委員長 | 神林 茂君 |
副委員長 | くまき美奈子君 |
副委員長 | 木内 良明君 |
理事 | 山内れい子君 |
理事 | たきぐち学君 |
理事 | 樺山たかし君 |
桜井 浩之君 | |
鈴木 章浩君 | |
田の上いくこ君 | |
松葉多美子君 | |
高橋 信博君 | |
泉谷つよし君 | |
花輪ともふみ君 | |
相川 博君 |
欠席委員 なし
出席説明員交通局 | 局長 | 金子正一郎君 |
次長 | 塚田 祐次君 | |
総務部長 | 野澤 美博君 | |
水道局 | 局長 | 尾崎 勝君 |
次長 | 小山 隆君 | |
総務部長 | 森 祐二郎君 | |
下水道局 | 局長 | 松田 二郎君 |
技監 | 小川 健一君 | |
総務部長 | 細野 友希君 |
本日の会議に付した事件
決議について
予算の調査(意見開陳)
・第二十四号議案 平成二十二年度東京都交通事業会計予算
・第二十五号議案 平成二十二年度東京都高速電車事業会計予算
・第二十六号議案 平成二十二年度東京都電気事業会計予算
・第二十七号議案 平成二十二年度東京都水道事業会計予算
・第二十八号議案 平成二十二年度東京都工業用水道事業会計予算
・第二十九号議案 平成二十二年度東京都下水道事業会計予算
付託議案の審査(決定)
・第九十号議案 東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について
○神林委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
初めに、決議について申し上げます。
過日の委員会で理事会にご一任いただきました決議三件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
案文の朗読は省略いたします。
水道料金の減免措置に関する決議(案)
東京都議会は、平成十六年十月、水道料金の改定に際し、中小企業や都民生活を守る立場から、低所得者世帯、社会福祉施設、公衆浴場及び用水型企業について、特別の減免措置を講ずるべきとの付帯決議を行った。
その後、都議会では、東京の地域経済や都民生活の状況を考慮し、減免措置の継続を求める決議を平成十九年三月に行った。
これを受けて、都は、水道料金の減免措置を実施しているが、本年三月末日をもってその実施期間が終了する。
しかし、都内の景気は、平成二十年の世界的な金融危機に端を発した不況から持ち直してきているものの、都民生活、中小企業の業況等は依然として厳しい状況にあり、ここで減免措置が終了することになれば、低所得者世帯や用水型企業等に多大な影響を与えることになる。
よって、東京都議会は、不況下にある中小企業や都民生活を守り、景気回復に寄与する立場から、低所得者世帯、社会福祉施設、公衆浴場及び用水型企業に係る水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、平成二十二年四月以降も、引き続き減免措置を継続するよう強く求めるものである。
以上、決議する。
平成二十二年三月 日
東京都議会
工業用水道料金の減免措置に関する決議(案)
東京都議会は、平成九年三月、工業用水道料金の改定に際し、長期化する景気の低迷を踏まえ、中小零細企業が多い用水型皮革関連企業に対して、特別の減免措置を講ずるべきとの付帯決議を行った。
その後、都議会では、東京の地域経済や都民生活の状況を考慮し、減免措置の継続を求める決議を行ってきた。
これを受けて、都は、工業用水道料金の減免措置を実施しているが、本年三月末日をもってその実施期間が終了する。
しかし、都内の景気は、平成二十年の世界的な金融危機に端を発した不況から持ち直してきているものの、用水型皮革関連企業は依然として不況業種に指定されるなど、これを取り巻く環境は、今なお厳しい状況にある。
よって、東京都議会は、用水型皮革関連企業に係る工業用水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、平成二十二年四月以降も、引き続き減免措置を継続するよう強く求めるものである。
以上、決議する。
平成二十二年三月 日
東京都議会
下水道料金の減免措置に関する決議(案)
東京都議会は、平成十年三月の下水道料金改定に際し、都民生活に与える影響を考慮して、社会福祉施設等に対する料金の減免措置を求めるほか、高齢者世帯及び生活関連業種のうち、特に必要と認めるものについても、値上げの影響による激変緩和の観点から、一定期間の減免措置を求めた。
