委員長 | 伊藤しょうこう君 |
副委員長 | 田の上いくこ君 |
副委員長 | 山口 拓君 |
理事 | 大松あきら君 |
理事 | 河野ゆりえ君 |
理事 | 増田 一郎君 |
平 慶翔君 | |
上田 令子君 | |
川松真一朗君 | |
佐野いくお君 | |
中山ひろゆき君 | |
長橋 桂一君 | |
とくとめ道信君 | |
鈴木 章浩君 |
欠席委員 なし
出席説明員交通局 | 局長 | 土渕 裕君 |
次長 | 桃原慎一郎君 | |
総務部長 | 根木 義則君 | |
職員部長 | 渡邉 範久君 | |
資産運用部長 | 広瀬 健二君 | |
電車部長 | 相川 準君 | |
自動車部長 | 牧野 和宏君 | |
車両電気部長 | 奥津 佳之君 | |
建設工務部長 | 谷本 俊哉君 | |
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 市川 雅明君 | |
安全管理担当部長 | 西川 善宣君 | |
鉄軌道事業戦略担当部長 | 櫻庭 裕志君 | |
バス事業経営改善担当部長 | 坂田 直明君 | |
技術調整担当部長 | 野崎 慎一君 | |
技術管理担当部長 | 坂口 淳一君 | |
水道局 | 局長 | 中嶋 正宏君 |
技監 | 相場 淳司君 | |
理事総務部長事務取扱 | 岡安 雅人君 | |
職員部長 | 木村 健治君 | |
経理部長 | 金子 弘文君 | |
サービス推進部長 | 小平 基晴君 | |
浄水部長特命担当部長兼務 | 尾根田 勝君 | |
給水部長 | 本荘谷勇一君 | |
建設部長 | 田中 慎一君 | |
経営改革推進担当部長 | 石井 英男君 | |
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 清水 英彦君 | |
設備担当部長 | 横谷 守君 | |
多摩水道改革推進本部 | 本部長 | 鈴木 勝君 |
調整部長 | 小山 伸樹君 | |
施設部長 | 今井 滋君 | |
技術調整担当部長 | 藤村 和彦君 | |
下水道局 | 局長 | 和賀井克夫君 |
技監 | 神山 守君 | |
総務部長 | 久我 英男君 | |
職員部長 | 白川 敦君 | |
経理部長 | 坂井 吉憲君 | |
計画調整部長 | 佐々木 健君 | |
施設管理部長 | 猪八重 勇君 | |
建設部長 | 青木 秀幸君 | |
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 鈴木 豊君 | |
技術開発担当部長 | 袰岩 滋之君 | |
施設管理担当部長 | 廣木 健司君 | |
流域下水道本部 | 本部長 | 矢岡 俊樹君 |
管理部長 | 神山 智行君 | |
技術部長 | 小団扇 浩君 |
本日の会議に付した事件
交通局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都交通事業会計予算
・令和二年度東京都高速電車事業会計予算
・令和二年度東京都電気事業会計予算
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
下水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都下水道事業会計予算
・地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都水道事業会計予算
・令和二年度東京都工業用水道事業会計予算
報告事項
・持続可能な東京水道の実現に向けて 東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)について(説明)
・東京都水道局環境五か年計画(二〇二〇-二〇二四)(案)について(説明)
・東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
○伊藤委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取を行います。
なお、本日は、報告事項の契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項については、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
これより交通局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○土渕交通局長 令和二年第一回定例会に提出を予定しております交通局関係の議案につきましてご審議をいただくに当たり、その概要をご説明申し上げます。
今回提出いたします案件は、令和二年度交通事業会計、高速電車事業会計及び電気事業会計の予算案三件でございます。
お手元の資料1、令和二年度予算案の概要をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。初めに、予算編成の考え方でございます。
(1)、編成の方針にありますように、交通局は、昨年一月に策定いたしました経営計画二〇一九に基づき、東京二〇二〇大会期間中の輸送需要に的確に対応することはもとより、大会後も見据えて、安全対策のさらなる強化や誰もが利用しやすいサービスの提供といった課題への取り組みを着実に進めることで、都営交通としての責任と役割を十分に果たしていかなければならないと考えております。
こうした観点から、令和二年度予算は、次の三点を基本として編成をいたしました。
一点目として、安全・安心の確保を最優先に、お客様サービスの向上、東京の発展への貢献といった取り組みを計画的かつ着実に進めていくこと、二点目として、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が見込まれるなど、将来の厳しい事業環境の中にあっても、中長期的に安定した事業運営を行い得る強固な経営基盤を確立するため、これまで以上に増収に努めるとともに、ワイズスペンディングの視点に立った取り組みを進めること、三点目として、東京二〇二〇大会期間中の輸送の主力を担う公共交通機関といたしまして、安全で安定的な輸送、快適で利用しやすいサービスの提供を実現させることでございます。
次に、(2)、予算のポイントでございます。
経営計画に掲げた四つの経営方針の項目ごとに、令和二年度の主な取り組みをお示ししております。
〔1〕、安全・安心の確保につきましては、東京二〇二〇大会を見据えたテロ対策の強化や施設の耐震対策、浸水対策に取り組むとともに、浅草線へのホームドア整備を進めるなど一層の安全・安心の確保を図ってまいります。
〔2〕、質の高いサービスの提供につきましては、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた地下鉄車両の導入など、車両や施設における利便性、快適性の向上に向けた取り組みを進めてまいります。
〔3〕、東京の発展への貢献につきましては、泉岳寺駅の大規模改良や燃料電池バスの導入拡大を進めるなど、都の施策と連携してさまざまな行政課題に取り組んでまいります。
〔4〕、経営基盤の強化につきましては、長期的に安定した事業運営を行っていくため、関連事業を積極的に推進するとともに、運輸系人材の確保に取り組んでまいります。
二ページをお開き願います。各会計予算案の概要についてご説明申し上げます。
初めに、自動車運送事業など四つの事業を経理する交通事業会計でございます。
業務の予定量につきましては、一日当たりの輸送人員として、自動車運送事業が六十九万五千人、軌道事業が四万八千人、新交通事業が九万四千人、合計で八十三万八千人を予定しております。
なお、懸垂電車事業につきましては、昨年十月末をもって運行を休止していることから、業務の予定量は見込んでおりません。
次に、収支の概要でございます。
収益的収支におきましては、収入六百三十九億余円、支出六百七十九億余円を計上し、差し引き三十九億余円の赤字を見込んでおります。また、これにより二年度末の繰越欠損金は百五十五億余円となります。
資本的収支におきましては、収入八十二億余円、支出百四十億余円を計上し、差し引き五十八億余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
三ページをお開き願います。都営地下鉄を経理する高速電車事業会計でございます。
業務の予定量につきましては、一日当たりの輸送人員として、浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の四線合計で二百九十九万人を予定しております。
次に、収支の概要でございます。
収益的収支におきましては、収入千九百二十八億余円、支出千六百七十二億余円を計上し、差し引き二百五十五億余円の黒字を見込んでおり、これにより二年度末の繰越欠損金は千六百七十八億余円となります。
資本的収支におきましては、収入六百四十九億余円、支出千三百七十七億余円を計上し、差し引き七百二十八億余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
四ページをお開き願います。多摩川水系での水力発電事業を経理する電気事業会計でございます。
業務の予定量につきましては、年間の販売電力量として、三つの発電所の合計で約十一万五千メガワット時を予定しております。
次に、収支の概要でございます。
収益的収支におきましては、収入十八億三千万余円、支出十五億八千万余円を計上し、差し引き二億五千万余円の黒字を見込んでおり、二年度末の繰越利益は九億三千万余円となります。
資本的収支におきましては、収入は見込まず、支出三億三千万余円を計上しまして、差し引き三億三千万余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
以上で令和二年第一回定例会に提出を予定しております令和二年度予算案の概要についての説明を終わります。
今後とも、都民やお客様に一層信頼され、支持される都営交通を目指し、安全意識とサービス精神を局の隅々まで徹底、浸透させながら、局一丸となって東京の都市活動や都民生活を支えてまいる所存でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
なお、詳細につきましては、引き続き総務部長よりご説明させていただきますので、よろしくお願いをいたします。
○根木総務部長 私からは、令和二年第一回定例会に提出を予定しております議案の内容についてご説明申し上げます。
資料は三点ございます。資料1は、局長がただいまご説明申し上げた令和二年度予算案の概要、資料2は、令和二年度東京都交通事業会計、高速電車事業会計、電気事業会計予算、資料3は、その説明資料でございます。
それでは、資料3の予算説明資料により、令和二年度予算案につきましてご説明申し上げます。なお、資料3の中に、別途A4判の資料、令和二年度予算案の主要事業一覧を挟み込んでございます。本予算案に計上しております主要事業をまとめたものでございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
それでは、表紙と目次のページをおめくりいただき、一ページをお開き願います。令和二年度予算の概要でございます。
各会計の収支の状況につきましては、ただいま局長からご説明いたしましたので、この表では一番右側の合計欄で、交通局全体の収支についてご説明申し上げます。
まず、収益的収支でございますが、収入は二千五百八十五億五千三百万円、支出は二千三百六十七億七千六百万円を計上し、差し引き二百十七億七千七百万円の純利益を見込み、経常損益は二百十七億九千七百万円の黒字を見込んでおります。
次に、資本的収支でございますが、収入は七百三十一億七千七百万円、支出は一千五百二十一億七千三百万円を計上し、差し引き七百八十九億九千六百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他により補填し、二年度末の累積資金残は八百五十三億三千二百万円を見込んでございます。
なお、次の二ページには、より詳細な令和二年度予算総括表がございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
続きまして、各会計の説明に移ります。
まず、自動車運送事業など四つの事業を経理する交通事業会計でございますが、四ページをお開き願います。
初めに、業務の予定量でございます。
都営バスを運行する自動車運送事業のうち、乗合自動車につきましては、車両数は千五百六両、乗客数は一日平均六十九万四千人、乗車料収入は年間四百二十三億七千百万余円を予定しております。
また、貸切自動車につきましては、車両数は八両、乗客数は年間五十万九千人、乗車料収入は年間四億二千七百万余円を予定しております。
五ページをお開き願います。東京さくらトラム、都電荒川線を運行する軌道事業につきましては、車両数は三十三両、乗客数は一日平均四万八千人、乗車料収入は年間二十三億一千八百万円を予定しております。
次に、日暮里・舎人ライナーを運行する新交通事業につきましては、車両数は百両、乗客数は一日平均九万四千人、乗車料収入は年間六十五億六千万円を予定しております。
六ページをお開き願います。上野動物園内のモノレールを運行する懸垂電車事業につきましては、車両、設備の老朽化により、昨年十月三十一日をもって休止となったことから、業務の予定量、予算ともに見積もっておりません。
七ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金を一覧にまとめたものでございます。合計が次のページにございます。
八ページをお開き願います。国庫と一般会計を合わせた繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、七十四億七千万余円を計上しております。内容につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
九ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、四つの事業の合計で、一般職員二千八百八十八人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員二百六十七人となっております。
下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて二百九十六億二千二百万円を計上しております。
一〇ページをお開き願います。自動車運送事業の収益的収支でございます。
収入として乗車料など四百八十六億一千万円、支出として人件費、物件費など五百十二億三千八百万円を計上しております。経常損益は二十六億八百万円の赤字を見込んでおります。
一一ページをお開き願います。自動車運送事業の資本的収支でございます。
収入として企業債の発行など四十七億八千七百万円、支出として建設改良費など九十億円を計上し、差し引き四十二億一千三百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
一二ページをお開き願います。軌道事業の収益的収支でございます。
収入として六十八億五千五百万円、支出として七十四億二千七百万円を計上しております。経常損益は五億七千二百万円の赤字を見込んでおります。
一三ページをお開き願います。軌道事業の資本的収支でございます。
収入として一億五千万円、支出として一億九千四百万円を計上し、差し引き四千四百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
一四ページをお開き願います。新交通事業の収益的収支でございます。
収入として八十四億四千八百万円、支出として九十二億四千七百万円を計上しております。経常損益は七億九千九百万円の赤字を見込んでおります。
一五ページをお開き願います。新交通事業の資本的収支でございます。
