東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会速記録第二号

平成二十二年八月三日(火曜日)
 第五委員会室
 午後三時四十五分開議
 出席委員 九名
委員長西岡真一郎君
副委員長長橋 桂一君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長増子 博樹君
伊藤 興一君
星 ひろ子君
高木 けい君
岡田眞理子君
清水ひで子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
知事本局市場再整備調査担当部長関  雅広君
中央卸売市場管理部長塩見 清仁君
事業部長横山  宏君
市場政策担当部長大朏 秀次君
調整担当部長森本 博行君
新市場担当部長野口 一紀君
新市場事業推進担当部長志村 昌孝君
新市場建設技術担当部長砂川 俊雄君

本日の会議に付した事件
 東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する調査・検討を効率的かつ機動的に行う。
 「築地現在地再整備計画に向けての検討事項案」等について

○西岡委員長 ただいまから東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会を開会いたします。
 初めに、過日の小委員会において紹介できませんでした担当書記を紹介いたします。
 議案法制課の担当書記の岡田良子さんです。よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○西岡委員長 次に、今後の小委員会に出席する議会局調査部長の森山寛司君を紹介いたします。

○森山議会局調査部長 議会局調査部長の森山寛司でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○西岡委員長 あいさつは終わりました。

○西岡委員長 次に、理事者の欠席について申し上げます。
 岡田中央卸売市場長は、公務のため本日の小委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、中央卸売市場、塩見管理部長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○塩見中央卸売市場管理部長 中央卸売市場管理部長の塩見清仁でございます。
 続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 事業部長の横山宏でございます。市場政策担当部長の大朏秀次でございます。調整担当部長の森本博行でございます。新市場担当部長の野口一紀でございます。新市場事業推進担当部長の志村昌孝でございます。新市場建設技術担当部長の砂川俊雄でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の飯田一哉でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○西岡委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
 次に、市場再整備検討チームの知事本局、関市場再整備調査担当部長からあいさつ並びに紹介があります。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 知事本局市場再整備調査担当部長の関雅広でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、本委員会との連絡に当たります職員を紹介いたします。
 市場再整備調査担当課長の杉山純でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○西岡委員長 あいさつ及び紹介は終わりました。

○西岡委員長 これより東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する事項について調査・検討を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、築地現在地再整備計画に向けての検討事項案の調査・検討を行います。
 築地現在地再整備計画に向けての検討事項案を議題といたします。
 初めに、提案者の説明を求めます。

○増子委員 それでは、委員会でもご報告させていただきましたけれど、築地現在地再整備計画に向けての検討事項案について、再度説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、表紙をおめくりいただきまして、私たちは、想定される整備のタイプとしてA、B、Cの三つを考えております。
 まず、タイプAについてですが、これは現在地一体型でございます。これは、築地の全部の機能を一時移転させ、多層化により現在地に全機能を再整備するというものでございます。整備手順といたしましては、まず全機能を晴海に一時移転をいたします。その上で、更地となった築地に新市場を建設し、晴海から全機能を築地に再移転するという案でございます。
 次のページをおめくりください。最終的な敷地ごとの機能配置ですが、築地地区では、立体的整備により、全機能、全商品を取り扱う市場を整備することになり、晴海地区は更地ということになります。
 前のページにお戻りをいただきたいと思います。
 次に、タイプBとタイプCについてですが、これらはツインマーケット方式でございます。
 まず、タイプBについてですが、これは、積みかえ品に係る機能を晴海地区に完全移転する案です。積みかえ品とは、築地市場の敷地内で積みかえられ、他市場などに転送されるものです。整備手順は、積みかえ品関連を晴海に移転することとあわせ、一部機能を晴海に一時移転し、築地に生じた空地を利用して、ローリングにより新市場を建設していきます。築地完成後、晴海地区から一時移転機能を築地に再移転します。
 次のページですが、最終的には、築地地区には競り、入札及び相対取引による商品に係る機能が整備され、晴海地区では、現在、築地市場の敷地内外を積みかえ拠点としてのみ利用している商品に係る機能が整備をされるということになります。
 次に、タイプCについてですが、これは、今のタイプBに加え、大口向け商品に係る機能を晴海に移転する案です。整備手順はタイプBとほぼ同じです。
 なお、先日の説明以降、さらに検討させていただきました結果、やはり一部機能を晴海に一時移転したい提案とさせていただきたいと考えております。これについてはここに書かれていませんので、加えていただくとありがたいと思います。
 最終的には、築地地区には、競り、入札による商品、相対取引のうち大口向け商品以外の商品に係る機能が整備され、晴海地区では積みかえ品及び大口向け商品に係る機能が整備されます。
 次のページでは、整備タイプB、Cで晴海地区への移転を想定する商品の概要について、それぞれの商品の商流、物流の概念を示しています。また、ここでいう大口とは、競りが始まる時間前に築地から運び出されている商品をイメージしていただければと思います。
 最後のページは、各整備タイプの施設規模、いわゆるスペックです。詳細は省略いたしますが、基本的には、豊洲新市場で想定されている施設規模程度は確保できるものと考えております。
 以上、私からの説明でございます。

