委員長 | 田村 利光君 |
副委員長 | 宮瀬 英治君 |
副委員長 | たきぐち学君 |
理事 | 古城まさお君 |
理事 | おじま紘平君 |
理事 | 大山とも子君 |
上田 令子君 | |
馬場 信男君 | |
中山ひろゆき君 | |
とくとめ道信君 | |
川松真一朗君 | |
鈴木あきまさ君 | |
藤井 一君 | |
山田ひろし君 |
欠席委員 なし
出席説明員交通局 | 局長 | 内藤 淳君 |
次長 | 久我 英男君 | |
総務部長 | 根木 義則君 | |
資産運用部長 | 坂田 直明君 | |
電車部長 | 相川 準君 | |
自動車部長 | 牧野 和宏君 | |
建設工務部長 | 谷本 俊哉君 | |
鉄軌道事業戦略担当部長 | 内山 裕道君 | |
水道局 | 局長 | 浜 佳葉子君 |
技監 | 相場 淳司君 | |
理事総務部長事務取扱 | 岡安 雅人君 | |
経理部長 | 金子 光博君 | |
浄水部長特命担当部長兼務 | 尾根田 勝君 | |
建設部長 | 田中 慎一君 | |
経営改革推進担当部長 | 鈴木美奈子君 | |
設備担当部長 | 岩崎 恭士君 | |
多摩水道改革推進本部 | 本部長 | 鈴木 勝君 |
施設部長 | 今井 滋君 | |
下水道局 | 局長 | 和賀井克夫君 |
技監 | 神山 守君 | |
総務部長 | 小林 忠雄君 | |
職員部長 | 白川 敦君 | |
経理部長 | 坂井 吉憲君 | |
計画調整部長 | 佐々木 健君 | |
施設管理部長 | 猪八重 勇君 | |
建設部長 | 青木 秀幸君 | |
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 福島 大起君 | |
流域下水道本部 | 本部長 | 矢岡 俊樹君 |
管理部長 | 後藤 徹也君 | |
技術部長 | 小団扇 浩君 |
本日の会議に付した事件
交通局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和三年度東京都交通事業会計予算
・令和三年度東京都高速電車事業会計予算
・令和三年度東京都電気事業会計予算
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和三年度東京都水道事業会計予算
・令和三年度東京都工業用水道事業会計予算
報告事項
・東京水道経営プラン二〇二一(案)について(説明)
・東京水道施設整備マスタープラン(案)について(説明)
・みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一(案)について(説明)
・東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
請願の審査
(1)二第四七号 野田数氏(東京水道株式会社社長)の参考人招致を求める請願
下水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和三年度東京都下水道事業会計予算
・多摩川流域下水道野川処理区、北多摩一号処理区、北多摩二号処理区、多摩川上流処理区、南多摩処理区、浅川処理区及び秋川処理区並びに荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の改良に要する費用の関係市町村の負担について
報告事項
・東京都下水道事業経営計画二〇二一(案)について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
○田村委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取並びに水道局関係の請願の審査を行います。
なお、本日は、報告事項、契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項については、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
これより交通局関係に入ります。
初めに、内藤交通局長から発言の申し出がありますので、これを許します。
○内藤交通局長 まずは、発言の機会をいただき、ありがとうございます。
改めまして、当局職員の新型コロナウイルス感染症の罹患に伴います年末年始におけます大江戸線の運行状況について申し上げたいと存じます。
私ども交通局では、昨年一月に都内初の新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認された直後から、全事業所におきまして、手洗い、うがいの徹底や発熱のチェックなど、職員の感染防止に取り組んでまいりました。
しかしながら、大江戸線の清澄乗務区に在籍する運転士が同時期に集中して感染してしまったことから、令和二年十二月二十七日から令和三年一月十一日までの間、大江戸線を通常ダイヤの七割程度で運行せざるを得ない状況となりました。
ご利用のお客様や委員の皆様方を初めまして、多くの方々にご迷惑とご心配をおかけし、まことに申しわけございませんでした。
この事案の発生後、速やかに、保健所等の指導を受けながら、これまでの取り組みに加えまして、事業所の休憩室等共用部分の消毒を徹底的に行うなど対策の強化を図り、再発防止に努めております。
また、この間の運行に当たりましては、お客様にご理解とご協力を頂戴しながら、朝の時間帯に若干混雑が見られたものの、大きな混乱なく乗り越えることができました。深く感謝しております。
都営交通は、東京の都市活動や都民生活を支える公共交通機関として重要な役割を担っております。その役割をしっかりと果たし、また、お客様に安心してご利用いただけるよう、今回の事案への対応、経験を糧といたしまして、感染防止の取り組みを引き続き徹底してまいります。
今後とも、田村委員長初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○田村委員長 発言は終わりました。
○田村委員長 次に、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、局長から紹介があります。
○内藤交通局長 公務のため過日の委員会を欠席させていただきました幹部職員をご紹介させていただきます。
鉄軌道事業戦略担当部長の内山裕道でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者挨拶〕
○田村委員長 紹介は終わりました。
○田村委員長 次に、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○内藤交通局長 それでは、令和三年第一回定例会に提出を予定しております交通局関係の議案につきましてご審議いただくに当たりまして、その概要をご説明申し上げます。
今回提出いたします案件は、令和三年度交通事業会計、高速電車事業会計及び電気事業会計の予算案三件でございます。
お手元の資料1、令和三年度予算案の概要をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。初めに、予算編成の考え方についてご説明申し上げます。
まず、(1)、編成の方針でございます。
交通局は、今般の新型コロナウイルス感染症の発生によりまして、基幹収益である乗車料収入が大幅に落ち込むなど、厳しい経営環境に置かれております。
こうした中にあっても、事業環境の変化に迅速かつ的確に対応しながら安定した事業運営を継続し、安全・安心の確保を最優先に、質の高いサービスの提供や東京の発展への貢献などを進めていくことで、お客様に一層信頼され、支持される都営交通を目指していかなければならないと考えております。
こうした観点から、令和三年度予算は、以下の三点を基本として編成いたしました。
一点目として、安全・安心の確保を最優先に、収入、支出の両面から事業全般にわたる見直しを進め、中長期的に安定した事業運営を行い得る経営基盤を堅持すること、二点目といたしまして、質の高いサービスの提供と東京の発展への貢献を進めるとともに、新型コロナウイルス感染症対策やデジタル技術の活用を通じた構造改革に取り組むこと、三点目といたしまして、東京二〇二〇大会期間中の輸送の主力を担う公共交通機関として、安全で安定的な輸送及び快適で利用しやすいサービスの提供を実現させることでございます。
次に、(2)、予算のポイントでございます。
経営計画に掲げた四つの経営方針の項目ごとに、令和三年度の主な取り組みをお示ししてございます。
〔1〕、安全・安心の確保につきましては、令和五年度までの整備完了に向けまして、浅草線へのホームドア設置を進めるほか、地震や水害に対する備えや、新型コロナウイルス感染症対策などを着実に進めてまいります。
〔2〕、質の高いサービスの提供につきましては、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた車両の導入などによりまして、地下鉄のバリアフリー化を進めるほか、デジタル技術の活用を通じた利便性等の向上に取り組んでまいります。
〔3〕、東京の発展への貢献につきましては、品川駅周辺のまちづくりにあわせまして、泉岳寺駅の大規模改良を行うとともに、LED照明の導入などによりまして環境負荷の低減を図るなど、都の施策と連携して、さまざまな行政課題に取り組んでまいります。
〔4〕、経営基盤の強化につきましては、事業環境の変化により運輸収益が減少する中、資産の利活用など関連事業を推進するとともに、事業運営を支える運輸系人材の確保に取り組んでまいります。
二ページをお開き願います。各会計予算案の概要についてご説明申し上げます。
初めに、自動車運送事業など四つの事業を経理する交通事業会計でございます。
業務の予定量につきましては、一日当たりの輸送人員として、自動車運送事業が六十万二千人、軌道事業が四万四千人、新交通事業が八万五千人、合計で七十三万一千人を予定しております。
なお、懸垂電車事業につきましては、令和元年十月末をもって運行を休止していることから、業務の予定量は見込んでございません。
次に、収支の概要でございます。
収益的収支におきましては、収入五百八十三億余円、支出六百五十三億余円を計上し、差し引き六十九億余円の赤字を見込んでございます。また、これによりまして三年度末の繰越欠損金は三百十四億余円となります。
資本的収支におきましては、収入九十一億余円、支出百十一億余円を計上し、差し引き十九億余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
三ページをお開き願いたいと存じます。都営地下鉄を経理する高速電車事業会計でございます。
業務の予定量につきましては、一日当たりの輸送人員といたしまして、浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の四線合計で二百四十七万九千人を予定してございます。
次に、収支の概要でございますが、収益的収支におきましては、収入一千六百十四億余円、支出一千五百七十三億余円を計上し、差し引き四十一億余円の黒字を見込んでございます。これにより、三年度末の繰越欠損金は一千九百九十五億余円となります。
資本的収支におきましては、収入七百十五億余円、支出一千三百二十二億余円を計上し、差し引き六百七億余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
四ページをお開き願いたいと存じます。多摩川水系での水力発電事業を経理する電気事業会計でございます。
業務の予定量につきましては、年間の販売電力量といたしまして、三つの発電所の合計で約十一万四千九百メガワット時を予定してございます。
次に、収支の概要でございます。
収益的収支におきましては、収入十六億五千万余円、支出十四億一千万余円を計上し、差し引き二億四千万余円の黒字を見込んでおり、三年度末の繰越利益は十二億一千万余円となります。
資本的収支におきましては、収入は見込まず、支出一億三千万余円を計上いたしまして、差し引き一億三千万余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
以上で、令和三年第一回定例会に提出を予定しております令和三年度予算案の概要についての説明を終わりたいと存じます。
今後とも、都民やお客様に一層信頼され、ご支持いただける都営交通を目指しまして、安全意識とサービス精神を局の隅々まで徹底、浸透させながら、局一丸となって東京の都市活動や都民生活を支えてまいる所存でございます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げたいと存じます。
なお、詳細につきましては、引き続き総務部長よりご説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○根木総務部長 私からは、令和三年第一回定例会に提出を予定しております議案の内容につきましてご説明申し上げます。
資料は三点ございます。資料1は、局長がただいまご説明申し上げた令和三年度予算案の概要、資料2は、令和三年度東京都交通事業会計、高速電車事業会計、電気事業会計予算、資料3は、その説明資料でございます。
それでは、資料3の予算説明資料により、令和三年度予算案につきましてご説明申し上げます。なお、資料3の中に、別途A4判の資料、令和三年度予算案の主要事業一覧を挟み込んでございます。本予算案に計上しております主要事業をまとめたものでございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
それでは、表紙と目次のページおめくりいただき、一ページをお開き願います。令和三年度予算の概要でございます。
各会計の収支の状況につきましては、ただいま局長からご説明いたしましたので、この表では、一番右側の合計欄で、交通局全体の収支についてご説明申し上げます。
まず、収益的収支でございますが、収入は二千二百十五億一千二百万円、支出は二千二百四十億六千万円を計上し、差し引き二十五億四千八百万円の純損失を見込み、経常損益は三十億八百万円の赤字を見込んでおります。
次に、資本的収支でございますが、収入は八百六億九千五百万円、支出は一千四百三十四億八千九百万円を計上し、差し引き六百二十七億九千四百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他により補填し、三年度末の累積資金残は六百八十五億八千万円を見込んでございます。
なお、次の二ページには、より詳細な令和三年度予算総括表がございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
四ページをお開き願います。続きまして、各会計の説明に移らせていただきます。
まず、交通事業会計でございます。
初めに、業務の予定量でございます。
都営バスを運行する自動車運送事業のうち、乗合自動車につきましては、車両数は一千五百二十九両、乗客数は一日平均六十万一千人、乗車料収入は年間三百六十五億六千五百万余円を予定しております。
また、貸切自動車につきましては、車両数は八両、乗客数は年間二十七万六千人、乗車料収入は年間三億五千四百万余円を予定しております。
五ページをお開き願います。東京さくらトラム、都電荒川線を運行する軌道事業につきましては、車両数は三十三両、乗客数は一日平均四万四千人、乗車料収入は年間二十億九千九百万円を予定しております。
日暮里・舎人ライナーを運行いたします新交通事業につきましては、車両数は百両、乗客数は一日平均八万五千人、乗車料収入は年間五十九億四千七百万円を予定しております。
続きまして、六ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金を一覧にまとめたものでございます。合計が次のページにございます。
恐れ入ります、七ページをお開き願います。国庫と一般会計を合わせた繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、八十二億四千三百万余円を計上してございます。内容につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
八ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、交通事業会計の合計で、一般職員二千八百八十九人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員二百六十六人となっております。
下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて二百九十六億八千二百万円を計上しております。
九ページをお開き願います。自動車運送事業の収益的収支でございます。
収入として乗車料など四百三十五億三千万円、支出として人件費、物件費など四百九十五億六千八百万円を計上しております。経常損益は六十億一千八百万円の赤字を見込んでおります。
一〇ページをお開き願います。自動車運送事業の資本的収支でございます。
収入として企業債の発行など六十二億二千万円、支出として建設改良費など六十三億円を計上し、差し引き八千万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
続きまして、一一ページをお開き願います。軌道事業の収益的収支でございます。
収入として六十八億八千六百万円、支出として七十億七百万円を計上しております。経常損益は六億百万円の赤字を見込んでおります。
一二ページをお開き願います。軌道事業の資本的収支でございます。
収入として一億二千八百万円、支出として一億二千八百万円を計上し、収支差額はございません。
一三ページをお開き願います。新交通事業の収益的収支でございます。
収入として七十九億六千五百万円、支出として八十七億七千二百万円を計上しております。経常損益は八億七百万円の赤字を見込んでおります。
一四ページをお開き願います。新交通事業の資本的収支でございます。
収入として二十八億二千百万円、支出として四十六億八千五百万円を計上し、差し引き十八億六千四百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
次の一五ページには、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
次の一六ページから四一ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが、四三ページをお開き願います。続きまして、高速電車事業会計についてご説明申し上げます。
まず、業務の予定量でございますが、都営地下鉄四線別に記載してございまして、次のページ、四四ページをお開き願います。ここに四線の合計がございます。
四線の合計で、営業キロは百九キロメートル、車両数は一千百七十四両、乗客数は一日平均二百四十七万九千人、乗車料収入は年間一千三百六十九億四百万円を予定しております。
四五ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金の一覧表でございます。
国庫と一般会計を合わせた繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、三百八億二千三百万余円を計上しております。内訳につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
恐れ入ります、四六ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、一般職員三千四百五十三人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員二百二十六人となっております。
下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三百八十六億四千四百万円を計上しております。
