社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会速記録第十二号

平成十七年五月三十一日(火曜日)
 第十五委員会室
 午後一時五十六分開議
 出席委員 十三名
委員長山崎 孝明君
副委員長木内 良明君
副委員長野村 有信君
理事東村 邦浩君
理事高島なおき君
理事大西 英男君
理事名取 憲彦君
柿沢 未途君
松村 友昭君
宮崎  章君
服部ゆくお君
曽根はじめ君
藤田 愛子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
総務局局長赤星 經昭君
総務部長大塚 孝一君
行政改革推進室長前田 信弘君
主席監察員相上 孝司君
財務局局長松澤 敏夫君
経理部長臼井  勇君
主計部長熊野 順祥君
財産運用部長宮川 雄司君
福祉保健局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長笠原  保君
参事杉村 栄一君

本日の会議に付した事件
付託事項の調査
 社会福祉法人東京都社会福祉事業団(以下「事業団」という。)が運営する東京都社会福祉総合学院(以下「学院」という。)に関する次の事項
(1)学院に関する平成十六年度包括外部監査結果に対する東京都の対応
(2)学院の設立の経緯及び運営の状況
(3)学院に関連する財産管理の状況
(4)事業団が学院に関連して東京都から受けた補助金の執行状況
(5)事業団が福祉人材養成事業に関して学校法人と締結した契約内容
(6)その他調査に必要な事項
副知事濱渦武夫君の虚偽の陳述に対する告発の取り扱いについて
柿沢未途委員の問責について
櫻井出納長の問責について

○山崎委員長 ただいまから社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会を開会いたします。
 初めに、議席について申し上げます。
 本日の議席については、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。
 次に、本委員会の今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、去る三月二十三日、四月八日、四月二十二日、四月二十五日、五月二日及び五月十二日の委員会において提出を要求いたしました記録のうち、「不存在」「一部不存在」とされた記録の一部を五月十六日の委員会において引き続き請求しておりましたが、これらの記録につきまして、お手元配布の「記録の提出一覧(五月十六日再請求分)」のとおり回答がありました。
 本件について理事会で協議した結果、引き続き請求することとなりましたので、ご了承願います。

