都市整備委員会速記録第八号

平成十六年九月十五日(水曜日)
第六委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長相川  博君
副委員長清水ひで子君
副委員長野島 善司君
理事高橋かずみ君
理事中嶋 義雄君
理事吉野 利明君
吉原  修君
東野 秀平君
新井美沙子君
樋口ゆうこ君
矢島 千秋君
渡辺 康信君
内田  茂君
坂口こうじ君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局局長梶山  修君
次長中路 有一君
技監小林 崇男君
技監杉浦  浩君
総務部長村松  満君
都市づくり政策部長森下 尚治君
住宅政策推進部長安藤  明君
都市基盤部長成田 隆一君
市街地整備部長石井 恒利君
市街地建築部長野本 孝三君
都営住宅経営部長小林 計代君
連絡調整担当部長加藤 英夫君
住宅政策担当部長水流潤太郎君
外かく環状道路担当部長道家 孝行君
多摩ニュータウン事業担当部長酒井 洋一君
参事飯尾  豊君
参事金子 敏夫君
参事中沢 弘行君
参事山室 善博君
参事小山  隆君
参事渡辺  滋君
参事今井  光君
参事安井 順一君
参事石井 一夫君
参事庄司 静夫君
参事松村  進君

本日の会議に付した事件
 請願の取り下げについて
 都市整備局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都建築安全条例の一部を改正する条例
・都営住宅十六H-一〇一北(村山)工事請負契約
陳情の審査
(1)一六第三七号 都営仙川アパートの建て替えに関する陳情
(2)一六第三八号 京王線飛田給駅北口駅前広場周辺の未利用の残地解決に関する陳情
(3)一六第四〇号 都市計画道路放射二七号線の整備・計画変更に関する陳情

○相川委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○相川委員長 次に、請願の取り下げについて申し上げます。
 一六第一六号、都営住宅経営部の裁量に関する請願は、議長から取り下げを許可した旨、通知がありましたので、ご了承願います。

○相川委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承を願います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○梶山都市整備局長 本日は、平成十六年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております都市整備局関係の案件をご説明いたします。
 提出予定案件は、条例案が一件、契約案が一件でございます。
 まず、お手元の資料1、平成十六年第三回東京都議会定例会提出議案説明資料をごらんください。
 東京都建築安全条例の一部を改正する条例(案)についてでございますが、本条例は、自動回転ドアによる重大事故を防止するため、自動回転ドアの安全基準を定めるほか、規定を整備するものでございます。
 次に、お手元の資料2をごらんください。
 武蔵村山市緑が丘に都営住宅を建設いたします工事請負契約議案でございます。
 私の説明は以上でございます。
 引き続き、詳細な説明を総務部長よりさせていただきます。

○村松総務部長 それでは、お手元の資料1、平成十六年第三回東京都議会定例会提出議案説明資料をごらんいただきたいと存じます。
 まず、東京都建築安全条例の一部を改正する条例(案)につきましてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。
 1の改正の理由でございますが、現在、自動回転ドアについては、建築基準法その他の法令等に安全基準が規定されていないことから、自動回転ドアによる重大事故を防止するため、自動回転ドアの安全基準を定めるほか、規定を整備するものでございます。
 2の条例案の概要でございますが、主な規定といたしましては、まず、(1)の構造規定といたしまして、自動回転ドアの最大回転速度を秒速六十五センチメートル以下とすることなど、(2)の用途別規定といたしましては、高齢者、幼児等が主として利用する建築物には、自動回転ドアを設置してはならないことなど、(3)の維持管理規定といたしまして、定期点検を年一回実施し、報告を義務づけることを規定しております。
 なお、四ページから一四ページには条例案文を、一五ページから二一ページには新旧対照表をそれぞれ記載してございます。
 次に、工事請負契約議案をご説明申し上げます。
 お手元の資料2、平成十六年第三回都議会定例会提出予定工事請負契約議案の概要についてをごらんいただきたいと存じます。
 件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法、工事概要、提案理由をそれぞれ記載しております。
 二ページをごらんいただきたいと存じます。都営住宅十六H-一〇一北(村山)工事概要でございます。
 中段になりますが、住宅の戸数は百四十七戸、構造等は鉄筋コンクリートづくり十一階建て、一部十階建て一棟、契約の相手方は北野・多摩ふるさと建設共同企業体、契約金額は九億二千六百十万円、工期は平成十八年六月十二日までとなっております。
 次のページに案内図、配置図、その次のページに平面図、断面図を添付してございますので、それぞれごらんいただきたいと存じます。
 大変雑駁ではございますが、以上で平成十六年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○相川委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。

○清水委員 条例の一部改正についての資料を四点お願いいたします。
 都内における大型の自動回転ドアの設置状況についてお知らせください。
 二番目、自動回転ドアにかかわる国、都のこれまでの基準についてお知らせください。
 六本木ヒルズの自動回転ドアの事故までに、六本木ヒルズの回転扉で起きた事故についてお知らせください。
 四番目、六本木ヒルズ回転扉の事故へのこれまでの国と都の対応状況についてお知らせください。

