厚生委員会速記録第十八号

平成十四年十一月二十七日(水曜日)
第七委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長森田 安孝君
副委員長吉田 信夫君
副委員長古賀 俊昭君
理事松原 忠義君
理事青木 英二君
理事佐藤 裕彦君
山加 朱美君
柿沢 未途君
萩生田光一君
山口 文江君
田代ひろし君
福島 寿一君
曽雌 久義君
大山とも子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉局局長川崎 裕康君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長反町 純夫君
高齢者部長福田  豊君
子ども家庭部長笠原  保君
障害福祉部長有留 武司君
保険部長野村  寛君
企画担当部長内海 憲二君
団体改革担当部長片岡 貞行君
連絡調整担当部長菅原 眞廣君
山谷対策担当部長廣田 正志君
参事中島 滋夫君
健康局局長長尾 至浩君
技監長岡 常雄君
総務部長浅井 憲彦君
医療政策部長奥田  匠君
医療サービス部長金田麻里子君
食品医薬品安全部長河津 英彦君
地域保健部長齋藤  進君
参事酒井 洋一君
参事梶山 純一君
参事海老原 繁君
参事木村 豊彦君
参事丸山 浩一君
病院経営本部本部長櫻井  巖君
経営企画部長押元  洋君
サービス推進部長中井 昌利君
参事宮川 雄司君

本日の会議に付した事件
 請願の取り下げについて
 病院経営本部関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・契約の締結について
 福祉局関係
  請願の審査
  (1)一四第五四号 多摩都市モノレールへのシルバーパスの適用に関する請願
 健康局関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京都立成東児童保健院条例を廃止する条例
  ・東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例
  ・クリーニング業法施行条例
  ・化製場等の構造設備の基準等に関する条例の一部を改正する条例
  請願陳情の審査
  (1)一四第五〇号 健康づくり推進センターの運動施設や情報等の有効活用に関する請願
  (2)一四第六九号 東久留米市八幡町三丁目地内における墓地建設の反対に関する陳情

○森田委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 請願の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布の請願一四第五一号、請願一四第五六号、請願一四第六六号及び請願一四第七二号につきましては、取り下げを許可した旨、議長から通知がありました。
 これらは、本日審査を予定しておりました請願ですが、けさ、急遽請願者から取り下げ申請があったとのことで、審査の準備を進められていた委員の方々、あるいはまた理事者の皆様方に大変ご迷惑をおかけしたと存じますが、本日は審査をしないこととなりました。ご了承願います。

○森田委員長 第四回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部関係の報告事項の聴取、福祉局及び健康局関係の請願陳情の審査並びに健康局関係の第四回定例会提出予定案件の説明聴取を行います。ご了承願います。
 なお、報告事項につきましては、本日は説明を聴取した後、直ちに質疑を行います。
 また、第四回定例会提出予定案件につきましては、説明を聴取した後、資料要求をするにとどめ、質疑は付託後の委員会で行います。ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○押元経営企画部長 動産の買い入れ契約につきまして、お手元にお配りをしております契約締結報告書に基づきご報告を申し上げます。
 今回ご報告を申し上げますのは、二億円以上の動産の買い入れ契約二件でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。一ページ目には総括表をお示ししてございます。この総括表に基づきましてご説明させていただきます。
 今回購入いたしましたのは、いずれも磁気共鳴断層撮影装置、MRIでございます。表中の番号1につきましては都立駒込病院に、番号2につきましては都立広尾病院で使用するものでございまして、古い装置の更新のため、購入をするものでございます。
 契約の方法につきましては、いずれも一般競争入札により契約をしております。
 なお、それぞれの契約ごとの概要につきましては、三ページ及び四ページに記載をしておりますので、後ほどご参照いただければ幸いでございます。
 以上、簡単でございますが、契約事項のご報告を終わらせていただきます。

○森田委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○森田委員長 これより福祉局関係に入ります。
 これより請願の審査を行います。
 一四第五四号、多摩都市モノレールへのシルバーパスの適用に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○福田高齢者部長 お手元にお配りしてございます請願陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 一四第五四号、多摩都市モノレールへのシルバーパスの適用に関する請願についてでございます。
 これは、日野市の多摩都市モノレールにシルバーパスの適用を求める会代表木下正次さん外千五百四十三名の方々から提出されたものでございます。
 趣旨は、高齢者が安心して外出でき、元気で長生きできるようにするため、多摩都市モノレールにシルバーパスを適用してもらいたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、シルバーパス事業は、高齢者の社会参加活動を促進するため行っている事業で、利用を希望する方に社団法人東京バス協会がパスを発行し、都が補助を行っている事業でございます。
 東京都シルバーパス条例により、パスの利用対象交通機関は都営交通と路線バスとなっており、新たな利用対象交通機関の拡大は考えておりません。
 説明は以上でございます。
 ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○森田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○吉田委員 この請願は、たまたま日野市の方から出されておりますが、これまでも議論がありましたが、日野市にとどまらず、多摩モノレール沿線、多摩地域全体の方々の、私は願いを反映した請願ではないかと思っております。
 今のご説明だと、要するに、条例には対象となっていないからやる考えはありませんというご答弁でして、しかし、例えばこれも既に議会でも議論がされましたけれども、政令指定都市で、東京のシルバーパスと基本的に同様な高齢者に対する乗車証を発行している政令市の中で、札幌市、千葉市、横浜市、名古屋市、大阪市、神戸市、広島市では、第三セクターの新交通もその対象としている。したがって、条例どうこうではなくて、東京都の意思によって、しかも高齢者の社会参加、介護予防ということにもっと力を入れていこうという流れがある中では、積極的に拡大するということが検討課題だと思うんですけれども、なぜあくまでもこれを考えていないというご答弁なのでしょうか。

○福田高齢者部長 政令指定都市において、第三セクターによる交通機関がバス路線のない地域を走行している理由などから、パスの適用についてそれぞれ判断したという状況については承知しております。
 ただ、東京都におきましては、過去に営団地下鉄等へのパス適用の請願等がございまして、多摩都市モノレールへのパスの適用をするよう制度の変更を考えました場合、営団地下鉄あるいは他の交通機関への波及も予測され、都の現在の財政負担の状況を考えますと、困難かと考えております。

○吉田委員 私がいうのも何ですけれども、都心部、二十三区と多摩地域では、やはり公共交通の整備状況が全く異なっているわけで、都心部では、たとえ営団地下鉄が利用できなくても、都営交通の地下鉄網がある程度、部分的にはかなり進んでいるところがある。しかし、多摩地域には、営団地下鉄はもちろんのこと、そうした地下鉄もそのものがない中で、多摩モノレールというものは貴重な輸送手段になっている。しかも、多摩都市モノレールができたために、バス路線が一部廃止縮小されているというふうな状況がある中では、営団地下鉄もかつて検討課題になり、さらにそこまで拡大することができないからという理由をもって多摩都市モノレールの検討を対象から外すということは、理屈が通らないと思うんですね。
 しかも、私は改めて都営地下鉄の乗車人員と多摩都市モノレールの乗車人員を比べてみましたけれども、多摩都市モノレールが大体半分弱なんです。したがって、都営地下鉄にシルバーパスの関係で約二十二億が出ていますけれども、その半分弱かなということであり、多摩地域の高齢者の方々の利便性ということを考えれば、もう少し、どのぐらいの財政負担になるのか、少なくとも検討すると。そういうことをやはり検討課題として進めるべきだと思うんですが、いかがですか。

