委員長 | 矢島 千秋君 |
副委員長 | 谷村 孝彦君 |
副委員長 | 中村 明彦君 |
鈴木 章浩君 | |
高倉 良生君 | |
早坂 義弘君 | |
たぞえ民夫君 | |
服部ゆくお君 | |
斉藤あつし君 | |
石毛しげる君 |
欠席委員 なし
出席説明員監査事務局 | 局長 | 白石弥生子君 |
参事 | 三森 生野君 | |
青少年・治安対策本部 | 本部長 | 久我 英一君 |
総合対策部長 | 小濱 哲二君 | |
治安対策担当部長 | 八木沼今朝蔵君 | |
参事 | 藤井 秀之君 | |
総務局 | 局長 | 中田 清己君 |
危機管理監 | 島田幸太郎君 | |
理事 | 志賀 敏和君 | |
総務部長 | 岳野 尚代君 | |
参事 | 和久井孝太郎君 | |
行政改革推進部長 | 和賀井克夫君 | |
情報システム部長 | 紺野 秀之君 | |
首都大学支援部長 | 松本 義憲君 | |
人事部長 | 中西 充君 | |
労務担当部長 | 安藤 弘志君 | |
主席監察員 | 齋藤 進君 | |
行政部長 | 笠井 謙一君 | |
多摩島しょ振興担当部長 | 松山 英幸君 | |
参事 | 鈴木 隆夫君 | |
参事 | 塩見 清仁君 | |
総合防災部長 | 石野 利幸君 | |
企画調整担当部長 | 鈴木 省五君 | |
統計部長 | 三田村みどり君 | |
人権部長 | 荒井 浩君 | |
国体・障害者スポーツ大会推進部長 | 谷島 明彦君 |
本日の会議に付した事件
平成十九年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
監査事務局関係
・平成十九年度東京都一般会計決算(質疑)
青少年・治安対策本部関係
・平成十九年度東京都一般会計決算(質疑)
総務局関係
・平成十九年度東京都一般会計決算(質疑)
・平成十九年度東京都特別区財政調整会計決算(質疑)
・平成十九年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計決算(質疑)
○矢島委員長 ただいまから平成十九年度各会計決算特別委員会第一分科会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局、青少年・治安対策本部及び総務局関係の決算に対する質疑を行います。
これより監査事務局関係に入ります。
決算の審査を行います。
平成十九年度東京都一般会計決算中、監査事務局所管分を議題といたします。
本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○矢島委員長 発言がなければ、お諮りをいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○矢島委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で監査事務局関係を終わります。
○矢島委員長 これより青少年・治安対策本部関係に入ります。
決算の審査を行います。
平成十九年度東京都一般会計決算中、青少年・治安対策本部所管分を議題といたします。
本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○斉藤委員 それでは、青少年・治安対策本部について、総括的な部分で伺いたいと思います。
現在、青少年・治安対策本部については、青少年担当、そしてまた交通安全の二人の対策担当の課長がおりまして、またそのほかに九人の副参事がおります。少し前の人事の電話帳などを見たときに、課長の数なども若干変わっていたりするわけです。
課の名前についても、もともと扱うテーマが、警視庁を初めほかの局と若干重なるというふうに読めるところがあって、なかなかはたから見てそのあたりの区分がしにくいというのが実感であります。
質問なんですけれども、確かに交通安全などについては、純粋な、いわゆるはっきり犯罪というふうにいえるような犯罪者と、交通事故のように本来は殺傷を企図しないんですけれども、確かに結果的にはそういった事象に至ってしまうというような、性格の上では若干背景が違うのかなというふうに思います。
また、青少年を扱うのに犯罪の面だけ見ていてはいけないというのも事実と思います。それゆえにそういった背景へのアプローチという点で、青少年・治安対策本部ならではの取り組みを行っているのかと思います。
これらのテーマの選択の特徴に関して思うに、地域社会を巻き込んで不幸な事件の発生を抑止していこうというのがこのテーマの選び方の特徴、青少年・治安対策本部の特徴ではないかというふうに考えます。
そこで、ちょっと確認をしたいんですけれども、この青少年・治安対策本部の警視庁や他局、ほかの機関との分担に関して、特に平成十九年度の決算ということでありますので、平成十九年度、直近のということで、どのように分担をしているのかお示しいただきたいと思います。
○小濱総合対策部長 委員のお話の中にもございましたように、都民の治安に対する不安感は大きく、都民要望においても常に上位を占めておりまして、ここ四年間は連続して第一位となっております。
当本部はこうした都民の体感治安の悪化や青少年を取り巻く環境の変化などによる新たな行政課題に都として的確に対応するため、平成十七年に局相当の組織として設置されたもので、治安の維持こそが最大の都民福祉という目的を達成するため、警視庁を初め関係局、区市町村、地域住民などとともにさまざまな対策に取り組んでおります。
こうした取り組みを進めるに当たっての関係機関との役割分担についてでございますけれども、まず警視庁でございます。警察法に基づきまして、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取り締まり、その他の公共の安全と秩序の維持に当たることをもってその責務としております。
一方、青少年・治安対策本部は、強制力を持った法執行機関である警察の権限として明確化されている、今申し上げました、犯罪の鎮圧、捜査、被疑者の逮捕、交通の取り締まりを除きまして、地方自治法に基づく地方公共団体の事務としての治安、交通安全に係る都民の安全確保対策及び青少年の健全育成に係る対策を実施しております。
具体的には、安全・安心まちづくりのために犯罪や事故の予防、犯罪被害の防止のための助成事業や普及啓発活動などを行っておりまして、こうした取り組みにつきましては、警視庁や関係機関と密接な連携のもと、実施しております。
次に、他の部局との分担でございますけれども、子どもの安全確保対策を例に申し上げますと、学校は授業の中で安全教育ということで担当し、当本部では学校の防犯カメラの設置など、校舎のセキュリティー対策や地域で子どもを見守る防犯ボランティアの育成などに取り組んでいるところでございます。
○斉藤委員 今いろいろご説明いただきました。警視庁などであれば検挙率みたいな数字が大きな評価のスケールとして取り上げられるわけですが、青少年・治安対策本部の取り組みに関していえば、数字での評価というのは非常に難しいんではないかなというふうに思います。
しかし、一方、評価というものがきちんとできないと、次にどのような目標を設定していくのか、またどのような手法を使っていくのか、そして予算をどのように使っていくのかという目安を立てていかないと、そういったことを決めていく、次につなげていくというのがなかなか難しいというのは、恐らくこの本部に限らず、どこの行政局も一緒じゃないかと思います。
そういった点では実際にどういうふうに過去やったことについて評価をして、次につなげていくかというのがやはりポイントになってくると思います。実際に、今回決算でございますので、平成十九年度について、その取り組みの実績と、そしてまた、それら実績をどのように評価、総括をしているのか、そこを伺いたいと思います。
○小濱総合対策部長 十九年度に取り組んだ事業についての総括というご質問でございますが、その前段といたしまして、政策の形成過程について若干説明させていただきたいと存じます。
当本部における施策の取り組みといたしましては、施策の構築に当たりまして、当然のことではございますけれども、社会的なニーズや都民の要望を把握いたしまして、かつ都として取り組むべき課題かどうかについて、時には外部の有識者の意見も伺うなどして十分に吟味し、さらに予算面、人事面からのチェックを受けた上で、施策として具体化しております。
また、その後の評価についてですが、その事業目標の達成状況を毎年度検証し、より効果的な施策展開につなげているところでございます。
平成十九年度の取り組み状況を、子どもが犯罪に巻き込まれないようにするための地域安全マップづくりという事業を例にご説明申し上げますと、この事業は平成十七年後半に相次ぎました広島県や栃木県の子どもの殺害事件、こういったものを受けまして、十八年に子どもの安全確保対策のための緊急対策の一環といたしまして取り組みを開始したもので、具体的には学校の授業の中で、子どもたちが普通通っている通学路の状況を自分たちの目で改めてチェックし、危険な箇所を地図に落としていくことを通して、子ども自身の犯罪回避能力を高めることを目的としている事業でございますけれども、私どもの本部では、この取り組みが都内のすべての小学校で行われるように、指導者の養成や教員向けの研修会を実施いたしますとともに、ビデオやマニュアルなどの教材を作成し、配布しております。
教育庁の調査によれば、平成十九年度の公立小学校での実施学校数は、平成十八年度の五百九校と比較いたしまして、五百八十四校へと増加しておりまして、この事業の意義が十分に浸透してきた証左というふうに私どもは受けとめております。
○斉藤委員 なるほど、その政策をつくる過程、そしてまた評価の過程についても疑問があったんですが、説明があったので、非常にわかりました。
先ほど例に挙げていた子どもの安全マップに関しては、私ごとですが、うちの子どもは小学校二年生なんですけれども、最近じゃなくてちょっと前なんですけれども、実際につくって持って帰ってきたのを見ておりまして、そういう点では現場の方にこちらの治安対策本部などが取り組んだものが、ずっと長いプロセスを経て、実際に各家庭の方で見ることができるという点でいえば、取り組みについては非常に生かされているのかなというふうなことを思います。
今回説明を受けたことで、ああ、あれがそうだったのかというところで腑に落ちたところなんですが、地道な努力というふうなことでいえると思いますが、そういう意味では浸透しているのかなと思います。
