都市整備委員会速記録第一号

令和四年二月十五日(火曜日)
第五委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長宮瀬 英治君
副委員長鈴木 錦治君
副委員長尾崎あや子君
理事林あきひろ君
理事平けいしょう君
理事中山 信行君
松田りゅうすけ君
古城まさお君
渋谷のぶゆき君
竹井ようこ君
本橋ひろたか君
柴崎 幹男君
山田ひろし君

欠席委員 一名

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務上野 雄一君
次長桜井 政人君
技監福田  至君
理事安部 文洋君
総務部長木村 健治君
都市づくり政策部長小野 幹雄君
都市基盤部長特命担当部長兼務谷崎 馨一君
市街地整備部長選手村担当部長兼務朝山  勉君
市街地建築部長山崎 弘人君
基地対策部長三木 暁朗君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務三宮  隆君
先端技術調整担当部長池内 光介君
まちづくり推進担当部長吉野 敏郎君
地域公共交通担当部長江端 治朗君
防災都市づくり担当部長鈴木  理君
住宅政策本部本部長榎本 雅人君
技監久保田浩二君
住宅企画部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務越  秀幸君
都営住宅経営部長青柳 一彦君
総合調整担当部長連絡調整担当部長兼務鈴木 誠司君
住宅政策担当部長武井 利行君
民間住宅施策推進担当部長飯塚 佳史君
経営改革担当部長都築 裕樹君
再編利活用推進担当部長栗谷川哲雄君
建設推進担当部長妹尾 高行君
営繕担当部長小林 秀行君

本日の会議に付した事件
住宅政策本部関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 住宅政策本部所管分
・令和四年度東京都都営住宅等事業会計予算
・令和四年度東京都都営住宅等保証金会計予算
・令和三年度東京都一般会計補正予算(第十八号)中、歳出 住宅政策本部所管分
・マンションの管理の適正化の推進に関する法律関係手数料条例
・宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例
・都営住宅三H-一一〇東(大田区東糀谷六丁目)工事請負契約
・都営住宅三H-一〇一東(荒川区荒川七丁目)工事請負契約
・都営住宅三H-一一四西(日野市平山四丁目第二)工事請負契約
・都営住宅三H-一〇五西(八王子市大谷町)工事請負契約
報告事項(説明)
・新たな東京都住宅マスタープランの策定について
・「東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画」の改定について
・「東京マンション管理・再生促進計画」の改定について
都市整備局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 都市整備局所管分
・令和四年度東京都都市開発資金会計予算
・令和四年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
・令和四年度東京都都市再開発事業会計予算
・令和三年度東京都一般会計補正予算(第十八号)中、歳出、繰越明許費 都市整備局所管分
・東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京都駐車場条例の一部を改正する条例
報告事項
・東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針(中間まとめ)(案)について(説明)
・東京における地域公共交通の基本方針(中間まとめ)について(説明)
・第二百三十七回東京都都市計画審議会付議予定案件について(説明・質疑)

