委員長 | たきぐち学君 |
副委員長 | 白石たみお君 |
副委員長 | 馬場 信男君 |
理事 | 小林 健二君 |
理事 | 森澤 恭子君 |
理事 | 神林 茂君 |
後藤 なみ君 | |
滝田やすひこ君 | |
森口つかさ君 | |
星見てい子君 | |
木下ふみこ君 | |
山口 拓君 | |
藤井 一君 | |
秋田 一郎君 |
欠席委員 なし
出席説明員都市整備局 | 東京都技監都市整備局長技監兼務 | 邊見 隆士君 |
次長 | 佐藤 敦君 | |
技監 | 上野 雄一君 | |
理事 | 今村 保雄君 | |
理事 | 佐藤 伸朗君 | |
総務部長 | 桜井 政人君 | |
都市づくり政策部長 | 久保田浩二君 | |
住宅政策推進部長 | 佐々木秀之君 | |
都市基盤部長 | 中島 高志君 | |
市街地整備部長選手村担当部長兼務 | 山下 幸俊君 | |
市街地建築部長 | 青柳 一彦君 | |
都営住宅経営部長 | 小野 幹雄君 | |
基地対策部長 | 青山 忠幸君 | |
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 佐々木 健君 | |
連絡調整担当部長 | 土屋 太郎君 | |
都市づくりグランドデザイン担当部長 | 五嶋 智洋君 | |
まちづくり推進担当部長 | 山崎 弘人君 | |
住宅政策担当部長 | 田中 敬三君 | |
民間住宅施策推進担当部長 | 木村 宣代君 | |
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 | 伊佐 賢一君 | |
防災都市づくり担当部長 | 安部 文洋君 | |
多摩ニュータウン事業担当部長 | 宮城 俊弥君 | |
局務担当部長 | 齊藤 敏君 | |
耐震化推進担当部長 | 飯泉 洋君 | |
経営改革担当部長 | 八嶋 吉人君 | |
再編利活用推進担当部長 | 渡辺 正信君 | |
建設推進担当部長 | 妹尾 高行君 | |
営繕担当部長 | 村居 秀彦君 | |
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長兼務 | 堀 真君 |
本日の会議に付した事件
都市整備局関係
事務事業について(説明)
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(説明・質疑)
・第二百十八回東京都都市計画審議会付議予定案件について
○たきぐち委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
初めに、本委員会は禁煙とすることを理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の事務事業及び第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに報告事項の聴取を行います。
なお、事務事業につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行います。
提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行います。
また、報告事項、第二百十八回東京都都市計画審議会付議予定案件につきましては、本日は説明を聴取した後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
これより都市整備局関係に入ります。
初めに、東京都技監都市整備局長兼務から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○邊見東京都技監 東京都技監の邊見隆士でございます。都市整備局長及び局の技監を兼務してございます。
たきぐち委員長を初め委員の皆様方のお力添えをいただきながら、局事務事業の適切かつ円滑な運営を図るとともに、安全で快適な都市づくりを進めるため一層の努力をいたす所存でございます。何とぞよろしくお願いを申し上げます。
それでは、お手元の理事者名簿に従いまして、当局の幹部職員をご紹介いたします。
次長の佐藤敦でございます。技監の上野雄一でございます。住宅担当理事の今村保雄でございます。航空政策・交通基盤整備・交通政策担当理事の佐藤伸朗でございます。総務部長の桜井政人でございます。都市づくり政策部長の久保田浩二でございます。住宅政策推進部長の佐々木秀之でございます。都市基盤部長の中島高志でございます。市街地整備部長で選手村担当部長を兼務してございます山下幸俊でございます。市街地建築部長の青柳一彦でございます。都営住宅経営部長の小野幹雄でございます。基地対策部長の青山忠幸でございます。企画担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務してございます佐々木健でございます。連絡調整担当部長の土屋太郎でございます。都市づくりグランドデザイン担当部長の五嶋智洋でございます。まちづくり推進担当部長の山崎弘人でございます。住宅政策担当部長の田中敬三でございます。民間住宅施策推進担当部長の木村宣代でございます。航空政策担当部長で外かく環状道路担当部長を兼務してございます伊佐賢一でございます。防災都市づくり担当部長の安部文洋でございます。多摩ニュータウン事業担当部長の宮城俊弥でございます。局務担当部長の齊藤敏でございます。耐震化推進担当部長の飯泉洋でございます。経営改革担当部長の八嶋吉人でございます。再編利活用推進担当部長の渡辺正信でございます。建設推進担当部長の妹尾高行でございます。営繕担当部長の村居秀彦でございます。横田基地共用化推進担当部長で交通政策担当部長を兼務してございます堀真でございます。当委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長の佐久間巧成でございます。
どうぞよろしくお願いを申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○たきぐち委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○たきぐち委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○邊見東京都技監 都市整備局の主要事業の概要につきまして、お手元に配布してございます資料1によりご説明を申し上げます。
一ページをお開きいただきたいと思います。
東京は、首都として、政治、経済、文化など多様な機能が集積し、日本の成長のエンジンとしての役割を果たしてまいりました。
今後も、国際的な都市間競争に勝ち抜くため、世界の中でも輝き続ける首都東京のまちづくりを進めていく必要がございます。
このため、都市整備局は、東京二〇二〇大会及びその先を中長期的に見据えまして、国際競争力の強化等に資する都市基盤の整備や、高度な防災性を備えた安全・安心な都市づくり、成熟社会にふさわしい都市環境や住生活の実現に向けた取り組みなどを推進してございます。
また、都市づくりは、将来を見据えた長期的な視点を持ち、今なすべきことに工夫を加え、新たな一歩を踏み出すことが、よりよい都市の実現につながるものと考えてございます。
都市計画審議会の答申を踏まえ、都市づくりのグランドデザインを今月、行政計画として策定し、二〇四〇年代を目標年次とした目指すべき東京の都市の姿と、その実現に向けた都市づくりの基本的な方針と具体的な方策を示してございます。
今後とも、事業の推進に当たりましては、計画部門と事業実施部門とが一体となった組織の特性を十分に生かしまして、総合力を発揮して、以下の施策に取り組んでまいります。
続きまして、当局が所管する施策の取り組みについてご説明を申し上げます。
二ページをお開きください。都市の確実な安全と安心の確保でございます。
都民の生命や財産を守る安全・安心の確保は、都民生活の最重要の基盤でございます。
まず、木造住宅密集地域の整備でございますが、首都直下地震の切迫性が指摘される中、木密地域の改善を一段と加速させる必要がございます。このため、木密地域不燃化十年プロジェクトに取り組みまして、特定整備路線では、道路整備とあわせた沿道のまちづくりを積極的に推進してございます。
また、不燃化特区においては、今年度から借家人などの移転が円滑に進むよう、引っ越し費用への支援を行ってございます。
加えて、整備地域全体においても不燃化を加速させるため、防災生活道路事業として狭隘道路を拡幅整備するとともに、無電柱化も実施してまいります。
引き続き、燃えない、燃え広がらないまちを早期に実現するために、全力で取り組んでまいります。
建築物の耐震化の推進でございますが、特定緊急輸送道路の沿道建築物につきましては、平成二十四年四月から、条例に基づき、耐震診断の義務化や耐震改修工事への助成など、重点的に耐震化を促進してまいりました。
対象建築物の九割以上で耐震診断が進んでおり、こうした建築物について確実に耐震化につなげていくため、昨年度から実施している改修計画作成に向けた支援の充実を図るなど、取り組みを強化してございます。
また、今年度から、都内全域において、戸建て住宅の全戸訪問を行う区市町村に対する支援を拡充してございます。引き続き、区市町村と連携して、耐震化を総合的に進めてまいります。
三ページをごらんください。建築物の安全性の向上でございます。
まず、建築物の液状化対策でございますが、ポータルサイトによる情報提供のほか、アドバイザー制度等によりまして、都民からの相談に対応してございます。また、民間建築物の地盤データも収集、公表するなど、提供する情報の更新、充実を図ってまいります。
長周期地震動対策につきましては、国の技術的助言を踏まえまして、普及啓発などの取り組みを進めてまいります。
総合的な治水対策の推進につきましては、近年の浸水被害等を踏まえまして、豪雨対策基本方針に基づき、神田川や石神井川などの対策強化流域における取り組みを推進してまいります。
大規模地下街の浸水対策につきましては、新宿などの十二地区において策定した浸水対策計画に基づき、関係者間の連携強化に向けた情報伝達訓練を実施するなど、一層の安全性向上に取り組んでございます。
四ページをお開き願いたいと思います。国際競争力の強化等に資する都市の再生でございます。
まず、拠点整備の推進でございますが、特定都市再生緊急整備地域は、現在、六地域となってございます。これまで道路や広場等の基盤整備や公共公益施設の導入などを推進してまいりました。
今後とも、国際競争力の一層の強化に向けまして、都市再生を進めてまいります。
こうした拠点等の整備に当たりましては、都市開発諸制度を戦略的に活用してございます。
本年三月の制度改正では、子育て支援施設や高齢者施設の整備などを促進することといたしてございます。引き続き、都市開発諸制度を有効活用いたしまして、都市の活力があふれる魅力的な都市空間の形成を図ってまいります。
民間活力を生かしたまちづくりプロジェクトの推進でございますが、これまでの竹芝地区、上目黒一丁目地区での取り組みに加えまして、築地地区では、築地エリアが有する食文化、浜離宮、水辺などのポテンシャルを生かした再開発に向けて、仮称でございますが、築地再開発検討会議、これを設置し、まちづくりの検討を進めてまいります。
また、神宮外苑地区では、緑あふれる歩行者空間を整備し、新たな魅力、にぎわい、風格を兼ね備えたスポーツクラスターを形成してまいります。
さらに、北青山三丁目地区では、都営住宅の建てかえにより創出した用地を生かしまして、青山通り沿道との一体的なまちづくりを進め、文化、流行の発信拠点となる複合市街地を形成してまいります。
多摩ニュータウンにつきましては、核都市として複合的な都市機能を備えたまちづくりを進めるとともに、多摩ニュータウン地域の再生に向けたガイドラインを策定し、再生のまちづくりを促進してまいります。
市街地整備事業の推進でございますが、東京二〇二〇大会の選手村につきましては、昨年四月に市街地再開発事業に着手し、道路などの都市基盤と選手の宿泊施設となる住宅棟などの整備を進めてございます。
また、大会後には、環境先進都市のモデルとなるまちの実現を目指してございまして、近々、水素エネルギーなどを活用した事業の予定者を決定いたします。
今後とも、選手村を大会までに確実に整備するとともに、大会のレガシーとなるまちづくりを着実に推進してまいります。
このほか、質の高い市街地の形成を目指しまして、六町地区等の土地区画整理事業を推進していくとともに、上石神井駅周辺地区や高輪地区では、まちづくり手法を活用した道路整備の検討を進めてまいります。
六ページをお開き願いたいと思います。人、物の交流ネットワークの機能強化でございます。
まず、三環状道路の整備促進でございますが、東京外かく環状道路のうち、関越道から東名高速までの区間につきましては、早期に開通するよう国や高速道路会社に対して強く働きかけてございます。さらに、東名高速から湾岸道路までの区間につきましては、計画検討協議会などを活用し、計画の早期具体化に向けた検討を進めてまいります。
都市計画道路の整備でございますが、都内の都市計画道路は六割程度の整備率でございまして、計画的、効率的な整備を推進していく必要がございます。第四次事業化計画に基づきまして、優先整備路線を初めとする都市計画道路ネットワークの早期形成を図ってまいります。
また、残る未着手の都市計画道路については、そのあり方について地元区市町とともに検討を進めてまいります。
鉄道、新交通システムの整備でございますが、広域交通ネットワークの充実強化に向けて、昨年四月に出された交通政策審議会答申を踏まえ、各路線の事業主体、収支採算性等につきまして、国や鉄道事業者などと連携して、検討の深度化を図ってまいります。
また、ホームドア及びエレベーターの設置、和式トイレの洋式化に対する補助等を通じまして、東京二〇二〇大会の競技会場周辺駅を初めとした鉄道駅のバリアフリー化を促進してございます。
また、都内には約千五十カ所の踏切が残されており、西武新宿線中井-野方間などで連続立体交差事業を推進してございます。
都心と臨海副都心とを結ぶBRTの整備につきましては、環状第二号線の整備状況に合わせて順次運行を開始していくため、停留施設や交通ターミナル等の検討を進めてまいります。
今年度から出勤時間をずらすことなどにより、快適な通勤を体験してもらう時差ビズを実施しております。引き続き時差ビズの機運を醸成し、鉄道の混雑緩和に向けた取り組みを進めてまいります。
航空政策の推進でございます。東京の国際競争力の強化に向けて、東京二〇二〇大会やその後の航空需要に応えて、国際便の就航をふやしていくためにも、羽田空港の容量拡大は必要不可欠でございます。
新たな飛行経路などについて、国は都の要請を踏まえ、継続的に住民説明会を実施するとともに、騒音影響の軽減方策や安全対策の具体化を進めてございます。
今後とも、都民の理解が深まるよう国に協力し、日本の首都東京にふさわしい玄関口としての羽田空港の機能強化を図ってまいります。
八ページをお開き願いたいと思います。交通政策の推進等でございますが、東京の交通体系を利用者本位のものに変えていくための取り組みを進めてございまして、新宿駅などターミナル駅の案内サインの改善やバリアフリー化など順次実施してまいります。
また、舟運の活性化に向けまして、運航の社会実験のほか、船着き場や周辺のにぎわい創出、利便性向上に取り組んでまいります。
さらに、自動車交通において、自動運転技術を活用した都市づくりへの展開に向けまして、国や自動車メーカーなどと連携を図りながら検討を進めてまいります。
九ページをお開き願いたいと思います。快適な都市環境の形成でございます。
まず、緑豊かな都市の形成でございますが、水と緑のネットワーク形成等を図るため、都市計画公園・緑地の整備方針に基づきまして、公園、緑地の計画的な整備を推進してまいります。また、緑確保の総合的な方針に基づきまして、さらなる民有地の保全や質の高い緑の創造を進め、貴重な緑を次世代に引き継いでまいります。
良好な景観の形成でございますが、皇居周辺や都市再生特別地区の計画等におきまして、景観計画に基づき、適切に景観誘導を行い、魅力のある景観形成に取り組んでございます。また、歴史的建造物等の保存や活用に努め、屋外広告物規制など、他の都市づくり施策とも連携し、引き続き、美しく風格のある東京の再生に取り組んでまいります。
一〇ページをお開き願いたいと思います。豊かな住生活の実現と持続でございます。
まず、東京都住宅マスタープランにおける民間住宅施策の推進でございますが、昨年十一月に住宅政策審議会から豊かな住生活の実現と持続を基本方針とする答申がなされてございます。これを踏まえまして、本年三月に策定をいたしましたマスタープランに基づき、子育てに配慮した質の高い住宅の供給促進や高齢者等の居住安定の支援、既存住宅の流通活性化や空き家対策などの取り組みを進めてございます。
また、分譲マンションについては、昨年三月に策定いたしました計画に基づき、管理組合等における適切な管理や再生に向けた取り組みを支援してございます。
都営住宅につきましては、高齢者や障害者世帯、また、子育て世帯の居住支援など、真に住宅に困窮している都民に公平かつ的確に供給してございます。
年間三千八百戸の建てかえを着実に進めるとともに、その敷地の有効活用により創出した用地を活用いたしまして、子育て支援施設や高齢者福祉施設の整備など、都の政策目的の実現や地域の課題解決を図る取り組みを進めてございます。
一一ページをお開き願いたいと思います。建築行政と開発規制でございます。
建築物の安全性を向上させるため、確認、検査はもとより、定期報告を確実に実施するなど、建築規制の実効性を確保してまいります。
また、民間の宅地開発につきましても、都市計画法等に基づき、適切に指導監督してまいります。
最後に、米軍基地対策でございます。米軍基地問題への対応につきましては、基地の整理、縮小、返還に向け取り組むとともに、関係自治体とも連携しながら、基地に起因する諸問題の解決を国や米軍に働きかけてまいります。
横田基地の軍民共用化の推進でございますが、横田基地の民間航空利用は、首都圏の空港機能を補完するとともに、多摩の振興等にもつながります。共用化の実現に向けまして、関係機関との調整や働きかけなどに取り組んでまいります。
これまで申し述べました事業に局全体が一丸となって取り組むことによりまして、首都東京の安全・安心、活力と魅力を高め、都民生活の質の向上を図ってまいります。
続きまして、総務部長より所管事業の詳細につきましてご説明をさせていただきます。
○桜井総務部長 ただいま都技監から主要事業の概要をご説明申し上げましたので、私からは、お手元の資料2、事業概要、資料3、東京都監理団体等運営状況に基づき、当局の所管事業の内容をご説明申し上げます。
まず、クリーム色の表紙、資料2、事業概要の五ページをお開きください。第1節、序説、都市整備局の役割でございます。
都市整備局は、都市づくり全般や住宅にかかわる政策の立案、道路や鉄道など都市基盤の整備、土地区画整理事業や都市再開発事業などの市街地の整備、宅地開発や建築物にかかわる指導、都営住宅の建設、管理、米軍基地対策など、都民生活や企業活動に広くかかわる業務を担っております。
都市整備の計画から事業実施まで幅広い領域を所管する局の特性を生かしまして、以下、都市の確実な安全と安心の確保、国際競争力の強化等に資する都市の再生、人、物の交流ネットワークの機能強化、快適な都市環境の形成、豊かな住生活の実現と持続、建築行政と開発規制、米軍基地対策、以上七つの施策を柱に、東京二〇二〇大会及びその先を中長期的に見据えた都市づくりを展開してまいります。
次に、一〇ページをお開きください。組織、人員について記載してございます。
本庁は、総務部以下計八部体制、また、右の一一ページにございますように、事務所は、第一市街地整備事務所以下計六事務所でございます。
一二ページをお開きください。職員定数を記載してございます。
左上の合計欄に記載しておりますように、当局の職員定数は千百四十五名でございます。
一四ページをお開きください。予算でございます。
ページ中段、イ、都市整備局予算の概要にございますとおり、局事業を五つの分野に分けて編成しております。
まず、都市基盤整備は、三環状道路や鉄道、航空政策など二百十九億余円、市街地整備は、土地区画整理や市街地再開発など七百三十六億余円、建築行政は、耐震改修促進事業など百十三億余円、住宅政策は、都営住宅やマンション耐震化など二千百七十五億余円、都市計画、調査は五十三億余円となっております。