収入として三十三億二千百万円、支出として四十八億八千五百万円を計上し、差し引き十五億六千四百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
二ページ先の一七ページには、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
次の一八ページから四三ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが、四五ページをお開き願います。次に、高速電車事業会計についてご説明申し上げます。
まず、業務の予定量でございます。
都営地下鉄四線別に記載してございまして、次のページに四線の合計がございます。
四六ページをお開き願います。四線の合計で、営業キロは百九キロメートル、車両数は千百六十六両、乗客数は一日平均二百九十九万人、乗車料収入は年間一千六百六十六億五千三百万円を予定しております。
四七ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金の一覧表でございます。
国庫と一般会計を合わせた繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、二百五十七億六千三百万余円を計上しております。内訳につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
四八ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、一般職員三千四百二十四人、上段に括弧書きしてございます短時間勤務職員二百二十七人となっております。下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三百八十五億八千万円を計上しております。
四九ページをお開き願います。高速電車事業会計の収益的収支でございます。
収入として一千九百二十八億四百万円、支出として一千六百七十二億七千九百万円を計上しております。経常損益は二百五十五億二千五百万円の黒字を見込んでおります。
五〇ページをお開き願います。高速電車事業会計の資本的収支でございます。
収入として六百四十九億一千九百万円、支出として一千三百七十七億六千三百万円を計上し、差し引き七百二十八億四千四百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
次の五一ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
次の五二ページから六五ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが、六七ページをお開き願います。六七ページから、電気事業会計についてご説明申し上げます。
業務の予定量につきましては、三つの発電所の合計で、販売電力量は年間約十一万五千メガワット時、電力料収入は年間十七億八千六百万余円を予定しております。
六八ページをお開き願います。一般会計からの繰入金の一覧表でございます。一般会計からの繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように二百万円を計上しております。
六九ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、一般職員二十四人、上段に括弧書きしてございます短時間勤務職員四人となっております。下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三億五百万円を計上しております。
七〇ページをお開き願います。電気事業会計の収益的収支でございます。
収入として十八億三千六百万円、支出として十五億八千五百万円を計上しております。経常損益は二億五千百万円の黒字を見込んでおります。
七一ページをお開き願います。電気事業会計の資本的収支でございます。
収入は計上してございません。支出につきましては三億三千百万円を計上し、差し引き三億三千百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
次の七二ページは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
次の七三ページ以降には、収入、支出の詳細な内容、内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、令和二年第一回定例会に提案を予定しております令和二年度予算案の説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○伊藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言をお願いします。
○とくとめ委員 それでは、九項目、資料要求をいたします。
まず第一番目に、政策連携団体、報告団体、東京都営交通協力会における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都退職者数をお願いしたいと思います。
二つ目が、政策連携団体、報告団体、東京都営交通協力会における職員数を、雇用形態別に五年間の推移でお願いいたします。
三つ目が、交通局の職員定数と現員数の推移を、職種別に過去五年分お願いします。
四つ目が、女性職員数の推移と女性職員の更衣室、トイレなどの施設整備の状況についてお願いします。
五つ目が、都営バスの新規採用人数、過去十年分をお願いします。
六つ目が、都営バス運転手の雇用形態別の年間労働時間と年収。特別職については、非常勤職員と再雇用職員に分けてお願いをいたします。
七つ目が、都営バスの一日当たりの利用者数の推移、過去十年分をお願いします。
八つ目が、障害者の雇用率の推移、過去五年分をお願いします。
最後に九つ目が、交通局所有の未利用地の場所と面積の一覧をお願いします。
以上です。
○上田委員 よろしくお願いします。
都バスの交通事故発生件数。
ToKoPoの事業開始以降の実績と利用状況。
お忘れ物センターで取り扱った遺失物の件数。
さまざまなニーズに対応したバス路線の利用状況。
それから、都02乙路線の時刻表と過去五年の利用者数。
バスの新規購入台数と廃車、売却数、過去五年。
新年度におけるバスの新規購入予定台数と廃車、売却予定台数を、できれば月別に、水素バスも含めてお願いします。
サービス介助士の資格取得状況の事業別推移の現状。
お客様の声の件数と主な内容。
過去五年間の広告収入の実績と内訳。
ラッピングバス導入以来の広告料収入の年別推移。
事業ごとの通学定期券の学校種別販売実績、過去五年分。
フリースクール、サポート校など多様な学びの場への通学者への事業ごとの通学定期券の学校種別販売実績、過去五年。
同じく、フリースクール、サポート校など多様な学びの場への通学者からの通学定期券に係る問い合わせ、要望の状況とその内容、対応状況のわかるもの。
賃借料などの不動産、土地建物収入と、それに対応する費用、各年度ごとの収支一覧。
職員自殺の状況と過労死ラインの超過勤務実績状況。
都バス運転手の離職率の推移がわかるもの、過去十年。
監理団体及び報告団体の職員構成。
交通局員が加入している職員団体及び労働組合の一覧。
交通局所管施設における労働組合事務所の場所、面積、賃料及び水道光熱費徴収状況の一覧。
同じく、面積、労働組合数の増減の状況。
昨年の台風十五号及び十九号における施設設備の被害と復旧状況がわかるもの。
交通局における平成元年度から三十年度までの、十三節、委託費の決算額の推移。
同じく、人件費の決算額の推移。
いわゆる固定費の決算額の推移。
交通局におけます今後の、局長もお話しされていましたが少子高齢化、人口減少に対する施策。
最後に、施設の維持管理に係る委託契約は民法上の委任契約であるかわかるもの。
以上です。お願いします。
○伊藤委員長 ほかにございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 それでは、ただいま、とくとめ委員、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○伊藤委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○広瀬資産運用部長 お手元の資料4、契約締結報告書に基づきまして、令和元年十一月一日から令和二年一月三十一日までに締結いたしました、予定価格が一件九億円以上の工事請負契約につきましてご報告申し上げます。
一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
以下、契約の概要についてご説明申し上げます。
二ページをお開き願います。浅草線・京急本線泉岳寺駅改良(駅工区)土木工事でございます。
本件は、泉岳寺駅の大規模改良工事のうち、駅工区において掘削等を行う工事でございます。
契約の方法は一般競争入札(技術提案型総合評価方式)、契約金額は九十三億千七百万円、契約の相手方は鹿島・東急・京急建設共同企業体でございます。入札経過につきましては三ページに記載してございます。
四ページをお開き願います。浅草線泉岳寺駅改良(引上線工区)土木工事でございます。
本件は、引き上げ線工区において掘削等を行う工事でございます。
契約の方法は一般競争入札(技術提案型総合評価方式)、契約金額は八十億九百十万円、契約の相手方は大成建設株式会社でございます。入札経過につきましては五ページに記載してございます。
以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
○伊藤委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言をお願いします。
○河野委員 都営浅草線・京急本線泉岳寺駅改良(駅工区)土木工事と都営浅草線泉岳寺駅改良(引上線工区)土木工事の二つの工事請負契約の締結について意見を述べます。
二つの工事契約は、国道一五号線地下の泉岳寺駅のホームが狭くなり、拡張が必要なために、総延長約九百三十六メートルの工事範囲を二工区に分割して発注するものです。
約三百五十八メートルの駅工区工事地域には、都市整備局が施行者となる泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業が計画されています。高さ百五十メートルの超高層建築物になります。
我が党は、東京都施行のこれまでの第二種再開発事業では、従前居住者が少数しか住み続けられなかったことに照らしても、泉岳寺駅地区の第二次再開発事業には賛成できないと意見を述べてきました。
泉岳寺駅周辺は、JRの高輪ゲートウェイ駅ができ、今後この地域一帯で六棟もの超高層ビルが大規模な区画整理事業によって建設されることが計画されています。これらの開発は、CO2排出の増加や風の道が遮断される懸念が強いと指摘されています。環境負荷が大きい開発事業に都市整備局施行の再開発エリアも入っています。
交通局の泉岳寺駅ホーム拡張工事は第二種再開発事業とは別ですから、工事請負契約に反対するものではありませんが、交通局として、子育てや環境に優しいまちづくりとなるよう、居住者の生活支援を大原則として、駅ホームの拡張、改良の事業に取り組まれることを求めて、意見といたします。
以上です。
○上田委員 今、河野委員からも話がありました。再開発等々行われる場所で、注目の場所だというふうに思っております。
また、先ほども予算の概要におきましては、一ページで、予算のポイント、東京の発展への貢献ということで、泉岳寺駅の大規模改良を行うと、鳴り物入りの工事というふうに評価させていただいております。
ゆえに、今回は大変スキルを重視されたのか、技術提案型総合評価方式というふうな形を採用されております。このいわゆる総合評価を採用しました理由について、詳しく伺いたいと思います。
○谷本建設工務部長 浅草線泉岳寺駅の改良工事は、長期にわたる延長約一キロメートルの大規模な営業線の改造工事であり、浅草線の安全運行に支障を来すことのないよう十分な対策を講じること、数度にわたる複数の線路切りかえが必要となること、品川駅北周辺地区土地区画整理事業に合わせた工程管理が不可欠であることなど、高い技術力が求められることから、技術提案型による総合評価方式を採用しております。
○上田委員 高い技術力が求められるということでありますが、今回の工事で何の評価を最も重要視されたのか伺いたいと思います。
○谷本建設工務部長 技術提案の評価に当たりましては、営業中の地下鉄に対する安全を確保し、難易度の高い工事を効率的かつ確実に施工するための技術力を重視いたしました。
○上田委員 この二つの工事なのでございますけれども、二つの工事の評価尺度や重要視している点も、それぞれ違っていたり共通しているというところもあると思いますけれども、その詳細についてご説明いただければと思います。
○谷本建設工務部長 評価に当たりましては、駅工区では隣接する再開発工事の工程に合わせ工事の進捗を図れるか、引き上げ線工区では地下トンネル内での線路切りかえなどの複雑な工事を安全かつ効率的に施工できるかを特に重視いたしました。
○上田委員 ちょっと改めて気づいたんですけれども、総合評価を実施するに当たり、庁内検討機関の位置づけはどうなっているのかなというふうに気づいた次第なんですね。
つきましては、その位置づけと設置根拠、メンバーの人選についてご説明いただければと思います。
○谷本建設工務部長 東京都交通局技術提案型総合評価方式実施要綱に基づき、部課長級職員から成る技術審査委員会を設置しております。なお、審査に当たりましては、外部の学識経験者二名から意見を聴取しております。
○上田委員 技術審査委員会を設置ということで、技術管理担当部長、計画改良課長、保線課長、改良担当課長、鉄軌道構造物専門課長、地下鉄改良工事事務所長らがメンバーでいるということで、プラス学識経験者ということでありますけれども、学識経験者は除いても、一応身内の会かなというふうに思っておりますので、その機会はできれば情報公開の観点から公開されているのが望ましいと思いますけれども、公開されているのか、議事録は残されているのか、それは誰でも閲覧できるのか、確認をさせていただきたいと思います。
○谷本建設工務部長 技術審査委員会における審査の過程等は、議事録を含め公開しておりません。
○上田委員 公開されていないということでありました。その理由についてもご説明いただければと思います。
○谷本建設工務部長 技術審査委員会の審査の過程等につきましては、提案企業の事業活動に影響を与える可能性がありますので、公開をしておりません。
○上田委員 提案企業の事業活動に影響を与える可能性があるということでありますけれども、一応税金といいますか、やっぱり都民の利用料等々で行われている工事だと思いますので、またちょっとこの点は、私の方もあるべき姿であるか調査させていただきたいと思います。
今回のみならず、総合評価となった場合、どういうふうな場合に総合評価にしようとか、選定から決定、契約に至るまでの時系列の流れをご説明いただければと思います。
○広瀬資産運用部長 総合評価方式につきましては、民間から技術等に関する提案を募集し、価格だけではなく、価格以外の技術的な要素を考慮することで公共工事の質を高めることを目的として実施しております。
実施に当たりましては、技術審査委員会におきまして提案内容の審査を行った後、入札を実施し、評価値が最も高い者を落札者として決定いたします。
○上田委員 そのように決定された二件の工事なんですけれども、一応、駅工区と引き上げ線工区というふうに二つに分かれておりますが、線路は続くよどこまでもじゃないですけど、一連の工事となると思うんですが、別々の工事にした理由を伺いたいと思います。
○谷本建設工務部長 泉岳寺駅改良工事は、駅部と電車線の折り返し機能を有するトンネル部とで構造が異なっており、安全を管理する施工管理者も工区ごとに置くことで安全管理体制を強化できることから、二つの工事としております。