最後にもう一点伺うんですけれども、最近については、いろんな社会的な不安をあおるような事件というのがやはりまた幾つかあります。親による子どもへの殺人がたまたま、今年度でありますけれども、最近非常に続きました。また、大変な事件になりました秋葉原の大量殺傷事件、もしくは最近で大阪の個室ビデオ店での放火事件など、ちゃんと最近まで働いていた人が、自分のつらさから逃げるということを理由に、理不尽な大量殺人を起こすという事件がこのところ続いております。
このようなこともまた一つ社会不安をあおるような事件といえると思うんですが、これ以上こういったことを繰り返さないためにも、社会背景からの対策が必要なのではないかなというふうに思っている方も多いんじゃないかと思います。
また現在、福祉保健局で今年度から取り組んでおります、寝泊まりしながら不安定な雇用形態で就業する住居喪失不安定就労者の対策としてワーキングプアの問題、さらにはネットカフェ難民の問題などを事業として行っておりますが、こういったこともひょっとしたら今のような課題、社会不安の事件の対策ということでかかわってくるのかもしれません。こういった事業を場合によっては福祉保健局から治安対策本部などに移して取り組むということも、今後考えられるのでしょうか。
また、最近は青少年の問題といっても、昔なら十代の問題として理解し、くくることができたようなところがあるんですが、本当に最近は二十代後半までかつての十代のような不安定ゆえの問題行動が見受けられ、それが最終的には大きな事件になってしまうというケースが実際に見られます。そういったところを見ますと、治安対策本部の活動というものについては、時代時代に応じて課題のあり方が変化をしてくるというものなんでしょうか。治安対策本部が時代に応じた社会的課題に柔軟に取り組んでいくものである、またそういったものを今後も期待できるというものだと理解してよいのでしょうか、青少年・治安対策本部の今後の展望について教えていただきたいと思います。
○小濱総合対策部長 まず、ネットカフェ難民の問題でございますけれども、東京都では、この問題に対しましては、生活、居住、就労の支援という観点から、福祉保健局を中心といたしまして、それぞれの事業を所管する各局が連携して、解決の方策を検討しているところでございます。
次に、新たな行政課題への対応についてのお尋ねでございますけれども、当本部といたしましては、これまでも社会状況の変化を踏まえて、新たな行政課題に的確に対応してまいりました。インターネットの有害情報から子どもたちを守るため、平成十七年十月には、インターネット事業者にフィルタリングの開発提供を求め、さらに十九年七月には、携帯電話の販売業者等へのフィルタリングの告知、勧奨を求める制度改正も実施いたしました。
また、委員からもお話のございました秋葉原事件のような動機不可解な犯罪など、若者の非社会性の問題につきましても、現在、青少年問題協議会で検討しているところでございます。
また、こうした子どもや若者に関する課題は他の部局、関係機関、住民団体などとの連携が重要でありますので、平成十九年一月、庁内に子ども・若者問題対策会議を設置し、全庁横断的な連携体制を整備したところでございます。
今後とも、社会状況の変化を的確にとらえ、各局、関係機関等と連携をしながら、これからも生ずるであろう新たな行政課題に対しても、適宜適切に対応してまいります。
○矢島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○矢島委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で青少年・治安対策本部関係を終わります。
○矢島委員長 これより総務局関係に入ります。
決算の審査を行います。
平成十九年度東京都一般会計決算中、総務局所管分、平成十九年度東京都特別区財政調整会計決算及び平成十九年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計決算を一括して議題といたします。
本件につきましては、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○岳野総務部長 十月十日の当分科会におきまして要求のございました資料につきましてご説明させていただきます。
恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます平成十九年度各会計決算特別委員会第一分科会要求資料、総務局の一ページをごらんいただきたいと存じます。
まず1、一人当たり超過勤務時間数の状況(知事部局等本庁)及び2、育児休業取得状況(知事部局等)でございます。
いずれも、平成十五年度から平成十九年度までの推移を掲げてございます。
3、妊娠出産休暇取得状況(知事部局等)でございます。
平成十五年から平成十九年までの推移を掲げてございます。
二ページをごらんいただきたいと存じます。4、都における職員数の状況(局別)でございます。
知事部局の局別の職員定数、非常勤職員数、臨時職員数を掲げてございます。職員定数と非常勤職員数につきましては平成二十年四月一日現在、臨時職員数につきましては平成二十年四月の一カ月間に雇用された人数でございます。
三ページをごらんいただきたいと存じます。5、監理団体における職員数の状況(団体別)でございます。
平成十九年八月一日現在の団体別の常勤職員数、非常勤職員等数を掲げてございます。
四ページをごらんいただきたいと存じます。6、市町村総合交付金・振興交付金・調整交付金の推移(八年間)でございます。
市町村に対する交付金につきましては、平成十八年度から、従前の振興交付金、調整交付金などを統合、継承いたしまして、総合交付金を創設したところでございます。したがいまして、平成十二年度から平成十七年度までは振興交付金・調整交付金について、平成十八年度、十九年度につきましては総合交付金につきまして、それぞれ配分項目別、事業区分別の交付額の推移を掲げてございます。
以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○矢島委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○石毛委員 質問させていただきます。まず、首都大学東京における海外からの留学生受け入れについてお伺いいたします。
東京で唯一の公立大学として首都大学東京が大都市で活躍する人材を育成することに大きな意義があると考えますが、しかし、少子化が進み、大学全入時代に突入といわれる中、優秀な人材をどのように確保、獲得していくのか、大きな課題であります。
それには国内だけにこだわることなく、海外からも優秀な人材を集めてくるという視点が大切であります。
政府は、二〇二〇年、留学生を三十万人にふやすという指針を出しておりますが、昨年の留学生は十二万人、今後十二年間で二・五倍にふやさなければ、この数字に達成いたしません。
最近の留学生の内容を見てみますと、中国が六〇・二%、韓国が一四・六%、台湾が四、ベトナムが二・二、マレーシア、タイ一・八、その他が一五・四というふうになっております。大変アジアが多いわけでありますが、首都大学東京の案内書を見てみますと、国際化した世界の大学として、人類の歴史と文化と云々と書かれておりますし、またグローバルな舞台での活躍を目指し、地球サイズの視点から文化を理解する、このようにも案内の中には出ているわけであります。
そこで、首都大学における海外の留学生の受け入れの状況は、過去五年でどのように推移しているのか、お伺いいたします。
○松本首都大学支援部長 過去五年におきます首都大学東京における留学生の受け入れの推移でございます。五年間でございますので、首都大学が発足する以前のものも含めてということになりますが、旧都立四大学の合計といたしましては、平成十五年度が二百二十人、平成十六年度が二百十一人、首都大学東京が設立されました平成十七年度におきましては二百人、十八年度が二百五人、平成十九年度が二百十三人というふうになっております。
○石毛委員 二百人程度の規模で推移している。もっとふやす余地がある数字と考えますが、大学として海外の優秀な人材を受け入れるためにどのような活動を行い、どの程度の効果が得られているのか、お伺いいたします。
○松本首都大学支援部長 首都大学東京におきましては、日本及び世界に貢献できる人材の育成を図りますとともに、国際都市東京に立地しているという大きな利点を生かしまして、高度で良質な研究と教育を展開している大学として、その姿勢を世界じゅうに発信することを目的といたしまして、海外の三十の大学と共同研究などを行う交流協定を結んでございます。
そのうちオーストラリアのマッコーリー大学、オーストリアの方のウィーン大学などと四つの教育機関と学生の交換留学を目的といたしました協定を結んでおりまして、それを通じて、平成十九年度でございますが、六人の海外留学生を受け入れております。
また、都におきましては、世界におけるアジアの一層の発展と大都市が直面いたします課題の解決の担い手となる高度な人材の育成を図るという観点から、アジア人材育成基金を設置しておりまして、首都大学東京の博士課程に優秀な留学生を受け入れ、アジアの発展や課題解決に資する高度先端的な研究等を行うための支援を実施することにしてございます。
首都大学東京におきましても、真に優秀な人材を受け入れることができますようインターネットにより広く周知するとともに、アジアの大学とのネットワークを活用していくというふうに考えております。
○石毛委員 ただいまの答弁で、大学側も留学生を集める努力をしているということはわかったわけでありますが、実際受け入れの規模として差があるといわざるを得ません。少子化が進み、学生の質の低下が危惧される中、優秀な学生を受け入れることが日本の学生にとって最も大きな刺激となり、大学の教育研究レベルの競争を高めることが期待されます。
すぐれた学生を獲得しようという競争が日本の国内でも始まっております。ある大学では中国に行って、じかに自分の大学をアピールして、ぜひ来てください、このように運動、活動しているところもございます。おかげをもって数字的には伸びているそうであります。
首都大学の方のパンフレット英語版、トーキョー・メトロポリタン・ユニバーシティーというのが英語でございますが、ほかの語学のものはなさそうであります。先ほど申し上げたように、アジアが大変多く占めている中、いろんな言語の案内をつくられてアピールすることも必要であろうし、今申し上げたように、相手の方に行くというぐらいの試みをもって、されていただきたい。
日本の一番といわれる東大であっても、世界ランキングを見ますと、大分下の方にいってしまうわけですね。首都東京の大学が世界に冠たる大学を目指す意味でも、留学生をふやしていくことが必要だろうというふうに思います。