予算規模につきましては、下段の表にありますように、一般会計が千四百三十五億余円、特別会計が千八百四十九億余円、公営企業会計が十四億余円、総合計で三千二百九十九億余円でございます。
二三ページをお開きください。都市整備に関する基本的な計画でございます。
おめくりいただき、二五ページ以降に、都市づくりのグランドデザインの策定、それから二九ページには都市計画のマスタープラン、三一ページには土地利用に関する基本的な計画、三六ページには東京都住宅マスタープランについて詳細を記載してございます。
続きまして、各事業の概要を順にご説明申し上げます。
少し飛びますが、四一ページをお開き願います。第2部第1章は、都市の確実な安全と安心の確保でございます。
四三ページをお開きください。第1節、木造住宅密集地域の整備でございます。
四三ページには、昨年三月に改定いたしました防災都市づくり推進計画について、おめくりいただきまして、四四ページ以降に、木密地域不燃化十年プロジェクトとして、木密地域の改善を加速する不燃化特区制度と特定整備路線について記載してございます。
四八ページをお開きください。第2節、建築物の耐震化の推進でございます。
四八ページには、昨年三月に改定いたしました東京都耐震改修促進計画について、また、右の四九ページの緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進では、特定緊急輸送道路の指定や、耐震診断実施義務、緊急輸送道路沿道建築物耐震化助成制度について記載してございます。
また、おめくりいただきまして、五〇ページ下段には住宅の耐震化促進、また、五一ページ中段にはマンションの耐震化促進に係る取り組みについて記載してございます。
五三ページをお開きください。第3節、建築物の安全性の向上でございます。
エレベーターの安全性向上や、天井等の落下防止対策、また、おめくりいただきまして、五五ページには建築物における液状化対策、超高層建築物等における長周期地震動対策などについて記載してございます。
五五ページ下段をごらんください。第4節、避難場所、避難道路の指定について記載してございます。
おめくりいただきまして、五六ページをごらんください。第5節、復旧、復興対策の推進でございます。
首都直下地震に備えた事前復興の取り組みとして、東京都震災復興マニュアルなどについて記載しております。
六〇ページをお開きください。第6節、総合的な治水対策の推進でございます。
これまでの治水対策の経緯や、六一ページには特定都市河川浸水被害対策法に基づく取り組み、雨水流出抑制事業への補助について記載してございます。
おめくりいただきまして、六二ページをごらんください。第7節、都市開発の機会を捉えた防災都市づくりの推進でございます。
首都直下型地震等の大規模災害時に備えまして、一時滞在施設の整備や建築物の自立性の確保の取り組みを推進しております。
続きまして、六三ページをごらんください。第2部第2章、国際競争力の強化等に資する都市の再生についてでございます。
六五ページをお開き願います。第1節、東京の都市構造と拠点整備の推進でございます。
東京の都市構造、拠点等の整備推進のための都市開発諸制度の積極的活用について記載してございます。
六七ページをお開きください。このページからは、各地域の整備内容について記載してございます。
六七ページには大手町、丸の内、有楽町地区、おめくりいただきまして、六九ページには八重洲、京橋、日本橋を初めとする各地域について、また、少し飛んで恐縮でございますが、七六ページをお開きいただきまして、そちらには多摩ニュータウンについて記載をしてございます。
八〇ページをお開き願います。第2節、民間活力を生かしたまちづくりプロジェクトの推進でございます。
都市再生ステップアップ・プロジェクトは、民間活力の活用を図りながら、複数の都有地を一体的に活用するとともに、周辺開発を誘発し、まちづくりを進める取り組みでございます。
また少し飛んで恐縮でございます、八五ページをお開き願います。第3節、都主体の市街地整備事業の推進でございます。
ここでは、土地区画整理事業や、おめくりいただきまして、八八ページの市街地再開発事業、またさらにおめくりいただきまして、九〇ページのまちづくりと連携して進める都市計画道路の整備、さらにおめくりいただきまして、九三ページ下段からは、選手村の整備について記載してございます。
九五ページをお開き願います。第4節、地域が主役のまちづくりの推進でございます。
東京のしゃれた街並みづくり推進条例に基づき、東京に個性豊かで魅力のあるまち並みをふやしていくための取り組みとして、街区再編まちづくり制度、おめくりいただきまして、九六ページには街並み景観づくり制度を記載してございます。おめくりいただきまして、九七ページでは人に優しいまちづくりを目指すバリアフリー化の取り組みについて記載してございます。
恐縮ですが、一〇一ページをお開きください。第2部第3章、人、物の交流ネットワークの機能強化について記載してございます。
一〇三ページをお開き願います。第1節、道路網の整備でございます。
区部及び多摩地域の都市計画道路として、第四次事業化計画などについて記載してございます。
またおめくりいただきまして、一〇四ページには首都圏三環状道路の整備などを記載してございます。
続きまして、一〇七ページをごらんください。第2節、鉄道、新交通システムの整備でございます。
交通政策審議会の答申や地下鉄等の整備、おめくりいただきまして、一〇九ページにはBRTなど新たな鉄道、新交通システム等の整備、また、おめくりいただきまして、一一〇ページ以降は踏切対策の推進や連続立体交差事業などについて記載してございます。
また、一一一ページには今年度から実施しております快適通勤ムーブメント時差ビズについて記載してございます。
恐縮ですが、一一二ページをお開きください。第3節、航空政策の推進でございます。
羽田空港の機能強化と国際化について記載しております。
おめくりいただきまして、一一五ページには横田空域の返還について記載してございます。
一一五ページの下段をごらんください。第4節、交通政策の推進等でございます。
東京二〇二〇大会及びその後も見据えまして、総合的な交通政策を推進しておりまして、新宿駅の利便性の向上や舟運の活性化、自動運転技術を活用した都市づくりへの展開について記載してございます。
また、一一七ページには物流対策の促進や物流拠点の整備支援、おめくりいただきまして、一一八ページ以降には駐車対策の推進について記載してございます。
続きまして、一二一ページをお開きください。第2部第4章、快適な都市環境の形成についてでございます。
一二三ページをお開きください。第1節、緑豊かな都市環境の形成でございます。
このページ以降、一二九ページにかけまして、緑の創出と保全の推進などについて記載してございます。
恐縮ですが、一三〇ページをお開き願います。第2節は、望ましい水循環の形成について記載しております。
一三二ページをお開きください。第3節、水資源の開発でございます。
水資源開発の必要性や進め方などについて記載してございます。
一三五ページをお開きください。第4節、良好な景観の形成でございます。
東京都景観計画では、美しく風格ある首都東京を実現するための取り組みとして、(3)に記載しております景観法活用による取り組みや、次ページ、(4)で都独自の取り組みなどを記載しております。
一三九ページをお開きください。第5節、省資源等に配慮した都市づくりでは、建設副産物対策の推進や、おめくりいただきまして、一四〇ページには地域冷暖房施設の普及、低炭素型都市づくりの推進について記載してございます。
続きまして、一四一ページをごらんください。第2部第5章は、豊かな住生活の実現と持続でございます。
一四三ページをお開き願います。第1節、民間住宅施策の推進でございます。
マンション施策の推進では、マンションの適正な管理の促進について、おめくりいただきまして、一四四ページにはマンション建てかえ支援などについて記載してございます。
また、右の一四五ページには民間を活用した多様な住宅の供給誘導について、おめくりいただきまして、一四八ページには高齢者向け住宅施策の推進、またおめくりいただきまして、一五〇ページには子育てに配慮した住宅の供給促進、下段では、不動産取引に対する施策について記載してございます。
一五二ページをごらんください。第2節、都営住宅の供給でございます。
一五二ページには都営住宅等の管理について、おめくりいただきまして、一五七ページ以降に、都営住宅等の整備として、ストック活用や、さらにおめくりいただきまして、一五八ページには都営住宅の建てかえ、おめくりいただきまして、一六〇ページには都営住宅の耐震化について記載しております。
続きまして、一六三ページをお開きください。第2部第6章、建築行政と開発規制について記載しております。
一六五ページをお開き願います。第1節、建築行政の概要でございます。
1の建築行政では、建築基準法と建築規制等について記載してございます。
おめくりいただきまして、一六六ページには建築審査会の開催等について記載してございます。
一六七ページをごらんください。第2節、建築物の確認、許可、指導等でございます。
このページから一七一ページにかけては、建築基準法等による建築物の確認、許可、指導等について記載してございます。
一七二ページをお開きください。第3節、建設業者、建築士の指導等でございます。
一七二ページには建設業者に対する指導等について、右の一七三ページには建築士に対する指導等について記載をしてございます。
一七四ページをお開きください。第4節、宅地開発に対する規制等でございます。
宅地造成等規制法に基づく規制や、右の一七五ページには都市計画法に基づく開発行為の許可や、優良宅地及び優良住宅の認定について記載してございます。
一七七ページをお開き願います。第2部第7章は、米軍基地対策についてでございます。
一七九ページをお開き願います。第1節、米軍基地問題への対応では、米軍基地の整理、縮小、返還を、おめくりいただきまして、一八〇ページには国や米軍への要請活動等について記載しており、基地に起因する諸問題の解決に向けた、地元区市町村、国、米軍等の関連機関との連携、調整などについて記載してございます。
一八一ページをごらんください。第2節、在日米軍との連携では、災害時の米軍との連携として、米軍基地を使用した東京都総合防災訓練の実施や、災害時等における米軍との各種協定について記載しております。
恐縮ですが、一八二ページをお開きください。第3節、横田基地の軍民共用化の推進では、軍民共用化の意義を、また、一八三ページには軍民共用化の推進に向けた取り組みを記載してございます。
次の一八五ページ以降は資料編でございまして、国土計画に始まりまして、都市計画に関する諸制度の内容、市街地整備事業の仕組みなど、本編の記述に対応した基本的な資料を掲載してございますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
最後に、お手元の資料3、東京都監理団体等運営状況によりまして、当局所管の団体についてご説明申し上げます。
表紙の次のページをお開き願います。
東京都が二五%以上の出資等を行っている当局所管の団体を記載してございます。
公益法人等は、東京都住宅供給公社及び公益財団法人東京都都市づくり公社でございます。株式会社は、東京臨海高速鉄道、多摩都市モノレールなど七社でございます。
次に、団体の概要をご説明いたします。
本日は、一番上に記載してございます東京都住宅供給公社についてご説明をさせていただきます。
お手元の資料3、東京都監理団体等運営状況に添付してございます東京都住宅供給公社の平成二十九年度経営状況等説明書の一ページをお開き願います。
本公社は、地方住宅供給公社法に基づき設立された特別法人で、昭和四十一年四月一日に設立されております。資本金は一億五百万円で、東京都が全額出資してございます。
以下、事業の概要等を記載してございます。
その他の団体につきましても、添付してございます資料により、後ほどごらんいただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、当局の事務事業につきましてのご説明とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○たきぐち委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○白石委員 資料要求をさせていただきます。
一点目、都営住宅、公社住宅のエレベーター設置状況、過去五年間。
二点目、都営住宅使用承継事由発生件数、申請件数及び使用承継が認められた件数、過去五年間。
三点目、公営住宅使用承継制度厳格化の実施状況、都道府県と政令市別。
四点目、都営住宅、公社住宅における入居者の年齢別世帯数の状況及び単身入居者の年齢別世帯数の状況。
五点目、都営住宅における期限つき入居の募集戸数、過去十年間。
六点目、都営住宅建てかえによる型別供給実績、平成二十五年度以降。
七点目、都営住宅の応募状況、過去五年間。
八点目、都営住宅の管理戸数、空き住戸数、事業用、募集用、募集停止戸数。
九点目、公社一般賃貸住宅及び都民住宅の空き住戸状況。
十点目、緊急輸送道路沿道建築物の耐震助成制度の区市町村別実績。
十一点目、緊急輸送道路沿道建築物以外の木造住宅及びマンションの耐震診断、耐震改修助成実績。
十二点目、都内の居住支援協議会設置状況と主な活動内容一覧。
十三点目、横田基地におけるパラシュート訓練の通告状況。
十四点目、都内米軍基地に関係する事件等の経過。
十五点目、横田基地におけるオスプレイの離着陸回数。
十六点目、首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会。
十七点目、羽田空港機能強化に関する説明会開催日日程及び来場者数。
十八点目、羽田空港機能強化に関する説明会における意見。
十九点目、羽田空港機能強化による東京都への経済波及効果。
二十点目、羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の開催状況及び幹事会、ワーキンググループの開催状況。
以上です。
○たきぐち委員長 ただいま白石副委員長より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○たきぐち委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○たきぐち委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○邊見東京都技監 平成二十九年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております都市整備局関係の案件をご説明いたします。提出予定案件は、条例案が三件でございます。
初めに、お手元の資料4、平成二十九年第三回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をごらんいただきたいと思います。
一件目は、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
これは、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部改正に伴い、所要の手数料を新設するものでございます。
次に、宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
これは、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律の施行に伴い、所要の手数料を新設するものでございます。
最後に、東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
これは、宅地建物取引業法の一部を改正する法律の施行を踏まえ、宅地建物取引業者の説明等の義務に係る規定を改めるものでございます。
私からの説明は以上でございます。
引き続き、詳細な内容につきまして、総務部長からご説明を申し上げます。ご審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。
○桜井総務部長 条例案三件についてご説明を申し上げます。
お手元の資料4、平成二十九年第三回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料の三ページをお開き願います。
まず、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例(案)の概要につきましてご説明申し上げます。
1、改正の理由でございますが、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴い、住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅事業の登録の申請に係る手数料の規定を設けるほか、規定を整備するものでございます。
2、条例案の概要でございますが、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部改正により、住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅の登録制度が創設されることに伴いまして、登録の申請に係る手数料を新設するものでございます。
四ページから七ページにかけましては条例案文等を記載しており、手数料につきましては、六ページ下段のとおり、一つの建築物につき八百円でございます。
また、八ページから一〇ページにかけましては新旧対照表を記載してございます。
一三ページをお開き願います。宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例(案)でございます。
1、改正の理由でございますが、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律の施行に伴い、小規模不動産特定共同事業の登録の申請に係る手数料等の規定を設けるものでございます。
2、条例案の概要でございますが、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律の施行により、小規模不動産特定共同事業が創設されることに伴い、登録及び更新の申請に係る手数料を新設するものでございます。
一四ページから一六ページにかけましては条例案文等を記載しており、手数料につきましては一四ページから一五ページの別表四のロ及びハに記載のとおり、登録、更新それぞれ六万円でございます。
一七ページから一八ページにかけましては、新旧対照表を記載してございます。
二一ページをお開き願います。東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例(案)でございます。
1、改正の理由でございますが、宅地建物取引業法の一部を改正する法律の施行を踏まえ、宅地建物取引業者の説明等の義務に係る規定を改めるものでございます。
2、条例案の概要でございますが、宅地建物取引業法の一部を改正する法律の施行により、宅地または建物の取得者、または借り主となる者が宅地建物取引業者である場合における重要事項の説明については、説明を要せず、重要事項を記載した書面の交付のみで足りるものとされました。
このことを踏まえまして、条例第二条に定める書面の交付及び説明の義務につきましても、住宅を借りようとする者が宅地建物取引業者である場合は、当該書面についての説明を要しないとするとともに、所要の経過措置等を定めるものでございます。
二二ページから二三ページにかけましては条例案文等を、二四ページには新旧対照表を記載してございます。
以上で、平成二十九年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○たきぐち委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○たきぐち委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
○たきぐち委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