○福田高齢者部長 多摩都市モノレールの開通によりまして、一部のバス路線が廃止あるいは運行本数が減少したことは承知しております。
 しかし、そのほとんどは、本数の減少等があるものの、代替となり得る路線の走行があり、モノレールの開通によりパスの利用者の利便が著しく損なわれたとは考えにくいと考えております。そういった状況から、目下のところ、この問題を特に検討課題とする予定はございません。

○吉田委員 改めて、どの程度の財政負担になるのかということも含めて現実的に検討していただきたいということを述べまして、私の質疑を終わります。

○森田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第五四号は保留といたします。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で福祉局関係を終わります。

○森田委員長 これより健康局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○長尾健康局長 平成十四年第四回定例会に提出を予定しております健康局関係の議案につきまして、ご説明申し上げます。
 ご審議をお願いいたします議案は、条例案四件でございます。
 お配りいたしました資料は、平成十四年第四回東京都議会定例会条例案と条例案の概要でございます。
 それでは、条例案の概要で説明させていただきます。
 一ページをお開きください。整理番号1、東京都立成東児童保健院条例を廃止する条例でございます。
 これは、医療技術の進歩等により転地療養を必要としなくなっていることに伴う入所児童数の減少、及び児童福祉法の改正による虚弱児施設の児童養護施設への移行などに伴い、東京都立成東児童保健院を廃止するものでございます。
 本条例の施行日は、平成十五年四月一日といたしたいと存じます。
 それでは、二ページをお開きください。整理番号2、東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例でございます。
 これは、飲料水の安全と衛生を確保し、都民の健康保持と公衆衛生の向上を図るため、小規模貯水槽水道等の衛生管理に関する条例を制定するものでございます。
 この条例の対象は、市町村の区域における小規模貯水槽水道及び飲用井戸等でございます。
 都、水道事業者及び設置者の責務を規定するほか、設置者の衛生上の措置等として、水道施設に関する届け出規定、衛生上の措置及び緊急時の措置について規定いたします。
 また、知事が行う設置者に対する行政処分について規定するとともに、この行政処分に違反した場合の罰則についても規定いたします。
 本条例の施行日は、周知のための期間等を考慮し、平成十五年四月一日といたしたいと存じます。
 それでは、三ページをお開き願います。整理番号3、クリーニング業法施行条例についてでございます。
 これは、地方自治法等の一部を改正する法律の施行によるクリーニング業法の一部改正により、営業者が講ずべき措置について都道府県が必要な措置を条例で定めることと規定されたことに伴いまして、新たに条例を制定し、営業者が講ずべき措置について定めるものでございます。
 本条例の施行日は、地方自治法等の一部を改正する法律の施行日と合わせまして、平成十五年一月一日といたしたいと存じます。
 整理番号4の化製場等の構造設備の基準等に関する条例の一部を改正する条例についてでございます。
 これは、地方自治法等の一部を改正する法律の施行による化製場等に関する法律の一部改正により、化製場または死亡獣畜取扱場の管理者が講ずべき措置について、都道府県が衛生上必要な措置を条例で定めることと規定されたことに伴いまして、化製場等の管理者の講ずべき衛生措置について定めるものでございます。
 本条例の施行日は、地方自治法等の一部を改正する法律の施行日と合わせまして、平成十五年一月一日といたしたいと存じます。
 条例案四件の詳細な内容につきましては、お手元に配布してあります資料、平成十四年第四回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
 以上で説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○森田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 四つお願いします。
 一つ目は、成東児童保健院に入所している子どもたちの受け入れ先の一覧、これは、措置停止をした時点から以降のものでお願いします。受け入れた年月日だとか病名なども一覧に加えてください。
 二番目は、児童養護施設に入所している医療的ケアが必要な子どもの状況、これも病名なども入れてください。
 三番目は、全国の病院併設の旧虚弱児施設の一覧です。
 それから、四番目は、旧虚弱児施設、都外委託施設になっているところの一覧をお願いします。

○山口委員 今回の小規模貯水槽の条例の中で、東京都では努力義務になっています五立方メートル以下の施設をも規制している東京都以外の自治体がわかりましたらお示しいただきたいと思います。

○森田委員長 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 ただいま大山委員、山口委員より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○森田委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、一四第五〇号、健康づくり推進センターの運動施設や情報等の有効活用に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○齋藤地域保健部長 恐れ入りますが、お手元配布の請願陳情審査説明表に基づきましてご説明申し上げます。
 整理番号1、請願一四第五〇号につきましてご説明申し上げます。
 この請願は、健康づくり推進センター利用者の会代表豊田芳美さん外四千七百十七名の方から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、東京都健康づくり推進センターについて、都民の健康な生活を維持するために、同センターの運動施設を都民の健康づくりに役立つように都が責任を持って有効活用すること、また、同センターの実践指導を通じて得られたデータを有効に活用し、区市町村の行う健康づくり事業を積極的に支援することを実現していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、東京都健康づくり推進センターは、平成五年、東京都健康推進財団が健康づくりの中核的機能を担う施設として設置しました。以来、健康づくり実践指導、調査研究、指導者養成及び普及啓発に取り組み、健康づくり推進に一定の成果を上げたところであり、平成十五年三月、推進センターの事業を終了する予定でございます。
 今後の都における健康づくり事業は、これまでに推進センターが蓄積してきた健康づくり技法の社会的還元を目指し、都民への直接的な実践指導から、区市町村等の行う健康づくりの取り組みを支援する事業への転換を図ることとしております。
 また、推進センターの運動施設は、区市町村職員等の健康づくり人材養成や都民の健康づくりの場として活用を検討しているところでございます。
 なお、推進センターを運営する東京都健康推進財団は、近年の社会経済状況の変化や東京都監理団体改革計画を踏まえ、平成十五年度の財団法人東京都保健医療公社との統合に向けて組織や事業内容の見直しを進めております。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○森田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 この請願一四第五〇号ですけれども、この請願は、東京都の監理団体改革計画の提言に従って、東京都の健康推進財団が東京都保健医療公社に統合されるのに伴って、推進センターの運動施設の利用者から、統合後のこの施設が引き続き利用できるのであろうかという、そういう不安を持たれた方から提出されているわけなんですけれども、この健康づくり推進センターの見直しについて、今ご説明いただいたところと若干重なるところもあるかもしれませんけれども、幾つか伺いたいと思います。
 まず、健康づくり推進センターの設置された目的と経緯はどういうものでしょうか。

