公営企業委員会速記録第一号

令和四年二月十五日(火曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長こいそ 明君
副委員長菅野 弘一君
副委員長森村 隆行君
理事斉藤まりこ君
理事小林 健二君
理事村松 一希君
石島 秀起君
岩永やす代君
成清梨沙子君
かつまたさとし君
保坂まさひろ君
山口  拓君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長内藤  淳君
次長総務部長事務取扱土岐 勝広君
職員部長牧野 和宏君
資産運用部長坂田 直明君
電車部長市川 雅明君
自動車部長櫻庭 裕志君
車両電気部長野崎 慎一君
建設工務部長谷本 俊哉君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務神永 貴志君
安全管理担当部長西川 善宣君
鉄軌道事業戦略担当部長築田 直樹君
バス事業経営改善担当部長太田 純也君
技術調整担当部長生越 啓史君
技術管理担当部長坂口 淳一君
水道局局長浜 佳葉子君
技監尾根田 勝君
総務部長石井 英男君
経理部長金子 光博君
建設部長田中 慎一君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
工業用水道事業調整担当部長兼務
尾関  元君
設備担当部長岩崎 恭士君
多摩水道改革推進本部本部長青木 秀幸君
下水道局局長神山  守君
次長松川 桂子君
総務部長田中  彰君
経理部長坂井 吉憲君
計画調整部長佐々木 健君
施設管理部長猪八重 勇君
建設部長袰岩 滋之君
流域下水道本部本部長佐々木秀之君
管理部長後藤 徹也君

本日の会議に付した事件
水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都水道事業会計予算
・令和四年度東京都工業用水道事業会計予算
報告事項
・東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
下水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都下水道事業会計予算
・多摩川流域下水道北多摩二号処理区の建設に要する費用の関係市の負担について
報告事項
・下水道浸水対策計画二〇二二(案)について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
交通局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都交通事業会計予算
・令和四年度東京都高速電車事業会計予算
・令和四年度東京都電気事業会計予算
報告事項
・東京都交通局経営計画二〇二二(案)について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)

〇こいそ委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申合せをいたしましたので、ご了承を願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は、報告事項、契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項については、説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願いたいと思います。
 これより水道局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組について、理事者の説明を求めます。

〇浜水道局長 令和四年第一回定例会に提出を予定しております令和四年度東京都水道事業会計及び工業用水道事業会計の予算案をご審議いただくに当たり、事業運営の方針、主な施策及び財政収支の概要につきましてご説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料1をご覧いただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。まず、水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
 都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、最も重要な基幹ライフラインとして、都民生活と首都東京の都市活動を支えてまいりました。
 これまで、高度経済成長期の需要拡大に対応した施設の整備、河川の水質悪化に伴う高度浄水処理の導入など、時代に合わせた施策を推進し、現在では、水道の根源的使命である安全でおいしい高品質な水の安定供給を実現しています。
 一方で、今後、都の人口は減少に転じることが見込まれ、この人口減少に伴い料金収入が減少していく中、高度経済成長期に整備した大規模浄水場等の施設を適切に更新していく必要がございます。
 また、官民連携や広域連携等により基盤を強化するとともに、デジタルトランスフォーメーションについても推進していかなければなりません。
 加えて、新型コロナウイルス感染症の影響や気候変動による自然災害の多発など、都の水道事業を取り巻く環境は、かつて経験したことのない局面にあります。
 こうした状況を踏まえ、目標管理の徹底と成果重視の視点に立ち、都民への説明責任を果たしていくため、昨年三月、令和三年度から七年度までの事業計画と財政計画を定めた東京水道経営プラン二〇二一を策定いたしました。
 本プランでは、三つの経営方針を掲げてございます。
 第一に、安全でおいしい高品質な水を安定して供給するとともに、様々な脅威への備えに万全を期すため、施設整備の着実な推進、水質管理の徹底などにより、水道システムの強靱化を進めてまいります。
 第二に、お客様からの信頼を得られる事業運営を進めるため、双方向コミュニケーションの充実やデジタル技術の活用等により、お客様サービスの向上と業務の効率化を推進してまいります。
 二ページをお開き願います。
 第三に、都の広域水道としての一体性と責任を確保し、健全な経営を維持するため、グループ経営の推進や、水道事業を支える人材の育成などを進めるとともに、不断の経営努力に努めてまいります。
 これらの経営方針に基づき、令和四年度は、東京水道経営プラン二〇二一の二年目として、それぞれの施策を着実に推進するために必要な経費を計上しております。
 その主な施策についてご説明申し上げます。
 第一に、強靱で持続可能な水道システムの構築でございます。
 まず、安定給水についてでございます。
 首都東京の安定給水を継続するため、将来の気候変動による影響を踏まえ、長期的な視点に立ち、水源の適切な確保に取り組んでまいります。
 水道水源林については、引き続き適正な管理を行うとともに、昨年三月に策定した、みんなでつくる水源の森実施計画に基づき、都民をはじめ、企業、大学などの多様な主体と連携した施策を推進するとともに、民有林の積極的な購入も行ってまいります。
 また、水道水の水質や安全性のさらなる向上に向けて、より徹底した水質管理を行うとともに、お客様の水質に関する満足度向上のため、水質や安全性などの情報を発信してまいります。
 さらに、予防保全型管理により、水道施設の長寿命化や更新の平準化を図りつつ、大規模浄水場の更新や需要に合わせた適切な施設整備を進めていくとともに、給水所の新設、拡充、更新に取り組み、水道基幹施設の整備を着実に進めてまいります。
 加えて、多摩地区水道につきましては、多摩地区を四つのエリアに分け、拠点となる施設の整備やネットワーク化を進めるとともに、老朽化した施設の更新を推進してまいります。
 次に、様々な脅威への備えについてでございます。
 大規模な震災や自然災害が発生しても被害を最小限に抑えられるよう、貯水池の堤体強化や配水池の耐震強化を推進するとともに、停電が発生した際にも平常時と同様に給水できるよう、自家用発電設備の新設、増強に取り組んでまいります。
 加えて、水管橋等の河川横断管路の風水害対策として、地中化を進めてまいります。
 次に、新技術の活用についてでございます。
 昨年四月に策定した水道スマートメータトライアルプロジェクト推進プランに基づき、スマートメーターの設置を進めるとともに、浄水処理における薬品注入にAIを活用するなど、水道事業への最先端技術の導入に取り組んでまいります。
 第二に、お客様とつながり、信頼される水道の実現でございます。
 まず、双方向コミュニケーションについてでございます。
 水道事業に対するお客様の理解を深めていただくとともに、お客様のニーズを的確に把握し、事業運営に反映していくため、お客様に直接水道事業の説明や情報提供を行うとともに、局事業運営に対するご意見やご提案をいただく水道サポーター制度を、令和三年度の試行を踏まえて本格実施いたします。
 次に、お客様サービスの向上と業務の効率化についてでございます。
 各種申込み手続、料金の支払い、情報閲覧などを一元的に受け付けるお客様総合アプリの運用を開始し、お客様サービスの向上と業務の効率化を図りつつ、キャッシュレス化やペーパーレス化を促進してまいります。
 三ページをご覧ください。次に、環境に配慮した事業運営についてでございます。
 水道事業に伴う環境負荷低減の推進等を目的に、令和二年度から五年間の方針や取組、目標を明らかにした東京都水道局環境五か年計画二〇二〇−二〇二四に基づき、太陽光発電など再生可能エネルギー等の導入に加え、ゼロエミッションビークル等の導入を拡大するなど、CO2排出量の削減を推進してまいります。
 また、世界的なプラスチック削減の潮流や都庁プラスチック削減方針を踏まえ、まち中に給水スポット、Tokyowater Drinking Stationを設置しており、ペットボトルによらずマイボトルに水道水を給水する環境に優しいライフスタイルを促進してまいります。
 第三に、東京水道を支える基盤の強化についてでございます。
 まず、グループ経営の推進についてでございます。
 都の広域水道としての一体性と責任を確保していくため、引き続き、グループ経営を推進するとともに、政策連携団体へ業務を移転していきます。
 また、グループ経営を新たなステージへと進化させるため、東京水道のグループ経営に関する基本方針の運用を徹底していくことで、グループ経営をさらに強化し、グループ内のガバナンスを機能させていくとともに、効率的かつ効果的な業務運営体制を構築していきます。
 次に、強固な人材基盤についてでございます。
 昨年三月に策定した東京水道グループ人材育成方針に基づき、東京水道グループが一体となって人材育成の取組を推進してまいります。
 また、コンプライアンスの取組については、PDCAサイクルによる内部統制システムを運用し、職員のコンプライアンス意識の一層の浸透を図っていきます。
 次に、健全な財政基盤についてでございます。
 東京水道経営プラン二〇二一においては、不断の経営努力として、五年間で百五十億円の経費節減と収入確保を予定しており、引き続き、健全かつ安定的な財政運営を進めるとともに、経営プランの実効性を高め、お客様への説明責任を果たすため、施設整備と経営の目標管理を徹底してまいります。
 以上の施策を主な内容とする令和四年度水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入三千七百三十三億四千六百万円、支出三千五百三十六億八千六百万円、収支差引き百九十六億六千万円。また、資本的収支におきまして、収入四百九十七億九千五百万円、支出千七百三十億五千三百万円、収支差引き千二百三十二億五千八百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
 四ページをお開き願います。次に、工業用水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
 都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という行政目的のため、地下水揚水規制に伴う代替水を供給する事業として行ってまいりました。その結果、昭和五十年代以降、地盤沈下はほぼ鎮静化し、所期の目的を十分果たしてまいりました。
 しかしながら、工場の移転、水使用の合理化等による需要の減少傾向が続いている一方、施設の更新時期を迎えるなど、経営面におきましては厳しい状況にあります。
 このため、平成三十年第三回都議会定例会において、東京都工業用水道条例を廃止する等の条例が可決され、令和四年度末をもって工業用水道事業は廃止することとなりました。
 事業廃止に伴う利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、上水道への切替え工事や料金差額補填などの利用者支援を着実に実施し、令和四年度末に確実に事業を廃止いたします。
 以上を踏まえた令和四年度工業用水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入百六十九億七千六百万円、支出百二十二億三千八百万円、収支差引き四十七億三千八百万円。また、資本的収支におきまして、収入二十四億二千四百万円、支出十五億九千九百万円、収支差引き八億二千五百万円となります。
 以上、令和四年度東京都水道事業及び工業用水道事業の運営方針と予算の大綱につきましてご説明申し上げました。
 都民の皆様から両事業を負託された公営企業管理者として、現在及び将来の安定給水を確保するため、職員共々総力を挙げ、努めてまいります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。

