公営企業委員会速記録第十二号

令和七年十一月二十日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長おくもとゆり君
副委員長江崎さなえ君
副委員長たかく則男君
理事銀川ゆい子君
理事柴崎 幹男君
理事後藤 なみ君
滝田やすひこ君
細貝  悠君
大竹さよこ君
遠藤ちひろ君
福手ゆう子君
成清梨沙子君
増子 博樹君
小松 大祐君

欠席委員 なし

出席説明員
水道局局長山口  真君
技監鈴木  理君
総務部長内田 知子君
職員部長大谷 俊也君
経理部長高角 和道君
サービス推進部長荒畑 克彦君
浄水部長特命担当部長兼務石田 紀彦君
給水部長藤川 和久君
建設部長塩田  勉君
経営改革推進担当部長小澤 賢治君
企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務鈴木美奈子君
設備担当部長野澤 光徳君
多摩水道改革推進本部本部長長嶺 浩子君
調整部長清水 英彦君
施設部長青山 忠史君
技術調整担当部長成田 岳人君

本日の会議に付した事件
水道局関係
事務事業について(質疑)

○おくもと委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○内田総務部長 さきの委員会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、お手元に配布してございます。その概要につきましてご説明申し上げます。
 資料の表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、今回要求のありました資料は三件でございます。
 それでは、一ページをご覧ください。月別使用水量と調定金額の実績でございます。
 一ページから五ページにわたり、令和三年四月から令和七年九月までの月別の口径別使用水量と調定金額の実績をお示ししてございます。
 六ページをご覧ください。平成十二年度以降の電力使用量及び再生可能エネルギーの比率の推移でございます。
 平成十二年度から令和六年度までの浄水場、給水所等の水道施設における電力使用量の合計値と再生可能エネルギーの比率をお示ししてございます。
 七ページをご覧ください。水道工事における人身事故件数の推移でございます。
 平成二十八年度から令和七年九月までの人身事故件数及びその要因をお示ししてございます。
 以上、簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○おくもと委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○成清委員 初めに、水道基本料金の無償臨時特別措置について確認させていただきます。
 私たち都民ファーストの会東京都議団は、今年五月には例年以上の猛暑が予想されていたことを踏まえ、水道料金の基本料金を無償とすることで、その分、都民がこれまでより長時間エアコン等を使用できるようにするため、小池都知事へ緊急要望を行いました。そして、これを受け、知事が特別措置の実施を決断し、第二回定例会で補正予算が成立いたしました。
 過日の委員会では、私たちからの質問に対し、今回の特別措置が財政運営に影響を与えないこと、都民の皆様が効果を実感できるよう積極的なPRを行っていくとの答弁がありました。
 特別措置が先月で終了したことを受け、本日の質疑では、しっかりと効果が発揮されたのかどうかなどを確認していきたいと思います。
 まず、今回の特別措置について、狙いと成果、財源など実績を伺います。

○内田総務部長 都では、物価高騰が続く中、今夏の猛暑において、暮らしへの不安から都民がエアコン等の利用を控えることのないよう、今夏に限った臨時的な特別措置として、主に一般家庭での利用が想定される小口径を対象に、本年七月から十月の検針分までの水道の基本料金を無償といたしました。
 現時点の集計で、約八百万件を対象に約三百六十億円の基本料金を無償とし、その財源は、水道事業の運営に影響がないよう、一般会計から繰入れを行っております。
 また、本措置の効果検証に向け、本年九月に東京都水道局アプリを通じてアンケートを実施しましたところ、約七万二千件の回答がございました。その結果、本措置を知っていたお客様のうち、約七割が熱中症予防のためエアコンを迷わず使うことが大切だと感じたと回答するとともに、約五割が今夏のエアコン使用頻度や使用時間は例年と比べて増えたと回答するなど、今回の措置がエアコン等の利用促進に一定程度つながったものと考えております。

○成清委員 今回の特別措置の財源は一般会計から繰り入れたため、水道局の財政に影響はなく、さらにアンケートでは多くの都民が、エアコンを使うことが大切、エアコン使用時間が増えたと回答したということで、効果が上がったのではないかと受け止めています。
 また、一般会計においても、特別措置の実施に向け、歳入歳出を精査し、工夫を凝らして財源を捻出し、こうした効果的な取組の実現につながったものと評価しています。
 一方で、約八百万件が対象という非常に大規模な取組であり、実施に当たっては様々な工夫が必要であったと思います。今年の七月一日検針分からが対象であり、六月に補正予算が可決されてから一か月足らずの対応ということで、例えば通常の補助金などのように、都民からの申請を必要とするような方法では間に合わなかったのではないかと思います。
 今回の取組を実施するに当たり、どのような工夫をしたのか伺います。

○荒畑サービス推進部長 今回の特別措置は、今夏に予想された猛暑に迅速に対応するとともに、都民に広くかつ公平に効果が行き届くよう、申請がなくても実施が可能な水道の基本料金を無償としたものでございます。
 実施に当たりましては、措置の目的や内容がお客様にしっかりと伝わるよう、特設ホームページの開設、東京都水道局アプリによるプッシュ通知やSNSによる発信といったデジタル広報と、検針票、「広報東京都」などの紙媒体による広報を併用いたしまして、幅広い年代に情報が届くように工夫いたしました。
 九月に実施いたしましたアンケートでは、本措置の認知率が八五%となるなど、お客様への浸透が広く図られたものと考えております。

○成清委員 水道局が都民に対して伝わる広報を戦略的に展開し、結果として多くの都民に特別措置が認知されたことが分かりました。また、これまでの質疑で、私たちの要望も踏まえて実現した今回の特別措置が、都民の皆様にとって効果があったということを確認できました。
 物価高騰の継続を踏まえ、国でも電気代やガソリン代の対策を行う動きがありますが、都としても必要な対応を引き続き検討していくように求め、次の質問に移ります。
 私の地元墨田区は、かつての地盤沈下による地下水揚水規制のため、工業用水道を利用してきた事業者が数多く存在しております。令和四年度末に工業用水道事業は廃止され、水道局において利用者への支援を継続していると認識しておりますが、こうした事業者はその多くが中小零細企業であり、この物価高騰の折、経営が厳しさを増しているとの声もいただきます。
 工業用水道利用者への支援状況について、現状認識や課題を伺います。また、利用者と定期的に意見交換すべきと考えますが、取組状況について伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、工業用水道事業の廃止に伴う利用者の経営等への影響を最小限にとどめるため、平成三十年度に作成いたしました支援計画に基づき、様々な支援を実施しております。
 まず、工業用水道から切り替えた後の水道料金につきましては、一定の期間、従来の工業用水道料金の水準に据え置くこととしており、令和六年度は水道料金との差額約十二億円を都が負担いたしました。また、上水道への切替えに伴う料金の上昇を抑制するための節水設備のほか、塩素除去装置の設置に対し、これまで四十四者を支援しております。
 こうした支援を実施するに当たりましては、利用者の水の使用実態や要望などを聞きながら対応してきており、今後も利用者に寄り添い、丁寧な対応に努めてまいります。

○成清委員 支援計画が掲げる利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、引き続き利用者の声を聞きながら対応していくことをお願いしておきます。
 次に、水道スマートメーターについて伺います。
 先日の決算特別委員会全局質疑においても、スマートメーターの取組について質疑をさせていただきましたが、本日はさらに水道のスマートメーターの取組の方向性について確認をしてまいります。
 水道局では、令和四年からスマートメーターの取組を進め、本年三月には水道スマートメータ実装方針を策定し、二〇三〇年代の全戸導入に向けた取組を加速しております。
 そこで、改めて、これまでのスマートメーター導入の成果と、全戸導入に向けた取組の方向性について見解を伺います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 令和四年から開始したスマートメーターの先行導入において、着実なメーターの設置、運用を行いますとともに、取得したデータを活用し、漏水の早期発見や見守り機能などの新たなお客様サービスを実現してまいりました。
 また、本年三月に水道スマートメータ実装方針を策定し、令和七年度から十年度までの四年間で新たに約百万個のスマートメーターを新築住宅や公共施設等に設置することで、全戸導入に向けた取組を加速しております。
 導入の拡大に当たりましては、引き続きスマートメーターのコスト削減に取り組むとともに、データを活用した水道事業運営の効率化や高度化、お客様サービスのさらなる向上に取り組んでまいります。

○成清委員 二〇三〇年代の全戸導入に向けて、コスト削減とさらなるデータ利活用に取り組むとのことでしたが、まずはコストの削減について確認していきます。
 そこで、最新のスマートメーターの購入単価について伺います。

○藤川給水部長 スマートメーターの価格は、口径や落札時期によって異なりますが、現在最も多く購入している口径二十ミリの分離型のスマートメーターは、今年度の平均で約一万六千円であり、従来の機械式メーターと比較して約四倍となっております。

○成清委員 現行のメーターと比較すると、スマートメーターの価格は四倍と高額な状況にあります。スマートメーター購入費用の低減に向けた取組について伺います。

○藤川給水部長 当局では、分離型のスマートメーターについて仕様を一部緩和し、小型軽量化を図るとともに、民間企業と共同開発した、構成部品が少なくコスト削減効果が見込まれる一体型スマートメーターについて、市場の活性化に向け、今年度から順次導入を開始しております。
 また、計量法において八年と定められている水道メーターの検定有効期間の延長に向けて、公益社団法人日本水道協会が実施しているメーター性能調査にも協力しております。
 さらに、協定を締結している横浜市及び大阪市等とも連携し、各種仕様の共通化を図ることで、スケールメリットによる費用削減効果を向上させることを目指しております。
 こうした様々な取組により、コスト削減を一層推進してまいります。

○成清委員 コスト縮減に向けて不断の努力を重ねるよう要望しておきます。
 また、近年、メーターの盗難も相次いでいます。従来型よりもコストがかかるスマートメーターが盗難の被害に遭うことがあれば、大きな損失となります。盗難に対する予防等についても検討していただくよう求めておきます。
 また、スマートメーターの導入効果を最大限に引き出すためには、取得したデータを、自動検針のみならず、例えば水道の使用状況に応じた施設規模の見直しなど、施設整備の最適化にも活用できると考えています。
 加えて、高齢化社会が加速する現状において、例えば独居高齢者の異変を察知する見守りなど、福祉の行政分野での活用も期待されます。
 そこで、施設整備の最適化や独居高齢者の見守りなど、スマートメーターのデータの利活用に向けた取組状況について伺います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、整備する配水管の口径等を決定する際、現在は二か月ごとの検針データを使用したシミュレーションを行っておりますが、スマートメーターにより一時間単位の詳細なデータを活用することで、この精度の向上が期待できます。また、曜日、天候、季節による水量や水圧の変化を地域ごとに長期間で把握し、蓄積されたデータを多面的に分析することで、施設整備の最適化に向けた検討を進めてまいります。
 さらに、福祉分野での活用につきましては、福祉サービスの提供主体である区市等との意見交換を通じまして、データ利活用のニーズの把握や具体的な活用方法の検討を進めるなど、実現に向けた取組を加速してまいります。

○成清委員 スマートメーターの導入にはコストを要しますが、そのデータを活用することで、施設整備の最適化などによるコストの削減や、福祉面でのさらなるお客様サービスの向上が実現できる可能性があります。今後も、スマートメーターのデータの活用性を検討し、導入効果をさらに発揮していくよう要望しておきます。
 次のテーマとして、災害対策について伺います。
 昨年の能登半島地震では、断水が長期化して地域住民の生活に多大な影響を与えました。また、先月、台風第二十二号及び第二十三号により大きな被害を受けた八丈島では、水源からの水の供給が断たれ、先週の土曜に断水が解消しましたが、災害時における水の重要性が浮き彫りとなりました。
 水道局は、八丈島の多くの水源が被害に遭う中、発災当初より職員を派遣し、精力的に復旧支援に当たってきたものと認識をしております。
 現在も、都全体で支援は続いておりますが、まずは水道の復旧に向けたここまでの間の支援を通して得られた成果や教訓について伺います。

○内田総務部長 当局は、台風二十二号により八丈町のほぼ全ての世帯が断水となる中、発災当初より現地に局職員及び政策連携団体の社員を派遣し、応急給水や施設の復旧などの支援に当たってきました。
 具体的には、能登半島地震における経験も踏まえ、約四百トンの水を輸送できる海上保安庁の巡視船との連携を図ったほか、町との連携による給水車の巡回に加えて、仮設給水槽による島内各所への拠点給水や、給水槽から自宅に水を持ち帰るための給水袋の提供など、きめ細かい対応を図りました。あわせて、漏水調査と修繕により当面の水の供給量を増やし、十一月末を目標とした断水の解消を早期に実現いたしました。
 また、島しょ部特有の事情といたしまして、輸送手段が船または航空機に限られ、資機材や車両の輸送に時間を要することや、通信状況が悪化した場合に代替となる連絡手段が必要となることなどの課題を把握するとともに、日々増えていく応援職員の執務場所確保の重要性も再認識いたしました。

○成清委員 能登の支援に加え、八丈町への支援により、水道局の災害対応の経験値が増したことと思います。ぜひこれを首都直下地震への備えにつなげていただくとともに、単独で水道事業を運営する島しょに寄り添ったサポートをお願いいたします。
 この八丈の台風では、応急給水の役割が改めて再認識されたところです。そこで、水道局は災害時にどのように応急給水を行うのか、改めて伺います。

○内田総務部長 当局では、災害等における断水時には、都内各地にある災害時給水ステーションで応急給水を実施しております。このうち、給水拠点は居住場所からおおむね半径二キロメートル内に一か所設置しており、浄水場や給水所のほか公園などに応急給水槽等を整備しております。
 また、給水拠点における応急給水を補完するため、当局では、住民により身近な小中学校などの避難所に応急給水栓を設置したほか、病院等へ給水するための給水車の配備や、消火栓等を応急給水に活用するための備えなどを実施してございます。

○成清委員 災害時においても都民に水を提供するため、様々な備えをしていただいていることが分かりました。
 大規模災害時には、住宅が被災し、避難所に避難される方も多く発生することが想定され、避難所に近い場所で水を提供できる応急給水栓が重要です。私たちは、今年三月の予算特別委員会において、こうした観点から、都として災害時給水体制のさらなる支援強化を図るべきと提案しました。
 そこで、応急給水栓の設置状況と拡充に向けた取組状況を伺います。

○藤川給水部長 当局では、災害時等に生じる断水や濁水を効率的に解消することを目的に、平成二十九年度から、小中学校等の避難所施設を対象に、排水作業を行うことができる応急給水栓の設置に取り組み、令和二年度までに施工可能な二千二十一施設全てに設置を完了いたしました。現在、この応急給水栓の拡充を図るべく、まずは当時、設置場所に一定の制約があるなどにより施工ができなかった避難所施設について、改めて施設を管理する区市町等と、設置に向けた調整を庁内で連携して進めております。
 一方、さらなる整備拡充を行うに当たっては、設置場所の課題等への検討が必要であることから、効果的な対応策について、今後、関係局と調整を進めてまいります。

○成清委員 応急給水栓の拡充をよろしくお願いいたします。
 水道局のホームページに記載のある災害時給水ステーションは、例えば墨田区だと三か所記載をされております。区内人口は約二十八万人であり、一か所の給水ステーションに約十万人もの人が割り当てられている計算ですが、このほかにも避難所の応急給水栓と消火栓とを活用した備えが、都内全体では四千か所ほどあるということです。避難所そのものは防災マップで周知されていることは承知をしておりますが、給水拠点としての認知はまだまだ足りないと思います。有事に備えて、都民が最も近い給水拠点がすぐ分かるよう、アプリで全ての給水拠点を見られるようにするなどの可視化も求めておきます。
 次に、経営計画について伺います。
 独立採算で経営する公営企業として水道局の事業を進めていくに当たっては、財源の確保が前提となります。その一環として、水道局は東京水道経営プラン二〇二一において、事務事業の効率化をはじめとする不断の経営努力を行い、五年間で百五十億円の経費縮減と収入確保をすることとしておりますが、令和七年度の計画値が、既定経費の節減十九億三千万円、資産の有効活用による収入確保五十二億一千七百万円となっております。
 過去の実績を見ると、高い目標値である印象を受けますが、どのように達成していくのか伺います。

○内田総務部長 資産の有効活用による収入確保につきましては、令和七年度に都の道路整備事業に伴う有償所管替え等約五十億円の収入を見込んでおりましたが、整備時期の見直し等によりまして、予定どおりの収入確保が困難となってございます。
 一方、既定経費の節減につきましては、省エネルギー型設備の導入による動力費の削減や、施設の維持管理作業の回数の見直し、運転管理の効率化など、経営プラン策定時には見込んでいなかった新たな取組を進めたことで、令和六年度までの累計では、計画値を約三十一億円上回る約八十五億円の経費が節減できてございます。
 今年度も、新技術の導入や創意工夫による業務運営方法の見直し等により、経費の節減に取り組んでおりまして、これらを着実に進めることで、経営プランに掲げる不断の経営努力、五年間で百五十億円の経費縮減と収入確保を達成してまいります。

○成清委員 公営企業として、財源の確保は、施設整備、スマートメーター、災害対策など事業運営の前提となる重要なものです。プランの最後の一年という認識を持って、しっかりと取り組んでいただくよう要望し、次の質問に移ります。
 次に、水道水源林に関する取組について伺います。
 水道局は、多摩川上流域の森林を、明治以来、約百二十年をかけて豊かな森へ再生してきました。水道局が直接管理する水源林は、多摩川の上流に広がる森林約四万五千ヘクタールのうち六割を占めておりますが、残りの四割は民有林、私有林です。
 林野庁の発表によりますと、外国法人等により取得された全国の私有林の面積は、令和六年実績で三百八十二ヘクタールにも及び、こうした森林の一部では、開発などの目的で森林が伐採されているケースもあると聞きます。多摩川上流域においては、外国法人等による取得事例は確認されておりませんが、林業の不振等により荒廃した民有林が存在しており、水道局が管理する水源林と同様、健全な森林へと再生させる取組が重要です。
 まず、民有林の保全に向けたこれまでの取組について伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 多摩川上流域の民有林は、長期にわたる林業の不振などにより整備が行き届いていない森林が多く、水源涵養機能等の低下が懸念されます。このため、当局では、平成十四年度からボランティアによる民有林の保全を実施しております。
 また、都の主体的な管理により良好な森林へと再生するため、二十二年度からは、手入れができず所有者が手放す意向のある民有林を、公募により購入しております。
 さらに、二十九年度からは、小河内貯水池への土砂流出の影響が特に懸念されるエリアを民有林重点購入地域と位置づけ、積極的に売却を働きかけております。

○成清委員 民有林の保全に対し、二十年以上にわたりボランティアを活用しているとのことですが、今年度から、私たちの重点要望でもありました東京都公式アプリのポイント付与の対象ともなっています。これを機に、さらに多くの方々に参加の裾野を広げてもらいたいと思います。
 こうしたボランティアを活用した民有林の保全は、多様な方々と連携して行う重要な取組ですが、やはり荒廃した民有林を健全な森林に変えていくためには、水道局が民有林を購入し、主体的に管理を行っていくことが不可欠であると考えます。
 そこで、民有林の購入に向けた具体的取組と購入実績について伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 公募による購入では、山林所有者からの相談や申込みを通年で受け付けるとともに、区市町村と連携し、区役所等の窓口におきましてチラシの配布を行うなど、民有林購入事業を周知しております。
 また、民有林重点購入地域の所有者に対しましては、書面や訪問などで直接売却の意向確認を行うとともに、権利関係が複雑な場合には、登記簿などの確認や手続を支援しております。
 こうした取組を重ねてまいりました結果、公募による購入面積は、平成二十二年度から令和六年度までの累計で約二千三百九十七ヘクタール、重点購入地域での購入面積は、平成二十九年度から令和六年度までの累計で約千六百三十九ヘクタール、合計で約四千三十六ヘクタールとなっております。