第二百十八回東京都都市計画審議会付議予定案件についての報告を聴取いたします。
○邊見東京都技監 来る平成二十九年十月三十一日に開催予定の第二百十八回東京都都市計画審議会に付議を予定しております案件につきましてご説明を申し上げます。
今回、東京都決定・変更予定案件が、区部で九件、市町村部で一件、三宅村決定の付議予定案件が一件でございます。
なお、今回の都市計画審議会には付議いたしませんが、計画段階環境影響評価対象案件が一件ございます。
本日は、これらのうち主な案件といたしまして、都市高速鉄道第一号線と港区芝浦四丁目ほか各地内の用途地域及び多摩都市計画道路三・一・六号南多摩尾根幹線につきましてご説明を申し上げます。
それでは、引き続き担当部長からご説明いたしますので、よろしくお願いを申し上げます。
○中島都市基盤部長 それでは、私から三件の案件についてご説明させていただきます。
まず初めに、付議予定案件ナンバー7、都市高速鉄道第一号線の変更及びナンバー8、港区芝浦四丁目ほか各地内における用途地域の変更につきまして一括してご説明いたします。
いずれも港区が行う地区計画の決定、高度利用地区の変更、第二種市街地再開発事業の決定に合わせて行うものでございます。
資料は、お手元の資料6、白色表紙の提案事項概要三五ページから四三ページまで、資料7、薄茶色表紙の事前説明会資料三七ページから五二ページまでとなります。
資料7、事前説明会資料三七ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
品川駅周辺は、羽田空港への玄関口であるとともに、リニア中央新幹線の始発駅が整備されるなど、世界と日本各地をつなぐ広域的な結節点としての役割が期待されており、国際交流拠点の形成に向けた都市づくりが進められております。
本件は、当地域内の泉岳寺駅地区におきまして、泉岳寺駅の機能強化及び駅周辺の土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新を図るため、都市高速鉄道第一号線及び港区芝浦四丁目ほか各地内における用地地域その他の関係する都市計画を決定するものでございます。
まず、都市高速鉄道第一号線及び泉岳寺駅の状況についてご説明いたします。
事前説明会資料三九ページの路線図とあわせてスクリーンをごらんください。
都市高速鉄道第一号線は、西馬込駅から押上駅までを結ぶ延長約十八・八キロメートルの路線でございます。途中、泉岳寺駅から品川駅までの間に約一・二キロメートルの分岐線がございます。西馬込駅から押上駅までは都営地下鉄浅草線として、また泉岳寺駅から品川駅までの分岐線は京浜急行電鉄本線として営業しておりまして、一日に約七十万人の利用がございます。
押上駅から京成電鉄押上線と接続して成田空港へ、また分岐線の京浜急行本線は羽田空港へそれぞれアクセスいたします。
スクリーンをごらんください。
今回、変更いたします泉岳寺駅のホームは、都営地下鉄浅草線及び京浜急行本線相互間の乗りかえに対応するため、島式二面四線で整備されておりますが、朝夕を中心に慢性的な混雑が発生している状況でございます。
事前説明会資料四〇ページの比較図とあわせてスクリーンをごらんください。
今後の国際交流拠点の形成に向けた都市づくりの進展に伴い、泉岳寺駅の利用客の増加が見込まれておりまして、ホームの拡幅などの駅機能の強化が急務となっておりますが、国道一五号下の限られた空間の中では拡幅が困難な状況にあります。
このため、駅に隣接する地区におきます都市機能の更新を目的とした市街地再開発事業の実施に合わせまして、再開発の敷地の地下の一部を活用し、ホームの拡幅などの駅機能の強化を図る駅改良事業を一体的に行うことといたしました。
具体的には、泉岳寺駅の上り線及び下り線のホーム幅を、それぞれ現在の五メートルから十メートルに拡幅いたします。
資料6、提案事項概要三五ページ、資料7、事前説明会資料三八ページの計画図とあわせてスクリーンをごらんください。
ホームの拡幅に伴いまして、駅を中心とした延長約九百二十メートルの区間におきまして鉄道施設の区域を拡大いたします。
なお、この区域のうち、後ほどご説明いたします市街地再開発事業と重複する部分につきましては、計画図に示しますとおり、地下の空間を立体的な都市計画として定めます。
次に、駅に隣接する地区におきます都市計画の変更についてご説明いたします。
スクリーンをごらんください。
地区の現況についてでございますが、建物の老朽化や低未利用地を含む細分化した敷地が多く、土地の有効利用が図られていない状況にございます。また、隣接する国道一五号は特定緊急輸送道路に指定されておりまして、建物の耐震性の向上など、防災機能の強化が求められております。
このため、市街地再開発事業などの都市計画を港区が決定し、これとあわせて用途地域の変更を行うものでございます。
それでは、港区決定の都市計画から順に、まず泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業の決定についてご説明いたします。
資料6、提案事項概要四二ページ、資料7、事前説明会資料四八ページの計画図2とあわせてスクリーンをごらんください。
スクリーン上、赤色の一点鎖線で示しております泉岳寺駅に隣接する区域におきまして、市街地再開発事業の都市計画を決定いたします。
スクリーンをごらんください。再開発事業の完成イメージパースでございます。
次に、地区計画の決定についてご説明いたします。
恐れ入りますが、資料、お戻りいただきまして、資料7、事前説明会資料四二ページの計画図2-1とあわせてスクリーンをごらんください。
市街地再開発事業の区域と同一の区域におきまして、地区計画及び地区整備計画を定め、地区幹線道路や地下駅前広場などを地区施設として位置づけます。
次に、高度利用地区の変更についてご説明いたします。
事前説明会資料四六ページの計画図2とあわせてスクリーンをごらんください。
地区計画を定める区域におきまして、土地の合理的かつ健全な高度利用を図るため、壁面の位置の制限などとともに、容積率の最高限度を定めます。
資料6、提案事項概要四三ページ、資料7、事前説明会資料五二ページの計画図とあわせてスクリーンをごらんください。
以上ご説明申し上げました地区計画などの都市計画の決定に合わせまして、地区の東側の境界に沿って、約八十平方メートルの区域におきまして用途地域を変更いたします。
用途地域の変更の内容でございますが、計画図中〔1〕の区域について、現行の準工業地域建蔽率六〇%、容積率四〇〇%を商業地域建蔽率八〇%、容積率六〇〇%に変更いたします。
付議予定案件ナンバー7及びナンバー8の説明は、以上でございます。
次に、付議予定案件ナンバー12、多摩都市計画道路三・一・六号南多摩尾根幹線についてご説明いたします。
資料は、お手元の資料6、白色表紙の提案事項概要の五三ページ、資料7、薄茶色表紙の事前説明会資料の六五ページから七五ページと、資料10、灰色表紙の冊子、特例環境配慮書の概要でございます。
本案件は、東京都環境影響評価条例に基づく計画段階環境影響評価の対象となっております。
計画段階環境影響評価におきましては、対象計画につきまして複数の案を作成することとなっております。このため、今回、都市計画変更素案を作成いたしまして、これをもとに環境影響の予測、評価を行い、特例環境配慮書として取りまとめましたので、参考案件としてご報告させていただきます。
なお、今後、条例に基づきます環境影響評価の手続を経まして対象計画の案を一案に絞り、東京都都市計画審議会に付議することとなります。
それでは、資料7の事前説明会資料の六五ページの位置図をごらんください。スクリーンにも同じ図を映しております。
南多摩尾根幹線は、調布市多摩川三丁目を起点といたしまして、稲城市、多摩市、八王子市を経て、町田市小山町に至る延長約十六・六キロメートルの路線でございまして、多摩地域の骨格をなす幹線道路であるとともに、調布保谷線と接続して埼玉県から神奈川県方面に至る広域的な道路ネットワークを形成する重要な路線でございます。
今回の変更区間でございますが、このうち、多摩三・四・一八号、ニュータウン街路一号線との交差点付近から多摩三・四・二六号、ニュータウン街路六号線との交差点付近までの延長約五・五キロメートルの区間でございます。
次に、スクリーンの航空写真をごらんください。
現在、南多摩尾根幹線の構造形式は、地表式、掘り割り式、地下式として都市計画決定されております。
整備状況でございますが、地表式の一部区間が四車線で完成しているものの、大半の区間が暫定で二車線の道路となっております。そのため慢性的に渋滞が発生しておりまして、生活道路に交通が流入するなど、沿道環境の悪化を招いております。
一方で、多摩市では多摩ニュータウンの再生に向けまして、南多摩尾根幹線の沿道を業務・商業用途の土地利用へ誘導し、地域の魅力向上とにぎわいの創出を図ることとしておりまして、まちづくりに合わせた道路整備が求められております。
次に、計画の内容についてご説明いたします。引き続きスクリーンの航空写真をごらんください。
今回の変更区間では、渋滞の緩和や広域的な幹線道路機能の確保のため、車線数を往復四車線に決定するとともに、多摩三・三・八号、鎌倉街道線との交差点をオーバーパスによる立体交差といたします。
また、沿道へのアクセスやまちづくりとの一体性などを考慮いたしまして、構造形式を掘り割り式から地表式へ変更いたします。
次に、資料7の事前説明会資料七三ページの参考図1をごらんください。
道路の横断構成について、沿道環境に配慮して車道部を中央に集約することを標準としております。
一方で、道路の横断方向の高低差の大きい諏訪-永山区間と鶴牧区間におきましては、それぞれ複数案を作成いたしました。
七四ページの参考図2をごらんください。
諏訪-永山区間では、車道の上下線を集約した上で、車道を中央に寄せた諏訪-永山A案と、北側の沿道環境に配慮いたしまして車道を南側に寄せました諏訪-永山B案を作成いたしました。
続いて、七五ページの参考図3をごらんください。
鶴牧区間では、車道の上下線を分離した上で車道を中央に寄せました鶴牧A案と、北側の沿道環境に配慮いたしまして、車道の上下線を集約して南側に寄せた鶴牧B案を作成しております。
次に、特例環境配慮書の概要につきましてご説明いたします。
お手元の資料10、灰色表紙の冊子、特例環境配慮書の概要に挟み込んでおります要約版をごらんください。
まず、三ページから一五ページには環境影響の程度の評価の結果を掲載しております。
標準区間につきましては、七項目について予測、評価を行っております。また、鶴牧区間につきましては四項目につきまして、諏訪-永山区間につきましては八項目で予測、評価を行っております。
この結果、例えば騒音軽減のために、一部区間に遮音壁を設置するなど環境保全措置を講じることによりまして、いずれの項目も環境基準等の評価の指標を満足することから環境への影響は少ないと考えられ、都市計画を変更する上で支障はないと考えております。
次に、一六ページから二一ページをごらんください。
環境配慮目標の達成の程度の評価を掲載しております。
今回の計画内容は、それぞれの予測評価項目に応じて設定いたしました環境配慮目標を考慮したものとなっております。
次に、二二ページから二三ページをごらんください。
社会経済面から見た評価を掲載しておりまして、利用者の視点、生活者の視点、事業者の視点から今回の計画内容を評価しております。
二四ページから二五ページの複数の対象計画案の総合評価では、鶴牧区間及び諏訪-永山区間のA案とB案につきまして比較評価を行っております。このうち二四ページでは、鶴牧区間を比較しております。
環境に及ぼす影響の評価では、大気汚染や景観におきましては、ほとんど差はございませんでした。
一方、B案は道路の南側に車道を集約するため、住宅の集中する北側におきましてA案と比べて自動車の走行に伴い発生する騒音、振動が小さくなっております。
また、建設発生土が抑制されるといった点で異なる結果となっております。
社会経済面から見た評価では、利用者の視点と事業者の視点において両案に大きな差は生じないと見込まれております。
一方、生活者の視点では、A案に比べましてB案の方が住宅の集中する北側沿道から車道までの離隔が大きくなります。
続きまして二五ページでは、諏訪-永山区間の比較をしております。
環境に及ぼす影響の評価では、大気汚染、騒音・振動、地形・地質、生物・生態系、景観、史跡・文化財、自然との触れ合い活動の場におきまして、ほとんど差はございませんでした。
一方、B案はA案に比べまして、建設発生土量が抑制されるといった点で異なる結果となっております。
社会経済面から見た評価のうち、利用者の視点につきましては、エコプラザ多摩前交差点の形状は、A案ではT字型に接続する形状でございますが、B案では高低差をS字状に迂回する道路を経て接続する形となっております。
生活者の視点におきましては、A案に比べB案の方が住宅の集中する北側沿道から車道までの離隔が大きくなります。
また、事業者の視点では、A案ではB案より建設発生土量が多くなることから、事業費は高くなっております。
最後に、事業の予定でございますが、東京都施行によりまして、平成三十七年度の完成を目指しております。
私からの説明は以上となります。
○たきぐち委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○森澤委員 泉岳寺駅改良計画に関連して何点かお伺いします。
品川駅周辺地域の再開発は、羽田空港に近い利便性の高い地域ということもあり、山手線の新駅を中心としてどういったまちになるのか、地域の方々のみならず、多くの都民が注目しています。
品川駅、田町駅周辺地域は、アジアヘッドクオーター特区及び特定都市再生緊急整備地域に指定され、東京の国際競争力を担う地域として位置づけがなされています。
品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン二〇一四では、将来像として、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点品川という方向性が示されています。
こうしたまちづくりの方針が定められている中で、今回、泉岳寺駅の改良事業が行われますが、まず泉岳寺駅の現状についてお伺いします。
○中島都市基盤部長 泉岳寺のホームでございますが、島式二面四線の構造となっておりまして、改札口と地上とを連絡する出入り口が四カ所設置されております。しかしながら、ホームの幅員は五メートルと狭く、朝夕の時間帯を中心にホーム上では混雑が発生しております。また、ホームからコンコースまでのエレベーターが整備されていないなど、バリアフリーの充実が求められております。
○森澤委員 現時点でも混雑しているということでしたが、今後、周辺の開発の進展に伴い、泉岳寺駅の利用者は大幅に増加することが想定されます。今回の泉岳寺駅の改良事業は、市街地再開発事業の実施に合わせて行うということであります。
ことし三月に策定された品川駅北周辺地区まちづくりガイドラインでは、この地域は、駅まち一体のまちづくりが進む、世界中から人々が集まる国際交流拠点が生まれる、まちをつなぐストリートや広場で多様なアクティビティーが生まれる、地域とつながり、ともに成長し続けるとあります。
このような方針の中、隣接する別の地区では土地区画整理事業が実施中であり、これらのまちづくりで行われる都市基盤整備と連携することにより、駅を中心とした人の流れや、ほかの地域とのつながりが強化できると考えます。
そこで、駅とまちのつながりの実現という意味で、今回の泉岳寺駅改良と駅周辺のまちづくりによって、どのような整備がなされるのでしょうか、お伺いいたします。
○中島都市基盤部長 泉岳寺駅改良事業では、将来の利用者の増加に対応したホームの拡幅やコンコースの拡張、エレベーターの設置などによるバリアフリーの充実を図るとともに、泉岳寺駅地区市街地再開発事業を一体的に行うことによりまして、駅から再開発事業で整備する地下駅前広場へ直接接続する新たなルートが設置されます。
また、再開発事業と、それに隣接いたします品川駅北周辺地区土地区画整理事業によりまして、国道一五号と北周辺地区内のJR新駅とを結ぶ補助第三三二号線が整備されるとともに、品川駅北周辺地区まちづくりガイドラインを踏まえまして、今後、泉岳寺駅とJR新駅とを連絡するデッキレベルでの歩行者ネットワークが形成される予定でございます。
こうした複数の取り組みが組み合わさることで、駅とまちをつなぐネットワークを形成してまいります。
○森澤委員 駅周辺のまちづくりを一体的に進めることで、より広域的なエリアで利便性が向上し、暮らしやすいまちに発展していくことが期待されます。
最後に、泉岳寺駅改良事業と駅周辺のまちづくりの今後のスケジュールについて伺います。
○中島都市基盤部長 品川駅北周辺地区では、JR東日本の品川-田町駅間の新駅が二〇二〇年春に暫定開業し、その後、新駅周辺のまち開きを二〇二四年ごろに行う予定と聞いております。二〇二四年度までに泉岳寺駅改良を終えるとともに、泉岳寺駅地区市街地再開発事業の完了を目指してまいります。
駅改良と駅周辺まちづくりを連携して進めまして、人々が行き交うにぎわいのあるまちを創出してまいります。
○森澤委員 リニア中央新幹線が開業する二〇二七年に向けて、今後、品川駅周辺地域は飛躍的に発展することが期待されています。
今回の事業は、そのトップバッターとなる取り組みです。それぞれの街区のつながりを意識しながら、東京の国際競争力を担う地域として事業を着実に推進することを要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
○藤井委員 私は、今回の付議予定案件の中で、三宅村に都市計画審議会が置かれていないために東京都都市計画審議会に付議されます三宅予定案件ナンバー11、三宅都市計画火葬場について何点か質問をいたします。
ご承知のとおり、三宅島は東京都心から約百八十キロ離れております。太平洋上の島の、特に火山島といわれておりまして、伊豆諸島の中では大島、八丈島に次いで三番目に大きな島であります。ちょうど山手線の内側と同じぐらいの大きさの島であります。
大体二十年周期で雄山が噴火をしたり、地震があるわけでございまして、そういう意味では、自然が大変豊かな島であると同時に、あちこちで火山の遺跡というか、三七山の火山岩であるとか、あるいは阿古小中学校が火山灰で、火山の溶岩で埋もれたままの状態で保存されているなど、そういった大変貴重な資源があります。
そういう中で、二〇〇〇年に雄山が噴火をいたしました。私ども都議会公明党は、すぐ現地に調査に行きまして、私もそのうちの一人でございましたが、まさに雄山から噴出されます火山灰によって島全体が覆われて、木などはもう枯れて、あちこちに、割り箸のように枯れた木が散見されたわけでございます。
つい先日、我が党は三宅島に視察団で行ってまいりましたけれども、現在は雄山の噴火もほとんどおさまっておりまして、島全体が緑、きれいな緑に覆われた島と、復興しているところでございます。
ちょうど、三宅島噴火によって、島民の方たちは約五年近く三宅島を離れてさまざまなところで生活をしていた、そういう中にあって、いろんな施設、公共施設が使われないまま老朽化をしてきたわけでございます。そういう意味で、今回のこの案件であります三宅村の火葬場もほとんど五年間使われていなかった状況もあり、また既に建設されてから二十数年たっております。
先日、私も三宅村に行ったときに、この火葬場を見てまいりましたが、ちょうど阿古の地域にありまして、海から五十メーター近く、その間全くほかの建物はございませんので、火葬場は海の潮風に吹かれて、あちこちさびたり、また壊れていたわけでございます。
そういう意味で、大切な施設であります三宅島の火葬場を今回新設するということでございますが、何で現在地での建てかえではなく、新たに今回、伊ヶ谷という地域に、別の場所に新設をすることになったわけですけれども、村はどういう経過で新設を決定したのか、現状の問題点は何なのか、この点についてお伺いいたします。
○中島都市基盤部長 現在の三宅村の火葬場でございますが、平成四年に阿古地区におきまして、集落からの距離を確保できる村有地に開設されまして既に二十五年が経過しております。
この間、三宅島は平成十二年の噴火によりまして全島避難を余儀なくされ、五年近くもの間、火葬場の日常的な維持管理ができない状態が続きました。その後も塩害による劣化の進行が激しく、改修工事による延命化は困難な状況となっております。