○相川委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 ただいま清水副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○相川委員長 これより陳情の審査を行います。
 初めに、一六第三七号、都営仙川アパートの建て替えに関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○庄司参事 整理番号1、一六第三七号、都営仙川アパートの建て替えに関する陳情につきましてご説明いたします。
 お手元の説明表の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 本陳情は、調布市の緑ヶ丘団地自治会建替対策協議会委員長高野重夫さん外一人から提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都営仙川アパートの建てかえについて、単身高齢者や夫婦世帯が七割を占める中、介護するスペースも確保できないような型別供給の押しつけを見直すこと、居住者との合意を前提とし、安心して住み続けられるようにすること、地域や居住者の状況に合ったものにすること、診療所を存続させることというものでございます。
 現在の状況でございますが、都営住宅の建てかえに当たりましては、都営住宅等型別供給実施基準に基づき、世帯構成に応じた適切な規模の住宅の供給を行っており、本団地につきましても、同基準に基づき事業を実施してまいります。
 建てかえ事業の実施時には、団地居住者の理解を得られるよう、団地自治会等に対して建てかえ事業の意義、必要性について計画的に事業説明を行っております。
 また、建てかえ計画については、住宅のバリアフリー化を図るとともに、居住者の世帯構成や地域特性等を踏まえたものとし、さらに敷地を有効に活用し、地域のまちづくりにも貢献するものとしております。
 診療所につきましては、建てかえ計画の中には位置づけられておりませんが、今後、周辺のまちづくりに合わせて、別途、市と協議し検討していくこととしております。
 よろしくご審査のほどお願いいたします。

○相川委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○東野委員 何点かお聞きしたいというふうに思います。
 まず最初に、今回の陳情でございますけれども、要旨にもございますとおり、アパートの建てかえについて次のことを実現していただきたいという前提がありますように、建てかえそのものにはもちろん反対ということではなく、建てかえに当たってさまざまな配慮をしてもらいたいという、そういった陳情だというふうに理解しております。
 私の居住しております目黒でも、昭和二十年代のアパートがまだ建てかえが行われていなくて、部屋にビー玉を置くと反対側から反対側に転がっていくというような、そのようなところに住んでおられるわけですけれども、やはり建てかえの推進というのは、今いわゆる住宅政策に課せられました促進、これは大事な点だというふうに思っておりますので、スムーズなる建てかえ促進をお願いしたいと、冒頭に申し上げておきたいと思います。
 そこで、最初にこの仙川アパートでございますけれども、昭和三十六年から三十九年に建設された千百二十六戸というふうにございますが、私が一番心配する部分ですね、現在、設備面ではどのような状況になっておりますか、ご説明願います。

○庄司参事 仙川アパートでございますが、現状は、主に四階から五階建ての廊下型及び階段室型の住宅でございまして、エレベーターがなく、バリアフリー化されていない状況でございます。浴室は、昭和六十一年度から平成元年にかけて設置しております。

○東野委員 大体そんなところだというふうに思いますけれども、今のこの時代ということを考えると、エレベーターがなく、そして恐らく四階か五階あたりに住まわれている高齢者の方というのは、非常に不便をされておられる、お買い物に行くのもやっとかなというふうに思いますので、今の設備というのは決していいとはいえない、これは皆さんの認識だというふうに思います。
 それで、建てかえた後の住宅は、当然エレベーターはつくんだというふうに思いますけれども、設備面ではどのように改善されていくんでしょうか。

○庄司参事 設備面でございますが、まず共用部分につきましては、エレベーター、手すりの設置を行うこととしてございます。室内では、台所、洗面所、浴室に三点の給湯設備を設置いたします。また、室内の段差解消や、浴室や便所におきましても手すりをつけるとともに、高齢者も入浴しやすい、またぎが浅く、百二十センチと長い浴槽を設置するなど、バリアフリー化された高齢者にも住みやすい住宅となるように考えてございます。

○東野委員 あくまでも住民の立場から考えた場合、今のご説明にありましたように、バリアフリー化が進むと、また設備もより近代的なものにしていくということで、これは一つ住民の方にとってはプラスになる、大いなるプラスになるというふうに私は理解するわけでございます。
 ところで、建てかえに際しまして、いわゆる型別供給という考え方が適用されるわけでございますけれども、この型別供給というのは、現在住まわれている高齢者の方、また単身高齢者の方、そういった人たちのことをおもんぱかって、そういう方々もその団地にずっと住んでいていただけるように、その方たちに合った--今、新規に募集しますと、例えば単身の高齢者の方は、二DK、三DKの住宅には入れないわけですから、どうしてもシングルの部屋になるわけですから、そういった方の状況に合わせた型別供給というのがこれからはされていく、また、それが型別供給の大事な住み続けられるポイントになってくるわけですけれども、いわゆるこの型別供給の考え方というものを、もう一度ここで確認をしておきたいと思います。

