都市整備委員会速記録第十五号

平成十八年十二月十三日(水曜日)
第六委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長吉原  修君
副委員長松下 玲子君
副委員長東野 秀平君
理事林田  武君
理事川井しげお君
理事柿沢 未途君
高倉 良生君
石森たかゆき君
村松みえ子君
吉田康一郎君
植木こうじ君
小沢 昌也君
こいそ 明君
立石 晴康君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局局長柿堺  至君
次長南雲 栄一君
技監福島 七郎君
技監只腰 憲久君
理事河島  均君
総務部長安藤  明君

本日の会議に付した事件
 付託議案の審査(決定)
・第二百二十五号議案 東京都住宅基本条例
・第二百二十六号議案 東京都特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例
・第二百四十五号議案 都営住宅の買入れについて
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○吉原委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査、並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第二百二十五号議案、第二百二十六号議案及び第二百四十五号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○村松委員 本委員会にて付託されました第二百二十五号議案及び第二百二十六号議案、第二百四十五号議案について、反対する立場から日本共産党の意見を述べます。
 今回提案された東京都住宅基本条例改定案は、現行条例の前文で掲げてきた、住宅供給における公的主体の役割を強化する規定を削除して、これまで既に都営住宅の新規建設停止など後退を重ねてきた上に、都の役割を市場の環境を整備することに当てるとして、住宅の供給を民間市場にゆだねる方向に変質させ、公共住宅については救貧対策に限定してしまうものであります。
 その典型例が都営南青山一丁目団地の建てかえで、都有地の活用、地域のまちづくりに資するといって、民間ディベロッパーに建てかえとあわせて民間地域プロジェクトを促進させたもので、完成した都営住宅部分を逆に購入するものです。このプロジェクトを、都営住宅用地を戦略的に活用した都市づくりと位置づけて、民間市場にゆだねる住宅施策の典型例としてきました。
 これは、都民共有の財産である都営住宅用地を民間ディベロッパーに供給し、都心居住といっても、一般都民が住めない、超豪華で賃料が五十平米で五十万円もする民間賃貸住宅建設を誘導するものです。毎年一万五千戸も高級住宅が建設され過剰供給になっているのに、東京都がわざわざ誘導する必要のないもので、むしろ公共住宅などの新たな供給にこそ使われるべきものです。
 しかも、その一方で、都営住宅の応募者数も応募倍率も年々ふえているにもかかわらず新規建設はゼロ、逆に、使用承継を原則配偶者とし、家賃の減免制度の見直し、免除の廃止、期限つき入居制度の導入、型別供給など、住まいは人権の立場に反して大きく後退させてきたものを、さらに公共住宅の徹底した制度の見直しを打ち出していることは認めるわけにはいきません。
 これほど重要な住宅基本条例の改定について、都市整備局が、都民の意見募集も、公共住宅などの関連した団体の意見も聞かずに改定を進めようとしていることも重大で、我が党は公聴会の開催を要求しました。
 そもそも東京都が住宅ビッグバンといって住宅の構造改革を進めていることは(発言する者あり)既にイギリスのサッチャー政権が失敗した構造改革の二の舞で、官から民へ自己責任論を進めるものです。こうした公共の役割に反した住宅ビッグバンはやめるべきです。
 同時に(発言する者あり)住宅の耐震改修助成、単身者や子育て世代が公共住宅に入居できるよう規制緩和や家賃助成制度を行うこと、中古住宅、マンション問題など一層重視することを求め、日本共産党の意見とします。

○吉原委員長 発言は終わりました。
 なお、ただいまの意見に際しまして一言申し上げます。
 十一月の二十八日、理事会において、この委員会の日程についてご協議をいただきました。その際についても理事全員の一致を見たところでもございまして、まして日程の関係もあるということもございまして、きょうの理事会において、公聴会の開催は困難である、そういう決定を見ましたので、ご了承願います。
 これより採決を行います。
 第二百二十五号議案、第二百二十六号議案及び第二百四十五号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○吉原委員長 起立多数と認めます。よって、第二百二十五号議案、第二百二十六号議案及び第二百四十五号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○吉原委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○吉原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○吉原委員長 この際、柿堺都市整備局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○柿堺都市整備局長 一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 このたびの定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。吉原委員長を初め委員の皆様には、熱心なご審議を賜り、まことにありがとうございました。
 とりわけ住宅基本条例は、住宅政策の将来にわたる指針となるものであり、ご審議の過程でいただきましたご意見、ご指摘等につきましては、今後の住宅行政に十分反映してまいります。
 今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げまして、大変簡単ではございますが、御礼のごあいさつとさせていただきます。まことにありがとうございました。

○吉原委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時九分散会

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