公営企業委員会速記録第六号

平成二十一年五月二十七日(水曜日)
第十委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長鈴木 隆道君
副委員長たぞえ民夫君
副委員長林田  武君
理事松葉多美子君
理事田中たけし君
理事花輪ともふみ君
福士 敬子君
そなえ邦彦君
尾崎 大介君
泉谷つよし君
くまき美奈子君
鈴木貫太郎君
樺山たかし君
高島なおき君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長金子正一郎君
次長三橋  昇君
総務部長柴田 健次君
職員部長岸上  隆君
資産運用部長佐藤  守君
電車部長野澤 美博君
自動車部長斎藤  信君
車両電気部長室木 鉄朗君
建設工務部長吉原 一彦君
安全管理担当部長室星  健君
バス事業経営改善担当部長松下 義典君
技術管理担当部長橿尾 恒次君
参事小泉  健君
参事広川 徳彦君
参事新美 大作君
水道局技監尾崎  勝君
総務部長小山  隆君
職員部長森 祐二郎君
経理部長山本 憲一君
サービス推進部長内海 正彰君
浄水部長増子  敦君
給水部長吉田  永君
建設部長今井 茂樹君
設備担当部長吉田  進君
参事高原 俊幸君
参事坂内 顕宏君
多摩水道改革推進本部本部長鈴木 孝三君
調整部長大平 晃司君
施設部長佐竹 哲夫君
参事酒井  晃君
下水道局局長今里伸一郎君
技監中村 益美君
総務部長細野 友希君
職員部長佐藤 仁貞君
経理部長須田  潔君
計画調整部長小川 健一君
技術開発担当部長東郷  展君
施設管理部長宇田川孝之君
建設部長黒住 光浩君
参事小山 哲司君
参事尾崎 篤司君
流域下水道本部本部長新田 洋平君
管理部長梶原  明君
技術部長高相 恒人君

本日の会議に付した事件
 交通局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
 水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
 下水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・JR王子駅南口トイレ排水の河川への流出について
・契約の締結について

○鈴木(隆)委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、先般の人事異動に伴い、本委員会の担当書記に交代がありましたのでご紹介をいたします。
 議案法制課の担当書記の宮元裕子さんです。よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせをいたしましたので、ご了承を願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明聴取の後、質疑終了まで行います。ご了承願います。
 これより交通局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員の交代がありましたので、交通局長より紹介がございます。

○金子交通局長 去る四月一日付の人事異動によりまして、当局幹部職員に異動がございましたので紹介させていただきます。
 技術管理担当部長の橿尾恒次でございます。特命担当参事の新美大作でございます。続きまして、当委員会との連絡に当たります総務課長の根木義則でございます。財務課長の佐藤智秀でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 紹介は終わりました。

○鈴木(隆)委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○佐藤資産運用部長 それでは、先生方お手元の契約締結報告書に基づきまして、平成二十一年二月一日から平成二十一年四月三十日までの間に契約を締結しました、予定価格が一件九億円以上の工事請負契約一件、それから予定価格が一件九億円以上の製造請負契約一件、そして予定価格が一件二億円以上の動産の買い入れ契約二件につきましてご報告申し上げます。
 一ページをごらんいただきたいと存じます。これはご報告します四件の総括表でございます。
 次に、順次、契約の概要について説明申し上げます。
 恐れ入りますが、二ページをごらん願います。この契約は、新宿線坂町変電所変電設備更新工事でございます。
 本件は、坂町変電所に整備されております鉄道用変電設備の撤去及び新設を行うものでございます。
 契約方法は一般競争入札、契約金額は十億六千四百五十九万円余、契約の相手方は日本電設工業株式会社でございます。
 三ページ目はその入札経過が記載してございます。
 次に、四ページをごらんいただきたいと存じます。この契約は、大江戸線車両新造でございます。
 本件は、大江戸線の輸送力増強を図りまして、その混雑を緩和するため、車両二編成分、合計十六両を製造するものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は三十五億五千九百五十万円、そして契約の相手方は、川崎重工業株式会社でございます。
 入札経過につきましては五ページに記載をしてございます。
 六ページをごらんいただきたいと存じます。この契約は、平成二十一年度一次一般乗合自動車の買入れ(ディーゼル)でございます。
 本件は、一般乗り合い旅客輸送用としまして、大型ノンステップバス五十二両を買い入れるものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十億七千百七十九万円余、一両当たりの単価は二千六十一万円余、契約の相手方は東京いすゞ自動車株式会社でございます。
 入札経過につきましては、次の七ページに記載してございます。
 次に、八ページをごらんいただきたいと存じます。この契約は、PASMO対応型自動精算機の買入れでございます。
 PASMO対応型自動精算機百十台を更新するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は九億九千三百三十万円、一台当たりの単価は九百三万円、契約の相手方は日本信号株式会社でございます。
 入札経過につきましては九ページに記載してございます。
 まことに簡単ではございますが、以上でご報告を終了させていただきます。