○成清委員 民有林の購入に向けて、PRや所有者の支援等に取り組み、購入につながっていることが分かりました。
 今後は、購入した民有林を健全な森へと育成していくことが重要となりますが、購入した面積も大きなものとなっていることから、効率的に作業を行っていくことが必要です。これは、もともと水道局が保有する水源林においても同様であり、緑のダムとも呼ばれる森を計画的、効率的に育んでいくことが重要です。
 そこで、購入した民有林も含めた水源林全体の保全に向けた課題と取組について伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 購入した民有林を含め、広大な面積であります水源林を適切かつ効率的に管理していくためには、作業に必要となる基盤の整備を計画的に進めることが重要でございます。
 これまでも、間伐をはじめとした保全作業の効率化に向け、林道や作業用モノレールの整備を行ってまいりましたが、落石等による路面の損傷や、新規に購入した民有林へのアクセス手段の確保といった課題が存在しております。
 また、作業場所が携帯電話の電波が届かない場所にあることで事務所とのコミュニケーションが困難であることや、急傾斜地での調査や測量などにおけます安全確保といった課題も存在しております。
 こうした課題への対応や、水道水源林が持つ多様な機能と魅力を多くの方に理解していただくための取組に加え、水道水源林管理の基本方針と事業の方向性を示した新たな計画につきまして、本年度末の策定を目指し、現在検討しているところでございます。
 将来にわたり、東京の貴重な水源であります多摩川上流域の森林を守り続けるため、積極的に取組を推進してまいります。

○成清委員 新たな計画の策定に向けた検討を進めているということで、その結果については、引き続き質疑を行っていきたいと思います。
 多摩川上流域に広がる森林は、水道にとって重要な森であると同時に、都民の貴重な財産であり、憩いの場でもあります。引き続き、水道局が民有林を購入し、しっかりと管理するとともに、百年以上にわたり育んできた森林を次の百年、二百年後の未来に引き継いでいっていただきたいということをお願いし、質問を終わります。ありがとうございました。

○銀川委員 私は、まず武蔵野市の水道事業から伺っていきたいと思います。
 境浄水場で行われています工事について、こちらは武蔵野市にありますが、水は武蔵野市民には供給されていないのでしょうか。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 武蔵野市は、都の水道事業の給水区域外でありますことから、水道水の供給は行っておりません。

○銀川委員 武蔵野市の水道は、市が独自に運営をしています。水源や水質の管理がしやすかったり、水道局より安い水準で提供されているなどのメリットもありますが、去年、武蔵野市から都営水道への早期統合に関する要望書が都知事に提出され、都と協議をしています。市としては、水道事業の広域化と基盤強化、災害時の強靱性確保や老朽化対応などの観点から、都営水道との統合を進めたいという方針のようですが、こちらを踏まえ、境浄水場で行われている工事との関連で、市民の反応について教えていただきたいと思います。

○塩田建設部長 境浄水場の再構築に当たりましては、これまで関係法令に基づく地元説明会を行った上で工事に着手しております。説明会では、施設の耐震性や日照への影響など様々な質問や要望があり、適切に設計や施工に反映しております。

○銀川委員 様々反応はあると思いますが、これからも丁寧な対応をお願いいたします。
 また、東京都は、こちらの要望書どおり統合を進める姿勢はあるのか伺います。

○清水調整部長 当局はこれまでも、武蔵野市と連携して統合についての課題整理を進めてきており、市からの要望も踏まえ、緊密な協力の下、課題解決に向けて取り組んでおります。

○銀川委員 武蔵野市の要望について、積極的に協議を進めていただくことを要望しまして、次の質疑に参ります。
 次に、工業用水道事業の清算についてなんですけれども、配水管撤去工事は、業界の人手不足などの影響もなく、全体的には計画どおり順調に進んでいるとの認識でよいか伺います。特に、足立区江北一丁目三十三番地先から三十二番地の撤去工事についても、予定どおりとの認識でよいか伺います。

○藤川給水部長 当局では、工業用水道管の撤去に計画的に取り組んでおり、足立区江北一丁目における工事についても、現在、予定どおり施工中でございます。

○銀川委員 予定どおりと聞いて安心いたしました。先日、下水道局なんですけれども、施設に視察に行きました。砂町水再生センターや技術実習センターに行かせていただいたんですけれども、そちらで様々な水道工事についてのお話を伺ってきました。工事に携わっていただいている皆様には、いつも感謝をしております。引き続き、安全第一で撤去作業を進めていただきますよう、よろしくお願いをいたします。
 次の質問に参ります。
 施設整備に関する指標、浄水施設耐震化率ですが、実績が一四%と、ここだけあまりにも低くなっています。技術的、社会的な制約の中で、慎重に進めざるを得ないことは理解しますが、首都直下型地震のリスクを考え、迅速な対応を求めますが、見解はどうか伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 浄水施設の耐震化に当たりましては、対象となる施設数が多いことや、施設停止によります能力低下を伴うことから、これまで浄水処理の最終段階であります、ろ過池や配水池の耐震化を優先的に進め、おおむね完了しております。
 現在は、耐震化の効果を早期に発揮できるよう、浄水場の入り口であります着水井から沈殿池、ろ過池、配水池までの連続性を考慮し、取組を進めているところでございます。

○銀川委員 ろ過池や配水池はおおむね完了しているかもしれませんが、まだ全体としては一四%となっています。今のご答弁の中にはありませんでしたけれども、首都直下型地震のためにも迅速に進めていただきますよう、よろしくお願いをいたします。
 次に、災害時給水ステーションについてなんですけれども、多くの区から、二、三日しかもたないのではないかと不安の声もいただいています。足立区も含めて、地域によっては、おおむね半径二キロ以内に一か所の基準を満たさない地域もあるのではないでしょうか。早期に確保するよう取り組まれたいがどうか、伺います。

○内田総務部長 都では、災害時給水ステーションとして、居住場所からおおむね半径二キロメートル内に一か所の給水拠点を設けております。
 また、給水拠点における応急給水を補完するため、住民により身近な小中学校などの避難所に応急給水栓を設置するなど、地域の水道が復旧するまでの間、応急給水ができる体制を確保してございます。

○銀川委員 足立区内を見てみても、おおむね二キロ以内に設置しているとは思えない場所もあると認識をしています。現在、補完をしているという状況であれば、完全ではないということだと思いますので、足りるよう整備をしていただきますよう、よろしくお願いをいたします。
 次に、東京水道株式会社について幾つか伺っていきたいと思います。
 東京水道株式会社は、水道局が八〇%を出資する政策連携団体です。東京都から委託を受け、水道料金の徴収業務やお客様センターの運営業務、設計、工事監督、浄水場などの運転管理の業務を担っています。都は、業務の実施方法を東京水道株式会社に委ねることで、効率化やサービス向上が期待できると評価をしています。
 そこで伺います。
 東京水道株式会社とのグループ経営をすることによって、どれだけ都民のためになっているのか、東京水道株式会社の意義を伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、水道事業の基幹的業務を局と政策連携団体である東京水道株式会社とが担うグループ経営を推進し、公営企業としての公共性と効率性を両立するとともに、現在及び将来の安定給水を確保しております。

○銀川委員 今のご答弁では具体的な内容はないので、説得力に欠けると思います。もっと都民にアピールできるような強い言葉をいただきたかったんですけれども、これ以上はないということでしたので、次の質問に移ります。
 なぜ、営業所業務や工事監督業務などの準コア業務を東京水道株式会社が行う必要があるのか、水道局だけでは完結できないのか、その理由を伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、労働力人口の減少が見込まれる中、広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、持続可能な東京水道を実現するため、これまで当局が培ってきた技術を確実に継承することができ、かつ民間ならではの技術力や経営ノウハウを活用できる東京水道株式会社への業務移転を推進しております。

○銀川委員 幾つか資料も見させていただいたんですけれども、東京水道プラン二〇二一の八八ページのところで、外部有識者の方々の主な意見というのが載っているんですけれども、そちらにもあるように、トータルで経営努力、経費の縮減につながっているかどうかという視点からの評価をしていただきたいと思っています。
 準コア業務を委託したことによるコストカットはできたのか、年間どのくらいの削減ができたのか伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局と東京水道株式会社とでは、業務に係る間接費や販売費及び一般管理費など費用における考え方が異なるため、単純な比較はできませんが、同社では、柔軟な人員配置や業務の平準化など、費用の圧縮に努めているところでございます。

○銀川委員 営業系の業務は十年、技術系の業務は二十年を目途として東京水道株式会社へ移転をしていくということですが、水道局を小さくしていくことの意味を伺います。同時に、東京水道株式会社の仕事を増やしていくことの理由についても教えてください。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、労働力人口の減少が見込まれる中、広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、持続可能な東京水道を実現するため、これまで当局が培ってきた技術を確実に継承することができ、かつ民間ならではの技術力や経営ノウハウを活用できる東京水道株式会社への業務移転を推進しているところでございます。

○銀川委員 受託者の創意工夫が、働きやすくなり、効率化やサービスの向上が期待できるということで、こちらの文言としては理解できるんですけれども、都民にとって何が変わったのか伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 性能発注方式による包括委託に関するご質問と思いますけれども、同委託におきましては、これまで局と東京水道株式会社とで分担しておりました現場業務を同社が一元的に担うことにより、事故や災害時における対応の迅速化が図れるなどの効果を想定しております。

○銀川委員 東京水道株式会社の利益が都民の利益になっているのかというところは、非常に分かりにくい。例えば、水道料金が下がるであったり、据置きに直結をしていくというのであれば、そういうことも含めて公表してくれなければ伝わらないと思うんですけれども、そのあたりについて伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、水道事業の基幹的業務を局と政策連携団体である東京水道株式会社とが担うグループ経営を推進し、公営企業としての公共性と効率性を両立するとともに、現在及び将来の安定給水を確保しております。

○銀川委員 そもそも論なんですけれども、水道局だけでは水道事業はできなかったのか、お聞かせいただければと思います。

○小澤経営改革推進担当部長 当局では、労働力人口の減少が見込まれる中、広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、持続可能な東京水道を実現するため、局と東京水道株式会社による一体的事業運営体制の下、グループ経営を推進しているところでございます。

○銀川委員 ちょっと抽象的なことが多かったので、残念ではあるんですけれども、次に、ちょっと数字の部分について聞いていきたいと思っています。
 東京水道株式会社の令和七年四月一日からの予定損益計算書、売上高が前年決算から四十一億三千万円の増加になっているんですけれども、こちらの増加の理由は何か伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 令和七年度におきます新規業務の受託などによるものでございます。

○銀川委員 同じく、当期純利益も前年の八億九千万円から十五億八千万円になると見込んでいます。その理由は何か伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 東京水道株式会社におきまして、原価分析やプロジェクト別損益管理の徹底により、業務の平準化や費用の圧縮など効率的な経営に努めていることによるものでございます。

○銀川委員 東京水道株式会社の利益の具体的な使途について伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 給与の改定や社員住宅の充実、奨学金の返還支援など、社員の処遇向上に向けた取組を実施しております。

○銀川委員 業務委託を今後増やしていくということなんですけれども、令和八年度の東京水道株式会社の売上高について、上がる予定なのか伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 令和八年度の売上高の見込みにつきましては、未定でございます。

○銀川委員 東京水道株式会社が株を持っている理由について伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 他の水道事業体からの受託に必要な特定目的会社設立などのためでございます。

○銀川委員 また、東京水道株式会社は、投資有価証券の明細は表示をすべきものと思いますがどうか。どういうところの株を買っているのか教えていただければと思います。

○小澤経営改革推進担当部長 東京水道株式会社が保有する株式等につきまして、各種法令等に基づく表示義務はございません。

○銀川委員 一般の民間会社ならもちろんそうだと思うんですけれども、東京都の出資、売上げが東京都からがほとんどとなっています。経営陣も東京都の関係者という会社だからこそ、表示義務がなかろうと、都民に示す道徳的な意義はあるのではないかと思います。
 次が最後の質問になります。
 一般会計から東京水道に委託料を出しているものはあるのか伺います。

○小澤経営改革推進担当部長 東京水道株式会社は、水道局以外の局等が発注するシステムの運用や改修等の業務につきまして受託をしております。

○銀川委員 今回の質問で、東京水道株式会社に対する様々な業務委託についてお伺いをさせていただきました。業務委託を増やしていくことについて、それがいいのか悪いのかということを判断するために、今までの成果がどれだけあったかなどを明らかにしていただきたかったと思います。業務委託を増やせば、このようによくなっていきますよということを個別具体的に明らかにしてほしかったのが、今回の質問の趣旨でございます。
 政策連携団体を否定しているわけではないんですけれども、メリットもデメリットもある中で、都民にとっていい部分はそれでいいんですが、都民から見て疑問に思われるような部分は改善をしていかなければならないと思っています。そのために、分析や検証が正しく行われなければなりません。
 今回、幾つか質問をさせていただきましたが、どれも具体的に数字が示されず、抽象的なご答弁が目立ちました。今日の質疑だけでは検証、分析に至らなかったので、本会議でも質疑を続けようと思います。
 以上で私の質疑を終わります。

○小松委員 私の方から六点質問させていただきます。
 まず初めに、今後の水道事業運営の方向性について伺ってまいりたいと思います。
 さきの本会議では、配水管の耐震化に関する我が党からの質問に対し、水道局からは、新たに地域配水の骨格をなす重要な管路の耐震継ぎ手化を重点的に進めるといった旨の答弁がございました。
 都議会自民党としては、これまでも配水管の耐震継ぎ手化をはじめ、将来の大規模浄水場の更新に備えた代替浄水場の整備や、電力の自立化に向けた自家発電設備の整備など、将来を見据えた水道システムの構築について、その必要性を繰り返し指摘させていただきました。
 首都直下地震などの大規模災害への備えに加え、インフラの老朽化が顕在化した八潮の下水道事故のような事例、また先日、八丈島や青ヶ島を襲った台風による甚大な被害を踏まえると、これらの施設整備は、引き続き着実に進めていく必要があるというふうに考えます。
 しかし、近年の物価や人件費の上昇は、今後も継続する可能性があり、何らかの対策を講じなければ、施設整備の増加が今後の水道財政の圧迫につながりかねないということも危惧するところであります。
 一方で、物価の上昇などは都民生活に大きな影響を与えており、幾ら将来を見据えた取組とはいえ、水道料金を改定していくということに関しては、都民に新たな負担を強いることになるものでもあります。仮に、現行の料金水準を変えずに、必要な事業費をしっかり確保できれば、既存の業務を効率化することで財源を捻出していく、そうした考えが重要だと考えます。
 私は、現在、水道局が進めている水道スマートメーターの導入拡大、これは将来的、また長期的に業務の効率化につながっていくということが期待され、効果的な取組の一つだというふうに思っています。
 例えば、現状、委託会社の検針員の方々が直接現地を訪問して検針を行っているわけですが、今後の労働力人口の減少を鑑みれば、働き手の確保というのはより困難になるということは明らかです。確保できたとしても、やはり人件費等の費用の大幅な増額を伴うということにもなります。
 そのような状況になってから対応を図っていくということでは大変遅いわけでありまして、今から先手を打って、自動検針を前提とした効率的な体制をつくるべく動いてきているこの水道局の取組については評価をしています。
 また、今までは二か月に一回の検針でしか得られなかった使用量に関するデータが、一時間に一回の頻度で取得できるようになったことから、このデータを活用した業務の効率化、またそれに伴う費用の縮減も期待できるんじゃないかなというふうに思っています。
 一個付け加えると、気づいたら数百万円もの水道料金の請求がありましたというような、これ、先日ですけど、半年ぐらい前、一年ぐらい前に工事をした直後からそうしたことになっていましたみたいなケースで、私が所属しているこの十数年間の中でも二、三回あったわけであります。これ、スマートメーターなどがあって、お客様自身もより頻繁にチェックするようなことがあれば、そうした事案にもならないわけでありまして、こうしたことの観点からも、水道局は、このスマートメーターの導入拡大による業務の効率化を今後さらに進めていただきたいわけですが、どのように進め、費用縮減につなげるのか、現時点の考えを伺います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 労働力人口の減少や人件費の上昇など、水道事業を取り巻く環境の変化に対応し、業務の効率化を進めていくためには、スマートメーターの活用は重要と認識しております。
 現在のスマートメーターは、従来のメーターよりも高額ですが、導入によりまして、検針の自動化による業務効率化のみならず、東京都水道局アプリとの連携による検針票や請求書などのペーパーレス等を実現しております。
 今後、一体型スマートメーターの採用やメーター仕様の見直し等により、スマートメーターの価格低減を図りますとともに、自動検針を前提とする効率的な徴収業務の実現に向け、業務のBPRなどの検討を進め、将来的な費用低減につなげてまいります。
 また、導入の拡大により、時間ごとや地域ごとなど、水の流れに関する様々なデータが蓄積されますことから、このデータの分析を通じまして、施設の維持管理や整備水準の最適化に向けた検討にも取り組んでまいります。

○小松委員 スマートメーターに対する取組がうかがえたところであります。
 スマートメーターの導入拡大は、将来の効率化を見据えた投資の一環であり、先ほども主張させていただきました。一時的にはこの費用が増加するんだと思いますけど、今後、様々な取組を推進することで、将来的な、また長期的な費用の縮減につながると、そうしたことを目指す方針について理解したところであります。
 ぜひ、導入拡大を着実に進めていただきたいんですが、これはまだ結構道半ばですよね、きっと。結構苦戦している認識なんですけど、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 一方、財源の捻出は、水道事業全体を対象として取り組んでいくことが必要だとも考えています。近年、電気やガス料金をはじめ、食料品や様々なサービスなど都民生活に必要な支出は軒並み上昇しており、生活への影響が深刻化しています。
 そうした中で、水道料金が現行の水準を維持できれば、都民にとっては相対的に負担の軽減がなされ、実質的な値下げと同じような効果が期待されるものだと思っています。重要なのは、将来を見据えた水道システムの構築や維持管理、また徴収関係など様々な分野の業務について、いかにサービス水準を下げることなく限られた財源を配分するかということであり、事業全体を俯瞰して判断した上で、その内容を都民に明らかにしていくということが求められます。
 先ほどご答弁ありましたけど、検針票とか納付書のペーパーレス化、これは東京都全体のペーパーレス化の取組の中にもかなうことでありますし、また郵送料なんかも増えているわけで、こうしたところも、スマートメーターが進んでいくと、こうした費用についての縮減も期待されるんじゃないかなというふうに思っています。また、決済手段もいろいろ多様化していますので、それに合わせたことも、ぜひ都民サービスの中で取り組んでいただきたいと思います。
 水道局は、経営プランに基づき事業を運営され、今年度が現行のプランの最終年度となっています。まさに現在、新たなプランの策定に向けた検討を進められていると承知していますが、現下の社会経済状況を踏まえた今後の水道事業運営の方向性を明確に示される必要があると思います。
 そこで、強靱な水道システムの構築と料金水準の維持、またその両立に向けた水道事業運営の方向性、どうされるのか明らかにしていただきたいと思います。