○庄司参事 型別供給の考え方でございますが、都営住宅が都民全体のセーフティーネットであることから、世帯構成に応じた、より的確な居室構成、面積規模の住宅の供給を図ることを目的に、都営住宅等型別実施基準を定めているところでございます。この基準における住戸基本専用面積は、入居対象世帯の区分をもとにしまして、それぞれの入居世帯が世帯人員に応じた居住水準となるよう、バリアフリー対応を考慮して設置したものでございます。

○東野委員 ちょっとわかったようなわからないような感じがしたんですけれども、型別供給、それと先ほど来お話がありました新しい設備、バリアフリー、いろいろ陳情の中にもございます、お話を聞いてみても、若干居住面積が狭くなるということに対して、当然住民の方はご不満もあると思うんです。
 一方で、そのバリアフリーが進められると、同じ居住面積でも居住空間というのは明らかに私は広くなっていくというふうに、これは論理的というか理屈としてそういうふうにとらえています。ですから、単純に面積だけの比較じゃなくていいのかなという気もします。ただ、型別供給の意義をきちっと明確にしていただいて、そして、この型別供給というのがいかに大事なことなのかというのをよく住民の皆さんに理解してもらうようにお話ししてもらいたいなという思いはございますので、その辺はよろしくお願いしたいと思います。
 今申し上げましたとおり、建てかえに当たっては、やっぱり一番大事なのは、今そこに住まわれている方、住民の方々でございます。当たり前のことです。居住者の皆さんの理解を得ることがいかに建てかえに当たっては大事なことなのか、これは、よく局の方もわかっていただけていると思いますし、わかっていただきたいというふうに思いますが、その理解をより深めてもらうために、どのような方策を局としてはとっておられるのか、ここで明らかにしていただきたいと思います。

○庄司参事 建てかえ後のメリットにつきまして、居住者の皆さんの理解を得るよう十分な対応をとっていきたいと考えてございますが、説明会をきめ細かく実施するなど、また、団地自治会とも十分話し合いながら建てかえ事業を実施していきたいというふうに考えてございます。

○東野委員 随分簡単なお答えですね。実際に説明会がなかなか開けていないという話も聞いています。それは事実かどうか、私はその場にいませんのでわかりませんけれども、もし説明会が開かれていないのであれば、どうしてその説明会がなかなか開かれないのか、その辺のところも、参事、よろしくお願いしますね。しっかりと説明会が持てるように、こちら側からのアプローチも、こちら側というのは局側からのアプローチもしっかりしていただいて、本当に理解を深められるような話し合いの場を積極的につくり出していっていただきたい、こういうふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 説明会というのも、もちろん大事なんですね。これは理解していただけると思います。その説明会も大事なんですけれども、よく百聞は一見にしかずといいます。その建てかえた後の住宅がどのようになるのか。さっき口頭でいろいろ、バリアフリーだ、それから三点セットだというお話も出ましたけれども、建てかえた後、現実的にどうなるのかという見学会ですね、建てかえた後の住宅がどういうふうになるか、この見学会なんかも交えて、もちろんご提案を住民の方々にして、実際、計画されたらどうでしょうか。

○庄司参事 建てかえを進めるに当たりましては、移転していただく際に、移転先として予定している住宅を見てもらっているところでございますが、こうしたような例も踏まえまして、居住者の理解を得るために、既に建てかえを終了した住宅の見学会の実施を検討していきたいというふうに考えてございます。

○東野委員 もう一つ、大事なことでございます。この団地の居住者は、半数程度の方が六十歳以上、このように聞いております。いつも話題になるんですけれども、都営住宅、都営団地のいわゆる高齢化という問題があるんですけれども、これは一つの現象としてやむを得ないところがあります。高齢化、元気で長生きしていただくことはどれだけ大事なことかというのを考えれば当たり前のことなんですけれども、ただ一方で、地域というか団地内の活性化ということも非常に大事なテーマになってきて、その中で若年ファミリーも含めたファミリー世帯の居住などを推進して、ミックスドコミュニティといいますか、ソーシャルミックスと前は呼んでいましたけれども、ミックスドコミュニティを形成していく、こういうことも非常に都営団地では大事なテーマになっている、こういうふうに思うわけですけれども、このミックスドコミュニティを図るためにどのようなことを考えているか、また、このミックスドコミュニティに対する考え方をどのように理解されているのかを、お知らせというかお願いします。

