委員長 | 遠藤 衛君 |
副委員長 | 矢島 千秋君 |
副委員長 | 東野 秀平君 |
副委員長 | 山下 太郎君 |
理事 | 神林 茂君 |
理事 | 山口 拓君 |
理事 | 谷村 孝彦君 |
理事 | 林田 武君 |
理事 | 中村 明彦君 |
理事 | 大山とも子君 |
遠藤 守君 | |
米沢 正和君 | |
鈴木 章浩君 | |
河野百合恵君 | |
高倉 良生君 | |
早坂 義弘君 | |
たぞえ民夫君 | |
橘 正剛君 | |
吉倉 正美君 | |
服部ゆくお君 | |
山口 文江君 | |
今村 るか君 | |
吉田康一郎君 | |
斉藤あつし君 | |
泉谷つよし君 | |
田代ひろし君 | |
崎山 知尚君 | |
村上 英子君 | |
石毛しげる君 | |
串田 克巳君 | |
酒井 大史君 |
欠席委員 なし
出席説明員会計管理局長 | 三枝 修一君 |
教育長 | 大原 正行君 |
知事本局長 | 吉川 和夫君 |
総務局長 | 中田 清己君 |
財務局長 | 村山 寛司君 |
主税局長 | 熊野 順祥君 |
生活文化スポーツ局長 | 秋山 俊行君 |
都市整備局長 | 只腰 憲久君 |
環境局長 | 有留 武司君 |
福祉保健局長 | 安藤 立美君 |
産業労働局長 | 佐藤 広君 |
建設局長 | 道家 孝行君 |
港湾局長 | 斉藤 一美君 |
青少年・治安対策本部長 | 久我 英一君 |
東京オリンピック・パラリンピック招致本部長 | 荒川 満君 |
病院経営本部長 | 中井 敬三君 |
中央卸売市場長 | 比留間英人君 |
選挙管理委員会事務局長 | 矢口 貴行君 |
人事委員会事務局長 | 中村 晶晴君 |
監査事務局長 | 白石弥生子君 |
労働委員会事務局長 | 関 敏樹君 |
収用委員会事務局長 | 野口 孝君 |
議会局長 | 高橋 道晴君 |
警視庁総務部長 | 高橋美佐男君 |
東京消防庁次長 | 新井 雄治君 |
本日の会議に付した事件
平成十九年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について(意見開陳)
・平成十九年度東京都一般会計決算
・平成十九年度東京都特別区財政調整会計決算
・平成十九年度東京都地方消費税清算会計決算
・平成十九年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計決算
・平成十九年度東京都母子福祉貸付資金会計決算
・平成十九年度東京都心身障害者扶養年金会計決算
・平成十九年度東京都中小企業設備導入等資金会計決算
・平成十九年度東京都農業改良資金助成会計決算
・平成十九年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計決算
・平成十九年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計決算
・平成十九年度東京都と場会計決算
・平成十九年度東京都都営住宅等事業会計決算
・平成十九年度東京都都営住宅等保証金会計決算
・平成十九年度東京都都市開発資金会計決算
・平成十九年度東京都用地会計決算
・平成十九年度東京都公債費会計決算
・平成十九年度東京都多摩ニュータウン事業会計決算
・平成十九年度東京都臨海都市基盤整備事業会計決算
○遠藤(衛)委員長 ただいまから平成十九年度各会計決算特別委員会を開会いたします。
これより決算の審査を行います。
平成十九年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
本決算につきましては、いずれも質疑を終了しております。
これより意見の開陳を行います。
順次発言を願います。
○村上委員 私は、都議会自由民主党を代表して、平成十九年度の各会計決算について意見開陳を行います。
十九年度決算は、国が定める基準によって一般会計や特別会計を統一的に再構成した普通会計ベースで見れば、実質収支は九百五十六億円と、三年連続の黒字となりました。
しかし、今年度、法人二税は減収に転じることが確実視されており、加えて二十一年度は、法人事業税の一部国税化の影響もあり、さらなる減収が見込まれています。
一方で、このような中にあっても、都民が置かれた危機的状況を克服するための施策や、更新期を迎える社会資本ストックへの対応、東京の将来を見据えた取り組みなど、課題は山積しています。
厳しい経済状況のもとで、これらの課題に的確に対処し、安定的な都民サービスを提供していくため、財政再建で培った基金の活用力など、財政への対応力を発揮して、必要な事業を着実に実施できる財政運営が行われるよう強く要望いたします。
以下、各局関係について申し上げます。
まず、知事本局関係ですが、知事本局がリーダーシップと総合調整機能を最大限発揮し、「十年後の東京」に掲げた目標の着実かつ迅速な実現に努められたい。
次に、青少年・治安対策本部関係ですが、一、地域の防犯活動の活性化を図るため、区市町村と連携し、安全・安心なまちづくりの実現に向けて積極的に取り組まれたい。
二、ひきこもり等の若者に対する支援として、早期発見や早期対応などの対策を積極的に推進されたい。
次に、東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係ですが、世界の強豪都市との競争に打ち勝ち開催都市となるため、東京の魅力を世界に示せるような立候補ファイルを作成すること。また、区市町村とも連携を図りながら積極的な招致活動を展開されたい。
次に、総務局関係ですが、一、今後の行財政改革の基本的な考え方を策定するに当たっては、首都東京の将来を見据えた政策課題に確実に対応できる人員・執行体制を構築されたい。
二、市町村の振興については、市町村総合交付金を活用して、施策の一層の充実に努められたい。
三、都区制度改革については、今後の都区が果たすべき役割を踏まえて、事務配分、再編を含む区域のあり方、税財政制度について具体的な検討を進められたい。
四、都直下地震など大規模災害の発生に備え、地域防災計画に基づき、八都県市相互応援の連携体制の確立、総合防災訓練の実施、都民の防災意識の向上など、防災対応力の強化に努められたい。
次に、財務局関係ですが、公共工事については、適切な価格と品質確保の両立を図り、工事案件のコスト水準が社会的に真に適正なものとなるよう、都独自の入札・契約制度解決に向けて全力で取り組まれたい。
次に、主税局関係ですが、一、地方主権の確立に向けて、地方自治体の事務と権限に見合う税源配分が実現されるよう、さらなる税源移譲を国に強く働きかけられたい。また、法人事業税の一部国税化による暫定措置については、早期に税制の抜本改革を実現し、この措置を速やかに解消するよう国に強く求められたい。
二、固定資産税について、抜本的な見直しを国に強く働きかけられたい。また、固定資産税等の急激な上昇に対しては、適切な負担緩和措置を講じるよう、国に要望されたい。
次に、生活文化スポーツ局関係ですが、一、地域力の向上を図るために、地域の担い手である町会や自治会等が協働して実施する先駆的な取り組みを支援する施策を推進されたい。
二、オリンピック・パラリンピック招致を視野に入れ、世界に向けた文化発信力を高め、また、さらなる競技力向上を図るため、ジュニア層の発掘、育成に向けた施策を関係団体と連携して積極的に推進されたい。