○西岡委員長 説明は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 ただいまは、民主党さんから検討事項案について再度詳細なご説明をいただきました。ありがとうございました。
 今後、この小委員会で施設計画案をまとめるに当たりまして、具体的に計画条件等を詰めていく必要があるわけでございます。このためには、案の作成時にさかのぼって考え方を確認することが非常に重要であると考えております。
 そこで、提案された民主党案に対しまして、四点についてお伺いをさせていただきます。
 まず、築地での再整備は施設をどのように配置するのかということです。
 一部の機能を晴海に部分移転する案も提案されておりますが、豊洲の四十ヘクタールの機能を築地の二十三ヘクタールに再整備するとすれば、多層化は避けられないのは当然であります。この場合、水産、青果をそれぞれ何階に配置するのか。また、豊洲で考えているように閉鎖型で高床式にするのでしょうか。これらの点につきまして、市場運営、営業の基本にかかわる問題ですので、どのように考えておられるのか、まず伺います。

○増子委員 まず、初めに申し上げておきますけれど、今回、議会において築地現在地再整備を検討しようということの中で、民主党が検討事項の検討材料を出させていただいたというところで、基本的には、今、調査チーム等で検討されているように、客観性を持ったものを出していただいて、議論をしようということだというふうに私も思っておりますし、皆さんも思っておられると思いますので、どこまでが私どもの案として説明すればいいかどうか、なかなか難しいところもありますけれど、足らざるところはまた改めてというところも発生するかと思いますけれど、今いただきました中では、基本的には、A案、B案、C案、いずれにつきましても、一階に水産を配置して、その上に青果を配置させていただくのがいいのではないかという想定をいたしております。
 ただ、今、豊洲の案の中でも、例えば水産の卸が二階なのか三階なのかといった流動的な部分も若干ありますように、今後、図面等詳細が検討される中で、そこは皆さんで議論しながら、柔軟な対応をさせていただければいいのではないかなというふうに考えております。
 なお、高床式かどうかというところまでは、会派内の議論は特にしておりませんので、もし必要があるとすれば、私どもでもそこは議論させていただいた上で、また改めてお答えさせていただくなり、させていただければというふうに思っております。

○鈴木委員 今、増子副委員長から客観的にというような話がありまして、この小委員会の特徴というのは、余りぎすぎすしながらじゃなくて、とにかく意見をしっかりとかみ合わせていこうということだと思いますので、民主党さんもその点、ぜひよろしくお願いしたいと思います。ただ、閉鎖型で高床式にするかどうか、会派内でまだその辺は詰まっていないんだということだけれども、この点についてはやっぱり基本ですよね。だから、その辺のところは会派の中でしっかりと議論を当然のことながら詰めておいていただかなければいけないんじゃないかなと思いますので、その辺は要望しておきます。
 次に、市場関係者にとっては大変影響の大きい事柄でありますローリング計画について、確認をさせていただきたいと思います。
 前回の現在地再整備でも、この点が中断した大きな理由だったと聞いております。そこで、ローリングを何回程度と考えているのでしょうか。また、一部または全部の機能を仮移転すると記載されておりますが、ご説明をいただきましたが、水産、青果のどのような施設を仮移転するのか、お考えをお伺いしたいと思います。