○庄司参事 団地を含めた地域の活性化は、重要なことであるというふうに認識しております。建てかえに当たりましては、団地の従前居住者に対して適切な規模の住戸を建設していくこととしておりまして、この団地の建てかえに当たりましては、ファミリー世帯が居住することができる二DKの住宅を二百戸程度、三DKの住宅も百三十戸建設する予定でございます。
 ミックスドコミュニティや地域の活性化につきましては、建てかえ事業の中で新たに創出される用地の活用策も含めて検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○東野委員 何か余分の用地が出てくるんですね、それを活用していくということですね。わかりました。
 もう一つ、最後になりますけれども質問したいんですけれども、この陳情にもございますのであえて申し上げます、建てかえについてというふうに表現がございますので。建てかえに当たって、このような大規模団地ですと何期かに分けて、この場合ですと五期に分けるんでしたか、順次建てかえていくわけですけれども、一期目の方というのは結構大変な、いわゆる肉体的にも精神的にも負担がかかる。これはどういうことかというと、実際、皆さんもご存じだと思いますけれども、ほかの団地なんかに移らなくちゃいけない。それが近ければいいか、近ければだめだ、このぐらいだったらいいかという、この議論は別としまして、どっちにしろ移動しなくちゃいけないという非常なる負担がかかるわけなんですね。
 これが例えばご高齢の方で、私の親なんか見ていますと、あのぐらいになって、例えば八十、九十になってお一人で住まわれていて、どこかの団地に建てかえのために移る、引っ越しする。引っ越しするだけで体を痛めてしまう、そういう年齢ですね、高齢者、八十、九十ぐらいの方になると。そういったことを考えると、最初に、要するに一期目の建てかえに当たる当事者というのは、結構いろんな負担がかかってくるんじゃないかなというふうに思います。
 局としては、一期目のこういった方々、若い方はいいといったらおかしいですけれども、元気な方はいいかもしれませんけれども、ご高齢の方々を中心としたそういった方々に対して、十分な対応を私は図ってもらいたいと思うんです、いわゆる手当てに当たっては。例えば団地内に空き家があれば、建てかえに際して、そういうのをぜひ活用してもらいたいと思うんです。
 今、その建てかえのために何戸用意しているのかとか、そういったことはつまびらかではございませんけれども、そういう考え方のもとに、例えばこれからあいていく部屋があれば、そういったところをしっかり確保して、なるべく第一回目--二回目からは、ちょっと多目に建てれば、そこに入ってもらってという団地内移転で済むわけですから、二期目、三期目からは。一期目の方々に対する手当てというのを、そういったことも工夫をしていただきながら、十分に肉体的にも精神的にも負担がかからないような、そういったことも考えていただきたい、このように思うんですが、いかがでしょうか。

○庄司参事 仙川の建てかえに当たりましては、第一期の居住者の方々には他団地への移転を予定しているところでございますが、さまざまな理由により他団地への移転が難しい状況をお持ちの方々につきましては、団地内の空き家の状況を見ながら、ご指摘のように団地内での移転を進めるなど、きめ細かく負担を軽減する方策を検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○東野委員 あと意見も含めまして、最後は要望にとどめておきます。
 いずれにしましても、今回の団地の建てかえということで、バリアフリーとかそういうさまざまな新しい手法で建てかえがされるということは、居住者にとっても非常にいいことなのかなと。これは私があえていうまでもないんですけれども、どなたも異論がないことだと思います。また型別供給、先ほど触れましたけれども、これについては、時代の流れとか、またご答弁にもありましたね、都営住宅というのは都民共有の財産であるという、そういったことを考えると、むしろ型別供給というのはこれからどんどん進めていって、実情に合わせた、また従前居住者の方にとっても、決して建てかえが妨げにならないようにしていくためにも大事なことなんだ、これは思います。
 ただし、建てかえに当たっては、これは繰り返しになりますけれども、住民の皆さんと十分に話し合い、そしてまた、住民の皆さんの意見もしっかりお聞きしながら事業をぜひ進めていっていただきたい、これを強く望むものでございます。
 また、住民の方の高齢化という話も出ていましたけれども、高齢化も著しい中で、今後、今は大丈夫でも介護が必要な方が出てくる可能性がある。ご夫婦にしろ単身の方にしろ、介護を必要とされる方がどんどん出てくるんじゃないかなと思います。その際に、必要に応じて、例えば団地内で介護スペースが得られなかったら、介護スペースが得られるような場所への住みかえとか、そういったことも、今の制度ではできないというのは私は知っています。あえて聞いているんですけれども、今の制度では介護による住みかえはできないというのは知っています。だけれども、そういったこともやはり将来的には検討していかないと、どんどん高齢化していく団地の対応というのは、決してきめ細やかではないというふうに私は思いますので、その辺の検討をぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
 また、先ほどの質問でもありましたように、居住者への説明会のみならず見学会、そういったこともしっかり、本当に具体的にやってくださいね。それをしっかりやってもらって、十分に居住者の理解を得られるように当局として最大限の努力をしてもらいたい、このように思います。
 以上でございます。

○渡辺委員 私も、この仙川アパートの建てかえに関する陳情、若干質問させていただきます。
 この仙川アパートの建てかえ計画ですが、これは先ほど簡単にいっていましたけれども、どのような型別構成になっているのか、まずそこからお尋ねします。

○庄司参事 型別の構成でございますが、仙川団地の建てかえ計画におきましては、一DKが三百七十二戸、二Kが四百二十九戸、二DKが百九十二戸、三DKが百三十三戸となってございます。

