公営企業委員会速記録第六号

令和三年五月二十七日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長田村 利光君
副委員長宮瀬 英治君
副委員長たきぐち学君
理事古城まさお君
理事おじま紘平君
理事大山とも子君
上田 令子君
馬場 信男君
中山ひろゆき君
とくとめ道信君
川松真一朗君
鈴木あきまさ君
藤井  一君
山田ひろし君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長内藤  淳君
次長土岐 勝広君
総務部長根木 義則君
職員部長牧野 和宏君
電車部長市川 雅明君
自動車部長櫻庭 裕志君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務神永 貴志君
鉄軌道事業戦略担当部長築田 直樹君
バス事業経営改善担当部長太田 純也君
技術調整担当部長生越 啓史君
水道局局長浜 佳葉子君
技監尾根田 勝君
総務部長石井 英男君
職員部長長嶺 浩子君
経理部長金子 光博君
浄水部長特命担当部長兼務松田 信夫君
建設部長田中 慎一君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
工業用水道事業調整担当部長兼務
尾関  元君
設備担当部長岩崎 恭士君
多摩水道改革推進本部本部長青木 秀幸君
施設部長佐々木宏章君
技術調整担当部長佐藤 清和君
下水道局局長神山  守君
次長根本 浩志君
総務部長松本 明子君
経理部長坂井 吉憲君
計画調整部長佐々木 健君
施設管理部長猪八重 勇君
建設部長袰岩 滋之君
技術開発担当部長青木 知絵君
流域下水道本部本部長佐々木秀之君
技術部長小団扇 浩君

本日の会議に付した事件
交通局関係
陳情の審査
(1)三第八号 交通局品川自動車営業所の「秘密の喫煙所」に関する陳情
(2)三第一六号 都営バス上58系統の主な経由地及び終点の変更に関する陳情
水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
下水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について

○田村委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の傍聴人の定員は、当面の間、委員会傍聴規則第五条第二項の規定により、四名にいたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○田村委員長 次に、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議案法制課担当書記の高橋純子さんです。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記挨拶〕

○田村委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局及び下水道局関係の報告事項の聴取並びに交通局関係の陳情の審査を行います。
 なお、報告事項については、説明聴取の後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより交通局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、交通局長から紹介があります。

○内藤交通局長 四月一日付の人事異動によりまして当局幹部職員に異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 次長の土岐勝広でございます。職員部長の牧野和宏でございます。電車部長の市川雅明でございます。自動車部長の櫻庭裕志でございます。企画担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務の神永貴志でございます。鉄軌道事業戦略担当部長の築田直樹でございます。バス事業経営改善担当部長の太田純也でございます。技術調整担当部長の生越啓史でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○田村委員長 紹介は終わりました。

○田村委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、陳情三第八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○櫻庭自動車部長 お手元の資料1、請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 整理番号1、陳情三第八号、交通局品川自動車営業所の「秘密の喫煙所」に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 この陳情を提出された方は、世田谷区にお住まいの後藤雄一さんでございます。
 陳情の要旨は、都において、交通局品川自動車営業所内にある秘密の喫煙所の実態を調査し、次に記載されている五点について実現していただきたいというものでございまして、1、秘密の喫煙所を閉鎖すること。2、都営バス運転手に禁煙教育を実施すること。3、燃料などの危険物を保管している自動車営業所の管理職に対し、防火管理、コンプライアンス教育を実施すること。4、秘密の喫煙所を黙認していた管理職の厳正な処分について確認すること。5、都営バス運転手のストレス軽減のために喫煙所が必要であると判断したときは、最小限の喫煙所について設置を許可すること。以上の五点でございます。
 現在の状況でございます。
 交通局では、都の方針を踏まえまして、職員の健康障害の防止及び健康増進の観点から、平成三十年四月以降、職場内を全面的に禁煙といたしまして、全ての職場においてポスターなどにより職員に周知するとともに、職場内の喫煙所を廃止するなど、受動喫煙の防止に取り組んでおります。
 陳情の一点目でございますが、指摘された場所は、品川自動車営業所が喫煙所として設置したものではございません。一部の職員が集まって喫煙していたものでございまして、灰皿がわりの空き缶などが置かれる状態となっていたというものでございます。
 営業所長は、こうした状況を発見した際は、空き缶などの撤去、注意警告文の掲出、その場所への立入禁止などの措置を講じております。
 二点目につきましては、交通局では、従前から職員の健康づくりの一環として、禁煙をサポートするため、禁煙講習会を開催するとともに、ポスターの掲示などによる禁煙外来の案内や健康診断の際の喫煙者に対する禁煙指導などを行っております。
 三点目について、自動車営業所の所長は、防火管理者講習を受講いたしまして、その課程を修了した上で各営業所の防火管理者に選任されております。また、コンプライアンスにつきましても、定期的に研修を受講しております。
 二ページをお開き願います。四点目です。
 品川自動車営業所長は、職場の全面禁煙を実施した後、所内において喫煙の状況を発見した際には、その場所への立ち入りを禁止し、全職員に対して警告や注意喚起を行うなど、施設管理者として必要な措置を講じております。
 五点目、交通局では、都の方針を踏まえまして、職員の健康障害の防止及び健康増進の観点から、職場内を全面的に禁煙といたしまして、受動喫煙の防止に取り組んでいるところでございます。
 ご説明は以上です。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○田村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言をお願いします。

○上田委員 まずもって、喫煙、禁煙に関する指導につきまして、都バス事業所におけます、これら喫煙、禁煙に係る取り組みとルールをお示しいただければと思います。

○櫻庭自動車部長 交通局の各自動車営業所では、都の方針を踏まえまして、平成三十年四月から庁舎の敷地内は全面禁煙としております。
 また、敷地外の喫煙所で喫煙する場合は、各施設等のルールに従うとともに、制服のまま喫煙することは控えるなど、公務員としての自覚を持って行動するよう求めております。