○内田総務部長 当局では、将来にわたる安定給水の確保に向け、施設整備の基本計画として策定した施設整備マスタープランに基づき、強靱で持続可能な水道システムの構築を進めております。
 また、マスタープランの内容を含め、事業計画と財政計画として策定した東京水道経営プラン二〇二一に基づき事業を運営しており、計画期間中は現行料金水準を維持した健全な財政運営が可能と見込んでおります。
 一方、自然災害の頻発をはじめ、新型コロナウイルス感染症の影響による働き方やライフスタイルの多様化など、都の水道事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
 これを踏まえ、物価や労務単価の上昇など、社会の不確実性や変化のスピードに対応するため、計画期間を現行の五年間から三年間に短縮した新たな経営プランを策定するとともに、マスタープランを改定し、令和八年度から十年間の施設整備の具体的な取組を示してまいります。
 策定に当たりましては、持続可能な財政運営に向け、三年間の財政計画のみならず、十年間の財政収支の見通しを示し、今後の事業運営の方向性についても明らかにしてまいります。

○小松委員 新たな経営プランの策定、これは短縮してスピーディーに対応するということ、また長期的には施設整備のマスタープランの改定を進めるという、この両立をされるということの中で、事業運営の方向性を示されるということが確認をされました。
 改めていうまでもなく、都の水道事業は、水道局とその政策連携団体である、先ほど銀川委員もずっと質問されていましたけど、東京水道株式会社だけで成り立っているわけではないと思います。事業を支える重要な基盤である民間の工事事業者も加えて、広い意味での東京水道グループとして事業を運営されていくということが大切だと思っています。
 大変、この経営プランであったりマスタープランのことについて、都内の事業者さん、かなり注目をされていまして、来年の予算がどうだこうだということもビビッドに反応される事業者さん、大変多いわけであります。彼らからすると、経営判断に大変大きな影響を及ぼすもの、また人材採用などの判断にも大きく影響するものだというふうに思っておりますので、そうした観点からも、この経営プラン、またマスタープランの改定に向けては、水道局を挙げて真摯に取り組んでいただきたいと思います。
 こうした水道事業における工事事業者の役割も含め、引き続きしっかりとしたこれまでの課題なども含めた検討を行っていただいて、何よりも都民の理解を得るとともに、将来にわたって安心して水を使い続けることができるシステムの構築、これを引き続き継続できるプランとしていただきたいというふうに期待を申し上げたいと思います。
 また、私の方からも、武蔵野市の水道事業の統合について伺ってまいりたいと思います。
 東京都の水道は、先般の台風で甚大な被害があった八丈島など島しょ地域と檜原村、多摩地域の未統合市三市を除いて、都営水道として一元的に運営をされているのが現状です。
 多摩地域の未統合市は、昭和四十年代から一元化計画に基づいて広域化に取り組んだところ、当時、一元化を希望しなかった三市が未統合のまま残ったものであると。そのうちの一市が武蔵野市だと思います。つまり、その時点で武蔵野市の意思として東京水道の中に入らなかったんだというふうな歴史があるということを前提として認識をしています。
 ただ、現在の武蔵野市は、小美濃市長が先頭に立って、これは市長になられる前からの政治家としての強い意思を持って都営水道への統合を目指されているというふうに承知をしておりますし、ご本人からも何度もお話を伺っています。
 昨年度の委員会で、私からも、当時の武蔵野市選出の自民党の都議会議員の方からも、東京都と武蔵野市の水道の統合に関する検討状況については繰り返し質問させていただき、実務者で会議体を設けて課題整理されているということは確認をさせていただいたところであります。
 そこで、改めて武蔵野市の統合に向けた検討の進捗について伺います。

○清水調整部長 当局では、令和元年度に、武蔵野市との間で部課長級職員による具体的な課題整理のための検討会を設置いたしまして、以来、実務的な協議を実施してきております。
 検討会では、施設、設備、管路維持、料金徴収システムなど八項目について、業務の相違点を抽出し、実務的な解決すべき課題の整理をおおむね完了しており、今年度からは、市と都の技術職による調査会を新たに立ち上げ、施設、設備や管路の詳細な実態把握を進めております。
 引き続き、市と緊密に連携して取り組んでまいります。

○小松委員 技術職による施設調査が始まったということが、今のご答弁で確認ができました。老朽化した水道管による事故というのは、都市、地方を問わず発生しており、施設の更新は待ったなしであります。水道局には、統合の協議により武蔵野市の施設更新が遅れることがないよう、しっかりと後押しをお願いしたいと思います。
 また、こうした取組、事前から進めてきたのは承知していますけれども、この一、二年で大分、水道局さんと武蔵野市の協議が進んでいるということも、私も今の答弁も含めて認識をしたところでありますので、引き続きご協力をお願いしたいと思います。
 一方で、武蔵野市においては、今年に入り、今後、東京都との間で必要となる財政調整等に対応できるよう組織を強化しているというふうに聞いています。
 また、十月二十日に知事と小美濃市長との意見交換が行われたというふうにも聞いておりまして、その中でも市長からは、十四万市民の生命と財産を守るためにも、ぜひこの統合、最重要だということの認識を求めているというふうにも伺っております。また、あわせて、東京都にはその際、覚書など形のある成果を求めているというふうにも伺っています。
 武蔵野市が求めている財政調整に対してどのような姿勢で臨まれるのか、水道局の見解を伺います。

○内田総務部長 多摩地区の水道の一元化においては、受益者負担の原則や都と市の水道使用者間の負担の公平性の観点から、都営水道のお客様に新たな負担を生じさせないとの方針により財政調整を行ってまいりました。
 武蔵野市との統合に関しましても、こうした考え方に立ち、老朽化した施設の更新経費や保有する資産の状況などを総合的に勘案していくことになるものと考えておりまして、現在の取組を基に、市の水道施設の状況や必要な対策について検討を深めていくことが、まずは重要であると考えております。

○小松委員 なお、統合に当たっては、武蔵野市にも果たしていただくべき役割とか事項も併せて同時にあるんだろうと思います。この点も早く具体的にしていただいて、両者で詰めていただくことを前提に、小美濃市長の長年の悲願、十四万市民の生命と財産を守りたい、その悲願がかなうように、私も近接する自治体の人間として応援したいというふうに思います。
 ライフラインの適切な維持管理や持続可能性は、住民にとって最も身近で重要な関心事項の一つであります。都のほぼ全てを給水区域として、世界有数のライフライン事業者である東京都水道局には、武蔵野市との統合協議を着実に前進させるとともに、島しょ地区も含め、全ての都民が災害時の断水や水道の将来に不安なく暮らせるように取り組んでいただきたいと思います。
 最後に二点、事業者との連携について伺っておきたいと思います。
 災害など有事があった場合、現場の第一線で工事を担われるのは事業者であります。能登半島の地震の際も、東京から多くの管工事の事業者が被災地に向かって復旧工事に当たられました。そのとき、水道局の皆さん、速やかに動いていただいて、知事からの感謝状ですとか、また東京で残って会社の本業を支えていただいている事務スタッフの方へもそうした感謝状を届けていただいたということについて、改めて御礼を申し上げたいと思いますし、そうした事業者の皆さんはそれを本当に励みに、また誇りに思われているのも事実であります。
 こうした際に、帰ってきた事業者さんから話聞いたのは、本管まではできるんだけど、そこから民有地に入ったところは、我々の手で工事をしてあげられればよかったし、できそうなところでもあったんだけれども、なかなかルール上できなかったんだ、申し訳ないなと思っていた、そんなお話を聞いたわけであります。
 こうした経験から、水道局では、第三回定例会で給水条例を改正されて、都内で大規模災害が起きた場合、東京以外の全国の指定工事事業者が都内に応援に駆けつけてくだされば、修繕等に従事ができる状況が整ってくると思います。
 この条例改正があって、条例の運用に当たっては、実際に都内で活動される他の地域の事業者をどう確保するのか、都民の方への周知はどのように行うのか、また材料の手配は誰が行うのかなど、あらかじめしっかりと詰めておくべき課題というものも多いと考えます。
 条例改正は、下水道局でも同様に行われています。能登半島地震で指摘された上下水道の一体での円滑な支援についても、この条例を機に加速をさせていくべきだと思います。
 こうした条例改正の実効性の確保については、十月の委員会でも確認してきましたが、改めて現在までの取組状況と今後の展開を伺います。

○藤川給水部長 現在、当局では、横浜市等の近隣事業体や、災害時の覚書を締結している仙台市、能登半島地震で共に活動した名古屋市と連携を図り、災害時に応援に入る工事事業者に関する情報の都民への提供方法など、条例の実効性確保に向けた調整を進めております。
 また、都内事業者に対しては、今月から来月にかけ、関連団体や各種講習会等を通じて制度改正を周知いたします。
 さらに、都内で発災した場合に、他自治体から応援に入る事業者との連携も重要であることから、復旧工事に必要となる資材の調達方法等の情報提供について検討を進めてまいります。
 加えて、発災時に一刻も早く水を使えるようにするためには、上下水道が一体となって取り組むことが不可欠であるため、効果的な対応策について下水道局と調整してまいります。

○小松委員 都の条例の実効性について質問させていただきましたが、他の自治体でも条例が整備されれば、能登の支援と同様に都内事業者が被災地に派遣され、これまで手を差し伸べられなかった宅地内の修繕を担うことも可能となります。自治体同士であらかじめルールを設け、事業者が災害時に迷うことなく動けるようにしておくこと、このことが重要だというふうな思いで今の質問をさせていただきました。
 都や他自治体が整備した条例が真に実効性のあるものとなるよう、事業者の声をよく聞いていただき、災害時に実際に役立つ仕組みとなるよう検討を進めていただくことを要望したいと思います。
 こうした工事事業者は、発災時の支援だけではなく、平時においても防災訓練に積極的に参加するなど、まさに企業市民としての使命を果たすべく、本業以外での地域貢献を進められている事業者さんも数多くあります。こうした事業者さんの行政に対する、また地域住民サービスへの貢献を積極的に拾い上げて評価していくこと、このことも東京水道、水道局さんにとっても重要なことなんじゃないかなという問題意識があります。
 そこで、水道局において、復興支援への協力や地域に根差した活動に取り組む事業者にインセンティブを与える取組についての現状を伺います。

○高角経理部長 被災地における応急復旧活動や地域における水道工事の円滑な施工に当たっては、工事事業者の協力や貢献が不可欠であり、こうした取組を適切に評価し、事業者のインセンティブを高めていくことが重要でございます。
 当局発注工事における総合評価方式による契約では、災害時の応急復旧活動に取り組む事業者が当局と協定等を締結している場合、技術点で加点を実施しております。
 また、水道工事を受注した事業者が、災害時における地域の救援活動や地域に密着した清掃活動等に積極的に参加し、地域貢献に取り組んだ場合、その実績を競争入札における指名要件の一つとなる工事成績評定の加点対象としております。
 今後も、被災地支援や地域貢献に意欲的な事業者の取組を適切に評価し、積極的に事業者の活動を後押ししてまいります。

○小松委員 先ほども申し上げましたが、水道事業は多くの事業者さんによって支えられています。今、高角さんからのご答弁ありましたけれども、地域貢献に積極的に取り組まれた場合の加点対象、今後もそうした取組を適切に評価していきたいというふうなお話をいただいたところであります。
 この事業者さんの地域貢献なんですけど、非常に多岐にわたっていると思っています。例えば、従業員の方に積極的に地域の消防団の団員としての活動もするように後押しをされる事業者さんもあれば、子供の貧困対策や居場所づくりなどに協力をされている、ボランティアされている事業者さんもあったり、また商店街とか地域のイベントの際、協賛するだけじゃなくて、スタッフを応援として派遣してくれるような事業者さんもあったりと、地域活動の、また住民サービスの中で、例えば区市町村さんがなかなか担い切れない細かなところを支えていただいているような企業さんも、水道をやっている事業者さんだけでも幾つも、私も世田谷で存じ上げているわけであります。
 水道局には、こうした企業による社会的課題の解決であったりとか、また地域貢献についても、取組を幅広く地域貢献というふうな形で認め、また、より一層評価していただけるような仕組みが築けないか、これは公平性の観点も含めて、ぜひ検討を進めていただきたいと思うんです。
 やっぱり高齢化が進んで、なかなか地域の既存の、例えば町会さん、自治会さん、民生委員さんとかだけでは担えないような部分というのが、これからもっともっと広がるんだろうと思います。そうしたときに、若い方が比較的残っている商店街さんであったり、そういうところに加盟されている様々な業態の事業者さんの若い方々の力っていうのが必要になってくると思うんです。
 そこで、国もそうかもしれませんけど、こうした企業市民の使命感を持っている事業者さんを、水道局もぜひ応援したり育成するような仕組みになってくると、こうした高齢社会を迎える中であっても、ある程度、この質は担保されてくるのかなと、そういうふうな思いも持って質問させていただいたところでございます。
 ぜひ、こうした企業にインセンティブを与えて優良な企業の成長につながる、そうした仕組みをつくる東京都水道局であってほしいと思いますし、社会の支え手、担い手である事業者さんが東京からより多く創出される、そんな流れを水道局につくっていただくことを求めておきたいと思います。
 最後に、都民に責任を持ち、それを果たす自民党として、今後も水道局の取組を注視することを申し上げ、私の質問を終わります。

○たかく委員 私の方から順次質問させていただきます。
 最初に、水道局の予算と決算について何点かお伺いいたします。
 令和七年度予算では、東京水道経営プラン二〇二一の最終年度として、安定給水、様々な脅威への備え、新技術の活用、双方向コミュニケーションなどを着実に推進することとして編成されたと聞いております。
 しかし、その前年の令和六年度の決算では、収益的収支で約十二億円の当期純利益を計上しているものの、資本的収支も含めた全体の資金の動きを示す資金収支に着目すると、単年度で約三十億円、累積での資金収支は約二百七億円の赤字となっております。
 さらに、これに対して、令和七年度予算の資金収支は約百十三億円の赤字、大規模浄水場の更新に備えた積立金を約三十億円取り崩したとしても八十三億円の資金不足となり、令和七年度末の累積資金収支は約二百九十億円の赤字となる見込みであります。
 それ以前の決算も含め、直近数年にわたって水道局の資金収支は赤字を継続しており、その背景には、例えば設備の更新や耐震化など多額の支出に対し、収入が追いついていないといった構造的な課題があるのではないかと考えます。
 そこで、最初に、水道局の経営、財務を圧迫している主な要因は何かお伺いいたします。

○内田総務部長 当局の収入の多くを占める料金収入は、現行の経営プランの初年度である令和三年度に新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に減収となり、その後は改善傾向にあるものの、回復に時間を要しております。
 また、支出についても、国際情勢の影響などにより、ポンプなど設備の運転に要する電気料金の高止まりが続くとともに、物価や労務単価の上昇に伴い、浄水場の維持管理や施設の更新等に要する費用が大きく増加しておりまして、こうした要因から資金収支のマイナスが続いております。

○たかく委員 今の答弁ですと、コロナ禍や物価高騰などが赤字の要因とのことですが、永遠に赤字が拡大し続けるというわけではなく、水道局の戦略として累積資金収支の均等を目指す旨も示されております。今後も、設備投資のニーズが高く、収入拡大の取組がどれだけ進むかによって、赤字が続くか改善に転じるかが決まるのではないかと考えます。
 水道事業は、将来の人口減少、高齢化、節水や効率化などにより、水道の使用量と料金収入が低下していくおそれがあります。一方で、高度経済成長期に導入された浄水場や水道管が老朽化しており、更新費用は増大していくものと考えます。
 水道局は、こうした状況に対し、どのように対応していくのかお伺いいたします。

○内田総務部長 将来にわたり安定給水を確保していくためには、人口減少など社会経済状況が変化する中にあっても、大規模浄水場の更新など施設整備を着実に推進していく必要があります。
 当局はこれまでも、こうした施設の投資における財政負担の平準化や世代間の負担の公平を図り、安定的に事業を運営するため、企業債を適切に発行し、資金を調達してまいりました。施設整備に係る費用は、今後も高い水準で推移することが見込まれますことから、これまで以上に企業債の活用が必要と認識してございます。
 今後とも、経営指標も用いて、財政の健全性を検証しながら、中長期的な資金需要や財政状況などを総合的に勘案し、企業債を積極的に活用してまいります。

○たかく委員 施設整備に対して企業債を活用していくとの答弁でした。
 水道事業の財源は、企業債のほか、その多くを料金収入が占めております。その料金については、実際の給水原価をカバーできていないケースもあるという指摘や、そもそも水道事業は公共性が高い事業であるため、料金だけで全てを賄うことが難しく、持続可能な収支構造に課題があるという指摘も出ております。
 一般的に、節水や効率化などが進み、使用水量が減少していく中でも、料金収入を確保するためには、給水原価を反映した適正な単価設定、逓増度や基本料金の割合の変更など、料金の見直しも重要といわれておりますが、東京都においては、経営プランに示されているとおり、まずは現行の料金水準を維持することと聞いております。
 将来的には、新たな付加価値サービスにより収益源を多様化するとも考えられますが、現時点においては、現行水準による料金収入を前提としつつ、都民にしっかりと安定的なサービスを提供できるよう事業を運営していく必要があると思います。
 先ほども述べましたとおり、水道事業の運営に必要なコストは増加傾向にある中、水道局ではこのコスト削減や効率化をどのように考えて進めていくのか、見解を伺います。

○内田総務部長 経営プランでは、現行の料金水準を維持した財政運営を行うため、不断の経営努力として、五年間で百五十億円の経費縮減と収入確保を行うこととしております。
 これまで、政策連携団体とのグループ経営の推進により事業運営体制を見直し、事務事業の効率化を図るとともに、システム運用や施設の維持管理に係るコストの縮減などに取り組んでまいりました。また、当局が保有する資産の有効活用や未利用地の売却などにより、料金収入以外の収入確保にも努めております。
 今後とも、安定的な財政運営に向け、不断の経営努力を行ってまいります。

○たかく委員 そもそも公営企業は独立採算制であり、料金収入で経営する必要があります。その一方で、公共性と収益性のバランスも考慮しなければならないと考えます。
 民間企業であれば、コストをそのまま料金に転嫁するという考え方もありますが、公営企業においては、まずコスト削減や効率化に取り組み、都民への説明責任を果たしていくとともに理解を得ていく必要があります。こういった観点も含めて、今後もしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 これまで、水道局の財政について確認してきましたが、マスタープランに掲げられた施設整備を着実に推進していくためには、それを支える財政基盤が今後も継続的に確保されていく必要があります。
 そこで、安定的な財政基盤をどのように確立していくのかを伺います。

○内田総務部長 自然災害の激甚化や物価上昇など、事業を取り巻く環境の不確実性が高まる中にあっても、必要な施設整備を計画的に進め、安定給水を確保していくためには、中長期的な視点を持って財政運営を行っていく必要がございます。
 現在、当局では、令和八年度からの三年間を計画期間とする新たな経営プランの策定を進めるとともに、今後十年間の施設整備の具体的な取組を示すため、マスタープランの改定に取り組んでおります。
 新たな経営プランでは、企業債の積極的な活用や不断の経営努力なども反映させた上で、計画期間の三年間のみならず、持続可能な財政運営に向け、十年間の財政収支を見通してまいります。