その後、都議会では、東京の地域経済や都民生活の状況を考慮し、減免措置の継続を求める決議を重ねてきた。
これを受けて、都は、現在まで減免措置を継続実施してきているが、本年三月をもってこれらの減免措置は終了する。
現在、我が国の経済は、一部に景気持ち直しの動きが見られるものの、都民一人ひとりの生活や個人商店、零細企業の経営状況が改善されるまでには至っていない。また、高齢者世帯の家計についても厳しい状態が依然として続いている。
よって、東京都議会は、都民生活を守る立場から、社会福祉施設、低所得者世帯、公衆浴場、医療関係施設等並びに高齢者世帯及び生活関連業種のうち、特に必要と認められるものについて、減免措置に伴う下水道事業の減収分に対する適切な措置を講じた上、平成二十二年四月以降も、下水道料金の減免措置を継続するよう強く求めるものである。
以上、決議する。
平成二十二年三月 日
東京都議会
○神林委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承を願います。
○神林委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、予算の調査、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
これより予算の調査を行います。
第二十四号議案から第二十九号議案までを一括して議題といたします。
本案につきましてはいずれも既に質疑を終了しております。
これより意見の開陳を行います。
順次発言を願います。
○たきぐち委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成二十二年度予算案にかかわる議案について、意見の開陳を行います。
一般会計の予算規模は、大幅な税収減を受けて、前年度比五・一%減の六兆二千六百四十億円で、二年連続の減となりました。しかし、約六千億円もの税収減に対しては、基金の取り崩し、都債発行増で歳入を確保し、歳出における公債費、税連動経費、基金積み立ての減などにより、給与関係費を除く経常経費については、前年度比三・九%増の二兆二千二百三十二億円、投資的経費については、前年度比四・七%増の八千百三十七億円を確保しています。
事務事業評価においても、百四十件を見直し、再構築することによって約二百億円を確保するとともに、歳出の精査によって約一千二百億円の事業費を削減しています。こうした堅実な財政運営については基本的に評価するものです。
個々の施策においては、昨年の都議選において都議会民主党が掲げた医療・福祉・介護、仕事・中小企業、住まい・防災、学び・子育て、環境・エネルギーの五つの分野について前向きな姿勢が示されています。
昨年末に要請した重点要望事項については、前年度比二二・三%増の約五千億円が予算化されました。とりわけ小児医療や医療提供体制の確保については、多くの事業が新規事業あるいは拡充事業として予算化されています。
しかし、懸案の私学助成や出産・育児一時金の上積みは計上されておらず、私立幼稚園等就園奨励特別補助においても、負担増の三分の一が残されています。八ッ場ダムについても、過去の実績などに基づいたとされる予算額が計上されています。
中央卸売市場会計には、豊洲新市場の整備として、土地取得費を含む一千二百八十一億円の予算が計上されています。都議会民主党は、この間の本会議、予算特別委員会、常任委員会において、さまざまな角度から議論させていただきましたが、都側からは満足できる回答はありませんでした。既に修正案の策定に入っており、予算特別委員会での提案に向けて、粛々と準備を進めさせていただきます。
以上、私たちの総括的な意見を述べ、以下、各局にかかわる事項について申し上げます。
まず、各局共通事項について申し上げます。
東京都幹部職員の再就職については、監理団体や報告団体だけでなく、公益法人や民間企業を含めて、退職時の役職、再就職先の企業・団体名、そして、その役職などを公表するとともに、これら関係企業、団体と交わす契約については、公正性、透明性について十分配慮すること。
次に、交通局関係について申し上げます。
都民から信頼、支持される都営交通に向けて、ステップアップ二〇一〇を着実に推進するとともに、安全対策やサービス向上のため、職場内研修など、人材育成に積極的に取り組むこと。
都営地下鉄について、大江戸線への可動式ホームさくの設置など、安全・安心対策を進めること。また、地下鉄のワンルート化を初め、一層のバリアフリー対策に努めること。さらに、東京メトロとのサービスの一体化をより一層進めること。