日本の大学そのものが四月入学、普通は九月が多いんですが、日本は四月。また語学も大変難しいというハンディがあるわけですが、そうしたところも乗り越えながら、ぜひ優秀な人材を確保できるような体制をとっていただきたいということでお願いをいたしまして、一点目は終わりにいたします。
二点目は、資料をどこかに置いてきてしまいまして--三宅島のモーターサイクルフェスティバルについてお伺いいたします。
昨年、ことしと続けてされておりますけれども、ことしも千人ぐらいでしょうか、かなり集まって、また催し物も親子のサイドカーとか、来島者も島民も楽しめるというような企画がされていたようであります。
もともとはモーターレースということで都知事が始めたところでありましょうが、紆余曲折し、このモーターフェスティバルになったようでありますけれども、島民の、あるいは今回実施したところで、どのような反響があったのか、その点、お聞かせください。
○鈴木参事 ことしのイベントでは、延べ三千七百人の方がレーシングサイドカーなどの参加型メニューやプロライダーの妙技など、いろいろなコンテンツを楽しみ、人口約二千九百人の島が大きな盛り上がりを見せました。
村民の反応でございますが、多くの方が来島し、島ににぎわいが出たこと、とりわけ若い人が島に来てくれたことへの反響が大きかったと村から聞いております。
○石毛委員 きっと宿泊施設や飲食店、その他いろんな場面で経済効果は十分にあっただろうというふうに推測いたします。私、ことしはフランスのルマンというところ、例の二十四時間耐久レースのところ、そこに行ってまいりました。都知事はたしかマン島に行かれたと思うんですが、マン島が百年以上のモーターレースの歴史を持っております。ルマンが一九二三年からですから、八十五年の歴史を持っているわけであります。そうしたところ、企画から、財政的なところから、東京都の支援が今回も含めて大変大きかった、そのように感じるわけでありますが、実際、根づかせるということは、そこの自治体あるいはそこの運営主体がしっかりやっていかなければ、根づいていかないと思うんですね。
ある意味では、どこかで親離れ、子離れをさせていくということも必要だろうと思います。そうしたことを含めて、今後のフェスティバルを含めて、どのようにされていくのか、お聞かせください。
○鈴木参事 本イベントは、観光客数が噴火前の約半数程度に低迷しております三宅島の復興のため実施しているものでございまして、村とNPO法人三宅島スポーツ振興会が主催し、都が支援しているものでございます。
ことしは三宅島の特性を生かしましたトライアルやモトクロス体験の実施、グランドパーティーにおける三宅島の伝統芸能や郷土料理の提供など、三宅島ならではのいろいろなアイデアが出され、多くの参加者が楽しんだところでございます。
このイベントを充実させていくためには、三宅島らしい人気のある企画を盛り込んでいくことが重要でありまして、三宅村の一層前向きな取り組みが求められているところでございます。
都といたしましては、三宅島の主要産業である観光振興に弾みをつけるため、村の主体的な取り組みを積極的に支援してまいります。
○石毛委員 わかりました。大変いろんな意味で大きな期待をできそうであります。私もある意味では、ぜひとも先ほど申し上げたマン島やルマンのように、これから長く、そして逆をいえば、ルマンといいますと、皆さん、二十四時間レースだなとすぐわかるわけでありますが、日本の中では東海村というのが世界で大変有名らしいですね。東海村というと原発なんですが、それだけで名前がしっかり世界に出ているわけであります。ルマンも同じように、十四万の小さなまちでありますが、世界的に有名になっております。ある意味では、三宅島が今後そういう島、そういう自治体になっていただくよう期待をしながら、質問を終わります。
○高倉委員 私からも、三宅島のモーターサイクルフェスティバルについて、一部ちょっと重なるところがあるかもしれませんが、ご容赦いただいて、簡潔に質問したいと思います。
さまざまな形での復興支援というのがある中での一つの取り組みであるというふうに思っております。三宅島ではことしの四月に航空路が再開をしております。火山ガスの放出が依然として続く中での再開でありましたけれども、島民にとっては大変明るい話題ではなかったかと思います。
今から八年前の二〇〇〇年に雄山の大噴火によって全島民が避難をされ、そして、四年五カ月に及ぶ避難生活を経まして、平成十七年二月に島民の帰島が実現をしております。帰島からはや三年半が経過をしている、こういうところであろうと思います。
その間、東京都と村は三宅島の復旧、復興に向けたさまざまな取り組みを進めてきたと思います。しかしながら、観光客数の伸び悩みといったことなど、本格的な復興に向けて依然として課題があると思います。そうした中での三宅島の復興の起爆剤として、昨年初めてモーターサイクルフェスティバルというのが開催をされたわけであります。
そこで、昨年行われた三宅島モーターサイクルフェスティバルの三宅島の復興における意義と成果ということについて、お伺いをしたいと思います。
○鈴木参事 ご指摘のとおり、島民の帰島から三年半が経過いたしましたが、いまだに観光客数が噴火前の半数程度と低迷しており、その回復が大きな課題でございます。島の主要産業であります観光振興に大きな弾みをつけるため、村とNPO法人三宅島スポーツ振興会がモーターサイクルフェスティバルを昨年初めて開催いたしました。
イベント期間中、関係者を含め千人近くの方が島を訪れ、最終日には島を挙げての熱烈な見送りが行われるなど、大きな盛り上がりを見せました。このイベントの成果として、島の魅力を広く全国にアピールすることができ、島復興への大きな足がかりになったものと考えております。
○高倉委員 昨年は私も現地を視察させていただいて、観覧もさせていただいたわけであります。私もバイクファンの一人であるというふうに自負をしておりますが、公道をレーシングバイクが走る三宅島ツーリストプロ、あるいは四分の一マイルをドラッグマシンが走る空港でのドラッグレース、日本でも三宅島でしか見られないバイクコンテンツというのが大変に迫力があったと思っております。
昨年イベントが開かれた後に、幾つかの雑誌でも取り上げられているわけであります。それをちょっと見てみますと、これは「ミスターバイク」という雑誌の〇八年度の一月号でありますが、ライダーは海を渡った、島のばあちゃんも感動した、そして来年はあるのか、こういう大きな見出しがありまして、本文に、例えば、ただバイクが公道を走るだけのイベントだったが不思議と感動を呼んだ、その気持ちは島の内外を問わずこのイベントに参加した人たち全員に共通するもののようだった、島のばあちゃんがサイドカーに手を振る姿に記者も少しファインダー越しの景色がにじんだ、この島でバイクは歓迎されていたのだ、こういう記事がありました。
それから、「モトライダーフォース」という雑誌、これも〇八年の一月号であります。これは、いざ復興へ、こういう見出しでありますが、その記事の中では、例えばこういうふうなことが書かれています。三宅島のお年寄りや若者たちが一緒になって笑い、楽しむ姿はとても感動的、オートバイとライダーが災害のつめ跡が残る三宅にもたらしたものは喜びであったことを僕は非常にうれしく思い、ぜひとも長く歴史をつくってほしいイベントだと思う。さらに続けて、来年以降、ゆっくりと育てるべきすてきなバイクのお祭りは、次回どんな感動をもたらしてくれるんだろう、ぜひ期待したい、こんなような記事でありました。
もう一つだけ紹介しておくと、これは「BMWバイクス」という雑誌であります。三宅島を百台以上のバイクが走った、という見出しでありますが、そこの中には、みんな本当にうれしそうな顔をして手を振ってくれた、バイクで走っているだけなのにこんなに喜んでもらえるなんてうれしい、パレードに参加したライダーは口をそろえてそう話し、中には感動して涙があふれてきたというライダーも多くいた、三宅島の復興という旗印のもと、島の人々と訪れたライダーたちの心は互いに震え、共鳴した、こんなような記事であります。
もちろん今紹介したのは一部でありまして、この記事の中にもいろんな課題への指摘もあるということは当然でありますけれども、今ご紹介をしましたように、私も実際に現地を見て、今と同じような感じを自分でも抱いたというような感じがいたしました。
こうしたイベントは毎年工夫を重ねていくことが大変重要であると思います。そうすることによってイベントの内容が充実をして、多くのバイクファンがまた三宅島に来るということだと思います。
このバイクイベントをきっかけとして多くの方が島に滞在することによって、島民との触れ合いや食や文化など三宅島の魅力を味わうことによって、バイクイベントだけではなくて、釣りやバードウオッチングなどさまざまな楽しみ方で、三宅島に観光客が戻ってくるのではないかと思います。
私、昨年、本会議でもってこのレースのことを取り上げまして、モトクロスバイクを使った競技、三宅島の地形にふさわしい新しいイベントも提案をさせていただきました。本当に三宅島の地形、あるいは狭いところでもできる、そういうことを考えると、道路を走るバイクもあるんですが、そういうところを走るモトクロスバイクというのがありまして、提案を具体的にさせていただいたところであります。
昨年の実施結果を踏まえて、さまざまな工夫を凝らした上で、ことしのイベントを企画したと思いますけれども、十七日から十九日までに行われたことしのバイクイベントでありますが、昨年のイベントの結果を踏まえてどのような工夫をしたのか、またその結果どうだったのか、そのことについてもお伺いしておきたいと思います。
○鈴木参事 昨年の実施状況を踏まえまして、村とNPO法人三宅島スポーツ振興会では、イベント内容をさらに検討いたしまして、幅広い年齢の方々が楽しめる、三宅島らしい新たな企画を盛り込むなど、さらに充実したイベントといたしました。
例えば昨年ご提案をいただきましたモトクロスバイクを使ったイベントとして、ことしは新たにフリースタイルモトクロスを実施いたしました。ジャンプ台からバイクが高く跳ぶ高度なトリックジャンプに、三百人の観客が熱狂いたしました。また、親子でバイクの楽しさを味わうキッズバイク親子体験には、村内の小学生の半数以上に相当する三十四人もの子どもたちが参加いたしました。そのほか、三宅島の特性を生かしてトライアルやモトクロス体験を実施いたしました。
イベント全体として、昨年を大きく上回る十六のイベントコンテンツを延べ三千七百人の人が楽しみ、人口約二千九百人の島が大きな盛り上がりを見せました。
