がらなかったケアマネジャーも対象になり、現場からは歓迎の声が上がっています。
 東京都として、介護職員の昇給制度の実現に向け、必要な支援を積極的に行うとともに、介護現場の実態を踏まえ、介護に携わる職員の処遇改善を求めて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○岩永委員 それでは、よろしくお願いいたします。
 今年は介護保険制度が始まって二十五年、団塊の世代が全員後期高齢者となります。人口の多い東京都は、当然高齢者人口も多いため、介護ニーズも高く、ダブルケアラーやビジネスケアラーなどの課題にもつながります。
 介護は都市問題という視点から質問いたします。一部重複する部分は割愛しながらお聞きしていきたいと思います。
 まず最初に、介護人材確保対策についてです。
 これまでの質疑で、ふくむすびのサイトリニューアルや動画を作成して発信しているなどの取組の詳細についてご紹介がありました。私からも、介護人材確保に向け、若い人へのキャンペーンや情報発信の強化を重ねて要望いたします。
 さらに、若い人が介護職に就いた後に、生活をしていくための待遇の向上も不可欠であります。離職をする人を減らすためには、様々な労働環境の整備が必要です。
 東京都介護職員・介護支援専門員居住支援特別手当事業は、五年目まで二万円、六年目以上が一万円の支給がされておりますが、この金額の差が転職につながる可能性もあります。
 勤務年数にかかわらず、一律の支給金額にすることはできないのか伺います。

○花本高齢者施策推進部長 都は、国が介護報酬等について必要な見直しを講じるまでの間、介護職員等を対象に月額一万円の居住支援特別手当を支給する事業者を支援しており、人材確保の観点から勤続五年目までの介護職員には一万円を加算し、月額二万円としております。

○岩永委員 現行制度のところでご説明をいただきまして、一律支給は考えていないということと受け止めました。
 しかし、都民にとっては、介護人材確保は生活に直結する課題です。五年以降も人材が定着をする制度設計の検討を求めます。
 次に、介護職のカスハラ対策について、どのような取組を行っているのかお聞きします。

○花本高齢者施策推進部長 本年四月に、専門知識のある相談員がワンストップで対応できる総合相談窓口を開設するとともに、高齢者宅を複数人で訪問する場合の人件費や防犯機器の導入経費の支援を開始いたしました。

○岩永委員 介護の仕事にやりがいを感じている人たちが離職をしないで済むように、様々な、引き続きの対応をお願いいたします。
 介護保険では、訪問介護の基本報酬が二〇二四年度改定で引き下げられ、現場には打撃となっており、訪問介護事業所の倒産や休廃業が増加傾向にあります。小規模事業所が人材などの確保ができずに倒産していくケースがあると聞いています。
 これまでの質疑で、今年度からは、新たに訪問介護員の採用に関わる費用に対する補助を実施するというような答弁などありました。
 都内のNPOが行った調査では、対象となった事業者の九割が人材不足に苦しんでいます。人材不足を補うためにヘルパーが働き続け、最も多い離職理由に高齢化を挙げる事業所も多くあったということです。
 さらには、基本報酬の引下げにより経営が厳しい中で、加算を得るための仕組みが小規模事業所の負担になっています。
 人材不足を補うだけではなく、運営に対する、都としての支援について伺います。

○花本高齢者施策推進部長 訪問介護をはじめとした介護サービス事業は、介護報酬等により運営されることが基本であり、都は、介護事業者が長期的な視点で介護人材の確保、定着を図れるよう、介護職員等処遇改善加算を介護報酬の基本部分に組み込むなど、恒久的なものとすることを国に提案しております。
 また、処遇改善加算の新規取得や上位の区分の加算取得を促進するため、都は、電話相談窓口の設置や社会保険労務士の訪問による助言などを行っております。

○岩永委員 介護人材確保について何点か伺いました。
 最近では、隙間バイトが介護の現場で広がっていると聞いております。高齢者施設だけではなく、訪問介護でも活用されているということです。
 公的な介護保険の枠を超えて、家事代行や外出支援、配食など多様なニーズに対応しておりまして、報酬は高くなります。介護サービスを利用する側の負担額も増えてしまうので、収入の少ない高齢者にとっては、訪問介護はなかなか利用できなくなってしまうのではないかというような懸念もあります。
 介護の現場で正規で働ける労働環境の整備に、東京都もなお一層取り組んでいただくよう要望いたします。
 次に、訪問介護、通所介護事業所の運営支援について質問いたします。
 デイサービスに通う人が、体調不良や入院などで休むことが重なることがあります。事業所は登録利用者数が不安定になると経営に影響しますが、支援策はあるか伺います。

○花本高齢者施策推進部長 通所介護をはじめとした介護サービス事業は、介護報酬等により運営されることが基本でございます。
 都は、国に対して、事業者が事業運営を安定的に行うことができる報酬とするよう、繰り返し提案要求をしております。