○たかく委員 新たな経営プランでは、財政運営に加えて、都の水道の基盤強化に向け、グループ内のガバナンス強化や人材育成、工事事業者との連携にも、より一層取り組んでいただくよう要望して、次の質問に移ります。
 次は、災害への備えについて何点か伺います。
 令和六年一月に発生した能登半島地震では、断水が広域かつ長期間にわたり、被災者の生活に大きな影響を及ぼしました。水道局が実施した支援活動では、避難所や復旧活動の拠点への早期通水を最優先に、水道管路の復旧作業を実施していただいたと伺いました。こうした被災地での経験を、東京都で大規模な地震が発生した際の応急復旧に生かすべきと考えます。
 最初に、能登半島地震において早期通水のために工夫した点と、都への活用に向けた取組についてお伺いいたします。

○藤川給水部長 災害により断水が発生した場合には、都民の生活に欠かせない水を速やかに供給することが何よりも重要でございます。
 能登半島地震の支援活動では、土砂崩れで道路を迂回する箇所や橋梁部の仮配管に、軽量で柔軟性を有するなど施工性に優れているポリエチレン管を使用し、早期の通水に有効であることを確認いたしました。
 この経験を踏まえ、今後、都内で災害が発生した場合は、応急復旧の仮配管に、これまでの配管材料に加え、新たにポリエチレン管を活用し、迅速な通水につなげることとし、本年四月には、円滑な施工管理に向け、局職員及び東京水道株式会社社員を対象とする講習会を実施いたしました。

○たかく委員 震災時においても、可能な限り早急に都民の皆様に蛇口から安全でおいしい水を届けられるよう、災害支援で得られた新たな知見を積極的に活用していただきたいと思います。
 一方、国の資料によりますと、能登半島地震では、水道管路の被害のうち耐震継ぎ手管の被害は極めて低いことが確認されており、耐震継ぎ手化の推進は震災対策として重要であることが再確認されました。水道局は、配水管の耐震継ぎ手化を推進しておりますが、配水管の延長約二万八千キロメートルにも及ぶことから、継続的、計画的に進めていく必要があります。
 ここで、配水管の耐震継ぎ手化について、取組状況をお伺いいたします。

○藤川給水部長 当局では、震災時におけるお客様への給水を確保するため、平成十年度から、抜け出し防止機能を備えた耐震継ぎ手管を本格的に採用しております。平成十九年度からは、首都中枢機関や救急医療機関、避難所等の重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化を優先的に推進し、令和四年度末に概成いたしました。
 現在は、断水被害をより効果的に軽減するため、都の被害想定で断水率が高い地域を取替え優先地域と位置づけ、令和十年度までの解消に向け、管路の耐震継ぎ手化を進めております。
 こうした取組により、配水管の耐震継ぎ手率は、令和六年度末で五二%に達しております。

○たかく委員 水道局がこれまで計画的に配水管の耐震継ぎ手化を進めていることは分かりました。それでもまだ、今の説明では五二%、約半分とのことであります。災害時における給水確保に向け、今後も引き続き配水管の耐震継ぎ手化に取り組んでいただきたいと思います。
 安定給水には、災害への備えとともに、布設年度の古い水道管の更新が重要と考えます。地下埋設物がふくそうする場所など施工が困難な箇所に、布設年度が古く漏水発生のおそれのある水道管が点在しており、我が党でもこれまでも、こうした取替え困難管の解消に向けた取組について質疑を行ってきたところであります。取替え困難管の解消に向けた現在の取組状況についてお伺いいたします。

○藤川給水部長 取替え困難管は、国道、都道などの幹線道路の交差点、鉄道との近接箇所、電気、ガスなどの他企業の地下埋設物がふくそうする場所に点在しており、令和元年度末での残存延長は約十七キロメートルでありました。
 これまで、着実な解消に向け、道路管理者や他企業等と埋設位置の変更や工事時期の調整等に努めた結果、六年度末時点で残存延長は約四キロメートルまで減少いたしました。
 引き続き、八年度末の事業の完了を目指し、取組を進めてまいります。

○たかく委員 取替え困難管が更新されることで、漏水の発生リスクが大幅に低減できると思います。令和八年度の解消に向けて、着実に更新を進めていただきたいと思います。
 それでは、ほかの委員からもお話がありましたけど、私の方からも、スマートメーターの設置について何点かお伺いしたいと思います。
 水道局では、検針の自動化に向けて、スマートメーターの導入を積極的に進めており、都議会公明党は、これを全戸展開することはもとより、見守りサービスなどにも活用すべきと東京都に要望してまいりました。都議会公明党は、今年三月の公営企業委員会でも質疑し、高齢者本人やその家族にとって、安全・安心につながる取組であることを確認したところであります。
 まず、改めてスマートメーターを活用した見守りについて、その概要と効果、直近の利用者数等についてお伺いいたします。

○荒畑サービス推進部長 当局がスマートメーターにより提供する見守り機能は、得られたデータを活用し、水道の不使用や漏水の疑い等をお知らせする機能でございます。このお知らせは、お客様本人だけではなく、離れたところにお住まいのご家族などもメールで受け取ることが可能であり、水道の使用状況の確認を通じて単身高齢者等の見守りにつながる効果がございます。
 見守り機能の登録件数は、令和七年十月末時点で約四百件となっております。

○たかく委員 今の答弁ですと、登録件数は約四百件ということでありました。スマートメーターは、先ほど答弁がありましたとおり、高齢者の見守りにも大変役立つものであり、水道局にはこうしたメリットを広く発信していただければと思います。
 その一環として、水道局では、都営住宅等において、住民に対し、これまで見守り機能等の説明会を実施していると聞いております。都営住宅等にはスマートフォンに不慣れな高齢者も多くお住まいになっており、三月の委員会でその点についても指摘させていただきました。
 そこで、現在まで、都営住宅等における説明会の実施状況と、高齢者をはじめとする利用者の理解を促進するための取組についてお伺いいたします。

○荒畑サービス推進部長 当局では、これまで水道スマートメーターが設置されております四か所の都営住宅等におきまして説明会を実施し、約百名が参加いたしました。
 説明に当たりましては、高齢者が苦手と感じるポイントに配慮した分かりやすいパンフレットを作成するとともに、仕事帰りのお客様も参加できるよう平日の二十時までの開催とするなど工夫を行いました。

○たかく委員 今、都営住宅等における説明会の実施状況については理解いたしました。今後の高齢化社会を見据えると、もっと多くの方に利用してもらえるよう工夫すべきと考えます。水道局の努力は評価いたしますが、スマートメーターの設置が進む中で、今後はそれに合わせた説明会の規模拡大も求められております。引き続き、見守り機能の利用拡大に向けて、説明会等の実施体制の拡充を要望させていただきます。
 理解促進という観点からは、スマートメーターを設置する事業者との情報共有も重要と考えます。
 水道局では、水道スマートメータ実装方針において、新築住宅には全てスマートメーターを設置することとしており、実際に本年十月から設置が開始されておりますが、事業者の方からは、そのことを知らなかった、また分からないとかっていうお声も私の方にいただいております。水道局から事業者に対し、どのように周知を行ってきたのか伺います。

○藤川給水部長 当局では、十月からの設置開始に向け、新築住宅に設置するメーターがスマートメーターに切り替わることや、その際の留意点等を記載したリーフレットを、水道局ホームページの事業者へのお知らせに掲載いたしました。また、水道局の窓口を訪れた事業者へ個別にリーフレットを配布したほか、水道工事関連団体へも取組内容を個別に説明し、団体に所属する事業者に対しても周知するよう依頼いたしました。
 今後も、事業者に対して丁寧に周知を図ってまいります。

○たかく委員 スマートメーター設置を進めるに当たっては、やはり事業者との連携というのが非常に不可欠でございますので、引き続きしっかりと周知に努めていただいて、円滑な施工を進めていただきたいと要望させていただきます。
 スマートメーターを活用した防災危機管理の強化についてもお聞きいたします。
 都議会公明党はこれまでも、災害時における重要施設への通水状況の円滑な確認の必要性を主張しました。これに対応するため、水道局では配水小管へのスマートメーターの設置を進めています。配水小管に設置したスマートメーターを活用した危機管理の向上について、現在の取組状況についてお伺いいたします。

○藤川給水部長 当局では、震災時の給水状況を直ちに把握するため、配水小管に設置したスマートメーターを用いて水圧を遠隔監視するシステムを導入しております。国会議事堂や中央省庁などの首都中枢機関、重篤な患者に対応する三次救急医療機関、災害拠点病院への設置は既に完了しており、現在は中等症患者等を中心に対応する二次救急医療機関や、災害時に多くの都民が集まる避難所である中学校など約八百施設への設置を進めております。
 令和六年度までに予定していた約四百施設への設置を終えており、残りの施設についても八年度までに設置を完了させ、震災時における危機管理の向上を図ってまいります。

○たかく委員 令和八年度までに完了とのことでありますが、令和七年度も半ばを過ぎており、危機管理の向上に向けた重要な取組であることから、引き続き万全な取組をお願い申し上げます。
 次に、小河内ダムの放流について何点かお伺いいたします。
 二〇一九年、台風十九号では、世田谷区内の多摩川流域で溢水、そして内水氾濫など大きな被害が発生しました。私もそのとき消防団員として夜遅くまで地元の警備に当たって、朝一で多摩川の浸水した現場に駆けつけました。現場の状況を見て、やはり水害対策の必要性というのは非常に重要であることを痛感した次第でございます。
 この台風被害を受けて、都議会公明党では、当時、赤羽国交大臣に面会し、そして多摩川における水害対策の推進を強く要望いたしました。その後、国土交通省においては、全国のダムにおける豪雨時の対応として事前放流の仕組みが整備され、本来は水道専用ダムである小河内ダムにおいても洪水調整機能を持たせるための治水協定が締結されるに至ったと認識しております。
 そこで、改めて小河内ダムにおける治水協定締結までの経緯と具体的な内容についてお伺いいたします。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 国は、令和元年十二月に既存ダムの洪水調節機能の強化に向けた基本方針を定め、多摩川水系におきましても、河川管理者と関係利水者による協議会での調整を経まして、令和二年五月に国土交通省、神奈川県、建設局、交通局及び当局の五者間で治水協定を締結いたしました。
 この協定では、小河内ダム上流域の予測降雨量が四十八時間の累計値で四百五十ミリメートル以上となった場合に、洪水調節可能容量を確保するため、事前放流を実施することとしております。

○たかく委員 我々都議会公明党での推進で、多摩川の洪水を未然に防ぐため、関係者間で協定が結ばれたものと認識いたします。四十八時間で四百五十ミリを超える降雨というのは、極めて台風十九号のように災害級の豪雨であり、この事前放流は頻発に行われるものではないと思われます。令和元年の台風の教訓として、下流を守る対策としては有効な対策であり、水道局としてもぜひ協力をしていただけるものと思います。
 そこで、確認でありますけれども、これまで治水協定に基づく事前放流を行った実績があるかどうかお伺いいたします。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 令和二年に協定を締結して以降、事前放流を行った実績はございません。

○たかく委員 協定に基づく事前放流は行っていないとのことでありますが、現に令和六年、去年の夏、台風十号接近時に、水道局から降雨状況を踏まえ、去年の八月三十一日十三時から余水吐きから放流を行ったという発表がされたと記憶しております。事前に水道局に確認したところ、これは災害級の豪雨ではなくても、台風や線状降水帯による豪雨に備えた放流を行うこともあるとのことでした。
 そこで、小河内ダムにおける台風等の豪雨時の放流はどのような考え方で行うのか、見解を伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 小河内ダムにおけます放流は、国土交通省から承認を受けた操作規程に基づき行っております。台風などの豪雨により小河内貯水池への流入の増加が予想される場合には、気象予測データに基づき、事前に貯水池への流入量の予測を行い、水位が上昇し満水位を超えないよう、ダムに附帯した放流用の施設であります余水吐きからの放流を行うものでございます。

○たかく委員 令和六年のこの台風十号による余水吐き放流の報道によりますと、毎秒約六十立米の放流がされたということですが、通常時をはるかに上回る放流であり、下流への影響も少なくないと考えます。余水吐き放流はダムを守るため必要な対策でありますが、令和元年台風時のように下流の世田谷区等への被害を発生させないためにも、下流自治体等の連携は必要不可欠と考えます。
 そこで、放流を行う際の河川管理者や下流自治体等の連絡体制及び河川利用者への周知はどのようになっているのか、また近年の豪雨激甚化、頻発化を踏まえれば周知の強化を図るべきと考えますが、見解を伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 小河内ダムから放流を行う際には、少なくとも放流開始一時間前までに河川管理者、下流自治体など関係機関へ放流開始の通知を行います。また、多摩川の河川利用者の安全を確保するため、当局職員等が羽村取水堰から上流のパトロールを実施して、利用者に個別に注意を呼びかけております。さらに、報道発表やSNSにより、多摩川に近づかないよう、幅広く注意喚起や情報発信を行っております。
 今後、リアルタイムでの情報発信を一層強化するため、国土交通省のホームページ、川の防災情報におきまして、小河内貯水池の水位や放流量などの情報発信が可能となるよう、現在調整を進めているところでございます。

○たかく委員 多摩川が増水するということで、しっかりと周知をしていただくことが必要かと考えます。ぜひ、関係機関と連携した効果的な情報発信により、安全な小河内ダムの運用に努め、下流への影響を最小限に抑えていただきたいことを求めて、最後の質問に移ります。
 最後に、水道工事事業者への環境改善について何点かお伺いいたします。
 近年、工事事業者においては人材の確保が一層困難になっており、限られた人材を有効活用するためには、これまでの人手による作業をDX等の推進によって効率的にしていくことが不可欠と考えます。水道局が取り組んでいる給水装置工事の電子申請についても、工事事業者の事務作業の省力化を目的としているものと考えます。
 まず、現在の電子申請の利用率についてお伺いいたします。

○藤川給水部長 当局では、指定事業者の利便性向上のため、平成二十六年一月から、給水装置工事の申請にインターネットを利用した電子申請を導入いたしました。本年九月末時点における電子申請の利用率は約三〇%でございます。

○たかく委員 今の答弁ですと、電子申請の利用率は三〇%とのことであり、決して高い水準とはいえないと思います。事業者の方から私の方に連絡いただいたのは、紙の納入通知書が郵送されてきて、郵送するまでにも時間もかかる上、支払いが終わってからでないと、その先の手続に入れないなど、使い勝手の悪さも指摘されております。この利用率を上げて、電子申請の本来の目的である事業者の省力化を実現するためには、事業者が電子申請を利用したくなるような利便性をしっかりと向上させていく必要があると考えます。
 そこで、電子申請の利便性向上に向けた取組と課題についての見解を伺います。

○藤川給水部長 当局では、これまで電子申請の対象となる工事の拡大や提出書類への押印を不要とするなどの取組を進めるとともに、令和六年度からは、窓口等に行かなくても手数料等の支払いが可能となるキャッシュレス決済を導入するなど、利便性の向上に努めてまいりました。
 一方、キャッシュレス決済も含め、申請から手数料等の支払いまでに一定の日数を要するといった課題や、申請手続が煩雑といった事業者の皆様からの声も把握しております。
 今後も、こうした課題を解決することで、電子申請の利便性向上に向けた取組を進めてまいります。

○たかく委員 水道工事の現場を担っているのは、工事事業者にほかなりません。事業者の声を聞きながら、しっかりと取組を推進していただきたいと思います。
 水道事業を取り巻く環境は、物価の上昇や人口減少などの影響を受け、今後も厳しくなっていくものと考えます。
 一方、東京の水道を持続可能なものとするためには、安定した財政運営、災害への備え、スマートメーターなど、様々な取組を進めていかなければなりません。こうした観点も踏まえ、新たな経営プランを策定し、将来を見据えた取組を確実に推進していただきたいことを要望して、私からの質問を終わります。

○福手委員 共産党の福手ゆう子です。よろしくお願いします。
 まず最初に、水道局は、この夏、四か月の水道料金の基本料金を無償化しました。このことに関わって幾つか質問をしていきます。
 この取組の中で、水道局は、アプリを使って無償化についてのアンケートを行っています。七万二千百十八件の回答が得られ、熱中症予防のためにエアコンを使うことが大切だと感じた方は七一%、今年の夏のエアコンの使用頻度や使用時間については、例年と比べて増えた、どちらかというと増えたと答えた方は、合わせると七二%だということが分かりました。また、二万一千九百四十件の自由意見の記載があったということですが、その中で無償化の継続を求める趣旨の意見というのはあったのでしょうか。そして、それは何件だったのか伺います。

○荒畑サービス推進部長 継続要望と思われる意見はありましたが、明確な判別が不可能なものもあり、正確な件数の把握は困難でございます。

○福手委員 私もアンケートを開示請求いたしました。そして、見てみましたら、圧倒的に好意的な意見が多かったと。少し紹介をいたします。
 ちゅうちょをせずにエアコンを使えて気持ちも楽でした、二十歳前後の子供が三人いて、夏場は出かける前と帰ってからシャワーをし、寝る前にもするので、少しでも安くなればとても助かります、小学生の子供たちが夏休みに家にいるときも電気代を気にせず使用できた、一人暮らしのためとても助かっています、エアコン代に生かすだけでなく、夏場でもシャワーだけではなく入浴までしやすくなりました、夏は外と中の気温差が大きく、自律神経を崩しがちでもありますが、気兼ねせず入浴できることでも健康に一役買ってもらいました、ぜひ来年もお願いします、こんなような意見が本当にたくさんあったんですね。
 今回の特別措置というのが本当にありがたかったと、たくさんの声が寄せられていたのを、私も資料を見て分かりました。そして、思った以上に継続を要望しているっていう意見もたくさん見られました。自由意見だけをまとめて資料をいただいて、これ、分量が八四〇ページあるものですから、全部は見切れなかったんですけれども、その十分の一を、九〇ページですね、見ただけでも、明確に来年度以降も続けてほしい、再度やってほしい、こういう継続を求める意見というのが、九〇ページ見ただけでも二百八十九件あったんですね、数えてみると。また、冬も施行してほしいと、こういう意見もありました。
 基本料金の無償化のアンケートで寄せられたこうした声は、局内で検討するなど、どのように取り扱うのでしょうか、伺います。

○荒畑サービス推進部長 当局では、今回のアンケートに限らず、お客様の声を把握することで事業運営に反映させております。

○福手委員 基本料金を四か月無償にするっていうことをやったのが初めてだったと思うんです。そして、実際その効果というのは、エアコン利用を促進することにとどまらず、物価高騰の観点からも有用だった、こういう意見もありましたが、やっぱり結果として家計を助ける物価高騰対策にもなったということが分かります。今回の取組と寄せられた多くの意見や要望を、水道局だけではなくて都庁全体で共有していただいて、ぜひ継続して実施されることを、私からも要望しておきます。
 次に、令和六年度の公営企業会計決算委員会で、日本共産党都議団の尾崎あや子都議の全局質疑で取り上げましたが、訪問催告を郵送催告に変えた結果、給水停止件数が高止まりをしています。この高止まりしている給水停止について、水道局はどのように対応をしていくのか伺います。

○荒畑サービス推進部長 徴収業務の手法につきましては、常によりよい方法を継続的に検討し、不断の見直しを行っております。この一環として、業務の効率化と料金負担の公平性を実現するため、令和四年度に区部における催告方法を多摩地区の手法に合わせたことにより、給水停止件数は一時的に増加したものの減少傾向にございます。なお、生活にお困りの方には、福祉部署への相談を呼びかける案内を催告文書に記載するなど、相談しやすくするための取組を実施しております。

