厚生委員会速記録第九号

平成十六年六月十四日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十二名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
理事野村 有信君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
かち佳代子君
大河原雅子君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 一名

 出席説明員
福祉局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
健康局局長平井 健一君
総務部長浅井 憲彦君
病院経営本部本部長碇山 幸夫君
経営企画部長押元  洋君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
・第百六十八号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
・第百六十九号議案 東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、委員の退職について申し上げます。
 去る六月十三日付をもって河西のぶみ委員が公職選挙法第九十条の規定により議員を退職した旨、議長から通知がありました。
 なお、議席についてはただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○藤井委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 次に、意見書について申し上げます。
 さきに理事会にご一任いただきました意見書五件につきましては、調整がつかなかった旨議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願いたいと思います。

○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百六十八号議案及び第百六十九号議案を一括して議題といたします。
 本案については既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対して発言の申し出がありますので、これを許します。

○大山委員 第百六十九号議案、東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例について反対の立場から意見を述べます。
 この条例は、東京都調布福祉園を廃止するための条例です。調布福祉園の民間移譲については、昨年九月と今定例会で質疑を行いました。その中で明らかになったことは、民間移譲すると、現場の実態を踏まえた事業計画ができるとか、地域の障害者への支援などもできるなどということでしたが、これは何も移譲しなくても、実際生活寮はやっているし、デイサービスなども都立で十分やれることであり、民間移譲の必然性はありません。
 また、繁忙時間帯に非常勤職員を増配置するというのは、結局常勤職員ではなくて非常勤職員を細切れに使うことなどが弾力的な人事管理だということが明らかになりました。
 また、調布福祉園の管理委託料が十三年度から毎年減額され、十六年度までに一億一千万円も減額されていることが明らかになりました。これは、都立の福祉園が積極的に最重度の障害者を受け入れてきた人員配置である障害者一人に対し直接処遇職員一・二五人という基準を、一対一に引き下げてきた結果であり、答弁の中でも、民間に移譲するために基準を引き下げてきたことが明らかになりました。
 利用者の処遇の向上を考える立場に立てば、最重度の障害者を受け入れている民間の施設にも一対一・二五の人員配置基準を適用することこそ、東京都が自治体として求められていることであります。それを、民間に移譲するために基準を下げるなど、本末転倒です。
 しかも、支援費とサービス推進費での運営となると、さらに六千万円も減額であります。運営費はほとんど人件費であり、支援費とサービス推進費での運営になると、十三年度と比べ一億七千万円、職員一人当たり五百万円としても、何と三十四人分にも上る予算を削減したことになり、サービス低下しないなどといえるはずがありません。
 しかも、第二次財政再建推進プランの矛先は、補助金であり、運営費の約六割を占めるサービス推進費は継続すると答弁したものの、既に経験年数を加味しない補助となっており、当事者の不安は大きいものがあります。
 民間移譲をするために人員配置基準を低下させ、その上民間社会福祉施設への補助を削る、その中での調布福祉園の民間移譲です。よって、この議案については反対であり、調布福祉園は都立として存続させるとともに、都立施設の民間移譲計画そのものを根本から再検討することを求めます。

○藤井委員長 これより採決を行います。
 初めに、第百六十九号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立多数と認めます。よって、第百六十九号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百六十八号議案を採決いたします。
 お諮りをいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、第百六十八号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○藤井委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情及びお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 この際、所管三局を代表して、幸田福祉局長から発言を求められております。これを許します。〇幸田福祉局長 お許しをいただきまして、当委員会所管三局を代表いたしまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 本定例会でご提案申し上げました各議案につきましては、ただいま決定を賜りました。まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でちょうだいいたしました貴重なご意見、ご指摘などにつきましては、十分に尊重させていただき、今後の福祉行政における事務執行に反映させてまいりたいと存じます。
 八月には、福祉局と健康局の組織を統合いたしまして福祉保健局が設置されることに相なります。統合によりまして、少子高齢社会に対応し、健康に対する都民の皆様の不安を払拭するため、両局職員一丸となりまして、福祉、保健、医療行政の推進に力を尽くしてまいりたいと存じます。
 引き続き委員長初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げまして、簡単ではございますが、御礼のごあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました。

○藤井委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十一分散会

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