公営企業委員会速記録第九号

令和六年九月十二日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長あぜ上三和子君
副委員長伊藤しょうこう君
副委員長保坂まさひろ君
理事福手ゆう子君
理事伊藤こういち君
理事村松 一希君
岩永やす代君
玉川ひでとし君
本橋たくみ君
柴崎 幹男君
菅原 直志君
中村ひろし君
銀川ゆい子君
しのはらりか君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長久我 英男君
次長梅村 拓洋君
総務部長横山 正彦君
資産運用部長築田 直樹君
電車部長神永 貴志君
建設工務部長坂口 淳一君
鉄軌道事業戦略担当部長稲垣 宏昌君
技術管理担当部長周郷 友義君
水道局局長西山 智之君
技監松田 信夫君
総務部長長嶺 浩子君
経理部長西川 泰永君
建設部長特命担当部長兼務石田 紀彦君
設備担当部長小泉 正一君
多摩水道改革推進本部本部長山田 則人君
施設部長青山 忠史君
下水道局局長佐々木 健君
次長相田 佳子君
総務部長小泉 雅裕君
経理部長和田 慎一君
計画調整部長藤橋 知一君
施設管理部長新谷 康之君
建設部長萩原 清志君
設備調整担当部長小池 利和君
施設整備担当部長杉山  純君
流域下水道本部本部長袰岩 滋之君
管理部長池島 英稔君

本日の会議に付した事件
下水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
交通局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
陳情の審査
(1)六第二一号 都営交通無料乗車券のモバイルPASMOにおける利用に関する陳情
水道局関係
報告事項
・「史跡玉川上水整備活用計画」(改定版)−江戸の史跡を守り未来へつなぐ−(案)について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
陳情の審査
(1)六第二二号 水道料金の減免内容の見直しに関する陳情

○あぜ上委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更につきまして申し上げます。
 議長から、去る九月十一日付をもちまして、新たに菅原直志議員が文教委員会から本委員会に所属変更になった旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
 次に、委員の選任について申し上げます。
 議長から、去る九月十一日付をもちまして、新たに本委員会委員に銀川ゆい子議員、しのはらりか議員を選任した旨の通知がありましたので、ご報告をいたします。
 この際、新任の委員をご紹介いたします。
 菅原直志委員です。

○菅原委員 菅原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○あぜ上委員長 銀川ゆい子委員です。

○銀川委員 銀川と申します。よろしくお願いいたします。

○あぜ上委員長 しのはらりか委員です。

○しのはら委員 しのはらりかです。よろしくお願いいたします。

○あぜ上委員長 紹介は終わりました。
 なお、議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○あぜ上委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申合せをいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の報告事項の聴取並びに交通局及び水道局関係の陳情の審査を行います。
 なお、本日は、報告事項、契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、その他の報告事項につきましては、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会において行いますので、ご了承を願います。
 これより下水道局関係に入ります。
 理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○和田経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料1、契約締結報告書をご覧いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 今回の内容は、令和六年五月一日から七月三十一日までの間に締結した予定価格一件九億円以上の工事請負契約九件でございます。
 以下順次、契約の概要についてご説明いたします。
 二ページをお開き願います。立会川幹線雨水放流管その四工事でございます。
 本件は、品川区、目黒区、大田区及び世田谷区の一部の雨水を収容する立会川幹線雨水放流管工事を施行するものでございます。この工事は、前回工事の諸設備を引き続き使用し施工することから、一貫した施工管理や安全管理が必要であるため、随意契約により契約しております。その概要は以下のとおりでございます。
 四ページをお開き願います。隅田川幹線維持管理施設建設工事でございます。
 本件は、足立区の一部の雨水を収容する隅田川幹線の人孔及び維持管理施設の一部の工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 六ページをお開き願います。北区赤羽台一丁目、赤羽西四丁目付近枝線その三工事でございます。
 本件は、北区赤羽台一丁目、赤羽西一、四丁目付近の雨水を収容する枝線の一部の工事を施行するものでございます。この工事は、前回工事の諸設備を引き続き使用し施工することから、一貫した施工管理や安全管理が必要であるため、随意契約により契約しております。
 八ページをお開き願います。杉並区天沼一、二丁目付近枝線工事でございます。
 本件は、杉並区天沼一、二丁目付近の雨水を収容する枝線工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一〇ページをお開き願います。中野区中野四丁目付近枝線工事でございます。
 本件は、中野区中野四丁目付近の雨水を収容する枝線工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一二ページをお開き願います。墨田区立花一、二丁目付近再構築工事でございます。
 本件は、墨田区立花一、二丁目付近の既設管渠の更新を図るため、再構築工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一四ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センター監視制御設備改良工事でございます。
 本件は、別途施行の森ヶ崎水再生センター(東)第一沈殿池機械設備更新工事等に必要な監視制御設備を改良し、水処理及び汚泥処理機能の向上を図るため、改良工事を施行するものでございます。この工事は、監視制御設備に関する専門知識と製造設置会社固有の技術情報が必要であるため、随意契約により契約しております。その概要は以下のとおりでございます。
 一六ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センター消化ガス発電事業設計、建設でございます。
 本件は、森ヶ崎水再生センター消化ガス発電事業基本契約書に基づき、本事業を円滑に実施するために必要な施設の設計、建設を行うものでございます。この工事は、一般公募型プロポーザル方式での募集において選定された優先交渉権者との間で締結した基本契約書に基づき、随意契約により契約をしております。その概要は以下のとおりでございます。
 一八ページをお開き願います。葛西水再生センター汚泥焼却設備四号炉撤去工事でございます。
 本件は、葛西水再生センターに設置している汚泥焼却設備の再構築に向け、老朽化した汚泥焼却設備四号炉及び付帯設備の撤去工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 以上で工事請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○あぜ上委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を願います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 異議なしと認めます。報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

