ラグビーワールドカップ特別対策委員会速記録第四号

平成二十八年八月三十一日(水曜日)
第四委員会室
午後一時十七分開議
出席委員 十一名
委員長吉原  修君
副委員長伊藤こういち君
副委員長相川  博君
川松真一朗君
斉藤やすひろ君
山崎 一輝君
石川 良一君
徳留 道信君
今村 るか君
秋田 一郎君
吉田 信夫君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長塩見 清仁君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監上野 雄一君
技監三浦  隆君
技監小野 恭一君
理事小山 哲司君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長岡安 雅人君
連絡調整担当部長立田 康雄君
自治体調整担当部長井上  卓君
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務戸谷 泰之君
運営担当部長田中  彰君
パラリンピック担当部長障害者スポーツ担当部長兼務萱場 明子君
大会施設部長根本 浩志君
競技・渉外担当部長小野 由紀君
開設準備担当部長鈴木 一幸君
施設担当部長花井 徹夫君
施設整備担当部長小野 幹雄君
輸送担当部長選手村担当部長兼務朝山  勉君
スポーツ施設担当部長田中 慎一君
スポーツ推進部長小室 明子君
スポーツ計画担当部長川瀬 航司君
ラグビーワールドカップ準備担当部長
国際大会準備担当部長兼務
土屋 太郎君

本日の会議に付した事件
二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた効率的かつ専門的な調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(質疑)
・開催都市マークについて
・公認チームキャンプ地について
・ラグビーワールドカップリミテッドによる会場視察について
・ラグビーテストマッチについて

○吉原委員長 ただいまからラグビーワールドカップ特別対策委員会を開会いたします。
 これより第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項に対する質疑を行います。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 丸山連携推進担当部長は公務のため、本日の本委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、報告事項、開催都市マークについて外三件に対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山崎委員 先日の報告事項に対しての質疑を何点か始めさせていただきたいと思います。
 まず、ラグビーテストマッチについてお伺いをしたいと思います。
 ことしの一月の本委員会での質疑から七カ月余りが経過をいたしました。この間、ラグビーワールドカップリミテッドによる会場視察、そして、開催都市マークの決定、また、公認チームキャンプのキャンプ地の募集など、重要なステップが踏まれてまいりました。六月には、日本代表とスコットランド代表によるテストマッチが東京スタジアムと豊田スタジアムで行われました。とりわけ六月二十五日の東京スタジアム戦は、三万四千人を超える観客のもとで、テストマッチ初の天覧試合にふさわしい大熱戦になったわけであります。
 東京都議会ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会成功議員連盟として、東京スタジアムで試合を観戦し、三年後の本番を見据えて大会運営状況を確かめ、ラグビーファンの熱気を肌で感じてまいりました。
 当日、スタジアム内で開催されたラグビーワールドカップ二〇一九を成功させる集いに参加して、日本ラグビーフットボール協会やラグビーワールドカップ二〇一九組織委員会、各開催都市や都内市町村の代表者と大会成功に向けて結束を固めたところでもあります。
 また、二〇一五年イングランド大会においては、都議会は現地で既に大会運営、人の流れなどをしっかりと視察してまいりました。都議会としても、組織委員会や都と共通土俵に立ち、大会を成功に導いていきたいと思います。
 このように、我が党は、ラグビーワールドカップに向けた動きの節目節目で、議会での質疑を初め、あらゆる機会を捉えて都に提案を行ってきました。本日の質疑では、都からの報告事項をもとに議論を深めてまいりたいと思います。
 まず初めに、六月の日本代表対スコットランド代表のテストマッチについて伺います。
 ラグビーワールドカップは、現地で見ると、試合を楽しむ雰囲気を観客がつくるということがよくわかるわけです。試合前からファンゾーンで飲み、エールを交換して、その雰囲気で試合に臨む、そして、スタジアムでは、選手と観客が一体となってドラマがつくられるということでもあります。我々もそこを目指して、三年後のラグビーワールドカップの準備をしっかりとしていかなければなりません。
 東京スタジアムは、サッカーJリーグや大規模コンサートは数多く行われておりますが、ラグビーの国際試合はほとんど行われていない。今回のテストマッチを都やスタジアムが今後準備にどう生かしていけるかが問われているわけであります。
 都はこれまで、テストマッチにおいて運営、ノウハウの蓄積や機運醸成などに積極的に取り組んだとの説明をしてまいりました。
 そこでまず、確認の意味も含め、テストマッチにおける都の具体的な取り組みについて伺います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 今回のテストマッチをラグビーワールドカップの開催準備を進める上での絶好の機会と捉えまして、目的を持って取り組んでまいりました。
 まず、運営ノウハウの蓄積につきましては、ラグビー国際試合ならではの観客動線や会場の使用状況などの確認に加えまして、試合当日の周辺道路における混雑状況などを調査するとともに、三鷹、府中、調布の地元三市や大学などのボランティアの方にもイベントにご協力をいただくなど、運営面での経験の蓄積を図ってまいりました。
 機運醸成につきましては、昨年のイングランド大会におきますファンゾーンを参考に、他の開催都市、組織委員会等と連携いたしまして、ラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYOを開催いたしました。
 また、開催都市マークののぼり旗を新たに作成いたしまして、観客の案内誘導や機運盛り上げに活用いたしました。
 今回の取り組みを通じて得られた経験はもとより、今後行われるさまざまなイベントなどの機会を捉えまして、ノウハウの蓄積と改善を重ね、大会準備に確実に反映してまいります。

○山崎委員 私もこのテストマッチの前にイベント会場に足を運びましたが、会場内は飲食やステージイベント、ラグビー体験を楽しむ人で大変にぎわっていたわけであります。
 今の答弁の中で、昨年のイングランド大会を参考にしたとの説明がありましたが、先行大会の取り組みを現地で学び、その経験を実際に試してみることが大切なことでもあります。来場者や運営サイドで仕事をした人の声を聞き、課題を洗い出して、より多くの方々に満足してもらうように改善していくべきと考えます。
 そこで、ラグビーフェスティバルの来場者の反応はどうであったか、また、それに対する都の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーフェスティバルでは、観客の視点からの課題を収集するため、来場者に対するアンケート調査を行いました。この調査結果によりますと、体験イベントや二〇一九年大会の開催都市のご当地食材を使用した飲食ブースが好評でございました。また、アンケートにご協力をいただいた全員から、今後もこのようなイベントがあったら参加したいとの回答をいただきました。
 一方で、ラグビーフェスティバル会場への行き方がわかりにくいですとか、会場へのゲートが一カ所しかなく遠回りしないとたどり着けないなどの意見もございました。誘導員の配置や場内案内など、来場者の動線について工夫、改善すべき課題があったと認識してございます。
 今後、こうした機運醸成の取り組みをさらに進める中で、今回得られた意見や課題を踏まえまして、二〇一九年大会により多くの方が来場し、楽しんでいただけるようなファンゾーンの計画に生かしてまいりたいと考えてございます。

○山崎委員 イベント会場では、試合の終了後に飲食ブースを開いているだけでなく、映像を流すなど、会場を盛り上げ、試合の余韻を楽しめる雰囲気づくりがもう少しあった方がよかったのではないかと思います。
 今後とも、来場者の声を集め、試合終了後も含め、二〇一九年大会に向けた準備を生かす努力を継続していただきたいと思います。
 さて、ことしの第一回定例会で我が党は、東京スタジアムの交通アクセスについて質問し、都からは、課題を整理し、地元市との連携協力をしながら検討を進めていくとの答弁がありました。今回のテストマッチは三万四千人を超える観客やVIPが観戦に訪れるラグビーの国際試合ということで、都やスタジアム、警察、交通事業者など、関係機関にとってもよい経験になったと思います。
 例えば六月二十五日は、試合の開始前の夕方、京王線の人身事故による運転見合わせがあり、多くの観戦客がその影響を受けたとのことであります。また、調布インターチェンジ付近では渋滞が発生しておりました。今回の事例をよく分析して、大会当日に起こり得るさまざまな状況に対応できるよう、会場にアクセスする手段の多様化など、交通アクセスについてしっかりと検討をする必要があると考えます。
 そこで、テストマッチ当日の交通アクセスの状況と今後の改善策について見解を伺います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 テストマッチ当日には、東京スタジアム周辺における交通アクセスの課題を明らかにするため、自動車や歩行者の交通量、鉄道やバスの利用状況、駅周辺の混雑状況などにつきまして調査を行いました。
 この調査によりますと、試合の開始の前後、調布インターチェンジの出入り口付近でタクシーの台数が全車両の約四割となってございました。これは、京王線の運転見合わせによりまして、観戦客が鉄道からタクシーに振りかえたことなどが影響したものと考えてございます。
 また、試合終了後は、多くの観客が京王線飛田給駅へ移動したため、駅周辺が大変混雑いたしまして、甲州街道では、東京スタジアム出入り口付近から調布インターチェンジ付近まで渋滞がございました。
 本番に向けましては、シャトルバスの往路、復路の運行やJR中央線方面への路線の確保、シャトルバス運行情報の事前周知などを通じまして観客の足の分散を図るとともに、車両動線の工夫などにつきまして検討してまいります。
 今後、本年六月に設置いたしました、警察、道路管理者、交通事業者、組織委員会、東京スタジアムなど関係機関で構成されます東京スタジアムの会場周辺及びアクセス検討プロジェクトチームにおきまして幅広い議論を重ね、課題の解決に向けた対策を講じてまいります。