○上田委員 都庁舎周りの公園で都庁の職員の喫煙はあちこち報道されていて、厳しく取り組んできたところだと思いますが、事業所においては秘密の喫煙場所という、またすごいネーミングで、私、秘密の花園というのを少女時代に読みましたけれども、その秘密の喫煙所なるものの把握はされていたのか、されていたとしたら、いつから把握されて、その後、どのような対策をとったのか、細かくご説明ください。

○櫻庭自動車部長 陳情にある喫煙所とは、営業所が喫煙所として設置したものではなく、一部の職員が集まって喫煙していたものでございまして、灰皿がわりの空き缶などが置かれる状態となっておりました。
 令和元年七月に、近隣住民からの苦情でこうした状況を把握したことから、速やかに空き缶などを撤去し、当該箇所に注意警告文を掲出いたしました。
 その後、再度、同様の状況を把握したことから、改めて、注意警告文を掲出するとともに、その場所への立入禁止などの措置を講じております。

○上田委員 たびたび対応されたことは確認できましたが、この件に関して、結局こういう陳情が出てきたということで、管理責任者としての問題意識と、それに基づく実際の対応状況を伺います。

○櫻庭自動車部長 品川自動車営業所長は、所内において喫煙の状況を把握した際には、受動喫煙防止や防火管理の観点から、速やかに当該の喫煙場所への立ち入りを禁止するとともに、全職員に対して警告や注意喚起を行うなど、必要な措置を講じております。

○上田委員 措置を講じたということで、これまでの取り組み同様、今般、事例を受けて、何か防止策をとられたのか伺いたいということと、これ単に、喫煙に係る、秘密の喫煙場所があった、なかっただけの問題ではない課題もあるのではないかと思料しております。
 人事面などの対策などもあわせて伺わせてください。

○櫻庭自動車部長 今回の事例を受けまして、全ての自動車営業所における状況を点検いたしますとともに、品川自動車営業所の敷地内において喫煙した職員には、所長から一人一人に対して注意、指導を行いました。
 職場の全面禁煙は、職員の健康障害の防止及び健康増進の観点から取り組んでいるものでございまして、引き続き、職員の理解と協力を得ながら、誰もが働きやすい職場づくりを進めてまいります。

○上田委員 職員の理解と協力を得て働きやすい職場づくりということで、交通局だけではなくて、水道、下水道及び全庁にわたる労働組合及び労働組合の事務所のあり方というのは、当選以来、私は確認をさせていただいております。
 こうした職員のための労働運動ということで、無償で貸与されていることを、常に有償にしたらどうですかとかいう提案もさせていただいたところでありますけれども、一応、建前上は、こうした働きやすい職場づくりに理解をいただくという組織体も、一応無償で貸していることに関しては私は問題意識がありますけれども、存在しているということで、コロナ対策のときも労働組合事務所の対応についてもしっかりと連携を図るように求めさせていただいたように、こうした件に関しても、この事業所だけではなく、どこかでも起きる可能性があるということで、そうした組織や何か労働または職場環境にかかわるさまざまな関係者とともに、より働きやすい、そして、再発防止に向けた取り組みをオール交通局でしていただくことを求めまして、私の質問を終わらせていただきます。

○田村委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○田村委員長 起立少数と認めます。よって、陳情三第八号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情三第一六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○太田バス事業経営改善担当部長 お手元の資料1、請願・陳情審査説明表の三ページをごらんいただきたく存じます。
 整理番号2、陳情三第一六号、都営バス上58系統の主な経由地及び終点の変更に関する陳情についてご説明申し上げます。
 この陳情は、文京区にお住まいの岩瀬俊介さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都において、早稲田を起点とする都営バス上58系統について、主な経由地を、千石一丁目、動坂下から上野松坂屋前、循環に、また、終点を上野松坂屋前から早稲田に変更していただきたいというものでございます。
 お手元の資料、次の四ページに都営バス上58系統の路線図を添付してございます。
 恐れ入りますが、三ページにお戻りいただきまして、現在の状況についてご説明申し上げます。
 路線バスは、原則として、起点及び終点を定めて運行しており、その停車時間を活用いたしまして、乗務員は、車内点検を行い、不審物や遺失物の有無に加え、車内に残っているお客様がいないかなどを確認しております。さらに、乗務員は、トイレ等の休息をとるほか、運行におくれが生じている場合は、この時間を活用することで定時性を確保しております。
 このように、起終点における停車時間はバスの運行において重要な機能を果たしており、上58系統につきましても同様に、起終点の早稲田及び上野松坂屋前で車内点検や乗務員のトイレ休息等を行っております。
 一方、循環運行とは、地域を広く片道で運行する環状の区間におきまして、お客様の継続した乗降が多く、終点を設けることで著しい不便が生じる場合などにおいて、例外的に、途中で終点を設けずに運行するものでございます。
 上58系統は、終点の上野松坂屋前で転回できないことから、最短の環状経路を設定したものでございます。
 当該路線の所要時間は片道おおむね四十五分と長く、仮に循環運行とした場合、約一時間半の間、車内点検を行うことができなくなり、お客様の安全性及び利便性の低下が懸念されます。また、安全管理上、乗務員は、お客様が乗車しているバスから離れることができず、トイレ等の休息を長時間とれなくなることから、健康管理上、乗務員に著しい負担を強いることとなります。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○田村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 私、意見だけ述べておきます。
 上58の路線は、早稲田を出発して上野松坂屋前が終点で、その後、復路はぐるっと回って上野公園バス停を経由して、池之端一丁目で往路と一緒になるという路線です。終点が上野松坂屋前ですが、復路の一つ目のバス停が上野公園、しかし、終点がその一つ手前ですから、そのまま乗車しているわけにはいきません。しかし、そのバス停の近くの方にとったら、どうせ循環するんだからそのまま循環させておいてほしいという気持ちはわかります。
 しかし、交通局が、現在の状況で、今、説明されたように、起点と終点を決めて、そこで車内点検しなければならないという必要性もわかります。片道四十五分かかる路線で循環とすると九十分ですから、その間、乗務員はトイレにも行けないと。乗客の命を預かっているバスの運転手さんですから、バス停にとめる、出発する、周りの歩行者や自転車や車への注意、乗客の安全への注意など、神経張り詰めて乗務していることを考えると、九十分以上も休息もできない、トイレにも行けないということでは安全運行にも影響しかねないと思います。
 これらを考慮すると、現状ではこの陳情に同意することはできないということを述べておきます。
 以上です。

