都市整備委員会速記録第一号

平成十六年四月二十七日(火曜日)
第六委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長相川  博君
副委員長野島 善司君
副委員長樋口ゆうこ君
理事高橋かずみ君
理事中嶋 義雄君
理事吉野 利明君
吉原  修君
清水ひで子君
東野 秀平君
新井美沙子君
矢島 千秋君
渡辺 康信君
内田  茂君
坂口こうじ君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局局長梶山  修君
次長藤井 浩二君
技監小林 崇男君
技監杉浦  浩君
総務部長村松  満君
都市づくり政策部長森下 尚治君
住宅政策推進部長安藤  明君
都市基盤部長山崎 俊一君
市街地整備部長石井 恒利君
市街地建築部長野本 孝三君
都営住宅経営部長青木 治道君
連絡調整担当部長加藤 英夫君
都市づくり調整担当部長南雲 栄一君
住宅政策担当部長水流潤太郎君
区市町村調整担当部長高岡 信也君
外かく環状道路担当部長道家 孝行君
多摩ニュータウン事業担当部長高西 新子君
営繕担当部長渡部 景之君
参事金子 敏夫君
参事山室 善博君
参事宮川  昭君
参事渡辺  滋君
参事今井  光君
参事石井 一夫君
参事庄司 静夫君

本日の会議に付した事件
 都市整備局関係
 議席について
事務事業について(説明)
報告事項(説明・質疑)
・町田・相模原業務核都市基本構想について

○相川委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 委員会の開会に当たりまして、一言申し上げます。
 委員会条例の改正に伴い、新たに四月一日から都市整備委員会が発足いたしました。本委員会の構成委員及び役員につきましては、条例改正前の都市・環境委員会から引き継がれております。
 改めまして、副委員長、理事、各委員並びに理事者の皆様のご指導、ご協力をいただきながら、円滑な委員会運営に努めてまいりたいと考えております。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 初めに、本委員会の担当書記をご紹介いたします。
 議事課の担当書記は内山英雄君、龍野智子さんです。議案調査課の担当書記は杉山元紀君です。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○相川委員長 次に、議席についてお諮りいたします。
 議席につきましては、ただいまご着席のとおりとさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認めます。よって、議席はそのように決定いたしました。

○相川委員長 次に、請願陳情について申し上げます。
 本委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の請願・陳情継続審査件名表のとおりでございます。ご了承願います。
 次に、特定事件について申し上げます。
 本委員会の特定事件調査事項は、お手元配布の特定事件調査事項表のとおりでございます。ご了承願います。
 次に、本委員会の今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の事務事業の説明聴取及び報告事項の聴取を行いたいと思います。
 なお、事務事業につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行い、報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑終了まで行いたいと思います。ご了承を願います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、都市整備局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○梶山都市整備局長 都市整備局長の梶山修でございます。
 委員長を初め、委員の皆様には当局の事務事業につきまして、日ごろからご指導、ご鞭撻を賜り、まことにありがとうございます。
 都市整備局といたしましては、事務事業の適切かつ迅速な運営を図るとともに、東京の都市づくりを総合的に推進するため、一層の努力をいたす所存でございます。よろしくお願い申し上げます。
 それでは、お手元の名簿に従いまして、当局の幹部職員をご紹介いたします。
 次長の藤井浩二君でございます。技監の小林崇男君でごさいます。技監の杉浦浩君でございます。総務部長の村松満君でございます。都市づくり政策部長の森下尚治君でございます。住宅政策推進部長の安藤明君でございます。都市基盤部長の山崎俊一君でございます。市街地整備部長の石井恒利君でございます。市街地建築部長の野本孝三君でございます。都営住宅経営部長の青木治道君でございます。連絡調整担当部長の加藤英夫君でございます。都市づくり調整担当部長の南雲栄一君でございます。住宅政策担当部長の水流潤太郎君でございます。区市町村調整担当部長の高岡信也君でございます。外かく環状道路担当部長の道家孝行君でございます。多摩ニュータウン事業担当部長の高西新子さんでございます。営繕担当部長の渡部景之君でございます。開発プロジェクト推進担当参事の金子敏夫君でございます。民間住宅施策推進担当参事の山室善博君でございます。航空政策担当参事の宮川昭君でございます。民間開発担当参事の渡辺滋君でございます。調整担当参事の今井光君でございます。経営改革担当参事の石井一夫君でごさいます。再編整備推進担当参事の庄司静夫君でございます。当委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長の浅川英夫君でございます。
 以上でございます。どうぞよろしく申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○相川委員長 あいさつ並びに幹部職員の紹介は終わりました。