○岩永委員 繰り返し提案要求をされているということで、制度的にはそうであることは理解はしておりますが、経営が不安定になるという事実があるわけです。
 先ほどの訪問介護もそうですが、事業者が潰れてしまうと困るのは介護を受けている本人とその家族です。また、離れた利用者宅を雨の日も、また酷暑の日にも一軒ずつ訪問する小規模事業所では、報酬に含まれない移動の時間がかかるなど、非効率で利益率は低くなります。実際に、小規模事業所の多くが赤字ともいわれています。
 基本報酬を見直すに当たっては、現場の聞き取りを十分に行い、実態と乖離のない基礎データを活用して、現場の課題を詳細に把握をして、小規模事業所の丁寧なケアが継続できる制度への見直しを国に要求することを要望いたします。
 続きまして、認知症施策について質問いたします。
 東京都の認知症の人数は、二〇二五年に約五十五万人に達すると推計されておりまして、二〇一五年時点の三十八万人から増加しています。高齢化に伴い増加しておりまして、介護をしている家族の負担も大きくなっています。
 認知症のある人と家族が安心して暮らしていくために、家族が介護疲れとならないようにするためのサポート体制が重要だと思いますが、家族介護者の負担を軽減する都の取組について伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 都は、認知症のある人が必要な介護サービスに円滑につながるよう、認知症の早期診断を促進しております。
 また、市区町村ごとに設置している認知症疾患医療センターでは、医師や精神保健福祉士等の専門職による個別相談などを通じて、認知症のある人と家族介護者を支援する取組を行っております。
 さらに、家族介護の経験者が、相談員として家族介護者の不安や悩みなどの相談に応じる取組を実施しております。

○岩永委員 専門職の個別相談ですとか、家族介護者支援の取組もご紹介をいただきましたが、認知症は相談の後も日々の生活の中で難しさが出てきます。
 認知症初期集中支援チームが市区町村に配置をされ、専門家によるチームがアウトリーチで認知症のある人や家族の支援を行っています。
 認知症初期集中支援チームの役割と都の取組について伺います。

○木村高齢者施策推進担当部長 認知症初期集中支援チームは、介護保険法に基づき、平成二十七年四月一日から、全ての市区町村に設置を義務づけられております。このチームは、専門医や医療、介護の専門職で構成され、医療、介護サービスにつながっていない人などを対象として、ご本人やご家族を訪問し、アセスメントや家族支援などの初期支援を集中的に行い、自立生活をサポートしております。
 都におきましては、チーム員がその役割を担うために必要な知識、技能を習得することを目的として、チーム員等を対象とした研修を実施しております。

○岩永委員 専門家によるチームの支援で成果を上げていると聞いています。
 都は研修事業などを担っていますが、これからますます認知症高齢者が増加することが予測される中、認知症のある人や在宅介護をする家族などを地域で支えられる体制を、都も支援していくことを要望し、次の質問に移ります。
 続いて、八〇五〇問題、生きづらさを抱える人への支援について質問いたします。
 ひきこもり支援は早くから実施されていますが、若者支援や福祉、保健医療等につながらないまま、長引いて抱え切れなくなって、八〇五〇問題として初めて課題が顕在化するケースも地域では散見します。
 そこで、地域包括支援センターの役割、機能について、八〇五〇問題など複合的な問題を抱えている家庭をいかに発見し、適切な支援機関につなぐのか伺います。

○花本高齢者施策推進部長 地域包括支援センターは、地域の高齢者が住み慣れた地域で安心して生活を継続していくことができるよう、地域における関係者とのネットワークを構築するとともに、高齢者の心身の状況や生活の実態などを幅広く把握し、相談を受け、地域における適切なサービスにつなげております。

○岩永委員 八〇五〇問題の高齢者の側から見ての位置づけを示していただいたかと思います。
 地域包括支援センターは、本来は地域住民の福祉の増進と保健医療の向上のための役割を果たす機関です。
 ひきこもり状態の家族を抱えながら、親が高齢化し、近所の人が気にかけたり、親自身がどうしようかと思ったときに、どこに相談すればよいのか分からないというケースが増えています。
 地域包括支援センターも一つの入り口としての機能があることを、自治体が住民に向けて的確に周知していけるよう、都の支援を要望いたします。
 次に、ひきこもりに関して、必要な支援につなぐ際に、当事者やご家族の理解を得て選択肢を提示していく役割を担う都の機関はどこになるのか伺います。また、都と市区町村の連携状況についても伺います。

○新内生活福祉部長 都は、ひきこもり当事者やご家族が安心して、一人一人の状態、状況に応じたきめ細かな支援を受けられるよう、東京都ひきこもりサポートネットを設置しております。
 また、身近な地域での相談体制として、都内全ての区市町村が相談窓口を設置しております。
 都と区市町村のひきこもりに係る支援推進会議では、当事者が選択できる社会参加の場の充実に向けた施策や好事例を共有しているほか、サポートネットにおいても、区市町村の抱える複雑困難な事例への助言を行うなど、区市町村との連携を図っております。