バス事業は、需要に見合った路線経路の見直しや運行ダイヤの適正化を図るなど、利用者の拡大を図るとともに、低公害車両を積極的に導入すること。
バス運行情報サービスを改善するために、新たな情報提供サービスを導入するとともに、バス接近表示装置の増設、更新を進めること。
都電荒川線については、カラーバリエーションの新型車両導入をてこにPR活動に取り組むなど、利用者の拡大に努めること。また、一層の安全対策に努めること。
日暮里・舎人ライナーについて、地域イベントを主催する地元自治体や観光団体、地域団体との連携を図り、土曜、休日及び昼間の乗客数をふやすなど増収対策を進め、収益改善を図ること。また、そのために、駅構内や車内の積極的な活用を図ること。
次に、水道局関係について申し上げます。
将来人口推計や関連する社会指標、経済指標など、最新データを用いて水需要予測を見直し、水源地の人々や環境に著しい影響を与え都民に多大な負担をかけるダムなど、巨大施設の建設を見直すなど、これまでの水源確保のための施策を再検討すること。
より一層の安定給水を確保するため、送配水能力の増強、相互融通機能などを図るとともに、漏水防止対策を推進すること。
水道局震災対策事業計画に基づき、送配水管の耐震性強化や水源及び浄水施設の耐震性強化を図るとともに、水道局震災応急対策計画に基づいた、震災時の応急復旧体制や応急給水体制の構築などにより、震災対策を推進すること。
水道水源林の保護、育成において目標を定めるなど、環境施策を推進するとともに、低炭素型モデル浄水場の整備を進めること。
水不足や水質の悪化などの国際的な水問題に対応するために、職員の海外派遣や技術、ノウハウの発信など、国際貢献を積極的に進めること。
工業用水道事業のあり方についての庁内横断的な検討を進めるに当たっては、中小零細企業の経営状況や経営環境など、きめ細かな調査を実施し、実態の十分な把握に努めること。
最後に、下水道局関係について申し上げます。
下水道管の計画的な再構築を推進するとともに、老朽化に伴う予防保全対策として、テレビカメラなどによる調査データを踏まえながら、更生工法の採用やバイパス管の敷設など、既設管の活用を積極的に進めること。
集中豪雨による都市型水害への対応強化に向け、東京都豪雨対策基本方針を踏まえながら、下水道整備のスピードアップを図ること。
下水道管渠の耐震化やマンホール浮上抑止対策など、震災対策を着実に進めること。
東京湾などの水質改善に向けて、新たな高度処理施設を整備するとともに、既存施設における工夫を凝らし、窒素、燐の除去率を拡大すること。また、「油・断・快適!下水道」キャンペーンを実施すること。
下水道事業におけるアースプラン二〇一〇を着実に実施し、環境確保条例の温室効果ガス削減義務を達成するとともに、民間事業者や都民と協力して温室効果ガスの削減に取り組むこと。
以上で都議会民主党を代表いたしましての意見開陳を終わります。
○桜井委員 私は、東京都議会自由民主党を代表いたしまして、公営企業委員会に付託された平成二十二年度東京都予算関係議案について意見の開陳を行います。
初めに、各局共通事項について申し上げます。
平成二十二年度予算は、財政の健全性を堅持しながら、東京の現在と将来に対して、今日都がなすべき役割をしっかり果たすものとしております。これは、我が党の考えとまさに同じ姿勢に立ったものであります。
まず、歳出面では、都税収入の大幅な減収に対応し歳出総額が減少する中にあっても、政策的経費であります一般歳出を一・九%増とし、都政がなすべき課題に対し、積極的な予算措置が講じられております。
個々の施策を見ても、これまで我が党が強く要望してきた雇用の創出や中小企業への金融支援、さらには、地域商業の活性化に向けた取り組みなど、現下の経済危機のもと、都民や中小企業の不安を払拭するものが盛り込まれています。
また、かねてより我が党が会派を挙げて議論し、積極的に政策提言を行っている少子高齢化対策についても、子育て、雇用、医療、住まいなど、あらゆる分野において国を先導する先駆的な取り組みが総合的に展開されています。
さらに、とりわけ特筆すべきは、投資的経費を一般歳出の伸びを上回る四・七%と着実に増加させ、石原都政初の八千億円台にまで到達させていることです。内容も、外かく環状道路の整備や鉄道の連続立体交差化といった、東京の将来を切り開く公共投資を着実に推進するとともに、中小企業の受注機会や雇用の創出にもつながる都市基盤施設の維持、更新や道路補修や学校の耐震化などの事業を積極的に実施するものとなっております。