○山崎委員 今回の入場者数は三万四千人だったわけでありますが、三年後に向けては東京スタジアムが満席となる五万人、すなわち今回の一・五倍の方々が来場すること、さらには、ファンゾーンだけに来る来場者数も見込んだ対策を講じるべきであると考えます。今答弁のあった交通アクセスについて、しっかりと対策を講じてほしいことを強く要望しておきたいと思います。
 こうした対策を講じていく上では、シャトルバス乗り場やVIP、選手、大会関係者用の駐車場、ホスピタリティー施設などを確保し、それらの拠点とスタジアムをスムーズに移動するための動線を確保する必要もあると考えます。そのためには、東京スタジアム周辺の土地を上手に活用することも重要と考えます。
 今後、ラグビーワールドカップの成功に向けてスタジアム周辺の土地活用を含め、さまざまな対策を講じる必要があると考えますが、対応策の検討に当たっては、地元市など関係機関との連携協力が不可欠であると考えます。周辺土地活用について、二〇一九年大会に向けてどのように検討を進めていくのか、お伺いをいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーテストマッチを通じまして、シャトルバスの発着場やVIP用駐車場、ホスピタリティー施設の場所の確保がいかに重要であるかということを改めて認識しました。テストマッチにおけます交通量調査の結果や、東京スタジアム、周辺の土地、施設の活用も踏まえまして、二〇一九年大会開催のときにおけます施設配置案を検討してまいります。
 そのため、今年度、専門的観点から施設配置案について調査を開始しておりまして、この中で過去事例の調査や東京スタジアム周辺施設の調査などを行います。その上で、先ほどご答弁いたしましたプロジェクトチームを活用しまして、地元三市及び関係者等とさまざまな角度から調整、検討を重ねまして、二〇一九年大会におけます施設配置案を取りまとめてまいります。

○山崎委員 大会の成功に向けては、ただいま答弁のあったように、広域的な視点に立った協力関係の構築が必要であります。開催準備に当たり、地元三市はもとより、多摩地域の全自治体に本気になって取り組んでもらう必要があると思います。そのためには、地元自治体との連携は極めて重要であります。
 六月のテストマッチは、地元三市にとっても、ラグビーの国際試合とはどういうものかを知るよい機会だったと思われます。都もこれまで地元三市等との連携が不可欠だと何度も説明をしてきました。
 そこで、今回のテストマッチで地元三市とどのような連携を図ってきたのか、また、機運醸成における地元三市との連携の重要性についてどのように認識をしているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 二〇一九年大会を成功させるためには、スタジアムの地元にまちぐるみでワールドカップを迎えていただくことが大切でございまして、ご指摘のように、地元三市との連携は大変重要でございます。
 今回のテストマッチに合わせて開催しましたラグビーフェスティバルでは、地元三市にステージイベントやボランティアなどに協力をいただくとともに、ブースで地元三市をPRするなど、地元多摩の魅力を発信してイベントを大きく盛り上げていただきました。
 また、同日、東京スタジアム内で地元三市を初め都内市町村の首長、議長等を招待いたしまして、ラグビーワールドカップ二〇一九を成功させる集いを開催いたしまして、組織委員会など他の関係者とともに連携強化に向けたキックオフとしたところでございます。
 今回の取り組みを契機としまして、二〇一九年大会の成功に向け、地元三市と課題やノウハウを共有するとともに、今後も機運醸成などさまざまな場面で連携を強化し、着実に大会準備を進めてまいります。

○山崎委員 地元自治体にラグビーの国際試合がどういうものかを伝えていくことは、二〇一九年大会の準備を進める上で大変大切なことだと思います。二〇一九年大会に向けて、今後ともラグビーの国際試合の経験を重ね、VIP対応やファンゾーンの運営などに十分習熟していってほしいと考えます。
 次に、ラグビーワールドカップリミテッドによる会場視察について質問をいたします。
 先月の本委員会において、四月にラグビーワールドカップリミテッドによる会場視察が行われ、六月の視察報告書では、東京スタジアムは開会式に極めて適した会場という評価であったとの都からの報告がありました。
 一方、照明の改良や運営のための仮設座席の設置、メディア席の増設など、ラグビーワールドカップの開会式、開幕戦を実施するに当たっての課題も明らかにされました。
 東京スタジアムは、平成十三年三月の開業から既に十五年がたち、最新鋭のスタジアムから見れば、施設面や機能面でやや見劣りするのではないかとの懸念がございます。
 今後、東京スタジアム、武蔵野の森総合スポーツ施設とともに、多摩地域のスポーツ拠点となるのにふさわしい施設としていく必要があります。二〇一九年のラグビーワールドカップと翌年のオリンピック・パラリンピックを絶好のチャンスと捉え、時期を逸することなく、必要な改修を行うべきであります。
 そこで、ラグビーワールドカップリミテッドの視察報告書の内容を踏まえ、今後どのようにスタジアムを改修していくのか、お伺いをいたします。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 ラグビーワールドカップリミテッドの視察報告書では、競技用照明の大幅な改良や、メディア席の増席の必要性などが指摘されました。これらの指摘事項につきましては、組織委員会との役割分担のもと、連携して対応していく必要があります。
 また、臨場感、競技環境、ホスピタリティーの向上などのための改修や、老朽化した設備等の更新やバリアフリー化など、改修を進めていく必要があります。
 こうした改修工事を着実に進めていくため、昨年度は施設面での課題について調査を行い、想定される各工事について、法規制や施設運営に与える影響などの制約条件を確認いたしました。
 今後は、ラグビーワールドカップ組織委員会及び東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会等と連携し、工事内容及び工事時期の詳細について検討を行うとともに、施設休館による施設利用者への影響を最小限に抑えるため、工期の縮減等の工夫を検討し、本年度中に改修整備計画として取りまとめてまいります。

○山崎委員 スタジアムは選手にとって晴れの舞台であり、観客にとって非日常的な感動を味わえる空間でもあります。組織委員会とよく調整をしながら、万全の体制で準備を進めてほしいと思います。
 また、芝についても、日本の天然芝の質についてラグビーワールドカップリミテッドと組織委員会の主導によるさらなる調査が必要とされておりますが、都は、組織委員会にしっかりと協力をしていただきたいと思います。
 次に、公認チームキャンプ地について質問をいたします。
 組織委員会から五月二十四日に公認チームキャンプ地の選定プロセスが発表され、自治体からは応募の受け付けが八月から始まりました。チームキャンプ地は受け入れた自治体にとって、世界一流のラグビー選手と地元の交流や、チームキャンプ地マークを使ったPR等を通じて国内外での知名度の向上が図られるなど、多くのメリットが期待されるわけです。
 公認チームキャンプ地の選定は組織委員会の役割であることは承知をしておりますが、意欲のある自治体が公認チームキャンプ地の募集に立候補できるよう、都としてもサポートをすべきであると考えます。見解を伺います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 公認チームキャンプ地の受け入れは、ご指摘のように、受け入れた自治体にとってメリットが期待できます。さらに、大会に向けた機運の醸成、チームキャンプを受け入れた経験がレガシーになるなど多くの効果が期待できます。
 一方、公認チームキャンプ地の選定プロセスに関する情報は総務省のウエブページ上で公開されておりまして、応募したい自治体がアクセスできるよう、都は、都内の全区市町村に対し必要な情報を提供してまいりました。
 今後とも、都内自治体に対し適時適切に相談、情報提供をきめ細かく行うなど、積極的に支援してまいります。