〇石井総務部長 第一回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 初めに、お手元にお配りいたしました資料について紹介させていただきます。
 資料は全部で六種類でございます。資料1は、ただいま局長が説明申し上げました令和四年度東京都水道事業、工業用水道事業の運営方針と予算の大綱でございます。資料2は、令和四年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算でございます。資料3は、両会計の予算概要でございます。資料4は、両会計の予算説明書でございます。資料5は、東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組についてでございまして、後ほど工業用水道事業調整担当部長を兼務いたします企画調整担当部長からご報告申し上げます。資料6は、工事請負契約の締結についてでございまして、後ほど経理部長からご報告申し上げます。これらの資料によりまして、順次ご説明させていただきます。
 それでは、まず、令和四年度予算につきまして、資料3の予算概要によりご説明申し上げます。
 資料3をご覧ください。まず、水道事業会計でございます。
 三ページをお開き願います。令和四年度予算内訳でございます。
 収益的収入及び支出のうち収入でございます。表の上段、営業収益は、水道事業収益の大部分を占める給水収益などで、営業収益の一番下の行にお示ししておりますように、計三千五百十八億六千四百万円を計上しております。
 その下の営業外収益は、受取利息や土地物件収益などで、営業外収益の一番下の行にお示しをしておりますように、計百四十二億二千五百万円を計上しております。
 その下の特別利益は、固定資産売却益で七十二億五千七百万円を計上しております。
 以上、収益的収入の総額は、最下段にお示ししておりますように、三千七百三十三億四千六百万円で、前年度に比べまして八十九億六千百万円の増となっております。
 四ページをお開き願います。支出でございます。
 表の上段、営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修、動力、薬品の購入などに係る浄水費や配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下の行にお示しをしておりますように、計三千三百七十億七千六百万円を計上しております。
 その下の営業外費用は、企業債の支払い利息や消費税及び地方消費税の納付金などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示しをしておりますように、計百六十六億一千万円を計上しております。
 以上、収益的支出の総額は、最下段にお示しをしておりますように、三千五百三十六億八千六百万円で、前年度に比べまして二十二億一千二百万円の増となっております。
 五ページをご覧ください。資本的収入及び支出でございます。
 収入でございますが、表の一番上、建設改良事業に充当する企業債が四百三十六億四千万円、借換えのための企業債は二十億九千九百万円となっております。
 その下の国庫補助金は、水道水源開発に対する補助金で一億一千七百万円。
 その下の一般会計出資金は、水道水源開発等に対する出資金で五億八千四百万円となっております。
 そのほかの収入を合わせました資本的収入の総額は、上の表の最下段にお示ししておりますように、四百九十七億九千五百万円で、前年度に比べまして二十八億八千三百万円の減となっております。
 次に、支出でございます。
 表の上段、建設改良費は、導水施設や代替浄水施設を整備するための原水及び浄水施設費、送配水管や給水所等を整備するための配水施設費などで、計一千五百三十八億九千九百万円を計上しております。
 その下の企業債償還金は百九十一億五千四百万円を計上しております。
 以上、資本的支出の総額は、下の表の最下段にお示しをしておりますように、一千七百三十億五千三百万円で、前年度に比べまして二百三十二億五千四百万円の増となっております。
 六ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
 収益的収支につきましては、上の表の最下段にお示しをしておりますように、百九十六億六千万円を見込んでおります。資本的収支につきましては、下の表の最下段にお示しをしておりますように、一千二百三十二億五千八百万円の不足となっております。この不足する額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金その他で補填をいたします。
 七ページをご覧ください。事業規模の概況でございます。
 表の一番上、令和四年度の年間配水量は十五億四千六百八十七万立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は四百二十三万八千立方メートルを予定しております。また、最下段の水道料金収入は三千百十六億七千百万円を見込んでおります。
 八ページをお開き願います。この表は、水道事業における主要施設整備事業の概要をお示ししたものでございます。
 水源及び浄水施設整備事業、送配水施設整備事業、給水設備整備事業の三事業で構成をしており、表頭、年度別内訳にあります令和四年度の金額は、計の欄にお示しをしておりますとおり、一千八百四十億円を計上しております。各事業の内訳につきましては、次の九ページから一一ページにお示しをしてございます。
 九ページをご覧ください。水源及び浄水施設整備事業は、水源の確保や導水施設の整備、浄水施設の更新などを行うもので、二百十五億円を計上しております。
 整備事業の概要について、事業費の二番目、導水施設の整備では、東村山境線(仮称)等の整備を予定しており、導水施設のバックアップ機能の確保等を進めてまいります。
 事業費の最下段、浄水施設の更新等では、自家用発電設備の新設、増強や施設の耐震化等を予定しており、計画的に整備を進めてまいります。
 一〇ページをお開き願います。送配水施設整備事業は、送配水管の新設や取替え、配水池等の整備を行うもので、一千五百十四億円を計上しております。
 整備事業の概要について、事業費の一番目、送配水管ネットワークの強化では、送配水管の新設三十九キロメートルの施工を予定しております。
 事業費の二番目、送配水管の耐震強化等では、配水管耐震継ぎ手化に係る配水本管取替え二十二キロメートル、配水小管取替え三百五十キロメートルの施工を予定しております。
 事業費の最下段、配水池等の整備では、王子給水所等の新設や和田堀給水所等の拡充などに取り組み、引き続き配水池容量の不足等の解消に努めるとともに、事故や災害に備えた施設整備を推進してまいります。
 一一ページをご覧ください。給水設備整備事業は、私道内給水管整備等及び長期不使用給水管整理を実施するもので、百十一億円を計上しております。
 事業費の一番目の欄、私道内給水管整備等では、私道内における給水管の耐震化に係る配水小管新設四十四キロメートルの施工を予定しております。
 事業費の二番目、長期不使用給水管整理では、長期間使用されていない給水管を切り離すことで、漏水の未然防止等、給水環境の適正化を図る事業でございまして、三千二百四十件を予定しております。
 一二ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
 令和五年度以降にわたる建設改良事業等の契約を行うために、水道建設改良事業など五つの事業につきまして、表の最下段にお示しをしておりますとおり、合計二千三十九億一千六百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
 一三ページをご覧ください。給与費でございます。
 上段の表は職員数をお示ししております。令和四年度の職員定数は三千七百十五人で、前年度と比べまして六十人の削減を行うこととしております。
 下段の表は給与費内訳でございます。給料、手当、報酬の合計として、表の一番下の中ほどにお示しをしておりますとおり、三百六億一千八百八十六万四千円を計上しております。支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり五・八%となっております。
 以上が水道事業会計の令和四年度予算の概要でございます。
 次に、工業用水道事業会計についてご説明申し上げます。
 一七ページをお開き願います。令和四年度予算内訳でございます。
 収益的収入及び支出のうち、まず、収入でございますが、表の上段、営業収益は、給水収益などで、営業収益の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計一億五千九百万円を計上しております。
 その下の営業外収益は、受取利息、土地物件収益、一般会計補助金などで、営業外収益の欄の一番下の行にお示しをしておりますように、計二十億七千二百万円を計上しております。
 その下の特別利益は、固定資産売却益で百四十七億四千五百万円を計上しております。
 以上を合計いたしました収益的収入の総額は、表の最下段にお示しをしておりますように、百六十九億七千六百万円で、前年度に比べまして百五十億六千六百万円の増となっております。
 一八ページをお開き願います。支出でございます。
 営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修、動力、薬品の購入などに係る浄水及び配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用欄の一番下にお示しをしておりますように、計二十五億九千三百万円を計上しております。
 営業外費用は、雑支出などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示しをしておりますように、計一千九百万円を計上しております。
 特別損失は、工業用水道事業の廃止に伴う上水道への切替え工事などの事業整理損失で九十六億二千六百万円を計上しております。
 以上を合計いたしました収益的支出の総額は、表の最下段にお示しをしておりますように、百二十二億三千八百万円で、前年度に比べまして四十一億五千九百万円の増となっております。
 一九ページをご覧ください。資本的収入及び支出でございます。
 まず、収入でございますが、一般会計出資金として一億一千七百万円、固定資産売却収入として二十三億七百万円を計上しており、資本的収入の総額は、表の最下段にお示しをしておりますように、二十四億二千四百万円で、前年度に比べまして二十三億八百万円の増となっております。
 次に、支出でございますが、建設改良費として一億四千九百万円を計上しており、国庫補助金返還金として十四億五千万円を計上しております。
 資本的支出の総額は、表の最下段にお示しをしておりますように、十五億九千九百万円で、前年度に比べまして十四億六千二百万円の増となっております。
 二〇ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
 収益的収支につきましては、上の表の最下段にお示ししておりますように、四十七億三千八百万円を見込んでおります。資本的収支につきましては、八億二千五百万円を見込んでおります。
 二一ページをご覧ください。事業規模の概況でございます。
 令和四年度の年間配水量は百八十二万五千立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は五千立方メートルを予定しております。上から五段目の工業用水道料金収入は一億二千百万円を見込んでおります。最下段の工業用水道事業廃止に伴う上水道への切替え予定件数は、工業用水及び一般雑用水が三十六件、集合住宅は二十九団地、一万五千三百七十三戸を見込んでおります。
 二二ページをお開き願います。給与費でございます。
 令和四年度の職員定数は九人でございます。
 下段の表は給与費内訳でございます。給料、手当の合計は、最下段の中ほどにお示しをしておりますとおり、六千二百六十五万五千円、支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり〇・五%となっております。
 以上が工業用水道事業会計の令和四年度予算の概要でございます。
 なお、詳細につきましては、資料4の令和四年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算説明書をご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、本定例会に提出を予定しております令和四年度の水道事業会計及び工業用水道事業会計予算についてご説明させていただきました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

