ラグビーワールドカップ特別対策委員会速記録第六号

平成二十九年二月二十一日(火曜日)
第四委員会室
午前十一時四十分開議
出席委員 十名
委員長吉原  修君
副委員長谷村 孝彦君
副委員長相川  博君
川松真一朗君
吉倉 正美君
とくとめ道信君
秋田 一郎君
小山くにひこ君
山崎 一輝君
吉田 信夫君

欠席委員 一名

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長塩見 清仁君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監上野 雄一君
技監三浦  隆君
技監小野 恭一君
理事小山 哲司君
理事延與  桂君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長岡安 雅人君
連携推進担当部長丸山 雅代君
自治体調整担当部長井上  卓君
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務戸谷 泰之君
運営担当部長田中  彰君
パラリンピック担当部長障害者スポーツ担当部長兼務萱場 明子君
大会施設部長根本 浩志君
競技・渉外担当部長小野 由紀君
開設準備担当部長鈴木 一幸君
施設担当部長花井 徹夫君
施設整備担当部長小野 幹雄君
輸送担当部長選手村担当部長兼務朝山  勉君
スポーツ施設担当部長田中 慎一君
スポーツ推進部長小室 明子君
スポーツ計画担当部長川瀬 航司君
ラグビーワールドカップ準備担当部長
国際大会準備担当部長兼務
土屋 太郎君

本日の会議に付した事件
二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた効率的かつ専門的な調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営計画案について
・ラグビーワールドカップ二〇一九における交通アクセス対策について

○吉原委員長 ただいまからラグビーワールドカップ特別対策委員会を開会いたします。
 初めに、委員の辞任及び指名について申し上げます。
 オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員長から、去る一月十二日付をもって、石川良一委員のオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会委員の辞任に伴い、新たに野上ゆきえ委員を指名した旨、また、去る二月二十日付をもって、野上ゆきえ委員のラグビーワールドカップ特別対策委員会委員の辞任を許可し、新たに小山くにひこ委員を指名した旨、通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の委員を紹介いたします。
 小山くにひこ委員です。

