公営企業委員会速記録第一号

平成三十一年二月十五日(金曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長川松真一朗君
副委員長村松 一希君
副委員長中村ひろし君
理事加藤 雅之君
理事保坂まさひろ君
理事河野ゆりえ君
成清梨沙子君
鈴木 邦和君
上田 令子君
舟坂ちかお君
斉藤まりこ君
菅原 直志君
宇田川聡史君
長橋 桂一君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長山手  斉君
次長桃原慎一郎君
総務部長土岐 勝広君
職員部長渡邉 範久君
資産運用部長広瀬 健二君
電車部長相川  準君
自動車部長根木 義則君
車両電気部長奥津 佳之君
建設工務部長野崎 誠貴君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務牧野 和宏君
安全管理担当部長塩田 孝一君
鉄軌道事業戦略担当部長櫻庭 裕志君
バス事業経営改善担当部長坂田 直明君
技術調整担当部長野崎 慎一君
技術管理担当部長谷本 俊哉君
水道局局長中嶋 正宏君
技監田村 聡志君
理事黒沼  靖君
総務部長松丸 俊之君
職員部長金子 弘文君
経理部長志村 昌孝君
サービス推進部長小山 伸樹君
浄水部長青木 秀幸君
給水部長尾根田 勝君
建設部長特命担当部長兼務狩野 裕二君
経営改革推進担当部長石井 英男君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務小平 基晴君
設備担当部長横谷  守君
多摩水道改革推進本部本部長岸本 良一君
調整部長坂井 吉憲君
施設部長今井  滋君
技術調整担当部長本荘谷勇一君
下水道局局長小山 哲司君
技監神山  守君
総務部長安藤  博君
職員部長白川  敦君
経理部長久我 英男君
計画調整部長池田 匡隆君
施設管理部長佐々木 健君
建設部長猪八重 勇君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務鈴木  豊君
技術開発担当部長袰岩 滋之君
施設管理担当部長井上 佳昭君
流域下水道本部本部長中島 義成君
管理部長飯田 一哉君
技術部長小団扇 浩君

本日の会議に付した事件
交通局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成三十一年度東京都交通事業会計予算
・平成三十一年度東京都高速電車事業会計予算
・平成三十一年度東京都電気事業会計予算
・東京都貸切自動車条例の一部を改正する条例
・東京都地下高速電車条例の一部を改正する条例
・東京都日暮里・舎人ライナー条例の一部を改正する条例
報告事項
・東京都交通局経営計画二〇一九について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成三十一年度東京都水道事業会計予算
・平成三十一年度東京都工業用水道事業会計予算
・東京都給水条例の一部を改正する条例
・東京都工業用水道条例を廃止する等の条例の一部を改正する条例
・東京都が設置する水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の一部を改正する条例
報告事項
・東京都工業用水道事業の廃止に伴う取組について(説明)
・職員の情報漏えいについてのこれまでの対応状況について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
下水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成三十一年度東京都下水道事業会計予算
・東京都下水道条例の一部を改正する条例
・多摩川流域下水道多摩川上流処理区の建設に要する費用の関係市町の負担について
・多摩川流域下水道秋川処理区の建設に要する費用の関係市町村の負担について
・多摩川流域下水道野川処理区、北多摩一号処理区、北多摩二号処理区、多摩川上流処理区、南多摩処理区、浅川処理区及び秋川処理区並びに荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の維持管理に要する費用の関係市町村の負担について
報告事項
・契約の締結について(説明・質疑)

○川松委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は、報告事項、契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びそのほかの報告事項については説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより交通局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項、東京都交通局経営計画二〇一九について、理事者の説明を求めます。

