公営企業委員会速記録第七号

平成三十年九月十四日(金曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長清水 孝治君
副委員長藤井とものり君
副委員長本橋ひろたか君
理事とや英津子君
理事中山 信行君
理事山内  晃君
村松 一希君
おときた駿君
川松真一朗君
斉藤まりこ君
もり  愛君
あかねがくぼかよ子君
遠藤  守君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長山手  斉君
次長桃原慎一郎君
総務部長土岐 勝広君
職員部長渡邉 範久君
資産運用部長広瀬 健二君
電車部長相川  準君
自動車部長根木 義則君
車両電気部長奥津 佳之君
建設工務部長野崎 誠貴君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務牧野 和宏君
安全管理担当部長塩田 孝一君
鉄軌道事業戦略担当部長櫻庭 裕志君
バス事業経営改善担当部長坂田 直明君
技術調整担当部長野崎 慎一君
技術管理担当部長谷本 俊哉君
水道局局長中嶋 正宏君
技監田村 聡志君
理事黒沼  靖君
総務部長松丸 俊之君
職員部長金子 弘文君
経理部長志村 昌孝君
サービス推進部長小山 伸樹君
浄水部長青木 秀幸君
給水部長尾根田 勝君
建設部長特命担当部長兼務狩野 裕二君
経営改革推進担当部長石井 英男君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
IWA世界会議準備担当部長兼務
小平 基晴君
設備担当部長横谷  守君
多摩水道改革推進本部本部長岸本 良一君
調整部長坂井 吉憲君
施設部長今井  滋君
技術調整担当部長本荘谷勇一君
下水道局局長小山 哲司君
技監神山  守君
総務部長安藤  博君
職員部長白川  敦君
経理部長久我 英男君
計画調整部長池田 匡隆君
施設管理部長佐々木 健君
建設部長猪八重 勇君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
IWA世界会議準備担当部長兼務
鈴木  豊君
技術開発担当部長袰岩 滋之君
施設管理担当部長井上 佳昭君
流域下水道本部本部長中島 義成君
管理部長飯田 一哉君
技術部長小団扇 浩君

本日の会議に付した事件
理事の互選
交通局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
下水道局関係
報告事項
・私債権の放棄について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
水道局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都工業用水道条例を廃止する等の条例
報告事項
・工業用水道事業の廃止及び支援計画(案)について(説明)
・王子給水所(仮称)の整備における安全対策について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)

○清水委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、このたびの平成三十年七月豪雨及び平成三十年北海道胆振東部地震により被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 ここにお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと思います。
 皆さん、ご起立願います。
 黙祷。
   〔全員起立、黙祷〕

○清水委員長 黙祷を終わります。ご着席ください。

○清水委員長 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 議長から、去る九月六日付をもって、菅原直志議員が本委員会から厚生委員会に変更になり、新たに山内晃議員が厚生委員会から本委員会に所属変更になった旨、また、去る九月十一日付をもって、大場やすのぶ議員が本委員会から文教委員会に変更になり、新たに川松真一朗議員が文教委員会から本委員会に所属変更になった旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の川松真一朗委員をご紹介いたします。

○川松委員 よろしくお願いします。

○清水委員長 山内晃委員をご紹介いたします。

○山内委員 よろしくお願いいたします。

○清水委員長 紹介は終わりました。

○清水委員長 次に、菅原議員の所属変更に伴い、理事一名が欠員となっておりますので、これより理事の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○おときた委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちにご指名いただきたいと思います。

○清水委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認めます。よって、理事には山内晃委員をご指名申し上げます。
 これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認めます。よって、理事には山内晃委員が当選されました。
 なお、議席については、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承を願います。

