都市整備委員会速記録第八号

令和元年六月十七日(月曜日)
第六委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長本橋ひろたか君
副委員長森澤 恭子君
副委員長和泉なおみ君
理事中山 信行君
理事神林  茂君
理事伊藤 ゆう君
けいの信一君
滝田やすひこ君
宮瀬 英治君
佐野いくお君
高橋 信博君
たきぐち学君
荒木ちはる君
曽根はじめ君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長兼務佐藤 伸朗君
次長総務部長事務取扱桜井 政人君
技監上野 雄一君
理事中島 高志君
住宅政策本部本部長榎本 雅人君
技監都営住宅経営部長事務取扱久保田浩二君
住宅企画部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務佐々木秀之君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百八号議案 東京都駐車場条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○本橋委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書中一件につきましては、お手元ご配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   交通不便地域における高齢者等の移動支援の充実に関する意見書(案)
 七十五歳以上の運転者による死亡事故件数は、全国的に十年間ほぼ横ばいで推移しているものの、死亡事故全体に対する構成比は上昇傾向にあり、平成三十年は全体の一四・八%を占め、また、七十五歳未満の運転者による場合と比較すると、免許人口十万人当たりで二倍以上多く発生している。
 高齢運転者による交通事故が相次ぐ中、高齢者の運転免許の自主返納への理解を促進する視点を含めた、公共交通施策の充実が必要である。
 東京都市圏パーソントリップ調査によると、都内において、公共交通と徒歩を手段とする合計割合が七割以上を占める区市町村は、十一区にすぎない。
 地域における広域的な移動を担うバス路線を維持するためには、地域公共交通確保維持改善事業により、引き続き必要な財源を確保する必要がある。
 また、交通不便地域を抱える一部の自治体では、買物難民などの課題の解消を図るため、コミュニティバスやオンデマンドバス等を運行しているものの、財政支援は限定的なものとなっている。
 高齢運転者の交通事故対策は、超高齢社会を迎えた我が国の重要な課題であり、高齢者等の移動手段の確保という観点も含め、関係機関が連携し、迅速にその解決の道筋を付けるべきである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、地域社会のつながりを維持し、高齢者等が生き生きと暮らすことができる持続可能な社会を形成していくため、交通不便地域における移動支援を充実させるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  令和元年六月 日
東京都議会議長 尾崎 大介
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
国土交通大臣 宛て

○本橋委員長 本件は、議長宛て提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承をお願いいたします。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○本橋委員長 本日は、お手元ご配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百八号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了いたしております。
 この際、本案に対しまして発言の申し出がございますので、これを許可いたします。

○曽根委員 第百八号議案、東京都駐車場条例の一部改正について意見を述べます。
 本条例は、都市再生緊急整備地域内で地域ルールを定めた場合には、地域特性に応じた駐車施設の設置を可能とするというもので、これによって、義務づけられた附置義務駐車台数を地域ルールで減らし、空きスペースを他の目的に転用したり駐車場維持費を減らすことが可能となり、開発者側にメリットが生まれるものです。
 それだけに、条例改正に当たっては、都として、都市再生緊急整備地域内で駐車場の附置義務台数が必要以上に多過ぎたり、またはその弊害などを実態調査することが最小限必要ですが、都は、調査も分析もしておらず、都条例を改正する根拠が不明確といわざるを得ません。
 また、これまでの地域ルールは、地元区市が計画策定の主体です。地域ルールの仕組みが導入された当時の都議会答弁で、都は、地域ルールは、区市あるいは警察及びその地域住民などで構成しますまちづくり協議会というようなもので協議の上、区または市が定めていくものであり、その区域としましては、商店街であるとか、あるいは都心業務地を含む幹線道路に囲まれた地域などの範囲が考えられますとしています。
 今回の改定では、地域ルールの策定は、国と公共団体、民間事業者で構成する協議会で定めるとされ、巨大開発が集中する都市再生緊急整備地域においては、協議会で、事業者側のいい分が優先される可能性があります。
 地域での駐車場の設置に過不足がある、共同駐車場の方が有効であるなどのために地域として調整する必要があるならば、従来どおり、駐車場整備地区を都市計画で定め、まちづくり協議会などで協議の上、区や市が責任を持って定めるべきです。
 よって、大企業優遇を加速する可能性が高い本条例案には、反対します。
 以上です。

○本橋委員長 発言が終わりました。
 これより採決を行いたいと存じます。
 第百八号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○本橋委員長 ご着席ください。起立多数と認めます。よって、第百八号議案は、原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○本橋委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元ご配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○本橋委員長 ご意見なしと認めまして、そのように決定いたしました。

○本橋委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、佐藤東京都技監から発言を求められておりますので、これを許可いたします。

○佐藤東京都技監 一言御礼のご挨拶を申し上げます。
 このたびの定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。
 本橋委員長を初め委員の皆様方には、熱心なご審議を賜りまして、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でいただきましたご意見、ご指摘等につきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいりたいと考えております。
 また、今回から、住宅政策本部と都市整備局に分けてご議論いただくということになりました。どちらの方もさまざまな視点から幅広く議論をいただいたところでございます。
 今後とも、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げて、大変簡単ではございますが、御礼のご挨拶とさせていただきます。まことにありがとうございました。

○本橋委員長 発言が終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五分散会

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