○あぜ上委員長 これより交通局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○築田資産運用部長 お手元の資料1、契約締結報告書に基づきまして、令和六年五月一日から令和六年七月三十一日までに締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約につきましてご報告申し上げます。
 一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
 以下、契約の概要につきましてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。浅草線浅草駅連絡通路部出入口整備に伴う土木工事でございます。
 本件は、老朽化した建築物と一体となっている浅草線浅草駅のA4、A5出入口につきまして、当該建築物を建て替える際、一時的に出入口の閉鎖が必要となるため、代わりとなる出入口の整備に向けて地下部の土木工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十億四千七百七十五万円、契約の相手方は佐藤工業株式会社でございます。入札経過につきましては三ページに記載のとおりでございます。
 以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○あぜ上委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○保坂委員 よろしくお願いします。
 私から、今回の交通局の契約案件であります浅草線浅草駅連絡通路部出入口整備に伴います土木工事について、幾つか確認と質問をさせていただきたいと思います。
 今回の案件、まさに新設の出入口ということで、私の地元であります浅草が抱えている非常に大きなテーマであります。これまでも質疑を繰り返してきましただけに、ようやくここまで来ることができたという安堵と、また、地元の様々なご要望を入れていただきまして、特にバリアフリー等をですね、強化していただくということで、非常にこれからを期待しているところでございます。
 さて、今回の契約工事は、老朽化した建築物と一体となっている、まさに本丸であります浅草線の浅草駅A4、A5出入口の当該建築物を建て替える際に、一時的に出入口の閉鎖が必要となるということで、新たな出入口を整備するための今回の工事との説明がありました。
 浅草駅におきます出入口整備については、地元の方々も長年にわたり大きな期待をしてきましただけに、今回の工事契約は大変喜ばしいことではありますが、一方で、浅草駅A4、A5出入口は、雷門に一番近いということで、商店街もありますことから、大変利用者も多いということで、一時的にということであれ、この出入口を封鎖することによって、周辺地域の人の流れが大変大きく変わるという可能性があります。この地域では、商店や飲食店などを経営している方が大変多いことから、人の流れが変わることで、生活にも大きな影響を受けます。こうしたことから、私は以前より、出入口整備を行うに当たっては、周辺地域の方々と常に情報共有をしていただいて、理解を得ながら進めていく必要があるということを申し上げてきました。
 そこで、今回の連絡通路部出入口整備に当たりましては、地元商店街や地域への周知を丁寧に行うなど、情報共有をしながら取り組んでいくことが必要であると考えておりますが、改めて局の見解を伺います。

○坂口建設工務部長 工事の着手に先立ちまして、周辺地域の方々の理解が得られるよう、町会、商店会など、地元関係団体を回り、工事内容等につきまして説明を行ったところでございます。
 今後も、進捗に合わせて、適宜情報提供をしてまいります。

○保坂委員 適宜行っていただけるということで、今回、契約が決まった事業者は、既に当該地のまさに隣で、東京メトロさんの銀座線浅草駅のエレベーター新設工事を現在行っている事業者ということですので、これまでの実績を踏まえまして、工事を進める中で、しっかりやっていただけるものと考えております。
 引き続き、地元への丁寧な説明と情報共有、また、必要に応じて意見交換などもしていただけるということを求めておきます。
 さて、今回、こうした土木工事が発注され、実際に工事が動き出しているわけですが、この後に、この出入口整備がどのように進められていくのか気になるところであります。
 そこで、今回、連絡通路部出入口の整備の今後の予定、スケジュールを伺います。

○坂口建設工務部長 今回の土木工事におきましては、令和八年七月末までに、整備用地に残置されている地下躯体の解体、地盤改良、掘削と出入口化部分の工事を行うことといたしており、その後、建築工事やエスカレーター等の設備工事を行う予定でございます。

