公営企業委員会速記録第八号

令和五年九月十四日(木曜日)
第十委員会室
午後一時十五分開議
出席委員 十二名
委員長大山とも子君
副委員長林あきひろ君
副委員長森村 隆行君
理事細田いさむ君
理事斉藤まりこ君
理事村松 一希君
岩永やす代君
保坂まさひろ君
長橋 桂一君
田村 利光君
菅野 弘一君
西沢けいた君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長久我 英男君
次長梅村 拓洋君
総務部長豊田 義博君
職員部長市川 雅明君
資産運用部長小林 弘史君
電車部長神永 貴志君
自動車部長櫻庭 裕志君
鉄軌道事業戦略担当部長築田 直樹君
バス事業経営改善担当部長佐藤 和哉君
水道局局長西山 智之君
技監松田 信夫君
総務部長長嶺 浩子君
経理部長西川 泰永君
建設部長事業調整担当部長兼務石田 紀彦君
企画調整担当部長DX推進担当部長兼務鈴木美奈子君
設備担当部長小泉 正一君
多摩水道改革推進本部本部長石井 英男君
下水道局局長佐々木 健君
次長田中  彰君
総務部長後藤 徹也君
経理部長福島 大起君
計画調整部長袰岩 滋之君
施設管理部長新谷 康之君
建設部長藤橋 知一君
施設整備担当部長杉山  純君
流域下水道本部本部長猪八重 勇君
管理部長高角 和道君
技術部長佐々木宏章君

本日の会議に付した事件
下水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
交通局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
陳情の審査
(1)五第二一号 交通局の自動車営業所長等に対するパワーハラスメント防止研修等の徹底に関する陳情

○大山委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の報告事項の聴取及び交通局関係の陳情の審査を行います。
 なお、報告事項については、説明聴取の後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより下水道局関係に入ります。
 理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○福島経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料1、契約締結報告書をご覧いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 今回の内容は、令和五年五月一日から七月三十一日までの間に締結した予定価格一件九億円以上の工事請負契約十二件でございます。
 以下順次、契約の概要についてご説明いたします。
 二ページをお開き願います。千代田幹線その三工事でございます。
 本件は、千代田区、中央区及び港区の一部の汚水を収容する千代田幹線に接続させる枝線を施工するものでございます。この工事は、前回の工事の諸設備を引き続き使用し施工することから、一貫した施工管理や安全管理が必要であるため、随意契約により契約しております。その概要は以下のとおりでございます。
 四ページをお開き願います。桃園川幹線再構築工事でございます。
 本件は、杉並区高円寺南二丁目、四丁目付近の既設管渠の更新を図るとともに、流下能力を確保するため、管渠の更生工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 六ページをお開き願います。第二桃園川幹線その三工事でございます。
 本件は、杉並区及び中野区の一部の雨水を収容する第二桃園川幹線を施工するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 八ページをお開き願います。品川区東五反田四丁目、港区白金台三丁目付近再構築工事でございます。
 本件は、品川区東五反田四丁目、港区白金台三丁目付近の既設管渠の更新を図るため、管渠の敷設替え及び更生工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一〇ページをお開き願います。王子第二ポンプ所電気設備工事でございます。
 本件は、別途施行の王子第二ポンプ所ポンプ設備工事及び王子第二ポンプ所沈砂池機械設備工事に伴い電気設備工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一二ページをお開き願います。南部汚泥処理プラント汚泥濃縮設備再構築その三工事でございます。
 本件は、南部汚泥処理プラントの汚泥濃縮設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一四ページをお開き願います。葛西水再生センター水処理電気設備再構築その九工事でございます。
 本件は、別途施行の葛西水再生センター北系反応槽機械設備再構築その四工事に伴い電気設備工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一六ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センター大森南ポンプ室ポンプ設備再構築工事でございます。
 本件は、森ヶ崎水再生センター大森南ポンプ室の雨水ポンプ設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 一八ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センターろ過設備改良工事でございます。
 本件は、森ヶ崎水再生センターに設置されているろ過設備を増設し、水処理及び汚泥処理機能の向上を図るため、改良工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 二〇ページをお開き願います。降雨情報システム再構築工事でございます。
 本件は、降雨情報システムが老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 二二ページをお開き願います。小菅水再生センターポンプ設備再構築その六工事でございます。
 本件は、小菅水再生センター西処理施設の主ポンプ棟に設置してある雨水ポンプ設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 二四ページをお開き願います。浅川水再生センター汚泥焼却設備再構築工事でございます。
 本件は、浅川水再生センターの汚泥焼却設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要と入札結果は以下のとおりでございます。
 以上で工事請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○斉藤委員 日本共産党の斉藤まりこです。
 私から一件、契約案件、第二桃園川幹線その三工事、この資料の六ページ目、報告書の六ページ目ですけれども、この工事について伺いたいと思います。
 今回のこの工事について、特に中野区の地元の方々からは、この雨水幹線に期待する声と工事への心配の声など様々な声が寄せられました。地元からの声に基づいて幾つか伺いたいというふうに思います。
 まず、工事の概要についてなんですけれども、今回の契約の工事は、中野区の一部の雨水を収容する第二桃園川幹線を施行するということで、深さ四十メートルの地下に、直径四・二五メートルの雨水管を通すという工事であり、中野区などの内水氾濫対策に資する工事になるということで間違いないでしょうか。