四七ページをお開き願います。地下鉄建設費の内訳でございます。
大江戸線環状部の施設の買い取り費で、令和三年度は二百八十六億二千七百万円を計上しております。
四八ページをごらんください。高速電車事業会計の収益的収支でございます。
収入として一千六百十四億七千六百万円、支出として一千五百七十三億三百万円を計上しております。経常損益は四十一億七千三百万円の黒字を見込んでおります。
四九ページをお開き願います。高速電車事業会計の資本的収支でございます。
収入として七百十五億二千六百万円、支出として一千三百二十二億四千二百万円を計上し、差し引き六百七億一千六百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
次の五〇ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
次の五一ページから六四ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが、六六ページをお開き願います。次に、電気事業会計についてご説明申し上げます。
業務の予定量につきましては、三つの発電所の合計で、販売電力量は年間約十一万四千九百メガワット時、電力料収入は年間十六億五百万余円を予定しております。
六七ページをお開き願います。一般会計からの繰入金の一覧表でございます。一般会計からの繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、二百万円を計上してございます。
六八ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、一般職員二十四人、上段に括弧書きしてございます短時間勤務職員四人となってございます。
下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三億一千七百万円を計上してございます。
六九ページをお開き願います。電気事業の収益的収支でございます。
収入として十六億五千五百万円、支出として十四億一千万円を計上してございます。経常損益は二億四千五百万円の黒字を見込んでございます。
七〇ページをお開き願います。電気事業の資本的収支でございます。
収入は計上してございません。支出につきましては一億三千四百万円を計上し、差し引き一億三千四百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
次の七一ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
次の七二ページ以降には、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、令和三年第一回定例会に提案を予定しております令和三年度予算案の説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○田村委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○とくとめ委員 交通局関係の資料要求について、九項目の資料をお願いいたします。
一番目は、政策連携団体、事業協力団体における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都退職者数をお願いいたします。
二番目に、政策連携団体及び事業協力団体における職員数を、雇用形態別に過去五年分の推移をお願いいたします。
三番目に、交通局の職員定数と現員数の推移を、職種別、雇用形態別に過去五年分をお願いします。
四番目に、女性職員数の推移と女性職員の更衣室、トイレなどの施設整備の状況についてお願いいたします。
五番目に、都営バスの新規採用人数について、過去五年分をお願いいたします。
六番目に、都営バス運転手の雇用形態別の年間労働時間と年収。特別職については、非常勤職員と再雇用職員に分けてお願いいたします。
七番目に、都営バスの一日当たりの利用者数の推移、過去五年分をお願いいたします。
八番目は、障害者の雇用率の推移を過去五年分お願いいたします。
九番目、最後ですが、交通局所有の未利用地の場所と面積の一覧表をお願いいたします。
以上です。
○上田委員 新年度におけるバスの新規購入予定台数と廃車、売却予定台数、月別に、水素バスも含めてください。
交通局におけます平成元年度から令和二年度までの、十三節、委託費の決算額の推移。
同じく、人件費の決算額の推移。
同じく、いわゆる固定費の決算額の推移。
交通局における少子高齢化、人口減少に対する施策の一覧と概要がわかるもの。
施設の維持管理に係る委任契約は民法上の委任契約に当たるか当たらないか、契約形態がわかるもの。
局管理施設、職員団体及び労働組合事務所を含む、における感染症対策設備、対策の状況がわかるもの。
局管理施設における新型コロナウイルス感染症の発生状況、感染者数、重症度。
障害者の採用、配置、業務、勤務評価における合理的配慮の取り組み状況がわかるもの。
最後に、障害者優先調達の契約件数、金額の実績、契約種別に、平成二十四年度以降。
よろしくお願いをいたします。
○田村委員長 ただいま、とくとめ委員、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○田村委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○坂田資産運用部長 お手元の資料4、契約締結報告書に基づきまして、令和二年十一月一日から令和三年一月三十一日までに締結いたしました予定価格が一件九億円以上の製造請負契約及び一件二億円以上の動産の買い入れ契約につきましてご報告申し上げます。
一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
以下、契約の概要についてご説明申し上げます。
二ページをお開き願います。レール削正車の製造でございます。
本件は、レールの表面を削正する大型レール削正車を製造するものでございます。
契約の方法は一般競争入札、契約金額は十四億二千五百六十万円、契約の相手方は伊岳商事株式会社でございます。入札経過につきましては三ページに記載してございます。
四ページをお開き願います。令和三年度一般乗合自動車(ディーゼル)の買い入れでございます。
本件は、大型ノンステップバス百四十両を買い入れるものでございます。
契約の方法は一般競争入札、契約金額は二十七億五千六百六十万円、契約の相手方は三菱ふそうトラック・バス株式会社でございます。入札経過につきましては五ページに記載してございます。
以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
○田村委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で交通局関係を終わります。
○田村委員長 これより水道局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、東京水道経営プラン二〇二一(案)について外三件について、理事者の説明を求めます。
○浜水道局長 令和三年第一回定例会に提出を予定しております令和三年度東京都水道事業会計及び工業用水道事業会計の予算案をご審議いただくに当たり、事業運営の方針、主な施策及び財政収支の概要につきましてご説明を申し上げます。
お手元にお配りしてございます資料1をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。まず、水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、最も重要な基幹ライフラインとして、都民生活と首都東京の都市活動を支えてまいりました。
これまで、高度経済成長期の需要拡大に対応した施設の整備、河川の水質悪化に伴う高度浄水処理の導入など、時代に合わせた施策を推進し、現在では、水道の根源的使命である安全でおいしい高品質な水の安定供給を実現しております。
一方で、今後は、都の人口が令和七年をピークに減少に転じ、これに伴い料金収入が減少していく中で、高度経済成長期に整備した大規模浄水場等の施設を適切に更新していかなければなりません。
また、令和元年十月一日に施行された水道法では、官民連携や広域連携等による基盤強化が明記されるとともに、気候変動による自然災害の多発、デジタルトランスフォーメーションの推進など、都の水道事業を取り巻く環境は、かつて経験したことのない局面にあります。
こうした状況を踏まえ、令和二年七月に、より長期的な視点に立ったおおむね二十年間の事業運営の基本的な方針である東京水道長期戦略構想二〇二〇を策定いたしました。この長期戦略構想で掲げた目指すべき将来の姿を実現するため、今回、令和三年度から令和七年度までの事業計画と財政計画を定めた東京水道経営プラン二〇二一を策定いたしました。
このプランにおける経営方針でございます。
第一に、安全でおいしい高品質な水を安定して供給するとともに、さまざまな脅威への備えに万全を期すため、施設整備の着実な推進、水質管理の徹底などにより、水道システムの強靱化を進めてまいります。
二ページをお開き願います。
第二に、お客様からの信頼を得られる事業運営を進めるため、双方向コミュニケーションの充実やデジタル技術の活用等により、お客様サービスの向上と業務の効率化を推進してまいります。
第三に、都の広域水道としての一体性と責任を確保し、健全な経営を維持するため、グループ経営の推進や水道事業を支える人材の育成などを進めるとともに、不断の経営努力に努めてまいります。
令和三年度は、東京水道経営プラン二〇二一の初年度として、ただいま申し上げました経営方針に基づき、必要な取り組みを着実に推進してまいります。
第一に、強靱で持続可能な水道システムの構築でございます。
まず、安定給水についてでございます。
水道水源については、首都東京の安定給水を継続するため、水道需要への対応はもとより、将来の気候変動による影響を踏まえ、水源の安定化を図るとともに、確保した水源を最大限活用してまいります。
水道水源林については、引き続き適正な管理を行うとともに、今回策定した、みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一に基づき、水源地保全の重要性に対する都民の理解促進、地元自治体を初め多様な主体との連携強化、多摩川上流域の民有林の保全管理に向けた取り組みを重点的に進めてまいります。
水道水の水質については、安全性のさらなる向上に向けて、より徹底した水質管理を行うとともに、お客様の水質に関する満足度向上のため、水質の見える化を図り、水質や安全性などの情報を発信していきます。
施設整備については、導水施設の二重化や更新、送水管のネットワーク化や更新に取り組むとともに、予防保全型管理により水道施設の長寿命化を図り、大規模浄水場の更新に備えた代替浄水施設の整備を進めてまいります。また、給水所の新設、拡充や更新、配水管の耐震継ぎ手化、長期不使用給水管への対応を着実に進めてまいります。
さらに、多摩地区水道につきましては、多摩地区を四つのエリアに分け、拠点となる施設の整備やネットワーク化を進めるとともに、老朽化した施設の更新を推進してまいります。
次に、さまざまな脅威への備えについてでございます。
水道施設の耐震化については、大規模な震災や自然災害が発生しても被害を最小限に抑えられるよう、貯水池から浄水施設に至る施設において計画的に取り組んでまいります。加えて、火山降灰に対する対策として、浄水施設の覆蓋化を推進するとともに、停電が発生した際にも平常時と同様に給水できるよう、自家用発電設備の新設や増強に取り組んでまいります。
次に、新技術の活用についてでございます。
水道スマートメーターの導入については、令和二年三月に策定した水道スマートメータトライアルプロジェクト実施プランに基づき、トライアルプロジェクトを推進するとともに、浄水処理における薬品注入にAIを活用するなど、水道事業への新技術の導入に取り組んでまいります。
三ページをお開き願います。
第二に、お客様とつながり、信頼される水道の実現でございます。
まず、双方向コミュニケーションについてでございます。
水道サポーター制度、まだ仮称でございますが、につきましては、お客様に直接、水道事業の説明や情報提供を行い、水道事業に対するお客様の理解を深めていただくとともに、事業運営に対するご意見やご提案をいただけるよう取り組んでまいります。
また、お客様の声の分析を通して、お客様ニーズを的確に事業運営に反映するとともに、水道キャラバンや水道何でも相談など、多様な広報施策を展開し、お客様に信頼される水道を実現してまいります。
次に、お客様サービスの向上と業務の効率化についてでございます。
お客さま総合アプリ、まだ仮称でございますが、こちらにつきましては、各種申し込み手続、料金の支払い、情報閲覧などを一元的に受け付けるアプリを開発し、お客様サービスの向上と業務の効率化を図りつつ、キャッシュレス化やペーパーレス化も促進してまいります。
また、応急給水体制の充実として、災害時の応急給水体制の実効性をより高めるため、訓練を継続して行うとともに、平常時及び災害時に必要な情報をわかりやすく発信してまいります。
次に、環境に配慮した事業運営についてでございます。
水道事業に伴う環境負荷低減の推進等を目的に、令和二年三月に策定した東京都水道局環境五か年計画二〇二〇−二〇二四に基づき、太陽光発電など、再生可能エネルギー等の導入の拡大や、ゼロエミッションビークル等の積極的な導入によりCO2排出量を着実に削減してまいります。
また、世界的なプラスチック削減の潮流や都庁プラスチック削減方針を踏まえ、まち中に給水スポット、Tokyowater Drinking Station、DSを設置し、ペットボトルによらずマイボトルに水道水を給水する、環境に優しいライフスタイルを促進するとともに、日常的な水道水の飲用行動や水道事業への理解促進を図っていきます。
さらに、水道水源林の保全に加えて、玉川上水を都民に親しまれる水と緑の空間として適切に保全してまいります。
第三に、東京水道を支える基盤の強化でございます。
まず、グループ経営の推進についてでございます。
都の広域水道としての一体性と責任を確保していくため、引き続きグループ経営を推進するとともに、政策連携団体へ業務を移転してまいります。
また、グループ経営を新たなステージへと進化させるため、東京水道のグループ経営に関する基本方針に基づき、グループ内のガバナンスを機能させていくとともに、業務の質を向上させ、相互連携を強化するなど、効率的かつ効果的な業務運営体制を構築してまいります。
次に、強固な人材基盤についてでございます。
将来の水道事業を担う人材を計画的に育成していくため、東京水道グループ人材育成方針を策定し、東京水道グループが一体となって人材育成の取り組みを推進するとともに、コンプライアンスの取り組みについて、PDCAサイクルを構築することで職員のコンプライアンス意識の浸透を図ります。
また、管路の更新工事の着実な実施や災害時の迅速な対応を行うため、水道事業を支える重要な基盤である水道工事事業者の環境改善に取り組んでまいります。
さらに、これまで培ってきた技術力や広域化のノウハウなどの強みを生かし、国内水道事業体の事業運営に一層貢献してまいります。
次に、健全な財政基盤についてでございます。
安定給水に必要な取り組みを推進した上で、不断の経営努力として、五年間で百五十億円の経費縮減と収入確保に努め、現行の料金水準を維持した健全な財政運営を行ってまいります。
また、経営プランの実効性を高め、お客様への説明責任を果たすため、施設整備と経営の目標管理を徹底してまいります。
四ページをお開き願います。
以上の施策を主な内容とする令和三年度水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入三千六百四十三億八千五百万円、支出三千五百十四億七千四百万円、収支差し引き百二十九億一千百万円、また、資本的収支におきまして、収入五百二十六億七千八百万円、支出千四百九十七億九千九百万円、収支差し引き九百七十一億二千百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
五ページをお開き願います。次に、工業用水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という行政目的のため、地下水揚水規制に伴う代替水を供給する事業として行ってまいりました。その結果、昭和五十年代以降、地盤沈下はほぼ鎮静化し、所期の目的を十分果たしてまいりました。
しかしながら、工場の移転、水使用の合理化等による需要の減少傾向が続いている一方、施設の更新時期を迎えるなど、経営面におきましては厳しい状況にございます。このため、効率的な事業運営に努めるとともに、令和四年度末の事業廃止に伴い、利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、上水道への切りかえ工事や料金差額補填などの利用者支援を着実に実施してまいります。
令和三年度工業用水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入十九億一千万円、支出八十億七千九百万円、収支差し引き六十一億六千九百万円の赤字となります。また、資本的収支におきまして、収入一億一千六百万円、支出一億三千七百万円、収支差し引き二千百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金により補填いたします。
以上、令和三年度東京都水道事業及び工業用水道事業の運営方針と予算の大綱につきましてご説明を申し上げましたが、両事業とも、幾多の重要課題を抱えております。
都民の皆様から両事業を負託された公営企業管理者として、これらの課題の解決に向けて、職員ともども総力を挙げて対処し、現在及び将来の安定給水の確保に努めてまいります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
なお、詳細につきましては、理事からご説明を申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
○岡安理事 第一回定例会に提出を予定しております案件及び報告事項、東京水道経営プラン二〇二一(案)につきましてご説明申し上げます。
初めに、お手元にお配りいたしました資料につきまして紹介させていただきます。
資料は全部で十種類でございます。そのほかに参考資料を三部ご用意してございます。
資料1は、ただいま局長が説明申し上げました令和三年度東京都水道事業、工業用水道事業の運営方針と予算の大綱でございます。資料2は、令和三年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算でございます。資料3は、両会計の予算概要でございます。資料4は、両会計の予算説明書でございます。資料5は、東京水道経営プラン二〇二一(案)についてでございます。資料6は、東京水道施設整備マスタープラン(案)について、また、資料7は、みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一(案)についてでございまして、この二件は、後ほど浄水部長からご報告申し上げます。資料8は、東京都工業用水道事業の廃止に伴う取り組みについてでございまして、後ほど経営改革推進担当部長からご報告申し上げます。資料9は、工事請負契約の締結についてでございまして、後ほど経理部長からご報告申し上げます。資料10は、請願・陳情審査説明表でございます。後ほど経営改革推進担当部長からご説明させていただきます。