○岩永委員 八〇五〇問題は、ひきこもりだけではありませんが、大きな要因の一つになっていることは間違いありません。全く別の事柄の相談が、長期のひきこもりが背景にあったという事例も聞いています。
 本人にとって安心な場所を増やしていくために、入り口がどこであっても、相談と支援につながるよう連携を深めることを求めます。
 次に、アウトリーチについてです。
 疾患や依存症などの理由により生きづらさを抱える人へのアウトリーチ型支援についての実績について伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 精神保健福祉センターでは、精神科の未治療や治療中断の精神障害者等を対象に、医師、看護師等から成るアウトリーチチームが区市町村等と連携して訪問で支援を実施しており、支援者数は、令和六年度は延べ七十九人です。
 また、区市町村が地域の実情に応じてアウトリーチ支援を実施しており、令和六年度は二十四自治体が取り組んでおります。

○岩永委員 続けて、短期宿泊事業についてです。
 家族や本人の安定した生活のための短期宿泊事業についての実績について伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 精神保健福祉センターで実施している短期宿泊事業は、アウトリーチ支援を受けている精神障害者が一時的に病状が不安定になったり、生活機能が著しく低下した場合に、短期的にセンターに宿泊させ、二十四時間体制で支援を行うものです。令和六年度の利用者数は延べ六百六十三人です。

○岩永委員 六百六十三人ということで紹介をいただきました。
 答弁いただいた短期宿泊事業は、都の精神保健福祉センターのアウトリーチ支援の大事業として実施されているということかと思います。
 アウトリーチ型支援は非常に有効な取組ですが、高い専門性を要すると思いますので、都が区市町村との連携を深めて、拡充をしていくことを要望いたします。
 続きまして、高次脳機能障害の支援、また、失語症者への支援について質問いたします。先ほどと重ならない視点でお伺いします。
 脳の損傷により、記憶、注意、言語、行動などの認知機能に障害が生じ、日常生活や社会生活に支障を来す高次脳機能障害の人は、継続したリハビリが重要といわれています。
 その視点で、都の支援プログラムについて伺います。
 高次脳機能障害者の就労準備支援プログラムと社会生活評価プログラムの実施状況を伺います。
 また、全体の参加者のうち、多摩地域からの参加者の人数は何名いるのでしょうか。また、多摩支所でもプログラムを実施しているのか伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 東京都心身障害者福祉センターでは、高次脳機能障害者に対して職業適性検査などを行う就労準備支援プログラムと、作業能力などの評価を行う社会生活評価プログラムを本所において実施しています。
 令和六年度の新規利用者数は、就労準備支援プログラムが十名、社会生活評価プログラムが三名であり、そのうち多摩地域からの利用者はそれぞれ一名です。

○岩永委員 多摩地域からの参加者は、両方とも一名ということでございました。
 東京都心身障害者福祉センターの本所は飯田橋にありますので、多摩地域から通うには大変距離がありますし、特に高次脳機能障害の方は、道が分からなくなる方が多く、多摩地域から都心まで交通機関を乗り継いで通うのは、とってもハードルが高いという声を聞いてきました。
 一方、多摩支所は、国立市にある多摩障害者スポーツセンターの施設の中の一角にあります。スポーツ施設の所管は違いますが、同じ建物内にありますし、障害者のためのスポーツの施設ということですので、そこはお互いに連携をして、リハビリ訓練などの事業が行えるようにするべきではないでしょうか。今後の検討を求めます。
 次に、事業の組立てには実態把握が欠かせませんが、障害者計画策定時に、高次脳機能障害者の実態と支援に関するニーズ把握は行われているのでしょうか。また、把握しているのであれば、どのようなことが分かったのか伺います。

○新田障害者医療調整担当部長 高次脳機能障害者を含む障害者の生活実態等につきましては、福祉保健基礎調査により把握しております。
 調査では、高次脳機能障害の社会参加の妨げとなっている要因として、周囲からの理解不足の割合が約三割と最も高いことなどが分かりました。

○岩永委員 約三割が、周囲からの理解不足が社会参加の妨げになっているというご答弁ですけれども、障害理解を進めることと併せて、先ほどの就労準備支援プログラム等、社会生活評価プログラムは社会復帰のために必要な訓練ですので、多摩地域の方も参加の機会を確保できるように、ぜひとも重ねて検討を要望いたします。
 次に、失語症者の支援について伺います。
 高次脳機能障害の一つで、言語の理解や表現に障害が生じる状態である失語症ですが、都では二〇一八年度より、東京都言語聴覚士会に委託をし、失語症者向け意思疎通支援者の養成講習会を開催していますが、これまでの実施状況について伺います。

○梶野障害者施策推進部長 都は、平成三十年度から、失語症者のコミュニケーション支援や外出時の同行を行う意思疎通支援者を養成しております。
 養成講習会では、必修基礎と応用の二つのコースを実施し、これまでに必修基礎は二百名、応用は七十四名が修了しております。
 令和六年度からは、講習会修了者を対象に、交流や基礎知識の復習を目的としましたフォローアップ講習も実施しております。