○藤橋建設部長 第二桃園川幹線は、中野区及び杉並区の既設の桃園川幹線流域における浸水被害を軽減するために整備するものでございます。

○斉藤委員 中野区と、それから杉並区の一部の雨水を収容するものということで、今回の工事は、特に中野区での工区が長いために、中野区での内水氾濫等の水害を低減するものということとしても、地元から早期の完成がとても期待されています。
 中野区では、ゲリラ豪雨の際に度々浸水被害があり、特に二〇一八年の夏の豪雨のときには、中野駅周辺で浸水被害があったことも、住民の方々にとって記憶に新しく、また、今年の八月一日のゲリラ豪雨の際にも、これは水があふれたということではないようなんですが、中野駅近くのガード下のマンホールが、下からの空気の圧力で浮き上がるということがあったということが認識されています。原因は様々あるかと思いますけれども、こうした状況を目の当たりにしている地域の方々にとって、雨水管による浸水対策、内水氾濫の対策は本当に切実な課題になっています。ぜひ着実に進めていただきたいというふうに思います。
 一方で、この第二桃園川幹線の上流に当たる杉並区での工事の際には、二〇二〇年五月だったということですけれども、立て坑内に地下水が流入するというトラブルがあり、住民説明会も開かれたというふうに聞いています。このことは、中野区の方々にも伝わっていて、今回の工事で大丈夫なのかという心配する声が寄せられました。
 この杉並区での工区で水が出たというトラブルですけれども、今回の契約の中野区の工区ではどのような対策を講じているのか伺います。

○藤橋建設部長 受注者に対して、上流側で発生したトラブルの状況を共有するとともに、下流側の現場の状況を踏まえ、考えられるリスクの洗い出しと対策を盛り込んだ施工計画を立案するよう既に指導しております。

○斉藤委員 考えられるリスクの洗い出しと対策を盛り込んだ施工計画を立案するようにと受注者に指導しているということです。
 当時の住民説明会で配られた資料を見ますと、シールドマシンで掘削した土砂を排出するスクリューのゲート部から出水したということで、このときは、週末の工事がお休み中の間に水がたまっていたというふうに伺いました。人的被害はなかったものの、雨水管の相当部分が水で埋まっていたということで、当時は、地盤沈下はなかったのかなど心配する声もあったというふうに聞いています。そのようなことはなかったということをもちろん聞いているんですけれども、同じようなことがないように、しっかりと事業者と共に対策を強化していただきたいというふうに思います。
 また、万が一何かあった場合はどうなるのかという心配の声も寄せられていますが、万が一事故やトラブル等があった場合の補償は、地上の南北それぞれ四十メートルまでの住民に適用されるということを地元の区議が事前に聞いております。
 改めて、どの範囲までが対象として事前の家屋調査が行われるのか伺います。

○藤橋建設部長 シールド工事の実施に先立ち、シールド掘削機の通過する深さや周辺地盤の状況などに応じて調査範囲を定め、その範囲にある建物などを対象に家屋調査を実施することとしております。
 今回の調査範囲は、シールド掘削機の通過位置の両側約四十メートル、合わせておおむね八十メートルの範囲が標準となりますが、今後、受注者により、土質状況などに応じて調査範囲を精査の上、設定することになります。