○清水委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに交通局、下水道局及び水道局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項、私債権の放棄について、工業用水道事業の廃止及び支援計画(案)について並びに王子給水所(仮称)の整備における安全対策については、本日は説明を聴取し、資料要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、その他の報告事項については、説明聴取の後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより交通局関係に入ります。
 理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○広瀬資産運用部長 お手元の資料1、契約締結報告書に基づきまして、平成三十年五月一日から平成三十年七月三十一日までに締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約及び製造請負契約並びに一件二億円以上の動産の買い入れ契約につきましてご報告申し上げます。
 一ページをお開き願います。ご報告申し上げます契約の総括表でございます。
 以下、契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。大江戸線都庁前駅天井改修その他工事でございます。
 本件は、都庁前駅において、天井の更新等を行う工事でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は八億八千五百六万円、契約の相手方は入沢・日宏建設共同企業体でございます。入札経過につきましては三ページに記載してございます。
 四ページをお開き願います。浅草線新橋駅外三駅ホームドア製造でございます。
 本件は、浅草線内の新橋、大門、三田及び泉岳寺の計四駅に設置するホームドアを製造するものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は七億四千四百十二万円、契約の相手方は日本信号株式会社でございます。入札経過につきましては五ページに記載してございます。
 六ページをお開き願います。三田線車両の製造でございます。
 本件は、三田線車両の更新のため、百四両を製造するものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は百四十四億七千二百万円、契約の相手方は近畿車輛株式会社でございます。入札経過につきましては七ページに記載してございます。
 八ページをお開き願います。レール(馬込、志村、大島、木場及び光が丘)でございます。
 本件は、都営地下鉄各線の交換用レールを買い入れるものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は二億六百四十六万円余、契約の相手方は塚本總業株式会社でございます。入札経過につきましては九ページに記載してございます。
 以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○清水委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○とや委員 ご説明ありがとうございました。
 私からは、まず、製造請負契約、浅草線新橋駅外三駅ホームドア製造契約について意見を述べさせていただきます。
 この契約は、今ご説明いただいたように、新橋、大門、三田、泉岳寺の四駅を工事していくことになるわけですが、ことし三月の委員会で、私、QRコードとあわせてホームドアについて質疑をさせていただきました。
 ホームドアの設置は、転落事故を防ぐことに大きな効果があり、早急な設置が関係者からも求められております。今月四日、大井町線下神明駅で、視覚障害者がホームから転落をして死亡する事故がありました。その次の日、私は、視覚障害者の団体の皆さんからお話を聞く機会がございました。
 皆さんからは、実は、ホームに立っていると音が下から出てくるように聞こえてくると。自分の乗る側に電車が来ているのか、あるいは反対側から電車が来ているのかわからないそうです。だから、車両を手でさわって確かめたりすることがあって落ちてしまうんだと、そういうことがあるということでした。ホームドアがあれば、確かめるために手を出しても落ちることはないとおっしゃっています。
 前回の質疑でも申し上げましたが、ぜひ全駅へのホームドア設置を急いでいただきたいと要望します。
 あわせて、QRコードを活用することで、車両の改良の必要がなくなり、経費の縮減も見込めると伺っております。交通局の技術を他の事業者にも広く紹介したいと、こうした答弁も三月にいただきました。
 交通局がみずから事業者と一緒になって、技術の開発をしてきたということは大変意義深いものがあると思いますので、ぜひ他の事業者、民間事業者とも、QRコードの技術を広めていただいて、具体化をして、安全・安心な鉄道事業を構築していただきたいとお願いいたしまして、この件についての意見といたします。
 そして次、動産の買い入れ契約、一件ございます。馬込、志村、大島、木場及び光が丘へのレールの買い入れの契約です。
 今回、交換用レールの一括購入で、五つの車両基地にレールが納品されます。価格は二億六百四十六万六千四百二十九円、延長二十五メートルのレール九百本というふうに聞いております。
 交通局のホームページでは、安全で快適な乗り心地を確保するために、レールの高さや幅を一ミリ単位で計測して、異常の有無を日常的に確認しているというふうにありました。一方、レールを長期間使用していると、列車の荷重によってレール内部に損傷の原因となる金属疲労などが発生するので、今回のようなレール交換を計画的に行っているというふうになっておりました。
 地下鉄の安全性や騒音などの軽減のために、レールの管理は大切な仕事の一つだと思いますが、私は、今回のレールの買い入れ、更新によって、騒音が少しでも、そして安全性が少しでも担保される、そうしたことを期待したいと思っています。
 実際、私の地元である練馬区では、今回、買い入れとなる光が丘の車両基地を持ちます大江戸線が走っております。実は、住民の皆さんから、大江戸線は、他の地下鉄と比較して、開設当初から、騒音が大きいけれどもなぜかという声が寄せられています。私自身も、乗っていて同じように感じていますが、他の地下鉄よりも騒音が大きくなる原因について伺いたいと思います。

○谷本技術管理担当部長 大江戸線は、急曲線、急勾配が多い路線であることから、車輪とレールとの摩擦などにより走行音が大きくなりやすくなっております。

○とや委員 車輪との摩擦もあって走行音が大きくなるというふうにおっしゃいました。また、急勾配とか、あるいは曲線がきついということです。
 やっぱり都心を走る他の地下鉄だとか住宅街などの下を通るため、高低差とかカーブもきつくなるのかなと、そういった特徴を持つ大江戸線ですけれども、なるべく騒音を軽減していただきたいと思っております。
 そのために、交通局としてどのような対応をしているのか、今後どうしていくのか、お答えください。

○谷本技術管理担当部長 大江戸線では、摩擦等による走行音を軽減するため、さまざまな対策を実施しております。
 具体的には、継ぎ目を少なくするロングレール化や定期的なレール交換、レール表面を削り滑らかにする作業を実施しております。さらに、摩擦を低減する薬剤などを定期的にレールに吹きつけ、走行音の低減に努めております。