また、敷地が狭く、現在地での建てかえも難しいことから、村は平成二十六年度に火葬場整備検討委員会を設置いたしまして、新たな火葬場に関する基本計画を策定いたしました。
○藤井委員 ただいま経過年数、あるいは塩害による影響、また島しょ地域ならではの問題点、新たな火葬場の基本計画を策定した経過があるということでございました。
それでは、新しく火葬場ができる新設地はどういう場所なのか。そして、火葬場を新設することによって、今の火葬場よりもどういう改善がなされるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○中島都市基盤部長 三宅村では、集落及び海沿いから離れ、また山間部にありながら比較的平たんな民有地を確保できる見通しが立ったことから、新たな火葬場の建設地を伊ヶ谷地区に選定しております。
この場所でございますが、都道のバイパスと旧道に挟まれておりまして、車両の出入りを旧道からとするため、一般交通への影響もほとんどございません。
○藤井委員 別の場所に新たにつくるということによりまして、現状の問題点を改善できるということでございます。
それでは、新しくできる火葬場において駐車台数はどのぐらいなのか、それから、現状はちょっと大変狭いところだったと思いますけれども、改善、新しくできることによってどういうメリット、利用のメリットがあるのか、利用者へのサービスがどれだけ向上されるのか、これについてお伺いしたいと思います。
○中島都市基盤部長 新しくできる火葬場でございますが、村には斎場がないということから、葬儀から会食まで火葬場でとり行いたいという村民の要望を受けまして、建物内に新たに霊安室、告別室、会食が可能な控室、配膳室を設けまして、斎場の役割も担う施設とする予定でございます。その他多機能トイレや授乳室も新設するということでございます。
また、駐車台数につきましては、現在の火葬場は二十四台でございますけれども、新設する火葬場では大型バス一台分も含めまして二十八台が駐車できることとなります。
○藤井委員 新しくできる火葬場によって、いろんなサービスが向上できる。いわゆる例えば多機能トイレができたり、授乳室ができたり、あるいは今まで焼くだけだった火葬場でしたが、焼いている間に、参加された方が会食なんかができるということで、島民の方も大変喜んでいるわけでございます。
今度新しくできる伊ヶ谷のところは割と山の方でございまして、伊ヶ谷港の上の部分、どちらかというと山の奥の方でございます。地元の方にお話を聞きましたら、今までの阿古地区は携帯電話が通じたんですけど、今度新たにできる伊ヶ谷地区の火葬場の周辺は携帯電話が通じない、何かあったときに携帯電話が通じないと不便なので、ぜひこの地域、新たにできる伊ヶ谷地域にも携帯電話が通じるようにしていただきたいという要望がありました。
所管は都市整備局ではないと思いますけれども、この点もぜひ関係局に伝えていただいて、一日も早く改善ができるようにしていただきたいと、このように要望したいと思います。
いずれにいたしましても、村民の期待を受けて、この三宅村の取り組みに敬意を表しますと同時に、速やかにこの事業が進められるよう意見表明いたしまして私の質問といたします。
以上です。
○神林委員 私の方からも、先ほどちょっと質問に出ましたけれども、都市高速鉄道一号線の泉岳寺駅改良について質問させていただきます。
いわんとしていることは大して先ほどと変わりはしないんですが、若干の要望もありますし、また質問の観点も若干違いますので、この点につきまして質問させていただきます。
もう既にご紹介もありましたし、ご存じのとおりでございますが、この駅改良につきましては、泉岳寺駅を含む品川駅周辺のエリアは国際化が進む羽田空港への玄関口であり、さらに二〇二七年にはリニア中央新幹線の始発駅の開業が予定されるなど、国内外の広域的な交通結節機能の役割を担っており、国際都市東京のさらなる発展を支える極めて重要なエリアでございます。
東京都は、二〇一四年に公表した品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインにおいて、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点品川という将来像を掲げ、その実現に向けて公と民が連携して取り組むとしております。
また、泉岳寺駅が位置する品川駅北周辺地区では、本年三月、これからの都市空間の整備イメージを示す品川駅北周辺地区まちづくりガイドラインが策定されており、現在、JR車両基地跡地において中枢業務機能の形成に向けた土地区画整理事業及び新駅の整備などの都市基盤整備が行われているところでございます。
一つ目の質問でございますが、こうした国際交流拠点の形成に向けた取り組みが進められている中で、今回、泉岳寺駅の改良が計画されているわけでございますが、まず、これに関連して泉岳寺駅改良事業の意義や目的を再度改めて確認させていただきたいと思いますので、お願いいたします。
○中島都市基盤部長 品川駅周辺地域でございますが、世界と日本各地をつなぐ結節点として発展することが期待されております。
この地域にございます泉岳寺駅は、羽田空港にアクセスする京浜急行線と都心部や成田空港にアクセスする都営浅草線との接続駅として広域的な結節機能を担っておりまして、空港需要の増大に伴い、その重要性が高まっているところでございます。
加えまして、泉岳寺駅周辺では、JR東日本の車両基地跡地などの開発が進むことから、今後の駅の利用者はさらに増加することが見込まれております。
泉岳寺駅改良事業は、こうした利用者の増加への対応や乗りかえを含む利用者の安全性、利便性の確保を図りますとともに、国際交流拠点にふさわしい都市空間の創出に向けまして、ホームの拡幅や歩行空間の充実を図るものでございます。
○神林委員 先ほど説明していただいたときにも、かなりそういう地域の重要性というものを加味した中でいろいろとご説明していただいたので、ある意味安心はさせていただいているところなんですけれども、今後、泉岳寺駅周辺では、駅改良と一体的に施行される市街地再開発事業を初め、基盤整備が進むJR車両基地跡地での開発も進められていくということでございます。
他地区では、大規模開発の実施に伴い人の流れが急増し、駅の許容量を超えてしまった例もございますが、そうしたことにならないように、駅施設の計画段階において、将来の利用者数を的確に把握し、それに対応した適切な規模の空間を確保することが肝要でございます。
そこで、今回の泉岳寺駅改良では、今後の周辺開発の進展に伴う人の流れや将来の駅利用者数の動向をどのように捉え、計画の策定にどう反映していくのかについて伺います。
○中島都市基盤部長 泉岳寺駅の周辺では、駅改良と一体的に実施いたします泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業が計画されているほか、これに隣接いたしますJR車両基地跡地におきまして品川駅北周辺地区土地区画整理事業が施行中でございます。
また、品川駅北周辺地区土地区画整理事業によって整備されます第二東西連絡道路によりまして、JRの線路を挟んで東西に分断されている地域の連絡が強化、改善されます。
さらに、空港需要の増大に伴う乗りかえ利用者などの増加も見込まれます。
泉岳寺駅の改良に当たりましては、こうした将来における人の流れの変化や駅利用者の増加を前提といたしまして、ホームの拡幅、コンコースの拡張、昇降施設や出入り口の増設などの改良計画を策定しております。
○神林委員 私が実は特に従前の例でも心配なことは、例えば、民間開発として大規模な後背地があったときに、そこにホテルや人の住居ですね、マンションができたり、あるいはイベント施設だとか、あるいは商業施設、こういうものができてきて、予想以上に人の流れが多くなるということが非常に多いんです。
だから、ただ単にその地域だけの計画じゃなくて、後背地も含めた、しっかりとした人の流れというものを、それは予測不可能な部分ももちろんあるのかもしれませんけど、そういうものも頭に入れながら、全体として計画を一つずつ進めていっていただきたいなと、こういうことを強く、まあ前例にもありますものですから、ぜひ配慮していただいて計画していただければと思います。
それでは、最後に、今後、品川エリアでは、今回都市計画決定を行う泉岳寺改良事業や泉岳寺駅地区市街地再開発事業のほかにも、国、東京都、地元区、民間事業者などにより都市基盤の整備や民間主体のまちづくりの取り組みがそれぞれ進められていると聞いております。個々の取り組みの効果を最大限に発揮するためには、それぞれの事業主体が互いに連携して取り組みを実施する必要があると考えます。
東京都は、今後、それぞれの事業主体とどのように協議、調整を図っていくのかお伺いいたします。
○中島都市基盤部長 品川駅周辺地区におきましては、都が策定いたしました品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインに基づきまして、国道一五号及び環状第四号線の整備、また、京急本線の連続立体交差事業、さらには品川駅街区地区及び品川駅西口地区の開発など、さまざまなまちづくりに取り組んでおります。
関係者が多岐にわたることから、都は地元区や国、事業者などとともに取り組みを一体的に推進する体制を構築しておりまして、まちづくりを計画的、段階的に進めていくよう調整を行っているところでございます。
今後とも、関係者間で緊密に連携を図りながら、世界の人々が集う魅力ある拠点形成の実現に向けまして取り組んでまいります。
○神林委員 最後に一つだけ要望させていただきたいと思います。
品川エリアのまちづくりは、幹線道路や道路の新設を初め、大規模跡地の市街地整備、既成市街地の再開発など、種々多彩な取り組みから成る一大プロジェクトでございます。
これまで汐留地域や、あるいは秋葉原の地区などの拠点整備の経験を有する東京都がしっかりとリーダーシップを発揮して、国、関係自治体、民間事業者など、さまざまな関係者を適切に調整し、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点品川の実現に向けて各事業を着実に推進していくように要望しまして私の質問を終わります。
○星見委員 それでは、初めにナンバー1の足立区西竹の塚一丁目ほか各区内の用途地域の変更について伺います。
この変更ですけれども、駅前広場周辺など地区計画では、地域拠点にふさわしい活気とにぎわいを創出しとあり、資料でいいますと六ページの番号の〔1〕から〔4〕を近隣商業地域から商業地域に変更するものになっています。
これによって、これまで近隣商業地域として近隣の住民が買い物をする店舗や事業所などの利便を図る地域から、商業地域ですから危険性や環境悪化のおそれがある工場以外はほとんど全て何でも建設できる地域に変わります。
また、これに加えてこの地域には再開発促進地域もかかっておりまして、事業者などによる再開発が入れば、用途地域変更による容積率の緩和に加え、さらなる容積率緩和が付与される。高層や超高層の建物の建築が可能になるということも考えられます。
昨日、地域の住民や店舗の皆さんがこうした変化をどう受けとめているのか、竹ノ塚駅、西竹の塚のあたりを歩きながら実地調査をして地域の皆さんのご意見を聞いてまいりました。
そこで、地域の住民の皆さんからは、この間、住民説明会などで出てきたが、用途地域の変更の意味がわからなかったという声、また自分の家がどうなるのかよく理解できなかったという声も出されております。
今回の用途地域の変更について、まだまだ地域の皆さんの合意が不十分ではないのか、十分に図られていないのではないかと思いますが、まずその点についてお伺いいたします。
○久保田都市づくり政策部長 平成十八年度から平成二十九年度にかけまして、まちづくり連絡会主体で竹ノ塚駅中央地区のまちづくりや地区計画等につきまして勉強会や区域内の権利者等への説明会を計五十七回行っております。
また、竹ノ塚駅中央地区地区計画の素案説明会が平成二十七年三月十八日及び平成二十九年三月二十二日に開催をされておりまして、それぞれ百八名と百六名の方が参加されたということでございます。
また、七月五日には、都市計画法第十六条に基づく説明会が足立区により開催をされていまして、その際、七十名の方が参加をされたということでございます。
また、竹ノ塚駅中央地区の地区計画の原案につきまして、七月の十二日から二週間公衆の縦覧に供したということでございます。
このように、足立区から、さまざまな取り組みが行われて丁寧な説明が行われているというふうに聞いてございます。
○星見委員 今ご説明ありましたように、行政側の説明会はずっと行われてきたんだと思うんです。ただ、実際に住んでいる皆さん自身の実感として、この用途地域の変更ということの理解がどこまでどう進んでいるのかというのは、実際現場を歩いてみて、まだまだ不十分だなというのを感じました。
それからもう一つ、今回の用途地域の変更でかかわっているのが補助二六一号線周辺についてです。資料でいいますと、5から8のエリアになります。この住宅地指定、それぞれ第一種がかかっているところが近商に変わるようになっています。
この地区計画の説明を見ますと、延焼遮断帯が必要であるということが繰り返し出されています。ここも見てきたんですけれども、この周辺は公団住宅が多く整備されておりまして、ちょうどこの指定の外れるところには公園もあるということで、木造住宅が若干ありますけれども、全体としては火災の危険地域というイメージは余り受けませんでしたけれども、火災のシミュレーションというのは行っているのかどうか伺います。
○久保田都市づくり政策部長 東京都及び足立区におきましては、補助第二六一号線及びその沿道を延焼遮断帯とした火災の延焼シミュレーションは行ってございません。
ただ、補助二六一号線につきましては、改定中ではございますけれども、足立区の都市計画マスタープランにおきまして延焼遮断帯に位置づけております。
東京都の防災都市づくり推進計画におきましては、道路幅員に応じて一定の沿道の不燃化を図ることによりまして、延焼遮断帯、延焼遮断機能を有することというふうにされてございます。
○星見委員 この都市計画道路の延焼遮断帯なるものが本当に防災にどの程度役に立つのかというのは、今、特定道路の住民の皆さんたちのさまざまな意見や裁判等も行われている中で検証されなければならない課題ではないかなと思います。
それからもう一つ、補助二六一号線の問題で現地を歩いてみまして気になったのが、赤山街道というのが走っているんですが、これとの交差点がちょうどこの補助二六一号線とぶつかる地点について、地元の足立区議会から、この赤山街道の交差点の改良問題について、東京都に対し、ぜひ積極的に見直してほしいという改善の意見書が上がっているということもありました。
どういうことなのかと見てきましたら、ここも五差路になっていて、この五差路をずれるように、さらに補助二六一号線がぶつかるという線引きになっていることについても、さまざまな皆さんから、このままではどうするのかという、こういうご心配からの意見書であることがわかりました。補助二六一号線自身もこういう地域の問題としてどうするのかというのがはっきりしないという中で、今回このような用途地域の変更、出されています。
そのほかにも、もちろん踏切解消問題については地元の大きな要求でもあり、こうした鉄道の立体化と駅前広場事業も入っておりますので、これは独自事業として進めることができるのかなと思いました。
そのほかに地域には、重層長屋、私も初めて見てまいりましたけれども、長屋の問題があったり、またこれも初めて見ましたけれども、民間の自転車駐輪場事業というのか、駐輪場がたくさんある。本当にここの地域の特殊性だなと思いました。
こうした問題含めて、住民目線からさまざまな課題があるんだなと思います。
一緒に歩いた方々の中からは--行政の委員をやられた方や、それから一人の方は地元の区計審の委員をやったことがあるという方もご意見をいただきました。そういう中から時間をかけて自分たちのまちづくりをしたいとの声や、商業地域が全体に広がった上で革新、先ほどいいましたように促進地区が入ってくる。そういうふうになりますと、開発事業者が入ると一気に容積率の上乗せが進み、高層化が一方でどんどん進んでくるという可能性もあります。
ただ、この辺は再開発、開発をどうするかという議論はまだされている地域ではないということも聞いています。
このように、上から用途地域の変更をかぶせるのではなく、住民がまちづくりをじっくりと考えてから用途地域の変更を行うという考えもあるかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○久保田都市づくり政策部長 都といたしましては、東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近連続立体交差事業や区画街路一四号線を含む交通広場、補助第二六一号線の事業の進捗を踏まえまして、足立区が策定をいたします地区計画に定める将来像の実現に資するよう用途地域の変更をする予定でございます。
○星見委員 この用途地域の変更ですけれども、ここだけの問題じゃなくて、緩和をすればまちづくりがやりやすくなる、こういう考え方を持っている方もいらっしゃいます。
また、行政側の担当者からも時々こういうことを耳にすることがあるんですけれども、住民からは、上から用途地域の緩和をかぶせられると、高い建物と集積ありきで選択肢がそもそも狭いまちづくりになるんじゃないかという声も一方であります。
ぜひ住民が地域に合ったまちづくりが選択できるようにするためにも、用途地域の変更、緩和については、十分、住民一人一人のよくわかるような合意と形成を大切にしていただきたいと思います。
続いて、整理番号でいいますとナンバー10の渋谷川の下水道の変更について伺います。
今回、この10と8、7、ちょっと逆に番号下がっていきますけれども、全部これは泉岳寺駅周辺、そして裏側のJRのもとの車庫を利用した区画整理事業との関連に絡んだものだと思います。
それで、10の渋谷川幹線の下水道の変更について、この移設の理由をまず改めてお聞きいたします。
○中島都市基盤部長 現在の渋谷川幹線が敷設されている道路でございますが、JRの車両基地跡地の土地区画整理事業により、地区幹線道路として再整備されることとなっております。
これに伴いまして渋谷川幹線が支障となるため、移設が必要となったものでございます。
○星見委員 JR側の区画整理に伴うものだということがわかりましたが、そうしますと、下水道幹線の工事費用は誰が負担するようになるのか、またその根拠はどういうことで負担が決まるのかということをお聞きいたします。
○中島都市基盤部長 土地区画整理事業によります道路の整備に当たりまして、この渋谷川幹線が直接的に支障となりますので、土地区画整理事業者が費用を負担して移設を行うということでございます。
○星見委員 わかりました。これ最初見たときには、なぜかくかくと曲がるのかがよく理解できませんでしたけれども、区画整理事業の道沿いで入っていくということと、まさに直接的とおっしゃっておりましたけれども、この原因が区画整理事業との形で下水管を移設しなければならないというところにあるということを確認できました。
もう一つ、同じように、この区画整理と、それから泉岳寺駅の開発の方の合間に挟まって用途地域の変更が起きるのが、このナンバー8であります港区芝浦四丁目ほか各地区の用途地域の変更です。
それで、用途地域の変更の土地所有者はJRであると聞いていますが、この地図を見る限り、泉岳寺駅の開発事業の区分所有者として参加する権利がJRにあるのかどうかお聞きします。
○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 東日本旅客鉄道株式会社は泉岳寺の事業区域内に土地を所有していることから、再開発事業の地権者として取り扱います。
○星見委員 ありがとうございました。そうすると、JRがどうするかはJR自身が判断するんでしょうけれども、大規模な方の区画整理事業と、それから参加しようと思えば、泉岳寺の開発の方も参加する権利は有しているんだなというのがわかりました。
それで、そういう状態の中で、7の泉岳寺駅の都市高速鉄道一号、この変更について質問に入りたいと思います。
今回の、泉岳寺駅のホームの幅の拡幅、それからコンコースの拡張の原因について少しお聞きをしたいと思います。