財政運営においても、都税収入が大幅に落ち込む中、徹底してむだを排した上で、これまでの堅実な財政運営で培ってきた都債の発行余力や基金など、財政の対応力を適切に活用しております。こうした取り組みにより、必要な施策を積極的に実施しながら、財源として活用可能な基金の残高を一兆円確保するなど、将来に向けた都財政の健全性を堅持しております。
この先も厳しい財政環境が続くことが想定されますが、こうした厳しいときだからこそ、東京が国を先導していかなければなりません。そのためには、それらの施策展開を支え得る堅実な財政運営の維持が不可欠であり、事務事業評価のさらなる進化など、今後とも努力を重ねていただきたいと思います。
最後に、現下の都民生活を取り巻く厳しい状況を踏まえ、各局とも、施策の目的をできる限り早期に達成するべく、迅速かつ着実な予算執行に鋭意努力されるよう強く要望いたします。
次に、各局関係に移ります。
まず、交通局関係について申し上げます。
一、交通局経営計画ステップアップ二〇一〇に定められた施策を確実に実施し、安全・安心の確保、質の高いサービスの提供、社会的要請への対応、経営力の強化に努められたい。
二、旅客輸送の安全確保に万全を期するため、火災対策などに取り組み、車両や施設の安全性の向上を図るとともに、大江戸線の可動式ホームさくの整備を進められたい。また、職員の安全教育研修のさらなる充実を図られたい。
三、地下鉄構造物の長寿命化を図り、重要な都市インフラとして将来にわたって安定的な運行を確保するとともに、補修費用の抑制も図られたい。
四、勝どき駅の改良や大江戸線、新宿線の車両の増備を図り、混雑緩和対策に取り組まれたい。また、駅全体の案内サインや清潔感と機能性を備えたトイレの改良など、利便性、快適性の向上に努められたい。
五、だれもが利用しやすい都営地下鉄とするため、地下鉄駅のエレベーター、エスカレーター等の設置を促進されたい。
六、だれもが乗りおりしやすいノンステップバスの導入やバス停留所の上屋、ベンチの整備をさらに進めるとともに、バス運行情報などの情報提供サービスを充実するなど、利便性の向上に努められたい。
七、観光スポットをめぐる路線バスのPRやバスターミナルの路線案内板に、多国語の表記を追加するなど、観光客誘致に取り組まれたい。
八、ハイブリッドバスなどの低公害型バスの積極的な導入を図るなど、環境負荷の低減に努められたい。
九、環境負荷の低減とユニバーサルデザインに配慮した新型車両を導入するなど、都電荒川線の活性化を図るとともに、軌道リフレッシュ工事を進め、安全性、安定性のさらなる向上に取り組まれたい。
十、日暮里・舎人ライナーの始発の繰り上げによる利便性の向上、車いすの乗客などのための乗りおりの改善、運行の安定性の向上に取り組まれたい。また、地域との連携を強化し、経営の早期安定化を図られたい。
十一、土地の有効活用や広告料収入の増収に努め、交通事業の財務基盤の一層の強化を図られたい。
次に、水道局関係について申し上げます。
一、利根川・荒川水系における水資源開発基本計画で予定している新規水源開発について、国等に一層の促進を要望するとともに、水源県との協力関係を進め、その推進に努められたい。
あわせて、水源の涵養機能に加え、多摩川の安定した水量に寄与する水道水源林の保護、育成に努めるとともに、管理放棄により荒廃が進みつつある民有林のモデル購入を通じ、諸課題の解決を図られたい。
二、利根川水系の高度浄水の全量処理に向けた整備や貯水槽水道対策を推進し、直結給水方式の一層の普及拡大を図るなど、安全でおいしい水の供給に向けた諸施策を推進するとともに、積極的なPRに努められたい。
三、震災時その他の災害発生時においても、都民生活や都市活動、首都中枢機能等の維持に必要な水を確保できるよう、耐震継ぎ手管への取りかえ、大口径給水管の耐震強化の取り組みのほか、他都市との応援体制の構築など、震災対策に万全を期されたい。
四、漏水防止や出水不良解消の効果とともに、震災対策上も有効な施策である私道内給水管整備事業を積極的に推進されたい。
五、大規模浄水場の更新を見据えた代替施設の先行整備にかかわる所要額の積み立てや、財政ルールの確立を国に提案要求するなど、将来の大規模浄水場の更新に向けた取り組みを推進されたい。
六、蛇口から水を飲むという日本が誇る水道文化を次世代に継承するため、公立小中学校の水飲み栓直結給水化モデル事業を推進するとともに、事業対象を私立小中学校まで拡大し、さらに、水道キャラバンなどの施策に積極的に取り組まれたい。