○とや委員 ご努力をいただいているということはわかりました。わかりましたが、やっぱり騒音が大きくて、電車の中で話もできないということになると、乗客にとってもストレスとなることはあります。
 騒音を軽減するための対策は、レールの改良が全てとはいえないし、トンネルと電車の構造などの問題もあるかと思うし、先ほどおっしゃった、なかなか解決できない問題もあるかと思います。都心を網の目のように走る地下鉄、あるいはケーブルを縫って走る電車の小型化を可能にしたリニアの利点を生かしたのが大江戸線でもあるというふうに聞いておりますけれども、ぜひ顧客サービスの向上を目指す交通局として、技術革新を含めて、今後も総合的に、騒音対策、安全対策をとっていただいて、乗り心地のよい地下鉄を目指してください。
 以上で終わります。

○清水委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。

○清水委員長 これより下水道局関係に入ります。
 理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、私債権の放棄について報告を聴取いたします。

○久我経理部長 私債権の放棄についてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、私債権の放棄についてをごらんいただきたいと存じます。
 本件は、東京都債権管理条例第十三条に基づき、平成二十九年度に下水道局が放棄した私債権二十三件、合計金額一万三千七百九十七円についてご報告申し上げるものでございます。
 これらの債権は、臨海副都心地区に立地する住宅棟に供給した再生水の利用料金で、平成二十七年度までに発生し、以降、債務の履行が滞っていた債権でございます。各債務者に対しましては、所在調査や支払いの催告など、徴収に向けて鋭意努力を重ねてまいりましたが、いずれの債権につきましても債務者が行方不明の状態で、実質的に回収不能となっていること、また、既に消滅時効に係る時効期間が経過し、時効の援用の確認もできないことから、平成三十年三月に債権の放棄を実施したところでございます。
 以上、簡単ではございますが、私債権の放棄についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○清水委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 なければ、資料要求はなしと確認をさせていただきます。

○清水委員長 次に、契約の締結について報告を聴取いたします。

○久我経理部長 工事の請負契約につきましてご報告を申し上げます。
 お手元の資料2、契約締結報告書をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 今回の内容は、平成三十年五月一日から平成三十年七月三十一日までの間に締結した予定価格九億円以上の工事請負契約九件でございます。
 以下順次、契約の概要についてご説明させていただきます。
 二ページをお開き願います。この契約は、蛇崩川増強幹線その二工事でございます。
 本件は、世田谷区の蛇崩川幹線流域において、浸水対策として雨水を収容するための工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。ご参照いただきたく存じます。
 四ページをお開き願います。台東区東上野六丁目、松が谷一丁目付近再構築工事でございます。
 本件は、台東区東上野六丁目、松が谷一、二丁目付近の雨水排除能力の増力を図るため、再構築工事を実施するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 六ページをお開き願います。芝浦水再生センター中央系水処理施設再構築その三工事でございます。
 本件は、芝浦水再生センター中央系水処理施設の再構築に先立ち、既設水処理施設の撤去工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。なお、本件は、技術実績評価型総合評価方式で落札者を決定しております。
 八ページをお開き願います。砂町水再生センター合流改善施設建設その五工事でございます。
 本件は、砂町水再生センター砂系水処理施設(西)の第一沈殿池に高速ろ過施設を導入するための工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。蔵前水再生センター電気設備再構築その三工事でございます。
 本件は、蔵前水再生センターの監視制御設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一二ページをお開き願います。みやぎ水再生センター汚泥処理電気設備再構築その三工事でございます。
 本件は、別途施行のみやぎ水再生センター汚泥焼却設備再構築その二工事及びみやぎ水再生センター汚泥焼却炉脱水設備その二工事に伴い、電気設備工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一四ページをお開き願います。落合水再生センター高速ろ過設備工事でございます。
 本件は、落合水再生センターの雨天時放流水質の改善を図るため、別途施行の高速ろ過施設に高速ろ過設備及びその附帯設備の設置工事を施行するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一六ページをお開き願います。葛西水再生センター汚泥焼却設備再構築工事でございます。
 本件は、葛西水再生センターの汚泥焼却設備が老朽化したため、これを再構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 一八ページをお開き願います。八王子水再生センター西系沈殿池機械設備工事でございます。
 本件は、八王子水再生センターの流入水量の増加に対応するため、西系水処理施設に沈殿池機械設備を構築するものでございます。その概要及び入札結果を次ページにわたり記載してございます。
 以上で、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○清水委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○斉藤委員 ご説明をありがとうございました。
 私から、台東区東上野六丁目、松が谷一丁目付近再構築工事について、地元から声が幾つか届いていますので、要望について述べたいというふうに思います。
 地元の方々によりますと、このあたりは浸水がよく起こる地域ということで、雨水の排除能力の増強を図るための工事が行われるということは歓迎しているという声がありました。
 台東区が作成している浸水実績図でも、松が谷の地域で近年でも浸水被害が起こっていることが示されていますので、この工事の完成は、住民の皆さん方の安心につながるものだというふうに思います。まずは下水道局の皆さんや現場の皆さん方の取り組みに感謝を申し上げたいと思います。
 ただ、この工事の起点になる立て坑は、ちょうど区立の松葉小学校と松葉公園の間に当たるということで、周辺の安全や小学校への配慮ということで幾つか声が寄せられました。具体的には、交通整理など、特に子供たちへの安全対策と授業の妨げにならないように防音対策をしっかり、きちんとしてほしいという声が寄せられています。
 そこで、事前に下水道局さんにも詳しく伺いましたが、立て坑につながる地上の穴の部分は公園内につくって、高さ三メートルぐらいの防音パネルで囲って、その中に資材なども保管をするということでした。音が出るような重機は、地下部分に設置をして作業を行うということで防音対策をしていくということを確認させていただきました。また、工事車両が出入りするということで、ガードマンも配置するということでした。
 私もこの現場に行って見てきたんですけれども、この道に面して、学校内の学童保育室の出入り口がありまして、児童や親子連れの方たちの出入りが非常に多い場所でした。公園には遊具も設置されていて、小さな子供たちや親が集まって遊んでいる状況でした。子供たちの往来が非常に多い場所なので、安全対策については特に配慮が必要だと思います。
 また、公園の広さは三千平米弱で、それほど大きな公園ではなく、特に道路沿いには植え込みや遊具などが設置されているので、何かを撤去しなければ工事スペースをつくれない状況だというふうに思います。どのような状況になるのか、台東区との丁寧な協議を初め公園利用者の方々へのお知らせも早目にお願いをしたいと思います。
 通常、工事のお知らせの看板などが設置されることが多いと思いますけれども、公園に来る方々にお知らせのチラシを配る機会などをつくってもらえないかという要望も出ていますので、私からも周辺の方々、利用者の方々への丁寧なお知らせと対応をお願いしたいと思います。
 下水道局では、公道にかかわる工事においては、いつも周辺への安全対策、しっかりやっていただいているところだと思いますが、特にこの場所については、安全対策と防音対策について強く要望をしたいと思います。
 また、清洲橋通りの方に伸びている工事ですが、近くに上野小学校がありますが、こちらの工事は夜間になるということを確認させていただきました。夜であれば子供たちの往来は多くはないと思いますが、ほかの工事と同様ですが、安全や騒音対策には細心の注意を払っていただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。