○斉藤委員 地元の区議が聞いていたとおり、今回の調査範囲は、シールド掘削機の通過位置の両側約四十メートル、合わせて約八十メートルの範囲が標準になるということ、さらに、受注者による土質状況に応じた調査範囲を精査の上、設定されるということでした。
 この調査の範囲なんですけれども、どのような基準でどのように定められているのか伺います。

○藤橋建設部長 調査範囲は、公表している下水道局の積算基準に標準の調査範囲の考え方を定めておりまして、シールド掘削機の外側から地上に向けて、両側に斜め四十五度の範囲に設定してございます。

○斉藤委員 地中のシールド掘削機の外側から地上に向けて、両側に地中から斜め四十五度の範囲に設定するということです。
 今回のシールドマシンの深さは地下四十メートルということなので、地上に向けて四十五度ということですと、ちょうど直上の地上の地点と二等辺三角形のような感じになって、深さと同じだけの幅の範囲において対象になると。それが両側にあるので、合わせて約八十メートルが、この標準の範囲になるという計算だということだと思います。
 今回の工事は、最初の出だしの部分、杉並区になるんですけれども、この部分では、深さが地下五十メートルの部分もあるというふうに伺っておりますけれども、どの時点でも同じ基準で事前の家屋調査が行われるというふうに聞いています。
 地上で影響があると思われる範囲に対して事前の家屋調査を行っているという認識でよいか伺います。

○藤橋建設部長 下水道局の基準に基づき、地上で影響が及ぶと想定される範囲において、受注者が土質状況などに応じた精査を行った上で、事前の家屋調査を実施してございます。

○斉藤委員 地上で影響が及ぶと想定される範囲、さらに土質状況などに応じた精査も行った上で、事前の家屋調査を実施しているということ。深さが地下四十メートル、五十メートルの工事でも、地上への影響を想定して、こうした調査を行っているということはとても大事なことだというふうに思います。ぜひ、今後も丁寧な対応を行っていただきたいというふうに思います。
 今回の工事に当たっては、この地域で、浸水、内水氾濫の対策が本当に切実な課題になっているということ。一方で、上流の工事では、出水のトラブルがあったということでも、地元からは期待と心配の両方の声があり、とても注目もされています。
 住民との丁寧な対話が求められていますけれども、今後、住民に対する説明会は行われるのか伺います。

○藤橋建設部長 下水道工事につきましては、これまでも、着手前から地域の方々への周知方法を関係する町会に相談し、その意向に沿った方法で説明しております。
 本工事についても、これまでと同様に説明を実施してまいります。

○斉藤委員 今回の工事についても、着手前に地域の方々への周知方法を関係する町会に相談し、その意向に沿った方法で説明するということですけれども、住民説明会を開いてほしいという声が既に届けられています。上流側でのトラブルも踏まえて、例えばチラシを配るなどの対応だけでなく、ぜひ住民説明会を開いて、地域の方々の疑問にも答えながら、多くの方に詳しい情報が丁寧に届けられるようにしていただくということを強く求めて、質問を終わります。

○大山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

○大山委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、水道局長から紹介があります。

○西山水道局長 七月一日付の人事異動に伴い就任いたしました当局幹部職員を紹介させていただきます。
 DX推進担当部長を兼務並びに子供政策連携室企画調整担当部長及びスタートアップ・国際金融都市戦略室スタートアップ戦略推進担当部長を併任いたします企画調整担当部長の鈴木美奈子でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○大山委員長 紹介は終わりました。