○福手委員 今、減少傾向といわれたんですけれども、令和五年度は十六万五千件、令和六年度は十六万四千件、これ、高止まりをしているというのが件数からも明らかなんですね。催告方法を変える前から比べると、やはり大きく増えたまま、これをどうにかしなければならないというふうに局も考えているのではないでしょうか。郵送催告だけではこれを解決することができないと。だから、今、電話催告なども行っているのではないでしょうか。郵送では気がつかない、または郵送では都民の生活が分からない。その一方で、電話で対話をすることで寄り添いながら、少しでも支払ってもらい、給水停止は回避をする、そういう対応が局としても必要だと感じているのではないでしょうか。給水停止の高止まりを解消していく、そのポイントになるのが、時間や手間がかかっても都民に寄り添う対応をするということだと思います。やめてしまった訪問催告を再開することが検討されるべきだと私は思います。改めて再開を求めておきます。
 もう一つ、料金徴収に関わることで確認をしておきたいのですが、水道料金の徴収業務で、郵送催告をする際に送付する文書というのは多言語で対応されているのか伺います。

○荒畑サービス推進部長 当局が料金請求の際に送付する文書は、多数のお客様に一括して送付するものであることから、日本語により表記しております。なお、お客様センターでは、多言語での通話に対応しております。

○福手委員 一括して送付するため、日本語のみの表記であるという答弁でしたが、催告書が届いても、日本語が分からず滞納し、給水停止になったというケース、これまでなかったでしょうか。
 お客様センターでは五か国語対応されているということで、それは必要な対応だと思いますが、そもそも訪問をやめて郵送催告に切り替えた、こういう状況で、日本語表記の催告書ではやっぱり案内は不十分だと思うんですね。ぜひ、どういう対応ができるのかを検討していただきたいのと併せて、返す返すも訪問をやっぱり再開することが必要だと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、水道事業で働く人の熱中症対策について伺います。
 国は、職場における熱中症対策を義務づけ、対応を求めています。都施行の工事現場における熱中症対策に係る費用は、工事契約の金額に計上されるのでしょうか。また、経費率というのはどれくらいなのか伺います。

○塩田建設部長 熱中症対策として設置する設備等の費用につきましては、他の工事発注部局と同様、本年六月までの起工案件については共通仮設費として当初工事費に、七月以降の起工案件からは実際に要した費用を設計変更で、それぞれ計上しております。
 また、真夏日を記録した日数に応じ、作業員の熱中症対策費用として現場管理費を補正し、共通仮設費と合わせ、工事費全体の〇・五から〇・七%程度を計上しております。

○福手委員 今年の六月までは、契約金額には共通仮設費というのがまずはあって、そこにはテントやドライミストなどの熱中症対策費を共通仮設費で見ていました。また、ファンがついた作業服やスポーツドリンクとかそういったものについては現場管理費で、それは今も見ています。それが七月になって、共通仮設費から熱中症対策だけを切り離して、その部分は今度は実費で見ますよっていう対応に変更されたそうです。共通仮設費の中に熱中症対策費が含まれているということが認識されていないということが理由です。切り離すことで熱中症対策を意識してもらうという意図が、そこにはあるようでした。
 私が伺った事業者の方からは、実費に変わったことで、熱中症対策を行っていても、その費用についての設計変更の手続が煩雑になって、実際には請求ができていないっていう声があったんですね。また、先ほどの共通仮設費から熱中症対策が切り離されたことや、なぜそうなったのかっていうことも含めて、周知が行き届いていないなっていうふうに感じました。
 現場は、費用が後から出ようが出まいが、やっぱり仕事をしなきゃいけないので、熱中症対策を取って、そして作業をされます。ですから、ちゃんと経費が自腹にならないように、一つは費用の計上について周知徹底されること、これはもちろん大事ですが、もう一方は、やっぱり現場の声を聞いて改善されることが必要だと思います。きめ細やかな対応をよろしくお願いします。
 では、熱中症対策費用を計上できる期間には決まりがあるのか伺います。

○塩田建設部長 熱中症対策に実際に要した費用を計上するため、期間に定めはございません。

○福手委員 期間に定めがないということが分かりました。このことも、ぜひ事業者の皆さんに改めて伝えていただければと思います。
 次に、水道メーターの検針員の方の熱中症対策というのは、東京都としてはどのように取り組んでいるのか伺います。

○荒畑サービス推進部長 当局では、各検針委託会社に対しまして、定期的な連絡会等を通じて、熱中症予防に関する情報の提供や注意喚起を図るとともに、各社の取組を情報共有しており、それぞれの判断により、空調服の着用や保冷剤の携帯など様々な取組が行われております。

○福手委員 検針員の方の熱中症対策は、各社のそれぞれの判断によるというのが今の答弁でした。検針員の方の中には、一日中ずっと屋外に出て長時間の検針をされていて熱中症になったという経験がある方というのは少なくないんです。なので、もう既にファンつきの作業服を使って検針されている方というのもいらっしゃるんですね。しかし、検針員の方というのは、ふだん東京都から支給されている制服を着て業務をされています。お宅に行って検針するので、私有地に入って検針をするので、不審者と間違われないために、ちゃんと制服が見えるっていうことが大事になってきますが、ファンつきのベストを着ていたら、それが隠れてしまって不信がられてしまったっていう経験があるっていう声を聞きました。
 こうした課題については、例えば東京都のエンブレムがはっきり分かるファンつきの制服とかベストを貸与する、こういう対応が必要になるのではないでしょうか。安全で安心して検針作業ができるよう、ぜひ局として検討していただきたいと思います。
 次に、スマートメーターについて伺います。
 今年度から四年間かけて百万個導入する方針で進められています。スマートメーター導入方針では、検針困難箇所にスマートメーター入れていきますよっていうことが書いてあるんですが、それは現場を知る検針員から収集した情報を反映してやっているのかどうか伺います。

○荒畑サービス推進部長 検針困難箇所とは、大口径メーターや山間部のほか、水道メーターが建物の中にある場合などであり、こうした情報は定期検針等の状況により把握しております。

○福手委員 どこが検針困難な場所なのかっていうのは、一番検針員の方がよく知っているんですね。なので、ぜひ検針員の方にアンケートを取るなど、意見を聞いていただくようお願いしたいと思います。
 次に、二〇二四年の七月、東京都は、東京都社会的責任調達指針というのを策定しました。この東京都社会的責任調達指針というのは、経済合理性のみならず持続可能性にも配慮した調達を行うことを通じて、都の調達にとどまらず、企業の調達においても、環境、人権、労働、経済の各分野での望ましい慣行を敷衍させ、持続可能な社会に貢献することで都の社会的責任を果たすというものです。
 検針員の方は、この間、人手不足、物価高騰、スマートメーターの動向など、検針員の暮らしに追い打ちがかかっているんですね。東京都のために仕事をしてきたんだと、検針をして生活をされています。スマートメーターに反対しているわけではないんですね。しかし、今の金額で働くのは限界で、この先、検針数が減少していったら本当に死活問題だと、仕事を辞めるかどうかなんだっていうふうにいわれていました。本当に切実な声だと思って聞いていました。
 水道局も、社会的責任調達指針の考え方に基づいて委託を行うことが重要と考えますが、いかがですか。

○高角経理部長 公営企業局は、東京都社会的責任調達指針の適用対象にはなっておりませんが、委託契約に当たっては、法令の遵守はもとより、環境に配慮した調達を行うなど、経済的合理性だけではなく持続可能性にも配慮した調達を行っております。

○福手委員 今、部長からも、東京都の社会的調達指針の立場に水道局もあるということが答弁されました。
 ディーセントワークの実現、これすなわち権利が保障され、十分な収入を生み出し、適切な社会的保護が与えられる、生産的な仕事の実現を目指す。これは、検針委託会社で働く検針員の方たちにも向けられていると思います。労働環境を考慮されることが局には求められます。だからこそ、スマートメーターの導入や検針数の変化など、今後の見通しがやっぱり分かるように示していくっていうことが必要だと思います。ぜひ、その点お願いしたいと思います。
 最後に、災害対策について伺います。
 改めて、能登半島地震での被災地支援、そして八丈での被災地支援のご尽力をされたことに敬意と感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 伺っていきますが、能登半島地震での被災地支援活動を通じて、八丈島での支援活動に反映させたことというのは何でしょうか、伺います。

○内田総務部長 八丈町への支援におきましては、能登半島地震における経験も踏まえ、海上保安庁の巡視船との連携を図りましたほか、町との連携による給水車の巡回に加えて、仮設給水槽による島内各所への拠点給水や、水を肩に背負い、持ち帰りやすい給水袋を大量に提供するなど、きめ細かい対応を図りました。
 施設の復旧に向けましては、漏水調査と修繕により当面の水の供給量を増やし、十一月末を目標とした断水の解消を早期に実現いたしました。

○福手委員 能登半島地震の経験を踏まえた八丈町での取組を答えていただきました。こうした献身的な取組によって、島民が住んでいるところは全て断水が早期に解消することができました。重ねて感謝を申し上げたいと思います。
 八丈町での支援活動で新たに分かったことや、また課題があったと、そういうふうにあることは何でしょうか、伺います。

○内田総務部長 八丈町の支援では、地区をつなぐバックアップ管路の整備が困難な箇所があるなど、島しょ独自の水道事情を把握するとともに、輸送手段が船または航空機に限られ、資機材や車両の輸送に時間を要することや、通信状況が悪化した場合に代替となる連絡手段が必要となることなどの課題を認識いたしました。

○福手委員 私は、住民の方から、水源の管が被災して、別の水源から送水する、そういう応急処置をしたために水圧が弱くなってしまって、とても苦労しているっていうことを聞いていたんですけれども、今のご答弁では、いろいろ局の方からもお伺いすると、末吉地区では、今、水源に管を継ぎ直す工事が進められていると。そして、樫立地区では仮設の浄水施設が導入される予定だということも伺いました。
 今、町と東京都で、水源や浄水施設などを将来どうしていくのか、そういう相談も東京都が入ってやられているということもお聞きしています。こうした相談支援ができるのも、やっぱり水道局が技術を積み重ねてこられて重要な役割を果たしていると、こういうことを改めて強く局としても自覚していただいて取り組んで、さらに取り組んでいただければと思います。
 能登半島地震や八丈町の台風被害などの大規模災害の支援で得た教訓や課題から、多摩地区水道の災害対策、応急対策や、都の整備計画に反映するものというのは何でしょうか、伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 能登半島地震では、耐震継ぎ手化されていない管路におきまして多くの被害が発生したことから、引き続き、施設整備マスタープランに基づき、管路の耐震継ぎ手化に計画的に取り組んでいくこととしております。

○福手委員 改めて、耐震継ぎ手化が非常に重要だということが分かりました。
 能登半島地震で被災した奥能登と、多摩の山間部というのは、共通点があるというふうにいわれています。被災地の支援の経験が、地理的な条件や、また困難性のある地域の対策として、今年度で見直しになる施設整備マスタープランにしっかりと反映されることが重要だと思います。求めておきたいと思います。
 最後ですが、日常的に行っている局の事業に従事しながら、技術や技能を持つ職員の方が被災自治体へ支援に行き、また平時においても多摩地区も含めた技術的な支援を行う、こういう体制というのは局には十分あるんでしょうか、伺います。

○内田総務部長 当局では、これまでの災害対応においても、東京の水道の安定給水を確保しつつ、円滑な被災地支援を実施してきております。

○福手委員 ありがとうございます。水道局は、被災地へ職員の方々を送り、また備えてきた技術や知識で支援をしていくと。そして、今回の八丈のように、将来のまちの水道についても東京都が相談に入るなど、本当に重要な役割を発揮されています。
 災害支援という面においても、このような役割を発揮するためにも、局の人員、やっぱりさらに拡充をする、技術を継承して体制を強化していく、こういうことが非常に大事だなというふうに思いましたので、それを求めて、質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

○おくもと委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時九分休憩

   午後三時三十分開議

○おくもと委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○江崎委員 参政党の江崎さなえです。よろしくお願いいたします。
 まず初めに、サイバーテロ対策について伺います。
 二〇二一年、アメリカ・フロリダ州の人口約一万五千人の都市にある水道局の水処理システムがサイバー攻撃を受け、水酸化ナトリウムの投入量を百倍以上に設定変更されるという事件が発生しました。現場職員が異常に気づき、直ちに設定値を元に戻したため、供給される水への影響や人的被害は発生しませんでした。
 水酸化ナトリウムは、水道水の酸性度を調整するために、ごく微量添加されるものですが、投入量を誤ると極めて危険な物質です。主成分は、液体パイプクリーナーなどにも使われる強アルカリ性の化学物質であり、腐食性が非常に高く、多量に加えると、皮膚や粘膜をただれさせ、目や喉に強い刺激を与えます。また、誤って飲み込んだ場合には、口や喉、胃など粘膜を損傷し、嘔吐や吐き気、下痢などの症状を引き起こし、重症化すれば生命に関わるおそれもあります。
 このような薬品の投入量を誤操作されるということは、都民の安全と生命に直結する重大なリスクであり、水処理施設におけるサイバーセキュリティの強化が不可欠です。
 サイバー攻撃は、物理的な攻撃とは異なり、発見が難しく、防衛も容易ではありません。水道事業は、ほかに代替することが著しく困難なサービスを提供し、都民生活及び社会経済活動の基盤であるとされる重要基幹インフラであります。したがって、都民の生命線を支えるこれらの施設に対しても、常にリスクが存在しているといえます。この事件は決して対岸の火事ではなく、いつ日本で、いつ東京で発生してもおかしくありません。水資源は、今や国家的にも戦略的なターゲットになりつつあるといえます。
 そこで、水道局におけるサイバーテロ対策の現状と取組について伺います。

○野澤設備担当部長 当局では、浄水場等の水道施設におけるサイバーセキュリティ対策として、浄水処理や水圧などをコントロールする監視制御システム全体をインターネットから接続できない構成とし、不正アクセスを防止しております。
 また、システムを操作できる者を限定し、セキュリティエリアへの入室制限も行っております。
 さらに、サイバー攻撃を想定した国や関係機関との合同訓練や、最新の情報などを習得する職員研修を毎年実施しております。
 こうしたハード、ソフト両面からの取組により、サイバーセキュリティ対策を推進しております。

○江崎委員 ありがとうございます。サイバー攻撃の九割以上は、メールやウェブ閲覧、外部からの不正アクセスといった、いわゆるネット接続部分が入り口となって発生します。そのため、水道局が、監視制御システムをインターネットから完全に切り離し、オフライン構成としていることは、攻撃リスクを大幅に低減する上で非常に重要な対策であると考えます。
 しかし、インターネットから遮断された環境であっても、サイバー攻撃を完全に防げるわけではありません。過去には、世界的に問題となったスタックスネットというマルウエアが、USBメモリーを介して原子力施設に侵入した事例もあります。これは、オフライン環境であっても、物理メディアを通じてマルウエアが持ち込まれ得るということを示した象徴的なケースです。そのため、今後も、物理媒体の管理や内部ネットワークのアクセス制御、職員への教育といった多層的な対策の継続と強化をしていただくことを要望いたします。
 次に、水道施設に設置された太陽光パネルについて伺います。
 本年五月十九日、ロイター通信は、アメリカ国内に設置された中国製の太陽光発電システムの一部において、インバーターや蓄電池の仕様書に記載のないセルラー無線を含む不審な通信機が内蔵されていたことを報道しました。当該機器は、通常のサイバーセキュリティ対策を回避し、遠隔アクセスが可能な構造であり、悪用された場合には、太陽光発電用のインバーター出力制御やスイッチの強制操作等を通じて送電に支障を与え、電力供給の不安定化や広範な停電を引き起こすおそれがあるということを指摘しています。
 また、一部部品には、軍事産業に関わりの深い中国企業で製造されたと考えられる製品も含まれており、これらの設備が、サイバー攻撃や情報収集、妨害工作等の手段として悪用される可能性を否定できません。
 アメリカのエネルギー省は、こういった新興技術に関するリスク評価を継続しているものの、製造企業の情報開示に顕著な課題があると述べています。とりわけ、浄水場、貯水池、給水所、資材置場、事務所など、都民の生命線を支える重要な水道施設と一体化する形で太陽光発電設備が設置されている現状は、安全保障の観点からも極めて懸念される状況であると考えます。
 そこで、現在、水道局が管理する施設に設置している太陽光パネルについて、製品の国別内訳及び設置件数を伺います。

○野澤設備担当部長 太陽光パネルが設置されている当局の施設数は二十七施設でございまして、国別の内訳は、日本製が二十施設、韓国製、台湾製がそれぞれ三施設、中国製が一施設でございます。

○江崎委員 水道局が管理する施設に設置されている太陽光パネルについて、国別の内訳をご説明いただき、日本製が多くを占めている一方で、韓国製、台湾製、そして中国製も一部含まれていることが確認できました。
 先ほど申し上げたとおり、浄水場や貯水池、給水所は、都民生活を支える極めて重要なインフラであり、これらの施設と一体となって太陽光発電設備が設置されている現状は、安全保障の観点からも慎重な対応が求められると考えます。
 特に、太陽光パネルをめぐっては、世界の製造工程の多くが特定の国に集中している現状があり、供給リスクや安全保障の懸念が国際的にも指摘されています。こうした現状を踏まえれば、水道インフラに設置する設備については、より一層リスク評価と長期的な安全保障の確保が不可欠です。
 そこで、太陽光パネルや関連機器を導入する際、製品の安全性や不具合、サイバーリスクなどを事前に確認するための調査や点検を行うべきであると考えますが、見解を伺います。

○野澤設備担当部長 機器の導入に当たりましては、当局の発注する仕様に合致していることを機器の製作前に図面により確認するとともに、製作後には立会検査を実施し、安全性や品質を確保しております。
 また、施工段階におきましても、仕様書に規定したセキュリティに関する管理事項に基づき、工事従事者の身分確認や研修を実施するなど、リスクなどを未然に防止しております。
 さらに、浄水処理や運転管理等に影響を与える太陽光発電設備の挙動が確認された場合には、遠隔制御により即時に設備を停止する仕組みとしており、施設の運用への影響はございません。

○江崎委員 ありがとうございます。太陽光パネル導入時の仕様確認や立会検査、施工の段階での身分確認、研修の実施、さらに異常時には遠隔で即時停止できる仕組みを整えていただいていることで、一定の対策が講じられていることを理解いたしました。引き続き、安全性やサイバーリスクへの備えを徹底し、水道インフラの安全確保に万全を期していただくよう要望いたします。
 次に、リトアニア議会では、出力百キロワットを超える太陽光発電、風力発電、発電設備について、国家安全保障の脅威とされる外国からの遠隔アクセスを制御する法律を可決しています。このように、発電設備の導入に当たっても、安全保障の観点から慎重な対応が求められます。
 そこで、水道局が新たに水道施設へ設置する太陽光パネルの導入をする際、契約時に製品の安全性や供給国に対する要件を設けているのか、見解を伺います。

○野澤設備担当部長 当局の契約手続におきましては、他局と同様、供給国を限定する要件は設けておりません。一方で、太陽光発電設備を発注する場合には、円滑な保守点検の観点から、日本国内で調達可能なものに限定するとともに、当局が定めた工事関係検査基準に基づき、使用する材料の性能、品質などを確認するための検査を日本国内で行うものと定めております。
 引き続き、製品の製造前から製造後、施工段階における取組を確実に実施しまして、安全性を確保してまいります。