○渡辺委員 この一DKと二K--合わせると大体千百戸でしょう、ですから、そういう点からいうと八割近くまでになるのかな、そういう感じでしょう。いずれにしても、そういう一DKや二Kの住宅が多くなっていると。こうした型別供給の考え方、先ほどもちょっとありましたけれども、私もあえてもう一回お聞きしたい。

○庄司参事 先ほどもご答弁させていただきましたが、近年、都民の世帯人員の減少や高齢単身者の増加などによりまして、世帯の小規模化が見込まれる中、都営住宅が都民全体のセーフティーネットとして、世帯構成に応じた、より的確な居室構成、面積規模の住宅の供給を図ることを目的にいたしまして、都営住宅等型別供給実施基準を定めているところでございます。
 この基準における住戸基本専用面積は、入居対象世帯の区分をもとにいたしまして、それぞれ入居対象世帯が世帯人員に応じた居住水準となるよう、バリアフリー対応を考慮して設定しているものでございます。

○渡辺委員 現状に合わせたということだと思うんですけれども、一DKや二Kの住宅を多くつくるということについては、私は、将来的に見て、高齢者ばかりとはいわないけれども、高齢者が本当に多い住宅になるのではないかというふうに心配するところなんです。
 今回のこの陳情についても、多くの居住者の皆さんからいろんな意見が寄せられております。例えばですけれども、狭くなって、大事にしてきた家具とか、あるいは愛用してきたものを処分するしかない。今、二DK、三DKに住んでいて、それを一DKに持っていくということになれば、当然そういうことになるわけですよね。それから、今までは、いらっしゃいということで孫を呼んで、そして泊まっていきなさいよということで泊まらせることもできる。そういうものが今度は、泊まっていきなさいということもいえなくなるような状況があるとか、いろいろやっぱり大変な事態になるだろうというふうに思いますよ、私も。子どもや、あるいは兄弟の泊まり込んでの介護、こういう問題についても本当に多くの方が心配されておるんですよね。
 こういう要求に対応できるのかどうか。本当に介護をしたい、そのためには長く続けていかなきゃならないというようなことが、一DKあるいは二Kという状況の中ではできなくなるという心配があるわけです。こういうものにどう対応していくのかということについて、お聞かせいただきたい。

○庄司参事 先ほどもご答弁させていただきましたが、都営住宅が都民全体のセーフティーネットであることから、住戸専用面積は、それぞれの入居対象世帯が世帯人員に応じた居住水準となるよう、バリアフリー対応を考慮して設定しているものでありまして、セーフティーネットとしての適正な規模というふうに考えてございます。

○渡辺委員 そんな考え方でいると、今全体の都営住宅を見ると、都営住宅の半数以上、六割、七割の方が高齢者だ。それの実情に合ってやるということになったら、みんなそうなっちゃうよ。(「高齢者を出すわけにいかない」と呼ぶ者あり)出すわけにいかないということはあるでしょうがね。だけれども、そういう考え方になるでしょう、そういう立場に立てば。だから、それは十分考えていかなきゃならない。
 千百戸あるこの住宅に、八百戸近い一DKや二Kというものをつくる、余りにも多過ぎると私は思うんですけれども、その点はどうなんでしょうか。

○庄司参事 都営住宅の供給につきましては、居住者等の世帯構成に応じた適切な規模の住宅を供給することとしておりまして、計画している一DK、二Kの戸数は、この団地の居住者等の世帯構成に応じたものでありまして、適切なものであると考えてございます。

○渡辺委員 ですから、それは千百世帯の中に高齢者が多い、それに準じてということなんですけれども、先ほど私がいったけれども、そういう考え方でいくと、都営住宅というのはみんなそうなっちゃうよと。それでいいんですか、将来は。私はそういうことじゃないと思うんですよ。将来ファミリー世帯が本当に入れるような、そういう住宅をきちっと確保しながら、今の高齢者に対してどういう住宅を供給するのかということは、もっと大きな立場に立って考えてもらうということが必要だというふうに思うんですよ。
 私、いろいろお聞きしたときに、二Kの住宅がある、この二Kの住宅には二人世帯ということで若い世帯が入居できると、それは当然だと私は思います。しかし、この若い世帯でも、共働きということになると基準オーバーということで入居できない、これは皆さんご承知ですよね。そして、仮に入居したとして、子どもが生まれる、三人、四人と、こういうふうになっていった場合は、最低居住水準という問題が出てくる。そういう点じゃ満たさなくなるというふうに私は思うんですよ。東京都も、従来ずっと最低居住水準というものを確保するように誘導してきていると思うんです。
 最低居住水準というのは、少なくとも夫婦の寝室、それと十歳以上のお子さんが二人以上いれば、しかも性別が違えば、それなりの部屋というものを確保しなさい、これが保障されなきゃだめなんだ、こういうことまでいわれておるわけですよ。そういう方向を目指してとにかく住宅確保をしなさいということですから、そういう点から見ても、私は、このような最低居住水準を下回るようなことについてはいけないというふうに思うんですけれども、その辺はどのようにお考えになっているんでしょうか。

