委員長 | 曽根はじめ君 |
副委員長 | 三宅 茂樹君 |
副委員長 | 小林 正則君 |
理事 | 吉田 信夫君 |
理事 | 佐藤 裕彦君 |
原 環君 | |
土屋たかゆき君 | |
田中 智子君 | |
藤田 愛子君 | |
田島 和明君 | |
近藤やよい君 | |
羽曽部 力君 | |
松本 文明君 |
欠席委員 一名
出席説明員福祉局 | 局長高齢者施策推進室長兼務 | 前川 燿男君 |
総務部長 | 上條 弘人君 | |
高齢者施策推進室 | 福祉局長高齢者施策推進室長兼務 | 前川 燿男君 |
高齢政策部長 | 金内 善健君 | |
衛生局 | 局長 | 今村 皓一君 |
総務部長 | 櫻井 巖君 |
本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第二百五十号議案 東京都社会福祉審議会条例等の一部を改正する条例
・第二百五十一号議案 東京都福祉のまちづくり条例の一部を改正する条例
・第二百五十二号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第二百五十三号議案 東京都立老人医療センター条例等の一部を改正する条例
・第二百五十四号議案 東京都精神障害者都営交通乗車証条例
・第二百五十五号議案 墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部を改正する条例
・第二百五十六号議案 食品衛生法施行条例等の一部を改正する条例
・第二百五十七号議案 東京都結核診査協議会条例等の一部を改正する条例
・第二百五十四号議案に対する修正案
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について
○曽根委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
初めに、意見書について申し上げます。
さきに理事会にご一任いただきました意見書中、お手元配布の一件の意見書につきましては調整がついた旨、その他三件の意見書につきましては調整がつかなかった旨、それぞれ議長に報告すべきであるとの結論になりました。ご了承願います。
案文の朗読は省略いたします。
食品安全行政の強化・充実に関する意見書(案)
食品の安全が確保され、安心して生活できることは、生活の基本であり、国民の権利である。
雪印乳業に始まった一連の不祥事は、国民の不安を一挙に増大させるとともに、いまだに食品への異物混入が続くことにより、食品を製造する企業への国民の不信を一層強くしている。もともと、食品の安全性は、無条件に守られなければならず、企業が消費者への食品に関する説明責任を果たすことは当然であるが、今般の事態は極めて不十分である。企業は、消費者の食品に対する不安を解消し、安全性に対する信頼を回復するため、持てる情報を積極的に開示し、提供していかなければならない。都は、この点企業に対して、遺伝子組換え食品の表示を求めるなど情報提供を促すことによって、消費者の選択の権利が確保されるよう努めてきたところである。
一方、消費者の権利を確立する観点から、国の食品安全行政に対しては抜本的な改革が求められ、食品衛生法の改正や基本法の制定が望まれるなど、食品の安全確保に向けた取り組みへの期待は強いものがある。
よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、食品を原因とした国民への危害を未然に防ぐため、事業者がその社会的責任を果たして積極的に国民の不安を解消する措置を採るとともに、国においての食品安全行政の強化・充実を図るよう強く要請する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十二年十月 日
東京都議会議長 渋谷 守生
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生大臣
農林水産大臣
自治大臣
経済企画庁長官 あて
○曽根委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに閉会中における請願陳情並びに特定事件の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
これより付託議案の審査を行います。
第二百五十号議案、東京都社会福祉審議会条例等の一部を改正する条例から第二百五十七号議案までを一括して議題といたします。
本案については、いずれも既に質疑を終了いたしております。
ただいま議題となっております議案中、第二百五十四号議案に対し、田中委員外二名から修正案が、また、羽曽部委員外九名から付帯決議案がそれぞれ提出されました。次に、第二百五十五号議案に対し、羽曽部委員外十名から付帯決議案が提出されました。
案文はお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
修正案の提出について
第二百五十四号議案 東京都精神障害者都営交通乗車証条例
右議案に対する修正案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。
平成十二年十月二日
(提出者)
田中 智子 吉田 信夫 曽根はじめ
厚生委員長殿
第二百五十四号議案 東京都精神障害者都営交通乗車証条例に対する修正案
第二百五十四号議案 東京都精神障害者都営交通乗車証条例の一部を次のように修正する。
第四条を削り、第五条を第四条とし、第六条から第十一条までを一条ずつ繰り上げる。
(提案理由)