〇尾関企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長工業用水道事業調整担当部長兼務 お手元に配布してございます資料5をご覧ください。東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組につきましてご報告いたします。
 それでは、一ページをお開き願います。1、基本的な考え方でございます。
 工業用水道事業の令和四年度末廃止に伴い、平成三十一年三月に策定いたしました工業用水道事業の廃止及び支援計画に沿いまして、利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、利用者支援を着実に実施してまいります。
 令和四年度は、廃止に向けた最終年度として、利用者から寄せられた施工時期や施工方法等に関する様々な要望等を踏まえた上で、上水道への切替え工事を確実に進めるとともに、切替えが完了した利用者への料金差額補填を実施いたします。
 また、廃止に係る経費の縮減のため、工業用水道事業の資産を最大限活用するほか、工業用水道配水管の転用、撤去計画を策定いたします。
 令和四年度予算には、こうした取組に必要な経費を計上しており、財源は、工業用水道事業会計の累積剰余金及び固定資産売却収入等で措置いたします。
 次に、2、令和四年度予算につきましてご説明申し上げます。
 令和四年度の工業用水道事業会計予算では、事業の廃止に係る経費として百十億七千六百万円を計上しております。下表に、支援策及びその他の項目別に経費の内訳をお示ししております。
 二ページをお開き願います。3、上水道への切替工事及び料金差額補填でございます。
 主な支援策として、上水道への切替え工事及び料金差額補填の内訳につきましてご説明申し上げます。
 まず、(1)、工業用水利用者及び一般雑用水利用者でございますが、アの切替え件数の表をご覧ください。工業用水、一般雑用水の項目別に、令和元年度から四年度までの切替え件数をお示ししております。
 次に、イの令和四年度予算でございますが、切替え工事に要する経費として十二億五千百二十六万一千円、料金差額補填に要する経費として十六億三千九百八万二千円を計上しております。
 続きまして、(2)、集合住宅につきましてご説明申し上げます。
 アの切替え件数でございますが、表をご覧ください。令和元年度から四年度までの切替え件数をお示ししております。
 次に、イの令和四年度予算でございますが、切替え工事に要する経費として三十億七千四百七十万一千円、料金差額補填に要する経費として八千九百万一千円を計上しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

〇こいそ委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

〇斉藤委員 それでは、資料要求の方をお願いしたいと思います。全部で十一点あります。
 一点目、政策連携団体事業協力団体の社員数、都派遣の社員数、固有社員及び都退職者数の推移、五年間分でお願いします。
 二点目、職員の条例定数と現員数の推移、五年間分、雇用形態別でお願いします。
 三点目、障害者雇用率の推移、五年間分。
 四点目、業務委託の委託先及びそれに伴う職員の削減数、過去五年分でお願いします。
 五点目、職員の超過勤務について、月八十時間から百時間未満と百時間以上の職員数、五年間でお願いします。
 六点目、水道局幹部職員の再就職者数と再就職先を五年間分お願いします。
 七点目、徴収事務委託支払い金額と給水件数及び委託単価の推移を地域別で十年間分お願いします。
 八点目、民有林の購入実績と購入した民有林の整備実績を五年間でお願いします。
 九点目、局所有の未利用地の場所と面積の一覧、自治体ごとにお願いします。
 十点目、女性職員数の推移と女性職員の更衣室、トイレ、休憩室などの施設整備の状況をお願いします。
 十一点目、職員の育児休業の取得について、人数と取得率を男女別で五年間分お願いします。
 以上です。

〇こいそ委員長 ほかにありますか。 −−それでは、ただいま斉藤理事から資料要求がございました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された理事と調整の上、ご提出を願います。

〇こいそ委員長 次に、理事者から契約の締結についての報告の申出がございます。これを聴取いたします。

〇金子経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の契約締結報告書によりご報告申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、令和三年十一月一日から令和四年一月三十一日までの期間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約二件でございます。
 表紙をおめくりいただいて、一ページをご覧ください。こちらは本日ご報告申し上げます契約二件の総括表でございます。
 以下順次、契約の概要につきましてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、朝霞浄水場第一高度監視制御設備等改良工事でございます。
 本件は、朝霞浄水場における第一高度監視制御設備の信頼性の向上を図るため、老朽化した監視制御設備の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は二十二億円、契約の相手方はメタウォーター株式会社でございます。入札経過及び案内図につきましては、三ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 四ページをお開き願います。2、西東京市向台町四丁目地内から武蔵野市関前一丁目地内間導水管(二千ミリメートル)トンネル内配管工事でございます。
 本件は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、西東京市向台町四丁目二十一番地内から武蔵野市関前一丁目八番地内間において、内径二千七百ミリメートルのシールドトンネル内に、内径二千ミリメートルの導水管を新設するものでございます。
 契約方法は一般競争入札、契約金額は十億九千五百十五万八千九百円、契約の相手方は真柄建設株式会社でございます。入札経過につきましては、五ページ及び六ページ、案内図につきましては、六ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。

〇こいそ委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 発言がないようでありますので、本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

〇こいそ委員長 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、下水道浸水対策計画二〇二二(案)について、理事者の説明を求めます。