○相川委員長 引き続き事務事業について理事者の説明を求めます。

○梶山都市整備局長 都市整備局の事務事業につきまして、お手元にお配りしております資料1により、主要課題の概略をご説明申し上げます。
 まず、一ページをお開きいただきたいと存じます。
 当局は、魅力と活力のある国際都市東京の再生など、当面の政策課題に的確に対応するとともに、現場感覚を反映した迅速で実効性ある都市整備の推進を図るため、平成十六年四月に都市計画局、住宅局、建設局の市街地整備部門を再編統合して新たに発足いたしました。
 当局の所管事務はおおむね五つに区分されます。一、都市整備の基本的事項に関すること、二、都市計画に関すること、三、住宅及び住環境整備に関すること、四、市街地整備に関すること、五、建築に関することでございます。
 計画部門と事業実施部門が一体となった組織の特性を十分に発揮し、これらの事務事業を総合的に推進してまいります。これにより、東京の新しい都市づくりビジョンなどで示しました政策誘導型の都市づくりを推進し、首都東京を魅力と活力に満ちた国際都市に再生してまいります。
 続きまして、当局が当面する主要な課題への取り組みについてご説明申し上げます。
 1の魅力と活力のある都市づくりについてでございます。まず、拠点整備の推進でございます。都心、副都心、品川などの新拠点、さらには立川など核都市では、地域の状況に合わせた都市開発諸制度の一層の活用を図るほか、大崎駅周辺地区の都市再生緊急整備地域に見られるような民間主体の市街地再開発、環状第二号線の新橋・虎ノ門地区における都施行の市街地整備事業などを推進することによりまして、東京の新しい魅力を創造する拠点の整備を進めてまいります。
 多摩ニュータウンにつきましては、多摩自立都市圏の形成に向け、複合的な都市機能や自然と調和した良好な住環境を備えたまちづくりを進めてまいります。
 次に、都有地を活用した民間まちづくりプロジェクトの推進でございます。都有地を活用し、民間活力を有効に生かしましたまちづくりプロジェクトを推進し、地域の活力を高め、都市再生を図ってまいります。本年三月に着工いたしました南青山一丁目団地建てかえプロジェクトに続き、今年度は港南四丁目第三団地や東村山市本町地区などのプロジェクトを推進してまいります。
 続いて、2の災害に強いまちづくりでございます。災害に強いまちづくりを推進するため、昨年九月に防災都市づくり推進計画を改定、重点整備地域を指定するとともに、本年三月には重点整備地域に関する具体的な整備目標や整備計画などを示した整備プログラムを策定いたしました。このプログラムに基づき、都市計画道路の整備を契機とした沿道の不燃化、共同化を進めるとともに、木造住宅密集地域の改善について、計画から事業の実施まで一貫して行えるよう取り組んでまいります。
 次に、3の快適な都市環境の整備でございます。都市の快適な生活を保つためには、緑とオープンスペースの確保や、良好な都市景観の形成が必要であります。都市計画公園緑地につきましては、今年度中に整備方針を定め、事業化計画を明らかにしてまいります。また、都心部において、新たな景観基本軸の指定に取り組むとともに、歴史的景観資源を生かした都市づくりに努めてまいります。
 さらに、バリアフリーのまちづくりを一層推進するため、昨年十二月に制定いたしました高齢者、身体障害者等が利用しやすい建築物の整備に関する条例に基づき、施策を展開してまいります。
 次に、三ページから五ページにかけて、4の都市活動を支える交通基盤の整備についてご説明申し上げます。
 まず、航空政策の推進でございます。首都圏における空港機能の充実は、東京はもとより日本の活性化、国際競争力の向上のため、喫緊の課題となっております。羽田空港の再拡張、国際化については、重要な国家プロジェクトとして一日も早く実現するよう引き続き国に働きかけてまいります。また、米軍横田飛行場につきましては、民間航空利用等の早期実現に向け、引き続き国に働きかけるなど、取り組んでまいります。
 次に、三環状道路の整備促進でございます。首都圏の三環状については、現在建設中の中央環状新宿線や圏央道などの事業を促進するとともに、未着手区間である中央環状品川線については、今年度中の都市計画決定に向けて手続を進めてまいります。外環につきましては、より詳細な環境への影響を把握をするため、本年一月に環境の現地調査に着手するなど、早期整備に向け、取り組んでおります。
 続きまして、都市計画道路の整備でございます。区部につきましては、整備方針を本年三月に策定し、今年度を初年度とした新たな事業化計画を明らかにいたしました。多摩地域についても、平成十七年度に現在の事業化計画が終了することから、新たな策定に向け、今年度から検討を行ってまいります。
 五ページに入ります。公共交通網の整備でございますが、つくば線、日暮里・舎人線などの整備や、小田急線などの複々線化計画を推進するとともに、空港へのアクセスを改善するため、京急蒲田駅などにおいて、乗りかえ利便性の向上などを図る鉄道駅総合改善事業を実施するなど、都市高速鉄道ネットワークの整備に努めてまいります。
 次に、踏切対策でございますが、都内にはいまだ千二百カ所の踏切が残されており、踏切問題の早期解消が課題となっております。このため、JR中央線などの連続立体交差化計画を推進するとともに、今年度の早期に踏切対策基本方針を取りまとめ、今後、重点的に対策を実施、検討すべき重点踏切や鉄道立体化の検討対象区間などを明らかにすることにより、効果的な踏切対策を促進してまいります。
 続きまして、5の住宅施策の推進でございます。豊かで生き生きとした東京居住の実現を目指し、東京都住宅マスタープランに基づき、ストックの有効活用や市場の活用を図りながら、各種施策を総合的に展開してまいります。
 まず、民間住宅施策の推進でございます。先般制定いたしました東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例による安心して貸し借りできる賃貸住宅市場の形成、総合的なマンション対策、広くて質がよく低廉な住宅の供給の促進などの民間住宅施策を推進してまいります。
 次に、都営住宅制度の抜本的改革でございます。約二十六万戸の都営住宅については、期限つき入居制度を若年ファミリー世帯等を対象に実施し、利用機会の公平性の確保と地域の活性化を図るとともに、高額所得者に対しては、明け渡し請求までの期間を一年間短縮するなど、取り組みを強化いたしました。
 今後とも、都営住宅が真に住宅に困窮している人に供給され、都民共有のセーフティーネットとして一層有効に機能するよう、このような管理制度の抜本的改革を引き続き推進してまいります。
 また、都営住宅の区市町村への移管について、都区の合意に沿って区移管を着実に実施するとともに、市町村との協議を進め、移管を進めてまいります。
 七ページに入ります。6、建築行政の展開でございます。建築物の安全性の向上を図るため、確認、検査はもとより、定期報告制度を確実に実施するなど、建築規制の実効性の確保に努めてまいります。また、都民が安全で安心して暮らせるよう、建築物の耐震強化を促進するなど、まちづくりと連携した建築行政の推進に取り組んでまいります。
 以上の主要課題に対し、当局は、新しい体制のもと、各部門が一体となって取り組んでまいります。
 続きまして、総務部長から所管事業の詳細についてご説明させていただきます。ありがとうございました。