そのほか、参考資料といたしまして、東京水道経営プラン二〇二一(案)、東京水道施設整備マスタープラン(案)、みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一(案)を配布させていただいております。これらの資料によりまして、順次ご説明させていただきます。
それでは、まず、東京水道経営プラン二〇二一(案)について、資料5によりご説明申し上げます。
一ページをお開き願います。策定の目的、経営方針は、先ほど局長より説明申し上げましたとおりでございます。
計画期間は、令和三年度から令和七年度までの五年間でございます。
二ページをお開き願います。取り組みの体系は、お客様との信頼で築く強靱な東京水道という理念のもと、三つの柱と九つの視点で整理してございます。
強靱で持続可能な水道システムの構築では、安定給水、さまざまな脅威への備え、新技術の活用の観点から、水源の適切な確保、導水施設の二重化、更新、スマートメーターの導入などに取り組んでまいります。
また、お客様とつながり、信頼される水道の実現では、双方向コミュニケーション、お客様サービスの向上と業務の効率化、環境に配慮した事業運営の観点から、水道サポーター制度(仮称)、お客さま総合アプリ(仮称)の導入、CO2排出量の削減などに取り組んでまいります。
さらに、東京水道を支える基盤の強化では、グループ経営の推進、強固な人材基盤、健全な財政基盤の観点から、政策連携団体への業務移転の推進、東京水道グループの人材育成、不断の経営努力などに取り組んでまいります。
三ページをごらん願います。事業計画でございます。
施設整備の主要事業計画につきまして、事業名、事業内容、それぞれ年度別の事業費をお示ししてございます。五年間の計画事業費の合計は、中ほど計の欄にございますとおり、九千三百七十億円でございます。
水源及び浄水施設整備事業は、導水施設の整備、大規模浄水場の整備、多摩地区浄水所等の整備などで、計画事業費の合計は一千二百二十九億円、送配水管施設整備事業は、送配水管の耐震強化等、配水池等の整備などで、計画事業費の合計は七千五百九十六億円、給水設備整備事業は、私道内給水管整備等、長期不使用給水管整理などで、計画事業費の合計は五百四十五億円でございます。これらの財源は、企業債、国庫補助金、一般会計繰入金などでございます。
四ページをお開き願います。施設整備目標でございます。
安定給水、さまざまな脅威への備え、新技術の活用などの観点から重点項目を選出し、目標数値と目標年度を設定いたしました。
五ページをごらん願います。人材基盤でございます。
東京水道グループの人材育成では、これまで培ってまいりました現場の技術を着実に継承するとともに、次代を担う人材を計画的に育成していくため、東京水道グループ人材育成方針を策定し、東京水道グループが一体となって人材育成の取り組みを推進してまいります。
また、水道工事事業者の環境改善では、管路の更新工事の着実な実施や災害時の迅速な対応を行うため、水道事業を支える重要な基盤である工事事業者の環境改善に取り組んでまいります。
次に、運営体制でございます。
政策連携団体への業務移転の推進では、都の広域水道としての一体性と責任を確保していくため、引き続きグループ経営を推進するとともに、政策連携団体へ業務を移転してまいります。
また、政策連携団体との一体的な経営の推進では、グループ経営を新たなステージへと進化させるため、東京水道のグループ経営に関する基本方針に基づき、グループ内のガバナンスを機能させていくとともに、業務の質を向上させ、相互連携を強化するなど、効率的かつ効果的な業務運営体制を構築してまいります。
六ページをお開き願います。財政基盤でございます。
達成目標として、不断の経営努力と経営に関する目標を掲げており、不断の経営努力では、事務事業の効率化による経費節減、既定経費の節減、資産の有効活用等による収入確保により、上段の表、右側の計の欄にございますとおり、五年間で百五十億円の経営努力に取り組んでまいります。
また、経営に関する目標では、経営の安定性の観点から、対外的にわかりやすく、他の水道事業体との比較や分析に適した経営指標を選出し、令和七年度の目標数値を設定いたしました。
七ページをごらん願います。財政収支計画でございます。
安定給水に必要な施設整備を初め、計画に掲げた取り組みを着実に推進する一方、最大限の経営努力を行うことで、令和七年度末の累積収支は均衡し、現行の料金水準を維持した健全な財政運営ができると見込んでおります。
詳細につきましては、参考資料として配布させていただきました東京水道経営プラン二〇二一(案)をごらんいただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。
次に、令和三年度予算概要につきましてご説明申し上げます。資料3の予算概要によりご説明申し上げます。
資料3をごらんください。まず、水道事業会計でございます。
三ページをお開き願います。令和三年度予算内訳でございます。
収益的収入及び支出のうち収入でございます。表の上段、営業収益は、水道事業収益の大部分を占める給水収益などで、営業収益の一番下の行にお示ししておりますように、計三千四百九十八億一千二百万円を計上しております。
その下の営業外収益は、受取利息や土地物件収益などで、営業外収益の一番下の行にお示ししておりますように、計百四十億九千九百万円を計上しております。
その下の特別利益は、固定資産売却益で四億七千四百万円を計上しております。
以上、収益的収入の総額は、最下段にお示ししておりますように、三千六百四十三億八千五百万円で、前年度に比べまして二百億一千八百万円の減となっております。
四ページをお開き願います。支出でございます。
表の上段、営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修や動力、薬品の購入などに係る浄水費や配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計三千三百五十二億四千四百万円を計上しております。
その下の営業外費用は、企業債の支払い利息や消費税及び地方消費税の納付金などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計百六十二億三千万円を計上しております。
以上、収益的支出の総額は、最下段にお示ししておりますように、三千五百十四億七千四百万円で、前年度に比べまして百三十六億六千四百万円の減となっております。
五ページをごらんください。資本的収入及び支出でございます。
収入でございますが、表の一番上、建設改良事業に充当する企業債が四百五十二億七千九百万円、借りかえのための企業債は四十一億九千九百万円となっております。その下の国庫補助金は、水道水源開発に対する補助金で六千五百万円、その下の一般会計出資金は、水道水源開発等に対する出資金で七億二千八百万円となっております。
そのほかの収入を合わせました資本的収入の総額は、上の表の最下段にお示ししておりますように、五百二十六億七千八百万円で、前年度に比べまして七十三億九千七百万円の増となっております。
次に支出でございます。
表の上段、建設改良費は、導水施設や代替浄水施設を整備するための原水及び浄水施設費、送配水管や給水所等を整備するための配水施設費などで、計一千二百九十八億七千三百万円を計上しております。その下の企業債償還金は百九十九億二千六百万円を計上しております。
以上、資本的支出の総額は、下の表の最下段にお示ししておりますように、一千四百九十七億九千九百万円で、前年度に比べまして五十七億一千六百万円の増となっております。
六ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
収益的収支につきましては、上の表の最下段にお示ししておりますように、百二十九億一千百万円を見込んでおります。資本的収支につきましては、下の表の最下段にお示ししておりますように、九百七十一億二千百万円の不足となっております。この不足する額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金その他で補填いたします。
七ページをごらんください。事業規模の概況でございます。
表の一番上、令和三年度の年間配水量は十五億二千三百五十一万立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は四百十七万四千立方メートルを予定しております。また、最下段の水道料金収入は三千九十三億八千五百万円を見込んでおります。
八ページをお開き願います。この表は、水道事業における主要施設整備事業の概要をお示ししたものでございます。
水源及び浄水施設整備事業、送配水施設整備事業、給水設備整備事業の三事業で構成しており、令和三年度の金額は、計の欄にお示ししておりますとおり、千七百八十億円を計上しております。各事業の内訳につきましては、次の九ページから一一ページにお示ししてございます。
九ページをごらんください。水源及び浄水施設整備事業は、水源の確保及び導水施設の整備、大規模浄水場更新代替施設などの浄水施設の整備を行うもので、百五十三億円を計上しております。
整備事業の概要につきまして、事業費の二番目、導水施設の整備では、東村山境線(仮称)等の整備を予定しており、導水施設のバックアップ機能の確保等を進めてまいります。
事業費の四番目、大規模浄水場の整備では、三郷浄水場及び境浄水場の先行整備を予定しており、計画的に整備を進めてまいります。
一〇ページをお開き願います。送配水施設整備事業は、送配水管の新設や取りかえ、配水池等の整備を行うもので、一千五百二十二億円を計上しております。
整備事業の概要につきまして、事業費の一番目、送配水管ネットワークの強化では、送配水管の新設四十九キロメートルの施工を予定しております。
事業費の二番目、送配水管の耐震強化等では、配水管耐震継ぎ手化に係る配水本管取りかえ二十二キロメートル、配水小管取りかえ三百四十八キロメートルの施工を予定しております。
事業費の最下段、配水池等の整備では、上北沢給水所等の新設や和田堀給水所等の拡充などに取り組み、引き続き配水池容量の不足等の解消に努めるとともに、事故や災害に備えた施設整備を推進してまいります。
一一ページをごらんください。給水設備整備事業は、私道内給水管整備等及び新規事業の長期不使用給水管整理などを実施するもので、百五億円を計上しております。
事業費の一番目の欄、私道内給水管整備等では、私道内における給水管の耐震化に係る配水小管新設四十四キロメートルの施工を予定しております。
事業費の二番目、長期不使用給水管整理ですが、長期間使用されていない給水管を切り離すことで、漏水の未然防止等、給水環境の適正化を図る事業でございまして、一千四百四十件の工事を予定しております。
事業費の最下段、小中学校の水飲み栓直結給水化につきましては、事業期間の終了に伴い、皆減としております。
一二ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
令和四年度以降にわたる建設改良事業等の契約を行うために、水道建設改良事業など五つの事業につきまして、表の最下段にお示ししておりますとおり、合計一千七百五十億一千三百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
一三ページをごらんください。給与費でございます。
上段の表は職員数をお示ししております。令和三年度の職員定数は三千七百七十五人で、前年度と比べまして八十人を削減することとしております。
表の下段は、給与費内訳でございます。給料、手当、報酬の合計として、表の一番下の中ほどにお示ししておりますとおり、三百九億八千六百六十九万六千円を計上しております。支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり六・二%となっております。
以上が水道事業会計の令和三年度予算の概要でございます。
次に、工業用水道事業会計についてご説明申し上げます。
一七ページをお開き願います。令和三年度予算内訳でございます。
収益的収入及び支出のうち、まず、収入でございますが、表の上段、営業収益は給水収益などで、営業収益の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計三億五千八百万円を計上しております。
その下の営業外収益は、受取利息、土地物件収益、一般会計補助金などで、営業外収益の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計十五億五千二百万円を計上しております。
以上を合計いたしました収益的収入の総額は、表の最下段にお示ししておりますように、十九億一千万円で、前年度に比べまして五十四億三千八百万円の減となっております。
一八ページをお開き願います。支出でございます。
営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修費や動力、薬品の購入などに係る浄水及び配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下にお示ししておりますように、計二十一億八千九百万円を計上しております。
営業外費用は、雑支出などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計二千百万円を計上しております。
特別損失は、工業用水道事業の廃止に伴う上水道への切りかえの工事などに係る事業整理損失で五十八億六千九百万円を計上しております。
以上を合計いたしました収益的支出の総額は、表の最下段にお示ししておりますように、八十億七千九百万円で、前年度に比べまして七億三千百万円の増となっております。
一九ページをごらんください。資本的収入及び支出でございます。
まず、収入でございますが、一般会計出資金として一億一千五百万円、固定資産売却収入として百万円を計上しており、資本的収入の総額は、表の最下段にお示ししておりますように、一億一千六百万円で、前年度に比べまして一億三千万円の減となっております。
次に、支出でございますが、建設改良費として一億三千七百万円を計上しており、前年度に比べまして一億三千三百万円の減となっております。
二〇ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
収益的収支につきましては、上の表の最下段にお示ししておりますように、六十一億六千九百万円の赤字と見込んでおりますが、決算時に資本金を減少し、累積利益剰余金を振りかえ、補填する予定です。資本的収支につきましては、二千百万円の不足となっております。この不足する額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金で補填いたします。
二一ページをごらんください。事業規模の概況でございます。
令和三年度の年間配水量は四百四十一万六千五百立方メートル、括弧内に記載してございます一日平均配水量は一万二千百立方メートルを予定しております。上から五段目の工業用水道料金収入は三億一千五百万円を見込んでおります。最下段の工業用水道事業廃止に伴う上水道への切りかえ予定件数は、工業用水及び一般雑用水が百四十一件、集合住宅は二十一団地、一万四千三百八十四戸を見込んでおります。
二二ページをお開き願います。給与費でございます。
令和三年度の職員定数は九人でございます。下段の表は給与費内訳でございます。給料、手当の合計は、最下段の中ほどにお示ししておりますとおり、七千二百六十二万五千円、支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり〇・九%となっております。
以上が工業用水道事業会計の令和三年度予算の概要でございます。
なお、詳細につきましては、資料4の令和三年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算説明書をご参照いただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、本定例会に提出を予定しております令和三年度の水道事業会計及び工業用水道事業会計予算につきましてご説明をさせていただきました。
○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 続きまして、私から、報告事項、東京水道施設整備マスタープラン(案)について及びみんなでつくる水源の森実施計画二〇二一(案)についてご報告申し上げます。
資料6、東京水道施設整備マスタープラン(案)についてをごらん願います。
一ページをお開きください。1、策定の目的等でございます。
水道は、集中的に更新時期を迎える浄水場、切迫性が指摘される首都直下地震、気候変動の進行に伴う風水害、渇水、原水水質悪化などのリスクの増大、火山噴火への対応など、さまざまな課題に直面しております。さらに、人口減少や感染症等、水道事業に影響を及ぼす新たな課題も顕在化しております。
本プランは、将来にわたり安全で高品質な水を安定的に供給する強靱かつ持続可能な水道システムを構築するため、施設整備の基本計画として、中長期的な方向性を明らかにするとともに、各施策の具体的な取り組み内容を示すものでございます。
計画期間は、令和三年度から令和十二年度までの十年間。事業規模は、毎年度約二千二百億円を見込んでおります。
2、取り組みの体系でございます。
東京を支える強靱で持続可能な水道システムを構築していくことを理念として、安全で高品質な水の安定供給、さまざまな脅威への備え、新技術を活用した水道システムの構築の三つの施設整備の方向性に基づき、九つの視点で具体的な取り組みを整理してございます。
安全で高品質な水の安定供給では、適正管理による施設の長寿命化などの視点から、施設の更新、導水管の二重化や送水管のネットワーク化などを進めてまいります。
また、さまざまな脅威への備えでは、基盤強化などの視点から、浄水施設や配水管の耐震化、自家用発電設備の新設、増強などに取り組んでまいります。
さらに、新技術を活用した水道システムの構築では、技術の高度利用などの視点から、事業運営を支える技術開発、デジタル技術やAIなど新技術の導入を進めてまいります。
二ページをお開きください。3、取り組み内容でございます。
それぞれの取り組みで、目指す将来像を掲げ、具体的な取り組みを記載してございます。
主な取り組みについて説明いたします。
まずは、送水管のネットワーク化、更新でございます。
バックアップ機能を確保するため、広域的な送水管ネットワークを構築し、給水所への送水の二系統化を図ってまいります。また、バックアップ機能が確保された送水管は計画的に更新してまいります。多摩南北幹線(仮称)、第二朝霞上井草線などの整備を進めてまいります。
次に、浄水施設の耐震化でございます。
耐震化は、施設停止を伴うことから、系列ごとに進めてまいります。また、送水管ネットワークを活用して安定給水を確保しつつ、着実に整備してまいります。東村山浄水場や朝霞浄水場などで整備を進めてまいります。
三ページをごらんください。給水所の新設、拡充、更新でございます。
整備を進め、配水区域を適正な規模に再編してまいります。給水所の整備時には、地域のランドマークとしての憩いの場の創出や、災害時等の応急給水拠点として活用していきたいと考えております。世田谷区の上北沢給水所(仮称)や清瀬市の多摩北部給水所(仮称)などを整備してまいります。
AIを活用した運転管理でございます。
AIで凝集剤などの薬品の注入率を演算し、予測値を表示して、経験の浅い職員をサポートしてまいります。また、職員による薬品注入状況と比較し予測精度を向上させてまいります。令和五年度までに三園浄水場で導入を進め、その後は、他の浄水場へ順次導入してまいります。
四ページをお開きください。施設整備目標の一覧でございます。
今回のマスタープランでは、令和四年度末までに、避難所などの重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化、令和八年度末までに、漏水リスクの高い取りかえ困難管を解消してまいります。そのほか、記載のとおりでございます。
