委員長 | 藤井とものり君 |
副委員長 | 小宮あんり君 |
副委員長 | 尾崎あや子君 |
理事 | 磯山 亮君 |
理事 | 関野たかなり君 |
理事 | 谷村 孝彦君 |
松田りゅうすけ君 | |
かつまたさとし君 | |
平けいしょう君 | |
森口つかさ君 | |
原田あきら君 | |
中村ひろし君 |
欠席委員 一名
出席説明員都市整備局 | 局長 | 谷崎 馨一君 |
次長 | 小平 基晴君 | |
技監 | 小野 幹雄君 | |
技監 | 湯川 雅史君 | |
理事 | 朝山 勉君 | |
総務部長 | 打田 武彦君 | |
住宅政策本部 | 本部長 | 山口 真君 |
技監 | 青柳 一彦君 | |
住宅企画部長 | 松崎伸一郎君 | |
都営住宅経営部長 | 栗谷川哲雄君 | |
技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 | 相羽 芳隆君 | |
建設推進担当部長 | 青木 成昭君 |
本日の会議に付した事件
意見書について
住宅政策本部関係
契約議案の調査
・第百七十六号議案 都営住宅五CH−一〇一東(台東区小島一丁目・台東区施設)工事請負契約
・第百七十七号議案 都営住宅五H−一一九東(北区桐ケ丘二丁目GN十二街区)工事請負契約
・第百七十八号議案 都営住宅五M−一〇一西(世田谷区新町一丁目)工事請負契約
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について
○藤井委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
初めに、意見書について申し上げます。
委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申出がありました。
本件につきましては、本日の理事会において協議の結果、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
お諮りいたします。
本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○藤井委員長 次に、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がございました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することとなっております。
公文の写しはお手元に配布しております。
朗読は省略をいたします。
令和五年九月二十七日
東京都議会議長 三宅しげき
(公印省略)
都市整備委員長 藤井とものり殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第百七十六号議案 都営住宅五CH−一〇一東(台東区小島一丁目・台東区施設)工事請負契約
第百七十七号議案 都営住宅五H−一一九東(北区桐ケ丘二丁目GN十二街区)工事請負契約
第百七十八号議案 都営住宅五M−一〇一西(世田谷区新町一丁目)工事請負契約
2 提出期限 令和五年十月二日(月)
○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、住宅政策本部関係の契約議案の調査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申出の決定を行います。
これより住宅政策本部関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第百七十六号議案から百七十八号議案までを一括して議題といたします。
本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
ご発言を願います。
○谷村委員 それでは、契約議案について質問をいたします。
常任委員会の任期が一年ということで、本日が都市整備委員会での最後の委員会、また質疑となりました。
私は第一回定例会、三月十三日ですけれども、本委員会におきまして、都営住宅の型別供給基準の面積規定で、一人当たり畳二・四畳というこの古い基準のまま現在に至っている問題点を指摘させていただきました。
多摩地域では募集しても、間取りや広さが適切でなく、募集定員に及ぶ応募がないケースがかなり散見されているからであります。また、日本文化を象徴する茶道や華道、柔道とかもそうですが、必ず畳の間が使われております。そこで、日本文化、それを支える畳文化というものを継承していく上でも、今後、都営住宅の建て替え工事における畳の使用の是非についても確認をさせていただきました。
そのときの答弁では、都営住宅の標準的な間取り、仕様などを定めた基準設計に基づき、今後も全ての住戸において、居室のうち一室を必ず畳敷きの和室とすること、その畳については、畳床は稲わら、畳表はイグサを使用しているとのことでもありました。