○村松総務部長 ただいま局長から都市整備局の主要課題をご説明申し上げましたので、私からはお手元の資料2、事業概要に基づき、当局の所管事業の概略をご説明申し上げます。
 なお、内容につきましては、主に今般の組織再編に伴って、従前の都市計画局に新たに加わりました事項を中心に説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、事業概要の一〇、一一ページをお開き願います。
 局の組織でございます。本庁には総務部、都市づくり政策部、住宅政策推進部、都市基盤部、市街地整備部、市街地建築部及び都営住宅経営部の七部がございます。
 また、事業所は次の一二ページにございますように、多摩建築指導事務所、第一及び第二区画整理事務所、再開発事務所、東部、南部、北部の三つの住宅建設事務所、それに課相当の多摩ニュータウン整備事務所の計八カ所がございます。
 次に、恐れ入ります、少し飛びまして、三四ページをお開き願います。
 部課別の職員配置状況を一覧表にしてございます。左上の合計欄に記載してございますように、当局の職員定数は一千三百三十名でございます。
 続いて、次の三七ページをお開き願います。
 平成十六年度の予算規模でございますが、三七ページ上段の表にございますように、一般会計が約二千二百八十六億円、特別会計が約二千五百五十七億円、公営企業会計が約三百四十四億円で、総合計約五千百八十六億円でございます。
 次に、少し飛びまして、八三ページをお開き願います。
 ここからは、各事業別の概要についてご説明申し上げます。東京の都市構造と拠点整備の推進でございます。東京の新しい都市づくりビジョンでは、東京を五つのゾーンに区分し、各ゾーン別に広域的視点に立った主な地域特性と将来像を明らかにしております。これらのゾーンに位置する拠点都市を環状メガロポリス構造の骨格を構成する中核拠点として位置づけ、東京を魅力とにぎわいのある都市空間として整備していくこととしております。
 次の八五ページから九四ページにかけましては、都心、副都心、秋葉原等の新拠点、臨海地域、核都市等のそれぞれの整備方針並びに民間都市再生事業の推進について記述してございます。
 恐れ入ります。九五ページをごらんください。
 先行まちづくりプロジェクトの推進でございます。現在、先ほど局長の方からも説明がありましたように、東村山市本町地区をプロジェクト実施地区として指定、公表し、事業の実施に向けて準備を行っております。
 なお、この事業用地の一部を活用しまして、価格引き下げの先進的な取り組みに賛同する意欲ある住宅生産者等とともに、建物価格の三割程度安い住宅の実現を目指す実証実験を行うこととしております。
 次に、少し飛びまして、一四一ページをお開き願います。
 安全な市街地の整備についてでございます。東京の市街地は、木造住宅密集地域が広範囲に存在しており、災害時には大きな被害が想定されることから、当該地区の防災性の向上が喫緊の課題であります。
 まず、1の防災都市づくり推進計画でございます。災害に強いまちづくりを進めるため、昨年九月に基本計画を改正し、本年三月には整備目標や整備計画等を定めた整備プログラムを策定いたしました。この中で延焼遮断帯や市街地等の整備について、具体的に示してございます。
 以下、一四五ページまでに記述してありますような、従前の都市計画局及び住宅局が所管しておりました木造住宅密集地域に関する各種の事業を駆使し、いわゆる木密地域の整備について、総合的に行うこととしてございます。
 次に、一四六ページをお開き願います。
 土地区画整理事業でございます。右の一四七ページの表、土地区画整理事業の現況表をごらんいただきたいと存じます。左端、施行者欄の中段に公共団体の都施行分が掲載されております。この事業は、従来建設局で所管していたもので、このたびの組織再編により、当局の所管となっております。
 少し飛びまして、一五二ページをごらんいただきたいと存じます。
 大規模跡地開発土地区画整理事業として、汐留、秋葉原、新砂の各地区において、事業に取り組んでおります。また、右の一五三ページ下段には、既成市街地再整備土地区画整理事業として、田端、篠崎付近、六町、花畑北部などの地区の事業が記載されております。
 さらに、次の一五四ページ最下段には、臨海部開発事業として、豊洲地区などにおいて臨海部のまちづくり及び広域的交通ネットワーク形成などに必要な広域幹線道路整備への取り組みが示されており、都市整備局が事業者として事業を進めてまいります。
 次に、一五九ページをお開き願います。
 市街地再開発事業でございます。この事業につきましても、土地区画整理事業と同様、今回の組織再編に伴い、都施行事業が建設局から当局に移管となり、事業者として取り組むこととなりました。具体的な地区につきましては、少し飛びまして、一六八ページから一七四ページにかけまして、都施行事業の地区別の概要としてまとめてございます。都市防災の強化を主な目的とする事業として、亀戸・大島・小松川地区と白鬚西地区で事業に取り組んでおり、都市機能の更新を主な目的とする事業として北新宿地区、環状第二号線新橋・虎ノ門地区、大橋地区で事業に取り組んでいるところでございます。
 次に、恐れ入ります、一七八ページをお開き願います。
 道路整備との一体的沿道まちづくりでございます。この事業は、都市計画道路の整備とあわせ、民間の活力を生かしながら沿道の効率的な土地利用を図るための事業でございます。特に、木造住宅密集地域におきまして、防災性の向上を図る上で効果が期待できる事業でございます。当事業は、平成十六年度の東京都の重点事業に位置づけられ、現在、鐘ヶ淵地区、東池袋地区、土支田・高松地区において事業が進められており、これまで建設局の所管であったものでございます。
 また、次に、少し飛びまして、一九五ページをお開き願います。
 主にこのページ以降二六五ページまで、従前の都市計画局が所管してきた事業が示されてございます。説明は具体的には省略いたしますが、緑とオープンスペースの充実、良好な景観の形成、道路網の整備、鉄道、新交通システムの整備、航空政策の推進、建築物の確認、許可、指導等、あるいは建設業者、建築士の指導育成等々の事業を引き続き推進してまいります。
 次に、飛びまして、二六九ページをお願いいたします。
 ここからは、住宅政策関係の施策についてでございます。まず、民間活力との連携によるプロジェクトの推進でございます。
 1の都営住宅の再編整備でございますが、都心部の南青山一丁目団地や港南四丁目第三団地などで、民間の活力を生かしたプロジェクトを進めてまいります。
 次に、少し飛びまして、二八一ページをお開き願います。
 良質で多様な住宅の供給誘導でございます。1の都市型民間賃貸住宅制度についてでございますが、この制度は、従来の都民住宅制度による供給方式を廃止し、利便性の高い地域への重点化、市場に即した面積要件及び家賃限度額の緩和を図るとともに、防犯対策、バリアフリー等にも配慮した質の高い民間賃貸住宅の供給方式として設けたものでございます。
 次に、少し飛びまして、二九八ページをお願いいたします。
 下段6の宅地建物取引業者の指導監督でございます。宅地建物取引を業として営む者について、一定の資質を確保し、業務の運営を適正に行わせるため、宅地建物取引業法に基づき、免許の交付、指導等を行うほか、さきの議会で成立いたしました東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例に基づき、契約前の説明義務等についての指導を本年度から実施いたします。
 次に、また少し飛んでいただきまして、三〇七ページをお開き願います。
 1のリフォームへの支援についてでございますが、住宅ストックの適切な保持に向けまして、リフォームを促進するため、マンション改良工事助成事業を実施しております。分譲マンションの管理組合が、住宅金融公庫の融資を受けまして、共用部分の修繕、改良工事を行う場合、その融資金を対象として利子補給を行うものでございます。
 次に、三〇九ページをお開き願います。
 分譲マンション対策の推進についてでございます。まず、分譲マンションの維持管理や円滑な建てかえ等を進めるために、協議会等を設け、関係団体、区市等との意見交換、協議を行っております。
 また、「分譲マンション維持・管理ガイドブック」、相談マニュアル等による普及啓発を実施するほか、管理アドバイザーによる情報提供など、管理組合等の自主的な取り組みの支援、分譲マンション建てかえ、改修アドバイザー制度の実施など、分譲マンションの管理及び建てかえの支援策を総合的に実施しております。
 次に、三一五ページをお開き願います。
 高齢者、障害者向け住宅対策の推進でございます。まず、高齢者、障害者向け住宅対策の推進として、シルバーピア事業を実施しております。
 次の三一六ページをごらんいただきますと、下段3の高齢者向け優良賃貸住宅供給助成事業がございます。高齢者の安全で安定した居住の確保を図るため、高齢者向けの優良な賃貸住宅につきまして、建設または改良等に要する費用等に対する助成を行うものでございます。
 このほか、高齢者等の住宅対策として三一八ページに記載されております4の高齢者円滑入居賃貸住宅制度、5のあんしん入居制度等、きめ細かな対応を行っております。
 次に、三二六ページをお願いいたします。
 都営住宅等の供給でございます。住宅困窮者の住まいを確保するため、公営住宅法に基づく都営住宅などを供給しております。また、住宅の不燃化、関連公共施設の整備など、まちづくりと一体となった住宅建設を目指した施策を行ってきております。
 三二九ページをお願いいたします。
 中段の(4)、都営住宅建てかえ事業でございます。昭和三十年代以前に建設されました都営住宅などを中心に計画的に建てかえを実施しており、本年度は三千戸を予定しております。なお、これまでの建てかえ実績は、少し飛びまして、三三四ページ上段の表に示してございます。
 次に、このページの今の表の下でございますが、(5)の都営住宅スーパーリフォーム事業をごらんください。都営住宅ストックの四〇%を占める昭和四十年代に建設した住宅を対象としまして、住宅内部を全面的に改善することにより、バリアフリー化などを図るとともに、良質な住宅ストックとして有効に活用してまいります。
 次に、少し飛びまして、三四〇ページをお願いします。
 ここからは、2の都営住宅等の管理でございます。中段の表にございますとおり、現在の管理戸数は合計約二十六万五千戸でございます。都営住宅等の管理につきましては、例えば入居者の決定や使用料の決定など、行政としての決定行為に係る事項を除きまして、入居者の募集、使用料の徴収、居住者の指導等、その多くを東京都住宅供給公社に委託しているところでございます。
 次に、少し飛びまして、三六六ページをお願いいたします。
 区市町村の住宅供給に対する都の施策でございます。2の項にありますように、区市町村営住宅の供給に対し補助等を行っております。
 次の三六八ページになりますが、3の既設都営住宅団地の区市町村移管がございます。区につきましては、昭和五十六年の都区合意以降、対象団地の規模の拡大、建てかえ時移管制度の創設などにより移管の推進を図ってきており、平成十三年三月に策定しました都営住宅特別区移管推進計画に基づき、移管を実施しております。
 市町村につきましては、平成十四年に市町村への都営住宅移管方針、都営住宅市町村移管推進計画を策定し、各市町村と個別に協議、調整を行っております。
 次に、三八五ページをお開き願いたいと存じます。
 災害時を想定した対応でございます。1の民間賃貸住宅の提供の仕組みづくりでは、災害により住宅を失い、自力で確保することが困難な都民に対しまして、民間賃貸住宅を提供する仕組みづくりを行うものでございます。
 平成十四年に宅地建物取引業団体等と全国で初めて締結をいたしました震災時における民間賃貸住宅の提供に関する協定に基づいて、災害発生時に住宅提供が円滑に可能となるよう住宅規模や経費負担等、具体的事項につきまして、昨年九月に覚書を取り交わしたところでございます。
 同じく、2の三宅島被災者支援対策でございますが、三宅島被災者の方々に対しましては、都営住宅などを無償で一時提供する支援策を講じております。
 次に、三八九ページをお開き願います。
 多摩ニュータウンでございます。この事業も、今般の組織再編によりまして、建設局から当局の所管となったものでございます。多摩ニュータウン事業は、住宅の大量供給とともに、自然と調和し、良好な住環境を備えた多摩地域の自立化の推進に資するまちづくりを目的としまして、新住宅市街地開発事業、土地区画整理事業、関連公共施設整備事業を実施してきたところであります。
 恐れ入りますが、三九一ページをお開きください。
 表、事業の進捗状況をごらんいただきますと、多摩ニュータウンにおける各事業の進捗状況をあらわしてございます。表に記載してございますように、新住宅市街地開発事業と区画整理事業の両事業では、都施行事業の十五年度末の進捗率は一〇〇%となってございます。
 今後、東京都は、広域自治体としての調整機能を果たしつつ、宅地の販売、活用等を促し、職住のバランスのとれた多摩の核都市として育成されるよう取り組んでまいります。
 以上、雑駁でございますが、当局の事務事業につきましての説明とさせていただきます。

