社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会速記録第九号

平成十七年五月二日(月曜日)
 第十五委員会室
 午後一時三十九分開議
 出席委員 十三名
委員長山崎 孝明君
副委員長木内 良明君
副委員長野村 有信君
理事東村 邦浩君
理事高島なおき君
理事大西 英男君
理事名取 憲彦君
柿沢 未途君
松村 友昭君
宮崎  章君
服部ゆくお君
曽根はじめ君
藤田 愛子君

 欠席委員 なし

本日の会議に付した事件
付託事項の調査
 社会福祉法人東京都社会福祉事業団(以下「事業団」という。)が運営する東京都社会福祉総合学院(以下「学院」という。)に関する次の事項
(1)学院に関する平成十六年度包括外部監査結果に対する東京都の対応
(2)学院の設立の経緯及び運営の状況
(3)学院に関連する財産管理の状況
(4)事業団が学院に関連して東京都から受けた補助金の執行状況
(5)事業団が福祉人材養成事業に関して学校法人と締結した契約内容
(6)その他調査に必要な事項
証人出頭要求について

○山崎委員長 ただいまから社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会を開会いたします。
 初めに、議席について申し上げます。
 本日の議席については、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。
 次に、本委員会の今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、記録の提出について申し上げます。
 去る四月二十五日の委員会において、知事等に対し、本日までに提出を求めました記録について、お手元配布の「記録の提出一覧(四月二十五日新規請求分)」のとおり、議長あて提出がありました。
 なお、本記録の中には個人情報等も含まれておりますので、その取り扱いについては十分注意されますようお願いいたします。
 なお、要求した記録のうち、「不存在」「一部不存在」とされた記録につきましては、引き続き請求することといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 次に、去る三月二十三日、四月八日及び四月二十二日の委員会において提出を要求しました記録のうち、「不存在」「一部不存在」とされた記録の一部を四月二十五日の委員会において引き続き請求しておりましたが、これらの記録につきましては、お手元配布の「記録の提出一覧(四月二十五日再請求分)」のとおり、回答がありました。
 提出のない記録については、理事会で協議した結果、引き続き請求することとなりましたので、ご了承願います。

○山崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、委員会を行います。
 これより、社会福祉法人東京都社会福祉事業団が運営する東京都社会福祉総合学院に関する付託事項について調査を行います。
 初めに、付託事項調査のため、百条調査権に基づく記録の追加提出要求を行います。
 要求のある方は発言を願います。

○高島委員 それでは、八点、資料要求をいたします。
 まず一番目に、石原知事に東京都社会福祉総合学院の資産売却を説明した資料及び石原知事への説明者及び説明した日付、時間がわかる資料。
 二番目に、平成十七年二月二十四日二十二時四十分から二十三時十分まで、櫻井出納長の公用車に出納長と同乗した外一名の職及び氏名。
 三番目に、濱渦副知事が平成十七年三月二十九日の尋問で事前入手を証言した、当委員会で証言をしておりますが、「監理団体について、Q一、監理団体改革について現在までの改革の取り組み状況とその成果も含めて見解を伺います。A一、副知事」なる質問文とその関連質問も含めた質問全文、すべてです、並びに濱渦副知事が質問文を入手した相手方の職及び氏名。
 四番目に、濱渦副知事が平成十七年三月二十九日の尋問で証言した、平成十七年三月十四日の予算特別委員会の中村委員の質疑に関連して監理団体担当に用意をさせた答弁及び答弁内容について、濱渦副知事と説明者との具体的なやりとりの日時とその内容及び説明者の職及び氏名。
 五番目に、平成十七年三月十四日の予算特別委員会の中村委員の質疑に関して、総務局が濱渦副知事の指示を受けて用意した監理団体改革の実績なる資料及び濱渦副知事と説明者との具体的なやりとりの日時とその内容並びに説明者の職及び氏名。
 六番目に、平成十七年四月二十五日の尋問で幸田福祉保健局長が証言した、平成十七年二月二日に濱渦副知事が総務、財務、福祉保健局の関係三局長に調査指示した際に、副知事本人が所持していた一切の資料。
 七番目に、記録提出請求により提出された資料ナンバー30、平成十六年度監査報告概要版の補足説明の作成を濱渦副知事が包括外部監査人に依頼した日時、場所及び同席者並びに依頼した際の具体的なやりとりにかかわる資料。
 最後、八番目、記録提出請求により提出された資料30、平成十六年度監査報告概要版の補足説明を濱渦副知事が包括外部監査人から受け取った日時、場所及び同席者並びに包括外部監査人から報告を受けた際の具体的なやりとりがわかる資料。
 以上でございます。