○清水委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

○清水委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○中嶋水道局長 第三回定例会に提出を予定しております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 東京都工業用水道条例を廃止する等の条例についてでございます。
 本条例は、工業用水道事業の廃止に伴い、東京都工業用水道条例を廃止するほか、関係する規定の整備を行うものでございます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明いたしますので、ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○松丸総務部長 第三回定例会に提出を予定しております議案につきましてご説明申し上げます。
 それでは、お手元の資料1をごらんいただきたいと存じます。東京都工業用水道条例を廃止する等の条例についてでございます。
 資料の表紙をおめくりください。
 ただいま局長からもご説明申し上げましたが、本条例は、工業用水道事業の廃止に伴い、関係する規定を整備するものでございます。
 まず、1、事業廃止に伴い、整備する条例についてご説明いたします。
 本条例により整備する条例は次の四つでございます。(1)、東京都工業用水道条例を廃止いたします。(2)、東京都地方公営企業の設置等に関する条例を一部改正いたします。(3)、東京都公営企業組織条例を一部改正いたします。(4)、東京都の工業用水道事業に地方公営企業法を適用する日を定める条例を廃止いたします。
 続きまして、2、施行期日についてご説明いたします。
 本条例は、平成三十一年四月一日から施行いたします。ただし、(1)の東京都工業用水道条例を除く三つの条例については、平成三十五年四月一日から施行いたします。
 続きまして、3、経過措置についてご説明いたします。
 本条例の施行日である平成三十一年四月一日の時点において、廃止前の東京都工業用水道条例の規定により、現に工業用水道の給水契約をしている利用者につきましては、上水道への切りかえを行う期間である平成三十五年三月三十一日までの四年間は、なおその効力を有します。
 続きまして、資料2をごらんください。一ページ、二ページは議案でございます。
 一部改正が行われる条例の内容につきまして、三ページ、四ページの新旧対照表によりご説明申し上げます。
 三ページをお開きください。東京都地方公営企業の設置等に関する条例の一部改正でございます。
 上段が改正案、下段が現行条例でございまして、傍線を付した部分が改正部分でございます。地方公営企業法の規定が全て適用される事業として、当該条例の第一条第一項第二号に工業用水道事業が掲げられておりますが、こちらを削除するものでございます。
 続いて、四ページをお開きください。東京都公営企業組織条例の一部改正でございます。
 地方公営企業法の規定及び当該条例に基づき、水道局が置かれております。その管理者の権限により処理する事務として、工業用水道事業に関することが掲げられておりますが、こちらを削るものでございます。
 以上で東京都工業用水道条例を廃止する等の条例についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○清水委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○川松委員 工業用水道事業につきまして、平成十六年から今回の条例提出までの議論の流れがわかる資料、記録の全てを求めます。
 以上です。