○岩永委員 必修基礎が二百名で、応用が七十四名の方が修了されているということです。
 これまで要請してきた意思疎通支援者のこの方々の活動の場を増やしていく必要がありますが、都は、地域の自治体と連携しながら、どのように進めているのでしょうか、お示しください。

○梶野障害者施策推進部長 失語症者の意思疎通支援の体制につきましては、障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業におきまして、区市町村による整備が求められております。
 都は、令和三年度から実施したモデル事業において、意思疎通支援者が失語症者の会話支援等を行うサロンを設置しまして、区市町村職員を対象としたサロンの見学会や連絡会を実施し、体制整備に係るノウハウを区市町村と共有しております。
 令和六年度からは、国の補助に加え、区市町村への補助を開始し、今年度は十一自治体がこの補助を活用して、会話サロンの運営や買物の同行など、地域の実情に応じた活動を行っております。

○岩永委員 昨年度からは、国の補助に加えて、都の補助も始まったということです。会話や買物などの実践的な訓練の充実につながります。
 現在、十一自治体ということですので、自治体での事業の実施がさらに広がるように、好事例を共有するなど周知を行っていただき、養成した意思疎通支援者とのマッチングも進めることを要望し、次の質問に移ります。
 続きまして、子供の権利擁護について伺います。
 東京都内では、十代、二十代ともに死因の一番は自殺と、大変深刻な状況です。いじめや児童虐待、性暴力が増え続ける中で、生きづらさを抱えた子供や若者が増えており、子供の権利擁護の取組の一層の充実が必要です。
 東京都では、意見表明等支援員、アドボケートが二〇二三年の検討期間を経て、二〇二四年度より開始をされました。
 そこで、意見表明等支援員の活動内容について伺います。また、専門的なスキルが必要な職種ですが、養成や研修はどのように行われているのか、併せて伺います。

○天野子供・子育て支援部長 児童相談所が関わる子供が様々な場面で意見を表明できるよう、令和六年九月から、一部の一時保護所及び養育家庭におきまして、意見表明等支援事業を開始しております。
 当事業において、意見表明等支援員は、援助方針決定の過程等で子供が自らの意見を形成することや、その意見を周囲に伝えることを支援しております。
 こうした役割を果たせるよう、児童福祉等の現場経験者や児童養護施設の入所経験者などを担い手として、演習等の実践的な研修により養成をしてございます。

○岩永委員 東京都では、児童福祉審議会の提言を基に、社会的養護の下に育つ子供に、子供の権利ノートの配布や、第三者委員制度など、権利擁護の取組を段階的に進めており、子供が安心して声を上げられる環境づくりが鍵となります。
 そこで、子供の権利ノートの配布と活用状況はどのようになっているのか伺います。
 また、措置児童は、はがきで困り事を相談できるとのことですが、相談はがきによる相談件数と内容について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、児童養護施設等の学齢期の入所児童向けに、子供の権利ノートを作成しており、担当の児童福祉士が児童の施設入所時等に配布し、子供が施設で暮らす中で、自分の意見や希望をいえることを説明するほか、主な相談窓口を紹介するなどしております。
 権利ノートには、子供の権利擁護専門員への相談はがきを差し込んでおりまして、令和六年度は五十四件が投函され、専門員等が生活上の悩みや困り事などの相談に対応しております。

○岩永委員 はがきによる相談件数五十四件ということですが、子供の権利ノートの内容を児童相談所が関わる全ての子供が理解できることが大切ですが、障害児や乳幼児などへの対応はどのようにされているのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、年齢や発達の状況に応じて、自らの権利について知ることができるよう、令和五年度に、幼児、障害児向けの動画やカードを作成しており、これを施設等の職員が幼児等へ説明する際に活用してございます。

○岩永委員 実践を通じて意見表明を行えるように、動画と一緒に使うカードをつくられたということです。
 けんりカードといいたいことカードということで、私もいいカードだなと思いましたので、ちょっと皆さんにも共有したく、パネルにしてまいりました。こちらがけんりカードと、あとは、いいたいことカードということで、言葉が分からなくても、絵を指して子供たちが思いを伝えることができる、そういうカードになっています。子供に身近な場所で、積極的に様々な場所で使っていただけるように周知をしていただきたいと思います。
 次に、相談体制について伺います。
 子供の権利擁護専門相談事業の二〇二四年度の電話相談件数は千五十一件とのことですが、このうち子供からの相談は何件か伺います。
 また、電話相談や子供の権利ノートのはがき、一時保護所の相談用紙から、専門員による相談へ引き継がれた件数は九十六件とのことですが、どのような相談内容があり、学校など関係機関への対応はどのように行っているのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 令和六年度の子供からの電話相談は四百二十一件となっております。
 専門員は、いじめや虐待などの相談事案の問題解決を図るため、事実関係の調査、学校等の関係機関への助言、調整活動を行っております。