それに当たって現状なんですけれども、一つ目として、泉岳寺駅の乗降客の現在数は幾らぐらいあるのかというのと、今回、拡幅を行うわけですから、将来予測はどの程度と推計しているのか、またその推計の根拠はどういう考え方から来ているのかをまずお聞きいたします。
○中島都市基盤部長 泉岳寺駅でございますが、京浜急行線と都営浅草線が接続いたしまして、空港アクセスを初めとして、広域的な結節機能を担う拠点駅でございます。
現在の乗降客数につきましては、一日当たり約六万人、また、将来の乗降客数につきましては、周辺開発に伴う増加分などを考慮いたしまして、約十三万人を想定していると交通局から聞いております。
○星見委員 大体倍ぐらいになるという想定なんですね。
今周辺開発というふうにおっしゃいましたが、泉岳寺駅東側でJRの車両基地路線跡地の開発が予定されています。この内容をどういうふうに把握されているか、お聞きいたします。
○中島都市基盤部長 品川駅周辺でございますが、都が策定いたしました品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインにおきまして、これからの日本の成長を牽引する拠点品川と位置づけられてございます。
このうち、JR車両基地跡地を含みます品川駅北周辺地区におきましては、世界と日本各地をつなぐゲートウエー機能を発揮することが期待されております。
この地区では、現在、土地区画整理事業が施行されておりまして、今後、国道一五号とJR新駅を結ぶ補助第三三二号線や六つの街区を形成する区画道路などの都市基盤整備を進めていく予定でございます。
建物計画につきましては具体的にまだ決まっておらず、今後、地権者であるJR東日本におきまして、本年三月に策定されました品川駅北周辺地区まちづくりガイドラインも踏まえて計画が具体化されるものと考えております。
○星見委員 今、建物についてはこれからという話でしたけれども、先ほど六万人から十三万人に乗降客の予測がふえるという一番の理由が東側に起きるJRの基地を利用した開発であろうと思います。
なかなか何が起きるのかというのは公式にはわからないということでしたけれども、新聞報道や、それから不動産のネット情報等々で書かれていることを大体見ていますと、新駅とあわせて十三ヘクタールで巨大開発駅と、もう一つ、巨大なまちができるであろうということで、先ほども他の委員の説明に、この駅は二〇二三年、そしてまち開きも二〇二四年というお答えが出ておりました。
十三ヘクタール、どのぐらいかと思って調べましたら、恵比寿ガーデンプレイスが約八・三ヘクタールですから一・五倍ぐらい、そういうイメージなのかなと思います。
それから、そういう不動産情報の関係なので、これが正確かどうかわかりませんけれども、載っているものを見ると、マンションが三棟、五棟のオフィスと商業総合ビルなどがあって、もともとの品川区の最初のころのですけど、まちづくりガイドライン二〇一四なんかを見ると、少し絵が載っていまして、この絵で見る限りは、ここで今いわれているような八棟のこういうオフィスが品川から泉岳寺に向かってデッキでつながるのかなというような絵がちょっと載っていたりします。これは当初の仮想の絵だと思うので、そうなるかどうかはわかりません。
それにしても、ここの昼も夜も膨大な人口が生まれるということが一つ原因になっているのかと思います。
それで、そういう開発があるのと同時に、泉岳寺駅自身も再開発を行っていくということなんですけれども、駅舎の改修費は、おおよそどのぐらいかかるというふうに想定されているんでしょうか。
○中島都市基盤部長 現段階での試算ということでございますけれども、ホームの拡幅に伴います線路の移設なども含めまして、駅改良の事業費は約五百五十億円と聞いております。詳細は、今後、事業者において検討されるということでございます。
○星見委員 泉岳寺駅のこの改良五百五十億円、大体ということですけれども、改良が必要な主な要因は、もちろん、泉岳寺駅自身が一つ起爆剤になった横で泉岳寺の駅の開発が起きるということもあるんですけれども、規模が全く違うJRの十三ヘクタールにどのぐらい人口が集中してどうなるか。品川からのアクセスから何から、そういうJR側の区画整理事業で生まれる十三ヘクタールの新駅開発、そして巨大なまちづくりが大きな問題になるかなと思っています。
そこで、大規模なまちづくりが発生する場合には、駅や鉄道整備の負担金を求める例があります。
幾つか見たんですけれども、例えば、りんかい線第二期区間の天王洲アイル、それから品川シーサイドの両駅、そのほか東京都と、みなとみらいの関係であるとか、二、三出てきました。
特に、このりんかい線については、東京都とJR東日本などが出資する、まあ、今、東京都が、先ほどのちょうど団体のところにも出ていましたけれども、第三セクターを鉄道事業者になってつくっておりまして、この場合、実際に負担金を求めておりました。
それで、負担金を求めたときの考え方と実際の負担率はどうであったのかというのをお聞きいたします。
○中島都市基盤部長 東京臨海高速鉄道りんかい線の第二期の区間の整備におきまして、これは新たに建設した駅でございますが、天王洲アイル駅、品川シーサイド駅につきまして、地元企業が受益者の立場から駅舎建設工事費のおおむね二分の一に相当する額を負担しております。
○星見委員 先ほど、ちょうど案件にありました渋谷川幹線については、区画整理事業が直接的な原因によるということで全額負担をしてもらうことになる中での変更がなされておりましたけれども、これは確かに直接的かというと、直接的なものではないかもしれませんが、泉岳寺の駅、大体今の想定では五百五十億円。
恐らく、これから今後どうなっていくか、それぞれの負担問題も出てくるかとは思いますけれども、今、JR東日本が実際に行う周辺開発には、泉岳寺駅の拡充がJR側から見ても不可分という関係にありますし、それから、駅の拡充でどこが受益者として利益を受けるかといえば、先ほど、りんかい線の天王洲アイルや品川シーサイド駅などの負担二分の一を求めてきた経過があるという考え方からすると、JR東日本に受益者として駅の工事費の一部負担を求めることがあってもおかしくはないと思うんですけれども、そういうような話し合いや負担を求めているということは今あるんでしょうか。
○中島都市基盤部長 泉岳寺駅でございますが、羽田空港にアクセスいたします京浜急行線と都心部や成田空港にアクセスいたします都営浅草線との接続駅として広域的な拠点機能を担っている駅でございます。
今後、周辺開発に伴いまして、さらに鉄道利用者が増加し、鉄道事業者にとっても増収となるということでございますので、駅改良事業の採算性を確保することが可能となる見込みでございます。
鉄道事業者からは、周辺の開発事業者に費用負担を求める考えはないというふうに聞いております。
○星見委員 今、駅の改修費について質問しましたけれども、今後駅利用を共有するのは京急電鉄も入っているかと思うんです。そうすると、当然負担協議を行う段に入ってくるかと思います、もう少しすると。
この際に、JR東日本は地域との関係で今考えはないであろうというお話ありましたけれども、東京都としては積極的に負担金をしっかり求めるということだって考えられると思うんです。これはぜひ提案して終わりたいと思います。
それから次、駅の実際の立体的範囲を決めるというのが今回の変更の中身になっておりましたので、この問題について質問に入らせていただきたいと思います。
今回、駅舎の拡幅で新たに立体的範囲を定める区域というのが入っておりました。これよくわからなくて、何回も何回も聞かせていただきましたが、民有地の地下を使用する計画になっているんですけれども、この部分の権利関係はどうなるのか。それからまた、これに伴う費用はどのぐらいかかるものなのかというのをまずお聞きいたします。
○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 都営地下鉄泉岳寺駅の施設の改良につきましては、国道の空間内だけではホームの拡幅が困難であるため、隣接する民有地を含めた整備が必要となっており、駅施設が拡幅される部分につきましては、再開発ビルの建築敷地に東京都交通局の区分地上権として設定いたします。
区分地上権の対価、費用のことですけれども、対価でございますが、現在実施している測量などの基礎的調査をもとに今後土地の評価を行い、算出することになります。
○星見委員 この区分地上権というのが私よくわかりませんで、いろいろ調査をさせていただきました。
交通局の方が、幾らになるかは今まだわかりませんというお話でしたが、これを予算化して、この横の東京都が開発の第二種で行った場合、東京都からこの部分に支払って、それを、東京都の会計に入れるという形になるというお金の動きだというのが一つわかったのと、それからもう一つ、区分地上権が設定されると、土地の対価が、土地自身の価格が下がると。ですから、東京都が土地を権利者から隣の開発で買うときには、もちろん財価審などでやった額で入り、そして地上権を、その後になくなるので、土地の価格が下がり、区分所有に売るときには全体が下がっていくという関係になっているんだなというふうに教えていただきました。
それで、立体的な範囲を定める区域を東京都がつくったりとかする中で、隣にある都施行の第二種市街地再開発とのかかわりが出てくるんだなと思うんですけれども、今回駅舎の拡幅改修と同時進行する隣地の市街地再開発事業を都施行にしたのはなぜなのかというのを改めてお聞きいたします。
○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 泉岳寺駅は、羽田空港にアクセスする京浜急行と都心部や成田空港にアクセスする都営浅草線との接続駅として広域的な結節機能を担っており、空港需要の増大に伴い、その重要性は高まっております。
加えて、駅周辺では、JR東日本の車両基地跡地などの開発が進むことから、今後、泉岳寺駅の利用者はさらに増加することが見込まれます。
こうした駅利用者の増加への対応や乗りかえを含む利用者の安全性、利便性の確保を図ることから駅施設の改良が必要でございますが、国道の空間内だけではホームの拡幅が困難であるため、隣接する民有地を含めた整備が不可欠となっております。
さらには、JR新駅暫定開業までに、この新駅と国道一五号を結ぶ補助三三二号線を整備することも急務となっております。
こうした広域的、根幹的な都市施設である鉄道施設や、幹線道路などの都市基盤と一体的なまちづくりを確実に実施するため、都施行による用地買収方式の第二種市街地再開発事業で実施することといたしました。
○星見委員 泉岳寺の開発自身が地域と、それから品川から田町あたりまでの一体開発を続けていく中での一つの、小さな一カ所、全体のエリアから見れば確かに面積的には全体が余りにも巨大なので小さい。しかし、こういう開発が実際にまちづくり全体を、東京全体を見るとどうなのかということについては、いろいろな意見があると思います。
そして、私たちも、開発優先よりも、しっかりと地べたについたまちづくりを優先するべきだという立場は一応表明した上で、今回、都施行で行うということが出されていますので、かつて都施行で行われた開発を通して、今回の開発に私、幾つか大丈夫だろうかという思いがあるので、二つほど大きく質問したいと思います。
私は、目黒選出の都議会議員ですので、かつて都施行で行われました目黒区での大橋ジャンクション整備事業、これも第二種市街地再開発事業でありました。
リーマンショック後で特定建設者の募集は二度不調になり、都は保留床部分に相当する敷地処分予定価格を当初百九十億円で提示しましたが、最終で、先ほどいいましたように二度不調になる中で、いい値というふうに地域ではいわれておりますけれども、十九億円にまで引き下げて、特定建設者になった東急不動産や三井不動産レジデンシャルなどに渡しました。
一方で、権利床などの整備費は、再公募時の七十八億四千万円から百一億七千万円に引き上げました。結果、特定建設者はリーマンショックの後のところで優遇され、権利者には不利な措置がとられたという結果になっています。
今、経済関係紙などでは、オフィスの供給過多に陥る危険性が迫っている、こういう警鐘が多くの関係者が書かれているのをよく目にします。いわゆる二〇二〇年問題といわれているものです。
二〇一六年から続く大量の大型ビル供給は、よほどの景気回復が行われない限り、供給過多に見舞われるのではないかという危惧から出ているということです。
森トラスト社長ですけれども、東洋経済オンラインのインタビューに答えまして、オリンピックの前に景気の山、つまり、その後の崖を築いているような感覚だと答えておりました。
大橋ジャンクションの整備事業では第二種市街地再開発事業の都施行のてんまつからも、景気の変動が急激に起こると、開発事業、この再開発事業というのは、床の市場価格で大きく左右される、そういうリスクを伴う可能性がある。
そして、泉岳寺駅開発は、久々の新規の都施行で行うということなんですけれども、景気変動のリスクを伴う可能性がないとはいえないと思うんです。
開発事業者優先で、そこの利益を担保するような結果になれば、当然大橋のように地権者や、あるいは都民に対して負の部分がまたかかってくることにならないんだろうかという心配を持っています。
そういう意味では、都民や地権者を優先させる慎重な検討が必要なのではないかと思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。
○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 一般的に再開発事業では、用地を取得するタイミングや保留床を売却するタイミングなど、その時期や不動産市況などにより状況は異なってまいります。
都は再開発事業におきまして、これまでも建築工事費のコスト縮減などにより支出事業費を抑制するとともに、不動産市況を踏まえ、付加価値の高い再開発ビルの計画となるよう検討し、支出と収入のバランスのとれた事業計画の策定に努めてきており、本再開発事業におきましても同様に取り組んでいく予定でございます。
なお、委員の方から、大橋地区につきまして特定建築者に優遇、権利者に不利というようなご指摘がございましたが、お話ありましたように、大橋地区につきましてはリーマンショックによる当時の厳しい市況を受けまして事業収支不足が発生いたしました。しかしながら、建築費の見直しや特定建築者に対しましては、景気スライド条項に基づきまして敷地譲渡金額の増額変更、さらには国庫補助金の確保等に取り組むことにより、権利者に負担させることなく大幅に収支不足を改善することができました。
したがいまして、特定建築者に優遇、権利者に不利というご指摘には当たらないと考えます。
○星見委員 支出と収入のバランスがとれるようにというお話でしたけれども、実際に支出と収入のバランスがとれる開発をやるのは、それはそうですけれども、そこに都施行であるならば、先ほどいいましたように、都民と、そこに住んでいる住民の皆さん、地権者をしっかりと守るという立場の開発が必要だと思います。
その上で、次に、これは私、最後の質問になりますけれどもお聞かせいただきたいのは、こうした都施行が行ってきた従前の住民が一体地域に残れるのかという問題です。今回の開発の中でもどうするのか、そこをお聞かせいただきたいと思っているんです。
調べてみましたら、大橋では、これは都市計画決定の時点ですけれども、地権者二百二十三人、借家人が三百二十六人で、合計五百四十九人おりましたけれども、このうち、四百六十二人が地区外に転居になりました。
また、同じく都施行の北新宿地区での地権者は百九十三人、借家人二百八十七人で、残れた地権者は六十四名、借家人はわずか一名。そして虎ノ門地区では、権利者が四百五十八名、借家人が四百八十四人で、残れた地権者は百七名、借家人は六名。
こういうふうに見ていきますと、非常に地域住民と弱小地権者に冷たい開発になってはいないのかなというふうに思います。
こうした地域に住んできた従前の住民や、そこで営業をされていた方々が地区内で、弱小であっても、また一人、個人であっても生活再建させることを重点にさせる必要があると思いますが、この点はいかがですか。
○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 都は、平成二十六年九月に策定いたしました品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン二〇一四に泉岳寺駅の機能更新と駅周辺のまちづくりにつきまして位置づけており、その実現に向けて港区と連携し、地元と話し合いを進めてまいりました。
平成二十七年十一月に都施行による再開発事業の実施を表明した以降、地権者とまちづくり勉強会を五回開催するとともに、平成二十八年九月には地権者の代表で構成する再開発協議会を設置し、事業スケジュールや計画案につきまして合意形成を図ってまいりました。
また、全地権者を対象に、本年三月には都市計画素案につきまして説明会を実施し、六月には生活再建の相談窓口となる地区事務所を現地に開設するなど、本再開発事業につきまして理解と協力を求めてきたところでございます。
今後とも、個別相談会などにおきまして、入居、または転出の希望に応じまして、権利者の生活再建を支援するとともに、広報誌えきまちだよりを活用した情報提供を行うなど、きめ細やかな対応に努めてまいります。
○星見委員 きめ細やかな対応とおっしゃっておりました。あと地権者との皆さんの合意というのもありました。地権者はもちろんですけれども、賃貸の方や賃貸営業の方もいらっしゃいます。
地権者との関係でも、第二種市街地再開発、都施行というのは、強制買収ができるということもあります。ですから、本当に一つ一つを大事にしていただきたいということと、かつては都施行で一番最初に行われて、今でも全国で評価が高いのが白鬚の西地区のような、住民と協議を重ねて賃貸者についても公営住宅をしっかりとつくる中で住み続けられるということも含めて、さまざまな努力を東京都がしたことがあります。
ぜひ、かつての全国でモデルケースになるといわれたようなことをやった都施行の例もありますので、そういう立場に立ち返っていただきたいことを申し述べまして、私の質問を終わります。
○たきぐち委員長 この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
午後三時十五分休憩
午後三時三十分開議
○たきぐち委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○馬場委員 それでは、私は足立区の選出でもありますので、このたびの竹ノ塚駅地区の都市計画、用途地域の変更について、この一点だけお伺いしたいと思います。
このたびの竹の塚西側地域の変更を見せていただきました。私が一番感じたところは、竹ノ塚の東武鉄道の東武スカイツリーラインの線路を挟んで、東西に駅前の地域があるんですけれども、赤山街道の東側に関しましては、既に多くのビルが建ち、開発が進んでいるんでが、このたびようやっと西側地域に関しましても、用途地域の変更に伴いまして、容積率が三〇〇%から五〇〇%になるということで、簡単に例えて申し上げますと、三階建てのビルが五階建てになったりするのかなというふうに思うんです。
ようやくおくればせながらという形で、用途地域の変更、実際のところ東側の地域を見て、そしてまた西側の赤山街道の沿線を見ていただくと、一目瞭然、東西の均衡ある発展をしていないということがわかるんですけれども、その点についてちょっとお伺いしたいなというふうに思います。
本来であれば、竹ノ塚駅という駅は、以前は駅の出口が西口しかなかったというくらい、実は東口は開発がおくれていた地域だったんですけれども、東口の方、土地が大きくあいていたからというか、畑であった関係だと思うんですけれども、宅地化の波に一気に乗りまして、足立区の地区計画が一気に進んだ形になっております。
そんな中で先ほど申しました赤山街道の開発におきましても、東側地域が急に発展してきた。多くの建物が建てかわってきたという現実を私も見せていただきました。
今回、ことしですから平成二十九年に、このような竹ノ塚西口の赤山街道の地区計画の変更があったわけなんですけれども、逆に竹ノ塚駅の東側の赤山街道の容積率が三〇〇%から五〇〇%になったような都市計画の決定はいつごろなされたのかお伺いしたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 竹ノ塚駅東口部分につきましては、昭和四十八年十一月に商業地域、容積率五〇〇%が指定されてございます。