○高倉委員 最後に、提案も含めてお伺いして、質問を終わりたいと思いますけれども、今ご説明がありましたけれども、三宅島らしいバイクコンテンツや三宅島自体を十分に感じることができる内容ということを工夫していくことが大事だと思います。ことしのイベントも大きな盛り上がりを見せたということであります。現状に甘んじることなく、改良を重ねていっていただきたいと思います。
このイベントは、船代あるいは宿泊代のほかに、バイクの輸送料金というのがかかります。周りを海に囲まれた島という環境でのイベントでありますので、仕方がない部分もありますけれども、参加者にとってこの費用というのは大きな負担というふうにも思っております。
そこで、三宅島でのレンタルバイクというものの充実を図ってみてはどうかというふうに私は思っております。実は、私も参加をさせていただきましたけれども、ことしのイベントの前に、七月にお台場でもってプレイベントというのが開かれました。当日大変天気がよくて、私も出かけてみたんですが、かなりたくさん人が、しかも親子連れで来ておりました。人数を聞きますと、約一万七千人もの方が訪れた、こういうことでありまして、三宅島というものの大きなPRにもつながったのではないかと思います。
このプレイベントの中で、実はさまざまなバイクの試乗会というのが行われておりました。ふだん私たちの乗れるようなバイクだったら、別に試乗する必要もないんですけれども、外国製のバイクとか、ふだんとても乗れないようなバイクというのが試乗できることになっていまして、千人ぐらいバイクファンが試乗して、大変好評だったというふうにお聞きをしております。
三宅島にそうしたバイクを配置しまして、三宅島に来れば、いろんな貴重な、乗ることのできないようなバイクも含めて体験できるということになりますと、バイクファンにとっては大変大きな目を引く材料にもなるのではないかと思います。そのような形になりますと、イベント期間だけではなくて、場合によっては年間を通じてバイクファンを三宅島に呼ぶことも可能になる可能性があると思うんですね。バイクの整備にかかる費用負担等々、クリアすべき課題もいろいろとあると思いますけれども、中期的な検討課題としてお考えいただきたいと思います。
いずれにしましても、このバイクイベントは三宅島の復興を進める上で大変に重要なものであると思います。三宅島らしいイベントコンテンツを検討されて、試行錯誤を重ねながら、さらによりよいイベントにしていっていただきたいな、そのように思っております。
広くバイクファンの間にこのイベントが定着するように、継続して開催をしていく、先ほどそういうお話もありましたけれども、そうすることによって、三宅島に元気が出てくるということになります。三宅島の復興を進めていく上で、今後このバイクイベントをどう発展させていかれるのか、これは局長にご答弁をいただきたいと思います。
○中田総務局長 三宅村では依然として火山ガスの放出が続いておりまして、観光客が減少、伸び悩みしていくことの危機感を強く持っております。そのため、観光客の増加を図るさまざまな施策を村が講じております。バイクイベントはその中で最も多くの来島者を集客するものでございまして、村民の方々の期待も大きく、村の観光振興策の核となっております。
このバイクイベントは、イベント期間中に多くの来島者があるなど、即効的な効果に加えまして、マスコミへの露出など、広く全国に三宅島をアピールし、年間を通じまして島を訪れる人の数をふやすことを目指しているものでございます。村は全島一丸となって、このイベントに取り組んでおります。私の方にも、実は村長を初め村議会のほとんどの方から熱い支援策の要請がございました。
また、これはことしの話ですけれども、私も委員と同じ形ですけれども、島の方に三日間行かせていただきまして、参加させていただきました。そのときに感じましたのは、やはり村民の方々が、単に村長とか村議の方ばかりでなくて、島民の方一人一人がこのイベントを楽しみ、また期待しているということが肌でわかりました。
というのは、一つの例としましては、車で移動したわけですけれども、そういったときにお年寄りの方々がいすを出して座って、私どもの方に手を振ってくださるわけですね。その笑顔ですとか、あるいはそのしぐさを見ますと、やはり先生がおっしゃったように、このイベントの持つ目的、島の復興ですけれども、それに寄せる島の方々の熱い期待というのを本当に感じることができました。
都といたしましても、ご指摘の点も踏まえまして、十分参考にしながら、村の取り組みを今後も積極的に支援し、イベントの魅力向上を図りまして、三宅島復興の足がかりを確かなものとしていきたいと思っております。
○たぞえ委員 まず、東京都が各自治体に出している交付金の性格とは何か、説明をいただきたいと思います。
○笠井行政部長 交付金というのは、東京都市町村総合交付金のことだと思いますけれども、この交付金は市町村に対する包括的な財源補完制度といたしまして、平成十八年度に、それまでの市町村振興交付金、市町村調整交付金及び多摩島しょ底力発揮事業交付金の三つを統合し、創設いたしました制度でございます。
これまでの財源補完の考え方を引き継ぎつつ、市町村が実施する各種施策に要する経費の財源補完を通じて、市町村の経営努力を促進し、自主性、自立性の向上に資するとともに、地域の振興を図り、市町村の行政水準の向上と住民の福祉の増進を図るための制度でございます。
○たぞえ委員 一般の補助金とはどう違うんでしょうか。
○笠井行政部長 一般的に補助金と申しますのは、特定の事業に対して財政支援を行うものでございます。
○たぞえ委員 平成十二年に発生した三宅の災害以降、平成十四年に三宅島災害復旧・復興特別交付金という制度がつくられました。この交付金制度は、この決算をやっております十九年度が最後の年になって終了したわけですが、この制度はどのような交付金制度なんでしょうか。
○笠井行政部長 平成十二年に発生いたしました三宅島火山活動による災害に起因する財政需要につきまして、三宅村に対する財政支援を行い、災害復旧及び復興等の円滑な促進を図るため、平成十四年度に創設した交付金でございます。交付金の使途を特定事業に限定せず、村の財政状況などを勘案しながら、村の実施する災害関連事業に要する一般財源を補完するものでございます。
○たぞえ委員 今答弁があったように、この特別交付金交付要綱を読みますと、そのように書かれております。村の一般財源を補てんするということです。
この三条でも、交付対象事業は災害復旧及び復興のための事業が対象になる、こういうふうに書いています。村が行う災害復興のいろいろな事業で村の一般財源が充てられているものについて交付されているというふうに、改めて今答弁を聞いて思いますが、間違いないでしょうか。
○笠井行政部長 災害復旧の復興特別交付金でございますけれども、道路改良事業ですとか、小中学校の補修事業ですとか、防災対策事業ですとか、それから観光施設の復旧事業ですとか、さまざまに使われているところでございます。
○たぞえ委員 決算書を見ますと、交付金の予算現額は十億円、支出済額は十億円です。三宅島災害に有効に使われたということなんでしょうか。
○鈴木参事 三宅島災害復旧・復興特別交付金は、道路改良事業や小中学校の補修事業など、いわゆるハード事業のみならず、二酸化硫黄濃度の常時観測業務や一時帰島、一時帰宅事業などの各種の災害復旧・復興事業の実施に有効に活用されたと認識しております。
○たぞえ委員 十九年度の三宅村から出てきた交付申請書を見ますと、防火水槽改修工事とか三宅小学校の塗装補修工事、このようなことがたくさん明記されています。都の幹部の方は交付金について、交付金は各自治体が行う事業で財源が不足するため支援するものだと述べられています。財政力が小さい市町村に支援するのは当然のことだと思うんです。
昨年十一月、三宅島でオートバイイベントが開かれましたが、特別交付金はバイクレースに使われたんでしょうか。
○鈴木参事 三宅島災害復旧・復興特別交付金のうち、三宅島モーターサイクルフェスティバルに交付金の二億六千五百万円が村により充当されております。
○たぞえ委員 オートバイレースにかかわって、税金投入はこのほかにはないんですか。
○鈴木参事 三宅島モーターサイクルフェスティバルに関係しまして、連絡調整等にかかる事務経費といたしまして、都が五百十三万円を支出しております。
○たぞえ委員 十九年度交付金の中で、モーターサイクルフェスティバル運営費補助は全体の申請額の二六%、二億六千五百万円と大変大きく占められました。このフェスティバルは復旧工事や補修工事と違って、わずか三日間のイベントに投入されたものです。各多摩の市町村を見てみますと、数十万円、数百万円の交付金を確保するのに必死の努力をしているのに、一つの自治体の一つのイベントに、しかも三日間の事業に約三億円が出される、前例がないことだと思います。
もともと石原知事のトップダウンでこれは進められてきました。三宅島を一周する公道バイクレースについては危険過ぎると、バイクメーカーやテストドライバーから強い批判の声が上がる中で、公道レースがついに断念したのは当然だと思います。
それにかわって開かれたのがこのフェスティバルです。当初計画を大幅に縮小、変更して、三宅空港の滑走路を利用した約四百メートルのスタートダッシュを争うドラッグレースとか、阿古地区の道路を封鎖して、最高速度を六十キロに制限して、一台ずつ走行してタイムを争うトライアル方式のイベント、周回道路を使ったツーリングラリーなど、そういうイベントになりましたが、しかし、ツアー参加者は百八十五人、島民からのバイク参加は二十一台しかありませんでした。
しかも、この大会には民間企業からの寄附金が九百六十万円しか集まらず、開催経費の九割以上が東京都の交付金で充当されたことになったのです。ツアー参加者一人当たりにしますと、九十三万六千二百四十一円税金投入があったわけです。とても島民の全部の暮らしに投入されたとはいい切れません。
三宅村のある村会議員さんは、このようにおっしゃっています。このイベントに使われた予算は、企画に対する補助申請を行い、それを評価して補助金が交付されたものだとホームページのブログで述べています。
バイクイベントの発案はもともと東京都で、財源も東京都が二億六千五百万、村の一般財源は千四百万円で、交付金どころか財源のほとんどは東京都の予算で賄われている。まさに補助金そのものです。
先ほど、答弁の中で、村の財政を補てんすると。補てんどころか、大半は東京都がこの事業に金をつぎ込む。ですから、私は、この村会議員さんのおっしゃっていることは、一面、真理があって突いているなというふうに思いました。
バイクレースは災害復興の交付金という性格には合致していない。私は不適当だと思います。このようなレース、そしてイベントに交付金という名の税金投入は許されないと思いますが、見解を伺いたい。