心身障害者都営交通無料乗車証制度との整合を図るため、手数料にかかわる規定を削除する必要がある。
付帯決議案の提出について
第二百五十四号議案 東京都精神障害者都営交通乗車証条例
右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。
平成十二年十月二日
(提出者)
羽曽部 力 原 環 近藤やよい
土屋たかゆき 曽雌 久義 田島 和明
三宅 茂樹 松本 文明 佐藤 裕彦
小林 正則
厚生委員長殿
東京都精神障害者都営交通乗車証条例に付する付帯決議
一 第四条に定める発行手数料の収入は、社会復帰施設の充実など、精神障害者施策に充てるよう努めること。
付帯決議案の提出について
第二百五十五号議案 墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部を改正する条例
右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。
平成十二年十月二日
(提出者)
羽曽部 力 原 環 近藤やよい
土屋たかゆき 藤田 愛子 曽雌 久義
田島 和明 三宅 茂樹 松本 文明
佐藤 裕彦 小林 正則
厚生委員長殿
墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部を改正する条例に付する付帯決議
一 条例の運用に当たっては、区市町村の意向を配慮すること。
○曽根委員長 これらを本案とあわせて議題といたします。
提出者の説明を求めます。
○吉田委員 第二百五十四号議案、東京都精神障害者都営交通乗車証条例に対する修正案について説明いたします。
修正案は、お手元配布のように、発行手数料を定めた第四条を削除し、それに伴って第五条以下を順次繰り上げるという簡潔なものです。
提案理由にもあるとおり、身体、知的障害者の都営交通無料乗車証には、発行手数料の負担は課せられておらず、それは障害者施策として当然の措置でした。にもかかわらず、他の障害者施策との格差の解消が求められている精神障害者に対して、逆に乗車証発行に手数料負担を求めることは、施策の不平等を生むものであり、手数料負担を求めるべきではありません。
しかも、都の今年度予算では、手数料の徴収は盛り込まれておらず、身体、知的障害者と同じように手数料を取らずに無料で実施することは、予算上も可能です。
提案されている条例案から手数料徴収の削除を求めるものであり、賛同をお願いいたします。
○曽根委員長 説明は終わりました。
この際、本案に対する発言の申し出がありますので、これを許します。
○田中委員 私は、第二百五十四号議案、東京都精神障害者都営交通乗車証条例、第二百五十五号議案、墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部を改正する条例に関して意見を表明します。
東京都精神障害者都営交通乗車証条例についてですが、当事者の方々の長年の運動によって精神障害者への都営交通乗車証の発行が実現されることは、大変喜ばしいことです。
しかし、都議会各会派が一致して要求してきたのは、身体、知的障害者と同様の無料乗車証の実現であり、精神障害者団体やその他の障害者団体からも、条例案に対して手数料負担の削除が要望されているのです。しかも、同様の制度を実施しているすべての政令都市が手数料負担を求めていないこと、さらに、予算上でも手数料の徴収は計上されておらず、我が党が発行手数料の削除を修正案として提案したことは当然のことです。
我が党は、条例の名称も事業の名称も、本来は精神障害者無料乗車証と明記すべきと考えますが、修正案は、発行手数料規定の削除という一点に限定したものであり、ぜひとも皆さんのご賛同をお願いするものです。
次に、墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部を改正する条例についてです。
バブル経済の崩壊後、不良債権化した土地や工場跡地などの土地の処分をめぐって、地域の住環境を無視して強引に墓地建設を進める事例が生まれ、各地で問題になる中で、こうした動きにいかに歯どめをかけるかが問われています。今回の改正案が、こうした問題のある事例に本当に歯どめをかけるものとなるかの検討が本委員会に求められていると思います。
したがって、承諾書の廃止が妥当でやむを得ないものか、また、事前協議制度などが、住民の意向を反映し、住民無視の開発業者に一定の歯どめをかけることができるのかを中心に質疑をしました。しかし、衛生局は、大阪での最高裁判決をもって承諾書無効の根拠としながら、その解釈を裏づける客観性のある判例解釈を示すことはできませんでした。
我が党は、判決文に当たるとともに、厚生省にも問い合わせましたが、判決は、あくまでも知事の裁量権を認めたものにすぎず、承諾書の可否を断定したものではないという説明でした。しかも、現実に、隣接住民にとって、承諾書が一人一人の意思を示す重要な意味を持っていると同時に、開発業者にとっても一定の努力が求められたものであるのに対し、安易に承諾書を無力、無効として削除することは納得できません。
条例への経営主体の明記、構造設備基準の拡充や、事前説明、事前協議のルールをつくろうとすることは改善といえますが、建築紛争のようなあっせん、調停の規定はなく、提案されている条例案だけでは、形式だけで手続が進められる危惧を否定できません。
また、区市町村の意向を配慮することという付帯決議が提案されていますが、これをもって歯どめになるとは考えられません。本来なら、条例規定の中に区市町村の意見書提出を制度化するなどの改善こそ必要です。