○齋藤地域保健部長 都民が安全で効果的な健康づくりを行うためには、科学的な知見に裏づけられた健康づくりの技法や指導者、また都民自身が主体的に実践する機会や場などの環境整備が必要であると考えてございます。
 そうした考え方に基づきまして、平成五年の七月、東京都健康づくり推進センターは、都民の健康づくりを支援する中核施設として東京都健康プラザの中に設置されたものでございます。

○田代委員 健康づくり推進センターの事業内容はどういうものであるか、それからまた、これまでの成果というのはどういうものであるか、お教えいただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 主な事業内容でございますが、都民に対する運動の実践指導、あるいは調査研究を通じたデータの蓄積や技術、技法の開発、健康づくり指導者養成及び普及啓発などでございます。
 こうした運動実践指導事業などを通じました、例えば高血圧症などの病態改善に関するデータの蓄積ですとか健康づくり技法の開発を行いまして、健康科学に関する具体的な成果を得ているところでございます。
 なお、こうした成果につきましては、実践指導やあるいは指導者養成、運動プログラムに反映させますとともに、指導者向けの専門書として作成、配布するなど、都民を初め専門家からも評価を得ていると考えているところでございます。

○田代委員 具体的に、健康科学に関する具体的成果というのが何か、幾つか挙げられるものがあったら挙げていただいて--まあ、無理なさらなくていいですけれども。
 それから、プログラムに反映させて、指導者向け専門書として作成、配布というんですけれども、これは具体的に何か今あるのでしょうか。どのように、どこで、だれが手に入れられるようになっているのか。内容の監修みたいなものは、どのレベルで、どこがやっていたのか。この医学的な裏づけがわかれば、無理なさらないでいいですよ、わかる中で。

○齋藤地域保健部長 一つには、技法開発などの健康科学に関する具体的な成果はどういうことでできているかということでございますけれども、専門家に対します指導者向けの専門書といたしましては、「これからの健康づくり 基礎から実践までのガイドブック」ということで、お値段三千円でございますけれども、活用していただいておるところでございます。
 また、都民向けにもさまざまな冊子、パンフレット等をつくりまして、特に最近では、「やすらぎ休養ノート」というものが大変評判がいいということで、これはお値段は税別で二百三十一円ですけれども、活用されていると。そのほか、多数のパンフレットを作成しているところでございます。

○田代委員 大変評判がいいということなので教えていただきたいんですけれども、よく人気のあるテレビで、十二時から4チャンネルで、いろいろおもしろおかしいことをやっている健康の番組がありますけれども、今度のこの推進センターの中での結果でも、目玉としてこんなことがわかりましたなんていうことはありますか。高血圧がこういうことで予防できましたとか、生活習慣病がこういうことで改善しましたよと、そういうなるほどと思えるような目玉があったら幾つか教えていただけたらと思います。

○丸山参事 平成五年に設立しまして、当初十三週にわたります総合指導というような中で、軽度高血圧、それから軽度高脂血症、それからBMIのレベルで、血圧であれば二三・六%、それからコレステロールであれば二七・二%の方々が改善したというようなデータがございます。
 基本健診でいうならば、当初は要指導の方たち、いわゆる病気、疾病になる前に、数字的には若干高いというような人を対象にして十三週にわたって指導する。運動、栄養、休養というような形で事後に検証しましたら、そのぐらいの数字が出たというようなデータがございます。

○田代委員 丸山さんも活用なさったんだと思うんですけど、大変健康そうですから。今の時代というのは、健康志向というのが非常に重要なときですけれども、僕がちょっと今教えていただきたかったのはそういうことではなくて、ここで実践的にそういう指導、生活改善の指導をしたわけではないですよね。いわゆるデータを蓄積して、それを分析して、都民に広く役に立つようにやっていこうというもともとの考えだったんだろうと思うんですね。
 先に申し上げておきますけれども、きょう並ばれている行政の方々は大変、ある部分では不本意というか、自分たちがやったわけじゃないのに、平成五年というとどうなんですか、四期以上ですかね、いらした議員の方は。そのときの厚生委員会が、バブルがはじけたのにもかかわらず、本当に適当なことでこういうことを始めちゃって、経済的に非常に大きな負担になっている。
 そして、皆さん方の先輩が当然そのとき行政の立場にいて、その人たちが責められないで自分たちが--責めるわけじゃないですよ、きょうは全然。ただその経過を話しているわけですけど。
 だけど、そのときの一つの崇高な目的というのは、後でもちょっと触れますけれども、経済的な効率ということよりも、都民の健康というものを高めていくためのデータというのはとても重要なんだという、非常に先進的な考え方がベースにあったんだと思うんですね。ですから、それがきちっとした形でできれば、逆にいうと、こういう統廃合の対象になる必要もない。さらに、別に一つのものとして動いていっても構わないぐらいのものだったわけですね。
 ところが、なかなか歯切れのいい、こうだという答えが出ない。これは当たり前で、二年や三年、五年や十年で答えが出るわけがないので、理念としては、僕は非常にこの考え方はよかったんだと思っているんですよ。経済的な効率を見なくちゃいけない行政もあるけれども、そうじゃない、もっと大きなもので見て、例えば国保の基金の問題あるいは介護保険料の問題を考えたら、病気になってから医者に行くよりは、なるべく医者に行かない方法を考える。これにまさることはないわけですから、そういう理念としては非常にうまくでき上がってきたと思うんですけれども、結果としては余り、来ている人たちの、利用者の方々の地域を見ますと、ちょっと偏りがあったりとか、それは利用者の人に全然問題があるわけじゃないんですよ、やはり皆さん方の先輩のPRの仕方が非常にまずかったというか、周知徹底していなかったということもあるんだと思います。
 あそこのそばに、階数は違いますけれども、何かそういうジムみたいなものがあって、それは大変はやっているというわけですから、決してあんな場所だからだれも来ないというわけじゃなくて、偏るわけじゃ--それはやり方があったんだと思うんですけれども、そういう中で、やはりこういうときに、きちっとこういう計画で、こういう医学的な裏づけがあってデータが出ているんだと。現実に、この病気にはこういうことが改善されるということが実証されたんだというようなことがいえたら、本当はよかったのでしょうね。
 それが出てこないというところが--出てこないのを、さっきいったように責めているんじゃないですよ。その方向性が見えていないから、どこでこたえて、何をしていいかがわからない形で、これだけ巨額なものがつぎ込まれちゃったというのは、皆さん方に責任が全部あるとは僕は思っていないんですね。やはり平成元年から五年ぐらいにかけての、こういう事業を取りまとめた人たちが責任があるんだと思うんですけれども、だけど、やはりこれだけ長いこと行われてきたものの中で、ある程度の方向性のある結果が出ていないというのは、ちょっと残念だなと思います。
 この事業内容から判断しますと、まず健康づくり推進センターの運動施設というのは、もともと広く都民の皆さん方一般に開放して利用を求めたというわけではなくて、科学的データの蓄積などの目的を果たすためにデータの提供に同意した、いわゆるモニターを受けることに同意した一種のボランティアの人の利用に限られていたわけですから、今申し上げましたように、経済的な、いわゆる収支のバランスというものを当初から度外視していたといったら--変な意味でいうんじゃないですよ、さっき申し上げたように、国保のこと、あるいは介護保険料のことを考えたら、物すごくプラスになること、逆にいえば。大きく見れば何十倍になって返ってくることですから、決して経済的にルーズだったということをいっているんじゃないんですけれども、その収支バランスを、わざわざ見るということはなかったわけですよね。そこのところをちょっと教えていただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 その前に、委員の先ほどのご質問に、あるいは十分なお答えになるかどうかわかりませんけれども、センターで実施しておりました実践指導事業でございますけれども、これは都民に対して、個人の年代別とかのライフステージ、あるいは身体状況、肥満ですとか高血圧ですとか糖尿、腰痛等、それらに応じました先進的な健康づくり技法に基づく実践指導をさせていただいて、これにより蓄積したデータをもとに、調査研究を介しまして健康づくりの技法開発を図り、その技法開発については、指導者の養成研修ですとか情報提供ですとか、指導現場に普及させるということで都民の健康づくりに資するということで始めたものでございまして、この間、かなりの症例も集まりまして、そういった意味での技法開発ということでは正解だったということだろうと思っております。
 それから、ただいまのご質問でございますけれども、健康づくり推進センターは、都民に対する運動の実践指導ですとか調査研究を通じた技法の開発、健康づくりの指導者養成及び普及啓発など、健康づくりを推進するための施設ということでございまして、必ずしも採算をとるということを前提として運営されている施設ではございません。

