| 委員長 | おくもとゆり君 |
| 副委員長 | 江崎さなえ君 |
| 副委員長 | たかく則男君 |
| 理事 | 遠藤ちひろ君 |
| 理事 | 銀川ゆい子君 |
| 理事 | 柴崎 幹男君 |
| 滝田やすひこ君 | |
| 大竹さよこ君 | |
| おじま紘平君 | |
| 福手ゆう子君 | |
| 藤井とものり君 | |
| 成清梨沙子君 | |
| 小松 大祐君 | |
| 増子 博樹君 |
欠席委員 なし
出席説明員| 下水道局 | 局長 | 藤橋 知一君 |
| 次長 | 相田 佳子君 | |
| 総務部長 | 村西 紀章君 | |
| 職員部長 | 和田 慎一君 | |
| 経理部長 | 佐々木 珠君 | |
| 計画調整部長 | 家壽田昌司君 | |
| 施設管理部長 | 井上 潔君 | |
| 建設部長 | 杉山 純君 | |
| 企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 池野 大介君 | |
| 技術開発担当部長 | 川上 直之君 | |
| 施設管理担当部長 | 須賀 隆行君 | |
| 設備調整担当部長 | 小池 利和君 | |
| 施設整備担当部長 | 武藤 真君 | |
| 流域下水道本部 | 本部長 | 末村 智子君 |
| 管理部長 | 池島 英稔君 | |
| 技術部長 | 秋山 真君 |
本日の会議に付した事件
下水道局関係
予算の調査(質疑)
・第二十八号議案 令和八年度東京都下水道事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第百十五号議案 多摩川流域下水道野川処理区、北多摩一号処理区、北多摩二号処理区、多摩川上流処理区、南多摩処理区、浅川処理区及び秋川処理区並びに荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の改良に要する費用の関係市町村の負担について
・第百十六号議案 多摩川流域下水道野川処理区、北多摩一号処理区、北多摩二号処理区、多摩川上流処理区、南多摩処理区、浅川処理区及び秋川処理区並びに荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の維持管理に要する費用の関係市町村の負担について
報告事項(質疑)
・東京都下水道事業経営計画二〇二六(案)について
○おくもと委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、下水道局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
これより下水道局関係に入ります。
予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
第二十八号議案、第百十五号議案、第百十六号議案及び報告事項、東京都下水道事業経営計画二〇二六(案)についてを一括して議題といたします。
本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○村西総務部長 さきの委員会で要求のございました資料を、お手元の公営企業委員会要求資料として取りまとめましたので、その概要についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、一ページをご覧ください。政策連携団体、事業協力団体における職員数、都派遣職員数、固有職員数及び都退職者数でございます。
下水道局が所管する政策連携団体及び事業協力団体における職員数と、その内訳として、都からの派遣職員数、団体の固有職員数、都の退職者数をそれぞれお示ししてございます。
二ページをご覧ください。政策連携団体、事業協力団体の職員数の推移でございます。
政策連携団体及び事業協力団体における職員数の推移を、雇用形態別に過去五年分お示ししてございます。
三ページをご覧ください。定数と職員数の推移でございます。
下水道局職員の条例定数と職種別、雇用形態別の職員数の推移を、過去五年分お示ししてございます。
四ページをご覧ください。超過勤務時間数の推移でございます。
月八十時間を超えた超過勤務実績のある職員数及び職員一人当たりの月平均超過勤務時間数の推移を、過去五年分お示ししてございます。
五ページをご覧ください。業務委託の推移と委託先及びそれに伴う職員定数の削減数でございます。
業務委託の委託先、主な委託内容及び職員定数の削減数を、過去五年分お示ししてございます。
六ページをご覧ください。未利用局有地の所在地及び面積でございます。
未利用の局有地を、所在する自治体別、面積別にお示ししてございます。
七ページをご覧ください。女性職員数の推移と、女性職員の更衣室、トイレ、休憩室の整備状況でございます。
女性職員数の推移について過去五年分、また、事業所の区分ごとに、女性職員の更衣室、トイレ、休憩室の整備状況を示してございます。
八ページをご覧ください。職員の育児休業取得状況でございます。
育児休業の取得人数及び取得率について、性別ごとに過去五年分お示ししてございます。
九ページをご覧ください。政策連携団体における法人税等と株主配当の推移でございます。
政策連携団体である東京都下水道サービス株式会社における法人税、住民税及び事業税と株主配当の推移を、過去十年分お示ししてございます。
一〇ページをご覧ください。流域下水道事業財政収支の概況でございます。
流域下水道事業における財政収支の概況につきまして、過去十年分お示ししてございます。
以上で資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○おくもと委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○遠藤委員 都民ファーストの会、遠藤ちひろです。
初めに、経営計画二〇二一についてお伺いいたします。
下水道局では、サービスのさらなる向上を図るために、令和三年度から五年間の事業運営の指針となる経営計画二〇二一を策定し、事業を推進しており、今年度はその最終年度となっております。
これまで局は、経営計画に基づいて、老朽化する下水道管の更新や浸水被害の軽減をはじめ、様々な施策を着実に推進してきたものと認識をしております。
事業の進捗を分かりやすくお知らせするために発行しております経営レポート二〇二五を拝見しますと、施設の再構築や浸水対策、震災時のマンホールの浮上抑制対策、こういった目標を上回って進捗している指標がある一方で、下水管の再構築など、一年ごとの目標が未達成な指標もあるように見受けられます。
そこで、経営計画二〇二一における主要施策の目標の達成見込みを伺います。
○家壽田計画調整部長 下水道局は、経営計画二〇二一において、経営方針として、お客様の安全を守り、安心で快適な生活を支えるとともに、良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献することを掲げ、事業を推進しております。
この計画では、主要施策として、老朽化施設の再構築、浸水対策や震災対策などを位置づけ、目標として二十一の事業指標を定めており、そのうち下水道管の耐震化や主要設備の再構築など十一の指標で目標を達成し、未達成の指標においても、その多くが目標のおおむね八割以上の達成を見込んでおります。
未達成の指標につきましては、その要因を分析し、経営計画二〇二六において目標を達成するよう取り組んでまいります。
○遠藤委員 経営計画二〇二一で掲げた目標が、十一指標を達成する見込みとのことです。また、未達成の指標についても、その多くはおおむね八割以上の達成を見込んでいるという答弁をいただきました。
年度末まで残り僅かな日数になりますが、局一丸となり、ラストスパートの取組をお願いできればと思います。
一方で、昨年一月に発生しました埼玉県八潮市での道路陥没事故を契機に、下水道をはじめとするインフラに関する都民の関心は高まっております。また、昨年の夏、豪雨におきまして、都内各地での浸水被害など、気候変動の影響を踏まえた対策も求められております。
このように、前回の経営計画策定時から、事業を取り巻く環境は大きく変化しており、現在策定中の計画で基本コンセプトに掲げておられる下水道のレジリエンス、強靱化、そしてサステーナビリティー、持続可能性、これらに対する都民の期待も高まっていると認識をしております。
そこで、昨今の状況を踏まえ、経営計画二〇二六において、主要施策にどのように取り組んでいくのか伺います。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、経営計画二〇二六において、高まる自然災害リスクや人口減少などの社会経済情勢の変化を見据えて、主要施策を位置づけております。
具体的には、強靱な都市の実現のため、老朽化施設の再構築、浸水対策や震災対策などについて対象を拡大し、強力に推進いたします。
また、二〇三〇年カーボンハーフを達成するため、徹底した省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの利用拡大などを一層推進いたします。
さらに、事業を進める上で直面する課題などを解決していくため、AIの活用やDXの推進、スタートアップ企業などと連携した技術開発を進めます。
これらの取組により、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹インフラとして、二十四時間三百六十五日、下水道機能を発揮してまいります。
○遠藤委員 新たな経営計画では、様々な視点から主要施策に取り組むということが、今の答弁で確認できました。新しい経営計画に掲げます目標達成に向けて、事業を着実に実施し、都民の安心・安全につなげていただきたいと思います。
我々都民ファーストの会は、これまでエネルギーや地球温暖化についての質疑を行ってまいりました。ご答弁いただいたように、経営計画二〇二六では、計画期間の最終年度、二〇三〇年度にカーボンハーフを達成する目標を掲げて、脱炭素化を一層推進していくとのことであります。目標達成に向けましては、省エネルギーと再生可能エネルギー、それぞれを推進していくとしていますが、具体的で実効性のある取組を行っていくことが必要であります。
そこでまず、徹底した省エネルギー推進に向けた主な取組について伺います。
○家壽田計画調整部長 省エネルギー化を徹底するために、温室効果ガス排出量の多い水処理や汚泥処理のそれぞれの工程において対策を進めてまいります。
水処理工程では、水処理に必要な空気を水に溶けやすい小さな気泡にして送風量を少なくすることにより電力使用量を削減できる微細気泡散気装置などの省エネルギー型機器を導入してまいります。
また、汚泥処理工程では、省エネルギー型の汚泥濃縮機や汚泥脱水機のほか、電気や燃料使用量を大幅に削減できる省エネルギー型焼却炉への再構築を推進いたします。
経営計画二〇二六の期間では、水処理及び汚泥処理工程において省エネルギー型機器を七十三台導入するとともに、省エネルギー型焼却炉への更新を四基実施してまいります。
○遠藤委員 省エネルギー推進に向けまして、それぞれの下水処理の過程で進めていくんだという答弁をいただきました。いろいろ難しい漢字がありましたけど、後ほど議事録で見てみると、微細な気泡をつくる装置とかいろいろあるんです。それをぜひ頑張っていただきたいと思います。
昨年、私の地元稲城市にあります南多摩水再生センターを視察したところ、省エネルギー型の焼却炉が稼働していましたが、ほかの施設にも積極的に導入を進めていただきたいと思います。
次に、もう一つの取組であります再生可能エネルギーの利用拡大、主な取組について伺います。
○家壽田計画調整部長 再生可能エネルギーの利用を拡大するためには、下水道が持つポテンシャルを活用することが重要でございます。そのため、焼却廃熱を活用した発電で使用電力を自ら賄うエネルギー自立型焼却炉やほかの設備へも電力を供給できるエネルギー供給型焼却炉への更新を二基実施してまいります。
また、下水汚泥の処理過程で発生する消化ガスを利用した新たな発電事業の運営を開始するとともに、水再生センターの施設上部などに約三千五百キロワットの太陽光発電設備を導入してまいります。
○遠藤委員 新たな経営計画では、様々な取組を通じて温室効果ガス削減に取り組んでいくことが確認できました。二〇三〇年のカーボンハーフ、目標達成に向けて、積極的な取組をお願いいたします。
次に、下水道施設の維持管理について伺います。
今年一月、都内最大の雨水貯留管であります和田弥生幹線、こちらを視察させていただきました。その規模に驚くとともに、大雨の際、機能を十分に発揮するためには、日頃からの維持管理が重要であるということを改めて実感いたしました。
都内には、この和田弥生幹線のように大きな下水道管がたくさんありまして、それら全てを適切に維持管理していくためには、新たな調査技術の導入による効率化が不可欠だと感じております。
そこで、大規模な下水道管の新たな技術による点検調査について伺います。
○井上施設管理部長 下水道管をはじめとする下水道施設は、都民生活に必要不可欠な施設であり、二十四時間三百六十五日、その機能を止めることなく計画的に維持管理することが必要でございます。
大規模な下水道管では、これまでも作業員が下水道管内の状態を目視で確認するとともに、高水位の路線や硫化水素濃度が高い箇所におきまして、無人カメラ調査機を開発、導入することで、点検や調査を実施してまいりました。
今後は、全国特別重点調査で活用したドローンや、下水道管内の水流を利用してカメラ等で内部を調査する浮流型調査機器など、新たな技術を用いて効率的に点検調査を実施してまいります。
○遠藤委員 大規模な下水道管の点検や調査には、工夫が必要な箇所がありまして、それらの維持管理には、今お話しになった新たなドローンですとか、そういった調査技術を導入していることが確認できました。
下水道施設には、今答弁いただきました下水道管のほかにも、ポンプ所や水再生センターなど重要な施設があります。これらの施設は、膨大な機器や設備で動いており、その維持管理にも大変ご苦労されていると視察の際に説明を受けました。
そこで、今申し上げた水再生センターやポンプ所の効率的、効果的な維持管理の取組について伺います。
○小池設備調整担当部長 水再生センターやポンプ所には、硫化水素濃度が高い施設や煙突など高所施設があり、それらの目視点検には、換気や足場の設置などの準備に時間を要します。
そのため、これらの施設におきましては、点検口から内部を調査可能なカメラや飛行式のドローンを活用することで、点検の効率化を図っております。
また、センターやポンプ所には膨大な数の設備があり、これらを適切に維持管理するため、点検結果や故障情報など、日々生じる大量のデータを下水道設備保全管理システムにより一元的に管理しております。
将来の維持管理業務の一層の効率化を進めていくため、これら蓄積したデータを利活用し、AIによる異常の予知など、新たな点検手法を導入してまいります。
○遠藤委員 様々な場面でAIやドローンなど新技術を活用し、工夫しながら点検の効率化を図っていることが確認できました。効率的、効果的な維持管理の実現に向けて、新技術を活用した取組をさらに進めていただけるよう要望いたします。
先日、ポンプ所の新規稼働に伴い、見学のご案内をいただきました。ポンプ所の建設には非常に長い期間を要すると伺っておりましたが、今回ご案内いただきました千住関屋ポンプ所、こちらも完成まで約十七年を要するなど、非常に長期間に及ぶ工事だったということです。ポンプ所の完成後は、足立区千住地区の広いエリアから雨水を集めてくるという工事が今後必要になってくるということです。
特に、千住旭町周辺におきましては、過去、この地域に大規模な建物があったため、地中内に残置物が残っているのではないか、その残置物によって、下水道工事が遅れるのではないかという、地元の方々から懸念の声が上がっていると伺っております。加えて、この場所は、北千住駅東口駅前の主要な通りであるために、住民環境への影響も懸念されております。