○上田委員 最後に、そういった総合評価で別々の施工業者が今回落札しておりますけれども、工事にとって問題が発生しないか、一体性はどのように担保されているのか、確認したいと思います。
○谷本建設工務部長 安全管理や施工管理につきましては、当局の監督員が施工者と詳細に調整を行うため、問題はございません。
○上田委員 施工者との調整ということでありました。問題はないということでございましたけれども、ちょっとそれも具体的にどんなことを行っていくのかということも、こちらの方も研究させていただきまして、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。
○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で交通局関係を終わります。
○伊藤委員長 これより下水道局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○和賀井下水道局長 令和二年第一回定例会に提出を予定しております下水道局関係の案件につきましてご説明を申し上げます。
今回提出いたします案件は、令和二年度下水道事業会計予算案及び地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問についての二件でございます。
お手元の資料1、令和二年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要をごらんください。
一ページをお開き願います。初めに、令和二年度下水道事業会計予算についてご説明をいたします。
予算の基本方針でございますが、下水道局では、令和二年度までを計画期間とする経営計画二〇一六に掲げた三つの経営方針のもと、老朽化施設の再構築や浸水対策、震災対策など、さまざまな施策を推進しております。経営計画の最終年度となる令和二年度予算は、経営計画に掲げた事業はもとより、昨年の台風被害を踏まえました取り組みなどについても積極的に進めていくこと、不断の経営効率化に努めるとともに国庫補助などの財源を確実に確保することで経営基盤を強化しつつ、経営計画に掲げた目標等を確実に達成することを基本方針として編成をしております。
それではまず、区部下水道事業についてご説明をいたします。
建設改良事業につきましては、一千八百億円の建設事業費と三百五十億円の改良事業費を計上し、次の主要施策を実施してまいります。
二ページをお開き願います。老朽化施設の再構築でございますが、東京の下水道は、高度経済成長期に集中的に整備を進めたことから、施設の老朽化が急速に進行しております。このため、老朽化した施設の更新に合わせて、雨水排除能力の増強や耐震性の強化など機能の向上を図る再構築を計画的、効率的に推進してまいります。
このうち下水道管の枝線の再構築につきましては、事業の平準化を図るため、区部を整備年代により三つのエリアに分け、整備年代の古い都心四処理区を優先して進め、令和十一年度までに完了をいたします。
令和二年度は七百ヘクタールの整備を実施し、令和二年度末には累計で都心四処理区の約六二%に当たる一万六十三ヘクタールの整備を完了させます。また、水再生センターやポンプ所におきましては、定期的な点検、調査に基づく補修や腐食対策などを行うことで可能な限り延命化し、機能向上が必要な施設から順次再構築を行ってまいります。
次に、浸水対策でございますが、東京都豪雨対策基本方針に基づき、現在、区部全域で一時間五十ミリ降雨への対策を推進しており、くぼ地や坂下など浸水被害が発生しやすい地区等への対策を重点化して施設整備に取り組んでおります。
また、大規模地下街や甚大な被害が発生している地区につきましては、大規模な幹線や貯留施設等を整備するなど整備水準をレベルアップした七十五ミリ施設整備等を推進しております。
一方、記録的な降雨をもたらした台風十九号では、和田弥生幹線が満水となるまで雨水を貯留するなど、これまで整備してきた施設が浸水被害の軽減に一定の効果を発揮いたしましたが、昨年の台風被害を踏まえまして、先月、おおむね五カ年の行動計画である豪雨対策アクションプランを関係局とともに策定をいたしました。
これまでの取り組みを加速するとともに、最新の流出解析シミュレーション技術を活用いたしまして、新たな七十五ミリ対策地区等の追加を検討してまいります。
さらに、樋門などの施設改良を実施するとともに、樋門操作の安全性、確実性、迅速性を向上させるため、ICT、AI等の最先端技術の活用を目指した樋門管理について検討してまいります。
震災対策でございますが、首都直下地震などの大規模地震が発生した場合には、下水道管の損傷や、液状化によるマンホールの浮上などの被害が生じるおそれがあり、下水道管の耐震化を推進する必要がございます。
下水道機能を確保する取り組みとしまして、避難所や災害復旧拠点、一時滞在施設などにつながる下水道管とマンホールの接続部の耐震化を進めるとともに、緊急輸送道路などの交通機能を確保する取り組みとしまして、マンホールの浮上抑制対策を進めてまいります。
また、水再生センターやポンプ所につきましては、想定される最大級の地震動に対し、震災後におきましても必ず確保すべき揚水や消毒等の機能を維持するための耐震対策や非常用発電設備の整備などを進めてまいります。
令和二年度につきましては、小菅水再生センターにおいて、断水時でも運転可能な無注水型雨水ポンプ設備の整備に着手をいたします。
四ページをお開き願います。次に、合流式下水道の改善でございますが、合流式下水道では、晴天時と弱い雨の日には、下水の全量を水再生センターに集めて処理しておりますが、強い雨が降ると、市街地を浸水から守るため、汚水まじりの雨水を河川や海などに放流せざるを得ない仕組みとなっております。このため、雨天時に放流される汚濁負荷量の削減を目的とし、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設の整備を積極的に進めており、令和二年度は、新たに呑川流域における貯留施設の整備に着手をいたします。
次に、高度処理でございますが、東京湾や隅田川などの河川に放流される下水処理水の水質をより一層改善するため、高度処理を推進し、赤潮の発生要因の一つであります窒素とリンを削減してまいります。
令和二年度につきましては、既存施設の改造により、早期に水質を改善できる準高度処理施設が森ヶ崎水再生センターなどで完成をいたします。
次に、維持管理の充実でございますが、下水道事業では、二十四時間三百六十五日休むことなく稼働する大規模で多様な施設を、常に良好な状態に維持していかなければなりません。そのため、予防保全を重視した維持管理を行い、道路陥没や設備の故障などを未然に防ぐとともに、定期的な調査や計画的な補修等により延命化を図ることで、将来にわたって下水道機能を安定的に確保してまいります。
五ページをごらんください。流域下水道事業についてご説明をいたします。
建設改良事業につきましては、百四十五億円の建設事業費と二十二億五千万円の改良事業費を計上し、以下の主要施策を実施してまいります。
老朽化施設の再構築及び震災対策につきましては、区部と同様に着実に推進してまいります。
次に、雨水対策でございますが、立川市、東大和市及び武蔵村山市の三市にまたがる浸水被害を軽減するため、引き続き空堀川上流域におきまして流域下水道雨水幹線の早期の工事着手に向けた準備を進めてまいります。
次に、高度処理でございますが、高度処理、準高度処理とあわせまして、これまでの高度処理と同等の水質を確保しつつ、電力を二割以上削減する、新たに開発した高度処理技術を導入してまいります。令和二年度につきましては、多摩川上流水再生センターなどにおいて完成をいたします。
次に、単独処理区の編入でございますが、令和二年度に全量編入する八王子市の単独処理区に続きまして、令和五年度には立川市の単独処理区を編入する予定でございます。引き続き、施設整備を推進し、多摩地域の下水道事業運営の効率化と水環境の向上などを図ってまいります。
六ページをお開き願います。維持管理の充実でございますが、多摩川を挟む二つの水再生センター間を結ぶ連絡管の相互融通機能を活用するなど、効率的な維持管理に努めてまいります。
続きまして、エネルギー、地球温暖化対策でございますが、こちらの対策につきましては、下水道事業全体についてご説明をいたします。
下水道局は、都庁の事務事業活動に伴う温室効果ガス排出量の約三五%を占める最大の排出者であり、地球温暖化防止に対する大きな責任を負っております。また、今後も、都内の人口増加や浸水対策、合流式下水道の改善などの下水道サービス向上の取り組みにより、エネルギー使用量と温室効果ガスの排出量の増加が見込まれております。
このため、下水道事業におけるエネルギー基本計画であるスマートプラン二〇一四及び地球温暖化防止計画であるアースプラン二〇一七に基づき、エネルギー自立型の焼却炉や省エネルギー型機器の導入など、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の削減をより一層推進いたします。
七ページをごらんください。次に、財政収支についてご説明をいたします。
施設の維持管理等に係る収益的収支でございますが、区部下水道につきましては、収益的収入三千七百二十億一千五百万円、収益的支出三千四百二十三億四千三百万円、収支差引額二百九十六億七千二百万円を見込んでおります。
また、流域下水道につきましては、収益的収入三百三十三億二百万円、収益的支出三百四十四億四千三百万円、収支差引不足額十一億四千百万円を見込んでおります。
施設の建設等に係る資本的収支でございますが、区部下水道につきましては、資本的収入千七百九十四億五千五百万円、資本的支出三千四百三十四億円、収支差引不足額一千六百三十九億四千五百万円を見込んでおります。
また、流域下水道につきましては、資本的収入百二十五億九千四百万円、資本的支出百九十四億四千四百万円、収支差引不足額六十八億五千万円を見込んでおります。なお、資本的収支における収支差引不足額につきましては、損益勘定留保資金等で補填をいたします。
以上が令和二年度下水道事業会計予算案の説明でございます。
八ページをお開き願います。次に、地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問についてご説明を申し上げます。
本諮問は、当局が行いました下水道料金納入通知につきまして、納入義務者である日の丸交通株式会社から、取り消しを求める趣旨の審査請求がございましたので、地方自治法第二百二十九条第二項の規定に基づき、議会に諮問するものでございます。
以上が諮問の説明でございます。
東京の下水道は、明治十七年の神田下水の建設から始まり、百三十年以上もの間、重要な都市基盤施設として二十四時間三百六十五日休むことなく都民生活と都市活動を支え続けてまいりました。
目前に迫りました東京二〇二〇大会に向け、下水道局は、下水道施設の震災対策や道路陥没、臭気対策などを推進することにより、万全な大会運営を支えてまいります。さらに、二〇二〇年以降の東京のあり方を見据え、さらなる安全・安心の確保、良好な水環境の形成に向け、これまで長年にわたって培ってきた技術力を継承し、発展させることに加えまして、ICT、AI等の最先端技術の活用を検討するなど、職員一丸となって下水道サービスのさらなる向上を目指し、全力で取り組んでまいります。
以上をもちまして令和二年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
なお、案件の詳細につきましては、引き続き所管部長からご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
○久我総務部長 本定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
説明に入ります前に、お手元の資料につきましてご案内申し上げます。
資料1は、ただいま局長からご説明申し上げました令和二年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要でございます。資料2から資料4までは、令和二年度下水道事業会計予算に関する資料でございます。資料5及び資料6は、地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問についての資料でございます。最後に、資料7が報告事項の契約締結報告書でございます。資料5から資料7までは、後ほど経理部長からご説明申し上げます。
それでは、資料2によりまして、令和二年度下水道事業会計予算の概要についてご説明いたします。
一ページをお開き願います。経営方針でございます。
下水道局では、お客様の安全を守り、安心で快適な生活を支える、良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献する、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供するの三つの経営方針のもと、下水道事業を将来にわたり安定的に運営し、お客様である都民の皆様に質の高い下水道サービスを提供してまいります。
二ページをお開き願います。予算の収支概計でございます。
初めに、収益的収入でございますが、区部の下水道事業収益は三千七百二十億一千五百万円を計上しております。内訳は、下水道料金一千七百五十五億八千七百万円、一般会計からの雨水処理費繰入金一千百七億六千四百余万円などとなっております。
次に、流域下水道事業収益は、中段にございますとおり三百三十三億二百万円を計上しており、内訳は、関係市町村からの流域下水道管理費負担金収入百三十一億一千七百余万円などでございます。
以上、区部及び流域下水道事業の収益的収入の合計は、下段にありますとおり四千五十三億一千七百万円で、令和元年度に対し三十億六千五百万円の増加を見込んでおります。
三ページをごらんください。収益的支出でございます。
区部の下水道管理費は三千四百二十三億四千三百万円を計上しております。このうち施設の維持管理経費や減価償却費などの営業費用は三千二百六十三億一千百万円、企業債の支払い利息などの営業外費用は百五十九億三千二百万円でございます。
次に、流域下水道経営費は、中段にございますとおり三百四十四億四千三百万円を計上しております。このうち営業費用は三百三十八億八千二百万円、営業外費用は五億六千百万円でございます。
以上、区部及び流域下水道事業の収益的支出の合計は三千七百六十七億八千六百万円となっており、令和元年度に対し三十七億五千九百万円の増加を見込んでおります。
四ページをお開き願います。資本的収入でございます。
まず、区部の下水道事業資本的収入は一千七百九十四億五千五百万円を計上しております。このうち建設事業などに充当する企業債は八百六億百万円、一般会計出資金は四百四十二億五千七百万円、国庫補助金につきましては五百十億一千百万円を計上しております。
次に、流域下水道事業資本的収入は、中段にございますとおり百二十五億九千四百万円を計上しております。このうち企業債は七億七千二百万円、国庫補助金は八十七億九千五百万円、市町村負担金収入は三十億八百万円を計上しております。
以上、区部及び流域下水道事業の資本的収入の合計は一千九百二十億四千九百万円となっており、令和元年度に対し九億八千四百万円の増加を見込んでおります。
五ページをごらんください。資本的支出でございます。
区部の下水道事業資本的支出は三千四百三十四億円を計上しております。内訳は、下水道建設改良費二千百五十億円、企業債償還金一千二百八十四億円となっております。
次に、流域下水道事業資本的支出は百九十四億四千四百万円を計上しております。内訳は、流域下水道改良費二十二億五千万円、流域下水道建設費百四十五億円、企業債償還金二十六億八千七百万円などとなっております。
以上、区部及び流域下水道事業の資本的支出の合計は三千六百二十八億四千四百万円となっており、令和元年度に対し二億六千八百万円の増加を見込んでおります。