○笠井行政部長 三宅島モーターサイクルフェスティバル運営費補助事業につきましては、三宅村から当該事業の運営費として三宅島災害復旧・復興特別交付金による交付申請がございまして、その交付を行っております。
三宅島災害復旧・復興特別交付金は、設備の復旧、復興などのハード整備だけではなく、復旧のために有用だと考えられます関連事業についても、対象として交付を行っておりまして、三宅島モーターサイクルフェスティバルは、復旧、復興に大きく資するものであり、三宅島災害復旧・復興特別交付金の対象事業として適切であると考えております。
○たぞえ委員 村の災害復興支援ではなくて、イベント優先に税金が昨年度確実に使われたということを私は改めて指摘をしておきたいと思います。
次に、村営宿泊施設のリフレッシュふるさと館整備ですけれども、この施設は渡航者の早朝の一時休憩所として使用されていたものです。平成十二年に発生した火山活動の火災後は放置されていました。この施設の改築工事が終わりまして、(パネルを示す)このような施設に完了をされました。これは何のお金でつくったんですか。
○鈴木参事 リフレッシュふるさと館の整備につきましては、整備の財源といたしましては、三宅島災害復旧・復興特別交付金より交付されております。
○たぞえ委員 村役場のホームページを拾ってまいりましたが、この一枚目のところに、その他村立施設というのがこの下にあるんですね。上から官公署、学校、保育園、診療所そのほか。電話番号、住所、そして施設の名前が書かれています。
ふるさと体験ビレッジ、味覚館、それから、ふるさとの湯、この三つの施設については、所在地は阿古六百四十四番地というふうに記載されています。
ところが、リフレッシュふるさと館は、この番地の中にも記載にも入っていません。観光協会の宿泊一覧表の阿古地区を見ても、このふるさとリフレッシュ館は載っかっていない。
これ、先ほど税金でつくったといわれましたけども、なぜ村立施設の中に、その建物が、所在が明らかにされてないんですか。
○鈴木参事 私どもの理解といたしましては、リフレッシュふるさと館を含むふるさと体験ビレッジの復旧事業というふうに認識しております。
○たぞえ委員 宿泊施設ですよ。民宿じゃないんですよ。村営宿泊施設ですよ。だから、ほかの温泉だとかそういうものが記載されているならば、多くの皆さんに使ってもらおうというので、施設の所在も名称も、村営組織、施設の中にきちんと書かれるべきなんです。
一体どこにこの施設の紹介があるのかなと思ったら、ある個人の方が、一般のブログだけなんですが、(パネルを示す)たったこれだけなんですね。この上のほうに、リフレッシュふるさと館利用について、ご利用の際は二日前までに予約が必要です。当日は受け付けはできません。チェックアウトは翌朝十時、食事なしで一人五千円です、こういうふうに書かれている。
だからこのものを見ない限りは、ここに施設があるなんてことはだれも知らないんです。最近のこのふるさと館の利用実績を見てみますと、一般開放分で四月は二泊、五月は二泊、六月は五泊、七月七泊、八月二泊、稼働率四%ですよ。利用がほとんどないんです。
この施設の再整備後、このように、オレンジの部分が再整備された二階の部屋の間取りです。上が前の間取り、下が新しい間取りです。この新しい間取りの特別室というのがあるわけですが、バイクフェスティバルの際に石原知事の宿泊として使われました。ことしの自転車レースの際の招待歌手の錦野旦さん。この二人しか使ってないんです。
まさに、これは石原知事が泊まるために改修したとしか思えないもので、マスコミからも石原知事専用ホテルだといわれているゆえんがあるのではないでしょうか。
そこで聞きますが、このリフレッシュふるさと館の復旧事業ですが、十八年度は三宅島村から幾らの交付申請が出されたんでしょうか。
○鈴木参事 リフレッシュ館の復旧事業といたしまして、十八年度、村の交付申請でございますが、事業費ベースで三百四十万円となっております。
○たぞえ委員 では、その十八年度以前は申請があったんですか。
○鈴木参事 それ以前はございません。
○たぞえ委員 特別交付金制度ができて五年経過しましたが、申請は、今答弁あったように、十八年度までは一回だけです。
私たちは、なかなか見る機会がない村の平成十九年度災害復興のための投資的事業一覧表を入手しました。この中に東京都からの特別交付金支出で行うと書かれているものに、ふるさと体験ビレッジの備品購入に千二百万円、同じくビレッジ受電設備工事に二百六十万円となっている。
その列の中に、リフレッシュふるさと館も名称として記載され、建築、電気、機械設備工事一式で一億四十万円と詳しく書かれ、はっきりと計上されています。
商工費全体の一億四千九百九十万円のうち、ふるさと館の事業費は一億四十万円で、大半じゃありませんか。
ところが、東京都に交付金として申請しているふるさと体験ビレッジ復旧事業としか記載がありません。なぜ、リフレッシュふるさと館として出してこなかったんですか。
○鈴木参事 三宅島災害復旧・復興特別交付金の交付申請書は、三宅村が作成し、都に申請をするものでございます。十八年度につきましては、設計業務がリフレッシュふるさと館のみだったため、一項目とし、十九年度の交付申請書につきましては、リフレッシュふるさと館は、ふるさと体験ビレッジ復旧事業の一部であるため、事業のくくりとして、ふるさと体験ビレッジ復旧事業として村において整理されているものと考えております。
○たぞえ委員 常識的には、金額の一番大きい事業の名称を代表としてやはり記載するのが常識じゃないでしょうか。
比較的小さな財政規模の名称の中に、そのリフレッシュふるさと館を取り込んで、そのふるさと館の名称は出さない。おかしいじゃないですか。十八年度はリフレッシュふるさと館として出てきた。十九年度は全く別の、体験、という名前で申請してくる。どうしてこのような申請をあなた方は認めたんですか。
○鈴木参事 認めたというか、あくまでも事業のくくりとして、ふるさとリフレッシュ館を含むふるさと体験ビレッジ復旧事業として、東京都は申請を受理したということでございます。
○たぞえ委員 さっきもいいましたけど、一億もする事業の中に、何百万という事業もある。その何百万を代表格に持ってきて、最も大きな交付金であるものは一切出てこない。これは隠しているということになるじゃないですか。
結局、石原知事の宿泊施設をつくるために、特別の破格で豪華な施設の改築を行って、そしてその建設は、都民には見えないようにする。そういうことじゃありませんか。
その施設の特別室、見えないで申しわけないんですが、リビングルームとベッドルームに加えてバス、トイレが二カ所です。島民から、豪華なもんだと。しかし、これはどこにあるのか島民はわからない。一億円以上の事業で、規模が大きいにもかかわらず、意図的にリフレッシュふるさと館を都民の目から遠ざけたといわざるを得ません。
バイクフェスティバル直前に一億円をかけて改修する。そういう交付申請について、交付金の審査を行っている行政部は、大規模施設の工事が入っているふるさと体験ビレッジ復旧事業という名の宿泊施設のチェック機能を果たしていない。村から出てきたからそのまま容認、こういうことでいいんでしょうか。
事務を仕切る行政部長が、十八年度はふるさと館で出ている、十九年度違うじゃないかと、なぜこのことを指摘して村に指導をしないんですか。
そういう書類の書き方の問題じゃないんです。決算というのは額が小さくても大きくても、公平にこれはどう執行されたか審査する。しかし、規模が大きいものほど、丁重に都民にきちんと明らかにすべきなんですよ。その点ではどういう役割を、部長、されたんですか。
○笠井行政部長 先ほど担当の参事の方からも申し上げましたように、リフレッシュ館というのは体験ビレッジの中にあるものでございまして、私どもはその体験ビレッジの経費としてこのふるさと館の改築についても入っているというふうに承知しております。
○たぞえ委員 今回のバイクレースの最大の焦点は、この施設だったんです。だれもこの施設以外の、お風呂だとか--それがバイクのメニューではなかったはずですよ。あくまでも、村は、帰ってきたからそうなんだと。じゃ、今度十九年度以降の、ことしですね、十月やったそうですが、ぜひこれは、どういう申請が出てきたか、私も一度は見ておきたいなと思います。
冒頭の答弁で、市町村総合交付金について説明がありました。自治体の給料や税の徴収、行革の取り組み次第で、いわば経営努力でこの交付金が決まる。何かといえば、職員をリストラしたところには手厚く交付金を分配する、そのように聞こえました。
ある市の副市長さんですが、昔は格差問題があって、これを解消するため調整交付金があったのに、今では総合交付金になって、都には逆らえない。逆らったら交付金に影響するとおびえていました。
市町村の自主的な住民サービスの事業の根っこを握るようなことはやめて、この総合交付金の大幅な増額と、配分に当たっては、市町村の自主性と特殊性を尊重するように改めて要求して、質問を終わります。
○斉藤委員 それでは、私の方からは、配布された資料などを参考にしながら、質問いたします。
ことしの九月二十九日の報道であったんですけれども、自治労は地方自治体職員の勤務実態調査を行いまして、臨時雇いや非常勤などの非正規職員が全体の二七・八%を占めることがわかったということで報道がなされました。
非正規職員の少なくとも六七%は年収二百万円以下で、役所が雇っていますから、二百万円以下の官製ワーキングプアに該当するというふうに、分析も発表しております。
地方財政の悪化を背景に、職員定数や人件費が削減され、安い給与で入手しやすい労働力で補わなければならなかったからというふうに、この背景を指摘をしている報道でございました。
この調査対象については、市町村ばかりじゃなくて県なども入っているようですが、東京都において非常勤職員については、どのような職種、またどの程度の報酬になっているんでしょうか。
いわゆるワーキングプアというふうに呼ばれるようなことはないだろうかということを懸念する上で、現在の非常勤職員等について、現況を教えてください。
○中西人事部長 お話のございました自治労の調査につきましては、同組合独自の調査でございますので、詳細については承知してございませんが、東京都におきます知事部局等及び公営企業局における平成二十年四月現在における職員定数に対する非常勤及び臨時職員の数の割合を計算いたしますと、約一八%となっております。
また、これらの職員の報酬額でございますが、非常勤や臨時職員の報酬や賃金は、職務内容や職責に応じて適切に設定しているところでございます。
これらの職員は勤務日数や勤務時間などが職ごとに異なっておりますが、非常勤職員につきましては、その報酬は人事委員会勧告を参考にいたしまして、職務の複雑性、困難性及び責任の軽重等に応じ、かつ常勤職員の給与との均衡を考慮して決定しております。