○宮瀬委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、住宅政策本部及び都市整備局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は、報告事項、第二百三十七回東京都都市計画審議会付議予定案件については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項については、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより住宅政策本部関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○榎本住宅政策本部長 本日は、令和四年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております住宅政策本部関係の案件をご説明いたします。
 提出予定案件は、予算案が二件、条例案が三件、契約案が四件でございます。
 初めに、令和四年度住宅政策本部当初予算案についてご説明申し上げます。
 まず、令和四年度予算案の基本的な考え方でございますが、今年度末に策定を予定しております新たな東京都住宅マスタープランを羅針盤とし、成長と成熟が両立した未来の東京にふさわしい新しい住宅政策を積極的に展開すること、また、「未来の東京」戦略に掲げる住まいに関するプロジェクトをバージョンアップし、住宅戦略を強力に推進することなどに必要な経費を計上しております。
 それでは、お手元の資料1、令和四年度当初予算説明書の一ページをお開き願います。住宅政策本部関係、全会計の予算総括表でございます。
 令和四年度の会計別予算額について、表の上から順に申し上げます。
 まず、一般会計は三百八十八億一千七百万円でございます。
 次に、特別会計ですが、都営住宅等事業会計は一千七百六十五億八千八百万円、都営住宅等保証金会計は二十九億七千三百万円でございます。
 これら全ての会計の合計は二千百八十三億七千八百万円でございます。前年度の当初予算と比較いたしますと、四十七億四千二百万円、二・二%の増となっております。
 資料1に基づく詳細につきましては、後ほど住宅企画部長からご説明をいたします。
 私からは、資料にはございませんが、当初予算案のポイントについてご説明を申し上げます。
 初めに、主なカーボンハーフ関連施策でございます。
 省エネ、再エネ住宅の普及促進に向けた仕組みの構築や新たな補助事業の創設、都営住宅や公社住宅への太陽光発電設備設置等により、住宅での省エネ化、再エネ利用を推進してまいります。
 次に、住宅セーフティーネット機能の強化でございます。
 これまでの取組に加え、新たな補助事業により、東京ささエール住宅の登録促進や住宅確保要配慮者の居住支援を推進してまいります。
 次に、空き家対策でございます。
 区市町村等と連携した取組を引き続き着実に推進するとともに、民間事業者の取組にも直接財政支援を行うことにより、民間活力も最大限活用しながら、空き家対策に重層的に取り組んでまいります。
 次に、老朽マンション対策でございます。
 区市町村や関係団体等と連携しながら、東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例に基づく管理状況届出制度を確実に運用するとともに、届出情報により把握した管理不全の兆候のあるマンション等を支援してまいります。
 次に、新たな住宅政策に向けた施策の推進でございます。
 今年度改定する東京都住宅マスタープランに基づく施策や、応急仮設住宅対策について、必要な調査等を実施してまいります。
 次に、都営住宅を活用した居場所づくりでございます。
 「未来の東京」戦略の取組として、東京みんなでサロンなどの事業を実施してまいります。
 次に、公営住宅建設事業等でございます。
 都営住宅の建て替えを計画的に推進するとともに、創出用地の活用を通じて地域のまちづくりに寄与してまいります。
 最後に、都営住宅耐震改修事業でございます。
 耐震改修への課題となる併存店舗との合意形成を図り、着実に耐震化を推進してまいります。
 次に、令和三年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、令和三年度補正予算説明書の一ページをお開きください。令和三年度住宅政策本部補正予算総括表でございます。
 この補正予算案は、現時点で執行しないことが明らかな事項について不用額を精査いたしまして、必要な予算上の対応を行うものでございます。
 表の中央、縦の列にございます補正予算額欄をご覧ください。
 令和三年度補正予算額は、一般会計においてマイナス八億七千四百万円でございます。
 次に、条例案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をご覧ください。
 まず、マンションの管理の適正化の推進に関する法律関係手数料条例案でございます。
 マンションの管理の適正化の推進に関する法律の改正に伴い、マンションの管理に関する計画の認定の申請等に関する手数料に係る規定を設けるものでございます。
 次に、宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
 本条例に規定する宅地建物取引士資格試験手数料の額を改定するものでございます。
 次に、東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
 デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律の施行による宅地建物取引業法の改正を踏まえ、書面の交付に代わる電磁的方法による提供に係る規定を設けるものでございます。
 最後に、契約案についてご説明を申し上げます。
 お手元の資料4、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定工事請負契約議案の概要についてをご覧ください。
 大田区東糀谷六丁目などにおける都営住宅の工事請負契約議案が四件でございます。
 私からの説明は以上でございます。
 引き続き、詳細な内容につきまして、住宅企画部長からご説明いたします。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○越住宅企画部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 それでは、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 まず、令和四年度当初予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、令和四年度当初予算説明書をご覧ください。
 本部長から先ほど総括的にご説明いたしましたので、私からは、一般会計から順に主な事業の概要を中心にご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。住宅政策本部一般会計総括表でございます。
 歳出の四年度予算額の合計は、一番上の段、都市整備費の欄でございまして、三百八十八億一千七百万円、三年度予算額と比較した増減率はプラス七・六%でございます。
 次に、歳入の四年度予算額は、一番下から二段目、計の欄でございまして、百九十二億四千二百万余円で、増減率はマイナス二六・四%でございます。
 続いて、主要な事業につきましてご説明申し上げます。
 七ページをお開き願います。表の左上、枠の外には予算科目の項を記載しておりまして、第五項、住宅政策費でございます。
 第一目、管理費は、四年度の事業費と職員費とを合わせて三百二十二億九千九百万余円を計上してございます。
 表の左側、中ほどに特定財源及び差引一般財源がございますが、以下、各事業とも同様の形で記載させていただいております。
 表の右側、概要欄に事業の詳細を記載してございます。
 (4)の住宅政策に関する企画及び連絡調整のうち、アの東京都住宅マスタープランに基づく新たな施策展開に向けた調査等は、今年度末に策定する東京都住宅マスタープランに基づく新たな施策の具体化に向けた調査、分析などを実施するものでございます。
 新たな日常に対応した住宅に関する懇談会は、住宅や住まい方に関する民間の先進事例や新技術等を懇談会で幅広く議論し、都民へ情報発信するとともに、都の施策への反映を行うものでございます。
 八ページをお開き願います。
 (6)、東京都住宅供給公社負担金等のうち、イの公社住宅における太陽光発電設備設置では、新たに既存の公社住宅の屋上に太陽光発電設備を設置し、得られた情報の発信などにより、民間の集合住宅における設置に向けた環境を醸成してまいります。
 一〇ページをお開き願います。第三目、民間住宅政策費は、事業費四十三億六千六百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、空き家施策推進事業のうち、アの空き家利活用等区市町村支援事業等では、区市町村による計画的な空き家対策の実施を促進するため、計画策定等の経費の一部について引き続き補助を行ってまいります。
 また、対策が進んでいない区市町村も含め、地域特性に応じた対策がより一層計画的、スピーディーにできるよう、重点的に取り組むべき空き家対策の考え方を示し、働きかけを強化してまいります。
 さらに、税務部局と連携し、空き家所有者への働きかけを行ってまいります。
 概要欄の(2)、安心居住推進事業のうち、イの住宅設備改善費補助は、高齢者等に高いニーズがあるバリアフリー改修や、入居者の安全等に資する設備の導入などに対し、補助を実施するものでございます。
 概要欄の(3)、民間住宅支援事業のうち、カの既存住宅省エネ改修促進事業は、既存住宅の省エネ化を促進するため、国の事業を活用した補助制度を構築し、省エネ診断、改修等に対し補助を行う区市町村を支援するものでございます。
 省エネ・再エネ住宅推進プラットフォームは、住宅関係団体等との連携による省エネ、再エネ住宅の普及促進に向けた仕組みを構築し、都民の機運醸成などを図ってまいります。
 右側、一一ページをご覧ください。第四目、マンション政策費は、事業費七億六千二百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)のうち、アの適正管理啓発隊業務委託は、行政職員やマンション管理士等が管理不全の兆候があるマンション等を訪問し、管理の適正化に向けた普及啓発を図るものでございます。
 アドバイザー派遣費用助成では、マンション管理状況届出制度に基づき届出を行ったマンション等に対し専門のアドバイザーを無料で派遣し、管理適正化への助言を実施いたします。
 第三者管理者方式導入等に係る管理適正化支援では、区分所有者による自主的な管理が困難なマンションにおいて、第三者管理者方式を選択肢の一つとして活用できるよう、支援の在り方を検討してまいります。
 一二ページをお開き願います。第五目、宅地建物取引業等指導費は、事業費三億六千四百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)の宅建士登録申請等手続の電子化分析及び要件定義書作成委託等は、宅地建物取引業法等に基づく申請、届出等の手続のオンライン化に向けた分析等を実施するものでございます。
 一七ページをお開き願います。繰越明許費でございます。
 住宅建設事業等、合計十二億二千六百万円を見込んでおります。
 続きまして、二一ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
 区市町村住宅建設工事費補助等、合計八億五千三百万余円を見込んでおります。
 以上が一般会計のご説明でございます。
 引き続き、特別会計についてご説明申し上げます。
 二五ページをお開き願います。都営住宅等事業会計総括表でございます。
 歳出については、表の一番上、都営住宅等事業費の欄をご覧ください。
 四年度予算額は一千七百六十五億八千八百万円で、増減率はプラス一・〇%となっております。
 歳入については、表の一番下、計の欄に記載のとおり、歳出と同額となっております。
 二八ページをお開き願います。第一項、都営住宅等事業費の第二目、住宅管理費は、事業費五百六十一億一千五百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、都営住宅等の管理運営では、四年度における都営住宅等の管理予定戸数二十五万六千六百五十四戸に係る管理運営経費を計上してございます。
 アの都営住宅募集のオンライン化では、申込みや抽せん結果の通知などをオンラインでも可能となる募集を拡大し、引き続き都民サービスの向上などに努めてまいります。
 都営住宅用地を活用した緑化・居場所づくりでは、菜園や花壇等の整備、管理を通じて、地域コミュニティの活性化に資する取組を推進してまいります。
 (2)、東京都住宅供給公社業務委託のうち、ウの環境整備では、共用部などにおける照明器具のLED化やブロック塀等の安全対策などに取り組んでまいります。
 (3)、都営住宅指定管理者委託のうち、イの東京みんなでサロンでは、都営住宅の集会場等を活用した交流活動の場について、来年度から設置規模を拡大し、本格実施してまいります。
 右側、二九ページをご覧ください。第三目、住宅建設費は、事業費七百四十六億八千二百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、公営住宅建設事業等において、三千八百戸の都営住宅の建て替えに取り組んでまいります。
 (2)、都営住宅耐震改修事業では、都営住宅耐震化整備プログラムに基づき、着実に都営住宅の耐震化を進めてまいります。
 ページが少々飛びますが、三五ページをお開き願います。繰越明許費でございます。
 住宅建設事業について百八十五億八千八百万円を見込んでおります。
 三九ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
 公営住宅建設工事等、計四項目について合計四百八十三億七千八百万余円を見込んでおります。
 四三ページをお開き願います。都営住宅等保証金会計総括表でございます。
 この会計は、都営住宅等の入居者からお預かりする保証金の経理を行っているものでございます。
 四年度の歳出の計は二十九億七千三百万円でございます。歳入の計は百八億二千九百万円を計上してございます。
 令和四年度当初予算案の説明は以上でございます。
 続きまして、令和三年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、令和三年度補正予算説明書の二ページをお開き願います。一般会計の令和三年度住宅政策本部補正予算総括表でございます。
 補正予算額を表の中央、縦の列で示してございます。
 1、歳入予算の合計欄をご覧ください。歳入の合計はマイナス六百万余円でございます。
 また、2、歳出予算の一番上の段になりますが、歳出の合計はマイナス八億七千四百万円でございます。
 続いて、事業の内容についてご説明申し上げます。
 七ページをお開き願います。第五項、住宅政策費の補正予算額はマイナス八億七千四百万円でございます。
 内容は、概要欄に、このページから八ページにかけて記載しておりますとおり、都営住宅等事業会計繰出金及び安心居住推進事業の執行状況を踏まえて減額をするものでございます。
 令和三年度補正予算案の説明は以上でございます。
 次に、条例案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をご覧ください。
 三ページをお開き願います。マンションの管理の適正化の推進に関する法律関係手数料条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、提案理由でございますが、マンションの管理の適正化の推進に関する法律の改正により、都は、町村部に適用するマンション管理適正化推進計画を作成する予定でございます。この計画の作成に伴い、町村の区域に所在するマンションについて、管理組合の管理者等からの申請に基づき、都が、総会の定期的な開催など一定の基準を満たす管理計画を審査し、認定できることとなっております。このため、管理計画の認定審査に係る手数料の規定を新たに設けるものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、管理計画の認定、更新及び変更の審査に当たり必要となる手数料を定めるものでございます。
 四ページから一二ページには、条例案文等を記載してございます。
 次に、一五ページをお開き願います。宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、改正の理由でございますが、地方公共団体の手数料の標準に関する政令が改正され、宅地建物取引士資格試験の実施手数料の額の標準について引上げが行われることに伴い、宅地建物取引業法等関係手数料条例に規定する当該資格試験手数料の額を改定するものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、本条例に規定する宅地建物取引士資格試験手数料の額を七千円から八千二百円に引き上げるものでございます。
 一六ページには条例案文等を、一七ページから一八ページには新旧対照表を記載してございます。
 二一ページをお開き願います。東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、改正の理由でございますが、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律の施行による宅地建物取引業法の改正を踏まえ、書面の交付に代わる電磁的方法による提供に係る規定を設けるものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、宅地建物取引業者が、住宅を借りようとする者の承諾を得て、本条例に定める書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができ、この場合において、宅地建物取引業者は、書面を交付したものとみなす規定を設けるものでございます。
 二二ページから二三ページには条例案文等を、二四ページに新旧対照表を記載してございます。
 最後に、契約案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料4、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定工事請負契約議案の概要についてをご覧ください。
 一ページから二ページには、件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法、工事概要、提案理由をそれぞれ記載してございます。
 三ページをお開き願います。都営住宅三H-一一〇東(大田区東糀谷六丁目)工事の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の総戸数は百五十六戸、構造等は鉄筋コンクリート造、地上十三階建てが一棟でございます。
 契約の相手方は東亜・河端建設共同企業体、契約金額は十六億七千三百十万円、工期は令和六年七月十八日までとなっております。
 四ページに案内図と配置図を、五ページに平面図と断面図を添付してございます。
 六ページをお開き願います。都営住宅三H-一〇一東(荒川区荒川七丁目)工事の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の総戸数は百五十三戸、構造等は鉄筋コンクリート造、地上九階建てが一棟でございます。
 契約の相手方は株式会社東工務店、契約金額は十五億九千八十五万八千三百九十円、工期は令和六年十月一日までとなっております。
 七ページに案内図と配置図を、八ページに平面図と断面図を添付してございます。
 九ページをお開き願います。都営住宅三H-一一四西(日野市平山四丁目第二)工事の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の総戸数は百七十戸、構造等は鉄筋コンクリート造、地上十階建てが一棟でございます。
 契約の相手方は関東・テッケン建設共同企業体、契約金額は十六億一千四百八十万円、工期は令和六年四月五日までとなっております。
 一〇ページに案内図と配置図を、一一ページに平面図と断面図を添付してございます。
 一二ページをお開き願います。都営住宅三H-一〇五西(八王子市大谷町)工事の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の総戸数は百四十四戸、構造等は鉄筋コンクリート造、地上八階建てが一棟でございます。
 契約の相手方は三軌建設株式会社、契約金額は十三億八千五十万円、工期は令和六年五月二十二日までとなっております。
 一三ページに案内図と配置図を、一四ページに平面図と断面図を添付してございます。
 以上で令和四年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○宮瀬委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○尾崎委員 六点の資料をお願いしたいと思います。
 一つは、都営住宅、公社住宅の十年間の建設実績。
 二つ目に、都営住宅における居室内単身死亡者数、過去十年間。
 三つ目が、都営住宅の共用部等におけるLED設置状況、過去五年間。
 四つ目が、都営住宅の新規建設の住棟、既存住棟への太陽光パネル設置の実績推移について。
 五番目が、区市町村住宅供給助成費の予算と実績の推移、過去五年間。
 最後に、マンションに対する耐震診断及び耐震改修の助成実績について、過去五年間。お願いいたします。