○山手交通局長 平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております交通局関係の議案につきましてご審議をいただくに当たり、その概要をご説明申し上げます。
 今回提出いたします案件は、平成三十一年度交通事業会計、高速電車事業会計及び電気事業会計の予算案三件並びに消費税率引き上げによる都営交通の運賃改定等に伴う東京都貸切自動車条例の一部を改正する条例、東京都地下高速電車条例の一部を改正する条例及び東京都日暮里・舎人ライナー条例の一部を改正する条例の条例案三件でございます。また、報告事項といたしまして、東京都交通局経営計画二〇一九がございます。
 初めに、予算案でございますが、お手元の資料1、平成三十一年度予算案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 まずは一ページをお開き願います。まず、予算編成の考え方でございますが、平成三十一年度予算は、次の三点を基本として編成をいたしました。
 一点目は、安全・安心の確保を最優先に、お客様サービスの向上や東京の発展に貢献する取り組みを計画的かつ着実に進めること、二点目は、将来の厳しい事業環境にあっても、中長期的に安定した事業運営を行える強固な経営基盤を確立するため、限られた経営資源を最大限に活用し、これまで以上に増収に努めるとともに、より一層無駄の排除を徹底するなど、ワイズスペンディング、賢い支出で、都民ファーストの視点に立った取り組みを推進すること、三点目は、東京二〇二〇大会期間中における輸送の主力を担う公共交通機関といたしまして、安全で安定的な輸送及び快適で利用しやすいサービスの提供を実現するため、関係機関と密接に連携しながら万全の準備を行うことでございます。
 次に、予算のポイントでございます。
 主要な事業を、局で定めました四つの経営方針に区分して記載してございます。
 初めに、安全・安心の確保につきましては、新宿線や浅草線へのホームドア整備を進めるとともに、テロ対策の強化に取り組むなど、一層の安全・安心の確保を図ってまいります。
 次に、質の高いサービスの提供につきましては、地下鉄やバスの施設や車両における利便性、快適性の向上などに取り組むことにより、お客様サービスのより一層の向上を図ってまいります。
 東京の発展への貢献につきましては、泉岳寺駅の大規模改良を行うなど、都の施策と連携してさまざまな行政課題に取り組んでまいります。
 経営基盤の強化につきましては、長期的に安定した事業運営を行っていくため、関連事業を積極的に推進するとともに、運輸系人材の確保に取り組んでまいります。
 二ページをお開き願います。各会計予算案の概要をご説明申し上げます。
 最初に、自動車運送事業など四つの事業を経理する交通事業会計でございます。
 まず、業務の予定量でございます。
 一日当たりの輸送人員は、自動車運送事業が六十七万九千人、軌道事業が四万八千人、新交通事業が九万一千人、懸垂電車事業が四千人で、四事業の合計では八十二万二千人を予定しております。
 次に、収支の概要でございます。
 収益的収支におきましては、収入六百十三億余円、支出六百四十六億余円を計上し、差し引き三十三億余円の赤字を見込んでおります。また、これにより三十一年度末の繰越欠損金は百三十七億余円となります。
 資本的収支におきましては、収入百四十三億余円、支出二百二十八億余円を計上し、差し引き八十五億余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填をいたします。
 三ページをお開き願います。都営地下鉄を経理する高速電車事業会計でございます。
 まず、業務の予定量でございます。
 一日当たりの輸送人員は、浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の四線合計で二百八十六万一千人を予定しております。
 次に、収支の概要でございます。
 収益的収支におきましては、収入千八百四十四億余円、支出千五百九十七億余円を計上し、差し引き二百四十六億余円の黒字を見込んでおり、これにより三十一年度末の繰越欠損金は二千六十二億余円となります。
 資本的収支におきましては、収入二百二十八億余円、支出千三百十五億余円を計上し、差し引き千八十七億余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填をいたします。
 四ページをお開き願います。多摩川水系での水力発電事業を経理する電気事業会計でございます。
 まず、業務の予定量でございます。
 年間の販売電力量は、三つの発電所の合計で約十一万三千九百メガワット時を予定しております。
 次に、収支の概要でございます。収益的収支におきましては、収入十八億余円、支出十三億七千万余円を計上し、差し引き四億二千万余円の黒字を見込んでおり、三十一年度末の繰越利益は十一億六千万余円となります。
 資本的収支におきましては、収入は見込まず、支出四億三千万余円を計上しまして、差し引き四億三千万余円の不足となりますが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填をいたします。
 続きまして、条例案についてでございますが、お手元の資料4、消費税率引上げによる都営交通の運賃改定等に伴う条例改正についてをごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。まず、提案理由でございます。
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の施行に伴いまして、普通旅客運賃の上限額等を改定する必要がございます。
 このため、2にございますように、東京都貸切自動車条例、東京都地下高速電車条例及び東京都日暮里・舎人ライナー条例の三つの条例について、それぞれ一部を改正する条例提案をするものでございます。
 施行期日は、いずれも東京都規則で定める日としてございます。
 続いて、運賃改定の概要でございますが、事業ごとに、全体の運賃改定率が消費税改定率百八分の百十以内となるよう、普通運賃や定期運賃などに適切に転嫁いたします。
 運賃改定につきましては、本議会の議決後、国土交通大臣への認可申請等を行い、平成三十一年十月一日の実施を予定しております。
 最後に、このたび策定をいたしました経営計画につきまして、お手元の資料9、東京都交通局経営計画二〇一九(概要版)によりご説明を申し上げます。
 本計画は、経営計画二〇一六の理念や基本的事項を踏襲しつつ、交通局を取り巻く事業環境の変化を踏まえ、今後の経営の方向を明らかにしたものでございます。
 表紙をおめくり願います。経営の基本的な考え方でございますが、安全・安心の確保、質の高いサービスの提供、東京の発展への貢献、経営基盤の強化の四つの方針で事業を展開してまいります。また、東京二〇二〇大会開催時には、安全で安定的な輸送と快適で利用しやすいサービスを提供いたします。こうした考えのもと、交通局では、都民やお客様に信頼され、支持される都営交通の実現、そして東京のさらなる飛躍に向けて、局一丸となって取り組んでまいります。計画期間は、二〇一九年度から二〇二一年度までの三カ年としてございます。
 以上で平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております交通局の平成三十一年度予算案、条例案の説明及び経営計画の概要の報告を終わらせていただきます。
 なお、詳細につきましては、予算案及び条例案は総務部長より、経営計画は企画担当部長よりご説明申し上げますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○土岐総務部長 私からは、平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております議案の内容につきましてご説明申し上げます。
 資料は八点ございます。資料1は、局長がただいまご説明申し上げました平成三十一年度予算案の概要、資料2は、平成三十一年度東京都交通事業会計、高速電車事業会計、電気事業会計予算、資料3は、その説明資料、資料4は、こちらも局長がただいまご説明申し上げました消費税率引上げによる都営交通の運賃改定等に伴う条例改正について、資料5から7は、条例改正の議案、資料8は、運賃改定等説明資料でございます。
 それでは、資料3の予算説明資料により、平成三十一年度予算案につきましてご説明申し上げます。
 まず、資料3の中に、別途A4判の資料、平成三十一年度予算案の主要事業一覧を挟み込んでございます。本予算案に計上しております主要事業をまとめたものでございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。平成三十一年度予算の概要でございます。
 各会計の収支の状況につきましては、ただいま局長からご説明いたしましたので、この表では、一番右側の合計欄で、交通局全体の収支についてご説明申し上げます。
 まず、収益的収支でございますが、収入は二千四百七十五億一千百万円、支出は二千二百五十七億九千八百万円を計上し、差し引き二百十七億一千三百万円の純利益を見込み、経常損益は二百十七億四千二百万円の黒字を見込んでおります。
 次に、資本的収支でございますが、収入は三百七十一億六千二百万円、支出は一千五百四十八億四千八百万円を計上し、差し引き一千百七十六億八千六百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他により補填し、三十一年度末の累積資金残は五百十七億九千四百万円を見込んでございます。
 なお、次の二ページには、より詳細な平成三十一年度予算総括表がございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 四ページをお開き願います。続きまして、各会計の説明に移らせていただきます。
 まず、自動車運送事業など四つの事業を経理する交通事業会計でございます。
 初めに、業務の予定量でございます。
 都営バスを運行する自動車運送事業のうち、乗合自動車につきましては、車両数は一千四百九十六両、乗客数は一日平均六十七万七千人、乗車料収入は年間四百十億七千二百万余円を予定しております。
 また、貸切自動車につきましては、車両数は五両、乗客数は年間四十六万人、乗車料収入は年間三億三千八百万余円を予定しております。
 五ページをお開き願います。東京さくらトラム、都電荒川線を運行する軌道事業につきましては、車両数は三十三両、乗客数は一日平均四万八千人、乗車料収入は年間二十二億九千八百万円を予定しております。
 日暮里・舎人ライナーを運行する新交通事業につきましては、車両数は九十両、乗客数は一日平均九万一千人、乗車料収入は年間六十三億一千万円を予定しております。
 六ページをお開き願います。上野動物園内のモノレールを運行する懸垂電車事業につきましては、営業日数は百八十三日、車両数は二両、乗客数は年間六十七万九千人、乗車料収入は年間八千八百万円を予定しております。
 なお、先日公表いたしましたとおり、本年十一月一日から運行を休止することとしております。
 七ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金を一覧表にまとめたものでございます。合計が次のページにございます。
 八ページをお開き願います。国庫と一般会計を合わせました繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、七十八億五千万余円を計上しております。内訳につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 九ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
 職員数につきましては、四つの事業の合計で、一般職員二千八百六十二人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員二百六十七人となっております。
 下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて二百九十二億九千万円を計上しております。
 一〇ページをお開き願います。自動車運送事業の収益的収支でございます。
 収入として乗車料など四百七十二億円、支出として人件費、物件費など四百八十五億七千六百万円を計上しております。経常損益は十三億四千七百万円の赤字を見込んでおります。
 一一ページをお開き願います。自動車運送事業の資本的収支でございます。
 収入として企業債の発行など八十八億八千万円、支出として建設改良費と企業債償還金百五十三億二千百万円を計上し、差し引き六十四億四千百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 一二ページをお開き願います。軌道事業の収益的収支でございます。
 収入として七十二億八千万円、支出として八十億八百万円を計上しております。経常損益は七億二千八百万円の赤字を見込んでおります。
 一三ページをお開き願います。軌道事業の資本的収支でございます。
 収入として二億九千二百万円、支出として三億七千万円を計上し、差し引き七千八百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 一四ページをお開き願います。新交通事業の収益的収支でございます。
 収入として六十七億三千三百万円、支出として七十九億三千五百万円を計上しております。経常損益は十二億二百万円の赤字を見込んでおります。
 一五ページをお開き願います。新交通事業の資本的収支でございます。
 収入として五十一億三千万円、支出として七十一億二千九百万円を計上し、差し引き十九億九千九百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 一六ページをお開き願います。懸垂電車事業の収益的収支でございます。
 収入として九千四百万円、支出として一億二千五百万円を計上しております。経常損益は三千百万円の赤字を見込んでおります。
 次の一七ページには、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 次の一八ページから四六ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、四八ページをお開き願います。次に、高速電車事業会計についてご説明申し上げます。
 まず、業務の予定量でございます。
 都営地下鉄四線別に記載してございまして、次のページに四線の合計がございます。
 四九ページをお開き願います。四線の合計で、営業キロは百九キロメートル、車両数は一千百六十六両、乗客数は一日平均二百八十六万一千人、乗車料収入は年間一千五百七十九億八千万円を予定しております。
 五〇ページをお開き願います。国庫及び一般会計からの繰入金の一覧表でございます。
 国庫と一般会計を合わせた繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように、二百八十億四千七百万余円を計上しております。内訳につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 五一ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
 職員数につきましては、一般職員三千四百九人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員二百二十七人となっております。下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三百七十五億百万円を計上しております。
 五二ページをお開き願います。高速電車事業会計の収益的収支でございます。
 収入として一千八百四十四億三百万円、支出として一千五百九十七億七千七百万円を計上しております。経常損益は二百四十六億二千六百万円の黒字を見込んでおります。
 五三ページをお開き願います。高速電車事業会計の資本的収支でございます。
 収入として二百二十八億六千万円、支出として一千三百十五億九千六百万円を計上し、差し引き一千八十七億三千六百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 次の五四ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 次の五五ページから六八ページにつきましては、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、七〇ページをお開き願います。次に、電気事業会計についてご説明申し上げます。
 業務の予定量につきましては、三つの発電所の合計で、販売電力量は年間約十一万三千九百メガワット時、電力料収入は年間十七億五千百万余円を予定しております。
 七一ページをお開き願います。一般会計からの繰入金の一覧表でございます。一般会計からの繰入金の合計は、一番下の合計欄にございますように三百万円を計上しております。
 七二ページをお開き願います。職員計画と人件費の内訳でございます。
 職員数につきましては、一般職員二十四人、上段に括弧書きをしてございます短時間勤務職員四人となっております。下の表の人件費につきましては、諸給与、退職金、厚生費を合わせて三億六百万円を計上しております。
 七三ページをお開き願います。電気事業会計の収益的収支でございます。
 収入として十八億百万円、支出として十三億七千七百万円を計上しております。経常損益は、四億二千四百万円の黒字を見込んでおります。
 七四ページをお開き願います。電気事業会計の資本的収支でございます。
 収入は計上しておりません。支出につきましては四億三千二百万円を計上し、差し引き四億三千二百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 次の七五ページでは、債務負担行為の内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 次の七六ページ以降には、収入、支出の詳細な内訳を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 続きまして、条例改正案の内容等につきまして、資料8の運賃改定等説明資料によりご説明申し上げます。
 資料8、一枚おめくりいただきますと目次がございます。事業別に、条例の新旧対照表などを掲載しております。
 一ページをお開き願います。まず、貸切バスについて規定しております東京都貸切自動車条例の新旧対照表でございます。上段に改正案、下段に現行を掲げ、改正部分に傍線を付しております。運賃及び料金の合計額に対する加算につきまして、現行の八分を改正案では一割としております。
 二ページをお開き願います。地下鉄について規定しております東京都地下高速電車条例の新旧対照表でございます。上段に改正案、下段に現行を掲げ、改正部分に傍線を付してございます。
 三ページをお開き願います。運賃新旧比較表でございます。区界ごとに、普通運賃の現行運賃と改定後の運賃を記載しております。条例では、普通運賃の上限額を定めており、運賃改定により上限額の改正が必要となる箇所がございます。
 例えば、普通運賃の三区でございますが、現行のICカード乗車券二百六十七円、切符二百七十円から、改定後、ICカード乗車券二百七十二円、切符二百八十円となることから、上限額を二百七十円から二百八十円に引き上げる必要がございます。このように、条例改正を提案する部分につきまして網かけをしてございます。
 続いて、四ページをお開き願います。東京都日暮里・舎人ライナー条例の新旧対照表でございます。上段に改正案、下段に現行を掲げ、改正部分に傍線を付してございます。
 五ページをお開き願います。運賃新旧比較表でございます。区界ごとに、普通運賃の現行運賃と改定後の運賃を記載してございます。このうち、地下鉄と同様に、条例改正を提案する部分につきまして網かけをしてございます。
 最後に六ページをお開き願います。乗合バス及び東京さくらトラムの運賃につきまして、現行運賃と改定後の運賃を記載してございます。いずれもICカード乗車券の運賃は改定いたしますが、現行条例で定める上限額の範囲内での改定となってございます。
 以上、平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております予算案及び条例改正案等の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○牧野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 先ほど局長からご説明いたしました経営計画につきまして、資料9、東京都交通局経営計画二〇一九(概要版)に基づきご説明いたします。なお、冊子につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、表紙をおめくり願います。左ページの経営の基本的な考え方、事業体系、計画期間につきましては、先ほど局長からご説明差し上げたとおりでございます。
 次に、財政収支計画でございます。各事業の計画期間における経常損益とその後の収支見通しについてお示ししてございます。
 高速電車事業及び一番下の電気事業につきましては、計画期間中及びその後につきましても、堅調に黒字を計上する見通しでございます。
 自動車運送事業につきましては、計画期間中は赤字で推移するものと見込んでおりますが、その後につきましては、二〇二四年度以降黒字化する見通しでございます。
 軌道事業及び新交通事業につきましては、計画期間中及びその後につきましても、赤字基調で推移する見通しでございます。
 続いて、左右のページを外側におめくり願います。一番左のページから、主な計画事業についてご説明申し上げます。
 まず、安全・安心の確保に向けた取り組みでございますが、ホームドアの整備につきましては、本年秋までに新宿線全駅で、東京二〇二〇大会までに浅草線先行四駅で、二〇二三年度までには全ての交通局管理駅で整備を完了いたします。
 次に、地下鉄の浸水対策につきましては、新たな浸水想定を踏まえ、必要な追加対策を検討、実施するとともに、荒川氾濫等に備えたタイムラインの運用、改善、早期復旧に向けた対応の検討を進めてまいります。
 また、テロ対策の強化に向けて、地下鉄駅構内、車内に防犯カメラを順次設置するとともに、映像解析により不審物の置き去り等を検知する新技術を導入してまいります。
 このほか、都営バスの安全対策の強化や発電所施設の大規模更新計画の策定などを進めてまいります。
 次に、質の高いサービスの提供に向けた取り組みについてでございます。
 混雑対策として、三田線では二〇二二年度から一部の編成を六両から八両編成化いたします。また、新宿線では、二〇二二年度までに全編成の十両編成化を完了いたします。さらに、日暮里・舎人ライナーでは、二〇一九年度に車両を二編成増備するとともに、二〇二二年度から座席を全てロングシート化して定員をふやした車両に順次更新いたします。
 続いて、バリアフリールートの充実につきましては、都営地下鉄全駅で、いわゆるワンルートの確保が完了しており、これに加え、競技会場最寄り駅や乗りかえ駅等でのエレベーター整備を進めるとともに、バリアフリールートの複数化について検討を進めてまいります。
 また、トイレの洋式化や温水洗浄便座の設置、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた、人に優しい地下鉄車両の導入を進めてまいります。
 次に、新たなバスモデルの展開につきましては、フルフラットバスの検証、改良を進め、導入を拡大するとともに、駅からバス車内まで連続した情報案内を多言語で提供してまいります。
 このほか、コンシェルジュの配置拡大やツーリストインフォメーションセンターの増設、バス営業所の新設、都営交通公式アプリの導入などを進めてまいります。
 次に、東京の発展への貢献でございますが、浅草線のリニューアルプロジェクトとして、各駅のまち並みに合わせた駅改装を計画的に実施するとともに、二〇二一年度までに全編成を新型車両に更新してまいります。
 また、泉岳寺駅について、二〇二四年度の拡幅ホーム供用開始を目指し、市街地再開発事業と一体でホーム拡幅、コンコース拡張、エレベーター増設などの改良工事を実施してまいります。このほか、燃料電池バスの導入や沿線地域との連携などを進めてまいります。
 次に、経営基盤の強化に向けた取り組みでございますが、より利便性、収益性の高い店舗展開や広告用デジタルサイネージの設置拡大など関連事業を推進するとともに、事業を担う人材の確保、育成を進めてまいります。
 最後に、ただいまご説明申し上げた一番右のページの裏面をごらんください。東京二〇二〇大会の成功に向けた取り組みについてまとめてございます。
 都営地下鉄では、駅や車両のバリアフリー化や多言語による案内を充実するとともに、大会時には、列車の増発や終電の延長を実施いたします。
 また、都営バスでは、大会時には、駅から離れた会場へのシャトルバス運行等に協力するとともに、大会中の交通規制や需要の増加等に的確に対応してまいります。
 さらに、都営交通のさまざまな広告媒体を活用し、大会機運の醸成に向けた取り組みを推進するとともに、開催直前には、地下鉄駅構内などを大会の統一的なデザインで装飾いたします。
 以上、甚だ簡単ではございますが、東京都交通局経営計画二〇一九についての説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○川松委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○斉藤委員 説明ありがとうございました。資料要求をお願いしたいと思います。八点あります。
 まず一点目が、監理団体、報告団体、東京都営交通協力会における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都退職者数。
 二点目が、監理団体、報告団体、東京都営交通協力会における職員数を、雇用形態別の五年間の推移でお願いします。
 三点目、交通局の職員定数と現員数の推移、過去五年間分、職種別にお願いします。
 四点目、女性職員数の推移と女性職員の更衣室、トイレなどの施設設備の状況。
 五点目、都営バスの新規採用人数、過去十年分。
 六点目、都営バス運転手の雇用形態別年間労働時間と年収。特別職については、非常勤職員と再雇用職員に分けてお願いします。
 七点目、都営バスの一日当たりの利用者数の推移、過去十年分、お願いします。
 八点目、障害者雇用率の推移、過去五年分をお願いします。
 以上です。