三、都議会における私立学校助成に関する決議を踏まえ、私学助成制度の充実に努められたい。
次に、都市整備局関係ですが、一、二十一世紀にふさわしい東京の再生に向け、迅速かつ実効性のある都市整備を推進されたい。
二、広域連携を強化し、羽田空港の再拡張、国際化や三環状道路等の広域幹線道路ネットワークの形成及び公共交通網の整備を積極的に推進されたい。
三、建築物の耐震化や避難路及び民有地を含めた避難場所の確保を図るとともに、豪雨対策を推進するなど、災害に強い都市づくりを総合的に進められたい。
四、都市基盤整備を通じて東京のまちの発展に大きく貢献する区画整理事業や沿道一体整備事業などについて着実に推進されたい。
次に、環境局関係ですが、一、温暖化ガス削減義務の制度構築に当たっては、中小事業者の省エネ対策への取り組み支援や太陽光発電等の再生可能エネルギーの利用拡大を図り、温暖化対策に向けた適応策についても調査、研究に取り組まれたい。
二、緑地の保全、多摩の森林再生など自然環境の保全と再生に努められたい。また、校庭芝生化事業が積極的に展開されるよう、支援を充実されたい。
三、自動車公害対策について、低公害・低燃費車の普及促進を図るとともに、中小零細事業者への支援を実施されたい。
四、土壌汚染対策については、中小事業者等が適切な対応を図れるよう支援されたい。
五、産業廃棄物対策については、不法投棄の適正処理を徹底するための取り組みを引き続き推進されたい。
次に、福祉保健局関係ですが、一、高齢者が地域の中で安心して暮らし続けられるよう、地域密着型サービスの一層の整備促進及び認知症に対する正しい理解の普及や専門人材の養成など、総合的な支援策の充実に努められたい。
二、保育所入所待機児の解消を図るとともに、児童相談所における専門的機能の強化や虐待防止、見守り機能を担う先駆型子ども家庭支援センターの機能充実を図られたい。
三、すべての障害者が地域で自立して生活できるよう、サービス基盤を拡充するとともに、雇用機会の拡大を図るなど、就労支援を一層強化されたい。
四、産科・周産期医療を担う医療機関が密接に連携したネットワークを築き、安心して子どもを産み育てられる環境を緊急に整備されたい。
五、また、小児初期救急医療を初めとした救急医療事業の充実強化、がん対策、医療人材の確保など、三百六十五日二十四時間安心の医療提供体制を構築するとともに、救急災害医療体制の確保に万全を期されたい。
六、新型インフルエンザを初めとする感染症の拡大防止、食の安全確保対策など新たな健康危機等への対策に万全を期されたい。
次に、病院経営本部関係についてですが、一、財団法人東京都保健医療公社が運営する病院は、地域の中核病院として、地域医療連携の推進と充実に努められたい。
二、公社は、医師、看護師の確保、定着に努めるとともに、地域に不足する医療及び住民が必要とする保健医療サービスの向上に寄与されたい。
次に、産業労働局関係ですが、一、中小企業の経営改善や商店街の振興に対して、早急かつ強力な支援を図られたい。また、資金繰りが悪化し続けている都内中小企業への融資制度の一層の充実を図られたい。
二、シティーセールスプロモーションの展開により東京の魅力を積極的にアピールし、観光産業の振興に取り組まれたい。
三、さまざまな機能を持つ都市農地を積極的に保全するとともに、多摩の森林を循環させる農林水産業の振興に努められたい。
四、さまざまな求人・求職ニーズに的確にこたえるよう、しごとセンター事業の充実に取り組むとともに、仕事と子育ての両立が可能となるよう、企業に対する助成の拡充等を図られたい。
次に、建設局関係についてですが、一、中央環状品川線や多摩南北方向の道路など、都市の骨格を形成する幹線道路及び山間・島しょ地域の道路の整備を積極的に推進されたい。
二、鉄道の連続立体交差事業の一層の整備促進を図られたい。
三、無電柱化事業については、一層の整備促進を図るとともに、区市町村道に対する支援にも努められたい。
四、交差点すいすいプラン及び歩行者や自転車がともに安全に通行できるような歩道の整備を推進されたい。
五、集中豪雨による都市型水害の早期解消を図るため、中小河川の護岸や調節池の整備並びにスーパー堤防、防潮堤などの耐震強化を図られたい。
次に、港湾局関係についてですが、一、東京港の国際競争力強化を図るため、新規外貿コンテナふ頭の整備を進めるとともに、東京、川崎、横浜の三港連携を強力に推進し、京浜港としての一体的な取り組みを図られたい。
二、東京港の物流効率化に向けて東京港臨海道路の整備を進めるとともに、交差点等の改良を行い、物流ボトルネックの解消に取り組まれたい。
三、高潮、津波などの災害から都民を守るために、水門、排水機場の耐震性強化や防潮堤、内部護岸の早期整備を積極的に推進されたい。
四、島しょの港湾、漁港、空港の整備に積極的に取り組むとともに、離島航路、航空路補助の充実に努められたい。
次に、会計管理局関係ですが、財務諸表の作成、活用の実績を踏まえ、取り組みがおくれている自治体も適切に対応できるよう、都の知見やノウハウを積極的に提供されたい。
次に、教育庁関係についてですが、一、次代を担う子どもたちの健全育成を図るため、思いやりの心や社会貢献の精神をはぐくむとともに、家庭の教育力の向上を図るための施策を積極的に推進されたい。
二、中高一貫教育校の設置など都立高校改革を着実に推進するとともに、学校経営支援センターを活用し、学校経営の適正化を一層進められたい。
三、教員の資質、能力の向上のため、東京都の教育水準をより一層向上させるための施策を積極的に進められたい。
次に、警視庁関係についてですが、一、非常勤職員の活用などにより、第一線の警察力確保に必要な警察官の増員を図られたい。
二、耐刃、耐弾の資器材を整備して、被疑者の早期検挙と警察官の受傷事故の防止を図られたい。
三、震災、風水害の災害発生時に必要な資器材の整備を図り、防災拠点となる警察施設及び待機宿舎の整備を進められたい。
四、高齢者、二輪車の交通事故を防止するため、交通安全教育や広報活動を充実させ、自転車専用通行帯を設置するなど通行環境の整備を図られたい。
次に、東京消防庁関係ですが、一、大規模災害やゲリラ豪雨等に対して、消防団の活動をさらに充実強化するため、資器材の整備や消防団員の処遇の改善を図るとともに、消防団員確保のための施策を推進されたい。
二、都民の防災行動力の向上を図るため、都民に対する防火防災教育の充実を図られたい。
三、救命率の向上や迅速な搬送体制の強化を図るため、救急資器材の増強や救助ヘリコプターの整備など救急活動体制の充実に努められたい。
以上をもちまして意見開陳を終わります。
○山下委員 私は、都議会民主党を代表し、平成十九年度一般会計並びに特別区財政調整会計など十七特別会計の決算について意見を述べさせていただきます。
平成十九年度一般会計決算の実質収支は約九百九十八億円の黒字となり、平成十七年度に引き続き三年連続の黒字となりました。また、一般会計と特別会計との合算では、実質収支は約二千三百六十二億円となっています。これは、税源移譲による都民税の増収や引き続き好調な企業収益に支えられ、都税収入が四年連続で増収となったことによるものであります。
しかし、平成二十年度は、サブプライムローンに端を発した世界的な経済危機により企業収益が大きく落ち込むことが見込まれ、平成二十一年度からの法人事業税の一部国税化と相まって、都の歳入は一気に減収局面を迎えることとなります。