〇神山下水道局長 令和四年第一回定例会に提出を予定しております下水道局関係の案件についてご説明申し上げます。
 今回提出いたします案件は、令和四年度下水道事業会計予算案一件及び事件案一件の二件でございます。
 お手元の資料1、令和四年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要をご覧いただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。初めに、令和四年度下水道事業会計予算についてご説明いたします。
 予算の基本方針でございますが、下水道が担う基本的な役割としては、生活排水などを処理する汚水の処理や、浸水から都市を守る雨水の排除、海や河川などの公共用水域の水質の保全などがございます。また、近年では、老朽化した下水道施設の再構築や激甚化する豪雨への対応、首都直下地震などへの備えやエネルギー、地球温暖化対策などに取り組んでおります。
 こうした状況を踏まえまして、下水道局では、昨年三月に、令和三年度から令和七年度までの五年間を計画期間とする東京都下水道事業経営計画二〇二一を策定し、計画に掲げた目標の達成に向け各施策を推進するとともに、人材育成や技術力の向上、持続可能な財政運営などの経営基盤の強化に取り組んでおります。
 令和四年度予算においては、厳しい経営環境においても、老朽化施設の再構築や浸水対策、震災対策など、都民の安全を守り、安心で快適な生活を支えるために必要な事業費を確保すること、経費の圧縮を図るとともに、技術開発等によるコストのさらなる縮減や資産の有効活用など、不断の経営効率化に努め、下水道サービスを安定的に提供することを基本方針として編成しております。
 二ページをお開き願います。区部下水道事業についてご説明いたします。
 建設改良事業につきましては、一千八百億円の建設事業費と三百七十億円の改良事業費を計上し、主要施策を実施してまいります。
 まず、老朽化施設の再構築でございますが、将来にわたり安定的に下水を処理する機能や雨水を排除する機能を確保するため、老朽化した下水道管や水再生センター、ポンプ所の再構築を計画的、効率的に推進してまいります。
 令和四年度は、下水道管の枝線について、七百ヘクタールの整備を実施するとともに、幹線では、新番町幹線の整備を完了させます。また、水再生センターやポンプ所では、定期的な点検、調査に基づく補修やコンクリートの腐食対策などを行うとともに、雨水排除能力の増強などが必要な施設につきましては、老朽化対策と併せて機能向上を図ってまいります。
 次に、浸水対策でございますが、早期に浸水被害を軽減するため、浸水の危険性が高い地区などに重点化し、施設の整備を進めており、加えて、浸水被害の影響が大きい大規模地下街などについては対策を強化しております。
 令和四年度は、王子第二ポンプ所においてポンプ設備の整備に着手いたします。
 一方、激甚化、頻発化する豪雨や将来の気候変動の影響を踏まえ、取組のさらなる強化が必要であることから、令和四年度から十八年度までの十五年間を計画期間とする新たな下水道浸水対策計画を本年三月に策定いたします。
 本計画では、下水道施設の目標整備水準を、一時間五十ミリ降雨から、一時間七十五ミリ降雨にレベルアップすることで、さらに対策を強化いたします。
 また、過去の浸水実績に加え、流出解析シミュレーションを活用した事前防災の観点を考慮いたしまして、十地区を新たな重点地区として位置づけいたします。これらの地区については、地元区や関係機関と連携し、順次事業化に向けた検討を進めてまいります。
 さらに、下水道施設の維持管理の充実など、ソフト対策のさらなる充実を図り、ハード、ソフト一体となった対策を推進してまいります。
 震災対策でございますが、首都直下地震などに備えるため、一時滞在施設、災害拠点連携病院などから排水を受け入れる下水道管とマンホールの接続部の耐震化とともに、震災時に緊急車両が通行する無電柱化している道路などにおいて、マンホールの浮上抑制対策などを推進してまいります。また、水再生センターやポンプ所については、水処理施設の流入渠などの耐震化や非常用発電設備の整備などを推進いたします。
 令和四年度は、森ヶ崎水再生センターにおいて、灯油、都市ガス併用型発電設備の整備に着手してまいります。
 その他の主要施策でございますが、引き続き、汚泥処理の信頼性強化や合流式下水道の改善、処理水質の向上などを推進してまいります。
 次に、維持管理の充実でございますが、事業の実施に当たりましては、二十四時間三百六十五日休むことなく稼働する大規模で多様な施設を、常に良好な状態で維持していかなければなりません。
 このため、予防保全を重視した維持管理を推進し、定期的な調査や計画的な補修などにより延命化を図ることで、将来にわたって下水道機能を安定的に確保してまいります。
 四ページをお開きください。続きまして、流域下水道事業についてご説明いたします。
 建設改良事業につきましては、百四十五億円の建設事業費と二十五億円の改良事業費を計上いたしまして、次の主要施策を実施してまいります。
 まず、老朽化施設の再構築につきましては、老朽化対策と併せまして、耐震性の向上や省エネルギー化などを図る再構築を計画的、効率的に推進してまいります。
 令和四年度は、浅川水再生センターにおきまして、汚泥脱水設備の再構築を完了させます。
 次に、雨水対策でございますが、流域下水道の雨水対策を推進するため、市単独で雨水排除が困難な地域におきまして、市と連携して浸水被害の軽減に取り組んでまいります。
 令和四年度は、空堀川上流域南部地域において、流域下水道雨水幹線の整備に着手してまいります。
 市町村との連携強化でございますが、多摩地域の効率的な下水道事業運営に向けまして、市町村と連携して、単独処理区の編入など、事業の広域化、共同化を進めてまいります。
 令和四年度は、北多摩二号水再生センターにおきまして、令和五年度に予定している立川市の単独処理区編入に必要な受変電設備を完成させます。また、市町村が抱える下水道事業の課題に対しまして、下水道局の知識や経験、ノウハウを活用いたしまして、技術支援を充実させてまいります。
 その他の主要施策でございますが、引き続き、雨天時浸入水対策、震災対策、処理水質の向上を図る取組などを推進してまいります。
 五ページをご覧ください。維持管理の充実でございますが、区部と同様に、予防保全を重視した維持管理を行いまして、下水道幹線や水再生センターの延命化などを図ってまいります。
 続きまして、エネルギー、地球温暖化対策でございますが、区部、流域共通の対策でございます。
 下水道局は、都庁の事務事業活動に伴う温室効果ガス排出量の約三五%を占める最大の排出者でございまして、地球温暖化防止に対する大きな責任を負っております。
 また、今後も、処理水質の向上や浸水対策などの下水道機能の向上の取組によりまして、エネルギー使用量や温室効果ガス排出量の増加が見込まれているところです。
 このため、アースプラン二〇一七などの取組に加え、温室効果ガス排出量やエネルギー使用量の一層の削減に取り組みまして、ゼロエミッション東京戦略の目指すべき姿を見据えた環境負荷の少ない都市の実現に貢献してまいります。
 令和四年度は、葛西水再生センターなどにおいて、エネルギー自立型焼却炉の整備を推進するとともに、八王子水再生センターにおいて、省エネルギー型汚泥焼却炉の整備に着手いたします。また、AIを活用した送風量制御技術など電力使用量を削減する技術開発を進めてまいります。
 六ページをお開き願います。財政収支の概況についてご説明いたします。
 施設の維持管理等に係る収益的収支でございますが、区部下水道につきましては、収益的収入三千六百三十七億五千七百万円、収益的支出三千三百九十三億二千五百万円、収支差引額二百四十四億三千二百万円を見込んでおります。
 流域下水道につきましては、収益的収入三百四十五億五千二百万円、収益的支出三百五十五億四千四百万円、収支差引不足額九億九千二百万円を見込んでおります。
 施設の建設等に係る資本的収支でございますが、区部下水道につきましては、資本的収入一千六百六十八億一千九百万円、資本的支出三千三百五億八千五百万円、収支差引不足額一千六百三十七億六千六百万円を見込んでおります。
 また、流域下水道につきましては、資本的収入百四十一億二千五百万円、資本的支出二百億三千七百万円、収支差引不足額五十九億一千二百万円を見込んでおります。なお、資本的収支における収支差引不足額につきましては、損益勘定留保資金などで補填してまいります。
 以上が令和四年度下水道事業会計予算の説明でございます。
 七ページをご覧ください。続きまして、事件案、多摩川流域下水道北多摩二号処理区の建設に要する費用の関係市の負担についてご説明申し上げます。
 これは、多摩川流域下水道北多摩二号処理区の下水を処理している施設の再構築などに要する費用について、関係市の負担すべき金額を改めるものでございます。
 以上が事件案の説明でございます。
 東京の下水道は、明治十七年の神田下水の建設に始まりまして、百三十年以上もの間、重要な都市基盤施設として、都民生活と首都東京の都市活動を支え続けてまいりました。
 今後とも、都民の安全と安心を確保するため、さらなる財政基盤の強化に努めるとともに、これまで長年培ってきた技術力を継承、発展させ、AIを含むデジタル技術など最先端技術も活用することで、経営計画二〇二一に掲げた目標の達成に向け、職員一丸となって下水道サービスのさらなる向上に取り組んでまいります。
 以上をもちまして令和四年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 なお、案件の詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。