○東村委員 それでは、記録提出請求資料、六点お願いします。
 一つ目に、平成十七年四月一日に知事が設置をした社会福祉総合学院の運営に関する調査改善委員会の設置及び体制の検討に関して開催されたすべての会議の開催日時及び出席者並びに会議録、またはやりとりの内容がわかる資料。
 二点目、平成十七年四月一日に知事が設置した調査改善委員会の開催実績及び出席者並びに会議録、またはやりとりの内容がわかる資料。
 三点目、平成十三年八月ごろから十一月ごろまでに、福祉局が、この件で主計部や財産運用部に提出をした資料すべて。
 四点目、敬心学園が社会福祉総合学院の運営受託を応募した際の敬心学園理事会及び評議委員会の決議録。
 五点目、既に提出された資料77について、再度ビッグサイトや国際フォーラムなどを含む前例が、また、外郭団体にかかわらず、都有地を無償または減額している土地に民間が入居、使用している前例がわかる資料。その中には不法占拠や裁判係争中のものも含めて、その場合、公有財産管理運用委員会に協議したすべての資料。
 六点目、平成十三年度から現在までの公有財産管理運用委員会の開催実績と委員の出席状況がわかる資料。また、当該委員会に付議、再付議する場合の考え方がわかるすべての資料。
 以上です。

○藤田委員 記録の請求をお願いいたします。
 一つ、東京都における定期建物賃貸借契約を結んでいる物件における賃料及び相場賃料の一覧。
 株式会社国際フォーラム及びビッグサイトへの土地賃貸借契約にかかわる契約書類一式。
 三つ目、東京都社会福祉総合学院にかかわって東京都社会福祉事業団と東京都との間で締結している土地無償貸付契約と、株式会社国際フォーラム及びビッグサイトとの土地賃貸借契約について、用途指定規定など、その内容についての類似点と相違点を比較した財務局の考え方のわかる資料。
 四つ目、敬心学園と社会福祉事業団との間で定期建物賃貸借契約が有効に成立するための条件についての財務局見解。
 五つ目、公有財産関係の条例及び規則の施行についての中で、第六、その他の事項、一、運用委員会付議がありますけれども、そこで運用委員会付議を除外する項目が限定列挙されていますけれども、今回、目的外使用との証言が出ていますけれども、この中の用途変更とは何を示すのか、それがわかる資料。
 四月二十八日知事記者会見で今度正式に委嘱するとされている弁護士の氏名と委嘱内容、委嘱理由及びこれまでの本件とのかかわりについてわかる資料。
 それから、出納長が、この社会福祉総合学院並びにその運営に関して財務局財産運用部に対して直接指揮命令できる法令上の根拠。
 最後に、出納長が私の尋問でひとりで調査をしているという証言をしていますけれども、この件について、知事と直結して調査することができる法令上の根拠など。
 以上です。

○山崎委員長 この際、お諮りいたします。
 ただいま高島理事、東村理事、藤田委員から要求がありました事項につきまして、付託事項について調査を行うため、知事等に対し五月十日までに記録の提出を求めたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、さよう決定いたしました。

○山崎委員長 本日、出頭を求めました証人は、東京都議会議員富田俊正君であります。
 証人、東京都議会議員富田俊正君につきましては、議長から、本日の委員会に証人として出頭するよう再度通知いたしましたところ、お手元配布の証人再々出頭請求についてのとおり、証人としての出頭はいたしかねる旨の通知が議長にありました。
 朗読は省略いたします。

平成十七(二〇〇五)年四月二十五日
東京都議会議員 富田 俊正
 東京都議会議長 内田  茂殿
   証人再々出頭請求について
 平成十七年四月二十五日付「一七議事第三八号」にて、貴殿より地方自治法第百条第一項の規定による証人再々出頭請求をいただきました。
 しかし、先の出頭再請求の際にも記しましたように、私には、地方自治法第百条第一項の規定による調査事項である「証言を求める事項」のいずれにも該当するものはなく、証言することはありません。
 これは地方自治法第百条第三項の「正当な理由」に該当するものと考えます。
 よって、証人としての出頭はいたしかねます。
以上