○保坂委員 土木工事が順調に進んでも、その後に建築工事や設備工事が控えているということから、実際に出入口が完成するまでは、まだまだ時間がかかるということかと思います。この出入口が完成した後に、本丸のA4、A5出入口がいよいよ更新されることとなりますので、A4、A5出入口の更新が完了するのは、そこからさらに時間がかかるということになります。とはいえ、三月、さきの委員会の質疑でも申し上げましたとおり、A4、A5出入口の更新は、一日でも早く行っていただきたい。この場でも改めてそのことを申し上げて、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○福手委員 よろしくお願いいたします。
 今回の出入口の整備に伴う土木工事は、経営計画の中にも書いてありますまちづくりの連携の取組の中に浅草駅出入口の新設、更新というのがあって、それに関わる工事になってきます。
 改めて、今回の工事、出入口整備に伴う土木工事ですけれども、浅草駅の改良事業全体の工事の流れを伺いたいと思います。

○坂口建設工務部長 今回の土木工事で、地盤改良や掘削等を行った後、建築工事や設備工事を行う予定であります。この出入口の整備完了後、A4、A5出入口の更新工事に着手する予定でございます。

○福手委員 今回の土木工事が終わったら、代替出入口の設置工事を行い、そして、それが終わったら、次にA4、A5出入口の更新工事を行うと、そういう流れでやられるということが分かりました。
 今回の工事が行われる期限は、令和八年の七月三十一日となっています。今いったように、A4、A5の出入口の更新までの一連のスケジュール、もう一度伺いたいと思います。

○坂口建設工務部長 今回の土木工事の工期は、令和八年七月末でございまして、その後、建築工事や設備工事を行う予定でございます。
 また、先ほどご答弁いたしましたとおり、本件出入口整備完了後、A4、A5出入口更新工事に着手する予定であります。

○福手委員 スケジュールははっきり示されませんでしたが、全体が終わるのには、相当長い時間がかかるのだろうと思われます。駅の出入口の事情というのは、先ほどの委員も述べられたように、地元の方、また商売されている方にとって影響が及びます。局としても、商店会の会長などへの説明をされているようですけれども、できる限りの情報を関係者に共有しておくことがやはり必要だと思います。
 地元の方からは、代替の出入口にエスカレーターをつけてほしいという要望も出されています。地下の工事は、実際には掘ってみないと分からないというのがあるとは思うんですけれども、やはりどの程度を予測しているのか、地元の方々へは、目安をできる限り丁寧に説明するべきではないかと思います。
 改めて、じゃあお聞きするんですけれども、浅草駅出入口の改良を行うその目的を伺います。

○坂口建設工務部長 浅草駅のA4、A5出入口は、老朽化した建築物と一体となっておりまして、当該建築物を建て替える際には、一時的に出入口の閉鎖が必要となるため、代わりとなる出入口を先行して整備するものであります。

○福手委員 経営計画には、浅草駅は、雷門への玄関口として改良するということ、それからバリアフリー化も進めるということが書かれていますが、今の答弁では、バリアフリー化が目的には入っていないようでした。
 皆さん、位置関係がどういうふうになっているかというので、私も全然分からなかったので、現地を見てきたんですけれども、これは出入口の位置が分かる地図なんですが、(資料を示す)これは東京メトロが設置していた看板を撮ったものになります。まず、代替出入口の位置というのは、ここになりますね。今あるA4、A5というのが、ここになります。ここが国道になります。ここが取得した用地、代替出入口を使うと。ここは今のA5の出入口、こういう位置関係にあるというのが、一応、皆さんと共有するためにつくりました。
 今、この地図から分かるのが、先ほど保坂委員もおっしゃったんですけれども、代替の用地を取得したところの隣に、今、メトロがエレベーターの工事をしているのが、ここ、取得した用地の隣のここになるわけですね。本当に近いところで、今、メトロがエレベーターの工事をしているということが、私も現地に行って分かったということです。
 駅を利用する多くの方というのが、やっぱりキャリーケースを持った観光客が本当に多かったということと、それから高齢の方もやはり多かったです。駅の中というのは、階段の上り下りが本当に多い構造になっています。東京メトロも、やっぱりこういう状況の中で、エレベーターをつくって、バリアフリー化を図るということにしたんだろうと思われます。
 お聞きしますが、浅草駅出入口の改良に関わって、交通局は、東京メトロとはどういったやり取りをこれまでしてきたのでしょうか、伺います。