〇田中総務部長 本定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明を申し上げます。
 資料は五点ございます。資料1は、ただいま局長からご説明申し上げました令和四年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要でございます。資料2から資料4までは、令和四年度東京都下水道事業会計予算に関する資料、資料5は、事件案に関する資料でございます。
 それでは、資料2によりまして、令和四年度東京都下水道事業会計予算の概要についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、資料2の表紙及び目次をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。経営方針でございます。
 下水道局では、お客様の安全を守り安心で快適な生活を支える、良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献する、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供するの三つの経営方針の下、下水道事業を将来にわたり安定的に運営し、お客様である都民の皆様に質の高い下水道サービスを提供していくこととしています。
 令和四年度予算は、この経営方針に基づきまして、老朽化施設の再構築や浸水対策など、都民の安全・安心に不可欠な事業を着実に推進していくことを基本的な方針として編成いたしました。
 二ページをお開き願います。予算の収支概計でございます。
 初めに、1の(1)、収益的収入でございますが、区部の下水道事業収益は三千六百三十七億五千七百万円を計上しております。内訳は、下水道料金一千六百六十億一千八百万円、一般会計からの雨水処理費繰入金一千百二十二億九千六百万余円などとなっております。
 次に、中段、流域下水道事業収益は三百四十五億五千二百万円を計上しており、内訳は、関係市町村からの流域下水道管理費負担金収入百三十二億六千二百万余円などでございます。
 区部及び流域下水道事業の収益的収入の合計は、最下段にありますとおり、三千九百八十三億九百万円で、令和三年度に対し、五億一千三百万円の増を見込んでおります。
 三ページをご覧ください。(2)、収益的支出でございます。
 区部下水道管理費は三千三百九十三億二千五百万円を計上しております。このうち施設の維持管理経費や減価償却費などの営業費用は三千二百七十五億四千八百万円、企業債の支払利息などの営業外費用は百十六億七千七百万円でございます。
 次に、中段、流域下水道経営費は三百五十五億四千四百万円を計上しております。このうち営業費用は三百五十億九千五百万円、営業外費用は四億四千九百万円でございます。
 区部及び流域下水道事業の収益的支出の合計は三千七百四十八億六千九百万円で、令和三年度に対し、二十億百万円の増を見込んでおります。
 四ページをお開き願います。2、資本的収入及び支出、(1)、資本的収入でございます。
 まず、区部下水道事業資本的収入は一千六百六十八億一千九百万円を計上しております。このうち建設事業などに充当する企業債は八百八十四億二千三百万円、一般会計出資金は二百四十六億七千九百万円、国庫補助金につきましては五百十億四千八百万円を計上しております。
 次に、流域下水道事業資本的収入は百四十一億二千五百万円を計上しております。このうち企業債は十一億八千四百万円、国庫補助金は八十八億五千百万円、市町村負担金収入は四十億五千二百万円を計上しております。
 区部及び流域下水道事業の資本的収入の合計は、最下段にありますとおり、一千八百九億四千四百万円で、令和三年度に対し、百六億四千八百万円の減を見込んでおります。
 五ページをご覧ください。(2)、資本的支出でございます。
 区部下水道事業資本的支出は三千三百五億八千五百万円を計上しております。内訳は、下水道建設改良費二千百七十億円、企業債償還金一千百三十五億八千五百万円となっております。
 次に、流域下水道事業資本的支出は二百億三千七百万円を計上しております。内訳は、流域下水道改良費二十五億円、流域下水道建設費百四十五億円、企業債償還金三十億二千九百万円などとなっております。
 区部及び流域下水道事業の資本的支出の合計は三千五百六億二千二百万円で、令和三年度に対し、百四十億三千万円の減を見込んでおります。
 続きまして、(3)、資本的収支差引額でございますが、区部下水道事業が一千六百三十七億六千六百万円の不足、流域下水道事業が五十九億一千二百万円の不足で、合計一千六百九十六億七千八百万円の不足を見込んでおります。この不足する額につきましては、減価償却費などによる損益勘定留保資金等で補填いたします。
 六ページをお開き願います。区部下水道事業の概要でございます。
 1の維持管理事業のうち、(1)、事業規模でございますが、管渠管理延長一万六千百八十九キロメートル余、ポンプ所年間揚水量八億九千百万立方メートル、年間処理水量十七億八千八百万立方メートルなどとなっております。
 七ページをご覧ください。(2)、経費内訳として、維持管理事業に係る経費の内訳をお示ししてございます。
 八ページをお開き願います。2、建設改良事業、(1)、事業規模でございます。
 建設事業では、管渠十四万三千メートル余、ポンプ所四十四か所、水再生センター十四か所の工事を実施いたします。改良事業は記載のとおりでございます。
 九ページをご覧ください。(2)、経費内訳として、建設費及び改良費の経費内訳と主な新規着手施設などをお示ししてございます。
 表の下段にございますように、主な新規着手施設としては、王子第二ポンプ所において、急激な豪雨に対し即座に排水するため、雨水の流入前からあらかじめ運転できる先行待機形雨水ポンプの整備に着手いたします。また、主な完成施設としては、番町幹線再構築に向けた代替幹線である新番町幹線の整備が完了いたします。
 一〇ページをお開き願います。(3)、財源として、建設費及び改良費の財源をお示ししております。
 主な財源を建設費で申し上げますと、企業債八百三十三億八百万円、国庫補助金四百八十八億六千八百万円などとなっております。
 一一ページをご覧ください。(4)、施策別建設事業費内訳でございます。
 再構築九百二十億一千七百万円、浸水対策三百八十五億五千八百万円、震災対策百七十六億五千万円などとなっております。なお、事業費の括弧内の数字は、再構築が他の施策の機能向上に寄与する金額をお示ししてございます。
 一二ページをお開き願います。こちらからは、流域下水道事業の概要でございます。
 まず、1、維持管理事業、(1)、事業規模でございます。
 管渠管理延長二百三十二キロメートル余、ポンプ所年間揚水量百九十七万立方メートル、年間処理水量三億八千百万立方メートルなどとなっております。
 次に、(2)、経費内訳については、下段の表に記載のとおりでございます。
 一三ページをご覧ください。2、建設改良事業、(1)、事業規模でございます。
 建設事業及び改良事業の事業規模をお示ししてございます。
 一四ページをお開き願います。(2)、経費内訳として、建設費及び改良費の経費内訳と主な新規着手施設などをお示ししております。
 表の下段にございますように、主な新規着手施設としては、広域的な雨水対策として、空堀川上流域南部地域において、流域下水道雨水幹線の整備に着手いたします。また、主な完成施設として、北多摩二号水再生センターにおいて、令和五年度に予定している立川市の単独処理区編入に向けた受変電設備が完成いたします。
 一五ページをご覧ください。(3)、財源として、建設費及び改良費の財源をお示ししております。
 主な財源を建設費で申し上げますと、企業債八億九千四百万円、国庫補助金八十六億三千万円、市町村負担金収入二十九億一千万円などとなっております。
 一六ページをお開き願います。(4)、施策別建設事業費内訳でございます。
 こちらでは、建設事業費の内訳を施策別にお示ししてございます。
 一七ページをご覧ください。(5)、処理区別建設事業費内訳でございます。
 建設事業費百四十五億円の内訳を処理区別にお示ししてございます。
 一八ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
 令和五年度以降にわたる建設改良事業などの契約を行うために、表の最下段にございますとおり、総額二千四百七十五億五千三百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
 一九ページをご覧ください。給与費の概要でございます。
 1、職員定数につきましては、令和四年度は二千五百二十二人で、三年度と同数としております。
 2、給与費につきましては、合計百九十七億五千三百万余円を計上してございます。支出予算総額に占める割合は二・七%となっております。
 以上が令和四年度東京都下水道事業会計予算の概要でございます。
 なお、資料3、令和四年度東京都下水道事業会計予算及び資料4、令和四年度東京都下水道事業会計予算説明書につきましては、後ほどご参照いただければと存じます。
 以上で令和四年度東京都下水道事業会計予算に関する説明を終わらせていただきます。
 続きまして、事件案についてご説明申し上げます。
 恐れ入ります、お手元の資料5をご覧ください。多摩川流域下水道北多摩二号処理区の建設に要する費用の関係市の負担についてでございます。
 この内容につきまして、資料5の三ページ以降の関係資料によりご説明いたします。
 恐れ入りますが、五ページをお開き願います。本処理区の概要、事業計画及び事業費を記載してございます。
 六ページをお開き願います。上の表は、事業費及び財源につきまして、改定額と現行額とを比較してお示ししたものでございます。下の表は、今回の議案でお諮りする関係市の負担金額及び合計額につきまして、改定額と現行額とを比較してお示ししたものでございます。
 七ページをご覧ください。負担金額算出方法といたしまして、建設費の都と市の負担割合及び関係市間の負担割合を記載してございます。
 八ページをお開き願います。関係法令として、下水道法の条文を記載してございます。
 また、下水道法第三十一条の二第二項の規定に基づき実施した意見照会に対する関係市の回答をお示ししてございます。いずれの市からも、同意するという趣旨の回答をいただいております。
 以上が事件案に関する説明でございます。
 以上で令和四年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。

〇佐々木計画調整部長 私からは、下水道浸水対策計画二〇二二(案)の概要につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料6をご覧ください。恐れ入りますが、一ページをお開き願います。
 まず、1、目的でございます。
 下水道局では、浸水に対する安全性の向上を図るため、令和三年七月に、今後の下水道浸水対策のあり方検討委員会を設置し、本年一月に、今後の下水道浸水対策のあり方に関する報告を受けたところでございます。これを基に、今後の目標整備水準、新たな重点地区、ソフト対策などにつきまして、十五年間を計画期間とする下水道浸水対策計画二〇二二(案)として取りまとめました。
 次に、2、今後の目標整備水準でございます。
 下水道局では、これまで一時間五十ミリ降雨への対応を基本に、早期に浸水被害を軽減するため、浸水の危険性の高い五十七地区を重点化して施設整備を推進しております。令和三年度末までに、重点化している五十七地区のうち約八割に当たります四十八地区で事業が完了または事業中となる見込みでございまして、着実に対策を進めてきてございます。
 その一方、全国的な豪雨の激甚化、頻発化や、気候変動の影響による将来の降雨量の増加が報告されており、浸水対策のさらなる強化が求められております。
 このため、今後は、一時間七十五ミリ降雨を目標とし、下水道施設の整備を推進してまいります。
 二ページをお開き願います。3、新たな重点地区の選定でございます。
 本計画案では、浸水実績に加え、流出解析シミュレーションを活用することで、事前防災の観点を考慮し、新たに一時間七十五ミリ降雨に対応する重点地区を十地区選定いたしました。今後、選定地区においては、地元区や関係機関と連携しながら、事業用地の確保や対外調整など、順次事業化に向けた検討を進めてまいります。
 次に、4、ソフト対策の充実でございます。
 ソフト対策は、下水道施設の維持管理の充実など、三つの取組分野で、ハード対策と併せて実施してまいります。
 一つ目は、下水道施設の維持管理の充実でございます。AIを活用した雨水ポンプ運転支援技術の開発などに取り組んでまいります。
 二つ目に、浸水対策事業の円滑化でございます。再開発などのまちづくりに合わせた浸水対策施設の整備などに取り組んでまいります。
 三つ目に、浸水リスクや浸水対策情報の認知度向上でございます。SNSや動画などのデジタルメディアをはじめ、様々な情報媒体の活用などに取り組んでまいります。
 以上、簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、資料7、下水道浸水対策計画二〇二二(案)をご参照いただければと存じます。
 なお、本計画案につきましては、本日、下水道局のホームページで公表し、パブリックコメントを実施した上で、年度内に計画を策定する予定でございます。
 説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