○鈴木(隆)委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○高島委員 今、報告がありました契約締結案件に関連して何点か質問をいたしたいと思います。
 交通局は、これまでの本委員会等の質疑の中で、ここ数年、財務状況が好転してきており、その一因として、都営地下鉄の乗客数が右肩上がりでふえていることが挙げられる、そういうような答弁をいただいております。特に、大江戸線については大幅に乗客数がふえていますが、一方で、朝夕のラッシュ時間帯には車内が非常に混雑するため、今後はその緩和に取り組んでいくとの説明もあったと記憶をしております。
 もちろん、地下鉄などの公共交通機関は、安全・安心が、安心に利用できることが一番でありますが、引き続き利用者をふやしていくためには、利便性や快適性の向上も不可欠であると考えております。その点からすると、今回、大江戸線の混雑対策として、二編成十六両の車両を新造することは適切な対応だと考えております。
 しかしながら、この契約締結報告書をよく見ますと、履行期限が平成二十三年の十二月になっております。聞くところによりますと、鉄道の車両を製造できる企業が限られている中にあって、他の鉄道会社も車両の更新時期を迎えているところが多く、順番待ちになっているとのことですが、それでも、今から二年以上も先になってしまうわけでございます。大江戸線の混雑緩和が課題だといいながら、余りにも時間がかかり過ぎるといわざるを得ません。
 そこで、今回発注した車両が導入されるまでの間、大江戸線のラッシュ時の混雑緩和について、何か具体的な対策を考えているのか、お伺いをさせていただきたい。

○野澤電車部長 大江戸線の車両増備の完成は、今先生からもご指摘がございましたとおり、平成二十三年の十二月になる予定でございますが、ラッシュ時の混雑を大幅に緩和するには、この増備車両の投入による輸送力の増強が基本となります。
 一方、大江戸線の高松車庫では、留置能力アップのための改修が可能であるということから、現在工事を行っておりますが、この改修等によりまして、光が丘から六本木方向と、門前仲町から光が丘方向、ともに朝ラッシュの最も混雑する時間帯の運転本数を、一本ないし二本ふやすことができると見込んでおります。
 このためのダイヤ改正につきましては、高松車庫の改修が終了後、必要な調整を行いまして、今年度平成二十一年度末に実施する予定でございます。

○高島委員 都営大江戸線については、今お話がありましたように、車両の増備のほか、今年度末にはダイヤを改正し、利便性を高めるということですが、その大江戸線と同様に、私の地元であります日暮里・舎人ライナーも大変混雑をしております。このことは事業者である交通局にとっては大変うれしいことだと思いますが、その一方で、余りの混雑のため、ラッシュ時などは乗るのにひと苦労するという声も、実は私ども多々聞く機会がございます。
 さきの第一回都議会定例会の予算特別委員会で、我が党の崎山議員も同じような指摘をしていましたが、その崎山議員の質問に対し、局長は新しい車両が秋には完成すると、たしかご答弁をなさっていたと思います。
 利用者のサービスの向上の観点からも、一日も早く新しい車両を導入すべきと考えておりますが、その辺はいかがか、お聞かせ願いたい。

○室木車両電気部長 日暮里・舎人ライナーにおける混雑の緩和に向けた取り組みは、喫緊の課題であると考えております。このような観点から、日暮里・舎人ライナーの新しい車両につきましては、当初秋としていた完成予定を夏に前倒しし、九月中の運行を目指して取り組んでいるところでございます。

○高島委員 今、九月中には運行を開始するということでございますので、交通局も努力していることは十分理解をさせていただいております。ぜひ一日も早く、新しい車両を導入できるように頑張ってもらいたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 その新しい車両についてですが、聞くところによりますと、座席の配置も改善するなどして、車内の快適性を高めるとお聞きしております。改めて、どのように改善し、どのような効果が期待できるのか、また、既存の現在運行されている車両についてはどのように考えている、するのかをお聞かせいただきたいと思います。