○清水委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 ただいま川松委員から資料請求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○清水委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、工業用水道事業の廃止及び支援計画(案)について報告を聴取いたします。

○石井経営改革推進担当部長 それでは、お手元に配布してございます資料3をごらんください。
 さきの定例会において、知事から工業用水道事業については廃止に向けた動きを進める旨を申し上げ、これまでの間、利用者のもとを個別に訪問し、いただいたご意見等を踏まえ、さまざまな角度から検討を進めてまいりました。
 このたび、その結果について、工業用水道事業の廃止及び支援計画(案)として取りまとめましたのでご報告いたします。
 それでは、一ページ目をお開きください。事業開始の経緯でございます。
 戦後、工業の発展に伴う地下水の揚水量増大により、区部東部地域の地盤沈下が深刻化しました。こうした背景のもとに、地下水揚水規制に伴う行政施策として工業用水道を整備し、昭和三十九年に供給を開始いたしました。さらに、昭和四十八年より雑用水の供給も開始しております。
 次に、地盤沈下の状況でございます。
 下のグラフをごらんください。こちらは、地下水揚水量と地盤変動量の推移を示したものでございます。
 青色の折れ線が地下水揚水量、赤色の折れ線が工業用水の契約水量である基本水量、緑色の棒グラフは地盤変動量を示しております。青色の地下水揚水量の減少に合わせ、緑色の地盤変動量も減少しており、工業用水道を供給する区域内では、昭和五十年代以降、地盤沈下は鎮静化しております。
 二ページ目をごらんください。工業用水道の供給状況でございます。
 下のグラフをごらんください。こちらは、給水件数及び基本水量の推移を示したものです。
 棒グラフで示す工業用水の給水件数は、昭和五十一年度にピークを迎えましたが、平成二十九年度末現在には、ピーク時の三分の一以下の百八十一件となっております。また、折れ線グラフで示す基本水量は昭和四十九年度にピークを迎え、平成二十九年度末現在では、ピーク時の十八分の一程度の日量約一万九千立方メートルでございます。
 三ページをお開き願います。経営改善の取り組みでございます。
 厳しい経営状況の中、安定的に事業を運営していくため、以下に記載しましたとおり、施設能力の見直しや職員数の削減といった費用縮減に向けた取り組みのほか、収入確保の取り組みとして料金改定などを実施してまいりました。
 四ページをごらんください。工業用水道事業が抱える課題でございます。
 ページ上のグラフをごらんください。こちらは、青色の折れ線が料金収入、赤色が損益収支の推移を示したものでございます。
 料金収入は昭和五十八年度をピークに減少傾向にあり、一般会計からの補助金がなければ、損益収支は赤字の状況が長期間継続しております。
 次に、中央のグラフをごらんください。こちらは、基本水量及び給水件数の今後の見通しを推計したものでございます。
 赤枠で囲んだ点線が示すとおり、今後の需要は減少する見込みでございます。
 ページ下のグラフをごらんください。こちらは、漏水の危険性が高いとされる、布設から配水小管は五十二年目、配水本管は六十七年目を迎える管路の年次別延長を示したものでございます。
 配水管は、事業開始から五十年以上が経過し老朽化が進んでおり、網かけの部分が示すとおり、今後、多くの配水管が一斉に更新時期を迎えることになります。
 五ページをお開き願います。包括外部監査報告書における意見の抜粋でございます。
 包括外部監査では、平成十六年度と二十六年度の二度にわたり、事業の廃止を含めた抜本的な経営改革について意見を付されました。
 次に、有識者委員会の提言でございます。
 この有識者委員会は、専門家などの経験や見識を活用して検討を進めることを目的に平成二十六年に設置しましたが、本年六月に検討結果を取りまとめた報告書を公表いたしました。
 下段の点線で囲まれた枠内が報告書における提言の要旨でございます。提言では、工業用水道事業は廃止すべき、ただし、事業開始の経緯を踏まえ、ユーザーに対し十分な支援策を講じるべきなどとなっております。
 六ページをごらんください。事業継続、廃止のコスト比較でございます。
 事業継続の場合には、老朽化施設の更新費用として約二千三百億円が必要と試算されております。一方、事業廃止の場合には、配水管等の撤去コストなどに合わせて約九百六十五億円が必要と試算しております。
 次に、地下水、地盤沈下の状況でございます。
 地盤沈下は大正の初めごろから進行し、低地部で最大四・五メートルの累積沈下を記録いたしました。地盤沈下は一度起こるともとの地盤高には回復し得ない不可逆的な現象でございます。著しい沈下の進行を受け、国は特定用途に法規制、都は条例により区部のみならず多摩地域についても独自規制を行っております。
 七ページをお開き願います。平成二十八年七月に公表された地下水対策検討委員会の検証でございます。
 地下水については、現行規制を継続しながら、時間をかけ丁寧な検証に取り組む必要があるとされております。
 八ページをごらんください。工業用水道事業の廃止についてでございます。
 これまで、事業開始の経緯や地盤沈下の状況、厳しい経営状況とその改善に向けた取り組みなどをご説明してまいりました。