○岩永委員 いじめなどの相談事案への対応もされているということです。
 ちょうど今日の新聞報道では、都の調査の結果が大きく出ておりまして、公立校でのいじめの件数が三年連続で最多を更新したということが報道されておりました。
 学校、関係機関への助言や調査活動も行っているということですが、学校で子供が意見をいうことができるように、また、教職員の理解が進むように、教育関係機関への働きかけをしっかりとお願いしたいと思います。
 次に、子供の権利擁護専門相談事業の専門員の相談体制の強化について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 専門員による相談は、令和六年度に専門員を三名から増員し、現在七名の体制で対応してございます。

○岩永委員 現場に出向いての調査や助言など業務は多岐にわたりますので、三名の体制での実施では難しいと体制強化を要望しておりましたが、大幅に増えたことは大きな前進です。
 今後は、子供オンブズやコミッショナーのような機関として機能していくことを期待しています。
 次に、子供政策連携室で行っているとうきょうこどもアンケートの結果を、子供の権利擁護に関わる施策にどのように反映させていくのでしょうか。現状と今後について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 とうきょうこどもアンケートの結果につきましては、子供が権利の主体であることの認知度など、子供の権利擁護の取組の検討の際に活用しており、今後も引き続き活用してまいります。

○岩永委員 とても大事なことです。
 子供が権利の主体であることを繰り返し伝えていくとともに、子供の施設や遊び場、さらには教育機関など子供に身近な場所で、専門的なスキルを持つ職員や地域のボランティアを増やし、子供の声を正確に届ける仕組みを地域から強化することが大切です。都が応援することを要望し、この質問は終わります。
 続いて、学童クラブ事業について伺います。
 共働き家庭の増加により保育園整備は進みましたが、今は学童クラブの不足が問題になっています。学童クラブは、保護者による自主運営や、児童館や学校敷地内の施設など、地域により様々な形で運営されてきた歴史があります。
 国は、指針などで面積基準や人員配置数などを示していますが、義務化はされていません。
 都では、都型学童クラブ事業による補助を行うほか、今年度には東京都認証学童クラブが創設されるなど、様々な運営形態が混在しています。
 そこで、都内学童クラブの登録人数と待機状況、支援単位が四十一人以上のクラブ数の割合を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 令和七年五月一日時点の速報値で、都内学童クラブにおける登録児童数は十四万七千二百五十八人、待機児童数は三千三百七十五人であります。
 また、児童数が四十一人以上となっている学童クラブの支援単位は、令和六年五月一日時点で、全体の四二%であります。

○岩永委員 学童クラブに入れずに、やむなく料金の高い民間のクラブに入れているということも聞きます。
 自治体によっては、待機を出さないように、四十人を超えて受け入れる考えで運営しているところもあり、方針の違いは尊重しつつ、子供たちが過ごす場の環境整備を行う必要があります。
 次に、東京都認証学童クラブの区画要件と職員体制、運営費の基本単価と補助率を伺います。また、国基準や都型学童クラブとの主な違いはどのような点か伺います。

○天野子供・子育て支援部長 認証学童クラブ事業では、専用区画の面積を児童一人につき一・六五平方メートル以上確保することや、一支援単位当たりの放課後児童支援員の数を三人以上とすることなどを要件としてございます。
 また、基本分の運営費の補助基準額は六百十八万七千円、負担割合は都三分の二、区市町村三分の一であり、認証学童クラブの設置計画の策定等を要件に、三年の時限で区市町村負担分を三分の一から六分の一に軽減しております。
 国や都型学童クラブの基準と比較して、職員体制を一人多く配置することや、子供の意見を聞く場の創設、多様な活動の実施などを独自の基準としております。

○岩永委員 認証学童については、検討会が設置されたときから、都型学童とどう差別化されるのかという声もありました。
 答弁では、運営補助率が上がるほか、職員配置が手厚くなるなど、子供にとっての環境整備が進むということも分かりました。
 中でも、子供の意見を聞く場の創設はとてもよい取組です。具体的にどのような活動が行われているのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 子供同士の話合いを定期的に開催し、新しい遊びのアイデアなどを活動内容に反映しているクラブや、夏祭りなどのイベント企画を実施しているクラブがございます。

○岩永委員 学童クラブという生活の場で、子供たちが自分の意見をいう子供会議のような実践をできるのはよい取組です。子供政策連携室の全庁横断的取組とも重なりますので、全てのクラブに広げていってください。
 次に、学童クラブにおけるインクルーシブという視点でお聞きします。
 作業療法士は、子供の生活や遊び、対人関係、また感覚統合などに関する専門的な知識があり、支援員と連携することで、児童一人一人の特性に応じた環境調整や支援方法の提案が可能です。
 巡回支援や指導員の研修などにより、自治体では既に岡山県などがモデル事業として成果を上げており、東京都においても、子供たちが共に育つ場とするために、作業療法士など専門職の活用について、都として加配基準や財政支援が必要と考えますが、見解と取組を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 国は、区市町村に対して、障害のある子供の支援などについて、学童クラブを巡回し、助言指導を行うアドバイザーの配置を支援してございます。
 また、都は、本事業におきまして、障害児を受け入れるための職員の加配について、国の補助に上乗せを行うとともに、研修経費などを支援しております。