厳しい局面にある都民生活を守り、将来に向けた都民の期待にこたえるためには、これまで積み立てた基金が一定の割合を果たすこととなりますが、同時に、経済性、効率性及び有効性の観点から、そして将来負担の観点からも、各事業について聖域を設けることなく不断に検証し、強固な財政基盤を堅持していかなければなりません。
一般会計の予算・決算状況では、歳入においては、都債の減額を受けて予算現額比約千九百七十一億円の減の約六兆八千四百三億円となり、収入率は前年度比〇・九ポイントマイナスの九七・二%となっています。また、歳出においては、前年度比約三千四百三十九億円増の約六兆七千百九十五億円となりましたが、執行率は前年度と同率の九五・五%となっています。
また、特別会計の予算・決算状況では、収入率が九七・三%、執行率が九七・二%となっています。
しかし、一般会計における都税、諸収入、使用料及び手数料などの収入未済額は、前年度比約百二十六億円増の約千三百八十四億円にも上り、財産管理においても、いまだ公有財産や物品の過大登載、登載漏れ及び債権の計上漏れなど適正を欠くものが認められています。
各局には、債権の管理の適正化を図るなど、これら諸点の改善を求めるとともに、これからの人口減少・少子高齢化社会においても都民の負託に積極的にこたえるために、将来を見据えた都政の構造改革を一層進めていかれるよう求めるものであります。
また、平成十九年度一般会計決算剰余金五百四十億円を、平成二十年度補正予算(二号)において、真っ先に新銀行東京の損失処理に充て、都政の信用を改めて損ねたことは極めて遺憾であると申し添えておきます。
以上、総括的な意見を述べ、以下、各局別について意見を述べます。
まず初めに、知事本局についてです。
一、横田基地返還までの対策として、軍民共用化促進と空域のさらなる返還などを国に強く働きかけ、日米協議の進展を図ること。基地に起因する生活環境問題への対策を万全に行うこと。
一、国際共同事業において新技術開発に取り組んできた都は、国産ジェット旅客機、MRJの開発に積極的な支援を行っていくこと。また、他の課題にも引き続き連携して取り組むこと。
次に、青少年・治安対策本部についてです。
一、地域と学校の防犯ネットワークを強化するとともに、児童をさまざまな犯罪から守るために、地域安全マップづくりを推進し、通学路等にも適切な設備を整備していくこと。
一、インターネットによる有害情報から子どもを守るため、ネット利用環境の改善やメディアリテラシーの向上を図るなど、行政、学校、事業者が連携した取り組みを推進すること。
次に、東京オリンピック・パラリンピック招致本部についてです。
一、オリンピック・パラリンピック招致に関する計画や情報を適時適切に提供し、都民の幅広いコンセンサスを得る努力をしていくこと。
一、都財政の健全性を念頭に、関連経費もコンパクトな、品格のあるオリンピック・パラリンピックを目指すこと。
一、国立でのメーンスタジアム整備を初め、招致から開催に至るまで、国や関係自治体、民間の全面的バックアップを得ていくこと。
次に、総務局関係についてです。
一、大地震、ゲリラ豪雨等の自然災害のみならず、大規模事故やNBC災害などの危機に対応するため、全庁的な取り組み体制を構築し、初動態勢の強化を図っていくこと。
一、首都大学東京においては、豊かな人材を育成するとともに、都民に成果を還元する、魅力ある大学となるよう取り組むこと。また、優秀な海外留学生の受け入れをふやし、アジアの発展や課題解決などに資する研究を推進すること。
次に、財務局についてです。
一、国による法人事業税一部国税化は、分権や税源移譲に逆行し、地方の疲弊の解決にもならないことから、廃止に向けた取り組みを強く推し進めること。
一、財産利活用については、既存ストックの有効利活用やコスト管理を徹底するとともに、都民からのアイデアを採用するなど、積極的な活用を推進すること。
次に、主税局についてです。
一、税務力の強化については、ベテラン職員のノウハウを伝承するなど人材育成を推進し、徴収業務の向上に努めること。納税者の個別事情等にもきめ細やかな対応を図っていくこと。
一、分権改革が推進される中、都における現場の着眼や発想の点などから、地方税財政制度の抜本的改革に関する提言を積極的に行っていくこと。
次に、生活文化スポーツ局についてです。
一、振り込め詐欺、訪問販売、通信販売などの消費者被害の減少、被害額の減少に向けて、効果的に取り組める体制整備、取り締まり方法の工夫など、対策を強化すること。
一、私立学校の耐震化を進めるとともに、制度の一層の拡充などを通じ取り組むこと。
一、世界に発信すべき文化として、漫画についても、コンテンツとしての活用や顕彰、都立文化施設での企画など振興に努めること。
次に、都市整備局についてです。
一、景観条例、景観計画に基づき、美しい、風格のある首都東京の実現を推進すること。また、しゃれた街並みづくり推進条例における街並み景観づくり制度、街区再編まちづくり制度が有効に機能するよう、区市町村のニーズを酌み取りつつ、運用面での創意工夫を図ること。
一、多摩ニュータウン事業については、債務超過の圧縮に努めるとともに、単なる宅地販売を進めるだけでなく、小中学校や幼稚園などの教育施設、保育園などの福祉施設など、公的施設の適切な配置に努めること。
次に、環境局についてです。
一、企業から出るCO2を削減するため、温暖化ガス削減義務化や排出量取引制度導入に向けて積極的に取り組むとともに、中小規模事業者の温暖化対策が進むよう、省エネ診断支援事業や環境金融などの支援策を展開すること。
一、家庭からのCO2を削減するため、太陽エネルギーの利用や高効率給湯器等の普及が進むよう支援を講じること。
一、ヒートアイランド対策として、校庭芝生化事業を進めるとともに、既存建築物における屋上緑化や壁面緑化の促進、駐車場の緑化の促進などに取り組むこと。
次に、福祉保健局についてです。
一、医師確保について、医師不足の原因をしっかりと認識し、実効性のある施策を展開すること。医師奨学金制度を拡充すること。
一、看護師の確保対策として、離職して潜在化している看護師の再就職支援など、総合的で積極的な確保対策を行うこと。
一、重度心身障害者施設の医師、看護師確保に取り組み、必要なサービスが提供できるようにすること。
一、産科医不足の中、お産の場を確保し、安全・安心なお産ができるよう、開業助産所と医療機関との連携を推し進めること。
一、希望するだれもが不安感なく子どもを産み育てることができるよう、子育てしやすい社会であるかを示す指標を設定し、基本的な施策の充実に取り組むこと。
一、介護保険事業者が安定して良質なサービスを提供することができるよう、しっかりと都が指導、検査を行うこと。区市町村による指導、検査においても、あるべき介護保険サービスの実現に向けて主体的に取り組むことができるよう支援すること。
一、介護サービス情報の公表制度においては、調査員において適切な調査が実施されるよう、都として取り組むこと。また、料金についても一層の改善をすること。
一、高齢者専用賃貸住宅、適合高齢者専用賃貸住宅については、居住者、提供するサービスの実態について調査、把握し、必要な対策をすること。
一、介護保険、自立支援法の報酬単価改善を国に求めるとともに、都独自の対策も充実して、福祉人材の確保に取り組むこと。
次に、病院経営本部についてです。