○江崎委員 契約の段階で供給国の限定は設けていないものの、国内で調達可能な製品に限定し、検査も国内で実施することで、安全性や品質を確認していることと理解いたしました。今後も、導入の前から施工、運用に至るまで、丁寧な確認と管理を徹底し、水道インフラの確保に努めていただくようお願いをいたします。
 最後に、今、多死社会、少子高齢化により、水道の利用者は先細りをしています。水道局の水質のアピールを、私はもっと行うべきではないかと思います。都民自らが望み、水道を利用するといった機運を醸成する必要があると思います。
 例えば、水質の面において、水道水は、水質基準に関連する省令に基づき、五十一項目に及ぶ厳格な基準の下、管理をされています。一方、ボトルウオーターは、食品衛生法に基づく清涼飲料水のミネラルウオーター類に分類され、殺菌を行わないものは十五項目、殺菌を行うものは四十四項目の基準が定められています。
 共通項目を比較すると、例えばフッ素では約二倍、ホウ素では五倍、マンガンでは八倍も水道水の方が厳しい値が設定されています。このように、どちらかが絶対に安全、不安という単純なものではなく、どのような基準で管理されているかを都民の多くが十分に理解していないことが、水道水は不安であったり、ボトルウオーターやウオーターサーバーの方が安全といった印象になっていると感じます。
 水道水の安全性や品質が正しく理解されることで、都民が安心して水道水を選択肢の一つとして利用できるようになり、安心・安全な暮らしを実現、家庭の負担を軽減、水道事業の安定化にもつながると考えております。引き続き、将来にわたり安定な水道事業の運営を確保していただくための取組を要望し、質問を終わります。

○滝田委員 新時代の八王子滝田やすひこです。私からは、今期最初の委員会質疑になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、今後の人口減少や、あるいは生産年齢人口の減少などを背景に、水道事業は、将来的な収入減少の懸念あるいは施設の老朽化、担い手不足などの構造的な課題があります。こうした状況に対応していくすべとして、デジタルやテクノロジーの活用というものは非常に重要であります。
 そうした中、東京都水道局では、全国に先駆けてスマートメーターの導入を開始しております。給水メーターの読み取りを遠隔自動化することで、検針業務の効率化や人的作業からの転換を図るとともに、各戸、各時間帯の使用水量データを取得、可視化し、漏水の早期発見や施設の維持管理、高度化につなげる取組を進めているということで、高く評価をいたしております。
 先行実施をしましたスマートメーターによる成果や課題が見えてきつつある段階にあるという理解ですけれども、まず改めてスマートメーター設置の意義とこれまでに現れた効果につきまして伺いたいと思います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、デジタル技術を活用したお客様サービスの向上や将来を見据えた業務の効率化、安定的な事業運営等を目的にスマートメーターを先行導入し、検証を進めてまいりました。
 その結果、技術的な問題を解消し、通信成功率九八%と、実運用に問題のないレベルを達成するとともに、使用水量の見える化や漏水の早期発見等の機能を実装するなど、お客様サービスの向上についても効果を確認することができました。

○滝田委員 デジタル化による水道事業経営の高度化や、あるいは顧客サービスの向上に向けまして、スマートメーターは基盤となるものです。将来的に、二〇三〇年代というふうに資料にありますけれども、全世帯への設置を目指すというふうにされておりますけれども、スピード感を持って、効果を発揮する規模にたどり着くということが重要であります。
 先ほど、ほかの委員からも設置状況についてはお話がありましたので、質問を割愛しますけれども、現時点で、昨年度末ですね、先行設置ということで十三万個、そして今年度からの四年間で百万個設置をしていくということを理解しております。
 ちょっと質問に入れていないんですけれども、もし答えられたらお願いしたいんですけれども、ちょっと規模感を確認したいので、全体の今の給水件数はどれぐらいかってお答えできますでしょうかね。大まかでいいんですけれども。すみません。

○荒畑サービス推進部長 現在の給水件数でございますが、約八百万件となっております。

○滝田委員 ちょっと質問になかったものを聞いてしまって申し訳ないんですけれども、今、八百万ぐらいということで、二〇三〇年代はどれぐらいになるかというのはもちろん分かりませんけれども、大まかにいうと、四年間で百万個というのは、八百万に対してそれぐらいの規模感ということで、非常に大きな規模感で整備を進めていくというふうに捉えております。
 一方で、こうしたスマートメーターがデジタル化の基盤であるものの、財政負担の妥当性ということについても、しっかり応えていかなければならないというふうに考えております。先ほどの質問とちょっと重複するんですけれども、このスマートメーターの設置コストとコスト低減の取組につきまして、一基当たりの設置コストを明らかにするとともに、今後の大量調達などによって、いかにコスト低減を図るのかということについて、取組状況を伺います。

○藤川給水部長 水道メーターの価格は、口径や落札時期によって異なります。現在、最も多く購入している口径二十ミリの分離型のスマートメーターは、今年度の平均で約一万六千円でございます。
 引き続き、メーターの小型軽量化や一体型スマートメーターの導入拡大等により、コスト削減を一層推進してまいります。

○滝田委員 ありがとうございます。一万六千円余りということですけれども、このスマートメーターではない場合、既存の水道メーターの価格が幾らぐらいかということについても伺いたいと思います。

○藤川給水部長 現在、最も多く購入している口径二十ミリの機械式メーターは、今年度の平均で約三千七百円でございます。

○滝田委員 ありがとうございます。スマートメーターが一万六千円ほどで、今は三千七百円ということで、現状においてはまだ差がかなりあるということですので、一層のコスト削減ということで取り組んでいただきたいんですけれども、一万円以上ちょっと違ってきますので、百万個設置すると百億円というような金額になるのかなというふうに思うんですけれども、今度また、じゃあ八百万世帯、数は変わってくるかもしれませんけれども、そういう規模感でやろうとすると、今度、八百億かかるという話になりますので、そういった規模感ということでもありますから、ここが、コストを例えば半減できるということになると非常に大きなメリットがあるわけです。
 もちろん、その検針に係っている人件費の削減ができますので、スマートメーターそのものはしっかりやっていただきたいというふうに思うんですけれども、このコスト削減効果も、非常に財政的には大きいものがあるというふうに思いますので、しっかり取り組んでいただきたいということで、ちょっと規模感の共有ということでお話をさせていただきました。
 こうした取組を進めていく中で、各ご家庭だけではなくて、水道使用量が多い民間の事業所であったりとか、あるいは工場の経営におきましても、使用量の把握であったりとか、漏水の検知ということにつきましては、コスト削減やリスクの回避の観点でも有効かなと、民間側としても有効かなというふうに考えるんですけれども、こうした民間分野へのスマートメーターの導入について、官民連携による水資源の最適化ということに加えまして、都内の各種事業活動、ひいては首都東京の国際競争力の向上にも資するものだというふうに考えます。
 民間の事業所や工場等へのスマートメーターの設置も、今後進めていくべきだというふうに考えますが、どのように進められているのか、また今後の方針について伺いたいと思います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、令和四年に策定した水道スマートメータ先行実装プロジェクト推進プランに基づきまして、水の使用実態を把握するため、商業地域や工業地域にも設置いたしました。
 七年度から十年度までの四年間では、新築住宅、検針困難箇所、都施設や公共施設に約百万個のスマートメーターを導入することとしております。

○滝田委員 今、答弁にありましたけれども、これまでの先行実施の中で、商業地域であったり、工業地域についても設置をしてきたということですので、これからそういった成果が出てくるのかなというふうに思うんですけれども、一方で、これから四年間で設置をしていく百万個の中には、事業所であったり工場というのはメインでは入っていないのかなというふうに、答弁からも読み取れる次第でございます。こうした部分については、ぜひ、これまでの先行実施の取組とか、あるいは効果も検証しながら、今の百万個にはもしかしたら入っていないかもしれないんですけれども、導入促進を進めていただきたいということを求めておきたいと思います。
 また、例えば学校のプール、給水の止め忘れなどによりまして多額の水道料金が発生をすると。そして、それが職員の方が負担をしなければいけないといったようなケースということも、全国のニュースを見ていると見受けられるわけです。こうした状況を、スマートメーターを活用すれば、異常な使用検知をして早期対応すれば、多額のお金がかかってしまう、あるいは水がもったいないということも防げるのかなというふうに考える次第です。
 スマートメーターの設置によりまして、学校プール等での漏水検知等、早期対応ができる体制を構築するべきだというふうに考えますが、見解を伺います。

○荒畑サービス推進部長 当局では、先行実装プロジェクト等に基づき、学校や公園など、漏水に気づきにくい施設へのスマートメーターの設置を行っております。スマートメーターから取得したデータによりまして一定基準以上の水量が確認され、漏水等が懸念される場合には、東京都水道局アプリ等で速やかにお客様に通知しております。

○滝田委員 漏水検知につきましては、アプリ等で速やかに通知をしているということでありました。これは、利用者側でアプリを入れていない場合というのは、大きな異常があった場合に何らかの確認が行われている理解でいいですかね、一応。そういうことかなというふうに思うんですけれども、必ずしもアプリを入れていない場合も多々あるというふうにもちろん思いますので、こうした異常を検知した場合に、しっかり水道局としても対応ができる体制をぜひ整えていただきたいということを求めておきます。
 ちなみに、教育庁と文書質問でこのテーマについて話を別途しているんですけれども、学校現場においてスマートメーターを十分に活用しているのかどうかというのは、ちょっとまだ認識がほとんどないのかなというふうに思います。今後、さらなるこのスマートメーターの設置拡大ということと併せまして、教育庁とも連携をして、ぜひ学校の現場でちゃんと活用できるように、水道局としてのサポートもお願いをしたいというふうに要望しておきます。
 一方で、現在、スマートメーターの使用水量のデータというものは一時間ごとに取得しているということで、かつデータの送信につきましては一日一回の頻度であるということでございます。そうすると、利用者側が情報を把握できるのも一日ごとであるということになります。今後、より高頻度で都民、利用者が使用水量を把握できるように取組を行っていく予定があるのかどうかということについても伺います。

○藤川給水部長 指針値の送信頻度を増加させるためには、より大きな容量の電池が必要となり、スマートメーターの大型化や価格の上昇につながる等の課題があるため、引き続き技術革新の動向を注視してまいります。

○滝田委員 電池容量が主なボトルネックとなるということでありましたので、ぜひ技術革新や、あるいは工夫によって頻度を上げられるように改良に取り組んでいただきたいということを求めておきます。
 一律に同じメーターでなくても、めり張りをつけて、例えば先ほどの学校プールの問題などで、使用量が多かったりと、ニーズがあるところに、例えば高頻度のデータ送信ができる機器を置くといったことも可能なのかなというふうに考えます。
 また、例えば連続的な使用が続いていた場合には、データをちょっと早く、即時に送れるようにするとか、毎回、毎日すごく高頻度で送る必要性って必ずしもないというふうに思うんですけれども、そういった仕組みの改良ということも、その電池容量だけではなくて、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 高頻度のデータ送信あるいは異常の検知ということができれば、取組として幅がかなり広がるというふうに認識しておりますので、ぜひこの点は、スマートメーターの設置と併せて進めていただきたいというふうに思います。
 先ほども論点出ましたけれども、独居高齢者の増加等に伴いまして、孤独死であったり、あるいは日常生活における安否の確認ということも課題となっております。
 水道の使用というものは、生活リズムと密接に関連しておりますので、単に漏水していると、漏水というか、ずっと水が出っ放しになってしまっているとかということだけではなくて、様々、例えばAIによる解析等を組み合わせることで、異常な使用パターンということを検知して、安否の異変ということを把握することも可能であるのかなというふうに考えます。既に、一部自治体では、水道データを高齢者の見守りサービスと連携させていくという実証事例も見られます。
 東京都としても、スマートメーターの社会的活用の観点から、高齢者の見守りの取組を進めるべきだというふうに考えますが、都における取組と実績を伺いたいと思います。

○鈴木企画調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、スマートメーターのデータにより水道の一定期間の不使用が確認された場合に、指定されたメールアドレスへ通知する見守り機能を実装しており、本年十月末時点の登録数は約四百件となっております。
 また、スマートメーターから取得したデータを福祉などの行政分野でも活用し、高齢者見守りサービスの拡充等につなげるため、関係機関と協議を開始いたしました。

○滝田委員 登録件数につきましては、まだ四百件ほどということでありますが、独居高齢者など実際に見守りが必要な世帯の数とは、まだまだちょっと乖離があるのかなというふうに思いますので、これからの取組ではあるんですけれども、ぜひ取組を強化していっていただきたいというふうに思っております。
 この見守り機能を登録していないお客様の見守りということにつきましては、水道局で自治体等と連携して何か取組を行っているのかということを伺いたいと思います。

○荒畑サービス推進部長 当局では、区市町との協定に基づきまして、当局職員等がお客様宅等を訪問した際に明らかな異変が感じられる場合、各区市町の福祉部署に情報提供を行っております。

○滝田委員 今、ご答弁では、自治体の福祉部署との情報共有につきまして、水道局の職員の方が、利用している方のお宅を訪問した際に明らかな異変があった場合に情報共有等をするということでご答弁ありましたので、スマートメーターのデータでの異変検知からということにつきましては、そういった自治体との情報共有がまだできていないのかなという理解でございます。
 今後については、ぜひ、スマートメーターの設置がどんどん増えていくという中でありますので、このスマートメーターのデータを活用しまして、ここの異常を検知した場合にも、タイムリーに自治体の福祉部署との情報共有等をできるように進めていただきたいということを強く要望しておきます。
 次に、東京都の水道施設というものは、戦後の急速な都市化に伴いまして整備されておりますので、老朽化に伴う更新需要というものが今後さらに見込まれております。一方で、今後の人口減少や節水の普及などによりまして、全体的な水需要というものが減少傾向にもありますので、より精緻で効率的な更新というものが求められます。
 まず、管路の更新に関しまして、必要な配水管口径を、現在どのようにシミュレートして算出しているのか、確認のため伺います。

○藤川給水部長 配水管の口径の検討に当たりましては、当該エリアの配水管の整備状況をシステム上で再現し、水圧データや検針データ等を利用してシミュレーションしております。

○滝田委員 ありがとうございます。スマートメーターによる利用実績データを蓄積、分析することで、これまでよりもはるかに精緻なシミュレーションが可能であるというふうに思います。統計的に有意な形で、余剰であったりバッファーの算出ということも精緻にできるということが想定をされております。
 現在計画している、令和十年度までに約百万個のスマートメーター設置ということになりますけれども、全戸設置までは至らないですけれども、相当程度のデータが入手可能になるということでありますので、ぜひこの段階でシミュレーションの改善に着手していただきたいなというふうに考えるんですけれども、管路の整備の最適化などに、スマートメーターのデータをできる限り早期に活用していくべきですが、見解を伺います。

○藤川給水部長 スマートメーターから得られるデータを配水管の整備に反映するためには、地域ごとに、曜日や天候、季節などによる水量や水圧の変化の傾向を長期的に把握することが必要となります。
 引き続き、スマートメーターの導入拡大に伴い蓄積されるデータについて、様々な角度から分析し、検討を進めてまいります。

○滝田委員 こうしたデータに基づく施設管理、あるいは更新計画等の策定によりまして、ぜひ将来の財政負担抑制にも寄与する最適なインフラの更新というものをお願いいたします。
 次に、テーマは変わりますけれども、水道水源林、水源涵養林の確保、保全について伺いたいと思います。
 今から百年以上前に、憲政の神様、議会政治の父といわれます当時の尾崎行雄東京市長が、水源林の荒廃を食い止めるために本格的な調査と経営に乗り出したというのが、東京都による水源林の保全の始まりだというふうに理解しております。
 私も昨年、縁がありまして、丹波山村に訪問いたしまして、当時の話を伺うという機会がございました。講談師の田辺鶴遊さんによる尾崎咢堂伝の講談というものだったんですけれども、とても感銘を受ける内容でしたし、最初から最後まで飽きない、非常に面白くて軽快な講談でありましたので、ぜひ職員の皆様方や、あるいは議員の皆様方には、機会があれば聞いていただきたいなというふうに思うんですけれども、私も本当に目からうろこが落ちる話ばかりだったということでございます。
 昨今、貴重な水源林を外国人、外国資本が購入することで、安全性が脅かされるのではないかという懸念が各地で出ていますけれども、東京都の場合につきましては、百年以上前から手を打ってきたということで、この尾崎行雄東京市長と東京都の先見の明に、改めて敬意をいたしたいと思います。
 改めて、現在、水道局が管理をしている水道水源林について、その規模と保全状況について伺いたいと思います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 当局では、多摩川の安定した河川流量の確保と小河内貯水池の保全を図るため、多摩川上流域に広がる森林の約六割を水道水源林として管理しており、その面積は約二万六千ヘクタールとなっております。また、森林の育成状況や立地条件に合わせ、枝打ちや間伐などの必要な保全作業を実施しております。

○滝田委員 ありがとうございます。広大なエリアを東京都として、あるいは水道局として管理をしているということでありましたけれども、都が管理していない水源林につきましては、地元自治体が管理をしているもの、あるいは民有地というふうに理解をしております。
 そうした民有地の水源林に対しまして、どのように保全の取組を行っているのか伺いたいと思います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 当局では、長期にわたる林業の不振などにより整備が行き届いていない民有林につきまして、平成十四年度からボランティアによる保全を行っております。
 また、二十二年度からは、公募により民有林を購入し、保全を行うなど、緑豊かな森林への再生に取り組んでいるところでございます。

○滝田委員 水道局では、公募のほかにも、土砂流出などにより小河内貯水池への影響が懸念される民有林につきまして、約二千ヘクタールの重点購入地域を定めて、積極的な購入を進めているというふうに聞いております。所有者のご理解も得ながら、こうした民有林重点購入地域を中心にさらなる購入を進めていく必要があると考えますが、どのような取組をしているのか伺いたいと思います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 当局では、民有林重点購入地域におきまして、所有者に対し、書面や訪問などで意向確認を行うとともに、登記簿など権利関係を確認し、手続を支援しております。
 また、民有林の公募を幅広く周知するため、区役所等の窓口でチラシを配布しております。

○滝田委員 水道水源林は、まさに都民の安全保障の基盤でございますので、引き続き水道局の管理を拡充していけるよう購入の促進や、引き続き民有林となる部分につきましても理解を得ながら、荒廃や安全性を脅かすことのないように、水道局に関わりの継続と充実ということを求めておきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○後藤委員 都民ファーストの会東京都議団の後藤です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 私からは、地元でございます足立区の江北給水所に関わる地元の皆様からの声など、おまとめをいたしました四問につきまして質疑を行っていきたいというふうに思います。
 この江北給水所につきましては、約二千五百坪という非常に広大な用地の上部を利用するということで、この有効活用策として、本年九月に事業者が公表をされております。極楽湯さんというスーパー銭湯の大手さんが決まっておりまして、RAKU SPA 足立江北(仮称)ということで誕生が予定をされております。ここには、スーパー銭湯ですので、皆さん想像どおりかと思いますけれども、サウナとか露天風呂、さらにはリラクゼーションスペースということで、コワーキングなどに使えるエリアなども整備が予定をされているということでありまして、地元住民の皆様からは大変な期待が寄せられているというところであります。
 そして一方で、先日、台風二十二号、二十三号の被害というところに関しましては、会派の中の島しょ政策研究会のメンバーで、八丈島の現地を視察させていただきました。その現場では、水道局の皆様が、現在進行形で復旧復興に当たっていただいているというところ、我々も現地で拝見をさせていただきました。この間のご苦労に心から感謝と、そして敬意を表したいと思います。本当にありがとうございます。
 そして、やはりこの八丈島、我々議員団として見てきて思ったのが、水の重要性というところは、今日、成清委員をはじめとして多くの議員の皆様方が質問のテーマに上げていたところかというふうに思います。実際に、やはりこの江北給水所に温浴施設が整備をされれば、こうしたスーパー銭湯ができて地域の皆様が喜ぶという観点以外にも、やはり災害時に温浴施設が地域開放されることで、非常に地域の皆様に役に立つのではないかと、活用が期待されるのではないかということであります。
 地域の足立区の方からも、やはりこうした温浴施設が、発災時にしっかりと地域の皆様の避難施設として活用されて、かつ、この温浴施設などが開放されて使えるようにということで、防災協定などもしっかり結んでいきたいという意向があるというふうにも聞いています。
 この温浴施設が、都有地でもありますから、災害時に避難施設として活用ができるように、水道局としても支援をしていただきたいと思いますが、見解を伺います。