○山崎委員 都として、区市町村へのわかりやすい情報提供をお願いしたいと思います。
 都の説明によれば、公認チームキャンプ地の候補地として選定されるための要件として、天然芝の練習グラウンドや屋内練習場などのトレーニング施設、宿泊施設が必要とのことであります。公認チームキャンプ地を受け入れる意欲があっても、必要な全ての施設を既に用意できている区市町村は限られるのではないかと思います。
 区市町村がキャンプ地となれば、ラグビーワールドカップ後も地域のスポーツ拠点として幅広い活用が期待でき、大会のレガシーとなるわけです。都として施設面の支援についても今後検討すべきでないか、このことを私も強く要望しておきたいと思います。
 今後、ラグビーワールドカップリミテッドの視察報告を受けて、年内には会場運営計画が組織委員会より作成される予定とのことであります。ラグビーワールドカップでは、VIPや大会スポンサーなどのゲストをもてなすホスピタリティースペースを用意し、そこで交流や商談等が行われるわけであります。こうしたラグビーならではの観戦スタイルにも対応できるよう、都は組織委員会とこれまで以上に連携を図り、時期を逸することなく、しっかり準備を進めてほしいと思います。
 そこで、最後に、ラグビーワールドカップの成功に向けて、開催準備に取り組んでいく局長の決意を伺います。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 さまざまな視点から貴重なご質問をいただきました。
 六月二十五日は、二〇一九年大会の開会式、開幕戦が行われる東京スタジアムで、ラグビーワールドカップ成功議連の先生方、そして、都内市町村の首長、議長の皆様を初め、多くの関係者にお越しをいただき、天皇皇后両陛下のご臨席のもと、ラグビーテストマッチを行うことができました。日本代表は惜しくも試合には敗れましたが、スコットランド代表をノートライに抑えるなど果敢に戦ったものと考えております。
 そこで、今回の取り組みを通じまして、交通アクセスや会場内のスムーズな動線の確保、ホスピタリティー施設や駐車場等のゾーニング、そして、ファンゾーンにおけるコンテンツの充実の必要性など、さまざまな課題が明らかとなったわけであります。こうした得られた課題を確実に大会準備に生かしてまいります。
 さらに、施設面においても、東京スタジアムを世界が注目する国際スポーツ大会を迎えるのにふさわしい会場とするため、必要な改修を進め、隣接して新たに整備される武蔵野の森総合スポーツ施設とともに、多摩地域のスポーツ拠点を形成してまいります。
 二〇一九年大会まで残すところあと約三年となりました。今後、大会開催に向け、都といたしましても、VIPなど大会ゲストを受け入れるホスピタリティースペースの用意を含め大会準備に取り組んでまいります。
 今後とも、都議会の先生方を初め、組織委員会など関係者とスクラムをがっちりと組み、アジア初開催となるラグビーワールドカップを成功させるとともに、その成功を二〇二〇年大会へつなげていけるよう万全の準備を進めてまいります。

○山崎委員 最後の局長の答弁の中で、ラグビーワールドカップを成功させることが、また二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックにつなげていく、本当に重要な二〇一九年だと思います。ぜひ皆さん方も、ラグビーのワールドカップ二〇一九年大会が成功しなければオリンピックの成功もないという意気込みで、私たちとともに一緒に頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。

○斉藤委員 私の方からは、ラグビーテストマッチに関連する質問を中心に質問をさせていただきます。
 先日の八月二十六日に、二〇一六年から一七年にかけての日本のトップリーグが開幕をしたところでございます。私も、雨の中でございましたが、秩父宮ラグビー場に足を運びまして観戦をしてまいりました。各チームの中にワールドカップ・イングランド大会で活躍した選手を見つけると、南アフリカ戦からおよそ丸一年たつにもかかわらず、瞬時に熱い感動が沸き上がってまいります。
 そして、世界最高峰といわれるスーパーラグビーに日本のプロチーム、サンウルブズが参戦をいたしました。ことしの二月から七月まで十七試合にわたりクオリティーの高いゲームを戦い切る中で、六月二十五日に天皇皇后両陛下がご臨席のもとで、スコットランドと日本代表のラグビーテストマッチが開催されたわけでございます。
 当日の東京スタジアムでのこのテストマッチには、先ほどお話ありましたけれども、約三万四千人の観客が集まりました。主催の日本ラグビーフットボール協会によれば、観客数の記録が残るテストマッチでは過去最多とのことであります。スタジアムが観客でいっぱいになれば、試合は大きく盛り上がりますし、また、選手の士気も上がります。
 ラグビーファンがふえるのであれば、一人でテレビ観戦するのもよいのですけれども、やはり競技場に足を運んでいただきまして、選手と会場の観客が一体となって勝利を共有することで、喜びが何倍にもなるものであると思います。
 そこでまず、集客努力が大切だと思いますけれども、この六月のテストマッチにおける都の集客面での取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 六月のテストマッチは、二〇一九年大会の機運醸成の絶好の機会であると捉えまして、イベントとテストマッチとの集客面での相乗効果を狙って、東京スタジアムの敷地内で飲食やパブリックビューイング、ラグビー体験などを内容とするラグビーフェスティバルを開催することといたしました。
 フェスティバルの事前告知に当たりましては、日本ラグビーフットボール協会と協力いたしまして、お互いホームページやチラシにテストマッチとフェスティバルを併記するなど、一体的なPRを行いました。
 また、都では、沿線の駅や電車内、都のスポーツ施設での広告掲出、区市町村やスポーツ関係団体への周知、ホームページやSNSなどによる事前告知を行いました。
 特に東京スタジアムの近隣には、開催日直前にチラシの新聞折り込みなどを行いまして、集客を図ったところでございます。さらに、ラグビー人気を盛り上げるには一人でも多くの方にテストマッチを観戦していただくのが早道だと考え、協会にご協力いただき、六月一日の「広報東京都」を使いまして、都民観戦招待を行ったところでございます。

○斉藤委員 なるほど、今のご答弁を伺いますと、都の集客努力、具体的にさまざまな手を打っていたことがわかりました。
 ファンゾーンは、ロンドンに、イングランド大会に行った議連のメンバーから、大変ファンゾーンでの交流が大会、試合そのものをとても盛り上げていく効果があるということで、ラグビーの一つの特徴として、飲食を伴いながらラグビー観戦ができる、そういった品位のあるファンによって支えられているスポーツということが、またラグビーの特徴であるようでございます。できるだけそういったファンゾーンを楽しむこともあわせまして、例えば分散して集まって、分散して帰っていくことも、これも非常に重要であると思いますので、私も、今回そういう面では、ファンゾーンの重要性を現場で認識したものでございます。
 また、「広報東京都」を活用して都民観戦招待を行ったということを、今ご答弁ございましたけれども、大変よい企画だと思います。今後は、テレビ媒体などの活用なども通したり、チケットの販売促進も検討してはどうかと、これは提案しておきたいと思います。
 今回の報告書を拝見いたしますと、このテストマッチで得られました課題の中に、試合終了後の京王線飛田給駅周辺の混雑の課題というのが挙げられております。私も飛田給駅を利用して参ったわけでございますけれども、特に東京スタジアム周辺の道が歩行者で混み合っておりました。J1リーグのFC東京の一試合平均の観客動員数は約二万五千人程度ですから、二〇一九年大会ではこの二倍、先日のテストマッチの約一・五倍の五万人が来場を目標に、また、来場することを想定して対策を考えなければならないわけであります。
 スポーツ祭東京二〇一三では、スタジアム周辺道路の一部を規制して大会用に使った例がございました。また、話題になりましたけれども、二〇一四年の六月にはAKB48の大島優子さんが卒業コンサートを開催した際には、約五万人の観客が動員されたというふうに報道されておりました。
 こうした過去のイベントの開催時の経験やこのテストマッチで得た課題を踏まえまして、地元市や警視庁、道路管理者などの関係者間で課題認識を共有して、スムーズな動線確保など、歩きやすい環境づくりを工夫すべきと考えますが、見解を求めます。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 今回のテストマッチで東京スタジアム周辺における交通アクセスの課題を明らかにするため行った交通量調査の結果によりますと、観客の約七割が試合終了後に飛田給駅を利用してございます。
 二〇一九年大会においても京王線が主要な動線の一つであることから、できる限りストレスなく、スムーズに移動できるような歩行者動線の工夫は重要でございます。
 本番に向けましては、ご指摘のスポーツ祭東京二〇一三での事例も参考に、JR中央線などの鉄道駅をつなぐシャトルバスの運行による観客の動線の分散を含めまして、地元市や交通事業者、警察、道路管理者など関係者と幅広い議論を重ねまして、スムーズな動線の確保について対策を講じてまいります。

○斉藤委員 歩行者天国とまではいいませんけれども、本当に車両の規制というのは非常に重要であろうと思いました。歩いている中で信号待ち--そんなに信号待ちが大変ではなかったんですけれども、倍になりますと大変な車と人の交錯が考えられますので、これは地元市や交通事業者、あるいは警視庁、道路管理者などの協議体ですね、既に設置されているようでございますけれども、その話し合いが重要であろうかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会では、翌年に行われる予定ですけれども、このエリアでは、東京スタジアムではサッカー、七人制ラグビー、そして近代五種が、そして、現在建設中の隣接する武蔵野の森総合スポーツ施設ではリオデジャネイロ大会で大変感動がありましたけれども、ダブルスで金メダルを獲得したバドミントンなどの競技が開催される予定になっております。
 二〇一九年大会の開催に当たりましては、翌年の二〇二〇年の五輪大会と一体となって、将来のまちづくりへのレガシーとなるようなソフト、ハード両面にわたる課題解決を図るべきだと考えるものです。
 さらに、二〇一九年大会では、交通アクセスのみならず、ハンディキャップの有無にかかわらず、気持ちよく、楽しく観戦できるようにすることが競技施設でも大切でございます。
 そこで、東京スタジアム内でのバリアフリー対策についてお伺いしたいと思います。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムは、二〇二〇年大会において、近代五種や七人制ラグビーなどの競技会場となることから、仮設対応も含め、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインの実現を目指すこととしております。
 障害のある方もない方も、利用しやすく快適に観戦できる施設の提供を行うことは、二〇一九年大会の成功にとっても重要な要素であります。このため、車椅子席の増設や手すりの設置など、東京スタジアムのバリアフリー改修については二〇一九年大会までの整備完了を目指し、今後、検討を行ってまいります。