○宮瀬委員長 ほかにございますでしょうか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○宮瀬委員長 ただいま尾崎副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○宮瀬委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○宮瀬委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○武井住宅政策担当部長 私からは、報告事項の一番目の新たな東京都住宅マスタープランの策定について及び二番目の東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画の改定についてご説明させていただきます。
 まず、新たな東京都住宅マスタープランの策定についてご説明申し上げます。
 お手元の資料6が新たな東京都住宅マスタープラン案の本編、資料7が別冊でございますけれども、資料5といたしまして概要をおつけしておりますので、こちらでご説明させていただきます。
 資料5をご覧ください。
 まず、1の東京都住宅マスタープランの性格・位置付けでございますけれども、住宅マスタープランは、東京都住宅基本条例に基づき策定する住宅政策の基本計画でございます。
 また、住生活基本法に基づく都道府県計画としての性格もございます。
 2をご覧ください。
 新たなマスタープランの策定に向け、令和二年七月に住宅政策審議会に諮問を行い、昨年十一月に答申をいただきました。その後、この答申などを踏まえて策定したマスタープランの素案を審議会で調査審議いただき、本年一月二十七日から、マスタープランの案についてパブリックコメント及び区市町村等への意見照会を実施しております。
 3をご覧ください。
 計画期間は、令和十二年度までの十年間でございます。居住の場としての東京の魅力の向上などを基本的な方針としております。新たなマスタープランに定める住宅政策の十の目標と具体的な施策展開については、後ほど別紙1にてご説明いたします。
 4をご覧ください。
 今後、パブリックコメント等でお寄せいただいた意見なども踏まえ、年度内に新たなマスタープランを策定する予定でございます。
 別紙1をお開き願います。住宅マスタープラン案における目指す十の目標と二〇三〇年度に向けた主要な施策展開をまとめております。
 左側に目標1から5、右側に目標6から10を記載しております。それぞれの目標に関する政策指標や施策について、都営住宅、公社住宅に関するものを緑色の四角で、民間住宅に関するものを茶色の四角で記載しております。
 まず、目標1、新たな日常に対応した住まい方の実現では、都営住宅の募集に係る手続を一〇〇%オンライン化対応することや、公社住宅において新たな日常に対応した環境整備などを進めることとしております。
 目標2、脱炭素社会の実現に向けた住宅市街地のゼロエミッション化では、都営住宅、公社住宅の太陽光発電量の引上げや、都内におけるエネルギー消費量を五〇%削減することなどに向け、取り組んでまいります。
 なお、これらの指標については、現在、環境審議会において議論が進められているため、環境基本計画の改定に合わせた見直しを予定しております。
 目標3、住宅確保に配慮を要する都民の居住の安定では、二〇三〇年度までに十七万一千戸の公営住宅を供給してまいります。また、区市レベルで居住支援体制が構築されるよう、居住支援協議会を設立している区市町村の人口カバー率を九五%以上にするとともに、東京ささエール住宅の専用住宅三千五百戸の供給に取り組んでまいります。
 目標4、住まいにおける子育て環境の向上では、東京都子育て支援住宅認定制度による認定住宅を一万戸とすることを目指し、制度の見直しを行うとともに供給を促進してまいります。
 次に、目標5、高齢者の居住の安定では、都営住宅の集会所等を活用し、地域の交流の場となる東京みんなでサロンを百か所で実施することなどに取り組んでまいります。
 右側をご覧ください。
 目標6、災害時における安全な居住の持続では、二〇二五年度までに住宅全体について耐震性が不十分な住宅をおおむね解消することとし、都営住宅で率先して耐震化率一〇〇%を目指して取り組んでまいります。
 目標7、空き家対策の推進による地域の活性化では、その他空き家の割合をこれ以上増やさないことなどを目指し、都において具体的な取組の実施方針を定めることなどにより、区市町村と連携して空き家対策を促進してまいります。
 目標8、良質な住宅を安心して選択できる市場環境の実現では、認定長期優良住宅ストックを十七万戸へと増やすことを目指し、制度の周知と活用を促進してまいります。
 次に、目標9、安全で良質なマンションストックの形成については、三十年以上の長期修繕計画に基づき修繕積立金を積み立てる管理組合の割合を八〇%以上にすることや、対象マンションの全てが都の条例に基づき管理状況を届け出ることなどにより、マンションの適正な管理と老朽マンションの再生を促進してまいります。
 最後に、目標10、都市づくりと一体となった団地の再生について、創出用地における民間活用事業を十か所で実施することなどにより、都営住宅の建て替えをてこにしたまちの再生を計画的に推進してまいります。
 新たな東京都住宅マスタープランの策定についての説明は以上でございます。
 続きまして、東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画の改定についてご説明申し上げます。
 お手元の資料9が東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画改定案の本編でございますが、資料8といたしまして概要をおつけしておりますので、こちらでご説明させていただきます。
 資料8をご覧ください。
 1をご覧ください。
 供給促進計画は、高齢者や子育て世帯等の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度を着実に普及させていくため、登録目標戸数や登録基準等を定める計画でございます。
 平成三十年三月に策定しました現行計画について、新たな住宅マスタープランの策定を踏まえ、整合を図りつつ、目標、施策等の見直しを実施するものでございます。
 2をご覧ください。
 この計画は、住宅セーフティーネット法第五条に基づく都道府県計画でございます。東京都住宅マスタープラン、東京都高齢者保健福祉計画、高齢者の居住安定確保プランと調和を図りつつ定めております。
 計画期間は、令和十二年度までの十年間でございます。
 3をご覧ください。
 主な内容でございますが、まず、要配慮者の賃貸住宅への入居をさらに円滑にしていくため、公営住宅と東京ささエール住宅の供給目標を設定しております。
 公営住宅については、空き家募集、建て替え等を合わせた供給戸数を十七万一千戸といたします。また、東京ささエール住宅については、専用住宅の供給戸数を三千五百戸といたします。
 こうした目標の達成などに向け、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進のために必要な施策について、住宅マスタープランに合わせて見直しを行うものでございます。
 また、共同住宅や戸建て住宅など様々な民間賃貸住宅が登録されるよう、登録住宅の面積基準について現行計画で緩和しておりますが、今回の改定でもこれを維持してまいります。
 4をご覧ください。
 現在、本計画改定案について、パブリックコメント及び区市町村等への意見照会を行っておりますが、お寄せいただいた意見等も踏まえ、年度内に計画を改定する予定でございます。
 東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画の改定についての説明は以上でございます。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 私からは、報告事項の三番目の東京マンション管理・再生促進計画の改定についてご説明させていただきます。
 お手元の資料11が東京マンション管理・再生促進計画改定案の本編でございますが、資料10として概要をおつけしておりますので、こちらでご説明させていただきます。
 資料10をご覧ください。
 まず、1のこれまでの取組でございますが、本計画は、東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例に基づき、マンションの基本的施策を具体化し、総合的かつ計画的に推進するため、令和二年三月に策定したものでございます。
 2をご覧ください。
 令和二年四月から開始した管理状況届出制度により個々のマンションの状況の把握が進んだことや、マンション関係法の改正などを踏まえ、新たな住宅マスタープランとの整合を図り、このたび改定を行うものでございます。
 3をご覧ください。
 改定計画の構成ですが、マンションの適正な管理の促進と老朽マンション等の再生の促進を引き続き施策の二つの柱とし、これまでの六つの目標に加え、マンションの環境性能の向上を新たに目標7として追加いたします。
 4をご覧ください。
 施策の柱や目標を踏まえた改定による新たな取組の方向性でございますが、管理状況届出制度により把握した各マンションの課題に応じた管理の適正化を促進するよう、長期修繕計画の作成などアドバイザーによる支援のメニューを拡充し、きめ細かな支援を充実させてまいります。
 区分所有者の高齢化等により役員の成り手が不足するなど、自主的な管理が困難なマンションでは、外部の専門家を管理者として活用する第三者管理者方式の導入を検討する管理組合への支援に向けて、環境整備を行います。
 管理の適正なマンションが評価されるよう、一定の基準を満たすマンションの管理計画を認定する管理計画認定制度の普及に向け、区市を技術的に支援するとともに、町村部における認定事務を本年四月から都が開始いたします。
 老朽マンションの円滑な再生に向け、法改正により創設された敷地分割制度の活用を支援することにより、団地の住棟ごとの建て替えや改修など、多様なニーズに対応した団地型マンションの再生を促進いたします。
 マンションの環境性能を向上するよう、専門家と連携した既存マンションの省エネ診断の推進、省エネ改修や太陽光発電設備設置等の技術的な課題に対するアドバイザーの派遣、改修工事等への補助制度の活用促進などにより管理組合の取組を支援してまいります。
 なお、計画期間は、住宅マスタープランの計画期間と合わせまして、令和三年度から令和十二年度までの十年間でございます。
 5をご覧ください。
 現在、改定案についてパブリックコメント及び区市町村への意見照会を行っており、お寄せいただいた意見等を踏まえ、年度内に改定する予定でございます。
 東京マンション管理・再生促進計画の改定についての説明は以上でございます。

○宮瀬委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。--なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で住宅政策本部関係を終わります。

○宮瀬委員長 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員の交代がありましたので、東京都技監から紹介があります。

○上野東京都技監 去る一月一日付で異動のございました当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 先端技術調整担当部長の池内光介でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○宮瀬委員長 紹介は終わりました。