そして昨年度、令和四年度の建て替え工事での畳の使用実績は、三十七棟二千五百五十二戸で、一畳ものに換算しますと一万五千三百十二枚であったとのことであります。畳文化を継承するための、畳産業にとっても大変大きな需要となっております。
今回の契約議案である都営住宅建て替え工事におきまして多くの畳が使用されていくことだと思いますが、そこでまず、今回の契約議案三件ではどのくらいの畳が使用されるのか、お伺いをします。
○青木建設推進担当部長 今回の契約議案の住棟では、合計四百三戸でして、一畳ものの畳二千四百十八枚を使用することとしております。
○谷村委員 最近の民間のマンションや戸建て住宅では、和室のある物件がかなり減り、畳の使用が減少しております。そうした中で都営住宅が多くの畳を使っていくことは、ある一面では日本文化の継承にも大きな役割を担っておられるといっても決して過言ではありません。
しかし、畳を発注し、使用を続けていくこと、これは発注者側だけの努力でなし得るものではありません。実際に工事を受注し、施工を行う畳業界の存在、その方々のご努力があって、しっかりと両輪として機能するものだと思います。
しかし、工事受注者を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。ロシアによるウクライナ侵攻等を受けた燃料費や物価高騰、畳職人の方々の高齢化や一級畳製作技能士の方々などの担い手不足、またとても重要な働き方改革など、対応すべき課題が山積しております。
畳業界の方々からのお話では、都が発注する工事金額と工事の実勢価格に大きな乖離があり、市場動向が工事の金額に適切に反映されていないというお声を何度も伺ってまいりました。発注金額と実勢価格との間に乖離が生じ、受注者が利益を度外視した安価な金額で工事を受注せざるを得ない状況が続けば−−畳業界の方々は既にかなり疲弊をされております、その結果、日本文化を支える車の両輪の一方が機能しなくなるわけであります。日本が連綿と築き上げてきた文化を守ることができなくなるかもしれません。そうなれば、東京都の罪は非常に重いと申し上げるしかありません。
畳業界の方々の健全な経営が成り立つことが必要であります。畳工事の場合は、工事費に占める畳の価格の割合が大変高いことから、畳の単価設定は非常に重要であります。都が発注する畳のロットは非常に大きく、また継続して発注されているため、都の畳工事の単価は他の自治体などにも波及し、工事を受注する畳業界全体への影響が大きいといわれております。住宅政策本部の皆様にはそれぐらいのご認識、持っておられるとは思いますけれども、改めて確認をさせていただきたいと思います。
品質確保法、公共工事の品質確保の促進に関する法律でも、発注者の責務として適正な利潤を確保することができるよう、予定価格を適正に定めることとされております。都は発注者として物価の高騰など、市場動向を適切に畳工事の金額に反映させることが重要であります。
そこで現在、畳工事の単価、これはどのように設定しているのかお伺いをいたします。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 都営住宅の建て替え工事の積算単価は、実勢価格を反映するよう、都営住宅建築積算要領により指定された建設物価や建築施工単価及び実態調査結果等を参考に定めることとしております。
このうち、畳工事の単価については、建築施工単価に基づいて定めており、四半期ごとに改正をしております。
○谷村委員 今ご答弁いただいたのが建設物価、建築施工単価、そして積算資料っていわれましたか。こうしたいわゆる物価本というものに基づき、単価を年に四回見直しをしているということですけれども、畳の価格の設定について初めて住宅政策本部の方に、これ委員会じゃなくてお尋ねをしたところ、物価本がありますから、それに基づいて設定していますというふうに胸を張っておっしゃっておりました。
しかし、畳業界の方からすれば、この物価本で示されている単価が、いわゆる東京都が設定する予定価格、今般の物価高騰なども含めて市場動向を適切に反映していないということでありました。
この物価本の一つを見ますと、例えばコンクリートは物価高騰とともに、平成三十一年から現在までですから約四年間ですね、この二割ほど単価が上がっております。コンクリート以外のものも単価が上がり、この物価高騰の影響を受けております。しかし、畳業界の方々からは、畳工事の単価がここ数年、同じ水準で全く変わらないと伺っております。この畳工事の単価が変わらない、ずっとほぼ同じ金額で変わらないできたのはいつからか。そして、その費用は幾らで止まっているのかお尋ねをいたします。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 少なくとも、平成三十一年以降、根拠としている建築施工単価に掲載されている畳一枚当たりの工事の単価は、一万三百円で横ばいでございます。