○馬場委員 今のお話のとおり、東側に限っては昭和四十八年に容積率五〇〇%の指定があったということで、今回、遅きに失しているような気もするんですけれども、それ以降、竹ノ塚の今回の西口の方も、平成六年に駅の西口の南側地域で再開発が行われました。エミエルタワーという高層のビルが建っているんですけれども、その再開発の事業が計画決定した時点で、今回のように用途地域の変更があってもおかしくなかったと思うんです。
たしかこれは平成六年ですから、今から二十三年前の西口再開発なのですが、なぜこのときに西口の用途地域の見直しが行われなかったのか、この点についてお伺いします。
○久保田都市づくり政策部長 当時、駅西口の駅前広場等の基盤整備が具体化していなかったということから、用途地域の変更に至らなかったというふうに認識してございます。
○馬場委員 当時、西側の駅前広場、道路等の基盤整備が具体化していなかったというような話なんですけれども、その答弁はちょっとおかしいんじゃないかなというふうに思います。先ほど申し上げましたとおり、竹ノ塚駅は西口の方が圧倒的に早く宅地化もありましたし、発展していたんです。
もちろん今回の計画では、竹ノ塚駅の西口の大きな開発にのっとっての地区計画の変更なんですけれども、これ以前にも竹ノ塚西口には東武バスも入っていましたし、タクシー乗り場もありましたし、駅前広場もあったんです。乗降客も大変多かった。足立区には、鉄道の駅が当時は十一だったかな、あるんですけれども、大きなターミナル駅、北千住駅と匹敵するぐらい、竹ノ塚駅の乗降客が多かったんです。
トップクラスの乗降客を西口、東口でこなしていたんですけれども、当初は西口の方が多かったぐらい非常に乗降客が多くて、人の流れがあったにもかかわらず、長く東口の方に大きなビルが建ち並んでいたというアンバランスな状況がずっと続いてきたわけです。
先ほどのお話のとおり、東口は昭和四十八年に商業地域になっている。その二十年後の西口の再開発でも、西口はそのままになっていた。そして、今回、平成二十九年になって、ようやっとということなのですが、このタイミングは実は遅きに失しているというふうに実はいわざるを得ないんです。
これに関して、改めてお聞きしたいと思いますけれども、その辺の現状はご理解いただいて、今のタイミングで用途地域の変更になっているのか、ご答弁をお願いします。
○久保田都市づくり政策部長 今回、東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近連続立体交差事業や区画街路一四号線を含みます交通広場、補助第二六一号線の事業の進捗を踏まえまして、足立区が策定いたします地区計画に定める将来像の実現に資するよう、用途地域を変更するものでございます。
○馬場委員 今の答弁にありましたとおり、確かに竹ノ塚駅付近が鉄道が立体化して、今のお話のとおり、補助二六一号線が新しく整備されるのに伴って、その周辺を変更するということなんですけど、私が指摘するのは、二六一号線が整備されてしまうと、実をいうと、今問題にしました赤山街道の通行量がこっちの二六一号線に移っちゃうんですよね、今回の計画によって。
要するに二六一号線に移っちゃう計画があるにもかかわらず、赤山街道の地区計画の変更が今行われる。地域の人にいわせますと、厳しいいい方かもしれませんが、今回容積率が三〇〇から五〇〇%になったとしても、車の流れ、人の流れ、駅までの見送る車の流れなんかは、圧倒的に別の二六一号線になっちゃうわけですよ。
こういう時期に用途地域の変更というのは、せっかく新しい形で建てかえをしてくださいという施策を出したところで、地域の人にとっては、建てかえが進むのかどうか、非常に危惧される事態ではないかなというふうに思っているところでございます。
そして、今申し上げましたとおり、赤山街道にかわって、補助第二六一号線、こちら側の容積率を今まで話したとおり五〇〇%にすればいいかなというふうにも思うんですけれども、今回の計画には盛り込まれていないんですよね。
せめても、近隣の低層の住宅地に影響のない補助二六一号線の南側部分だけでも、容積率五〇〇%ぐらいの緩和がなされれば、駅前の商業地域のにぎわいが創出されていくと思うんですけれども、その点について見解を伺います。
○久保田都市づくり政策部長 今回、用途地域を変更いたします西口駅前広場周辺及び赤山街道沿道は、地区計画におきまして、土地の有効利用、高度利用を図り、共同化を促進する駅前中心地区に位置づけられていることから、近隣商業地域、容積率三〇〇%から商業地域、容積率五〇〇%へと変更いたします。
一方、補助二六一号線の南側につきましては、地区計画におきまして、快適、安全かつまち並みが連続する空間を形成する沿道地区及び現在の居住環境等を維持していく住居系複合地区に位置づけられていることから、近隣商業地域三〇〇%を維持するものでございます。
○馬場委員 これから通行量が減るであろう赤山街道の方の地区計画を変更して、これから通行量がふえるであろう二六一号線の方は、今回は大して手がつけられなかったということですね。通行量が変わるというのは、足立区当局も、当初から説明がありましたし、新たな二六一号線の方に誘導するための地区計画を進めていた中で、赤山街道が五十年近くもおくれて容積率の緩和がされたというのは、非常にこれからどういう形に出るのか不安であります。
鉄道立体化の工事が三年半後に完成して、駅の東西が一体化して、交流が深まっていくと思うんですけれども、先ほど共産党の委員の方から話が出たんですけれども、西側に伊興町前沼の交差点が複雑で、赤山街道の通行量がふえるかどうか、非常に懸念されている状況でもありまして、これが圧倒的に二六一号中心の人の流れになってしまうと、今回の決定が非常に効果をなさないということを懸念するんですけれども、鉄道高架工事が完成して、まちがより一層にぎわって、今回の私の発言が杞憂に終わることを祈念して、発言を終わりたいと思います。
○秋田委員 私からは埼京線及び補助第八五号線の都市計画審議会案件について伺わせていただきます。
十条駅付近は、第一に鉄道により地域の東西が分離していること、第二に十条駅を中心に地区全体が木造住宅密集地域、いわゆる木密地域となっている点などなどから、市街地の改善を図る必要がある地域でございます。埼京線十条駅付近の踏切は、踏切対策基本方針において、東京都が出しているものでございますが、道路渋滞の発生や地域の分断による生活の不便などの視点から、二〇二五年までに重点的に対策を実施、検討すべき踏切である重点踏切となっています。
このような地域において、北区では連続立体交差化計画を踏まえ、平成二十七年一月に十条駅付近沿線まちづくり基本計画を策定しております。この基本計画では、木密地域の改善、消防困難区域の解消、歩行空間を確保するための道路整備や駅前の広場空間の整備などによるにぎわいの拠点を整備することとしています。
今回の都市計画審議会に付議される埼京線の連続立体交差化についてでございますが、鉄道の連続立体交差化は、まちづくりの観点からも推進を図ることが必要であると認識しています。また、埼京線の立体化は、地域の長年の悲願でもあり、地域の活性化が期待されております。この計画を早期に実現させるためにも、鉄道立体化の計画を進めていくことが必要であり、積極的に推進していただきたいと思います。
そこで伺います。今回の審議会に付議されるJR埼京線十条駅付近の連立の目的と効果について教えてください。
○中島都市基盤部長 JR埼京線十条駅付近の連続立体交差化によりまして、鉄道と交差する補助第八五号線の十条道踏切を含めました六カ所の重点踏切全てが除却され、歩行者や自転車の安全性が向上するとともに、交通渋滞や地域分断が解消されることとなります。また、連続立体交差事業を、北区が進めます再開発事業などのまちづくりとあわせて行うことにより、地域の利便性や回遊性が向上いたしまして、十条駅周辺のにぎわい拠点の形成が促進されるものと考えます。
○秋田委員 埼京線十条駅付近の連立は、地域にとって必要な事業であると思いますが、一方、私の地元の新宿区もそうでございますが、都内では数多くの踏切が依然として残っています。これまで連立事業について、どのような進め方をしてきたのか伺います。
○中島都市基盤部長 都内には、今もなお約千五十カ所の踏切が残されておりまして、交通渋滞を初めとして、さまざまな問題が発生しております。都は、踏切対策を促進するため、先ほど委員からもお話がありました平成十六年に踏切対策基本方針を策定いたしまして、鉄道立体化の検討対象区間として、二十区間の抽出を行いまして、これを踏まえまして、連続立体交差事業を計画的に進めてまいりました。
これら二十区間のうち、これまでに西武新宿線中井-野方駅付近など、四区間で事業化いたしまして、JR埼京線十条駅付近を含みます五区間につきまして、事業化の準備を進めているところでございます。
○秋田委員 ご案内のとおり、まだ都内には踏切を解消する箇所が数多くあるわけでございます。きょうご列席の委員の皆様の地元にもあるかもしれません。そうした中、効率的、効果的に事業を進めていく必要があると認識しております。今回、十条駅付近の都市計画手続を進めることとした考え方について伺います。
○中島都市基盤部長 都は、平成二十年度にJR埼京線十条駅付近を連続立体交差化の事業候補区間に位置づけております。その後、平成二十四年度に十条駅西口地区第一種市街地再開発事業の都市計画が決定されております。さらに、平成二十五年度に十条駅周辺地区が不燃化特区制度の先行実施地区に位置づけられたことから、北区は老朽建築物の除去や建てかえなどのほか、身近な道路の整備などを進めてきております。
このように区によるまちづくりの取り組みが進んできたことから、JR埼京線十条駅付近の連続立体交差化の都市計画を提案したものでございます。
○秋田委員 そこで伺うのですが、十条駅付近の都市計画手続を進めることについて、過去の経緯も含め、区の認識はどうなのか伺います。
○中島都市基盤部長 JR埼京線十条駅付近の連続立体交差化につきましては、その早期実現に向け、北区から東京都に対しまして要請がたびたび行われてきております。昭和五十一年に区が当時の国鉄との間で取り交わしました十条駅付近の地下化に関する文書を踏まえて、区が都に対しまして地下化の促進に関する要請を行ってきております。
その後、平成十六年六月に策定いたしました踏切対策基本方針の鉄道立体化の検討対象区間にJR埼京線十条駅付近を位置づけた以降でございますが、地下化に言及しない形での鉄道立体化の実現に向けた要望が出されるようになっております。
最近でございますけれども、平成二十六年六月でございますが、連続立体交差事業が早期に事業化されるよう、北区議会におきまして、適切な構造形式により、早期に事業化されるよう求めるとの決議がなされておりまして、これを踏まえまして、区は平成二十六年八月に都に対しまして事業の早期実現に向けた要望を行っております。
○秋田委員 今おっしゃったような経緯を経て、今回、都市計画手続を進め、事業を行っていくことになるわけでありますが、事業を推進する上で施工方法など、事業の進め方について、どのような検討をしたのか伺います。
○中島都市基盤部長 連続立体交差事業を進めるに当たりましては、構造形式を決める必要がございます。今回でございますが、仮線施工での高架案、線路直上での高架案、また地下案の三案につきまして、比較検討を行っております。
構造形式の選定に当たりましては、これら三案につきまして、鉄道周辺の地形などの地形的条件、除去する踏切の数などの計画的条件、また事業費や事業期間などの事業的条件を比較評価いたしまして、総合的な判断を行っております。
このうち地形的条件につきましては、高架案と地下化案に大きな差はございません。
また、計画的条件につきましては、高架案では六カ所の踏切が全て除去できる一方、地下案では、四カ所の踏切が除去できるものの、二カ所の踏切が通行できなくなります。
事業的条件につきましては、仮線施工での高架案が他の構造形式に比べまして、事業費が安価であるとともに、事業期間も短いという結果となっております。
こうした比較に基づきまして、総合的に検討を行った結果、仮線施工での高架案を本事業の構造形式として選定しております。
○秋田委員 連立事業は仮線方式による高架案にて行うと、こういうことでございますが、連立の関連案件として、鉄道附属街路が挙げられます。そこで、鉄道附属街路の必要性について伺います。
○中島都市基盤部長 JR埼京線十条駅付近は、木造住宅の密集地域が広がっておりまして、市街地の改善を図る必要がある地域でございます。この地域は、十条地区まちづくり基本構想におきまして、鉄道の立体化に合わせて、居住環境の改善や防災性の向上を図るまちづくりを進めながら、広場や主要生活道路ネットワークの整備を進めていくこととしております。
このため鉄道附属街路、今回はJR埼京線の東側に沿って決定しようとしておりますが、その整備によりまして、東西方向の道路との連絡や区域全体の道路網を強化いたしまして、駅付近におけます歩行者などの円滑な移動を図るものでございます。
○秋田委員 交差道路である補助八五号線は、十条駅に近接しており、連立事業と一体で整備する必要があります。そこで、補助八五号線の計画の考え方について伺います。
○中島都市基盤部長 都市計画道路は、人や物の円滑な移動空間としての機能、延焼遮断帯の形成などによる防災性の向上、ゆとりある歩行空間や街路樹により、都市環境を向上させる空間としての機能など、さまざまな機能を有しております。
補助八五号線の十条駅周辺におきましては、大学や高校、特別支援学校、さらには医療施設などの大規模な施設が立地しておりまして、多くの歩行者や自転車が通行しておりますが、歩道幅員が狭く、歩行者と自転車が混在しておりまして、改善が求められております。
また、北区が進めます駅周辺のまちづくりとの整合を考慮いたしまして、十条駅周辺のにぎわい拠点の形成に向けた回遊性のある歩行空間を確保することも必要でございます。
さらに、都の防災都市づくり推進計画におきまして、重点整備地域に指定されておりまして、延焼遮断帯の形成などにより、防災性を確保することなども必要でございます。
こうしたことを踏まえまして、補助第八五号線につきましては、既定の都市計画の道路幅員を最大限に生かし、広幅員の歩道などを確保した質の高い道路となるよう計画しております。
○白石委員 私からも第二百十八回都市計画審議会付議案件について、何点かお伺いします。
まず初めに、北区十条駅を中心とするJR埼京線の連続立体化と補助八五号線にかかわって質問いたします。
まず、十条駅の高架化について質問します。十条駅周辺のあかずの踏切をなくして、東西の行き交いを円滑にできるようにするということは、区にとっても住民にとっても悲願であると、このようにいわれております。
しかし、立体化の方法としては、長い歴史があり、先ほども答弁でありました。その大前提は、現在提案されている線路を上に上げる高架化ではなくて、鉄道を地下へと潜らせる方式、つまり地下化、地下方式だったと。二〇〇〇年の北区都市計画マスタープランには、立体化の形式は地下化を目標とし、今後周辺まちづくりと整合を図りながら、関係機関と調整すると、このように明記もされておりました。
ところが、二〇一三年、二〇一四年と建設局が仮線をつくった上で高架化をする方式、高架化、仮線方式ですね、それから、仮線をつくらずに済む高架化直上方式、そして地下方式の三案で比較検討がされて、仮線方式の高架化が採用されたというふうな経緯があると思います。
まず初めに伺いたいのですが、高架仮線方式での事業費というのはどのくらいなのか、また、仮線施工にした場合、立ち退き棟数は何棟と想定されるのか伺います。
○中島都市基盤部長 JR埼京線十条駅付近の連続立体交差化の構造形式の比較検討時におきます試算では、仮線施工による高架化の事業費は約三百四十億円でございます。また、仮線用地の大部分は、北区が整備いたします鉄道附属街路の用地と重複いたします。北区によります道路買収が必要となる棟数でございますが、おおむね百十件から百二十件程度と聞いております。
○白石委員 今のご答弁でもあったとおり、仮線方式にしたら、区道を引くと。その上に仮線を借りて引きますよということですけれども、答弁があったとおり、百十件から百二十件が立ち退きを迫られるということです。
私もこの周辺を歩きました。地域住民の方からも、当初から地下化という話だったのに、突然高架化にするといわれても納得できないというような声、仮線方式では多くの人が立ち退きに遭ってしまうというふうな声も出されております。
そこで伺いたいんですけれども、連続立体化での地元説明会は、これまでに何回開催されているのか、まず第一点伺いたい。また、地元への説明は十分になされていると都は認識しているのか伺いたいと思います。
○中島都市基盤部長 説明会でございますが、これまで都市計画素案の説明会、また都市計画案及び環境影響評価書案の説明会、これをそれぞれ二回ずつ、合計で四回開催しております。
説明会におきましては、スライドですとか、スライドのコピーですとか、あるいは都市計画図やパンフレットなどを用いて、わかりやすい説明に努めるとともに、出席者からの質疑応答などを行っております。また、都市計画案及び環境影響評価書案の説明会の後には、スライドやパンフレットの資料、説明会の主な質疑の概要などをホームページに掲載するなど、参加いただけなかった方にも内容がわかるようにしております。
説明会では、素案の説明会につきましてはそれぞれ、五百名弱、また三百五十名程度、また都市計画案の説明会ではそれぞれ、三百五十名、また二百二十名程度の参加をいただいております。
ただ、説明会におきまして、いろいろ質疑があったというのは事実でございまして、その後も住民の皆様方からの電話などによる問い合わせに対しましても丁寧に説明するなど、事業に対し引き続きご理解いただけるよう努めているところでございます。
○白石委員 いろいろ今、スライドを使ったりとか、ホームページを使ったりということで丁寧に説明をしているところだというふうにいっているんですけれども、質問に答えていないんですね。都は地元への説明を十分になされているという認識を持っているのかどうなのかをお聞きしたいということなんです。もう一度お願いします。
○中島都市基盤部長 これまでの説明会でございますが、都市計画を決めるに当たっての説明会ということでございます。また、この後でございますけれども、事業化に向けて、さらに何回か説明を行う場もございます。理解が得られているかということでございますが、これだけの大きい事業でございますので、賛成反対、いろいろあるかと思います。
○白石委員 質問は、理解をしているかどうかと聞いているんじゃないです。都が十分に住民に対して説明しているというふうな認識を今現時点で持っているのかどうなのかというのを聞きたかったので、済みません、改めてお願いします。
○中島都市基盤部長 都市計画を行う現段階においては、理解が進んでいるというふうに考えております。
○白石委員 今、理解が進んでいると、このようにいわれましたけれども、まず地元の方が何といっているかというところをもう少しちゃんと受けとめなければいけないというふうに思っているんです。例えば高架化を進めるためのブロック会議や町会における説明については、広報がされていないし、話し合いもされていないと。町会の方々からも、こういうふうな声が上がっております。
高架化のことについての懇談なんていうのはないということであったりとか、十分な説明会があったとは思っていないということが、少なからず、今声が出ています。そもそも説明がされていないという声がこれだけ出ているというのが現状だということは、まず正面から受けとめるべきだというふうに思うんです。
では、どうしてこういうことをいうのかというと、次に伺いたいのが、仮線施工での高架、線路直上での高架化、地下での三案を比較検討したときに、日影や騒音、振動などは具体的な数値が明示されていないというのが状況でした。数値が明らかでないもとで、仮線なのか、直上なのか、地下なのかというのがどのようにして比較されたのか、具体的にまずは伺いたいというふうに思います。
○中島都市基盤部長 構造形式の選定におきましては、仮線施工での高架案、線路直上での高架案、また地下案の三案について、比較検討を行っておりますが、三条件からの比較検討を行っております。
まずは、鉄道周辺の地形などの地形的条件、それから二つ目でございますが、除去する踏切の数などの計画的な条件、また事業費や工事期間から成る事業的条件、これら三条件から総合的に判断し、その結果、仮線方式の高架案としているところでございます。