○田村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田村委員長 異議なしと認めます。よって、陳情三第一六号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で交通局関係を終わります。

○田村委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、水道局長から紹介があります。

○浜水道局長 去る四月一日付の人事異動に伴い就任いたしました当局幹部職員及び連絡員をご紹介させていただきます。
 技監の尾根田勝でございます。多摩水道改革推進本部長の青木秀幸でございます。総務部長の石井英男でございます。職員部長の長嶺浩子でございます。特命担当部長を兼務いたします浄水部長の松田信夫でございます。オリンピック・パラリンピック調整担当部長及び工業用水道事業調整担当部長を兼務いたします企画調整担当部長の尾関元でございます。多摩水道改革推進本部施設部長の佐々木宏章でございます。多摩水道改革推進本部技術調整担当部長の佐藤清和でございます。続きまして、当委員会との連絡に当たります主計課長の鳥生幹夫でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○田村委員長 紹介は終わりました。

○田村委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○金子経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の契約締結報告書によりご報告を申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、令和三年二月一日から令和三年四月三十日までの期間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約八件でございます。
 表紙をおめくりいただいて、一ページをごらんください。こちらは、本日ご報告申し上げます契約八件の総括表でございます。
 以下順次、契約の概要につきましてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、朝霞浄水場中央監視制御設備等改良工事でございます。
 本件は、朝霞浄水場における監視制御設備の信頼性の向上を図るため、老朽化した中央監視制御設備の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は三十億五千八百万円、契約の相手方は株式会社日立製作所でございます。入札経過、案内図につきましては三ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 四ページをお開き願います。2、朝霞浄水場ろ過池監視制御設備改良工事でございます。
 本件は、朝霞浄水場における監視制御設備の信頼性の向上を図るため、老朽化したろ過池監視制御設備の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十億二千八百五十万円、契約の相手方は西川計測株式会社でございます。入札経過につきましては四ページに、案内図につきましては五ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 六ページをお開き願います。3、朝霞浄水場場内送水管(二千六百ミリメートル、二千四百ミリメートル)新設及び配水池流出管(二千四百ミリメートルから千三百五十ミリメートル)布設替工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、朝霞浄水場内において、送水管新設工事及び配水池流出管布設替工事を開削工法により行うものでございます。
 契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は二十九億七千五百五十万円、契約の相手方は戸田・佐田・橋本組建設共同企業体でございます。入札経過、案内図につきましては七ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 八ページをお開き願います。4、三郷浄水場北部送水ポンプ(三号)等速度制御装置改良工事でございます。
 本件は、三郷浄水場における速度制御装置の信頼性の向上を図るため、老朽化した北部送水ポンプ三号及び東南送水ポンプ三号の速度制御装置の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十一億円、契約の相手方はあきら株式会社でございます。入札経過につきましては八ページに、案内図につきましては九ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一〇ページをお開き願います。5、小作浄水場加圧脱水機等改良工事でございます。
 本件は、小作浄水場における加圧脱水機等の信頼性の向上を図るため、老朽化した加圧脱水機等の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十六億六百万円、契約の相手方は月島機械株式会社でございます。入札経過、案内図につきましては一一ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一二ページをお開き願います。6、上北沢給水所(仮称)外一カ所電気設備等設置工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、上北沢給水所(仮称)において、電気設備等の設置工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二十一億九百八十万円、契約の相手方は株式会社日立製作所でございます。入札経過につきましては一三ページに、案内図につきましては一四ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一五ページをお開き願います。7、足立区鹿浜三丁目地先から同区堀之内二丁目地先間配水本管(五百ミリメートル)新設工事でございます。
 本件は、送配水施設整備事業の一環として、足立区鹿浜三丁目二十二番地先から同区堀之内二丁目三番地先間において、内径五百ミリメートルの配水本管新設工事を推進工法及び開削工法により行うものでございます。
 契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十一億七千七百万円、契約の相手方は新日本工業株式会社でございます。入札経過、案内図につきましては一六ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一七ページをお開き願います。8、楢原給水所外十六カ所監視制御設備改良工事でございます。
 本件は、老朽化した楢原給水所の監視制御設備の更新に合わせて、運転管理の効率化を図るために新設される統合監視操作設備に接続するために、多摩地区における給水所等の監視制御設備の改良工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十億百万円、契約の相手方は東芝インフラシステムズ株式会社でございます。入札経過につきましては一八ページに、全体図につきましては一九ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。

○田村委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○上田委員 改めまして、高額な工事が水道局も毎回毎回上がってくるところでございます。
 まず、各工事のフェアな入札が行われる条件が整っているかということを前提に、入札参加条件について、各工事についてご説明ください。