○山崎委員長 証人、東京都議会議員富田俊正君の出頭拒否の理由について議題といたします。
 本件に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○柿沢委員 富田議員に対する証人の再々出頭請求について、都議会民主党としての意見を述べさせていただきます。
 地方自治法第百条第一項の規定による証人出頭要請は、請求は、同項の地方公共団体の事務の調査の範囲に該当する場合でなければなりません。この事務の調査の範囲は、本委員会の設置要綱に示された調査事項の範囲であります。
 また、再出頭請求に当たって、委員長より四点について喚問が必要であるとされましたけれども、調査事項の(2)並びに(5)について民主党委員よりかつて尋問があったという点が挙げられていますけれども、これが理由になるのであれば、本委員会で尋問を行った委員全員、あるいは会派の政策責任者全員が出頭を求められねばならないことになり、到底正当な理由とはいえません。
 また、民主党の政策責任者として運営に問題があるという認識に至った云々という点が挙げられましたけれども、そもそもこれらの点は本委員会の調査事項ではなく、また、理由にはなりません。また、仮にこれが理由になるのであれば、運営に問題はないという認識に至った云々を理由として、自民党、公明党の政策責任者にも証人として出頭を請求しなければなりません。
 そして、四点目に中村議員の資料入手についてが挙げられていますけれども、こうした議員の資料、情報等の入手先を明らかにすることは、今後の議員の調査、行政監視、政策提案活動に重大な支障を来すものであり、議会人としての自殺行為であります。
 また、本人はもとより、会派の政策責任者としても、そのようなことを明らかにすることはできません。もしこのようなことが理由になるのであれば、本委員会の委員全員に資料、情報等の入手先を明らかにするよう求めなければなりません。
 以上、いずれの点についても、富田議員を証人として出頭請求する正当な理由とはいえず、出頭請求そのものが無効であると考えます。
 以上で都議会民主党としての意見表明を終わらせていただきます。

○山崎委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 証人、東京都議会議員富田俊正君の出頭拒否については正当な理由がないものと認めることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○山崎委員長 起立多数と認めます。よって、本件はさよう決定いたしました。

○山崎委員長 次に、東京都議会議長内田茂君より、本委員会に出頭し、証言したい旨の申し出がありました。
 東京都議会議長内田茂君及び福祉保健局長幸田昭一君の証人出頭要求の件を議題といたします。
 本件に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○柿沢委員 内田東京都議会議長の証人出頭要請について、我が会派として見解を述べさせていただきます。
 本委員会に東京都議会の議決によって付託された事項の調査は、社会福祉法人東京都社会福祉事業団が運営する東京都社会福祉総合学院に関する次の事項とされ、六項目が挙げられています。
 (6)にその他調査に必要な事項とありますが、これはあくまで東京都社会福祉総合学院に関するその他調査に必要な事項であり、何でもできる規定ではありません。
 次に、委員長は三月二十三日の本委員会において、調査権の限界として三点を挙げられています。
 その第一は、調査権が及ぶのは、議会権限を有効適切に行使するために必要な事項に限られること、また、当該事件の調査事項に限られること、第二は、純粋に執行権の範囲に属する事項については限界があること、第三は、個人のプライバシー、思想信条の自由を最大限尊重する必要があるということです。
 これらを踏まえれば、内田議長の証人出頭要請は、委員長が挙げられた調査権の限界の第一である、当該事件の調査事項に限られるに反するものであります。内田議長が東京都社会福祉総合学院に関する事項にかかわっているとは考えられず、かかわっているとする具体的根拠は何ら示されていません。
 東京都議会の長である議長を証人としてお呼びする以上、この点について明確かつ具体的な根拠がなければ、議会がみずから法の趣旨に逸脱をするというあしき前例を残すことになります。委員各位には、真摯かつ慎重な対応を求めるものです。
 さらに、この内田議長は、我が会派の名取幹事長に、過日、自民党議員を通じて面会を申し入れて、百条委員会で濱渦副知事の偽証をやりたい、協力をしてくれといわれていることから、この内田議長の証人としての出頭要請については政治的な思惑に基づいたものであることは明らかです。
 このことを申し上げさせていただいて、こうした政治的思惑に基づく証人出頭要請には反対することを申し上げて、発言を終了させていただきます。
〔「理事会。問題だよ、この発言。そんな、議長の一身上の名誉を傷つけるような発言を仄聞でするとは何だ、公式の委員会で」と呼び離席する者あり〕

○山崎委員長 発言は終わりました。
〔「委員長、問題だよこの発言は。このまま流していいの」「仄聞じゃない」「仄聞じゃなければないで、理事会でしっかりとこの発言の真偽についてやはり調べる必要がある」「休憩して……」「理事会開けよ」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 初めに、東京都議会議長内田茂君の証人喚問について採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 付託調査事項、学院に関する平成十六年度包括外部監査結果に対する東京都の対応外五項目について調査を行うため、来る五月十二日午後一時に東京都議会議長内田茂君を証人として本委員会に出頭を求めることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○山崎委員長 起立多数と認めます。よって、本件はそのように決定いたしました。
 次に、福祉保健局長幸田昭一君の証人喚問について採決いたします。
 お諮りいたします。
 付託調査事項、学院に関する平成十六年度包括外部監査結果に対する東京都の対応外五項目について調査を行うため、来る五月十二日午後一時に福祉保健局長幸田昭一君を証人として本委員会に出頭を求めたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
 午後一時五十九分散会

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