○田代委員 必ずしも収支バランスというお話でしたけれども、それは別のいい方をすれば、先ほど申し上げたように、収支バランス、逆にいえば、しっかりすればとれているわけですよね。予防医学になれば、それだけほかのところの経費がかえって下がるわけですから。大きな目で見れば、そのバランスはとれているんだけれども、ここ自身は、何かスポーツジムのように、幾ら入って幾ら出てと、ちゃんとそれで収益が上がるという形で行ったのではないということですよね。
 ご答弁にもありましたように、技術開発など成果を上げたということなんですが、そのデータが集まったことは非常に重要なんですけれども、その分析、解析というものが非常に重要なんですね。それがきちっと行われていて、例えば東京都の広報を使って、どんどん都民の人たちに、お昼の何とか番組のようにでも、おもしろおかしく伝えられたら大変よかったと思うんですけれども、利用者の評判はかなりよかったということですけれども、この施設の見直しを行うことになったその理由というのを教えていただけたらと思います。

○齋藤地域保健部長 健康づくりということの基本は、やはり個人の自覚と日常生活におきます実践が基本だろうというふうに考えているところでございます。ですから、それを支える社会的な仕組みが必要である。
 この場合、特に住民にとって身近な健康づくりの実施主体である区市町村における取り組みが重要であり、また基本であると考えているところでございます。現在、そうした地域の実情に応じた健康づくり事業を区市町村におきましても進めてきており、住民が自分の身近な地域で健康づくりに取り組める基盤が整いつつあると考えております。
 このため、都における健康づくりは、都民への直接的な実践指導ということから、区市町村等の行う健康づくりの取り組みを支援する、そういう事業への転換を図ることとし、健康づくり推進センターの事業を終了することとしたものでございます。

○田代委員 成果が出ないうちに終了しちゃうのは大変残念なんですけれども、経済的なこともあるんでしょうけれども、今、身近な地域での基盤がというお話ですけれども、まだまだ決して十分に間に合っているとはいえない状態だと思うんですね。
 健康づくりに対して、身近な自治体である区市町村がその事情に応じて事業を進めていく上で、都はその支援に回るという考え方は理解できるんですが、しかし、現在の利用者にとっての一番心配事というのは、都の政策がどのように変化するということではなくて、簡単にいうと、運営主体が変わる四月以降も今までと同じように施設が利用できるのかどうか、これが一番心配なことというか、それがここに出てきている請願の一つの骨子だと思うんですけれども、これについて、なるべくいろいろな条件をつけないで、イエス、ノーに近いような形で明確にお答えいただけたら大変ありがたいと思います。

○齋藤地域保健部長 現在のセンターの運動施設についてでございますが、区市町村や民間企業及び健康づくりサークルなどへの場の提供や、あるいは健康づくりに取り組む都民がそれを実践できる場として、来年四月以降、利用できるように検討しているところでございます。
 また、現在利用されている方の多くが比較的高齢で、何がしかの健康上の課題を抱えながら、健康を維持するために自立自助の努力を続けているところでございますので、こうした方々が安全に利用できるよう、利用方法などについて検討しているところでございます。

○田代委員 この整理統合というのは、経済的なことがあって進められているのだと思うんですけれども、推進センターというのは、信託の形をとって建設された建物ですから、年間の賃借料が六億円、公益費が同じく年間一億円、光熱水費が六千万円と、膨大な固定費をかけて運営しているわけですね。
 こういう中で、財団の統合には施策の転換ということはもちろんですけれども、統合後の効率的な経営も当然踏まえているんだと思うんですが、事実、保健医療公社に対しては、平成十二年十一月の監理団体改革実施計画の方針として、収益の向上、費用の削減などにより自己収支比率の向上を図り、費用対効果の検証を徹底すると注文されているわけですが、この統合によりまして削減できる経費というのは、具体的にどのぐらいのものでしょうか。
 そして、多分その削減される主なものというのは、人件費などが含まれると思うんですが、統合後の職員の構成というのは、どういうふうに変化をする予定なのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 現在、ご案内のとおり平成十五年度予算を編成中でございますので、確定したご答弁はできませんけれども、健康づくり推進センターの廃止によりまして約十一億円を節減し、新たに区市町村支援事業の実施と運動施設の活用に約八億円を要すると考えておりますことから、そういう意味では、財政効果は約三億円程度と見込んでいるところでございます。
 また、職員構成についてでございますけれども、平成十四年度の健康づくり推進センターの職員定数でございますが、事務職を含めまして二十一名となってございます。来年度につきましては、区市町村支援事業あるいは施設活用事業の実施に十数名程度の人員を必要とするものと考えておるところでございます。

○田代委員 都民の健康に資する目的でしか施設が利用できないという拘束があって、しかもこれだけ地価が下落している。そして、年間七億六千万円の固定費を払って、これをかわって運営してくれるという相手も今のところ見つかっていないようですから、東京都も大変お荷物施設を抱えて途方に暮れている、そういう印象があるのだと思うんですが、しかし、この保健医療公社に渡してから、指導者の育成事業とか、調査研究事業とか情報提供事業、それから運動施設の活用事業などというのが先ほどちょっと挙げられておりましたけれども、この施設を利用しなければなし遂げられないような事業内容を、さらに皆さん方で英知を絞って吟味していただきたい。
 そして、従来、モニターとしての都民だけを対象としてきたわけですけれども、この機会に広く都民一般に利用を広げていこう、そういうお考えはないでしょうか、お伺いしたいと思います。