そこで、住民生活への影響が最小限となるような工夫や残置物を正確に把握するなど、工期が長くならないような対策を行うべきと考えますが、見解を伺います。
○杉山建設部長 千住旭町地区におけます下水道管の敷設工事につきましては、事前に詳細な調査を行い、支障物の位置を可能な限り把握するとともに、地元住民や歩行者への影響などを最小限にするための施工方法を、実施設計において検討しているところでございまして、住民生活への影響を最小限としますとともに、工事が極力早期に完了するよう、区や地元町会、埋設管理者などと綿密に協議、調整を行ってまいります。
○遠藤委員 残置物の調査など、事前の準備を万全に行い、工期を少しでも短くしつつ、住民への影響を最小限にしていただけるようお願いいたします。
次に、多摩地域の下水道管の老朽化対策について伺います。
私の地元であります多摩市、稲城市内では、都が流域下水道幹線の再構築を進めていますが、いっときも止められない下水道管の再構築を行うに当たっては、様々な工夫が必要となります。
そこで、流域下水道幹線の再構築の取組について伺います。
○秋山技術部長 将来にわたって安定的に多摩地域の下水道機能を確保するため、都は、今年度から新たに、整備年度の古い流域下水道幹線の再構築を開始しております。
多摩市、稲城市などにまたがる乞田幹線では、下水道管内の水位が高く、工事が困難なことから、代替幹線の整備に着手しており、令和八年度はシールド工法による整備を開始いたします。
また、稲城幹線や調布幹線についても、一部区間で下水の流れを切り替えるバイパス管を整備するなど、下水の流れを止めることなく、工夫しながら、着実に再構築を進めてまいります。
○遠藤委員 幹線の状況に応じて、工夫しながら再構築を進めているとのことでありました。
ご答弁いただきました乞田幹線、こちらは多摩市、稲城市をはじめ、四市から汚水を広域的に受け入れておりまして、多くの住民の生活を支えている重要な幹線であります。整備には長時間を要すと思いますが、地元住民にも丁寧に説明を行い、着実に取り組んでいただきたいと思います。
続いて、市町村下水道の再構築について伺います。
都の管理する幹線だけでなく、老朽化は、市町村の管理する初期に整備された公共下水道、こちらにも及んでいくことが懸念されております。
都は、来年度から、市町村が取り組む浸水対策、地震対策を支援する強靱化補助制度に、老朽化した下水道管の再構築を新たに追加するとのことでありますが、令和八年度から補助対象に再構築を追加する狙いについて伺います。
○秋山技術部長 都は、今後、市町村下水道の老朽化が進む中、下水道管の老朽化対策と併せて、耐震性の向上を図る再構築を補助対象に追加いたします。具体的には、災害時に重要な役割を果たす避難所や緊急輸送道路周辺などの老朽化した下水道管の再構築を支援いたします。
これにより、将来にわたって安定的に汚水や雨水を流す機能を確保するほか、災害時にも下水道機能を確保し、下水道に起因する道路陥没を防ぐことで、交通機能の確保につなげていきます。
市町村の老朽化対策を後押しし、多摩地域の下水道の強靱化を加速してまいります。
○遠藤委員 これからまさに老朽化対策に着手していく市町村も多いと思います。老朽化対策と地震対策、こちらを同時に進めることは、強靱化の加速につながるよい取組であると考えます。多摩の市町村がしっかりと対策を進められるよう、今後も下水道局の丁寧なサポートを期待しております。都と市町村の下水道再構築が着実に進み、都民生活の安心・安全が向上するよう、引き続き対策に取り組んでいただきたいと思います。
ここまで、次期計画の取組内容も含め、幅広い視点で質問をさせていただきましたが、最後に、持続可能な事業運営に当たっては、新たな技術開発やデジタル技術なども活用した業務の省力化、効率化、そしてそれを支える担い手の確保に取り組むことも大変に重要であります。
そこで、次期経営計画の推進に向けて、今後どのように事業運営を行っていくのかをお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
○藤橋下水道局長 ただいま遠藤理事から、エネルギー、地球温暖化対策、浸水対策など、様々な視点からご質疑をいただきました。
東京の下水道は、汚水の処理による公衆衛生の改善と雨水排除による浸水の防除を目的に始まり、高度経済成長期を契機に、公共用水域の水質保全の役割も果たすようになりました。その後、成熟都市東京を支える再構築の時代へと変化を遂げる中で、資源の有効活用、脱炭素社会への貢献など、社会経済情勢の変化にも応えてまいりました。
今後も、いっときも休むことなく、都民生活と首都東京の都市活動等を支える基幹インフラとして求められる下水道の役割を果たしていくことが肝要でございます。
このため、経営計画二〇二六では、施設の老朽化への対応をはじめ、下水道界全体の担い手不足、温室効果ガスのさらなる削減など、事業を取り巻く課題に的確に対応していくこととし、AIをはじめとするデジタル技術の活用など、下水道事業のより効率的な事業運営に果敢に挑戦していく方針でございます。
また、物価上昇等に伴い経費が増加している中で、今後も下水道サービスの維持向上を図っていくため、不断の経営効率化に努めるとともに、将来を担う若手や豊富な知見を有するベテラン人材を確保し、職員一人一人が能力を最大限発揮できるよう育成するなど、持続可能な経営基盤も確立してまいります。
激動する時代にあっても、将来を見据え、あらゆる分野で創意工夫を重ね、長年にわたり培ってきた現場力、技術力、組織力を発揮いたしまして、日本、ひいては世界の下水道を牽引する先駆者として、全力を挙げて取り組んでまいります。
○遠藤委員 終わります。
○小松委員 何か花粉症で喉がやられまして、ちょっと聞きづらいかもしれませんけど、よろしくお願いします。
現在策定中の経営計画二〇二六について伺いたいと思います。
下水道局は、事業を取り巻く課題解決に向けた施策を着実に推進するため、令和八年度から五か年の経営戦略となる経営計画二〇二六を策定しています。本計画を拝見しますと、都民の安全・安心な生活に直結する老朽化施設の更新や、激甚化、頻発化する豪雨への対応、さらに首都直下地震への備えについて、今後五年間しっかり取り組んでいくという下水道局の意気込みを感じる内容となっておりました。
これらの施策について、本計画期間内でどのように取り組まれるのか、ポイントについて幾つか質疑をさせていただきたいと思います。
初めに、区部における下水道施設の再構築について伺います。
下水道局ではこれまで、下水道管のリニューアルを整備年代に応じて計画的に進めています。最も古い都心部の再構築は八割完了し、その結果、下水道に起因する道路陥没等の件数は、再構築事業に着手した平成七年度と比較して約九割減少するなど、再構築を行ったことによる成果は形として着実に現れております。
そこで、区部における下水道管の再構築について、次の計画期間内で注力して取り組む内容について、まずは伺いたいと思います。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、将来にわたり安定的に汚水を処理する機能や雨水を排除する機能などを確保するため、老朽化対策に併せて、雨水排除能力の増強や耐震性の向上などを図る再構築を計画的に推進いたしております。
枝線の再構築事業は、区部を整備年代により三つのエリアに分け、最も古い都心部の処理区を第一期再構築エリアとして優先的に進めております。来年度からは、第一期に次いで整備年代の古い区部西部の第二期エリアの再構築に着手いたします。
幹線の再構築事業は、調査に基づき対策が必要な幹線約三百キロメートルを対象に再構築を実施しております。水位が高い幹線では、下水の流れを切り替えるために必要な代替幹線を全国に先駆けて整備を進めており、千代田幹線などの整備を推進いたします。
○小松委員 次期計画期間中に着実に推進されるものと理解をいたしたところであります。
次に、区部における浸水対策について伺います。
昨年七月と九月には、都内で発生した豪雨は、数年に一度程度しか発生しないといわれる記録的短時間大雨情報が発令され、世田谷区や目黒区、大田区などで浸水被害が発生しました。目黒区では、一時間当たりの降雨量が百三十四ミリを記録し、観測史上一位を更新したものと記憶に新しいところであります。こうした豪雨は、今年の夏も起こり得るということで、もはやこれ、数年に一度という話じゃなくなってきてまいりますが、都民の下水道への期待と関心は非常に高まっております。
そこで、区部における浸水対策について、次の計画期間内で加速して取り組む内容について伺いたいと思います。
○家壽田計画調整部長 下水道局は、浸水対策について、短期、長期組み合せた複合的な取組を推進していくこととしております。具体的には、浸水リスクが高い六十七地区を重点化して、幹線などの施設整備を進めるほか、一部完成した施設を暫定的に貯留施設として稼働させるなど、早期に整備効果を発揮させてまいります。
重点地区につきましては、計画期間において、目黒区八雲、世田谷区深沢地区など四地区の整備を完成させるとともに、豊島区池袋本町地区など三地区の着手を前倒しして、合計八地区で新規に着手するなど、整備をさらに加速してまいります。
○小松委員 浸水リスクを踏まえて、重点的に下水道施設の整備を推進されるということが確認できました。整備には、当然時間がかかってくるものと承知をしていますが、再構築同様に、着実かつ強力に進めていただくよう要望をしたいと思います。
浸水被害がいろいろ各所で出てくることによって、逆に下水道事業についての地域の住民の方の関心が高まっているというのもありますので、これを逆にしっかりと下水道事業の理解を深めていただくきっかけにもしていただきたいなというふうに思います。
次に、区部における震災対策について伺いたいと思います。
能登半島地震では、水道、下水道機能の復旧に時間を要し、被災された方々の生活再建には長期間を要しました。首都直下地震が発生し、能登半島地震のように下水道管で被害が発生すれば、都民生活や東京の経済活動にも大きな影響を及ぼすこととなります。
そこで、区部における下水道管の震災対策について、次の計画期間内で強化をして取り組む内容について確認します。
○家壽田計画調整部長 下水道管の耐震化については、震災時の下水道機能や交通機能を確保するため、対象施設を重点化した対策を実施しております。
下水道機能の確保として、避難所や一時滞在施設などからの排水を受け入れる下水道管とマンホールの接続部の耐震化を実施しております。新たに、震災時に復旧や避難の拠点となる宿泊施設などに接続する下水道管約千六百三十か所を対象に追加し、対策を強化してまいります。
交通機能の確保として、液状化の危険性が高い地域の緊急輸送道路、無電柱化された路線などのマンホールの浮上抑制対策を実施しております。今後は、震災時に消防車両が通行可能な道路など約六百キロメートルを対象に加え、対策を強化してまいります。
○小松委員 下水道管とマンホールの接続部の耐震化などを着実に進めることで、安全・安心な首都東京の強靱化をぜひ実現していただきたいというふうに思います。
ただいま伺った三つの施策を着実に実行していくためには、当然、時間と費用が必要となります。経営計画の区部下水道の財政収支のページを読みますと、下水道料金収入に大幅な増加は見込めない一方で、労務単価や資材価格、電気料金などのコストは増加をし、計画期間内の財政収支はマイナスで推移するということを見込んでいらっしゃいます。
こうした中にあっても、再構築や浸水対策、震災対策といった施策を着実に推進するためには、しっかりと事業費を確保していくことが必要です。加えて、社会経済状況に左右されるだけではなく、下水道局においても、コストの縮減など不断の経営効率化に努めていく必要もあります。
新たな収益を得る取組を進めることが重要と考えますが、計画期間内において、どのような経営努力、企業努力を行って収益を上げられるのか、内容を伺います。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 経営計画二〇二六では、コストの縮減や資産等の有効活用によりまして、五年間で総額八百六十億円の企業努力を行うこととしております。
具体的には、アセットマネジメント手法を活用した設備の再構築や非開削工法のマンホール浮上抑制対策などによる建設コストの縮減に加えまして、エネルギー自立型焼却炉等の導入による電気料金の縮減などにより、維持管理コストの縮減も進めてまいります。
また、下水道施設の上部空間の活用など、資産等の有効活用につきましては、芝浦水再生センターの上部を利用したオフィスビルの貸付けで、五か年で約三百二十二億円を見込むほか、新たに東京駅日本橋口前に開業する再開発ビルの持分を貸し付けることによる収入の確保など、積極的な財源の確保に努めてまいります。
今後とも、最大限企業努力に取り組んでまいります。
○小松委員 経営計画二〇二六における企業努力の内容について、建設、維持管理コストの縮減と資産等の有効活用を行っていくということが確認できました。
実際、ここ、どこの土地だろうと見たときに、下水道局さんが地面を持っているという場所が都内にもいろいろ各所にありますので、ぜひそうしたところを有効に活用いただきたいなと思いますし、鉄道事業者さんも含め、様々、都市開発に携わる方も、そうしたところを暫定利用したいとか、そうしたお声もいろいろ耳にしていますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
前回の計画よりも二百十億円増加させる計画ですが、昨今の物価上昇などを踏まえると、十分な水準とはいえないのではないかとも懸念するところです。持続可能な事業運営のためには、新たな収入確保策へのチャレンジも重要だと考えます。例えば、年間約八億ページビュー、多くの都民が利用している東京アメッシュ、これを活用した収入確保策についても検討できるんじゃないかなと思った次第なんですが、見解を伺いたいと思います。
○佐々木経理部長 東京アメッシュは、降雨の状況を迅速に把握してポンプの運転管理に活用する目的で当局が独自に開発したシステムであり、平成十四年度からは、大雨や台風等の浸水の備えに役立てていただけるよう、インターネットでも広く降雨情報を配信しております。
東京アメッシュは、広告等の掲載により新たな収入につなげられる可能性があるといえますが、一方で、非常に多くの方々にご覧いただいていることから、本来の目的である降雨情報の閲覧に支障を来さないようにしていくことが重要でございます。加えて、広告等の掲載基準等をどう定めていくかといった課題もございます。
収入確保策の検討については、これらの課題を整理し、総合的に判断してまいります。
○小松委員 様々課題があることも確認ができましたけれども、ぜひそうしたビジネスチャンスもしっかりと事業に生かせるんじゃないかなと思いますので、引き続き検討をよろしくお願いしたいと思います。
次に、多摩における下水道の強靱化について伺っていきたいと思います。
初めに、多摩地域の流域下水道について伺います。
今定例会の我が党の代表質問で、新たに予算を措置する多摩の下水道の強靱化についての質疑を行ったところです。予算の拡充については評価をするものでありますが、予算措置で終わるのではなく、市町村にしっかりと活用してもらってこそ、ここが重要なことだと思います。
また、今定例会には、近年の物価高騰などを踏まえ、昭和五十七年から実に四十四年ぶりとなる流域下水道維持管理負担金の改定も上程されています。多摩の全三十市町村が改定に同意をされていますが、多摩地域の安全で快適な暮らしを守るために必要な改定であると認識をしています。
どちらも、流域下水道と各市町村との連携協力が不可欠であると考えますが、流域下水道本部は、引き続き多摩地域の市町村との関係をどのように構築されるのか伺います。
○池島管理部長 多摩地域の下水道は、三十市町村の公共下水道と都の流域下水道が一体で機能している重要なインフラでございます。安全・安心な下水道を都民に提供するためには、施設の老朽化や豪雨、地震への対策など様々な課題に対して、市町村と共に取組を進めていくことが必要でございます。