○室木車両電気部長 今回新たに導入する車両につきましては、座席配置の一部を、いわゆるクロスシートからロングシートに変更するとともに、手すりの増設や座席シートのデザイン変更もあわせて行ってまいります。このことにより、お客様が車内の中ほどまで入りやすくなり、混雑の緩和が図れるものと考えております。
 また、既存車両の十二編成につきましても、ことしの秋以降、法定検査の実施に合わせ、三カ年をかけて、新車に準じたシート等の改修を順次行ってまいります。

○高島委員 私どもも、日暮里・舎人ライナー、地元ですから、何回か乗る機会がありますけれども、シート、クロスシートからロングシート、ベンチシートということなのかしら、やはりそれの方が私はいいと思いますし、今ご答弁にありましたように、お客様が中に入っていけるということは、数字はどの程度かは別としてですね、さらに輸送力がアップをすると、そういうふうに理解をさせていただきます。
 ぜひしっかりと頑張っていただきたいと思いますし、現在運行されている車両についても順次変えていくということでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 そこで、新しい車両だとか導入されれば、当然ダイヤの改正を行い、さらに輸送力の増強を図るということになるだろうと、そのように考えております。どのような改正を考えているのか、予算特別委員会では、朝のラッシュ時間帯を中心にダイヤを改正するようなお話は私どもも聞いておりますし、地元も大変期待をしておるところでございます。
 そこで、検討しているダイヤ改正の内容について、少し詳しく教えていただきたいと思っております。

○野澤電車部長 日暮里・舎人ライナーの混雑緩和と利便性を向上させるため、新しい車両の導入に合わせたダイヤ改正を行う準備を進めております。
 具体的には、上りでは、朝ラッシュの最も混雑している時間帯の運転本数を二本ふやすなど、輸送力の増強を図る予定でございます。
 また、下りでは、終車間際の時間帯にも混雑が見られますことから、日暮里発二十三時から終車までの運転本数を一本ふやす予定と考えております。

○高島委員 秋に予定されているダイヤ改正の内容については、十分理解をさせていただきました。
 実は、私は以前から、利用者の利便性を高める上では、ラッシュ時間帯の増発に加え、始発の繰り上げと終電の繰り下げが不可欠だと強く主張してまいりました。
 昨年三月の開業時のダイヤでは、見沼代親水公園駅発日暮里駅行きの始発が、たしか五時四十七分で、深夜も二十三時を過ぎると本数が極端に少なくなるというものでありましたが、交通局では、もちろん地元の声を聞き、また当時、局長も、その思いの中で決断をしまして、七月にはダイヤの改正を行い、今、始発は五時二十五分まで繰り上がりました。また、深夜の本数もかなり改善をされました。
 この点については、もちろん都交通局の迅速な対応については評価をするものでございます。しかしながら、十一月の本委員会の事務事業質疑の中で申し上げましたが、利用者の利便性の点からすると、まだまだ不十分であると考えております。
 特に、始発については、さらに早めてほしいという利用者の声にこたえるべきであると意見をさせてもらいました。その際には、設備の面等からも、さらなる始発の繰り上げは大変厳しいが、利用者の要望もいただいておりますので、今後、技術部門と連携し、ハードの整備も含め、検討していきたいというご答弁があったと思っております。
 もちろん、日暮里・舎人ライナーは、多くの利用者がいる公共交通機関であるため、安全の確保が最優先されるべきであり、保守や点検なども含めて、万全の体制をしかなくてはなりません。
 しかしながら、その上で、沿線地域の方々の利便性をさらに高めていくことが交通局に求められているものではないかと考えます。
 そこで、始発の繰り上げについてはどのように検討しているのか、お聞かせ願いたい。

○野澤電車部長 日暮里・舎人ライナーの安全運行を確保するためには、今お話もありましたけれども、日々の保守作業が極めて重要でございます。保守作業の多くは、終車から始発までの短い時間に行わなければならず、作業場所への移動時間や作業終了後の自動運転設備の機能を確認する時間等を考えますと、保守作業の時間をこれ以上縮めることは非常に困難でございます。
 しかしながら、保守作業以外の時間帯につきまして鋭意検討を行ってまいりましたところ、現在、始発列車を留置しております見沼代親水公園駅の電気設備を改修することで、始発時に乗務員が行っております出庫作業の時間を短縮することが可能であり、若干ではございますが、始発時刻を繰り上げることができるめどが立ってまいりました。
 この駅の改修が終了次第、来年度の早い時期に、お客様の利便性を向上させるという観点から、ダイヤ改正を行う予定でございます。