○宮瀬委員長 次に、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○上野東京都技監 本日は、令和四年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております都市整備局関係の案件をご説明いたします。
 提出予定案件は、予算案が二件、条例案が二件でございます。
 初めに、令和四年度都市整備局当初予算案についてでございます。
 お手元に配布しておりますA4横、両面刷りの資料1参考資料、令和四年度都市整備局当初予算案の概要によりましてご説明させていただきます。
 まず、当初予算案の基本的な考え方でございますが、サステーナブルリカバリーな都市づくりを推進し、災害に強い都市東京、成長を続け世界から選ばれる都市東京、快適で人中心の都市東京の実現を目指す、こうした考え方の下、令和四年度の予算を計上しております。
 次に、2、総括表でございます。
 会計別予算額につきまして、まず、一般会計は八百七十三億八千百万円でございます。
 次に、特別会計は八十九億一千四百万円で、このうち都市開発資金会計は七十五億一千三百万円、臨海都市基盤整備事業会計は十四億百万円でございます。
 また、公営企業会計の都市再開発事業会計は七十億八千八百万円でございまして、これらの全会計の合計は一千三十三億八千三百万円でございます。
 前年度の当初予算と比較いたしまして、百八億七千四百万円、一一・八%の増となっております。
 続いて、裏面、二ページをご覧ください。各施策における主な事業につきましてご説明いたします。
 まず、1、都市の確実な安全と安心の確保でございます。こちらは、木密地域の整備や建築物の耐震化の促進、豪雨対策の推進など、災害に強い都市づくりを推進するものでございます。
 主な事業といたしましては、耐震改修促進事業や不燃化特区制度、災害に強い首都東京の形成に向けた取組や無電柱化の推進のほか、新たな取組といたしまして、民間建築物吹きつけアスベスト等飛散防止対策などがございます。
 次に、左下の2、人・モノの交流ネットワークの機能強化でございます。こちらは、道路や鉄道、空港等のインフラ整備など、都市交通施策に取り組むとともに、交通結節機能の強化などを推進するものでございます。
 主な事業といたしましては、都市計画道路や鉄道ネットワークに関する調査、整備促進などのほか、地域公共交通の充実強化などがございます。
 続いて、右上の3、国際競争力の強化等に資する都市の再生でございます。こちらは、都市再生の様々な仕組みの活用や民間の力の最大限の誘導などにより、都市機能の更新と質の高いまちづくりを推進するものでございます。
 主な事業といたしましては、品川駅周辺や大・丸・有、築地、新宿駅周辺のまちづくり、新たな取組としてのたまモノ子育て応援事業のほか、鉄道駅のバリアフリー化や都市の3Dデジタルマップ化に向けた調査などがございます。
 最後に、4、快適な都市環境の形成でございます。こちらは、豊かな緑の保全、創出、美しい都市景観の誘導、形成、エネルギーの有効利用など、美しく風格のある都市の実現や低炭素都市の創出に向けた取組を推進するものでございます。
 主な事業といたしましては、生産緑地公園補助制度や、換地手法を活用した公園用地確保に関する調査、人々が憩う外濠の水辺再生事業のほか、新たな取組といたしまして、建築物の省エネルギー対策の推進に係る調査などがございます。
 次に、令和三年度都市整備局補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、令和三年度補正予算説明書の一ページをお開き願います。令和三年度都市整備局補正予算総括表でございます。
 表の中央、縦の列にございます補正予算額の欄をご覧ください。
 令和三年度補正予算額は、一般会計においてマイナス百六十二億四千八百万余円でございます。
 この補正予算案は、現時点で執行しないことが明らかな事項につきまして不用額を精査するなどいたしまして、必要な予算上の対応を行うものでございます。
 次に、条例案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をご覧ください。
 まず、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
 住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律の施行による長期優良住宅の普及の促進に関する法律の改正等に伴い、住宅の容積率に関する特例の許可の申請に関する手数料に係る規定を設けるほか、規定を整備するものでございます。
 次に、東京都駐車場条例の一部を改正する条例案でございます。
 地域の特性に応じた駐車場整備のさらなる促進を図るため、鉄道駅等の周辺の区域における駐車施設の附置義務の例外に関する規定を新たに設けるほか、所要の改正を行うものでございます。
 私からの説明は以上でございます。
 引き続き、詳細な内容につきまして、総務部長からご説明いたします。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○木村総務部長 まず、令和四年度都市整備局当初予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、令和四年度当初予算説明書をご覧ください。
 先ほど都技監から総括的にご説明いたしましたので、私からは、主な事業の概要について一般会計から順にご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、五ページをお開き願います。都市整備局一般会計総括表でございます。
 歳出の令和四年度予算額の合計は、一番上の段、都市整備費の欄でございまして、八百七十三億八千百万円、令和三年度予算と比較した増減率は四・〇%でございます。
 次に、歳入の令和四年度予算額は、一番下から二段目、計の欄でございまして、七百四十九億七千二百万余円で、増減率は八・二%でございます。
 続いて、主要事業につきましてご説明申し上げます。
 ページをおめくりいただき、七ページをお開き願います。表の左上、枠の外には予算科目の項を記載しておりまして、第一項、都市整備管理費でございます。
 表の上から二段目、第一目、管理費は、令和四年度の事業費及び職員費として二十五億八千五百万余円を計上し、前年度比較一億一千三百万余円の増となってございます。
 表の左側、中ほどに特定財源及び差引一般財源がございますが、以下、各事業とも同様の形で記載させていただいております。
 表の右側、概要欄に事業の詳細を記載してございます。
 (3)のDX推進による業務の一層の効率化に向けた調査等は新規事業でございまして、工事書類などをインターネット上で共有し、ペーパーレス化等を可能とするシステムの構築など、都民サービスの向上等を図るための取組を展開するものでございます。
 ページをおめくりいただき、八ページをお開き願います。第二目、企画調査費は、三十億一千九百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)の総合計画に関する調査のうち、イの築地地区まちづくり調査は、来年度の事業者募集に向けて、募集要項の策定に関する調査等を行うものでございます。
 (6)の多摩の拠点づくりの取組の促進は、多摩地域におけるイノベーション創出拠点の整備に向けて、新たな拠点整備計画の策定に関する調査等を行うものでございます。
 次の(7)、先端技術を活用したまちづくり調査は、来年度は、都市再生緊急整備地域を対象に都市の3Dデジタルマップの整備を行うとともに、西新宿におきまして人流データ等の活用方策の調査などを行うものでございます。
 右側、九ページをご覧ください。
 (8)の生産緑地公園補助制度は、都市計画公園、緑地区域内の生産緑地を買い取る区市を支援するものでございます。
 また、(9)の緑あふれる公園緑地等整備事業補助制度は、都市計画公園、緑地区域外の公園緑地等を買い取る区市町を支援するものでございます。
 ページをおめくりいただき、一〇ページをお開き願います。第三目、水資源対策費は、事業費一億千八百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、人々が憩う外濠の水辺再生事業は、外堀への導水に向けて必要となる施設の基本設計など、水質改善に関する取組を展開するものでございます。
 ページをおめくりいただき、一三ページをお開き願います。第二項、都市基盤整備費の第二目、都市基盤調査費は、事業費十七億四千九百万余円を計上してございます。
 概要欄の(3)の施設計画に関する調査のうち、イの東京の都市計画道路網に関する調査等は、個別路線に関する調査や都市計画変更手続等を行うものでございます。
 また、オの広域交通ネットワーク形成等に関する調査は、国答申に位置づけられた各路線について調査等を行うものでございます。
 その次のカは新規事業でございまして、東京地下鉄株式会社の株式売却準備に向けて、アドバイザリー業務委託を行うものでございます。
 次に、キのたまモノ子育て応援事業も新規事業でございまして、多摩都市モノレールにおいて、小児特別運賃を適用する取組やアンケート調査などを行うものでございます。
 また、クの鉄道の快適な利用に向けた取組に関する調査は、時差ビズを推進するとともに、時間差料金制など最新の技術動向等を踏まえた対策に関する調査を行うものでございます。
 次のケの東京都におけるホームドア整備等に関する調査は新規事業でございまして、ホームドアの整備における課題の解決に向けて、技術的方策に関する調査等を行うものでございます。
 ページをおめくりいただき、一四ページをお開き願います。
 サの都心と臨海副都心とを結ぶBRT整備事業は、停留施設の整備等を行うものでございます。
 次のシの舟運活性化に関する調査は、通勤を目的とする新規航路の開拓に向けた取組など舟運の定着に向けた調査等を行うものでございます。
 また、一番下のヒの面的なバリアフリー化の計画策定促進に関する調査は新規事業でございまして、区市町村による計画策定を促進するための支援策に関する調査等を行うものでございます。
 右側、一五ページをご覧ください。第三目、都市基盤施設等助成費は、事業費百五十二億八百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、都市高速鉄道建設助成等のうち、ウの東京地下鉄株式会社補助金(新線建設)は新規事業でございまして、東京八号線及び品川地下鉄の事業化に向け、環境調査等を実施する東京地下鉄株式会社に対して補助を行うものでございます。
 また、(2)、鉄道駅総合バリアフリー推進事業は、鉄道事業者が行う駅へのホームドアやエレベーターの整備等に補助を行うものでございます。
 ページをおめくりいただき、一六ページをお開き願います。
 (9)の地域公共交通の充実・強化では、来年度、補助対象を拡大いたしまして、地域ニーズに応じた輸送手段の導入など区市町村の主体的な取組を支援してまいります。
 右側、一七ページをご覧ください。第三項、市街地整備費の第一目、管理費は、事業費及び職員費として四十三億五千九百万余円を計上してございます。