○斉藤委員 ご答弁にありました、まさにこのエリア、この競技場も、交通アクセスなどを含めまして、二〇二〇年大会に向けて、一年前倒しの準備をしているという認識を改めて実感いたしました。
 また、別の角度ですけれども、外国人観戦者への心遣いも忘れてはならないと思います。テストマッチでは、私がちょっと残念に思いましたのは、試合後、外国人観客の方々に、スコットランドの勝利おめでとうと声をかけるような気持ちに自分もなかなかならなかったわけでございます。大変惜しい試合でございましたけれども、悔しい気持ちの方が先立ちまして、自分から積極的に交流するということがなかなかできなかったわけですが、外国の観戦客の方に、他のチームを応援している方に対しても、スコットランドおめでとうなどと声をかける日本人客の姿をもっと見たいと、このように感じて帰ってまいりました。
 飛田給の駅のホームで電車を待っている間も、それらしい方が通るんですけど、誰も声をかけないと、そういうような状況でございましたので、ぜひともこれはホスピタリティーという点で改善していきたいと思うんです。
 また、イングランド大会に参加した議連のメンバーの方から聞きましたけれども、この大会では、優勝候補の南アフリカを、ランキングでかなり格下の日本が逆転勝利した際に、多くの南アフリカのファンの、敵チームのファンの方からも率直に日本の勝利をたたえる光景が多く見られたと伺いました。試合後はもっと相手チームのファンに声をかけてたたえ合う、そういったことも大事なのではないかと思いました。
 ラグビー憲章を改めて読んでまいりましたけれども、以下のような一文がございました。引用しますけれども、ラグビーは、成人の男性にとっても女性にとっても、少年にとっても少女にとっても価値あるスポーツである、ラグビーは仲間の競技者との間のチームワーク、理解、協力、そして尊敬をつくり上げる、そのもとになるのは、それらがいつでもそうであったように、参加する喜び、ゲームが要求する勇気とスキル、関与する全ての人々の人生を豊かにするチームスポーツへの愛、そしてゲームにおいて共有される、興味を通して築かれる生涯の友情という言葉が書かれておりました。
 チームのファンが互いに健闘をたたえ合うようになれば、観戦はより楽しくなり、大会も盛り上がっていく。それこそがまさにラグビー文化の一つであると思うわけであります。
 そこで、そうしたラグビー文化を実現するための都の工夫についてお伺いしたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーには、戦いが終わればノーサイドとなり、お互いをたたえ合う文化が深く根づいてございます。
 昨年のイングランド大会では、試合会場周辺で日本人が日本代表のすばらしい活躍について声をかけられ、ジェスチャーや会話でエール交換がなされるシーンが多く見られました。こうした声かけは、大会を支えるボランティアだけでなく、他のチームの観客からもごく自然に行われていたというのは、先生ご指摘のとおりでございます。
 都といたしまして、都主催のスポーツイベントやホームページ、SNSなどでラグビーの楽しみ方や応援スタイルなど、ラグビー文化を広く発信してまいります。また、こうした観戦スタイルを二〇一九年大会で実現する上で、ボランティアに盛り上げ役になっていただくことも大変有効であると考えておりまして、大会を盛り上げる観点から、組織委員会と連携いたしまして、ボランティアの育成を図ってまいります。

○斉藤委員 次に、ラグビーファンをふやすための普及啓発の活動についてお伺いしたいと思います。
 ことし一月の特別委員会でも申し上げましたけれども、ラグビーファンの裾野を広げる上で、ラグビー体験などを通じましてラグビーに触れる機会をつくることは大変有意義なことだと思います。加えて、東京スタジアムでは、二〇二〇東京大会の七人制ラグビーの会場にもこのスタジアムが当たっているわけでございます。
 今回のリオのオリンピック大会におきましては、七人制ラグビーの男子日本代表が強豪のニュージーランドを破るという大金星を上げ、ベストフォーという大変な大快挙だと思いますけれども、なし遂げました。ラグビーワールドカップと七人制ラグビーの人気の相乗効果も狙って、ぜひともラグビーの普及啓発に取り組んでいただきたいと思います。
 ラグビーファンにいたしますと、十五人制と七人制、厳密には違うんだと、違うスポーツなんだという方もおられるんですけれども、一般の方からすると、ラグビーということで、これは相乗効果が期待されるというふうに思っておりますので、ぜひともラグビーフェスティバルにおけるラグビーの普及の取り組みなどに、そういった相乗効果を狙った企画が非常に有効であると思うわけですが、こうした普及の取り組みと今後の方策について伺いたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYOでは、ラグビー普及を図るため、さまざまなラグビーの楽しみ方を紹介できるような企画としました。
 具体的には、ラグビー体験では、人工芝フィールドにゴールポストを立ててラグビーの雰囲気を高めながら、ストリートラグビー大会や小学生を対象にしたラグビークリニックを開催いたしました。また、イベント会場では、ウィルチェアラグビー体験やラグビーのミニゲームのコーナーを設けました。ステージイベントでは、ラグビー日本代表選手にトークショーにご協力いただきまして、ラグビーの楽しさを伝えていただきました。
 今後とも、ファンの裾野が広がるよう、七人制ラグビーを含めまして、都主催のスポーツイベントにおけるラグビー体験の実施やホームページ、SNSなどのメディアを利用した情報提供などを通じてラグビーの紹介に努めまして、普及を図ってまいります。

○斉藤委員 このラグビーというのは大変品位を重んじておりますし、そのコアな価値というか、非常にそういうものを大事にしているスポーツであるというふうに認識しておりますけれども、七人制ラグビーが大変話題になった今でございますので、裾野を広げるという意味では、七人制ラグビーやウィルチェアラグビーなどさまざまなラグビーのグループのスポーツなどの相乗効果を狙って、ぜひとも多くの都民の方に普及をしていただきたいと思うわけでございます。
 最後の質問になります。
 二〇一九年ラグビーワールドカップの開催に向けて、十二都市で着々と準備が進んでいるんだと思います。東京都以外の都市でも準備活動が本格化いたしまして、機運を各自治体で盛り上げていくために、開催都市マークが先般決定をいたしました。
 いろんな視察で旅先に行ったりしますと、そういったラグビーの開催都市は、その都市の開催マークを活用して機運醸成を図っておりました。特に九州などは極めて盛り上がっておりまして、東京だけが聖地ではない、九州こそがということで、非常に勢いがあったわけでございますが、こうした開催都市マークが決定して、活用されているようでございます。
 前回の委員会でご報告がありましたこの開催都市マークを、東京都はどのように活用していくのかをお伺いしたいと思います。

○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ計画担当部長 開催都市マークは、二〇一九年大会の成功に向けて、開催都市が大会のPRや開催機運の盛り上げに使用できる有効なツールであります。
 都は、開催都市マークを活用した広報PRを推進するため、のぼり旗やクリアファイルを作成し、六月二十五日に開催されたラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYOを皮切りに、都庁舎における掲示や、関係団体及び区市町村のイベント等においてもご活用いただけるよう、送付したところでございます。
 今後、二〇一九年大会に向け、組み合わせ抽せん会等、節目となるさまざまな機会を捉えて開催都市マークを活用し、十二開催都市と連携を図りながら、開催都市マークを広くPRしてまいります。こうした取り組みを通じて、大会成功に向けた機運醸成を行うとともに、都民、国民の参加機運を盛り上げてまいります。

○斉藤委員 質問は以上でございますけれども、この開催都市、東京だけではなくて日本大会でございますので、ほかの地域との連携や、この盛り上げを相互に図っていくことはとても重要であろうと思います。
 この成功させる集い、テストマッチのときに各都市の代表が集まって、大変頼もしく思ったわけでございますけれども、各都市にはそれぞれラグビーとの文化、歴史がございます。そういったものを知っていくことも、日本全体でこのワールドカップを成功させるとても大事な鍵になろうかと思います。
 そして、東北の釜石でございますけれども、新日鐵釜石といえば私が高校生時代も大変に強いチームでございました。そうした釜石を抱える岩手県、今、水害で大変な状況になっておりますけれども、東日本大震災の被災三県が笑顔で迎える二〇二〇年オリンピック大会でありたい、パラリンピック大会でありたいということがございます。
 この二〇一九年大会も同じ思いで、全国の、そしてなかんずく岩手の釜石の方々、こういった方々が、本当に開催して、できてよかったと笑顔で迎えられるように、東京としても応援をしていってもらいたい、これを特に重ねて申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