続きまして、下段の資本的収支差引額でございますが、区部下水道事業が一千六百三十九億四千五百万円の不足、流域下水道事業が六十八億五千万円の不足であり、収支差引額の合計は一千七百七億九千五百万円の不足を見込んでおります。なお、収支差引不足額につきましては、損益勘定留保資金等で補填いたします。
六ページをお開き願います。区部下水道事業の概要でございます。
初めに、維持管理事業の事業規模でございますが、管渠管理延長一万六千百四十七キロメートル余、ポンプ所年間揚水量八億九千五百万立方メートル、年間処理水量十七億九千二百万立方メートルなどとなっております。
七ページをごらんください。こちらでは維持管理事業に係る経費の内訳をお示ししてございます。
八ページをお開き願います。建設改良事業の事業規模でございますが、建設事業では、管渠二百五キロメートル余、ポンプ所四十六カ所、水再生センター十五カ所の工事を実施いたします。
九ページをごらんください。建設改良費の経費内訳と主な新規着手施設等をお示ししてございます。
主な新規着手施設としては、南部汚泥処理プラントにおいて、燃料を不要とし、必要な電気を自給できるエネルギー自立型の汚泥焼却システムを導入いたします。
一〇ページをお開き願います。建設改良費の財源をお示ししております。
主な財源を建設費で申し上げますと、企業債が七百八十億四千八百万円、国庫補助金が四百八十八億三千七百万円などとなっております。
一一ページをごらんください。建設事業費の内訳を施策別にお示ししてございます。
再構築が九百二十二億六千六百万円、浸水対策が四百二十六億七千九百万円、震災対策が二百九億六千四百万円などとなっております。
一二ページをお開き願います。主要施策の指標でございます。
再構築などの主要施策について、事業指標と目標値等をお示ししてございます。左から右へ、二年度の見込み、二年度末の累計見込み、経営計画最終年度である二年度末の累計目標値、中長期の目標値をお示ししてございます。
一三ページをごらんください。こちらからは流域下水道事業の概要でございます。
まず、上段の表は維持管理事業の事業規模でございますが、管渠管理延長二百三十二キロメートル余、ポンプ所年間揚水量百九十四万立方メートル、年間処理水量三億七千五百九十七万立方メートルなどとなっております。
次に、下段の表は維持管理事業に係る経費の内訳をお示ししてございます。
一四ページをお開き願います。こちらでは建設改良事業の事業規模をお示ししてございます。
一五ページをごらんください。建設改良費の経費内訳と主な新規着手施設等をお示ししております。
主な新規着手施設としては、八王子水再生センターにおいて、エネルギー効率の高い汚泥処理設備の整備に着手いたします。
一六ページをお開き願います。建設改良費の財源をお示ししております。
主な財源を建設費で申し上げますと、企業債が七億七千二百万円、国庫補助金が八十四億七千万円、市町村負担金収入が三十億八百万円などとなっております。
一七ページをごらんください。こちらでは建設事業費の内訳を施策別にお示ししてございます。
一八ページをお開き願います。こちらでは主要施策の指標をお示ししてございます。
一九ページをごらんください。こちらでは建設事業費の内訳を処理区別にお示ししてございます。
二〇ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
令和三年度以降にわたる建設改良事業等の契約を行うために、区部及び流域下水道事業を合わせて総額二千十億二千八百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
二一ページをごらんください。給与費の概要でございます。
職員定数につきましては、令和二年度は二千五百二十人で、元年度と同数としております。給与費につきましては、合計百九十七億九千五百余万円を計上しております。支出予算総額に占める割合は二・七%となっております。
以上で資料2の説明を終わらせていただきます。
なお、資料3、令和二年度東京都下水道事業会計予算及び資料4、令和二年度東京都下水道事業会計予算説明書につきましては、後ほどご参照いただければと存じます。
以上で令和二年度東京都下水道事業会計予算に関する説明を終わらせていただきます。
○坂井経理部長 審査請求に関する諮問につきまして、資料5によりご説明申し上げます。
一ページ目でございますが、これは諮問文になってございまして、二ページは審査請求の趣旨等でございます。その内容につきまして、資料6によりましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、資料6の一ページをお開きください。
一、本件の審査請求人は日の丸交通株式会社でございます。
二、請求の年月日は記載のとおりでございます。
三、審査請求の趣旨及び理由でございます。
まず、(一)、審査請求の趣旨は、東京都下水道局経理部長が審査請求人に対して行った下水道料金納入通知の取り消しを求めるというものでございます。
次に、(二)、審査請求の理由でございます。請求人は、本件処分は工業用水道の配管部分が損傷し漏水が発生したことに起因するが、水道局では、配管部分の損傷は善管注意義務に違反するものではないとして、工業用水道料金について漏水量の二分の一を減量する措置がなされたのだから、下水道料金についても同様の措置を求めるとの主張をされております。
四、下水道料金制度の概要でございます。
(一)、公共下水道は、市町村または都道府県が都市の健全な発達及び公衆衛生の向上、公共用水域の水質の保全を目的として設けた施設で、地方自治法上の公の施設に当たります。
(二)、市町村または都道府県は、公の施設である公共下水道の利用をする者から、利用の対価として使用料を徴収することができると定められております。
二ページに移らせていただきます。
(三)、公共下水道の供用が開始された場合においては、土地の所有者等に対して、汚水を公共下水道に流入させる排水設備の設置を義務づけております。すなわち、公共下水道管理者と使用者との関係は法令に基づくものでございまして、契約行為によるものではございません。
(四)、下水道法では、公共下水道管理者は、条例で定めるところにより公共下水道の使用者から使用料を徴収できることを定めており、都においては、東京都下水道条例により下水道料金を徴収しているところでございます。
五の本件処分に至る経緯でございます。
(一)、平成三十年十月二十日深夜、請求人の猿江営業所において浸水が発生し、深川消防署森下出張所員が雨水ポンプにより浸水を解消させました。
(二)、その原因は、工業用水道の配管部分のFMバルブが損傷し、漏水が生じたことでございました。現地調査の結果、それら漏水が地中浸透したなどの形跡はうかがえず、全て公共下水道に流入したものと判断されました。
(三)、水道局は、工業用水道の配管部分の損傷について、請求人の善管注意義務に怠りはなかったとして、工業用水道料金について漏水相当分の二分の一を減量して請求いたしました。
(四)、それに対して処分庁は、漏水相当分を含めた使用水量を汚水排出量と認定して本件処分を行ったものでございます。
六、審査請求に関する処分庁の見解でございます。
公共下水道の使用に当たりましては、法令に基づいて、使用者との契約によることなく下水道料金を徴収しております。漏水に起因して発生した汚水につきましては、請求人が主張する配管部分等の善管注意義務とは関係なく、公共下水道に流入した、その事実をもって下水道料金が発生いたしております。本件処分は、関係法令に基づいて適正に行われており、違法、不当な点はございません。したがいまして、本件審査請求は理由がないものといたしまして、速やかに棄却されるべきである、このように考えてございます。
なお、三ページ以降に関係法令の抜粋を記載しております。後ほどごらんいただきたいと存じます。
以上で資料6の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○伊藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言をお願いします。
○河野委員 八点お願いします。
一、政策連携団体、報告団体における職員数、都派遣職員数及び都退職者数。
二、政策連携団体、報告団体の職員数の推移、雇用形態別で過去五年間。
三、職員の定数と現員数の推移、過去五年。
四、障害者雇用率の推移、過去五年。
五、工事請負契約二年以内の実績がある民間企業への局退職者の就職者数、過去五年。
六、超過勤務時間数の推移、過去五年。
七、業務委託の推移と委託先及びそれに伴う職員定数の削減数、過去五年。
八、二百五十平方メートル以上の未利用の局所有地の所在と面積。
以上です。
○上田委員 決算でも出していただいたものは若干省きながら、また刷新したいものをお願いしたいと思います。
職員の自殺状況と過労死ラインについての超過勤務実績状況。
監理団体、報告団体の職員構成。
下水道局員が加入している職員団体及び労働組合の一覧。
下水道局所管施設におけます組合の使用場所、面積及び賃料及び光熱費等の徴収状況の一覧。
同上、面積、労働組合数の増減の状況、過去五年分。
昨年の台風十五号及び十九号における施設設備の被害と復旧状況がわかるもの。
豊洲市場の下水の使用料の月別推移。
また、平成元年から三十年度までの、十三節、委託費の決算額の推移。
同じく、人件費の決算額の推移。
同じく、いわゆる固定費の決算額の推移。
下水道局におけます今後の少子高齢化、人口減少に対する施策のわかるもの。
施設の維持管理に係る委託契約は、民法上の委任契約であるかわかるもの。
以上となります。よろしくお願いします。
○伊藤委員長 ほかにございますか。--それでは、ただいま河野理事、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○伊藤委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○坂井経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
お手元の資料、契約締結報告書をごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
今回の内容は、令和元年十一月一日から令和二年一月三十一日までの間に締結した予定価格九億円以上の工事請負契約七件でございます。
以下順次、契約の概要についてご説明させていただきます。
二ページをお開き願います。この契約は、板橋区加賀一丁目石神井川流域貯留管工事でございます。
本件は、石神井川流域の初期雨水を取水し、貯留池まで流下させる導水管を施工するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。ご参照いただきたく存じます。
四ページをお開き願います。東尾久浄化センター主ポンプ棟建設その十九工事でございます。
本件は、東尾久浄化センター主ポンプ棟の建設工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
六ページをお開き願います。勝どきポンプ所ポンプ棟建設工事でございます。
本件は、勝どきポンプ所雨水ポンプ棟の建設工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
八ページをお開き願います。令和元・二年度光ファイバー通信情報管理設備工事でございます。
本件は、下水道管渠内に敷設された光ファイバーによる情報ネットワーク及び情報管理設備の整備を行うものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一〇ページをお開き願います。東部汚泥処理プラント汚泥処理電気設備再構築工事でございます。
本件は、東部汚泥処理プラントの監視制御設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一二ページをお開き願います。みやぎ水再生センター水処理電気設備その二工事でございます。
本件は、別途施行のみやぎ水再生センター雨水ポンプ棟ポンプ設備工事及びみやぎ水再生センター雨水ポンプ棟沈砂池機械設備工事に伴い、電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
一四ページをお開き願います。新川ポンプ所沈砂池機械設備再構築工事でございます。
本件は、新川ポンプ所の沈砂池機械設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
以上、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○伊藤委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言をお願いします。
○とくとめ委員 下水道局の契約案件への意見を述べます。
下水道の工事請負契約に関連して意見を述べます。
工事請負契約は、報告書にあるように七件となっています。落札率は、最低で東尾久浄化センター主ポンプ棟建設その十九工事の九二・〇二%、落札率の最高は令和元・二年度光ファイバー通信情報管理設備工事の九九・九八%になっています。これ以外に落札率九八%以上が三件あります。工事請負契約の内容、いずれも下水道事業にとっては重要な工事だと思います。
それぞれの工事には我が党は反対の態度ではありませんが、光ファイバー通信情報管理設備工事を初め、高落札率の工事はほぼ一者入札状態になっていることが目につきます。
これらの工事については、担当者に伺いましたら、光ファイバー設備の工事は、過去五年間、同じ事業者が落札している、また、再構築の工事などもほぼ現在の設備を工事した事業者のみが札を入れ、他者は入札辞退をしているとのことでした。
既存の設備の工事を請け負い、状況のよくわかっている事業者が有利な面があるという話もありました。しかし、過去に請け負っている事業者が一者入札状態で落札していくことは、契約価格が高どまりしたり事業者が談合しやすい環境を生んでしまうことが指摘をされています。
東京都全体を見れば、水道局の談合を初め、入札におけるさまざまな問題点が明らかになり、その改善について、この公営企業委員会でも議論をしてきたところです。
下水道局の皆さんには、入札の透明性、公平性、競争性が確保されるよう、厳格に対応していただいていることとは思いますけれども、一層の注意を払っていただきますように要望いたしまして、意見といたします。
○上田委員 とくとめ委員からのご指摘がありましたが、ごもっともなことだと思います。
それで、私は数字で毎度確認させていただいております。今回も全ての案件について、契約締結に係る入札条件と入札可能事業者及び辞退理由の確認をしたいと思います。
これは、先ほど来おっしゃっていますように、いつも同じ業者が顔を連ねているのではないか、落札率が高いのではないか、それではどのぐらいその分母があって、ほかに実は選択肢、新規参入のチャンスがあるのではないかなというふうに思っておりまして、毎回確認をさせていただいております。また、辞退談合なるものが存在していないのかということも鑑みまして、辞退理由もしっかりと毎度確認させていただきたいと思います。
また、低入札者があっさり断念してしまったり、予備資料とかを出してこない点も留意しておりまして、低入札者への聴取の日時と内容のわかるものにつきましてもご説明いただければと思います。
○坂井経理部長 入札参加条件につきましては、地方自治法施行令に基づきまして、競争性と適正な履行を確保する観点から、経営の規模や過去の同種工事の施工実績等に関し、必要最低限の条件を付すこととしております。
例えば、契約締結報告書の番号1、板橋区加賀一丁目石神井川流域貯留管工事の入札参加資格は、競争入札参加有資格者のうち下水道施設工事がA等級に格付されている者であること及び推進工事有資格者で格付を有する者であることなどを条件としております。その他の六件につきましても、地方自治法施行令に基づきまして、同様の考え方のもと、入札参加条件を設定してございます。