○坂口建設工務部長 東京メトロとは、工事に関して、日頃から情報の共有を図っております。

○福手委員 日頃からの情報共有ということなんですけれども、先ほどいったように、すぐそばでメトロがつくっているエレベーターですね、これから、しばらく工事でかかると思うんですけれども、これ、できたときに、都営線と地下でつながっていくんでしょうか。確認、そういうことをされているのであれば、やはりそういう情報も併せて、地元の方々へ説明していくことが必要なんではないかと私は思いました。
 現地では、商店会の会長さんにもお話を伺ったんですが、会長さん、正直、心配されていたんです。説明はあったと、だけれども、エスカレーターが、そもそもこの工事で、上り下りと両方できるかどうかということや新しい出口がいつできるのかっていうこと、それから、そういうことも分からなかったですし、そもそもエスカレーター自体が設置できるかどうかさえも分からないというふうにおっしゃっていたんですね。確かに、バリアフリールートがどうなるかとか、工事の先行き、また、人の流れがどうなるか、そういったことは、地元の方、商売をされている方には重要な情報です。だから、きちんと説明する必要があるのではないでしょうか。
 そうした意味で伺いますが、本工事ですね、エレベーターをつけたり、出口をつくるっていう工事を始めるに当たって、東京メトロと都営地下鉄とそれから地元と三者で、協議の場というのを設けると、そういうことを提案したいと思いますが、いかがですか。

○坂口建設工務部長 これまでも、地元の方々と東京メトロとは、情報の共有を図っておりますので、今後とも情報の共有は図ってまいります。

○福手委員 今後ともということで、ぜひ、三者協議という形で設置して進めていただくということを改めて求めたいと思います。まちづくりと連携という計画の下でやられていく整備ですので、重ねてお願いしたいと思います。
 工事は、これから長い期間で行われていきます。今後も定期的に、地元には丁寧な説明と意見を聞いて、そして誰もが使えるようバリアフリー化された出入口を設置することをきちんと位置づけて、今回の工事も含めた代替出入口、それから既存出入口の更新の工事、これらを進めていただくことを求めて、質問を終わります。ありがとうございました。

○あぜ上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○あぜ上委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情六第二一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 お手元の資料2、請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 整理番号1、陳情六第二一号、都営交通無料乗車券のモバイルPASMOにおける利用に関する陳情についてご説明申し上げます。
 この陳情を提出された方は、練馬区にお住まいの小松凜太さんでございます。
 陳情の要旨は、都において、都営交通無料乗車券をモバイルPASMOでも利用できるようにしていただきたいでございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 交通局では、都内に住民票のある身体、知的障害者手帳をお持ちの方を対象に、東京さくらトラム、都電、都バス、都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーに無料で乗車できる都営交通無料乗車券を発行しております。
 発行を希望する方は、区市町村の窓口で手帳を提示の上、磁気券の発行を受け、希望者は、都営地下鉄の定期券発売所でICカード、PASMOに交換することができます。
 一方、PASMOを取り扱う交通事業者が加盟するPASMO協議会においては、各社の障害者割引に対応したICカードの導入に向けて全加盟事業者で取り組んできており、令和五年三月に運用を開始したところであります。
 都営交通無料乗車券をモバイルのPASMOでも利用できるようにするためには、他社への影響があることから、交通局だけではなく、PASMO協議会に加盟する全事業者の合意形成が必要となります。その上で、大規模なシステム改修や発行管理システムの構築、磁気券の発行事務を担う区市町村との調整などを行う必要があり、モバイルのPASMOでの利用を実現するためには、相当の期間や費用を要することが想定されます。
 また、モバイル利用を可能とするに当たりましては、他社線への円滑な乗り継ぎなど、利用者の利便性にも配慮する必要があり、慎重に検討を行っていく必要がございます。
 説明は以上です。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○あぜ上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○菅原委員 それでは伺います。
 障害者に向けた割引については、令和五年三月に、各社の障害者割引に対応したPASMOが導入されたところであります。交通局が発行している都営交通無料乗車券についても、局には問合せがあるものの、モバイルPASMOでも利用できるようにしてほしいといった積極的な声は、年に数件ほどというふうに伺っております。
 先ほど、局からは、都営交通無料乗車券のモバイル対応については、様々な課題があるという旨の説明がありましたが、その内容について改めて確認をさせてください。
 まず初めに、モバイルPASMOへの対応については、PASMO協議会に加盟する全事業者の合意形成が必要という説明がありましたが、PASMO協議会における事業者の合意形成の仕組みについて伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 PASMOの発行や運賃精算等につきましては、関東及びその周辺の鉄道、バス事業者百社余りで構築をいたしました共通のシステムを利用して行っております。
 PASMOに関連するサービスの変更や新規導入に当たりましては、システム改修に係る費用負担やサービス提供に係る運用面での影響が各社に及びますことから、PASMO協議会の合議により決定することとされております。
 都営交通無料乗車券をモバイルのPASMOでも対応できるようにする際にも、システム改修等の負担が見込まれますことから、PASMO協議会に加盟する全事業者の合意形成が必要となります。