○内田総務部長 江北給水所は、地震等により断水が発生した場合には、応急給水を行う重要な拠点となります。このため、江北給水所の上部利用に当たっては、発災時に応急給水を受ける周辺住民の方や全国の事業体からの応援職員を円滑に受け入れることを条件として、温浴施設を運営する事業者を選定いたしました。
 この温浴施設が災害時に開放されるためには、地元区と事業者で協定を締結する必要がございまして、今後、区の意向を踏まえながら、両者の調整を支援してまいります。

○後藤委員 ありがとうございます。今、ご答弁の中では、応急給水を受ける周辺住民の方であったり、全国の事業体からの応援職員を円滑に受け入れることを、そもそも事業者を決める際の要件にしているということで、発災時の避難施設としての活用を想定したものであるということを確認させていただきましたし、実際にそうした協定を結ぶということであれば、しっかり支援をしていくというような東京都の方向性も確認ができました。感謝を申し上げたいというふうに思います。
 災害時に水の利用が限られるときにも、この入浴施設というものが都民に開放されれば、水が使えないというような不便というものも解消をされるということでありますので、水道事業にとっても、双方にメリットがあるのではないかなというふうに考えております。これから、様々具体が調整をされていくというふうに認識をしておりますので、ぜひとも水道局としてもバックアップ、しっかりとしていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 また、江北給水所に設置を予定されている温浴施設ができることで、一部、足立区内にある銭湯を運営している事業者の皆さんから、こうした施設ができることで、非常に経営が逼迫をするのではないか、苦しくなってしまうのではないかという声も一部、足立区は銭湯が非常に多い地域ということもございまして、こうした懸念の声が上がっているのも事実であります。
 実際に費用を比較すると、銭湯と比べて、このRAKU SPAさんというのは、大体二千円ぐらいの入館料ということなので、そんなに競合しないかなというふうにも思いますけれども、やはり不安もあるということで、丁寧な地元銭湯組合等との連携なども必要かなというふうに思っております。
 そこで、足立区浴場組合への丁寧な説明が必要というふうに考えますけれども、見解を伺います。

○高角経理部長 温浴施設が地元に受け入れられることは、当局としても重要と認識しております。このため、当局では、地元の浴場組合関係者に対し施設の整備方針やコンセプトなどを丁寧に説明するよう、事業者に求めてまいります。

○後藤委員 ありがとうございました。しっかりと整備方針やコンセプトなどを説明するように求めていただけるということですので、双方に誤解が生まれないように、皆さんがしっかり地域の歓迎を受けて、こうした施設がオープンできるように、水道局としても支援をしていただきたいと要望をさせていただきたいというふうに思います。
 また、この温浴施設の交通への影響について伺いたいんですけれども、江北給水所とかあるのが尾久橋通りと環状七号線ということで、この二つの幹線道路が交差をするところにあるということでありまして、地域の方からは、実際にこうした施設がつくられる過程、あるいは施設がオープンをした後に、日暮里・舎人ライナーの下を走るこの道路が非常に混雑するんじゃないかということで、渋滞に対する不安の声も、一部で懸念の声が上がっているということであります。
 そこで伺いたいんですけれども、周辺の幹線道路や生活道路の混雑を避ける対策というのが必要なのではないかなというふうに考えております。水道局の見解をお伺いしたいと思っております。
 また、周辺の施設で、隣に高野スポーツパークができるということもあります。こうした周辺施設の方々が利用できる駐車スペースが、実際にその温浴施設ができて大変混雑をすると、隣の施設の方々が使えるほどの駐車スペースがあるのかという声も上がっておりまして、このあたりの確保策についても伺いたいというふうに思います。

○高角経理部長 温浴施設の開設により、道路交通に支障が生じないよう対策を講じることは重要でございます。このため、当局では、温浴施設の駐車場に出入りする車両に関して、警察署等の交通に係る行政機関と協議を行うよう事業者と調整をしており、その結果を踏まえ、事業者が必要な対策を取るよう、さらに求めてまいります。
 また、温浴施設の駐車場については、来場者以外の方も利用できることとしており、詳細については、地元区からの要望も踏まえ、関係者と引き続き協議を重ねてまいります。

○後藤委員 ありがとうございました。既に警察等と調整などもやっていただいているということで、ありがとうございました。
 これは、実際に施設ができる前もそうですし、車両の交渉ということで、できる前の話が中心かと思いますけれども、できた後も、やはり渋滞対策などについては一定の対策が必要になる場面も想定されると思います。水道局が所管ではないというふうに思いますけれども、やはり土地を持っている、施設を持っている所管の責任ということもありますので、各局とやり取りしていただきながら対策を取っていただきたいと思います。例えば、交通誘導員の方を一時的に必要があればつけていただくなどなど、安全対策も必要かと思いますので、ご検討いただきますよう、どうぞよろしくお願いをいたします。
 そして、最後でありますけれども、健康になるまちづくりということでありまして、この江北にできる新しい温浴施設がある江北エリアというのは、この足立区の中でも、現在、足立区はエリアマネジメントということで、エリアごとにまちづくりの計画の方針を定めているわけですけれども、健康になれるということをテーマにエリアマネジメントが進んでおります。
 直近では、すこやかプラザあだちということで、健康相談ができるとか、様々な健康複合施設ができたり、あるいは西側の住民の悲願でもありました女子医大、こちらが移転をしてきて、さらには、今後はスポーツパークも学校跡地に整備をされるということでありますので、様々な健康に関わるクラスターの中にしっかりと江北給水所も位置をしておりますので、ぜひ足立区とも連携をしていただきながら、健康に関するいろいろな事業も温浴施設の中でやっていただけるといいのではないかなというふうに思います。例えば、今、足立区の方でやっている健康推進のプログラムにちょっと協力をしてもらうとか、東京都もいろいろな健康施策をやっていると思いますけれども、そういったものとコラボレーションしていただくとか、隣がスポーツパークですので、サッカーとかやって汗をかいた後に温浴施設で汗を流して、ちょっと健康チェックして、必要があれば女子医大とか、すこやかプラザあだちにつながっていくというような、すごく人が集まる施設になりますので、ぜひとも東京都が関わる、水道局が関わるという公益性も生かした取組なども進んでいくといいなというふうに思っております。
 様々、今申し上げたような連携についての要望もいただいているところでありまして、ぜひお願いをしたいと思うんですけれども、水道局としての見解を伺います。

○高角経理部長 当局では、地元区のエリアデザイン計画や立地特性などを勘案した上で、施設の運営事業者として温浴施設を選定いたしました。また、温浴施設の開設後も、引き続きエリアデザイン計画に掲げる健康をテーマとしたまちづくりに貢献するため、近隣にある施設などと連携していくことが必要でございます。
 こうしたことから、温浴施設内における健康プログラムの実施や地元区が所管する周辺施設の情報提供など、まちづくりに資する取組について、事業者に協力を求めてまいります。

○後藤委員 ありがとうございました。しっかりと様々健康にいいテーマとした取組についても事業者に協力を求めていくということで、前向きなご答弁をいただきまして、誠にありがとうございました。
 いずれにしても、本日ご提案をさせていただいた四点に関しては、水道局の皆様から真摯かつ前向きなご答弁をいただいたことに感謝を申し上げたいというふうに思います。こうした温浴施設が、地域の皆さんから歓迎をされて、そして政策目的にもかなう施設になるように、この委員会、足立区の都議が三人おりますので、しっかりと連携をしていきながら提案もさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

○細貝委員 近年、南海トラフ地震の切迫や風水害の激甚化など、災害リスクが著しく高まっています。想定を超える災害が都を襲った場合、都内各地で断水が発生するおそれがあり、都民の命をつなぐ水の確保は重要な課題です。都は、現在、災害時の給水拠点を確保するため、各地に災害時給水ステーションの整備を進めています。
 そこで伺います。いざというとき、都民が迷わず水を確保できるよう、災害時給水ステーションの位置情報をどのように周知し、都民に届けていくのか、その具体的な方策について、都の見解を伺います。

○荒畑サービス推進部長 当局では、SNS等による広報動画の発信や区市町の防災イベントなどへの出展、東京都水道局アプリなどにより、給水拠点の周知を行っております。

○細貝委員 ホームページのトップには、災害時には災害時給水ステーションで水をお配りしますと書かれています。都民として、地図で示されている場所に行けば水を確保できるとよく分かります。しかし、その地図を見ると、八王子市の山間部や奥多摩地域には、給水ステーションの表記がありません。それら地域には、災害時給水ステーションは必要ないということなのでしょうか、見解を伺います。

○清水調整部長 当局では、給水拠点における応急給水を補完するため、災害時給水ステーションとして、小中学校などの避難所への応急給水栓の設置や病院等へ給水するための給水車の配備、消火栓等を応急給水に活用するための備えなどにより、応急給水の体制を整備しております。

○細貝委員 災害時給水ステーションマップは、あくまで水道施設や応急給水槽のある給水拠点のみが書かれていて、空白地帯には、応急給水栓等も活用し、応急給水を補完する形で災害時給水ステーションを開設するとのことでした。しかし、発災時に都民にとって重要なのは、そこがどのような施設かではなく、そこに行けば水が確保できるのか否かという一点です。
 先ほどもありましたが、都の災害対策にも書かれておりますが、応急給水栓などを整備している避難所も、災害時給水ステーションとして定義しています。それらを鑑みれば、固定の給水拠点だけではなく、実際に水が得られる可能性のある応急給水栓などがある避難所も含め、災害時給水ステーションとして分かりやすく表記、案内すべきと考えますが、見解を伺います。

○内田総務部長 当局では、避難所に応急給水栓を設置しておりまして、避難所は平常時から防災マップ等で広く周知され、発災時には、実際に開設する区市町からも周知が行われます。
 また、消火栓は、水道管路に設置をされておりまして、応急給水に活用するためには、あらかじめ通水確認を行う必要がありますことから、事前周知にはなじまないものと考えております。
 こうした考えの下で、これらについては、災害時給水ステーションマップへの記載は行わないという取扱いをしてございます。

○細貝委員 避難所は防災マップで周知されていること、また水道管路に設置されているため、事前周知にはなじまないとの理由で、マップへの掲載には消極的な姿勢を示されました。
 しかし、水道局が管轄し、実際に水が確保できる場所である以上、そこに責任を持って周知することは責務です。何より、都民には命をつなぐ水がどこで確保できる可能性があるのか、その情報を知る権利があります。また、懸念される点については、このマップ上の表記や色分けによって、常設の給水拠点と避難所応急給水栓を区別して記載すれば、混乱なく解消できるはずです。私も、避難所、応急給水栓の設置場所について、災害時給水ステーションマップに掲載することを強く要望し、次の質問に移ります。
 PFASの検査体制について一点だけ伺います。
 現在、都は、PFOS、PFOAを水質管理目標設定項目の一つとして位置づけ、年四回の検査を実施しています。しかし、各地で泡消火薬剤の流出事故など報告されている中、僅か年四回の検査で都民の安全が十分に守れるのか疑問が残ります。定期検査の合間に事故等が発生し、一時的に濃度が上昇するリスクも否定はできません。
 こうした突発的な変動やリスクを早期的に把握するためにも、検査回数を増やすなど、監視体制を強化すべきだと考えますが、都の見解を伺います。

○成田技術調整担当部長 給水栓におけるPFOS及びPFOAの検査結果は、安定して暫定目標値を大幅に下回っており、水道水の安全性を確保しております。
 検査回数につきましては、水質検査が義務づけられている水質基準項目と同等の検査頻度である年四回としております。

○細貝委員 都民の命を守る上で、水の確保は重要です。しかし、水を用意するだけでは不十分であり、いざというときに都民がどこでどのように水を手に入れられるか、正しく理解していかなくてはなりません。確実な水の確保体制の構築と都民への分かりやすい周知徹底を強く要望し、私の質問を終わります。

○柴崎委員 先ほど、我が党の小松委員が、幅広い視点から今後の水道事業の運営の方向性について質問をいたしました。私からは、個別の施設整備について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、質問に先立ちまして、先月発生いたしました八丈島における台風被害について一言申し上げておきたいと思います。
 台風による断水被害は長期に及びました。また、生活に必要な水を自由に使うこともできず、苦労された住民の方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 統合についての質問もございました。
 武蔵野市と同様に、島しょ地区の水道につきましても、都営水道とは別に事業が運営されており、本来、水道局が直接関与するものではないことは承知しているわけでありますが、しかしながら平時であろうが非常時であろうが、都民が安心して水道を使える環境を確保することにつきましては、水道局も目的を一つにするものであります。ぜひ、水道局が持つ技術やノウハウを島しょ水道の支援にも活用していっていただくことを強く要望しておきます。
 さて、繰り返しになりますが、今回の台風による断水の発生は、水道システムの強靱化の必要性を改めて強く実感させる出来事でありました。これまでも我が党といたしまして、水道局が行う強靱化の取組につきましては質疑を行ってまいりましたが、本日は、強靱化に関し、特に二つの取組を取り上げ、質問を行ってまいりたいと思います。
 まず、水道管の耐震化について伺います。
 さきの本会議で確認をいたしました、新たに地域配水の骨格をなす重要な管路の耐震継ぎ手化につきましては、震災時においても給水を確保するため、能登半島地震で得た教訓を基に事業化を進めているものと理解をしております。
 そこで、まずお伺いいたします。地域配水の骨格をなす管路の耐震化を進めることとした経緯や考え方について伺いたいと思います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 能登半島地震では、浄水場などの基幹施設が被害を受けるとともに、管路につきましても継ぎ手の抜け出し等の被害が多く発生したことで、長期間の断水が発生いたしました。被害を受けた管路の復旧に当たりましては、実際に管の中に水を通し、圧力をかけることにより漏水箇所を特定した上で、修繕作業を行う必要があります。
 都が復旧支援を行った輪島市におきましては、配水管網の上流側に位置します基幹となる管路が損傷したことで、漏水調査に必要な通水を行うことができず、復旧までに五か月を費やした要因の一つとなりました。
 こうしたことから、都における震災への備えにおきましても、配水管網の上流側に位置する地域配水の骨格をなす管路の重要性を改めて認識し、重点的な耐震継ぎ手化の取組に加えることといたしました。

○柴崎委員 多くの局職員ですとか、東京水道株式会社の社員の皆さんが従事した復旧支援活動から得られた貴重な教訓を事業に反映しているということを、今説明いただいたところでありますが、水道局が保有している管路の延長は二万八千キロメートルと膨大であります。
 局ではこれまで、優先順位を明確にして取替えを進め、令和四年度に首都中枢機関や避難所等の重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化を概成するとともに、現在は局が設定した取替え優先地域における耐震継ぎ手化を重点的に推進をしているとのことであります。
 今後、これに追加して取組を進めていくとのことでありますが、まず現状を確認する必要があると考えます。
 そこでお伺いいたします。地域配水の骨格管路の規模や、今後耐震化を行う必要がある管路の延長について、まず伺います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 当局では、比較的口径が大きく、下流側へ広範囲に水を輸送する機能のある管路を、地域配水の骨格管路と位置づけておりまして、保有する配水管約二万八千キロメートルのうち、約三千キロメートルが該当いたします。このうち、既に耐震継ぎ手化されている管を除きますと、取替えの対象となる延長は約一千三百キロメートルでございます。

○柴崎委員 これまで進めてきた耐震継ぎ手化を通じて、既に半分以上が取り替えられているということであります。全体の延長に比べて絞り込まれている、そんな感じがいたします。早期の解消を求められるところでありますが、現在は令和十年度までの取替え優先地域の解消に重点的に取り組んでいるところであり、これを踏まえて、事業量の平準化を念頭に置きながら事業を進めていく必要があると考えております。
 いつ起きてもおかしくない首都直下地震に備えまして、早期に効果を発現させるためには、対象となる骨格管路における優先順位を明確にした上で事業を進めていく必要があります。
 そこでお伺いいたしますが、優先順位の明確化に向けた検討状況、これについて伺いたいと思います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 今回の新たな取組の効果を早期に発現させるためには、地域の配水における重要度やバックアップの状況等を考慮し、優先順位を定めた上で取替えを進めていくことが重要でございます。
 そのため、現在、一定の区域ごとに、骨格管路が被害を受けた場合の断水範囲や水圧低下等のシミュレーションを行っておりまして、今後その結果を踏まえまして優先度を定めてまいります。
 引き続き、検討を進め、今年度中に具体的な対象や事業量についてお示ししてまいります。

○柴崎委員 現状を分析しながら検討を進めているということで、今説明をいただきました。地域配水の骨格管路の耐震継ぎ手化は重要な取組であり、また計画的に事業を進めるためにも、引き続き検討を深めていっていただきたいと思います。
 次に、代替浄水場の整備について伺いたいと思います。
 都の浄水場は、高度経済成長期に集中的に整備されております。今後、順次更新時期を迎えることとなるわけでありまして、水道局は、二〇三〇年代から予定している東村山浄水場の更新に向け、更新時に低下する浄水能力を補うために、代替となる浄水場として、境浄水場の再構築及び上流部浄水場の新設も進めるとのことであります。
 我が党はこれまでも、代替浄水場の整備に関する考え方ですとか進捗について質疑をしてまいりました。今年の第一回定例会でも、境浄水場の再構築事業における環境負荷の低減に向けた取組について確認をしたところであります。どちらの浄水場も事業期間が長期にわたるために、計画的に取組を進めていくことが重要であると思われます。
 そこでお伺いしたいところは、境浄水場の再構築の進捗状況と着実な事業推進に向けた対応、このことについてお伺いしたいと思います。

○塩田建設部長 境浄水場の再構築につきましては、令和五年度に既存の緩速ろ過池を撤去した後に、新たな高度浄水施設と送配水ポンプ所の築造に必要な土留めの設置と掘削工事を行い、本年七月に完了いたしました。
 現在は、両施設の築造工事に着手したところであり、今後さらに配水池等の施設を築造するための掘削工事に着手するなど、浄水場の本体工事が本格化してまいります。稼働中の浄水場内で多数の工事を同時に施工することとなるため、浄水処理に影響を及ぼさないことはもとより、工事現場内の安全確保や周辺環境に十分配慮した施工に努め、円滑かつ確実に再構築を進めてまいります。

○柴崎委員 境浄水場の本体工事が着実に進められているということを、今ご説明いただきました。運用している浄水場の敷地内における工事であり、また十分な調整を図った上で、事業の推進に努めていただきたいと思います。
 続きまして、青梅市内に新設を予定している上流部浄水場についてでありますが、こちらは境浄水場の再構築とは違いまして、新たに用地を取得して新設が進められているわけであります。境浄水場の敷地に比べると狭く、また住宅地にも隣接しているというふうに聞いているところであります。
 そこでお伺いいたしますが、この再構築とは違った課題もあるのではないかと考えますが、上流部の浄水場新設の進捗状況とその課題、そしてまた、その対応策について伺いたいと思います。