一、公社病院の医師を確保するため、特に小児科や産科、脳外科、救急に従事する医師など過酷な勤務を強いられている医師の給与、教育・研究体制、勤務環境など、総合的に改善を進めること。
次に、産業労働局についてです。
一、新銀行東京については、維持、存続しようとするのではなく、都民に一番負担の少ない形で新銀行東京から撤退すること。
一、若年者の雇用就業支援に向けて、年長フリーター等就職活動応援事業などを進めるとともに、若者支援サポーター企業のさらなる組織化や若者による若者就業支援プロジェクトの充実などを進めること。
一、都内の農業者が適正に農薬を使用していることを都民に対して周知するとともに、市民農園に対して農薬の適正利用を働きかけることなどを通じて、安全・安心な農作物の生産や流通に努めること。
次に、中央卸売市場についてであります。
一、食肉市場におけるピッシング中止対応工事などの施設整備については、関係業界への影響を最小限に抑えながら、消費者の信頼にこたえられるよう積極的に推進すること。
次に、建設局についてです。
一、都市の骨格を形成する幹線道路や地域幹線道路の整備を進めるとともに、将来の交通量の動向などを踏まえつつ、必要性、優先度などに基づいて道路整備を進めること。
一、街路樹の充実など、道路の緑化を推進すること。また、街路樹の剪定などを含めた道路の維持管理に向けて区市町村への支援を推進すること。さらに、自転車走行空間を積極的に整備すること。
一、動物園の管理運営に当たっては、さらなる魅力の向上に向けて施設整備を進めるとともに、レストランや売店での取り組みを促すなど、来園者サービスの充実に努めること。
次に、港湾局についてであります。
一、東京港の国際競争力を強化するため、中央防波堤外側に新たな港湾施設を整備するなど、物流インフラの機能向上を図ること。
一、東京都内湾の水質改善に向けて、海洋生物などを活用した東京湾の水質浄化に取り組むとともに、新海面処分場の東側水域や運河沿いの護岸整備に合わせた干潟の整備を進めるなど、東京の環境対策に積極的に取り組むこと。
次に、会計管理局についてです。
一、地方公会計に複式簿記・発生主義会計手法を導入するための法整備を国に働きかけるとともに、総務省方式との調整を経て全国標準化を図っていくこと。
次に、教育庁関係についてです。
一、児童生徒の学力向上のため、学力調査結果、学力向上と基本的な生活習慣の確立には関連があることなどを保護者にしっかり伝えるよう、都教育委員会と区市町村教育委員会とが連携して取り組むこと。
一、都職員住宅については、島しょなどを除き、廃止計画に基づき速やかに対処すること。
次に、警視庁関係についてです。
一、暴力団対策及び国際化する犯罪等への重点的検挙対策を推進すること。
一、関係機関との連携を図り、振り込め詐欺対策をより一層強化すること。
一、地域安全情報の提供、自主的防犯ボランティア活動の支援などで町の防犯意識の向上に努めるとともに、街頭警察活動を強化すること。
次に、消防庁関係についてです。
一、大規模災害時における消防活動能力の強化を図るとともに、地域住民や事業所、区市町村等との連携等により地域力の向上を図ること。
一、都市構造の複雑多様化、建物の大規模化、複合化等による災害の規模や態様の多様化に対応する消防救助活動体制を充実強化すること。
一、応急手当ての普及促進に伴い、救命効果の向上を図るとともに、救急相談センターの周知活動を強化し、効果的な救急活動につなげること。
以上、都議会民主党を代表しての意見を述べさせていただき、平成十九年度一般会計並びに特別区財政調整会計など十七特別会計の決算を認定させていただきます。ありがとうございました。
○遠藤(守)委員 都議会公明党を代表して、平成十九年度各会計決算について意見の開陳を行わせていただきます。
平成十九年度の一般会計決算は、税制改正や堅調な企業収益による都税収入の増などにより、実質収支が九百九十八億円余の黒字となりました。事業繰り越しを翌年度へ繰り越すべき財源として計上している普通会計決算においても、実質収支は九百五十六億円の黒字となり、三年連続の黒字決算となりましたが、黒字幅は昨年度と比べ四百十四億円縮小し、平成十四年度以来五年ぶりに減少に転じております。
また、アメリカ発の金融危機が日本の実体経済にも大きな影響を及ぼしつつあり、こうした現下の経済情勢を見るにつけ、今後、都財政の状況はますます厳しさを増すものと推察されます。
このため、公表二年目となる年次財務報告書の分析、活用や事務事業評価の取り組みなども行いながら、今後とも、より効率的な都政運営を行っていただきたい。
また、一方で、このような中にあっても、将来に目を向けた施策を積極的に展開するとともに、都民生活を守るために、喫緊の課題に的確にこたえていくことを要望いたします。
以下、各局関係について申し上げます。
初めに、知事本局について申し上げます。
一、首都東京を再生し、都民サービスの充実を図るため、知事本局が各局の先頭に立って総合調整機能を十分に発揮し、「十年後の東京」の実現に向けた施策の推進に積極的に取り組むこと。
次いで、青少年・治安対策本部関係について申し上げます。
一、インターネット利用におけるフィルタリングサービスの普及など、ネット被害、犯罪から子どもたちを守るための対策や、親への啓発を積極的に講じられたい。
二、通学路における子どもの安全確保のため、防犯ボランティア活動に対する支援や地域安全マップの全都展開など各種の取り組みを講じること。
三、自転車による歩行者の人身事故が増加していることから、自転車の安全走行に関するルールの遵守とマナーの向上等、啓発を進められたい。
次いで、東京オリンピック・パラリンピック招致本部について申し上げます。
一、オリンピック招致に関しては、東京にオリンピック競技大会とパラリンピック競技大会及びスペシャルオリンピックス大会を招致すべく、先端技術を活用し、福祉、環境などに十分配慮した計画を作成すること。
また、区市町村とも連携を図りながら、次代を担う子どもたちに夢と喜びを与えるような積極的な招致機運を盛り上げる活動を展開するよう努力をされたい。
次いで、総務局関係について申し上げます。
一、不断の行財政改革を進めるとともに、新たな行財政改革の指針を策定する際には、都職員の技術、ノウハウの継承や人材の育成、確保など、都民の安心・安全を担う行政対応力を高めていく視点を踏まえたものとすること。
また、監理団体改革についても、質と量の両面からさらなる改革を推進していくこと。
二、第二次東京都地方分権推進計画の実施に当たっては、区市町村に超過負担が生じることのないように、権限に見合った税財源の移譲等の措置を講ずること。
また、事務権限の移譲に当たっては、区市町村と十分な協議を行うこと。
三、市町村総合交付金等を活用して、市町村の行政水準の維持向上を積極的に図り、財政基盤の安定化を支援すること。さらに、「十年後の東京」への実行プログラムに掲げられた事業についても着実に推進をすること。
四、小笠原諸島振興開発特別措置法の延長を国に強く要望するとともに、村民の意向を踏まえた航空路開設の実現に向け検討を進めること。
また、三宅島で実施しているバイクイベントなど、幅広い島しょ振興の取り組みについて、引き続き積極的に支援をすること。
五、地域防災計画に基づき、駅前滞留者対策、エレベーター閉じ込め対策など直下地震対策に総力を挙げて取り組むとともに、大震災から都民の生命と財産を守るために、平素から警視庁、消防庁、自衛隊との連携強化を図り、総合防災対策の強化に努めること。