都は、市町村下水道の強靱化を一層進めるため、従来の浸水、地震対策に加えて、老朽化した下水道管の再構築を追加し、技術支援も同時に行うことで、これまで以上に市町村の取組を強力に後押ししてまいります。
また、維持管理負担金単価の改定に当たりましては、将来にわたり安定した事業運営を確保するため、適切な維持管理の必要性について、市町村に丁寧に説明し、理解を得てまいりました。
今後も、市町村と財政状況などを共有していくとともに、都として不断の経営効率化に努めてまいります。
多摩地域の強靱で持続可能な下水道の実現に向けた目標を市町村と共有しつつ、強固な連携協力関係を構築し、取組を前進させてまいります。
○小松委員 よろしくお願いします。
次に、全国特別重点調査について伺いたいと思います。
埼玉県の八潮市で発生した道路陥没事故への対応として、下水道局では、都内約五百二十七キロの下水道管を対象に、全国特別重点調査を現在も進められていると認識しています。
初めに、実施中の特別重点調査の現在の進捗割合と、異常が発生した場合の対応について伺います。
○井上施設管理部長 全国特別重点調査は、埼玉県八潮市の道路陥没と同様の事故を未然に防ぐことを目的に、管径二メートル以上で平成六年以前に設置された下水道管を対象とした調査であり、都においては約五百二十七キロメートルが対象となっております。
現在、約九割の調査が完了しており、一部で腐食による損傷が見られましたが、下水道管本体の構造は安全であることを確認しております。腐食箇所の補修等を実施するなど、状態に応じた適切な対策を実施するとともに、残る調査についても、引き続き安全を確保しながら実施してまいります。
○小松委員 特別重点調査の進捗状況については、約九割が完了されており、適切にその対策も進められているということの確認ができたところであります。
この全国特別重点調査は、新たに発生した調査ですので、通常の業務に加え、多くの労力や費用が発生しているのではないかと思います。
そこで、この特別重点調査のために新たに発生した費用とその財源について確認したいと思います。
○井上施設管理部長 全国特別重点調査における下水道管内の調査に要する費用として、今年度、受注者と契約している金額は約十二億円でございます。この調査にかかる費用については、国が二分の一を補助することとなっており、残りの二分の一が都の負担となります。
○小松委員 国から二分の一の補助が入っているとのご答弁でありますが、残りは都の負担になっております。調査に多くの費用がかかり、今回の特別重点調査と同様の規模で続けていくということは困難であります。今後は、これまでと同様、日頃の点検や巡視をきちっと行っていくことが重要です。下水道局は、状態に応じて補修を行うなど、きめ細かな維持管理と計画的な再構築を行っています。引き続き、予防保全を重視した取組を進め、バランスの取れた企業経営をお願いしたいというふうに思います。
一方、都民の方に安心をしていただくためには、調査の状況を明らかにすることに加え、どのような調査を行っているのかを知ってもらうことも重要であると考えますが、調査内容の都民に向けた発信についても伺いたいと思います。
○井上施設管理部長 下水道局は、優先実施箇所の調査結果について、昨年九月に局のホームページに公表するとともに、十月に特別重点調査の状況や結果に関する動画を掲載いたしました。また、十一月には、「広報東京都」において作業の様子を紹介するなど、情報を発信いたしました。
今後、国や道路管理者とも連携し、最新の調査状況について公表していくとともに、下水道管の調査方法や下水道管内の状況などに対する都民の皆様の理解が一層深まるよう、調査の具体的な内容が映像で確認できる新たな動画の配信を実施してまいります。
○小松委員 やはりセンセーショナルだったこともあって、大変関心が高いものだったと思います。ああいう調査、何で毎年やらないんだというような、非常に乱暴な論調の方々も地元の方にいらっしゃったりもしました。実際、やっぱり多くの費用がかかることなどもしっかりと伝えるのと併せて、日頃からしっかり点検されているということについてもPRをしていただければありがたいなというふうに思っております。こうした動画というのは、非常に分かりやすいなというふうに思っておりますので、ぜひ効果的に都民の方に発信していただければというふうに思います。
行政手続のデジタル化について、昨日も水道局に伺ったんですが、下水道局さんについても伺いたいと思います。
この行政手続のデジタル化というのは、全庁挙げて取り組まれていて、都民や事業者の利便性を高め、行政運営の効率化にもつながる重要な取組だと認識をしています。オンライン申請などを導入することで、利用者が窓口に出向く時間や書類の記入の負担が軽減されて、場所や時間を問わずに手続を行うことも可能です。
下水道局においても、工事に伴う各種申請など、オンライン申請を取り入れ、事業者の負担軽減や事務の効率化を図っているものと認識しているんですが、まずは下水道局における行政サービスのデジタル化の現在の状況について伺います。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都は、東京デジタルファースト推進計画に基づき、令和八年度までの都の行政手続一〇〇%デジタル化に向けて取り組んでおります。
下水道局におきましても、宅地内の排水設備の新設工事をする際の届出や公共ますの設置申請など三百十四の行政手続がございますが、現在では、三百十二の手続においてオンライン申請を導入しております。
○小松委員 ただいまのご答弁ですと、ほとんどの手続がデジタル化され、排水設備の新設や公共ますの申請など、オンライン申請が既に導入されているということが確認できたところです。
一方で、私の下には、オンライン申請をしても追加の書類提出が必要になる、また紙による手続がいまだに残っていて煩雑だとの声も寄せられているのが事実であります。この様々な申請のところで、デジタル、オンラインでの申請ができるようにはなっているけれども、その利用状況の実態がどうなのかということも併せて確認する必要があると思うんですね。全部オンラインで申請できるようになっていますよで終わるのではなくて、どの申請の部分はオンラインで比率が増えているのか、まだまだ紙のやり取りが多いのか、そうしたところにも目を配っていただいて、相互に、これはいずれそれが進めば、行政の運営の効率化につながるものだというふうに思っていまして、過渡期である分、局の皆さんにはご負担も多い、ご苦労をおかけするところだと思うんですけれども、また特に事業者の中には、家族経営でやられていて、なかなかそうした事務員の方の習熟度が低いというのも事実あるんだと思っていて、そういったご苦労もよく分かるんですけれども、ぜひ声をしっかりと聞きながら、使い勝手を改善していくための努力をこれからもお願いしたいというふうに思うんです。
下水道局さんの事業者さんから聞いたわけじゃないんですけど、昨日、水道局のお話したときには、数億円の一個の案件で、申請書類を積むと約一メートルですみたいな話をさせていただいたところでありまして、これは恐らく紙でやっている以上、同じ事業でやっていれば、下水道局さんの事業者の方々も、それと同じかどうかは別ですけど、紙でやっている人たちは、相応の書類が発生している可能性もあるんじゃないかなと危惧しているところでございますので、今、問題として取り上げさせていただいたところであります。
今後、どのように事業者の利便性の向上を図っていくのかということが重要だと思いますので、改めて伺いたいと思います。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 下水道局では、オンライン申請が導入されている手続に対し、業務のフローや運用を見直すBPRを推進することにより、事業者を含むお客様が利便性を実感できる行政手続、サービスの実現に取り組んでおります。
具体的には、今年度、公共下水道一時使用届など申請件数の多い手続を対象に、事業者等からの意見も活用して、一部の事務所で全ての書類をオンラインで提出できるようにしたほか、入力しやすい申請フォームに改善するなど、事業者にとってオンライン申請がより使いやすいものとなるよう見直しを進めております。
今後とも、行政手続について、より早く、よりシンプルに、より使いやすく改善し、利便性の高い行政サービスの提供の実現に努めてまいります。
○小松委員 行政手続のデジタル化は、一朝一夕にいかないものと思いますが、ぜひそうした丁寧な姿勢で、引き続き取り組んでいただければというふうに思います。
次に、東京は、都市機能が集積し、道路の下の限られた地下空間には、下水道をはじめ、電気、ガス、水道、通信など多くのインフラが収容され、様々な埋設物が密集しています。こんなことは、もう釈迦に説法でありますが。
下水道管は、自然の勾配で下水を流すように設計されているため、徐々に地中深くに埋設されることとなり、またほかのインフラを避けながら、より深い位置に埋設されることが必然的に多くなります。深い位置に埋設される下水道工事では、地中のトンネル工事が当然多くなると思われますが、予期せぬ障害物によって工事が中断されるケースがあるのが、私自身も、こうして下水道局から報告を受けることもありました。
そこで、過去三年のトンネル工事、いわゆるシールドにおいて、障害物を理由として工事が中断され、工期延長された工事の件数はどのくらいなのか伺いたいと思います。
○杉山建設部長 令和四年度から六年度までの過去三年間におけます当局のトンネル工事百十件のうち、事前の調査で把握できなかった予期しない残置物や大きな石などが支障となりまして工期延長した件数は、十件でございました。
○小松委員 工事が中断されますと、当然それだけ工期が長期化したり、周辺住民の方々も、いつ頃終わるというような見立ての中でいるわけですから、影響を及ぼすことが懸念されるわけであります。また、その分だけ費用がかかってくる可能性も増えるわけであります。
当然、下水道局さんも慎重に調査を行いながら、様々な工法を活用して下水道工事を進めていただいていることは承知していますが、これはやっぱり掘ってみないと分からないことなんていうのはままありますよね。当然、昨日も水道局さん、同じ話、質問させていただいたんですけど、図面どおりじゃないのが東京の地下だと思っているんで、下水道管を構築する際に支障となる障害物があった場合、どうしても障害物がある可能性というのはあるわけですから、どのような工法を活用して下水道工事を進められているのか伺いたいと思います。
○杉山建設部長 過去の工事で撤去されずに地中に残された土留めぐいなど残置物が支障となる場合につきましては、地上から開削工法により支障物を撤去する方法が一般的でございます。
他の重要インフラが近接する場合や作業用地が確保できない場合など、地上からの施工が困難な場合につきましては、地中で支障物の撤去が可能な工法を採用し、下水道管を構築してございます。
○小松委員 支障物の撤去には、地上や地下から撤去する方法というものがあることが分かりました。
また、採用する工法を決定するには、様々、予算の面、工期の面など比較検討などがされて決まっていくものと想像しますが、工法決定のプロセスには、下水道局ではどのようなプロセスを経て採用する工法を決定されているのか伺います。
○杉山建設部長 設計において採用する工法につきましては、現場の地下埋設物の状況や土質条件、地上部分での作業性などの技術的な適合性のほか、近接構造物の管理者及び道路管理者並びに交通管理者などとの協議結果、経済性や工期等を踏まえ、当局が総合的な判断の下、決定してございます。
○小松委員 この質問をさせていただいたのは、これまでに何度か質問させていただく機会があって、下水道局というのは、局や、またそこの周辺の民間事業者、研究団体などと様々技術を開発されている、いろんな技術を持って、それを輸出されているということが、本当にすばらしいことだなあと思っているからであります。一方で、東京に限らず、都市部は、どうしたって地下埋設というのは、これからますます増えてくる可能性があるんだろうなというふうに思っているんです。
昨日も水道局さんに質問したときに、管が入っているから掘ってみたら、コンクリートで非常に固められていて、そこからつなぐ工事ができなかったというのは、掘ってみないと分からなかったということもある、そうしたことを、より深いトンネルを掘っている下水道局さんだったら、なおさらそういう可能性があるんだろうなと思うわけでありまして、そのときにこそ、東京都下水道局の保有する技術が生かされたら、もっと様々な面で共存共栄を標榜して、全国に様々な応援をしていく東京都として活躍できるんじゃないかなと思って、今回質問させていただきました。
工事を効率的に実施し、住民生活の影響も最小限にしていくためにも、こうした地下埋設物を事前に察知し、もし見つかった場合でも対応できる技術の開発や現場への展開を積極的に指導いただいて、次世代につなげていただけるといいなと思うんです。
もう一個だけ理由があって、やっぱり水道、下水道さんの工事、これ、どんなに事業者さんが頑張っても、やっぱり地域の方々のクレームっていうのがあるんだと思っていて、下水道さんのところで聞いたことはないんですけど、実は水道工事屋さんのときは、本当にうるさいから、移動するから帝国ホテルを二週間押さえろとか、大分乱暴な要望、本当に笑い話のような乱暴な要望があったりするんですよ。あと、アイス屋さんが、水道工事のせいで客が減ったから、売上げを補償しろといってきた。この工事は真冬です。十二月ですよ。だけど、出してきたのは、八月の全く暑い季節のやつを出して、同じだけの営業補償しろみたいなことをいってくる。でも事業者さんは、それを急にいわれても、どう対応していいか分かんない。局との信頼を守りたいから、そんなことは黙って何とか自分たちで負担できるものは負担しようと思って、初手を打っちゃうわけですよね。そうすると、話がよりややこしくなっちゃう。
そういうカスタマーハラスメントの問題、東京都、今いろいろやっていく中で、やっぱり工期の延長というのは、今後、工法が変わらなきゃいけない、これはもう局の事情としては当然のことだと思うんですけど、地域住民の方にとって、また事業者さんにとっても、費用とはまた別のいろいろな不都合もあるのかなあというふうに思いましたので、ぜひこうしたトラブルのときにも、しっかりと局が大所高所から支えていただければありがたいなというふうに思っているところであります。
今度は、技術開発、人材育成について質問したいと思います。
下水道局ではこれまでも、政策連携団体や民間事業者などとも連携をして、様々な技術を開発されてきました。開発した技術の中でも、代表的なものにSPR工法があって、下水を流しながら下水道管を再構築することが可能であるため、住民生活の影響を最小限にしつつ、費用面でもメリットがあるというふうに伺っています。また、この技術は、国内では全都道府県でも活用され、海外でも既に二十一の国と地域で活用されているというすばらしい技術だと思います。
下水道を取り巻く高度化する各課題に対応していくためには、新たな技術開発にも果敢に挑戦していく必要があると考えますが、計画期間内においてどのように技術開発に取り組まれるのか伺います。
○川上技術開発担当部長 下水道局は、施設の建設や維持管理を行う中で、いち早く課題を見いだし、長年培ってきた経験、ノウハウと民間企業が有する技術を組み合わせ、先駆的に技術開発に取り組んでまいりました。
経営計画二〇二六においては、老朽化する施設の対策や担い手不足に備えた施設の効率的な運転管理、地球温暖化対策など、事業を進める上で直面する課題や将来を見据えて解決すべき課題に対して、新技術の開発を推進することとしております。
技術開発においては、稼働中の水再生センターや下水道管などをフィールドとして実証しながら進めてまいります。