七、従来の水量・水圧による水運用に、おいしさ及びエネルギー管理の視点を加えた新しい水供給システムの活用を図られたい。また、未利用エネルギー等の活用、節水諸施策の推進など、環境に配慮した施策を積極的に推進されたい。
八、多摩地区の統合市町の事務委託解消に当たっては、市町と十分協議の上推進するとともに、都民サービス低下を招くことのないよう、効率的な執行体制を確保されたい。
また、平成二十二年四月に都営一元化される奥多摩町の水道事業について、安定給水を図りながら、計画的に施設整備を進められたい。
九、国庫補助の増額及び低金利債への借りかえ、下水道の整備促進、農薬の適正使用に関する指導の強化などの河川水質の保全について、国に強く要望されたい。
十、職員定数の削減や資産の有効活用など、経営努力に万全を期すとともに、監理団体との一体的事業運営体制の構築を進め、公共性と効率性を両立させた責任のある経営を実現されたい。
十一、諸外国の水事情の改善に貢献するとともに、日本経済の活性化のためにも、東京水道の持つ技術、ノウハウなどの強みを生かし、東京水道サービス株式会社を活用した新たな国際貢献に向けた取り組みを積極的に推進されたい。
十二、低所得者世帯、社会福祉施設、公衆浴場及び用水型企業にかかわる水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、引き続き減免措置を継続されたい。
十三、工業用水道事業においては、需要の減少傾向による厳しい経営状況を踏まえ、引き続き効率経営を推進しつつ、抜本的な経営改革について関係各局で検討を進められたい。
また、用水型皮革関連企業にかかわる工業用水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、引き続き減免措置を継続されたい。
次に、下水道局関係について申し上げます。
一、東京都下水道事業経営計画二〇一〇の達成に全力で取り組み、都民サービスの一層の向上と経営の効率化を図られたい。
二、老朽化した下水道施設の更新を進めるとともに、あわせて機能の高度化を図るなど、再構築事業を計画的に推進されたい。
三、都市型水害に対応するため、東京都豪雨対策基本方針に基づき、浸水対策に重点的に取り組まれたい。
四、公共用水域の水質をより一層改善し、豊かな水辺環境の創造に資するため、合流式下水道の改善や高度処理を積極的に推進されたい。
五、地球環境保全に貢献するため、アースプラン二〇一〇に基づき、温室効果ガスの排出削減に積極的に取り組まれたい。
六、汚泥の資源化や再生水の利用拡大、施設の上部利用等、下水道が持つ資源、空間等の有効利用を図られたい。
七、施設の耐震性を強化するなど、震災に強い下水道システムの構築に努められたい。
八、多摩地域の市町村が進める公共下水道事業との整合と連携に努めながら、流域下水道事業を積極的に推進されたい。
九、下水道経営の安定に資するため、国費の確保及び制度の拡充等の財政措置を国に強く要望するとともに、コスト縮減や業務執行体制の見直しを図るなど、企業努力を行い、健全な財政運営に努められたい。
十、都民生活や中小企業の経営が厳しい状況にあることを踏まえ、下水道料金について特に必要と認められるものを対象に、減収分について適切な措置を行った上、減免措置を継続されたい。
以上をもって、私の意見開陳は終了いたします。
○松葉委員 都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成二十二年度予算関係議案について意見開陳を行います。
初めに、各局共通について申し上げます。
平成二十二年度の一般会計当初予算案は、都税が二年連続で大幅減となる中、予算規模が前年度比で五・一%減少していますが、政策的経費である一般歳出は、逆に一・九%伸ばしています。
都財政を取り巻く環境がこれだけ厳しい中、このような予算を編成できたのは、いうまでもなく、都が、公明党と手を携えながら、十年来に及ぶ行財政改革に取り組んできたからにほかなりません。その過程において、公明党が提案した新たな公会計制度が導入されたことにより、隠れ借金を顕在化させ、その解決策を見出し、十九年度にはほぼ解消させることができました。
また、減価償却費の概念を取り入れ、社会資本等整備基金を積み立てるなど、大きな財政改革を行ってきました。
このようにして、これまで培ってきた財政の対応力が、二十二年度予算案において発揮されており、厳しい経済情勢によりしわ寄せを受けている雇用環境や中小企業に対して積極的な対策が講じられています。