また、都市型水害対策、土砂災害対策の充実や、島しょ町村の津波対策の支援に努めること。
総合防災訓練や図上訓練を通じて、災害対応能力の向上、各都県市間相互の情報ネットワークの強化、国や各防災機関との連携強化、そして相互応援協定の実効性を高めること。
また、自然災害やテロ災害等に備え、首都東京の信用力を高めるとともに、都庁や企業の事業継続計画であるBCPの策定を積極的に進めること。
六、首都大学東京は、独立行政法人のメリットを最大限生かした大学運営を図り、産学公連携の推進や高度専門職業人育成など、社会要請に対応した教育を充実し、大都市問題の研究、解決に努めること。
次いで、財務局関係について申し上げます。
一、都民の負託に的確にこたえるため、新たな公会計制度や事務事業評価を活用し、財政運営の質の向上を図る一方、基金の充実などにより財政構造の弾力化を高め、強固で持続可能な財政基盤の構築に努められたい。
二、厳しい経営環境にある都内の中小企業に対し、受注機会の拡大への取り組みをさらに強化されたい。
三、今後生じる大規模施設の改築、改修を着実に実施するとともに、あわせて安心・安全の確保や環境対策などの諸課題に適切に対応し、都民サービスの一層の向上を図られたい。
次いで、主税局関係について申し上げます。
一、地方分権の理念に即した地方税財政制度が実現されるよう、さらなる税源移譲を推進し、地方税財源の拡充を図るよう、国に強く働きかけられたい。また、地方法人特別税の創設は地方分権に逆行するもので、あくまでも暫定措置とすべきであり、早期に地方税財政制度の抜本改革を実現するよう国に強く働きかけられたい。
二、引き続き迅速かつ適正な課税と創意工夫を凝らした徴税努力を行うなど、税収確保の取り組みを進められたい。
三、固定資産税について、地価の高い大都市地域の税負担に配慮しつつ、簡素でわかりやすい仕組みとなるよう、国に強く働きかけられたい。
次いで、生活文化スポーツ局関係について申し上げます。
一、広報広聴活動について、各種媒体を活用した積極的な展開を図るとともに、高齢者や障害者に配慮した取り組みに努められたい。
二、配偶者暴力の防止や被害者支援に向けた取り組みを、各種関係機関等との協力、連携のもと推進されたい。
三、深刻化する高齢者や若者等の消費者被害を踏まえ、地域における被害防止の仕組みづくりや情報提供の充実などの対策を一層推進されたい。
四、東京国体やオリンピック・パラリンピックに向けて、ジュニア層の競技力向上を図るため、ジュニア選手の発掘、育成や指導者の育成などの施策を推進されたい。
五、私学助成については、私学教育の重要性と都議会での決議を重視し、充実に努められたい。
次いで、都市整備局関係について申し上げます。
一、都市づくりに関する施策立案や計画機能、事業実施を総合的に推進し、二十一世紀にふさわしい魅力と活力ある首都東京の形成を図られたい。
二、大都市の安全性を高め、安心を確保する都市づくりを進めるために、建築物の耐震化や木造住宅密集地域の整備、避難場所、避難道路の確保に向けた取り組みを積極的に推進されたい。特に、木造住宅及び緊急輸送道路沿道の建築物については、所有者の負担軽減や工法の信頼性向上を図るなど、さまざまな取り組みにより耐震化を促進されたい。
三、少子高齢化時代に対応した都民生活の向上に、質量両面にわたる居住環境の整備という観点から貢献する新たな住宅政策の立案に取り組まれたい。
四、都営住宅について、バリアフリーの充実、積極的な環境対策、防犯設備の充実、さらに、建てかえの促進などによって良質なストック形成を着実に進めるとともに、都民の共有の財産として、適正かつ効率的な管理運営に努められたい。
次いで、環境局関係について申し上げます。
一、地球温暖化対策やヒートアイランド対策をより一層推進するため、二酸化炭素の大幅な削減、再生可能エネルギーの利用拡大や温暖化に適応するための調査、研究などに取り組まれたい。
二、多摩の森林再生、緑地の保全など、自然環境の保全と再生に努められたい。また、学校校庭の芝生化など、緑の創出に積極的に取り組まれたい。
三、自動車から排出される二酸化炭素の削減対策やディーゼル車などの自動車公害対策について、零細事業者への助成措置を実施されたい。
四、土壌汚染対策について、零細事業者の対策が円滑に進められるよう支援されたい。
五、多くの固有種や希少種に恵まれた小笠原諸島の自然環境を保全し、世界自然遺産登録に向けた取り組みを着実に進められたい。
六、産業廃棄物対策について、広域的な不法投棄防止対策を近隣各県などと協力をして積極的に取り組まれたい。
次いで、福祉保健局関係について申し上げます。
一、高齢者が自立した日常生活を送り、地域の中で暮らし続けられるよう、認知症高齢者グループホームの設置を促進するとともに、介護人材の確保に向けて、実効性のある国への提案に加え、サービスの第三者評価制度の活用などの都独自の工夫に努められたい。
二、子どもと家庭に対する相談支援体制を強化するとともに、ひとり親家庭への支援を充実されたい。
三、児童相談所とともに虐待防止の機能を担う先駆型子ども家庭支援センターの機能を強化するほか、虐待家庭の家族再構築への取り組みの拡充と、同様の取り組みを行う区市町村における人材の育成に努められたい。
四、子どもを安心して産み育てられる子育て環境の充実に向けて、認証保育所やゼロ歳児保育など大都市特有の保育サービスを充実するとともに、子育てと仕事の両立のための支援を一層推進されたい。
また、在宅で子育てをする世帯が気軽に利用できる子育て支援サービスの全都的な充実に努められたい。
五、障害者の地域での自立生活を支援するため、サービス基盤の整備促進に引き続き全力で取り組むとともに、企業と福祉施設との連携を図るなど、自立に向けた就労促進策の拡充を図られたい。
六、周産期医療体制や小児初期救急医療の整備を初め、二次、三次救急医療体制の確保、がん医療の充実に一層努めるとともに、不足する小児・周産期・救急・僻地医療を担う医師等の育成、確保を図るなど、安全・安心な医療対策の実現を緊急に図られたい。
七、新型インフルエンザ対策など新興感染症について、感染防止に向けた迅速な初期対応や適切な医療体制の確保など、感染症対策の充実強化を図られたい。
八、生活習慣の改善による肥満対策を初めとした糖尿病の予防やがんの予防、心の健康づくり対策など、ライフステージを通じた健康づくりの推進に努めるとともに、自殺者の減少に向け、社会的な取り組みにより未然防止を図る総合的な対策の推進に努められたい。
九、区市町村のバリアフリーの推進に寄与する福祉のまちづくり事業については、区市町村がより参画しやすい工夫の充実と制度周知に努め、大幅な事業実績の拡大を図られたい。
次いで、病院経営本部について申し上げます。
一、財団法人東京都保健医療公社は、医師及び看護師不足の解消を図るため、医師、看護師の確保に積極的に努められたい。
二、公社病院は、地域の中核病院として、救急医療、脳血管疾患医療など重点医療に対する取り組みを引き続き強化し、地域の医療ニーズに的確に対応するよう努められたい。
次いで、産業労働局関係について申し上げます。
一、あらゆる求職者ニーズにきめ細かく対応した就業支援施策を充実されたい。特に、年長フリーター等の正社員化を促進する施策に取り組まれたい。
また、企業等における障害者の一般就労を拡大するとともに、職場への定着が高まる支援策を推進されたい。