次に、入札参加可能事業者数につきましては、電子調達システム上で把握可能な入札参加条件を持つ事業者といたしますと、番号1の案件は百二十五者、同様に番号2の案件は百五十六者、番号3の案件は七十二者、番号4、5及び6の案件は千六百十者、番号7の案件は百十一者となってございます。
次に、入札辞退の理由でございますが、配置予定技術者の配置が困難になったという理由が八者、見積金額が当初見積もりより過大となったためという理由が二者、その他の理由が二者となってございます。
次に、低入札価格調査を行った案件につきましては、一件四者となってございます。このうち失格基準に該当した者が一者ございました。また、失格基準に該当しなかった者は三者ございましたが、全者、調査票等の提出がなかったため、聴取は実施してございません。
○上田委員 やはり失格基準に該当しなかった者の低入札ですけれども、やっぱり全者、調査票の提出がなかったためということでありますが、何で入札してきたんだろうというような、辞退も含めて、改めてここに入札辞退がないような状態ができてくるといいかなというふうに思っております。
また、るる指摘のありました、私もちょっと確認させていただきたい、総括表4の令和元・二年度光ファイバー通信情報管理設備工事につきまして、設計、積算はどのように局内で行ったのでしょうか。経緯と詳細を時系列でご説明ください。
○青木建設部長 当該工事でございますが、当局が定めます下水道用設備工事積算基準に基づきまして、下水道用設備工事標準単価表や公刊図書、見積もり価格などによりまして、設計、積算業務を行ってございます。
工事発注までの経緯でございますが、平成三十一年四月に、設計図書の作成等に着手をいたしまして、八月七日付で工事を起工しております。
○上田委員 なかなかこの積算根拠は、積算をしていくのは、特別な技術もあるかというふうに思っております。ゆえに、業者からの調査見積もりも行っていると思料いたしますが、もしも、とったのかどうか、とったとすれば何者からとって、その中に日立製作所は入っていたのか、確認させていただきたいと思います。
○青木建設部長 当該工事の見積もりでございますが、下水道用設備工事標準単価表や公刊図書により算定できない水再生センターやポンプ所の運転情報通信装置などを対象に、五者より聴取しておりまして、そのうちの一者は株式会社日立製作所でございます。
○上田委員 やはり日立製作所は入っていたということでありますね。
それでは、そもそもの情報光ファイバーネットワークの構築をした業者はどこであったのか、ご報告ください。
○青木建設部長 昭和六十一年から構築をいたしました光ファイバーネットワークでございますが、主に下水道管渠内に敷設されます光ファイバーケーブルと情報管理システムにより構成されてございます。
光ファイバーケーブルの敷設でございますが、株式会社エクシオテック、日本ヒューム株式会社などにより実施をされてございます。
情報管理システムの整備でございますが、株式会社日立製作所が実施をしてございます。
○上田委員 かねてより日立製作所、調査見積もりも日立製作所、そして落札も日立製作所ということで確認をいたしました。
今回同じだったんですけど、やはり適正な入札があれば、業者がかわる場合もあると思うんですけれども、こうした場合の今回の工事のような影響や留意点はないのか、確認します。
○青木建設部長 当該工事におきましては、複数の会社が製作できます機器仕様で発注してございますため、受注者がかわった場合の影響や留意点はございません。
○上田委員 次に、5の東部汚泥処理プラント汚泥処理電気設備再構築工事は、老朽化で再構築ということなんですけれども、今現在のものはどちらの業者なのか、確認をさせてください。
○青木建設部長 当該工事の対象になってございます既存の電気設備のメーカーでございますが、株式会社明電舎でございます。
○上田委員 やはり前回と同じところであったと思います。この工事につきましても、業者がかわる場合もあるかと思います、フェアな入札であれば。そうした場合の影響等や留意点などないかを確認させてください。
○青木建設部長 当該工事におきましては、複数の会社が製作できる機器仕様で発注してございますため、総括表4の工事同様、受注者がかわった場合の影響や留意点はございません。
○上田委員 次に、6のみやぎ水再生センター水処理電気設備その二工事におきまして、ポンプ工事を既に実施され、それに伴った電設工事を施工するものでございますが、これまでの類似工事においての当該事業者の実績、さきに実施をしたポンプ工事との連動について問題がないかどうかを確認したいと思います。
つきましては、当該受注者が本工事と類似した電設工事を受注した実績、別途施行工事、雨水ポンプ棟沈砂池機械設備工事とどう一体化して工事を遂行できるのか、お示しください。
○青木建設部長 みやぎ水再生センターにおける過去五年間に締結をいたしました予定価格二百五十万円を超える発注業種、電気工事の工事請負契約におきまして、当該工事と類似した機械設備工事に伴う電気設備工事を当該受注者が受注した実績は一件でございます。
また、当該工事は、別途施行でございますみやぎ水再生センター雨水ポンプ棟ポンプ設備工事及びみやぎ水再生センター雨水ポンプ棟沈砂池機械設備工事におきまして設置する、ポンプ設備及び沈砂池機械設備などの運転に必要な電力供給や運転監視制御装置を新規に設置するものでございます。
それぞれの工事におきまして、契約期間内に適切に施行できますよう、工期や施工範囲を設定しているところでございます。
○上田委員 工期内に範囲を設定しているということでありました。
最後に、7の、私の家から本当、自転車で三分ぐらいの新川ポンプ所沈砂池機械設備再構築工事は、これも老朽化で再構築です。同じように、今現在のものはどこの業者なのか、業者がかわった場合の影響や留意点もあわせて確認させてください。
○青木建設部長 当該工事の対象になってございます既存の機械設備のメーカーは、株式会社クボタでございます。
当該工事におきましては、複数の会社が製作できる機器仕様で発注してございますため、先ほどの総括表4の工事同様、受注者がかわりました場合でも、影響や留意点はございません。
○上田委員 詳細を確認させていただきましたが、同じ業者さんが請け負う安心感と工事の問題点のなさと、一方で、やはり入札のあり方について、新規参入を促していきたいというような両者の思いで、今回も審査させていただきました。
一応確認をさせていただきまして、しっかりと態度表明もさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で下水道局関係を終わります。
○伊藤委員長 これより水道局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)について外二件について、理事者の説明を求めます。
○中嶋水道局長 令和二年第一回定例会に提出を予定しております令和二年度東京都水道事業会計及び工業用水道事業会計の予算案をご審議いただくに当たり、事業運営の方針、主な施策及び財政収支の概要につきましてご説明申し上げます。
お手元に配布してございます資料1をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。まず、水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、最も重要な基幹ライフラインとして、都民生活と首都東京の都市活動を支えてまいりました。一方で、水道事業の現状を見ますと、平成三十年代から更新時期を迎える浄水場を初めとした基幹施設の再構築を着実に進めていくとともに、水道管路の更新を計画的に進めていく必要がございます。
また、多摩地区では、都営水道に一元化した市町の小規模施設などを再構築し、強靱で信頼される広域水道としていくことも重要な課題でございます。
こうした状況に加え、首都直下地震の切迫性が指摘されるなど、水道を脅かすさまざまな脅威に対し、公営企業の責務を全うするためには、危機管理に万全を期していかなければなりません。
さらに、信頼される東京水道であるためには、お客様との対話を積極的に行う必要があるとともに、エネルギー問題などに対しましても、社会的な責任を果たしていくことが求められております。
こうした中、目標管理の徹底と成果重視の視点に立ち、都民への説明責任を果たしていくため、平成二十八年度から令和二年度までを計画期間とし、事業計画と財政計画を明らかにした東京水道経営プラン二〇一六を平成二十八年二月に策定をいたしました。
東京水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとして、安全でおいしい高品質な水を安定して提供していくとともに、危機管理に万全を期し、盤石な体制の構築や効率的で健全な経営に努め、信頼される事業運営を実践してまいります。
また、将来を見据えた取り組みを推進し、世界に誇る水道システムを一層進化させ、国内外に発信するとともに、次世代につなげてまいります。
二ページをお開き願います。令和二年度は、東京水道経営プラン二〇一六の最終年度として、プランに掲げた施策を着実に推進するために必要な経費を計上しております。その主な施策についてご説明申し上げます。
第一に、基幹ライフラインの運営でございます。
まず、安定についてでございます。
首都東京の安定給水を継続するため、将来の気候変動による影響を踏まえ、長期的な視点に立ち、安定した水源の確保に向けて取り組んでまいります。
水道水源林につきましては、引き続き適正な管理を行うとともに、平成二十九年三月に策定した、みんなでつくる水源の森実施計画に基づき、都民を初め、企業、大学などの多様な主体と連携した施策を推進するとともに、民有林の積極的な購入も行ってまいります。
また、大規模浄水場の更新に備え、境浄水場などにおいて代替浄水施設の整備を進めていくとともに、導水施設の二重化、送水管の二重化、ネットワーク化や給水所の新設、拡充に取り組み、水道基幹施設の再構築を着実に進めてまいります。
さらに、多摩地区水道につきましては、平成二十九年三月に策定した多摩水道運営プラン二〇一七に基づき、多摩地区を四つのエリアに分け、拠点となる施設の整備やネットワーク化を進めるとともに、老朽化した施設の更新を推進してまいります。
次に、高品質についてでございます。
浄水施設の整備に合わせ、さまざまな原水水質に応じた適切な浄水処理を導入していくとともに、TOKYO高度品質プログラムを充実させ、水質管理のさらなる強化を図ってまいります。
また、薬品注入など浄水処理過程へのAI導入を検討してまいります。
さらに、安全でおいしい高品質な水を実感してもらうため、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップを継続実施するとともに、直結給水方式への切りかえに係る工事費の見積もりを無料で行うなど、切りかえ促進に取り組んでまいります。
次に、さまざまな脅威への備えについてでございます。
切迫性が指摘される首都直下地震などの大規模地震に備えるため、貯水池の堤体強化や配水池の耐震強化、配水管の耐震継ぎ手化などを推進するとともに、停電が発生した際にも平常時と同様に給水できるよう、自家用発電設備の新設、増強に取り組んでまいります。
第二に、取り組みの進化、発信でございます。
まず、お客様との対話についてでございます。
安全でおいしい高品質な水を実感していただくとともに、水道事業を理解していただくため、水道キャラバンの充実を図ってまいります。
また、生活の中や災害時に役立つ東京水道に関する情報をスマートフォンのアプリを活用し、提供するなど、充実させてまいります。
さらに、現在進めております選手村におけるスマートメーター化モデル事業に加え、都内各地域に十万個のスマートメーターを導入していくトライアルプロジェクトを推進するとともに、5Gやビッグデータの活用についても調査検討していくなど、ICTの活用に幅広く取り組んでまいります。
次に、地域社会への貢献についてでございます。
水道事業に伴う環境負荷低減の推進などを目的に、令和二年度から五年間の方針や取り組み、目標を明らかにした東京都水道局環境五か年計画二〇二〇-二〇二四(案)を策定いたしました。
これに基づき、太陽光発電など再生可能エネルギーなどの導入に加え、ゼロエミッションビークルなどの導入を拡大するなど、エネルギー、環境対策を推進してまいります。
また、貴重な土木施設であり、国の史跡でもあります玉川上水につきましては、後世に継承していくため、庁内各局や地元自治体などと連携協力しながら、史跡玉川上水整備活用計画に基づき、適切な保存管理に努めてまいります。
次に、国内外水道事業体への貢献についてでございます。
東京水道グループの技術力、ノウハウを積極的に活用し、国内の水道事業体の人材育成や事業運営に協力するとともに、大規模災害発生時における被災事業体への支援体制の強化を図ってまいります。
また、東京水道国際展開プログラムに基づき、途上国の水道事情の改善に貢献してまいります。
三ページをお開き願います。第三に、これらの取り組みを支える基盤でございます。
まず、人材基盤についてでございます。
体験型研修などの充実により、危機管理能力や現場における実務能力の向上を図ってまいります。
また、コンプライアンスに関する研修を充実させ、職員の意識改革を行い、人材の育成に取り組んでまいります。
次に、運営体制についてでございます。
当局が所管いたします技術系業務と営業系業務をそれぞれ担う政策連携団体二団体を統合して、水道業務全般を包括的に担うことができる体制を構築し、一層効率的かつ効果的な業務運営を行うことにより、東京水道グループの総合力を強化してまいります。
また、政策連携団体に対しまして、グループの経営方針を徹底するなど、ガバナンスを強化してまいります。
さらに、外部専門家の意見を反映させるなど、経営の客観性を確保するとともに、情報公開を充実させ、透明性の向上を図ってまいります。
次に、財政基盤についてでございます。
東京水道経営プラン二〇一六におきましては、不断の経営努力として、五年間で百五十億円を予定しており、引き続き経費節減と収入確保に取り組んでまいります。また、浄水施設の整備に当たり、浄水場の更新のために、これまで積み立てました資金などを活用してまいります。
さらに、企業債を適切に発行することにより、世代間負担の公平性を図りながら、健全かつ安定的な財政運営を進めてまいります。
以上の施策を主な内容とする令和二年度水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入三千八百四十四億三百万円、支出三千六百五十一億三千八百万円、収支差し引き百九十二億六千五百万円、また、資本的収支におきましては、収入四百五十二億八千百万円、支出一千四百四十億八千三百万円、収支差し引き九百八十八億二百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
四ページをお開き願います。次に、工業用水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という行政目的のため、地下水揚水規制に伴う代替水を供給する事業として行ってまいりました。その結果、昭和五十年代以降、地盤沈下はほぼ鎮静化し、所期の目的を十分果たしてまいりました。
しかしながら、工場の移転、水使用の合理化等による需要の減少傾向が続いている一方、施設の更新時期を迎えるなど、経営面におきましては厳しい状況にございます。このため、効率的な事業運営に努めるとともに、令和四年度末の事業廃止に伴い、利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、上水道への切りかえ工事や料金差額補填などの利用者支援を着実に実施してまいります。
令和二年度工業用水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入七十三億四千八百万円、支出七十三億四千八百万円となり、収支均衡、また、資本的収支におきまして、収入二億四千六百万円、支出二億七千万円、収支差し引き二千四百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金により補填いたします。