詳細につきましては、参考資料として配布させていただきました東京水道施設整備マスタープラン(案)をごらんいただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。
続きまして、資料7、みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一(案)についてをごらん願います。
一ページをお開きください。1、策定の目的等でございます。
多摩川上流域の水道水源林は、明治三十四年から百二十年にわたり水道局が適正に管理し、おおむね良好な状況を維持しております。しかし、民有林では、手入れが行き届かない森林が増加しており、土砂流出による小河内貯水池への影響が懸念されております。こうした課題に対応するため、多摩川上流域における民有林の保全管理と多様な主体と連携した森づくりを柱とした、みんなでつくる水源の森実施計画を平成二十九年三月に策定し、取り組みを進めてまいりました。
一方で、森林を取り巻く環境の変化に的確に対応していくためには、取り組み内容を見直し、充実強化を図ることが必要であり、より一層の都民の理解が不可欠でございます。
このため、新たに、都民の理解を促進する取り組みを柱に加えた、みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一を策定いたしました。
計画期間は、令和三年度から令和七年度までの五年間でございます。
二ページをお開きください。2、取り組みの体系でございます。
本計画は、都民の理解を促進する取り組み、多摩川上流域における民有林の保全管理及び多様な主体と連携した森づくりの三つの柱で構成されており、九つの項目に分けて、それぞれの取り組み内容を整理してございます。
都民の理解を促進する取り組みでは、より多くの都民に水源地保全の取り組みに対する理解を深めていただくため、水源地の魅力発信などの取り組みを進めてまいります。
多摩川上流域における民有林の保全管理では、多摩川上流域の民有林を適切に保全管理していくため、民有林の積極的な購入など、個々の状況に応じた取り組みを進めてまいります。
多様な主体と連携した森づくりでは、将来にわたって適切な水源地の保全を行っていくため、都民、企業、学校及び地元自治体等関係機関と連携した森づくりを進めてまいります。
三ページをごらんください。3、取り組み内容でございます。
主な取り組みについて説明いたします。
都民の理解を促進する取り組みでは、水道水源林特設サイトを新たに開設いたします。ホームページに掲載した水源林に関する内容を集約して、より見やすく、わかりやすく、水源林の魅力を発信してまいります。また、水源林により親しんでいただくため、ふれあい館の展示等をリニューアルしてまいります。
多摩川上流域における民有林の保全管理では、小河内貯水池の保全を図るため、重点購入地域の民有林約二千ヘクタールについて、計画的かつ着実に購入を進め、良好な森林へ育成してまいります。また、ICT技術を活用して民有林の状況を適切に把握し、民有林の保全に向けた検討や関係機関への働きかけを実施してまいります。さらに、林道、作業道等の基盤整備や土砂流出への対策について、地元自治体等関係機関と連携して対応してまいります。
四ページをお開きください。多様な主体と連携した森づくりでございます。
都民との連携では、多摩川水源サポーターにメールマガジンを配信することにより、水源地に関するさまざまな情報を発信してまいります。
企業との連携では、企業の森に参画した企業からいただいたネーミングライツの費用を活用して水道水源林の保全育成を行うことで、参画企業とともに、水源の森づくりを進めてまいります。
学校との連携では、水源地保全への理解促進を図るため、水道教室の実施やデジタル教材の配信などによる小学生向けの学習支援を行ってまいります。
最後に、地元自治体等関係機関との連携では、都民の現地への訪問につなげるため、地元自治体と連携してPRや情報発信を行ってまいります。
詳細につきましては、参考資料として配布させていただきました、みんなでつくる水源の森実施計画二〇二一(案)をごらんいただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願いをいたします。
○鈴木経営改革推進担当部長 それでは、お手元に配布してございます資料8をごらんください。東京都工業用水道事業の廃止に伴う取り組みにつきましてご報告いたします。
それでは、一ページをお開き願います。1、基本的な考え方でございます。
工業用水道事業の令和四年度末廃止に伴い、平成三十一年三月に策定した工業用水道事業の廃止及び支援計画に沿って、利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、利用者支援を着実に実施してまいります。
令和三年度は、昨年度に引き続き、利用者から寄せられた施工時期や施工方法等に関するさまざまな要望等を踏まえた上で、上水道への切りかえ工事を計画的に進めるとともに、切りかえが完了した利用者への料金差額補填を実施いたします。
令和三年度予算には、こうした取り組みに必要な経費を計上しており、財源は工業用水道事業会計の累積剰余金等で措置いたします。なお、令和四年度以降の財源は、工業用水道事業会計の累積剰余金及び一般会計からの繰入金等で措置いたします。
また、令和四年度末を見据えて、工業用水道配水管の転用、撤去計画の策定に向けた取り組みを進めるとともに、廃止にかかる経費の縮減に取り組んでまいります。
次に、2、令和三年度予算につきましてご説明申し上げます。
令和三年度の工業用水道事業会計予算では、事業の廃止にかかる経費として五十八億六千九百万円を計上しております。下表に、支援策及びその他の項目別に経費の内訳をお示ししております。
二ページをお開き願います。3、上水道への切りかえ工事及び料金差額補填でございます。
主な支援策として、上水道への切りかえ工事及び料金差額補填の内訳につきましてご説明申し上げます。
まず、(1)、工業用水利用者及び一般雑用水利用者でございますが、アの切りかえ件数の表をごらんください。工業用水、雑用水などの項目別に、令和元年度から四年度までの切りかえ件数をお示ししております。
次に、イの令和三年度予算でございますが、切りかえ工事に要する経費として十六億三千六百十九万円、料金差額補填に要する経費として十億七千九百十二万六千円を計上しております。
続きまして、(2)、集合住宅につきましてご説明申し上げます。
アの切りかえ件数でございますが、表をごらんください。令和元年度から四年度までの切りかえ件数をお示ししております。
次に、イの令和三年度予算でございますが、切りかえ工事に要する経費として二十一億七千四百五十五万一千円、料金差額補填に要する経費として六千六百四十六万三千円を計上しております。
説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
○田村委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○大山委員 十二点です。
一つ目は、政策連携団体、事業協力団体の社員数、都派遣の社員数、固有社員及び都退職者数の推移、五年間でお願いします。
二つ目は、職員の条例定数と現員数の推移、これも五年間で、雇用形態別でお願いします。
三番目は、障害者雇用率の推移、過去五年間でお願いします。
四つ目は、業務委託の委託先及びそれに伴う職員の削減数、過去五年間でお願いします。
五つ目は、職員の残業について、平均残業時間八十時間から百時間未満、百時間以上の職員数、五年間でお願いします。
六つ目は、水道局幹部職員の再就職の状況で、再就職者数と再就職先を過去五年間です。
七番目は、徴収事務委託契約金額と給水件数及び委託単価の推移を地域別で十年間でお願いします。
それから、八番目は、導水施設の二重化、送水管の二重化、ネットワーク化の事業費。
それから、九つ目は、一日当たりの平均使用水量及び一人一日当たりの水道使用量の推移、五年間でお願いします。
十個目は、小河内ダムの余水吐き放流回数と放流量、五年間でお願いします。
十一番目は、民有林の購入実績と購入した民有林の整備実績を五年間でお願いします。
十二番目は、局所有の未利用地の場所と面積の一覧でお願いします。
以上です。
○上田委員 企業債の発行、償還、残高等状況推移のわかるもの、過去三〇年分。
TSS、PUC、東京水道株式会社の交際費の月額支出状況、過去三年分。
平成元年から令和二年度までの十三節、委託費の決算額の推移。
同じく、人件費の決算額の推移。
同じく、固定費の決算額の推移
水道局における少子化、高齢化、人口減少に対する施策の一覧と概要がわかるもの。
施設の維持管理に係る委託契約は民法上の委任契約に当たるか当たらないか、契約形態がわかるもの。
東京水道株式会社代表取締役社長の勤怠状況がわかるもの。
局管理施設、職員団体及び労働組合事務所を含む、における感染症対策設備、対策の状況がわかるもの。
局管理施設における新型コロナウイルス感染症の発生状況、感染者数、重症度。
障害者の採用、配置、業務、勤務評価における合理的配慮の取り組み状況がわかるもの。
障害者優先調達の契約件数、金額の実績、契約種別に、平成二十四年度以降。
多摩地区の地下水の水源別、月別揚水量、累計量、全配水量に含める割合、十年分。
よろしくお願いをいたします。
○田村委員長 ただいま大山理事、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○田村委員長 次に、契約の締結について報告を聴取いたします。
○金子経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の契約締結報告書によりご報告申し上げます。
本日ご報告申し上げますのは、令和二年十一月一日から令和三年一月三十一日までの期間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約四件でございます。
表紙をおめくりいただいて、一ページをごらんください。こちらは本日ご報告申し上げます契約四件の総括表でございます。
以下順次、契約の概要につきましてご説明申し上げます。
二ページをお開き願います。1、三園浄水場横型加圧脱水機等更新工事でございます。
本件は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、三園浄水場排水処理所の横型加圧脱水機等について更新工事を行うものでございます。
契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は二十六億四千八百八十万円、契約の相手方は月島機械株式会社でございます。入札経過、案内図につきましては三ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
四ページをお開き願います。2、千ヶ瀬浄水所膜ろ過設備等設置工事でございます。
本件は、現在建設中である千ヶ瀬浄水所において、膜ろ過設備及び薬品注入設備の設置工事を行うものでございます。
契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十八億六千七百八十万円、契約の相手方は水道機工株式会社でございます。入札経過につきましては四ページに、案内図につきましては五ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
六ページをお開き願います。3、美住ポンプ所(仮称)外一カ所電気設備等設置工事でございます。
本件は、送配水施設整備事業の一環として、美住ポンプ所(仮称)のポンプ設備等に電源を供給する電気設備工事等を行うものでございます。
契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は十二億九千二百三十九万円、契約の相手方はメタウォーター株式会社でございます。入札経過、案内図につきましては七ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
八ページをお開き願います。4、東村山浄水場中央監視制御設備改良工事でございます。
本件は、東村山浄水場における監視制御システムの信頼性の向上を図るため、老朽化した中央監視制御設備の更新工事を行うものでございます。
契約の方法は技術実績評価型総合評価方式による一般競争入札、契約金額は二十一億一千六百四十万円、契約の相手方はメタウォーター株式会社でございます。入札経過につきましては九ページに、案内図につきましては一〇ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
○田村委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○宮瀬委員 では、よろしくお願いいたします。
私からは、今回の契約締結報告書の中の三ページにあります三園浄水場の横型加圧脱水機等更新工事についてお伺いしたいと思います。
ここは三ページに地図が出ておりますが、立地的には高島通りに近接しているところでありまして、私、地元板橋区高島平出身でありますので、ちょっと近隣の方が大分いわれていることを確認したいと思います。
実は、ここの地図には文字は振っていませんが、西高島平駅の前には板橋市場ですとかトラックターミナルがありまして、そこで、この高島通りでトラックが、路上駐車ですとか、運転手の方が遠くからいらっしゃって車の中で寝ていてアイドリングがずっと続いてしまうと。その中で、家が揺れてしまうとか、排ガスの問題を三園、高島平地域の方からよくご相談を受けております。
そういった状況の中で、今回二十六億円規模の工事がさらに進むということになりますと、近隣の方も大変不安なんじゃないのかなと思っております。
そこで、近隣住民への影響についてお伺いしたいと思います。
○田中建設部長 本工事は、三園浄水場の老朽化した加圧脱水機を更新する工事であり、外部の工場で製作した脱水機等の機器を搬入し、既存の排水処理施設に設置するものでございます。
設置に当たっては、大きな騒音等の発生はなく、近隣住民への影響は少ないと想定しております。
また、新設する脱水機四台を搬入する際には大型トレーラーを使用する予定であるため、幹線道路から浄水場の入り口までに交通誘導員を適正に配置するなど、周辺交通の安全を確保してまいります。
○宮瀬委員 周辺の交通の安全を確保していくという中に、幹線道路、いわゆる高島通りから浄水場に入るところに交通誘導員を置きますよということなんですが、周辺交通の安全の中に、そこの、入る手前の高島通りのところにトラックが多分とまる可能性が非常に高いということがありますので、ぜひ受注会社に対しまして、そういった近隣の方が大変困っている地域であるという旨を伝えていただいて、注意していただきたいということを要望させていただきます。
最後の質問になりますけれども、やはりこういった周辺住民との信頼関係というのは大変大事だと思うんですが、三園浄水場を初め、浄水場では、普段から近隣住民とのコミュニケーションをどう図っているのか、確認させてください。
○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 三園浄水場を初め、各浄水場では、地域の実情に応じて、日ごろより浄水場周辺の清掃活動を定期的に実施するなど、近隣への配慮に努めております。
また、大規模な工事や草刈りを実施する際には、近隣住民へあらかじめ周知しております。
さらに、近隣の自治会や町会と、テロ対策の一環といたしまして、不審者や不審物を発見した場合に通報いただく、テロ対策パートナーシップに関する協定を締結いたしまして、町会や自治会の方も招いたテロ対処訓練や浄水場の見学会などを実施しております。
○宮瀬委員 ありがとうございます。
実は、この地域、板橋区では高島平グランドデザインという計画を区が主導で組んでおりまして、この辺、都有地が多いものでありますが、高島平、昔大変にぎわっていた地域なんですが、今、高齢化が進んでしまって、団地も老朽化が進んでいるといった問題が背景にあります。上部利用の話も浄水場ございますし、ぜひ望まれれば積極的に水道局も関わっていただきたいといったことを要望しまして、質問を終わります。
○上田委員 まず最初に、契約全般について確認させていただきます。
今回もちょっと辞退が出ているようですが、契約締結に係る入札参加条件と入札参加可能事業者数及び辞退理由、低入札者への聴取の日時と内容のわかるものにつき、ご説明ください。
○金子経理部長 入札参加条件は、法令に定める入札参加禁止事由に該当しないこと、指名停止を受けていないこと、都の入札参加資格のうち特定の業種の資格を有することなどの一般的な規定に加えまして、地方自治法施行令第百六十七条の五に基づき、工事等の実績や経営の規模等を定めております。
報告番号1の三園浄水場横型加圧脱水機等更新工事は、水道、工業用水道、下水道施設のいずれかにおいて、一定規模以上の脱水機の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としております。
また、入札参加可能事業者数につきましては、施工実績等を入札参加希望者の申請により確認しており、当局では把握しておりません。仮に、施工実績等を加味せずに入札参加条件に定める都の入札参加資格により算出すると、百十八者でございます。
報告番号2の千ヶ瀬浄水所膜ろ過設備等設置工事は、一定規模以上の膜ろ過設備の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としています。
また、同様の考え方で算出した事業者数は六十者でございます。
報告番号3の美住ポンプ所(仮称)外一カ所電気設備等設置工事は、水道、工業用水道、下水道施設のいずれかにおいて、一定規模以上の電気設備の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としております。
また、同様の考え方で算出した事業者数は七十五者でございます。
辞退理由につきましては、五項目の選択肢のうち、配置予定技術者の配置が困難になったため及び技術的に履行が困難な案件のためとなっております。
報告番号4の東村山浄水場中央監視制御設備改良工事は、水道、工業用水道、下水道施設のいずれかにおいて、水処理プラントの監視制御設備の新設または取りかえ工事実績を入札参加条件としております。
また、同様の考え方で算出した事業者数は百六十九者でございます。
辞退理由につきましては、五項目の選択肢のうち、配置予定技術者の配置が困難になったためとなっております。
なお、本日報告を行った工事請負契約四事案につきましては、低入札価格調査の対象となる事業者はいなかったため、調査は実施しておりません。
○上田委員 困難による辞退ということであれば、何で入札したのかなという疑念が毎回残るところでございます。
続きまして、WTO一般競争入札について、三園の件につきましてです。
設計、積算及び仕様書作成は一〇〇%水道局職員が行ったのか、起案、作成から業者決定までの手順も含め、確認します。
○田中建設部長 三園浄水場横型加圧脱水機等更新工事では、設計図、特記仕様書の作成等の設計業務や工事予定価格を算定する積算業務を全て局職員が直営で行いました。
また、工事の起案決定後、入札公告、参加希望受け付け、一般競争入札参加資格の確認を経て開札を行い、受注者を決定しました。
○上田委員 一応確認ですが、一部でも建設コンサル業者への委託及び業者参考見積もりを参考に設計、積算及び仕様作成を行った場合、建設コンサル業者への委託業者名と委託金額を明示していただきたいと思います。
また、業者参考見積もりを徴取した場合は、その業者名と経緯もご説明ください。
○田中建設部長 先ほどの答弁のとおり、本工事の設計業務は局職員が直営で行っており、コンサルタントへの委託はしておりません。