○齋藤地域保健部長 委員おっしゃいましたとおり、健康づくりは、日常生活の中で継続的、主体的に取り組むことが重要でございます。運動施設の利用を希望される都民の方に広く積極的にご利用いただけるよう、その方法等につきまして現在検討しているところでございます。

○田代委員 ここにありますプールというのは、何か深さが一メートルで、形も四角ではない。変形の形状ということなんですけれども、設計当初は特定の利用者を想定して建設されたものだと想像するんですけれども、本来どのような年齢層で、どのような症状の方々の利用を想定して建設されたのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 高齢者の方も含めまして、プールによります健康づくりを必要とする方が幅広く安全に利用できるよう設計されたものであり、観察室を広くとったために現在の形状となったものと認識しているところでございます。

○田代委員 このプールの形状がかなり特殊で、それを生かした個別指導というものが本センターの目玉事業であったわけですよね。四月以降は、センターの一番の存在意義であった個人指導の事業というのはどうなるのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 都民の方に対する直接の実践指導から区市町村への支援事業等に転換していくわけでございますけれども、先ほども申し上げましたように、幅広く都民の方に、広く積極的にご利用いただけるよう、その方法等を検討しているところでございます。

○田代委員 ある意味では、ちょっと宝の持ちぐされ的なことになっちゃうわけですから、もちろん、この年間八億円近い固定費を利用者だけの料金で賄えるとは当然考えられないので、しかし、これだけの経費をかけて区市町村の指導者養成事業だけに重きを置いて使用していくのでは、やはり今の経済状態の中で、都民の方々の理解は得られないと思うんですね。やはりこの施設を有効に利用できる団体や活用方法など積極的にアピールして、運動施設の利用者をふやす努力、そういうものが必要だと思うのですけれども、具体的に何かお考えはございますでしょうか。

○齋藤地域保健部長 一般都民への利用のほか、区市町村ですとか民間企業及び健康づくりサークルなど健康づくりに取り組む団体等への場の提供など、都民の貴重な財産でございます運動施設の有効活用を検討してございます。
 また、あわせまして都民利用を図っていくため、できるだけ多くの都民に利用していただけるよう効果的な周知、PRに努め、利用者の増加を図っていきたいと考えているところでございます。

○田代委員 十二月の二十一日に一たん施設を閉鎖して、来年四月から再オープンということですけれども、利用料はどのぐらいなのか、どのように利用できるのであろうか、詳細というのはまだ決まっていないようですけれども、もしわかるところがあったら教えていただきたい。
 そして、利用者への周知が徹底するという期間を考慮すれば、今お話しいただきましたように、これで本当に来年の四月に間に合うのかどうか、それの目算がどういうものであるか、そして、それをどのような方法で具体的に都民に明らかにしていく予定なのか、そういうことがわかったら教えていただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 来年の四月に利用できるよう、利用方法ですとか料金等について現在検討中でございますが、都民の方々には、可能な限り速やかに、ホームページ等を利用して周知に努めていくこととしてございます。
 また、現在利用されている都民の方々には、来年四月以降の利用方法などを個別にお知らせするなど、健康づくり推進センター廃止に伴う不安の解消に努めていくと考えております。

○田代委員 先ほども、経済的なことは、ある部分では度外視といったらおかしいんですけれども、大きな目的があるときには大きな立場でその経済を見ていかなくちゃいけないというお話をしたんですけれども、やはり今の時期というのは、費用対効果の検証というのを全くしなくていいというわけじゃないわけでありますから、先ほど申し上げましたように、今まで蓄積されたデータというものがどのように利用されて、どのような成果があったのか、また、区市町村の指導者養成事業が、それぞれの自治体でどのような形で現実に利用されているのか、そして本当にそれが有効な事業であるのか、そういうものをいつも検証していかなくちゃいけないと思うんですが、今まで以上に、今後も綿密な検証が必要と考えるのですけれども、どう思われるでしょうか。

○齋藤地域保健部長 行政施策につきましては、常にその効果の検証を行っていくのが基本であると考えております。健康づくり事業に対する効果の検証も当然同様でございますが、その性質上、なかなか正確な費用対効果の検証は困難な面もあるところでございますが、今後さらに的確な効果検証に努め、これまで蓄積してまいりましたセンター事業の社会的な還元、普及を図っていく、そのように考えてございます。

○田代委員 これは最後の質問になりますけれども、四月を前にして、残された時間は大変少ないんですけれども、今後もこの膨大な固定費を払っていかなくちゃならないわけですね。経費に見合った内容の濃い事業をしっかりとそれで打ち出していただかないと、都民の皆さん方にはなかなかご理解できない数字的なそういうものが、ある側面あるわけですし、今の現実の世の中というのは、そういう経済的ないろいろな疲弊があるわけですから、そこのところをしっかりと説明をしていただきたい。
 そういう中で、せっかくこういう貴重な施設ですから、都民が広く利用できる観点からも、いろいろな配慮をした運営というのを考えていただきたいと思うのですね。特に場所的には、ここは東京医大とか女子医大に非常に近いところですし、日本にはなかなかこういう施設で医学的なデータをとるというものは、どこにでもかしこにでもあるというわけではないですね。
 特に今、産学官、産学公ということがいわれて、東京都もそれを進めていかなくちゃならないわけですから、それで、先ほど申し上げましたような予防医学というものが非常に医療費の高騰に歯どめをかけられるということは、これはもうだれでもわかっているわけですので、具体的にどうすれば医者にかからなくていいかというデータを、やはり東京都が率先してつくっていくということは、一つの大きな方向性だと思うんですね。
 女子医大とか東京医大だけではなくて、場合によっては都立病院とリンクして、それぞれの専門の先生たちが、ここで研究もできる、そういうような形で進めていったら、また非常に効果のある--経済的なことだけいうと、毎年毎年八億近くといわれるとそうなんですけれども、それが効果があれば構わないわけですから、そういう考え方でちょっと取り組んでいただけたらと思うんです。
 この「重要施策及び平成十五年度重点事業」という中に、現場感覚に根差した実践的な視点の必要性というのがありまして、都政の目的は、都民生活を現実に向上させることにある。したがって、課題の解決のためには、現場で起こっている実態を把握し、その実現に対応可能な施策を実行する必要がある。しかし、ともすれば、あるべき論に終始したり--今まであるべき論だったというわけじゃないですけれども、そういうことが多かったわけですね--現実の問題解決に効果の乏しい業務を検証することなく継承する傾向が見られる。これを問題として一つ挙げているんですね。
 重要施策では、顕著にあらわれている制度疲労を克服する七つの戦略的取り組みというのが書いてありますけれども、都みずからの改革を実行することというのが一つ出ています。最後のところに、広域的な視点に立ちながら、組織横断的で、現場感覚を踏まえ、国の画一的規制を突破する先進的な仕組みづくりを実践し、都政の構造改革を進めていき、今日求められているのは、都政自身に内在するいわゆる制度疲労というべき問題点をみずから抽出し、これを改革することによって、危機を克服するに足る突破力を都庁組織が獲得する都政の構造改革を実行することであると書いてあるのですけれども、まさしく非常にこれに当てはまる一つのケースじゃないかと思うんですね。
 ただただ統廃合というものを、経済的なもの、あるいは一つの形が終わったからというものではなくて、次に進めていくような横断的な考え方できちっと政策をとっていかれれば、今までのことも大変に役に立った、今からも大変役に立つ施設になる。その中で、やはり地域の大学病院であるとか医師会であるとか、関連病院、都立病院なんかとも積極的に連絡をとり合って、せっかくの施設ですから、さすがに東京都の調査研究というのはすばらしい成果が出るものだというような形を結実していただけたら大変ありがたいんですが、そういうことを含めた運営についての決意があれば、お伺いをしたいと思います。