○岩永委員 従来の国の巡回事業のほかに、認証学童クラブ事業で加算上乗せや研修費用支援をするということです。学童クラブ整備の機会であることを市区町村に周知徹底することを要望します。
 学童クラブが待機になっていたり、また、障害児枠が限定されている、加配の人員配置が難しいなどの理由によって、学童クラブを希望しても入所がかなわず、放課後等デイサービスを選択する場合もあると聞きます。
 そこで、認証学童クラブを、障害のあるなしにかかわらず、共に放課後を過ごす場にできないでしょうか。学童クラブへの障害児受入れ状況と都の加算基準の考え方を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 国の放課後児童クラブ運営指針では、障害のある子供も放課後児童クラブを利用する機会が確保されるための適切な配慮及び環境整備を行い、可能な限り受入れに努めることとしております。
 令和六年五月一日時点における都内学童クラブの障害児の登録児童数は四千八百三十六人です。
 都は、学童クラブにおいて、障害児を受け入れるために必要な専門的知識等を有する職員の配置に要する経費を支援しております。

○岩永委員 放課後分かれて過ごすのではなく、共に遊び、育つ場として学童クラブが選ばれるよう、整備が進むことを望みます。
 次に、施設整備の観点から伺います。
 東京都認証学童クラブは、公設公営でも活用可能で、直営からの移行も視野に入っていると認識しています。
 では、都型学童クラブから認証学童クラブへの移行は可能でしょうか。
 また、自治体の運用状況によっては、面積要件と規模要件によって、施設整備をしなければ、受入れの人数が減ってしまうところもあり、それは本末転倒です。施設整備への都の支援はあるのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都型学童クラブについては、三年間の経過措置期間を設け、認証学童クラブへの移行を進めていくこととしてございます。
 また、認証学童クラブの新設、増設等に係る整備費の区市町村負担分を都が全額負担するとともに、賃借建物等を確保するための国の補助額に上乗せを行っております。

○岩永委員 好条件と捉えますが、既存の学童クラブの在り方によっては、施設や人員確保に向けた新たな準備をしなければならない自治体もあるかと思います。情報提供だけでなく、きめ細やかに相談に応じるなど丁寧な対応を要望します。
 次に、放課後の遊び場確保として、校庭や公園など学童クラブ室以外の場の確保について、どのような取組を行っているのか伺います。

○天野子供・子育て支援部長 認証学童クラブ事業では、専用区画とは別に、体を動かす遊びや体験活動を行う場などを設け、学童クラブでの過ごし方を選択できるように環境整備等に取り組む場合の加算を設けてございます。

○岩永委員 学童クラブは放課後の大事な遊びの時間でもあります。地域事情は加味しながら、子供の遊びという視点での支援をお願いします。
 また、認証学童クラブへの移行を含めた学童クラブの環境整備について、市区町村への情報提供は、周知、相談、アドバイスについての体制はどのようになっているのでしょうか、伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、区市町村向け説明会等で、認証学童クラブ事業や待機児童解消に向けた取組が進むよう働きかけるとともに、区市町村からの認証学童クラブの新設や移行に関する相談に適宜対応しております。

○岩永委員 既存学童クラブの運営状況は自治体によって様々です。それを踏まえた上で、施設整備や子供の声を聞くこと、障害児加算、遊び場の確保など、認証学童クラブのメリットを勘案し、子供の放課後が豊かな時間になることを期待しています。
 また、開所時間については、ただ長くしていくということだけではなく、子供の生活リズムも考慮し、保護者の勤務時間を配慮できるようにすること、これは産業労働局になりますが、都として民間企業へ働きかけることを要望し、次の質問に移ります。
 続いて、多胎児家庭支援について質問します。
 核家族が増えている中で、多胎児家庭支援のニーズが高まっており、支援の拡充について質問します。
 多胎児家庭が出産後に支援を受けるための情報収集の時間が取れないという状況があります。出産前から訪問看護師の派遣を制度に位置づけて、産前から継続的な支援体制をつくる必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 都は、とうきょうママパパ応援事業におきまして、全ての妊婦、子育て家庭に継続的に面談や情報発信等を実施することによりまして、必要な支援につなぐ伴走型相談支援に取り組む区市町村を支援しております。
 加えまして、多胎ピアサポート事業では、多胎妊産婦の入院時や外出困難な場合など、必要に応じまして、多胎児の育児経験者や専門職によるアウトリーチでの相談支援に取り組む区市町村につきましても支援をしております。

○岩永委員 専門職のアウトリーチというのもメニューの中にはありますが、やはりそこに自分からアクセスできないような場合もあるという声も聞きましたので、最初からメニューに組み込んでいくということも提案させていただきました。
 また、多胎児は早産で生まれることも多く、出産後一年たっても、成長については修正月齢を見ることがあります。
 このため、産後ケア事業は出産後一年間とされていますが、多胎児は早産で生まれる子供も多いため、実際の月齢年齢ではなく、修正月齢を適用すべきと考えますが、所見を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 産後ケア事業では、早産児の場合は出産予定日を基準にした修正月齢を適用し、一歳の誕生日を超えても利用可能であることを区市町村担当者向け説明会等で周知をしております。