具体的には、専ら都の行政支援に従事する専務的非常勤職員では、年収二百三十万円以上でございます。一方、臨時職員につきましては、一般事務の補助などを業務といたしまして、原則二カ月、最大六カ月の雇用期間でございますので、年収に相当するものはございません。
○斉藤委員 東京都の方は、資料の中の二ページにもありますように、専門職もたくさん入っているように伺っております。その点では、ならして評価をするという点がなかなか難しいということでありますが、ぜひ今話がありましたように、年二百三十万以上にはなっているんじゃないかということで、このあたりは、それぞれ職種によって大分差があると思いますけれども、よくチェックをしてきちんと雇用における報酬の保障をしていただきたいというふうに思います。
要求資料の一ページの方には、一人当たりの超過勤務時間数の状況が示されております。平成十五年度では二百十九・五時間ということでありましたけども、だんだんだんだん年を追うごとにふえまして、十八年度横ばいだったんですが、十九年度また上がってしまって二百三十四・六時間ということになっております。
東京都全体で十六万人ぐらい職員がいるわけですけれども、その中で一人当たりをとったときに、前年度から三・四時間ふえるということは全体でいうと結構なふえ方なんじゃないかなと思います。
特に気になるのは、ならしてしまうと、こうですけれども、実際には部署によってどう頑張っても仕事が短くならない、仕事がふえる一方だったりするような部署もある。一方で、そんなに年度ごとに変化がないというところもある。実際には恐らく差があるんではないかということが一番気になるところでありまして、そういう意味では、ふえたところの負担というものが、もちろん職員の手当という部分の財務的な負担も気になるところでありますが、その一方で、管理上の部分で負担が大き過ぎないかどうかが大変懸念するところであります。
職員の超過勤務については、人事部としてどのような背景があると分析をしているのか、伺いたいと思います。恐らくこれについてはいろんな理由があると思うんですが、こういったデータを見て対策を打たなければならないということでいえば、まず背景の分析から入ると思いますが、いかがでしょうか。
○安藤労務担当部長 超過勤務が増加している要因としましては、都政運営に求められる対応が複雑多様化している中で、各職場において都政の直面する課題に対応しているわけでございますけれども、その一方で、業務の効率化が十分進んでいないこと、あるいは計画性を持った仕事の進め方が不十分であること、管理職による進行管理が必ずしも徹底されていないことなどが考えられると思います。
○斉藤委員 職員全体となりますと、大変な数ですし、大変な部署でございますので、それぞれの性格について追及するのはなかなか難しいということは重々承知しております。ただ、今の分析の内容を聞きますと、効率という点でいえば、まだまだ研究が足りないというような答弁のように聞こえますので、本当にそれぞれの中で客観的にいろんなアイデアを出して、効率が図れるよう、またむだな動線がないかどうかなども含めて検討していただきたいと思います。
もう一つ、気になりますのは、こういった超過勤務の中で、先ほど申しましたように、一つは、一方の方ではそんなに負担はないんだけど、一方の方では、正直いって、その部署全体が超過勤務が続いてしまって、健康管理上、非常に過労を強いているというようなことになってしまわないかと大変心配であります。
こういったことについては、最終的には、それこそ無理をして職員が病欠をしてしまう、休職をしてしまうというふうなことになって、かえって最後に悪影響が出てしまって、ちっとも業務の効率アップとか業務の遂行の向上ということにつながらないということも最終的には出てしまうことが十分考えられます。
効率的な業務遂行、適材適所な人材配置、そしてまた人材の適正配置、こういった問題からも今後、課題であると考えます。
こういったことに関してはどのような対策を考えているのか、伺います。
○安藤労務担当部長 都では、長時間の残業が続くことによります疲労感、疲弊感の軽減を図るためにも、超過勤務の縮減が重要だと考えております。
平成十三年には超過勤務の縮減に関する基本指針を策定しまして、これまで事務改善や職員の意識改革などの取り組みを行ってまいりました。
本年三月には、この基本指針を改定しまして、全庁的な視点から仕事の進め方を見直すとともに、職員の専門性を重視した配置管理を推進するなど、管理、監督職のマネジメント能力や職員の意識の向上などを柱とした取り組みを強化したところでございます。
今後、これらの取り組みの一層の定着を図りまして、業務の改善を徹底し、仕事を効率的かつ効果的に進めていくことによりまして、超過勤務の縮減を着実に図っていきたいと思っております。
○斉藤委員 ことしの三月ということで、決算の、十九年度を締めた後ぐらいに三月の見直しがどのようにプラスに転じるきっかけになるか。これからの評価ということだと思います。ぜひとも、その部分についてはしっかりと進めていただきたいと思います。
また、どこの企業もそうでございますが、今、景気が低迷、株が低迷の中でなかなか余裕のある財力が保てないという企業がたくさんございます。そしてまた、先般、主税局の方でも私伺いましたけれども、東京都の方の税収の部分についても、決して前途洋々ではございません。
そういった中で、どうしても無理をしてしまうということが今後出てくる可能性があります。もちろん、平成十三年に策定した基本指針に基づいて頑張っていますが、十九年度は十五年に比べると超過勤務が大分延びてしまっている。いろんな財政の効率性という点でいえば、ぜひともこの基本指針、ことしの春に見直したものを生かして効率よい職員の動きというものをやっていただきたいと同時に、やはり健康管理の上で職員がベストなコンディションで働けるよう配慮しながら、多分この後、財政的に厳しい時期が来るかと思いますが、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
もう一つのテーマで、要求した資料の一ページ目の下の方、育児休業について伺います。どこの企業も最近の景気の悪化に伴って、これからこういった余裕をつくり出すのがなかなか厳しい企業が大半なんじゃないかと思いますが、男性が育児休業を取得するということは大変、時代的にもまだまだ難しいというところであります。
しかしながら、東京都の方を見ましても、男性職員、この資料を見ますと、何人かは実際にとられておりますし、また十五年度に比べれば、十九年度、余りたくさん、すごい数がふえているわけじゃありませんが、倍になっているというふうなことでデータが載っております。四人から八人ということでございます。
だれもとっていないという職場がある一方で、実際にこのようにとっている職場があるわけですが、現場の方では、こういった取得ができるような職場というのは、どのような工夫をして、周囲の職員が、育児休業をされている方、育児休暇をされている方をフォローしていったのか、大変気になるんですが、その工夫について伺いたいと思います。
○安藤労務担当部長 男性職員が育児休業を取得した事例でございますけれども、多くの職場で周囲の職員が積極的に業務分担の変更等に協力したというふうには聞いてございます。
都としては、職員の仕事と子育ての両立を支援していくために、東京都職員次世代育成プランというものを平成十七年度に策定しておりますけれども、ことしの三月、プランを改定して、ワークライフバランスをより実効性あるものにするための取り組みを始めたところでございます。
今後も引き続き育児休業を身近なものとするための工夫とともに、利用しやすい職場の雰囲気づくりに取り組み、男性職員のみならず、女性職員を含めた育児休業の取得率向上に努めていきたいと思っております。
○斉藤委員 十九年度八人というところを見ますと、この男性の育児休業についての工夫をしている職場がまだまだ少ないのもまた事実でありますので、ぜひ各所で、最初のステップというものの取り組みについて、しっかり前向きに、積極的に工夫をするよう進めていただきたいと思います。
そして、女性の方の職員についても、妊娠や出産に起因する疾病、もしくは出産だけじゃなくて、それに伴う疾病、そしてまた障害、出産した乳児の方にもある場合があるわけですが、長期の休業を現実要することはやむを得ないというふうに判断されるような妊娠や出産もございます。
そのような場合に、どのような配慮を実際には行っているのか、これを確認したいと思います。
○安藤労務担当部長 妊娠、出産休暇の件だと思いますけれども、労働基準法では、産前産後の休養期間について、産前六週間、産後八週間と定められてございます。東京都におきましては、妊娠、出産時の休暇として産前六週間、産後八週間に加えまして二週間、合計で引き続く十六週を取得することができるとしてございます。
今の、委員おっしゃった中で、妊娠に起因する疾病や障害の場合、この場合には、今回委員会の資料には載せてございませんけれども、妊娠初期のつわりなどであれば、十日間まで妊娠症状対応休暇というものをとることができます。
また、切迫流産などの重い症状でございますれば、妊娠、出産休暇十六週あるわけですけれども、そのうち二週を分離してその項でとることもできるというふうにしてございます。
○斉藤委員 それでは、出産後の、乗り切ったところで、実際には少し長い期間の話にはなるんですが、乳児期を終えるころから、たびたび子どもの方の発熱や風邪に、親の方は悩まされるものであります。私もそうでありましたし、先般ちょっとご相談をした担当課長さんのおうちでもそうだったといっていました。
今以上に、こういった長い休暇というよりは三日程度の短期休暇をちょこちょことれる方が、正直、子どもが少し大きくなった時期などではむしろ現実的、その方がぜひとりたいというような休暇の形でというふうに私も実際の経験から思います。
こういった短期休暇を取得できればよいと思いますけれども、実際にそのような職場での雰囲気づくりについては、どのようにしているのか、どのような取り組みをしているのか、ここを伺いたいと思います。
○安藤労務担当部長 都では子どもの看護をするための休暇を五日間取得できることとしてございます。平成十九年の知事部局等における対象者、いわゆるお子様がいらっしゃる、小学校前なんですが、対象者に対する取得者の割合というのは四八・八%でございまして、男女ほぼ同比率になっております。
本年一月には、対象となるお子様、子どもの年齢を小学校就学前から小学校三年生までに拡大したところでございます。
