都市・環境委員会速記録第十号

平成十五年七月七日(月曜日)
第六委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十二名
委員長林  知二君
副委員長真鍋よしゆき君
理事野上じゅん子君
理事こいそ 明君
清水ひで子君
大河原雅子君
山田 忠昭君
かち佳代子君
樋口ゆうこ君
大塚 隆朗君
林田  武君
新藤 義彦君

 欠席委員 二名

 出席説明員
都市計画局局長勝田 三良君
次長藤井 浩二君
技監梶山  修君
総務部長村松  満君
環境局局長小池 正臣君
総務部長西野 和雄君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
 ・第百五十二号議案 東京都屋外広告物条例の一部を改正する条例
 ・第百五十三号議案 東京都建築安全条例の一部を改正する条例
 ・第百五十四号議案 東京都特別工業地区建築条例を廃止する条例
 ・第百五十五号議案 東京都自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質総量削減計画策定協議会条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○林委員長 ただいまから都市・環境委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承をお願いいたします。
 次に、意見書について申し上げます。
 さきの委員会で理事会にご一任いただきました意見書一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

粒子状物質減少装置導入補助制度の継続に関する意見書(案)
 自動車の排出ガスに含まれる粒子状物質は、発がん性や気管支ぜん息、花粉症などの要因となることが指摘されており、その削減は、都民、国民の健康を守るため、早急に解決すべき課題である。
 このため、東京都は、本年十月一日から首都圏一都三県で連携して、ディーゼル車走行規制を実施することとし、規制に対応する事業者への支援措置として、粒子状物質減少装置導入補助や最新規制適合車等への買換え融資を実施し、充実を図ってきたところである。全国の自治体においても次々と補助制度を創設し、事業者の支援を行うことを決めている。
 国においても、今年度、粒子状物質減少装置導入補助制度の予算及び補助対象を拡大したところではあるが、全国の事業者から応募が殺到して予算額を上回ったことを理由に、六月十一日をもって導入補助の申請受付を一方的に終了したことは誠に遺憾である。
 厳しい経営環境に置かれている中小零細事業者が、ディーゼル車対策の緊急性を認識して懸命に規制に協力しようとしている中で、この補助制度に対する要望は極めて切実なものである。それにもかかわらず、国が突然補助申請の受付を打ち切ったことは、全国の事業者や自治体の努力を踏みにじり、補助制度の中断にもつながりかねないものともなり、問題の重大性の認識に欠けた対応と言わざるを得ない。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、大気汚染対策の本来の責任者である国が自らの責任を放棄することなく、自治体の取組を支え、全国の事業者の努力にこたえるために、粒子状物質減少装置導入補助制度の予算を大幅に増額し、速やかに受付を再開するよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十五年七月 日
東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
環境大臣 あて

○林委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思います。ご了承願います。

○林委員長 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、付託議案審査及び閉会中における請願陳情並びに特定事件の継続審査及び調査の申し出を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百五十二号議案、東京都屋外広告物条例の一部を改正する条例から、第百五十五号議案、東京都自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質総量削減計画策定協議会条例の一部を改正する条例までを一括して議題といたします。
 本案に対する質疑は、既に終了しております。
 この際、本案について発言の申し出がありますので、これを許します。

○清水委員 第百五十二号議案、東京都屋外広告物条例の一部を改正する条例に反対する立場から意見を述べます。
 屋外広告物は都市景観の重要な構成要素の一つですが、まちの美観風致を維持する観点から適切に規制することが必要として、また、建築物の中高層化に伴い、表示方法が多様化、大型化しているため、落下し、貴重な生命や財産を奪うことになりかねないなどの危険性があり、規制が必要ということから制定されました。
 この間、社会環境の変化に応じて、都市計画法、建築基準法などの法改正に伴って見直しが行われ、今回の改正もそうした流れの中で進められてきたものですが、本議案には大きな問題があることを指摘せざるを得ません。
 それは、公益上必要な施設、物件、地下歩行者専用道などへの屋外広告物の表示は、安全が阻害されるおそれがあるということです。中間答申のまとめの議論でも危惧する声が出されていましたが、安全性は何より最優先すべきです。
 質疑でも申し上げましたが、さきの韓国の地下鉄火災においても避難誘導対策の不備が被害を大きくしたともいわれているように、優先されるべきは人々の生命です。広告表示が避難誘導表示の識別に支障を来さないということが保障できるのでしょうか。景観の保全、美観風致という点でも、この間進められてきたバス、電車などの車体広告利用による緩和によって、都内の景観、美観が阻害されているという批判も出されています。視覚障害者などへの配慮も懸念されています。
 以上の理由から、本議案に反対をいたします。

○林委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百五十二号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○林委員長 起立多数と認めます。よって、第百五十二号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百五十三号議案から第百五十五号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○林委員長 異議なしと認めます。よって、第百五十三号議案から第百五十五号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○林委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○林委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 なお、閉会中、会議規則第六十条の規定に基づき委員の派遣が必要となった場合は、その取り扱いを委員長にご一任いただきたいと思います。ご了承願います。

○林委員長 この際、所管二局を代表しまして、勝田都市計画局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○勝田都市計画局長 環境局、都市計画局の二局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 このたびの定例会に提案をいたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。
 委員長を初め委員の皆様には熱心なご審議を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でいただきましたご意見、ご指摘等につきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げまして、大変簡単でございますが、お礼のごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。

○林委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十三分散会

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