二、原油高、物価高騰などの影響を受ける中小企業が経営、技術の基盤を強化する取り組みに対し、支援を充実すること。
また、後継者難や相続税負担などに直面する中小企業に対し、人材の確保、育成や事業の継続が可能となるよう、支援の強化に努められたい。
三、極めて厳しい経済環境の中で経営困難な中小企業の資金調達を支援するため、制度融資の充実強化に努められたい。
四、外国人旅行者を初めとして、障害者や高齢者等が安心して東京の観光を楽しめる観光施策の充実を図ること。
五、多面的な機能を有する東京の農業を保全する施策の充実とともに、食育や地産地消の推進など、食の安全・安心の確保に努められたい。
また、島しょ地域の主要産業である農業と水産業の振興、発展のための施策に積極的に取り組まれたい。
次いで、建設局関係について申し上げます。
一、都市の骨格を形成する幹線道路及び地域幹線道路や、山間・島しょ地域の振興を図る道路の整備を推進されたい。特に、整備のおくれている多摩地域を重点的に促進されたい。
二、連続立体交差事業については、関係区市と協議し、住民要望を踏まえながら事業の促進を図られたい。
三、安全で快適な歩行空間の確保と良好な都市景観創出のため、無電柱化事業をより一層推進されたい。
四、中小河川については、都市型水害を早期に解消するため、護岸や調節池を重点的に整備するとともに、集中豪雨による浸水被害対策等、総合的な治水対策を推進されたい。また、景観の向上に資する整備に努められたい。
次いで、港湾局関係について申し上げます。
一、首都圏全体の住民生活を支える一大物流拠点として、東京港が引き続き外貿コンテナ船の基幹航路を維持するために、港湾コストの低減や三港連携といった新たな取り組み等による国際競争力の強化を図られたい。
二、東京港の港湾機能の一層の強化を図るため、外貿コンテナふ頭や内貿ふ頭、東京港臨海道路などの整備を着実に進められたい。
三、東京港の防災機能の強化を図るため、水門、排水機場等の耐震性強化を進めるとともに、高潮から都民を守る防潮堤、内部護岸の整備を積極的に推進されたい。
四、東京港の埋立地については、都民のレクリエーションニーズに対応した快適な水辺空間をつくるため、親水護岸の整備に取り組むとともに、自然環境の再生によるカーボンマイナスへの貢献、ヒートアイランド現象の緩和に資するために、海の森を初めとする公園整備に努められたい。
五、伊豆諸島及び小笠原諸島における産業振興、交通利便性の向上及び住民生活の安定のため、島しょ地域等の港湾や漁港、空港などの整備拡充を引き続き推進されたい。
次に、会計管理局について申し上げます。
一、自治体間や類似事業間の財務諸表を比較し、経営状況のより高度な分析を可能にするため、全国標準たり得る会計基準の整備について、日本公認会計士協会の提言など状況の変化を踏まえ、国や他の自治体への働きかけをさらに強められたい。
次いで、教育庁関係について申し上げます。
一、児童生徒の健全な育成のため、いじめ、不登校を未然に防ぐための積極的な取り組みのほか、非行・犯罪被害防止教育の充実を図るとともに、部活動の一層の振興を図られたい。
二、都立高校改革を推進し、さまざまなタイプの学校設置を着実に進めるとともに、高校施設の計画的な耐震化と環境対策の充実を図られたい。
三、特別支援教育の推進については、児童生徒並びに保護者、関係者の十分な理解を得ながら、ライフステージを見通した多様な教育を展開し、進学や就労など個々のニーズを踏まえた施策の充実を図るとともに、センター的機能の充実による区市町村支援を進められたい。
四、教員の資質、能力の一層の向上のため、優秀な新人教員の育成、確保や現職教員の育成を進めるとともに、退職する優秀な教員や教育管理職の活用を図るための諸施策を積極的に推進されたい。
次いで、警視庁関係について申し上げます。
一、振り込め詐欺などの身近な犯罪を抑止するとともに、子どもと女性を犯罪から守るために必要な警察官の増員を図られたい。
二、無差別殺傷事件などの凶悪事件に際し、警察官の受傷を防止して被害者を逮捕、制圧するために有効な耐刃・防弾資器材を充実させ、街頭警察活動の強化を図られたい。
三、組織犯罪対策に必要な捜査支援システムを整備するなど、効果的な検挙対策を推進されたい。
四、都民の防犯意識の向上に有効な地域安全情報を今後とも継続して提供するとともに、防犯活動用品を提供するなど、防犯ボランティアの自主防犯活動を支援されたい。
五、首都直下型地震や局地的豪雨に備えた資器材等を整備するとともに、テロ災害の発生を未然に防止するために必要な資器材を整備して、テロの封圧を図られたい。
六、自転車の通行環境の整備と通行ルールの周知を図り、効果的な交通安全指導を推進して、高齢者、二輪車、自転車等の重大事故防止に努められたい。
七、放置車両確認事務の民間委託を拡大して、交通渋滞の緩和を図り、安全で快適な交通社会の実現に努められたい。
最後に、東京消防庁関係について申し上げます。
一、真に救急車を必要とする都民への迅速、的確な対応のため、救急車の効果的な運用に努めるとともに、救急相談センターの充実強化及び利用促進を図られたい。
二、都民生活の安全を高めるため、家具の転倒・落下防止対策の推進並びに住宅用火災報知器の普及促進に努められたい。
三、消防団の災害対応力強化のため、可搬ポンプ積載車などの装備の増強を図るとともに、災害活動拠点となる消防団分団本部施設の充実を図られたい。
四、多種多様な災害に対応するため、高度救助資器材やNBC対処資器材などの装備の充実強化を図るとともに、実践的な訓練の推進に努められたい。
なお、ただいまるる申し上げましたもの以外にも、これまでの決算委員会におきまして我が会派の議員が提案、要望した事項についても、その実現に向けて取り組まれますことを重ねて要望いたしまして、都議会公明党の意見開陳とさせていただきます。ありがとうございました。
○たぞえ委員 日本共産党都議団を代表して、二〇〇七年度各会計決算に対して意見を述べます。
決算年度の都税収入は、当初予算では史上最高の五兆三千三十億円の税収を見込まれていましたが、決算ではさらに二千六十五億円の増となりました。
この大幅税収増を生かして、生活の痛みを強いられている多くの都民の暮らし、福祉充実に力を注ぐことが強く求められていました。
しかし、石原知事が推進した事業は、福祉や教育、中小企業対策など切実な都民要望の実現ではなく、オリンピックをてこにした三環状道路を初めとした大型開発に一兆円を超える投資を行うことや、一千億円のオリンピック基金を初め、最終補正予算を合わせると総額四千七百億円の積み立てを行い、財調基金などを合わせると基金残高は二兆円を超えています。
何よりも重大なことは、構造改革路線に基づく老人医療費助成制度や心身障害者扶養年金の廃止など、財政再建推進プランの総仕上げを行うことや、官から民へといって市場原理主義を持ち込み、都立施設を昨年度の百七十を超える施設を削減するなど、都民施策を大きく後退させてきました。
予算の執行に当たって、福祉の分野では、福祉施設の整備費の執行率は低く、地域密着型サービス等の整備は七・六%、認知症高齢者グループホーム整備は執行率一五・一%など、不用額として使い残す徹底した都民サービスの削減も進めました。
この結果、介護基盤整備は全国最低の水準に押し込め、教育の分野でも、少人数学級の実施を拒み続け、障害児教育の充実も極めて不十分であるなど、子どもたちに苦しみを与え続けています。
