都市整備委員会速記録第十五号

平成十七年十二月十二日(月曜日)
第六委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長高橋かずみ君
副委員長伊藤まさき君
副委員長長橋 桂一君
理事花輪ともふみ君
理事三宅 茂樹君
理事立石 晴康君
大松  成君
高橋 信博君
たぞえ民夫君
植木こうじ君
きたしろ勝彦君
小沢 昌也君
川井しげお君
中村 明彦君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局局長梶山  修君
次長村松  満君
技監小林 崇男君
技監依田 俊治君
総務部長安藤  明君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
・第二百九号議案 東京都市計画事業晴海四・五丁目土地区画整理事業施行規程
・第二百十号議案 東京都国土利用開発審議会条例の一部を改正する条例
・第二百十一号議案 多摩都市計画多摩土地区画整理事業施行規程等の一部を改正する条例
・第二百十二号議案 東京都日影による中高層建築物の高さの制限に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十三号議案 東京都建築安全条例の一部を改正する条例
・第二百四十八号議案 東京都営住宅、東京都福祉住宅、東京都特定公共賃貸住宅、東京都地域特別賃貸住宅等の指定管理者の指定について
・第二百四十九号議案 東京都営住宅、東京都特定公共賃貸住宅、東京都地域特別賃貸住宅等の指定管理者の指定について
・第二百五十号議案 東京都営住宅、東京都福祉住宅、東京都特定公共賃貸住宅、東京都地域特別賃貸住宅、東京都引揚者住宅等の指定管理者の指定について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○高橋(か)委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書中、一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

構造計算書偽装問題対策に関する意見書(案)
 平成十七年十一月十七日に一級建築士設計事務所による構造計算書偽装問題が国土交通省から発表された。今回の問題は、一級建築士としての職業倫理がみじんも感じられない許されざる行為に端を発したものであるが、それにとどまらず、建築主、元請設計事務所、指定確認検査機関、施工者、そして行政に至るまで多くの関係者等の問題点が浮き彫りになった。
 建築物は、そこに住む人の生活の根幹であり、安心して暮らすための言わば砦である。その安全性が確保されないという事態は、当該マンションの居住者はもとより、社会全体に大きな不安を与えている。
 この問題の一因は、国が指定した民間確認検査機関の審査に自治体が関与できない仕組みになっていることや、国の指定確認検査機関への指導、監督が不十分であったことにある。平成十年の建築基準法改正の際に、「民間機関の指定に当たっては、建築物の安全性が低下することのないよう適切な指導をすること。」という附帯決議がなされており、国の責任は極めて重大である。
 このような状況の中、都においては、何よりも都民の安全を確保する必要性から、緊急措置として都民住宅等の活用を決定したほか、固定資産税及び都市計画税の減免を決定したところである。
 国は十二月六日に公的支援策を発表したが、今後、居住者を早急に救済するとともに、強力で効果的な再発防止策を構築する必要がある。また、現在進められている国・自治体による調査の徹底はもとより、関係機関による厳正な捜査及び責任の追及が不可欠である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を速やかに実現し、国民の不安を一日も早く解消するよう強く要請する。
一 居住者に対する経済的支援措置など実効性のある支援策を講じるとともに、建築主など関係者に対して、その責任に応じ当然に負うべき費用負担を確実に求めること。
二 問題の全容解明を行い、法に抵触することが明らかになれば厳正に処分すること。
三 建築確認制度及び建築士制度の徹底的な検証と見直しを行い、実効性のある再発防止策を早急に打ち立て、信頼される建築行政の確立を図ること。
四 再発防止の観点から、行政処分の一層の厳格化並びに罰則の強化を図ること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十七年十二月 日
東京都議会議長 川島 忠一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
国土交通大臣
内閣官房長官
国家公安委員会委員長 あて

○高橋(か)委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○高橋(か)委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査、並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第二百九号議案から第二百十三号議案まで、及び第二百四十八号議案から第二百五十号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○たぞえ委員 付託議案第二百九号議案、東京都市計画事業晴海四・五丁目土地区画整理事業施行規程に反対する立場から意見を申し上げます。
 本議案の位置は、都心部と臨海副都心の中間にあり、東京の一極集中拡大を図る開発計画であると当初から指摘されてきました。
 また、晴海通りとあわせて、幹線街路、環状二号線を区画整理地域の中心に据えており、発生集中交通量による環境基準超過も危惧されてきました。
 我が党は、新たな開発による環境負荷と業務・商業、国際機能施設の整備による就業人口集中など、問題を持つ本区画整理事業には反対し、意見といたします。

○高橋(か)委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第二百九号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○高橋(か)委員長 起立多数と認めます。よって、第二百九号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百十号議案から第二百十三号議案まで、及び第二百四十八号議案から第二百五十号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高橋(か)委員長 異議なしと認めます。よって、第二百十号議案から第二百十三号議案まで、及び第二百四十八号議案から第二百五十号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○高橋(か)委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高橋(か)委員長 ご異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○高橋(か)委員長 この際、梶山都市整備局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○梶山都市整備局長 一言、御礼のごあいさつを申し上げます。
 このたびの定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。高橋委員長を初め委員の皆様方には、熱心なご審議を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でいただきましたご意見、ご指導等につきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいりたいと存じます。
 また、報告案件、姉歯建築設計事務所による構造計算書の偽造とその対応につきましても、ご視察と二度にわたるご熱心なご審議をいただきましたが、都民の安全を確保し、不安を取り除くため、局一丸となって問題解決に全力を尽くしてまいります。
 今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げまして、大変簡単ではございますが、御礼のごあいさつとさせていただきます。まことにありがとうございました。

○高橋(か)委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十分散会

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