○谷村委員 畳工事の単価は一万円程度でほぼ横ばい、この四年間。それは現在にも至るまでということですけれども、これっておかしいと思われないですかね。こういう、ほかの資材等の物価が四年間で二割増しをしているにもかかわらず、畳だけ変わっていないという、この不思議さをどう受け止めておられるのかということなんですが、改めてお伺いをいたします。今答弁ありました建築施工単価、これに基づいて、都が設定する現在の畳工事の単価は、物価高騰など市場の動向を適切に反映できていないと思いますが、改めて見解を求めます。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 畳工事の単価につきましては、建築施工単価及び建設物価に基づき定期的に見直しを進めてきました。
しかしながら、より適切に市場の動向を反映するためには、都営住宅の工事規模等を考慮した場合、建築施工単価及び建設物価に掲載されている畳工事の単価に適用するに当たっては、慎重に精査し、修正すべきであったと考えてございます。
○谷村委員 この物価本を出しているところに、どうやって価格設定をしているのかということを、ある方が確認をされたそうです。すると、各事業者の方々に、今、単価幾らぐらいで畳作られていますかという通知を出して、その返信が届いた分だけを情報をもって、この価格を記載していると。でも、こんないいかげんな調査で私びっくりしたんですけど、この記載している物価本を東京都はなぜ信じてきたのでしょうか。これお答えいただけますか。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 公共建築物の積算は、国の積算基準でも、建築物価や建築施工単価によるとされておりまして、建築工事の標準的な積算を行う上で欠かせないものとなってございます。
そのため、国をはじめ、各自治体、事業者にとっても、建設物価や建築施工単価は共通する積算業務の基礎となっております。これに基づいて単価を設定してございます。
○谷村委員 だから、実勢価格の動向よりも国が決めたやり方、そして都がつくった要領、これに基づいて四半期ごとに見直しをする、あるいは改正をしているということですよね。そういうことでいいんでしょうか。
例えば、都営住宅建築積算要領に国が示しているものを踏まえて、東京都がこれに当てはめられているということだと思いますけれども、今回、畳の価格だけ実勢価格とかなり離れた金額でずっとやってこられてきたということもあるわけですけれど、この都営住宅建築積算要領というものを一度しっかりと見直す必要があるんじゃないかと思いますけれども、お願いします。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 都営住宅の建て替えにおける畳工事は、一般的な建築一式工事とは異なり、専門工事として畳業者に直接発注していることから、市場の動向をより適切に把握していく必要がございます。
こうしたことを踏まえまして、単価の設定に当たりましては、今後、業界へのヒアリングを行うなど、実態調査を丁寧に実施していきます。
○谷村委員 これは全日本JIS畳床工業協同組合の調べでは、先ほど四年間、全部が二割上がっているのにそのままということでしたけれども、今年の三月で一枚当たり一万三千四十円。八月、これは推計のようですけれども、一万五千二百円と。これ人件費アップしたり、資材がアップしたりということで、二割上がっていないというのに加えて、こういう状況に今なっているわけであります。都営住宅の畳発注については、年間一万五千枚というふうに前回ご答弁いただいておりますので、この単価が三千円違いますと、全体で四千五百万円の差が出てくるわけであります。これが都内の畳屋さんだけじゃないと思います。近隣の畳屋さんもあると思いますけれども、業界全体でこれだけの価格をのみ込んで都営住宅の畳工事というものを受注しているというのは、大変なご苦労をされていると思います。直ちにこれ、積算の方法を見直すべきだと思いますが、見解を求めます。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 都営住宅の建て替えにおける畳工事は、一般的な建築一式工事と異なり、専門工事として畳業者に直接発注していることから、市場の動向をより適切に把握していく必要があると考えております。
こうしたことを踏まえまして、単価の設定に当たっては、今後、畳業界へのヒアリングを行うなど、実態調査を丁寧に実施していきます。
○谷村委員 このままでいくと業界そのものが潰れ、あるいはそれが日本文化の承継をするのにも大変困難なものになっていくと思いますので、この短期間の問題ですけれども、きちんと実勢価格に応じた予定価格というものを設定していただいて、それをしっかりと入札にかけていただくということで、ぜひともお願いをしたいと思います。