○上田委員 平成二十五年から直近の契約締結に係る入札参加条件及び辞退理由。
 それから、職員の自殺の状況、事務事業でかなり私も資料要求させてもらったのですが、これのアップデート版。
 あとは、過労死ラインについての超過勤務実績状況、過去五年分。
 以上、三点です。よろしくお願いします。

○川松委員長 ほかにございますか。--ただいま斉藤委員、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○川松委員長 次に、理事者から契約の締結についての報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○広瀬資産運用部長 お手元の資料10、契約締結報告書に基づきまして、平成三十年十一月一日から平成三十一年一月三十一日までに締結いたしました、予定価格が一件二億円以上の動産の買い入れ契約につきましてご報告申し上げます。
 一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
 以下、契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。ドライブレコーダーシステム等の買入れでございます。
 本件は、路線バス用のドライブレコーダーシステム等を更新するため、必要な千五百台を購入するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は六億四千五百九十五万円余、契約の相手方は、ミナト矢崎サービス株式会社でございます。入札経過につきましては三ページに記載してございます。
 以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○川松委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。

○川松委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件並びに報告事項、東京都工業用水道事業の廃止に伴う取り組みについて及び職員の情報漏えいについてのこれまでの対応状況について、理事者の説明を求めます。

○中嶋水道局長 平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております水道局関係の案件をご審議いただくに当たり、その概要につきましてご説明申し上げます。
 初めに、平成三十一年度東京都水道事業及び工業用水道事業における運営方針と予算の大綱をご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます資料1をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。まず、水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
 都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、最も重要な基幹ライフラインとして、都民生活と首都東京の都市活動を支えてまいりました。しかしながら、水道事業の現状を見ると、平成三十年代から更新時期を迎える浄水場を初めとした基幹施設の再構築を着実に進めていくとともに、水道管路の更新を計画的に進めていく必要がございます。
 また、多摩地区では、都営水道に一元化した市町の小規模施設などを再構築し、強靱で信頼される広域水道としていくことも重要な課題でございます。
 こうした状況に加え、首都直下地震の切迫性が指摘されるなど、水道を脅かすさまざまな脅威に対し、公営企業としての責務を全うするためには、危機管理に万全を期していかなければなりません。
 さらに、信頼される東京水道であるためには、お客様との対話を積極的に行う必要があるとともに、エネルギー問題などに対しましても、社会的な要請に応えていくことが求められております。
 こうした中で、目標管理の徹底と成果重視の視点に立ち、都民への説明責任を果たしていくため、平成二十八年度から平成三十二年度までを計画期間とし、事業計画と財政計画を明らかにしました東京水道経営プラン二〇一六を平成二十八年二月に策定いたしました。
 東京水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとして、安全でおいしい高品質な水を安定して提供していくとともに、危機管理に万全を期し、盤石な体制の構築や効率的で健全な経営に努め、信頼される事業運営を実践してまいります。
 また、将来を見据えた取り組みを推進し、世界に誇る水道システムを一層進化させ、国内外に発信するとともに、次世代につなげてまいります。
 二ページをお開き願います。平成三十一年度は、東京水道経営プラン二〇一六の四年目として、三つの柱に沿ってそれぞれの施策を着実に推進するために必要な経費を計上しております。その主な施策についてご説明申し上げます。
 第一に、基幹ライフラインの運営でございます。
 まず、安定についてでございます。
 現在、整備が進められております八ッ場ダムは、平成三十一年度に完成が予定されており、引き続き首都東京の安定した水源の確保に向けて取り組んでまいります。
 水道水源林につきましては、引き続き適正な管理を行うとともに、平成二十九年三月に策定した、みんなでつくる水源の森実施計画に基づき、民有林の積極的な購入や、都民を初め、企業、大学などの多様な主体と連携した森づくりなどを推進してまいります。
 また、大規模浄水場の更新に備え、境浄水場、三郷浄水場におきまして代替浄水施設の整備を進めていくとともに、第二原水連絡管などの導水施設の二重化、送水管の二重化、ネットワーク化や給水所の新設、拡充に取り組んでいくことで、水道基幹施設の再構築を着実に進めてまいります。
 さらに、多摩地区水道につきましては、平成二十九年二月に策定しました多摩水道運営プラン二〇一七に基づき、多摩地区を四つのエリアに分けて、老朽化した小規模施設の再編を行うとともに、送配水管のネットワーク化を図り、施設の再構築を推進してまいります。
 次に、高品質についてでございます。
 浄水施設の整備に合わせ、さまざまな原水水質に応じた適切な浄水処理を導入していくとともに、水質管理のさらなる強化を図るため、TOKYO高度品質プログラムを充実させてまいります。
 また、安全でおいしい高品質な水を実感してもらうため、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップを継続実施いたしますとともに、直結給水方式への切りかえを一層進めるため、切りかえに係る工事費の見積もりを無料で行ってまいります。
 次に、さまざまな脅威への備えについてでございます。
 切迫性が指摘される首都直下地震などの大規模地震に備えるため、村山上貯水池の堤体強化や配水池の耐震強化、配水管の耐震継ぎ手化などを推進するとともに、停電が発生した際にも平常時と同様に給水できるよう、自家用発電設備の新設、増強に取り組んでまいります。
 また、震災時においても避難所等へ確実に給水するため、給水管の耐震化を三十一年度完了に向け、着実に進めてまいります。
 第二は、取り組みの進化、発信でございます。
 まず、お客様との対話についてでございます。
 安全でおいしい高品質な水を実感していただくとともに、お客様ニーズをきめ細かく把握するため、東京水道あんしん診断を引き続き実施してまいります。
 また、水道事業を理解していただくため、水道キャラバンの充実を図ってまいります。
 さらに、お客様サービスの向上のため、お客様センターにおける電話対応にAIを導入いたします。
 こうした取り組みに加え、スマートメーター化モデル事業など、ICTを活用してサービスの向上と効率化を積極的に進めてまいります。
 次に、地域社会への貢献についてでございます。
 太陽光発電といった再生可能エネルギー等の導入を進め、エネルギー、環境対策を推進してまいります。
 また、貴重な土木施設であり、国の史跡でもある玉川上水につきましては、後世に継承していくため、庁内各局や地元自治体などと連携、協力しながら、史跡玉川上水整備活用計画に基づき、適切な保存管理に努めてまいります。
 次に、国内外水道事業体への貢献についてでございます。
 東京水道グループの技術力、ノウハウを積極的に活用し、国内の水道事業体の人材育成や事業運営に協力するとともに、大規模災害発生時における被災事業体への支援体制の強化を図ってまいります。
 また、東京水道国際展開プログラムに基づき、途上国の水道事情の改善に貢献してまいります。
 三ページをお開き願います。第三に、これらの取り組みを支える基盤でございます。
 まず、人材基盤についてでございます。
 体験型研修などの充実により、危機管理能力や現場における実務能力の向上を図ってまいります。
 また、コンプライアンスに関する研修を充実させ、職員の意識改革を行うとともに、IWA世界会議で得られた知見を活用して、人材の育成に取り組んでまいります。
 次に、運営体制についてでございます。
 基幹的業務を局と一体的に担う監理団体に対して、経営方針の徹底を図るなど、ガバナンスを強化してまいります。
 また、外部専門家の意見を反映させるなど経営の客観性を確保するとともに、情報公開を充実させ、透明性の向上を図ってまいります。
 次に、財政基盤についてでございます。
 東京水道経営プラン二〇一六におきましては、不断の経営努力として、五年間で百五十億円を予定しており、引き続き経費節減と収入確保に取り組んでまいります。また、代替浄水施設の整備に当たり、これまで積み立てた資金を活用してまいります。
 さらに、企業債を適切に発行することにより、世代間負担の公平性を図りながら、健全かつ安定的な財政運営を進めてまいります。
 以上の施策を主な内容とする平成三十一年度水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入三千七百九十六億二千七百万円、支出三千七百五十九億二千六百万円、収支差し引き三十七億百万円、また、資本的収支におきまして、収入四百四十八億六百万円、支出千四百三十四億七千五百万円、収支差し引き九百八十六億六千九百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金その他により補填いたします。
 四ページをお開き願います。次に、工業用水道事業会計についてご説明申し上げます。
 都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という行政目的のため、地下水揚水規制に伴う代替水を供給する事業として行ってまいりました。その結果、昭和五十年代以降、地盤沈下はほぼ鎮静化し、所期の目的を十分果たしてまいりました。
 しかしながら、経営面におきましては、工場の移転、水使用の合理化等による需要の減少傾向が続き、料金収入が落ち込むなど厳しい経営状況にございます。また、このため、効率的な事業運営に努めるとともに、平成三十四年度末の事業廃止に伴い、利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、上水道への切りかえ工事や料金差額補填などの利用者支援を着実に実施してまいります。
 平成三十一年度工業用水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入五十八億三千百万円、支出五十八億三千百万円となり、収支均衡、また、資本的収支におきまして、収入二億百万円、支出八億八千四百万円、収支差し引き六億八千三百万円の不足となります。この資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額につきましては、損益勘定留保資金により補填いたします。
 以上、平成三十一年度東京都水道事業及び工業用水道事業の運営方針と予算の大綱につきましてご説明申し上げましたが、両事業とも幾多の重要課題を抱えております。都民の皆様から両事業を負託されました公営企業管理者として、これらの課題の解決に向けて職員ともども総力を挙げて対処し、現在及び将来の安定給水の確保に努めてまいります。
 続きまして、条例案につきましてご説明申し上げます。
 今回の条例改正ですが、三件ございまして、一つが東京都給水条例の一部を改正する条例、一つが東京都工業用水道条例を廃止する等の条例の一部を改正する条例、最後が東京都が設置する水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の一部を改正する条例でございます。
 さきの東京都給水条例及び東京都工業用水道条例を廃止する等の条例につきましては、本年十月から予定されております消費税率及び地方消費税率の引き上げに伴い、水道料金及び工業用水道料金について、現行八%の消費税等相当額を一〇%に改定するため、所要の改正を行うものでございます。
 最後の東京都が設置する水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の一部を改正する条例につきましては、関係法令の一部改正に伴い、資格要件の追加及び一部見直しを行うものでございます。
 詳細につきましては、後ほど総務部長からご説明いたします。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○松丸総務部長 第一回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明を申し上げます。
 初めに、お手元にお配りいたしました資料につきましてご紹介させていただきます。
 資料は全部で十三種類用意してございます。資料1は、ただいま局長が説明いたしました平成三十一年度東京都水道事業、工業用水道事業の運営方針と予算の大綱でございます。資料2は、両会計の予算でございます。資料3は、両会計の予算概要でございます。資料4は、両会計の予算説明書でございます。資料5は、消費税等の税率改定に伴う東京都給水条例及び東京都工業用水道条例を廃止する等の条例の改正についてでございます。資料6は、東京都給水条例の一部を改正する条例案でございます。資料7は、東京都工業用水道条例を廃止する等の条例の一部を改正する条例案でございます。資料8は、学校教育法等の改正に伴う水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の改正についてでございます。資料9は、東京都が設置する水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の一部を改正する条例案でございます。資料10は、東京都工業用水道事業の廃止に向けた取り組みについてでございまして、後ほど経営改革推進担当部長からご説明いたします。資料11は、情報漏えいに関するこれまでの対応状況についてでございまして、後ほどご説明いたします。資料12は、工事請負契約の契約締結報告書でございまして、後ほど経理部長からご説明いたします。参考資料は、平成三十年九月に公表した工業用水道事業の廃止及び支援計画(案)でございます。
 それでは、平成三十一年度予算につきまして、資料3の予算概要によりましてご説明申し上げます。
 資料3をごらんください。まず、水道事業会計でございます。
 三ページをお開き願います。平成三十一年度予算内訳でございます。
 収益的収入及び支出のうち収入でございます。表の上段、営業収益は、水道事業の収益の大部分を占める給水収益などで、営業収益の一番下の行にお示ししておりますとおり、計三千六百四十一億三百万円を計上しております。その下の営業外収益は、受取利息や土地物件収益などで、営業外収益の一番下の行にお示ししておりますように、計百五十五億二千四百万円を計上しております。
 以上、収益的収入の総額は、最下段にお示ししておりますように、三千七百九十六億二千七百万円で、前年度に比べまして四十六億八千万円の増となっております。
 四ページをお開き願います。支出でございます。
 表の上段、営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修や動力、薬品の購入などに係る浄水費や配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計三千五百九十三億九千五百万円を計上しております。
 その下の営業外費用は、企業債の支払い利息や消費税及び地方消費税の納付金などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計百六十五億三千百万円を計上しております。
 以上、収益的支出の総額は、最下段にお示ししておりますように、三千七百五十九億二千六百万円で、前年度に比べまして六十七億五千百万円の増となっております。
 五ページをお開きください。資本的収入及び支出でございます。
 収入でございますが、表の一番上、建設改良費に新たに充当する企業債が三百九十五億二千六百万円となっております。表の三番目の国庫補助金は、水道水源開発に対する補助金で十四億八千九百万円となっております。その下の一般会計出資金は、水道水源開発等に対する出資金で十八億九千万円となっております。
 そのほかの収入を合わせました資本的収入の総額は、上の表の最下段にお示ししておりますように四百四十八億六百万円で、前年度に比べまして三百六億四百万円の減となっております。
 次に、支出でございます。
 表の上段、建設改良費は、導水施設や代替浄水施設を整備するための原水及び浄水施設費、送配水管や給水所等を整備するための配水施設費などで、計千二百四十四億五千五百万円を計上しております。その下の企業債償還金は百九十億二千万円でございます。
 以上、資本的支出の総額は、最下段にお示ししておりますように、一千四百三十四億七千五百万円で、前年度に比べまして百五十二億九千二百万円の減となっております。
 六ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。
 収益的収支につきましては、上の表の最下段にお示ししておりますように、三十七億百万円を見込んでおります。資本的収支につきましては、下の表の最下段にお示ししておりますように、九百八十六億六千九百万円の不足となっております。この不足する額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 七ページをごらんください。事業規模の概況でございます。
 表の一番上、平成三十一年度の年間配水量は十六億二千七百九十六万八千立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は、四百四十四万八千立方メートルを予定しております。また、最下段の水道料金収入は三千二百二十九億六千三百万円を見込んでおります。
 八ページをお開き願います。この表は、水道事業における主要施設整備事業の概要をお示ししたものでございます。
 水源及び浄水施設整備事業、送配水施設整備事業、給水設備整備事業の三事業で構成しており、平成三十一年度の金額は、計の欄の中ほどにお示ししておりますとおり、一千九百十億円を計上しております。各事業の内訳につきましては、次の九ページから一一ページにお示ししてございます。
 九ページをごらんください。水源及び浄水施設整備事業は、水源の確保及び導水施設の整備、大規模浄水場更新代替施設などの浄水施設の整備を行うもので、六項目、百八十三億円を計上しております。
 整備事業の概要について、事業費の一番目、水源分担金につきましては、国が行う水源開発事業等に対する当局の負担分を計上しております。八ッ場ダム建設費負担金が減少したこと等により、前年度から約二十一億円減の四十七億一千二百万円を計上しております。
 事業費の四番目、大規模浄水場更新代替施設の整備につきましては、三郷浄水場及び境浄水場の先行整備費用等を計上しております。施工時期の見直し等により、前年度から約六十九億円減の三十九億四千四百万円を計上しております。
 一〇ページをお開き願います。送配水施設整備事業は、送配水管の新設や取りかえ、配水池等の整備を行うもので、三項目、一千六百九億円を計上しております。
 事業費の一番目、送配水管ネットワークの強化につきましては、朝霞上井草線や多摩南北幹線を初めとした送配水管の新設に係る費用を計上しております。三十一年度は、前年度と同等の三百十四億九千八百万円を計上しており、五十キロメートルの施工を予定しております。
 事業費の二番目、送配水管の耐震強化等につきましては、配水管耐震継ぎ手化に係る費用を計上しております。三十一年度は、前年度から約六十九億円増の一千二十億円を計上しており、三百六十七キロメートルの施工を予定しております。
 事業費の三番目、配水池等の整備につきましては、王子給水所や多摩北部給水所等の新設、柴崎浄水所や和田堀給水所等の拡充などに係る費用を計上しております。三十一年度は、江北給水所整備が三十年度に完了すること等に伴い、前年度から約三十億円減の二百五億二百万円を計上しております。
 一一ページをごらんください。給水設備整備事業は、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップ、私道内における給水管整備、避難所等における給水管耐震強化などを行うもので、三項目、百十八億円を計上しております。
 事業費の一番目、小中学校の水飲み栓直結給水化につきましては、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップに係る費用を計上しております。三十一年度は前年度と同等の二億二千七百万円を計上しております。
 事業費の二番目、私道内給水管整備等につきましては、私道内における給水管の耐震化に係る費用を計上しております。三十一年度は、前年度と同等の九十三億三百万円を計上しており、四十四キロメートルの施工を予定しております。