 こうしたことから、四段落目以降にございますとおり、都では、事業の抜本的な経営改革について検討を進めてきた結果、工業用水道事業については、平成三十五年三月三十一日をもって事業を廃止いたします。
 事業廃止に当たっては、利用者の経営等への影響を最小限にとどめることが必要であることから、支援計画を策定し、きめ細かく対応してまいります。
 なお、長期的な観点から、事業廃止後も支援の内容や対象については検証を重ねてまいります。
 また、廃止に係るコストについては、工業用水道事業の土地建物、施設利用権等の既存資産を最大限活用し、その圧縮に努めてまいります。
 地下水については、現行規制を継続しながら、丁寧な検証を進めてまいります。
 九ページをお開き願います。お客様への個別訪問の結果でございます。
 都では、事業廃止に伴う支援計画の策定に当たって、本年七月から八月にかけて改めてお客様を個別訪問いたしました。その際にいただいたご意見、ご要望を九ページと一〇ページにまとめてございます。
 九ページ中段の円グラフをごらんください。工業用水をご利用のお客様からいただいた有識者委員会報告書の料金差額支援、切りかえ期間四年、激変緩和期間八年に対する意見の内訳を示しております。
 切りかえ期間に対しましては、ご意見をいただいた八十二件のうち、短いとの意見が五六%、右側の激変緩和期間では、同じくご意見をいただいた八十件のうち、短いとの意見が五五%でございました。
 事業廃止に関するお客様からの主な要望としては、料金差額に関しましては、支援期間を長くしてほしい、一〇ページに移りまして、地下水、井戸については、井戸の設置助成を認めるべきなどの地下水利用に関するご意見、中段の追加支援では、切りかえ工事や節水設備の設置、経営相談など、産業支援に関する要望などがございました。
 一一ページをお開き願います。工業用水をご利用のお客様と一般雑用水をご利用のお客様を対象とした支援計画の一覧でございます。
 表側にあるとおり、料金差額補填、上水道への切りかえ工事、設備・産業の三つに区分しております。
 次のページ以降で、それぞれの支援策をご説明いたします。
 一二ページをごらんください。料金差額補填でございます。
 工業用水をご利用のお客様に対しては、切りかえ据置期間四年、据置期間六年、激変緩和期間十年を設定し、上水道料金との差額を都が補填いたします。
 一般雑用水をご利用のお客様に対しましては、切りかえ据置期間は四年ですが、据置期間と激変緩和期間は工業用水の半分となる、それぞれ三年、五年となっております。
 一三ページをお開き願います。上水道への切りかえ工事に対する支援です。
 現在布設されている工業用水道の給水管を撤去し、かわりに上水道の給水管を設置いたします。
 一四ページをごらんください。設備、産業に関する支援でございます。
 まず、上水道への切りかえに伴う料金以外の影響への対応です。
 上段をごらんください。受水タンクの設置への支援です。水の逆流防止のための受水タンクの設置を支援いたします。また、希望者にはポンプ設備も設置いたします。
 下段をごらんください。塩素除去装置の設置への支援です。上水道に含まれる塩素を除去するための設備を設置いたします。
 一五ページをお開き願います。節水対策についてでございます。
 上段をごらんください。水の循環、冷却等の設備の設置への支援でございます。料金対策として、使用した水の循環、冷却等、節水対策に資する設備を設置いたします。対象は工業用水をご利用のお客様に限ります。
 下段をごらんください。現行の規制範囲内における井戸の掘削及び揚水等に必要な設備の設置費用を都が負担いたします。対象は工業用水をご利用のお客様に限ります。
 一六ページをごらんください。経営、技術支援として、工業用水道の供給区域内に無料の相談窓口を設置いたします。
 一七ページをお開き願います。集合住宅のトイレ用水として工業用水道をご利用のお客様を対象とした支援計画の一覧でございます。
 次のページ以降でそれぞれの支援策をご説明いたします。
 一八ページをごらんください。料金差額補填でございます。
 一般雑用水と同様に、切りかえ据置期間を四年、据置期間を三年、激変緩和期間を五年設けております。
 一九ページをお開き願います。上水道への切りかえ工事に対する支援です。
 現在布設されています工業用水道給水管等を撤去し、ページ下部の切りかえイメージ図にある赤線の管を新設いたします。
 なお、現在、再度お客様宅へ個別訪問をし、支援計画案についてご説明をしているところでございます。その結果につきましては、会期中の本委員会で、改めて資料をお示ししてご報告したいと思います。
 以上、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○清水委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○川松委員 工業用水道事業の廃止が去年浮上してから今日までの間に、局がユーザーに行いました説明、調査の方法、回数、内容についての詳細の記録を資料として要求いたします。
 なお、本件は、長年続けられてまいりました事業の廃止に伴うユーザーへの支援計画であります。ユーザーにつきましては、今後の事業継続性などしっかりと情報収集し、認識した上で中身を精査する必要があると考えます。
 そこで、委員長におかれましては、本件の審議に当たって、当委員会に参考人をお招きし、現場の声を聞いた上での調査とするよう理事会で取り上げていただきますよう、資料要求に準ずるものとし、あわせて要望いたします。
 何とぞよろしくお願いいたします。