○齋藤地域保健部長 高齢化社会を迎えまして、健康は実り豊かで満足できる人生を実現するための重要な基盤であり、このため、平成十三年十月、都民が主体的に取り組む健康づくり運動を総合的に推進するための指針として、都では東京都健康推進プラン21を策定したところでございます。都は広域的自治体といたしまして、区市町村等の支援に重点を置いた人材育成や情報、技法の提供、関係者の自主的な取り組みを促進する仕組みづくりなどにより、都民の健康づくりを推進していくこととしてございます。
 お尋ねの現在の健康づくり推進センターの運動施設は、都民の貴重な財産でございますので、先生ただいまご指摘いただきましたような大学医学部との連携等も視野に入れながら、都民の健康づくりに貢献できるよう有効に活用していく、そのように取り組んでまいりたいと考えております。

○大山委員 私も健康づくり推進センターについての質疑をしたいと思います。
 健康づくりというのは、今の発言にもありましたように、最近特に注目されているわけですし、寝たきりにならないためにも、それから生活の質を向上させるという点からいっても大変重要ですし、最近はパワーリハビリの有効性なども大分いわれているときですね。国も健康日本21というのをつくって、あらゆる施策を健康づくりにつなげるというヘルスプロモーションの理念もようやく出てきたというような状況ですが、東京都というのは、そういう理念で全国に先駆けて健康づくりの推進というのを位置づけてきた先駆的な役割を果たしてきたというふうに思っているんです。同時に、それは、これからさらに充実させていくときだというふうに考えています。
 今の質疑の中で、ここにあるプールだとかジムは、団体だとか今利用している方たちは安全に利用できるようにしたいというご答弁があったわけで、施設は引き続き利用できるんだということは確認したいというふうに思います。
 同時に、今までドクターだとか保健師さんだとか、栄養士さんだとか運動指導の方だとかの指導が総合的に行われていたわけですけれども、それらについては引き続き受けられるのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 今までと同じように、引き続き指導を受けられるかというご質問でございます。
 現在、推進センターを利用されている方にとりましては、モデル的な施設という性格もございまして、手厚いケアのもとで施設をご利用し、健康づくりの実践をなされてきたと認識しております。
 今回の再構築は、そうしたモデル的な事業に一定の成果が得られたことを踏まえまして、先ほど申し上げましたように、実践指導など都民への直接的なサービスから、人材養成、情報提供、調査研究事業を含め、健康づくりの身近な実施主体でございます区市町村への支援を主眼とした施策事業に再構築していくことによりまして、区市町村との適切な役割分担のもとに、より広く、すそ野を広く、健康づくり施策事業としてセンターの蓄積してきた成果の社会的還元を図っていくものでございます。ご理解賜りたいと存じます。

○大山委員 一定の成果が得られたということや、それから、それに基づいて調査研究だとか区市町村への指導をというようなご答弁でしたけれども、やはり一定の成果は、もちろん貴重な成果だと思うんですよね。
 同時に、成果だとかというのは、やっぱり常に進歩していくというか、調査も進歩していくものだというふうに思いますので、それは一定の成果が得られたという段階にむしろ甘んじるのじゃなくて、引き続きそのフィールドをもって調査をする、それから研究する、そして、フィールドをもって調査研究と区市町村への普及と指導者養成というのは--そのフィールドなくして調査研究だけということでは、非常に貧弱というか、今までの成果も大変残念なものになってしまうと思うんです。
 とりわけ利用者の皆さんの、これは実践指導を受けていた皆さんの請願なわけですけれども、引き続きやっていってほしいという願いがこの請願には込められているわけですね。
 通っている方たちに話も伺いました。例えば、足が弱ってしまって外出もままならない状態だった七十歳を超えた方は、二年間通って、最初は付き添ってもらいながら、支えられながら来たんだけれども、二年間通って、一人でセンターに通ってきてプールの中を歩く運動を続けられるようになりましたとか、その方は、ここがなければ、今ごろは家から一歩も出られなかったでしょうというふうに語っていらしたんですね。
 別の方は、高脂血症の改善だとか、糖尿病の症状改善とか、心疾患の改善など、自宅にいて医者に通っているだけでは絶対に得られない成果が、このセンターでは運動処方によってもたらされるのであり、その実例は枚挙にいとまがありませんというふうに話しておられたんです。
 ここの健康づくり推進センターの特徴というのは、医師だとか保健師、栄養士、運動指導など専門職が総合的にその方に合った適切なプログラムを、その方をきちんと診断することによってつくって、それで、しかも継続的に総合的に指導してくれるということがあるからこそ実現されてきたし、今ずっとお話があったように、寝たきりにならない健康な生活を続けていくということにはとても役に立ってきたわけですね。
 さっきのやりとりの中で、この実践指導をなくすのは、区市町村が進めてきているということをいわれたわけですけれども、区市町村の状況ですけれども、東京都の健康づくり推進センターのような施設、ジムだとかプールだとか、しかもプールは、ウオーキングができるようなプールだとか、それから専門職を配置している区市町村というのは、今現在幾つあって、とりわけ水中ウオーキングができるプールがあるところというのは幾つあるのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 区市町村の保健衛生部局が所管しますご指摘のような健康づくり施設は、都内では二十四施設と理解してございます。このうちプールがございますのは三施設、二区一市でございます。各施設とも、そのコンセプトに応じまして施設ごとの特徴を出しているというふうに理解しております。