○高島委員 私も、ハードルが高いことは十分認識、承知をしております。
 しかしながら、日暮里・舎人ライナーは、ご承知のようにさまざまな経緯を経て開業し、昨年の十月には累計の乗客数が一千万人を超え、最も順調に利用者がふえていると思っております。利用者の安全・安心を確保しながら利便性を高めていくことが、実は日暮里・舎人ライナーのますますの発展につながると確信をしております。
 冒頭で質問いたしました、大江戸線の混雑緩和対策もそうですが、やはり、利用者の利便性や快適性を考え、改善すべきところは改善するという姿勢が、都交通局の発展のために不可欠であると認識をしております。
 今後とも、安全・安心を確保しながら、さらに利用者サービスの向上に取り組むという積極的な事業運営に努めてもらいたい、そのことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。以上です。

○鈴木(隆)委員長 ほかに発言がございませんので、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。

○鈴木(隆)委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 東岡水道局長は、病気療養中のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、総務部長より紹介があります。

○小山総務部長 平成二十一年四月一日付の人事異動によりまして、幹部職員に異動がございましたので紹介させていただきます。
 当委員会との連絡に当たります総務課長の加藤英典でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 紹介は終わりました。

○鈴木(隆)委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○山本経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料1によりご報告申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、平成二十一年二月一日から平成二十一年四月三十日までの間に契約を締結いたしました、予定価格が一件九億円以上の工事請負契約五件でございます。
 一ページをお開き願います。本日ご報告申し上げます契約五件の総括表でございます。
 以下、順次、契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。この契約は、拝島ポンプ所(仮称)から八王子市丹木町一丁目地先間送水管(一五〇〇ミリ)トンネル内配管及び立坑築造工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、昭島市拝島町五丁目七番地から八王子市丹木町一丁目三百四十二番地先間にシールド工法にて築造したトンネル内への配管及び立て坑築造工事を施行するものでございます。
 契約の方法は随意契約、契約金額は十二億六千二百十万円、契約の相手方は西松・鴻池建設共同企業体でございます。
 施工場所の図面につきましては三ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 四ページをお開き願います。この契約は、金町浄水場高度浄水施設(三期)築造及び送水管(二〇〇〇ミリ)新設工事でございます。
 工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、金町浄水場に高度浄水施設(三期)築造工事を施行するものでございます。
 また、送配水施設整備事業の一環として、隣接して築造する送配水ポンプ所(仮称)の関連工事である送水管の新設工事をあわせて施行するものでございます。
 契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は百五十三億三千万円、契約の相手方は鹿島・佐藤・竹中土木建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては五ページに、施工場所の図面につきましては六ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 七ページをお開き願います。この契約は、足立区谷在家二丁目地先から同区江北五丁目地先間送・配水管(一三五〇ミリから八〇〇ミリ)新設工事(シールド工事)でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として実施する江北給水所(仮称)築造に伴い、送水管及び配水本管の新設工事をシールド工法により施行するものでございます。
 契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は二十五億四千百万円、契約の相手方は清水・不動テトラ・青木あすなろ建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては八ページに、施工場所の図面につきましては九ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一〇ページをお開き願います。この契約は、八王子市中野上町五丁目地先から同市千人町一丁目地先間送水管(一五〇〇ミリ)トンネル内配管及び立坑築造工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、八王子市中野上町五丁目三十八番地先から同市千人町一丁目十番地先間に、シールド工法にて築造したトンネル内への配管及び立て坑築造工事を施行するものでございます。
 契約の方法は随意契約、契約金額は十二億三千九百万円、契約の相手方は青木あすなろ・不動テトラ建設共同企業体でございます。
 施工場所の図面につきましては一一ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 一二ページをお開き願います。この契約は、三郷浄水場高度浄水施設(二期)基礎杭築造及び既存施設撤去工事でございます。
 工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、三郷浄水場に築造する高度浄水施設(二期)の基礎ぐい築造及び既存施設撤去工事を施行するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十四億二千六百九十五万円、契約の相手方は東洋・中原建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては一三ページに、施工場所の図面につきまして一四ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますがご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○鈴木(隆)委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○たぞえ委員 今報告ありました契約締結報告の中の番号1、拝島ポンプ所から八王子区間の配管と立て坑築造工事について伺いたいと思います。
 契約の相手方、共同企業体の代表である西松建設は、契約年月日であります平成二十一年二月十八日時点、指名停止の取り扱いを受けていたのではないですか。