積算業務においては、当局または公的機関の価格表に記載されていない機器等について見積もりを徴取し、設計価格を決定しております。
本工事では、脱水機などを対象に、株式会社石垣、月島機械株式会社、日立造船株式会社、三機工業株式会社、メタウォーター株式会社の五者から見積もりを徴取しております。
○上田委員 五者から見積もりを徴取したということなんですが、今回一者だけとなり、たびたび入札予定価格超過により不調になっておりますが、このような事態となったのは、結局一者の応札に振り回されているのではないかと懸念するものです。
本来的なWTO一般競争入札の目的や趣旨と離れてしまっているのではないかと思料するものですが、予定価格の積算やその経緯と結果について、水道局の評価と課題認識、所見を伺います。
○金子経理部長 地方公共団体の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令に該当する、いわゆるWTO一般競争入札は、より競争原理が働くよう、入札に参加できる機会を海外の事業者にまで広げ、公平性や競争性を十分確保することが趣旨でございます。
このWTO一般競争入札への参加は、資格を満たすものであれば誰でも入札に参加できるものであり、入札への参加は事業者の自主的な判断に基づくものでございます。
本事案につきましても、政令や東京都水道局財務規程等に基づいて入札参加者を公募しており、結果として参加者が当該一者であったものでございます。
また、予定価格の積算につきましては、局が定める東京都水道局水道用機械・電気設備工事積算基準等に基づいて適正に行っております。
○上田委員 結果としてこうなったということでございました。
次は、2番と3番の契約の案件でございますが、技術実績評価型総合評価方式についてでございますが、二件において、設計、積算及び仕様書作成については、先ほどのとおり、水道局員が行ったのか、経緯、手順を確認させてください。
○今井施設部長 千ヶ瀬浄水所膜ろ過設備等設置工事及び美住ポンプ所(仮称)外一カ所電気設備等設置工事では、設計図、特記仕様書の作成など、設計業務や工事予定価格を算出する積算業務を全て局職員が直営で行いました。
また、工事の起案決定後、入札公告、参加希望受け付け、一般競争入札参加資格の確認を経て開札を行い、受注者を決定しました。
○上田委員 先ほど同様に、建設コンサル等にも出していないか、いたらば、その委託金額と業者名を明示ください。また、業者参考見積もりを徴取した場合は、その業者名と経緯をご説明ください。
○今井施設部長 先ほどの答弁のとおり、本工事の設計業務は局職員が直営で行っており、コンサルタントへの委託はしておりません。
積算業務においては、当局または公的機関の価格表に記載されていない機器等について見積もりを徴取し、設計価格を決定しました。
千ヶ瀬浄水所膜ろ過設備等設置工事では、膜ろ過装置などを対象に、水道機工株式会社、理水化学株式会社、オルガノ株式会社、株式会社フソウ、日立造船株式会社の五者から見積もりを徴取しました。
美住ポンプ所(仮称)外一カ所電気設備等設置工事では、特別高圧受変電設備などを対象に、メタウォーター株式会社、東芝インフラシステムズ株式会社、株式会社日立製作所、株式会社第一テクノ、株式会社明電舎、三菱電機株式会社の六者から見積もりを徴取しました。
○上田委員 千ヶ瀬の方が五者、美住の方が六者見積もりを出しているわけでございますが、またこれも辞退者が多発してしまいました。
なぜこのような事態となったのか、本来技術があることが前提に参加してくるはずなのに辞退するということは何らか別のファクターがあるのではないかと懸念するものでございますが、これでは、本来的な技術実績評価型総合評価方式の目的や趣旨とこれも離れてしまっているのではないかと思料するものですが、予定価格の積算やその経緯と結果について、水道局の評価と課題認識、所見をお伺いします。
○金子経理部長 技術実績評価型総合評価方式は、品質を確保するため、競争入札において価格と価格以外の技術的な要素を総合的に評価して落札者を決定する方式の一つでございます。
委員お話しの二つの事案につきましても、資格を満たすものであれば誰でも入札に参加できるものであり、入札への参加は事業者の自主的な判断に基づくものでございます。
美住ポンプ所(仮称)外一カ所電気設備等設置工事につきましても、入札参加者を公募しており、結果として、複数の事業者が入札を辞退したものでございます。
また、予定価格の積算につきましては、局が定める東京都水道局水道用機械・電気設備工事積算基準等に基づいて適正に行っております。
○上田委員 結果として辞退ということで、やっぱり業者参考見積もりを取っていらっしゃるので、そこが注目したくて、これを利用した場合、その業者の金額をそのまま設計金額と設定したのか、もしくは補正をかけたのか、補正をかけた場合にはどのような補正を行ったのか、ご説明をいただければと思います。
○今井施設部長 本事案の設計に当たっては、東京都水道局水道用機械・電気設備工事積算基準に定める見積要領に従って民間事業者から見積もりを徴取しました。
この見積金額の最安値を、局で定める標準価格、歩掛、労務単価、定期刊行の物価資料などにより補正し、本事案の設計価格を算定しました。
○上田委員 入札の状況、見積もりの状況を確認させていただきまして、次は、業者の受注傾向についてです。
今回契約の電気業種の場合、それぞれの浄水場設備に係る機械業種に係る特定業者の偏りなどないか懸念するものです。
ついては、過去七年における傾向、最多受注者の上位十者を明示の上、公平性、透明性、公正性、競争性の観点から、今般の入札結果に係る水道局の見解を伺います。
○金子経理部長 平成二十五年四月一日から令和二年三月三十一日までの七年間に契約締結した都の浄水場における電気工事の競争入札における契約件数は六十二件でございます。
受注業者の内訳は、株式会社が九件、メタウォーター株式会社が六件、株式会社東芝、株式会社磯原電気及びシンフォニアテクノロジー株式会社が各三件、それから、志幸技研工業株式会社、株式会社安川電機、株式会社ジェイエヌエス、株式会社日立製作所が各二件、シンクエンジニアリング株式会社外二十九社が各一件となっております。
入札契約手続は関係法令等に基づき適正に行っており、入札の公平性、透明性、公正性、競争性は担保されていると認識しております。
○上田委員 同じ観点から、監視制御設備に係るものにつきましても同様にお答えいただければと思います。
○金子経理部長 平成二十五年四月一日から令和二年三月三十一日までの七年間に契約締結した都の浄水場における監視制御設備工事の競争入札による契約件数は十三件でございます。
受注業者の内訳は、メタウォーター株式会社が五件、株式会社日立製作所及び株式会社東芝が各三件、株式会社明電舎及び西川計測株式会社各一件となっております。
入札契約手続は関係法令等に基づき適正に行っており、入札の公平性、透明性、公正性、競争性は担保されていると認識しております。
○上田委員 やはり特殊な技術があるのかもしれないんですけれども、偏りというか集中しているようにも見受けられますので、引き続き予算に向けて調べさせていただきたいと思います。また、別途、資料の方の提供もありがとうございました。
最後に、小池知事が掲げた入札契約制度改革の大きな狙いは、より多くの方に入札に参加していただき、入札の競争性や透明性を高めるという点でありました。この制度改革は順調に進んでいるのでしょうか。受注業者が特定の一者に限られた傾向がある場合、より開かれた入札とする方向性について、水道局長の所見を伺いたいと思います。
○金子経理部長 一般競争入札につきましては、資格を満たすものであれば誰でも入札に参加できるものであり、入札への参加は事業者の自主的な判断に基づくものでございます。
また、当局では、入札参加希望の受け付けから落札者決定までの一連の契約事務を電子調達システムにより実施しており、各入札参加者は他の事業者の参加状況がわからない環境のもとで行われております。このため、入札の競争性、透明性は担保されていると考えております。
○上田委員 このたび、経営プランも発表され、作成過程に入っているということで、だんだんと人口減少に伴いまして経営も厳しくなっていくことは、水道局、先ほどの報告でいただいたところであります。
やはり、安くて、そして合理的な工事入札というのは基本的なところでありますが、毎回毎回、公営企業というのは工事事案が入ってきますので、引き続きまして、しっかり点検、調査するのが私どもの役割でございますので、今後とも、透明性のある、競争性のある入札に向けてのご尽力をよろしくお願い申し上げて、私の質疑を終わります。
○田村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後二時五十五分休憩
午後三時九分開議
○田村委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
これより請願の審査を行います。
請願二第四七号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○鈴木経営改革推進担当部長 それでは、請願につきましてご説明申し上げます。
お手元に配布してございます資料10、請願・陳情審査説明表をごらんください。
この請願は、小金井市の地域政党自由を守る会幹事長の渡辺大三さんから提出されたものでございます。
請願の要旨といたしましては、東京水道株式会社代表取締役社長の野田数氏を都議会公営企業委員会に招致し、参考人質疑を実施していただきたいというものでございます。
この請願に関する現在の状況でございますが、東京水道サービス株式会社は、平成三十一年当時、特別監察の報告書において、内部統制やコンプライアンスの不備を指摘されるとともに、株式会社PUCとの統合を控えるなど、社の抜本的な改革が急務でありました。
こうした状況の中、スピード感を持って改革を強力に推進していくためには、その牽引役として、これまでとは異なる方面からの人材が必要であることから、行動力があり、東京大改革の流れにも精通している野田数氏を東京水道サービス株式会社の代表取締役社長に、都として推薦いたしました。
その後、同氏は、統合作業を初め、さまざまな改革を先導して進めましたことから、当局からの推薦により、今年度発足した東京水道株式会社の代表取締役社長に就任しております。
こうした代表取締役社長への推薦の経緯も含めた当局所管の政策連携団体に関することについての都議会への説明は、当局が適切に行っております。
説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
○田村委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○上田委員 平成の終わり、その去就が注目されていた小池百合子知事の元個人秘書、その後、公費で給与が支払われる知事特別秘書に就任され、公職にありながら政治団体都民ファーストの会の代表者となり、二〇一七年、東京都議選において采配を振るった野田数氏を小池百合子知事が東京都の外郭団体社長に推薦するということを定期記者会見で明らかにしました。
それだけでも驚愕ですが、ここ数年、不祥事も続き、二〇一八年十月、身内同士の交際費の不適切使用、検査の改ざんなどが発生し、特別監察が入っている水道局外郭団体東京サービスということで、常道を逸した異常な側近人事であったことといわざるを得ません。
これまでは、不祥事は野田社長の就任前ということで委員会招致に値しないということでありましたが、昨年は町田市において道路占用許可申請における不適正処理が発覚し、市に刑事告発を東京水道は受けているわけですし、昨年合併をし、今後の水メジャー、民営化をどうしていくのか、不祥事の温床となる組織体質をどう変えていくのか、業務移転、採択問題、人口減少、コロナ禍に伴う経営体制をどうするのか、野田数社長ご自身のお話を伺いたいとたびたびお願いしていますが、いまだ委員会招致が実現しておりません。
今般、請願はこうした事業を明らかにすることを求めたものと賛同するものでございます。
小池百合子知事を一番最初に応援を決めた都議は、私、上田令子でした。二〇一六年、都知事選直前に江戸川区内の保育園に案内したことがきっかけとなり、ファーストペンギンのファーストペンギンとなり、知事当選、そして都民ファースト立ち上げと、都民最優先の都政を願い奔走したのです。
知事選前は上田先生と腰の低かった小池知事の個人秘書であった野田数氏は、知事当選後、特別秘書となり、その態度は豹変します。
まず、私が代表を務める地域政党自由を守る会の解党を、東京に地域政党は一つでいいと再三再四迫る。上田一般質問の内容をチェックし、二〇一六年第四回定例会に提案された公務員給与アップ議案に反対したときは大変な叱責を受けました。決して屈しない私に業を煮やしたのか、いよいよ二〇一七年の都議選直前、公認を出さないという半ばおどしに近い、選挙前の議員の足元を見て自由を守る会解党を強要されたのです。
所属議員もメンバーもおりましたが、泣く泣く解党届を出し、その写しを特別秘書のいる知事室に持参することも求められたのでした。このときの非常に屈辱的な思いは生涯忘れません。
それまでしても嫌がらせは続きました。五百名以上集めなければ小池は集会へ行かせないと条件を出すので、広い会場を押さえ、早目に地域住民に広く呼びかけをしなければならないのに、都議選直前の上田令子決起集会の日程については、ほかの候補の日程は早々と決めていく中、ぎりぎりまでわからないと焦らされ、支援者に迷惑をかけ、嫌がらせとしかとられかねない対応をされました。
ちなみに、野田氏は二〇一六年秋以降、私からの電話には一切応じず、その後は、当時のかがやけTokyo幹事長の都議を介し、その指示やご意向が恭しく伝えられておりました。
まれに知事室応接室に呼び出されてお説教されることがあり、議会棟と知事室のある第一庁舎へ向かう回廊を陰鬱な気持ちで歩いたこと、今も虫ずが走る記憶です。
立場が変わると態度が豹変する。まさに小池百合子という権力者の虎の威を借りるキツネそのものでした。このような人物が、特別秘書に就任、特別職公務員として実際に公務しているのかどうかの勤怠管理もないまま政治活動に口を出し、その給与が知事給与とほぼ同等で、都議会議員より多いことに関しては、かねてより疑義を指摘しておりました。
特別秘書であるだけでも首をかしげておりましたところ、二〇一九年三月二十九日の知事記者会見定例会で驚くべき発表がなされたのです。知事いわく、長年、私の、最初から特別秘書として活躍された野田数さんでありますが、今月末をもって退任いたしまして、監理団体である東京都水道サービス株式会社、TSS、ご存じのようにTSSという東京都水道サービスとPUCという料金を集める会社が今度合流する流れになっているのでございますが、野田数さんには、このTSS、東京水道株式会社の社長に推薦していきたいと考えております。
耳を疑いました。その理由が、残念ながら、水道局に公取が入ったり、さまざまな課題がある中、今後、東京水道サービス株式会社とPUCの統合をしっかり進めていかなければならないという局面でございますので、会社の改革、統合を強力に推進していく人材として、野田氏を推進していきたいと考えているというのです。さすがに記者から、天下りではないのかと指摘されたところ、議会の中でも、天下りはだめとか、これまでの流れはだめという話がありましたけれども、私は、天下りに当たらないと思います。まさしく適材適所で選んだと開き直る始末でした。さらに、これまでとは違う流れの人、水道ですから、流れを変えろというのは、一つ大きなポイント、言葉遊びではぐらかす。さらに、記者に、なぜ野田氏なのだと詰め寄られますと、コンプライアンスであるとか、内部統制というのが大きな課題になっている中で、強力な牽引役が必要と畳みかけられました。
水道局は、平成二十四年九月に飲食接待を受けた職員が逮捕、起訴され、平成二十六年九月に職員が、元職員及び工事事業者が情報漏えいをする事件が立て続けに発生し、さらに一昨年十月には、当該局発注業務の見積もりの情報漏えいによる談合の疑いで公正取引委員会の調査が入り、さらにさらに、外郭団体TSS不適正事案により特別監察が入る。昨年は町田市に東京水道株式会社が告発されるという尋常じゃない事態が発生しております。
残念ながら、取締役会で野田数氏は社長就任を否決されませんでした。そこで、私は、一人会派で任期中委員会が選べないことから、任期満了まで公営企業委員ですから、よもや野田数社長が誕生した暁には、これまで以上に厳しく継続して定点観測し、新社長の動向を徹底監視、追及していくことを都民にお約束しておりましたことから質疑をさせていただきたいと思います。
昨年四月、都の政策連携団体である東京水道サービス株式会社とPUCが合併し、東京水道株式会社が発足、代表取締役社長に野田数氏が就任いたしました。
合併前の両社の社長は、長年、都水道局出身者がついてきました。
そもそもの外郭団体の設立意図や存在意義についてご説明ください。また、合併によって何らかの変化があったのかも確認します。
○鈴木経営改革推進担当部長 政策連携団体は都と協同して事業を執行するなど、特に都政との関連性が高い団体であり、東京水道サービス株式会社及び株式会社PUCは、政策連携団体として、当局とともに水道事業における基幹的業務を担ってまいりました。
この二社は、昨年四月に統合して水道事業を包括的に担うことができる体制を構築し、東京水道株式会社として業務を開始いたしました。
今後の人口減少に伴う給水収益の減少など都の水道事業を取り巻く状況の変化を踏まえると、当局の事業運営における同社の重要性はますます増大しており、同社への業務移転を一層進めることで都の広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、さらなる効率化を進め、東京の水道の経営基盤を強化してまいります。
○上田委員 連携体制の強化は、長年この外郭団体のミッションだと思うんですけれども、そのために、局長クラスがこれまで社長に就任されることが慣例となっていましたが、その理由についてご説明ください。
○岡安理事 政策連携団体を初めとしました各団体の役員人事につきましては、団体みずからの経営判断により決定すべきものであり、これまでも、団体の自主的判断により役員を任用しております。
また、都職員の活用が求められております団体につきましては、本人がこれまでに培ってきた経験等に応じて適切な人材を推薦しているところであります。
こうした仕組みにのっとり、当局では、各団体の求めに応じ、必要な知識や経験等を持つ職員を推薦してきております。
○上田委員 私は、そのOBを採用することについても、一期目のとき、いかがなものかというようなことはずっと確認させていただいておりましたが、この歴史的慣例として余人をもってかえがたかったというご答弁を折々いただいていました。
その余人をもってかえがたかった水道局OBが、なぜ突如として、今おっしゃった、必要な知識や経験等を持つ職員というのが前提だったと思うんですが、それに該当するか甚だ懐疑的な特別秘書を大抜てきしたのか、これまでの人選方針と著しく変更が、何を理由に発生したのか、時系列で、誰がどのように決定をしたのかも踏まえて、つまびらかにご説明ください。
○鈴木経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社は、平成三十一年当時、特別監察の報告書の中で、内部統制やコンプライアンスの不備を指摘されるとともに、株式会社PUCとの統合を控えるなど、社の抜本的な改革が急務でございました。
こうした状況の中、知事が、同年三月二十九日の記者会見において、スピード感を持って改革を強力に推進していくための牽引役として、野田数氏を、同社の代表取締役社長に推薦する意向を表明いたしました。
これを受け、四月一日に、都として同氏を同社の取締役に推薦し、四月十二日に開催した同社の臨時株主総会及び取締役会の決議を得て、令和元年五月一日付で同氏が代表取締役社長に就任いたしました。
