厚生委員会速記録第八号

平成十四年六月二十四日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時十分開議
 出席委員 十二名
委員長曽雌 久義君
副委員長野田 和男君
副委員長吉田 信夫君
理事河西のぶみ君
理事古賀 俊昭君
理事佐藤 裕彦君
東村 邦浩君
山加 朱美君
萩生田光一君
山口 文江君
小松 恭子君
樋口ゆうこ君

 欠席委員 二名

 出席説明員
福祉局局長前川 燿男君
総務部長上條 弘人君
健康局局長今村 皓一君
総務部長浅井 憲彦君
病院経営本部本部長櫻井  巖君
経営企画部長押元  洋君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
 ・第百七十二号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
 ・第百七十三号議案 東京都原子爆弾被爆者等の援護に関する条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○曽雌委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 さきに理事会にご一任いただきました意見書中、遺伝子組み換えイネに関する意見書、支援費制度の実施に関する意見書につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   遺伝子組み換えイネに関する意見書(案)
 BSE(牛海綿状脳症)問題に続き、農薬が基準値を超えて残留するほうれん草や指定外添加物を使用した食品等が大量に流通するなど、食をめぐる問題はいまだ後を絶たない。
 遺伝子組み換え食品についても、昨年、未審査の遺伝子組み換え作物を含む輸入原材料を使用したスナック菓子が流通するという事件が発生し、消費者は不安を感じている。
 我が国においては、平成十三年四月から食品衛生法に基づく遺伝子組み換え食品の安全性審査と表示の制度化が導入された。
 また、「組み換えDNA実験指針」に基づく文部科学省の審査を経て、遺伝子組み換え技術を用いた除草剤耐性イネが開発され、実用化に向けた研究が進められた結果、農林水産省による安全性評価が終了したものがある。今後、食品として商品化するためには、厚生労働省による食品としての安全性審査が必要である。
 コメは日本人の主食であり、遺伝子組み換えのコメの安全性に対する都民の関心は非常に高いものがある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、遺伝子組み換えイネの食品としての安全性審査に当たっては、情報の公開を徹底するとともに、「組み換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査基準」に基づく安全性評価を厳正に行うよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十四年六月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣  あて

   支援費制度の実施に関する意見書(案)
 平成十五年四月から、障害者福祉サービスは、行政が決定する措置制度から、障害者が契約に基づきサービスを利用する支援費制度へ移行する。
 支援費制度の下では、障害者が、身近な地域で自分に合ったサービスを選択し利用できるようになるとされているが、制度が十分に機能するためには、サービス提供基盤の更なる整備とともに、利用者及び関係者が新しい制度を十分に理解することが不可欠である。
 国は、障害者自らがサービスを選択し、事業者との対等な契約によりサービスを利用するという制度の理念が徹底されるよう、制度の施行準備に万全を期すべきである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を速やかに実現するよう強く要請する。
一 支援費制度については、利用者及び関係者への十分な周知に努めるとともに、制度の実施に必要な諸基準などを早急に決定し、関係者に示すこと。
二 障害者が必要なサービスを受けられるよう、サービス提供基盤の整備を促進し、そのために必要な財源措置を行うこと。
三 利用者負担については、負担能力に配慮して負担額の上限を設定するなど、障害者が必要なサービスを安心して受けられるように配慮すること。
四 障害者が幅広いサービスの選択を適切に行えるよう、広域的な事業者情報の提供に配慮し、サービス評価や権利擁護の仕組みの充実に努めること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十四年六月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣  あて

○曽雌委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論となりましたので、ご了承願います。

○曽雌委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査及び請願陳情並びに特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十二号議案及び第百七十三号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百七十二号議案及び第百七十三号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十二号議案及び第百七十三号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○曽雌委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 また、閉会中に会議規則第六十条の規定に基づく委員の派遣が必要となった場合につきましては、その取り扱いを委員長にご一任いただきたいと思います。ご了承願います。

○曽雌委員長 この際、所管三局を代表して、今村健康局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○今村健康局長 お許しをいただきまして、当委員会所管三局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 本定例会にご提案申し上げました議案につきまして、ただいまご決定を賜りまして、まことにありがとうございました。
 今定例会は、衛生局が健康局、病院経営本部となりまして初めて迎えることになった定例会でありました。行政機関においては、組織が分かれ、それぞれの業務と役割が明確化することによって、ともすれば、逆に意思の疎通と連携を欠くこととなることが指摘されるところであります。福祉局、健康局、病院経営本部の三局は、常に都民のためにという視点に立つことにより、今後、より一層の連携と共同を進め、縦割り行政の弊害に陥ることのないよう意を尽くし、都民福祉のさらなる向上に力を尽くしてまいる所存でございます。
 先生方におかれましては、今後とも、東京の福祉、保健、医療の充実と新たな未来像の実現に向けまして、なお一層のご指導、ご鞭撻をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
 甚だ簡単ではございますが、これをもちまして御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○曽雌委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十四分散会

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