○山本経理部長 お話のとおり西松建設は、本年一月、外国為替及び外国貿易法に違反したため、東京都水道局競争入札参加有資格者指名停止等取扱要綱に基づきまして、一月二十七日から四月二十六日まで三カ月間の指名停止の取り扱いとなっております。

○たぞえ委員 一月二十七日から四月二十六日までの三カ月間の指名停止期間が解けた後も、さらに、この企業は、東京都と受注関係を結んだわけですが、その契約中にも指名停止がさらに実施されたと聞いていますけれども、その事実関係を確認したいと思います。

○山本経理部長 本年三月、政治資金規正法に違反したことが明らかになりましたので、さらに四月二十八日から五月二十七日までの一カ月間、指名停止の取り扱いとしております。

○たぞえ委員 公共事業発注企業から政治家への献金や、よくマスコミ等からでも税金の還流だといわれていますが、私もそのとおりだと思います。工事受注のためのわいろという性格を持っているのも多くの国民が知るところです。
 こうした企業献金問題で、政治資金規正法違反に問われたことは、法的にも、社会的、道義的にも極めて重い問題だと思うのです。
 西松建設は今月十五日に株主総会を行いましたが、ここに提出した報告書でも、政治家への献金が政治団体を隠れみのにした違法なものだったと、この準ゼネコン西松建設は認めています。事の重大な事態が物語れたというふうに思います。
 一度、三カ月も指名停止を受けて、中一日あけて、またさらに別の理由で一カ月の指名停止を受けているというわけですが、このような事実を踏まえますと、少なくとも指名停止期間中は、随意契約であっても契約を排除するのが、私は公営企業としての責務だと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○山本経理部長 西松建設を相手方とした契約の内容は、さきに西松建設が築造したトンネル内に配管工事を行うもので、同一業者による一貫施工により施工責任を明確にすることができるものでございます。
 また、立て坑築造工事につきましては、賃借している立て坑用地の早期返還を土地所有者から求められておりまして、工期の短縮が必要となっておりました。同一業者による施工により、設備を継続して使用できることなどから工期の短縮が可能となっております。こうした理由から、随意契約により西松建設と契約したものでございます。
 お話にございました指名停止の取り扱いは、あくまでも競争入札への参加を停止するということでありまして、相手方を特定して契約する随意契約の場合は、指名停止の影響を受けないものでございます。

○たぞえ委員 合理的な理由があるというお話でありましたが、国民から見ますと、一般競争入札だろうが随意契約だろうが、その企業との契約には間違いない。しかも、都民の水道料金がその契約に使われるわけですから、やはりこういう問題については、指名停止期間の満了をもって契約を締結しても、この当該工事は大きな影響を生じないのではないかと、こういうように思います。
 今、政治資金規正法などに違反しているこの問題に対する都民の厳しい声を考えますと、法令など規制がないということだけでは通用しないのではないか。発注者として、契約の相手方としての適格性を厳格に判定する、そういう地方自治体としての姿勢が、今の政治への批判の、少しでも国民の気持ちというのでしょうか、考え方をきちんとしていく一番の力だというふうに、私は思います。そういうことを要望しておきたいと思います。以上です。

○鈴木(隆)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○鈴木(隆)委員長 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員の交代がありましたので、下水道局長より紹介があります。

○今里下水道局長 去る四月一日付の人事異動によりまして当局幹部職員に異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 職員部長の佐藤仁貞でございます。経理部長の須田潔でございます。参事、経営企画担当の小山哲司でございます。参事、施設管理担当の尾崎篤司でございます。また、四月一日付の人事異動によりまして連絡員に異動がございましたので紹介をさせていただきます。総務部総務課長の熊谷透でございます。総務部理財課長の久我英男でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 紹介は終わりました。

○鈴木(隆)委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、JR王子駅南口トイレ排水の河川への流出についての報告を聴取いたします。