○大山委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○西川経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の契約締結報告書によりご報告申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、令和五年五月一日から令和五年七月三十一日までの間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約三件でございます。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページをご覧ください。こちらは、本日ご報告申し上げます契約三件の総括表でございます。
 以下順次、契約の概要につきましてご説明を申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、第一淀橋給水所電気設備等改良工事でございます。
 本件は、設備の信頼性向上を図るため、老朽化した高低圧電気設備等の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十億二千三百万円、契約の相手方はメタウォーター株式会社でございます。入札経過につきましては下段に、案内図につきましては三ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 四ページをお開きください。2、杉並区井草四丁目地先から同区井草一丁目地先間送水管(二千二百ミリメートル)既設管内配管工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、杉並区井草四丁目十五番地先から同区井草一丁目三十一番地先間におきまして、内径二千四百ミリメートルの既設管内に、内径二千二百ミリメートルの送水管を布設する工事を既設管内配管工法により行うものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は十七億九千百九十万円、契約の相手方はJFEエンジニアリング株式会社でございます。入札経過及び案内図につきましては五ページにお示ししてございますので、ご参照いただければと存じます。
 六ページをお開き願います。3、朝霞浄水場次亜受入設備等改良工事でございます。
 本件は、設備の信頼性向上を図るため、老朽化した次亜受入設備等の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十二億九百一万円、契約の相手方は荏原実業株式会社でございます。入札経過及び案内図につきましては七ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○大山委員長 これより交通局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○小林資産運用部長 お手元の資料1、契約締結報告書に基づきまして、令和五年五月一日から令和五年七月三十一日までに締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約につきましてご報告申し上げます。
 一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
 以下、契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。浅草線東日本橋駅エレベーター設置土木・建築その他工事でございます。
 本件は、浅草線東日本橋駅において、エレベーター二基を増設する工事でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十二億六千三百三十五万円、契約の相手方は鉄建建設株式会社でございます。
 以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○大山委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○大山委員長 次に陳情の審査を行います。
 陳情五第二一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○櫻庭自動車部長 お手元の資料2、請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 整理番号1、陳情五第二一号、交通局の自動車営業所長等に対するパワーハラスメント防止研修等の徹底に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 この陳情を提出された方は、世田谷区にお住まいの後藤雄一さんでございます。
 陳情の要旨は、交通局の自動車営業所の責任者である営業所長と副所長を選ぶ際には、人格、経験はもとより、労働者の労働組合加入を雇用条件としないオープンショップ制やパワーハラスメント防止に関する基本的な研修等の受講を徹底することでございます。
 現在の状況でございます。
 交通局では、日頃から、局の管理監督者を対象としたハラスメントに関する研修を実施しておりますほか、オープンショップ制につきましても管理職研修で取り上げております。
 また、年二回のコンプライアンス推進運動月間や十二月のハラスメント防止月間の取組におきまして、全ての職員に対し、ハラスメントに関する意識の啓発を行っております。
 自動車部におきましても、毎月の所長会や副所長会などで、随時、労使関係に係る対応や取扱い等について、意見や情報を交換するなど、日頃から適切な営業所運営を図っております。
 加えて、今般の事案を受けまして、管理監督者を対象として、オープンショップ制を含む労使関係に関する部内研修を実施いたしましたほか、コンプライアンス推進運動月間には、具体的な事例を用いましてハラスメント防止に関する理解の徹底を図るとともに、理解度を確認するアンケートを実施して効果を検証するなど、取組を強化いたしまして、再発防止に努めております。
 ご説明は以上でございます。ご審議よろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○斉藤委員 日本共産党都議団として、この交通局の自動車営業所長等に対するパワーハラスメント防止研修等の徹底に関する陳情について、不採択という立場ですけれども、理由について述べさせていただきます。
 世田谷区の後藤雄一さんから出された陳情ですけれども、願意は、自動車営業所の所長や副所長を選ぶ際に、パワーハラスメント防止や労働者の労働組合加入を雇用条件としないオープンショップ制などの基本的な研修等の受講を徹底してほしいというものです。
 この陳情を出すまでに至った経過について、その理由として記載があります組合を脱退した職員と副所長と所長の三者での面談のことなどが記されています。どのような言葉や話合いだったのかということには立ち入ることができませんが、事実として、組合を抜ける職員に対して、勤務等の扱いについて制約になるような取扱いがあったことを認め、このような扱いが起きないように、十分注意していくというおわびとお知らせが所長から出されたという経過になっています。この点では、再発防止のために研修を行うということは重要なことと考えます。
 交通局で行っている研修について、先ほどもお話がありましたけれども、詳しく事前にお話を伺ったところ、交通局では、全職員に対して、七月と十一月の年二回のコンプライアンス推進運動月間と、さらに十二月のハラスメント防止月間に取り組み、意識啓発を行っているということです。局の管理監督者を対象としたハラスメントに関する研修は三年に一度というふうに伺いました。こちらもちょっと頻度を上げて取り組むことが必要ではないかというふうにも思います。
 自動車部では、毎月の所長会や副所長会で意見や情報交換をしているということですが、研修という形ではないということも伺っているので、こちらも、ふだんの業務の中での取組の強化が必要ではないかというふうに思います。
 今回の事案を受けて、労使関係に関する部内研修を実施したほか、理解度を確認するアンケートを実施して効果を検証するなどの取組を行ったということは、重要なことだというふうに思います。ぜひ、日頃からこうした研修の取組の強化をしていただきたいと思います。
 ただ、一方で、この陳情の願意は、所長と副所長を選ぶ際に、研修等の受講を徹底するということを求めるものになっています。
 日本共産党都議団としては、研修等の取組は重要だと考えていますが、特定の機会に限定するものではなく、広く取組を行うことが必要だと考えるため、本陳情については不採択とさせていただきます。
 以上です。