 事業費の三番目、避難所等の給水管耐震強化につきましては、避難所等における給水管の耐震化や応急給水栓の設置に係る費用を計上しております。三十一年度は、前年度から約二億円増の十八億七千万円を計上しており、全ての避難所等の給水管の耐震化及び応急給水栓の設置を三十一年度に完了する予定でございます。
 一二ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
 平成三十二年度以降にわたる建設改良事業等の契約を行うために、水道建設改良事業などの五つの事業につきまして、表の最下段にお示ししておりますとおり、合計千八百八十四億四千三百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
 一三ページをごらんください。給与費でございます。
 上段の表は職員数をお示ししております。平成三十一年度の職員定数は三千八百五十五人でございます。下段の表は給与費内訳でございます。給料、手当、報酬の合計として、表の一番下の中ほどにお示ししておりますとおり三百七億三千六百四十五万六千円を計上しております。支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり五・九%となっております。
 以上が水道事業会計の平成三十一年度予算の概要でございます。
 次に、工業用水道事業会計についてご説明申し上げます。
 一七ページをお開き願います。平成三十一年度予算内訳でございます。
 収益的収入及び支出のうち、まず収入でございますが、表の上段、営業収益は、給水収益などで、営業収益の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計八億九千九百万円を計上しております。その下の営業外収益は、受取利息、土地物件収益、一般会計補助金などで、営業外収益の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計十九億八千八百万円を計上しております。その下の特別利益は、工業用水道事業の廃止に伴う上水道への切りかえの工事費等の財源で、計二十九億四千四百万円を計上しております。
 以上を合計いたしました収益的収入の総額は、表の最下段にお示ししておりますように、五十八億三千百万円で、前年度に比べまして三十三億七千七百万円の増となっております。
 一八ページをお開き願います。支出でございます。
 営業費用は、浄水施設や水道管の維持補修や動力、薬品の購入などに係る浄水及び配水費、料金徴収に係る業務費、固定資産の減価償却費などで、営業費用の欄の一番下にお示ししておりますように計二十七億七千六百万円を計上しております。
 営業外費用は、消費税及び地方消費税の納付金や工業用水道事業の廃止に伴う会計システムの改修に係る事業整理費などで、営業外費用の欄の一番下の行にお示ししておりますように、計一億三千四百万円を計上しております。
 特別損失は、工業用水道事業の廃止に伴う上水道への切りかえの工事などに係る事業整理損失で二十九億二千百万円を計上しております。
 以上を合計いたしました収益的支出の総額は、表の最下段にお示ししておりますように、五十八億三千百万円で、前年度に比べまして三十三億七千七百万円の増となっております。
 一九ページをごらんください。資本的収入及び支出でございます。
 まず、収入でございますが、一般会計出資金として二億百万円を計上しており、前年度に比べまして一億四千五百万円の減となっております。
 次に、支出でございますが、建設改良費として八億八千四百万円を計上しており、前年度に比べまして二億八千四百万円の増となっております。
 二〇ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの収支差引額をお示ししてございます。収益的収支につきましては、収支均衡となっております。資本的収支につきましては六億八千三百万円の不足となっております。この不足する額につきましては、減価償却費など損益勘定留保資金で補填いたします。
 二一ページをごらんください。事業規模の概況でございます。
 平成三十一年度の年間配水量は八百二十三万四千立方メートル、括弧内に記載しております一日平均配水量は二万二千四百九十七立方メートルを予定しております。上から五段目の工業用水道料金収入は五億八千二百万円を見込んでおります。最下段の工業用水道事業廃止に伴う上水道への切りかえ予定件数は百五十五件を見込んでおります。
 二二ページをお開き願います。給与費でございます。
 平成三十一年度の職員定数は九人でございます。下段の表は、給与費内訳でございます。給料、手当の合計は、最下段の中ほどにお示ししておりますとおり七千二百七十八万八千円、支出予算総額に占める給与費の比率は、一番右側のとおり一・一%となっております。
 以上が工業用水道事業会計の平成三十一年度予算の概要でございます。
 なお、詳細につきましては資料4の平成三十一年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算説明書をご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、本定例会に提出を予定しております平成三十一年度水道事業会計及び工業用水道事業会計予算についてご説明させていただきました。
 続きまして、資料5によりまして、消費税等の税率改定に伴います東京都給水条例及び東京都工業用水道条例を廃止する等の条例の改正につきましてご説明申し上げます。
 資料5をごらんください。
 一ページをお開き願います。今回の条例改正は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等が施行され、平成三十一年十月一日から消費税率及び地方消費税率が、現行の八%から一〇%へ引き上げられることに伴い、所要の改正を行うものでございます。
 まず、東京都給水条例につきましてご説明申し上げます。
 改正内容でございますが、料金は、基本料金と従量料金との合計額に百分の百十を乗じて得た額とするものでございます。適用時期でございますが、平成三十一年十二月分として算定する料金から適用することとしております。
 次に、東京都工業用水道条例を廃止する等の条例につきましてご説明申し上げます。
 改正内容でございますが、料金は、水量料金と水量メーター料金との合計額に百分の百十を乗じて得た額とするものでございます。適用時期でございますが、平成三十一年十一月分として算定する料金から適用することとしております。
 二ページをお開き願います。水道料金表案でございます。
 基本料金及び従量料金は、現行料金と同額で、改定はございません。表の脚注にございますように、基本料金と従量料金との合計額に乗じる率を百分の百十に改正するものでございます。
 三ページをお開き願います。消費税等の税率改定に伴う影響額でございます。
 平成三十一年度予算案における影響額は、表の右側の、うち二%引き上げ分の欄にお示ししてございますとおり、水道事業で十九億五千五百万円、工業用水道事業では五百万円でございます。
 四ページをお開き願います。新旧水道料金比較でございます。
 口径ごとに一カ月当たりの使用水量に応じた現行の料金と、条例改正後の料金の比較を行ったものでございます。なお、お示ししております料金は口座割引適用後のものでございます。
 太枠内をごらんください。四人世帯における一カ月の標準的な使用である口径二十ミリメートル、使用水量二十四立方メートルの場合、現行三千四百十四円の月額料金が、改定後は三千四百七十八円となり、六十四円の増額となります。
 五ページをお開き願います。工業用水道料金表案でございます。水道料金表と同様に、表の脚注の記載を改正するものでございます。
 続きまして、資料6をごらんいただきたいと存じます。
 一ページ、二ページは、東京都給水条例の一部を改正する条例の議案でございます。一部改正が行われる条例の内容につきまして、三ページから五ページまでの新旧対照表によりご説明申し上げます。
 三ページをお開き願います。上段が改正案、下段が現行条例でございまして、傍線を付した部分が改正部分でございます。第二十三条は、これまで百分の百八としておりました基本料金と従量料金との合計額に乗じる率を百分の百十とするものでございます。第三十条は、水道料金の減免について定めたものでございますが、第二十三条の改正に伴い、規定を整備するものでございます。
 四ページをお開き願います。附則についてご説明申し上げます。
 これは条例の施行日及び新料金の適用時期について定めるものでございます。施行期日は、平成三十一年十月一日としております。適用時期でございますが、水道料金につきましては、多くのお客様は二カ月ごとの検針のため、全てのお客様に新税率が適用される十二月分として算定する料金から新料金を適用することといたしております。
 続きまして、資料7をごらんいただきたいと存じます。
 一ページは、東京都工業用水道条例を廃止する等の条例の一部を改正する条例の議案でございます。一部改正が行われる条例の内容につきましては、二ページの新旧対照表によりご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。東京都工業用水道条例を廃止する等の条例において、東京都工業用水道条例の規定により、現に工業用水道の給水契約をしている者については、東京都工業用水道条例の廃止後も、平成三十五年三月三十一日までの間、同条例の規定は、なおその効力を有することとなります。その間、これまで百分の百八としておりました水量料金と水量メーター料金との合計額に乗じる率を百分の百十とするものでございます。
 適用時期でございますが、工業用水道料金につきましては、毎月検針のため、全てのお客様に新税率が適用される十一月分として算定する料金から新料金を適用することといたしております。
 附則についてご説明申し上げます。これは条例の施行日について定めるものでございます。施行日は公布の日としております。
 続きまして、資料8によりまして、学校教育法等の改正に伴います水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の改正につきましてご説明申し上げます。
 資料8をごらんいただきたいと存じます。資料の表紙をおめくりください。
 今回の条例改正は、関係法令の一部改正に伴い、布設工事監督者及び水道技術管理者の資格要件の追加及び一部見直しを行うものでございます。
 まず、条例の概要についてでございますが、本条例は、水道法第十二条第二項及び第十九条第三項の規定に基づき、水道の布設工事の施行に関する技術上の監督業務を行う者及び水道の管理について技術上の業務を行う水道技術管理者に必要な資格等を規定しております。
 続きまして、提案の理由についてでございますが、学校教育法が一部改正され、専門職大学等の制度が創設されたこと、また、技術士法施行規則が一部改正され、技術士資格試験の選択科目の統合が行われたことに対応するため、水道関係法令についても一部改正が行われました。これらの関係法令は、平成三十一年四月一日から施行されますので、これらに対応するため、本条例の一部改正を行うものでございます。
 続きまして、改正の概要についてでございますが、本条例で改正する内容といたしましては、資格の学歴要件に専門職大学の記述を追加いたします。また、資格の技能要件における技術士試験選択科目から水道環境を削除いたします。
 施行期日は、平成三十一年四月一日を予定しております。
 続きまして、資料9をごらんいただきたいと存じます。
 一ページ、二ページは、東京都が設置する水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例の一部を改正する条例の議案でございます。一部改正が行われる条例の内容につきまして、三ページから四ページの新旧対照表によりご説明申し上げます。
 三ページをお開き願います。上段が改正案、下段が現行条例でございまして、傍線を付した部分が改正部分でございます。第四条第三号、第五条第二号及び第三号は、専門職大学の創設に伴う記述の追加でございます。第四条第七号は、技術士試験選択科目の統合に伴い、選択科目から水道環境を削除するものでございます。
 四ページをお開き願います。附則についてご説明申し上げます。
 これは条例の施行日及び経過措置について定めるものでございます。施行期日は、平成三十一年四月一日としております。経過措置でございますが、本条例の施行前に行われた技術士試験のうち上下水道部門に係るものに合格した者であって、選択科目として水道環境を選択したものは、本条例による改正後の東京都が設置する水道の布設工事監督者に関する資格等を定める条例第四条第七号の適用については、選択科目として上水道及び工業用水道を選択したものとみなします。
 以上で今定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○石井経営改革推進担当部長 それでは、お手元に配布してございます資料10をごらんください。東京都工業用水道事業の廃止に伴う取り組みにつきましてご報告をいたします。
 それでは、一ページをお開き願います。項番1、基本的な考え方でございます。
 工業用水道事業の平成三十四年度末廃止に伴い、平成三十年九月に公表した工業用水道事業の廃止及び支援計画案に沿って、ご利用者の経営等への影響を最小限にとどめられるよう、ご利用者の支援を着実に実施してまいります。
 平成三十一年度は、これまでにご利用者から寄せられました施工時期や施工方法等に関するさまざまなご要望等を踏まえた上で、上水道への切りかえ工事を計画的に進め、切りかえが完了したご利用者に対しましては、料金差額補填を実施いたします。
 平成三十一年度予算には、こうした取り組みに必要な経費を計上しており、財源は工業用水道事業会計の累積剰余金で措置いたします。なお、平成三十二年度以降の財源は、工業用水道事業会計の累積剰余金及び一般会計からの繰入金等で措置をいたします。
 また、平成三十四年度末を見据えて、工業用水道配水管の転用、撤去計画の策定に向けた取り組みを進めるとともに、廃止に係る経費の縮減に取り組んでまいります。
 次に、項番2、平成三十一年度予算につきましてご説明申し上げます。
 平成三十一年度の工業用水道事業会計予算では、事業の廃止に係る経費として、二十九億四千四百万円を計上しております。下の表をごらんください。支援策及びその他の項目別に経費の内訳をお示ししております。
 二ページをお開き願います。項番3、上水道への切りかえ工事でございます。
 (1)、工業用水利用者及び一般雑用水利用者を対象とした切りかえ工事につきましてご説明申し上げます。
 アの切りかえ件数でございますが、表をごらんください。工業用水、雑用水などの項目別に、平成三十一年度から三十四年度までの切りかえ件数をお示ししております。
 次に、イの平成三十一年度予算でございますが、切りかえ工事に要する経費として、十七億八千四百四十八万六千円を計上しております。
 続きまして、ウの実施方法でございますが、工業用水道から上水道の給水に切りかえるため、工業用水道給水管を撤去し、上水道給水管を設置する工事を実施いたします。
 以下、切りかえ工事の範囲などにつきましては記載のとおりでございます。また、切りかえ工事に合わせて、受水タンクや塩素除去装置の設置も計画的に実施してまいります。
 三ページをごらんください。(2)、集合住宅を対象とした切りかえ工事につきましてご説明いたします。
 アの切りかえ件数でございますが、表をごらんください。平成三十一年度から三十四年度までの切りかえ件数をお示ししております。
 次に、イの平成三十一年度予算でございますが、切りかえ工事に要する経費として六百二十二万八千円を計上しております。
 続きまして、ウの実施方法でございますが、工業用水道から上水道の給水に切りかえるため、工業用水道給水管等を撤去し、各居室内でトイレ用水を上水道へ切りかえます。
 以下、切りかえ工事の範囲などにつきましては記載のとおりでございます。
 四ページをお開き願います。項番4、料金差額補填でございます。
 (1)、工業用水利用者及び一般雑用水利用者を対象とした料金差額補填につきましてご説明申し上げます。
 アの補填対象件数でございますが、(ア)の表は工業用水利用者、(イ)の表は一般雑用水利用者につきまして、平成三十一年度から三十四年度までの補填対象件数をお示ししております。
 次に、イの平成三十一年度予算でございますが、料金差額補填に要する経費として一億四千百十万六千円を計上しております。内訳は、工業用水利用者を対象とした経費が八千八百三十五万一千円、一般雑用水利用者を対象とした経費が五千二百七十五万五千円となっております。
 続きまして、ウの補填方法でございますが、切りかえ据置期間及び据置期間中は、上水道料金の請求額を従来の工業用水道料金の請求額に据え置きます。また、激変緩和期間中は、工業用水利用者は二年ごとに十年間、一般雑用水利用者は一年ごとに五年間で、請求額を段階的に上水道料金の水準としてまいります。
 五ページをごらんください。(2)、集合住宅居住者を対象とした料金差額補填につきましてご説明申し上げます。
 アの補填対象件数でございますが、平成三十一年度から三十四年度までの補填対象件数をお示ししております。
 次に、イの平成三十一年度予算でございますが、料金差額補填に要する経費として八十九万四千円を計上しております。
 続きまして、ウの補填方法でございますが、切りかえ据置期間及び据置期間中は、トイレ用水としての請求額を従来の工業用水道料金の請求額に据え置きます。また、激変緩和期間中は、一年ごとに五年間で、請求額を段階的に上水道料金の水準としてまいります。
 六ページをお開き願います。項番5、配水管の転用、撤去でございます。
 (1)、配水管の転用、撤去計画の策定につきましてご説明申し上げます。
 工業用水の供給が停止となる平成三十五年度以降、工業用水道配水管約三百四十三キロメートルのうち約六十三キロメートルにつきましては、水道事業や他のライフライン事業での転用を進め、他の用途での活用ができない配水管につきましては、計画的に撤去してまいります。
 また、以下に記載がございますように、転用、撤去計画の策定に向け、平成三十一年度中に転用や撤去の方向性を取りまとめます。
 続きまして、(2)、平成三十四年度までの取り組みにつきましてご説明申し上げます。
 アの配水管の撤去でございますが、工業用水の供給が停止となるまでの間につきましても、給水機能を停止している配水管のうち、撤去が可能となる管の撤去を順次進めてまいります。
 表をごらんください。平成三十一年度から三十四年度までに撤去を行う配水管延長をお示ししております。
 次に、イの平成三十一年度予算でございますが、配水管の撤去に要する経費として、四億四千五百万円を計上しております。なお、本経費は、工業用水道事業として継続中の維持管理に関する経費であるため、事業の廃止に係る経費とは別に計上しております。
 七ページをごらんください。項番6、その他の取り組みにつきましてご説明申し上げます。
 (1)、節水対策に資する設備の設置支援でございますが、支援計画案のうち節水対策につきまして、支援対象となる設備の確認等を求めるご利用者のご要望などを踏まえ、平成三十一年度に、関係各局で支援の方向性を検討してまいります。
 次に、(2)、国との調整でございますが、工業用水法に基づく地下水の揚水規制につきましても、工業用水道事業の廃止後においても規制を継続するよう調整をしてまいります。また、草木ダムにおける工業用水道の水源につきまして、水道水源として活用できるよう、平成三十四年度末までに調整してまいります。
 続きまして、(3)、廃止経費の縮減でございますが、三園浄水場の土地建物など水道事業との共有資産やダム使用権などの無形固定資産につきまして、平成三十四年度末に水道事業へ有償移管する方向で調整をしてまいります。また、その他の土地につきましては、第三者への売却を検討してまいります。
 さらに、廃止経費につきましては、配水管の撤去に関する道路管理者等との調整やご利用者の使用状況の変化、そういったものを踏まえ、縮減に努めてまいります。
 八ページをお開き願います。項番7、利用者からの意見、要望に対する対応につきましてご説明申し上げます。
 廃止条例案が可決されて以降、ご利用者から寄せられましたご意見、ご要望につきまして、順次対応をしてまいります。
 (1)、支援策に関する主な意見、要望でございますが、ご利用者から寄せられました支援策に関するご意見、ご要望と、その対応をお示ししております。
 具体的には、設備の設置や更新を希望するご利用者に対しましては、現在、現地調査を実施し、設備の必要性の確認を進めており、今後、工期等を調整の上、設備を設置いたします。また、循環装置など節水対策に資する設備は、平成三十一年度に関係各局で支援の方向性を検討してまいります。
 以下、記載のとおり、井戸の掘削などさまざまなご要望が寄せられておりますが、支援計画案に沿って丁寧に対応してまいります。
 九ページをごらんください。(2)、切りかえ工事に関する主な意見、要望でございますが、ご利用者から寄せられました切りかえ工事に関するご意見、ご要望と、その対応をお示ししてございます。
 具体的には、特定の日にお願いしたいや、早い時期にお願いしたいといった要望に対しましては、現在、現地調査を実施し、ご利用者の事情に応じた施工時期の把握を進めており、今後、ご利用者の意向を踏まえ、工事内容や施工順序につきまして、詳細な調整を行ってまいります。
 以下、記載のとおり、施工方法などにつきましてご要望が寄せられておりますが、ご利用者のご要望を踏まえ、切りかえ工事を計画的に進めてまいります。
 また、参考資料といたしまして、昨年九月に公表しました工業用水道事業の廃止及び支援計画(案)を配布させていただいております。後ほどご参照いただきたいと存じます。
 今後も引き続き、工業用水道事業の廃止に伴う取り組みを一つ一つ着実に進めてまいります。
 ご説明は以上となります。よろしくお願いいたします。