今ご質問にありました比較検討におきまして、計画的な条件に該当いたします日影、騒音及び振動につきましては、具体的な数値を用いた予測ではなく、これまでの連続立体交差事業における環境保全措置の実績をもとに、環境への影響を比較検討しているものでございます。
なお、選定した仮線高架方式による連続立体交差事業に関しましては、条例に基づく環境影響評価手続の中で、事業の実施が環境に及ぼす影響について定量的な予測、評価を行っております。
○白石委員 比較と今答弁であったとおり、数値は出していないと。そういう具体的な数値での予測はないという中で、定性的にやったんだというふうなのがご答弁だったと思います。比較というのは、仮線方式では、例えばこのぐらいの騒音量になりますよ、同じ条件のもとで直上方式ではどうですか、地下方式ではどうなんだというふうに定量的にわかるようにしなければ、客観的に判断することができないといわざるを得ないというふうに思います。
そのような定性的に総合的に判断したというふうなことを繰り返し説明されても、今まで地下化で思っていた、認識していた方々や、騒音であったりとか、日の問題であったりとか、それから振動の問題であったりとか、このようなことがどうなってしまうのかというふうに気になっている方は、判断しようがないと。これではわからないという意見にしかならないのではないかというふうに指摘したいと思います。
理解が少しずつ進んでいるというふうにいっていますが、一回説明会をやって、一人来れば、それは理解が進んでいるというふうに捉えるかもしれませんけれども、まちの中に入っていただいて、もっともっと声を聞くべきだというふうに思います。
定量的な数値も調査がされていないと、その三案を比較したときは。まともな比較検討できる材料がない中で、総合的に判断して、高架仮線方式にしたと、このようにいわれても、立ち退きに遭う住民や地域の方々は理解も、それから納得も到底できるわけがないと、このように怒りを持っている方も多くいらっしゃいます。
冒頭に述べましたが、そもそも歴史的経過を見れば、長きにわたって地下方式によって立体化をすることが広く地域住民に認識されていたわけです。ここに来て、高架仮線方式が採用されるということは、地域住民の皆さんにとっては寝耳に水だということであり、方針が百八十度転換したと、このように皆さんは驚くわけです。
だって、これまでは地下化だというふうな認識があったわけですから、それだけの大転換なんです。これだけの方針転換なんですから、これまで以上の詳細な検証をもとに比較することや、そこに至るまでの協議内容なども住民につぶさに提示することが当然都として求められている。しかし、そのような比較と検討がされた形跡は見当たらないというふうに思います。
例えば一九八七年十二月に、都も加わった赤羽十条駅付近立体化協議会が旧国鉄に委託して、立体形式を比較検討するため、十六通りの概略設計案が作成されて、報告がされております。これは地下方式だけでも、潜り方などの複数の施工方法が検証されて、比較されていると聞いております。
しかし、今回の比較検討では、これの百八十度転換したというような状況にもかかわらず、一方式に一つの施工方法でしかやられていないもとで、高架仮線方式が最適と、このように結論づけられても、そもそも検証の不十分さと、そして不透明さがあるというふうにいわざるを得ないなと思います。
同時に、仮線方式ありきで立体化が進められているのではないかというふうな指摘がされても、反論の余地はないというふうに厳しく指摘したいと思います。もし東京都が今回の高架仮線方式が合理的なんだと、このようにいったら、過去十六通りやったのですから、それ以上のパターンを組んで、住民の皆さん、地域の皆さんに示して、客観的に比較ができるようにしていくというのが今の都に求められている役割であり、責任だというふうに思います。
過去に行ったような一方式に複数の施工方法を用いて比較することと、また日影、騒音、振動などの客観的数値も示した上で検討し直すことを改めて求めておきたいというふうに思います。
続いて、補助八五号線について伺いたいと思います。
これは幅員を現在の十八メートルから三十メートルという巨大なものに拡幅して、道路の両側にある商店街を根こそぎ取っていってしまうという大変なまち壊しの計画になっております。幅員を大きく広げる計画になっているのは、鉄道をまたぐために側道をつける必要があったからでした。ですから、埼京線十条駅付近の鉄道立体化をすれば、現道幅員十八メートルのままでよく、商店街の立ち退きはなくて済むと商店の皆さんが考えたのは、至極当然だというふうに思います。
ところが、昨年の都市整備委員会では、歩道幅員が狭く、歩行者と自転車が混在して、快適に通行できない、十条駅周辺のにぎわい拠点の形成に向けた回遊性のある歩道空間を確保する必要がある、防災性の向上のための延焼遮断機能の確保などから、拡幅が必要だと、このように昨年の都市整備委員会では説明がされました。
そこで、お尋ねしたいと思いますが、まず歩行者と自転車のための道路拡幅に熱心だったのは、そのときの都市整備委員会でも指摘しましたが、実は東京都よりも北区だったというふうに見てとれます。東京都はむしろ商店街の犠牲が大きいことを不安視されていたというふうに思います。
では、北区がなぜ三十メートルというとてつもない幅、しかもそのうち道路幅は、二車線十二メートルにすぎず、両側を合わせて十八メートルもの歩行者道と自転車道をつくるのかということについて、根拠を、何でなんだろうということで、いろいろ探しましたが、なかなか見つからないんです。
唯一見つかったのが、二〇一四年度のまちづくり検討会の委託報告書の記述で、そこには、補助八五号線の東側は、ピークの十五分間に、東側では約三千五百人の歩行者が通るので、八・八メートルの幅の歩道が必要だと。西側は、同じくピークの十五分間に約四千人の歩行者が通るので、九・八メートルの幅が必要だというものでした。
ところが、よく読むと、この歩道はピーク時の一時間の歩行者の量は、東側で約二千八百人、西側で約三千二百人と書いてあるんです。ピーク時十五分間の歩行者が、ピーク時一時間の歩行者よりも、ずっと多いということになるんです。なぜ一時間の歩行者量より十五分間で絞ってみた方が交通量が多くなるのか。こんなことは私は理解できないというふうに思います。
ですから、これが根拠にされているという問題なので、昨年の都市整備委員会でも質問はしませんでしたが、東京都から北区に確認してほしいと、このように要望はしておきました。
そこで伺いますが、北区に対して、この計算が全く理解できないということの確認を東京都としてされたのか伺いたいと思います。
さらに、確認したのであれば、なぜこういう計算結果となったのかということを納得いくようにご説明をお願いしたいと思います。
○中島都市基盤部長 今ご指摘のありました数字の出ている報告書でございますけれども、十条地区まちづくり基本構想の実現に向けて、駅前広場や鉄道附属街路などの都市基盤施設の整備方針を検討することを目的に、北区が平成二十五年三月に作成したものと思われます。
お尋ねの交通量でございますけれども、改札付近の歩行空間の試算に用いられたものでございまして、その試算の過程において誤りがあったと北区からは聞いております。具体的には、一時間の交通量を一分当たりに換算する過程において、六十分であるべきところを十五分で割ったことにより、誤った数値が記載されているということでございます。ただし、八五号線の都市計画案の作成に当たりまして、こうした数値は一切用いておりません。
○白石委員 私も今初めて聞きましたが、要するに計算間違いをしていたと。当然だと思います。一時間のピークの通行量よりも十五分間の方が多くなるなんていうことはあり得ない。ただ、私もいろいろ調べましたけれども、根拠はここになるんですね。そういうふうなもとでちゃんと計算した上で必要と判断したんじゃないんだということになってしまうんですね。とんでもない話だというふうに思います。
確かな計算に基づく根拠がないということに本当になるというふうに思います。そして、それで百二十件もの商店や住宅を根こそぎ剥ぎ取っていくと、立ち退いてもらうという計画をこれから強行しようとしていると。本当にとんでもないなというふうに思います。
それ以上に私、さきの都市整備委員会、二〇一六年九月の都市整備委員会で、我が党のとくとめ都議が同様に、補助八五号線にかかわって質問させていただいております。そこで都は、答弁の中で、ピーク時の歩行者数は約二千五百人だと、このようにはっきりと答弁されています。
先ほど私が紹介した北区の委託報告書では実はどう書いてあるかといいますと、二千五百人の歩行者に対して、必要な道路幅は二メートルだとはっきりと書かれているんです。現道の歩道は既に三・五メートル、両側を合わせて七メートルあります。二千五百人の歩行者に対して片側が六メートル、両側合わせて十二メートル幅の歩道が必要だと本当に思っていらっしゃるのかどうなのか、お聞きしたいと思います。
○中島都市基盤部長 先ほども申し上げましたけれども、今、副委員長お話しの数字でございますが、幅員の決定根拠ではございません。八五号線の計画でございますが、先ほどもお話しいたしましたけれども、都市計画道路、これは移動としての機能というのもございますが、延焼遮断帯の形成ですとか、あるいはゆとりある歩行空間、あるいは街路樹をとって、都市環境を向上させると、そういった機能がございます。
八五号線の十条駅周辺におきましては、大学ですとか、高校ですとか、特別支援学校ですとか、医療施設ですとか、そうした大規模な施設が立地しておりまして、そこの歩行者、あるいは自転車の通行を確保すると、そういうことがまずございます。
さらにでございますが、北区が進めます駅周辺のまちづくり、これとの整合を考慮して、北区は十条駅周辺をにぎわい拠点にすると、そういう方針でございますので、回遊性のある歩行空間、それに配慮する必要もございます。また、防災という点では、延焼遮断帯の形成という観点もございます。
これらを踏まえるとともに、地元北区でございますが、二十七年七月ですが、東京都に対しまして、補助八五号線の十条駅付近について、交流機能を向上させる空間の確保、また延焼遮断機能の早期発揮、拠点性を意識した景観機能を向上させる歩行空間の確保、そしてこれらの実現のために既定の都市計画の道路幅員、現在三十メートルでございますが、これを最大限生かして整備してほしいと、そういった要望も受けております。
先ほど申し上げました都の考え方、また北区からの要望も踏まえながら、八五号線につきましては、既定の都市計画の道路幅員を最大限に生かし、広幅員の歩道などを確保した質の高い道路となるように計画したということでございます。
○白石委員 いろいろとほかにも効果がいっぱいあるんだというふうなことをおっしゃいましたけれども、一つとってみても、まず先ほどもいったように計算間違いだったと。非常にひどいと思いますし、今、防災のためなんだと、延焼遮断帯の確保が必要なんだというふうなことをおっしゃいました。だとするならば、この道路が延焼遮断帯となるというのは、科学的根拠が必要になってくると思います。
そこで伺いますが、延焼シミュレーションは行ったのですか、いかがでしょうか。
○中島都市基盤部長 補助第八五号線は、東京都の策定しました防災都市づくり推進計画におきまして、一般延焼遮断帯に位置づけられておりまして、当該区間を拡幅整備することによりまして、十条地区の防災性の向上が図られるものと考えております。
延焼シミュレーションにつきましては、特に行っておりませんが、延焼遮断帯の機能につきましては、防災都市づくり推進計画におきまして、平成十五年に東京消防庁が公表いたしました東京都の地震時における路線別焼け止まり効果測定、この結果をもとに、道路幅員ごとに延焼を遮断できる沿道建築物の不燃化率を調査し、判定基準というものを設定しております。当該区間の計画幅員三十メートル、これに照らしますと、道路単体で延焼遮断機能を有しているということになります。
○白石委員 延焼シミュレーションはまずはしていないと。それを担保するために、今いろいろとおっしゃられました。まず、私、本当に疑問だなと思うのは、延焼シミュレーションをしていないと。東京都の皆さんがこの間、特定整備路線を住民に押しつけるときには、阪神・淡路大震災では十二メートルの幅の道路で延焼がストップしたということを繰り返し結構いうんですね。補助八五号線のように、幅員が十八メートルある特定整備路線もあるんですね。自分たちの都合でいろいろなところで変わっていくというのは、非常に今の東京都の姿勢が問われますし、信頼にもこれはかかわってくる問題だというふうに思います。
なぜ三十メートルでなければならないのか、はっきりとしないということなんです。それが一つ一つ破綻していくと、次の効果を上げていくというようなことを繰り返していると。本当にこの地域に住んでいる住民の皆さん、そういう中で追い出されるということは到底納得できないということも、あわせて強く私は訴えたいというふうに思います。
そして、補助八五号線の歩道を使う。先ほどもいいました。多くの方は埼京線を使って、十条駅で下車して、道路の反対側にある大学や特別支援学校に通学する人たちが多いんです。朝見たら、そうです。私も見ました。
それならば、一番安全であり、かつ沿道の建物の立ち退きなどが少なくて済むのは、鉄道の立体化に伴って、駅の出口を補助八五号線をまたいだ先にもつくるということは、八五号線であそこにたまりますから、それをまたげば、一番スムーズにいくのではないかというふうに思うのですが、こういうような駅の出入り口のことは今検討されているのかどうか伺いたいと思います。
○中島都市基盤部長 駅の出入り口につきましては、現在の位置を基本として、今後検討し、決定していくと、そういうことになります。また、先ほど来出ております八五号線の歩道でございますが、再三申し上げているように、歩行空間だけで判断しているわけではないということでございます。
○白石委員 再三にわたって歩行空間だけじゃないというふうに強弁はされますけれども、根拠は先ほどいった北区が策定もした、あの計算が、あれが根拠だったと、それが破綻したということは今回明らかになりました。
十条地域の道路づくりは、補助八五号線にとどまりません。先ほど挙げた鉄道立体化に伴う附属街路の整備でも約百二十件が道路にかかります。延焼遮断を名目とする補助七三号線では、二百五十件が道路にかかる。これらを合わせて五百件もの建物が道路にかかっていく。店を閉めたり、住居を立ち退かざるを得なくなるということです。
まちづくりを進めるといいながら、そのまちに住む人たちがまちに残れない。長年地域を支え、活性化させてきた商店街が削られ、分断される、そんなやり方を強引に進めているからこそ、商店街連合会から見直しを求める意見も上がっているんです。大もとから見直すことを強く求めて、次の質問に移りたいというふうに思います。
次に、豊洲地区計画の変更について質問いたします。
この豊洲地区計画の変更は、現在、東京ガスが所有しております用地を東急不動産などが買い取って、二・四ヘクタールの敷地に高さ百八十メーターのタワーマンションなどが建設できるように地区計画を変更するというものになっております。
本来、地区計画とは、地区の課題や特徴を踏まえて、住民と区市町村とが連携をしながら、地区の目指すべき将来像を設定して、その実現に向けて、都市計画に位置づけて、まちづくりを進めていくという手法です。これは実は都市整備局のホームページに載っております。
一方で、今回は再開発等促進区という手法で進められることになります。この再開発等促進区とは、端的にいうと、既存のあらゆる都市計画規制を緩和ないし排除する効力を持つ究極の緩和型地区計画といっても過言ではありません。
例えば神宮外苑は風致地区と指定されております。なぜかというと、都民の貴重な財産である景観や自然環境を保全するために、大変厳しい高さ制限などがかけられているんです。しかし、再開発等促進区に指定されるとどうなるかというと、絶対に建設ができない風致地区内に五十メーターの高層ホテル建設が可能になってしまう。これは私も都市整備委員会でもやりましたけれども、こういう事例があるんです。
こういうことからも、再開発等促進区というのは究極の緩和型の地区計画になるということです。さらに、開発業者の提案から計画が出発していくものなので、地区の課題や特徴などを踏まえず、住民不在でまちづくりが進む危険性をそもそも抱えているのが再開発等促進区だということを前提にまずは述べておきたいと思います。
今回の百八十メーターのタワーマンション計画の出発点も、事業者である東急不動産などの提案によって進んでいくということが前提となると思います。
そこで伺いたいと思いますが、東急不動産などから対象地区の大型開発プロジェクト、タワーマンション計画について、発案があったのはいつなのか伺います。
○久保田都市づくり政策部長 本年五月十二日付で事業者が江東区に東京都再開発等促進区を定める地区計画運用基準に基づく企画提案書を提出いたしまして、五月二十二日付で江東区を経由して、東京都が企画提案書を収受いたしました。
○白石委員 わずか四カ月程度の短期間で都市計画手続まで進んでいるということです。これで本当に地域住民への説明や理解、合意が果たせているのか、また地域が抱える課題をテーブルにのせて、この開発プロジェクトが周辺地域に優良な開発であるのかを本当に検討できたのか、されているのかというのは、私自身非常に疑問に思っております。
そこで伺いますが、周辺住民への説明会はこれまでに何回行われたのか伺います。
○久保田都市づくり政策部長 事業者におきまして、先ほどの企画提案書の提出に先立って、周辺市街地の住民等への説明会を行ったというふうに聞いてございます。都といたしましては、ことしの七月二十四日に地区計画区域内の土地の所有者等に対しまして、都市計画の原案の説明会を開催してございます。また、今後、東京都が都市計画案の説明会を今月開催する予定でございます。
○白石委員 都として行った説明会は一度だけということになります。ここで大事なのは、事業者が任意で説明会を実施しているというふうなご答弁でした。この事業者が行った説明会の開催回数、出席者数、主な意見、事業者は説明会で出た主な意見を議事録や何かを残しているのか、そしてそれは開示できるのか伺いたいというふうに思います。
○久保田都市づくり政策部長 事業者の説明会につきましては、ことしの三月二十三日に開催し、出席者は百四十八名と聞いてございます。主な意見といたしましては、スーパーや保育所を早く開業してほしい、郵便局や診療所の整備を望むというようなことがあったと聞いてございます。
それから、事業者によります議事録につきましては、その開示については、事業者に確認しないとわかりません。そういう状況でございます。
○白石委員 事業者が任意でやったから、確認しないとわからないということなんですね。事業者が明らかにできないといえば、議会にも報告できないようになっているということです。非常に不透明な形で都市計画手続が進んでいくということもはらんでいるということを指摘したいというふうに思います。
そこで、続いて質問いたしますが、百八十メーターのタワーマンションなどの開発プロジェクトが認められた理由というのを改めて伺いたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 当地区のまちづくりガイドライン及び都市計画で定めております本地区計画では、建築物の高さにつきまして、臨海副都心からの連続性を踏まえつつ、豊洲駅周辺の建物高さを基調といたしまして、豊洲ふ頭の先端部に向かって、連続性を保ちながら、穏やかに下がっていくスカイラインを形成することとしてございます。
今回の都市計画で定めます建築物の高さの最高限度につきましては、この考え方に基づいて、適切に設定しているところでございます。
○白石委員 今ご答弁あったとおり、連続性を持ったスカイラインを形成するですとか、この開発プロジェクトがあたかも地域環境に調和しているかのようにいっておりますけれども、さらに豊洲駅周辺の建物高さも考慮して、適切に設定もされたんだというようなご答弁でした。
しかし、道路を挟んだ東側に位置する豊洲五丁目地区では、エリア内の住民の皆さんが、より快適な住環境を保障するために、自主的な努力を積み重ねて、六十メーター前後のスカイラインを維持しようと取り組んでいるんです。住民提案によって、ここでは住民提案で地区計画が策定されています。高さの最高限度は七十メーターとしております。