○徳留委員 一月のラグビーワールドカップ特別対策委員会の質疑の中では、二〇一九年ラグビーワールドカップが東京スタジアムで開催され、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックでも同じように東京スタジアムが競技会場の一つになっていることから、さまざまな準備の取り組みを、ラグビーワールドカップとオリンピック・パラリンピックについて一体的に進める重要性が強調されました。
 オリンピック・パラリンピックの過大な財政負担をめぐる批判からも、ラグビーワールドカップ二〇一九年の開催にかかわる東京都負担の総経費についても節約に努めて、都民の理解、それから都民の暮らしとの調和を重視すること、都民への情報公開や透明性が不可欠だと思います。
 一月のラグビーワールドカップ特別対策委員会の答弁では、東京都の開催都市の負担金は八億円と報告されました。しかし、分担金以外の開催都市経費については、答弁では、各自治体の開催都市の経費の規模につきましては、組織委員会による大会日程や試合数などの設定、各自治体の施策により今後決まってくるということでした。
 それから七カ月間が経過をいたしました。七月十二日のこの本委員会で行われたラグビーワールドカップ二〇一九年開催に向けた四つの報告事項の説明のうち、特にラグビーワールドカップリミテッドによる会場視察についてと、ラグビーテストマッチについての二つの報告事項に関連して幾つかの質問を行います。
 まず最初に、この間のラグビーワールドカップリミテッドの会場視察による指摘事項を踏まえて、施設計画については、二〇一九年のラグビーワールドカップ開催まで三年と迫った中で、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会と一体にしながら、独自の予算を含めて、いつまでにどのように具体化されるのかについてお伺いしたいと思います。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 ラグビーワールドカップリミテッドの視察報告書では、競技用照明の大幅な改良やメディア席の増席の必要性などが指摘されました。これら指摘事項につきましては、組織委員会との役割分担のもと、連携して対応していく必要がございます。
 また、臨場感、競技環境、ホスピタリティーの向上などの改修や、老朽化した設備等の更新やバリアフリー化などの改修を進めていく必要がございます。
 こうした改修工事の内容やスケジュールにつきましては、今後、ラグビーワールドカップ組織委員会及び東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会等と連携して検討を進め、本年度中に改修整備計画として取りまとめてまいります。この計画とあわせて、改修のための予算につきましても検討を進めていくことになります。

○徳留委員 今年度中に改修整備計画を具体化していくという答弁でありました。
 二つ目の質問は、ラグビーワールドカップリミテッドの会場視察や六月開催のテストマッチを通じて得られた諸課題の改善、解決に必要な経費は、施設改修費部分を除くとどれぐらいの予算規模になり、どのように確保されていくのかについてお伺いしたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 今回のテストマッチ及びラグビーワールドカップリミテッドの会場視察では、交通アクセスや観客の動線、スタジアム内のアクセシビリティー、ファンゾーンの運営、ホスピタリティー施設や駐車場の確保など、運営面でのさまざまな課題が明らかになりました。
 二〇一九年大会に向けては、これらの課題を踏まえつつ、交通アクセスや周辺施設の調査などを行いまして、必要な対策を講じてまいります。この対策とあわせて、必要な予算についても検討を進めていくこととなります。

○徳留委員 今後の開催都市の負担にかかわる予算規模についての質問に対しては、いずれも今後検討していくということでした。しかし、今後、可能な限り具体化を急いでいただいて、開催都市の総額を公表し、今度のこの本委員会など、議会での審議ができるように強く求めておきたいと思います。そうしたことが都民への情報公開、透明化への最小限の条件にもなると思います。
 三つ目の質問は、七月のラグビーワールドカップ特別対策委員会の場でのラグビーワールドカップリミテッドによる会場視察についての説明では、今後、組織委員会は、各開催都市と会場運営計画を作成して、本年十二月までにラグビーワールドカップリミテッドに提出する予定となっていますけれども、この会場運営計画は都が負担する費用も含まれると思いますけれども、今後どのようにしてその予算が示されていくのかについてお伺いします。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 会場運営計画とは、組織委員会が策定する大会運営に関する計画であり、スペースの割り当て、諸室の活用、大会運営のための仕様等が記載されるものでございます。計画の策定に当たっては、都は、組織委員会と十分に協議してまいります。
 会場運営計画は、本年十二月までにラグビーワールドカップリミテッドに提出される予定ですが、試合会場に求められる設備仕様等については、別途、都が本年度中に策定する改修整備計画に反映いたします。改修のための予算についても、改修整備計画とあわせて今後検討を進めてまいります。

○徳留委員 東京の開催都市経費が都民に批判を招くような過大にならないように、細心の注意を払って具体化されていくように求めたいと思います。
 最後に、六月開催のテストマッチを通じて得られた諸課題の中の一つに、東京スタジアム内のアクセシビリティーの改善を求める課題が指摘をされています。この点についても、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック準備のために策定中のアクセシビリティ・ガイドラインに基づくハード、ソフトの両面での改善を一体的に進めて具体化すべきではないかと考えますけれども、どのように具体化される予定になっているんでしょうか。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムは、二〇二〇年大会において近代五種や七人制ラグビーなどの競技会場となることから、仮設対応も含め、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインの実現を目指すこととしております。
 ハード面の取り組みとしては、東京スタジアムのバリアフリー改修について、車椅子席の増設や手すりの設置など、二〇一九年大会までの整備完了を目指しているところでございます。
 今後、ハード、ソフト両面から、障害のある方もない方も、利用しやすく快適に観戦できる環境整備に向けて検討を行ってまいります。

○徳留委員 アクセシビリティ・ガイドラインに基づいて二〇一九年開催のラグビーワールドカップ、二〇二〇年開催のオリンピック・パラリンピックで積極的な具体化がされることは、障害のある人もない人も、安心・安全に観戦、参加できる競技会場のバリアフリーになると思います。それだけではなくて、東京全体のユニバーサルデザインのまちづくりにも大きく貢献するものであるということを強調して、質問を終わります。

○今村委員 それでは、私からも質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、開催都市マークについてでありますけれども、開催都市マークが決まり、今後ますます二〇一九ラグビーワールドカップに向けた機運が高まることが期待をされています。そこで、開催都市マークを広く都民に認識してもらい、二〇一九ワールドカップに向けた機運醸成に努める必要があるというふうに考えます。
 そこで、都の取り組みを聞こうと思っておりましたけれども、既にお二人の方からも質疑がされましたので、このことについては省略をさせていただいて、次の質問に移りたいというふうに思います。
 市区町村では、開催都市マークが使えないということであります。都内自治体でも開催都市マークが市民の目にとまるように、都は、都内の全自治体が積極的に広報啓発活動に取り組むことができるように、共催、後援事業などを通じ、機運醸成に協力して取り組む必要があると考えます。都の認識と自治体と連携した取り組みについてお伺いします。

○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ計画担当部長 都は、昨年度、府中市及び町田市で実施されたラグビーワールドカップ二〇一五イングランド大会のパブリックビューイングイベントを共催いたしました。このように、都内自治体が実施するイベント等と連携し、二〇一九年大会に向け機運醸成を図っていくことは重要なことでございます。
 今後、都が都内自治体とラグビーワールドカップの機運を高める共催イベントを実施する際には、チラシに開催都市マークを印刷するなど、開催都市マークを積極的に活用することにより、他の自治体と連携した機運醸成を図ってまいります。

○今村委員 それでは次に、公認チームキャンプ地について伺いたいと思います。
 チームキャンプ地マークは、公認チームキャンプ地として選定された自治体が使用することができるということであります。開催都市マークのように自治体名を入れることができるのか、まずお伺いをいたします。
 また、決定は来年の夏以降であるということでありましたけれども、都内で公認キャンプが行われることは、ワールドカップの成功に向け大変重要なことだというふうに考えます。
 私はこれまでも、都は公認チームキャンプ地となることを希望する自治体と連携していくべきというふうに申し上げてまいりましたけれども、都の取り組み状況をお伺いします。

○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ計画担当部長 チームキャンプ地マークにつきましては、開催都市マークとは異なり、チームキャンプ地に選定された自治体の名前は入らず、マーク下部に片仮名及び英字でチームキャンプと表示されます。
 公認チームキャンプ地の選定は、組織委員会の役割でございます。都としましては、都内自治体に対し適時適切に相談、情報提供をきめ細かに行うなど、積極的に支援してまいります。

○今村委員 公認チームキャンプ地に関する説明会が、都内を初め全国三カ所で行われたというふうに聞いています。全体でどのくらいの自治体が参加をし、さらには、都内の自治体が何自治体ぐらい参加をしたのか、大変気になるところであります。その数について、都の認識をお聞きしたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 本年七月に、東京、大阪、福岡におきまして組織委員会が公認チームキャンプ地に関する自治体向け説明会を実施しておりまして、三会場で合計百六十の自治体が参加したということでございます。
 なお、東京会場では百二自治体が参加しましたが、都内自治体の参加数につきましては公表されておりません。