また、少子化対策、高齢者支援、周産期医療などの重要課題に対しても、都独自の戦略的な取り組みが拡充されています。
さらに、都市インフラの整備を初め、東京の将来をつくるための取り組みも加速させています。
公明党が一貫して充実を要求している福祉と保健の分野を見ても、構成比、金額ともに過去最高であり、評価します。
また、歳入歳出全般にわたるもう一段の洗い直しを行い、その上で、発行余力の範囲内で都債の積極的な活用を図っており、同時に、財政調整基金は、今後の経済変動に備えて、取り崩しを必要最小限にとどめています。
今後も厳しい財政環境が想定される中にあって、従来にも増して、中長期的視点に立った財政運営が必要です。そのため、事業の特性に応じて、新たな公会計手法を積極的に施策の検証、評価に活用するなど、事務事業評価の取り組みを一層充実させることで、都民の税金をむだなく最大限有効に活用していくことが重要です。将来にわたり都民生活を守るため、財政体質を高める取り組みをさらに強化することを強く望むものであります。
予算の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効果的、効率的に行うことを要望します。
次に、各局別に申し上げます。
初めに、交通局関係について申し上げます。
一、交通局経営計画ステップアップ二〇一〇に基づき、効率化の推進など一層の企業努力に取り組み、経営基盤の確立に努めるとともに、都民が安心して都営交通を利用できるよう、事故防止の取り組みを強化すること。
また、交通局のさまざまな取り組みを積極的にアピールすること。
一、地下鉄について、火災対策の強化など車両や施設の安全性を高めるとともに、大江戸線の可動式ホームさくの整備を進めること。
一、地下鉄駅において、エレベーターやエスカレーター等、高齢者や身障者等に優しい設備の整備を促進するとともに、ソフト面のバリアフリー化にも積極的に取り組むこと。
また、混雑緩和対策として、駅施設の改良や新宿線、大江戸線の車両の増備などに取り組むこと。
一、地下鉄駅のすべての改札口にAEDを設置すること。
一、バス路線について、需要の変化に対応した整備を行い、経営基盤を強化すること。
また、関係機関と協力して定時運行の確保に努めること。
一、すべてのバスにドライブレコーダーを設置し、より一層の運行の安全・安心を図ること。
一、バス車両の更新時に、ハイブリッド車等の低公害型車両を導入するとともに、次世代燃料の実用化に積極的に協力するなど、環境に配慮した事業運営に努めること。
一、だれにも利用しやすいノンステップバスや都電荒川線への新型車両の導入拡大など、利用者サービスの向上を図ること。
一、沿線地域の活性化に向け、都電荒川線に導入する新型車両については、カラーバリエーションをふやすほか、日暮里・舎人ライナーとともに積極的な営業活動に努めること。
一、土地の有効活用を図り、地域の活性化に寄与するとともに、公営企業として収入の確保に努めること。
一、都営交通における新たなICカードを活用したポイントシステムの平成二十三年度導入に向け、着実に準備を進めること。
次に、水道局関係について申し上げます。
一、水源の確保については、利根川水系及び荒川水系における水資源開発基本計画に基づく新規水源の開発促進について、国に強く働きかけること。
あわせて、多摩川上流の人工民有林における水源林の機能向上に向けた取り組みとともに、民有林のモデル購入などの施策を推進し、森林保全及び都民の意識向上に努めること。
一、震災時その他の災害発生時においても、都民生活や都市活動、首都中枢機能等の維持に必要な水を供給できるよう、耐震継ぎ手管への取りかえを積極的に進めるなど、水道施設の耐震化等の対策をさらに推進すること。
また、隣接する水道事業者間で、水道水を広域的に相互融通する体制の強化に向けた取り組みを進めるとともに、ボランティアも含め、地域住民等と連携した震災時の応急体制づくりを推進すること。
さらに、事業費の平準化等を図ることにより、将来の大規模浄水場の更新に万全を期すこと。
一、江戸川、奥多摩湖等の水質保全対策を積極的に推進すること。
一、安全でおいしい水を供給するため、引き続き、金町浄水場、三郷浄水場及び朝霞浄水場において、高度浄水の全量導入に向けて建設を推進すること。
また、水質検査及び浄水過程における水質管理を徹底するとともに、水安全計画を着実に運用し、水質管理に万全を期すこと。
さらに、公立小中学校の水飲み栓直結給水化モデル事業の実施や、貯水槽水道対策の推進、直結給水方式の普及拡大に努めること。