 概要欄の(4)、市街地整備事業に関する調査のうち、アの災害に強い首都「東京」の形成に向けた取組では、高台まちづくりの推進に向けて、新規地区でケーススタディーを行うとともに、先行地区において建物群による計画策定を行う区に対し新たに補助を実施するなど取組を進めてまいります。
 また、ウの宅地開発無電柱化推進事業では、補助上限額の引上げや規模の拡充を行いまして、宅地開発における無電柱化の取組を一層推進してまいります。
 続いて、オの換地手法を活用した公園用地確保に関する調査は、都市計画公園、緑地の整備促進に向け、換地手法を活用し、周辺のまちづくりと一体で進める整備手法に関する調査等を行うものでございます。
 ページをおめくりいただき、一八ページをお開き願います。第二目、都市防災施設整備事業費は、事業費五十八億千八百万余円を計上してございます。
 概要欄の(4)の防災密集地域再生促進事業は、木造住宅密集地域において住宅の建て替えや共同化等により、不燃化を促進する事業でございます。
 このうち、カの木密地域私道等無電柱化推進事業は新規事業でございまして、重点整備地域内の私道等を対象とした新たな支援制度の構築に向けた調査等を行うとともに、無電柱化に取り組む区を支援するものでございます。
 また、クの農地の保全等と併せた防災性向上まちづくり支援事業も新規事業でございまして、農地の無秩序な宅地化に伴うまちの防災性低下を防ぐため、地区を選定し、地区計画の策定等に取り組む区市を支援するものでございます。
 二二ページをお開き願います。第六目、都市改造費は、事業費三百四十三億九百万余円を計上してございます。
 概要欄の(3)の沿道一体整備及び(4)の地域と連携した延焼遮断帯形成事業は、延焼遮断帯や都市計画道路の整備と併せて、沿道まちづくりの促進を図るものでございます。
 (5)の有楽町駅周辺まちづくり調査は、旧都庁舎跡地を活用したMICE機能の充実や回遊性の高いまちづくりに関する調査等を行うものでございます。
 次の(6)の新宿駅直近地区整備事業は、令和十七年度の概成を目指し、来年度は駅前広場やデッキの設計等を行うものでございます。
 右側、二三ページをご覧ください。第七目、ニュータウン事業費は、事業費十四億千九百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、多摩ニュータウンの再生等のうち、多摩ニュータウンの再生は、空き店舗や空き住戸の活用等を支援するものでございます。
 ページをおめくりいただき、二五ページをお開き願います。第四項、建築行政費でございます。第二目、建築指導費は、事業費六十四億七百万余円を計上してございます。
 概要欄の(1)、建築指導事務のうち、ウの民間建築物吹付けアスベスト等飛散防止対策は新規事業でございまして、吹きつけアスベストの除去等への助成を行う区市町村を支援するものでございます。
 また、カの東京都駐車場条例に係る地域ルール活用促進事業も新規事業でございまして、地区を選定し、地域ルールの策定に取り組む区市を支援するものでございます。
 同様に、クの建築物の省エネルギー対策の推進に係る調査も新規事業でございまして、関係局と連携しながら、都内建築物の省エネルギー化促進策に関する調査等を行うものでございます。
 ページをおめくりいただき、二六ページをお開きください。
 (3)の耐震改修促進事業は、建築物の耐震化を促進するための支援を行うものでございます。
 このうち、アの緊急輸送道路沿道建築物耐震化促進事業では、一般沿道について、区市町村が現行の助成率に上乗せして助成を行う場合、上乗せ部分についても都が新たに補助を行うなど、取組を一層進めてまいります。
 恐れ入ります、ページが少し飛びますが、三一ページをお開き願います。繰越明許費でございます。
 事業の性質上、年度内に支出が終わらない見込みのものにつきまして、あらかじめ繰越明許費として予算に定めておくものでございます。地下高速鉄道建設助成など、合計三十九億七千六百万円を見込んでおります。
 続きまして、三五ページをお開き願います。債務負担行為について記載してございます。
 債務負担行為は、複数年にわたる工事費等について、翌年度以降の債務の限度額を、期間を限ってあらかじめ決定しておくものでございます。補助第三一五号線整備工事など、計八項目について計上しております。
 以上が一般会計のご説明でございまして、引き続き、特別会計についてご説明申し上げます。
 三九ページをお開き願います。都市開発資金会計総括表でございます。
 この会計は、都市施設の整備に要する用地の先行取得に係る経費の経理を行うものでございます。
 令和四年度の歳出、歳入とも七十五億千三百万円を計上してございます。増減率は六三四・四%でございますが、これは、過年度に行った用地の先行取得費相当額の一般会計への繰出金が増加するためでございます。
 恐れ入ります、少しページが飛びますが、四七ページをお開き願います。臨海都市基盤整備事業会計総括表でございます。
 この会計は、臨海部の晴海、豊洲、有明北の三地区における広域的な都市基盤整備に係る経費の経理を行うものでございます。
 令和四年度の歳出は十四億百万円、増減率はマイナス一六・四%でございます。
 また、歳入の計は三十二億九千百万余円、増減率は〇・九%でございます。
 恐れ入りますが、少し飛びますが、五三ページは繰越明許費について記載してございます。
 また、五七ページは債務負担行為について記載してございます。
 以上で特別会計の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、公営企業会計の都市再開発事業会計についてご説明申し上げます。
 恐れ入ります、ページが少し飛びますが、六一ページをお開き願います。都市再開発事業会計総括表でございます。
 まず、収益的収支でございますが、令和四年度の支出の合計は一千万円で、前年度と比較して五百万円の減、増減率はマイナス三三・三%でございます。
 同じページの下段、資本的収支でございますが、一番下の段の支出は七十億七千八百万円で、前年度と比較して十二億八千七百万円の増、増減率は二二・二%でございます。
 恐れ入りますが、六六ページをお開き願います。泉岳寺駅地区における都市再開発事業費四十二億八千万円を計上してございます。
 羽田空港へのアクセスなど広域的な結節機能を担う泉岳寺駅において、駅施設の改良を実現するため、市街地再開発事業を実施するものでございます。令和四年度は、施設建築物の実施設計等を行います。
 令和四年度都市整備局当初予算案の説明は以上でございます。
 続きまして、令和三年度都市整備局補正予算案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、令和三年度補正予算説明書の二ページをお開き願います。一般会計の都市整備局補正予算総括表でございます。
 補正予算額を表の中央、縦の列で示してございます。
 上の表、1、歳入予算の合計欄をご覧ください。
 歳入の補正予算額の合計はマイナス六十五億八千万余円でございます。
 また、下の2、歳出予算の一番上の段になりますが、歳出の補正予算額合計はマイナス百六十二億四千八百万余円でございます。
 続いて、事業の内容についてご説明申し上げます。
 七ページをお開き願います。第一項、都市整備管理費の補正予算額はマイナス三億三千六百万円でございます。
 内容は、右側、概要欄に記載しておりますとおり、緑あふれる公園緑地等整備事業補助制度や、ページをおめくりいただき、八ページでございますが、国土調査の執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 右側、九ページをご覧ください。第二項、都市基盤整備費の補正予算額はマイナス六十七億三千八百万余円でございます。
 これは、このページから次の一〇ページにかけまして記載しておりますとおり、施設計画に関する調査や都市高速鉄道建設助成などの執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 右側、一一ページをご覧ください。第三項、市街地整備費の補正予算額はマイナス七十二億九千七百万余円でございます。
 このページから一四ページにかけて記載しておりますとおり、防災密集地域再生促進事業や新宿駅直近地区整備事業などの執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 恐れ入りますが、一五ページをご覧ください。第四項、建築行政費の補正予算額はマイナス十八億七千六百万円でございます。
 これは、耐震改修促進事業の執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 一九ページをお開き願います。最後に、繰越明許費の補正予算について記載してございます。
 都市整備費の補正予算額は三千六百万余円でございまして、これは、施設計画に関する調査について翌年度に支出が見込まれることから、繰越明許費を計上するものでございます。
 令和三年度都市整備局補正予算案の説明は以上でございます。
 次に、条例案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料3、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をご覧ください。
 資料の三ページをお開き願います。東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、改正の理由及び2、条例案の概要でございますが、住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律の施行による長期優良住宅の普及の促進に関する法律の改正等に伴い、住宅の容積率に関する特例の許可の申請に関する手数料に係る規定を設けるほか、規定を整備するものでございます。
 四ページから六ページには条例案文等を、七ページから九ページには新旧対照表を記載してございます。
 恐れ入りますが、一三ページをお開き願います。東京都駐車場条例の一部を改正する条例案の概要につきましてご説明を申し上げます。
 1、改正の理由及び2、条例案の概要でございますが、地域の特性に応じた駐車場整備のさらなる促進を図るため、鉄道駅等の周辺の区域における駐車施設の附置義務の例外に関する規定を新たに設けるほか、所要の改正を行うものでございます。
 一四ページから一七ページには条例案文等を、一八ページから二二ページには新旧対照表を記載してございます。
 以上で令和四年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○宮瀬委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○尾崎委員 八点の資料をお願いいたします。
 一つは、首都高速道路に対する出資金の推移、過去十年間。
 二つ目が、東京における航空機能に関する調査テーマの一覧、過去五年間。
 三つ目が、特定整備路線の進捗状況及び事業施行期間。
 四つ目が、特定整備路線の予算、決算額の推移。
 五つ目が、都及び区市町村が実施している耐震診断、耐震改修の助成一覧。
 六が、都が支援する区市町村の耐震化促進普及啓発活動事業一覧。
 七番目が、生産緑地地区の区市別面積、過去五年間。
 最後が、都内の米軍施設返還に関する要請、申入れ、過去十年間についてお願いいたします。