○大山委員長 ほかに発言ございませんね。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認めます。よって、陳情五第二一号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。

○西沢委員 この際、第三回定例会中の公営企業委員会において、交通局より、東京労働局からの指導、いわゆる偽装請負に関わる件について報告を求める動議を提出いたします。
 交通局は今年三月、東京労働局から駅業務の交通協力会への委託について、労働者派遣法違反の疑いで指導を受けました。駅業務の委託契約の仕様書の一部に、局職員が協力会の駅係員に直接指揮命令できる余地が認められ、改善措置を講ずるよう指導を受けたことも明らかになりました。
 この問題は、交通局の組織体制や運営や経営、これに大きく関係をする極めて重大なものであるというように思いますから、さらに断続的に報道もされている運営について関心も高く、これからしっかりと議論もしていく必要があると思います。まずは、交通局自らが報告をするべき案件だとは思いますが、そうにはなっておりません。
 こうした交通局自体の姿勢を正すとともに、我々都議会の姿勢も問われていると思います。ぜひ、会派の皆様にご賛同いただきますようお願いを申し上げます。

○大山委員長 ただいま西沢委員から、交通局からの報告を求める動議が提出されました。
 この際、ただいまの動議に対し発言の申出がありますので、これを許します。

○斉藤委員 ただいまの西沢委員の動議に対して、賛成の立場で意見を申し上げたいというふうに思います。
 東京労働局から、今年三月交通局は、駅業務の委託について、労働者派遣法違反の疑いで行政指導を受けるということがありました。
 駅業務の委託契約の仕様書の一部に、局職員が協力会の駅係員に直接指揮命令できる余地が認められ、改善措置を講ずるよう指導を受けたということが明らかになっています。疑いというふうなことであっても、重大な問題だというふうに思います。
 しかし、このことについて、交通局からの改めての報告というものはいまだにありません。議会では、交通局は、指導内容に従い、点検、確認を実施していくと、必要な是正措置を講ずるという答弁もあるんですけれども、その後どのように是正したのか、そうした報告がまだ議会にはされておりません。
 そうした中、この指摘を受けた時点でも、新聞各社等からの報道がありましたけれども、それ以降、四月、五月、六月と断続的にこの問題を取り上げる記事が出ております。社会的関心が大きいこうした問題に対して、交通局として、都民に対して、説明責任を果たしていく、報告をするというのは、最低限必要な姿勢ではないかというふうに思います。
 よって、私、日本共産党都議団としても、九月二十九日の公営企業委員会の中で、この報告を行うということを求めたいと思います。

○岩永委員 ただいま提出されました動議について、賛成の立場で意見を申し上げます。
 派遣労働者をめぐる問題は全国各地で起こっています。偽装請負についても、東京都のほかの事業でも指摘をされていますが、交通局でも、東京労働局から是正指導を受けたことは大変遺憾に思っています。
 こうした問題は、都庁全体で取り組むべきですが、事業局である交通局でも、きちんと委員会に報告し、対処を示していくべきと考え、都議会生活者ネットワークとしましても、この問題について報告を求めるという立場から、この動議に賛成をいたします。

○大山委員長 発言は終わりました。
 ただいまの動議は、起立により採決いたします。
 動議に賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大山委員長 起立少数と認めます。よって、動議は否決されました。
 以上で交通局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十分散会