○今村委員 二〇一五年のラグビーワールドカップでは、公認チームキャンプ地が六十一カ所選定をされました。その中から実際に利用されたのが四十一カ所だというふうに聞いています。
 二〇一九年のラグビーワールドカップの公認チームキャンプ地の選考に当たり、開催都市において公認チームキャンプ地の選定数は決まっているのかお伺いします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 組織委員会によりますと、各開催都市におけます公認チームキャンプ地の選定数につきましては、制限はないとのことです。

○今村委員 先ほどの質疑にもありましたけれども、既にこの公認チームキャンプ地の応募が始まっています。その応募書類の提出について、東京都とその応募をする各都内の自治体との連携サポートはあるのかどうか、お伺いしたいと思います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 公認チームキャンプ地選定プロセスへの応募提出書類につきましては、組織委員会が本年七月に開催した自治体向け説明会において説明を行っているところでございます。また、公認チームキャンプ地の選定プロセスに関する情報は総務省のウエブページ上で公開されておりまして、応募したい自治体がアクセスできるよう、都は都内の全市区町村に対し必要な情報を提供してまいりました。
 今後とも、都内自治体に対し適時適切に相談、情報提供をきめ細かに行うなど、積極的に支援してまいります。

○今村委員 それでは、公認チームキャンプ地とは別に、このラグビーワールドカップでは事前チームキャンプが行われます。この事前チームキャンプを両方、公認チームキャンプ地とあわせて受けることは可能なのかどうかをお伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 同一の自治体が公認チームキャンプ地及び事前チームキャンプ地の両方になることは可能でございますが、事前チームキャンプ地につきましては組織委員会は原則として関与せず、自治体はチームと直接交渉することになります。

○今村委員 チームキャンプ地立候補自治体は、ファンゾーンを設置したり、大会をより一層盛り上げたいというふうに考えています。このキャンプ地招致をしていない自治体でも、ファンゾーンは設置したいと検討している自治体もあるというふうに思いますけれども、この公式ファンゾーン設置についての取り組みについてはどのようになっているのか、お伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ファンゾーンは、各開催都市が設置、運営するものでございまして、飲食スペースやラグビー体験ブース、大型スクリーンなどを備え、試合の前後の観客や入場券のないファンや観光客などが大会の雰囲気を楽しむことができるなど、二〇一九年大会の盛り上げに重要な役割を担ってございます。
 都としましては、より多くの人に楽しんでもらえるファンゾーンとするため、今後、組織委員会及びラグビーワールドカップリミテッドと協議の上、設置場所や内容について、集客や盛り上がりなどさまざまな観点から総合的に勘案し、検討してまいります。

○今村委員 ありがとうございます。この公認チームキャンプ地の選考などにおいては、東京都内の自治体にとっては、特に二十三区の自治体は越谷市が近接をしておりますし、東京スタジアムがある多摩地域は、町田市のように横浜市と都県境が接地をしているほどの近さでありまして、決定後も公認キャンプ地同士での競合が続いてまいります。
 さらに、二〇一五年のラグビーワールドカップでは、日本が事前チームキャンプ地をブリストルで行ったように、事前チームキャンプ地は公認と違い、各自治体が独自に取り組むことになります。公認、事前をあわせ、各自治体と一体となって取り組んでいただきますよう、また、ファンゾーンの設置に対してもしっかりと各自治体と協力をしていただくよう要望して、次の質問に移りたいと思います。
 会場視察の件についてであります。
 ラグビーワールドカップリミテッドの視察指摘事項を踏まえて、スタジアムの改修、そして選手やVIP、来場者、さまざまな皆さんにとってよりよい施設となるように改修を求めたいというふうに思っています。
 そのことについて都の取り組みを聞こうと思いましたけれども、これも既にお答えがありましたので、このことについてはぜひしっかりと今後取り組んでいただくよう要望して、次のラグビーテストマッチの件についてお聞かせいただきたいというふうに思います。
 私も観戦をいたしましたプレマッチと同時開催のラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYOは大変好評だったというふうに聞いております。
 二〇一九年のラグビーワールドカップでは、訪日観光客や全国から訪れる方々へ、日本らしさや東京らしさをPRすることは大変重要であります。特に地産地消の飲食や東京の伝統芸能や多摩産材を活用した空間などは、全ての人に魅力的に映ることと思います。
 そこで、都はどのように今後取り組んでいくのかお伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYOにおきましては、ステージイベントにおいて、地元市の協力を得ながら、府中ばやし、和太鼓などの日本の伝統芸能のパフォーマンスを行いました。また、各開催都市の観光PRブースを設置するとともに、十二開催都市の食文化を紹介するフードコーナーを設け、各都市の魅力をアピールしたところでございます。
 二〇一九年大会は、東京、そして多摩地域及び日本の文化を世界に向けて発信する絶好の機会でございます。ファンゾーン等において日本らしさをPRできるよう検討してまいります。

○今村委員 今月、町田市内にありますキヤノンスポーツパークで、二〇一九ラグビーワールドカップ釜石応援チャリティーマッチが行われ、多くの方が観戦をされました。会場では、二〇一九ラグビーワールドカップで使用される予定で、釜石市に建設をされる釜石鵜住居復興スタジアムの募金なども行われ、両市、両チームが二〇一九ラグビーワールドカップの成功に向け一体となって取り組む姿を多くの方に理解していただけた、すばらしい機会となりました。
 また、日本ラグビーフットボール協会などが主催をする、みなとスポーツフォーラムは、きょうの夜も開催をされますけれども、二〇一九ラグビーワールドカップの機運醸成はもちろん、見るスポーツ、そして、するスポーツのみならず、支えるスポーツへの参加機会の提供を目指し、二〇一九年のラグビーワールドカップ開催までに百回を目指し実施されているところであります。
 都内では、こうしたイベントが二〇一九年のラグビーワールドカップまで数多く行われることは、大会成功に向けて大変重要と考えます。こうしたイベントの必要性を都はどのように評価をしているのか、また、今年度はどのぐらいこのイベントが予定をされているのかお伺いします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 都内市区町村で実施されるラグビーに関するイベントは、ラグビーをじかに体感、体験できる絶好の機会でございます。ラグビーの普及啓発や二〇一九年大会の機運醸成に資する重要な役割を果たすものと考えてございます。
 町田市で行われましたイベントにつきましては、ラグビーの盛んな二市が連携するとともに、震災からの復興をアピールすることにもつながり、大変盛り上がったと聞いております。
 今年度は、町田市以外にも、例えば五月に、府中、調布、三鷹の地元三市によりますラグビーフェスティバルや、六月に港区におきます海外のスーパーラグビーのチームによる子供たちへのラグビー教室などが開催されました。これらのラグビーの普及啓発に関するイベントに対しまして、都は、ラグビーワールドカップ二〇一九機運醸成のためのブース出展や後援名義の付与など、その取り組みを後押ししてございます。
 今後、ラグビーのトップリーグやスーパーラグビー、都が主催するスポーツイベントに二〇一九年大会のPRブースを出展するなど、さまざまな機会を捉えて機運醸成を図ってまいります。

○今村委員 ありがとうございました。ぜひ二〇一九年のラグビーワールドカップ開催までたくさんのイベントが都内で行われ、そしてまた、しっかりと各キャンプ地に立候補する自治体がキャンプ地の競争に勝ち抜けるよう都のサポートをお願いして、私の質問を終わります。

○石川委員 まず初めに、セキュリティーについて伺います。
 このたび、リオデジャネイロ・オリンピックでの日本選手の獲得メダル数は四十一個と過去最多を記録し、男子七人制ラグビー日本代表が四位入賞と歴史的な快挙をなし遂げました。世界ランク十五位の日本のラグビーチームは、初戦で世界ランク三位のニュージーランド、七位のケニア、そして、準々決勝で十一位のフランスを見事に破りました。
 十五人制で行われた昨年のイングランドでのワールドカップにおいて、世界ランキング十位の日本は、世界ランキング二位の南アフリカに劇的な勝利をおさめました。去年のワールドカップ、ことしのトップリーグ、そして今回のリオ・オリンピックと、ラグビー人気そのものが急激な上昇の一途をたどっているところでございます。
 選手や関係者は、二〇一九年の日本でのワールドカップに向けて、国民の盛大な支援の声に応えようと、日々たゆまぬ努力と精進を続けているわけであります。そこで、我々の役割として、このラグビーに向けられている期待と熱気を持続させる活動をさらに展開させていかなければならないと思っております。
 一方、リオ・オリンピックでは、報道陣用バスが襲撃をされたり、馬術センターには流れ弾と見られる銃弾が飛び込んだりする事件も起こりましたが、心配された治安の維持はとりあえず守られたといっていいでしょう。
 ラグビーワールドカップ・イングランド大会では、総じて二百四十七万人の観客が観戦をいたしました。二〇一九年の我が国の大会での観客目標については今後示されることになりますが、選手、スタッフはもちろんのこと、観客の安全を確保していくことは最優先すべき課題であります。
 世界各国でテロ事件が頻発をしている時代であり、大きなイベントについては、そのセキュリティーが常に大きな課題となることは必然であります。
 ことし六月二十五日に東京スタジアムで行われましたラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYO及びラグビーテストマッチでのセキュリティーの確保がどのように行われたのか、お伺いをいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーフェスティバル二〇一六&TOKYO及びラグビーテストマッチでは、東京都及び日本ラグビーフットボール協会がそれぞれ警察、東京スタジアム等と連携しまして、来場者のセキュリティー確保に努めました。
 具体的には、関係者出入り口でのIDチェックや搬入搬出時における出入りの確認、駐車スペースの警備を行うとともに、会場内での巡回警備や会場の出入り口で来場者の手荷物検査を行いました。