○相川委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○清水委員 たくさんになりますので、お願いしたいと思います。十六項目です。
 一、最低居住水準に満たない世帯の割合の推移と、同じく都営住宅戸数。
 二、築後二十五年経過の老朽木造賃貸住宅数と、同じく都営住宅。三十年代建築の建てかえ残数とその団地名。
 三、都営住宅、公社住宅建設戸数の推移。同じく都心五区の住宅戸数。
 四、都営住宅入居募集倍率、平均倍率、最高倍率、空き家、ポイントなど、具体的にお願いします。
 五、都営住宅の累積滞納額の内訳がわかるもの。
 六、住宅修繕の進捗状況。
 七、エレベーター対象住宅で、未設置住宅数、住宅棟数、廊下型と階段型、それぞれお願いします。
 八、大型団地で、土地の効率的活用を考えている団地数と団地名。
 九、指定管理者制度についての国からの通達と、一連の指導文書。
 十、定住対策が見直し、検討されている区、その理由。
 十一、都区における高齢者、低所得者の相談窓口の有無。
 十二、都施行土地区画整理事業の地区別進捗状況と事業費の推移。
 十三、都市整備局にかかわる防災対策の具体的事業の目標と到達。不燃化促進事業への補助額。国と都の補助額。
 十四、市街地再開発によって生み出されたマンション戸数。
 十五、六本木再開発、汐留土地区画整理で供給される住宅の賃貸価格、分譲価格。
 十六、港南四丁目団地、南青山一丁目団地プロジェクトで整備される予定の民間住宅の賃貸、分譲住宅価格についてお願いいたします。

○新井委員 多摩ニュータウンにおける公社、公団住宅の地域ごとの空き室状況。
 そして、同じく多摩ニュータウン区域の構成市ごとの年齢別人口構成。
 自治体ごとの世帯数に占める都営住宅の割合。
 それから、都計審の公聴会の運営規則をお願いします。

○坂口委員 組織が再編されまして、大変大規模になりました。我々、長らくかかわってきた者でもなかなかわかりづらい部分があります。都民から見てわかりやすい都市整備局をどのように知らしめていくのかということは大変重要だと思いますので、例えば、しゃれ街条例、または、災害に強いといいますか、木造密集地域の再開発などテーマごとにといいますか、課題ごとに、どこが対応するのかわかるような、マニュアルといいますか、我々はこれ見てもよくわからないですね、そういうところがありますので、都民にどのように、わかるような周知徹底をしていくのか、それについての資料をまずお願いしたい、その一点だけで結構です。