○松丸総務部長 お手元に配布しております資料11をごらんください。職員の情報漏えいについてのこれまでの対応状況につきましてご報告いたします。
 水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームが昨年十一月に公表した水道局における再発防止策の現在の取り組み状況と今後の対応についてご説明いたします。
 それでは、一ページをお開き願います。再発防止策の取り組み状況でございます。
 項番1、取り組み状況の概要をごらんください。中間報告書では、再発防止策として十一の具体的な取り組みを掲げています。
 表は、取り組み案件ごとに、現在の状況を一覧表で示したものでございます。表の一番左側、表側にあるように、今回の事故から直接導かれる事項の改善策が七案件、局事業の構造的な面から推察される事項の改善策が四案件ございます。そのうち五案件が実施済みでございます。
 取組2、入札参加条件と発注仕様の見直しなど、次年度、平成三十一年度契約に向けた取り組みのほか、取組7、職員の自発的な非違行為の申し出を促す仕組みづくりのように、職員が再発防止の意識を高める取り組みなど、直ちに取り組むべき案件を実施してございます。残り六案件は、本年四月以降、順次実施してまいります。
 取組3、契約方法の見直しは、現行制度の抜本的な見直しを行うもの、また、取組11、第三者コンプライアンス委員会の設置などは、新たな仕組みの構築を伴う取り組みであり、現在、実施に向けた具体策を詰めているところでございます。
 二ページから六ページにわたり、それぞれの取り組みごとの取り組み内容と現在の状況を記載してございます。ご参照ください。
 七ページをお開き願います。今後の対応でございます。
 まず、(1)ですが、再発防止策のうち、既に制度を見直したものは、局内に根づき、適切な運用がなされるよう、繰り返し局内の全職員に対して周知徹底を図ってまいります。
 (2)でございます。再発防止策のうち、今後実施するものについては、予定どおりの実施に向け、着実に準備してまいります。
 (3)でございます。全ての再発防止策を、この四月に設置する第三者委員会において多角的に検証し、対策のブラッシュアップを図ってまいります。
 (4)でございます。公正取引委員会の行政調査は現在も継続中であり、局職員への供述聴取も行われております。
 (5)でございます。都においても調査特別チームによる調査が継続中であり、中間報告公表後、都として把握した情報は公正取引委員会に提供し、全面的な協力を行っております。公正取引委員会の全調査が完了次第、調査特別チームとして最終報告書を取りまとめ、必要な措置を講じてまいります。
 最後に、(6)ですが、中間報告書を含め、調査特別チームが今年度実施した調査結果につきましては、四月以降、第三者委員会に報告し、必要に応じて追加調査を行い、今後の東京水道における構造的課題の分析、抜本的な改善策の検証等につなげてまいります。
 説明は以上です。今後も引き続き、公正取引委員会及び調査特別チームの調査に全面的に協力するとともに、再発防止策の実施、東京水道の課題のさらなる究明と改善などを強力に進め、都民の信頼回復に向け、全力を尽くしてまいります。よろしくお願いいたします。