○宮瀬委員長 ほかにございますか。--ただいま尾崎副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○宮瀬委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○宮瀬委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針(中間まとめ)(案)について外一件の報告を聴取いたします。

○吉野まちづくり推進担当部長 東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針(中間まとめ)(案)についてご説明いたします。
 お手元の資料4をご覧ください。めくっていただきますと、右上にページを示してございます。
 三ページ、1、はじめにをご覧ください。
 この東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針(中間まとめ)(案)は、昨年三月に策定した東京高速道路再生方針を踏まえ、周辺まちづくりに合わせ、歩行者系ネットワークの形成、KK線上部空間の整備内容や整備主体等の考え方を示すものでございます。
 今後、さらに関係者と調整を進め、令和四年度を目途に、東京高速道路再生の事業化に向けた方針を策定する予定でございます。
 四ページをご覧ください。
 適用する都市計画の手法ですが、誰もが利用できる公共的空間としての役割を担っていくことが求められ、民間の活力や創意工夫を生かしながら円滑に推進していくため、KK線全線を含めた区域に再開発等促進区を定める地区計画を定める方向で検討、調整を進めてまいります。
 六ページをご覧ください。
 歩行者系ネットワークの形成ですが、KK線上部空間と地上等とを縦方向の動線、階段、エレベーター等でつなぐことにより、重層的な歩行者系ネットワークを形成してまいります。
 KK線上部空間は、広域的な回遊性を高め、にぎわいと交流を促進するため、全長約二キロメートルの連続性を確保するとともに、周辺まちづくりと連携し、回遊性向上にも資する歩行者空間をデッキレベルで整備いたします。
 九ページをご覧ください。
 KK線上部空間の整備内容ですが、上部空間を全線にわたって緑豊かな歩行者空間に整備いたします。
 広幅員の区間は、滞留空間としてのしつらえも施し、主要な道路との交差点部付近に視点場を設定し、整備いたします。
 一〇ページ、一一ページに整備内容例の図を載せてございますので、併せてご覧いただければと存じます。
 一二ページをご覧ください。
 階段及びエレベーター等縦動線の整備内容ですが、地上とKK線上部空間をつなぐ縦動線は、既存のKK線出入口や隣接する公共用地等に設置することを基本とし、視認性やデザイン性にも配慮し、ユニバーサルデザインを生かした整備を図ります。
 一四ページをご覧ください。
 整備主体ですが、KK線を再生する際にも現行の管理運営スキームを継承することを前提として、現在の施設所有者である東京高速道路株式会社が整備することを基本といたします。
 一部区間については、KK線周辺におけるまちづくりと連携し、開発事業主体が整備することも可能といたします。
 一五ページをご覧ください。
 整備の進め方ですが、全区間の整備完了については、二〇三〇年代から二〇四〇年代を目標時期としておりますが、都市空間の価値や魅力の早期向上に向け、周辺まちづくりと連携した段階的整備等による一部区間の早期開放を図ってまいります。
 一六ページをご覧ください。
 管理運営スキームですが、KK線を再生する際にも賃貸収入を管理運営に充当する現行の管理運営スキームを継承することとし、現在の施設所有者である東京高速道路株式会社が管理することを基本といたします。
 今後、にぎわいの創出や交流の促進に資するイベントなどが可能となる利活用の仕組み、ルールについても、引き続き関係者と検討、調整を進めてまいります。
 事業化に向けた方針(中間まとめ)(案)の説明は以上になります。この案につきましては、二月十日からパブリックコメントを実施しており、都民の皆様のご意見をお聞きした上で、年度内に方針の中間まとめを策定、公表する予定でございます。
 説明は以上です。

○江端地域公共交通担当部長 続きまして、東京における地域公共交通の基本方針(中間まとめ)についてご説明申し上げます。
 資料は、資料5と書かれた東京における地域公共交通の基本方針(中間まとめ)概要版と資料6の本編をお配りしております。本日は時間の関係で、資料5の概要版についてご説明を申し上げます。
 左上の1、はじめににありますように、地域の公共交通は、都民の日常生活や社会生活の確保、活発な地域間交流を実現し、都民生活の安定向上や地域経済の健全な発展に欠くことができないものであり、将来にわたってその機能が十分に確保されることが必要ですと策定の趣旨を位置づけております。
 また、この基本方針は、地域公共交通の目指すべき姿やその実現に向けた取組の方向性等を示し、地域ニーズに応じた持続可能な取組を促進するために取りまとめるものであると策定の目的を示しております。
 その下の四角囲いには、誰もが移動しやすく、自由自在な移動や交流が可能な都市の実現に向けて、二〇四〇年代の将来イメージを描くとともに、今後五年間の取組等を示すこととしております。
 基本方針の対象範囲ですが、中段のイラストにありますように、路線バスやコミュニティバスなど、鉄道駅へのアクセスを担う端末の公共交通や、これらをつなぐ交通結節点などを対象としております。
 一ページ下の2の現状と課題ですが、今後顕在化していく可能性がある課題といたしまして、例えば、運転免許返納に対する不安の解消や都市の競争力を高めるイノベーション創出など、短期的、中長期的に区分して示してございます。
 二ページをお願いいたします。
 目指すべき地域公共交通の理念としまして、多様な主体の参画とまちづくりとの連携により、地球環境と調和し、様々なニーズにきめ細かく対応できる持続可能な地域公共交通サービスの実現を掲げ、それぞれの地域の強みや特色を踏まえ、ここでは都市づくりのグランドデザインで設定しました五つの地域について将来像を設定しております。
 例えばでございますけれども、中枢広域拠点域、これは主に環七内側のエリアでございますが、鉄道駅の出入口などでは、道路空間も活用した交通結節点が整備され、電動スケーターなどの超小型モビリティー等、シェアリングサービスが充実した姿を描いております。
 三ページの上段でございますが、これも例えばということで、多摩広域拠点域、これは主にJRの武蔵野線から圏央道までのエリアでございますけれども、グリーンスローモビリティーなどによりまして、高低差のある地域でも気軽に外出ができる移動手段が充実した姿を描いております。
 時間の関係で、他の地域につきましての説明は省略いたします。各イラストをご参照いただければと思います。
 四ページをお願いいたします。
 ここでは、将来像の実現に向けた取組の方向性として、左側に、都市活動を活性化する地域公共交通など三つの取組の視点を示すとともに、右側の水色で囲まれた、まちづくりと交通政策の一体的な推進、区市町村間連携、新技術導入促進など、都内全体に共通する六つの取組テーマを設定しております。
 また、地域公共交通サービスを持続可能なものにするため、四ページ後段ですけれども、都や区市町村、交通事業者など、各主体の役割を提示し、関係者が一体となって六つのテーマの取組を進めていくこととしております。
 五ページでございます。
 地域自らが地域の交通をデザインする意識を定着させる期間といたしまして、今後五年間を重点取組期間と定め、区市町村等と連携して取組を進めることといたします。
 具体的には、例えば二つ目の黒丸のところ、区市町村や事業者の取組促進策の充実として、計画策定や地域ニーズに応じた移動手段の導入など意欲ある区市町村等を効果的に後押しする取組や、その下の黒丸のところ、区市町村や事業者との連携による地域特性に応じた取組として、区市町村単独での対応が困難な課題に対するモデル事例等を展開することとしております。
 なお、令和三年十二月二十一日から令和四年一月二十一日までパブリックコメントを実施しており、いただいたご意見等を踏まえ、三月末に基本方針を策定する予定でございます。
 以上で、東京における地域公共交通の基本方針(中間まとめ)についてのご説明を終わらせていただきます。

○宮瀬委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。--なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○宮瀬委員長 次に、第二百三十七回東京都都市計画審議会付議予定案件についての報告を聴取いたします。

○上野東京都技監 来る五月十七日に開催予定の第二百三十七回東京都都市計画審議会に付議を予定しております案件につきましてご説明いたします。
 今回、都市計画の変更予定案件が区部で九件、市町村部で一件ございます。また、その他の付議予定案件が一件ございます。本日は、これらのうち、主な案件といたしまして、東京都市計画防災街区整備方針につきましてご説明申し上げます。
 それでは、引き続き担当部長からご説明いたしますので、よろしくお願いいたします。