〇こいそ委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

〇斉藤委員 では、資料要求をお願いしたいと思います。全部で九点あります。
 一点目、政策連携団体及び事業協力団体における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都派遣者数。
 二点目、政策連携団体、事業協力団体の職員数の推移を雇用形態別、過去五年間でお願いします。
 三点目、職員定数と現員数の推移を職種別、雇用形態別で過去五年分お願いします。
 四番目、障害者雇用率の推移、過去五年分。
 五点目、職員の超過勤務について、月八十時間から百時間未満と百時間以上の職員数、五年分お願いします。
 六番目、業務委託の推移と委託先及びそれに伴う職員定数の削減数、過去五年間分お願いします。
 七番目、局所有の未利用地の場所と面積の一覧、自治体ごとにお願いします。
 八番目、女性職員数の推移と女性職員の更衣室、トイレ、休憩室などの施設整備の状況。
 九番目、職員の育児休業の取得について、人数と取得率を男女別で五年間分お願いします。
 以上です。

〇こいそ委員長 ほかによろしいですか、資料要求のある方は。 −−ただいま斉藤理事から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された理事と調整の上、ご提出を願います。

〇こいそ委員長 次に、理事者から契約の締結についての報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

〇坂井経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料8、契約締結報告書をご覧いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 今回の内容は、令和三年十一月一日から令和四年一月三十一日までの間に締結した予定価格九億円以上の工事請負契約九件でございます。
 以下順次、契約の概要についてご説明させていただきます。
 二ページをお開き願います。杉並区善福寺一丁目付近善福寺川流域導水管その二工事でございます。
 本件は、杉並区善福寺一丁目付近の善福寺川流域において、初期雨水の一部を貯留する合流改善施設を施工するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 四ページをお開き願います。江東区平野四丁目、東陽六丁目付近枝線工事でございます。
 本件は、江東区平野四丁目、東陽六丁目付近の雨水排除能力の増強を図るため、管渠を新設するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 六ページをお開き願います。東部汚泥処理プラント汚泥焼却設備再構築工事でございます。
 本件は、東部汚泥処理プラントの汚泥焼却設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 八ページをお開き願います。落合水再生センター砂ろ過機械設備再構築工事でございます。
 本件は、落合水再生センターの砂ろ過機械設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。吾嬬ポンプ所沈砂池機械設備工事でございます。
 本件は、吾嬬ポンプ所の再構築に伴い、沈砂池機械設備及び付帯設備を施工するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一二ページをお開き願います。篠崎ポンプ所発電設備再構築工事でございます。
 本件は、篠崎ポンプ所の発電設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一四ページをお開き願います。吾嬬ポンプ所電気設備工事でございます。
 本件は、別途施行の吾嬬ポンプ所ポンプ設備工事及び吾嬬ポンプ所沈砂池機械設備工事に伴い、電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一六ページをお開き願います。王子第二ポンプ所建設その五工事でございます。
 本件は、王子第二ポンプ所の建設に当たり、流入管を築造するとともに、沈砂池ポンプ棟及び雨水貯留池棟を建設するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一八ページをお開き願います。千住関屋ポンプ所建設その九工事でございます。
 本件は、千住関屋ポンプ所内に、ポンプ棟の建設工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

〇こいそ委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

〇こいそ委員長 これより交通局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、東京都交通局経営計画二〇二二(案)について、理事者の説明を求めます。

〇内藤交通局長 令和四年第一回定例会に提出を予定しております交通局関係の議案につきましてご審議いただくに当たり、その概要をご説明申し上げます。
 今回提出いたします案件は、令和四年度交通事業会計、高速電車事業会計及び電気事業会計の予算案三件でございます。
 また、報告事項といたしまして、東京都交通局経営計画二〇二二(案)がございます。
 初めに、予算案でございますが、お手元の資料1、令和四年度予算案の概要をご覧いただきたいと存じます。
 一ページをお開き願いたいと存じます。初めに、予算編成の考え方についてご説明申し上げます。
 まず、(1)、編成の方針でございます。
 交通局は現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、基幹収益である乗車料収入の減少が続く厳しい経営環境の中にございますが、局を挙げて経営改善に努め、引き続き、安全・安心の確保を最優先に、都営交通としての役割を果たしていくことが重要であると考えております。
 このため、令和四年度予算は、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応しながら、お客様から一層信頼され、支持される都営交通を目指していく予算として、以下の二点を基本として編成いたしました。
 一点目といたしまして、安全・安心の確保を最優先に、収入、支出の両面から事業全般にわたる構造改革を進め、中長期的に安定した事業運営を行い得る持続可能な経営基盤を確立すること、二点目といたしまして、質の高いサービスの提供や東京の発展への貢献など、東京二〇二〇大会に向けて磨き上げてきた取組を都市のレガシーとして展開するとともに、ポストコロナを見据えた取組にも果敢に挑戦することでございます。
 次に、(2)、予算のポイントでございます。
 経営計画に掲げる四つの経営方針の項目ごとに、令和四年度の主な取組をお示ししております。
 〔1〕、安全・安心の確保におきましては、令和五年度までの整備完了に向け、浅草線へのホームドア設置を進めるほか、地震や水害に対する備え、新型コロナウイルス感染症対策などを着実に進めてまいります。
 〔2〕、質の高いサービスの提供でございます。ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた車両の導入などにより、地下鉄のバリアフリー化を進めるほか、デジタル技術の活用を通じた利便性等の向上に取り組んでまいります。
 続いて、〔3〕、東京の発展への貢献でございます。品川駅周辺のまちづくりに合わせまして、泉岳寺駅の大規模改良を行うとともに、ゼロエミッション東京の実現に向けた取組を推進するなど、都の施策と連携して、様々な行政課題に取り組んでまいります。
 〔4〕、持続可能な経営基盤の確立につきましては、事業環境の変化により運輸収益が減少する中、資産の利活用など関連事業を推進するとともに、事業運営を支える運輸系人材の確保に取り組んでまいります。
 二ページをお開き願います。各会計予算案の概要についてご説明申し上げます。
 初めに、自動車運送事業など四つの事業を経理する交通事業会計でございます。
 業務の予定量につきましては、一日当たりの輸送人員として、自動車運送事業が五十五万五千人、軌道事業が四万三千人、新交通事業が八万二千人、合計で六十七万九千人を予定してございます。
 なお、懸垂電車事業につきましては、令和元年十月末をもって運行を休止していることから、業務の予定量は見込んでございません。
 次に、収支の概要でございます。
 収益的収支におきましては、収入六百十一億五千六百万円、支出六百六十四億九千四百万円を計上し、差引き五十三億三千八百万円の赤字を見込んでございます。また、これにより、四年度末の繰越欠損金は三百六十九億九千三百万円となります。
 資本的収支におきましては、収入百十二億四千百万円、支出百四十二億五千七百万円を計上し、差引き三十億一千六百万円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他によりまして補填いたします。
 三ページをお開き願いたいと存じます。都営地下鉄を経理する高速電車事業会計でございます。
 業務の予定量につきましては、一日当たりの輸送人員として、浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の四線合計で二百二十七万一千人を予定しております。
 次に、収支の概要でございます。
 収益的収支におきましては、収入一千五百二十三億九千四百万円、支出一千五百四十三億九千八百万円を計上し、差引き二十億四百万円の赤字を見込んでおり、これにより、四年度末の繰越欠損金は二千百八十億三千二百万円となります。
 資本的収支におきましては、収入六百二十五億七千二百万円、支出九百五十八億八百万円を計上し、差引き三百三十二億三千六百万円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
 四ページをお開き願います。多摩川水系での水力発電事業を経理する電気事業会計でございます。
 業務の予定量につきましては、年間の販売電力量として、三つの発電所の合計で約十万六千三百メガワット時を予定しております。
 次に、収支の概要でございます。
 収益的収支におきましては、収入十二億三千七百万円、支出十四億八千四百万円を計上し、差引き二億四千七百万円の赤字を見込んでおりまして、四年度末の繰越欠損金は八千万円となります。
 資本的収支におきましては、収入は見込まず、支出一億四千九百万円を計上いたしまして、差引き一億四千九百万円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
 続きまして、このたび取りまとめました東京都交通局経営計画二〇二二(案)につきまして、お手元の資料4によりましてご説明を申し上げたいと存じます。
 一ページをお開き願います。
 テレワークなど、コロナ禍がもたらした需要構造の変化に加えまして、少子高齢化の進行や、気象災害の頻発、激甚化など、交通局を取り巻く事業環境は大きく変化してございます。
 こうした中、二ページにございますように、都営交通は、新型コロナウイルス感染症の影響により乗客数は大きく減少し、今後もコロナ禍以前の水準への回復が期待できない厳しい経営環境が続くものと見込まれております。
 三ページをお開き願います。
 このような中にございましても、中長期的に安定した輸送サービスを提供し続けるため、事業環境の変化に適切に対応し、コロナ終息後の需要動向を見極めつつ、持続可能な経営基盤の確立に取り組んでまいります。
 そして、さらなる安全の追求、より快適で利用しやすいサービスの提供など、経営理念、経営方針に基づき、取組を進めてまいります。
 六ページ以降に、計画期間中の主な取組を記載してございます。
 これらを着実に実施することで、コロナ禍で大きな打撃を受けた経営を立て直し、安定経営への道筋をつけるとともに、安全・安心の確保を最優先に、質の高いサービスを提供し、将来にわたり東京の都市活動や都民生活を支える公共交通機関としての使命を果たしていけるよう、局一丸となって全力で取り組んでまいります。
 以上で令和四年第一回定例会に提出を予定しております令和四年度予算案の概要についての説明及び東京都交通局経営計画二〇二二(案)の概要の報告を終わりにしたいと存じます。
 なお、詳細につきましては、引き続き、予算案は次長より、経営計画案は企画担当部長よりご説明をさせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