○川松委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○河野委員 十一点お願いします。
 一、監理団体、報告団体の社員数、都派遣の社員数、固有社員及び都退職者数の推移、これは過去五年間です。
 二つ目、職員の条例定数と現員数の推移、過去十年間。
 三つ目、障害者雇用率の推移、過去五年間。
 四つ目、業務委託の委託先及びそれに伴う職員数の削減数、過去十年でお願いします。
 五つ目、職員の残業について、平均残業時間八十時間から百時間未満、百時間以上の職員数、過去十年。
 六、水道局幹部職員の再就職の状況、過去五年間。
 七、定期検針業務の委託単価の推移、過去十年間。
 八、導水施設の二重化、送水管の二重化、ネットワーク化の事業費。
 それから九、一日当たりの水使用量の推移、水道局全体と一人一日当たりの水道使用量の推移を、これは過去二十年間でお願いします。
 十、民有林の購入実績と購入した民有林の整備実績、過去五年間。
 十一、局所有の未利用地の場所と面積の一覧。
 以上です。

○上田委員 平成二十五年から直近の契約締結に係る入札参加条件及び辞退理由。
 あと、職員自殺のその後の状況のアップデートについていただきたいと思います。
 過労死ラインについての超過勤務実績状況の過去五年分をお願いします。

○川松委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 ただいま河野理事、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○川松委員長 次に、理事者から契約の締結についての報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○志村経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料12、契約締結報告書によりご報告を申し上げます。
 本日ご報告を申し上げますのは、平成三十年十一月一日から平成三十一年一月三十一日までの間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約二件でございます。
 恐れ入ります、表紙をおめくりいただきまして一ページをごらんくださいませ。本日ご報告を申し上げます契約二件の総括表でございます。
 以下順次、契約の概要をご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、金町浄水場送配水ポンプ所(仮称)周辺整備及び場内配水本管(五百ミリメートル)布設替工事でございます。
 本件は、金町浄水場送配水ポンプ所整備事業の一環として、周辺整備工事及び場内配水本管等の更新工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十六億五千五百六十四万円、契約の相手方は佐藤・松鶴建設共同企業体でございます。案内図につきましては三ページ、平面図につきましては四ページにそれぞれお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 五ページをお開き願います。2、三郷浄水場第二排水処理所電気設備等整備工事でございます。
 本件は、三郷浄水場の第二排水処理所整備事業の一環として、電気設備及び監視制御設備等の新設工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は九億八千九百二十八万円、契約の相手方は株式会社日立製作所でございます。入札経過及び案内図につきましては六ページ、平面図につきましては七ページにそれぞれお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますがご報告を申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○川松委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○川松委員長 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○小山下水道局長 平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております下水道局関係の案件につきましてご説明申し上げます。
 今回提出いたします案件は、平成三十一年度下水道事業会計予算案一件、条例案一件及び事件案三件でございます。
 お手元の資料1、平成三十一年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。初めに、平成三十一年度下水道事業会計予算についてご説明いたします。
 予算の基本方針でございますが、下水道局では、平成三十二年度までを計画期間とする経営計画二〇一六に掲げた三つの経営方針のもと、老朽化施設の再構築や浸水対策、震災対策など、さまざまな施策を推進しております。平成三十一年度予算は、経営計画に掲げた事業はもとより、重点政策方針二〇一八などを踏まえた事業についても積極的に進めていくこと、不断の経営効率化に努めるとともに国庫補助などの財源を確実に確保することで経営基盤を強化しつつ、経営計画に掲げた目標等を確実に達成することを基本方針として編成しております。
 それではまず、区部下水道事業についてご説明いたします。
 平成三十一年度の建設改良事業費につきましては、一千八百億円の建設事業費と三百五十億円の改良事業費を計上し、次の主要施策を実施してまいります。
 二ページをお開き願います。老朽化施設の再構築でございますが、東京の下水道は、高度経済成長期に集中的に整備を進めたことから、施設の老朽化が急速に進行しております。このため、老朽化した施設の更新に合わせて、雨水排除能力の増強や耐震性の強化など機能の向上を図る再構築を計画的、効率的に推進してまいります。
 このうち下水道管の枝線再構築につきましては、事業の平準化を図るため、区部を整備年代により三つのエリアに分け、整備年代の古い都心四処理区を優先して進め、平成四十一年度までに完了いたします。
 平成三十一年度は七百ヘクタールの整備を実施し、平成三十一年度末には累計で都心四処理区の約五七%に当たる九千三百六十六ヘクタールの整備を完了させます。また、水再生センターやポンプ所におきましては、定期的な点検、調査に基づく補修や腐食対策などを行うことで可能な限り延命化し、機能向上が必要な施設から順次再構築を行ってまいります。
 三ページをごらんください。次に、浸水対策でございますが、東京都豪雨対策基本方針に基づき、現在、区部全域で時間五十ミリ降雨への対策を推進しており、このうち、くぼ地や坂下など浸水被害が発生しやすい地区への対策を重点化して施設整備に取り組んでおります。
 平成三十一年度は、五十ミリ施設整備重点地区である板橋区小茂根、向原地区の整備に着手いたします。加えて、大規模地下街や甚大な被害が発生している地区につきましては、大規模な幹線や貯留施設などを整備するなど整備水準をレベルアップし、五十ミリ拡充施設整備、七十五ミリ施設整備を推進いたします。
 平成三十一年度末までには、杉並区荻窪地区など八地区におきまして、一部完成した施設を暫定的に稼働させることにより、部分的に効果を発揮してまいります。
 また、最新の流出解析シミュレーション技術を活用いたしまして、既存の下水道施設に加えて、計画している下水道施設が完成した場合を想定した能力の検証を開始したところでございまして、平成三十一年度末までに区部全域での検証を完了いたします。
 ソフト対策といたしまして、降雨情報をリアルタイムで提供する東京アメッシュの多言語化を進めるとともに、浸水予想区域図の改定や、幹線水位情報の提供拡大に向けた調査検討など、取り組みを充実してまいります。
 四ページをお開き願います。震災対策でございますが、首都直下地震などの大規模地震が発生した場合には、下水道管の損傷や液状化によるマンホールの浮上などの被害が生ずるおそれがございまして、下水道管の耐震化を推進する必要がございます。
 下水道機能を確保する取り組みとしまして、避難所や災害復旧拠点などにつながる下水道管とマンホールの接続部の耐震化を進めております。新たに、帰宅困難者が一時的に待機できる一時滞在施設などにも対象を拡大してまいります。
 緊急輸送道路などの交通機能を確保する取り組みとしまして、液状化によるマンホールの浮上抑制対策を進めております。新たに、緊急輸送道路以外の無電柱化している道路にも対象を拡大してまいります。
 また、水再生センターやポンプ所につきましては、想定される最大級の地震動に対し、震災後におきましても必ず確保すべき機能を維持するための耐震対策を平成三十一年度末までに完了いたします。
 次に、合流式下水道の改善でございますが、合流式下水道では、晴天日と弱い雨の日には、下水の全量を水再生センターに集めて処理いたしますが、強い雨が降ると、市街地を浸水から守るため、汚水まじりの雨水を河川や海などに放流せざるを得ない仕組みとなっております。このため、雨天時に放流される汚濁負荷量の削減を目的とし、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設の整備を積極的に進めてまいります。
 また、水再生センターの沈殿施設の改造により、早期に導入可能で、汚濁物を効率的に除去する高速ろ過施設を整備しておりまして、平成三十一年度には、葛西水再生センターなど導入を計画した全六カ所において完成いたします。
 次に、高度処理でございますが、東京湾や隅田川などの河川に放流される下水処理水の水質をより一層改善し、赤潮発生要因の一つである窒素とリンを削減する高度処理を推進してまいります。このため、既存施設の改造により、早期に水質を改善できる準高度処理施設を整備しており、平成三十一年度は、森ヶ崎水再生センターなどで完成いたします。
 次に、維持管理の充実でございますが、下水道事業では、二十四時間三百六十五日休むことなく稼働する大規模で多様な施設を常に良好な状態に維持していかなければなりません。そのため、予防保全を重視した維持管理を行い、道路陥没や設備の故障などを未然に防ぐとともに、定期的な調査や計画的な補修などにより延命化を図ることで、将来にわたって下水道機能を安定的に確保してまいります。
 六ページをお開き願います。続きまして、流域下水道事業についてご説明いたします。
 建設改良事業費につきましては、百四十三億円の建設事業費と二十二億五千万円の改良事業費を計上し、次の主要施策を実施してまいります。
 老朽化施設の再構築及び震災対策につきましては、区部と同様に着実に推進してまいります。
 次に、雨水対策でございますが、立川市、東大和市及び武蔵村山市の三市にまたがる浸水被害を軽減するため、平成三十一年度は、空堀川上流域における流域下水道雨水幹線の基本設計に着手いたします。
 次に、高度処理でございますが、高度処理、準高度処理とあわせまして、これまでの高度処理と同等の水質を確保しつつ、電力を二割以上削減する、新たに開発した高度処理技術を導入してまいります。平成三十一年度は、多摩川上流水再生センターにおいて施設整備に着手いたします。
 七ページをごらんいただきたいと存じます。次に、単独処理区の編入でございますが、平成三十二年度に八王子市、平成三十五年度には立川市の単独処理区を流域下水道に編入するための施設整備を進めまして、下水道事業の効率化と水環境の向上などを図ってまいります。
 維持管理の充実でございますが、多摩川を挟む二つの水再生センター間を結ぶ連絡管の相互融通機能を活用するなど、効率的な維持管理に努めてまいります。
 続きまして、エネルギー、地球温暖化対策についてご説明いたします。
 下水道局は、都の事務事業活動に伴う温室効果ガス排出量の約三五%を占める最大の排出者となっており、地球温暖化防止に対する大きな責任を負ってございます。また、今後も、都内の人口増加や浸水対策、合流式下水道の改善など、下水道サービス向上の取り組みによりまして、エネルギー使用量と温室効果ガスの排出量の増加が見込まれております。
 このため、下水道事業におけるエネルギー基本計画であるスマートプラン二〇一四及び地球温暖化防止計画であるアースプラン二〇一七に基づきまして、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用拡大や省エネルギー型機器の導入など、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の削減をより一層推進いたします。
 八ページをお開き願います。次に、財政収支についてご説明いたします。
 施設の維持管理等に係る収益的収支でございますが、区部下水道につきましては、収益的収入三千六百九十七億三千八百万円、収益的支出三千三百九十三億四千七百万円、収支差引額三百三億九千百万円を見込んでございます。
 また、流域下水道につきましては、収益的収入三百二十五億一千四百万円、収益的支出三百三十六億八千万円、収支差引不足額十一億六千六百万円を見込んでおります。
 施設の建設等に係る資本的収支でございますが、区部下水道につきましては、資本的収入一千七百八十三億九千三百万円、資本的支出三千四百三十一億九千三百万円、収支差引不足額一千六百四十八億円を見込んでございます。
 また、流域下水道につきましては、資本的収入百二十六億七千二百万円、資本的支出百九十三億八千三百万円、収支差引不足額六十七億一千百万円を見込んでございます。
 なお、収益的収支及び資本的収支における収支差引不足額につきましては、損益勘定留保資金等で補填いたします。
 以上が平成三十一年度下水道事業会計予算案の説明でございます。
 続きまして、九ページをごらんいただきたいと存じます。次に、東京都下水道条例の改正についてご説明申し上げます。
 本年十月から施行されます消費税率及び地方消費税率の引き上げに伴いまして、下水道料金について、現行の八%の消費税等相当額を一〇%に改定し、十二月分として算定される料金から適用するため、下水道条例の料金の算定に係る規定を改めるものでございます。
 続きまして、事件案三件についてご説明申し上げます。
 まず、多摩川流域下水道多摩川上流処理区及び秋川処理区の建設に要する費用の関係市町村の負担に係る二件についてご説明申し上げます。
 これは、当該各処理区の下水を処理しております施設の建設に要する費用につきまして、関係市町村の負担金額の改定が必要になったものでございます。
 一〇ページをお開き願います。続きまして、流域下水道の維持管理に要する費用の関係市町村の負担についてご説明申し上げます。
 これは、多摩川流域下水道七処理区、荒川右岸東京流域下水道一処理区、全八処理区の下水を処理しております施設の維持管理に要する費用につきまして、先ほどご説明申し上げました消費税率等の引き上げに伴い、関係市町村の負担金額の改定が必要になったものでございます。三件とも、下水道法の規定に基づきまして議会の議決をお願いするものでございます。
 以上が事件案の説明でございます。
 東京の下水道は、明治十七年の神田下水の建設から始まりまして、百三十年以上もの間、重要な都市基盤施設として二十四時間三百六十五日休むことなく都民生活と都市活動を支え続けてまいりました。
 東京二〇二〇大会まで一年余りとなりまして、下水道局といたしましては、下水道管の耐震化などの建設改良事業や道路陥没、臭気対策などの維持管理事業を推進するとともに、下水道事業の持つ資産なども活用いたしまして、万全な大会開催を支えてまいります。さらに、二〇二〇年以降の東京のあり方を見据えまして、さらなる安全・安心の確保、良好な水環境の形成に向けた取り組みが求められております。
 これまで長年にわたり培ってまいりました組織力、技術力、先進性を継承し、発展させ、職員一丸となって経営計画二〇一六に掲げた目標の達成に向け、下水道サービスのさらなる向上を目指し、全力で取り組んでまいります。
 以上をもちまして平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 なお、案件の詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。