○塩田建設部長 上流部浄水場は、複数のマンションや高齢者施設等に隣接した狭隘な敷地内に、日量十四万立方メートルの浄水処理能力を持つ施設を新設するものであり、現在、初めての本体工事となるポンプ棟躯体築造工事について、来年度からの施工に向け、設計を進めております。限られた用地での施工となるため、地下深くに大規模構造物を築造するとともに、岩盤層を含む硬質な地盤を地下四十メートル以上掘削する必要があります。
 これらを踏まえ、施工の確実性や安全性等の観点から、地上部で鉄筋コンクリート製の躯体を築造しながら、順次地下に沈めていくニューマチックケーソン工法を採用することといたしました。

○柴崎委員 狭隘な用地という制約の中で、工法を工夫しながら整備しているとの今説明も頂戴しました。こうした中で、昨年の事務事業質疑では、取水を行う多摩川の水質の変化も考慮して、最適な水質管理、そしてまた効率的な運転管理等に必要な諸元等を検討した上で整備を進めていくとの答弁をいただいているところであります。
 そこで伺いたいのは、整備を始めるに当たりまして、どのような検討を行った上で、水質に適した浄水処理方式を決定したのか、その点について伺いたいと思います。

○塩田建設部長 上流部浄水場の水源となる多摩川上流域では、局地的な豪雨による急激な濁度上昇や、通年にわたり発生しているカビ臭原因物質に対応する必要があるため、令和三年度から水処理実験を行い、最適な浄水処理方式を検討してまいりました。実験の結果、カビ臭原因物質を安定的に効率よく除去できる処理方式として、微生物が付着した活性炭の層に下から上へ水を通すことで、活性炭との接触面が増加し、効率的な除去が可能となる上向流式生物活性炭接触を採用することといたしました。
 また、狭隘な敷地内の浄水施設において、原水の濁度をより効果的に低減させるために、高分子凝集剤を導入することとしました。
 いずれも、当局の浄水場では初めて採用する浄水処理技術となることから、ここで得られた知見は、将来の大規模浄水場の更新に役立ててまいります。

○柴崎委員 今、上流部浄水場は、水道局にとって、昭和六十年に建設した三郷浄水場以来、約四十年ぶりに新設する浄水場となるわけであります。これまでに培ってきた知見を生かすことはもとより、日々進歩する技術を活用して最先端の浄水施設となるように、水道局の総力を挙げて取組を進めていただきたいと思います。
 また、当然のことでありますが、浄水場は、本体だけを整備しても意味がありません。浄水場に接続する管路も併せて整備していく必要がございます。
 こうした中で、水道局はバックアップ機能の強化に向けて送水管のネットワーク化等にも取り組んでおり、また併せて整備する管路もバックアップ機能の強化につなげていくことが効果的であるというふうに考えております。
 そこでお伺いいたしますが、上流部浄水場の新設に関連する管路の整備の考え方、そしてまた、その進捗状況について伺いたいと思います。

○塩田建設部長 上流部浄水場の建設地の近くには小作浄水場があり、互いに原水や浄水を融通することで、事故や更新時等におけるバックアップ機能の強化を図ることが可能となります。このため、上流部浄水場の整備に当たりましては、小作浄水場との間に導水管及び送水管を整備することとしております。
 令和六年度に、導水管と送水管を一体で整備するシールドトンネル用の立て坑築造工事に着手し、現在、シールドトンネル工事の設計を進めております。
 今後とも、上流部浄水場本体と関連管路の整備を着実に進めてまいります。

○柴崎委員 浄水場はもちろん、併せて整備していく管路についても重要な役割があることを今理解させていただきました。
 施設と管路の工事を同時に進めていくには、十分な調整が必要となります。また、周辺環境にも配慮しながら、代替浄水場の整備の先にある東村山浄水場の更新を見据え、取組を確実に進めていただきたいと思います。
 これまで、水道管の耐震化と代替浄水場の整備の進捗状況等について確認をしてまいりました。どちらも、将来を見据えて着実に進めていく必要がある事業であります。そして、水道局が取り組むべき事業は、この二つにはとどまらないわけでありまして、水道局が将来にわたって安定給水を確保するという使命を果たすためには、更新や耐震化等の施設整備を、これまで以上に計画的に進めていく必要がございます。
 先ほど、東京水道施設整備マスタープランを改定して、令和八年度から十年間の施設整備の具体的な取組を示していくとの答弁がありましたが、しっかりした考え方に基づいてこの改定を進めていくことが、今後の水道局における計画的な施設整備につながるものと考えます。
 最後にお伺いいたしますが、施設整備マスタープランの改定に向けまして、どのような考えに基づき検討が進められているのか伺いたいと思います。

○石田浄水部長特命担当部長兼務 当局では、令和三年に策定した東京水道施設整備マスタープランに基づき、計画的に施設整備を進めております。
 一方、この間、甚大な被害をもたらした能登半島地震をはじめ、台風や河川氾濫等の風水害の頻発化、激甚化、AI等の技術の進化など、水道事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
 今後も安定給水を確保していくためには、これまでも進めてまいりました施設整備の取組に加え、こうした変化に適切に対応していかなければならないと認識をしております。
 また、能登半島地震で得られた教訓に基づく震災対策の充実や代替浄水場の整備など、本格化する大規模浄水場の更新への備え、労働力人口の減少を見据えた維持管理の省人化など、水道施設を次世代に着実に引き継いでいくための取組も必要でございます。
 こうした考え方に基づきまして、強靱で持続可能な水道システムの構築に向け、今後も検討を深め、今年度中に現行計画をアップグレードしたマスタープランを策定してまいります。

○柴崎委員 現行のマスタープランを策定してから五年が経過しようとしている中でありますが、水道事業を取り巻く環境は、激変といっても過言でないほど変化をしております。こうした状況をしっかりと分析をしていただいて、適切に計画を見直すことは必要不可欠であると思います。
 改定に向けた検討を着実に進めるよう要望するとともに、引き続き水道局の取組を注視していくことを申し上げまして、私の質問を終わります。

○大竹委員 大竹です。よろしくお願いいたします。
 まず初めに、令和六年元日に発生した能登半島地震をはじめとする大規模災害に際し、東京都水道局の皆様が迅速にご対応されていることに心から敬意を表します。また、先月には八丈島に二つの台風が襲い、特に水源となる施設等に甚大な被害が生じました。被災された皆様に改めましてお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈っております。
 八丈島でも、水道施設や管路の復旧に、今なお水道局の職員の皆様が派遣されて、ご尽力されております。都民の皆様の命を支えるライフラインの復旧に向け、被災地の皆様に支援の手を差し伸べておられるお姿は、まさに首都東京としての責任感の表れ、それに基づく行動であると感じております。
 水道局では、こうした大規模災害時の応援体制として、管工事の事業者団体と応援派遣に係る水道施設等の応急措置の協力に関する協定を締結し、被災地に対し、職員の方々のみならず、都内事業者の方々の派遣も行っております。
 そこでまず、最近の事業者団体の派遣規模と期間について、令和六年一月の能登半島地震における実績を具体的にお示しいただければと思います。

○内田総務部長 当局では、被災した全国の水道事業体への支援を実施するため、工事事業者で構成される四団体と災害時の協力に関する協定を締結しております。
 令和六年に発生した能登半島地震では、この協定に基づき、当局から協力を要請し、一月の五日から五月三十一日まで、工事事業者百三十三者、延べ約九百五十名が、被災地において被害を受けた管路等の応急復旧支援を行いました。

○大竹委員 事業者の方々と職員の方々が連携し、五か月もの長期にわたり大規模な派遣が行われたとのことでございます。被災地での活動は、十分な生活環境も整わず、機材や資材等の確保も本当に大変かとは思いますが、今後ともさらなる被災地への支援体制の強化をお願いしたいと思います。
 一方で、実際に現地で活動された事業者の方からお声を寄せていただきました。私有地内での作業に当たり、身分証明がないと、住民との間で誤解やトラブルが生じることがあるとのことであります。水道局の職員の方々は共通の作業服がありますが、派遣された事業者の方々は、会社によって様々な制服だったり、作業服があったりしますので、事業者の方々が東京都からの派遣として復旧活動に当たっておられることを明確に示す身分証明書のようなもの、あるいは一目で東京都からの派遣であると分かる目印のようなものが必要であると思います。
 そこで、事業者の方々が、被災地の住民の方などから不必要な誤解を受けずに作業に当たることができる環境の整備が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。

○内田総務部長 災害時の復旧支援に協力する事業者が現地で円滑に作業を進めるためには、地元住民の皆様から信頼を得ることができる環境の整備が重要でございます。
 当局では、事業者を被災地に派遣するに当たり、現地の住民の方々に対し、事業者が関わる工事の内容や期間等を説明し、理解を得られるよう取り組んでおります。
 災害時に水道の復旧に関わる事業者の一層の信頼確保に向けましては、現地での実際の運用や実効性を考慮しながら、効果的な方策を検討する必要があるものと考えております。

○大竹委員 現場での信頼構築にもつながりますし、東京都からの応援であることを被災地の方々に広くご認識いただけることにもつながりますので、例えばIDカードや腕章、できましたらジャケットやベストなどで統一するなどしていただく、こうしたお取組を、ぜひ前向きに進めていただきたいと思います。
 また、災害発生時だけに限らず、都の発注工事で路上などで水道工事をしておられる事業者の方々に対し、近隣にお住まいの住民の方から過度な苦情を寄せられる場合があるとのお声も届いております。工事によって発生する騒音や振動など、ご近隣の方にご迷惑をおかけしていることがあるわけでございますが、何回もこの苦情を申し立てられ、どんなに対応してもご理解がいただけない場合などには、工事の進捗に多大な影響が出る事例もあるとのことでございます。
 そこで、事業者の方が、現地で住民の方などから過度な苦情を受けた際には、局としてはどのようにご対応されているのかお伺いいたします。

○塩田建設部長 路上工事におきましては、騒音や交通規制などに関し、近隣住民や通行者から様々なご意見をいただくことがあります。その中には、社会通念上、相当な範囲を超える対応を工事事業者に要求する事例もございます。このような場合には、当局の職員や東京水道株式会社の工事監督員が現場に赴き、事業者と連携し、工事の必要性や現場で対応可能な改善策を説明するなど、工事の進捗に影響が生じないよう適切に対応しております。

○大竹委員 社会通念上、相当な範囲を超える対応を事業者の方が求められるような場合には、水道局や東京水道の工事監督員の方が現地に赴いてご対応していただけるということで確認をさせていただきました。こうしたご対応をしていただけるということを、ぜひとも事業者の方には広く周知をお願いしたいと思います。
 次に、水道局発注工事における契約不調の問題についてお伺いいたします。
 水道工事の中でも、道路上で行う水道管の取替えなどの工事につきましては、交通量や周辺環境への影響などによって施工条件が大変に厳しく、事業者の方々にとって、とても受注しにくい工事内容であると推察されます。毎年、契約不調が大変に多いとも伺っておりますが、水道局として、契約不調に関する実態の把握とその対策の強化が求められていると思います。
 そこで、過去五年間の水道局発注の路上における管工事の契約不調の状況につきまして、発注規模別にお伺いいたします。

○高角経理部長 過去五年間の契約不調率を、口径四百ミリ以上の配水本管の工事と口径三百五十ミリ以下の配水小管の工事で比較すると、配水本管は、令和二年度一九%、三年度三一%、四年度三〇%、五年度二七%。六年度三六%となっております。また、配水小管は、令和二年度八%、三年度七%、四年度八%、五年度五%、六年度五%となっております。

○大竹委員 口径が大きい工事、すなわち配水本管の契約不調率が非常に高い傾向にあるというご答弁でございます。特に、令和六年度の三六%というのはかなり深刻な数値で、これは根本的な見直しが迫られるくらいの数になっているのではないかと思います。局として、この不調率の高さをどのように捉えておられるのでしょうか。契約不調に至る案件には、何か共通する要因や特徴のようなものがあるのか分析されているようでしたら、その状況をお示しいただければと思います。

○高角経理部長 入札を辞退または不参加とした事業者にその理由を確認したところ、主な理由として、技術者の配置が困難になったこと、見積金額が見込みより過大となったこと、技術的に履行が困難といった回答がございました。

○大竹委員 技術者の配置が困難になったこと、見積金額が見込みより過大となったこと、技術的に履行が困難と、三つの不調の理由が挙げられました。どれもとても深刻な課題かとは思いますが、技術的に履行が困難という点につきましては、やはり都市部特有の施工環境により工事が難しく、それに対応する人材の不足、すなわち技術者の配置が困難であるということなどが、不調が三割を超えているということに大きく関係しているとのことでございました。見積金額が見込みより過大となっていることにつきましても、局として重点的にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 管工事の担い手の多くは、経営資源が限られた中小の事業者の方々です。局は、事業者の方々の担い手確保と局事業推進の双方の観点から、こうした事業者の方々への力強い支援を行っていくことも必要であると思います。
 そこで、管工事における工事事業者の方々の担い手確保や技術支援の取組状況についてお伺いいたします。

○塩田建設部長 水道工事事業者は、持続的な水道事業運営に重要な役割を果たしていることから、局といたしましても、水道工事を担う人材の確保や技術力の向上に資する取組を支援することが必要でございます。
 当局では、働きやすい労働環境の整備により人材確保を推進するため、全ての工事に週休二日制を導入するとともに、工事書類の削減や簡素化、電子納品の活用等、事業者の負担軽減に努めております。また、事業者の技術力の維持向上をサポートするため、大口径管路の施工に関する技術研修を令和元年度から継続的に実施しております。
 今後とも、将来の水道工事の担い手確保の観点から、働きやすい労働環境の整備や生産性の向上に資する取組を進めてまいります。

○大竹委員 工事事業者の方々を支援しておられる様々なお取組等につきましてお答えをいただきました。引き続き、取組の充実が図られますことを強く期待いたします。
 また、せっかく設計や道路管理者との協議を整え、契約手続に入っても、契約不調となってしまった工事案件につきましては、廃案に至ることとなれば、管路の整備、特に耐震継ぎ手化の進捗に多大な影響が出ると推察されます。そうした影響を極力回避するためには、設計条件や工法の見直しなど柔軟な対応を行い、可能な限り再発注の道を探るべきと思います。
 そこで、契約不調となった案件につきまして、不調後の再検討や再発注の有無、その後の取扱いについてお伺いいたします。

○塩田建設部長 管路の耐震継ぎ手化を着実に進めていくためには、契約不調となった案件につきましても、改めて発注を行い、履行を確実なものとしていく必要があります。
 再発注に当たりましては、事業者から出された辞退の理由等を踏まえ、施工方法や施工延長、発注時期等を再検討し、必要に応じて設計内容を見直しております。

○大竹委員 ご答弁をいただきましたとおり、極力再発注に向けてご尽力いただきたいと思います。都民の皆様の生活の安全・安心につながるインフラ整備は、粘り強く着実に進めていただきたいと思います。
 事業者の方々からのヒアリングによれば、工法の選定とともに、技術者確保の観点から、発注のタイミングも重要な要素であると伺っております。こうした現場からのお声を反映した柔軟な設計と発注となりますように、今後ともお願いをしたいと思います。
 続いて、契約不調の背景にも関わる施工方法についてお伺いいたします。
 特に、都市部における施工困難箇所では、従来の工法だけでは対応が難しいケースも多く見受けられるようです。こうしたケースには、技術革新を取り入れた柔軟な施工体制が求められております。
 そこで、現在、水道局が発注している路上における管路の耐震化工事では、主にどのような施工方法が採用されているのかお示しいただきたいと思います。

○塩田建設部長 管路の耐震継ぎ手化に当たりましては、原則として既存の管を撤去し、同じ口径の管と取り替える必要があるため、工事区間の全体にわたり、道路を掘削する開削工法を採用しております。
 一方、開削工法では施工が困難で、かつ水道管の口径を縮小しても給水に支障がない場合等につきましては、既存の管の中に新たな管を布設するなどの非開削工法を採用しております。

○大竹委員 先ほどから出ている都市部特有の施工条件に対応するために、開削によらない工法も採用しているとのご説明でございました。
 そこで、非開削工法を採用している施工が困難な場所とは、具体的にはどのような場所なのか、また開削工法と非開削工法では、コストや工期にどのような違いがあるのかお伺いいたします。

○塩田建設部長 開削工法による施工が困難な事例としましては、幹線道路の交差点に既設管が埋設され、交通規制が困難な場合や、地下埋設物のふくそうによって開削工事に必要な土留めが設置できない場合などがあります。
 また、開削工法と非開削工法との違いにつきましては、非開削工法は、開削工法に比べて道路を掘削する面積が少なく、交通規制の規模も小さくなることなどから、コストや工期に有利となる場合があります。
 一方、既設管の路線の形状等により、新設管を既設管内に挿入するための立て坑の設置数が多くなるとともに、立て坑設置の際に地盤改良が必要となるなど、コストや工期が増加する場合もございます。
 これらのことから、現場の施工環境や地下埋設物の状況等を十分に調査し、適切な工法を選択することが重要です。

○大竹委員 現場の条件に応じて、また都民生活への影響を抑える観点からも、今後は非開削工法をさらに活用されることが必要になってくるのではないかと感じております。
 先ほどのご答弁では、施工困難な場所における非開削工法として、既設管の中に新たな管を布設しているとのことでありましたが、既存の水道管の内面にプラスチックの素材を巻きつける、補強するといった管路の更生技術についても、積極的に採用されれば、耐震化の加速だけでなく、局が現在取り組んでおられる取替え困難管の解消にも寄与するのではないかと考えます。
 そこで、既存の水道管を活用し、内部のみを更生する技術を積極的に採用することも必要ではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。

○塩田建設部長 管路の内部のみを更生する技術につきましては、コストの縮減や工期の短縮が期待される一方、耐震管としての位置づけや評価方法が定まっていないなどの課題がございます。
 今後とも、非開削工法に関する技術開発の動向を注視しつつ、現場の施工環境やコスト等を踏まえ、適切な工法を活用してまいります。

○大竹委員 ありがとうございます。管内を更生する技術は、都民生活への影響を最小限に抑えつつ、老朽管の更新も加速できる有効な手段だと感じます。技術の進展に応じた工法の見直しは、受注促進とともに事業の進捗にもつながると考えます。コストや現場の施工環境等を踏まえ、非開削工法についても柔軟な活用をお願いしたいと思います。
 また、新技術の採用だけでなく、環境へ配慮した水道工事へと進化するためにも、資源の再利用化が今後ますます重要となってまいります。
 国においては、いわゆる再資源化事業等高度化法が本年二月に一部施行され、この秋から本格施行される予定です。これにより、一部の工業製品に再生資源の使用が義務化され、循環型社会への転換が加速することになります。一定割合の再生材使用が制度化され、製品設計が資源循環を前提とする時代に変わってまいります。
 ある地域では既に、水道工事によって撤去された管、いわゆる撤去管を、水道管メーカーが事業者等の方々から買い取って、撤去された水道管をそのまま原料として再生利用するという資源循環の仕組みの共同研究を行い、検証していると伺いました。あらゆる分野で全国を牽引しておられる東京都としましては、こうしたお取組をご推進していただきたいと思います。金属資源の再利用も重要でございますので、ここ東京都におかれましてもご検討くださいますようお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○おくもと委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○おくもと委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時七分散会