○菅原委員 ありがとうございます。PASMOのサービスは、多くの事業者が関わっているということを説明いただきました。
 例えば、運営しているPASMO協議会には、鉄道事業者が二十八、バス事業者が三十三、そして中小バス事業者が五十社程度、合わせて百社以上という会社が加盟をしているということです。JRグループが展開するSuicaとは異なりまして、一事業者の意向だけで実施することができない仕組みであることが分かりました。その上で、システムの改修や関係者との調整のために、相当な期間と費用を要するというご説明がありました。
 具体的には、どのようなシステム改修や調整が必要になるのか伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 PASMOシステムの改修に当たりましては、百社を超える交通系ICカード利用者間の広域的な運賃精算ネットワークに障害を発生させないよう、各社との綿密な調整の下、仕様設定や費用の積算、設計、開発等を慎重に進めていく必要がございます。
 また、モバイル化に伴いまして、各社の改札機などの改修も必要となるほか、都営交通無料乗車券の発券情報等を管理するための新たなシステムの構築、発行事務を担う区市町村との運用に係る調整を行う必要があり、これらの実現には相当の期間と費用がかかるものと想定しております。

○菅原委員 東京または関東の交通網というのは、PASMOを運用しているところだけではないと思うんですね。ほかの社の路線、こういうものとの円滑な乗り継ぎなど、利用者の利便性にも配慮することが必要になるということだと思います。
 具体的には、どのような課題があるのか伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 仮に、都営交通無料乗車券のみをモバイル対応にしたといたしましても、障害者の方が他社線に乗り継いだ際、降車時に自動改札機で他社の割引が適用されず、窓口での精算が必要となります。
 障害者の方の利便性向上のためには、他社線の障害者割引にも対応できる障害者用PASMOのモバイル対応など、様々な観点から検討が必要と考えております。

○菅原委員 都営交通無料乗車券のモバイル対応については、システム改修や区市町村との調整など、様々な課題があるというご説明をいただきました。また、昨年導入された障害者用PASMOのモバイル対応の動向、これも注視をする必要があることも理解できます。
 引き続き、慎重に対応していただきたいということを申し上げて、質疑を終わります。

○福手委員 陳情六第二一号について、私から意見を申し上げます。
 この陳情は、都営交通無料乗車券をスマートフォンに搭載させ、モバイルPASMOでも利用できることを求めています。都営交通無料乗車券は、モバイルPASMOで利用を実現するためには、システムの改修や構築などの費用とPASMO協議会での合意形成や区市町村との調整など、相当な期間が必要になり、慎重な検討が必要だということでした。
 多くの方がスマートフォンを利用する状況の中で、障害のある方などにとって便利な機能が選択できるよう、今後、導入していくことを目指して、今から検討を始めることは大事なことだと思います。ぜひこの陳情を機会に検討をしていただきたいと、意見として求めておきます。
 なお、陳情では、マイナポータルとの連携についても触れられていますが、共産党都議団としては、個人情報をマイナンバーにひもづけ、個人情報を一元化することや、マイナポータルを通じて集まった個人情報を民間利用していくことなどの制度のゆがみ、また、個人情報の流出などの危険性には警戒する必要があるということを指摘して、私の意見といたします。

○中村委員 それでは、私からも都営交通無料乗車券のモバイルPASMOにおける利用に関する陳情について質問いたします。
 多くの方がスマートフォンを利用する時代になり、それさえ持っていれば、ほとんどのサービスが受けられるようになってきました。ところが、障害のある方が、都営交通を無料で利用できるサービスは受けることができても、スマートフォンでは利用できないというのは不便なことであり、陳情者の主張はもっともだとは思います。もちろん、経費を含めて様々な課題があるのは承知をしていますので、その点について何点か質問していきたいと思っています。
 最初に、身体、知的障害者を対象としたこの都営交通無料乗車券は、どのくらいの方が利用されているのでしょうか、伺います。陳情者と同様に、モバイルPASMOを利用したいという声はどのくらい出ているのか、併せて伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 身体、知的障害者の方が利用されております都営交通無料乗車券の枚数は、令和五年九月末時点で約十七万枚でございます。
 また、モバイルPASMOでも利用できるようにしてほしいといったご意見を、年間平均で八件程度いただいてございます。

○中村委員 十七万枚も発行されているとのことでした。
 意見は年間八件程度とはいえ、これだけ多くの方が利用しているのであれば、声として出てきていないだけで、モバイルでも使えればいいのにと思う方は、もっといるだろうと想定できます。
 この無料乗車券は、障害のある方のための制度なので、モバイルPASMOが使えないと不便だという声は当然でもあります。仮に、モバイルではすぐ使えなくても、チャージや更新の際など、もっと手軽に行えるようになるとよいと思います。
 利便性向上のため、改善はしなければならないと思いますが、見解を伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 交通局では、令和五年三月に障害者用ICカードサービスを導入した際、利便性向上の観点から都営交通無料乗車券を一体化し、障害者ご本人に加えまして、同行する介護者の方が、障害者手帳等を提示することなく、自動改札機等の利用で割引が受けられるようにしたところでございます。