○安藤総務部長 本定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 説明に入る前に、お手元の資料につきましてご案内申し上げます。
 資料1は、ただいま局長からご説明申し上げました平成三十一年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要でございます。資料2から資料4までは、平成三十一年度下水道事業会計予算に関する資料でございます。資料5は、条例案に関する資料、資料6から資料11までは事件案に関する資料でございます。最後に、資料12が報告事項の契約締結報告書でございまして、こちらは後ほど経理部長からご説明申し上げます。
 それでは、平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております議案の説明に移らせていただきます。
 初めに、平成三十一年度下水道事業会計予算についてご説明いたします。資料2、平成三十一年度下水道事業会計予算の概要をごらんください。
 二ページをお開き願います。予算の収支概計でございます。
 初めに、収益的収入でございますが、区部の下水道事業収益は三千六百九十七億三千八百万円を計上しております。内訳は、下水道料金一千七百三十億一千四百万円、一般会計からの雨水処理費繰入金一千九十四億四千五百余万円などとなっております。
 次に、流域下水道事業収益は、中段にございますとおり三百二十五億一千四百万円を計上しており、内訳は、関係市町村からの流域下水道管理費負担金収入百二十一億七百余万円などでございます。
 以上、区部及び流域下水道事業の収益的収入の合計は、下段にありますとおり四千二十二億五千二百万円で、平成三十年度に対し二十二億三千九百万円の増加を見込んでおります。
 三ページをごらんください。収益的支出でございます。
 区部の下水道管理費は三千三百九十三億四千七百万円を計上しております。このうち施設の維持管理経費や減価償却費などの営業費用は三千二百一億二千四百万円、企業債の支払い利息などの営業外費用は百九十一億二千三百万円でございます。
 次に、流域下水道経営費は、中段にございますとおり三百三十六億八千万円を計上しております。このうち営業費用は三百三十億二千三百万円、営業外費用は六億五千七百万円でございます。
 以上、区部及び流域下水道事業の収益的支出の合計は三千七百三十億二千七百万円で、平成三十年度に対し九十二億五千百万円の増加を見込んでおります。
 四ページをお開き願います。資本的収入でございます。
 まず、区部の下水道事業資本的収入は一千七百八十三億九千三百万円を計上しております。このうち建設事業などに充当する企業債は八百七十九億三千七百万円、一般会計出資金は三百六十六億一千八百万円、国庫補助金につきましては五百十億八千二百万円を計上しております。
 次に、流域下水道事業資本的収入は、中段にございますとおり百二十六億七千二百万円を計上しております。このうち企業債は九億七百万円、国庫補助金は八十七億九千万円、市町村負担金収入は二十九億五千九百万円を計上しております。
 以上、区部及び流域下水道事業の資本的収入の合計は一千九百十億六千五百万円で、平成三十年度に対し百八億四千二百万円の減少を見込んでおります。
 五ページをごらんください。資本的支出でございます。
 区部の下水道事業資本的支出は三千四百三十一億九千三百万円を計上しております。内訳は、下水道建設改良費二千百五十億円、企業債償還金一千二百八十一億九千三百万円となっております。
 次に、流域下水道事業資本的支出は百九十三億八千三百万円を計上しております。内訳は、流域下水道改良費二十二億五千万円、流域下水道建設費百四十三億円、企業債償還金二十八億二千六百万円などとなっております。
 以上、区部及び流域下水道事業の資本的支出の合計は三千六百二十五億七千六百万円で、平成三十年度に対し百八十四億百万円の減少を見込んでおります。
 続きまして、下段の資本的収支差引額でございますが、区部下水道事業が一千六百四十八億円の不足、流域下水道事業が六十七億一千百万円の不足であり、収支差引額の合計は一千七百十五億一千百万円の不足を見込んでおります。
 なお、収支差引不足額につきましては損益勘定留保資金等で補填いたします。
 六ページをお開き願います。区部下水道事業の概要でございます。
 初めに、維持管理事業の事業規模でございますが、管渠管理延長一万六千百三十五キロメートル余、ポンプ所年間揚水量八億九千四百五十万立方メートル、年間処理水量十七億九千百万立方メートルなどとなっております。
 七ページをごらんください。こちらでは維持管理事業に係る経費の内訳をお示ししてございます。
 八ページをお開き願います。建設改良事業の事業規模でございますが、建設事業では、管渠百七十キロメートル余、ポンプ所四十六カ所、水再生センター十五カ所の工事を実施いたします。
 九ページをごらんください。建設改良費の経費内訳と主な新規着手施設等をお示ししてございます。
 主な新規着手施設としては、昭和四十一年に建設された井の頭幹線の再構築などに着手いたします。
 一〇ページをお開き願います。建設改良費の財源をお示ししております。
 主な財源を建設費で申し上げますと、企業債が八百五十六億七千八百万円、国庫補助金が四百九十五億二千七百万円などとなっております。
 一一ページをごらんください。建設事業費の内訳を施策別にお示ししてございます。
 再構築が七百九十九億八千四百万円、浸水対策が四百十三億七千七百万円、震災対策が二百六十五億七千四百万円などとなっております。
 一二ページをお開き願います。主要施策の指標でございます。
 再構築などの主要施策について、事業指標と目標値等をお示ししてございます。左から右へ、三十一年度の見込み、三十一年度末の累計見込み、三十二年度末の累計目標値、中長期の目標値をお示ししてございます。
 一三ページをごらんください。こちらからは流域下水道事業の概要でございます。
 まず、上段の表は維持管理事業の事業規模で、管渠管理延長二百三十二キロメートル余、ポンプ所年間揚水量百九十二万立方メートル、年間処理水量三億五千七百万立方メートルなどとなっております。
 次に、下段の表は維持管理事業に係る経費の内訳をお示ししてございます。
 一四ページをお開き願います。こちらでは建設改良事業の事業規模をお示ししてございます。
 一五ページをごらんください。建設改良費の経費内訳と主な新規着手施設等をお示ししてございます。
 主な新規着手施設としては、多摩川上流水再生センターにおける水処理施設の再構築などに着手いたします。
 一六ページをお開き願います。建設改良費の財源をお示ししております。
 主な財源を建設費で申し上げますと、企業債が四億四千三百万円、国庫補助金が八十四億七千万円、市町村負担金収入が二十九億五千九百万円などとなっております。
 一七ページをごらんください。こちらでは建設事業費の内訳を施策別にお示ししてございます。
 一八ページをお開き願います。こちらでは主要施策の指標をお示ししてございます。
 一九ページをごらんください。こちらでは建設事業費の内訳を処理区別にお示ししてございます。
 二〇ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
 平成三十二年度以降にわたる建設改良事業等の契約を行うために、区部及び流域下水道事業を合わせて総額一千九百五十七億四千八百万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。
 二一ページをごらんください。給与費の概要でございます。
 職員定数につきましては、平成三十一年度は二千五百二十人で、三十年度と同数としております。給与費につきましては、合計百九十六億九百余万円を計上してございます。支出予算総額に占める割合は二・七%となっております。
 以上が平成三十一年度下水道事業会計予算の概要でございます。
 なお、資料3、平成三十一年度東京都下水道事業会計予算及び資料4、平成三十一年度東京都下水道事業会計予算説明書につきましては、後ほどご参照いただければと存じます。
 続きまして、東京都下水道条例の改正案についてご説明させていただきます。
 資料5をごらんください。まず、一枚目の東京都下水道条例の一部を改正する条例案でございます。
 資料左側の提案理由にございますとおり、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の施行に伴い、本年十月から消費税率及び地方消費税率が引き上げられるため、料金の算定に係る規定を改めるものでございます。
 二枚目をお開き願います。条例の新旧対照表をお示ししてございます。
 具体的には、東京都下水道条例第十四条第二項において、消費税及び地方消費税の税率をあらわす現行百分の百八を百分の百十に改めるものでございます。
 また、附則第一項におきまして、本条例の施行期日は本年十月一日としておりますが、第二項により、料金への適用時期は、検針日の関係により全てのお客様が新税率となる十二月分として算定する料金からとしております。
 三枚目をお開き願います。参考といたしまして、下水道料率表、新旧料金比較及び消費税等の税率改定に伴う影響額をお示ししてございます。
 下水道料率表でございますが、汚水の種別、排水量の区分及び料率につきましては現行と同じで、改定はございません。料率表の下の料金の計算例でございますが、四人世帯における一カ月の標準的な排出量である二十四立方メートルを例としてお示ししてございます。料金は、料率表を適用して算出した額に消費税等相当額を加えて算出しますので、改正後の料金は二千六百八十四円となります。
 次に、新旧料金比較でございますが、先ほどの一カ月の排出量二十四立方メートルでは、四十九円の増額となるものでございます。
 次に、消費税等の税率改定に伴う料金収入への影響額でございます。平成三十一年度予算案における影響額は、うち二%引き上げ分の欄にお示ししてございますとおり十一億円でございます。なお、平成三十一年度予算案をもとに試算した平年度ベースの影響額は三十二億円でございます。
 以上が条例案に関するご説明でございます。
 続きまして、事件案三件についてご説明申し上げます。
 お手元の資料6をごらんください。初めに、多摩川流域下水道多摩川上流処理区の建設に要する費用の関係市町の負担金額の改定についてでございます。
 改定の理由は、多摩川上流処理区の下水を処理しております多摩川上流水再生センターの設備の再構築などを見込んだ費用につきまして、関係市町の負担金額の改定が必要になったものでございます。
 お手元の資料7の一ページをお開き願います。本処理区におきます計画概要をお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。上の表は、事業費とその財源内訳につきまして、改定額と現行額とを比較してお示ししたものでございます。下の表は、関係市町の負担金額につきまして、改定額と現行額とを比較してお示ししたものでございます。
 三ページをお開き願います。都と市町の負担金額の算出方法をお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。負担金額につきまして、法令の規定に基づく意見照会に対する関係市町の回答をお示ししております。いずれの市町からも、同意するという趣旨の回答をいただいております。
 続きまして、お手元の資料8をごらんください。多摩川流域下水道秋川処理区の建設に要する費用の関係市町村の負担金額の改定についてでございます。
 改定の理由は、秋川処理区の下水を処理しております八王子水再生センターの設備の再構築などを見込んだ費用につきまして、関係市町村の負担金額の改定が必要になったものでございます。
 資料9の構成は、先ほどご説明申し上げました多摩川上流処理区の資料7と同様でございます。後ほどご参照いただければと存じます。
 なお、秋川処理区につきましても、いずれの関係市町村からも、同意するという趣旨の回答をいただいております。
 続きまして、お手元の資料10をごらんください。多摩川流域下水道七処理区、荒川右岸東京流域下水道一処理区、全八処理区の維持管理に要する費用の関係市町村の負担金額の改定についてご説明申し上げます。
 改定の理由は、先ほどご説明申し上げた消費税率等の引き上げに伴い、関係市町村の負担金額の改定が必要になったものでございます。
 お手元の資料11の一ページをお開き願います。多摩地域の下水道事業と維持管理負担金への消費税転嫁について記載してございます。
 多摩地域の下水道は、流域下水道と流域関連公共下水道などから構成されております。流域下水道区域では、都が流域下水道として幹線及び水再生センターなどの基幹施設を、市町村が流域関連公共下水道として各流域下水道幹線までの下水道施設をそれぞれ設置管理しております。
 多摩川流域下水道七処理区、荒川右岸東京流域下水道一処理区、全八処理区の流域下水道の維持管理については、関係市町村の維持管理負担金により運営しており、昭和五十六年第四回定例会等におきまして議決をいただき、統一単価として、流入水量一立方メートル当たり三十八円と定めております。消費税率の変更に伴い、課税対象となっている維持管理負担金について、税抜き単価を三十五円十八銭に設定するとともに、施行日以降の税率である百分の百十を乗じることで、消費税等を転嫁するものでございます。
 三ページをお開き願います。負担金額につきまして、法令の規定に基づく意見照会に対する関係市町村の回答をお示ししております。いずれの市町村からも同意するという趣旨の回答をいただいております。
 以上が事件案に関する説明でございます。
 以上で平成三十一年第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○川松委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○斉藤委員 資料要求をお願いいたします。全部で八点です。
 一点目、監理団体、報告団体における職員数、都派遣職員数と固有職員数及び都退職者数。
 二点目が、監理団体、報告団体の職員数の推移、雇用形態別で、五年間の推移でお願いします。
 三点目、職員の定数と現員数の推移、五年分、お願いします。
 障害者雇用率の推移五年分、四点目です。お願いします。
 五点目、工事請負契約二年以内の実績がある民間企業への局退職者の就職者数、過去五年分、お願いします。
 六点目、超過勤務時間数の推移、過去五年分。
 七点目、業務委託の推移と委託先及びそれに伴う職員定数の削減数、過去五年分。
 八点目、二百五十平米以上の未利用の局有地の所在地と面積、お願いします。
 以上です。