以上、令和二年度東京都水道事業及び工業用水道事業の運営方針と予算の大綱につきましてご説明申し上げましたが、水道局の事業は、幾多の重要課題を抱えております。特に、将来に目を転じますと、東京水道を取り巻く状況は、今後、人口減少に伴い、水道需要と料金収入が減少することが予想される一方、大規模浄水場が一斉に更新時期を迎えるなど著しく変化することが予測されます。
そのため、水道局では、今後の長期的な財政収支の見通しを検証し、明らかにいたしまして、このたび東京水道が目指すべき将来の姿と、その実現に向けた取り組みの方向性を示した基本構想である持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)を策定いたしました。
今後、都議会でのご議論や都民の皆様のご意見などを踏まえ、来年度に将来構想として策定する予定でございます。そして、この構想をもとに、将来とも持続可能な東京水道を実現してまいります。
今後も都民の皆様から事業を負託された公営企業管理者として、現在及び将来の安定給水を確保するため、職員ともども総力を挙げ努めてまいります。
令和二年度予算の詳細につきましては、後ほど理事からご説明いたしますので、ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○岡安理事 第一回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明を申し上げます。
初めに、お手元にお配りいたしました資料につきまして説明させていただきます。
資料は全部で八種類でございます。資料1は、ただいま局長が説明いたしました令和二年度東京都水道事業、工業用水道事業の運営方針と予算の大綱でございます。資料2は、両会計の予算でございます。資料3は、両会計の予算概要でございます。資料4は、両会計の予算説明書でございます。資料5は、持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)についてでございまして、後ほど経営改革推進担当部長からご説明いたします。資料6は、東京都水道局環境五か年計画案についてでございまして、後ほど企画調整担当部長からご説明いたします。資料7は、東京都工業用水道事業の廃止に伴う取り組みについてでございまして、後ほど経営改革推進担当部長からご説明いたします。資料8は、工事請負契約の契約締結報告書でございまして、後ほど経理部長からご説明いたします。参考資料は、持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)及び東京都水道局環境五か年計画案でございます。
それでは、令和二年度の予算につきまして、資料3の予算概要によりご説明申し上げます。
資料3をごらんください。まず、水道事業会計でございます。
三ページをお開き願います。令和二年度予算内訳でございます。
収益的収入及び支出のうち収入でございます。表の上段、営業収益は水道事業収益の大部分を占める給水収益などで、営業収益の一番下の行にお示ししておりますように、計三千六百八十億五千六百万円を計上しております。
その下の営業外収益は、受取利息や土地物件収益などで、営業外収益の一番下の行にお示ししておりますように、計百六十三億四千七百万円を計上しております。
以上、収益的収入の総額は、最下段にお示ししてありますように、三千八百四十四億三百万円で、前年度に比べまして四十七億七千六百万円の増となってございます。
四ページをお開き願います。支出でございます。
表の上段、営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修、動力、薬品の購入などに係る浄水費や配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下の行にお示ししてありますように、計三千四百八十八億三千七百万円を計上しております。
その下の営業外費用は、企業債の支払い利息や消費税及び地方消費税の納付金などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計百六十三億百万円を計上しております。
以上、収益的支出の総額は、最下段にお示ししてありますように、三千六百五十一億三千八百万円で、前年度に比べまして、百七億八千八百万円の減となってございます。
五ページをごらんください。資本的収入及び支出でございます。
収入でございますが、表の一番上、建設改良事業に充当する企業債が三百六十六億六千百万円、借りかえのための企業債は二十七億九千九百万円となっております。その下の国庫補助金は、水道水源開発に対する補助金で六千三百万円、その下の一般会計出資金は、水道水源開発等に対する出資金で三億八千九百万円となっております。国庫補助金及び一般会計出資金は、八ッ場ダムの完成に伴い、前年度と比べまして、それぞれ減となってございます。
そのほかの収入を合わせました資本的収入の総額は、上の表の最下段にお示ししておりますように、四百五十二億八千百万円で、前年度に比べまして四億七千五百万円の増となってございます。
次に、支出でございます。
表の上段、建設改良費は、導水施設や代替浄水施設を整備するための原水及び浄水施設費、送配水管や給水所等を整備するための配水施設費などで、計一千二百三十五億五千八百万円を計上しております。その下の企業債償還金は二百五億二千五百万円を計上しております。
以上、資本的支出の総額は、最下段にお示ししてありますように、一千四百四十億八千三百万円で、前年度に比べまして六億八百万円の増となってございます。
六ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支につきまして、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
収益的収支につきましては、上の表の最下段にお示ししておりますように、百九十二億六千五百万円を見込んでございます。資本的収支につきましては、下の表の最下段にお示ししてありますとおり、九百八十八億二百万円の不足となってございます。この不足する額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金その他で補填いたします。
七ページをごらんください。事業規模の概況でございます。
表の一番上、令和二年度の年間配水量は十六億二千五百七十一万立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は四百四十五万四千立方メートルを予定してございます。また、最下段の水道料金収入は三千二百七十一億二千九百万円を見込んでございます。
八ページをお開き願います。この表は、水道事業におけます主要施設整備事業の概要をお示ししたものでございます。
水源及び浄水施設整備事業、送配水施設整備事業、給水設備整備事業の三事業で構成しておりまして、令和二年度の金額は、計の欄にお示ししておりますとおり、一千八百十億円を計上しております。各事業の内訳につきましては、次の九ページから一一ページにお示ししてございます。
九ページをごらんください。水源及び浄水施設整備事業は、水源の確保及び導水施設の整備、大規模浄水場更新代替施設などの浄水施設の整備を行うもので、百六十三億円を計上しております。
事業費の一番目、水源分担金につきましては、国が行う水源開発事業等に対する当局の負担分を計上してございます。八ッ場ダムが完成したこと等により、前年度から約四十三億円減の四億六百万円を計上しております。
事業費の四番目、大規模浄水場更新代替施設の整備につきましては、三郷浄水場及び境浄水場の先行整備費用等を計上してございます。施工時期の見直し等により、前年度から約二十五億円減の十四億一千六百万円を計上してございます。
一〇ページをお開き願います。送配水施設整備事業は、送配水管の新設や取りかえ、配水池等の整備を行うもので、一千五百四十五億円を計上してございます。
事業費の一番目、送配水管ネットワークの強化につきましては、朝霞上井草線や多摩南北幹線を初めとした送配水管の新設に係る費用を計上しております。二年度は、多摩南北幹線のトンネル内配管工事の概成に伴い、前年度から約四十二億円減の二百七十二億五千九百万円を計上しており、四十一キロメートルの施工を予定してございます。
事業費の二番目、送配水管の耐震強化等につきましては、配水管耐震継ぎ手化に係る費用を計上してございます。二年度は、前年度と同等の一千二十四億四千二百万円を計上しており、三百六十八キロメートルの施工を予定してございます。
事業費の三番目、配水池等の整備につきましては、上北沢給水所の新設、和田堀給水所等の拡充などに係る費用を計上しております。二年度は、金町浄水場送配水ポンプ所築造工事が今年度に完了すること等により、前年度から約二十四億円減の百八十億九千九百万円を計上しております。
一一ページをごらんください。給水設備整備事業は、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップ、私道内における給水管整備などを行うもので、百二億円を計上しております。
事業費の一番目、小中学校の水飲み栓直結給水化につきましては、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップに係る費用を計上しております。二年度は、前年度と同等の二億二千二百万円を計上しております。
事業費の二番目、私道内給水管整備等につきましては、私道内におけます給水管の耐震化に係る費用を計上しております。二年度は、前年度と同等の九十六億七千八百万円を計上しており、四十四キロメートルの施工を予定しております。
事業費の三番目、避難所等の給水管耐震強化につきましては、避難所等の給水管の耐震化及び応急給水栓の設置が今年度に完了することから、令和二年度につきましては皆減としております。
一二ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
令和三年度以降にわたる建設改良事業等の契約を行うために、水道建設改良事業など五つの事業につきまして、表の最下段にお示ししておりますとおり、合計一千七百十二億六千四百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
一三ページをごらんください。給与費でございます。
上段の表は職員数をお示ししてございます。令和二年度の職員定数は三千八百五十五人でございます。表の下段は、給与費内訳でございます。給料、手当、報酬の合計として、表の一番下の中ほどにお示ししておりますとおり三百十八億四千八百六十二万四千円を計上しております。支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり六・三%となってございます。
以上が水道事業会計の令和二年度予算の概要でございます。
次に、工業用水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
一七ページをお開き願います。令和二年度予算内訳でございます。
収益的収入及び支出のうち、まず収入でございますが、表の上段、営業収益は給水収益などで、営業収益の欄の一番下の行にお示ししてございますとおり、計六億四百万円を計上してございます。
その下の営業外収益は、受取利息、土地物件収益、一般会計補助金などで、営業外収益の欄の一番下の行にお示ししておりますとおり、計十七億七千六百万円を計上してございます。
その下の特別利益は、固定資産売却益及び工業用水道事業の廃止に伴う上水道への切りかえの工事費等の財源で、計四十九億六千八百万円を計上してございます。
以上を合計いたしました収益的収入の総額は、表の最下段にお示ししておりますとおり七十三億四千八百万円で、前年度に比べまして十五億一千七百万円の増となってございます。
一八ページをお開き願います。支出でございます。
営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修、動力、薬品の購入などに係る浄水及び配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下にお示ししておりますとおり計二十五億七千二百万円を計上してございます。
営業外費用は、消費税及び地方消費税の納付金や工業用水道事業の廃止に伴う会計システムの改修に係る事業整理費などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示ししておりますとおり計二億七千五百万円を計上しております。
特別損失は、工業用水道事業の廃止に伴う上水道への切りかえの工事などに係る事業整理損失で四十五億百万円を計上しております。
以上を合計いたしました収益的支出の総額は、表の最下段にお示ししておりますとおり七十三億四千八百万円で、前年度に比べまして十五億一千七百万円の増となってございます。
一九ページをごらんください。資本的収入及び支出でございます。
まず、収入でございますが、一般会計出資金として一億一千三百万円、固定資産売却収入として一億三千三百万円を計上しており、資本的収入の総額は、表の最下段にお示ししてありますとおり二億四千六百万円で、前年度に比べまして四千五百万円の増となってございます。
次に、支出でございますが、建設改良費として二億七千万円を計上しておりまして、前年度に比べまして六億一千四百万円の減となってございます。
二〇ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
収益的収支につきましては、収支均衡となってございます。資本的収支につきましては二千四百万円の不足となってございます。この不足する額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金で補填いたします。
二一ページをごらんください。事業規模の概況でございます。
令和二年度の年間配水量は七百三十万立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は二万立方メートルを予定してございます。上から五段目の工業用水道料金収入は五億五千六百万円を見込んでございます。最下段の工業用水道事業廃止に伴う上水道への切りかえ予定件数は、工業用水及び一般雑用水が百六十件、集合住宅は十一団地、一万一千七百二十九戸を見込んでございます。
二二ページをお開き願います。給与費でございます。
令和二年度の職員定数は九人でございます。下段の表は、給与費内訳でございます。給料、手当の合計は、最下段の中ほどにお示ししておりますとおり七千四百六十八万五千円、支出予算総額に占めます給与費の比率は、一番右側のとおり一%となってございます。
以上が工業用水道事業会計の令和二年度予算の概要でございます。
なお、詳細につきましては、資料4の令和二年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算説明書をご参照いただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、本定例会に提出を予定しております令和二年度の水道事業会計及び工業用水道事業会計予算につきましてご説明をさせていただきました。
○石井経営改革推進担当部長 それでは、お手元、資料5をごらんください。持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)についてご報告いたします。
この構想でございますが、これまでの都政改革の流れに加えまして、先般の水道法の改正や都の未来の東京戦略ビジョンにおける将来の人口減少などを踏まえ、持続可能な東京水道の実現に向け、配水管の耐震継ぎ手率を二〇四〇年度末に現在の約四割から約七割まで上昇させ、大部分の地域で断水被害を減少させるなど水道の強靱化を図るとともに、二〇三〇年代を目途としたスマートメーターの全戸導入、その手前の二〇二〇年代を目途としたオールペーパーレス化など、事業のデジタル化や当局と政策連携団体の人材育成の強化、工事事業者の技術支援や経営相談など、水道界を担う人材育成のための取り組みなどを取りまとめたものでございます。