○増子委員 今、閉鎖型と高床式についてご意見がございました。私どもも、いろんなアイデアをいただく中で、この形ならこういう閉鎖型ができるかどうかという明確なところまでの設計ができていないという話でございまして、基本的には閉鎖型の方が温度管理上もよかろうという思いはございます。そこまで正式に形にしてあれしたわけではないという意味でございます。
 それと、ローリングのことですけれど、これを見ていただくと、A案については晴海に全部仮移転をするということでございますので、一度更地にして戻ってくるということが、これがローリングだということだとしますと、ローリング回数が一回ということになりましょうか。B案、積みかえ品を晴海に本移転する、さらに市場の一部機能を晴海に一時仮移転するということで、築地での種地をつくってローリングしながらやっていこうとすると、この方式ですとローリング回数は三回程度なのではないかというふうに思っております。
 回数については、設計上の、我々も設計しようがないので、どれだけ設計できるかわかりませんが、これから出てくる中で、なるべく少ない方がいいんだろうというふうには考えておりますが、実際の客観的設計が出てくる中で、またこれもだんだん明らかになっていくのかなと思っておりますが、今、どの程度だと考えているかといわれると、ざくっというと三回程度かなというふうに思っております。
 なお、C案につきましては、積みかえ品と大口向けを晴海に本移転するということでございまして、これは先日示した検討事項案という資料のところでは、先ほど申し上げたとおり書かれておりませんけれど、やはりこれも一部の機能を移転しなければならないというふうに思っておりますので、その場合には、ローリングは同様に三回だろうというふうに思っております。
 それと、今、機能の中身のお話もございましたでしょうか。機能といいますと、A案については全部仮移転ということですので、すべての市場機能を一たん晴海に一時移転をさせていただいて、そして戻ってくるということでございますので、全機能の移転ということだというふうに思っております。
 B案とC案につきましては、積みかえ品や大口向けは晴海へ最終的に本移転をされるということですが、一時移転として、やはり市場の一部機能の移転が施工上必要だろうというふうに考えておりまして、市場の一部機能というのは、基本的には、例えば青果さんとか、あるいは水産の機能とか、そういった一つのまとまりが基本だというふうに思っております。
 今後、図面等が詳細に検討される中で、そういった適切な選択がされるんじゃないかなというふうに思っておりますが、機能というのはそういう一つの、仲卸さんなら仲卸さん、青果なら青果さんという大きな機能、水産なら水産という大きな機能という意味でございます。

○鈴木委員 次に、晴海地区への仮移転、移転についてお伺いをさせていただきます。
 さきに中断に至った再整備計画と今回大きく違う点は、今回晴海を活用する点だと思います。A案は全面移転することになっていますが、仮設であれば平面配置となることが普通だと考えます。晴海は十五ヘクタール程度活用可能なわけですが、二十三ヘクタールでも窮屈な築地の機能をどうやってこの十五ヘクタールに平面配置するのか、ここに凝縮するのか、これはだれが考えても難しい課題だと思います。
 そこで、仮移転時にはどのような機能やスペックとするのか、お考えをお伺いいたします。

○増子委員 これまでの中で、一部機能移転ということですけれど、そこについては、BとCについては一部ということなので、恐らく、まだスペックを正確に、我々としてはそれをスペックととらえておりませんけれど、一部ということなので、平面配置が可能だろうというふうに考えております。
 ただ、全面移転の場合は、実際に今、十五ヘクタールという中で、もう少し使える可能性もあるのではないかというようなことも模索したいと思っておりますし、場合によっては多層化ということもあり得るかもしれないと思っておりますが、それもちょっと、設計をしながらの議論をさせていただきたいなというふうに思っております。

○鈴木委員 それでは、最後に環状二号線についてお伺いをしたいと思います。
 環状二号線は、築地地区周辺の交通の円滑化ばかりではなくて、都心部と臨海部の連絡強化、広域ネットワーク強化に貢献するとともに、市場の物流機能を支える重要な路線であると考えております。今回の提案では、四十ヘクタールの施設を二十三ヘクタールに押し込めようとする中で、環状二号線をどのように、どう配置しようと民主党さんは考えているのか、その点をお伺いいたします。