また、東京都職員次世代育成プランにおきまして、子育て中の職員が、子どもの急な発熱など緊急の際に休暇を取得できるよう各職場で事務分担の工夫などを行うこととしてございます。
仕事と家庭生活の両立を支援するためには、休暇を取得する際などに、周囲の職員や各職場の理解と協力が重要でございますので、そのための職場の雰囲気づくりに取り組み、男性職員を含めた取得者数のさらなる増加に努めてまいりたいと思っております。
○斉藤委員 今るる伺いましたところ、私の個人的な意見をいわせていただければ、最後の方で五日間の短期の休暇がとれるということ、このあたりなんかは男性の方から、実際にこっちの方が使いやすいよ、これがあるので、長期の育児休業、そんなにこだわらないけれども、こっちの方がきちんととれれば、それで結構何とかなるよということで、恐らく私の推測では、三番目に伺った、風邪などに対応する短期の休暇あたりが実際には喜ばれているんじゃないかなと思います。
その点でいえば、今回資料の方では掲載されておりませんが、実際にはそういった部分も含めて都の職員の浸透、そしてまた工夫というものをしていただきたいと思います。
何より、今伺ったところ、いろんなタイプで東京都の職員の方については対応しているということで、そういった、選べるという点も一つ大きいのかなと思います。
これ、実際に都の方は組織が大きいですし、また社会の模範とならなきゃいけない組織でございますので、そういう点では積極的にやっていくんですが、この積極的にやったノウハウ、もしくは雰囲気づくりを中小企業も含めた一般の企業にどうやって浸透させていくのか、どうやって伝えていくのかというのが、多分東京都のゆくゆくの目的だというふうにいって構わないかと思います。総務局の枠を越えて、他局の方、福祉保健局などを含めて、産業労働局などについてもぜひ総務局の今取り組んでいる課題と、そしてまた今取り組んで評判のよい制度について、他の企業にきちんと浸透できるように。まして、この後、またリストラという単語が復活をするのかということがニュースでいわれている中で、ますます職場で休みづらい環境がふえてくるかと思いますが、そういったときだからこそ、東京都の取り組みというものを現実に生かせる、多くの企業に生かせるものに変えて、発信していくのが務めかなと思いますので、ぜひそこを頑張っていただきたいと思います。
以上で質問を終わります。
○谷村委員 それでは、平成十九年度東京都一般会計決算中、総務局所管分に関連してお尋ねをしたいと思います。
ちょっと本論に入る前に教えていただきたいんですが、予算書に出てまいります多摩島しょ振興費、これの十九年度の予算の実績額を教えていただきたいと思います。
○矢島委員長 どうですか。--それでは質問を続けます。
○谷村委員 それでは、後ほどご提示いただければと思います。
先ほどの質疑の中にも出てまいりましたけれども、改めてお尋ねをさせていただきたいと思います。
平成十八年度から市町村総合交付金がスタートいたしましたけれども、これの経緯と理由について改めてお尋ねをしたいと思います。
○笠井行政部長 十八年度からの市町村総合交付金でございますけれども、これはそれまでの市町村の振興交付金、それから市町村調整交付金及び多摩島しょ底力発揮事業交付金の三つを統合して創設した交付金でございます。
この交付金の創設によりまして、市町村が実施する各種施策に要する経費の財源補完を通じて、各市町村の振興を図るという目的でございます。
○谷村委員 三つの振興費をなぜ市町村総合交付金という形でまとめたのかということについて、端的にお答えをいただきたいと思います。
○笠井行政部長 それまでの市町村振興交付金、これは主にハード的な事業に対する交付金です。それから市町村調整交付金、これは主に経常経費等一般財源に補てんする経費。それから、多摩島しょ底力発揮事業交付金も、やはり多摩島しょの振興事業に資するための交付金でございまして、この三つを統合いたしましたのは、やはり市町村が、ある意味では使い勝手のいい交付金制度とするためと承知しております。
○谷村委員 先ほどもご説明ありましたけれども、この市町村の経営努力を促進し、自主性、自立性の向上に資するという目的で、この市町村総合交付金が行われていると思いますが、その成果について十九年度はどのように評価をされていますでしょうか。
○笠井行政部長 十九年度につきましては、それぞれ市町村のなるべくご要望に沿った形での交付金を配分したと考えておりまして、おおむね市町村のご要望に沿った形のものとなっていると思っております。
○谷村委員 市町村のご要望ということで今ご説明いただきましたけれども、市町村はどういうタイミングでどういう形で都に対して要望を出しているのか、ご説明をいただきたいと思います。
○笠井行政部長 この交付金につきましては、それぞれ各市町村にいろいろと要望をお伺いしまして、それで組み立てているものでございます。
○谷村委員 それでは、そういう各市町村からのご要望を取りまとめられて、この配分基準、これについてはどういう基準に基づいて配分されているんでしょうか。
○笠井行政部長 この総合交付金の配分基準算定でございますけれども、これにつきましては、各団体の財政力等を算定基礎とします財政状況割、それから各団体が取り組む経営努力について考慮して算出する経営努力割、それから各団体が実施する公共施設整備等地域振興に資する各種施策や、個別の特殊事情について考慮して算定する振興支援割、こういったものを合算して交付額を決定しているところでございます。
○谷村委員 今ご説明いただきました財政力割ですけれども、具体的には市町村の財政力をどういう視点でもってご判断されているんでしょうか。
○笠井行政部長 この財政状況割でございますが、これは主に財政指数を基礎として考えております。
○谷村委員 その財政指数というのは、国からおります地方交付税がありますね、それも踏まえた上での財政指数ということでよろしいでしょうか。
○笠井行政部長 国から支給されます交付税もその基礎として入ってございます。
○谷村委員 それでは、十九年度は三百四十億円ということでございましたけれども、この市町村に対する交付金額の決定時期と交付時期はどのようになっていますでしょうか。
○笠井行政部長 交付決定につきましては、毎年三月に交付決定をしておりまして、そして交付いたしております。
○谷村委員 もう少しご丁寧にご答弁いただきたいんですが、例えば平成十九年度の交付金の金額の決定、この場合ですと、今のお答えですと、十九年三月ということでよろしいんでしょうか。
実際の金額の交付時期はいつごろになるのか、もう一度お答えいただきたいと思います。
○笠井行政部長 交付金につきましては、概算交付というのがございまして、それを六月に交付しまして、それから三月に交付決定をして、正式な残りの交付金を払っているところでございます。
○谷村委員 例えば十九年の市町村交付金額の決定を十九年三月にするということは、市町村の財政指数というお話がございましたけれども、いつの時点の財政指数で決定されているんでしょうか。
○笠井行政部長 これについては前年度、十九年度の分でしたら、十八年度の指数を用いて計算いたしております。十九年度分については前年度の指数を用いて計算しております。
申しわけありません。訂正いたします。当該年度でございます。十九年度でしたら十九年度の指数を用いて計算しております。
○谷村委員 十九年度の市町村交付金額の決定を、十九年度の市町村の財政指数、三月で出されているんですか。
○笠井行政部長 十九年の指数を用いまして、実際に十九年度末、ですから二十年の三月ですね、そこで交付をするということでございます。度末に交付をする。
○谷村委員 ちょっとご答弁混乱されているのかもしれませんが、十九年の市町村総合交付金の支出金額の決定ですよ。今ご答弁あったのは、概算で出されて六月に交付されるという話でしたね。まず、十九年市町村総合交付金の決定金額というのは、いつの時点の市町村の財政指数というものに基づいて行われているのか、もう一度お願いします。
○笠井行政部長 当該年度、例えば十九年度の財政力指数というのは八月に出てまいります。それを待っていろいろ計算していましたら、当然四月の年度当初から、資金需要が出る部分がございますので、それは六月に概算で、暫定でお支払いをしておきまして、八月に財政力指数が出てまいりましたら、そこから精緻な計算に入りまして、年度末に、いってみれば清算という形でもってお支払いをする、そういう形になっております。
○谷村委員 大変よくわかりました。そうしますと、これは交付金を受け取る側の市町村からしてみれば、大体、予算案を議会でやるのは三月でありますけれども、財政指数だけではなく、経営努力割とか公共施設の地域振興等の視点もあると思いますけれども、そういう予算を組むに当たっては、ちょっと資料を見させていただきましたけれども、基本的には前年度割れは、大きく割れはしないという前提ということで交付をしていただいているということでよろしいですか。
○笠井行政部長 具体的に各市町村にとって必ず総合交付金が前年度よりもアップするのかというご質問かと思うんですけれども、それはそのときのやはり経営努力の状況ですとか、財政状況ですとか、それから地域振興の事業の状況ですとか、そういうものを換算して、当該年度の交付金を決定してまいりますので、必ず前年度割れをしないのかというお話になりますと、これは必ずしませんという形には申し上げられないと思います。
それから、総合交付金自体の総枠の予算自体が、やはりふえていくのか減っていくかによっても各市町村に対する割り当てといいますか、交付額というのは変わってまいりますので、その辺は、副委員長おっしゃるように必ず前年度割れをしないのかといわれますと、はいというふうには申し上げられないと思っております。
○谷村委員 冒頭にお尋ねしました件、そろそろ大丈夫でしょうか。
○笠井行政部長 副委員長のお話のありました区市町村振興費の形だろうと思いますけれども、時間がかかって申しわけございません。約七百五十億ということでございます。
○谷村委員 多摩島しょ振興費という経費で予算立てておられませんか。
○笠井行政部長 多摩島しょ振興費、十億一千万ということになります。
○谷村委員 今のは予算ベースですか、決算ベースですか。
○笠井行政部長 十九年度の予算ベースで申し上げますと、これは十一億九千七百万円、予算ベースでいきますと、多摩島しょ振興費は十一億九千七百万円でございます。
○谷村委員 この多摩島しょ振興費ですけれども、この目的について、改めてお尋ねをいたします。所管部長が区市町村振興費と間違えられるようなぐらいの存在にしかないのかもしれませんけれども、改めてこの多摩島しょ振興費が位置づけられている意義、目的についてお尋ねします。