また、東京都下水道サービス株式会社、TGSや大学、民間企業など産学公との連携を強化するとともに、異業種やスタートアップ企業など多様な分野から、AIなど革新的な技術を幅広く取り入れることで、課題解決に取り組んでまいります。
○小松委員 計画的に技術開発に取り組むことで、東京下水道のプレゼンスをさらに高めていくということに加え、全国の下水道事業の課題解決にも大きな役割を果たしていただきたいというふうに思います。
一方で、すばらしい技術も、それらを活用できる人材が必要不可欠です。
そこで、下水道局として、業界全体の人材確保についてはどのような計画で臨まれるのか伺います。
○和田職員部長 都の下水道事業は、下水道局と政策連携団体であるTGS、民間事業者の三者がそれぞれの特性を生かした役割分担の下、事業を推進しています。
今後も下水道事業を安定的に運営するためには、将来を担う若い世代や現役世代の職員をサポートするベテラン人材を確保していく必要があります。このため、来年度新たに、技術職の仕事紹介動画の発信、学生と若手職員とのトークセッションや現場見学会等のスタディーツアー、都立工科高校生のインターンシップ等を実施し、高校生、大学生等に対し、下水道事業のやりがいや魅力を伝えるなど、官民の人材確保に資する取組の充実を図っていきます。
また、当局においては、局やTGSなどを退職した技術者等を対象とする人材登録制度を新たに創設し、ベテラン人材の豊富な専門知識やノウハウを活用してまいります。
○小松委員 局だけではなく、政策連携団体などとも連携をし、将来の下水道事業の担い手を確保していくということは、非常に重要なことであります。東京の強靱化にとっても絶対に欠かせない取組だとも思っています。ただいまご答弁のありました都立学校へのPRや、学生へ下水道事業のやりがいや魅力をPRする取組については、大変期待するものでありまして、しっかりと推進をしていただきたいというふうに思います。
知事と話をすると、何回かに一回は、必ずブルーカラーミリオネアの話が出てくるんです。これからAIがどんどん進んでいく中で、やっぱり十年先、二十年先の社会の仕事の在り方って誰も予測がつかないとは思うんですけれども、建設現場っていうのは様々な部分でオートメーションが進む部分もあるんだとは思っているんですけど、技術者が必要だっていうことは、まだしばらく遠い先なんだろうなあというふうに思っているんです。ぜひ、子供たちは、建設の現場ってすごくわくわくしていたはずなのに、なかなかその成り手がいないというこの矛盾というのは、多分仕事の魅力とか大変さとかというものと、併せて経済的なところとかというものとかも含めて、建設業のやりがいや魅力をもっともっと積極的に下水道局さんからもアピールしていただいて、人材確保について取り組んでいただきたいということの期待を申し上げたいというふうに思います。
最後になりますが、将来にわたり強靱で持続可能な下水道サービスを安定して提供していくために、新たな経営計画の下、今後五年間、どのように下水道事業、業界のかじ取りをされていくのか、最後に藤橋局長に伺って、質問を終えたいと思います。
○藤橋下水道局長 ただいま小松委員から、再構築など安全・安心を確保する取組や技術開発など、様々な視点からご質疑をいただきました。
東京の下水道は、明治十七年の神田下水の建設から始まりまして、社会の発展に伴う様々な課題を産官学が一体となった下水道界全体で克服しながら、百四十年以上の歴史を重ね、都民生活や首都東京の都市活動と豊かな環境を支える重要な都市基盤施設として発展し続けてまいりました。
激しい変化の時代の中であっても、これらの役割を果たしながら、激甚化する風水害などの危機や担い手不足等の下水道界全体の共通課題への対応など、時代の要請に的確に応えていくため、先手を打って事業運営に取り組むことが重要でございます。
このため、来年度からの五か年の事業運営の指針となる経営計画二〇二六では、現経営計画の実施で明らかとなった課題の対応や将来の課題も見据え、いかなるときも下水道の機能を確保するという下水道局の使命に立ち返り、強靱性と持続可能性の確保を両輪に、事業を着実に推進していくことを方針の柱に据えました。
この方針の下、下水道施設の維持管理に万全を期すとともに、施設の再構築等の各施策や事業運営体制並びに広報などの経営基盤の強化を図ってまいります。
さらに、市町村との連携を強化し、財政支援や市町村のニーズを踏まえた人材育成などの技術支援も拡充することで、東京全体で強靱で持続可能な下水道を実現してまいります。
引き続き、東京の下水道の強みである技術を生かして、国内外の下水道事業の課題解決に貢献していくとともに、民間事業者を含め、都民、関係機関等の皆様と共に、東京の現場から下水道の未来を切り開いていく役割を先導していく決意でございます。
○藤井委員 それではお願いいたします。
区部の下水道は、平成六年度末に一〇〇%普及し、なくてはならない重要なライフラインとなっているところであります。都内におきましては、膨大な延長の下水道管が整備されているところでありますけれども、まさに高度経済成長期に大量に整備をされました下水道管の老朽化が進んでいるところであります。
この老朽化対策につきましては、五年前の決算特別委員会の分科会質疑におきまして、下水道管の老朽化対策の重要性について質疑をし、区部下水道は、普及以降、老朽化した下水道管の取替えや補修を計画的に行ってきていることをお伺いしております。
他方で、昨年度、八潮市におきまして、下水道管の破損に起因する大規模な道路陥没が発生をし、事故から一年が経過した現在でも、下水道の安全性に対する不安の声を耳にすることがございます。
下水道管に起因する道路陥没は、様々な原因があろうかと考えるわけでありますけれども、まず下水道管に起因する道路陥没の主な発生原因についてお伺いをいたします。
○井上施設管理部長 下水道管に起因する道路陥没の約七割は、家庭などからの排水を受けて下水道管につなぐ取付管で発生する小規模なものでございます。
取付管の破損の要因は、平成元年までに整備された取付管の多くが陶器製であり、衝撃に弱いこと、また比較的浅い位置に埋設されており、車両通行による振動の影響を受けやすいことなどが考えられます。
○藤井委員 下水道管に起因する道路陥没の多くは、取付管に起因する小規模なものであるということを確認させていただきました。
そこで、区部におけます取付管の道路陥没の対策はどのように行っておられるかお伺いしたいと思います。
○井上施設管理部長 取付管の対策として、道路陥没が発生した場合の影響や陥没実績を踏まえ、優先箇所を抽出し、陶器製の取付管を衝撃に強い硬質塩化ビニール管へ取り替えることや、更生工法により既設管の内面に新たな管を構築しております。
加えて、整備年代の古い都心部のエリアでは、老朽化対策と併せて、雨水排除能力の増強や耐震性の向上等を図る再構築におきましても、取付管の取替えなどを実施しております。
○藤井委員 ただいまの答弁ですと、陶器製のものを硬質塩化ビニール管に取替えをされているということであります。そして、排除能力の増強や耐震性の向上に向けた再構築をやっておられるというご答弁でございました。こうした取付管に起因をいたします道路陥没の対策をこれまで着実に進めてこられたことを評価させていただきたいと思います。
そこで、下水道管に起因をする区部全体の道路陥没がどの程度減少したのかお伺いをしたいと思います。
○井上施設管理部長 区部における道路陥没件数のピークは平成十二年度であり、陥没の兆候となる路面の落ち込みやへこみを含めて千五百十三件でございました。
これまで道路陥没対策を進めた結果、令和六年度は三百七十九件となっており、ピーク時に対し七割以上減少しております。
○藤井委員 鋭意頑張っていただいた結果、道路陥没件数が大きく減少、七割減少されたということを確認させていただきました。
地下に埋没された下水道管は、まさに見えないところで都民生活や経済活動を支える重要なライフラインとして機能されております。このため、下水道管の老朽化対策を着実に実施をし、日常生活に支障を生じさせないことが重要であるというふうに思います。今後も、道路陥没対策と合わせまして、下水道管の再構築についても着実かつ計画的に進めていただくことを要望させていただきたいと思います。
次に、浸水対策についてお伺いをいたします。
全国各地で甚大な浸水被害が毎年のように発生をしており、ここ首都東京におきましても、浸水への備えを万全にしていかなければならないところであります。近年頻発化をする豪雨を踏まえ、浸水対策を着実に進めていくことが重要であると考えるところであります。
そこで、区部における下水道の浸水対策の具体的な整備の進め方についてお伺いをいたします。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、時間七十五ミリ降雨を目標整備水準とし、浸水の危険性が高い六十七地区を重点化して、幹線などの施設整備を推進しております。
基幹施設の整備に当たりましては、浸水実績に加え、下水道管内の雨水の流れなどを表現できる流出解析シミュレーションを活用することで、施設の能力を最大限評価し、幹線や貯留施設などの施設計画を定めて整備を進めております。
○藤井委員 今、下水道局では、シミュレーションなどを用いて効率的に施設整備を進めておられるということを確認させていただきました。
今、ご答弁いただきました六十七地区の重点地区について、我が練馬区におきましては、過去にも浸水被害が度々発生をした田柄地区という地区を含めまして、重点地区があると認識をしているところであります。
そこで、練馬区内の重点地区の取組状況についてお伺いをいたします。
○杉山建設部長 練馬区には、重点地区が四地区あり、このうち中村地区と田柄地区の二地区では対策が完了しております。
現在、残りの二地区のうち、大泉町地区では、延長一・五キロメートル、内径二・六メートルとなる大泉中幹線の増強施設の整備に向けまして準備を進めているところでございます。
また、大泉学園町、南大泉地区では、白子川一号幹線の整備に向けまして関係者と協議を行っているところでございます。
○藤井委員 ありがとうございます。ぜひ練馬区におきましても、浸水対策、着実に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
先ほどおっしゃっていただいた中村地区、西武池袋線の中村橋の辺りなんですけれども、ちょうどその地域って低地帯に位置しまして、過去にも何度か浸水が出ているんですけど、そのときにも東京都の方々に貯留管をつくっていただいて対策していただいたんですけれども、それでもなお浸水がまた出てしまったりとか、そういった現状もありますので、この間、着実に取り組んでいただいているということが分かりましたので、その取組は評価をしておりますし、進めていただきたいということを重ねて申し上げまして、私の質疑を終えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○たかく委員 それでは、私の方から質問させていただきます。
東京都下水道事業経営計画二〇二六は、下水道局が地方公営企業として、事業を取り巻く課題解決に向けた施策を着実に推進するため、令和八年度から令和十二年度までの五年間の目標と取組、財源等を明らかにする経営戦略として作成されております。
今日は、この経営計画二〇二六(案)について質問をさせていただきます。
初めに、区部における下水道管の再構築について何点かお伺いいたします。
昨年、埼玉県八潮市で道路陥没事故が発生して、約一年が経過しております。現場では、今も復旧工事が続いておりますが、今年二月の埼玉県の委員会が公表した原因究明委員会報告書によりますと、今回の道路陥没は、硫化水素によって腐食した下水道管に起因するものであるとされております。
翻って、東京都区部の下水道施設は、高度経済成長期に集中的に整備されていることから、下水道管の老朽化が進んでおります。区部の下水道管の延長は約一万六千キロメートルに及び、整備から五十年を経過する下水道管は、今後二十年間で全体の約七割に上るとのことであります。
この膨大な下水道管の老朽化に対応するためには、計画的に再構築していく必要があります。しかし、再構築を行うには、ガス管や水道管など地下に埋設されているインフラや、道路交通事情、周辺環境などへの配慮など、様々な制約や課題があります。そのため、道路をなるべく掘らず、周辺住民への影響を少なく、効率的に進めていく必要があると考えます。
下水道管には、家庭からの排水を受ける枝線と、下水を集め、水再生センターに送る幹線があります。
そこでまず、枝線の再構築について、どのように工事を進めていくのかを伺います。
○杉山建設部長 膨大な下水道管の枝線再構築を効率的に実施していくに当たりましては、経済性や効率性を考慮し、全ての既設管を全面的に更新するのではなく、健全な既設管は可能な限り活用することを基本としております。具体的には、大きな損傷がない場合には既設管の内面を更生する工法を採用し、損傷が著しい場合など新しい管に取り替える場合のみ道路を掘削する開削工法を採用しております。これにより、騒音や振動の抑制など周辺環境への配慮や工事コストの縮減、さらには事業のスピードアップを図ることで、効率的に再構築工事を推進してまいります。
経営計画二〇二六におきましては、整備年代が最も古い第一期再構築エリアの再構築を実施するとともに、都心部に次いで整備年代の古い区部西部の第二期再構築エリアに着手いたします。
○たかく委員 健全な下水道管をできる限り活用するなど、周辺環境への配慮や工事コストも考慮していることを確認させていただきました。
今、ご答弁にあった、大きな損傷がない場合に採用される工法、内面を更生する工法は、全国に先駆けて東京都下水道局が開発されたものと伺いました。
そこで、この工法の開発に至った経緯についてお伺いいたします。
○川上技術開発担当部長 下水道局では、下水道の普及が完了する前から、大量に整備された下水道管が更新時期を迎えることを見据え、いち早く下水道管の老朽化対策の検討を実施してまいりました。
下水道管の更新においては、ガスや水道などのインフラがふくそうして埋設されているほか、道路交通事情、周辺環境などの様々な制約があるため、道路を掘削せずに下水道管をリニューアルする工法が必要と考えました。
そのため、下水道局では、昭和五十九年から、道路を掘らずに下水道管を更新する工法の調査研究に取り組み、昭和六十年より、東京都下水道サービス株式会社及び民間事業者と共同で技術開発を実施し、昭和六十二年に、下水道管の内面を更生する工法としてSPR工法を実用化いたしました。一メートル以下の円形管で実用化した以降も、四角形などの多様な形状の下水道管や五メートル程度の大規模な幹線まで適用を拡大するなど、様々な現場で使用できるよう、常に技術の改良を重ねております。
○たかく委員 ありがとうございます。局と政策連携団体、民間事業者が共同で開発したSPR工法を今後も活用し、周辺住民の生活への影響を最小限にしつつ、効率的な再構築を進めていただければと思います。
次に、下水道幹線の再構築について、どのように今後工事を進めていくのか伺います。
○杉山建設部長 下水道幹線の再構築につきましては、調査に基づき対策が必要な幹線約三百キロメートルを対象に実施しております。幹線は規模が大きいことから、都市活動に大きな影響を与えないよう、道路を掘削せず下水道管をリニューアルする更生工法を最大限活用して工事を進めております。
水位が高い幹線におきましては、更生工法による再構築ができるよう、先行して下水の流れを切り替える代替幹線の整備を進めております。
経営計画二〇二六では、幹線再構築を二十五キロメートル実施するとともに、五つの代替幹線の整備を推進してまいります。
○たかく委員 今のお話では、幹線の再構築についても、道路を掘らない更生工法を活用していることが確認できました。都民の安全・安心のためにも着実に進めていただきたいと要望いたします。