○金子経理部長 入札参加条件は、法令に定める入札参加禁止事由に該当しないこと、指名停止を受けていないこと、都の入札参加資格のうち、特定の業種の資格を有すること等の一般的な規定に加え、地方自治法施行令第百六十七条の五に基づき、工事等の実績や経営の規模等を定めております。
 報告番号1の朝霞浄水場中央監視制御設備等改良工事は、水道、工業用水道、下水道施設のいずれかにおいて、水処理プラントの監視制御設備の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としております。
 報告番号2の朝霞浄水場ろ過池監視制御設備改良工事は、都の入札参加資格のうち、計装装置の順位格付を有していることを入札参加条件としております。
 報告番号3の朝霞浄水場場内における送水管新設等工事は、三者構成による建設共同企業体を条件とし、一定規模以上の管工事実績を入札参加条件としております。
 報告番号4の三郷浄水場の速度制御装置改良工事は、都の入札参加資格のうち、電気工事のAまたはB等級の格付を有し、かつ、ポンプ据えつけの順位格付を有していることを入札参加条件としております。
 報告番号5の小作浄水場加圧脱水機等改良工事は、都の入札参加資格のうち、機械器具設置の順位格付を有していることを入札参加条件としております。
 報告番号6の上北沢給水所外一カ所電気設備等設置工事は、水道、工業用水道、下水道施設のいずれかにおいて、一定規模以上の電気設備の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としております。
 報告番号7の足立区の配水本管新設工事は、特定の工法及び規模による推進工事の実績を入札参加条件としております。
 報告番号8の楢原給水所外十六カ所監視制御設備改良工事は、水道、工業用水道、下水道施設のいずれかにおいて、水処理プラントの監視制御設備の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としております。

○上田委員 八つの工事の中の特殊性に基づいて、それぞれ参加条件がきちっときめ細かくなっていることを確認させていただきました。
 では、この各工事の入札参加可能事業者と、あと、毎度のことですけれども、なぜかまた辞退してしまっているので、辞退理由について伺いたいと思います。

○金子経理部長 報告番号1の入札参加可能事業者数につきましては、施工実績等を入札参加希望者の申請により確認しており、当局では把握しておりません。仮に、施工実績等を加味せずに、入札参加条件に定める都の入札参加資格により算出すると二百五十一者でございます。
 辞退理由につきましては、五項目の選択肢のうち、配置予定技術者の配置が困難になったためとなっております。
 報告番号2について、都の入札参加資格により算出すると百六十九者でございます。
 辞退理由につきましては、配置予定技術者の配置が困難になったため及び技術的に履行が困難な案件のためとなっております。
 報告番号3について、施工実績等を加味せずに、都の入札参加資格と建設業法に定める経営事項審査の総合評定値により算出すると、建設共同企業体代表者が百八十一者、同構成員が千百九十七者でございます。
 報告番号4について、都の入札参加資格により算出すると三十一者でございます。
 報告番号5について、都の入札参加資格により算出すると三百十六者でございます。
 辞退理由につきましては、見積金額が当初見込みより過大となったためとなっております。
 報告番号6について、施工実績等を加味せずに、都の入札参加資格により算出すると四十九者でございます。
 辞退理由につきましては、配置予定技術者の配置が困難になったため及び見積金額が当初見込みより過大となったためとなっております。
 報告番号7について、施工実績等を加味せずに、都の入札参加資格により算出すると百十四者でございます。
 辞退理由につきましては、配置予定技術者の配置が困難になったため及び見積金額が当初見込みより過大となったためとなっております。
 報告番号8について、施工実績等を加味せずに、都の入札参加資格により算出すると百六十九者でございます。
 辞退理由につきましては、配置予定技術者の配置が困難になったため及び技術的に履行が困難な案件のためとなっております。

○上田委員 私も公営企業委員会、初めてやったのは前任期のときだと思いますけれども、そこから一歩、辞退理由の把握については進んだと思いますけれども、これだけ辞退が出て、理由がほぼほぼ一緒で、予定技術者の配置があったからこそ入札参加したのに、困難になって急にドタキャンということが乱発しているということが、何度もご指摘させていただいているように、辞退談合につながらないかということをやはり懸念したことから、確認させていただきました。
 また、各工事におきまして、低入札者への聴取をなされたのか。これも先ほどと同じ論理なんですけど、本来は入札したくて入れてくるのに、調査票の提出がなされなかったことも不思議に思うので、その理由も伺いたいと思います。

○金子経理部長 本委員会において契約締結報告を行った八案件のうち、低入札価格調査を実施したものは、報告番号3及び6の二案件でございます。
 報告番号3の朝霞浄水場場内における送水管新設等工事につきましては、二者が調査対象となりましたが、一者が数値的失格基準に該当し失格、一者が調査票の提出を辞退したため、低入札者への聴取は実施しておりません。
 報告番号6の上北沢給水所外一カ所電気設備等設置工事につきましては、五者が調査対象となりましたが、二者が工事成績失格基準に該当して失格、三者が調査票の提出を辞退したため、低入札者への聴取は実施しておりません。
 また、調査票を提出するかどうかは、入札業者が判断することであり、その理由につきましては、当局では把握しておりません。

○上田委員 この点につきましても、やはり、調査票の提出についても業者任せにしていいのかということと、状況把握は引き続きしていくように、私は要望したいと思います。
 そして、もうみんな忘れかけている都民ファーストの政策の一つとして入札制度改革というのがありました。一者入札をなくすということでありましたが、今回の報告書のうち、報告番号1の朝霞浄水場中央監視制御設備等改良工事と、報告番号2、朝霞浄水場ろ過池監視制御設備改良工事、4の三郷浄水場北部送水ポンプ三号等速度制御装置改良工事、報告番号5、小作浄水場加圧脱水機等改良工事、8、楢原給水所外十六カ所監視制御設備改良工事については、入札の実態が、一者入札もしくは実質的に一者入札となっております。
 そこで、それぞれの設備に係る過去の契約業者を確認させてください。