地区内の住民の皆さんが、これまで豊洲五丁目に高層建築の建設が計画されるたびに、事業者に対して、地域の皆さん、地区内の皆さんは、最高限度の七十メーターよりも低い六十メーターのスカイラインを維持するようにと非常に努力されて、働きかけを行って、道路を一本挟んだ豊洲五丁目地区では実現させてきたわけです。
しかし、四年前に突如として、スカイライン以上の七十メーターとなる三井不動産のタワーマンション計画が持ち上がったときには、建築紛争にまで発展いたしました。
都の仲介によるあっせんで、三井不動産が住民の要望の一部に、全部は応えなかったんですけれども、一部に応えて、和解となりました。このように豊洲五丁目のまちづくりの歴史というのは、まさに地域住民の手によって築き上げてきたというものだというふうに思います。
しかし、現在、道路一本隔てた豊洲地区では、百八十メーターのタワーマンションが地域に貢献すると、このように判断されて、開発が進められようとしております。まちづくりのあり方としても、私は、一方では六十メーターで頑張っていた、それが一挙に倍以上に百八十メーターが建つと、まちづくりのあり方としても一貫性がないと。このように指摘せざるを得ないというふうに思います。
都は、事業者からの提案について、地域への貢献をどのように判断したのか、具体的に伺いたいというふうに思います。
○久保田都市づくり政策部長 本地区計画の目標と方針では、多様な機能の導入による、にぎわいのある魅力的な複合市街地の形成を図るとしてございます。
また、水際の良好な環境や眺望を生かした魅力的な市街地の形成を図るとともに、幹線道路沿いでは、生活利便、生活支援機能などの整備を行うとしてございます。
本計画は、この地区計画に基づきまして、スーパーマーケットや保育所の整備、水辺へのアクセス機能とにぎわいを創出する多様なオープンスペースの整備などを行うこととしてございまして、地域への貢献に資する計画であると判断してございます。
○白石委員 今ご答弁があったとおり、広場が設けられたりと。歩行者のネットワークや水辺へのアクセスなんていうのも評価したとのことですが、それでは伺いたいのですが、広場の利用者数というのはどのぐらいを想定されているのか、さらには歩行者数はどの程度と想定されているのか、伺いたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 都といたしましては、広場空間を評価する際に、歩行者の数量を指標としては扱ってございません。整備する具体的な施設、今回は広場、歩行者通路のつながりの状況などを評価の対象としているところでございます。
○白石委員 つまり定量的にどのぐらいの人が広場を利用するかということや、歩行者がどのぐらいになるかというのは、全く想定されていないということです。それなのに、水辺への機能アクセスに貢献するとか、さらには歩行者ネットワークだとか、言葉だけを判断する材料としているというふうにいわざるを得ないと思います。
こういうことであれば、事業者側が水辺への機能アクセスというような言葉を使ったり、歩行者ネットワークというようなフレーズを使っていえば、何でも貢献になってしまうということなんです。判断する際には、そういう、今おっしゃられたとおり、広場の利用者はどのぐらいなのかとか、歩行者はどのぐらいなのかとか、それがはっきりもしない中で進んでしまうと。ここでも私は非常に厳しく指摘したいと思います。つまり実態は、事業者からの提案がそのまま通っていってしまっているのではないかということだと思います。
このタワーマンションの規模を見ますと、五十階建て、約千二百三十戸となっております。厚生労働省が調査している一世帯当たりの人数は、二〇一六年度調査で二・四七人としております。単純計算で三千人の人口が急増するということになります。
人口急増によって、さまざまな地域への課題が深刻となることは考えられるというふうに思いますが、先ほど説明のあった事業者の提案の貢献のうち、都は地域が抱える課題についてはどのようなものがあると考えているのか伺います。また、都は事業者の課題への取り組みについて、どのように評価されているのか、あわせて伺いたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 地域が抱える課題につきましては、先ほど申し上げました地区計画の目標や方針に掲げられているように、生活利便、生活支援機能の整備が求められているところでございます。今回の計画では、スーパーマーケットや保育所を整備し、地域の課題に資する取り組みであるというふうに評価しているところでございます。
○白石委員 つまり周辺の人口増に対応する子育て支援施設や生活利便施設の整備などが不足しているというのが課題だよというふうなことを認識しているということです。本開発プロジェクトによって、スーパーや保育所を整備するから、地域への貢献がされると、このようなご答弁でもありました。
そもそもこの豊洲地域は、近年、マンション建設が相次ぐ中で、人口が急増しているため、公共施設が慢性的に不足しております。とりわけ深刻なのは、教育環境だと思います。豊洲地区では、児童数の急増によって、学校運営に支障が出る事態が十年以上にわたって続いております。
もともと豊洲地区には豊洲小学校がありました。しかし、実態、児童がふえ過ぎまして、豊洲小学校ではもう受けとめられなくなったということで、二〇〇七年に豊洲北小学校が新設されました。しかし、この豊洲北小学校も、初年度は二百三十九人だった児童数が、六年後の二〇一三年には一千人を超えてしまいました。
体育の授業では、三つのクラスが同時に同じ校庭を使う事態が起きたり、一学年で二百人を超える学年では、全員を体育館の舞台に上げるということが難しくて、体育館に保護者が入り切れないということで、何と学芸会も中止になりました。運動会も校庭だけでは足りず、保護者は応援に来たりとかしますけれども、校庭ではなくて、校舎のベランダが観覧席になると。深刻な状況が起きました。
こうした事態を受けて、江東区は二〇一五年に豊洲北小学校に新たな校舎を建てて、教室を十室ふやして、小体育室、理科室、音楽室をつくりました。今、この二つの小学校は、都内全ての公立小学校の中でも特に児童数が多くなっていると思います。
教育庁の調査によると、豊洲北小が東京全体で四番目に多い、豊洲小学校が九番目に多いと直近の調査で明らかになっています。しかし、それでも児童数を受けとめ切れずに、この地区には二〇一五年に新たに豊洲西小学校が新設されました。
そこで伺いますが、豊洲西小学校の増築がされると。その用地を江東区との協議によって、事業者が提供すると私も聞いておりますが、提供される面積はどのくらいなのか伺いたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 事業者から、区へ増築用地といたしまして約二千六百平方メートルを譲渡する予定というふうに聞いてございます。
○白石委員 譲渡される土地の約二千六百平米は、校舎を増築するものであって、校庭が広くなるわけではないというふうに聞いております。
今の西小学校の実態というのは、地元の区議から話を聞きました。学校の校庭が狭いために、ここでも同じく運動会のときには、保護者が校舎のベランダから子供たちを応援する状況になっています。自分の子供たちが例えばリレーをしたりとかいうときには、交代制で校庭まで行って、カメラで写真を撮るというようなのが現状です。
今回の開発プロジェクトによって、千二百三十戸もの巨大タワーマンション建設によって人口がさらに急増すれば、地域への貢献どころか、豊洲地域が抱える課題と実態は、さらに悪化するということを指摘したいというふうに思います。
このような巨大タワーマンションがどんどん建てられる。一方で、数千倍となる応募倍率の都営住宅もあるんです。入居希望者からは、入りたくても、全く入れないと悲痛な声が上がっています。都営住宅は、都内に空き家がふえていることを理由に、これまで十七年間、ただの一戸も新規建設がされておりません。
その一方で、今も述べたように結局地域の貢献をする、優良なまちになるといって、地元自治体も苦慮している、児童の急増に拍車をかけるような開発プロジェクトはどんどんどんどん進んでしまう。本当にこの面だけを見ても、矛盾の象徴だと強く指摘したいと思います。
実際は、教育環境など豊洲地域が抱える慢性的な問題を一層悪化させるのがこの開発プロジェクトであると。こうした問題は全く考えずに進めることは到底認められないということを強く申し述べまして、最後の質問に移りたいと思います。
最後に、東京都市計画下水道、和泉町ポンプ場の廃止について、端的に質問させていただきます。
都は和泉町ポンプ場を廃止するとしていますが、経過年数、廃止に至るまでの経緯、今後の取り扱いについて伺いたいと思います。
○中島都市基盤部長 和泉町ポンプ場でございますが、千代田区神田和泉町におきまして、大正十一年に供用を開始して以来、九十五年が経過しております。
本ポンプ場の老朽化に伴いまして、都では本ポンプ場を経由せずに、三河島水再生センターへ汚水を送るため、平成十三年に地域の下水道管の接続先を切りかえる工事に着手いたしました。
その後、順次工事を行いまして、平成二十九年三月に切りかえが完了しましたことから、和泉町ポンプ場を廃止するものでございます。今後の本ポンプ場の取り扱いにつきましては、地元区などとも調整を行いながら検討していくと聞いております。
○白石委員 今答弁があったように、大正十一年に供用開始して、ことしで九十五年という歴史があります。ポンプ場として九十五年間果たしてきた功績とともに、歴史を感じる貴重な建物としても保存してほしいという声が上がっております。
例えば千代田区観光協会のホームページには、鉄筋コンクリート造二階建ての建物で、外装はれんが風のタイルを張りつけ、新しくなっていますが、もとの形状を保っている、建物を囲う塀には、古いれんががそのまま残っており、建物とともに地域のランドマークになっていると紹介がされております。このかいわいは、ほとんどが戦災での被害をこうむっています。現在残っている歴史的建造物としても、やはり貴重だなというふうに思います。
さらに、千代田区発行のおはなし千代田というところには、関東大震災時に、あたり一面焼け野原となる中で、住民がバケツリレーで和泉町への延焼を防止したことが書かれております。その中に和泉町のポンプ場も登場してきます。まちが時代とともに変化する中でも、和泉町ポンプ場は九十五年間、まちの変化を見届けながら、都民の生活を支える役割を担ってきました。
地元住民の意向を最大限尊重して、役目の終わった後の保存、活用を検討していただきますよう改めて強く要望いたしまして、質問を終わりたいというふうに思います。
○滝田委員 私からは第五・七・一八号明治公園の都市計画変更につき、二点質問いたします。
当該都市公園は、新国立競技場と一体的に整備され、周辺地域や主要駅からのアプローチに当たり、特に、新競技場の森をつなぐ緑のネットワークのコンセプトにおいて、重要な役割を担っていると理解しています。
今回の都市計画の変更は、立体都市公園に設定している範囲を一部削減することになります。構造的には競技場南西部の一部が二層から一層となります。つまり競技場から見ると、一階に当たるデッキ上に予定されていた緑地せせらぎが外苑西通りに面する地上部に移されることになります。
そこで、一つ目の質問になりますが、新たな計画により、もともと考えられていた競技場のコンセプトである緑のネットワークや人の流れ、特に回遊性はしっかりと保たれるのかお伺いいたします。
○久保田都市づくり政策部長 神宮外苑地区地区計画の公共施設等の整備の方針では、地区に隣接する各駅から地区内のスポーツ施設等への歩行者の移動を円滑化し、回遊性を創出するため、安全で快適なバリアフリー動線を整備することとしてございます。
現行の明治公園の都市計画につきましては、この地区計画の方針を踏まえ、地形条件等を考慮しながら、立体的な歩行者ネットワークを形成する計画内容としてございます。
今回の都市計画の変更は、先ほど申し上げましたネットワーク機能を満たすとともに、可能な限り地上部の公園範囲を確保するため、デッキ部分の一部を削除するものでございます。
これらにより、今回の計画変更によっても、地区計画で目指しております緑のネットワークや歩行者の回遊性は確保することとなるものでございます。
○滝田委員 恒久施設を抱えることになる東京都にとっては、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の後も見据え、競技場の内部だけではなく、外部空間も魅力的な環境整備を進める必要があります。
広域的、横断的な視点を持つ都市整備局としても、森をつなぐ緑のネットワークの実現、訪れる方々の目線に立った、利用しやすい空間をしっかりと形成していくために、関係部局、関係事業者との密な連絡をとり、働きかけをお願いいたします。
二点目の質問になりますが、計画変更のメリットにつきまして再確認させていただきたいと思います。
人工地盤ではなく、地上部に植樹できるようになることで、具体的にどのような植栽の変更や緑地デザイン上の改善が想定されるのか、説明をお願いいたします。当該緑地スペースの利用イメージについてもお伺い申し上げます。
○久保田都市づくり政策部長 今回の都市計画の変更は、緑のネットワークや歩行者の回遊性に必要な機能を満足した上で、なおかつ可能な限り、地上部の公園範囲を確保するものでございます。
今回の変更によりまして、デッキ上に予定しておりましたせせらぎについては、地上部に整備することとなり、かつての渋谷川の記憶を再現する自然的な親水空間が創出されます。
また、保全できる既存樹木の量がふえるほか、外苑西通りの街路樹と連続するまとまった緑の空間を地上部において整備することによりまして、道路の歩道空間との一体利用が可能となるスペースがより広く確保されることになります。
○滝田委員 約千六百億円の巨費を投じる新国立競技場と周辺インフラの整備に当たっては、大会の成功やその後の運営管理の視点だけではなくて、長期的なまちづくりにつながることも期待されています。スタジアムそのものの魅力に加えて、公園緑地の持つ多様な機能、憩いの空間、にぎわいの創出を生み、周囲のエリアの価値を高めていくことが求められます。
当該緑地及び隣接する都営霞ヶ丘アパートの跡地に予定されている公園の整備や活用について、神宮前から原宿、表参道方面への競技場南部の地域をどのようにしていくのか、建設局や地元自治体と連携し、エリアづくりをする観点から進めていくことを要望いたします。
また、今回の計画変更により、デッキ部分は約三千平米減ることになります。一定の事業費削減の効果もあると思われます。デッキ整備の事業者は、日本スポーツ振興センターであり、当初の事業費の範囲内で整備を行う方針であると理解しております。
一方で、事業費の四分の一を負担する東京都としても、引き続き事業主体である同センターや施工業者と協力して、コストを抑制しながら整備を改良していくことに取り組んでいただきたい。重ねて要望いたします。
以上をもちまして、私からの質問を終わらせていただきます。
○後藤委員 私からは足立区選出ということもございますので、竹ノ塚中央地区の案件について、重ね重ねになりますが、最後、端的に二点ほどご質問させていただければというふうに思っております。
先ほど星見委員の方からもご質問があったとおり、竹ノ塚駅中央地区のまちづくりということについては、にぎわい創出ということに向けて、駅前中心地区などにおいて、用途地域の変更や容積率、こういった変更が行われることで、さらなるテナント誘致なども想定されるということでございますが、ここで今回用途地域を変更する理由について、改めてご説明を願いたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 今回足立区が策定いたします竹ノ塚駅中央地区地区計画の目標におきましては、駅東西の一体化とともに、にぎわいを生み出す民間開発などを誘導し、土地の高度利用、有効活用、駅西口における共同化の促進、歩行者空間の確保及び赤山街道沿いなどの商業施設を誘導することとしてございます。
また、地区計画の土地利用の方針におきましては、駅前中心地区は、地域拠点にふさわしい活気とにぎわいを創出することとしており、沿道地区では都市型住宅と商業・業務施設の誘導による複合市街地を形成することとしてございます。
都といたしましては、東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近連続立体交差事業や区画街路一四号を含む交通広場、補助第二六一号線の事業の進捗を踏まえ、足立区が策定いたします地区計画に定める将来像の実現に資するよう、用途地域を変更いたします。
○後藤委員 竹ノ塚西口エリアの再開発に関しては、今ご説明、ご答弁があったとおり、東口エリアとの不均衡の解消ということで、地域住民の方にとっては、悲願の案件であるというふうに認識しております。
ですので、そういった観点からも、円滑に事業が進むということを賛成の立場から期待しておるところでございますが、一点、この西口エリアの再開発に関しては、こういった商業施設の誘致や動線の確保ということもさることながら、平成十五年に起きました竹ノ塚駅の踏切事故、二名の死亡者も出している甚大な事故でございます。
こういった経験を踏まえたことで、安全性の高いまちづくりということに対しても、地域住民の方からすると、非常に強い期待が込められているというところもございますので、歩行者空間の確保であったりとか、道路整備、こういった観点もまちづくりの要素の中に取り入れていただいた上で、安全性という観点にもくれぐれもご留意されていただくよう東京都としてしっかり指導いただきたいというふうに思っております。
そして加えて、もう一点ご質問でございます。今回、都市計画の策定ということに当たりましては、そのまちの特徴を鑑みて、まちづくりの将来像を検討していくということが非常に肝要であるというふうに考えておりますが、そこで、本地区のまちづくりの将来像を示した計画の策定状況について伺いたいと思います。
○久保田都市づくり政策部長 まず、足立区都市計画マスタープランは平成十八年三月に策定し、現在、改定中でございます。
このマスタープランを踏まえまして、区では竹ノ塚駅周辺地区まちづくり構想において、地区の将来像を示し、平成二十年十二月に策定し、また竹ノ塚駅周辺地区まちづくり計画というものにおきまして、地区の目標、方針を示し、平成二十六年三月に策定してございます。
以上、こういった構想計画を踏まえまして、今回、区では地区の具体的な整備計画を定める地区計画を策定するということにしたところでございます。
○後藤委員 まちづくりの将来像の策定状況というところにつきましては、マスタープランと連携しているということで今お話を伺いました。
そこで、足立区都市計画マスタープランを見てみますと、竹の塚のエリアに関しては、緑豊かで健やかな、ゆとりあるまちということを目指すべき姿として策定しているというふうに認識しております。
実際に地域住民の方ないしは商店街の方、多くの方にヒアリングさせていただきましたところ、竹の塚地域は多くの団地が密集しているということもあります。
また、豊かな緑を有するということからも、駅周辺を中心とした多様な世代が交流できるまちづくりということの要望も多くあるという実態がございます。
そういった意味では、同じ足立区の中でも、地域の特性を踏まえたエリア開発ということが非常に重要であるということから、北千住エリアのように大規模開発やテナント誘致、こういった容積率を大きく緩和することで、都市開発を進めていくという観点も非常に重要であるとは思うんですけれども、緑を取り入れたゆとりあるまちという、もともと地域の目指すべき姿に即して開発が進んでいくべきであって、行政と一部の地権者の間の主導されるようなまちづくりではなく、地域住民の方を巻き込みながら、地域の価値向上、これがユニークなものとして図れるように、都と区が連携して取り組んでいかれることもぜひ一つ視点の中に入れていただきながら、開発を進めていくということを要望として、質問を終了させていただきます。
○たきぐち委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○たきぐち委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で都市整備局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後五時二分散会
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