○増子委員 かつての議論の中でも私どもから、環状二号線を今から地下にすることが可能かどうかという質疑をさせていただいたことがあると思いますけれど、そのときも、技術的には可能であるというご答弁をたしかいただいていると思っておりますので、そういった意味では、地下化ということも全く不可能ではないんだろうというふうに思っております。
 今回の我々の分けた中の想定、あくまで想定ですけれど、想定では、A案については基本的に更地にして地下化にしたいと、地下化を模索してみたいと思っておりますし、BとCについては、一部機能を移転することから、現行のままの案でも可能だというふうに想定をいたしております。

○清水委員 私たちは、現在地再整備を築地で行うべきだということを主張してまいりました。そして、その案というのは、東京都がお金もかけて、技術も人も提供しながら行うべきだという主張をしてまいりましたが、今回、こうした委員会でこのような議論ができるということは、今、非常に前向きな方向が進められているというふうに考えます。こうした議論が少しでも現在地再整備計画に結びつくような立場で、何点か民主党さんの案に質問をいたします。
 私たちは、現在地一体型、Aタイプというタイプが、三つの案の中では実現すればよいなというふうに考えているんですけれども、この整備手順が全部一時移転により再整備ということで、全面的な移転が前提になっているわけです。これも、先ほども話がありましたが、過去の現在地再整備の教訓を踏まえて、営業しながらの工法と、Bタイプ、Cタイプにも営業しながらのローリングにより整備という案は出ているんですけれども、その全部一時移転により再整備ではなくて、現在地一体型について、営業しながらの工法という点では、この中に提案というのはおありにならないんですけれども、それについてはどのように検討されてきたのかということがおわかりになれば、お示しいただければと思います。

○増子委員 今の清水委員のお話は、もしかすると以前にまさしく東京都が目指した現在地再整備案に近いのかなという印象だったんですが、私たちも、行ったアイデア募集でも、ローリングについてもいろんなアイデアが寄せられました。それぞれ詳細に真摯に検討されている感じもあるんですけれど、今のお話の内容だと、多分、工事期間がかなり長くなるのではないかということや、かつて、一度とんざした形に近いということですと、初めからなかなか、業界の皆さんのご理解を得るのは難しいのではないかというふうに思いまして、私どもからの今回の検討事項案の提案の中には、敷地内だけでのローリングはなかなか難しかろうということで、出させていただいていないという経緯がございます。経緯というか、そういうことでございます。

○清水委員 現在地再整備はなぜだめになったのかという特別委員会での議論の中でも触れさせていただきましたが、それにこだわるわけではないんですけれども、だめになったという教訓を今度の再整備に当てはめるとすれば、そこがだめになった内容というのが工法の問題だけではないなというふうに考えているわけなんですけれども、そういうお考えだということはわかりました。
 次に、多層化が予想されているわけですけれども、この場合に、業者との合意というものは本当に前提に考えなければいけないというふうに思うわけです。そして、特に高層階に移転が予想されている業者への負担の軽減ということがどうしても、これはやり方を変えても、工法を変えても、それは前回の現在地再整備がだめになった本当に大きな理由ですので、業者への負担の軽減ということを考えなければいけないというふうに考えているわけです。
 それで、成功した他道府県などの例から見ても、配慮する、つまり負担の公平とか支援策をする必要があると。どのような内容かということは別にして、本当に市場の枠を超えるくらいの負担の公平への支援とか、それから直接支援とか、さまざまな支援策を検討しなければ、どうしても業者の中での合意というのは困難ではないかなというふうに思っているわけですけれども、今のところ考えておられることがありましたらお知らせいただきたいと思います。