○相川委員長 ただいま清水委員、新井委員、坂口委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○相川委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 それでは、去る四月九日に告示をいたしました町田・相模原業務核都市基本構想の策定につきまして、ご説明申し上げます。
 この基本構想は、東京都と神奈川県が多極分散型国土形成促進法に基づきまして、本年三月の三十日に国土交通大臣等の同意を得まして、策定したものでございます。
 都内では、平成十四年十一月に策定いたしました八王子・立川・多摩業務核都市基本構想に次いで二番目の基本構想となるわけでございます。
 さて、お手元には、資料の3といたしまして、町田・相模原業務核都市基本構想についてというペーパー、それから、町田・相模原業務核都市基本構想の概要、並びに、もう一枚めくっていただきまして、参考図、合わせてA4の三枚のペーパーと、それから、資料4といたしまして、基本構想の本文を配布してございます。
 本日は、時間の都合上、制度自体と本基本構想のアウトラインをご理解いただくための資料3の一ページ目と、それから基本構想本文を簡潔に要約いたしました資料3の二ページ目に沿いまして、ご説明をしたいと考えております。
 なお、資料の4の本文につきましては、恐縮でございますが、後ほどお目通しいただければ幸いでございます。
 それでは、初めに、資料3の一ページ目をごらんください。
 資料の下の方に、小さく参考として業務核都市制度の概要を記載してございます。
 業務核都市は、昭和六十一年に決定されました第四次首都圏基本計画におきまして、その整備の考え方が示されまして、昭和六十三年に制定されました多極分散型国土形成促進法において、その制度が定められたものでございます。
 また、業務核都市は、都の区部以外の地域で相当程度広範囲の地域の中核となり、東京都市圏における業務機能を初めとする諸機能の適正な配置先の受け皿となる都市として、また自立性の高い地域の中心の都市として育成整備を推進するものとされております。
 次に、その下の業務核都市の構成というところをごらんください。基本構想におきましては、この図にございますように、業務核都市の中に業務施設を特に集積させることが適当な地区でございます業務施設集積地区を設定いたしまして、さらにその中に中核的施設というものを定めるものとされております。
 ここで中核的施設と申しますのは、業務施設集積地区を整備する上で中核となる施設のことでございまして、ここに例示がございますように、展示施設ですとかあるいは会議場、交通施設などを指しております。中核的施設として位置づけられました一定の施設に対しましては、参考の二つ目の中黒にございますように、税制とかあるいは資金調達上の支援措置が受けられるようになるわけでございます。
 次に、今回策定した基本構想の内容についてご説明申し上げます。引き続き、このページの一番上、目的のところをごらんください。
 町田市及び相模原市は、両市合わせまして約百万人の人口を抱えておりまして、交通の利便性にすぐれ、豊かな自然環境にも恵まれております。また、市民レベル、行政レベルでの交流も深く、両市を一体としてとらえ、広域連携拠点としての整備を進めることによりまして、単独では持ち得ないポテンシャルの発揮が期待できるところでございます。
 こうしたことから、今回、都県にまたがる初めての基本構想といたしまして策定したものでございます。今後、業務核都市制度の税制、資金調達などの支援措置を活用することによりまして、国、都県市で連携を図りながら、基本構想の実現に向けた、業務等諸機能の立地促進を図っていくことといたしております。
 次に、資料3の二ページ目をごらんください。
 構想の概要でございます。本基本構想の対象範囲でございますが、項目の2にございますように、町田市及び相模原市の全域でございます。
 項目の3には、整備の基本的方向を記載してございます。
 まず、将来像としてですが、町田、相模原の両市は、生活と業務・商業、産業、文化、教育や研究などの活動の核となる拠点が比較的中小規模で散らばっております。このため、個性ある各拠点を交通、情報インフラなどによって相互に結ぶことにより、大きなポテンシャルを発揮させ、広域的な結節性を発揮させるという多価値創造型の都市を形成していこうというものでございます。
 計画フレームは、二〇一五年に人口約百四万人、従業人口約五十七万人と想定してございます。
 項目の4には、整備の方針を記載してございます。
 両市の立地、特性を生かして、研究機関や業務・商業の集積を促進する、コミュニティビジネスやSOHOの支援など、市民の活力を生かす機能の充実を図る、また、丘陵等の自然資源を保全し、これらと、県境になります境川などの河川軸とで緑のネットワークを形成するなどの方針が述べられております。
 項目の5には、業務施設集積地区と中核的施設等を記載してございます。
 町田市のエリアには、業務施設集積地区として、町田駅周辺地区、それから一番下、四番目にございますように、相原・小山地区の二地区が設定されております。また、相模原市のエリアには、二番目の相模大野駅周辺地区並びに橋本駅周辺地区の二地区が設定されております。町田駅周辺地区では、中核的施設として図書館や公民館などの既存の施設のほかに、整備について検討を進めている仮称コンベンションホールが盛り込まれております。
 項目の6には、整備に当たり配慮すべき事項といたしまして、公共施設の整備、環境保全、適正かつ合理的な土地利用などを掲げてございます。
 次の三ページの参考図をごらんください。四つの業務施設集積地区と道路、交通に関する位置が示されております。
 町田駅周辺地区と相模大野駅周辺地区、それから相原・小山地区と橋本駅周辺地区がそれぞれ都県境を挟みまして向き合う位置関係にございます。
 以上、大変雑駁でございますけれども、これをもちまして町田・相模原業務核都市基本構想の説明とさせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○相川委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○吉原委員 それでは、ただいまご説明をいただきました業務核都市基本構想について若干の質問をさせていただきたいと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、先ほど来お話ございますように、都市整備局も、今までと違った、大変大きな世帯になったと思います。これから新しい都市づくりをしていこう、そういった基本の局でございますので、ぜひとも局長以下それぞれ、さまざまな角度から東京全体を見ていただいた中で、新しいまちづくりに邁進していただく、大きな役割をこれからも引き続き担っていただきたいなと思っているところでもございます。
 業務核都市構想につきましては、私も、昨年も決算特別委員会や、あるいはことしも予算特別委員会で若干、まだ決定される前でありましたけれども、少しさせていただいた経緯があります。今までは、何といっても都心部に一極集中しておりましたときとは違いまして、現在の状況は、経済も大変厳しい、そしてまた、社会の情勢が大きく変わってきているわけであります。
 かつて、いっときは、この東京都心から郊外に人の流れが多く移動されました。しかし、今やまた、今の状況の中でございますので、業務も含め、住宅も含め、大変都心回帰が進んできたのではないかな、そんなふうに思っているところであります。都心回帰というものが何も悪いということを申し上げるわけではありませんけれども、何といっても、私たちのこの東京は世界の四大都市の一つであります。そういった観点から見ても、これからも首都東京の機能をさらに担っていかなければならないわけでございまして、東京の都市構造のあり方というものを、都心一極集中から分散型の核都市をさらに充実させていく必要があるのではないかな、そんなふうに思っているところでございます。
 今回決定をいただきました町田・相模原の業務核都市基本構想、我々地元民としても大変ありがたいなと思っているわけでありますけれども、国際都市東京にとってはもちろんのことでありますけれども、首都圏にとっても、これからも大きな意義があろうかと思っているところであります。
 そこで、お伺いをいたしますけれども、東京の業務核都市構想の策定状況というものは今一体どういうふうになっているのか、まず先に質問をいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 東京都内におきます業務核都市は、首都圏基本整備計画に基づきまして、八王子、立川、多摩、町田、青梅の五カ所が位置づけられてございます。このうち業務核都市基本構想につきましては、平成七年に八王子、立川について策定されまして、平成十四年には、これに多摩を加えまして、八王子・立川・多摩業務核都市基本構想として策定したところでございます。今回の町田・相模原業務核都市基本構想は、これに続くものでございます。
 なお、残る青梅につきましては、現在、基礎調査の実施に向けて準備をしているところでございます。