○中村委員 昨年から、ICカードには一体化でき、サービスを向上させることができたとのことです。とはいっても、これとてシステムを改変するのは大変だったことでしょうが、やればできたわけですから、その次に進むことも当然に期待をされます。もちろん、お金が幾らでもあればできるのでしょうが、そう簡単にはいかないことも理解はします。
 そこで、モバイルPASMOの導入には相当の費用がかかるとのことですが、どのようなことに費用がかかると見込まれているのでしょうか、伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 都営交通無料乗車券のモバイル対応を実現するには、PASMOシステムの大規模な改修や発行管理システムの新たな構築が必要となります。
 PASMOシステムの改修に当たりましては、交通系ICカード利用者間の広域的な運賃精算ネットワークに障害を発生させないよう、各社との調整の下、仕様設定や費用の積算、設計、開発等を行っていく必要がございます。
 また、モバイルのPASMOに対応するスマートフォンアプリの改修や、有効期限等の情報を管理する新たなシステムの構築に係る費用などが想定されます。

○中村委員 システムの大規模改修が必要とのことでした。大規模が、どのくらいの金額がかかるか聞いてみたいところですが、どうも答えるのが難しいとのことです。関係する事業者が多いため、簡単ではないとのことでもあります。
 PASMO協議会の全加盟事業者の合意形成が必要になるとのことですが、ICカードについては導入できたわけです。そうであれば、モバイルもできるはずです。時代の流れはモバイルなので、できる方向を考える必要があるのですが、いかがでしょうか、伺います。

○稲垣鉄軌道事業戦略担当部長 都営交通無料乗車券のモバイル対応に当たりましては、PASMO協議会加盟事業者の合意形成が必要であることに加えまして、システム改修等に相当の期間や費用がかかることが見込まれますが、こうした声がございますことは、必要に応じてPASMO協議会に情報提供してまいります。

○中村委員 合意形成や期間や費用にまだまだ課題があるようです。とはいえ、この時代の流れが進むと、近いうちにモバイルPASMOの方が標準になり、一部スマートフォンを持っていない人のため、例外としてICカードにするという感じになるんではないかと思います。ぜひ、障害者の方々にとっても、利用しやすいようにすることを求めます。
 モバイルPASMOでの利用の必要性は明らかですが、費用などの問題から、すぐにはできないことも分かりました。そのため、この陳情は趣旨採択がよいかと考えます。ただ、いつまでも導入されないということではよくないので、障害者の社会参加が進むためにも、着実な取組を行うことを求めて、質問を終わります。

○岩永委員 都営交通無料乗車券のモバイルPASMOにおける利用に関する陳情について、意見を申し上げます。
 都営交通では、都内在住の身体、知的障害者手帳を持っている方に対して、無料で乗車できる都営交通無料乗車券を発行しています。希望者は、磁気式のカードをPASMOのICカードに交換することができます。
 PASMO、ICカードの障害者割引対応は、二〇二三年三月に運用が始まりました。それまでは、駅改札の窓口で障害者手帳を提示して、障害者と介助者への割引の対応を受ける必要がありましたが、PASMOのICカードが使えるようになってからは、障害者と介助者がペアになっているICカードを持ち、共に窓口に寄らずに自動改札機を通ることができるようになりました。
 現在、PASMOのICカード利用数は約四千万枚、モバイルPASMOの利用者数は約五百万人とのことです。ICカード式の利用が圧倒的に多いものの、スマートフォンの普及やDX化の推進などにより、交通機関でもモバイルの利用者が増えている状況もあります。
 先日、視覚障害をお持ちの方から話を伺う機会がありました。その方は、スマートフォンは画面に凹凸がないこともあり、急いでいるときには誤操作なども起こりやすいため、駅の改札を通る際には、スマートフォンの操作は難しいのだといわれていました。また、障害者割引のICカードは、介助者とのペアで二枚セットになっていますが、介助者用のICカードは、その時々に、介助に当たる人が交代で使うので、カード式の方が臨機応変に対応できて便利だともいわれていました。同時に、ICカードの改善点としては、本人用と介助者用のICカードが、全く同じつくりで、視覚障害者には区別がしにくい、触って分かるような印があると使いやすいということもいわれていました。このように、障害ごとに異なる状況があるため、多様な選択肢があることが大切です。
 本陳情では、都営交通無料乗車券をモバイルPASMOでも利用できることが求められていますので、すぐには難しくても、今後の課題として、選択肢を広げることも必要ではないでしょうか。利用されている障害当事者の声を聞きながら、誰もが利用しやすい公営交通となるよう、改善を続けていくことを要望します。
 よって、本陳情は趣旨採択といたします。

○あぜ上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 異議なしと認めます。
 よって、陳情六第二一号は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で交通局関係を終わります。

○あぜ上委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。
 まず、史跡玉川上水整備活用計画(改定版)−江戸の史跡を守り未来へつなぐ−(案)について報告を聴取いたします。