○石川委員 私も観戦をさせていただきましたので、現場は体験をさせていただいたわけでございます。
 東京ドーム球場では、入場の際に瓶、缶、ペットボトル類の持ち込みは禁止をされております。しかし、東京スタジアムでは、瓶、缶類の持ち込みは禁止をされておりますが、ペットボトルは持ち込み可となっております。今回のテストマッチでもこれに倣ったのではないかと思います。
 二〇〇六年八月九日、イギリスからアメリカ合衆国とカナダに向かう複数の旅客機を爆破させる大規模なテロ計画が発覚をし、未然に防止をされました。この計画は、液状物質を使用し、アメリカ合衆国の主要都市上空で飛行中の旅客機を次々に爆破、空中分解させるという驚愕の計画であったわけであります。
 この未遂事件の後に、世界各国の空港では液体物質の持ち込みが規制され、ペットボトルもその規制対象となったわけであり、その規制の流れは空港にとどまらず、スポーツスタジアムにも及んでいるわけであります。
 無論、観戦中の水分補給は体調保持のためにも必要であり、東京ドーム球場では、入場の際、持っていたペットボトルや缶、瓶の中の液体を球場の用意した紙コップに移しかえれば持ち込みができるようになっているわけであります。
 ワールドカップ二〇一九日本大会は、九月二十日に始まることになっています。初秋とはいっても、かなり暑い日も続くわけで、観客の水分補給も必須といえるわけであります。しかし、テロ対策を初めセキュリティー強化にとっては、国際的にペットボトルは持ち込み禁止物の中に入っているわけであります。
 今回の対スコットランド戦ではペットボトルの持ち込みが可能でありましたが、私が体験したロンドンではペットボトルの持ち込みは許可をされておりませんでした。今後どのように対応していくのか、お伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 二〇一九年大会におけるセキュリティーにつきまして、スタジアム内は組織委員会が責任を持って担っているところでございます。二〇一九年大会におけるスタジアムへのペットボトルの持ち込みにつきましては、組織委員会が警察等と調整の上、今後決定していくものでございます。

○石川委員 いずれにしろ、ペットボトルは持ち込めなくなるだろうと思います。そのために必要な対策とPRをしっかりとお願いしておきたいと思います。
 次に、キャンプ地についてお伺いいたします。
 公認キャンプ地に選定されますとマークの使用が許可され、独自の自治体のPRもできるようになります。これは、いわゆるシティーアイデンティティーの確立にも寄与するものと考えられます。
 また、滞在中のチームにかかわる費用は組織委員会が負担する仕組みとなっており、独自のファンゾーンをつくり、住民の皆さんが世界有数のラグビーチームと交流する機会となることは、イングランド大会の南アフリカのキャンプ地であったバーミンガム大学の現地視察でも確認をすることができました。特に大学の知名度の向上と学生が国際大会のボランティア体験ができたことに大きな意義があったとしており、大学側が五万ポンド負担したことに対して、十五万ポンド程度の価値があったという試算も示されているわけであります。
 二〇一九年大会に向けて公認キャンプ地の応募受け付けが八月から既に始まっているわけでありますけれども、十二月が締め切りなわけでありますが、自治体間の行政情報にとどめず、広く一般の人が知り、関心を持ってもらう工夫が必要だというふうに思います。今までどのような方法で自治体に募集の情報を伝えてきたのか、お伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 公認チームキャンプ地の募集につきましては、組織委員会が一元的に対応することとなっておりまして、組織委員会において説明会や相談受け付けなどの対応が図られているところでございます。
 一方、公認チームキャンプ地の選定プロセスに関する情報は総務省のウエブページ上で公開されておりまして、応募したい自治体がアクセスできるよう、都は都内の全区市町村に対し必要な情報を提供してまいりました。
 また、今後、広く一般の方々に関心を持っていただけるよう、ホームページやSNS等を通じ情報を発信してまいります。
 今後とも、都内自治体に対しまして適時適切に相談、情報提供をきめ細かに行うなど積極的に対応してまいります。

○石川委員 しっかりした支援をよろしくお願いいたします。
 一自治体では、宿泊施設はあるけれども、天然芝のグラウンドがないなどなど、全ての条件をクリアできないということで、公認キャンプ地に応募できないところもあると思いますけれども、複数の自治体がグループをつくって公認キャンプ地に応募することが可能なのかどうか、お伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 複数の自治体がグループをつくって公認キャンプ地に応募することは可能でございます。

○石川委員 ぜひこのこともPRをしていただきたいと思います。
 ラグビーファンなら、自分が住んでいる自治体がキャンプ地に手を挙げることを望むわけで、また自分の自治体がキャンプ地に立候補する世論が起こることを期待するわけですが、キャンプ地の募集について一般にはほとんど知られていないと思います。
 自治体への募集作戦が既にワールドカップのプロモートの一つの柱になると考えられますが、もっと広くPRをする必要があると考えております。特に事前キャンプ地は、特別な規定があるわけではありません。全国の自治体が手を挙げるような熱気をつくっていかなければと思っております。そのためには、まず公認キャンプ地の選定を盛り上げていくことが必要と考えます。
 次に、六月に行われましたテストマッチについてお伺いいたします。
 ラグビーフェスティバルは十二時間以上行い、東京スタジアムの敷地を活用して行ったことはわかるわけですけれども、入場者数は一万九千人としています。そもそも、どのぐらいの入場者を想定していたのか、お伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 入場者数につきましては、専門会社からのアドバイスにより、観客の半分程度である約二万人程度の来場を見込んでおりました。

○石川委員 三万四千七十三人もの入場者がいたわけですから、この入場者数に近い数の入場が見込まれるべきだったんではないかなというふうに私は考えるわけであります。
 ファンゾーンへの誘導計画は、スコットランド戦ではどのようになっていたのか、お伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーフェスティバルの会場につきましては、試合の前後に飲食やラグビー体験を気軽に楽しめることを第一に考えまして、東京スタジアムの敷地内にあるアジパンダ広場及びアミノバイタルフィールドを使用することといたしました。これらの会場は、東京スタジアムのメーンゲートの反対側にあり、来場者にとってアクセスがわかりにくいことから、スタジアムの入り口からラグビーフェスティバル会場に至るルートの要所要所に誘導看板を設置いたしまして、ボランティアやスタッフを配置して声かけするなどにより観客を誘導いたしました。
 今後、できる限り多くの方々に来場していただけるよう、よりわかりやすい誘導計画の改善に向け取り組みを行ってまいります。

○石川委員 入場者のみならず、チケットを購入できなかった人、また、ファンゾーンを目的に来られる方もあってよいと思います。
 まず、入場者はファンゾーンに確実に足を踏み入れる誘導が必要と考えますが、いかがでしょうか。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 スタジアムの入り口からラグビーフェスティバル会場に至るルートの要所要所に誘導看板を設置するなど、観客を誘導したところでございますが、来場者からは、会場へなかなかたどり着けなかった、会場への動線がわかりにくいとの意見もございました。
 ご指摘のように、できる限り多くの方々に来場していただけるよう、よりわかりやすい誘導について検討してまいります。

○石川委員 ファンゾーンの存在そのものを知らない入場者も多いと思うわけですけれども、今後、ファンゾーンそのもののPRも必要になると思います。所見をお伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーフェスティバルは、ラグビーを多くの方々に楽しんでいただくことを重視して企画、運営いたしました。フェスティバルの開催を都民に広く知っていただくため、沿線の駅や電車内、都のスポーツ施設への広告掲出、市区町村やスポーツ関係団体への周知、ホームページやSNSなどによる事前告知を行い、特に東京スタジアムの近隣には開催日直前にチラシの新聞折り込みなどを行い、集客を図ったところでございます。
 今後もイベントの開催に当たりましては、より効果的な方策を探りながら、さまざまなメディアを活用して積極的に情報発信してまいります。