○宇田川施設管理部長 JR王子駅南口トイレ排水の河川への流出につきまして、その経緯及び対策を、お手元の資料1によりご報告いたします。
 本件は、JR東日本の王子駅南口トイレの排水が、雨水放流管に誤って接続され、約四十年間にわたり石神井川に流出していたものでございます。
 それでは、経緯からご説明申し上げます。
 JR東日本によりますと、昭和四十一年に王子駅南口にトイレを設置し、その際、排水管が誤って雨水放流管に接続されたとのことでございます。
 当時の手続では、排水設備を設置しようとする者は、あらかじめ下水道局に排水設備計画確認申請書を提出し、確認を受け、完成後には必ず検査を受けることとなっておりました。しかし、このトイレの設置が約四十年前のことであり、排水設備計画関係書類の保存期間は五年であることから、当局に書類が残っておらず、そうした申請書が当時提出されていたかどうかにつきましては確認できませんでした。また、JR東日本にも記録が残っておらず、経過を確認することはできませんでした。
 その後、平成十年から十四年にかけて、王子駅周辺で首都高速板橋足立線の建設が行われた際、JR東日本は、駅南口トイレの排水管の接続がえを行っております。
 恐れ入ります、ページの番号は振ってございませんが、最後のページの図をごらんください。
 首都高速道路建設以前の青色の実線及び破線で示しております雨水放流管は、JR東日本の線路に並行する区道の下に設置され、石神井川に至っておりましたが、首都高速道路の建設工事に支障となることから、破線の部分を撤去することとなり、雨水放流管は、緑色で示しております系統に切りかえられました。この工事は首都高が行うものでございますが、首都高は、これに関連する紫色で示しております新たな人孔の設置と雨水放流管の撤去工事とをJR東日本に委託いたしております。JR東日本は、これらの工事を施工する際に、赤の破線で示しております駅南口トイレからの排水管が、図中の〔1〕のように撤去される雨水放流管に接続されていたため、その機能を維持する目的で、赤の実線で示しておりますが、図中〔2〕のように、新たな人孔の上流側に排水管の接続がえを行いました。この結果、再度の誤接続が生じました。
 なお、これらの工事に関して、当局に提出された資料の中に、駅南口トイレの排水管接続がえ工事の記述等はございませんでした。
 恐れ入りますが、二ページをごらんください。
 当局の北部第二管理事務所の施設課は、石神井川の雨水はけ口と雨水放流管を調査した結果、平成十九年六月、王子駅南口トイレの排水が雨水放流管を経由して石神井川に流出していることを把握いたしました。
 このとき施設課は、JR東日本や事務所内の関連部署等に連絡するなどして、直ちにトイレ排水の流出をとめさせるための必要な措置を講じなかったことから、本年三月まで流出が続いてしまいました。
 次に、対策についてでございます。
 王子駅南口トイレの排水が石神井川に流出しておりました原因は、排水管が誤って雨水放流管に接続されていたことにあります。このため、他の駅や雨水放流管につきましても同様の不適切な接続がないかどうか速やかに確認するとともに、誤接続防止の周知徹底を図ることといたしました。
 第一に、JR東日本の駅舎等の調査でございます。
 当局は、JR東日本に対しまして、二十三区内にある全駅について、排水設備が適切に公共下水道に接続されているかどうかについて確認することを要請いたしました。
 JR東日本が四月末日までに行いました調査の結果、すべての七十五駅において、トイレ排水はすべて公共下水道に接続されておりました。
 しかし、洗面台やシャワー等の雑排水につきましては、二ページの表にございますように、亀有、大久保、水道橋の三駅で不適切な事例が見受けられました。これらにつきましては、確認後、直ちに使用を中止し、すべて排水設備の改善工事が完了しております。
 恐れ入りますが、三ページをごらんください。
 第二は、JR東日本以外の鉄道事業者の駅舎等の調査でございます。
 JR東日本以外の東京地下鉄株式会社、東京急行電鉄株式会社など十七の鉄道事業者に対しましても、二十三区内の駅の排水設備が適切に公共下水道に接続されているかどうか確認を行うよう要請いたしました。
 各鉄道事業者におきましては、四百七十四の駅を対象に、五月末日までをめどに調査を実施しております。
 第三は、雨水はけ口の調査です。
 二十三区内にあります約七百三十カ所の雨水はけ口と、それぞれにつながる雨水放流管、延長にして約七十四キロメートルございますが、これを対象に不適切な接続が行われていないかどうか、六月末日までをめどに調査を実施しております。
 第四は、指定排水設備工事事業者への協力要請です。
 すべての指定排水設備工事事業者に対しまして、誤接続防止を訴えるリーフレットを配布し、協力をお願いいたしました。引き続き技術者講習会などで周知徹底を図り、誤接続防止に努めてまいります。
 次に、下水道局内での取り組みについてでございます。
 トイレ排水の流出を一たんは把握したにもかかわらず、これをとめることなく継続させてしまった原因は、下水道事業の使命や目的に対する認識の浅さや、組織の連携の不十分さにありました。
 このため、次のような取り組みを進めてまいりました。
 まず、意識改革でございますが、今回の事態が明らかになった後、下水道事業の使命に立ち返って業務を改めて確認し直すことをさまざまな機会を通じて指示いたしました。
 恐れ入りますが、四ページをごらんください。さらに、平成二十一年度の局組織方針で、改めて下水道事業の本質を考えて日々の仕事を進めることを明記し、全職員に周知いたしました。また、今後、職員研修を強化するなどして、職員の意識改革に積極的に取り組んでまいります。
 次に、今回の案件のように、問題を把握しておきながら必要な措置を講じることなく放置しているような案件はないか、総点検を行いました。
 まず、本年四月の人事異動に当たりまして、事務引き継ぎを徹底いたしました。その上で、すべての職場で職員一人一人が懸案事項を点検し、解決の方向性を見出していくことといたしました。
 その結果、今回の案件のように、問題を把握しておきながら必要な措置を講じることなく放置しているような案件はございませんでした。
 この総点検は、今後とも、人事異動の時期などをとらえ、繰り返し実施してまいります。
 恐れ入りますが、五ページをごらんください。王子駅周辺のはけ口対策についてでございます。
 河川の水質や臭気問題の原因の一つとして、合流式下水道の雨天時越流がありますが、下水道局では、これまでも雨天時越流への対策を重点事業として取り組んでまいりました。
 王子駅から下流の石神井川には、雨水はけ口が四カ所ございますが、ここからの雨天時越流の対策を積極的に進めてまいります。
 今回の流出があった雨水はけ口に関しましては、貯留池などを整備いたします。残りの三カ所の雨水はけ口に関しましては、放流先を石神井川から隅田川へ変更するため、幹線やポンプ所などの整備を行ってまいります。ポンプ所の整備は、通常完成まで長い期間を要しますが、王子第二ポンプ所につきましては、工期短縮に向け、工法の再検討を実施いたしまして、可能な限り早期の完成を目指してまいります。
 以上でJR王子駅南口トイレ排水の河川への流出についての報告を終わらせていただきます。