○西川経理部長 報告事項、史跡玉川上水整備活用計画(改定版)−江戸の史跡を守り未来へつなぐ−(案)についてご報告を申し上げます。
 資料1、史跡玉川上水整備活用計画(改定版)−江戸の史跡を守り未来へつなぐ−(案)をご覧願います。
 一ページをお開き願います。1、計画の基本的な考え方でございます。
 (1)、改定の背景等をご覧願います。
 玉川上水は、承応三年の完成以来、江戸東京へ上水を供給するための施設として重要な役割を果たしてまいりました。平成十五年に国の史跡に指定されたことを受け、当局は、平成十九年に、保存管理の基本方針等をまとめた史跡玉川上水保存管理計画を策定いたしました。
 次いで、素掘りの開渠が多く残り、特に保全が必要な中流部を対象に、当局が取り組むべき施策を明らかにすることを目的といたしまして、平成二十一年に、史跡玉川上水整備活用計画を策定いたしました。この計画に基づき、これまでのり面の補強工事や水路及び樹木の管理などを進めてまいりましたが、現在、これらの整備に引き続き取り組むとともに、樹木のナラ枯れ被害や台風等による倒木被害といった新たな課題にも対応する必要がございます。こうしたことから、引き続き、江戸東京の発展を支えてきた史跡を守り、将来に引き継ぐために、整備活用計画を改定することといたしました。
 改定に当たりましては、学識経験者等の意見、助言を得ることを目的に、昨年五月、史跡玉川上水整備活用計画検討委員会を設置するとともに、地元住民の皆様を対象とした説明会を開催してまいりました。
 次に、(2)、計画の期間及び区間をご覧願います。
 本計画の対象期間は、令和六年度中から令和十五年度までのおおむね十か年、対象区間は中流部、小平監視所から浅間橋までの約十八キロメートルとしております。
 二ページをお開き願います。2、玉川上水中流部の現状と課題でございます。
 (1)、水路及びのり面の保全につきましては、これまで、のり面及びのり肩の崩落に伴い倒伏するおそれの高い樹木の伐採や剪定、のり面保護工を実施してまいりました。これまでの施策につきましては、のり面崩落に対する一定の防止効果が確認されておりますが、樹木の根の発達が要因と考えられるのり面の形状変化等が発生しております。
 (2)、名勝小金井桜並木の保存につきましては、これまで名勝管理者である東京都教育庁や地元自治体と協働して、モデル区間を中心にヤマザクラを被圧する樹木の剪定や伐採、苗木の補植適地の提供を行ってまいりました。しかし、ケヤキ等の高木などによるヤマザクラへの被圧が引き続き発生しております。
 (3)、活用整備につきましては、これまで中低木の剪定等による眺望の確保や散策路の整備、説明板の設置等を実施してまいりました。
 今後も、眺望確保のための剪定等を継続するとともに、説明板の更新等が必要となっております。
 (4)、植生管理につきましては、これまで地元自治体等と連携し、緑の保全に配慮しながら、樹木の管理等を実施してまいりました。しかし、小平市域を中心にナラ枯れが確認されているほか、台風等による倒木や枝折れによる被害も発生しております。
 三ページをお開き願います。3、改定後の整備活用施策でございます。
 (1)、ゾーニングの導入につきましては、中流部の現況を水路、のり面の形状、のり面の保全状況、植生等の自然環境という三つの視点により類型化し、七つのゾーンに区分しております。これにより、ゾーンごとの特徴や課題の傾向を具体的に示し、優先順位をつけながら計画的にのり面保護工を施行するなど、より効果的に保存整備を実施してまいります。
 あわせまして、ゾーンごとの特徴を踏まえた植生管理を行うことで、生物多様性の保全にも寄与することを目指してまいります。
 四ページをお開き願います。
 (2)、水路及びのり面の保全につきましては、のり面の形状や保護工の施行歴等を踏まえ、優先整備区間を設定して計画的に管理するとともに、定期的なモニタリングを実施してまいります。
 また、倒伏に伴いのり面を崩落させるおそれの高い樹木等を伐採するため、一定の基準を設定しております。
 (3)、名勝小金井桜並木の保存につきましては、当局は、引き続き、東京都教育庁や地元自治体と協議の上、ヤマザクラを被圧している樹木の剪定や伐採、補植適地の提供を行ってまいります。
 (4)、活用整備につきましては、説明板の情報の充実や講演会の開催等に取り組むとともに、景観や安全性に配慮したフェンスの使用等につきまして、引き続き、関係機関と連携しながら取組を進めてまいります。
 (5)、植生管理については、枯損木等の伐採、剪定により、安全性を確保するとともに、樹木の点検等による倒木対策を実施してまいります。
 また、ゾーンごとの特徴に対応した樹木及び林床の管理を行い、生物多様性の保全に努めるとともに、環境変化に対するモニタリングを実施してまいります。
 詳細につきましては、参考資料として配布させていただきました史跡玉川上水整備活用計画(改定版)−江戸の史跡を守り未来へつなぐ−(案)をご覧いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

○あぜ上委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 ありませんか。−−なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○あぜ上委員長 次に、契約の締結についての報告を聴取いたします。