〇土岐次長 私からは、令和四年第一回定例会に提出を予定しております議案の内容につきましてご説明申し上げます。
 資料は三点ございます。資料1は、局長がただいまご説明申し上げました令和四年度予算案の概要、資料2は、令和四年度東京都交通事業会計、高速電車事業会計、電気事業会計予算、資料3は、その説明資料でございます。
 それでは、資料3の予算説明資料により、令和四年度予算案につきましてご説明申し上げます。なお、資料3の中に、別途A4判の資料、令和四年度予算案の主要事業一覧を挟み込んでございます。本予算案に計上しております主要事業をまとめたものでございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。令和四年度予算の概要でございます。
 各会計の収支の状況につきましては、ただいま局長からご説明いたしましたので、この表では、一番右側の合計欄で、交通局全体の収支についてご説明申し上げます。
 まず、収益的収支でございますが、収入は二千百四十七億八千七百万円、支出は二千二百二十三億七千六百万円を計上し、差引き七十五億八千九百万円の純損失を見込み、経常損益は七十五億六千九百万円の赤字を見込んでおります。
 次に、資本的収支でございますが、収入は七百三十八億一千三百万円、支出は一千百二億一千四百万円を計上し、差引き三百六十四億百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他により補填し、四年度末の累積資金残は七百二億六千九百万円を見込んでございます。
 なお、次の二ページには、より詳細な令和四年度予算総括表がございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 六ページをお開き願います。続きまして、各会計の説明に移ります。
 まず、交通事業会計でございます。
 初めに、業務の予定量でございます。
 都営バスを運行する自動車運送事業のうち、乗合自動車につきましては、車両数は一千五百一両、乗客数は一日平均五十五万四千人、乗車料収入は年間三百五十三億八千五百万余円を予定しております。
 また、貸切自動車につきましては、車両数は八両、乗客数は年間二十一万五千人、乗車料収入は年間一億九千六百万余円を予定しております。
 七ページをお開き願います。東京さくらトラム、都電荒川線を運行する軌道事業につきましては、車両数は三十三両、乗客数は一日平均四万三千人、乗車料収入は年間二十億九千八百万円を予定しております。
 日暮里・舎人ライナーを運行する新交通事業につきましては、車両数は百両、乗客数は一日平均八万二千人、乗車料収入は年間五十七億三千二百万円を予定しております。
 八ページをお開き願います。一般会計からの繰入金を一覧にまとめたものでございます。合計が次のページにございます。
 九ページをお開き願います。一般会計からの繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、八十八億三千百万余円を計上しております。内訳につきましては、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 一〇ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
 職員数につきましては、交通事業会計の合計で、一般職員二千八百六十六人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員二百六十六人となっております。
 下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて二百八十三億円を計上しております。
 一一ページをお開き願います。自動車運送事業の収益的収支でございます。
 収入として乗車料など四百二十三億一千八百万円、支出として人件費、物件費など四百六十七億九千五百万円を計上しております。経常損益は四十四億五千七百万円の赤字を見込んでおります。
 一二ページをお開き願います。自動車運送事業の資本的収支でございます。
 収入として企業債の発行など五十一億四千七百万円、支出として建設改良費など七十一億四千七百万円を計上し、差引き二十億円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 一三ページをお開き願います。軌道事業の収益的収支でございます。
 収入として百十三億七百万円、支出として百十五億九百万円を計上しております。経常損益は二億二百万円の赤字を見込んでおります。
 一四ページをお開き願います。軌道事業の資本的収支でございます。
 収入として一億三百万円、支出として一億三百万円を計上し、収支差額はございません。
 一五ページをお開き願います。新交通事業の収益的収支でございます。
 収入として七十五億三千百万円、支出として八十一億九千万円を計上しております。経常損益は六億五千九百万円の赤字を見込んでおります。
 一六ページをお開き願います。新交通事業の資本的収支でございます。
 収入として五十九億九千百万円、支出として七十億七百万円を計上し、差引き十億一千六百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 次の一七ページには、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 次の一八ページから四三ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、四六ページをお開き願います。次に、高速電車事業会計についてご説明申し上げます。
 まず、業務の予定量でございます。都営地下鉄四線別に記載してございまして、次のページに四線の合計がございます。
 四七ページをお開き願います。四線の合計で、営業キロは百九キロメートル、車両数は一千二百四十六両、乗客数は一日平均二百二十七万一千人、乗車料収入は年間一千二百六十八億一千二百万円を予定しております。
 四八ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金の一覧表でございます。
 国庫と一般会計を合わせた繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、二百三十九億四千三百万余円を計上しております。内訳につきましては、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 四九ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
 職員数につきましては、一般職員三千四百四十六人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員は二百二十六人となっております。
 下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三百六十九億八千万円を計上しております。
 五〇ページをお開き願います。地下鉄建設費の内訳でございます。
 大江戸線環状部の施設の買取り費で、令和四年度は二百億円を計上しております。
 五一ページをご覧ください。高速電車事業の収益的収支でございます。
 収入として一千五百二十三億九千四百万円、支出として一千五百四十三億九千八百万円を計上しております。経常損益は二十億四百万円の赤字を見込んでおります。
 五二ページをお開き願います。高速電車事業の資本的収支でございます。
 収入として六百二十五億七千二百万円、支出として九百五十八億八百万円を計上し、差引き三百三十二億三千六百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 次の五三ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 次の五四ページから六七ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、七〇ページをお開き願います。次に、電気事業についてご説明を申し上げます。
 業務の予定量につきましては、三つの発電所の合計で、販売電力量は年間約十万六千三百メガワット時、電力料収入は年間十一億八千三百万余円を予定しております。
 七一ページをお開き願います。一般会計からの繰入金の一覧表でございます。
 一般会計からの繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、二百万円を計上しております。
 七二ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
 職員数につきましては、一般職員二十三人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員四人となっております。
 下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて二億七千二百万円を計上しております。
 七三ページをお開き願います。電気事業の収益的収支でございます。
 収入として十二億三千七百万円、支出として十四億八千四百万円を計上しております。経常損益は二億四千七百万円の赤字を見込んでおります。
 七四ページをお開き願います。電気事業の資本的収支でございます。
 収入は計上しておりません。支出につきましては一億四千九百万円を計上し、差引き一億四千九百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 次の七五ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 次の七六ページ以降には、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、令和四年第一回定例会に提出を予定しております令和四年度予算案の説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