○増子委員 今のお話は、高層階に行かれる業者さんへの負担軽減ということだというふうにお聞きしたんですけれど、確かに多層化することによる課題というのはあると思っております。
 そういった意味では、一つには、今回私どもがアイデアを募集させていただいた中にも、多層化を多層化と感じさせないような手法あるいは工法といったものも実はございまして、ぜひ一度見ていただくとありがたいんですが、そういった意味では、アイデアとして出された中にも、多層化の課題を克服するようなものとして形としても出ております。
 また、今おっしゃったように、確かに支援ということがあろうかと思いますが、今回の現在地再整備の検討事項案の中に私どもから支援の内容まで申し上げるべきかどうかは、ちょっと私もよくわかりませんので、今回は入っておりませんけれど、豊洲に移転するのであれ、現在地であれ、やはり業者さんへの支援というのはいろんな形で多分必要なんだろうと思っておりますので、そこは現在地だけということにかかわらず、いろんな支援のあり方を、これはもうまさしく皆さんでご協議をいただくのがいいんだろうというふうに思っております。

○清水委員 これは都に対してこれから要求していくことですけれども、しかし豊洲で整備する負担と高層に移転をする場合の負担というのは、やはりその内容というのは大きく違うと思うわけです。高層階に移転する業者の負担というものは大きなものがある。だからこそ、これまでの現在地再整備がだめになったということを考えても、これは今、計画の中に入っていないということはわかりましたけれども、これは真剣に考えなければ、これ自身が絵にかいたもちになってしまいますので、これは東京都にこれからいうべきことですけれども、しっかりと支援策というのをとっていただかなければいけないというふうに思います。
 次に、各整備タイプの施設規模が示されていますけれども、施設規模や取扱量の根拠というのはどのように考えているのでしょうか、お伺いいたします。

○増子委員 施設規模と取扱量の根拠ということで、施設の規模については、先ほどのご説明でもさせていただきましたけれど、基本的には、面積的には豊洲並みという規模を想定しているということでございまして、取扱量の方については、B案とC案にあります積みかえ品の方の数値は、平成十四年五月に東京都が発表しました築地市場物流動態調査と、その調査結果報告書に示されております通過物等というのの数字を根拠とさせていただいております。
 それと、C案で出てきます大口というところなんですけれど、これについては先ほどもちょっと申し上げましたけれど、競りが始まる前に築地から運び出されている商品というのをイメージいたしまして、ということであれば、基本的には築地市場の時間帯別の搬出量をもとにしまして、競りあるいは入札時間、競りと入札については、水産物については朝大体五時ごろ、青果物については六時半ぐらいということを踏まえまして、それ以前ということをイメージして、水産物については四時台ぐらいまで、青果物については五時台ぐらいまでと、六時台の半分ぐらいまでなんだろうかという、概算で搬出量比率をもとに市場内取引量に乗じて算出したという推計値ということでございます。

○清水委員 三つのタイプにパターン化されていますけれども、その際に、設計者とか設計事務所など、どのようなことでアドバイスがあったかわかりませんけども、もしあれば、どのようなアドバイスがあったのかということを伺いたいと思います。

○増子委員 アドバイスの内容というよりも、そもそも今回、例えば私どもに寄せられたアイデア募集も含め、アイデア募集以外にも、世に発表されたもの、あるいは私どもにご相談があったものなどもヒアリングさせていただいたりということをずっと積み重ねてきたんですが、その多くは、そもそも専門家、設計者あるいは設計事務所、あるいはさらに、大きな建設会社というようなところから寄せられたものが多いので、その方々からも、基本的には、大どころというか、幾つかについてはヒアリングさせていただきましたので、アドバイスはたくさんありました。あるいは、アドバイスをそういった案に、アイデアの中に入れ込んでいただいたものをご提案いただいたということですので、一つ一つにどんなアドバイスがあったかというのは、ちょっと今すぐにわかりませんけれど--わからないというのは整理できていませんが、そのすべてがアドバイスであったんだろうというふうには思っております。

○清水委員 先ほどもありましたが、工期についての考え方と、それからローリング方式の場合の工期の考え方というか、どのくらいということは、それはすぐに出ないかと思いますが、考え方について、お考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