○岩崎設備担当部長 現在稼働している朝霞浄水場中央監視制御設備は平成十七年に完成したもので、工事の受注者は株式会社日立製作所でございます。
 同様に、朝霞浄水場ろ過池監視制御設備は平成十七年に完成したもので、工事の受注者は西川計測株式会社。三郷浄水場北部送水ポンプ速度制御装置は平成五年に完成したもので、工事の受注者は株式会社日立製作所。小作浄水場加圧脱水機は平成六年に完成したもので、工事の受注者は月島機械株式会社。楢原給水所監視制御設備は平成十一年に完成したもので、工事の受注者は東芝インフラシステムズ株式会社でございます。

○上田委員 過去の契約業者が今回の実質的な一者入札となっている場合、あるいは複数入札している場合、今回も日立製作所であったりとか西川計測株式会社、月島機械、東芝インフラシステムズは前回も受注していたということでございます。
 こうした過去の契約業者が今回の実質的な一者入札となった場合、複数入札していた場合は、特定業者による利権が引き継がれているのではないかというのを懸念しているから質問したんです。
 そこで、水道局における特定業者による利権構造についての見解と健全性の担保について、どのような対策を講じているのか伺います。

○金子経理部長 地方公共団体における入札契約制度においては、公正性や公平性とともに、競争性を確保する必要がございます。
 今回報告いたしました契約案件は、全て一般競争入札により契約を行っております。
 一般競争入札につきましては、資格を満たすものであれば誰でも入札に参加できるものであり、入札への参加は事業者の自主的な判断に基づくものでございます。
 また、当局では、入札参加希望の受付から落札者決定までの一連の契約事務を東京都電子調達システムにより実施しており、各入札参加者は他の事業者の参加状況はわからない環境のもとで入札が行われます。
 この手続に沿って入札参加者を公募した結果、入札者が既存設備の契約業者一者のみとなる場合もございますが、入札の健全性は担保されていると認識しております。

○上田委員 また、今回の報告書のうち、報告番号2、4、5の工事については、技術実績評価型総合評価方式の一般競争入札となっていますが、当該方式に係る規定について伺います。
 また、なぜその評価方式を採用したのか、理由も伺います。

○岩崎設備担当部長 技術実績評価型総合評価方式については、東京都水道局技術実績評価型総合評価方式試行要綱及び総合評価方式適用基準に基づき実施しております。
 報告番号2、4、5の工事については、限られた工期内で浄水場の運転に影響を与えないようにする必要があるなど、施工上留意すべき課題がございます。
 このため、これらの要綱等に基づき、工事価格に加えて、施工実績等の技術的能力を総合的に評価して落札者を決定する技術実績評価型総合評価方式を採用いたしました。

○上田委員 また、1、2、4、5、6、8の工事の設備は、汎用設備なのか、特注設備なのか。
 汎用設備の場合、一般的な設備メーカーであっても、どのようなメーカーであっても、維持管理、保守点検、修理は可能なのか。また、特注設備であった場合、今回落札した業者もしくはその関連業者でなければ、維持管理、保守点検、修理は不可能となるものなのか伺います。

○岩崎設備担当部長 報告番号1、2、4、5、6、8の工事の設備は、当局の発注仕様に基づき、受注者が特許や著作権等を含む知的財産を使用し、製作会社独自の技術で製作し、設置するものでございます。
 このため、知的財産にかかわる新たな設備の維持管理、保守点検、修理は、知的財産を使用できる業者に対して発注いたします。

○上田委員 ということは、やはり一回、同じ事業者が連綿と続いていくという、結果的になるということと把握いたしました。
 また、各改良工事完成後の設備の運転管理については、水道局の職員が行うのか、もしくは委託するのか。委託する場合、改良工事以前の委託業者はどこであったのか。その際、委託契約は競争入札か、特命随意契約であったのか。また、今回の改良工事設備を委託する場合、競争入札なのか、特命随意契約なのか、これまでの経緯も含めて伺います。

○岩崎設備担当部長 朝霞浄水場中央監視制御設備、朝霞浄水場ろ過池監視制御設備、三郷浄水場北部送水ポンプ等速度制御装置改良工事完成後の設備の運転管理については、水道局の職員が直営で行います。
 小作浄水場加圧脱水機の運転管理は、競争入札で複数年契約した株式会社ウォーターエージェンシーに委託しており、この期間中に二台の加圧脱水機を順次更新することとしております。このため、改良工事完成後も、委託契約期間中は、同社への委託により実施いたします。
 多摩地区水道施設の運転管理等は、特命随意契約により東京水道株式会社に委託しており、楢原給水所外十六カ所の設備の運転管理も、この委託契約に含まれることから、改良工事完成後も同様に実施する予定でございます。
 上北沢給水所は、新たに整備する給水所であり、設備の運転管理については、今後検討を進めてまいります。

○上田委員 状況を確認しました。
 上北沢については健全性が保たれる入札、競争入札で、もちろん新規の開拓をしていただきたいと思います。
 過去の朝霞浄水場に係る契約業者中、株式会社日立製作所及び西川計測株式会社の契約概要を過去七年間について明らかにしてください。
 また、同様に、三郷浄水場に係る契約業者中、あきら株式会社との契約概要を、小作浄水場に係る契約業者中、月島機械株式会社との契約概要、上北沢給水所、仮称ですけれども、係る契約業者中、株式会社日立製作所との契約概要、楢原給水所外十六カ所に係る契約業者中、東芝インフラシステムズ株式会社もしくはその関係者との契約概要を、それぞれ過去七年について伺います。