○山崎委員長 これより、社会福祉法人東京都社会福祉事業団が運営する東京都社会福祉総合学院に関する付託事項について調査を行います。
 この際、陳述書の提出について申し上げます。
 去る五月二十四日付で、副知事濱渦武生君から委員長あて、お手元配布のとおり陳述書の提出がありました。
 私より朗読させていただきます。
社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会
  委員長 山崎 孝明殿
       陳 述 書
1 五月十二日に開催された社会福祉法人東京都社会福祉事業団(以下「事業団」といいます)による東京都社会福祉総合学院(以下「学院」といいます)の運営等に関する調査特別委員会(以下「貴委員会」といいます)において、三月十四日の予算特別委員会における民主党の中村議員の私に対する事業団、学院に関する質問(以下「質問」といいます)と、これに対する私の答弁(以下「答弁」といいます)に関し、私が三月二十九日に貴委員会で証言した内容が偽証であるとの決定がなされました。
 この点に関し、私の弁明の機会を与えられたく、貴委員会に対し、上申いたしましたが、その機会をお与えいただけませんでしたので、以下のとおり陳述いたします。
2 貴委員会の議題となりました私が偽証したとされる証言内容は、議事録によると、「証人、副知事濱渦武生君の虚偽の陳述の件について議題といたします。」とのみ記載されており、偽証とされる内容が特定されておりませんが、同議事録に記載された東京都議会内田茂議長の証言内容、貴委員会に提出された陳述書を総合いたしますと、
〔1〕 私が民主党関係者に対し、予算特別委員会において中村議員に質問してくれるよう依頼、あるいは働きかけをしたことはないとの証言
〔2〕 予算特別委員会における質問、答弁に関して民主党と私との間で事前調整、あるいは事前の打ち合わせはなかったとの証言
であるものと理解しております。
3 第一に、〔1〕については、私は、民主党の中村議員あるいは民主党関係者に対し、質問を依頼したり、質問をしてくれるよう働きかけをしたことは一切ございません。
 第二に、〔2〕については、事前調整という意味が必ずしも明確ではありませんが、私と民主党関係者との間で、具体的な質問事項を検討したり、それに対する答弁を協議したりしたという意味であれば、そのようなこともございませんでした。
4 ただ、私は、三月十四日以前に、民主党の関係者とお会いした際、外部監査報告書で指摘された事業団や学院の運営問題についてご説明したことはあります。具体的には、知事から民主党が外部監査の内容について興味を持っているから説明要請があれば説明してくれと言われました。その後、民主党名取幹事長より説明要請があり、監査報告書の内容や指摘のあった事項についての今後の対処方針についてご説明し、これに対する私の見解を聞かれてお答えしたということです。その際に、予算特別委員会においてこの件につき質問をするというような話が民主党関係者から出たことはあったと思いますが、これに対して私がお願いするといったことはありません。まして、質問内容、それに対する答弁内容を検討したり協議したりしたことは一切ありません。その意味で、事前調整をしたことはないとお答えいたしました。
 したがって、私がご説明した事業団や学院の運営に関する民主党の関係者との話こそが、事前調整、あるいは打ち合わせに当たるのだと言われれば(私はそのようには理解しておりませんでしたが)、事前調整、あるいは打ち合わせがありましたということになります。
5 なお、私は、外部監査報告書にある事業団、学院の問題について、民主党関係者と会ったという点について証言いたしませんでしたが、これは、そのような具体的な質問がなかったことに加え、このようなお話をすれば、議員の情報源を明らかにすることとなり今後の議員活動に支障を来すこととなるとの思いがあったからだということも事実です。
 しかし、その経緯が、議会側から明らかになった現時点で、その事実を何ら否定する理由はありませんので、以上のとおり陳述いたします。
   平成十七年五月二十四日   
東京都杉並区         
濱渦 武生 
 本陳述書は、本委員会の調査に関係するものであることから、本委員会の資料と認めます。ご了承願います。

○山崎委員長 次に、去る三月二十九日の委員会で証言を求めました証人、副知事濱渦武生君につきましては、虚偽の陳述をしたと認める決定を去る五月十二日の委員会で行っております。
 この際、副知事濱渦武生君の虚偽の陳述に対する告発の取り扱いについて議題といたします。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本委員会は、副知事濱渦武生君を虚偽の陳述を行ったため告発に該当するものと判断し、しかしながら、事の重大性にかんがみ、これを議長に報告して本会議の議決を求めることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○山崎委員長 起立多数と認めます。よって、そのように決定いたしました。

○山崎委員長 この際、柿沢未途委員の問責について申し上げます。
 当委員会委員柿沢未途委員においては、今まで再三再四、当委員会で委員の一人という自覚に欠く言動をしてきました。これらの発言については、その都度その取り扱いについて注意してきたにもかかわらず、何ら改善することは認められませんでした。
 理事会において協議したところ、柿沢未途委員の発言等は問責に値するとの意見が出されました。
 この際、柿沢未途委員に対する問責について議題といたします。
   〔柿沢委員退室〕

○山崎委員長 本件に対し、発言の申し出がありますので、これを許します。

○名取委員 ただいま柿沢委員に対する問責決議を議会運営委員会にゆだねるという提案がありました。これについて一言意見を述べさせていただきます。
 第一に、議員が議場外での発言についてその責を問われるべきではなく、既に四月の十九日の本委員会において、本人より、不徳による旨の発言をしていること。第二に、本委員会における発言については、委員長等の指示に基づき、既に議事録の削除、訂正を行っていること。
 以上の理由により、問責されるべきではないと考えます。
 以上であります。