○大山委員 すべての都内の自治体の中で、十三区、そして九市村は同じようなものを持っていて、しかし、ジムはあるけれども、器械なんかはあるけれども、ウオーキングができるプールというのは三カ所だというようなお話ですね。
 その中で見てみますと、やはり医師がいないところだとか、それから運動指導もいないところだとか、栄養士さんもいないとか、看護師さんもいない、保健師さんもいないというようなところが結構あるんですよね。ですから、決して区市町村が始めたからといって、同じようなものができるということではないと思うんですね。
 もちろん、だからこそ普及していくんだというふうにおっしゃるんだと思うのですけれども、それならば、その普及している間に、さっさと自分のところをやめちゃうということは通らないというふうに思っています。まさに区市町村は、これから充実させていくところなんだという段階だと思っています。
 現在、健康推進センターに通っている方が、やはり廃止になっちゃうからということで、地元の区市町村に行ってみたという方は何人もいらっしゃるんですよね。しかし、結局プールはあったけれども、とてもウオーキングができるような深さではないというか、浅さではないというか、そういうところがかなりあったり、また、見守るだけで指導はしてくれないとかというところがたくさんあるんですね。それがほとんどなんです。
 それで、あそこの健康プラザの中に、上にフィットネスクラブがありますけれども、そこに行った人も、あなたは下の健康推進センターの方がいいですよというふうに指導された方というのもいらっしゃるわけですね。ですから、やはりそこの健康推進センターでこそできた事業というのが、今の健康づくり実践指導であったというふうにいえるわけですね。
 医療費との関連でも、さっきから出ているように、長期的に見れば非常に貢献しているということがいえると思っています。
 もちろん私は、健康づくり推進センターを、実践指導を継続させてほしいという観点ですけれども、今、一たん十二月にやめてしまって、四月からまたスタートするんだということですけれども、その間も継続して、どうせプールをとめたら壊れちゃうんだという話も聞いているのですけれども、その間というのはずっと継続してやっても構わないんじゃないかと思うんですが、どうなんですか。

○齋藤地域保健部長 終了した後の四月までの利用でございますけれども、統合その他準備がございますので、施設の利用は考えてございません。

○大山委員 ましてその利用は考えていないということですけれども、今明らかになったように、専門職の配置を持たないところだとか、健康づくりの施設がないところ、ジムだとかプールだとかもないところが十区十八市もあるわけですね。区市町村の役割だということですけれども、十分にないということがきちんと今現在把握されている状況の中で、やはり撤退だけを決めてしまうというのは、余りにも無責任だというふうに指摘せざるを得ません。実践指導もしながら指導者養成を行って、各区市町村が力をつけていくことこそ、それを支援することこそ東京都の役割だというふうに思います。
 この請願はぜひ採択して、大切な施設を、専門職が引き続き力を発揮して健康づくりの実践指導を行っていくことも検討してもらって、きちんと継続できるように要望をしておきます。

○森田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 ご異議なしと認めます。よって、請願一四第五〇号は趣旨採択と決定いたしました。

○森田委員長 次に、一四第六九号、東久留米市八幡町三丁目地内における墓地建設の反対に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○齋藤地域保健部長 整理番号2、陳情一四第六九号につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、メモリアルガーデン東久留米墓地建設反対連絡会代表榎本磯吉さん外二千百八十三名の方から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、東久留米市八幡町三丁目地内に建設予定の墓地、仮称メモリアルガーデン東久留が建設されないよう、地元住民との事前協議を行うことを指導し、保健所への墓地経営許可申請については許可をしないでいただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、本陳情の対象となっている宗教法人本妙寺が予定している墓地建設計画について、現時点においては、墓地経営許可申請は提出されておりません。
 申請予定者は、墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例に基づき、平成十四年七月十日に標識を設置し、同年八月七日及び九月十三日に隣接住民等に対する説明会を開催しております。なお、今後、第三回説明会の開催を予定していると聞いております。
 また、隣接住民等からは、平成十四年十月十日に条例に基づく意見申し出書が出されております。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○森田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山加委員 現在の墓地をめぐる状況ですが、高齢時代を迎えまして、住宅地域での墓地開発や大規模開発が大変ふえてまいりまして、近接住民からとかく迷惑施設として反対され、紛争となる事例が見受けられるようになりました。
 墓地埋葬等に関する法律ですが、墓地、納骨堂または火葬場の管理及び埋葬が国民の宗教的感情に適合し、かつ公衆衛生、そのほか公共の福祉の見地から支障なく行われることを目的としております。しかしながら、この法律には、地域のまちづくりや都市計画との適合性が配慮されていないなどの要因によりまして、墓地建設に関してさまざまな紛争が生じております。
 必ずしも妥当な解決が図られているとはいえない状況にあるわけでありますが、このため東京都では、平成十二年の十月に墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例を改正し、都市にふさわしい墓地の構造設備基準や隣接住民等のあつれき防止のための事前周知制度を全国に先駆けて導入したところであります。また、条例の運用に当たっては、区市町村の意向を配慮する旨の付帯決議がされております。
 そして、この改正条例は平成十三年の一月から施行されておりますが、条例に基づいて住民説明会が開催されたものの、隣接住民から墓地建設を許可しないでほしい旨の請願陳情が本委員会に提出されましたのは、私が知る限りでは、今回で四件目になると思います。いずれも周辺住民から、墓地が建設されると生活環境が悪化するなどの理由となっております。
 特に今回の陳情者でありますが、墓地建設予定地が小金井街道に面しておりまして、小金井街道の渋滞が著しく、墓地ができることにより悪化するのではないか、そして、地域住民の悲願でありました小金井街道の歩道拡幅ができなくなるのではないか、その理由により墓地建設に反対がされているわけであります。
 私は、墓地は国民生活にとって、だれもが必ず、例外がない限りお世話になるわけでありますから、必要不可欠な施設であると考えておりますが、墓地建設そのものに反対するものではありません。しかし、地域に受け入れられる墓地という観点からは、一定の配慮が求められるものと考えております。
 現在、本陳情の対象となっております宗教法人本妙寺が予定している墓地建設計画については、八月と九月に二回の説明会が終了されております。現時点においては、墓地経営の許可申請は提出されていないとのことであります。
 しかし、そこで伺いますが、本事案に関しまして、地域住民や地元市とのかかわりにおいて、都は申請予定者に対してどのような指導を行ってきたのか、伺います。

○齋藤地域保健部長 所管する保健所におきまして、申請予定者に対し、事前周知制度の趣旨を踏まえ、誠意を持って隣接住民等に説明するよう指導するとともに、当該予定地の地元市ですとか関係機関の施策等にも配慮するよう指導してきたところでございます。また、条例改正時の付帯決議の趣旨を踏まえまして、墓地建設にかかわる地元市の意向について意見照会を行っているところでございます。

○山加委員 墓地が地域に受け入れられるためには、地域の環境と調和のとれた墓地とすることが望まれるわけでありますが、それには当然、住民の意見、地元市町村の意向が反映されることが肝要と考えます。ご所見をお伺いいたします。

○齋藤地域保健部長 ご指摘のように墓地が地域に受け入れられるためには、住民の意思や地元市町村の意向をできる限り反映することが肝要であり、望ましいと考えているところでございます。
 今後とも、事前周知制度の適切な運用等を図りまして、周辺の環境と調和のとれた墓地が建設されるよう、申請予定者に対し適切に指導してまいります。