以上の理由から、提案された一部改正条例案は、より一層の十分な検討と改善が求められていると考えます。したがって、現時点では、本条例案には賛成できないことを表明し、意見表明といたします。
○藤田委員 第二百五十四号議案、東京都精神障害者都営交通乗車証条例案に対して一言申し上げます。
平成三年の東京都地方精神保健審議会は、「今後の精神障害者社会復帰対策のあり方について」の答申の中で、精神障害者は、疾病と障害が共存し、病者であると同時に、福祉サービスを必要とする障害者であるという認識を明確にすることが重要であるとしています。
また、平成七年に改正された精神保健福祉法では、法の目的に、精神障害者の自立と社会参加の促進のための援助が位置づけられて、精神障害者に対する福祉施策の制度的枠組みが整備されたところです。
しかし、この間、保健、医療に加えて、地域社会における精神障害者の自立と社会参加の促進を図る施策は、まだまだおくれているのが実態です。その中で、今回、精神障害者都営交通乗車証条例の制度発足は、障害者側からの強い要望でもあり、全会派が一致して求めたものであり、歓迎するものです。
しかし、今回の制度発足に伴い、手数料をつけることに対しては、新たな格差を生むことであり、公平ではありません。今後も、さらなる自立と社会参加の促進のための施策の充実を求めて、意見開陳といたします。
○曽根委員長 発言は終わりました。
これより採決を行います。
第二百五十四号議案を採決いたします。
まず、田中委員外二名から提出された修正案について、起立により採決いたします。
本修正案について賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○曽根委員長 起立少数と認めます。よって、修正案は否決されました。
次に、羽曽部委員外九名から提出された付帯決議案について採決いたします。
本案は、起立により採決いたします。
本案にお手元配布の付帯決議を付することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○曽根委員長 起立多数と認めます。よって、本案にお手元配布の付帯決議を付することに決定いたしました。
次に、本案について起立により採決いたします。
本案は、ただいまの付帯決議を付して原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○曽根委員長 起立全員と認めます。よって、第二百五十四号議案は、お手元配布の付帯決議を付して原案のとおり決定いたしました。
次に、第二百五十五号議案を採決いたします。
本案は、起立により採決いたします。
本案は、お手元配布の付帯決議を付して原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○曽根委員長 起立多数と認めます。よって、第二百五十五号議案は、お手元配布の付帯決議を付して原案のとおり決定いたしました。
次に、第二百五十号議案から第二百五十三号議案まで、第二百五十六号議案及び第二百五十七号議案を一括して採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認めます。よって、第二百五十号議案から第二百五十三号議案まで、第二百五十六号議案及び第二百五十七号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
以上で付託議案の審査を終わります。
○曽根委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○曽根委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、今村衛生局長から発言を求められておりますので、これを許します。
○今村衛生局長 お許しをいただき、当委員会所管三局を代表して、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
本定例会にご提案申し上げました各議案につきまして、ただいまそれぞれにご決定を賜りました。さまざまな角度からご熱心にご審議を賜りまして、まことにありがとうございました。
さて、昨年の九月以来、委員長を初め各委員の先生方におかれましては、一年余りにわたり、私ども三局の事務事業につきまして数々のご指導、ご鞭撻を賜りました。厚く御礼申し上げます。この間にちょうだいいたしました貴重なご意見、ご要望等につきましては、十分に尊重させていただきまして、今後の事務執行に反映させてまいる所存でございます。
終わりに、先生方のますますのご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。まことにありがとうございました。
○曽根委員長 発言は終わりました。
この際、私からも一言ごあいさつ申し上げます。
一年間にわたりまして、副委員長、理事の皆さんを初め委員の皆様のご協力、ありがとうございました。
最初の委員会でお約束した、審議を尽くそうという私のお約束も、十分とはいえないかもしれませんが、一生懸命努力したつもりです。
また、今後とも、この厚生委員会に課せられた重大ないろんな問題について、私なりに、一層、この問題での都民本位の立場での努力をしていきたいということを申し上げまして、簡単ですが、委員長としてのごあいさつにかえたいと思います。ありがとうございました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時二十八分散会
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