○清水委員長 ただいま川松委員から参考人の招致に関するご提案がございました。各会派のご意見もあろうかと思いますので、本委員会終了後、理事会を再開いたしましてご協議したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ほかにございませんか。

○中山委員 工業用水道の廃止及び支援計画案に関して資料要求を申し上げます。
 工業用水道の企業ユーザーと集合住宅などの雑用水ユーザーの内訳と総数をお願いいたします。
 集合住宅ユーザーは、区別、立地、地域別ですね、それから団地名称別に利用者の戸数を明示していただきたいと思います。
 企業ユーザーにつきましては、業種別に立地、地域別の企業数を明示していただきたいと思います。なお、わかれば業種別に都内企業数の母数もお願いいたします。
 なお、付随しまして、今後のご協議についてお願いしたいと思います。
 我が党としましては、これまで各議員が雑用水ユーザーを含め精力的に企業ユーザーからの意見聴取を行ってきました。各会派も同じだと思います。一つの業界団体の中でも、工業用水道をめぐる意見はさまざまであり、団体を代表して見解を述べることは難しいとの意見も承っているところであります。
 したがって、参考人聴取というよりは、よりよい支援策を総合的に検討することこそが議会の役割であると考え、財務局、産業労働局、環境局などの関係局との連合審査の開催について理事会でのご協議を資料要求に付随する事柄としてお願いしたいと思います。
 以上でございます。

○清水委員長 ただいま中山理事からご提案がございました。先ほど理事会で確認したとおりでございますので、後ほど理事会を再開してご協議願いたいと思います。
 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 ただいま川松委員並びに中山理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認めます。
 理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○清水委員長 次に、王子給水所(仮称)の整備における安全対策について報告を聴取いたします。

