都市・環境委員会速記録第十九号

平成十三年十二月十七日(月曜日)
   午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長藤川 隆則君
副委員長吉野 利明君
副委員長相川  博君
理事真鍋よしゆき君
理事鈴木 一光君
理事大木田 守君
小磯 善彦君
吉原  修君
清水ひで子君
かち佳代子君
大塚 隆朗君
秋田 一郎君
大河原雅子君
内田  茂君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市計画局局長木内 征司君
技監勝田 三良君
理事杉浦  浩君
総務部長野田 一雄君
環境局局長赤星 經昭君
総務部長長谷川 猛君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
 ・第百七十五号議案 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
 ・第百七十六号議案 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律関係手数料条例
 ・第百七十七号議案 東京都自動車排出窒素酸化物総量削減計画策定協議会条例の一部を改正する条例
 ・第百七十八号議案 東京都環境科学研究所手数料条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○藤川委員長 ただいまから都市・環境委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 さきの委員会で理事会にご一任いただきました意見書につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   トラック輸送における安全確保と公正取引等に関する意見書(案)
 トラック輸送は国内物流の中核をなし、我が国の経済活動と国民生活を支える基幹産業である。しかし、規制緩和による過当競争や排出ガス対策等環境問題への対応など、トラック運送業界を取り巻く経営環境は厳しいものがある。
 加えて、昨今の厳しい経済情勢を背景に、荷主企業による物流拠点の集約、廃止などが相次ぐほか、大手企業を始めとする荷主からの運送事業者に対する運賃・料金の減額要請や協力金の名目による値引きが行われるなど、公正な取引が困難な状況となっている。
 このため、適正な原価を下回る運賃・料金での仕事を余儀なくされるトラック運送業者が多くなっており、また、このことが、長時間労働による過労運転や過積載運行など、安全運送の阻害要因となっているのが現状である。
 これまで国は、荷主企業等に対して、トラック運送事業にかかわる輸送の安全確保と輸送秩序の確立などへの協力について要請を行っているが、是正の兆しは見えずなお一層の対応が求められている。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 運送事業者が過労運転、過積載、スピード超過運行を引き起こすことがないよう、安全で適正な運送取引を荷主に対し指導すること。
二 優越的地位の濫用による協力金の要請等、不公正な運送取引を是正するよう荷主に対し指導すること。
三 低廉で低公害な車両の早期開発、軽油の低硫黄化を図るとともに、環境対策に係る費用の助成措置等適切な対応を図ること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十三年十二月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
環境大臣 あて

   東京の森林再生に関する意見書(案)
 近年、生産コストの上昇や木材価格の低迷等による林業経営の行き詰まりと、林業従事者の高齢化、後継者不足などにより、日本の森林の荒廃が進んでいる。東京も同様であり、早期にその回復を図らなければ、森林が持つ水源の涵養、国土や自然環境の保全、地球温暖化の防止などの公益的な機能も失われることとなる。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、森林の持つ公益的な機能を十分に発揮させるため、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 林業地以外で間伐を施業する際に必要な支援を行うなど、環境の視点から森林の公益的機能を回復し、森林の再生を図ること。
二 花粉症対策や新たな観光資源として活用するため、針広混交林の創出を積極的に誘導すること。
三 林業対策の立場から、間伐材を始め木材資源の有効活用などの施策を確立すること。
四 意欲ある林業従事者の育成に努めること。
五 森林に対する相続税等の軽減及び猶予措置等を拡充すること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十三年十二月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
農林水産大臣
国土交通大臣
環境大臣 あて

   京都議定書に基づく地球温暖化防止対策の強化に関する意見書(案)
 平成九年の地球温暖化防止京都会議(COP3)において採択された京都議定書は、平成十三年十月からモロッコのマラケシュで開催されたCOP7において、その運用ルールが最終的に合意された。これにより、地球温暖化対策は、いよいよ本格的な実行段階に入った。
 欧州各国においては、既に実効性のある温室効果ガスの排出抑制策が次々に導入されているが、我が国のこれまでの取組は、これに比べ十分とは言えない。我が国の二酸化炭素排出量は世界第四位の規模であり、地球温暖化対策の推進に大きな責任を負っている。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、地球温暖化防止対策の強化のため、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 地球温暖化対策の歴史的な意義を踏まえ、京都議定書を率先して批准すること。
二 温室効果ガスの六%削減目標を確実に達成するため、現在の「地球温暖化対策推進大綱」を早急に見直し、実効性のある具体的な施策を導入すること。
三 製品の製造開発段階から、対策が徹底されるよう具体策を確立すること。
四 我が国の森林が二酸化炭素吸収源としての機能を確実に果たすことができるよう、環境面からの森林管理を強化し、これにより必要な財政的措置を講ずること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十三年十二月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
環境大臣 あて

○藤川委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思います。ご了承をお願いいたします。

○藤川委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程に従い、付託議案の審査を行いますとともに、請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十五号議案、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例から第百七十八号議案、東京都環境科学研究所手数料条例の一部を改正する条例までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百七十五号議案から第百七十八号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤川委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十五号議案から第百七十八号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたします。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○藤川委員長 次に、請願陳情及び特定事件について、お諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤川委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤川委員長 この際、所管二局を代表し、赤星環境局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○赤星環境局長 都市計画局及び環境局の両局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 このたびの定例会に提案いたしました各議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。
 藤川委員長を初め委員の皆様には、大変熱心なご審議を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でいただきました数多くのご意見、ご指摘につきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期しますとともに、都民の方々からのご期待にこたえてまいります。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、大変簡単ではございますが、御礼のごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。

○藤川委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時七分散会

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