○庄司参事 ご夫婦お二人の世帯にお子様が例えば生まれた場合、実態としてお子様が小さいうちは十分に生活が可能であるというふうに考えてございます。
 なお、都営住宅におきましては、入居後の世帯人員の増加に対して、居住者からのご希望があれば、都営住宅内で世帯構成に応じた住戸へ住みかえていただく住宅変更という制度を行っており、こうした制度の活用も可能であると考えてございます。

○渡辺委員 その制度、あることはわかります。だけど、それがなかなか進まないというのが現状なんだよ。住宅変更といったって、そういう点では殺到するという状況の中で、なかなか要望を満たしてもらえない。だから嫌々ながらも出ていかなきゃならない。高い家賃で住まざるを得ない。じゃ、その高い家賃で続くのかといったら、これなかなか住みにくいということで、転々と引っ越しをせざるを得ないような状況まで出てくるんですよね。ですから、私は、今の答弁、否定はしませんけれども、そういうことだけではやはり解決しないというふうに思うんですね。
 先ほどいいましたけれども、ここの団地の居住者の半数以上が高齢者だ。一DK、二Kを合わせて八百戸。私の知る範囲では、この一千百戸の中で、一DKや二Kで八百戸、約八割近いような建てかえ計画なんていうのは初めてですよ。どちらかといえば、私は、先ほど一番最初にいいましたけれども、この住宅そのものが高齢者住宅をつくっていくようなものだというふうに思います。
 失礼な話ですけれども、仮に、一DKや二Kにお住まいになった高齢者の方が亡くなった後の入居者というのはどういう人が入るんだ。また同じような人が入るんでしょう。同じことを繰り返すわけでしょう。だから、そういう点では、団地の活性化とか地域の活性化ということにはつながっていかない。そういうことも考えて、先の見通しを持って、若者とか、あるいは一般のファミリーにも入居できるような三DKあるいは四DK、こういうものをたくさんつくるということが私は必要だと思うんですよ。
 いずれにしても、お年寄りだけが住めるような、現状はそれでいいかもしらぬけれども、行く行くはそういうことでは本当の活力ある団地ということにつながってはいかない、そういうふうに思うんです。そういう意味で、繰り返すようだけれども、三DKや四DKをもっとたくさんつくってほしい、こういうふうに考えるんですけれども、これについてはどうでしょうか。

○庄司参事 都営住宅の建てかえに当たりましては、居住者等の世帯構成に応じた適切な規模の住宅を供給することとしておりまして、この団地におきましても、ファミリー世帯が十分に居住することができる二DK及び三DKを、合わせて三百三十戸程度建設することとしてございます。

○渡辺委員 同じようなことを繰り返し答弁されているわけだけれども、今回のこの型別供給というのは、圧倒的に多かった三DKを、極端にいえば一DKに変えていくという内容に等しいんですよ、これは。そう思うでしょう、数からいったって。都営住宅の総戸数抑制方針というのがありますよね。この住宅の建てかえというのは、そういうものに拍車をかけるようなものだと私は思うんですよ。都営住宅をどんどん減らしていく。現在建てかえる場合でも、現戸数を確保するなどという建てかえのところはないんだから。だんだん減らしていくんでしょう。そもそも現戸数を確保しないんですよ。だから、そういう状況の中で、今度の建てかえ、型別供給をどんどん進めていくということになったら、都営住宅は抑制されるということとあわせて、ファミリー世帯がなかなか入居できないような、そういう住宅にしかなっていかないというふうに思いますよ。
 とにかく、都営住宅というものは減る一方だ。今、都営住宅を募集して、年間どれくらい応募してくるのか。全体合わせると、三万人近い方々が応募してこられるわけでしょう。だから、そういうことから見たって、いわゆるファミリー世帯を締め出すような建てかえは改めてほしい、こういうふうに思うんですけれども、これについてはどうでしょうか。

○庄司参事 繰り返しのご答弁で恐縮でございますが、建てかえに当たりましては、型別供給実施基準に基づきまして、団地の従前居住者に対して、適切な規模の住戸を建設していくこととしておりまして、仙川団地におきましても、二人世帯用の二Kの住宅を四百三十戸程度、三人世帯用の二DKの住宅を二百戸程度、四人以上世帯用の三DKの住宅も百三十戸程度建設する予定でございます。こうした住居にファミリー世帯が居住することは可能であると考えてございます。

○渡辺委員 何ぼ聞いても同じような答弁だと思いますけれども、アイデアというよりも、考え方を本当に変えなきゃだめなんだよ。現在のいわゆる建てかえ計画ということをどんどん進めていく、それは一般ファミリー家庭が入れないような住宅になってしまう。それが全体に広がっていく。そして実際の問題として、住宅の戸数を抑制する、そういうことがあるからだというふうにお答えになるんでしょうけれども、やはりそういう考え方で、そういう立場でこの問題に対応していくということは、根本から改めるべきじゃないかというふうに私は思います。
 何ぼやっても同じ答弁というか繰り返しだから、質問しませんけれども、次の問題で、団地の中の診療所の問題ですけれども、これは建てかえに当たってどういうふうに扱われるのか、対応されるのか、これも一言聞いておきます。