○狩野建設部長特命担当部長兼務 お手元に配布してございます資料4、王子給水所(仮称)整備における安全対策についてをごらんください。以降、王子給水所(仮称)については王子給水所と呼称させていただきます。
 水道局では、王子給水所を新たに整備する工事を行っておりますが、この整備予定地において、建設発生土を搬出するために必要な土壌調査を実施したところ、一部の箇所で基準値を超える物質が確認されました。
 この結果を踏まえ、水道局では、土壌汚染対策法の第十四条に基づく指定の申請を行うとともに、水道施設の安全性を確保するための対策を実施することといたしましたので、その内容についてご報告させていただきます。
 それでは、資料の説明をさせていただきます。
 資料の一ページをお開き願います。1、王子給水所整備の概要でございます。
 (1)、整備の目的ですが、東京の区部東部の北側地域は、金町浄水場から一系統で給水している配水区域が広大であることから、地震等の災害や事故時には、断水や濁水の影響が広範囲に及ぶおそれがございます。
 そのため、昭和五十年代から段階的に配水区域を五つの区域に分割して、各区域に拠点となる給水所を整備するとともに、給水所への二系統の受水などの管路整備を実施しており、王子給水所整備は、当該区域における最後の整備事業となります。
 次に、(2)、整備の内容でございます。
 王子給水所の場所や計画配水量、総事業費等はこちらに記載のとおりでございます。給水所整備概要図は右に掲載のとおりでございます。
 (3)、この整備のこれまでの経緯でございます。
 平成二十七年四月、北区から用地を取得いたしまして、平成二十九年二月に配水池築造工事の契約を行い、同年五月、建設発生土を搬出するための土壌調査を実施したところ、土壌汚染対策法で定める基準値を超える物質が検出されました。
 この結果を受けて、東京都環境局とも協議を行い、平成二十九年九月から本年二月まで土壌の追加調査を行いまして、その結果を踏まえ、本年五月には、水道施設の安全確保のための対策について学識経験者からの意見聴取を行い、七月には、土壌調査の結果及び水道局の対応について報道発表を行いました。
 二ページをお開きください。2、土壌調査の結果でございます。
 先ほど経緯の中でもご説明いたしましたが、整備予定地の配水池予定箇所約四千百平方メートルにおいて、建設発生土を搬出するための土壌調査を平成二十九年五月から本年二月にかけ実施した結果、四十三カ所中十七カ所で、土壌汚染対策法に定める土壌溶出量基準を超過するヒ素及びその化合物等が検出されました。
 これら検出された基準値超過箇所には連続性はなく、いずれの物質も低濃度で、検出値は全て自然由来判断の基準値を下回っておりました。
 三ページをお開き願います。次に、3、土壌調査結果を踏まえた安全対策でございます。
 まず、(1)、水道施設の安全確保対策についてです。
 全ての水道施設は、水道法令等に基づき設計、施工を行っており、衛生面での安全性や構造的な耐久性など施設の安全性は確保されております。
 王子給水所配水池につきましても、水道法令等に基づき設計しており、安全性を確保しておりますが、土壌調査の結果を踏まえ、飲用水の安全・安心に、より一層の万全を期すため、学識経験者の意見などを踏まえ、追加の対策を行うことといたします。
 まず、〔1〕につきまして、左下の対策工法、配水池断面図をごらんください。これらの図にも記載しておりますが、配水池の側面には、コンクリートに加えて、腐食に対し十分な耐用年数を確保できる厚さ九ミリメートルの鋼板を設置いたします。
 また、〔2〕につきまして、こちらも左下の配水池断面図をごらんください。配水池の上部は、普通土による埋め戻しや将来の維持管理性、経済性を考慮し、コンクリートの上に高密度ポリエチレン等の防水シートを設置いたします。
 さらに、〔3〕につきまして、中央下の配水池平面図をごらんください。こちらの左下と右上の赤い点で示しておりますが、配水池築造部付近の地下水流向の上流、下流側に観測用の井戸を二つ設置し、地下水モニタリングを継続的に実施して、その結果を工事現場に掲示するなどにより公表いたします。
 なお、学識経験者の意見につきましては記載のとおりでございます。
 四ページをお開きください。続いて、(2)、土壌汚染対策法に基づく対応でございます。
 土壌調査の検出結果を踏まえ、土壌汚染対策法第十四条に基づく指定の申請手続を行うこととし、本年八月十日、東京都環境局に申請を行いました。
 また、検出物質を含む配水池整備予定地の土壌につきましては、全て掘削除去を行い、土壌汚染対策法に基づいて適切に搬出処分いたします。
 なお、必要な対策後は、東京都環境局へ措置完了報告書を提出することにより、指定解除の手続を進めてまいります。
 次に、4、都民及び整備予定地近隣の住民の皆様への説明でございます。
 王子給水所の整備工事の土壌調査において、土壌汚染対策法による基準値を超えた物質が確認されたことへの水道局の対応を都民の皆様にお知らせするため、本年七月二十四日に、王子給水所(仮称)整備予定地における土壌調査の結果及び水道局の対応についてとして報道発表いたしました。
 また、整備予定地近隣の住民の皆様には、本年八月二十七日から九月八日の間において、四カ所で説明会を開催し、安全対策の確保について説明を行いました。
 今後も、当該住民の皆様に対し適宜説明会を開催し、工事進捗などのお知らせを実施してまいります。
 最後に、5、安全対策に伴う工期、事業費の変更でございます。
 このたびの一連の対応により生じた整備事業の変更点でございますが、水道施設の安全対策の追加により、事業費は、当初約四百四十億円が約十一億円増の約四百五十一億円となり、事業期間につきましては二カ年延伸となり、完了が平成三十七年度となる見込みでございます。なお、配水池築造工事の工事再開は、本年十一月を予定しております。
 以上、王子給水所整備における安全対策についてご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○清水委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 なければ、資料要求はなしと確認をさせていただきます。

○清水委員長 次に、契約の締結について報告を聴取いたします。

○志村経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料5、契約締結報告書によりご報告を申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、平成三十年五月一日から平成三十年七月三十一日までの間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約二件でございます。
 恐れ入りますが、表紙をおめくりいただきまして、一ページをごらんください。こちらは、本日ご報告を申し上げます契約二件の総括表でございます。
 以下順次、契約の概要についてご報告申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、上北沢給水所(仮称)配水池及びポンプ棟築造並びに送・配水管(千三百五十ミリメートルから九百ミリメートル)新設工事でございます。
 本件は、上北沢給水所(仮称)整備の一環として、配水池及びポンプ棟築造並びに送配水管の新設工事を行うものでございます。
 契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は七十九億一千九百十万円、契約の相手方は戸田・りんかい日産・京成建設共同企業体でございます。案内図につきましては三ページに、平面図につきましては四ページにそれぞれお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 五ページをお開き願います。2、柴崎浄水所二号配水池及びポンプ棟築造工事でございます。
 本工事は、送配水施設整備事業の一環として、柴崎浄水所の配水池及びポンプ棟の築造工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十九億二千七百八十万円、契約の相手方は戸田建設株式会社でございます。案内図及び平面図につきましては次の六ページにお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告を申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○清水委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時五分散会

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