○高島委員 ただいま議題になりました柿沢委員の問責決議について、我が党の意見を表明いたします。
 柿沢委員は、本委員会の審議中において、また委員会外で数々の不適切な発言を繰り返してきました。それは、議会の尊厳や、特に百条委員会の権威を踏みにじるものであり、個人や議員の名誉、プライバシーを傷つけるものであり、また、自分自身が当該委員であるにもかかわらず、当委員会を誹謗中傷するものであります。
 例えば、一つとして、平成十七年四月十九日の当委員会の尋問において、非公開扱いとなっている記録の個人名部分の発言。
 第二に、委員会外において、百条委員会は人民裁判の空気を帯びてしまっている旨の発言。
 第三に、平成十七年四月二十二日の当委員会の尋問において、他党の委員の尋問時間が長時間にわたり、証人を入院に追い込んだとの発言。
 第四、平成十七年四月二十二日の当委員会の尋問において、発言していない他委員の氏名を用いて、発言したかのように尋問。
 第五に、平成十七年四月二十五日の当委員会の尋問において、非公開扱いとなっている記録の個人名部分の発言。
 第六に、平成十七年五月十二日の当委員会の尋問において、委員長自身が、提出記録、陳述書について、個人情報等が含まれているので、取り扱いについて十分注意するようにと発言し、委員長もその記録の読み上げに注意を払って行ったにもかかわらず、柿沢委員は、非公開扱いとなっているこの記録資料の個人名部分で、特定の個人を識別することができるそのような発言。
 以上、これらの発言等は本委員会の審議への冒涜であり、その責任を問われる所為であると思料するものであります。
 以上です。

○曽根委員 柿沢委員の本委員会での発言等についての委員長提案について意見を述べます。
 柿沢委員のこの間の言動は、本委員会での特定議員による証人尋問に対しての不当な非難の発言を行い、これは後に削除されましたが、その後も委員長が実名や肩書が明らかになるような表現は避けるよう配慮を求めたのを無視して、文書による陳述者が特定されるような発言を行うなどは、本委員会の権威と、都民や都職員からの信頼を大きく傷つけるものといわざるを得ません。
 したがって、同委員に対し、委員長において厳重注意など厳しい対応が必要です。しかし、あくまで本委員会の運営にかかわる議員の言動に対する扱いであり、本会議での問責決議などに付することは適切ではないと考えます。
 よって、委員長の提案には反対いたします。

○藤田委員 ただいま委員長から提案されました件につきまして、私は、柿沢委員のこれまでの百条委員会の資料の取り扱いをわきまえない発言については問題ありと思っています。しかし、これはあくまでも委員会内でのことと考えています。議会運営委員会にゆだね、決議は本会議のみということであれば、残念ですが、問責決議には反対せざるを得ません。
 以上です。

○山崎委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本委員会は、柿沢未途委員に問責に値する発言等があったと認め、その旨議会運営委員会に協議を求めることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○山崎委員長 起立多数と認めます。よって、そのように決定いたしました。
   〔柿沢委員入室〕

○山崎委員長 この際、櫻井出納長の問責について申し上げます。
 櫻井出納長は、第一に、櫻井出納長の公用車に同乗した者の職、氏名を明らかにしない問題、第二に、疑惑の捏造として知事に誤った情報をブリーフィングした問題、第三に、社会福祉総合学院に関する調査改善委員会において、予算特別委員会、調査特別委員会における関係局長答弁及び各局議会対応について十分な調整を行うとしたこと等、当委員会での質問や記録の請求に対し不誠実な対応を繰り返すなど、委員会における真摯な調査を妨げる行動は目に余るものがあります。
 本件について理事会で協議した結果、本委員会は、出納長櫻井巖君に問責に値する行為があったと認め、その旨、議会運営委員会に協議を求めることになりました。ご了承願います。
 以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十二分散会

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