○吉原委員 わかりました。青梅につきましても、ぜひこれからご努力をいただいた中で早期に策定がされますように、お願いを申し上げるところでもございます。
 町田・相模原基本構想につきましては、昨年の十月に素案という形で発表されました。本構想が正式に決定されるまで、東京都あるいは神奈川県あるいは相模原市や町田市、それぞれ四つの行政の皆さん、どういうような対応、取り組みをされてきたのか、お尋ねをいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 昨年十月に、町田・相模原業務核都市基本構想の素案を発表したわけでございますが、これに対しまして意見を募集したところ、都民や県民の皆様方からさまざまなご意見が寄せられたわけでございます。その後、これらのご意見を踏まえまして、神奈川県、町田市、それから相模原市との調整を行いまして、基本構想の案を作成いたしました。そして本年二月に、基本構想案につきまして、国土交通大臣等主務大臣の同意を得るための申請を行いまして、三月三十日に同意を得、去る四月九日に「東京都広報」にて告示を行ったところでございます。

○吉原委員 素案の発表に対して、都民の皆さんあるいは県民の皆さんからさまざまなご意見をいただいた、そういうことでございますけれども、例えばどんな意見があったのか、また、今回の決定に至るまでにその意見をどんな形で反映されてきたのか、お尋ねをいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 都民や県民の皆様からいただきましたご意見には、駐車場等の整備など交通基盤の整備に関するもの、それから、現存する貴重な動植物に対する配慮など、境川周辺の自然の保全に関するもの、それから、町田市北部の丘陵の環境保全に関するものなどがございました。本構想は、これらの意見を十分に踏まえまして、素案の一部について修正を加えた上で策定したものでございます。

○吉原委員 わかりました。
 次に、私ども地元にとりましては、大変、業務核都市に指定されたこと、そしてまたそのことが、構想自体が決定されたこと、これからその構想がどういう形で実現をしていくか、そういうことを興味深く我々は見ているわけでありますけれども、それに際しての、実現していくために、都市づくりをしていくために、実際に制度として具体的にはどのようなメリットがあるのか、お尋ねをいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 本構想におきまして中核的施設として位置づけられた一定の施設につきましては、国の支援を受けることができるわけでございます。具体的には、中核的民間施設の事業者が第三セクターである場合には、税制上の優遇措置として、法人税の特別償却、それから事業所税の軽減などの制度が、また、資金確保上の支援措置といたしましては、NTT売却益によります、無利子または低利子貸付などの制度が用意されているわけでございます。

○吉原委員 今お話の中には、さまざまなメリットがある、そういうお話をいただいたわけであります。
 しかしながら、この業務核都市というものができ始めたころと現在の社会情勢もかなり違ってまいりますし、経済状況もかなり違ってきたわけであります。そんな中で、これから構想をつくったそのことを実現していくためには、やっぱり今までの国の方で決められている制度等についてはなかなか不十分ではないのかな、そんなふうに思っているわけであります。
 一つは、第三セクターが絡まなければならないという問題もありますし、対象施設の、ある程度決められているという点もあるわけでありますから、そういったものの見直しというのをこれからぜひしていっていただきたい。お話によりますと、国に対してもそんなようなお願いをされているということをお聞きしておりますけれども、その支援策について今後改正をすべきだと私は思っているわけですけれども、そのことについてお尋ねいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 ただいま吉原委員ご指摘のように、現在の国の支援策には、税制上の優遇措置あるいは資金確保上の優遇措置、そういうものがございますけれども、その中には、第三セクターに限定されるという要件がございます。これらにつきましては、民間の力を活用した施設立地を進める観点から、民間企業の場合でも適用されるように改正すべきじゃないかと私どもも考えているところでございます。
 また、本基本構想の制度における中核的施設には、都市のにぎわいを創出するような商業とかあるいはホテル等の施設や、生活関連分野である医療、福祉等の施設などが対象となっておりませんで、対象施設の拡大が不可欠ではないかと考えているところでございます。
 そのため、都といたしましては、毎年六月の政府に対する提案要求や、八月の八都県市首脳会議の要望といたしまして、国にこれらの支援制度の改正につきましてこれまでも働きかけを行っているところでございます。今後も、平成十七年三月までとされている税制上の優遇措置の適用期限を延長することなども含めまして、引き続き国に対して要望を行っていきたいと考えております。

○吉原委員 国に対しては今までも要望をされてこられたんだろうと思いますけれども、とにかく、多分、きっと国交省についてはご理解はいただいているところだと思いますけれども、財務省をどういうふうに説得されるか、そのことをぜひ東京としても、その辺の説得の方法、内容についてももっと積極的にしていただく。やっぱり国交省に対しても、国交省としてもきっと内容は理解はしていただいているんだろうと思いますけれども、東京の現状というものをよく伝えていただくことも、今までのお願いの仕方にプラスアルファして、ぜひ積極的に引き続きやっていただきたい、こういうふうに思っているところであります。
 それでは、今、業務施設の立地ということで、町田には、仮称ではありますけれども、コンベンションホールをつくる構想がある、そういうお話をいただいているわけでありますけれども、これはどのような機能あるいは内容、そしてまた時期的にはいつぐらいになるようになっているお考えなのか、あわせてお願いいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 委員ご指摘の仮称コンベンションホールの機能、内容につきましては、現在のところ、敷地面積が約八千平方メートルで、座席数が千五百席程度のホールや会議場など、演劇、音楽、展示等多様な機能を有する施設を想定しております。
 本計画の実現に向けましては、事業の採算性、地元調整等の課題がございまして、整備時期につきましては、町田市から今後早期の具体化に向けて検討を行っていくと伺っているところでございます。

○吉原委員 ぜひ、町田ももう四十一万を超えた大変大きな、核都市としてもふさわしい人口を擁しているわけでありまして、それに比べますと、こういったコンベンションホールをつくる、そういう目標があるということは大変喜ばしいことだと思っております。今、町田の中も、たった八百人強のホールしかないわけでございまして、そのほかのこういった文化施設というものは全くない状況にございますので、ぜひ、地元の市が熱心にならなければ進んでいかないことだろうとは思いますけれども、東京都としても、中核都市にふさわしいまちづくりという意味での文化施設、コンベンションホールをさらにつくったらどうだという支援策も含めて、積極的にまた市の方と打ち合わせをしていただきたい、こういうふうに思っているところでもございます。
 それでは、今、コンベンションホールを仮称ということで進めるという内容も加えていただいているわけでありますけれども、そのほかにもきっと地元の方から、別の集積施設をつくりたい、今お話しいただいている内容以外にもあったときについてはどういうふうになっていくのか、それはまた認めていただける余地があるのかどうなのか、その辺もあわせてお尋ねだけしておきます。

○南雲都市づくり調整担当部長 中核的施設のお話でございますけれども、当該施設が、国が定める要件、例えば業務施設を集積させることが適当と認められる地区かどうか、あるいは業務機能を集積させる上で中核となる施設となるかどうか、そういう条件を満たしますと、業務核都市基本構想の変更を行うことによりまして中核的施設を追加することは可能であるということでございます。