一、事業財政の安定化を図るため、職員定数の削減や既定経費の節減など、一層の経営努力に努めるとともに、民間的経営手法を積極的に導入すること。
また、監理団体との一体的事業運営体制の構築を進め、公共性と効率性を両立させた責任ある経営を実現すること。
一、事業活動に伴う環境への負荷を継続的に改善し、地球環境保全に貢献するため、水力発電、太陽光発電等の新エネルギーの活用に努めるなど、環境に配慮した施策を推進すること。
一、PR施設の展示の充実や地域水道ニュースの発行、近隣水道事業体との連携した広報など、水道水のイメージ向上に向けて、より効果的なPR活動を展開すること。
一、低所得者世帯、社会福祉施設、公衆浴場及び用水型企業にかかわる水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、引き続き減免措置を継続されたい。
一、工業用水道事業においては、需要の減少傾向による厳しい経営状況を踏まえ、引き続き効率経営を推進しつつ、抜本的な経営改革について関係各局で検討を進めること。
また、用水型皮革関連企業にかかわる工業用水道料金について、減収分に適切な措置を行った上、引き続き減免措置を継続すること。
次に、下水道局関係について申し上げます。
一、東京都下水道事業経営計画二〇一〇の達成に向けた取り組みを通じ、一層の都民サービスの向上と経営の効率化に努めること。
一、施設の老朽化に対応しつつ、機能の高度化を図る再構築事業を計画的、効率的に進めること。
一、都市型水害に対応するため、東京都豪雨対策基本方針に基づき、浸水対策の推進を図ること。
一、公共用水域の水質をより一層改善するため、合流式下水道の改善を推進するとともに、高度処理施設の整備を促進すること。
一、震災時でも下水道の機能を確保するため、管渠や施設の耐震化を図るなど、震災対策の充実に努めること。
一、地球温暖化防止に貢献するため、アースプラン二〇一〇に基づき、積極的に温室効果ガスの排出削減に取り組むこと。
一、多摩地域の公共下水道との連携に努めながら、流域下水道事業を促進すること。
一、下水汚泥の資源化、下水を高度処理した再生水の利用拡大など、資源の有効利用を進めること。
一、計画的な補修など予防保全を重視した維持管理や、臭気対策の強化など、維持管理の充実を図ること。
一、国費の確保や起債における公的資金枠の確保などの財政措置を、国に強く要請すること。
一、建設・維持管理コストの縮減、業務執行体制の見直し等、経営計画に示された経営効率化に一層努めること。
一、都民生活に与える影響を考慮し、必要な料金減免措置を講じること。
以上をもちまして、意見の開陳を終わります。
○山内委員 私は、都議会生活者ネットワーク・みらいを代表し、本委員会に付託された平成二十二年度予算関係議案について意見開陳を行います。
都税収入は単年度過去最大の下げ幅となった前年度をさらに一二・七%を下回り、四兆一千五百十四億円にとどまる中で編成された予算は、前年に比べ五・一%減の六兆二千六百四十億円で、昨年から引き続き規模を減少することとなりました。
都は、東京の現在と将来に対して今、東京がなすべき役割を積極的に果たす予算と位置づけて、雇用や生活への不安に対応するとともに、国をも先導する都独自の戦略的な取り組みや、東京の将来を切り開く活力創造に向けた取り組みを積極的に進めるとして、投資的経費は三・七%増の八千五十五億円で六年連続の増加となりました。
税収回復に期待が持てない中、新銀行東京、豊洲新市場の汚染問題など、都税制を圧迫する不安要素は早急に解決しなくてはなりません。
また、喫緊の課題である景気対策は、もはや一時しのぎでは済まされず、産業構造の大変革を前提に人材育成施策を進めることが重要であり、ワークライフバランス、ワークシェアなどの働き方を推進することが求められています。
障害者、若者の自立支援や、医療の充実、食の安全、住まいの確保などでセーフティーネットを構築し、環境、福祉重視の生活都市づくりへ、都民合意を高めながら進めていかなくてはなりません。そして、何よりも、次代を担う子どもたちが、幸福を実感できる希望の持てる社会の実現を目指して、さまざまな角度からの施策の見直しや再構築をしていく必要があります。
私たち都議会生活者ネットワーク・みらいは、都民の多様な暮らしに、安全と安心をつくり出す未来への責任ある予算執行を求めるものです。
以下、各局別に意見を申し上げます。
まず、交通局関係について。
一、地下鉄の全駅に可動式ホームさく設置を進めること。
一、都バスのバス停を屋根つきに整備し、可能なところには太陽光パネルを設置すること。
