厚生委員会速記録第十一号

平成二十八年十月七日(金曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長栗山 欽行君
副委員長両角みのる君
理事高倉 良生君
理事早坂 義弘君
理事山加 朱美君
和泉なおみ君
和泉 武彦君
島田 幸成君
小宮あんり君
小山くにひこ君
畔上三和子君
小磯 善彦君
野島 善司君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長梶原  洋君
総務部長後藤 啓志君
病院経営本部本部長内藤  淳君
経営企画部長矢田部裕文君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百五十二号議案 平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 厚生委員会所管分
・第百六十二号議案 東京都民生委員定数条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○斉藤委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   次期介護保険制度改正における福祉用具貸与等の給付の見直しに関する意見書(案)
 平成二十七年六月三十日に、「経済財政運営と改革の基本方針二〇一五」(骨太の方針)が閣議決定され、次期介護保険制度改正に向け、軽度者に対する福祉用具貸与等の給付の見直しを検討することが盛り込まれた。
 現行の介護保険制度における、軽度者向けの歩行器など福祉用具の貸与や住宅改修費の給付は、転倒・骨折を予防し、安全な外出機会を保障することで、高齢者の閉じこもりを防ぎ、自立した生活の維持を実現している。このことは、介護の重度化を遅らせることに役立つとともに、介護者の負担軽減を図るという極めて重要な役割も果たしている。
 介護人材の需要に対し、供給が大きく不足している東京においては、このように自立を維持することで、人材不足の急増を押しとどめ需要を適度に抑制する効果が期待される。
 仮に、軽度者に対する福祉用具貸与等の費用が原則自己負担になれば、特に低所得世帯など弱者の切捨てになりかねない。また、利用が抑制されることで重度化が進み、高齢者の自立的な生活が阻害され、結果として介護保険給付の適正化という目的に反し、給付費が増大するおそれがある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次期介護保険制度改正における福祉用具貸与等の給付の見直しにおいては、高齢者の自立を支援し介護の重度化を防ぐという、介護保険の理念に沿って、介護が必要な方の生活を支える観点から検討するよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十八年十月 日
東京都議会議長 川井しげお
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣
宛て

○斉藤委員長 本件は、議長宛て提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。

○斉藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百五十二号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、厚生委員会所管分及び第百六十二号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、発言の申し出がありますので、これを許します。

○和泉(な)委員 平成二十八年度東京都一般会計補正予算に関して意見を述べさせていただきます。
 今回の補正予算につきまして、昨日、畔上議員が質疑で述べたとおり、宿舎借り上げ支援の対象拡大や、認可保育園の整備費補助の拡充、借地料の補助の拡充などは、私たちも提案してきたものであり、重要です。
 また、補正予算に加え、都有地活用推進本部を設置して、利用できる都有地を区市町村へ情報提供するだけでなく、ホームページにも公表するとしていることも、また重要です。
 これらの施策は、緊急対策として打ち出されているものですから、より迅速に実施することが求められています。
 と同時に、これほどまでに深刻な待機児問題には、さらに抜本的な対策も必要だと思います。
 質の低下につながるような規制緩和はせずに、大幅な給与の引き上げを初めとした保育士の処遇改善、土地の確保、認可保育園の大幅な増設を進めるために、この補正予算をさらなる抜本的な対策への一歩にしていただきたいと申し述べて、賛成の意見表明とします。

○斉藤委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 第百五十二号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、厚生委員会所管分及び第百六十二号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤委員長 異議なしと認めます。よって、第百五十二号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、厚生委員会所管分及び第百六十二号議案は、いずれも原案のとおり決定をいたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○斉藤委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○斉藤委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、内藤病院経営本部長から発言を求められておりますので、これを許します。

○内藤病院経営本部長 お許しをいただきまして、当委員会所管両局を代表いたしまして、一言御礼のご挨拶を申し上げます。
 本定例会でご提案申し上げました議案につきましては、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 また、昨年の十月以来、斉藤委員長初め委員の皆様方には、私どもが所管しております事務事業につきまして、さまざまな視点からご審議をいただき、厚く御礼申し上げます。
 この間に頂戴いたしました貴重なご意見、ご指摘等につきましては、十分に尊重させていただきまして、今後の事業運営に生かしてまいりたいと考えております。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げまして、御礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○斉藤委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。
 昨年の十月から厚生委員会委員長を務めさせていただきました。栗山副委員長、そして両角副委員長を初め各会派の理事の皆様、各委員の皆様、また理事者側からは、梶原福祉保健局長、内藤病院経営本部長ほか多くの皆様と、都民のための福祉保健を前進させる有意義な議論を委員会を通じてさせていただきました。心から御礼を申し上げます。
 また、議会局職員の皆様にも、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
 小池都政のスタートに当たりまして編成されましたこの平成二十八年度補正予算案、まさに待機児童解消に向けて、緊急対策の性格を持った喫緊の課題に対応するものでございますが、昨日も含め当委員会で、中期的な視点も含めまして、活発にご議論をいただいたところであります。
 また、この一年間を通じまして、医療、介護の連携ですとか、地域包括ケアシステムの構築に向けての議論、医療政策、さまざまございます。また、障害者施策など、さまざま充実した議論を進めることができたと思います。皆様のおかげでございます。
 意見書も、各定例会ごとに採択することもできまして、一定では、青年・成人の障害者の余暇活動の充実に関する意見書、二定では、精神障害者に対する公共交通機関の運賃割引の適用を求める意見書、そして、本日、次期介護保険制度改正における福祉用具貸与等の給付の見直しに関する意見書、こういったものを各会派の皆様のご協力のもと、合意形成をし、意見書をまとめたことが大変に重要であると私は思っております。
 今後は、長い歴史のある施策も、また新しい施策も含めまして、厳しい精査をされることもあろうかと思いますが、都民のため、思いやりのある改革となるよう、厚生委員会の役割は極めて今後重要になると思っております。
 いずれにしましても、この一年間、大変にお世話になりました。ありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時六分散会

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