○上田委員 小池百合子知事の強いご意向があったということが確認させていただきました。
改めまして、野田数氏の人選の理由を水道局の立場でお示しください。
○鈴木経営改革推進担当部長 繰り返しになりますが、東京水道サービス株式会社は、平成三十一年当時、特別監察の報告書の中で、内部統制やコンプライアンスの不備を指摘されるなど、社の抜本的な改革が急務でございました。
こうした状況の中、スピード感を持って改革を強力に推進していくためには、その牽引役として、これまでとは異なる方面からの人材が必要であることから、行動力があり、東京大改革の流れにも精通している野田数氏を、同社の代表取締役社長に推薦いたしました。
○上田委員 その牽引役たる野田数社長就任後の成果を具体的にお示しください。
○鈴木経営改革推進担当部長 令和元年五月に東京水道サービス株式会社の代表取締役社長に野田数氏が就任した後、速やかに、同社のアクションプランとなる七十二項目の取り組みを盛り込んだ二〇一九年度の経営方針と目標を策定いたしました。
これに基づき、企業統治や内部統制に関する基本方針の策定などを含めた特別監察に対する改善報告書を同年八月に取りまとめ、出向社員の受け入れ見直し計画を九月に策定するなど、同社の抜本的な改善を図ったところでございます。
また、株式会社PUCとの統合については、統合に係る調整を先導して行い、今年度から東京水道株式会社として業務を着実に進めることができており、所期の目的を達成いたしました。
○上田委員 所期の目的を達成されたということなんですが、これまで、水道局経験者の余人をもってかえがたい東京都幹部職が社長であったころと、水道局キャリアのない野田社長との相違点は何かを伺います。
○鈴木経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社の代表取締役社長として、野田数氏は、歴代社長には見られなかったさまざまな取り組みを進め、同社の企業統治や内部統制などに関して抜本的な改善を図るとともに、株式会社PUCとの統合に係る調整を先導して行い、社長の役割を十分に果たしたと考えております。
○上田委員 ちなみに、野田数氏については、一部週刊誌で業務上横領等の非違行為が報じられております。
この点につき、水道局及び小池知事は承知しているのでしょうか。
○鈴木経営改革推進担当部長 本件につきましては、当局で関知するところではございません。
○上田委員 関知はしないということなんですが、過去の経歴調査を、公私にわたる経歴調査を行わないのか。独自調査も行わずして、唯々諾々と都の推薦を受けたのか伺います。
○鈴木経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、全ての取締役の選任に当たって、会社法に規定された取締役の欠格事由に当たらないことを確認しておりました。
○上田委員 欠格事由に当たらない点だけを確認していたということでございました。
この件に関して、昨年六月三日の本会議一般質問で、私は、野田数氏は、特別秘書の立場にありながら、知事当選直後の八月四日に、私へ一般質問の原稿の提出を求めたり、都議選直前の四月に公認取り消しをちらつかせて、自由を守る会解党を強要する等、非違行為を重ねてきたことは、知事は知っていたはずです。これが野田氏の行動力でしょうか。都議への特別秘書による非違行為をわかった上で、知事が血税を使う都の外郭団体に推挙した理由をご説明くださいと質問をしましたが、ご答弁はいただけませんでした。
この件に関しては、二〇一七年四月三日に、自由を守る会の解散届を選管に午前中に提出し、午後に写しを野田数、当時の特別秘書のもとに届けさせられました。偶然にも、賓客を送り出される小池知事と知事室のあるエレベーターホールで遭遇し、野田数氏に公認取り消しを暗に示唆され、解党を強要されたことをじかにお伝えして言葉を交わしました。小池知事は、明確にこの事実をご存じであります。その小池知事は、就任直後、古い議会を新しくという公約のもと、これまでのなあなあの議会と都庁サイドの答弁調整について改善を各局に指示してきましたが、当時の野田特別秘書の私に対する行為は、これに反するばかりか、二元代表制にも反するものであったと断じさせていただきます。
こうした人材を、外郭団体社長へ、余人をもってかえがたいと推薦を受け入れ、採用した責任者、東京水道株式会社の役員も水道局にはいらっしゃることから、局長及び推薦した最終決定権者の小池知事のご所見をお示しください。
○鈴木経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社の代表取締役社長に野田数氏を推薦した理由は、先ほどご答弁したとおりでございます。
○上田委員 地域政党であり、知事の一期目の選挙を支援した自由を守る会の解党強要は、二元代表制に反するばかりか、結社の自由、政治活動の自由を侵し、刑法の強要罪の構成要件にも該当するものです。さらに、私を含めて、各党員の支援者も地域住民も著しい精神的苦痛を受けました。
この点につき、知事のご所見をお示しください。よもや知事の指示によるものはないと考えますが、この点についてもご説明ください。
○鈴木経営改革推進担当部長 本件につきましては、当局で関知するところではございません。
○上田委員 二〇一九年、明らかに勤務時間中であろう時間に、小池百合子知事の資金管理団体百成会のパーティー券購入を求める電話を野田社長がかけていたことを上田は確認しており、事務事業質疑で、これまで野田社長の就任前の不祥事ということで、直接責任も問われませんでしたが、不祥事は発生しました。野田社長の責任は免れないはずですとし、その勤務姿勢につきただしましたが、答弁は、代表取締役社長を含めた役員は、会社法で定める義務と責任のもとに、自己の職務を執行するものとされており、従業員と同様の勤怠管理は必要ないという勤怠管理のあり方に終始したものでありました。
改めまして、外郭団体社長が、知事の政治団体のパーティー券購入を促す政治活動について、そこに不正癒着や利益誘導の温床になるおそれはないのか。不祥事が毎年続く水道局にあって、局長はどうお考えなのか。都民に疑念を抱かれることは全くないのか、ご所見を伺います。
○鈴木経営改革推進担当部長 会社の業務執行に関係しない代表取締役社長の行動については、承知しておりません。
○上田委員 先ほど来、局長が全く答えていただけませんが、最後に、このように一般職員では懲戒となるような数々の非違行為を犯していることが明らかな者が、東京水道株式会社の代表取締役社長の職に現についているというゆゆしい事実が明らかなことについて、部長ではなく水道局長のご所見をお願いいたします。
○鈴木経営改革推進担当部長 会社の業務執行に関係しない代表取締役社長の行動については、関知しておりません。
○上田委員 よほど局長が答えられないような内容なんですかね、ここまで来ると。一応、私、都議会議員なんですね。局長、いかがですか、お答えいただけませんでしょうか。
○浜水道局長 先ほど来ご答弁申し上げておりますとおり、会社の業務執行に関係しないことについては、局としても承知しておりません。
○上田委員 ご答弁ありがとうございました。
これまで水道局の説明では、外郭団体に関して、水道局と一体になって、民間事業者への指導など民間事業者の委託になじまない水道事業の基幹的業務を担い、水道事業に対する豊富な経験や高い技術力を有している監理団体に担わせることが不可欠としていらっしゃいました。実務研修や資格取得、支援等の取り組みを推進し、将来の管理監督職候補の育成に努められ、水道技術、継承、育成というのが大きな目的とされております。つまり、技術者集団育成外郭団体であります。余り私、個人はですよ、褒められたことではありませんが、それまで東京都事業では、局長まで上り詰めた都政の実績ある人材が歴代社長に就任されてきました。大体、天下りを指摘する役所というものは、今般の森喜朗問題でも出てきたワードですけれども、余人をもってかえがたいというものであります。
今般、わずかな社会人経験、議員秘書、市議会議員一期も務めず辞職、都議一期の経験しかない野田数氏が余人をもってかえがたいといいわけできる要素が、残念ながら毎度の質疑の中で全く見当たりませんし、技術面及び経営面のガバナンスができているのか、でも、これ本人に聞かなきゃいけないということで、たださせていただいてきました。
水道局としては、きょうもそうですけど、真摯に答弁を続けていらっしゃいますけれども、今般の答弁を受けても、関知しないことも多く、コロナ禍で厳しい都政運営が求められる中、不正癒着、天下りの温床を東京都みずからが正していくべきであり、その象徴的な人事となる野田数氏の社長就任に当たっては、本人みずから、都民の代表で構成される都議会公営企業委員会への招致を実現し、アカウンタビリティー、説明責任を果たすべきと強く要望し、請願に賛同をし、私の質疑を終わらせていただきます。
○田村委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立少数と認めます。よって、請願二第四七号は不採択と決定いたしました。
以上で請願の審査を終わります。
以上で水道局関係を終わります。
○田村委員長 これより下水道局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、東京都下水道事業経営計画二〇二一(案)について、理事者の説明を求めます。
○和賀井下水道局長 令和三年第一回定例会に提出を予定しております下水道局関係の案件につきましてご説明を申し上げます。
今回提出いたします案件は、令和三年度下水道事業会計予算案一件及び事件案一件の二件でございます。
お手元の資料1、令和三年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要をごらんください。
一ページをお開き願います。初めに、令和三年度下水道事業会計予算についてご説明をいたします。
予算の基本方針でございますが、下水道が担う基本的な役割としては、生活排水などを処理する汚水の処理や、浸水から都市を守る雨水の排除、海や河川などの公共用水域の水質の保全などがございます。また、近年では、老朽化した下水道設備の再構築や激甚化する豪雨への対応、首都直下地震などへの備えやエネルギー、地球温暖化対策などに取り組んでおります。
今後は、こうした取り組みに加えまして、AIなどを活用した新たな技術の開発、導入や行政手続のデジタル化など、デジタルトランスフォーメーションを推進し、お客様サービスのさらなる向上に取り組んでいく必要がございます。
こうした状況を踏まえまして、下水道局では、令和三年度から令和七年度までの五年間を計画期間とする東京都下水道事業経営計画二〇二一(案)を取りまとめ、お客様の安全を守り、安心で快適な生活を支える、良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献する、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供するという三つの経営方針のもと、令和三年度予算におきましては、中長期的な展望のもと、老朽化施設の再構築や浸水対策など、都民の安全・安心に不可欠な事業について着実に推進していくこと、不断の経営効率化に努め、経営基盤の強化を図りながら、将来にわたり下水道サービスを安定的に提供していくことを基本方針として編成しております。
二ページをお開き願います。区部下水道事業についてご説明をいたします。
建設改良事業につきましては、一千八百億円の建設事業費と三百七十億円の改良事業費を計上し、次の主要施策を実施してまいります。
まず、老朽化施設の再構築でございますが、将来にわたり安定的に下水を処理する機能や雨水を排除する機能を確保するため、老朽化した下水道管や水再生センター、ポンプ所の再構築を計画的、効率的に推進してまいります。
令和三年度は、下水道管の枝線について、七百ヘクタールの整備を実施するとともに、幹線では、第二千川幹線の再構築に着手いたします。また、水再生センターやポンプ所では、定期的な点検、調査に基づく補修やコンクリートの腐食対策などを行うとともに、雨水排除能力の増強などが必要な施設は、老朽化対策と合わせて機能向上を図ってまいります。
次に、浸水対策でございますが、都市機能を確保し、都民の安全・安心な暮らしを実現するため、浸水対策をより一層推進いたします。とりわけ最新の流出解析シミュレーションの結果などを踏まえ、一時間七十五ミリ降雨などに対応する施設整備を進める地区として三地区を追加するなど、これまでの取り組みを強化してまいります。
令和三年度は、第二田柄川幹線で施設整備を完了させるとともに、大規模地下街や、くぼ地や坂下などの浸水の危険性が高い地区を重点化し、施設整備などに取り組んでまいります。
三ページをごらんください。震災対策でございますが、首都直下地震などに備えるため、避難所や一時滞在施設、災害拠点連携病院などから排水を受け入れる下水道管とマンホールの接続部の耐震化とともに、災害時の交通機能を確保するため、無電柱化道路などにおいて、マンホールの浮上抑制対策などを推進してまいります。また、水再生センターやポンプ所については、汚泥処理関連施設の耐震化や非常用発電設備の整備などを推進してまいります。
令和三年度は、三河島水再生センターにおいて、断水時でも運転可能な無注水形雨水ポンプ設備を完成させます。
その他の主要施策でございますが、引き続き、汚泥処理の信頼性の強化や合流式下水道の改善、処理水質の向上などを推進してまいります。
区部下水道事業の最後、維持管理の充実でございますが、事業の実施に当たりましては、二十四時間三百六十五日休むことなく稼働する大規模施設を、常に良好な状態にしなくてはなりません。このため、予防保全を重視した維持管理を推進し、道路陥没や設備の故障などを未然に防ぐとともに、定期的な調査や計画的な補修などにより延命化を図ることで、将来にわたって下水道機能を安定的に確保してまいります。
続きまして、流域下水道事業についてご説明いたします。
建設改良事業につきましては、百四十五億円の建設事業費と二十五億円の改良事業費を計上し、次の主要施策を実施してまいります。
四ページをお開き願います。まず、老朽化施設の再構築につきましては、老朽化した施設の更新に合わせ、耐震性の向上やエネルギー活用の高度化などを図る再構築を計画的、効率的に推進してまいります。
令和三年度は、浅川水再生センターにおいて、水処理施設の再構築に着手するとともに、南多摩水再生センターの汚泥濃縮設備の再構築を完了させます。
次に、雨天時浸入水対策でございますが、市町村が管理する公共下水道の汚水管に雨水が誤って流入する雨天時浸入水の発生を防ぐため、市町村における発生原因の調査と対策を促進してまいります。
令和三年度は、流入経路を調査するため、流域下水道と公共下水道の接続点などで、下水道管内の水位情報をリアルタイムに測定する多機能型マンホールぶたの設置を進めてまいります。
次に、市町村との連携強化でございますが、多摩地域の効率的な下水道事業運営に向け、市町村と連携して単独処理区の編入など事業の広域化、共同化を進めてまいります。
令和三年度から、市町村への下水道指導事務を都市整備局から下水道局に移管し、老朽化する下水道施設への対応など、市町村が抱える下水道事業の課題に対して、下水道局の知識や経験、ノウハウを活用して技術支援体制の強化充実を図ってまいります。
その他の主要施策でございますが、引き続き、雨水対策、震災対策、処理水質の向上を図る取り組みなどを推進してまいります。
次に、維持管理の充実でございますが、区部と同様に予防保全を重視した維持管理を行い、下水道幹線や水再生センターの延命化などを図ってまいります。
五ページをごらんください。続きまして、エネルギー、地球温暖化対策でございますが、これらの対策につきましては、下水道事業全体についてご説明をいたします。
下水道局は、都庁の事務事業活動に伴う温室効果ガス排出量の約三五%を占める最大の排出者でございます。地球温暖化防止に対する大きな責任を負っております。また、今後も、処理水質の向上や浸水対策、合流式下水道の改善などの下水道機能の向上により、エネルギー使用量や温室効果ガス排出量の増加が見込まれます。
このため、アースプラン二〇一七などの取り組みに加え、温室効果ガス排出量やエネルギー使用量のより一層の削減に取り組み、ゼロエミッション東京戦略の目指すべき姿を見据えた環境負荷の少ない都市の実現に貢献してまいります。
令和三年度は、東部汚泥処理プラントにおいて、エネルギー自立型焼却炉の整備に着手するとともに、北多摩一号水再生センターにおいて、エネルギー効率の高い汚泥脱水設備の整備に着手いたします。また、AIを活用した送風量制御技術など電力使用量を削減する自動制御技術の開発を進めてまいります。
六ページをお開き願います。続きまして、財政収支の概況についてご説明をいたします。
施設の維持管理等に係る収益的収支でございますが、区部下水道につきましては、収益的収入三千六百三十九億四千九百万円、収益的支出三千三百七十八億九千八百万円、収支差引額二百六十億五千百万円を見込んでおります。
また、流域下水道につきましては、収益的収入三百三十八億四千七百万円、収益的支出三百四十九億七千万円、収支差引不足額十一億二千三百万円を見込んでおります。
施設の建設等に係る資本的収支でございますが、区部下水道につきましては、資本的収入一千七百七十三億八千二百万円、資本的支出三千四百四十六億八千万円、収支差引不足額一千六百七十二億九千八百万円を見込んでおります。
また、流域下水道につきましては、資本的収入百四十二億一千万円、資本的支出百九十九億七千二百万円、収支差引不足額五十七億六千二百万円を見込んでおります。なお、資本的収支における収支差引不足額につきましては、損益勘定留保資金などで補填をいたします。
以上が令和三年度下水道事業会計予算案の説明でございます。
七ページをごらんください。続きまして、事件案、多摩川流域下水道野川処理区、北多摩一号処理区、北多摩二号処理区、多摩川上流処理区、南多摩処理区、浅川処理区及び秋川処理区並びに荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の改良に要する費用の関係市町村の負担についてご説明を申し上げます。
これは、多摩川流域下水道七処理区及び荒川右岸東京流域下水道一処理区、全八処理区の下水を処理している施設の改良に要する費用について、関係市町村の負担すべき金額を定めるものでございます。
以上が事件案の説明でございます。
東京の下水道は、明治十七年の神田下水の建設から始まり、百三十年以上もの間、重要な都市基盤施設として、都民生活と首都東京の都市活動を支え続けてまいりました。
しかしながら、将来に目を向けますと、人口減少に伴う料金収入の減少や、施設の老朽化、激甚化する豪雨等への対応など、下水道事業を取り巻く環境はより一層厳しさを増していくことが見込まれます。
こうした中にありましても、不断の経営改革に果敢に取り組み、将来にわたりまして持続可能な事業運営を確保していくため、このたび、経営計画二〇二一(案)を取りまとめました。
引き続き、都民の安全と安心を確保するため、さらなる財政基盤の強化に努めるとともに、これまで長年にわたり培ってまいりました技術力を継承、発展させ、主要施策を着実に推進してまいります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響など、不透明な経営環境ではございますが、下水道サービスのさらなる向上を目指して、職員一丸となって全力で取り組んでまいります。
以上をもちまして令和三年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
なお、案件の詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
○小林総務部長 本定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