○金子経理部長 朝霞浄水場に係る契約において、過去七年間に株式会社日立製作所と契約した案件は、排水処理所電気設備改良工事の競争入札が一件、監視制御設備改造工事など随意契約が四件でございます。
 朝霞浄水場に係る契約において、過去七年間に西川計測株式会社と契約した案件は、第一高度浄水施設水質計器取りかえ工事など競争入札が九件、薬品処理所監視制御設備改造工事など随意契約は十三件でございます。
 三郷浄水場に係る契約において、過去七年間にあきら株式会社と契約した案件は、原水ポンプ所電気設備改良工事など競争入札が十件、高度浄水ポンプ三号、四号等補修工事など随意契約が二十四件でございます。
 小作浄水場に係る契約において、過去七年間に月島機械株式会社と契約した案件は、排水処理所補機設備補修工事など随意契約が五件でございます。
 楢原給水所外十六カ所に係る契約において、過去七年間に東芝インフラシステムズ株式会社もしくはその関連業者と契約した案件は、受変電設備等改良工事の競争入札が一件、電気設備補修工事など随意契約は十四件でございます。
 上北沢給水所に係る契約において、過去七年間に株式会社日立製作所と契約した案件はございません。

○上田委員 結果的にですよ、結果的に、やはり随契が多くて、同じ事業者さんが連綿と請け負ってきたということを確認させていただきました。
 次に、設計、積算と発注仕様書について、予定価格はどれも十億円を超えることになっていますけれども、これら仕様書を作成するために、業者に作成依頼したのか、依頼していたらどの業者か、また、その中に今回の案件の受注者がいなかったのかどうか伺います。

○岩崎設備担当部長 報告番号1、2、4、5、6、8の工事は、設計図、特記仕様書の作成等の設計業務や、工事予定価格を算定する積算業務を、水道局職員が直営で行っており、業者への委託は行っておりません。

○上田委員 唯一安心できるご回答でした。東京水道にも委託せず、直営でやっているということでございました。
 上北沢給水所ですけれども、低入札調査対象の中で、工事成績失格基準に該当した業者があったということであります。
 そこで、当該工事成績失格基準を伺いたいと思います。また、当該基準は入札前に入札業者が知り得ない基準であったのか、また、同様のことを繰り返さないための方策について伺いたいと思います。

○金子経理部長 低入札価格調査における工事成績失格基準は、調査基準価格を下回る価格で入札した場合に、工事品質の確保に支障を来すおそれがあることから、過去三年間に完了した工事のうち、いずれかの工事成績評定が六十五点未満の場合は、当該事業者を落札者としない仕組みでございます。
 工事成績失格基準は、低入札価格調査制度に係る調査マニュアルに記載しており、当局ホームページで広く公開しております。
 また、案件公表に際しまして、低入札価格調査の対象となる案件につきましては、発注図書とともに、このマニュアルを公表し、入札参加者に周知を図っているところでございます。
 今後とも、低入札価格調査制度につきまして、周知に努めてまいります。

○上田委員 当該基準についても、私も新しく、価値観といいますか、チェックをする目線を耕させていただきましたので、またこれからも、ご答弁に基づいて留意していきたいと思います。
 最後に、いろいろ質疑をつくるに当たりまして、上北沢給水所について、入札が実質一者入札となっているとのご指摘を前提に質問をつくるというところですが、応募事業者が七者であることから質問にはなじまないというような提案をいただいたんですけれども、この質問の私の趣旨は、特定の設備について、特定の業者が競争入札という契約方法をとりながらも実質的には当該特定事業者が本当に辞退しちゃったり、いろんな理由で、繰り返し受注している実態があるのではないかということを確認したかったんですね。しかも、質問の前段にある実質的には一者入札となっているというようなところなんですけれども、本件質問のこれは根幹部分ではなくて、質問の根幹の部分でない部分を理由として主たる答弁についてなじまないということで、ちょっと私も今回は、この点の上北沢については外したところではございましたけれども、これはやっぱり議員の質疑の自由について、どうなのかなということを申し添えておきたいと思います。
 毎々、参加条件、そして参加ができる事業者数、そして、一者一者、過去にやっていないか確認させていただいているのは、結果的には、あれ、同じ会社がずっとやっている随契であったということが今回のストーリーでも見えてきたかと思います。
 今回、我々は改選を迎えますけれども、しっかりとこの工事議案、高額でございますので、チェックをしていく議会活動をするイニングが増えることを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○田村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田村委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○田村委員長 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、下水道局長に神山守君が就任されました。
 神山局長から、挨拶並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。
 神山守君を紹介いたします。