私の地元世田谷区と隣の目黒区では、昨年七月、九月、二度にわたって大雨が降り、この地域の蛇崩川流域で大規模な内水氾濫が発生しました。蛇崩川は、現在暗渠となって下水道として使われておりますが、浸水被害が発生した際、蛇崩川幹線の延長約百九メートル区間を対象として再構築工事が行われておりました。豪雨のため、この再構築工事は一時中断を余儀なくされましたが、今年に入り、再開された旨の報告をいただいております。
そこで、蛇崩川幹線の再構築工事の完成時期についてお伺いいたします。
○杉山建設部長 蛇崩川幹線再構築工事は、老朽化対策と併せまして、耐震性の向上を図るものでございまして、更生工法を用いて整備を進めております。
本年二月の再開後、鋭意工事を進めており、本工事の完成は、令和八年九月を予定してございます。
○たかく委員 計画的に工事を進めていただきたいと要望いたして、次の質問に移ります。
次に、下水道資源の有効活用の取組についてお伺いいたします。
下水を処理する過程で、膨大な量の下水汚泥が発生するとのことであります。この下水汚泥を資源として有効活用することは、持続可能な都市を形成する上で欠かせないことであると考えます。
下水道局では、下水汚泥の資源化に積極的に取り組んできた、また取り組んでいると聞いておりますが、下水汚泥の資源化の実績と今後の取組についてお伺いいたします。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、循環型社会に貢献するとともに、埋立処分場の延命化に寄与するため、下水汚泥を全量焼却し、灰などに減量化した上で資源化を進めております。具体的には、下水道で使用する鉄筋コンクリート管やセメントの原材料などに有効利用しており、令和六年度の資源化実績は約五割となっております。
今後、下水汚泥の資源化メニューを多様化するなど、さらなる資源化を推進してまいります。
○たかく委員 汚泥を有効活用することは、限りある埋立処分場の延命化にもつながることから、サステーナブルな東京を実現する上で重要な取組と考えます。
先日の予算委員会でも、都議会公明党から、下水汚泥に含まれるリンの資源化など、資源の有効利用を進めることを訴えさせていただいたところでございます。今後も、下水汚泥の資源化に積極的に取り組んでいただきたく要望して、最後の質問に移ります。
最後に、エアハンマー現象、マンホール蓋の対策について伺います。
一昨年八月の豪雨の際に、エアハンマー現象により、新宿でマンホールの蓋が飛ぶ現象が起きたとの報道がありました。蓋は軽いもので四十キロ以上の重さがあると聞いており、吹き飛んだ蓋にぶつかった場合には、大きな被害が発生することになります。蓋が飛ばないような対策が求められております。
マンホールの蓋が飛ばないようにする対策はどのようなものか伺います。
○井上施設管理部長 下水道管に短時間に大量の雨水が流れ込むと、水位が急激に上昇し、下水道管内の空気が圧縮されることで、マンホール蓋にかかる圧力が急上昇することがございます。このため、下水道局では、圧力上昇のおそれがあるマンホールにおいて、従来から空気抜き施設や圧力開放型の蓋を設置するなど、地域特性に応じて飛散防止対策を実施しております。
なお、一昨年夏の新宿で蓋が飛散した事象を受け、新宿の現場と類似した条件の場所を調査し、圧力開放型の蓋への交換を完了しております。
○たかく委員 豪雨時などにマンホール蓋が飛ぶ原因とそれを防ぐ対策について理解いたしました。
これからも、都民の安全・安心のために大事なインフラをお守りいただきますようお願い申し上げて、私からの質問を終わります。
○福手委員 よろしくお願いします。日本共産党の福手ゆう子です。
まず最初に、全国特別重点調査について伺っていきます。
昨年一月に起きた埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、国ではその対応の検討が引き続き行われていますが、私たち日本共産党都議団としても、事故を受け、管路の点検や補修などについて、議会や委員会で確認や提案をしてきたところです。
都として、管路の腐食の対策は重要であり、事故を受けて令和八年度予算に反映すべき大きな問題だと受け止めています。
今年度末まで全国特別重点調査が行われていますが、その結果に基づく対策については、今後、どういう計画になって行われていくのか伺います。
○井上施設管理部長 国からの要請に基づく全国特別重点調査においては、速やかな対策が必要な箇所は原則一年以内、その他の対策が必要な箇所は、応急措置を実施した上で、五年以内に対策を実施していくこととしております。
なお、これまでの調査では、一部で腐食による損傷が見られましたが、下水道管本体の構造は安全であることを確認しており、状態に応じた適切な対策を実施してまいります。
○福手委員 速やかな対策が必要な箇所というのは、都内では〇・二キロありましたが、原則一年以内に対応するということですので、令和八年度はその対応がなされるということを確認いたしました。
国では、調査や点検の強化など、提言が幾つか出されています。この国の対策検討委員会においての提言を受けて、どのようにそれを考え、経営計画を策定するのか伺います。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、下水道施設を良好な状態に維持して、安定的に機能を発揮する強靱な下水道を実現するレジリエンスの確保を基本コンセプトとして、次期経営計画を策定しております。
○福手委員 レジリエンスの確保を基本コンセプトとして、経営計画を策定されたということです。
具体的に伺いますが、国では、点検の頻度について、今後の検討や方向性というのはどうなっているのでしょうか、伺います。
○井上施設管理部長 点検調査については、法令に基づく、腐食するおそれの大きい下水道管の点検頻度に加えて、独自に下水道管の敷設環境に応じて頻度を定めて行っております。
現在、国は、点検調査頻度などについて検討を進めており、今後の国の対応を踏まえながら、適切に対応してまいります。
○福手委員 経営計画では、点検調査の頻度はこれまでと同じになっていました。現在行われている国の検討を待ってということでした。都独自でも頻度を定めるというご答弁でしたので、国の方でもし法改正などされましたら、速やかな対応をお願いしたいと思います。
続いて、地震対策について伺います。
下水道局はこれまでも、震災時の下水機能確保のため、下水道管の耐震化などを行ってきていますが、今回、新たに宿泊施設に接続する下水道管を対象に追加をしました。その理由を伺います。
○家壽田計画調整部長 能登半島地震では、多くの宿泊施設で下水道が使用できなくなるなど、災害復旧支援者の活動に支障が生じました。これらを踏まえ、震災時に宿泊施設からの排水を受け入れる下水道の機能を確保するため、新たに対象に追加いたしました。
○福手委員 能登半島地震を受けて、震災対策において対策が拡充されているというのは、非常に重要だと思います。能登半島地震では、水道、下水道の復旧まで長時間を要し、被災者の避難生活は困難を余儀なくされました。こうした状況につきまして、特に高齢化が進んでいる状況がありますので、さらに対策の強化が求められてきていると思っています。
被災しても離れることができない高齢者施設などは、優先して震災時の下水道機能の確保が求められていると考えますが、見解を伺います。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、下水道機能を確保するため、震災時に人が集まる避難所などの対象施設からの排水を受け入れる下水道管とマンホールの接続部の耐震化などを実施しており、この対象に老人福祉施設なども含まれております。
○福手委員 老人福祉施設等も、これも避難所扱いということで耐震化を実施しているということが確認できました。引き続き、震災対策を進めていただくよう、よろしくお願いをいたします。
新年度予算には、市町村下水道事業強靱化補助に四十億八千百万円が計上されています。これは、今年度と比べてプラス十五億円ということで拡充となっています。内容としては、避難所などの周辺の老朽化した下水道管の再構築へ補助を拡充するものです。私たち共産党都議団としても拡充を求めてきたところですので、非常に重要な拡充であると認識をしています。
市町村下水道事業強靱化都費補助の対象に、避難所や緊急輸送道路周辺などの老朽化した下水道管の再構築を新たに追加したその理由を伺います。
○秋山技術部長 災害時においても下水道機能を確保するため、市町村下水道の老朽化対策と併せて、耐震性の向上を図る下水道管の再構築を新たに補助対象に追加するものでございます。
○福手委員 再構築自体は強靱化の対象外ですが、市町村下水道の老朽化対策と併せて、避難所の周辺などの老朽化した管路の再構築を行うことで、多摩地域の耐震化に資するものとして行われたということです。
多摩の自治体からは、これまで二・五%の補助を拡充してほしいと要望があった部分ですので、五〇%補助となることで、使いやすい補助へとなっていくことだと思います。
こうした多摩地域への財政支援の意義について、局の認識を伺います。
○秋山技術部長 都は、TOKYO強靱化プロジェクトに基づき、市町村下水道における浸水、地震対策の強化、加速を図るため、強靱化補助制度により市町村の取組を支援するものです。
○福手委員 財政規模が小さい市町村自治体への財政支援は非常に重要です。引き続き、市町村への支援をお願いしたいと思います。
区部についても伺っていきます。
新年度予算には、八か所の重点地区の浸水対策に四百二十八億一千四百万円、これは今年度と比べて七十二億円の拡充となっていますが、この予算が計上されています。これについても、私たち共産党は要望してきた部分ですので、非常に重要だと考えています。
八か所の重点地区ということですが、昨年九月の豪雨災害での被害があった自治体が重点地区となっています。
改めて確認したいのですが、昨年の豪雨災害の被害状況について、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、この自治体ごとの浸水件数を伺います。
○井上施設管理部長 令和七年九月十一日の大雨の被害状況につきましては、東京都防災ホームページに掲載されている暫定値ではございますが、床上、床下合わせた浸水棟数は、品川区で八百二十四棟、目黒区で二百十二棟、大田区で五百八十四棟、世田谷区で二百二十一棟でございます。
○福手委員 では、浸水被害件数を局としてはどのように把握するのか伺います。
○井上施設管理部長 浸水被害の件数については、水防管理団体である区市町村が調査し、総務局が取りまとめることとなっております。
下水道局では、この情報により、浸水被害の件数を把握しております。
○福手委員 被害件数は、総務局が区市町村から聞き取ったもので確認し、局としては、その情報で浸水被害状況を把握して、そして必要な対応に当たっているということでした。
先ほどの答弁では、やはり非常に大きな規模で被害が出ていたということが分かります。昨年、この被害があった後で、しばらくして下水道局として状況をお聞きしたところ、まだはっきりと把握されていないということがありましたが、総務局でそれを取りまとめるという、そういう事情があるということが分かりました。
下水道局は、重点地区を選定して浸水対策を行っています。近年では、気候変動で豪雨が頻発しています。こうした状況の下で、被害があった区市町村とその対策や対応をやり取りするために、下水道管を管理する下水道局として浸水被害を自分たちで把握するということは、手段として持つことが必要ではないかと思って確認をさせていただきました。ぜひ検討課題としていただきたいと思います。
経営計画において、八つの重点地区の浸水対策を新規着手することとしていますが、重点地区の対策が完了すると、昨年の浸水被害地域へはどのように効果が及ぶのか伺います。
○家壽田計画調整部長 重点地区の対策が完了した場合、時間七十五ミリ降雨に対して浸水が減少することを、流出解析シミュレーションにより確認いたしております。
○福手委員 先ほど、浸水被害件数を答えていただきましたが、このエリアの被害に対して効果が及ぶということが、流出解析シミュレーションで確認されたということです。
工事は、着手してからやはり長期間を要する、そういう対策ですので、住民の皆さんに対しても、シミュレーション結果などを情報として広くお伝えしていただくということも必要なのではないかと考えますので、ぜひ対応をお願いしたいと思います。
次に、維持管理負担金について伺っていきます。
今回、維持管理負担金の単価の引上げの議案が提案されました。現行では一立方当たり税込み三十八・六九八円から、改定後は五十四・二四一円というふうで、単価としては大幅な値上げとなります。維持管理負担金は、過去には消費税増税に伴い、消費税率の変更はありましたが、単価自体は改定してきませんでした。
下水道局は、維持管理の経費について不断の企業努力による経費削減を行うも、近年の物価の高騰により支出が急増し、赤字が拡大したと。流域下水道の安定した事業運営に向け、今後の物価上昇としての見通しを踏まえて単価の引上げをするということですが、共産党都議団としては、負担軽減が必要ということで、今期の一般質問でも田中とも子議員が取り上げ、私も昨年事務事業で取り上げました。
関係市町村は同意をされているということですが、実態をお聞きすると、かなりこれは負担増になっていまして、余剰金などを補填し、今年度は下水道料金の値上げは見送ることができても、二年後、三年後という時期に値上げをするしかないと。その値上げは一度では済まない、そういう状況が分かりました。同意といっても、やむなくの同意というのが実態です。
維持管理負担金の単価引上げによって、関係市町村では最終手段である料金値上げにつながり得ること、このことを下水道局としてはどのように受け止めているのか伺います。
○池島管理部長 流域下水道の維持管理負担金につきましては、これまで不断の企業努力により、四十年以上単価を据え置いてまいりましたが、近年の物価上昇などにより、収支が赤字で推移していることから、将来にわたり安定した事業運営を確保するため、単価の改定が必要となりました。
改定に当たりましては、市町村に丁寧に説明を行い、下水道法に基づく意見照会で全ての市町村から同意を得ております。
今後も、市町村と情報共有を図りながら、経営の効率化に努めてまいります。
○福手委員 私は質問で受け止めをお聞きしたんです。都としても、もし自分たちが下水道料金を値上げするということになれば、それは容易なことではなく、非常に苦しい選択が迫られることになり、都民への説明も求められていくということになります。今、多摩の自治体は、そういうことに直面しているということなんです。しかも、値上げは一度では済まないという自治体もあるのですから、まずはその点を受け止めていただきたいと思いました。
そして、全額市町村の負担でやってもらわないといけないのかというと、そうではないと思います。公営企業は受益者負担を原則にしていますが、一方で、下水道法三十一条の二では、費用の全部または一部を負担させることができるとあります。その点で、関係市町村の負担を全額とするか、一部負担とするかは、検討の余地があるというふうに考えますが、見解を伺います。
○池島管理部長 流域下水道事業は、地方公営企業として、独立採算と受益者負担を原則としており、市町村の下水道から排出される下水を集めて処理しているため、維持管理に要する経費については、受益者である市町村からの負担金を充てて経営を行っております。
○福手委員 例えば、市町村の方で、下水道料金値上げにまで行かない範囲を関係自治体と協議し、都も一部負担をし、市町村の負担を今より抑えることということなどが考えられないのでしょうか。非常に負担が重い、そういう値上げになっています。独立採算と受益者負担を原則としても、やはり理解と同意が必要で、同意を得ているといっても、苦渋の選択という実態ですから、そして都民の暮らしは物価高で苦しいという状況ですから、負担軽減を強く求めておきたいと思います。
次に、改良負担金についてです。
今回は、今の質疑にもあったように、維持管理負担金の値上げと同時に、改良負担金の上限引上げも議案として出されています。