住宅政策本部の工事で、この物価本で予定価格を積算しているものは、あとほかにはどういうものがあるでしょうか。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 例えば、畳工事のように専門工事としているのは、給湯器、浴槽設備工事、あるいはエレベーター工事などがございます。
○谷村委員 それらも全て実勢価格を調査していくということで今後はよろしいでしょうか。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 給湯器、浴槽設備工事やエレベーター工事につきましては、先ほど述べました定期刊行物に記載がないため、実態調査を実施しております。
○谷村委員 それでは、畳の方に話を戻しますけれども、実勢価格に合わせていくという、この手順というのは、どれくらいの期間が必要で、いつからの畳工事に適正な予定価格として提示できるのか、お答えいただければと思います。
○相羽技術企画担当部長DX推進担当部長兼務 速やかに調査を行った上で、検証後、単価を見直すこととしております。
○谷村委員 じゃ、速やかに、あるいは次の——畳の場合、分離発注をされておりますので、タイミングというのがなかなか難しいというのは、よく分かりますけれども、その次の発注する段階では、ぜひ間に合うようにお願いをしたいと思います。
もうこれ以上、今の価格で入札をしては畳業界もたないという、もうかなり厳しい状況に立たされておりますので、先ほど速やかにというお答えいただきましたけれども、できましたら次の工事発注されるときの予定価格には実勢価格が反映されたものになりますようにお願いをしたいと思います。
繰り返しになりますけれども、公営住宅に限っても都の発注規模というのは非常に大きく、これがその価格について他の自治体への影響が物すごくあるんだということで、全国的にお話を伺っております。
東京都が都営住宅で畳を使い続けてくれるんですかというところから始まりまして、いや、だから、一室は必ず和室のようですよ。では、今度は、その畳、年間一万五千枚使われているということですけど、価格について何とか東京都が全国の価格を引っ張っていくものなのに、全然引き上がっていかないから、畳の工事につきまして予定価格を適正なものにしてほしいという、これが、全国にもこれは波及していくものでありますので、単価設定につきましては、そのほかにも必要な場合はそうしたものも含めまして最大限の注意を払っていただき、慎重に取り組んでいただき、実勢価格というのを敏感に受け止めていただいて取り組んでいただきますように強くお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
○尾崎委員 私の方からも、契約議案第百七十六号議案、第百七十七号議案、第百七十八号議案について質問させていただきたいと思いますが、都営住宅の建て替えに関わる工事請負契約ですので、反対するものではありません。事実確認のために幾つか質問していきます。
都営住宅五CH−一〇一東(台東区小島一丁目)工事で合築される台東区施設について、建て替え前と建て替え後で、それぞれどのような施設なのか伺います。
○青木建設推進担当部長 台東区小島一丁目アパートの建て替え前に合築していた区の施設は、シルバー人材センターや社会教育施設、防災備蓄倉庫、それと貸し店舗用区画などです。
建て替えに合わせて合築する区の施設は、貸し店舗用区画は廃止されますが、従前と同様のシルバー人材センターや社会教育施設、防災備蓄倉庫に加えまして、保育園や子供クラブ、障害者グループホームなどが予定されています。
○尾崎委員 区施設との合築の場合は、区施設については区民の要望に応えて区が決めることになっているわけです。子供に関わる施設が欲しいなどの声が地元から寄せられ、新たに保育園、子供クラブ、障害者グループホームなどがつくられることは大変重要だと思います。
都営住宅五CH−一〇一東(台東区小島一丁目)工事の住宅戸数についてですが、建て替え前と建て替え後はどうなりますか。あわせて、建て替えに伴い、ほかの団地に移転している居住者のうち、小島一丁目の都営住宅に戻ってきたいと希望している世帯は何世帯あり、その世帯が希望どおり戻ることができるのか伺います。
○青木建設推進担当部長 小島一丁目アパートの戸数は、建て替え前が百七十戸であり、建て替え後は百十一戸になります。
建て替え前の居住者のうち、建て替え後のアパートに入居を希望している世帯は、移転時の抽せん会の実施時点ですが、五十七世帯でありまして、全世帯が入居できる見込みでございます。
○尾崎委員 建て替え前の住戸が百七十戸ですから、五十九戸が減ってしまうということになります。大変な問題だと思います。都営住宅の建て替え時に住宅の戸数を大幅に減らすことはあってはならないと思います。このことは厳しく指摘をしておきたいと思います。