資料の表紙をおめくりいただき、三ページをお開き願います。第一章、はじめにをご説明申し上げます。
まず、1、策定の目的でございます。
水道は、生命、健康の維持に不可欠ですが、世界に目を向けると、いまだに多くの人たちが安全な水にアクセスできておりません。このような状況を踏まえ、平成二十七年九月に国連総会で採択された、全ての国々の共通目標であるSDGsにおいても、水は持続可能な世界を実現するためのゴールの一つとされております。
日本の水道は、高度経済成長期における水道需要の高まりに応じて集中的に整備され、今日では九八%の普及率を達成しております。しかし、人口減少社会を迎える中、老朽化した施設の更新や耐震化のおくれなど、多くの水道事業体が深刻な課題に直面しております。
国は、こうした課題を解決し、将来にわたり安全な水の安定供給を維持するために、水道の基盤の強化を図ることを目的として、平成三十年十二月に水道法を改正いたしました。
都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始し、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとして、安定給水のために必要な施設整備を着実に推進しながら、継続的に経営努力を行い、健全な経営基盤を確立し、使命を果たしてまいりました。
さらに、全国に先駆けて市町営水道の一元化を進め、今日では、給水人口約一千三百五十万人という日本最大の水道事業者として、広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、効率的な事業運営に努めております。
四ページをお開き願います。一方で、都の人口推計では、令和七年、二〇二五年をピークに都の人口も減少に転じ、令和四十二年、二〇六〇年には、ピーク時から約一六%減少するとされております。人口減少は、水道料金の収入の減少に直結し、施設整備など水道事業に不可欠な経費の不足につながります。
こうした人口減少に加え、環境危機やテクノロジーの急激な進展、改正水道法を契機とした水道界の新たな動きなど、東京水道をめぐる状況は今後激変し、かつて経験したことのない局面を迎えることとなります。
東京水道が将来とも持続可能な事業運営を行っていくためには、このような状況変化に柔軟に対応できるよう、新しい発想を持って、今後一斉に更新時期を迎える大規模浄水場の整備や管路の維持管理、お客様サービスのさらなる向上、それに水道事業を支える人材の輩出など、事業の根幹にかかわる問題解決のための対策を着実に進めていかなければなりません。
当局ではこれまで、三年から五年ごとに経営プランを策定し、事業を実施してまいりました。しかし、東京水道の置かれたこうした立場を考えれば、今後は、単に五年ごとの視点ではなく、さらに先を見据えた長期の経営方針を立て、目指すべき目標を明らかにした上で事業を戦略的に進めていく必要がございます。
五ページをごらんください。そこで、水道局では、令和二年度、二〇二〇年度が東京水道経営プラン二〇一六の終了年度であることから、次回の中期経営計画からの羅針盤として、外部の有識者で構成する東京都水道事業運営戦略検討会議での議論や、都の未来の東京戦略ビジョンの内容を踏まえ、今後の状況変化を予測、分析しつつ、おおむね二〇四〇年代を見据えた将来構想である持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇を策定することといたしました。
そして、この将来構想をもとに、今後の各中期経営計画において、その都度、社会経済情勢の変化やリスクなどを的確に見込みながらローリングをしていくことで、将来とも持続可能な東京水道を実現してまいります。
六ページをお開き願います。2、東京水道の長期構想の位置づけでございます。
この構想は、東京水道が目指すべき将来の姿とその実現に向けた取り組みの方向性を示す基本構想であり、今後の事業運営全般についての基本的な方針となるものでございます。
3、東京水道の長期構想の期間でございます。
都の人口推計に合わせ、二〇六〇年までの水道需要、施設整備、業務運営体制及び財政収支の推計をするとともに、二〇四〇年代を視野に、おおむね二十年間の事業運営について示すものとしております。
七ページをごらんください。第2章、水道事業を取り巻く状況の変化をご説明申し上げます。
まず、1、日本における水道事業の状況と水道法の改正でございます。
日本の水道は高い普及率を達成しておりますが、老朽化の進行や耐震化のおくれなど多くの課題を抱える一方、人口減少に伴う料金収入の減少などにより、経営的に厳しい状況となっております。
国は、こうした課題に対応し、水道基盤の強化を図るため、水道法を改正し、関係者の責務の明確化を初め、さまざまな取り組みを推進することとしております。
八ページをお開き願います。2、東京水道を取り巻く状況の変化でございます。
左上の(1)、人口減少と給水収益の減少でございますが、都の人口は二〇二五年をピークに減少し、これに伴い二〇六〇年の給水収益は、二〇二〇年と比較すると約一二%減少する見込みでございます。
左下の(2)、水道需要の減少でございますが、水道需要につきましても、人口減少に伴い減少する見込みでございます。
右上の(3)、浄水場更新時期の集中でございますが、浄水場は高度経済成長期に集中的に整備され、今後、多くの施設が一斉に更新時期を迎えます。
右下の(4)、原水水質と浄水処理の現状でございますが、利根川水系、多摩川水系、それぞれ水質の特性に合わせた浄水処理を実施しております。
九ページをごらんください。左上の(5)、労働力人口の減少でございますが、都の生産年齢人口は、二〇六〇年にはピーク時から二五%減少する見込みでございます。
左下の(6)、中小工事業者の減少でございますが、水道施設の工事事業者数は、就業者の減少に伴い、ピーク時から七%減少しております。
右側の(7)、財政運営でございますが、企業債残高は、過去最大の八千百七十九億円から、経営努力や企業債の発行抑制などにより、二千三百九十七億円まで減少しております。また、給水収益に対する企業債元利償還金の割合につきましても、過去最大の六七%から八%まで減少しており、現在は健全な財政運営を維持しております。しかし、今後は、企業債を活用した施設整備により、企業債残高の増加が見込まれます。
一〇ページをお開き願います。第3章、事業運営の基本的な考え方をご説明いたします。
まず、1、基本理念でございます。
東京水道は、グループ職員の総力を結集して、可能な限り持続可能な水道事業の実現に取り組んでまいります。
そして、東京水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとして、安全でおいしい高品質な水を安定して供給してまいります。
また、東京水道は、時代に即した技術やサービスを取り入れ、お客様から信頼が得られる事業運営を進めてまいります。さらに、東京水道は、都の広域水道としての一体性と責任を確保しつつ経営基盤の強化を図り、健全な経営に努めてまいります。
次に、2、基本的な考え方を四点掲げております。
まず一点目、人口や水道需要が減少する中にあっても、安定供給のために必要な施設整備を着実に推進してまいります。
二点目、ICTの進展を初めとする社会経済情勢に即したお客様サービスの向上と業務の効率化を進めてまいります。
三点目、労働力人口の減少に対応しつつ、事業レベルを維持するために政策連携団体を含む効率的な運営体制を構築してまいります。
そして四点目、不断の経営努力や企業債の発行余力の活用を進め、料金水準をできる限り維持し、長期的に持続可能な財政運営を行ってまいります。
一一ページをごらんください。これまでご説明いたしました水道事業を取り巻く状況の変化と事業運営の基本的な考え方、そして、これらを踏まえた東京水道が目指すべき姿と取り組みの方向性として、長期的な財政状況を見据えた計画的な施設整備、新技術の活用と経営の効率化、東京水道グループの総合力強化を掲げております。
一二ページをお開き願います。第4章、東京水道が目指すべき姿と取り組みの方向性についてですが、1、長期的な財政状況を見据えた計画的な施設整備として、七つの取り組みと二〇四〇年代の目指すべき姿をお示ししております。
区分をごらんください。水道需要と施設整備、大規模浄水場の更新、多摩地区水道の再構築、管路の更新、災害対策、水質・水源対策、環境対策、この七つの項目について、二〇四〇年代に目指すべき姿を記載しております。なお、一三ページから一四ページにかけまして、それぞれの取り組みの方向性を示しております。
一五ページをお開き願います。2、新技術の活用と経営の効率化として、三つの取り組みと二〇四〇年代の目指すべき姿をお示ししております。
スマートメーターの導入につきましては、市場形成と高度化、効率化、最適化された水道システムの実現、その他のICT施策は、ウエブを基本としたサービスの切りかえなど、お客様サービスの向上と業務の効率化の実現、広報広聴は、広報の戦略的な展開によるお客様の声の施策への反映などでございます。
なお、一六ページには、それぞれの取り組みの方向性をお示ししております。
一七ページをごらんください。3、東京水道グループの総合力強化として、四つの取り組みと二〇四〇年代の目指すべき姿をお示ししております。
経営基盤の強化につきましては、グループ経営のさらなる推進、政策連携団体の経営の自主性とガバナンスやコンプライアンスの強化、包括委託により政策連携団体の創意工夫を発揮し、契約の透明性や経済性を確保する、人材確保、育成につきましては、東京水道グループ全体として人材の確保と育成を実施、技術力の高い工事事業者を育成、国内、海外水道事業体への貢献は、災害時の協力体制の構築、それから国内水道事業体の基盤強化に向けた支援、海外諸都市の水道事情改善への貢献、そして、財政運営につきましては、施設整備を計画的に推進するとともに企業債の発行余力の活用や経営努力を行う、そして料金水準を維持していくといったような点でございます。
なお、一八ページから二一ページにかけまして、それぞれの取り組みの方向性、また、この長期構想の取り組みを踏まえた上で作成した長期財政収支の見通しにつきまして、結果をまとめておりますので、後ほどごらんください。
また、二二ページから二三ページにかけまして、東京都水道事業運営戦略検討会議の開催目的と委員の氏名、これまでの会議における委員からの主なご意見を参考としてお示しをしております。
以上、大変簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。
なお、詳細につきましては、参考資料の持続可能な東京水道の実現に向けて、東京水道長期戦略構想二〇二〇(素案)をご参照いただきたいと存じます。また、こちらの素案は、本年一月三十一日に公表し、現在、パブリックコメントを実施中でございます。今後、都議会を初め都民の皆様からのご意見などを踏まえ、来年度に構想を策定する予定でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 お手元に配布してございます資料6をごらんください。東京都水道局環境五か年計画(二〇二〇-二〇二四)(案)につきましてご報告いたします。
それでは、一枚おめくりいただき、一ページをごらんください。まず、項番1、策定の背景と目的をごらんください。
水道事業は、貴重な水資源を原料に水道水をつくり、お客様にお届けする事業でございます。しかし、その過程におきましては、都内使用電力量の約一%に相当する電力を消費し、大量のCO2を排出するなど、地球環境にさまざまな影響を与えております。
このため、当局では、平成十二年に環境基本理念を制定するとともに、平成十六年度以降、独自の環境計画を定期的に策定し、取り組みを進めてまいりました。現在の環境計画では、平成二十七年度から今年度までの五年間の方針や取り組み、目標を取りまとめており、エネルギー対策や水道水源林の保全など、三十四の取り組みを推進しております。
一方で、当局を取り巻く状況は大きく変化しております。国連でのSDGs採択から四年が経過し、本年、パリ協定は本格的に始動いたしました。都におきましても、二〇五〇年に世界のCO2排出実質ゼロに貢献するため、ゼロエミッション東京戦略を昨年末に策定したところでございます。
こうした状況を踏まえ、局事業に伴う環境負荷の低減等を目的といたしまして、令和二年度から六年度までの五年間の方針や取り組み、目標を明らかにした第六期目の環境計画を策定いたしました。本計画では、四つの環境基本方針のもと、三十七の取り組みを推進してまいります。
続きまして、二ページをお開きください。項番2、環境基本方針と具体的取り組みでは、次ページまでにわたり、四つの環境基本方針と主な取り組み及び主な到達目標を順に示してございます。
まず、環境基本方針の1、CO2排出量の削減につきましては、十二の取り組みを掲載してございます。
基本方針といたしましては、エネルギーを大量に使用する事業者として、脱炭素社会の実現に貢献するため、多面的なエネルギー施策を展開し、CO2排出量を着実に削減していくこととしております。
主な取り組みといたしましては、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入を進め、到達目標として、太陽光や小水力発電設備の能力を約二〇%増加させていくことなどを挙げております。
次に、環境基本方針2、健全な水循環と豊かな緑の保全につきましては、七つの取り組みを掲載してございます。
基本方針といたしましては、天然資源である水を原料に活動する事業者として、水資源の有効利用や生物多様性に配慮した緑の維持、創出を行い、健全な水循環と豊かな緑の保全に取り組んでいくこととしております。
主な取り組みといたしましては、水道水源林の保全管理などを進め、具体的な到達目標として、この水道水源林の保全作業面積を年間二〇%増加させることなどを挙げております。
三ページをごらんください。環境基本方針3、持続可能な資源利用につきましては、八つの取り組みを掲載してございます。
基本方針といたしましては、物品を多量に調達し、廃棄物等を排出する事業者として、エコマテリアルの利用促進と省資源化を図ることにより、持続可能な資源利用に取り組んでいくこととしております。
主な取り組みといたしましては、現在、紙を使用している請求書や検針票などにつきまして、スマートフォンなどへの情報配信にかえることで、到達目標にありますように、現在年間五千八百万枚使用している紙について、二〇二二年度からオールペーパーレス化を開始してまいります。
最後に、環境基本方針4、多様な主体との環境コミュニケーションにつきましては、十の取り組みを掲載してございます。
基本方針といたしましては、お客様を初めとする多様な主体との環境コミュニケーションを積極的に推進することで、当局の環境施策の実効性をさらに向上させていくこととしております。
主な取り組みといたしましては、当局と企業とが協働して森づくりを行う東京水道企業の森での参画企業の活動の受け入れなどを進め、具体的な目標といたしましては、その受け入れ人数を現在の約四倍に増加させてまいります。
こうした取り組みを着実に推進していくことにより、公営企業として、環境保全と良好な事業経営を両立し、SDGsの実現にも貢献してまいります。
四ページをお開きください。これまで説明してまいりました四つの環境基本方針と三十七の取り組み事項を一覧にしてございます。
なお、詳細につきましては、参考資料の東京都水道局環境五か年計画二〇二〇-二〇二四(案)をご参照いただきたいと存じます。
説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。
○石井経営改革推進担当部長 それでは、お手元、資料7をごらんください。東京都工業用水道事業の廃止に伴う取り組みにつきましてご報告いたします。