決算を通していえることは、石原都政の八年が、貧困と格差の拡大に拍車をかけ、都政史上最悪の逆立ちした政治を拡大してきたことにほかなりません。
こうして切り下げた財源を繰り越し、前回の定例会に出された補正予算は、九百三十五億円のうち五百四十億円は新銀行東京の減資対策に投入するなど、税金の使われ方が逆立ちしていることは到底許されません。
こうした予算執行に対して、我が党は、第一分科会で、三宅島災害復興交付金を使ったバイクレースと知事使用の施設問題、障害者が使用する自動車への課税問題、米軍の再編強化に道を開く横田基地軍民共用化問題、オリンピック招致をめぐる経費支出のあり方などをただしました。
第二分科会では、保育に市場原理を持ち込んだ認証保育所の虚偽申請による認証取り消し問題、奨学金給付や授業料減免の拡充、科学的根拠のない学力テスト廃止の提案、都立病院の公社移管がもともと地方公務員の派遣に関する法律に触れるなどを明らかにしました。
第三分科会では、中央環状品川線の事業のあり方、中小企業に役立たない新銀行東京への税金投入問題、都施行による区画整理事業のあり方、都営住宅の使用承継改悪、自動車のCO2削減対策の強化、無法な大規模店舗の出店問題などをただしました。
我が党は、石原都政の都民施策切り捨ての都政運営を改め、都民生活優先、都民福祉の増進という自治体本来の方向へと転換することこそ緊急焦眉の課題であることを改めて指摘をするものです。
各事業について意見を述べます。
オリンピック招致を口実にした大規模開発と税金の浪費、大規模開発を中止し、都民の暮らし、福祉向上に財源を向けること。
都市再生路線を見直すとともに、民営化した首都高速道路株式会社への出資や大型幹線道路など投資経費を抜本的に見直すこと。
市町村総合交付金の増額など財政支援を拡充すること。
地域防災計画で不足している二十三区の避難場所の確保と帰宅困難者の避難所確保に全力を尽くすこと。
災害復興を口実にしたバイクフェスティバルは行わないこと。
三宅島島民に対する生活支援、産業振興を積極的に推進すること。
消防団員への衣服、本部施設の充実、健康診断などの充実を図ること。
青少年健全育成は、治安対策を施策の中心に据えるのではなく、健全な居場所づくり、自主的な活動への支援など健全育成を軸に拡充すること。
火力発電所のCO2排出の削減を義務づけること。また、自動車のCO2排出規制を抜本的に強化すること。
市街地の緑と自然保護を図るとともに、保全緑地の公有化拡大、市町村への支援を強化すること。
都市公園をふやし、都民の憩いの場と緑の共存を図ること。
東京都は新銀行東京から直ちに撤退すること。
豊洲土壌汚染地への築地市場の移転は行わず、現在地での再編整備を行うこと。
都内の工業集積に着目した活性化支援事業を開始し、地域商店街、地域産業への支援を図ること。下請取引における相談救済体制を整備すること。
農林水産の原油高騰対策、農地確保の対策をとること。
景気悪化に苦しむ中小企業支援を抜本的に強化するとともに、制度融資について預託原資を大幅に増額し、低い金利の政策金利を中心とした使いやすいメニューの拡充、制度の改善、拡充を行うこと。
大企業の身勝手なリストラを許さず、雇用を守るための緊急体制をつくること。
官製ワーキングプアをやめ、安定した雇用と生活できる賃金を保障すること。
ポケット労働法の普及や、東京での若者雇用を抜本的に拡大すること。
都市公園や生活道路の整備と舗装、歩道の設置など生活密着型公共事業に財政を重点的に確保すること。
木造密集地域での住宅耐震助成の促進を図ること。また、対象地域を木密地域外に拡大し、使いやすい制度に改善すること。
都営住宅の新規建設を再開し、建てかえに当たっては居住者の意見を十分反映すること。また、使用承継はもとに戻し、子への承継を認めること。収入基準の引き下げについて、撤回するよう国に要請すること。
小中学生の医療費無料化を実施すること。その際、区市町村の財政負担がふえないようにすること。
都立豊島病院の公社移管は中止し、公社病院の医療・看護体制を拡充すること。
周産期医療センターへの搬送コーディネーター配置を初め、周産期医療及び救急医療体制を拡充強化すること。
重症心身障害者の入所施設、通所施設及びショートステイを増設し、都としての看護師確保対策を実施すること。
住民参加型による福祉サービスを支援する地域福祉振興事業を拡充し、実施団体が大幅にふえるようにすること。
特別養護老人ホーム、老人福祉施設、グループホーム、小規模多機能施設、障害者施設を初めとした施設整備を促進すること。また、福祉施設の耐震補強工事を推進すること。
シルバーパスの税制改正に伴う経過措置を継続するとともに、三千円パスなど所得に応じた費用負担になるよう改善すること。
高齢者、障害者などの福祉手当、医療費助成を初めとした経済的給付的事業を拡充すること。
保育への営利企業の参入は、認証、認可を問わず再検討すること。営利企業による認証保育所の認証審査、運営指導及び監査を抜本的に強化し、不正があった場合、連座制を導入すること。
私学助成経常費二分の一補助を堅持し、私立幼稚園保護者負担軽減助成を拡充すること。また、授業料減免補助を拡充すること。
公私立の高校生とも給付制の奨学金制度を創設すること。
私学での耐震診断、耐震補強助成を拡充し、私学における年契約や派遣教員の採用、勤務の状況を調査すること。地デジへの切りかえへの補助を新設すること。
都として三十人学級など少人数学級に踏み出すこと。
学校経営支援センターによる教育現場への介入は中止すること。
職員会議での自由な発言の機会を保障し、挙手禁止など学校現場での統制は行わないこと。
全都一斉学力テストは実施しないこと。全国一斉学力テストの区市町村別の成績公表は行わないこと。
都立高校の授業料は値下げすること。
都民の自主的スポーツ活動を支援し、老朽化した都立運動施設の改築を直ちに実施すること。
横田基地の固定化につながる軍軍民共用化は撤回し、全面返還に立ち戻ること。
以上述べて、日本共産党の意見とします。
○山口(文)委員 私は、都議会生活者ネットワークを代表して、本委員会に付託された平成十九年度の一般会計並びに特別会計決算について意見を申し上げます。
平成十九年度の年次財務報告書によると、平成十九年度普通会計決算は、歳入が前年度四・六%増の七兆一千四百三十六億円、歳出は六兆九千十七億円で、形式収支は二千四百十九億円の黒字となり、実質収支でも九百五十六億円の黒字でした。経常収支比率も四・三ポイント改善されて八〇・二%となっています。都税収入が前年に比べ五千七百二億円も伸び、歳出面でも公債費が減少したことなどが経常収支比率改善の要因といえます。しかし、実質収支は十八年度に比べ四百十四億円減少し、平成十四年度以来五年ぶりの減少で、東京ひとり勝ちといわれた都財政も下方に転じたことがあらわれています。
ことしに入ってさらに、ガソリンや食料品の高騰などが都民の生活へ大きな影響を与え、国は慌てて定額給付金を打ち出し、国民の消費意欲回復に期待をしていますが、このようなばらまきで国民の将来不安を払拭するのは不可能です。
都においては、将来需要を見据えた福祉や医療などの分野の基金を創設するとともに、あわせて三千六百億円余りを積み立てましたが、景気動向に左右されやすい都税収入、人口減少・少子高齢社会への対応、都有資産の更新需要の増大などを考えると、到底安心できるものではなく、施策のシビアな効果予測と事業の成果検証が必要なことはいうまでもありません。特に、新銀行東京、築地移転、オリンピック招致など巨費を必要とする事業については、情報公開と責任の所在を明らかにしていくことが重要です。