説明に入ります前に、お手元の資料につきましてご案内申し上げます。
資料1は、ただいま局長からご説明申し上げました令和三年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要でございます。資料2から資料4までは、令和三年度東京都下水道事業会計予算に関する資料、資料5は、事件案に関する資料でございます。報告事項といたしまして、資料6及び資料7が東京都下水道事業経営計画二〇二一(案)に関する資料、最後に、資料8が契約締結報告書でございます。資料8は、後ほど経理部長からご説明申し上げます。
それでは、資料2によりまして、令和三年度下水道事業会計予算の概要についてご説明申し上げます。
一ページをお開き願います。経営方針でございます。
下水道局では、お客様の安全を守り、安心で快適な生活を支える、良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献する、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供するの三つの経営方針のもと、下水道事業を将来にわたり安定的に運営し、お客様である都民の皆様に質の高い下水道サービスを提供していくこととしております。
令和三年度予算は、この経営方針に基づきまして、老朽化施設の再構築や浸水対策など、都民の安全・安心に不可欠な事業を着実に推進していくことを基本的な方針として編成いたしました。
二ページをお開き願います。予算の収支概計でございます。
初めに、1の(1)、収益的収入でございますが、区部の下水道事業収益は三千六百三十九億四千九百万円を計上してございます。内訳は、下水道料金一千六百六十九億三千七百万円、一般会計からの雨水処理費繰入金一千百三億三千六百万余円などとなってございます。
次に、中段、流域下水道事業収益は三百三十八億四千七百万円を計上しており、内訳は、関係市町村からの流域下水道管理費負担金収入百三十二億五千六百万余円などでございます。
区部及び流域下水道事業の収益的収入の合計は、最下段にございますとおり、三千九百七十七億九千六百万円で、令和二年度に対しまして、七十五億二千百万円の減少を見込んでございます。
三ページをごらんください。(2)、収益的支出でございます。
区部の下水道管理費は三千三百七十八億九千八百万円を計上してございます。このうち施設の維持管理経費や減価償却費などの営業費用は三千二百四十一億七千百万円、企業債の支払利息などの営業外費用は百三十六億二千七百万円でございます。
次に、流域下水道経営費は三百四十九億七千万円を計上してございます。このうち営業費用は三百四十四億六千七百万円、営業外費用は五億三百万円でございます。
区部及び流域下水道事業の収益的支出の合計は三千七百二十八億六千八百万円で、令和二年度に対しまして、三十九億一千八百万円の減少を見込んでございます。
四ページをお開き願います。2、資本的収入及び支出、(1)、資本的収入でございます。
まず、区部の下水道事業資本的収入は一千七百七十三億八千二百万円を計上しております。このうち建設事業などに充当いたします企業債は一千百七億七千六百万円、一般会計出資金は百十八億八千九百万円、国庫補助金は五百九億五千万円を計上してございます。
次に、流域下水道事業資本的収入は百四十二億一千万円を計上してございます。このうち企業債は十億六千三百万円、国庫補助金は八十八億六千六百万円、建設事業及び令和三年度からの収入を予定しております改良事業にかかわる市町村負担金収入は、合わせて三十八億二千九百万円を計上してございます。
区部及び流域下水道事業の資本的収入の合計は、最下段にございますとおり、一千九百十五億九千二百万円で、令和二年度に対し、四億五千七百万円の減少を見込んでございます。
五ページをごらんください。(2)、資本的支出でございます。
区部の下水道事業資本的支出は三千四百四十六億八千万円を計上しております。内訳は、下水道建設改良費二千百七十億円、企業債償還金一千二百七十六億八千万円となってございます。
次に、流域下水道事業資本的支出は百九十九億七千二百万円を計上してございます。内訳は、流域下水道改良費二十五億円、流域下水道建設費百四十五億円、企業債償還金二十九億六千五百万円などとなってございます。
区部及び流域下水道事業の資本的支出の合計は三千六百四十六億五千二百万円で、令和二年度に対し、十八億八百万円の増加を見込んでございます。
続きまして、(3)、資本的収支差引額でございますが、区部下水道事業が一千六百七十二億九千八百万円の不足、流域下水道事業が五十七億六千二百万円の不足で、合計一千七百三十億六千万円の不足を見込んでございます。この収支差引不足額につきましては、損益勘定留保資金等で補填いたします。
六ページをお開き願います。区部下水道事業の概要でございます。
1、 維持管理事業の(1)、事業規模でございます。
管渠管理延長一万六千百六十五キロメートル余、ポンプ所年間揚水量八億九千万立方メートル、年間処理水量十七億八千六百万立方メートルなどとなっております。
七ページをごらんください。(2)、経費内訳として、維持管理事業にかかわる経費の内訳をお示ししてございます。
八ページをお開き願います。2、建設改良事業、(1)、事業規模でございます。
建設事業では、管渠十九万二千メートル余、ポンプ所五十三カ所、水再生センター十五カ所の工事を実施いたします。改良事業は記載のとおりでございます。
九ページをごらんください。(2)、経費内訳といたしまして、建設費及び改良費の経費内訳と主な新規着手施設などをお示ししてございます。
表の下段にございますように、主な新規着手施設として、東部汚泥処理プラントにおきまして、燃料を不要とし、必要な電気を自給できるエネルギー自立型焼却炉の整備に着手いたします。また、主な完成施設といたしまして、一時間五十ミリ降雨に対応いたします第二田柄川幹線の整備が完了いたします。
一〇ページをお開き願います。(3)、財源といたしまして、建設費及び改良費の財源をお示ししてございます。
主な財源を建設費で申し上げますと、企業債八百二十億七千万円、国庫補助金四百八十七億七千二百万円などとなってございます。
一一ページをごらんください。(4)、施策別建設事業費内訳でございます。
再構築八百九十九億七千七百万円、浸水対策四百七十億一千万円、震災対策百六十億七千百万円などとなってございます。なお、事業費の括弧内の数字は、再構築が他の施策の機能向上に寄与する金額をお示ししてございます。
一二ページをお開き願います。(5)、主要施策の指標でございます。
再構築などの主要施策について、事業指標と目標値などをお示ししてございます。左から右へ、三年度の見込み、三年度末の累計見込み、次期経営計画の最終年度となります七年度末の累計目標値、中長期の目標値をお示ししてございます。
一三ページをごらんください。こちらからは流域下水道事業の概要でございます。
まず、上段の表、1、維持管理事業、(1)、事業規模でございます。
管渠管理延長二百三十二キロメートル余、ポンプ所年間揚水量百九十六万立方メートル、年間処理水量三億八千百万立方メートルなどとなってございます。
次に、(2)、経費内訳について、下段の表にお示ししてございます。
営業費用の中ほど、市町村下水道事業費は、令和三年度より、都市整備局から当局に移管いたします市町村に対します下水道指導事務に要する経費でございます。
一四ページをお開き願います。2、建設改良事業、(1)、事業規模でございます。
建設事業及び改良事業の事業規模をお示ししてございます。
一五ページをごらんください。(2)、経費内訳といたしまして、建設費及び改良費の経費内訳と主な新規着手施設などをお示ししてございます。
表の下段、主な新規着手施設としては、北多摩一号水再生センターにおいて、汚泥に含まれる水分量を削減でき、エネルギー効率の高い汚泥脱水設備の整備に着手いたします。また、主な完成施設といたしまして、南多摩水再生センターにおいて、汚泥濃縮設備の整備が完了いたします。
一六ページをお開き願います。(3)、財源といたしまして、建設費及び改良費の財源をお示ししてございます。
建設費では、企業債七億九千万円、国庫補助金八十五億九千五百万円、市町村負担金収入二十九億三千万円などとなってございます。
次に、改良費では、国庫補助金二億七千百万円、三年度から新設いたします施設の改良にかかわる市町村負担金収入八億九千九百万円などとなってございます。
一七ページをごらんください。(4)、施策別建設事業費内訳でございます。
建設事業費の内訳を施策別にお示ししてございます。
一八ページをお開き願います。(5)、主要施策の指標といたしまして、施策ごとの主な事業指標などをお示ししてございます。
一九ページをごらんください。(6)、処理区別建設事業費内訳でございます。
建設事業費の内訳を処理区別にお示ししてございます。
二〇ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
令和四年度以降にわたる建設改良事業などの契約を行うために、表の最下段にございますとおり、区部及び流域下水道事業を合わせて総額二千百九十億六千八百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
二一ページをごらんください。給与費の概要でございます。
1、職員定数につきましては、令和三年度は二千五百二十二人で、令和二年度と比較いたしまして二名増員してございます。これは、市町村に対します下水道指導事務を都市整備局から当局へ移管することによるものでございます。
2、給与費につきましては、合計百九十九億一千二百万余円を計上してございます。支出予算総額に占めます割合は二・七%となってございます。
以上が令和三年度東京都下水道事業会計予算の概要でございます。
なお、資料3、令和三年度東京都下水道事業会計予算及び資料4、令和三年度東京都下水道事業会計予算説明書につきましては、後ほどご参照いただければと存じます。
続きまして、事件案についてご説明申し上げます。
お手元の資料5をごらんください。
多摩川流域下水道野川処理区、北多摩一号処理区、北多摩二号処理区、多摩川上流処理区、南多摩処理区、浅川処理区及び秋川処理区並びに荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の改良に要する費用の関係市町村の負担についてでございます。
その内容につきまして、三ページ以降の関係資料によりご説明いたします。
五ページをお開き願います。Ⅰの1におきまして、負担金額の算出方法をお示ししてございます。
都と関係市町村の負担割合は、流域下水道改良事業に要します費用から、当該事業に対する国費を控除した額のそれぞれ二分の一とし、関係市町村ごとの負担金額につきましては、水再生センターへの下水の流入水量に応じて案分することといたします。
これは、これまで改良積立金から充当してまいりました関係市町村の負担すべき金額について、流域下水道事業の安定的な運営に向け、直接負担するよう変更するものでございます。
六ページをお開き願います。事業費とその財源として、市町村の負担金額をお示ししてございます。
七ページをごらんください。市町村が負担すべき金額につきまして、下水道法第三十一条の二第二項の規定に基づき実施いたしました意見照会に対する関係市町村の回答をお示ししてございます。いずれの市町村からも、同意するという趣旨の回答をいただいてございます。
以上が事件案に関する説明でございます。
以上で令和三年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。
続きまして、東京都下水道事業経営計画二〇二一(案)の概要につきましてご説明申し上げます。
お手元の資料6をごらんください。恐れ入りますが、一ページをお開き願います。
1、 経営方針でございます。
下水道局は、先ほどもご説明申し上げました三つの経営方針のもと、下水道事業を将来にわたり安定的に運営し、お客様である都民の皆様に質の高い下水道サービスを提供していくこととしております。
中段には、下水道事業が目指すべき姿として、お客様の安全を守り、安心で快適な生活を支える一点目の経営方針について、汚水の処理による生活環境の改善、雨水の排除による浸水の防除及び公共用水域の水質保全という下水道の基本的役割が着実に果たされていることなど、それぞれの経営方針ごとにお示ししてございます。
二ページをお開き願います。経営計画二〇二一の策定方針でございます。
将来的な人口減少や気候変動などの社会経済情勢の変化を見据えるとともに、都の長期戦略を踏まえ、お客様サービスのさらなる向上に取り組むことを基本的な考えとして、本計画案を策定いたしております。
計画期間については、中段にございますとおり、令和三年度から令和七年度までの五年間としております。
三ページをごらんください。2、計画期間内の主な取り組みでございます。
こちらでは、経営方針の一点目、お客様の安全を守り、安心で快適な生活を支える取り組みをお示ししてございます。
まず、再構築でございますが、令和十一年度までに整備年代の古い都心四処理区、一万六千三百ヘクタールの再構築完了を目指し、五カ年で三千五百ヘクタールの枝線を再構築いたします。これにより完了いたします面積の割合は、令和二年度末の六二%から令和七年度末には八三%に向上する予定でございます。
また、健全度に応じました幹線再構築や代替幹線の整備を推進するとともに、水再生センターなどで、老朽化対策と合わせて耐震性の向上や省エネルギー化等を計画的に推進いたします。
四ページをお開き願います。浸水対策でございます。
区部におきまして、近年激甚化する豪雨などを踏まえ、浸水の危険性が高い地区などに重点化してまいりましたこれまでの対策を着実に推進し、五カ年で七地区の整備を完了させます。さらに、流出解析シミュレーション技術を活用した検証や近年の浸水被害状況などを踏まえ、新たに対策地区を三地区追加し、五カ年で九地区の整備に着手いたします。流域下水道におきまして、新たに雨水幹線の整備に着手いたします。
続いて、震災対策では、下水道管の耐震化の対象施設を拡大するとともに、水再生センターやポンプ所の耐震化対象施設を拡大いたします。
次に、汚泥処理の信頼性強化と効率化では、震災時などにおけます汚泥処理の信頼性強化のため、送泥管の複数化を推進するとともに、施設間における汚泥量の調整、配分機能を整備し、汚泥処理のさらなる効率化に取り組みます。
維持管理の充実として、定期的な点検、調査や劣化状況に応じた計画的な補修などにより、下水道管や水再生センターなどの延命化に取り組みます。
五ページをごらんください。多摩における流域下水道事業の取り組みをお示ししてございます。
市町村との連携強化では、多摩地域全体の下水道事業運営の効率化や危機管理の強化などを図ってまいります。立川市単独処理区の令和五年度の流域下水道への編入に向け、施設整備を推進いたします。また、広域化、共同化の取り組みを促進するとともに、下水道局のノウハウを活用し、市町村に対する支援体制を強化充実させてまいります。
下段の雨天時浸入水対策では、市町村と連携した取り組みとして、下水道管内の水位情報を共有し、市町村によります効率的な原因調査や対策などを促進してまいります。
六ページをお開き願います。経営方針の二点目、良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献する取り組みをお示ししてございます。
まず、合流式下水道の改善でございます。
下水道法施行令の対応といたしまして、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設百七十万立方メートルの整備を完了させるとともに、水が滞留しやすい河川区間など十四水域や隅田川の水質改善の取り組みを進めてまいります。
七ページをごらんください。処理水質の向上では、東京湾などの水質改善のため、高度処理等の整備に加え、新たにリン除去施設の導入を進め、窒素、リンの一層の削減に取り組んでまいります。
次に、エネルギー、地球温暖化対策では、アースプラン二〇一七などの取り組みに加えまして、温室効果ガス排出量やエネルギー使用量のより一層の削減に取り組み、ゼロエミッション東京戦略の目指すべき姿を見据えた環境負荷の少ない都市の実現に貢献してまいります。
八ページをお開き願います。経営方針の三点目、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供する取り組みをお示ししてございます。
まず、東京にふさわしい施設運営手法の導入でございます。
将来にわたり安定的に下水道事業を運営していくため、東京下水道の特徴を踏まえ、一部の水再生センターの水処理施設に包括委託を導入いたします。下水道局、政策連携団体、民間事業者の三者が、下水道サービスの安定的な提供を競い、創意工夫を生かした技術力や経済性の発揮などによるサービスのさらなる向上を目指し、令和四年度から、区部では落合水再生センター、多摩では清瀬水再生センターに包括委託を導入することといたします。
次に、企業努力でございます。
新たな技術の導入などによります建設、維持管理コストの縮減や資産の有効活用による積極的な収入の確保に努め、計画期間五カ年で総額六百五十億円の企業努力を行います。
九ページをごらんください。広報戦略では、ふだん目にすることが少ない下水道の仕組みや基本的な役割などについて、お客様にわかりやすくお伝えすることで、下水道事業への理解と関心を高めてまいります。デジタル技術を活用して、下水道施設の役割を広くアピールする取り組みや、若い世代への環境学習の機会創出などを進めてまいります。
続いて、人材育成、技術力の向上では、下水道行政のプロ職員を育成するため、下水道局人材育成方針を改定し、人材育成や技術継承、技術力向上に向けた体制と取り組みを強化いたします。下水道技術実習センターをより一層活用し、民間事業者や他団体などの利用促進を図るなど、下水道界全体の人材育成や技術力向上などにも貢献してまいります。
一〇ページをお開き願います。3、デジタルトランスフォーメーションの推進でございます。
下水道局では、人材不足や働き方改革などに的確に対応していくため、AIを含むデジタル技術を活用した新たな技術の導入に向けた取り組みや、行政手続のデジタル化を推進してまいります。
雨水ポンプの運転支援に向けた流入予測の技術開発では、AIを活用した雨水ポンプの適切なタイミングでの起動判断を支援する流入予測技術の開発を推進いたします。また、ドローンやウエアラブルカメラなどを活用した下水道施設の維持管理に関する調査、開発や、排水設備計画届などの手続のオンライン申請サービスの導入、先ほどご説明いたしました流域下水道事業において、下水道管内の水位情報をリアルタイムに測定する多機能型マンホールぶたを活用した雨天時浸入水対策の促進などに取り組んでまいります。
一一ページをごらんください。4、財政収支でございます。
持続可能な事業運営を推進するため、これまでの五年間の財政収支に加えまして、今回、新たに十年間の長期収支の推計を策定いたしました。
区部下水道事業では、計画期間中、現行の料金水準を維持し、おおむね収支均衡の財政運営を行ってまいります。
また、流域下水道事業では、来年度より市町村改良負担金を新設するとともに、計画期間中は維持管理負担金の単価水準を維持しつつ、市町村と情報共有の上、単価などの見直しについて継続的に検討してまいります。
一二ページをお開き願います。5、主な事業指標と目標でございます。
各主要施策におけます主な事業指標について、令和二年度末の到達点、計画期間中の進捗及び中長期的な目標をお示ししてございます。
以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。
詳細につきましては、資料7、東京都下水道事業経営計画二〇二一(案)をご参照いただければと存じます。なお、本計画案につきましては、本日、下水道局のホームページで公表いたしまして、本日から三月十三日までパブリックコメントを実施した上で、年度末に計画を策定する予定でございます。