○鈴木(隆)委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○樺山委員 まず、あってはならないような事態が起きた。本当に笑止千万、何をかいわんやという思いであります。
 この問題は、明るみに出てから、マスコミが、いわゆる都市インフラの典型的な欠陥事例ということで大きく取り上げて、そのことによって大変全国的な大きなニュースとなったわけであります。
 改めて四十年間にわたって、意味不明の異臭を受け続けたこの流域の住民の方々の苦しみ、悩み、これを思うと、ただただ遺憾の意を表せざるを得ないわけであります。
 実は、同様のことが、過去金町浄水場に絡んであったわけです。私も当時、葛飾の区議会議員としてこの問題にかかわったわけでありますが、流山、松戸を貫通して、江戸川の金町浄水場の取水口の、本当に一キロぐらい上流に位置する川なんです、合流するこの坂川というのは。この坂川というのはとんでもない川で、流山、松戸のいわゆる新興住宅地の住宅の雑排水を全部垂れ流し−−浄化槽も含めて。浄化槽だからまだよかったんですよ。とにかくその坂川に生活雑排水を、要は、何の措置も講じることなく垂れ流し続けたその水が、そのまんま江戸川に流れて金町浄水場がそれを吸い上げていた。したがって、いわゆる殺菌するために、必要以上の塩素等々の化学消毒を徹底してやらざるを得ない状況になって、金町浄水場の水はまずい、非常にカビ臭い、カルキ臭がひどいということで、これまた全国的な話題になったわけであります。
 その後、東京都も含め、流域の自治体に大変な努力をいただいて、現在では、高度浄水、もうあと一歩まで来ている。ほとんど苦情は今のところなくなったわけでありますけれども、大同小異でありまして、この問題と比較、論ずる問題ではないかと思うのですが、いずれにしても、全く流域の方々が知らない間に、この問題は四十年間明るみに出ることなく、延々と放置され続けてきた。しかも、問題がわかってから一年九カ月、これまた下水道局がとるべき措置をとっていなかったということが、さらにこの問題を大きな事柄としてとらえざるを得ないというふうな状況になったわけであります。
 やっと四月に、流域の方々、特に被害を受けたと思われる方々への地元の説明会を経て、本日の報告となったようでありますけれども、何分、四十年も前のことでありまして、経過を明らかにするということにも限界があるという制約があることは、重々承知をいたしております。したがって、私からは、去る三月の予算特別委員会での我が党の高木けい議員の質疑をも踏まえて、何点か具体的な質問をさせていただきたいと思っております。
 もとよりこの事の発端は、JR東日本が、今説明があったとおり、旧国鉄時代に誤ってトイレの排水を下水道局の雨水放流管につないだと思われる、さっきもいったように、あり得ないような、まさにあり得ないような単純ミスにあるわけでありますけれども、なぜか四月の住民説明会で、JR東日本は、責任の所在が不明だというような、とぼけたようなあいまいな説明を繰り返したというふうに聞いております。
 このことは、住民にとって極めて重大なことでありまして、改めて、責任の所在という当然、問題の帰結にかかわる基本的な部分について、下水道局としての基本認識を確認しておきたいわけでありますが、トイレからの排水管を雨水放流管に接続した責任の所在はどこにあるというふうにご理解をしておられるか伺います。