○神山下水道局長 去る四月一日付で下水道局長を拝命いたしました神山守でございます。
 田村委員長を初め委員の皆様方には、日ごろより下水道事業にご理解とご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 私ども下水道局職員一同、お客様である都民の安全を守り、安心で快適な生活を支えるとともに、良好な水環境と環境の負荷の少ない都市の実現に貢献するため、下水道事業の一層の推進に全力を尽くしてまいる所存でございます。
 委員の皆様におかれましては、今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、四月一日付の人事異動によりまして異動のございました当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 次長の根本浩志でございます。流域下水道本部長の佐々木秀之でございます。総務部長の松本明子でございます。建設部長の袰岩滋之でございます。技術開発担当部長の青木知絵でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○田村委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○田村委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○坂井経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料、契約締結報告書をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 今回の内容は、令和三年二月一日から令和三年四月三十日までの間に締結した予定価格九億円以上の工事請負契約十一件でございます。
 以下順次、契約の概要についてご説明させていただきます。
 二ページをお開きください。北区栄町石神井川流域貯留管工事でございます。
 本件は、石神井川流域の初期雨水を取水し、貯留池まで流下させる導水管を施工するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 四ページをお開きください。砂町水再生センター合流改善施設建設に伴う用地整備工事でございます。
 本件は、砂町水再生センターに導入する高速ろ過施設の建設に支障となる既設排煙設備の撤去工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 六ページをお開き願います。芝浦水再生センター主ポンプ棟建設その六工事でございます。
 本件は、芝浦水再生センターの再構築に伴い、主ポンプ棟を新たに建設するための整備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 八ページをお開き願います。篠崎ポンプ所発電機棟建設工事でございます。
 本件は、篠崎ポンプ所の発電設備再構築に伴い、発電機棟及び地下オイルタンクの建設工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。吾嬬ポンプ所ポンプ設備工事でございます。
 本件は、吾嬬ポンプ所の再構築に伴い、雨水ポンプ設備、送水ポンプ設備及び附帯設備を施工するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一二ページをお開き願います。南部汚泥処理プラント汚泥焼却電気設備再構築その二工事でございます。
 本件は、南部汚泥処理プラントの汚泥焼却用監視制御設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一四ページをお開き願います。加平ポンプ所電気設備再構築その三工事でございます。
 本件は、加平ポンプ所の配電盤設備及び監視制御設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一六ページをお開き願います。芝浦水再生センター再生水機械設備その六工事でございます。
 本件は、芝浦水再生センターから供給する再生水の需要増加に対応するため、再生水棟に再生水機械設備及びその附帯設備を施工するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一八ページをお開き願います。八王子水再生センター放流渠耐震補強その二工事でございます。
 本件は、八王子水再生センター放流渠の耐震補強工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 二〇ページをお開き願います。清瀬水再生センター汚泥処理電気設備再構築工事でございます。
 本件は、別途施行の清瀬水再生センター汚泥焼却設備再構築工事外三件の工事に伴い、電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 二二ページをお開き願います。北多摩二号水再生センター汚泥処理電気設備再構築その三工事でございます。
 本件は、別途施行の北多摩二号水再生センター汚泥濃縮設備再構築その三工事外二件の工事に伴い、電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○田村委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○上田委員 入札全般についてです。
 それぞれの契約締結に係る入札参加条件と入札参加可能事業者及び辞退理由、低入札者への聴取はなされたのか、なぜ調査票の提出がなかったのか、ご説明ください。

○坂井経理部長 入札参加条件につきましては、経営の規模や過去の同種の工事実績等に関し、競争性と適正な履行を確保する観点から、地方自治法施行令に基づき、必要最小限の入札条件を付すこととしてございます。
 例えば、総括表における番号1の北区栄町石神井川流域貯留管工事においてでございますけれども、競争入札参加有資格者のうち、下水道施設工事がA等級に格付されているものであって、過去十五年間で、シールド工法を採用する工事において仕上がり内径二千四百ミリ以上、かつ曲線半径二十メートル以下の元請としての施工実績を条件としてございます。
 次に、入札参加可能事業者数について、電子調達システム上で把握可能な入札参加条件を持つ事業者といたしますと、番号1、2、3及び9の案件につきましては百六十四者、番号6、7、10及び11の案件は千四百四十九者、番号4の案件は四百三十四者、番号5の案件は百二十四者、番号8の案件は百六十七者でございます。
 次に、入札辞退の理由についてでございますけれども、配置予定技術者の配置が困難になったという理由が十九者、見積金額が当初見込みよりも過大という理由が八者、技術的に履行が困難という理由が一者、その他自社都合により辞退という理由が一者となってございます。
 最後に、低入札調査を行った案件につきましては四件十六者でございまして、そのうち十五者につきましては調査票等の提出がなかったため、また、残りの一者につきましても、調査票等の内容調査に関する失格基準に該当したため、いずれも聴取は実施してございません。
 なお、調査票を提出するかどうかにつきましては、入札参加者が判断することでございますので、当局では把握してございません。

○上田委員 水道局でもそうなんですけど、辞退理由を把握されたことは一歩前進であるし、評価したいと思います。
 しかし、これ、本当にやっただけ入札みたいな感じで、辞退はしちゃう、調査票も出さないということ、この問題については、引き続きまして問題意識を持っていただきたいと思います。次の課題は調査票を提出しないのを放置していかないということだと思います。
 次に、吾嬬ポンプ所ポンプ設備工事について、再構築以前のポンプ設備の契約業者を明らかにしていただきたいと思います。
 今回の二番札である荏原製作所と吾嬬ポンプ所との関係に係る契約については、過去どのような契約があったのか、ないのか、ご説明ください。

○坂井経理部長 吾嬬ポンプ所につきましては、昭和十六年三月に開設いたしまして、平成十九年に休止してございます。
 このため、電子調達システムにより確認できる過去五年間について見ますと、再構築以前のポンプ設備の契約業者については、確認できないところでございます。
 また、電子調達システムにより確認できる過去五年間につきまして、吾嬬ポンプ所ポンプ設備に関して、株式会社荏原製作所、これが受注いたしました契約については、確認できませんでした。

○上田委員 ちょっと過去過ぎて、ないということです。
 次に、今回の報告書のうち、5、6、7、8、10及び11の設備工事六件についてお伺いします。
 それぞれの設備が、汎用設備なのか、特注設備なのか。
 汎用設備であれば、一般的な設備メーカーであれば、どんなメーカーであっても、維持管理、保守点検、修理は可能であるのか。また、特注設備であった場合は、今回の落札者もしくはその関連業者でなければ、維持管理、保守点検、修理は不可能となるのか、ご説明いただければと思います。