改良工事に係る費用から国費を除き、残りを都と関係市町村で折半して負担するということで、令和三年度から導入されました。導入前は、維持管理収支会計が黒字のときの利益剰余金を改良負担金に充てて対応していたものの、その積立金がなくなってきたため、令和三年度から七年度分は、市町村の負担上限額を五十三億九千九百万円で議決をしてきました。
今回は、その後の八年から十二年分、六十五億二千三百十九万八千円を上積みして、負担上限を百十九億二千二百十九万八千円に改定するものです。物価高分などを反映しているため、その分、上がり幅が大きくなっているというものです。
改良負担金が導入される前までの経費に対する都と市町村の負担割合はどういう状況だったのか伺います。
○池島管理部長 流域下水道における改良事業の都と市町村の負担割合は、改良負担金導入前後で変更はなく、国費を除いた額を都と市町村とで原則二分の一ずつ負担しております。
○福手委員 改良事業の都負担は二分の一と、一部を負担しています。今回は、先ほども述べたように、維持管理負担金の引上げが非常に負担が重いものです。今回、改良負担金の上限引上げのタイミングが同時となるということは、前々から分かっていたわけですね。
都の負担割合を引き上げることというのは、今回、検討がなかったのでしょうか、伺います。
○池島管理部長 改良負担金は、下水道法の規定に基づき、流域下水道の改良に要する経費の一部について、受益者である市町村が負担するものでございます。
都と市町村の負担割合につきましては、今回の改定に当たりましても説明を行い、下水道法に基づく意見照会において、全ての市町村から同意を得ております。
○福手委員 答弁されたように、法に基づいて市町村に一部負担を改良負担金ではやっているのですから、何度もいいますが、維持管理負担金の方でも一部負担という対応の検討があってもいいのではないでしょうか。関係市町村に負担を求めることについては否定するものではありません。
繰り返しますが、物価高騰などで非常に厳しい状況がある下で、維持管理負担金を大きく引上げを行うことを決定し、そのために料金値上げが次々と行われようとしている、またはこれからそういう計画があるという自治体が多くある中で、こうした状況を考慮し、市町村の負担軽減へ配慮をするべきです。そのことを強く指摘して、次の質問に移ります。
包括委託について伺います。
包括委託を導入している水再生センターの業務に、設備更新計画策定の支援業務を追加するというふうになっていますが、なぜ直営から委託業務を追加拡大したんでしょうか。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 下水道局では、令和四年度から、落合水再生センター、中野水再生センター及び清瀬水再生センターに包括委託を導入しており、導入以来、安定的に運営されております。
今後の包括委託に際しましては、運転管理、保全管理を担う受託者が、日頃の維持管理等からの分析で得た知見を設備更新計画に反映することで、より効率的、効果的な施設運営が期待されることから、現在、包括委託を導入している水再生センターにおきまして、設備更新計画策定の支援業務を追加いたします。
なお、設備更新計画の決定や更新工事は、引き続き下水道局が主体となって実施をいたします。
○福手委員 より効率的、効果的な施設運営が期待されるということで、設備更新計画策定の支援業務を追加するということですが、今回は、業務を追加し、事業拡大というわけではありませんが、包括委託の範囲が拡大されているということは問題だと私は受け止めています。
効率性、持続可能性ということで包括委託を拡大することは、局としての技術の発展や蓄積などを妨げることにつながると考えますが、見解を伺います。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 下水道局は、東京にふさわしい下水道施設運営手法の方針に基づきまして、運転管理の困難度等が相対的に小さい水再生センターに包括委託を導入する一方で、困難度が相対的に大きい水再生センターは引き続き直営で運営することで、局が有する技術を継承しております。
加えまして、区部の一部の水再生センターでは、技術力、ノウハウ継承を目的に、局直営による運転管理と保全管理の統合体制を導入し、双方のスキルを有する職員を効率的に育成、確保する取組を進めております。
局として、技術の発展や蓄積を図っております。
○福手委員 後でもまた述べるんですが、局としても、包括委託というのは、民間事業者の技術力に依存することで、都としてのノウハウを喪失することをデメリットだというふうに分析した経過があります。そういう点で、業務を追加していくということでは、やはり懸念をしています。
性能発注による包括委託の拡大というのは、今後検討されているのでしょうか。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 引き続き、三つの水再生センターにおきまして、包括委託による施設運営を実施していくこととしております。
○福手委員 引き続き、三つの水再生センターで、それ以上の拡大はないということでした。
職員の技術力向上、人材確保にぜひご尽力をしていただいて、拡大しないことを重ねて要望しておきます。
政府は、人口減少、老朽化対策、人材不足、財政難の対応策として、ウオーターPPPを進めています。ウオーターPPPとは、原則十年の長期契約で性能発注し、民間企業が維持管理、修繕、更新を一体的にマネジメントする手法です。
国は、ウオーターPPPは、コンセッションの前段階だとしていますが、都としてのウオーターPPPについての認識を伺います。
○池野企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 ウオーターPPPの概要については承知しておりまして、国のガイドラインでは、ウオーターPPPをコンセッションの前段階としている記述はございません。
下水道局は、令和二年度に施設運営手法について比較分析した結果を踏まえまして、下水道システム全体の最適な運営を行うためには、コンセッションよりも包括委託が適していることから、三つの水再生センターにおきまして、包括委託による施設運営を実施しております。
○福手委員 ウオーターPPPをコンセッションの前段階としている記述はないというふうに答えられましたが、国交省のウオーターPPPの説明資料には、コンセッションに段階的に移行するための官民連携方式をコンセッションと併せてウオーターPPPとして導入拡大を図るとあります。
下水道局は、かつてコンセッション方式を導入するかどうかの検討の中で、包括委託とコンセッションの比較で、この二つの手法の共通するデメリットを、民間事業の技術力に依存することで、都としてのノウハウを喪失すること、そして特にコンセッションの方は、それが強く依存するという分析をされています。こうした分析の結果、下水道局はコンセッションの方式は導入しないと決めました。
ウオーターPPPについて、大学教授や研究者からは、公共性の低下、運営権を持つため、利益確保を優先し、料金値上げやサービス低下が起きやすい、また災害対応への責任の問題、そして下水道局が分析されたことと同様に、自治体側の技術者不足がある下で民間を適切にモニタリングできるのかなど、多くの懸念が出されています。
こうした懸念や問題が出されているウオーターPPPですが、ウオーターPPPについて、市町村で導入の方向や検討などの状況というのは把握しているのでしょうか。また、これに関連した都としての支援や対応というのはあるのでしょうか。
○秋山技術部長 ウオーターPPPに関する国のガイドラインや支援に関する情報を提供するほか、技術的な相談に応じるなど、市町村の状況を把握しています。
○福手委員 国では、八潮市の道路陥没事故を受けて、国が行う汚水管の改築に係る交付金、この要件に、ウオーターPPPを導入している自治体へ優先配分するとしたことで、多くの自治体から懸念や批判の声が上がっています。
多摩の三十市町村議員で構成されている三水協の都への陳情の中でも、交付金の要件にウオーターPPPが入ったことから、対象施設や実施レベル、見込まれる効果の検証などの情報提供を都に対して求めています。ある自治体からは、ウオーターPPPを要件に入れないことが要望として上がっています。ウオーターPPPの導入について、国は強制的に進めようとしていますが、自治体からしてみれば、慎重にならざるを得ないというのが実態なのではないでしょうか。
東京都は、他都市と一緒に昨年五月に国に対して行った下水道事業の推進についての要望では、ウオーターPPPに関する制度運用に当たっては、大都市の実情を十分に考慮した上で柔軟な運用とするなどの配慮を求めています。また、東京都が加盟する日本下水道協会は、昨年六月に国へ要望した令和八年度下水道関係予算の確保に向けた提言で、上下水道の耐震化計画の対象の管路や腐食のおそれの大きい管路の改築について、ウオーターPPPの要件の除外を求めています。引き続き、市町村に対しては必要な情報提供を行っていただくことと併せて、国に対してはこのような強制的な進め方を改めるよう求めていただくようお願いいたします。
経営計画二〇二六では、財政収支の現状分析として、区部は、料金単価の高い大口使用者から単価の低い小口使用者にシフトし、料金収入の大幅増は期待できないとあり、流域関連市町村は、下水道普及率が九九%を超えているので、流入水量の大幅増による維持管理負担金の収入増は見込めないというふうにありました。区部でも、流域下水道でも、収入の増が見込めない中で、経費の増加で事業費の確保が課題になっています。
財政収支の長期推計では、計画期間以降に資金不足を見込んでいます。課題解決の検討状況を伺います。
○村西総務部長 区部下水道事業、流域下水道事業とも、経営計画二〇二六の期間内は安定的な財政運営が可能な計画となっておりますが、計画期間以降の長期の推計におきましては、物価上昇等で経費の増加が継続した場合、資金不足が生じる見込みとなっております。
このため、引き続き、技術の開発、導入によるコストの縮減や資産等の有効活用による収入の確保など、企業努力の徹底に努めるとともに、持続可能な財政運営に向けまして、下水道料金の在り方を含めた経営基盤の強化策や維持管理負担金の適正な単価などを検討していくこととしております。
○福手委員 コスト削減と収入確保の企業努力、料金の在り方も含めた対応、そして維持管理負担金の単価などで検討されるという答弁でした。
こうした財政の課題がある中で、新年度の予算というのは、浸水対策や多摩地域の支援などで拡充が図られている、そういう面もあります。
また、一方で、異常な長期の物価高の中で、多摩の自治体にとっては大きな負担増となる維持管理負担金の単価引上げが行われようとしています。そして、これは予算上でも大きく占めるものとなっています。
下水道法一条、下水道の目的には、都市の健全な発達及び公衆衛生の向上に寄与とあり、やはり都市が健全に発達する上では、都民が安心して暮らせるための下水道事業であることが問われていると考えます。同時に、国に対しても下水道事業を支援することが求められていますが、都の下水道事業への国費の額というのは増えているのでしょうか、伺います。
○村西総務部長 下水道事業における国費の額は近年減少しておりまして、国に対しては精力的に要望活動を実施しております。
引き続き、国が財源を確保し、必要額を確実に配分するよう求めてまいります。
○福手委員 先ほども触れましたが、東京都は、他都市とそして全国の下水道協会などと一緒に、国に対して、資材、人件費の高騰対策や老朽化対策、耐震や浸水対策などへの支援、社会資本整備総合交付金の拡充を求めています。
東京都や市町村が持つ下水道事業の課題の解決策として、ウオーターPPPや広域化しか選択肢がないかのような今の国のやり方には、やはり問題があると私は思います。地域性などを基礎としたシステムや整備などの統合には合理性がありますが、根本的な解決には、公共性や安全性を確保するため、下水道局として技術者の確保、育成、技術の継承を着実に行い、東京都として下水道局への一般会計の投入を位置づけ、都から市町村への補助の拡充、自治体への人材交流などの支援というのが必要だと思っています。ぜひ、こうした立場で取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○おくもと委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後三時二分休憩
午後三時二十分開議
○おくもと委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○江崎委員 参政党の江崎さなえです。よろしくお願いいたします。
まず初めに、下水道台帳情報システムについて伺います。
東京都二十三区の下水道管は、総延長が約一万六千キロメートルに及び、老朽化対策等への効率的な維持管理が大きな課題となっております。
そこで、下水道台帳情報システムとはどのようなものなのか伺います。
○井上施設管理部長 下水道台帳情報システムは、膨大な下水道管の効率的な維持管理を行うため、下水道管の内径や延長、深さなどの情報に加え、点検調査結果等の電子情報を地図上で一括管理するものでございます。
○江崎委員 ありがとうございます。下水道の内径や延長、深さといった基本情報、また点検や調査結果といった情報を一括管理しているということが確認できました。
また、都庁に行かずとも、インターネット上で下水道管の位置等を調べることができるなど、都民にとって有用なサービスとして提供されており、利用件数は年々増加していると認識しております。
一方で、このようなシステムは、都市インフラに関する重要な情報が蓄積されていることから、外部の不正アクセスや情報漏えいが発生した場合には、下水道事業のみならず、都市機能に影響を及ぼすことも懸念されます。
近年、自治体や重要インフラを標的としたサイバー攻撃も増加している中で、システムの安全性を確保することは極めて重要であると考えます。
そこで、下水道台帳情報システムの外部からの不正アクセスに関するサイバーセキュリティ対策について伺います。
○井上施設管理部長 下水道台帳情報システムは、東京都サイバーセキュリティポリシーに基づき、内部ネットワークへの侵入を防ぐための制御装置の導入や、サイバーセキュリティ対策を専門的に行う組織である局CSIRTの設置など、様々な対策を講じており、不正アクセスの防御に努めております。
○江崎委員 ありがとうございます。様々な対応策を講じているということを確認できました。私も、この局にサイバーセキュリティを専門に行う局があるということを知らなかったので、今回、とてもサイバーセキュリティに対して重きを置いていただけているんだということが確認できました。
今後も、サイバー攻撃の手口は高度化していくことが想定されるため、引き続き最新の知見を踏まえながら、システムの安全性の確保に万全を期していただくことを要望いたします。
次に、下水道光ファイバーネットワークについて確認してまいります。
下水道施設は、都内各所に点在しており、ポンプ所をはじめとする多くの施設を適切に管理していくことが重要であります。
そこで、下水道光ファイバーネットワークの目的を伺います。
○井上施設管理部長 下水道光ファイバーネットワークは、ポンプ所の遠方監視制御など、効率的な維持管理を行うために構築したものでございます。
○江崎委員 ただいま目的を確認させていただきました。
下水道の施設を安定的に運用していくためには、こうしたネットワークを支える通信基盤の信頼性が重要であると考えます。
そこで、下水道光ファイバーネットワークの特徴について伺います。
○井上施設管理部長 下水道光ファイバーネットワークは、局独自の通信網として、下水道管の中などに約九百キロメートルの光ファイバーケーブルを設置したものでございます。外部との接続がないためセキュリティが高いほか、地下に埋設されているため、電柱を使った場合と比べ、地震や火災などによる断線などの危険性が少ないといった特徴がございます。