○吉原委員 ぜひそんな場面が来たら積極的に検討していただきたい、そう思っているところでもあります。
 いずれにいたしましても、国の方でこの構想を認めていただくことができました。これからどういった形でその構想を実現化していくかということが、これはもう大変、今の時代でありますから難しいんだろうと思います。そういった意味では、国の支援策、支援制度、この緩和というものもさらに引き続きお願いをさせていただきたいとは思いますけれども、今度は、用途地域の見直し、昨年から始まりまして、ことしの、この六月の二十四日決定をされるということもお伺いをしているわけであります。用途地域の見直しも、かねてから地元で素案をつくっていただいて、東京都に既に上げていただいているわけでありますし、業務核都市構想の検討というものも、東京都と地元自治体との中で既に協議をしてきて、こういう形になってきたんだろうと思います。そういった意味では、せっかく業務核都市構想というものの実現を図っていくためには、用途地域の見直しということに絡めて、全く構想とは、基本計画とは別なものだというふうに私は思っていないわけでございまして、そういった意味では、ちょうどこの指定をされたところの地域についての用途地域の見直し、このことも今までとは若干私は違うものだろうなと思っていたわけでありますけれども、そのことについてもしお答えいただける部分がありましたらお願いいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 町田駅周辺地区及び相原・小山地区につきましては、今回の用途地域の見直しの対象にはなってないわけでございますけれども、私どもとしては、平成十五年六月、昨年の六月に、新しい都市づくりのための都市開発諸制度活用方針というものを策定いたしまして、その中で、業務施設集積地区を新たに一般拠点として位置づけることが可能となりました。そして、一定の要件を備えた施設が立地する場合には、総合設計制度などが適用できるなどとしたところでございます。今回新たに業務施設集積地区に位置づけられました地区におきましても、地元町田市と調整の上、必要に応じて適用区域などについて検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

○吉原委員 ぜひ、そのことは必須条件だと思っております。八王子、立川、多摩につきましても、一般拠点というんでしょうか、そういう形で認めていただいているわけでございますけれども、本来であれば、この基本構想が進んで、決定がおりた段階で一般拠点に位置づけるべきものだろうと僕は思っているわけですね。そのことがすぐさま、この基本構想が進んでいかない中にあっては、一般拠点になるということ、位置づけられるということが、地元にとってはまた大変大きなメリットにつながっていくのではないか、あるいは都市づくりを進めていく上できっとプラスになっていくのではないかな、こう思っているわけでございますので、ぜひご検討をいただいて、一日も早くその辺のところをきちっと位置づけていただくようにお願いをさせていただきまして、質問を終わります。

○清水委員 私も、ただいまご説明がありました町田・相模原業務核都市について伺います。
 一九九七年の本会議の一般質問でこの業務核都市問題を取り上げさせていただいて以来、ほぼ毎年、抜本的な見直しを求めて取り上げてきているところです。今回、町田・相模原の業務核都市の構想を策定するというものですけれども、ここで改めて伺いたいと思うんですが、この業務核都市の制度というのは、そもそもどのような考え方に基づいて国で位置づけ、都として進めてきたのか、お伺いしたいと思います。

○南雲都市づくり調整担当部長 この業務核都市制度でございますけれども、冒頭のご説明の中でも申し上げましたが、第四次首都圏基本計画におきまして、東京都心部への一極依存型構造をバランスのとれた地域構造へと改変していくために、業務機能等の適正な配置先として育成整備を図る拠点的な都市として位置づけられまして、続く多極法によりまして制度的な裏づけが定められた。その後、第五次首都圏基本計画におきまして、首都圏における地域構造の目標として、分散型ネットワーク構造というものが掲げられまして、業務核都市を広域的な連携の交流の場として、交流のかなめとなる広域連携拠点として育成整備することが示されたわけでございます。
 これによりまして、業務核都市は、これまでの業務機能等の適正な配置先の役割を果たしますとともに、自立性の高い地域の中心といたしまして、個性的で魅力ある都市を目指して整備を推進することとなったものでございます。

○清水委員 今ご説明がありましたように、第四次の首都圏基本計画で位置づけられて、そして平成七年に八王子・立川業務核都市基本構想があるわけですけれども、先ほど事務事業概要でご説明いただいたように、東京都の考えは、転換を打ち出した、考え方として転換を打ち出した。しかし、別の核都市の位置づけでこれを継続しているというご説明があったわけですけれども、実際に平成七年から進められてきた八王子・立川などの取り組みでは、これまでも繰り返し具体例を出してまいりましたけれども、実際には業務機能の移転というのは成功していないわけです。この時点で、第四次首都圏基本計画の時点で、私はこの業務核都市の制度そのものが破綻していたと思うわけですけれども、なぜ引き続きこの制度を続けていくのか、お伺いいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 既に基本構想を策定しております八王子や立川におきましては、本制度で定めた一定の中核的施設について、着実に整備が進められているということでございます。今後とも、社会経済状況に左右されることはあるものの、引き続き整備が進むものと私どもは考えております。
 本制度は、自立性のある、バランスのとれた都市を育成整備していく上で有効な制度でございまして、引き続きこの制度を活用していきたいと考えております。

○清水委員 着実に進んでいるというふうに今いわれましたが、これも先ほどいわれましたし、繰り返しいってきたんですけれども、八王子でも立川でも、中核的施設として再開発ビルの建設が進められたわけです。一部の再開発ビルは、確かに建設されたかもしれません。業務床として多少でも成り立ったのは、それでも立川だけだと思うんですね。しかし、実際立川でも、当初の業務ビルの建設計画は十一棟。しかし、一棟は計画が断念し、今では、私もたびたび見ているわけですけれども、まだ何も建っていないという、何も活用されていないのかな、そういう状況になってきたわけです。
 それで、都心部の業務機能が来たのではなく、実際に業務機能、都心部の本社ビルが来たのではなくて、これは私も直接行って調べたりしたんですけれども、南側にあった事業者が北側のビルに移るとか、そうした本社機能の移転は見られないということから、当初の目的の業務機能の移転というのも破綻をしたといい続けてきたわけです。そのとき、私は本会議で知事に対し、国が五全総、第五次首都圏基本計画に向けて、国が見直し作業を進めているのだから、小手先の手直しでなく、企業都市づくりの押しつけをやめるよう、そういう方向で抜本的に見直すよう求めてきたわけです。
 しかし、先ほどのご答弁で説明がありましたけれども、第五次首都圏基本計画では、業務機能などの配置先としてではなくというようなことで、引き続き業務機能は配置先とするけれども、それにつけ加えるというようなことで、商業とか文化とか、個性的な、魅力的な都市をつくるというようなことをつけ加えて、形を変えた形でこの計画が進められたわけです。しかし、例えば八王子でも、八王子の北口の再開発ビルは市財政などを投入して行われましたけれども、八王子駅の南口の再開発計画というのは二転三転し、いまだに計画が定まっていません。そして、構想されているのは結局六十階のマンション計画で、市民の強い批判を受けているわけです。さらにそれを成り立たせるために、市民会館の移転など、市の財政に多大な負担をかけるような計画にもなっているわけです。
 そうしているうちに、今度は東京都の考え方が、先ほどからご説明がありますように、都心部の都市再生というふうになっているわけです。業務も居住も都心中心だと。集中するのは悪ではないんだということで、今進めているわけです。多摩の都民も、また多摩地域の市長さんたちも、そのことについてはそういう方向で行っているだろうという感想を持っているわけです。そういう中で無理やり業務核都市だといっても、これが成功するのでしょうか。

