都市整備委員会速記録第九号

平成二十八年十月七日(金曜日)
第六委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長中村ひろし君
副委員長白石たみお君
副委員長北久保眞道君
理事伊藤こういち君
理事鈴木 章浩君
理事河野ゆうき君
やながせ裕文君
中山ひろゆき君
徳留 道信君
谷村 孝彦君
藤井  一君
きたしろ勝彦君
山田 忠昭君
立石 晴康君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局局長技監兼務邊見 隆士君
次長別宮 浩志君
技監都市づくり政策部長事務取扱上野 雄一君
理事佐藤  敦君
理事航空政策担当部長事務取扱佐藤 伸朗君
総務部長今村 保雄君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第百五十九号議案 東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第百六十号議案 東京都建築安全条例の一部を改正する条例
・第百六十一号議案 東京都営住宅条例の一部を改正する条例
・第百七十九号議案 八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更に関する意見について
請願の審査
(1)二八第九号 八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更(第五回)に関する請願
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○中村委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査、請願の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百五十九号議案から第百六十一号議案まで及び第百七十九号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○徳留委員 それでは、意見を述べます。
 第百五十九号議案、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例は、その根拠法となるのが、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律です。この法律には、特定用途誘導地区内に居住する住民の立場から見ると、土地の高度利用を理由とした建築物の容積率または建築面積に関する適用除外、すなわち、規制緩和によって、地権者、住民の権利や居住環境にも大きな影響を与えかねません。今回の東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例にも連動する危険があり、この議案には反対であります。
 次に、百七十九号議案、八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更に関する意見について述べます。
 今回の変更で、八ッ場ダムの建設は一都五県で七百二十億円増大し、都負担分は九十九億円の増大となり、合計七百三十五億円の負担になります。都は国のいうことをうのみにしないと、一都五県で検証したとして了承しようとしていますけれども、その検証なるものは形ばかりで、おおよそ検証の名に値しないことは、昨日の質疑でも明らかになりました。
 特に、最大の懸念である地すべり対策は、国が、当初必要だといっていた十一カ所の防止対象を六カ所に半減したにもかかわらず、それが正しいかどうかの判断は国任せで、まともな検証対象にしていないことは大問題です。
 都は、今回の同意に当たって、事業の完了まで徹底したコスト縮減を行うという意見をつけましたが、このような甘い検証では、コスト縮減どころか、今後、地すべりを初め、さまざまなふぐあいが生じたとき、際限のない負担増となる危険があることを厳しく指摘せざるを得ません。
 渇水対策では、国の計画に基づくダムからの過剰な放流を正せば、新たなダムがなくても十分に回避できるとの指摘があるにもかかわらず、国がやることだといって、国に対して全く物申そうとしていません。
 また、治水についても、八ッ場ダムが下流域の水位低減に役立たないことが、さまざまな調査で明らかであります。ダムは、ダムの上流域に雨が降れば一定の洪水防止効果は期待できますが、雨は人間が思うように降るわけではありません。近年の異常気象で、頻繁に歴史的な集中豪雨が大被害をもたらしていますが、それをダムで防止しようとすれば、川の至るところにダムをつくらなければなりません。
 有効な手段として求められているのは、堤防、河川の改修です。ところが、ダム優先の治水対策が、堤防、河川の改修をおくらせており、昨年の鬼怒川の堤防決壊は、国交省の堤防強化対策のおくれに大きな責任があります。
 八ッ場ダムは、必要性そのものがなくなっており、これ以上の負担増は絶対に許されません。都として、撤退を含めた抜本的な検討をすべきであり、この議案には反対を表明し、意見の表明を終わります。

○中村委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百五十九号議案及び第百七十九号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○中村委員長 起立多数と認めます。よって、第百五十九号議案及び第百七十九号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百六十号議案及び第百六十一号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認めます。よって、第百六十号議案及び第百六十一号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○中村委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願二八第九号を議題といたします。
 本件につきましては、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○中村委員長 起立少数と認めます。よって、請願二八第九号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。

○中村委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○中村委員長 この際、邊見都市整備局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○邊見都市整備局長 一言御礼のご挨拶を申し上げます。
 このたびの定例会に提案をいたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。
 中村委員長を初め、委員の皆様方には、ご審議を賜り、まことにありがとうございます。
 また、昨年の十月以来、私どもの事務事業の推進に当たりまして、一方ならぬご指導を賜りましたことにつきましても、厚く御礼を申し上げます。
 この間頂戴いたしましたご意見、ご指摘等につきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいりたいと考えてございます。
 今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心からお願いを申し上げまして、大変簡単ではございますが、御礼のご挨拶とさせていただきます。まことにありがとうございました。

○中村委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。
 北久保副委員長、白石副委員長を初め、理事、委員の皆様におかれましては、この一年間、委員会運営に多大なるご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 また、都市整備局におかれましても、邊見局長を初め、理事者、職員の皆様、そして議会局の皆様方にも委員会の運営にご協力をいただき、心より御礼を申し上げます。
 四月には、熊本で地震が発生をし、災害に強いまちづくりに向けた都市基盤整備の重要性がより一層増しましたが、この委員会においては、防災都市づくり推進計画、耐震改修促進計画、都市計画道路の整備方針など重要な案件について、さまざまな観点から議論し、活発な議論が展開されました。
 今後の委員会でも、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて、さらに議論を深め、そして、都民のために発展的なまちづくり施策が推進できるよう期待しているところです。
 最後に、この一年間、多くの皆様方にご協力をいただきまして委員会運営ができましたことに対して、改めて御礼、感謝を申し上げ、委員長の挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時七分散会

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