○山加委員 今ご答弁をいただきましたように、地域に受け入れられる環境と調和のとれた墓地とするためには、どうか今後とも地元市町村との連携を密にいたしまして、墓地等の経営許可申請予定者と、そして隣接住民、双方の意見調整が図られることを要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○大山委員 私もこの陳情について質疑をしたいと思います。
 今、情景描写がかなりありましたように、個人の住宅があったところに霊園ができるということですね。私、新宿選出ですけれども、出身は東久留米で、しかも、このすぐそばの第一小学校卒業なものですから、かなり状況はわかるのですけれども、霊園の前面の道路になるのが都道で小金井街道というところですね。これは本当に上下一車線ずつしかないわけで、しかも歩道というのが霊園の側にあるだけ、片側にあるだけで、側溝にふたをしたというような非常に狭い歩道になっています。
 意見申し出書が出されているということですけれども、どういう内容でしょうか、趣旨でしょうか。

○齋藤地域保健部長 大きくは二点ほどございます。一つは、公衆衛生その他公共の福祉に関する意見ということで、計画地の周囲には、消防団ですとか病院、小学校等の公共施設が存在する。あるいは、小金井街道が慢性的な渋滞道路である。排気ガス、振動、騒音等による被害が増加する等の意見でございます。
 またもう一点は、墓地の構造設備等、周辺環境の調和に関する意見ということで、墓地の道路の幅員が現状と違うとか、駐車台数について計画が不明瞭であるとか、あるいは隅切り部分は人が落下する危険がある等々のことについての意見等でございます。

○大山委員 この霊園の、公共施設がたくさんあるだとか、慢性的な交通渋滞だとかということも含めて意見が出されているということですけれども、前面道路になります小金井街道、交差点が前沢宿というのと前沢十字路というのがありまして、これが約六百五十メートルなんですね。それの大体中間ぐらいにこの墓地が、霊園が配置される予定なわけですけれども、今、申し出書に出ていたように、消防団の分団が二つあるんです。それから、救急指定病院があって、小学校があって、中学校があって、それから郵便局があって、地域センターがあって、そこには老人福祉センターやコミュニティセンターというように、この地域の皆さんにとっては重要な公的施設が配置されているところで、なおかつ住宅地というところですね。
 この道路は、今も意見申し出書にあったように、現在でも慢性的な渋滞道路で、前沢十字路と前沢宿の間は、田無警察署という所管の警察署でも重大事故多発区間になっているということなんです。ですから、住民の皆さんが心配されるその第一は交通のことですね。お墓ですから、毎日平均的に来るというよりは、お彼岸だとかお盆だとかに集中するというふうに考えられます。このあたりというのは、鉄道の駅からはかなり離れていますので、バス路線しかなくて、駅から歩こうといっても、なかなか歩き切れるような距離ではないということで、バスか、もしくは自分の車で来るということが圧倒的であろうというふうに考えられる場所ですね。
 ですから、この付近のまず現在の交通量なんですけれども、平日と休日とそれぞれの交通量はどうなっているでしょうか。

○齋藤地域保健部長 平成十一年度の調べました全国道路交通情勢調査によりますと、当該墓地の予定地付近の小金井街道で、平日ですと、七時から十九時までですが、約一万一千四百台でございます。また、車の多い時間帯は、七時から八時、あるいは九時から十時、十七時から十九時等でございますが、一時間当たりのピーク時は約千台とのことでございます。
 また、休日でございますけれども、やはり七時から十九時ということでは一万一千五百台程度。一時間当たりでは、千台を超える時間帯として、十二時から十四時、あるいは十五時から十九時というふうに結果が出ておるところでございます。

○大山委員 平日が約一万一千四百台、休日も一万一千五百台ということで、ほとんど変わりがないし、むしろ休日の方が車の台数は多いというところなんですね。渋滞が激しいために、東久留米の消防本部というのは、全国でも初めてだと思いますけれども、救急処置のためのバイク隊をつくっているほどです。そこに、さらにお墓が六百基もできて、休日の交通量がふえたら、渋滞と排気ガス、それから交通事故がさらにふえることを心配するというのは、これは無理からぬことだというふうに思っています。
 先ほど述べましたように、近くに老人福祉センターだとか小学校、中学校というように、高齢者や子どもたちが多く通行するところでもあります。交通事故もかなり多くて、小学校の子どもが、ひき逃げで、まだ犯人が見つからずに時効になってしまったとかということも含めて、小学校のところからや、それから自治会の連合会から、小金井街道の歩道の拡幅の要望が出ているということですね。
 それから、つい最近、これは十四年の五月十四日に全会一致で市議会で採択されたのは、小金井街道の歩道拡幅を求める陳情ということで、小金井街道の前沢宿から前沢十字路の間は、バスやトラック等の往来も激しくて、小学校や病院があるので、子どもや高齢者が安心して通行できるように、前沢十字路から前沢宿交差点間の歩道を拡幅してくださいという、こういう陳情も全会一致で採択されているという状況です。
 住民の皆さんに示された建設計画を見せてもらったんですけれども、道路境界ぎりぎりまでお墓が並んでいて、しかも三段式の駐車場が、やはり道路との境界ぎりぎりまで来ているんですね。お墓ができてしまえば、中にお骨が入ってしまうわけですから、拡幅しましょうといって動かすことはできないわけで、多くの住民の皆さんの願いである歩道の拡幅というのはできなくなってしまうというふうに思うのですけれども、どうでしょうか。

○齋藤地域保健部長 基本的には道路整備の問題であろうかと思います。
 なお、私どもが入手している情報では、この道路を所管しております建設局の事務所の方と申請者との方で、将来、都市計画として定められているわけではないというふうに承知してございますけれども、歩道を拡幅する工事等も検討しているようでございまして、それとの調整を申請者と建設局の方でやっているというようなことは聞いているところでございます。

○大山委員 交通の問題では、今いったように、歩道の拡幅というのは地元の皆さんの切実な願いなわけですね。渋滞だとか交通事故等、歩道の拡幅の問題と同時に、今の渋滞を逃れるために、車が住宅街を抜け道として、結構今でも通過しているわけです。六百基というお墓の数に比べて、駐車場が三十台程度ということで、裏道を駐車場がわりに使われてしまうとかという心配も大変多いわけです。(発言する者あり)生活道路をやっていないというふうに発言がありましたけれども、日本共産党は生活道路の拡幅には賛成しています。
 この敷地が約二千四平米、六百六坪という比較的広い面積ですね。住宅街の中で、街道沿いで、公的機関も多いというこの地域で、これだけの広さのところにお墓が座ってしまうということでは、今後のまちづくりという点から見ても大きな影響があります。
 だからこそ二千百八十三人もの方々が陳情に賛同をしているわけですし、九月の市議会では、小金井街道の交通渋滞や交通事故の増加、生活環境の悪化等の理由から、墓地建設を許可しないよう関係機関に働きかけることを求めるという陳情を全会一致で採択しているわけです。
 したがって、この趣旨をきちんと酌んで採択することを求めて終わります。

○森田委員長 ほかに発言はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第六九号は保留といたします。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で健康局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することになりますので、よろしくお願いします。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十六分散会

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