○南雲都市づくり調整担当部長 先ほどのご答弁と若干重複いたしますけれども、八王子におきましては、八王子スクエアビル、学園都市センター、北口地下駐車場、男女共同参画センター等が完成しております。また、立川におきましては、多摩都市モノレールを初め、ファーレ立川センタースクエア、公共駐車場などが完成しているわけでございます。
 両市とも、事務所や事業所などの業務機能が増加をいたしまして、商業施設もふえるなど一定の成果が上がっていると認識しております。引き続き業務核都市の制度を活用いたしまして、自立性の高い地域の中心として、魅力のある都市を目指して整備を推進していく考えでございます。

○清水委員 実際に、現実にどういうふうになっているのか、直視していただきたいと思うわけですけれども、それでは、先ほども前委員のご質問であったかと思うんですけれども、町田の中核的施設のうち、町田駅周辺地区では五カ所の施設が挙げられていますけれども、重複しない程度に、どんな内容なのか、それらは現在どんな状況にあって、それを都としてどのように認識しているのか、お伺いいたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 町田駅周辺地区の中核的施設につきましては、中央図書館や男女平等推進センター、消費者センターの入っております町田市民フォーラム、それから、共同集配施設や公共駐車場であるぽっぽ町田、それから、各種学習施設や多目的ホールのございますまちだ中央公民館、また、音楽、演劇、展示等の用に供するホール、会議場等を持つ仮称コンベンションホールが定められております。
 これらの施設は、公共公益施設として市民に有効に活用されていると認識しております。また、仮称コンベンションホールにつきましては、今後、具体化に向けた検討を行うこととしているところでございます。

○清水委員 八王子のビルですとか立川のビルは、それでも業務床とか事務棟とかありましたけれども、今のご説明の中では、公共施設を整備するために業務核都市があるのかなというような感想になるわけですけれども、実際に町田市の状況というのは、伺いますと、これまでの再開発事業では、事業赤字を補うために数十億円の市財政が投入され、再開発とリンクして整備された都市計画道路では、都の用地買収、百億円などを投入し、完成しましたけれども、当初この道路計画などが上がったときなどは、商工会議所や商店街などから、道路で商店街が分断されるということで見直しの陳情が市に出された経過もあるようです。本当に歴史ある商店街が大きな影響を受けるというふうに皆さん思っておられたわけです。
 また、相原・小山地区は、多摩ニュータウン事業として進めてきましたけれども、都心からの企業本社などの誘致は皆無の状態で、市内中小企業にとっても利用するには無縁の話だというふうに伺っています。また、小田急多摩線の延伸などで私鉄が整備すべき基盤の費用負担を地元自治体に求め、また、その地域では大型マンション、大型店の無秩序な進出によって、まちづくりそのものが混乱しているというふうにも聞いています。
 そもそも、業務核都市にして何とか活路を見出そうとしているのだと思うのですけれども、本当に今回の構想によって成功すると考えているのでしょうか、伺います。

○南雲都市づくり調整担当部長 先ほどご説明いたしました中核的施設は、地区の中心的な役割を担うとともに、シンボル性を有しまして、業務施設の集積を先導する施設となるものでございます。これらの施設は、基礎調査の段階から地元町田市とともに検討を重ねてまいりまして、本基本構想に定められたものでございます。今後、業務を初め諸機能の誘導が進められていくものと考えております。都としても、町田市と連携をとりながら、業務核都市の育成整備に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、先ほどの区画整理事業あるいは市街地整備事業につきましては、鶴川駅前あるいは相原・小山地区などの区画整理あるいは原町田三丁目、六丁目の市街地整備事業などが行われておりまして、道路や宅地、再開発ビルが整備されまして、業務・商業、住宅などの立地が進むなど一定の成果を上げていると認識しているところでございます。

○清水委員 市長さんの議会でのご答弁などを読ませていただいても、業務核都市という名前がつくことによって、まちの活性化を図りたいんだというような期待がされているわけです。そういう気持ちはわかるわけですけれども、八王子でも、例えば既に指定され、構想の具体化からおよそ十年になろうとしているわけです。今の経済状況の悪化というのは、例えば八王子でも、長年続いた駅前の丸井も撤退するという状況です。最近の情報では、再開発ビルの一本裏側にある銀行の支店も閉鎖し、再編されると聞いています。立川では大きな商業ビルやホテルなどでにぎわっていると報道されていますけれども、地元の商店街はどうかというと、大変厳しいという声を聞いているわけです。
 先ほども触れましたけれども、都の都市づくりの方向は都心再生、都市再生として、センター・コアを中心としての開発が中心です。そして、二〇〇七年問題など、都心でも業務ビル、マンションの空き部屋、商業施設の過当競争など、都心部での競争が激化しているとき、多摩地域の活性化を図ってほしいと、各市がせめてもと業務核都市を願うということはわかるわけですけれども、都としても、多摩地域の整備にそれで取り組んでいくんだということを強調するわけですけれども、しかし、今、業務核都市をよしとする人たちにとっても、それではそういいながら、東京都は各市にとって何を、どういうことをやっているんだということになると、重要な市の活力ともなっている都の施設、都立施設を撤退したり縮小している。それは何なんだという思いが一方ではあるわけです。自立都市育成といいながら、その姿勢は矛盾しているのではないかというふうに多くの人は思っています。まずその姿勢を改めることこそ先ではないでしょうか。
 都が今本当にやるべきことは、多摩地域全体に対し、そういう整備を最低行った上で、商業や工業や観光や都市づくりなど、本当に多摩の特徴を生かし、伝統、自然の資源を生かし、市民と行政の知恵を酌み尽くした振興にこそ、都は本来支援するべきではないかと思いますが、伺います。企業都市づくりの押しつけ、破綻した業務核都市を抜本的に見直し、住民参加で再検討するべきだということを強調いたします。

○南雲都市づくり調整担当部長 多摩地域は、人口四百万人を擁しまして、水と緑などが非常に豊かな自然に恵まれております。また、大学や先端技術産業の立地も進みまして、さまざまな発展の可能性を秘めた地域であると理解しております。
 都におきましては、これまで、環状メガロポリス構造の構築を目指しまして、八王子、立川、多摩ニュータウン、町田、青梅の五地区を核都市と位置づけ、これらを中心に、多摩地域全域をも視野に入れながら、魅力ある都市づくりを進めてきたところでございます。今後とも、多摩地域において業務核都市が他の地域と連携を図り、自立した主体として発展していきますように、都市の育成整備に取り組んでまいりたいと考えております。

○相川委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○相川委員長 異議なしと認めます。よって、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十六分散会

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