説明は以上でございます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○田村委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○とくとめ委員 それでは、資料要求、八項目の資料をお願いいたします。
最初に、政策連携団体及び事業協力団体における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都派遣者数についてお願いいたします。
二つ目は、政策連携団体、事業協力団体の職員数の推移を雇用形態別の過去五年間についてお願いします。
三番目が、職員定数と現員数の推移を職種別、雇用形態別で過去五年間分についてお願いします。
四番目が、障害者雇用率の推移、過去五年分についてお願いします。
五番目が、工事請負契約二年以内の実績がある民間企業への局退職者の就職者数の過去五年分についてお願いいたします。
六番目が、超過勤務時間数の推移の過去五年間分についてお願いをします。
七番目が、業務委託の推移と委託先及びそれに伴う職員定数の削減数、過去五年間分についてお願いをします。
最後に、八番目で、二百五十平方メートル以上の未利用局所有地の所在と面積についてお願いをいたします。
以上です。
○上田委員 平成元年度から令和二年度までの十三節委託費の決算額の推移。
同じく人件費の決算額の推移。
同じく固定費の決算額の推移。
下水道局における少子高齢化、人口減少に対する施策の一覧と概要がわかるもの。
施設の維持管理に係る委託契約は民法上の委任契約に当たるか当たらないか、契約形態がわかるもの。
局管理施設、職員団体及び労働組合事務所を含め、におけます感染症対策設備、対策の状況がわかるもの。
局管理施設におけます新型コロナウイルス感染症の発生状況、感染者数、重症度。
障害者の採用、配置、業務、勤務評価における合理的配慮の取り組み状況がわかるもの。
障害者優先調達の契約件数、金額の実績、契約種別に、平成二十四年度以降。
以上です。よろしくお願いいたします。
○田村委員長 ただいま、とくとめ委員、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○田村委員長 次に、契約の締結について報告を聴取いたします。
○坂井経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
お手元の資料8、契約締結報告書をごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
今回の内容は、令和二年十一月一日から令和三年一月三十一日までの間に締結した予定価格九億円以上の工事請負契約十件でございます。
以下順次、契約の概要についてご説明させていただきます。
二ページをお開き願います。この契約は、第二桃園川幹線その二工事でございます。
本件は、杉並区及び中野区の一部の雨水を収容する第二桃園川幹線を施工するものでございます。
今回の工事は、前回工事のシールド掘進機等の諸設備を引き続き使用し施工することから、一貫した施工管理や安全管理が必要であるため、随意契約により契約してございます。その概要を次ページにわたり記載してございます。
四ページをお開き願います。駒形幹線人孔設置工事でございます。
本件は、墨田区の一部の雨水を収容する駒形幹線の人孔と、墨田区横川二、本所四丁目地先枝線などを施工するものでございます。
今回の工事は、前回工事の諸設備を引き続き使用し施工することから、一貫した施工管理や安全管理が必要であるため、随意契約により契約してございます。その概要を次ページにわたり記載してございます。
六ページをお開き願います。吾嬬第二ポンプ所発電設備工事でございます。
本件は、吾嬬ポンプ所の非常時における発電電力を確保するため、吾嬬第二ポンプ所内に設置する自家用発電設備を運転し、吾嬬ポンプ所に発電電力を送電するための電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
八ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センター大森南ポンプ室沈砂池機械設備再構築工事でございます。
本件は、森ヶ崎水再生センター大森南ポンプ室の沈砂池機械設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一〇ページをお開き願います。桜橋第二ポンプ所沈砂池機械設備再構築工事でございます。
本件は、桜橋第二ポンプ所の沈砂池機械設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一二ページをお開き願います。小菅水再生センターポンプ設備再構築その五工事でございます。
本件は、小菅水再生センターの主ポンプ棟に設置してある雨水ポンプ設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一四ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センター大森南ポンプ室電気設備再構築工事でございます。
本件は、別途施行の森ヶ崎水再生センター大森南ポンプ室沈砂池機械設備再構築工事に伴い電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一六ページをお開き願います。浮間水再生センター水処理電気設備再構築工事でございます。
本件は、浮間水再生センターの監視制御設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一八ページをお開き願います。清瀬水再生センター汚泥濃縮設備再構築工事でございます。
本件は、清瀬水再生センターの汚泥濃縮設備が老朽化したため、再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
二〇ページをお開き願います。北多摩二号水再生センター受変電設備再構築工事でございます。
本件は、北多摩二号水再生センターにおいて、立川市単独処理区の流域下水道への編入に対応するため、受変電設備及びその附帯設備の再構築工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
以上、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○田村委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○宮瀬委員 よろしくお願いいたします。私の方からは、契約締結報告書の中の六ページにあります吾嬬第二ポンプ所発電設備工事についてお伺いしたいと思います。
私、新たな浸水想定区域図ということで、最近の豪雨ですとか、水害、荒川水系等、大変関心がありまして、過去、都有施設がどれぐらい水没してしまうのかを全部一回調べたことがございます。その中で、備蓄倉庫が四割ぐらい水没しちゃうとか、都立学校がどれぐらい水没するかというところも全部マップとあわせて見たことがあるんですけれども、今回の非常用発電が実際に水没してしまうと、大事なときに使えないのではないのかなという認識を持っております。
そういった中で、国が出しているものですけれども、荒川水系の浸水想定区域図を見ますと、このポンプ所がある地域が真っ赤な状態であるといったことでございます。その該当地区のハザードマップも見たときに、浸水する地域にポンプ所があるんだなといったことを確認しているんですけれども、では、この地域は、いわゆる江東五区といって、海抜ゼロメートル地帯だといったことで、水が一回入ると、なかなか大変なことになるのではないのかなと思っております。
そういった中で、このポンプ所がある地域は、海抜といいますか、どれぐらいの浸水が想定されていて、実際、今回、工事で設置する非常用発電機の施設の高さがどれぐらいあるのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○青木建設部長 都が作成をいたしました江東内部河川流域浸水予想区域図におきまして、吾嬬第二ポンプ所の非常用発電設備が入ります発電機棟の位置での浸水位は、最大で、東京湾平均海面高さであるTPマイナス〇・二四メートルでございまして、浸水の深さは約四十センチとなってございます。
今回の工事で設置をいたします非常用発電設備でございますが、発電機棟の地下三階に位置し、その床面の高さは、TPマイナス十五・〇メートルでございます。
○宮瀬委員 四十センチ浸水しちゃうといった中で、発電機自体は十五メートル、海抜よりも十五メートル下に置いてあるといったことでございます。そうなっていきますと、本当に大丈夫なのかなといった懸念がございます。
当然、今まで、例えば都立病院を回っていったときに、非常用発電が実際には地下にあって、そこも浸水想定区域内にあったといったことでありました。
そうなってしまいますと、今回新たに非常用発電機を設けると思うんですけれども、それが海抜よりも低いところにあって、しかも浸水も四十センチとなりますと、実際に動かないリスクがあるのではないのかなという懸念がございます。
そういった懸念に対しまして、非常用発電機を地下に設けた理由と、浸水の対策をとらないといけないのではないかと思いますが、見解を伺います。
○青木建設部長 吾嬬第二ポンプ所でございますが、敷地が狭く、発電機棟を建設できる場所が限られてございまして、浸水位よりも高い位置に発電設備を設置いたしますと、地元区の条例で定められました建築物の高さ制限や日影制限に対応することが困難なことから、浸水位よりも低い地下に発電設備を設置せざるを得ない状況ということでございました。
このため、浸水対策といたしまして、浸水位よりも低い開口には防水扉を設置するなど、十分な耐水性を確保しております。
今後とも、非常用発電設備の重要性に鑑み、施設の地盤の高さや浸水位などの周辺環境を考慮し、十分な耐水性を確保するよう施設整備を推進してまいります。
○宮瀬委員 対策をしていくという中で、防水扉という単語があったんですけれども、都立病院に行ったときに、止水板ですか、防水扉は、実際に置かれてはいたんですけれども、しかし、排気口ですとか、配電盤の位置が低くて、実際は浸水してしまうような状況でありました。それらの対応、改善を求めたところで質疑させていただいたんですけれども、ぜひ、今回、新設する非常用発電機でありますので、ないと思いますけれども、そういったその周辺施設、機器も含めて、どこに置くのか、どう防水対応するのかというのをあわせて検討していただきたいなと。経営計画二〇二一を見ますと、今後、令和三年度から七年度にかけまして六カ所新設していくと。既存のものも八十三、非常用発電設備があるということなので、ぜひ一度点検していただき、対応していただければと思います。
以上で質疑を終わります。
○上田委員 まず、契約締結に係る入札参加条件と入札参加可能事業者及び辞退理由、低入札者への聴取の日時と内容のわかるものをご説明ください。
○坂井経理部長 入札参加条件につきましては、地方自治法施行令に基づきまして、経営の規模や過去の同種工事実績等に関し、競争性と適正な履行を確保する観点から、必要最小限の入札条件を付すこととしてございます。例えば、番号3の吾嬬第二ポンプ所発電設備工事につきましては、競争入札参加有資格者のうち電気工事の有資格者でありまして、過去十五年間で一台当たり二千五百kVA以上の発電設備の工事の元請としての施工実績を条件としてございます。
入札参加可能事業者数につきましては、電子調達システム上で把握可能な入札参加条件を持つ事業者といたしますと、総括表におけます番号3、7、8及び10の案件につきましては千五百五十五者、番号4及び5の案件につきましては百十四者、番号6の案件につきましては百三十者、番号9の案件につきましては七十一者となってございます。
次に、入札辞退の理由につきまして、配置予定技術者の配置が困難になったという理由につきましては十者、見積金額が当初見積もりより過大という理由が七者、その他自社都合により辞退という理由が二者となってございます。
最後に、低入札調査を行った案件につきましては、一件一者でございまして、調査票等の提出がなかったため、聴取は実施してございません。
○上田委員 また調査票の提出がないということでありました。
参加可能業者は千五百五十五、百三十、七十一者ということですが、結構、多数可能受注業者がありながら、毎回実質一者入札状況に、結果的になってしまっているために、競争性のある入札をするため、何らか下水道局で模索をされているのか、見解をお示しください。
○坂井経理部長 入札契約手続につきましては、関係規定に基づきまして適正に行ってございまして、入札結果につきましては、当局における工事の特性によるものと考えてございます。
今後につきましても、適正、公平、公正な制度運用に努めてまいります。
○上田委員 それを実現するためにちょっと確認したいんですが、設計、積算及び仕様書作成は、下水道局職員が全部行っているのか、起案、作成から業者決定までの手順も含めて、確認させてください。
○青木建設部長 報告番号3から10の工事の設計、積算及び仕様書の作成でございますが、当局の職員が行っております。
また、起案、作成から業者決定までの処理につきましては、当局における関係規定や地方自治法等の規定に基づき実施しております。
○上田委員 一応、建設コンサルなどへの委託や業者参考見積もりなどを行っていないか、しているとしたらば、委託業者及び委託金額を明示していただきたいと思います。
また、業者参考見積もりを徴取した場合は、その業者名と経緯をご説明ください。
○青木建設部長 報告番号3から10の工事の設計は、建設コンサルタントに委託しておりません。
見積もりにつきましては、下水道用設備工事標準価格表や公刊図書により算定できない工種につきまして、見積もりを徴取してございます。
当局の工事で設置をいたします発電設備、電気設備、ポンプ設備、沈砂池機械設備などは、特殊機器で受注生産品でありますため、発電設備工事、電気設備工事、ポンプ設備工事、沈砂池機械設備工事の施工実績などを有する業者から見積もりを徴取しております。
例えば、報告番号3の吾嬬第二ポンプ所発電設備工事では、発電設備を対象に、東芝インフラシステムズ株式会社、日新電機株式会社、株式会社日立製作所、三菱電機株式会社、株式会社明電舎、メタウォーター株式会社、横河ソリューションサービス株式会社、川崎重工業株式会社、株式会社IHI原動機の九者から見積もりを徴取してございます。
○上田委員 九者見積もりを徴取されたということでご説明いただきましたが、中でも、特殊機器で受注生産品であるため、発電設備工事、電気設備工事、ポンプ設備工事、沈砂池機械設備工事の施工実績など有する業者から見積もりを徴取しているということなんですが、特殊機器との性格上、今後の維持管理及び関連機器の工事などにおいて、特殊機器を受注した業者が特別優位になるのではないかなとちょっと思うんですね。
その業者さんが特別優位とならないように、業界各社に汎用品などを生産するように、より経費の低減化及び開かれた入札となるような施策や方策があるといいなと思うんですけれども、お示しいただければと思います。
○青木建設部長 都の下水道施設でございますが、他都市に類を見ない大規模かつ複雑なものであることに加えまして、設置する設備は、それぞれの施設の構造等に対応した寸法や性能などが要求されます。汎用品ではこれに対応することが困難でございますため、当局が発注する発電設備等は、受注生産品となるものでございます。
入札参加条件につきましては、先ほどご答弁させていただきましたとおり、地方自治法施行令に基づき、経営の規模や過去の同種の工事実績等に関し、競争性と適正な履行を確保する観点から、必要最小限の入札参加条件を付すこととしてございます。
○上田委員 汎用品は難しいということでしたけれども、DXも進めていくということで、業界全体が技術の情報を共有して、こうした汎用品への取り組みなども、外郭団体を通じて、ぜひ下水道局が牽引していただきたいと思います。
業者参考見積もりを利用した場合、その業者の金額をそのまま設計金額と設定しているのか、補正をかけたのか、補正をかけた場合はどのような補正を行ったのか、ご説明いただければと思います。
○青木建設部長 業者から徴取した見積もりにつきましては、決められた取り扱いに基づき、設計金額を算出してございます。
○上田委員 参考見積もりの提供も別途いただいているので、決められた取り扱いかどんなものか、ちょっと予算に向けて私の方でも確認させていただきたいと思います。
今回の各契約の電気業種の場合、それぞれポンプ所もしくは水再生センターに係る電気業種に係り、特定業者の偏りがないか懸念します。
過去十年におけます傾向、最多受注業者の上位十社を明示の上、公平性、透明性、競争性の観点からの今般の入札結果に係る下水道局の見解を伺います。
○坂井経理部長 電子調達システムにより確認できる過去五年間に契約締結いたしました吾嬬第二ポンプ所ほか三カ所の電気工事請負契約につきましては三十六件ございまして、受注業者の内訳といたしましては、東芝インフラシステムズ株式会社が九件、メタウォーター株式会社が七件、それから三菱電機株式会社が四件、横河ソリューションサービス株式会社及び東芝電気サービス株式会社がそれぞれ三件、株式会社東芝、株式会社明電エンジニアリング及び三菱電機プラントエンジニアリング株式会社がそれぞれ二件などとなってございます。
また、入札契約手続につきましては、関連法規に基づき適正に行ってございまして、入札結果につきましては、当局における工事の特性によるものと考えてございます。
○上田委員 同様に、各契約の機械業種の場合、ポンプ所もしくは水再生センターに係る機械業種におけます同様の傾向についてもご報告いただければと思います。
○坂井経理部長 電子調達システムにより確認できる過去五年間に契約締結しました桜橋第二ポンプ所外一カ所の沈砂池機械設備工事契約は二件でございまして、いずれも兼松チエン株式会社が受注してございます。
また、入札契約手続につきましては、関連法規に基づき適正に行ってございまして、入札結果につきましては、当局における工事の特性によるものと考えてございます。
○上田委員 これまでの十年の傾向ですけれども、受注業者が特定の一者に限られた傾向があるかなというように、ちょっと私の方も見させていただいているところでございますけれども、より開かれた入札とする方向性についての下水道局長の所見を最後に伺いたいと思います。
○坂井経理部長 先ほどご答弁させていただきましたとおり、電子調達システムにより確認できる過去五年間の状況を見た場合でございますが、複数の業者が受注しているというところでございます。
なお、入札契約手続につきましては、繰り返しになって恐縮でございますけれども、関係規定に基づき適正に行ってございまして、入札結果につきましては、当局における工事の特性によるものと考えてございます。
○上田委員 ありがとうございました。
今回におきましては、先ほどの見積依頼書も含め設計、積算及び仕様書も入手をさせていただき、ご協力ありがとうございました。入札調書の方も見させていただきまして、先ほど、マスタープラン、経営プランですね、なかなか老朽化は厳しいような状況がこれから令和の時代になっていくと思いますので、やはり効率的かつ何とか価格競争ができるような入札環境をつくっていただきたいと最後に申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。
○田村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で下水道局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後四時四十二分散会
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