台東区小島一丁目工事の駐車場についてですが、建て替え前と建て替え後において、区施設、都営住宅とでそれぞれ何区画になりますか。都営住宅の駐車料金はどのように設定されるのか伺います。
○青木建設推進担当部長 駐車場の区画数ですが、建て替え前に駐車場として使用していた全三十一区画のうち、区の施設用が四区画、都営住宅の居住者や地域住民等への貸出し用が二十七区画でした。
建て替え後の駐車場は合計十五区画を予定しておりまして、区の施設用として五区画、都営住宅の居住者用として十区画を割り当てることとしています。
都営住宅の駐車料金の額は、近傍の民間駐車場の賃料水準等を考慮して指定管理者が決めることとしておりまして、小島一丁目アパートにおいても同様に定めることとなります。
○尾崎委員 ただいまのご答弁で、駐車場の区画においても、建て替え前は全てで三十一区画が、建て替え後には全てで十五区画ということですから、駐車場においても十六区画減ってしまうということになりますが、今の現状、よく分析されて決めた区画数だと思います。
都営住宅の居住者は、建て替え前の直前で、実績は一区画だということもお聞きをしていますけれども、建て替え後は十区画ということですが、もしこの十区画が契約にならなかった場合はどうするのか。先のことではありますけれども、その都度、台東区とも一緒になって検討すべきだということを要望しておきたいと思います。
最後にですが、都営住宅五M−一〇一西(世田谷区新町一丁目)工事は、住宅街の中での建て替え工事になります。資材置場になるような場所も少ないと思われます。
近隣の住民の安全・安心が優先されるべきですが、トラックなどの搬入、工事の騒音などについては十分な配慮が必要だと思いますが、どのような配慮を行うのか伺います。
○青木建設推進担当部長 本工事の施工に当たっては、周辺地域の交通安全確保のため、都は、受注者に対し、工事材料、土砂等の搬送計画や通行経路の選定など、工事車両の通行に関する事項について必要な対策を図るよう指導します。
また、騒音や振動抑制のため、低騒音、低振動型の建設機械を選定するとともに、騒音等のレベルが外部からも視認できる計測器を設置します。
さらに、工事着手前には、近隣住民に対する工事説明会を受注者と共に開催し、こうした取組を丁寧に説明いたします。近隣住民の工事に対する理解と協力を得ながら、円滑に工事を実施してまいります。
○尾崎委員 世田谷区新町一丁目六十七番一は、第一種低層住居専用地域です。そのため、都営住宅も四階建てとなります。低騒音、低振動型の建設機材を選定するということや騒音測定器を設置するということですけれども、車のスピードなども騒音には影響が出てくるものです。あらゆる努力をお願いしたいと思います。
日本共産党都議団は、都営住宅の建て替えに伴って毎回要望をしているわけですが、改めて型別供給の抜本的な見直しが必要だと要望して、質問を終わります。
○中村委員 都営住宅の整備についての契約議案について質問します。
今年の夏は大変暑い夏でした。近年、住居の整備における断熱構造化が注目されますが、これはエネルギーという視点も重要ですが、住む方の健康という点でも断熱構造にすることが重要です。とりわけ都営住宅の最上階の方からは、とにかく暑くてエアコンかけても効かない、電気代が高騰しているので困るとの苦情もありました。
都の方に聞くと、屋上の防水工事を順に行っているので、その際に断熱材を入れるとのことでした。そうであるならば、建設する際に最初から断熱化に対応すればよいと考えますが、今回の契約議案の状況を伺います。
○青木建設推進担当部長 都営住宅の建て替え工事におきましては、屋上断熱を施工しています。
使用する断熱材の厚さは、これまで住宅性能表示制度の施行等を踏まえた増強を行っておりまして、直近では平成二十年度に三十五ミリから六十ミリに変更しています。今回の契約案件につきましても、六十ミリの断熱材で設計しております。
○中村委員 平成二十年度以降は、断熱材の厚さを三十五ミリから六十ミリに変えているとのことで、今回の契約案件についても対応していただいているのはよかったと思います。
しかし、逆にいえば、先ほど例示をしましたが、私に相談された方もそうですが、平成二十年より前の建物についても順番に対応するとのことではありましたが、今建て替えるものよりも後になってしまいます。順番は分かりますが、こうした猛暑が今年だけの異常なものならよいのですが、地球温暖化により、ずっと続くようでしたら早めの対応が必要です。
特に都営住宅は、本来低所得者住宅であるのですが、実際には高齢者住宅になっています。高齢者の健康を守るためにも早期の対応を求めます。特に暑いのは最上階なので、全体の断熱構造化への対応が間に合わなくても、せめて最上階だけでも断熱窓にするなど、できる対応はあると思いますので、ぜひ検討をお願いします。
さて、建物そのものの断熱構造化も必要ですが、周辺に緑を増やすことでヒートアイランド対策をすることも重要ですし、そのことは住む方に憩いと潤いを与えます。