○鈴木防災都市づくり担当部長 付議予定案件ナンバー10、東京都市計画防災街区整備方針の変更についてご説明させていただきます。
 お手元の資料としては、資料10及び11、桃色の冊子で、左上にそれぞれ事前説明資料、防災街区整備方針〔1〕、事前説明資料、防災街区整備方針〔2〕と付された二冊となります。説明は資料10の概要書を用いながら行います。
 初めに、一ページをお開きください。
 本方針の策定の目的は、「未来の東京」戦略や都市づくりのグランドデザインで示す方向性の実現に向け、防災上危険性の高い木造住宅密集地域について、計画的な再開発または開発整備により、延焼防止機能及び避難機能の確保と土地の合理的かつ健全な利用を図り、安全で安心して住むことができ、魅力的なまち並みの住宅市街地への再生を図ることを目的に策定するものでございます。
 次に、策定の効果ですが、防災再開発促進地区及び防災公共施設を定めることにより、耐火建築物等への建て替えの促進や延焼防止上支障のある建築物への除却勧告を行うことが可能となります。
 また、防災街区整備地区計画等の活用や、地域住民による市街地整備の取組などが可能となります。
 加えて、都市再生機構のノウハウ活用や防災公共施設である道路、公園等の体系的、効果的な整備が図られます。
 これらの効果により、防災街区の整備が促進されます。
 一ページ右側、本方針の法的位置づけですが、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律、いわゆる密集法に基づく方針であり、これを都市計画に定めるものでございます。
 そして、本方針は、木造住宅密集地域を対象とした防災街区の整備を促進するための方針として、都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即し、都市再開発方針等と整合を図りながら定めるものであり、防災街区整備事業など個別の都市計画の上位に位置づけられております。
 次に、二ページをお開きください。
 主な経緯でございますが、平成七年の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、都は、地震に強い都市づくりの一層の推進を図るため、平成九年三月、防災都市づくり推進計画を策定、国も同年五月に密集法を制定しております。
 そして、平成十一年一月、東京都市計画に防災再開発の方針を定めた後、平成十六年には防災街区整備方針と名称を改め、防災再開発促進地区を指定いたしました。防災都市づくりの進展に伴い、平成二十六年十二月までに五回の追加指定をしているところでございます。
 さらに都は、地震に強い防災都市づくりを進めるため、防災都市づくり推進計画を策定し、不燃化特区制度の活用や特定整備路線の整備などの集中的な取組などにより、木造住宅密集地域の改善などに取り組んでまいりました。
 なお、防災都市づくり推進計画は、令和二年三月に基本方針、令和三年三月に整備プログラムを改定しております。
 続きまして、二ページ右側、本方針を定めるに当たっての考え方についてご説明いたします。
 本方針には、木造住宅密集地域を中心に防災街区の整備を促進するため、防災再開発促進地区及び防災公共施設等を定めます。
 まず、防災再開発促進地区の指定の考え方についてでございますが、防災再開発促進地区とは、特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき相当規模の地区をいい、防災街区の整備に資する事業、制度等が既に導入されている、または導入が確実に見込まれる地区などを指定いたします。
 次に、2の防災公共施設についてですが、これは、延焼防止機能及び避難機能を確保するために整備すべき道路、公園等の公共施設をいい、沿道の建築物等と一体となって機能する公共施設や、防災街区整備事業等が既に導入されている、または将来導入が見込まれる地区の周辺にある公共施設などを指定しております。
 そして、3の都市再開発の方針との関係ですが、防災再開発促進地区は、防災性の向上を目的として市街地整備の計画が明らかな地区であることから、都市再開発法第二条の三に規定する地区、いわゆる二号地区と整合を図っております。
 続きまして、三ページをお開きください。
 本方針において定める内容は、〔1〕、防災再開発促進地区及び防災公共施設、〔2〕、防災再開発促進地区の整備又は開発の計画の概要、〔3〕、防災公共施設の整備等の概要となっており、〔2〕及び〔3〕については、厚い方の本編にそれぞれ別表1、別表2として記載がございますので、ご参照ください。
 次に、三ページ右側、変更の概要についてでございますが、まず、防災再開発促進地区について、二十地区を新たに追加、三地区を除外し、変更前の八十二地区から九十九地区へと地区数が増加しております。区域拡大した地区と合わせると、約千三百三十・六ヘクタールの追加指定となります。
 今回の改定では、従来より防災対策に取り組んでいる地区に加え、新たに指定した不燃化特区制度を活用する地区など、事業、制度等の実施状況と整合を図るため、都市計画変更を行うものとなります。
 次に、防災公共施設につきましては、防災生活道路等を中心に、変更前の二百三十三か所から三百五十五か所へと百二十二か所追加となる指定をしているところでございます。
 次に、四ページ及びスクリーンをご覧ください。
 防災街区整備方針と規制誘導、計画、事業等との関係を示しております。
 次に、五ページをお開きください。
 防災再開発促進地区と防災公共施設の新規指定や区域変更の状況についてですが、新規指定、区域変更した促進地区、新規指定した防災公共施設に黒丸をつけて、変更状況を示しております。一覧は六ページまで続いてございます。
 続いて、次ページの位置図及びスクリーンをご覧ください。
 各促進地区と防災公共施設の位置については、ご覧のとおりの状況となっております。灰色のべた塗りは既決定の促進地区を示し、ピンク色は新規指定または区域変更の地区、緑色は除外した地区を示しております。また、左下がり斜線は既決定の防災公共施設を含む促進地区を表し、右下がり斜線は新たに追加した施設を含む地区を示しております。
 付議予定案件ナンバー10の説明は以上でございます。

○宮瀬委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。発言を願います。

○尾崎委員 最初に、東京都市計画防災街区整備方針について伺っていきたいと思います。
 今回の変更で除外になったところがあります。防災再開発促進地区で三地区が除外されています。また、防災公共施設で道路二か所が除外になっていますが、それぞれ除外となった理由について、具体的にどのような事業を完了したのか伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 三地区につきまして、防災再開発促進地区を除外した理由は、それぞれの地区におきまして、木造住宅密集地域整備事業もしくは住宅市街地総合整備事業が終了したためでございます。
 二か所につきまして、防災公共施設を除外した理由でございますが、こちらは、街路整備事業が終了したためでございます。

○尾崎委員 今回新規指定になるところは、防災再開発促進地区で、地区の数は二十地区が増えて、合計は九十九地区。防災公共施設の道路は、新規指定は百十二か所増えており、三百三十三か所と、公園も十二か所増えているということが分かります。
 東京都が防災再開発促進地区の指定を行う際、地元区との協議などはどのように行うのか伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 都は、地区の範囲や都市計画の内容につきまして、地元区と協議の上、都市計画の案を策定しております。

○尾崎委員 それでは、都が防災再開発促進地区を指定することで、住民に対し、何か法的な強制力や規制がかかるということはあるのでしょうか。

○鈴木防災都市づくり担当部長 防災再開発促進地区は、防災まちづくりを進めるための方針として、防災街区整備地区計画など個別の都市計画を定める際に、その内容を誘導するものでございまして、直接住民の権利に影響を及ぼすものではありません。

○尾崎委員 私は先日、台東区の谷中のまちを見てきました。谷中二丁目、三丁目、五丁目は木造住宅密集地域です。
 住民の反対が広がって、台東区の区計審では、補助九二号線の計画が廃止されたということを聞きました。住民の皆さんからは、谷中は昔からの路地があるから谷中なんだ、谷中の歴史や文化を守りたいという声が広がったということです。
 木造住宅が密集しているからこそ、住民の皆さんの防火への意識が高いこともよく分かりました。木材でも、防火性が悪いわけではない、例えば、建て替えではなく、修繕工事であったとしても、壁を防火性の高いものにするための補助もしてほしいなど、住民からの様々な要望も出されています。
 台東区は、谷中を中心に、建物の高さ制限の網かけを行うなどの地区計画をつくり、歴史や自然を引き継いだ活力ある住みやすいまちづくりを目指しながら、防火性の向上を図るとする基本方針を打ち出して取り組んでいます。
 先ほどのご答弁で、都が防災再開発促進地区に指定しても、直接住民に対して影響を及ぼすような法的な、例えば強制力や規制はないんだというような答弁がありました。今回、防災再開発促進地区の指定に係るものですけれども、まちづくりの主人公は住民です。住民の合意なしに、木造住宅密集地域における不燃化を理由に、道路の拡幅計画や道路に沿った高いビルの建設などを進めてはならないと意見を述べておきたいと思います。
 次に、臨海副都心青海地区地区計画についてです。
 今回の臨海副都心青海地区地区計画についての変更は、二〇〇八年に港湾局から土地を購入した事業者、トヨタが、これまでリーマンショックや東日本大震災などがあり、暫定利用していたパレットタウンの営業を終了し、新たな土地利用を行うためのものです。
 これまで利用していたMEGA WEBは既に昨年の十二月三十一日に営業終了し、Zepp Tokyoは今年一月一日に営業終了、パレットタウンの大観覧車は今年の八月三十一日に終了することとなっています。
 地元江東区民の方たちからは、次はどんな施設ができるのか、スポーツ施設が欲しいという要望なども私たちのところに届いています。今回のT2街区について、事業者の施設計画はどのような内容になっているか伺います。

○小野都市づくり政策部長 事業者の計画は、臨海副都心まちづくり推進計画等を踏まえ、観光、交流を中心とした複合市街地の核となる緑豊かなスポーツ拠点としての多機能複合アリーナを整備するものでございます。
 具体的には、バスケットボールを中心としたスポーツイベントやコンベンション等が開催可能なメインアリーナを整備しますとともに、一般都民も対象としたスポーツ教室や体験型イベントの実施など、地域交流機能を有するサブアリーナなども整備いたします。
 また、デッキの上や屋上に広場を整備し、一般都民等に利用可能な空間として、イベントの開催によるにぎわいや日常の憩いの空間を創出するとともに、センタープロムナードと一体となった緑豊かな空間の整備などを行う計画となっております。