○笠井行政部長 この多摩島しょ振興費でございますけれども、多摩島しょ地域の特性を生かした振興、発展のために総合的な施策の実現を図るために設けられているものでございます。
○谷村委員 この多摩島しょ振興費なんですけれども、実際に実績としてずっと何年か、多摩ではなく島しょ振興だけになっているかと思うんですけれども、多摩島しょ振興費といわれながらも、島しょ振興にしか使われなくて何年ぐらい経過していますでしょうか。
○笠井行政部長 申しわけございませんけど、いつごろから島しょ地域に多く配分されていたのかというのは、申しわけございませんけど、ちょっと今お答えはできません。申しわけございません。
○谷村委員 じゃ、十九年度はそうだという事実はご確認できていますか。
○笠井行政部長 副委員長のお尋ねというのは、総合交付金ベースの話でございますか。(谷村委員「多摩島しょ振興費予算についての」と呼ぶ)その中の、島しょにどれだけのお金がかかっているかということでございますが、申しわけございません、ちょっと今、計算しませんと、島しょにどれだけかかったかというのは今ここにデータがございませんので、申しわけございませんけれども、計算しないといけません。
○谷村委員 私が申し上げているのは、多摩島しょ振興費のうち、幾ら島しょにかかっているかとお尋ねしているのではなくて、これ全額、島しょにいっていると思うんですけれども、十九年度もそういう認識でよろしいですかとお尋ねしたわけです。
○笠井行政部長 十七年度までは多摩の方の底力交付金というのがございまして、先ほどそれが一緒になって総合交付金になったというふうにお話ししましたけれども、それが十八年度からは総合交付金の方に回りました。したがいまして、予算書上の多摩島しょ振興費という形になりますと、これは副委員長お話の、島しょの方にこのお金がいっているというふうにご理解いただいて結構だと思います。
○谷村委員 やっと話がかみ合ってきたと思うんですが、ということであれば、これは、多摩島しょ振興費というのは、市町村総合交付金を立ち上げてからは、島しょ振興費ということで位置づけられて、既に三年が経過しようとしているという認識でよろしいですね。
それで、大体十億円ずつぐらい使われているんだろうと思うんですけれども、市町村総合交付金における島しょ部の割合というのは何%になりますか。
○笠井行政部長 十九年度の総合交付金で申し上げますと、その比率は約一七%でございます。
○谷村委員 こんな聞き方をしたら大変申しわけないんですけれども、四百二万人、市町村人口があると思うんですが、島しょの人口というのはどのくらいでしょうか。もしわかれば数と比率をお願いします。
○笠井行政部長 平成十七年の国調ベースでございますけれども、島しょ部の人口は二万八千七百四十四人というふうになってございます。比率は今計算しておりますので、お待ちくださいませ。
○谷村委員 比率でいくと大体〇・七%ぐらいかと思うんですけれども、市町村総合交付金というのは、先ほどご指摘ありました基準というのは三つあるわけでしょうから、必ずしも人口比率ということでもないんだろうと思うんですが、〇・七%人口のところには随分金額がいっているわけです。
そのこと自体は私はどうこう申し上げるつもりはないんですが、ただ、市町村総合交付金の事業目的の一つとして、市町村の行政水準の向上と住民福祉の増進を図るという目的があるわけですね。住民福祉の増進を図る目的で、市町村総合交付金が支出されるならば、ある程度は人口というのも絡んできてもおかしくない面もあるわけですね。
十九年度から義務教育就学児医療費助成事業というのがスタートいたしました。この十九年度分の市町村の負担額は幾らになっていますでしょうか。
○笠井行政部長 概算でまことに申しわけございませんけれども、およそ十億ということでございます。
○谷村委員 私の手元にあるのは、十九年度は六億四千万だと思いますけれども。これを通年ベースでいくと十四億四千万が市町村の負担になっていると思うんですが、これが来年、二十一年度から見直しが行われると思います。市長会等でご説明があると思いますが、どういうふうに見直しになるか、行政部で押さえておられれば、簡単にご説明いただきたいと思います。
○笠井行政部長 二十一年度、来年度からはその全額について都と市町村がお支払いをする、こういう制度になるというふうに心得ております。
○谷村委員 入院費については全額で、通院費については、一回二百円の自己負担というのがありますけれども、それ以外については補助を、東京都と市町村で折半するということで、市長会等でご説明いただいたと思いますけれども、この場合、さらに市町村の負担というのはどのぐらい上がるということになっているんですか。
○笠井行政部長 これもまだ精査したわけではございませんけれども、おおよそ二十億のアップというふうに心得ております。
○谷村委員 大体二十億とおっしゃるんでしょうけど、出された計算というのは十六億七千六百四十三万円という、二十一年度の、通年でやった場合、それぐらいの負担が、二十億でもいいんですけど、十六億から二十億の負担がかかるようになる。
この制度は都の制度ですか、市町村の制度ですか。
○笠井行政部長 これは東京都の制度でございます。
○谷村委員 十九年度から、昨年の十月一日からこの義務教育就学児医療費助成事業がスタートいたしました。このスタートした段階で、市町村からは、もう少し厳密に申し上げますと、東京市長会の方からは大変財政的負担が厳しいと、通年ベースでも十一億四千万円ぐらいかかるわけですから、その三割負担の部分を一割負担だけ東京都と市町村で折半しますよということですら、市、多摩の二十六市の財政的な状況でいくと、この東京都の制度を当てはめるには大変財政的に厳しいという意見が、十八年度に、十九年度からスタートするというご説明のときにかなりあったかと思います。それはご認識していただいているということでよろしいでしょうか。
東京都でそういうふうにするというふうになった段階で、多摩の二十六市は、十九年十月一日から一割負担というのを何とかこぎつけました。市町村総合交付金等のバックアップもあってからだと思いますけれども、片や二十三区では、全額負担を行っております。それもご存じだと思います。しかも、所得制限なしということで、一割負担のところの区の財調だけではなく、全額の負担のところも区の持ち出しでやりますと。本来所得制限も入っていますけど、その部分も区で見ましょう、こういうふうになっているわけですね。
これについて、多摩の市では、なぜ同じ東京なのにできないのかという声が随分上がりました。この点ご認識していただいていますでしょうか。それについてどういうふうにご説明されておりますか。
○笠井行政部長 今、副委員長おっしゃられた特別区の方は、あくまでも特別区の独自の判断で所得制限を廃止する、そして全額支給するという判断でございまして、都制度に比べて、いってみれば手厚くなっているわけでございますが、これはやはり特別区と市町村という財政力の違いが出てきているのかなというふうに思っております。
○谷村委員 おっしゃっていただいたとおり、二十三区の財政力と多摩の二十六市の財政力の決定的な差によって、十九年十月一日から始まった義務教育就学児医療費助成事業について、多摩では三割負担のところを一割だけ助成される。でも、二十三区では全額、いわゆるゼロですね。所得制限も外れてまでゼロになるわけであります。
この違いというのは二十三区の財政力が強いからだ、多摩の財政力が弱いからだ、こうなるわけですけれども、じゃ、町村はどういう実施状況になっていますでしょうか。
○笠井行政部長 島しょの方も、区と同様にやっております。多摩の町村部もやっているところでございます。
○谷村委員 正確にいうと、瑞穂町と、それから青ヶ島、小笠原村を除けば、町村では二十三区と同じような状況で実施できているわけですね。
少子化対策あるいは子育て支援策というのは、今都政の最重要課題でもあります。昨年の東京都知事選挙においても、石原都知事の公約には、中学三年生まで医療費はゼロにするという公約も掲げておられるぐらい最重要事項なわけですけれども、町村で実施できる、しかし、市では、基本的には東京都が決められたものでやるので精いっぱいという大変厳しい財政状況にあるわけですね。
そういう中での市町村総合交付金の配分のあり方については、もう一回その事業目的を確認しますけれども、もって市町村の行政水準の向上と住民福祉の増進を図ることを目的とするとなっているわけであります。
種を明かせば、町村の子どもの人数等が少ないという実態もありますので、負担額ということはそうならないわけですけれども、ただ、東京都が実施している事業として、それに上乗せができるところとできないところ、それが財政状況によって異なるというふうになっているわけですから、そういうところについて、本来総合交付金制度を少なくとも生かして、支えていくべき面があると思うんですね。
十九年度三百四十億円という総合交付金、二十年度でもそれに上乗せをされていると思いますけれども、この総合交付金だけでは、当然そういった多摩の二十六市の財政力というのは、この事業のことだけ見ても簡単にバックアップできるものではないと思うんですが、多摩島しょ振興費というものが、市町村総合交付金の設定によって、すべて島しょ振興費になっているのであれば、もう少し多摩の二十六市に対しても、きちんと交付金についてバックアップをしていくべきだと思いますけれども、最後見解を……。
○笠井行政部長 交付金の算定に当たりましては、それぞれ、先ほどから申し上げておりますように、財政力ですとか、それからその団体の事業動向、こういったものを勘案しながらやっているわけでございまして、結果として、交付額の多少が出ているという部分はあろうかと思います。
私ども、特に、例えば町村部だけを手厚くしているとか、そういったようなことはやっておりませんで、一定のルールに基づいてやっておりますので、ぜひご理解をいただきたいと思います。
○矢島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これに異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○矢島委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で総務局関係を終わります。
以上をもちまして第一分科会における決算の審査は終了いたしました。
なお、本分科会の審査報告書につきましては、分科会委員長において取りまとめの上、委員会委員長に提出をいたしますので、ご了承お願いいたします。
これをもちまして第一分科会を閉会いたします。
午後三時六分散会
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