〇神永企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 続きまして、東京都交通局経営計画(案)につきまして、資料の4、東京都交通局経営計画二〇二二(案)概要版に基づきご説明いたします。なお、参考資料としておつけした冊子につきましては、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、表紙をおめくり願います。一ページ目の交通局を取り巻く事業環境から四ページまでの経営計画二〇二二の位置づけ等でございますが、こちら、先ほど局長より概要を説明させていただきましたので、説明を省略させていただきます。
 続きまして、六ページをお開き願いたいと思います。計画期間中の主な取組につきましてご説明をいたします。
 まず、安全・安心の確保の取組についてでございます。
 上段、地下鉄駅のホームドア整備につきましては、浅草線への整備を進め、二〇二三年度には、都営地下鉄全駅への整備を完了してまいります。
 また、テロ対策等の強化につきましては、地下鉄の車内防犯カメラを、車両更新に合わせ、三か年合計で十六編成に導入するなど、異常時の対応力の強化を図ってまいります。
 七ページをお開き願います。浸水対策の強化につきましては、お客様の安全確保とともに、早期の営業運行再開の実現に向け、優先して対策を講じる施設や対策の手法等を定めた整備計画を二〇二二年度に策定するなど、必要な対策を検討、実施してまいります。
 八ページをご覧ください。感染症対策の推進につきましては、業種別ガイドラインに基づき、車両や駅施設の換気や消毒などに取り組み、安心してご利用いただける都営交通を目指してまいります。
 一枚おめくりいただきまして、一〇ページをご覧願いたいと思います。右側、将来の限られた人的資源の中でも、保守の品質を維持向上させていくため、三田線への車両情報収集システムの導入やレール計測車の導入等による軌道管理のデジタル化など、デジタル技術を活用した維持管理手法の検討、導入を推進いたします。
 一一ページをお開き願います。水力発電による電力を安定的に供給するため、運転開始から五十年以上が経過する多摩川第一発電所及び第三発電所につきまして、大規模更新を進めてまいります。
 次に、質の高いサービスの提供の取組でございます。一二ページをご覧願います。
 輸送需要への対応といたしまして、二〇二二年度に三田線で八両編成による運行を開始するとともに、新宿線では全編成の十両化を完了いたします。
 また、日暮里・舎人ライナーでは、朝ラッシュ時間帯の混雑緩和を図るため、十二編成の車両につきまして、全座席をロングシート化して定員を増やした車両に更新いたします。
 また、地下鉄一二号線、大江戸線の大泉学園町方面への延伸につきましては、コロナの影響も踏まえた将来的な旅客需要の見通しや事業の収支採算性の確保等の課題の解決に向け、将来の旅客需要の分析や延伸に必要な施設設備の検討を深め、引き続き関係機関と連携してまいります。
 恐れ入ります、一三ページをお開きください。下段、バリアフリールートの充実につきましては、乗換駅等でのエレベーター整備や、バリアフリールートの複数化を推進し、三か年で六駅にエレベーターを整備してまいります。
 右側、一四ページをご覧願います。車椅子利用者が、駅員等の介助なしに車両に乗降しやすくするため、浅草線、三田線におきまして、車椅子乗降口のスロープ化やくし状ゴムの設置等、段差、隙間の縮小に向けた取組を進めてまいります。
 恐れ入ります、一五ページをお開き願います。下段、デジタル技術を活用した案内、駅サービス等につきましては、ロボットコンシェルジュの運用状況の検証による非対面、非接触の情報提供の充実や、5G環境の試行整備、検証による地下鉄駅空間におけるデジタル技術を活用した新たなサービス展開の可能性につきまして、検討を進めてまいります。
 一六ページには、本計画における地下鉄駅、車内のサービス向上の取組をまとめたイラストをお示ししているところでございます。
 続きまして、東京の発展への貢献の取組でございます。一七ページをお開き願います。
 浅草線につきましては、駅構内の改装や駅施設の大規模改良など、リニューアルプロジェクトを引き続き推進してまいります。
 また、泉岳寺駅につきましては、ホームの拡幅やコンコースの拡張など、市街地再開発事業と一体となって大規模改良を行うとともに、駅機能の向上を図ってまいります。
 一八ページをご覧願います。都営交通の魅力向上や新たな旅客需要の創出、沿線地域の活性化を図るため、民間企業や沿線自治体など多様な関係者と連携し、イベントや旅客誘致策等を積極的に展開してまいります。
 また、地下鉄駅構内に、仮称でございますが、都営交通オリジナルショップを開設し、沿線企業等とのコラボレーション商品の販売やイベント等を通じて、沿線地域の活性化に貢献してまいります。
 一九ページをお開き願います。都営バスのZEV化につきましては、二〇二四年度までに燃料電池バスを累計八十両まで拡大するとともに、EVバスの導入について、調査検討してまいります。
 また、ゼロエミッション東京の実現に貢献するため、東京さくらトラムの運行に使用している電力の再生可能エネルギー化について検討を進めてまいります。
 一枚おめくりいただきまして、二一ページをご覧いただきたいと思います。子育て応援スペースにつきましては、都営地下鉄全路線に展開し、導入車両を順次拡大するとともに、関連イベントの実施等を通じまして、社会全体で子育てを応援する機運の醸成に貢献してまいります。
 次に、持続可能な経営基盤の確立の取組でございます。二二ページをご覧願います。
 関連事業の強化では、局が所有する不動産を最大限活用するとともに、広告事業や構内営業等につきまして、お客様や広告主のニーズの変化を的確に捉えた事業展開を図り、収益力の強化に努めてまいります。
 二三ページをお開き願います。人材育成の取組といたしまして、新たな人材育成ビジョンを策定し、目指すべき職員像や、その確保、育成に向けた取組の方向性を明らかにするとともに、研修の充実など、プロフェッショナル職員の育成に向けた取組の強化や、育児、介護中の職員等が働きやすい勤務体系の試行実施など、職場環境の整備等を進めてまいります。
 一枚おめくりいただきまして、二五ページに、経営改善に向けた取組をお示ししているところでございます。
 厳しい状況におきましても、引き続き安定した輸送サービスを提供していくため、収入、支出両面から取組を進め、早期の経営改善を目指してまいります。
 また、本格的な人口減少社会の到来も見据え、生産性の向上を図るとともに、今後の中長期的な需要動向に応じて必要な対策を検討してまいります。
 二六ページには、本計画期間内の財政収支計画をお示ししております。
 本計画に定める取組を進めることによりまして、計画最終年度の二〇二四年度には、高速電車事業では百三十億円程度の経常黒字の確保を目指すとともに、自動車運送事業は経常赤字の縮減に努め、収支均衡への道筋をつけてまいります。軌道事業と新交通事業は様々な観点から経営改善に努めてまいります。新交通事業につきましては、今後の需要動向や設備更新等を見据え、運賃の在り方も含め抜本的な経営改善策を検討していく必要があると考えているところでございます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、東京都交通局経営計画二〇二二(案)の概要につきましての説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

〇こいそ委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

〇斉藤委員 資料要求をお願いします。九点になります。
 一点目、政策連携団体、事業協力団体における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都退職者数をお願いします。
 二点目、政策連携団体及び事業協力団体における職員数を雇用形態別に過去五年分の推移でお願いします。
 三点目、交通局の職員定数と現員数の推移を、職種別、雇用形態別に過去五年分お願いします。
 四点目、女性職員数の推移と女性職員の更衣室、トイレ、休憩室などの施設整備の状況をお願いします。
 五点目、都営バスの新規採用人数について、過去五年分お願いします。
 六点目、交通局の事務職員と都営バス運転手の雇用形態別の年間労働時間と年収、二〇二〇年度分お願いします。
 七点目、障害者の雇用率の推移を過去五年分。
 八点目、交通局所有の未利用地の場所と面積の一覧表、これは自治体ごとにお願いします。
 九点目、職員の育児休業の取得について、人数と取得率を男女別で五年間分お願いします。
 以上です。

〇こいそ委員長 ほかに資料要求はいかがですか。よろしいですか。 −−それでは、ただいま斉藤理事から資料要求がございました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 異議なしと認め、理事者におかれましては、要求された理事と調整の上、ご提出を願います。

〇こいそ委員長 次に、理事者から契約の締結についての報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

〇坂田資産運用部長 お手元の資料5、契約締結報告書に基づきまして、令和三年十一月一日から令和四年一月三十一日までに締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約につきましてご報告申し上げます。
 一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
 以下、契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。大江戸線大門駅から大門変電所間ケーブル洞道整備工事でございます。
 本件は、駅と変電所を結ぶケーブルを収容する洞道の整備工事でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は九億八千七百八十万円、契約の相手方は鉄建建設株式会社でございます。入札経過につきましては三ページに記載してございます。
 四ページをお開き願います。三田線巣鴨変電所変電設備更新工事でございます。
 本件は、老朽化した変電設備を更新する工事でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十一億三千三百万円、契約の相手方は新生テクノス株式会社でございます。入札経過につきましては五ページに記載してございます。
 六ページをお開き願います。大島総合庁舎大規模改修その他工事(建築)でございます。
 本件は、老朽化した庁舎等を改修する工事でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十二億六千九百四十万円、契約の相手方は立花建設株式会社でございます。入札経過につきましては七ページに記載してございます。
 八ページをお開き願います。浅草線大門変電所変電設備更新工事でございます。
 本件は、老朽化した変電設備を更新する工事でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二十二億三千八百五十万円、契約の相手方は日本電設工業株式会社でございます。入札経過につきましては九ページに記載してございます。
 以上で報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

〇こいそ委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇こいそ委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時五十三分散会

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