○尾崎委員 ただいまのご答弁で、住民の方々も利用できるということでしたので、重要だと思います。できれば、利用料なども都民が気軽にスポーツができるような設定になることを希望するものです。
 青海T2街区の面積は約四・二ヘクタールです。建築物の容積率は三〇〇%、建築物の高さの最高限度は百十メートルです。今回は地区計画の変更ということで、具体的な施設についてはまだまだ明らかになりません。青海T2街区の隣には、同じように暫定利用となっている森ビル所有のヴィーナスフォートがありますが、ここは三月二十七日に営業終了となる予定です。
 そうなると、今回に続きヴィーナスフォートのところ、青海1区域の地区計画変更も今後出てくるということになります。先ほどのご答弁でもありましたが、青海地区北側、青海1区域、青海2区域を一体として、広域型の商業施設や業務、商業の複合した施設などを誘導し、観光、交流を中心としたまちを形成するとなっているものです。
 私はこれまで、港湾局に情報開示請求などを行ってきましたけれども、IR、カジノについて調査していることが明らかになって、カジノの誘致に日本共産党都議団としては反対をしてきました。
 二〇一四年、港湾局が株式会社三菱総合研究所に依頼した調査は、臨海副都心における公共空間の一体利用等調査でした。この中で、青海地区の現状と海外のIR施設を比較し、今後の都内の開発計画も示し、IR、カジノの誘致に、青海地区北側の優位性を結論づけた調査結果となっています。そして、このときの調査で、シンボルプロムナード上空に民間による建築物が建築できるかどうかということまで書かれていました。
 私は、臨海副都心青海地区の都市計画に対し、都有地を購入した民間事業者がどんな施設を造るのか、公共空間であるシンボルプロムナードがどうなっていくのかということも懸念しています。
 そういう点から考えても、シンボルプロムナードに沿った商業地域が今後どのような施設になるのか、大変重要な問題だと思っています。第四回定例会には、東京ベイeSGまちづくり戦略(ドラフト)が提案され、都市整備委員会で質疑もしましたけれども、今後、臨海副都心地域が、どのような再開発が進んでいくのか、議会でも議論を尽くす必要があると思っています。
 都市計画についても、都民の声が反映される、都民が納得できる計画が求められるべきだと要望するものです。
 次に、中野区囲町西地区地区計画の用途地域変更についてです。
 本計画は、同地における第一種市街地再開発事業に沿って、その地域の用途変更を、用途地域を変更するものです。用途地域は、第一種中高層住居専用地域から第一種住居地域への変更ですが、これは容積率で一・五倍となる三〇〇%に引き上げるもので、三千平方メートル以内の大規模店舗の設置が可能となります。
 お隣の杉並区は第一種低層住居専用地域が広がる地域であり、第一種住居地域とは用途地域の規模に相当の差が開くことになります。一低層のすぐ隣に地上九十メートルのビルが建ち、一階に大規模な商店が現れることになれば、まさにまちは一変することとなります。
 今回の用途地域の変更は、こうした他地域とのゾーニング上、適切なものといえるのでしょうか。ディベロッパーと行政が、この地域にはこういうまちづくりが必要なんだと上から押しつける都市計画は、古い時代の都市計画だということを東京都は自覚し、見直しを図るべきです。
 改めて、中野、杉並の枠を超えて、広く地域住民の声に耳を傾けることが東京都の任務と指摘するものです。
 同地域における再開発事業は既にそのスケジュールを示していますが、そこには、今回の都市計画決定を見込み、来年には、組合設立認可と権利変換計画認可が行われる予定となっており、都計審の通過から権利変換計画まで最長でも一年半しか考えていないと推察されます。
 国交省のデータによれば、都市計画決定から権利変換計画認可までは通常五年ほどかかっており、その点で、あまりにも性急なスケジュールとなっており、地権者の合意がどれほど取れているのか不安に思います。
 実際、中野区長や中野区議会の建設委員会所属の議員、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会の議員宛てに地権者十数名から要望書が提出されており、そこには、拙速な事業の進め方には反対とし、準備組合に参加されていない方約三〇%のほか、準備組合の中にも、現計画に反対の立場の方がいらっしゃるということなんです。
 情報開示も議論も不十分で、地権者の意思を十分に反映しているとはいい難いと強く指弾しておきます。コロナを盾にした不十分な住民説明の改善、住民から寄せられている情報の開示請求にしっかりと準備組合が応えなければなりませんし、私たち議会もそうした要望を後押しすべきです。その点を述べさせていただき、意見と要望とします。
 次に、品川駅周辺地区地区計画の変更について意見を述べさせていただきます。
 本計画変更は、品川駅周辺の開発に沿って、区域4-2での再開発を地区計画に組み込むこと、さらに、リニア新幹線の整備とともに、京浜急行の地平化や、それと併せた品川駅周辺の歩道整備などが行われる計画となっています。
 そもそも、リニア整備が最優先で決まっていくような計画は認められませんが、京浜急行の地平化や歩道の整備は住民の皆さんの要求でもあります。リニアの整備の進み具合で住民要求が後回しにされないようにすることが必要です。
 区域4-2での再開発ビル建設は、高輪ゲートウェイの開発がこの地域一帯の開発を誘発していることを物語っています。品川駅周辺の地区は、巨大開発が巨大開発を呼ぶという状況になっており、地域住民の生活ニーズに耳を傾けず、気候変動対策はそっちのけの計画は持続可能なまちづくりとはいえない。そのことを強調しておきたいと思います。
 また、本計画についても、高輪築堤の破壊に連なる計画となっているといっても過言ではありません。高輪築堤という世紀の大発見があったにもかかわらず、一部現地保存にとどめ、多くを記録保存と称して破壊してしまったことと関連しています。高輪築堤は今後も南側に遺構が発見されることは間違いなく、これを記録保存とせず、全面保存するよう求めておきたいと思います。
 最後に、産業廃棄物処理施設の用途に供する特殊建築物の許可についてです。
 反対するものではありませんが、住民の皆さんから、環境の保全の見地から様々な要望、意見が届いています。運転計画については、住民説明会のときに、日中メンテナンス作業で稼働できなかった場合は、夜十時まで運転を行う場合があると説明されています。夜間運転における騒音や振動が危惧されるとの声が住民の皆さんから届いています。夜間運転は最小限にすべきであり、八時間を超えないとした約束を守り、夜間運転をせざるを得ない事情を近隣住民に知らせていくことを求めます。
 遮音壁や防じん、防音カバーの囲いなどで環境改善するということですが、近くにはマンションなどの住宅街があり、接近することになります。工事完了後も住民への影響など配慮し、住民からの声をよく聞くことを要望しまして、質問を終わります。

○竹井委員 よろしくお願いします。
 私からはまず、付議予定案件の七番、浜川ポンプ場について。浜川ポンプ場なんですけれども、この周辺が住宅密集地域でありまして、周辺の道路がすごく狭隘であるということから、周辺住民の方からは、解体工事の生活環境への影響を心配する声があると聞いております。
 解体工事の資機材は、目の前の主に勝島運河から海上輸送をする予定とも聞いていますけれども、今回この廃止を受けて、どのようなスケジュールで、このポンプ場の解体工事が進むのかについて伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 浜川ポンプ場につきましては、今般、勝島ポンプ場への機能の切替えなどが完了する見込みとなったことから、不要となり、廃止するものでございます。
 本ポンプ場の解体工事につきましては、今後、都市計画が廃止されれば、事業者でございます下水道局において適切に実施されるものでございます。
 下水道局からは、本年五月に予定している下水道管渠の接続先の切替え完了後、解体工事に着手する予定と聞いております。

○竹井委員 この跡地なんですけれども、どのように活用をされるのか、スケジュールが分かれば教えてください。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 下水道局からは、ポンプ場の跡地につきましては、建設局において、高潮に対処するため、立会川の水を勝島運河に排水する排水機場を整備する予定であり、スケジュールについては未定であると聞いております。

○竹井委員 排水機場を整備する予定だということが分かりました。
 全体として、冒頭申し上げましたように、周辺住民の方からの生活環境への影響を心配する声がありますので、しっかり説明の上、進めていただければと思います。よろしくお願いします。
 次に、東京都市計画防災街区整備方針について伺います。
 本方針は、防災上危険性の高い木造住宅密集地域を中心として、防災街区の整備を促進するため、防災再開発促進地区及び防災公共施設を定めるものとのことであります。
 今回、防災再開発促進地区に新規に指定される地区がある一方で、除外された地区が三地区あります。先ほどもご質問がありまして、少し重複するところもありますけれども、その理由と、また、何か防災上の成果があれば教えていただきたいと思います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 三地区につきまして、防災再開発促進地区を除外した理由は、それぞれの地区におきまして、木造住宅密集地域整備事業もしくは住宅市街地総合整備事業が終了したためでございます。
 これらにより、三地区内におきまして、不燃化建て替えなどによる地域の防災性向上が図られております。

○竹井委員 防災性の向上に寄与したということでありました。
 この防災再開発促進地区の指定の考え方では、特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき相当規模の地区ということがうたわれているんですけれども、指定された地区の面積を見ますと、約二ヘクタールから約八百十ヘクタールと、これ大きな差がありまして、地区の数も区によって様々です。指定に当たっては、各区の協力の下、地域の実情に即して都市計画の案が作成されていることも分かりました。
 しかし、二十三区内には、この防災再開発促進地区等に指定されていない地域でも、木造住宅が密集している地域は存在しております。防災性の向上を図るべき地域はまだまだあるものと思います。
 先ほども、各々の事情もあるようにもお聞きしましたけれども、そういった事情も踏まえて、そして連携しながら、取り残される地域がないように、防災力の強化に努めていただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございます。

○松田委員 本日は、東京都市計画防災街区整備方針について質疑をさせていただきます。
 東京都としても、いつ来るか分からない首都直下型地震や様々な災害に万全の準備をしていかなければいけません。東京都内は多くの地域で密集市街地を形成しており、災害時の延焼防止機能及び避難機能の確保は必要不可欠です。
 その中で、防災街区整備方針で指定されている防災再開発促進地区とはどのような考え方で、新規指定、区域変更、除外を決めているのか、お伺いいたします。

○鈴木防災都市づくり担当部長 防災再開発促進地区は、防災上危険性の高い木造住宅密集地域などにおきまして、防災機能を確保するため、木造住宅密集地域整備事業等が既に導入されている地区、または導入が確実に見込まれる地区などを新規指定、あるいは既決定の区域を拡大しております。
 また、事業が終了した地区につきましては、防災再開発促進地区を除外しております。

○松田委員 整備方針については、区と東京都で協議をしながら、地区指定や除外を行っているとお伺いしております。それぞれの多くの地域特性があり、課題認識等が違うのは分かりますが、整備の方針等が区によって具体的な計画で規制をされている地域もあれば、そうでない地域もあったりと、情報量の違いを今回の質疑の検討段階で感じる部分が数多くありました。
 もう少し、各区の方針や整備状況等の情報量をそろえるなど画一的にまとめた方が、都市計画のマスタープランとして適するのではないかと感じましたので、ぜひ今後の協議の際の検討材料にしていただければと思います。
 ここで少し私の地元大田区のお話をさせていただきます。
 大田区では、令和三年度に大田区政に関する世論調査が行われました。大田区の施策の中で、特に何に力を入れてほしいと思いますかという質問事項において、全二十八項目の中、選択式だったんですけれども、一番多かったのは防災対策となり、アンケートに答えていただいた方の約六割以上の方が、防災対策に問題意識を持っていただいています。
 多摩川に起因する風水害に対する心配の声、そして、地震時等の災害の、この二点が自由記述欄ではございました。
 防災対策において、少し区民の方の声を紹介させていただきますと、区内には私有地を含め老朽化した建物が多い、災害面からも建て替えの促進をお願いしたいという意見や、まち中に公園が少なく、学校を入れても災害時の避難場所にこの人口が収まるとは到底思えないという意見があります。
 今回、防災再開発促進地区でも、西蒲田、蒲田地区、大森中地域、羽田地域等が防災再開発促進地区に引き続き指定をされておりますが、東京都としても、問題解消に努めていただきますよう、大田区と連携してお願いをできればと思います。
 質疑を終了とさせていただきます。ありがとうございました。

○宮瀬委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○宮瀬委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時五十八分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る