○石川委員 ファンゾーンも新しいイベント方式で、より多くの人を誘導する必要があると思うわけであります。
 確かにファンゾーンへの誘導によって、入場だけを目的とする人にとっては時間がかかることになりますが、今までのラグビーの観戦の考え方を変えて、多面的に楽しんでいただく参加型へと転換が必要になるわけであります。入場される人はファンゾーンに一度は足を踏み入れるような工夫と楽しみ方のPRをお願いしたいと思います。ロンドン・トゥイッケナムはそのような形状をとっていたわけであります。
 続きまして、交通アクセスについて伺います。
 東京スタジアムへの交通アクセスでの課題は、京王線飛田給駅と国道二〇号線、甲州街道への人と車の集中を抑え、いかに分散をさせ、しかもスムーズな乗りかえを実施するかということと思います。
 今回、シャトルバスは、三系統の運行が実施をされていたわけですが、十分とはいえません。特にワールドカップの開会式、本戦は座席数マックスで四万九千九百人の人と、それ以外にもファンゾーンに集客されることが求められるわけですが、他のシャトルバスの系統も開発をする必要があると考えます。
 交通アクセスでは、JR中央線にシャトルバスを拡大する答弁が先ほど来あるわけでございますけれども、南武線方面、例えばバスロータリーが駅前に完成をしておりますJR南多摩駅や、小田急線も狛江だけではなくて、多摩線も入っているわけですので、特急停車駅の新百合ヶ丘からのシャトルバス運行を考えてはと思います。また、西武多摩川線の武蔵境駅以外の多磨駅、白糸台駅などからのシャトルバスの必要性もあるのではないかと考えますが、考え方を伺います。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 シャトルバスは一定区間を複数回往復することで、観客の利便性の向上を図るとともに、会場の混雑を緩和する役割を担ってございます。
 シャトルバスの運行ルートにつきましては、バスの台数や発着スペースの確保、利用者のニーズ、運行ルート途中の交通状況などを踏まえて、総合的に検討する必要がございます。スタジアムと鉄道駅を結ぶシャトルバスは輸送手段として有効でございまして、シャトルバスの運行ルートにつきましては、ご指摘の点も踏まえまして、警察や組織委員会、道路管理者、交通事業者など関係者と検討してまいります。

○石川委員 大いに検討していただきたいと思います。
 次に、ボランティアについてお伺いいたします。
 二〇一九年のワールドカップは、二〇二〇年の前哨戦といわれ、テロ対策や交通アクセス、多言語対応等さまざまな課題を一九年でまずはトライして、解決してみせる必要があると思うわけであります。ボランティアもその一つといえるでしょう。
 オリンピック・パラリンピックのみならず大きなスポーツ大会は、ボランティアを集め、有効に役割を担っていただくことが重要であり、そのことが大会の成功を左右するといっても過言ではないかと思います。
 二〇一二年のロンドン五輪では、ボランティアは約七万人が参加をしました。リオ五輪でも七万人を採用する予定だったそうですけれども、経費の関係で五万人に減らしましたが、途中で一万五千人がいなくなるというトラブルも発生し、結局、有償スタッフで切り抜けたという話もございます。
 二〇年の東京大会では、組織委員会は八万人、東京都が一万人のボランティアを募集する予定になっております。今回のスコットランド戦のボランティアの参加が五十人と少なかったわけですが、今回のスコットランド戦で得られたボランティアの課題はどのようなものがあるのか、お伺いをいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 ボランティアの募集につきましては、ラグビーフェスティバルにおけるラグビー体験や運営ブースの補助に携わっていただくことを目的としまして、テスト的な意味から、三鷹、府中、調布の地元三市及び大学生等を対象に五十人を募集しました。
 参加者からは、今後もボランティアに携わりたい、来場者と一緒に盛り上がり、ボランティア自身も楽しむことができたとの声をいただいております。
 一方、短期間での募集であったことから、プロセス段階から参画することができず、イベントに関する詳細な情報共有ができなかった、自分が望んだポジションで業務を行うことができなかった、ボランティアが十分な力を発揮できるよう、全体をコーディネートできるスタッフが必要との声もありました。
 二〇一九年大会では、今回の取り組みで得られた課題を、組織委員会を初め関係者と共有しまして、今後のボランティア活用に生かしてまいります。

○石川委員 ボランティアはワールドカップの顔ともなる存在であります。十分な力が発揮できるよう、語学なども含めて養成プログラムなどをつくり、大会に備えていただきたいと思います。
 次に、地域連携について伺います。
 多摩地域は、トップリーグの本拠地も多く所在をしており、我が国のラグビーのメッカになり得る要素もたくさん持っていることは、今までの当委員会の中で私も何度となく発言をさせていただきました。
 地元自治体、調布市、府中市、三鷹市との連携をどのように図ってきたのか、また、地元多摩地域全体の自治体の力を引き出してはと考えますが、考え方をお伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 多摩地域はラグビーが盛んでございまして、テストマッチに先立つ五月二十八日に、地元三市が主催であるサントリー対東芝の府中ダービーマッチをメーンイベントとする府中調布三鷹ラグビーフェスティバル二〇一六が、東京スタジアム西競技場で開催されました。これにより、二〇一九年大会に向けてラグビーの機運醸成が図られたところでございます。
 六月の都主催のラグビーフェスティバルでは、地元三市にステージイベントへの出演や観光PR、ボランティアなどにご協力をいただき、イベントを大きく盛り上げていただきました。このような地元の力が二〇一九年大会を成功させる上で不可欠でございまして、地元三市との緊密な連携のもとで、機運醸成や開催準備を進めてまいります。
 さらに、三年後はラグビーワールドカップの観戦に国内外から大勢のファンが訪れますが、ラグビーファンは滞在期間中、試合だけでなく、観光地をめぐり、宿泊、飲食を楽しむというふうにいわれてございます。
 多摩地域には、スポーツや文化、食、自然などの観光資源が充実しておりまして、都としては、国内外のファンにスポーツの祭典、ラグビーワールドカップを楽しんでいただけるよう、多摩地域の自治体と連携して取り組んでまいります。

○石川委員 ぜひよろしくお願いします。
 東京都市長会や町村会、議長会なども、強い結束力も連携力も多摩地域は兼ね備えていると思っております。三市以外にもラグビーと縁の深い自治体も多くあります。東京スタジアムでの開催となったこともあり、ここは多摩地域全体で取り組むような工夫と呼びかけをしていただきたいと思います。
 最後に、周辺の公共的機関や施設の活用についてお伺いいたします。
 府中市にあります東京外国語大学は、六十年を超える伝統があり、現在学べる言語数は、主専攻語として二十七言語、主専攻語以外でも三十八言語を学べる大学であります。また、グローバル人材の育成と国際的に活躍する数々の人材を輩出することを大学の目標としてうたっております。東京外国語大学は、学生たちがさまざまな学習と課外活動などを通じて、これらのものを身につけられるように支援をしております。
 現在、外語大では、一九六四年東京オリンピックと東京外国語大学の学生たちという企画展が開催をされております。当時、学生通訳として参加した外語大生たちが、世界のトップ選手たちとの交流や選手村でくつろぐ姿などが紹介をされているということでございます。
 東京外国語大学など周辺の公共的施設の活用や、外語大のソフトパワーの活用をどのように図っていくのかお伺いいたします。

○土屋オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ準備担当部長国際大会準備担当部長兼務 二〇一九年大会の運営では、本日ご質問いただきました交通アクセスの確保やボランティアの活躍が重要な要素の一つでございます。
 東京スタジアムの周辺には大学や警察、公園などの公共的な施設が集積しておりまして、周辺施設の活用につきましては、本年六月に設置した地元市、警察、組織委員会など関係機関で構成する東京スタジアムの会場周辺及びアクセス検討プロジェクトチームにおきまして、幅広い議論を始めてございます。
 また、選手や観客と地元の方々との交流は、ラグビーワールドカップの記憶として末永く地元に語り継がれるものと考えておりまして、ご提案の趣旨は今後の開催準備に生かしてまいります。

○石川委員 外語大生は、英語専攻以外の学生であっても英語に関する能力は総じて高いわけであります。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けては、二〇一四年六月に東京オリンピック・パラリンピック組織委員会と連携協力協定を締結しているようでございます。ですから、二〇一九年のラグビーワールドカップでも、組織委員会、あるいは東京都とも協定をぜひ結んでいただきたいなと、そのような努力をしていただきたいと思います。
 東京スタジアムは五万人の観客が集まることを考えますと、かなりの準備が必要といえます。ワールドカップ・イングランド大会のロンドン・トゥイッケナム会場での試合観戦の後、バスに乗車するために、私自身も二十分以上歩いた経験をさせていただいたわけでありますけれども、東京スタジアム周辺には、ほかに武蔵野の森総合スポーツ施設、武蔵野の森公園、また警視庁警察学校、調布飛行場、野川公園などもあり、オリンピック・パラリンピックもにらんで、これらの施設の利用もしっかりと視野に入れていただきたいと思います。
 以上でございます。

○吉原委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○吉原委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 これをもちまして本日のラグビーワールドカップ特別対策委員会を閉会いたします。
   午後二時五十三分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る