○袰岩建設部長 番号5、6、7、8、10及び11の工事で設置する設備につきましては、特殊機器であり、受注生産品でございます。
 これらの機器の維持管理、保守点検及び小規模な修理につきましては、受注者等でなくても可能でございますけれども、大規模な修理につきましては、受注者等でなければ不可能でございます。

○上田委員 受注者でなくてもできるということは、ちょっといいかなというふうに確認させてもらいました。
 同じく、設備工事六件について、運転管理は下水道局職員が行うのか、委託するのか。委託する場合、再構築以前の委託事業者はどこであったのか。その際、委託契約は競争入札か、特命随契であったのか。また、今回の再構築設備を委託する場合、競争入札なのか、特命随契なのか、これまでの経緯も含め、詳しくご説明ください。

○坂井経理部長 番号5、吾嬬ポンプ所と、7、加平ポンプ所につきましては、下水道局職員が運転管理を行ってございます。
 番号6、南部汚泥処理プラントと、8、芝浦水再生センターにつきましては、再構築以前より東京都下水道サービス株式会社に特命随意契約により業務を委託してございます。
 次に、番号10、清瀬水再生センターと、11、北多摩二号水再生センターにつきましては、こちらも、再構築以前より民間事業者に競争入札によりまして業務を委託してございます。

○上田委員 バランスよく、あまり偏らなく、やっていらっしゃることは確認できました。
 6、7、8、10及び11の設備工事についてです。
 実質的な一者入札となっておるんですけれども、過去の契約業者を明らかにしてください。

○坂井経理部長 電子調達システムにより確認できる過去五年間の契約案件について見ますと、番号6につきまして、南部汚泥処理プラント汚泥焼却電気設備に係る契約につきましては、南部汚泥処理プラント汚泥焼却電気設備再構築工事の一件でございまして、メタウォーター株式会社と契約してございます。
 番号7につきまして、加平ポンプ所電気設備に係る契約は、加平ポンプ所電気設備再構築その三工事の一件でございまして、株式会社日立製作所と契約してございます。
 番号8につきまして、芝浦水再生センター再生水機械設備に係る契約は四件ございますけれども、このうち、芝浦水再生センター東系再生水機械設備補修工事など二件につきましてはメタウォーター株式会社が、それから、芝浦水再生センター本系再生水機械設備補修工事など二件は株式会社水機テクノスと契約してございます。
 番号10につきまして、清瀬水再生センター汚泥処理電気設備に係る契約については、ございません。
 番号11につきまして、北多摩二号水再生センター汚泥処理電気設備に係る契約は、北多摩二号水再生センター汚泥処理電気設備再構築工事及び北多摩二号水再生センター汚泥処理電気設備再構築その二工事の二件でございまして、いずれもメタウォーター株式会社と契約してございます。

○上田委員 やはり、かなりメタウォーターが受注してきたのだなというふうなことが読み取れます。
 こうした過去の契約業者が今回の実質的な一者入札となった場合、あと、複数回入札していた場合、特定業者による利権が引き継がれているのではないかと懸念するものです。
 下水道局における特定業者による利権構造についての見解と健全性の担保について、どのような対策を講じているのか伺います。

○坂井経理部長 地方公共団体における入札契約制度におきましては、公正性や公平性とともに、競争性を確保する必要がございます。
 今回報告いたしました契約案件は、全て一般競争入札により契約を行ってございまして、資格を満たすものであれば誰でも入札に参加できるものでございます。
 また、当局では、入札参加希望の受付から落札者決定までの一連の契約事務を電子調達システムにより実施してございまして、各入札参加者は他の事業者の参加状況についてはわからない環境のもとで入札が行われているわけでございます。
 この手続に従いまして入札参加者を公募してございまして、入札の健全性につきましては担保されているというふうに認識してございます。

○上田委員 最後になります。
 6、7、8及び11の設備工事について、6は今回その二工事となっていますが、その一工事の落札業者を、7及び11はその三となっておりますが、その一、その二の落札業者を、8はその六工事となっておりますが、その一から五までの落札業者をそれぞれ明らかにしてください。

○坂井経理部長 番号6につきまして、南部汚泥処理プラント汚泥焼却電気設備再構築工事のその一工事は、メタウォーター株式会社と契約してございます。
 番号7について、加平ポンプ所電気設備再構築工事のその一工事及びその二工事は、いずれも株式会社日立製作所と契約してございます。
 番号11について、北多摩二号水再生センター汚泥処理電気設備再構築工事のその一工事及びその二工事は、いずれもメタウォーター株式会社と契約してございます。
 番号8について、芝浦処理場再生水送水機械設備工事のその一工事は株式会社鶴見製作所、その二工事は水道機工株式会社、その三工事は株式会社第一テクノ、その四工事はメタウォーター株式会社、その五工事は荏原実業株式会社と契約してございます。

○上田委員 ご答弁の中でもメタウォーターのオンパレード、高順位ランクインというところであります。
 他局でありますけど、水道局では、こうした事業者との不適切事案があって、再三再四にわたりまして報道にもなりましたし、監査も入ったり、いろいろなことが起こっております。
 下水道局におきましても、参加条件は結構私も調べる、ご答弁いただくと、参加できる条件は整っているはずが、結果的にいつも同じおなじみさんが受注をしているということで、手続は問題がないということではなく、結果的に多彩な事業者さんが受注していくというような下水道局工事を、実現を望みまして、私の質問を終わらせていただきます。

○田村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田村委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十分散会

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