○岩永委員 利用できるということで、区市町村には周知をされているということですが、実際に産後ケア事業などの利用手続に当たる全ての自治体の担当者に伝わるような、繰り返しの確認をお願いしたいと思います。
 次に、とうきょうママパパ応援事業にある移動支援の補助制度について伺います。
 移動支援の補助制度は大変喜ばれておりますが、対象が三歳未満となっています。しかし、二人以上の子供を大人が一人で連れてタクシーに乗るということができるようになるのが、三歳になってからようやくという当事者からの声も届いています。
 三歳以降も、多胎児の場合には利用できるようにするなど、対象年齢を拡充すべきではないでしょうか。見解を伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 とうきょうママパパ応援事業における多胎児家庭への移動経費補助につきましては、乳幼児健診や予防接種等の母子保健事業や多胎児家庭の交流会等に参加することで、乳幼児及びその保護者の心身の健康増進や子育ての不安感などを軽減することを目的としており、特に予防接種や乳幼児健診等の負担が大きい三歳未満の多胎児育児中の世帯を対象としております。

○岩永委員 今は制度のつくりそのものが三歳未満ということですので、その制度の枠の中でというご答弁だったと思います。今後の検討を要望しておきます。
 双子の妊娠出産、また、生後一年までの成長や育児に関する情報がまとめられて、妊娠時からパートナーや妊婦の親などにも一緒に子育てを考えていくツールとしても活用されているふたご手帖というのがありまして、喜ばれています。
 全国的にも活用や配布が広がっておりまして、都内でも一部自治体で利用されています。自治体での導入、活用を都として支援していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 手帳の配布につきましては、区市町村の判断と認識をしております。

○岩永委員 区市町村の判断で、今、都内では六市区、三鷹市、目黒区、江戸川区、青梅市、武蔵村山市、立川市で配布をされています。配布は自治体の、もちろん判断ということではありますが、配布の際の都の支援について検討を要望いたします。
 次に、多胎児家庭のピアサポートの実施状況について伺います。
 先進的な取組を共有して広めていくことが重要ですが、どのような取組事例があるのか伺います。

○瀬川子供・子育て施策推進担当部長 とうきょうママパパ応援事業における多胎ピアサポート事業につきましては、令和六年度は二十六区市町村が実施をしております。
 事業実施区市町村では、多胎児育児の経験者との交流会や、医師等の専門職が行う講演会等を実施しております。

○岩永委員 多胎児育児の交流会の参加者が、その後支援者としてサポートをする側になるなど、循環しながらピアサポートの活動を行っている取組事例もございます。地域の取組や好事例を共有しながら進めていくことを要望し、次の質問に移ります。
 続いて、ひとり親家庭について質問します。
 国は、二〇二五年度予算で、ひとり親家庭等日常生活支援事業を拡充しました。
 実施主体は、都道府県と政令市、中核市、区市町村となっておりますが、国の予算増と事業への反映状況と区市町村への周知について伺います。併せて、都事業の広報や研修に関する取組についても伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、国のひとり親家庭等日常生活支援事業の基準額拡充を反映して、ひとり親家庭ホームヘルプサービス事業の要綱改正を行い、都内の自治体に周知しております。
 また、今年度から、事業の広報や支援者の質の向上に向けた研修を実施する区市町村を支援することとしております。

○岩永委員 この事業については、サービスの委託費が低く、週末や早朝、夜間の派遣など、ヘルパーの確保が課題という声を現場から聞いてきました。
 今年度から、子育て支援、生活援助の派遣手当分を含む補助基準額が大幅に引き上げられましたが、自治体が反映しなければ、ひとり親家庭には届きません。実施状況を把握し、積極的な活用をしていくように要望いたします。
 また、研修については実施を要望してきましたので、支援が始まったことは朗報です。こちらも自治体への周知と実施を広げていけるように求めます。
 次に、ひとり親家庭支援センター「はあと」の相談状況と課題についてお示しください。

○天野子供・子育て支援部長 都は、ひとり親家庭支援センターにおきまして、生活相談や就業相談、職業紹介を行うほか、養育費相談や離婚前後の法律相談なども実施しております。
 ひとり親家庭を対象とした公的支援は様々ございますが、支援を必要とするひとり親を確実に相談支援につなぐことが必要であります。このため、都は、ひとり親への支援策等をまとめたポータルサイトにより情報発信するほか、リーフレット、SNS等も活用するなど、広報普及啓発に取り組んでおります。

○岩永委員 相談の後の具体的支援につなげることが重要になると思います。ポータルサイト、私もちょっとやってみましたけれども、分かりやすくていいなと思いました。
 市区町村の相談連絡先も掲載されていますが、どこが入り口になっても連携できる都内でのワンストップの体制の構築を求めます。
 次に、二〇二六年五月までに施行予定の民法改正による共同親権についてお聞きします。
 担当部署や相談員への内容に関する研修等を行っているのでしょうか。相談対応の準備状況を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、離婚後の親権や養育費などの法改正を踏まえ、今年度から、ひとり親家庭支援センターでの離婚前後の法律相談の回数を拡充しております。
 また、区市町村の相談支援員に対し、法改正に対応した研修を実施するとともに、困難なケースへの専門的助言も行っております。