○増子委員 そのことがまさに、今回議会で検討するに当たりまして、民主党の案をみんなでたたいて、たたいてというのは変ですが、みんなで寄せ合って民主党案を議会の案にするということでは客観性がないだろうということの中から、私どもがコンセプトとスペックを示させていただいて、それをもとに客観性、中立性、公平性が担保される案を議会の調査チーム、執行機関側の調査チームが協力してつくり上げていこうという大きな、ある意味プロジェクトでもあるわけだというふうに思っておりますので、私たちがいろいろヒアリングをする中では、専門家の設計者の方から、この設計、施工だと恐らくこのぐらいではできるだろうというお話は伺っておりますけれど、しかしそれは客観的かどうかという議論もございましたので、今回のような運びになっていると思っておりますので、私どもの考えをここで述べるということではないのかなというふうに思っております。

○清水委員 最後です。どのような市場機能を確保するかという問題では、今、国の方でも第九次の計画づくりが進められるというふうに聞いているんですけれども、全国の市場のあり方とか、首都圏の各市場との関係について、この案はどのような構想のもとにつくられたのかということをお考えでしたら、お聞かせいただきたいと思います。

○増子委員 これから国のというお話もございましたけれど、国の方でもいろんな動きがありますし、あるいは水産業界の方でも、国に対してさまざまなご意見やご要望があったりということでございますし、将来の、それこそ日本におけるだけじゃなくて、あるいはアジアにおけるのような議論というのは、今後出てくる可能性というのはあるのかもしれないというふうに思っておりますが、今回は豊洲に対する現在地の可能性を探るということでございますので、その先の将来を見越したような市場のあり方というところまで踏み込んだものになるかどうかは、ちょっとわからないというふうに思っております。
 ただ、今回私どもが検討していく中で、これまで東京都が存在をなかなか認めてこなかった通過物ということについても、それはそれなりに、全国から東京に集まってきて、そこからまた違う市場なり違う都市に搬送されているということであれば、それはそれで、評価をしてというと変ですが、それはそれで私どももきちんと認めて、その機能をきちんと何らかの形で配置した方がいいのではないかということで、他の市場とのかかわり方という意味でいうと、そういった搬送品あるいは大口品の取り扱いについても、全面的に出させていただいたというようにご理解をいただければありがたいかなというふうに思っております。

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○西岡委員長 次に、小委員会の検討の進め方、調査すべき内容について、調査・検討に当たっての論点及び課題について及び小委員会についてにつきまして申し上げます。
 本件につきましては、いずれもお手元配布のとおり打合会において申し合わせましたので、ご了承願います。

○西岡委員長 次に、議会局調査部及び市場再整備検討チームの検討状況並びに今後の予定について、議会局調査部及び市場再整備検討チームに説明いたさせます。

○森山議会局調査部長 議会局によります検討状況及び今後の予定についてでございますけれども、先日の特別委員会におけます調査のご指示を受けまして、調査内容が専門性を非常に必要とするものであることから、市場の業務に精通する業者へ調査業務を委託しております。
 七月三十日に、築地市場再編整備に関する業務経験を有する株式会社山下設計と契約いたしまして、現在地再編整備三案の詳細調査を開始しておりますが、今後、八月二十四日ごろまでに整備の工期や整備に要する概算費用などにつきまして中間報告をまとめる予定でございます。
 また、委託調査の最終報告につきましては、九月末を目途としております。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 知事本局の市場再整備検討チームの検討状況並びに今後の予定について、ご報告をいたします。
 既に私どもの方は、六月に、一般的な調査として、築地等の整備に知見のある日建設計さんと契約の方を取り交わしておりまして、年度末、三月十五日までの予定で既に調査業務を発注してございます。
 先ほどご説明のありました調査部さんの業務と重ならないような形に結果的にはなっておりまして、他市場等の現状調査、築地地区周辺の地理調査、施設解体撤去調査、諸手続、交通量解析などの一般的な調査項目について、私どもの方では現在調査を発注しているところでございます。
 八月二十四日ごろ委託調査の中間報告を取りまとめた上、先ほどご説明のあった調査部さんの設計図ができ上がった後に、交通量解析等については調査を行う必要がありますので、九月二十日ごろには第二段階目の調査報告書を取りまとめる予定でございます。
 以上でございます。

○西岡委員長 説明は終わりました。
 本件につきましては、ただいまの説明のとおり進めてまいりますので、ご了承願います。
 以上をもちまして本日の小委員会を閉会いたします。
   午後四時二十四分散会

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