一、公共交通に関するサインは、観光客や外国人、高齢者、障害者にもわかりやすいものを適切に配置すること。
一、路面電車やバスなどの公共交通を生かしたまちづくりを進めること。
一、常にお客様サービスの視点に立って改善を行うこと。
次に、水道局関係について申し上げます。
一、水は限りある貴重な資源との観点から、節水、漏水対策や再利用を強化するとともに、都の独自の水源の回復と保全に努め、適正、有効に利用して、ダム開発に頼らない水道事業の構築を図ること。
一、八ッ場ダムの利水に頼らない水対策を策定するため、過大な水需要予測は実績と実態に合わせて再度早急に見直すこと。
一、認可水源となった多摩の地区水源を都の保有水源に組み入れること。
一、多摩川上流の過度な取水を抑制し、河川環境維持用水の放流を拡大すること。
一、多摩川中流の水質、水量を確保し、玉川浄水場での取水再開を目指すこと。
一、震災その他の災害時においても水が安定供給されるよう、水道施設の耐震化等の対策を一層進めるとともに、一元化された多摩地域においては、市町との連携で災害対策を進めること。
一、小中学校や公共施設の直結給水を促進すること。
一、水道水源林の維持管理に多くの都民がかかわれるよう、普及啓発に努め、森林再生を図ること。
最後に、下水道局関係について申し上げます。
一、水再生センターの放流水質を改善して、都内の河川の水質浄化を促進すること。
一、下水から発生するバイオマスやメタンガス、小水力、下水熱などの未利用エネルギーの活用を推進すること。
一、下水の再生水や汚泥の活用を進めること。
一、都市型洪水に対応するため、東京都豪雨対策基本方針に基づき、浸水対策を進めること。
一、老朽化している下水管の耐震化を促進すること。
以上で、都議会生活者ネットワーク・みらいの意見開陳を終わります。
○神林委員長 以上で、予算に対する意見開陳を終わります。
なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において取りまとめの上、調査報告書として議長に提出いたします。ご了承を願います。
以上で予算の調査を終わります。
○神林委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第九十号議案を議題といたします。
本案につきましては、既に質疑を終了しております。
これより採決を行います。
第九十号議案を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神林委員長 異議なしと認めます。よって、第九十号議案は原案のとおり決定いたしました。
以上で付託議案の審査を終わります。
○神林委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神林委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○神林委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承を願います。
○神林委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、松田下水道局長から発言を求められておりますので、これを許します。
○松田下水道局長 公営企業三局を代表いたしまして、ごあいさつを申し上げます。
まず初めに、今回ご審議を賜りました議案につきまして、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
私ども公営企業が行っております事業は、都民生活や首都東京の都市活動にとりまして欠かすことのできない重要な事業でございます。今後も、私どもがそれぞれの担当分野におきまして、都民サービスのさらなる向上と効率的な経営に努め、都民の皆様の信頼と負託に全力でこたえてまいる所存でございます。
神林委員長を初め委員の皆様方におかれましては、今後とも公営企業三局に対しまして一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、御礼のあいさつとさせていただきます。まことにありがとうございました。
○神林委員長 発言は終わりました。
これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
午後一時四十二分散会
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