○岩永委員 相談に当たっては、共同親権に関わる民法改正の内容について、深い理解と知識を持って対応する必要があります。
 特に、DVや虐待が絡むケースについて、被害者の立場の方々から不安の声が届いており、当事者や支援者からの意見も聞きながら、子供の最善の利益を考慮できるよう、必要に応じて今後も体制整備と拡充を進めていくことを要望し、次の質問に移ります。
 最後に、困難な問題を抱える女性への支援のための施策について質問します。
 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が二〇二四年度に施行されました。この法律は、女性支援新法とも呼ばれ、売春防止法を根拠として実働してきた婦人保護施設の運用などが法整備をされ、女性支援の根拠法として活用が期待されるものです。ここからは、法律名を女性支援新法と呼ばせていただきます。
 法による策定義務により、困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する東京都基本計画が策定されました。これまでの施策に加えての施策展開が期待されます。
 法施行後に新たに実施された事業について伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、基本計画に盛り込んだ施策の進捗状況を評価する計画推進委員会を開催しております。
 また、支援の事例や課題等について、情報共有や協議を行う支援調整会議を開催するなど様々な取組を行っております。

○岩永委員 基本計画では、本人の意思や意向を最大限尊重することが重点目標の一つになっています。支援調整会議がその目標を具体化する場として機能するように尽力してください。
 また、以前は婦人相談員の名称だった女性支援相談員は、専門知識を要し、事例の積み重ねで知見を積み、当事者の意向に沿った支援をしていく重要な役割で、待遇改善や人員増を期待していますが、残念ながらご答弁にはありませんでした。
 幾つかの事業実施があるようですが、せっかく支援新法ができたのに、既存事業を計画に編み直すだけでは意味がありません。設置した計画推進委員会で進捗状況をチェックしながら、今後の施策充実を要望します。
 次に、基本計画には、同伴児童への支援の記載があります。女性相談支援センターにおける同伴児童に対する支援の充実や、同時に基本計画にある児童相談所との連携強化について、実施状況を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、女性相談支援センターで一時保護中の児童のうち、受験を控えた中学生等に対して、家庭教師を利用した学習支援等を実施しております。
 児童相談所との連携につきましては、女性相談支援センターにDV対応・児童虐待防止連携コーディネーターを配置し、同伴児童の状況を児童相談所等と共有し、支援を行っております。

○岩永委員 一時保護中は学校へ通えないこともあり、学びの保障として、学習支援は今後も様々な方法での実施を検討してください。
 連携コーディネーター配置については、DVと子供虐待は密接な関係があり、計画に基づいて連携強化をお願いします。
 基本計画にある一時保護所を経由しない女性自立支援施設の直接入所の仕組みの内容と被害当事者にとっての利点について伺います。また、この仕組みを自治体の女性相談支援員にどのように周知しているかについてもお聞きします。

○天野子供・子育て支援部長 都は、より本人の意向を踏まえた支援や速やかな自立への支援を行えるよう、女性相談支援センターの一時保護所に入所せず、女性自立支援施設で一定期間生活を体験した後、施設への入所を決定する取組を、試行を経た上、令和六年度から実施してございます。
 本事業について、区市の女性相談支援員等が参加する連絡会等で周知しております。

○岩永委員 一時保護対応の有無はケースによって判断が異なると思いますが、本人にとっての希望があれば、活用のメリットがあることも想定されます。
 新たな取組として、情報が行き届いていないのではないかという声もあるので、連絡会などでの周知とのことですが、引き続きの周知をお願いします。
 何よりも女性相談支援センターへの相談がしやすいことが大前提ですので、その意味での市区町村との密な連携を求めます。
 最後に、法、基本計画ともに位置づけられている民間団体との協働について、実施状況を伺います。

○天野子供・子育て支援部長 都は、福祉、教育等、各分野の関係者が連携し、支援の事例や課題等について情報共有や協議を行う支援調整会議を開催しておりまして、民間団体も委員として参加しております。
 また、支援が必要な女性を確実に自立につなげるため、女性相談支援センターに専任の職員を配置し、民間団体との連携を強化しております。

○岩永委員 法では、民間団体との協働による支援、民間の団体に委託をして行う困難な問題を抱える女性への支援に要する費用の支弁が書かれています。
 都の基本計画では、重点目標の一つとして、民間団体との協働の推進の言葉があり、連携強化のための専任職員が配置されたとのことです。連携にとどまらない支援の充実につながるようお願いいたします。
 ここまで女性支援新法に基づく基本計画による施策充実を後押ししたいという思いで質問しました。
 真の女性活躍のためには、就労支援や働く場の環境整備だけでは解決しない問題もあります。基本計画は、福祉局と他局が連携できる土台になるものであり、積極的な活用を要望して、質問を終わります。

○浜中委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○浜中委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後十時二十分散会