○小山委員 小山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○吉原委員長 紹介は終わりました。

○吉原委員長 次に、議席について申し上げます。
 議席につきましては、お手元配布の議席表のとおりといたしますので、ご了承願います。

○吉原委員長 これより第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の本委員会で行いますので、ご了承願います。
 それでは、理事者から、ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営計画案について及びラグビーワールドカップ二〇一九における交通アクセス対策について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 それでは、二点の報告事項についてご説明いたします。
 お手元に配布してございますラグビーワールドカップ特別対策委員会資料一覧をごらんください。
 表紙をおめくりいただき、資料第1号、ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営計画案についてご説明いたします。
 会場運営計画案は、ラグビーワールドカップ二〇一九組織委員会と都が協議し、東京スタジアムの施設及び諸室の配置などについて取りまとめ、ラグビーワールドカップリミテッドに提出するものです。
 また、今後、年一回程度更新していく予定です。
 次に、計画案策定上のポイントについてです。表の青い丸印のアルファベットA、B、C、Dは、次ページ、東京スタジアムの会場スペース割り当て案における図に対応しています。
 Aのメディア席につきましては、上層スタンドに必要な数を移設することが必要となっており、このため、メーンスタンド上層席に仮設設置いたします。
 次に、Bの芝フィールドについては、国際的にはハイブリッド芝が耐久性などの面で好ましいとされており、日本の天然芝との強度の比較など、さらなる調査が必要です。
 このため、平成二十九年度は、組織委員会と連携し、ハイブリッド芝と天然芝との比較実験をスタジアム敷地内の投てき練習場で行います。
 次に、Cの交通輸送については、大型バスまたは自動車の利用者向けに、会場のすぐ横に乗降場が必要であり、また、スポンサーなどが利用できる駐車場も必要となります。
 このため、スタジアム敷地内の北側広場に観客用シャトルバス乗降場を設置します。また、関係者駐車場の配置について引き続き検討してまいります。
 最後に、Dの大会スポンサーなどが利用するホスピタリティースペースについては、特に重要な試合を行う東京スタジアムでは、その施設の確保が不可欠です。
 そこで、既存のメーンスタンド側レセプションルームに加え、バックスタンド側の諸室や、来年度開業を予定しております武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)のメーンアリーナ棟を利用いたします。
 一枚おめくりください。東京スタジアムの会場スペース割り当て案ですので、後ほどお目通しいただければと存じます。
 一枚おめくりください。資料第2号、ラグビーワールドカップ二〇一九における交通アクセス対策についてご説明いたします。
 まず、1、交通輸送調査の内容についてでございます。
 ラグビーワールドカップ二〇一九における交通アクセスについては、現在、組織委員会、地元自治体、交通事業者、道路管理者など関係機関で構成される東京スタジアムの会場周辺及びアクセス検討プロジェクトチームにおいて検討を進めているところです。
 今後、具体的に計画を策定していく上での現況を把握するため、都では昨年、東京スタジアムで開催されたラグビーテストマッチ、大規模コンサート、サッカーJリーグ公式戦の三つのイベントにおいて、観客動線や道路交通量、鉄道利用者数などを実地調査しました。
 これら三つのイベントは、いずれも土曜日に開催されましたが、開会式、開幕戦が行われる平成三十一年九月二十日は平日の金曜日であることから、今後対策を検討する上での基礎的な交通状況を把握するため、平成二十八年九月三十日金曜日、平日の交通状況につきましても調査しました。
 次に、交通輸送調査の結果の概要について、2、調査結果概要にまとめてございます。
 (1)、公共交通機関の利用状況についてですが、飛田給駅については、各イベントを通じて、観客の約七、八割が利用し混雑しており、京王線は特急、準特急の臨時停車などで対応しております。第二回調査の大規模コンサートでは、退場時の最大ピークに駅構内で一時滞留が発生しました。
 西武線多磨駅と京王線西調布駅については、各イベントを通じて退場時の利用率は五%未満で、多磨駅は京王線の一時運転見合わせがあったときには迂回路としても利用されていました。
 シャトルバスについては、復路では最多で観客の一五%が利用し、行き先はJR中央線方面や調布駅が多く、往路については各イベントを通じ五%以下と、復路に比べ少ない状況でした。
 次に、(2)、歩行者の状況についてですが、コンサートでは退場時に会場内で退場規制が行われ、観客退場のピークが約七十分間継続した一方、Jリーグ公式戦の退場時については、会場に複数回訪れている観客が多く、ラグビーテストマッチのときに比べ、観客の退場に要した時間は約三分の二でした。
 また、入場時は、Jリーグ公式戦ではスタジアムが開場する前から観客が来場し、自由席の確保や会場内関連イベントへの参加などにより、ピークの分散が図られていた一方、ラグビーテストマッチでは、ピーク時間帯が試合開始前に集中していました。
 次に、(3)、道路交通状況についてですが、各イベントの開催時において、スタジアムに面する甲州街道では、入退場の時間帯を中心に、関係車両や一般車両の集中などにより渋滞が発生しました。加えて、観客を送迎するタクシーや一般車両による路上駐停車が発生しました。
 一枚おめくりください。次に、3、対策の方向性についてでございます。
 左側の公共交通機関、会場への歩行者動線、自動車アクセスなど項目ごとに、調査結果などを踏まえ、課題と対策の方向性を整理しました。
 まず初めに、公共交通機関についてですが、鉄道については、飛田給駅における鉄道利用者の安全かつ円滑な移動の確保及び混雑緩和や、多磨駅などを活用した観客動線の分散、鉄道の運転見合わせなどに備えた来場ルートの複数化などの課題があります。
 今後、五万人規模のイベント開催時における需要推計に基づき、鉄道事業者とともに、大会時の輸送計画を検討してまいります。対策としては、観客に対して複数の交通ルートを周知し、鉄道利用駅の分散を図ることや、飛田給駅での特急、準特急の臨時停車、観客に余裕を持った来場、退場の呼びかけなどが考えられます。
 シャトルバスについては、車両台数、乗降スペースなどを踏まえた効率的な運行、往路シャトルバスの有効活用などの課題があります。
 今後、バス事業者とともに、輸送計画を検討してまいります。対策としては、シャトルバスの活用と運行ルートの周知、シャトルバス乗降場の適切な案内、会場内シャトルバス乗降場での多磨駅行きバスの利用促進などが考えられます。
 次に、会場への歩行者動線についてですが、スタジアムへ向かう通りの混雑緩和及び安全確保、地元住民などの移動ルート確保、観客の生活道路への流入抑制などの課題があります。
 今後、道路管理者、交通管理者とともに、歩行者の誘導計画を検討してまいります。対策としては、歩行者動線に交通誘導員配置、会場への動線で案内表示や都市装飾による誘導、VIP動線と観客動線の分離、ファンゾーンを適切に活用した滞留者の分散などが考えられます。
 次に、自動車アクセスについてですが、甲州街道など会場周辺の道路における渋滞抑制、VIP、スポンサー、メディアなどの自動車利用を想定した対応などの課題があります。
 今後、組織委員会や道路管理者、交通管理者とともに、自動車アクセスの計画や、VIP、関係者などの来場ルート、駐車場、通行時間帯などを検討してまいります。対策としては、公共交通機関の利用促進による自動車総量の抑制、大会関係車両などのルート設定、通行時間帯の分散、事前周知、会場周辺での関係者駐車場の場所確保、分散配置などが考えられます。
 最後に、その他として、周辺道路上でのタクシー乗降による一般車両への影響、外国人や障害者の来場を想定した円滑な誘導、深夜の移動手段確保といった課題があります。
 今後、タクシー乗降、外国人観戦客の誘導策、車椅子利用者などの来場動線を検討してまいります。対策としては、適切なタクシー乗降場所の設定と案内、会場への交通ルート案内や誘導員などによる多言語対応、深夜時間帯の多様な交通手段の確保、介助が必要な方に対するボランティアによる対応などが考えられます。
 なお、資料にございます対策例は、現時点で考え得る対策を掲げたものであり、今後、試合日程などが決まる中で、需要推計に基づき、さらに具体的に検討してまいります。
 説明は以上でございます。

○吉原委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○吉原委員長 それでは、資料要求はなしと確認をさせていただきます。
 きょうのこの特別委員会、十一時三十分が十一時四十分スタートとなりました。十分おくれましたことを心からおわびを申し上げたいと思います。
 これをもちまして本日のラグビーワールドカップ特別対策委員会を閉会いたします。
   午前十一時五十二分散会

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