都は長期的な視点に立って、限りある財源を、多様な生き方を保障する福祉や環境、そして次世代への投資としての教育へ優先的に振り向け、格差の拡大、定着化を是正していくべきであると考えます。
以下、各局について申し上げます。
総務局関係についてです。
一、防災に関しては、各局が実施している防災対策事業を十分に把握するとともに、実施中の自治体の避難所の耐震調査をもとに対策を講じること。
一、行政の応答責任を義務づけた総合的なパブリックコメント制度を確立すること。
一、都庁内の障害者雇用はすべての障害を対象とすること。
財務局関係について申し上げます。
一、公共事業などについては、行政目的に照らし、事前、事後を含めた施策及び業績についての行政評価を行い、情報を公開していくこと。
一、都の入札参加業者の格付に当たっては、障害者雇用率、男女平等推進状況、そしてNPO支援などの社会性を考慮すること。
一、都有地は、まちづくりの観点から、当該自治体が使いやすいよう対等な協議を行って有効活用すること。
主税局関係についてです。
一、地方自主財源の拡充を国に求め、課税自主権の行使として環境税導入を検討すること。
一、都民税の一部を基金として、納税者が指定する事業に充てる仕組みをつくること。
生活文化スポーツ局関係についてです。
一、策定された男女平等参画のための東京行動計画にのっとって、ワークライフバランスや女性のチャレンジ支援に積極的に取り組むこと。
一、高齢者や子どもの消費者被害を未然に防止するため、商品事故情報の提供や消費者相談をさらに拡充するとともに、多重債務などに対応するセーフティーネット構築のため、区市町村との相互連携を進めること。
都市整備局関係について申し上げます。
一、都市計画関係の分権を進め、環境を中心に据えたまちづくりに転換すること。
一、若者の自立を応援するため、都営住宅に若者枠を設けること。
一、DV被害者、ひとり親家庭、外国人等社会的弱者が住居を借りるときの保証人制度を構築すること。
環境局関係についてです。
一、東京都環境影響評価制度は、単体だけでなく適用対象を拡大し、都市気象や景観等も勘案した総合的な評価として確立し、計画アセスの対象を拡大すること。
一、再生可能な自然エネルギーの導入に都独自の助成制度を設け、地域分散型エネルギーへの転換を積極的に進めること。
一、公共施設における太陽光発電の導入やグリーン購入を推進すること。
一、資源循環社会に向けてリターナブル瓶の認証制度を設けるなど、具体的な誘導策を打ち出すこと。
一、地下水、湧水を保全し、総合的な水循環を回復するため、水循環の推進に関する条例制定を検討すること。
一、雨水浸透ますの設置補助を復活すること。
福祉保健局関係について申し上げます。
一、総合的な人権施策を積極的に推進し、子どもの権利条例を策定し、とりわけ子どもの権利保障の確立に向けた取り組みを進めること。
一、児童虐待に迅速かつ機動的に対応し、困難なケースに的確に取り組むために、専門的機能を拡充し、児童相談所の体制強化を図るとともに、一時保護施設を拡充すること。
一、虐待の防止や虐待を受けた子どもたちへの支援に取り組んでいるNPOや民間団体との連携強化を図ること。
一、指定管理者、民間移譲など多様な運営形態が進む中で、すべての福祉施設に第三者機関によるサービス評価制度を義務づけ、質の確保に努めること。
一、DV被害者をサポートする民間シェルターやステップハウスが継続できるよう支援を拡充すること。
一、第四期介護保険事業計画策定に当たり、介護予防給付サービス、小規模多機能施設等検証し、国に対して改善を要望すること。また、市民の参画により策定すること。
一、介護人材の確保と質の向上に努めること。
一、障害者自立支援は、世帯単位の負担ではなく、個人単位で組み立て直すよう国に求めるとともに、地域生活に移行した後の生活を全般的にサポートしていく体制を強化すること。
一、グループホーム事業は、認知症高齢者や障害者のみに限定せず、ソーシャルミックスを実現する住まい方として推進すること。
一、訪問診療や訪問看護など在宅医療サービスと生活支援サービスの充実を図り、地域自治体において在宅ターミナルケアが可能になるよう支援すること。
一、食品安全条例の理念に基づき、遺伝子組みかえ食品及び有害化学物質、BSEなど新しい状況に対応したリスクの未然防止の観点から関連施策を展開すること。
一、児童会館移転後の施設、敷地は、子どもや若者の文化的環境を豊かにするために活用すること。
産業労働局関係についてです。
一、ニート、フリーターの就労に向けた情報提供と就労後の定着支援を丁寧に行うこと。
一、障害者の生活自立を進めるため、一般就労及び定着に向けた実地訓練やジョブコーチなどの人的サポートを充実させること。
一、都市農業を推進し、東京の特別栽培農産物の普及、生産拡大を進め、環境に配慮したGMOフリーゾーンなどの設置に向けた自主的活動を支援すること。
建設局関係について申し上げます。
一、市区町村と連携して、自転車道及び自転車歩行者道の整備を進め、ネットワーク化を図ること。
一、都市計画道路の整備に当たっては、東京圏の人口動向を踏まえた需要予測を立て、コストを公表し、つくらないことも含め関係住民と協議すること。
一、墓地については合葬式墓地を拡充するとともに、自然葬など新たな埋葬方法を早急に実施すること。
港湾局関係について申し上げます。
一、臨海開発は、都の財政状況や他の都内道路整備との均衡を考え、将来世代への負担を残さないようにリスクを最小限に抑えること。
最後に、教育庁関係についてです。
一、子どもの権利を尊重した学校運営を行い、教育の分権を進めること。
一、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの観点による性教育を進めること。
一、情報を正しく把握し選択できるメディアリテラシーの教育を進めること。
一、都内公立学校で学ぶ外国人児童生徒の人権とアイデンティティーに配慮し、国際化を進めること。
一、特別支援教育を推進するに当たり、当事者や保護者の意見、要望を取り入れた教育を進めること。また、教員の特別支援教育への理解を深める研修の充実と人員増と環境整備を行うこと。
一、中退者や外国人など、学びたい人の教育の機会を保障し、経済的な支援を行うこと。
一、夜間中学校の設置、教師の配置を充実させること。
以上で都議会生活者ネットワークを代表しての意見開陳を終わります。
○遠藤(衛)委員長 以上で意見開陳を終わります。
なお、本決算を認定する際には、意見を付することにしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤(衛)委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
また、意見案文の取りまとめにつきましては、理事会にご一任をいただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤(衛)委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時十二分散会
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