○庄司参事 診療所につきましては、建てかえ計画の中には位置づけられていませんが、今後、周辺のまちづくりに合わせて、経営者の意向などを見きわめた上で、別途、市と協議して検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○渡辺委員 時間もありますから、いずれにしましても、居住者は深刻な状況に立たされていると。だからきょうも傍聴者の方がたくさん見えておられるわけでしょう。住宅建てかえに当たっては、押しつけるということでなく、居住者の意見をよく聞くこと、これは大前提だということ。先ほども質問がありましたけれども、そういう立場で対応するということは大事だと思うんです。
 建てかえ計画の一部が今度の契約案件の中に出ておりますけれども、これはこれから長くかかると思うんですよね、この建てかえそのものが。ですから、そういう点では、先ほどもいいましたけれども、居住者の意見を本当によく聞いて、居住者の意見をできるだけ尊重する、そしてやはりある程度の合意というものをもらった上で建てかえを進めるということにしていかなきゃならないと思うんですよ。
 仮に、建てかえるといって、居住者の皆さんが出ていかなかったらどうするの、建てかえにつながらないでしょう。古いからというけれども、それは新しくしてもらうということについては、だれも反対する人はいないんです。だけれども、本当に生活上、どうしたって現状の内容で、一DKに行ってくれといわれて、多くの皆さんがだめだということでみんなに反対されちゃったら、これなかなか進められない。後は修繕でこうしてください、ああしてくださいといわれたって、どうしようもないじゃないかというふうに私は思うんです。
 だから、そういう点では、先ほどいったように、居住者と話し合いをして、よく聞いて、居住者の意見を尊重しながら、合意を取りつける方向で努力する、その上に立って進めていくということをしていかなければならないというふうに思うんですよ。
 そういう点で、居住者の皆さんが心配ということで出されているのが、診療所の問題もそうだ、それから今商店街がげた履きであるんですか、そういう商店街も遠くなっちゃったら本当に困るというようなことなんかもいろいろ出されているようですけれども、そういうことも含めて、住民合意ということを基本にしながら進めていっていただきたいというふうに私は思うんです。
 そういう立場から、この請願については、採択の方向--不じゃないですよ、採択の方向で取り計らっていただきたいということを各委員の皆さんにお願いをして、質問を終わりたいと思います。

○新井委員 私からは、都営仙川アパートの建て替えに関する陳情について、意見を申し上げたいと思います。
 まず最初に、型別の供給戸数についてですけれども、先ほど来いろいろ議論がありますけれども、現在の高齢者の方の入居を確保するということの積算で出されているために、一DK、そして二Kという高齢者向けの住宅の割合が非常に高くなっているということがございます。
 これにつきましては、こういった建てかえについて、高齢者の方が引っ越しを繰り返すことは非常に大変だということが先ほど来ございましたけれども、こういった建てかえを機に、例えば、息子あるいは娘などの親族のところに移転したいというようなことがあるでしょうし、あるいはできるだけ中での移転ということを進めていただくことは当然なんですけれども、外部への移転ということになって、一階にたまたま行った場合、そちらに移転している間にそちらとのコミュニティがうまくできて、こちらにはもう戻ってこないというような方もあるかと思うんです。そういう意味では、今回のこの団地は、五期、十五年にわたる非常に長い期間ということで、五期にわたってなさるわけですから、一期から順次五期まですべての計画を、一気に型別供給の戸数を決めてしまうということではなく、まめにアンケートをとって、こちらの住宅の中に戻ってくる方、実際にどのくらいいらっしゃるのか、こういうことを把握しながら、できるだけファミリー世帯が暮らせる数をふやしていくという努力をしていただきたいというふうに思います。
 先ほど来、高齢化が進んでいる都営住宅、あちこちでいろいろな問題が起こっていまして、各世代が入居していくというミックスドコミュニティということが先ほどいわれましたけれども、これが一つの大きな課題であるということは、都市整備局の方でも意識をしていらっしゃるというふうに思いますので、一つの課題解決のために、そういった手法で、型別戸数の設定については、居住者の希望を十分に聞きながら柔軟に対応していっていただきたいというふうに思います。
 それから、陳情書によりますと、住民の皆さんから、説明会から最初の移転までわずか六カ月というようなことが書かれておりまして、説明会も不十分だというふうに聞いております。これはごもっともという感じがいたしまして、千百二十六世帯という大きな団地の建てかえ計画の提示ですから、なかなか皆さんが話し合って理解をしていくというのは大変なことだろうというふうに思うんですね。この辺は丁寧に時間をかけて進めるような計画にすべきだったのではないか。来年度ということで延びたというふうに伺っておりますけれども、そもそも計画には少し無理があったのではないかなという感じがしております。
 住民の理解を得るということにつきましては、例えば、三鷹や西八王子などの小規模の都営の建てかえというところでは、比較的スムーズに短期で合意ができて、建てかえが進んでいるということも聞いておりますので、二十年代、三十年代に建てられた都営の建てかえを順次行っているわけですけれども、こういった小規模の合意形成が得やすいところと大規模のなかなか難しいところと、うまく時間差といいますか、そういうものをつけながら、一気に同じように進めていくということではなく、十分に配慮しながら、住民の方の理解を得るように進めていっていただきたいということをお願いいたしまして、生活者ネットワークといたしましては、この請願は趣旨採択ということでお願いしたいと思います。