知事は今定例会の所信表明演説でも、東京グリーンビズで新たなまちづくりを進めるとして、コンクリートやアスファルトで覆われたまちではなく、人の暮らしや潤いを大切にしたまちづくりに取り組むと述べました。住む方だけではなく、都有地として周辺の住民にも利用されるような緑あふれる空間の整備が重要です。都営住宅の建て替えに際しては一定の集約が図られ、新たに空地も生み出されますが、一方では駐車場の附置義務があるため、高齢化に伴い、多くが空いたままのアスファルトの駐車場がつくられるなど、矛盾も感じます。同じ都の都市整備局の条例であるため、条例があるからそのとおりにつくるということではなくて、連携して見直すことも考えられます。
いずれにせよ、都営住宅の敷地全体で緑を増やせるような建物の設計や配置にすることが必要ですが、見解を伺います。
○青木建設推進担当部長 都営住宅の建て替えに当たっては、立地する地元区市等の緑化基準に基づき、敷地内の緑化を進めています。
今回の契約議案三件につきましても、住棟の配置を工夫し、駐車場など必要な施設を確保した上で、緑化基準を満たせる計画としています。
また、大規模団地などでは、住棟の集約化等により用地を創出し、地元区市町と連携しながら公園等の整備も進めています。
引き続き、建て替えに合わせて敷地の緑化を進め、都営住宅団地内のみならず、周辺地域も含む住環境の向上を目指してまいります。
○中村委員 地元区市等と連携して公園等も整備するとのことでした。
もちろん団地の中の空地の一部を公園として利用することは大切ですが、敷地の一部のみではなく、都営住宅全体があたかも公園かのように緑を増やすことが重要です。とりわけ大規模団地においては、都心部における貴重な空間であり、緑地を確保する上では、まとまった土地というのはなかなかほかにもありません。
敷地全体があたかも公園のようになるよう、一棟ごとに建て替えるのですが、ぜひ、団地全体が緑あふれる憩いの場となるよう、全体の構想をしっかり持って建て替えを進めていただきたいと思います。そのことを述べて、質問を終わります。
○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
以上で住宅政策本部関係を終わります。
○藤井委員長 請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○藤井委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、谷崎都市整備局長から発言を求められておりますので、これを許します。
○谷崎都市整備局長 当委員会所管両局を代表いたしまして、ご挨拶申し上げます。
藤井委員長をはじめ委員の皆様方には、このたびの定例会に提案いたしました議案につきまして、ご審議の上、原案のとおりご決定をいただき、誠にありがとうございました。
また、昨年の十月以来、この一年間、私どもの事務事業の推進に当たり、一方ならぬご指導を賜りましたことにつきましても、厚く御礼申し上げます。
ご審議の過程でいただきましたご意見、ご指摘等につきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいりたいと考えております。
今後とも、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げまして、大変簡単ではございますが、御礼のご挨拶とさせていただきます。誠にありがとうございました。
○藤井委員長 発言は終わりました。
この際、私からも、節目の委員会でございますので、一言御礼のご挨拶を申し上げたいと思います。
一年間、委員の皆様方におかれましては、活発なご議論、そして貴重なご提言を賜りましたことを心より御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
また、都市整備局におかれましては、また、住宅政策本部におかれましても、委員会の中で出ました各委員からのご意見、ご要望、そして問題意識、ぜひ受け止めていただきまして、今後の都市整備行政にぜひ生かしていただきたい、よりよいまちづくりに生かしていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
最後になりますが、副委員長をはじめとして委員の皆様方、そして両局長をはじめとして理事者の皆様方、そして事務局の皆様方のご協力、ご支援に心より感謝を申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。一年間、誠にありがとうございました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時四十分散会
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