○上田委員 平成二十五年から直近の契約締結に係る入札参加条件及び辞退理由。
 職員自殺における状況、過去五年分とメンタルヘルスの取り組み。
 過労死ラインについての超過勤務実績状況の過去五年分、お願いします。

○川松委員長 ほかにございますか。--ただいま斉藤委員、上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○川松委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○久我経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料12、契約締結報告書をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 今回の内容は、平成三十年十一月一日から平成三十一年一月三十一日までの間に締結した予定価格九億円以上の工事請負契約六件でございます。
 以下順次、契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。この契約は、三河島水再生センター第二浅草系沈砂池棟建設その二工事でございます。
 本件は、三河島水再生センター第二浅草系沈砂池棟を建設するための土木工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。ご参照いただきたく存じます。
 四ページをお開き願います。砂町水再生センター砂系ポンプ棟耐震補強及び設備再構築に伴う建設その二工事でございます。
 本件は、砂町水再生センター砂系ポンプ棟の耐震補強工事及び設備再構築に伴う建設工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 六ページをお開き願います。東部汚泥処理プラント汚泥焼却電気設備再構築工事でございます。
 本件は、東部汚泥処理プラントの監視制御設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 八ページをお開き願います。森ヶ崎水再生センター(東)反応槽機械設備再構築その二工事でございます。
 本件は、森ヶ崎水再生センター東処理施設の反応槽機械設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。芝浦水再生センター併設芝浦ポンプ所電気設備再構築工事でございます。
 本件は、芝浦ポンプ所の監視制御設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一二ページをお開き願います。清瀬水再生センター汚泥脱水設備再構築工事でございます。
 本件は、清瀬水再生センターの汚泥脱水設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 以上で、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○川松委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○上田委員 ご報告いただきました契約締結の案件につきまして、それぞれの参加資格と、辞退した会社もあります、理由をお示しいただければと思います。

○久我経理部長 入札参加条件につきましては、地方自治法施行令に基づきまして、競争性と適正な履行を確保する観点から、経営の規模や過去の同種の工事実績等に関し、必要最小限の条件を付すこととしております。
 例えば、契約締結報告書の番号1の三河島水再生センターについてでありますが、入札参加資格は、経営事項審査におきまして土木一式または水道施設の総合評定値が千二百点以上であること及び競争入札参加有資格者のうち一般土木工事の有資格者であって、過去十年間で、全体計画処理水量日量十万立方メートル以上の下水処理場処理施設の土木?体築造工事の元請としての施工実績を求めているほか、特定建設業の許可を受けていることを条件としております。その他の五件についても同様の考えのもと入札参加条件を設定しているところでございます。
 次に、入札辞退の理由でございますが、配置予定技術者の配置が困難になったためという理由が四者、見積金額が当初見込みより過大となったためという理由が三者、施工体制が整わないためという理由が一者となってございます。

○上田委員 地方自治法施行令に基づいているという入札参加条件においてなんですけれども、不調も相次ぎますが、分母がどのぐらいあるのかなということが、辞退するにしても不調になるにしても入札がうまくいくにしても常に考えていきたいところでございます。
 そこで、都の登録事業者数、入札参加可能事業者数は、各工事におきまして幾つなのか教えていただきたいと思います。

○久我経理部長 入札参加可能事業者数は、過去の施工実績を除いて、電子調達システム上で把握可能な入札参加条件を持つ事業者数といたしますと、番号1の案件につきましては二百六十三者、同様に、番号2の案件につきましては百四十六者、番号3の案件につきましては六百十三者、番号4の案件につきましては六十六者、番号5の案件につきましては六百十三者、番号6の案件につきましては八十者でございます。

○上田委員 例えば、1ですと、二ページに、二者で一個だけ入札辞退となっているんですが、ここは二百六十三者あるんだけれどもこういう状況で、一二ページにおきましては、ここは適正に入札があるんだけれども、分母としては八十者というような状況ということは把握させていただきました。
 数が多いからといってたくさん入札するのでもなく、数が少ないからといって入札者がないのかなと、相関関係についてはまたちょっと研究させていただきたいと思います。
 そこでやっぱり気になるのは、なぜ辞退しちゃうのかということなんですよね。配置予定技術者の配置が困難になったためというのが、毎回気になるところなんですが、この回答した辞退企業の監理技術者数は幾つか教えていただきたいと思います。

○久我経理部長 今回の報告案件につきましては、合計四者が配置予定技術者の配置が困難になったためと回答しております。会社全体として監理技術者資格者証を有する技術者の数は電子調達システムに登録されております。
 これには現在、他の公共工事のみならず民間工事に従事している者や管理事務部門に配置されている者も含まれており、下水道工事に携わる者だけを対象とした数ではございませんが、まず、大成建設株式会社の土木の監理技術者数は約千四百二十人でございます。三菱電機株式会社の電気の監理技術者数は約三百七十人でございます。東芝インフラシステムズ株式会社の電気の監理技術者数は約七百十人でございます。もう一者が該当しております番号4の案件につきましては、監理技術者数の登録を要しない建設業種でありますので、監理技術者数は確認できません。

○上田委員 監理技術者が確認できないということなんですが、配置予定技術者の配置が困難になったためとの辞退理由であった場合、電子調達システムでの入札参加資格の登録の際に提出された技術者のデータと照らし合わせるなどの辞退理由のチェック体制は、下水道局ではどうなっているのかお示しいただきたいと思います。

○久我経理部長 電子調達システムでは、監理技術者資格者証を有する技術者の人数のみを把握しておりますが、各入札案件の希望申請の段階におきまして、技術者氏名を記載して希望申請を行うこととなっております。このため、事業者の配置予定技術者の配置が困難になったという理由をチェックするシステムにはなってございません。

○上田委員 財政委員のときも、計画的な辞退談合がないのかということを私も確認させていただいておりますし、本来、技術者がいるのに辞退する、じゃあ最初から入札する必要はないのではないかというようなことも、毎回懸念させていただいているところであります。
 今回、資料要求もさせていただいているので、予算の方で審査はさせていただきたいと思いますが、たしか財務局におきましては、辞退理由については、今までほぼ--まあ余り把握していないというところを今後、把握していく方向性が出てきて、入札改革の中でも、これは意外に重要なポイントだというふうに思っております。
 逆に、該当する技術者が雇用されないまま入札、落札となってしまった場合が工事が遅滞するのではないかという懸念も抱きながら、引き続きましての下水道局におきます入札の方のチェックと、また、予算の審査に向けさせていただきたいと思います。
 以上です。

○川松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川松委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十分散会

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