○西川経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料2、契約締結報告書によりご報告を申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、令和六年五月一日から令和六年七月三十一日までの間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約六件でございます。
 表紙をおめくりいただいて、一ページをご覧いただければと存じます。こちらは、本日ご報告申し上げます契約六件の総括表でございます。
 以下順次、契約の概要につきましてご説明を申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、江東区豊洲六丁目地先から同区有明二丁目地先間送水管(千二百ミリメートル)用既設立坑改造及びトンネル築造工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、江東区豊洲六丁目五番地先から同区有明二丁目二番地先間におきまして、内径千二百ミリメートルの送水管用既設立坑改造及びトンネル築造工事をシールド工法により行うものでございます。
 契約の方法は技術提案型総合評価方式によるWTO一般競争入札、契約金額は三十四億二千百万円、契約の相手方は戸田・村上・市原建設共同企業体でございます。入札経過及び案内図につきましては、三ページにお示ししてございますので、ご参照いただければと存じます。
 四ページをお開き願います。2、金町浄水場第一高度浄水施設電気設備等改良工事でございます。
 本件は、金町浄水場における第一高度浄水施設電気設備等の機能維持及び信頼性の向上を図るため、電気設備等の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十四億八千五百万円、契約の相手方はメタウォーター株式会社でございます。入札経過につきましては下段に、案内図につきましては五ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 六ページをお開き願います。3、あきる野市小川東一丁目地先から福生市南田園一丁目地先間送水管(七百ミリメートル)新設工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、あきる野市小川東一丁目十五番地先から福生市南田園一丁目一番地先間におきまして、内径七百ミリメートルの送水管新設工事を開削工法及び推進工法により行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十一億九千二百七万円、契約の相手方は、りんかい日産建設株式会社でございます。入札経過及び案内図につきましては、七ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 八ページをお開き願います。4、杉並区井草一丁目地先から中野区鷺宮五丁目地先間送水管(二千二百ミリメートル)既設管内配管工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、杉並区井草一丁目三十一番地先から中野区鷺宮五丁目二番地先間において、内径二千四百ミリメートルの既設管内に内径二千二百ミリメートルの送水管を布設する工事を、既設管内配管工法により行うものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は二十一億三千四百万円、契約の相手方は日鉄パイプライン & エンジニアリング株式会社でございます。入札経過及び案内図につきましては、九ページにお示ししてございますので、ご参照いただければと存じます。
 一〇ページをお開き願います。5、三鷹市新川六丁目地先配水本管(四百ミリメートル)新設工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、三鷹市新川六丁目二十四番地先から同市新川六丁目十一番地先間において、内径四百ミリメートルの配水本管新設工事を推進工法及び開削工法により行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十五億九千二百八十万円、契約の相手方は株式会社ホープでございます。入札経過及び案内図につきましては、一一ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一二ページをお開き願います。6、西多摩郡瑞穂町石畑二千三百一番地内から同町石畑二千二百三十五番地先間外一か所配水本管(七百ミリメートル)新設工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、西多摩郡瑞穂町石畑二千三百一番地内から同町石畑二千二百三十五番地先間外一か所において、内径七百ミリメートルの配水本管新設工事を開削工法及び推進工法により行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は九億千百五十一万五千円、契約の相手方は株式会社淺沼組でございます。入札経過につきましては一三ページに、案内図につきましては一四ページにお示ししてございますので、ご参照いただければと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

○あぜ上委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○あぜ上委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○あぜ上委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情六第二二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○長嶺総務部長 お手元の資料3、請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 整理番号2、陳情六第二二号、水道料金の減免内容の見直しに関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 この陳情を提出された方は、練馬区にお住まいの小松凜太さんでございます。
 陳情の要旨は、都において、東京都給水条例第三十条第二項に定める水道料金の減免内容を見直し、世帯人数等に応じて減免額を調整していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございます。
 生活保護法により生活扶助の認定を受けている方や、児童扶養手当法により児童扶養手当を受給されている方などに対しては、水道料金の基本料金と一か月当たり十立方メートルまでの従量料金の合計額の減免を実施しております。
 水道局といたしましては、水道料金の減免措置は、受益者負担の原則、公営企業における独立採算制の原則及び使用者間の負担の公平に対する例外措置であり、その拡充については慎重に考えるべきものであると認識しております。
 ご説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○あぜ上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○福手委員 陳情六第二二号について、一言意見を述べます。
 この陳情は、減免の拡充が趣旨となっています。かつて東京都は、平成十七年に水道料金の値下げを行っています。これは、水道料金は、状況に応じて引き下げることができるということを示しています。
 今、都民は、物価高騰で暮らしがますます苦しくなっていて、こういうときに、都民の生活を支えることは重要です。水道料金の減免の拡充や料金の引下げを水道局として検討し、実施していくことを意見として求めておきます。

○あぜ上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○あぜ上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情六第二二号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で水道局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付をし、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承を願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二分散会