○江崎委員 下水道管の中、九百キロメートルにわたって光ファイバーケーブルを設置した局独自の通信網であり、外部との接続がないことによって高いセキュリティを有しているということに加えて、地震や火災などの断線リスクが少ないといった特徴を有しているということが確認できました。
今後、旧規格のケーブル、約三百キロメートルを対象とした再構築を着実に推進し、ネットワーク強化に取り組んでいただくことを要望いたします。
次に、水再生センターやポンプ所の維持管理においてDXを推進していくとのことですが、外部からの不正アクセスに関するサイバーセキュリティ対策について伺います。
○小池設備調整担当部長 水再生センターやポンプ所を維持管理するシステムにつきましては、東京都サイバーセキュリティポリシーに基づき、技術的、組織的対策を講じ、不正アクセスの防御に努めております。
今後、維持管理業務におけるDXの推進に当たりましては、強固な不正アクセス対策を講じた上で実施してまいります。
○江崎委員 サイバーセキュリティ対策を講じながら、DXを推進しているということを確認させていただきました。
昨日も、水道局においても、サイバーセキュリティについて多数確認させていただいている真意は、都民生活を支える重要な基幹インフラに対する対策が極めて重要であるとの認識によるものです。また、ランサムウエアとは、被害が発生したら、身の代金の支払いが必要となり、高額な費用を請求されることになれば、貴重な財源に影響を及ぼしかねない可能性もあることから、引き続き強固なサイバーセキュリティ対策に取り組んでいただくことを要望いたします。
次に、下水道処理の配管は、二十四時間稼働しており、設備によっては送水を停止することができないものもあります。このような状況の中で、配管の劣化等の状況を適切に把握していくことは、施設の安定的な運転を維持する上で重要と考えます。
下水道処理機能を確保するため、送水などを止められない配管の劣化状況はどのように確認を行っているのか伺います。
○小池設備調整担当部長 水再生センターやポンプ所内の送水管や送泥管などは、外観の目視点検を行うとともに、水や泥の流れを停止することなく劣化状況を確認するため、超音波を活用した測定器により管の厚さを計測しております。
○江崎委員 目視点検や超音波により、送水を停止することなく管の劣化状況を把握していただいているということを確認させていただきました。
下水道施設においては、配管の破損や漏えいが発生した場合、施設機能への影響はもとより、周辺環境にも影響を及ぼしかねないことから、予防保全の観点に立った取組が重要であると考えます。引き続き、的確な点検と適切な更新に努めていただくことを要望いたします。
最後に、汚泥焼却炉の安定的な運転について伺います。
近年、下水汚泥焼却炉では、焼却灰に含まれるリンが一つの要因と考えられる煙道閉塞が発生しており、焼却炉の予定外の停止や処理機能の低下が問題となっております。
そこで、汚泥焼却炉の運転に支障を来すリンによる煙道閉塞の対策はどのように行っているのか伺います。
○井上施設管理部長 汚泥焼却炉からの排気ガスを通す煙道は、リンを多く含む汚泥を高温で燃焼させた場合、内部に焼却灰が固まり閉塞することがございます。この対策として、薬品を添加し、焼却灰が固まる現象を抑制することや、高温で空気を噴射して固まった灰を除去するなどの取組を進めております。
○江崎委員 ありがとうございます。薬品の添加による焼却灰の固化抑制や高圧空気による除去の対策などを講じていることを確認させていただきました。
煙道内の付着状況の把握や閉塞の予兆を早期に捉えるなど、予防保全の観点から取組を一層推進するとともに、運転条件の最適化や技術的知見の蓄積を図りながら、より安定的な運転の確保に努めていただくことを要望し、私の質問を終わります。
○滝田委員 事務事業質疑でも確認をいたしましたけれども、昨年一月に埼玉県八潮市で発生をいたしました下水道管の破損に起因するとされる道路陥没事故は、老朽化をした下水道管路が社会インフラとして大きなリスクを抱えているのではないかということを改めて認識させるものでありました。
東京都におきましても、都民生活や都市活動を支える重要なインフラとして、膨大な下水道施設を保有しておりますので、こうした事故を未然に防ぐためにも、管路の健全性を継続的に確認していくということが重要でございます。
事故を受けて、国の要請を踏まえ、東京都でも管路の調査を進めてまいりました。前回の事務事業質疑では、国の要請を踏まえて、優先実施箇所以外についての調査状況についても答弁をしてもらいました。今年度中に調査を進めるとのことでありました。
この埼玉県八潮市の事故を受けて実施をしている全国特別重点調査について、優先実施箇所以外の管路の調査状況は、その後どのようになっているのか、進捗状況と危険な状況が出てきていないのかということについて伺います。
○井上施設管理部長 全国特別重点調査について、都では約五百二十七キロメートルが対象であり、そのうち優先実施箇所以外の約五百九キロメートルについては、現在、約九割の調査が完了しております。一部で腐食による損傷が見られましたが、下水道管本体の構造は安全であることを確認しております。
○滝田委員 答弁いただきまして、九割調査を完了していて、現時点では大きな問題は確認されていないということでございます。まずは一安心ということではあるんですけれども、下水道管路は、地下に埋設をされたインフラでありますので、当然、日常的に目視することは難しい施設でもあります。そのため、事故を未然に防ぐためには、平時から計画的に調査を行って、老朽化の兆候を早期に把握していくということが極めて重要でございます。
特に、八潮市の事故では、調査時には画像が不鮮明で状況が分からなかった場所、こうした場所がさらに構造上も劣化しやすい場所となっていたということで、未然の発見ができずに事故に至っているというふうに理解をしております。
深い位置にある大口径管路や、水位が高く人が入りにくい場所など、調査が難しい場所も多く存在しておりますので、こうした箇所につきましては、前回の答弁にありましたようなドローンやロボットなどの技術の活用も含めて、効率的かつ確実な点検体制を構築していく必要があると考えます。
また、調査が十分な精度でできなかった場合に、どのような形でフォローアップするのかといった仕組みも重要であるというふうに考えております。
今回の調査で、おおむね大きな問題は確認されなかったということでありますが、今後の平時における管路の点検や調査について、調査頻度や方法、また特に確認が難しい箇所や劣化しやすい場所等に対して、どのように対応していくのか伺います。
○井上施設管理部長 点検調査については、法令に基づき、腐食するおそれの大きい下水道管では五年に一回以上行うほか、独自に下水道管の敷設環境に応じて頻度を定めて行っております。
現在、国は、点検調査頻度などについて検討を進めており、今後の国の対応を踏まえながら、適切に対応してまいります。
また、今後の調査方法としましては、目視を基本としつつ、水位が高く、通常の調査方法では危険が伴う箇所においては、ドローンや浮流型調査機器など、現地の状況に応じて新技術を活用してまいります。
○滝田委員 調査時に、画像が不鮮明等あったということではあるんですけれども、これ、原因究明委員会でも指摘をされているということでございまして、こうしたケースを減らしていくような技術的な工夫であったりとか、あるいはそういうケースが出てきた場合に、それにどうやって対応していくのかということにつきましては、やはり方向性を定めて対応していく必要があるのかなというふうに思います。
先ほど、答弁では、国の対応を踏まえて適切に対応していくということでありましたけれども、そうした観点をしっかり備えていただいて、都民のインフラと、また陥没等の事故にならないように安全を守っていただきたいということを改めてお願いをいたします。
次に、内水氾濫対策について伺いたいと思います。
近年、気候変動の影響によりまして、短時間に強い雨が降るような、いわゆる集中豪雨が増加しております。河川の氾濫だけではなくて、下水道施設の能力を超える雨水が発生することによって、内水氾濫のリスクも高まっているというふうにいえます。都市化が進み、雨水の浸透が進みにくい環境となっていることからも、地下に大規模な雨水貯留施設を整備するなど、下水道による浸水対策が重要な役割を担っているというふうに認識しています。
こうした状況を踏まえて、まず区部における内水氾濫対策についてどのように取り組んでいるのか、そして新たな経営計画におきまして、令和十二年度末までにどの程度取り組んでいくのか伺います。
○家壽田計画調整部長 区部では、浸水被害の実績に加え、事前防災の観点から、流出解析シミュレーションの結果などを踏まえ、浸水リスクが高い六十七地区を重点化し、幹線などの施設整備を進めております。大規模な施設整備には長期間を要するため、一部完成した施設を暫定的に貯留施設として稼働させるなど、早期に整備効果を発揮させております。
経営計画二〇二六の計画期間である令和十二年度末までに四地区を完了させ、累計三十五地区で対策を完了させてまいります。
また、第二立会川幹線などにおいて、事業の進捗に合わせ、暫定貯留容量の拡大をしてまいります。
○滝田委員 区部では、浸水実績がある場所であるとか、あるいはシミュレーションで浸水可能性のあるところを重点地区として定めて取り組んでいるということであります。こうした重点地区六十七地区あるうちの三十五地区について、令和十二年度末までに対策が進んでいくということの答弁でありました。これは、かなり計画的に、かつロジカルにやっているかなというふうに思うんですけれども、では翻って多摩地域でどうかということについての確認をしたいと思います。
近年は、過去の想定を超えるような時間当たり雨量があるということもありまして、集中豪雨、ゲリラ豪雨がありますので、雨水が広域に集まってくる区部だけではなくて、多摩地域におきましても、内水氾濫による浸水リスクというものが各地で高まってきています。そうした対策の重要性もまた高まっているというふうにいえます。
多摩地域におきましては、雨水対策の主体というものは基礎自治体であるということですけれども、近年の豪雨の激甚化を踏まえますと、都と市町村がより連携をして浸水対策を進めていくことが不可欠であるというふうに考えます。
そうしたことを踏まえまして、多摩地域における内水氾濫対策について、重点地区などを整備しているのかどうか、また都としてどのように取り組んでいるのか伺います。
○秋山技術部長 都は、市町村が浸水リスクの高い地区を選定し、重点的に施設整備を行えるよう、財政と技術の両面から多摩地域の雨水対策を後押ししています。具体的には、強靱化補助により、十七の市町二十地区で雨水管の整備などの対策を促進するほか、都が持つノウハウを提供するなどの支援を行っています。
○滝田委員 多摩地域の自治体に対しても支援を強化してきていただいているということは認識をしておりますけれども、先ほど、十七市町二十地区で対策を取り組んでいるということですけれども、ここでいう二十地区というのは、さっきの区部の六十七地区とまたちょっと意味合いが違うのかなというふうに理解しておりまして、やはり区部のように、ここが危ないよねということをちゃんと洗い出して、重点地区はどこだよねということをやった上で、しっかり取組を進めてほしいというのが、多摩地域選出の都議会議員としてはお願いをしたいところでございます。
もちろん、その市町村がやらなきゃいけない部分ではあるんですけれども、どうしても技術的な部分であるとか、あるいは財政的な部分であるとかということで、なかなか大変なこともありますので、当然、都民の命を守るという観点でいえば、区部も多摩も当然変わりなくやっていかなければいけないことですし、理屈を立ててしっかりやっていきたいという部分がありますから、ここが危ないよねということをしっかりと多摩地域においても洗い出していただいて、対策を進めていただきたいと。そのためにも、東京都におかれましては、財政面、人員面あるいは技術面、しっかりと多摩地域を支えていただいて、都民の安全・安心を守れるような取組を進めていただきたいということをお願いいたしまして、私からの質問を終わります。
○銀川委員 私からは、中川の土づくりの里について幾つか伺いたいと思います。
下水道事業経営計画二〇二六を見ましたが、中川の土づくりの里建設発生土のリサイクルについての記載は、極めて重要な施設ですとあるものの、一三二ページに七行しか説明がないようでした。
ほかに記載されている箇所はあるのか伺います。
○家壽田計画調整部長 経営計画二〇二六の中において、土づくりの里における建設発生土リサイクルに関しては、下水道資源の有効利用や処理区別重点事業に記載をしております。
○銀川委員 先月二月十日に、地元の町会長らを中心とした中川公園整備検討協議会が開催されました。下水道局から配布された資料の中の中川建設発生土改良プラント再構築工事についてや事業全体スケジュールイメージを見る限り、覆蓋化工事だけでも、令和三年度から令和十二年度まで長期にわたる大規模な施設工事です。資金も毎年かなりの支出があるはずですが、令和八年度は幾ら支出するのでしょうか。
○武藤施設整備担当部長 令和八年度の予算には、覆蓋化の工事費として約五十五億円を計上しております。
○銀川委員 併せて伺いますけれども、予算書などのどこに記載されているのか見つけられませんでした。分かりやすく記載するべきと思いますが、いかがでしょうか。
○村西総務部長 地方公営企業の予算は、地方公営企業法によりまして、毎事業年度における業務の予定量並びにこれに関する収入及び支出の大綱、大枠を定めるものとされております。このため、下水道事業会計予算に当該事項を記載するとともに、予算に関する説明書には実施計画等も記載しております。これに加えまして、本委員会におきましては、再構築、浸水対策、震災対策といった施策別の建設事業の内容や事業費などを資料にお示しし、ご説明しております。
なお、個別の工事案件の事業費等につきましては、適宜、関係者への説明を行うこととしております。
○銀川委員 三年以上前から掘削工事が行われていて、やっと昨年の終盤から基礎くいの試験工事が始まったばかりです。地元の町会長たちには説明しているというものの、当該地から徒歩で十五分ほどの場所に住んでいる私でも、どこからも広報が行われているわけではないし、調べないと何も情報が入ってきません。地域住民でさえ、一体何の工事をしているのか知らない人も多く、極めて重要な施設ですというものの、分かりやすく広報、説明しなければ、重要な施設ということは伝わりません。
下水道局として、町会など協議会関係者だけではなく、定期的に地元住民に広報すべきと思いますが、伺います。
○武藤施設整備担当部長 土づくりの里の覆蓋工事については、地元の二十五の自治会及び町会や工事の影響が想定される近隣の百世帯以上の住民に対しまして、工事の進捗状況及び今後の作業予定を示したお知らせを年四回程度、これまでに計十五回配布しています。
また、これまでに工事説明会を二回、現場見学会を三回実施しています。
さらに、例年、足立区、葛飾区の地元広報紙などで幅広く案内している夏休み子どもまつりなどの中川水再生センターでのイベントで、参加した子供や保護者にも、土づくりの里の役割などの広報を行っております。
○銀川委員 地元自治体の広報紙などは、掲載スペースも非常に小さいものとなっておりますし、近隣の小学校などにチラシの配布やポスター掲示もするべきと私は思います。
今、おっしゃっていただいたご答弁の中で、説明会、現場見学会も行っているとありましたが、参加者の多くが町会関係者もしくは関心のある方のみとなっています。もちろん、行っていただいているということはありがたく思っているんですけれども、ほとんどの住民は、説明会や見学会があることすら知りません。工事のお知らせについては、五十メートル範囲内にはポスティングで周知を図っているようですが、もっと多くの世帯に広報すべきではないか伺います。