○相川委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○相川委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第三七号は不採択と決定いたしました。

○相川委員長 次に、一六第三八号、京王線飛田給駅北口駅前広場周辺の未利用の残地解決に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○酒井多摩ニュータウン事業担当部長 整理番号2、一六第三八号、京王線飛田給駅北口駅前広場周辺の未利用の残地解決に関する陳情につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の説明表の三ページをごらんいただきたいと存じます。
 本件は、調布市の斉藤民生さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、都の都市計画の線引きにより残った飛田給駅北口周辺の未利用の残地問題を都において解決していただきたいというものでございます。
 次に、現在の状況でございます。
 本件残地は、東京都都市計画審議会の議を経て、平成七年四月二十八日に都市計画の変更決定が告示されました調布都市計画道路三・三・三四号武蔵野の森競技場線のうち、飛田給駅前の交通広場約四千六百平方メートルを含みます飛田給駅から甲州街道までの間、延長約三百二十メートルの整備に伴い生じたものでございます。
 この道路整備に当たりましては、事業施行者である調布市が都市計画に基づき道路の計画線の位置を決定する一方、当時の多摩都市整備本部が、同市と平成七年七月三日に締結しました業務委託協定に基づき、用地買収及び道路築造を受託して、平成十二年度末に道路整備が完了いたしました。
 事業用地の買収に当たっての残地につきましては、原則として、残地補償により対応することとし、本件残地の所有者と交渉した結果、事業用地の買収に係る補償と合わせて残地補償を行うということにより合意し、平成八年に事業用地を買収いたしました。
 事業用地の買収に伴い生じた残地につきましては、残地に隣接する土地の所有者が買い取り、または賃借等を希望することがありますが、応諾するか否かは、残地所有者の自主的判断によるところでございます。
 なお、平成十六年二月二十五日、本件陳情者外三名から調布市議会に本件陳情と同趣旨の陳情があり、審議された結果、平成十六年六月二十七日、不採択となったところでございます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○相川委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第三八号は不採択と決定いたしました。

○相川委員長 次に、一六第四〇号、都市計画道路放射二七号線の整備・計画変更に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○成田都市基盤部長 整理番号3、一六第四〇号、都市計画道路放射二七号線の整備・計画変更に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 審査説明表五ページ及び六ページをごらんいただきたいと思います。
 本陳情は、千代田区の丸の内食糧株式会社小川一夫さん外一名から提出されたものでございまして、要旨は、都市計画道路放射二七号線を早期に整備していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますけれども、放射第二七号線は、千代田区北の丸公園付近を起点といたしまして、同区一番町、二番町を経て、千代田区麹町五丁目を終点といたします全長約二・二キロメーター、幅員十六メーターから三十メーターの都市計画道路でございます。
 本路線は、昭和二十一年に、主に現区道を拡幅する計画として当初計画決定がなされましたが、その後、昭和五十六年に、全長約二・二キロメートルのうち、環状第一号線、通称内堀通りでございますけれども、それから放射第五号線までの通称新宿通りの間、約一・一キロメーターにつきまして、現在の計画でございます幅員二十五メーターから十六メーターに変更いたしてございます。
 本計画の整備でございますが、東京都では、本年三月に、区部における都市計画道路の整備方針を策定いたしまして、この中で、都市計画道路に関する必要性の検証、第三次事業化計画、建築制限の緩和及び新たな整備手法の提案を行ってございます。
 この中で、当該路線につきましては、平成二十七年度まで優先的に整備すべき路線、第三次事業化計画でございますけれども、当路線につきましては、この整備すべき路線には選定されてございません。
 しかしながら、六ページの図面をごらんいただきたいと思いますけれども、図中の拡大図に黒塗りでお示ししてございますけれども、約十軒を除き、沿道建物の大部分は既にセットバックを完了いたしてございます。
 このため、都といたしましては、こうした沿線状況を勘案いたしまして、区部における都市計画道路の整備方針において提案してございました都市計画道路整備手法のうち、新たな歩行者空間の整備手法を適用いたしまして、地元千代田区とともに、本路線の整備について検討を開始したところでございます。
 以上、本陳情に対する説明を終了いたします。どうぞよろしくご審議をお願いしたいと思います。

○相川委員長 ちょっと速記をとめてもらえますか。
   〔速記中止〕

○相川委員長 速記を再開してください。
 説明は終わりました。
 本件についてご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第四〇号は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 なお、本日審査いたしました陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時八分散会

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