一ページをお開き願います。1、基本的な考え方でございます。
工業用水道事業の令和四年度末廃止に伴い、平成三十一年三月に策定した工業用水道事業の廃止及び支援計画に沿って、ご利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、ご利用者の支援を着実に実施してまいります。
令和二年度は、上水道への切りかえに当たり、ご利用者から寄せられました施工時期や施工方法等に関するさまざまなご要望等を踏まえた上で、上水道への切りかえ工事を計画的に進めるとともに、切りかえが完了したご利用者に対しましては、料金差額補填を実施いたします。
令和二年度予算には、こうした取り組みに必要な経費を計上しており、財源は工業用水道事業会計の累積剰余金等で措置をいたします。なお、令和三年度以降の財源は、工業用水道事業会計の累積剰余金及び一般会計からの繰入金等で措置をいたします。
また、令和四年度末を見据えて、工業用水道配水管の転用、撤去計画の策定に向けた取り組みを進めるとともに、廃止に係る経費の縮減に取り組んでまいります。
次に、2、令和二年度予算につきましてご説明申し上げます。
令和二年度の工業用水道事業会計予算では、事業の廃止に係る経費として四十五億二千八百万円を計上しております。
下の表をごらんください。支援策及びその他の項目別に経費の内訳をお示ししてございます。
おめくりいただきまして、二ページ、最終ページをごらんください。3、上水道への切りかえ工事及び料金差額補填でございます。
主な支援策として、上水道への切りかえ工事及び料金差額補填の内訳につきましてご説明申し上げます。
まず、(1)、工業用水道利用者及び一般雑用水利用者でございますが、アの切りかえ件数の表をごらんください。工業用水、雑用水などの項目別に令和元年度から四年度までの切りかえ件数をお示ししてございます。
次に、イの令和二年度予算でございますが、切りかえ工事に要する経費として、十九億二百三万八千円、料金差額補填に要する経費として、六億八千三百十九万五千円を計上しております。
続きまして、(2)、集合住宅につきましてご説明申し上げます。
アの切りかえ件数でございますが、表をごらんください。令和元年度から四年度までの切りかえ件数をお示ししております。
次に、イの令和二年度予算でございますが、切りかえ工事に要する経費として十一億七千八百五十二万円、料金差額補填に要する経費として二千五十四万一千円を計上しております。
説明は以上でございます。今後も引き続き、工業用水道事業の廃止に伴う取り組みを一つ一つ着実に丁寧に進めてまいります。ご審議のほどよろしくお願いいたします。
○伊藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○河野委員 十二点お願いします。
一、政策連携団体、報告団体の社員数、都派遣の社員数、固有社員及び都退職者数の推移、過去五年。
二、職員の条例定数と現員数の推移、過去十年。
三、障害者雇用率の推移、過去五年。
四、業務委託の委託先及びそれに伴う職員の削減数、過去十年。
五、職員の残業について、平均残業時間八十時間から百時間未満、百時間以上の職員数、過去十年。
六、水道局幹部職員の再就職の状況で、再就職者数と再就職先を過去五年。
七、定期検針業務の委託単価の推移、過去十年。
八、導水施設の二重化、送水管の二重化、ネットワーク化の事業費。
九、一日当たりの平均使用水量の推移、水道局全体として一人一日当たりの水道使用量の推移、過去二十年。
十、小河内ダムの余水吐き放流回数と放流量、過去十年。
十一、民有林の購入実績と購入した民有林の整備実績、過去五年。
十二、局所有の未利用地の場所と面積の一覧。
お願いします。
○上田委員 また決算でも出していただいたので、定点チェックするものをお願いしたいと思います。
監理団体、報告団体、都職員の現役出向人数と退職者の再就職の実績とその役職区分がわかるもの、過去五年分。
これらにおける接遇改善の取り組み実績が時系列でわかるもの。
水道局員が加入している職員団体及び労働組合の一覧。
水道局所管施設における労働組合事務所の場所、面積、賃料及び光熱費、徴収状況一覧。
同上、面積、労働組合の増減の状況。
企業債の適切な発行に当たっての世代間の公平性についてわかるもの。
発行、償還、残高等状況推移がわかるもの、過去三十年。
TSSとPUC合併の経緯と今後の手続がわかるフロー図。
同上、社長就任の選定から決定までの経緯がわかるもの。
同社社長の業務実績が具体的にわかるもの。
合併後の代表取締役の報酬のわかるもの。
TSS、PUCの交際費の月額支出状況、過去三年分。
合併に伴う、社長のみならず役員報酬を初めとする経営効率がわかる指標。
昨年の台風十五号及び十九号における施設設備の被害と復旧状況がわかるもの。
平成元年から三十年度までの、十三節、委託費の決算額の推移。
人件費の決算額の推移。
いわゆる固定費の決算額の推移。
今後の少子化、高齢化、人口減少に対する施策がわかるもの。
維持管理に係る委託契約は民法上の委任契約であるかわかるもの。
以上です。
○伊藤委員長 ほかにございますか。--それでは、ただいま河野理事、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○伊藤委員長 次に、理事者から契約の締結についての報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○金子経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料8、契約締結報告書によりご報告申し上げます。
本日ご報告申し上げますものは、令和元年十一月一日から令和二年一月三十一日までの期間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約四件でございます。
表紙をおめくりいただいて一ページをごらんください。こちらは本日ご報告申し上げます契約四件の総括表でございます。
以下順次、契約の概要につきましてご説明申し上げます。
二ページをお開き願います。1、三郷浄水場常用自家発電設備整備工事でございます。
本件は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、三郷浄水場の常用自家発電設備の整備工事を行うものでございます。
契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は五十九億四千万円、契約の相手方は株式会社日立製作所でございます。案内図、平面図につきましては三ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
四ページをお開き願います。2、足立区鹿浜一丁目地内から北区王子五丁目地内間送水管(千三百五十ミリメートル)新設工事でございます。
本件は、送配水施設整備事業の一環として、足立区鹿浜一丁目二番地内から北区王子五丁目二番地内において、送水管の新設工事をシールド工法により行うものでございます。
契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は九十五億六千六百四十八万円、契約の相手方は前田・鉄建・りんかい日産建設共同企業体でございます。入札経過につきましては五ページに、案内図につきましては六ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
七ページをお開き願います。3、墨田区太平一丁目地先配水本管(六百ミリメートル・五百ミリメートル)布設替及び既設さや管内配管工事でございます。
本件は、送配水施設整備事業の一環として、墨田区太平一丁目二番地先から同区大平一丁目五番地先間において、配水本管の更新工事を開削工法及び既設さや管内配管工法により行うものでございます。
契約の方法は一般競争入札、契約金額は十億一千六百四十万円、契約の相手方は株式会社大盛工業でございます。入札経過、案内図につきましては八ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
九ページをお開き願います。4、北区昭和町三丁目地内から荒川区荒川四丁目地先間配水本管(八百ミリメートルから五百ミリメートル)新設工事でございます。
本件は、送配水施設整備事業の一環として、北区昭和町三丁目九番地内から荒川区荒川四丁目九番地先において、配水本管の新設工事をシールド工法及び開削工法により行うものでございます。
契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は四十六億七千百七万三千円、契約の相手方は青木あすなろ・真柄・ホープ建設共同企業体でございます。入札経過は一〇ページに、案内図につきましては一一ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますがご報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
○伊藤委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言をお願いします。
○上田委員 全ての案件につきまして、契約締結に係る入札参加条件について伺いたいと思います。ご説明をお願いします。
○金子経理部長 入札参加条件は、法令に定める入札参加禁止事由に該当しないこと、指名停止を受けていないこと、都の入札参加資格のうち、特定の業種の資格を有することなどの一般的な規定に加え、地方自治法施行令第百六十七条の五に基づき、工事などの実績や経営の規模などを定めております。
一番目の三郷浄水場常用自家発電設備整備工事においては、一定規模以上の常用自家発電設備の新設または取りかえ工事の元請施工実績や設置する機器の検査が日本国内において可能であることなどの条件を定めております。
二番目の足立区内における送水管新設工事と四番目の北区内における配水本管新設工事は、三者構成による建設共同企業体を条件とし、代表者には特定の工法及び規模によるシールド工事の官公庁元請施工実績などを条件としております。
三番目の墨田区内における配水本管布設がえ工事は、二者構成による建設共同企業体または単体を条件とし、一定規模以上の管工事実績を条件としております。
○上田委員 ちょっと新規参入が可能かどうかの状況について確認をさせていただきました。なかなか難しそうな感じでございますが、それでも入札参加事業者数というのはかなりあると思います。
また、辞退理由につきましても、今回も発生しておりますので、確認させていただきたいと思います。
○金子経理部長 入札参加可能事業者数につきましては、施工実績などについて、入札参加希望者の申請により確認するため、当局では把握してございません。
仮に、施工実績などを加味せずに、入札参加条件に定める都の入札参加資格の有無と建設業法で定める経営事項審査の総合評定値により算出いたしますと、一番目の三郷浄水場の発電設備整備工事につきましては百九者でございます。二番目の足立区内の送水管新設工事の建設共同企業体代表者につきましては五十八者、同構成員につきましては一千百九者でございます。三番目の墨田区内の配水本管布設がえ工事の建設企業体代表者につきましては六十三者、同構成員につきましては四百八者、また、単体で参加する場合につきましては百七十者でございます。四番目の北区内の配水本管新設工事の建設共同企業体代表者につきましては八十七者、同構成員につきましては一千百九者でございます。
辞退理由につきまして、三番目の墨田区内の配水本管布設がえ工事における辞退者は、電子調達システムの自由記入欄に、施工場所にやや難との回答がございました。また、四番目の北区内の配水本管新設工事における辞退者は、五項目の選択肢のうち、配置予定技術者の配置が困難になったためを選択しております。
○上田委員 選択肢はあるということですね。また辞退理由についても、今後もしっかりと調べていただきまして、辞退者をなくすような努力をしていただきたいと思います。
また、低入札についても発生をしております。聴取の日時と内容について伺いたいと思います。
○金子経理部長 本委員会において契約締結報告を行いました四事案のうち、低入札価格調査を実施したのは、二番目と四番目の二事案でございます。
二番目の足立区内における送水管新設工事では、三者の建設共同企業体が調査対象となり、開札日の令和元年十一月十二日に調査を実施いたしました。その結果、一者が数値的失格基準に該当し失格、二者が調査票などの提出を辞退したため、調査対象の全者を落札者としないことといたしました。
四番目の北区内における配水本管新設工事では、十二者の建設共同企業体が調査対象となり、開札日の令和元年十一月二十五日に調査を実施いたしました。その結果、三者が数値的失格基準に該当し失格、三者が工事成績失格基準に該当し失格、六者が調査票などの提出を辞退したため、調査対象の全者を落札者としないことといたしました。
○上田委員 都合六者が調査票の提出を辞退しちゃったということでありました。この点についても納得できないところがあるかなと思いましたが、事実がわかりました。
あと、三郷浄水場の、シンフォニアテクノロジー、初めて聞くような企業のように思いましたので、実績についてお示しいただければと思います。
○金子経理部長 水道局が発注する工事請負契約におけるシンフォニアテクノロジー株式会社の過去五年間の契約実績でございますが、平成三十一年度に一件、平成二十九年度に一件、平成二十七年度に二件の合計四件でございます。
○上田委員 ありがとうございました。
金額の方とかも調べさせていただいておりますが、三十一年度は玉川浄水場送水ポンプ所の電気設備工事、二十九年度は金町浄水場非常用自家発電設備、そして、二十七年度はやっぱり三郷浄水場、埼玉原水ポンプ電気設備、そして次は東村山浄水場揚水ポンプ所電設工事ということでございました。
ちょっと気になって調べたんですが、ここは神鋼電機株式会社という名前で、昭和の時代に大きな疑獄事件もあったようなところでありまして、平成二十年には札幌市でしたか、いろいろな、公取の方からも指導や命令が出ているようでございましたが、平成二十一年にシンフォニアテクノロジーに社名変更したということです。天下りの社長をやめて、倒産寸前からよみがえったというような企業であることを確認させていただきました。やっぱり天下りをやめると企業が改善されるということで、この点は東京都の外郭団体においても参考にしていただけたらなというふうに思います。
さて、最後になります。自家発電によってコスト削減とエネルギー効率、CO2削減の効果をどう見込んでいるのか、ご説明をいただければと思います。
○横谷設備担当部長 三郷浄水場の常用自家発電設備の導入による電力調達のコストは、東京電力の料金に比べまして年間約四千四百万円削減できる見込みでございます。
また、エネルギー効率につきましては、ガスタービンを使用するとともに、発電に伴い発生した排熱を排水処理工程で有効活用することにより、この方式では一般的な水準である約四〇%となる見込みでございます。
一方で、CO2排出量は、常用自家発電設備で発電した場合と東京電力から調達した場合とで、ほぼ同等でございます。
○上田委員 冒頭、部長からも説明がありましたSDGs、持続的な開発目標においても、今、水道局の方では、このご説明いただきました取り組みの中で、長期戦略構想二〇二〇の方でもうたっているとおり、この工事によって四千四百万円の料金の削減ができるということであり、また、エネルギー効率では四〇%ということでございました。
引き続きましてのお取り組みを申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。
○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で水道局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後三時四十四分散会
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