○武藤施設整備担当部長 地元の二十五の自治会及び町会や工事の影響が想定される近隣の百世帯以上の住民に対しまして、工事のお知らせを配布するとともに、地元説明会、現場見学会などを行うことで、事業の内容等を周知しております。
今後とも、地域の皆様に丁寧に説明してまいります。
○銀川委員 たった百世帯で、自治会、町会の加入率を考慮すれば、限定的だということは理解していただきたいと思います。数千世帯くらいポスティングすべきと考えます。ぜひよろしくお願いをいたします。
今後、覆蓋化上部の公園の防災施設などの検討については、中川公園整備検討協議会と建設局及び足立区と様々な地域要望確認や協議を進めていくものと認識をしていますが、下水道局が建設をする土づくりの里本体施設の上部を利用するためには、施設の詳細を建設局、足立区、地域協議会が十分認識しておかなくては、協議すらできないのではないでしょうか。
土づくりの里の覆蓋化は、下水道局の工事ではあるものの、設計内容などを早急に協議会に提示すべきと思いますが、見解を伺います。
○家壽田計画調整部長 覆蓋化工事の設計内容につきましては、令和六年四月に開催した、地元の自治会長や足立区、建設局、下水道局が参加する中川公園整備検討協議会において報告しております。
今後とも、覆蓋化工事に係る情報提供を適宜行ってまいります。
○銀川委員 設計内容は、ごく簡単なものだったと思います。覆蓋化上部にどのように車両が上れるのか、スロープがどのくらいの幅で、どこから上れるのかなど示されていないはずなので、そういったことを今後示していただけるよう強く求めたいと思います。
次に参ります。
当該地で建設発生土のリサイクルは数年前から行われていないはずですが、当該地で行われていたリサイクルは、年間平均どの程度行われていたのでしょうか。また、現在は、この場所でリサイクルされていた総量は、どこで代用されているのか伺います。
○武藤施設整備担当部長 土づくりの里は、休止する前五年間の平成二十八年度から令和二年度の平均で年間約六万立方メートルの建設発生土を搬入し、改良した上で、埋め戻し用の土としてリサイクルをしております。
令和三年度以降は、土づくりの里が完成するまでの間の措置として、東京都建設発生土再利用センター等でリサイクルを実施しております。
○銀川委員 この施設が完成して建設発生土リサイクルが再開できるのは、最短でも五年はかかると聞いているんですけれども、その間の建設発生土はどうしていくのか伺います。
○家壽田計画調整部長 土づくりの里は、下水道工事において掘削で発生する土を埋め戻し用の土として再利用するために改良する極めて重要な施設でございます。加えて、首都直下地震などにより下水道施設が被災した場合の応急復旧には、埋め戻し用の土が必要となるため、災害時にも大きな役割を担う施設でもあります。
土づくりの里が完成するまでの間については、建設発生土は東京都建設発生土再利用センターなどに搬入していきますが、一刻も早い再稼働に向け、再構築工事を推進してまいります。
○銀川委員 こちらでカバーできているのであれば、本当に必要な施設かと疑問に思う住民もいらっしゃいます。周知も限定的ですし、今後さらに住民に丁寧な説明をしていただくようによろしくお願いをいたします。
次の別のテーマの質問に移ります。
令和八年度東京都下水道事業会計予算の企業債の利率のところですが、年九・九%、ただし外国通貨により起債をする場合には年一五%以内とありますが、現在、外国通貨による起債はあるのでしょうか。あれば、一番高いもので利率は何%か伺います。
○村西総務部長 下水道局では、現在、外国通貨により起債した企業債の残高はございません。
○銀川委員 最後の質問になります。
各家庭に送付される水道・下水道使用量等のお知らせの内訳を見ると、水道も下水道も、基本料金と従量料金と消費税相当額と記載されています。下水道も基本料金という概念を下水道局も持っているという認識でよいか、最後に伺います。
○村西総務部長 下水道料金の料金体系は、基本料金と従量料金から成る二部料金制とは異なり、使用水量に基づく従量料金制ではございますが、一月八立方メートルまでを定額の最低料金とする最低料金つき従量料金制となっております。この定額の最低料金と二部料金制の基本料金とは、料金体系においては異なる概念ではございますが、実態としましては、使用水量がゼロであっても定額の料金が発生する点は同じでありますため、水道・下水道使用量等のお知らせにおきましては、基本料金として記載されております。
○銀川委員 承知いたしました。今回のご答弁を基に、また次の機会の質疑をつくらせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上で私の質疑を終わります。
○大竹委員 よろしくお願いいたします。
下水道管の維持管理についてお伺いいたします。
今後、百年、二百年、下水道を将来にわたって快適に使っていくには、維持管理が重要であることはいうまでもありません。適切に維持管理していくためには、まず点検をきちんと行える環境を整備することが重要です。その上で、点検結果を踏まえて、どのように補修していくのかの見極めも重要となってまいります。一方で、下水道管内の流量が多く、点検が難しい場所などもあると伺っています。加えて、硫化水素が発生しやすい場所などもあり、そういった場所は、日頃の清掃も困難であると聞いております。
先日、八潮市で発生した道路陥没事故について、最終報告書が埼玉県知事宛てに手交されました。報告書によれば、事故の原因は、硫化水素によって腐食した下水道管に起因するものと考えられると結論づけておりましたが、一般的に、下水道管内において硫化水素が発生しやすいのは、どのような場所なのかお伺いいたします。
○井上施設管理部長 硫化水素は、家庭などから排水される汚水に含まれる有機物等が基となり生成されるものでございます。
硫化水素が発生しやすい箇所は、下水道管の段差の大きい箇所や、河川などの下を横断させるために下水道管を深くした伏せ越しの周辺などでございます。
○大竹委員 伏せ越し、そういった部分で硫化水素が発生しやすいとのことです。このような場所でも、作業員が入って作業することもあると思いますが、どのように維持管理を行っているのかお伺いいたします。
○井上施設管理部長 下水道局では、腐食するおそれの大きい下水道管については、法令に基づき五年に一回以上点検、調査を行っております。
作業員が下水道管内で点検、調査や補修などを行う際は、換気や硫化水素濃度の確認など、安全の確保を徹底した上で作業を実施しております。
○大竹委員 硫化水素が発生しやすい場所でも、安全を確保しながら維持管理を行っていることが分かりました。しかし、硫化水素が発生しやすい伏せ越しは、常時下水がたまっているため、維持管理が大変だと聞いております。
そこで、局職員、事業者が伏せ越し部を維持管理しやすいように改善していくべきと考えますが、見解を伺います。
○杉山建設部長 伏せ越し部につきましては、下水道管の再構築に合わせて解消することを基本としておりまして、解消が困難な場合には、下水を止めながら作業ができるように、伏せ越し部の下水道管を複線化するなど、維持管理性の向上を図っていくこととしてございます。
○大竹委員 伏せ越しのような難しい場所についても、工夫して対策を行っていることが確認できました。伏せ越し部は、硫化水素が発生しやすく、常時下水が滞留する構造であることから、維持管理に大きな負担がかかる箇所であると認識しております。今回の答弁により、再構築に合わせた解消や複線化などにより維持管理性の向上を図っていることは理解いたしました。
一方で、都内には約千か所以上の伏せ越し部が存在しており、これらについては、継続的な清掃や点検が不可欠であります。特に、作業の安全性や効率性の観点からも、現場の負担軽減は重要な課題です。そのため、伏せ越し部対策としては、答弁にもあった下水道管の複線化が最も有効な手法の一つであると考えます。維持管理の効率化と安全性の向上のためにも、複線化をはじめとした対策のさらなる推進を強く要望いたしまして、次の質問に移ります。
八潮市で発生した事故箇所の下水道管は、大規模で水位が高かったと聞いております。この事故を受けて、国では、下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会の第二次提言を踏まえ、下水道管を維持管理しやすくするため、下水道管の複線化などの多重化を推進する方針を示しています。東京都では、この方針が示される前から、代替幹線と呼んで整備を進めていると聞いております。
そこで、都の代替幹線の取組状況についてお伺いいたします。
○家壽田計画調整部長 下水道局では、水位が高い幹線の再構築を実施するために下水の流れを切り替えることや、災害などが発生した場合においても既存の幹線の機能を補完することを目的として、代替幹線の整備を推進しております。
これまでに、新番町幹線が完成しており、今年度新たに町屋幹線や乞田幹線で工事に着手するなど、五つの代替幹線の整備を推進しております。
○大竹委員 先ほどの伏せ越しの課題と共通すると思いますが、下水道のメンテナンスなど、維持管理しやすくするためには、代替幹線を整備し、下水道の複線化を着実に、そしてできるだけ早期に推進していくことが重要と考えます。引き続き、複線化の整備促進を要望いたします。
あわせて、維持管理を容易にするためには、民間企業などと連携し、新たな技術を開発、導入していくことも重要であると考えます。
そこで、民間企業などと連携した技術を開発するための仕組みについてお伺いいたします。
○川上技術開発担当部長 下水道局では、事業が直面する課題や将来を見据えて解決すべき課題に対応するため、最先端技術を有する民間企業や大学などと連携し、当局のフィールドを活用した共同研究による技術開発に取り組んでおります。
民間企業などとの共同研究においては、技術開発に参加しやすい開発手法を選択できるよう、様々な仕組みを整えております。具体的には、例えば、効率的な維持管理の実現など当局が課題解決のための研究目標を提示し、参加企業を公募して実用化を目指す共同研究や、民間企業の有する様々な技術を活用して、実用化に向けた研究目標を当局に提案する共同研究などがございます。
○大竹委員 民間企業などと連携した共同研究の仕組みについて確認をいたしました。都が民間企業と積極的に技術を開発することで、全国の下水道事業の課題解決を後押しすることにつながると考えます。
そうした中で、今後の下水道管の維持管理において最も課題とされる下水道業界全体の人材不足への対応には、機械化を進めていくことが重要な要素だと考えます。下水道管やマンホールの設計は、日本下水道協会の下水道施設設計指針を基に行っていると聞いています。例えば、機械を入れるためにマンホールの大きさを変えなければならない場合、マンホールの大きさは、地下の下水道管の大きさやその他の埋設物、土地の形状などを総合的に勘案し、現場に応じて下水道局が決めていると承知をしております。今後、下水道管の更新や再構築に合わせて、機械が入りやすく、維持管理がしやすくなるマンホールの大きさに変更するよう、強く要望をさせていただきます。
私の地元足立区で、先日、自己完結型トイレの視察を行いました。このトイレは、ミネラルイオン水を使い、排せつ物を化学分解することができるトイレで、臭いも少なく、きれいなトイレ環境をつくることができるということで、災害時の避難所などでの活用が期待できると感じました。ぜひ、このような新しい技術も参考にしながら、硫化水素の発生抑制という観点で、発生元の一つである家庭の排水から対策を行うなど、新しいアイデアを取り入れるなど、維持管理しやすい下水道管への取組を、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
下水道は、都民生活に欠かせないもので、私も様々な方とお会いしてお話をする機会を捉え、下水道の重要性を訴えております。日頃より、都民の命と暮らしを守る下水道事業にご尽力いただいております下水道局の皆様に改めて感謝申し上げます。今後とも、下水道を健全に保っていただきたいとお願いをするものでございますが、適切な維持管理や再構築にはどうしても工事が伴い、道路を一部通行止めにするなど、都民生活に若干の不便を強いる場面もあろうかと思います。
そこで、工事に対する苦情等の声が上がった場合の対応、工事受注者との連携についてお伺いいたします。
○杉山建設部長 下水道局では、工事を進める上で地域住民などからご要望等があった場合、受注者と連携し、状況の把握や周囲への影響が少ない施工方法の検討などを行った上で、地域住民にご理解とご協力が得られるよう、丁寧に対応しているところでございます。
今後とも、受注者と連携し、地域のご理解とご協力を得ながら工事を進めてまいります。
○大竹委員 苦情等に対して、工事受注者と連携をしながら対応しているとのことですが、現場で対応したノウハウを蓄積し、局内にとどまらず、工事受注者とも共有し、円滑に対応することで、下水道局、工事受注者が一体となり、連携して取り組んでいただきたい旨を要望いたします。
最後に、下水道事業における浸水対策についてお伺いします。
私の地元の足立区における浸水対策事業でございますが、この地域は、東部低地帯に位置し、過去に度々浸水被害が発生しております。下水道局では、様々な工夫により浸水被害の軽減を図っていることを伺っております。
そこで、足立区千住地区のこれまでの取組についてお伺いいたします。
○武藤施設整備担当部長 下水道局では、浸水リスクが高い足立区千住地区を重点地区と位置づけ、下水道施設の整備を推進しております。
具体的には、当該地区は低地帯であることから、降雨時には既設の千住ポンプ所等を通じて雨水を河川へ放流していますが、さらなる雨水排除能力の増強のため、現在、千住関屋ポンプ所の整備を進めております。このポンプ所は、長年にわたって整備を進めてきており、完成までの対応として、雨水をポンプ所に流入させるための下水道管を先行して整備し、約二万九千立方メートルの暫定貯留を実施するなど工夫し、早期に効果を発揮させております。
○大竹委員 施設整備に時間を要する中、先行して整備した下水道管に暫定貯留するなど、工夫を行っていることを確認いたしました。
千住関屋ポンプ所の整備を長年にわたって進めてきているとの答弁がありましたが、この新たなポンプ所は、地元の方々にとっても完成を心待ちにしている施設でございます。このたび、この新たなポンプ所がついに稼働するというお話を伺っておりますが、千住関屋ポンプ所の整備による効果と今後の取組についてお伺いいたします。
○武藤施設整備担当部長 新たに整備を進めている千住関屋ポンプ所は、二十五メートルプールの水を約十秒で排水できる能力を有しており、今年度末から稼働させます。
これにより、これまで暫定的に貯留していた雨水をポンプ所から河川へ放流することが可能となることから、既設ポンプ所と併せて千住地区の雨水排除能力が一層向上し、浸水被害の軽減に大きな効果を発揮いたします。
また、地域の雨水をより多くポンプ所へ流入させるための新たな下水道管の整備も推進してまいります。
○大竹委員 非常に排水能力の高い千住関屋ポンプ所が今年度末に稼働することに加え、雨水をより多くポンプ所へ流入させるための下水道管の整備も行うとのこと、引き続き、この地域の浸水対策を着実に進めていただくようお願いいたします。
千住関屋ポンプ所は、千住地区の浸水被害を軽減するために非常に重要な施設であるため、見学会をはじめとして、地元にPRしていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○おくもと委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○おくもと委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で下水道局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後四時六分散会
Copyright © 1999
Tokyo Metropolitan Assembly All Rights Reserved.