○尾崎参事 当時の手続では、排水設備を設置しようとする者は、あらかじめ下水道局に排水設備計画確認申請書を提出し、内容の確認を受けるとともに、完成後に必ず検査を受けることになっておりました。
 トイレからの排水管の接続は、約四十年前のことでございまして、当局の文書の保存期間は既に経過しており、書類が残っていないため、断定的なことは申し上げられませんが、正規の手続を経ていれば、トイレからの排水管を誤って雨水放流管に接続することはなく、水再生センターまでつながっている公共下水道の合流管に適切に接続されていたはずでございます。

○樺山委員 ということは、私が指摘したとおり、四十年も経過した、大変長期間の間に、関係文書等がもう既に破棄されていて、きちんとした文書が残っているわけではないので、今ここで白黒をきちんとつけられない、こういった意味の大変苦しい答弁だと思うわけでありますが、当時の制度、仕組みにのっとった進め方であれば、行政の立場としては、本来あり得ない事態だと解釈をしておられるというふうに私は理解をさせていただきます。まさにあり得ない事態であります。
 次に、平成十年から十四年にかけて、JR東日本が首都高速道、いわゆる首都高から受託した工事に伴って、トイレからの排水管を切りかえたということでありますが、JR東日本は、なぜ再びトイレからの排水管を雨水放流管に接続してしまったのか。これまたあり得ないような話であります。この点の経緯等を把握しておられれば教えていただきたい。

○宇田川施設管理部長 JR東日本によりますと、トイレの排水管を接続した下水道管が汚水を入れてはならない雨水放流管であるという認識はなかったため、再び雨水放流管に接続してしまったとのことでございます。

○樺山委員 大変簡単な、極めて率直なご答弁でありますけれども、ということは、JR東日本は誤った接続をしている認識がなかったというふうに自分では思っているということだろうと思うのですが、JRがトイレ排水を四十年にわたって流し続けてそらっとぼけて、地域の住民に本当にいうにいえない−−何か夏は、相当におったというのです。多大な地域の住民にあらぬ迷惑をかけた事実、これは我々議会としても、一人の都民としても、改めて厳しく、強く指弾し指摘しておかねばならないというふうに思います。
 その一方で、雨水放流管の撤去工事などは、下水道局の施設に対してなされたものでありますから、工事内容については、下水道局と当然協議しているはずであります。もし当然のごとく協議をしているということであるとすると、その際、下水道局は、この汚水の流出を何で把握できなかったのか、これまた素朴な疑問が発生します。このことについて、改めてお伺いしたいと思います。

○宇田川施設管理部長 雨水放流管の撤去工事は、当時の首都高速道路公団がJR東日本に委託いたしまして施工されたものでございますが、この際、当局に対して協議が行われております。しかし、当局に提出された協議資料には、トイレからの排水管についての記載は一切ありませんでした。また、JR東日本が再び接続したのは、既設の雨水放流管でございまして、検査の対象外であったため、下水道局はこの事実を把握することができませんでした。

○樺山委員 余り長くやるつもりはありませんけれども、今のご報告やご答弁を聞いていますと、施工業者などの認識不足によって、直接の問題となった排水設備の接続がちゃんとなされていないことが、この問題の背景にあるというふうに局は理解をしておられる。
 率直にいってそのとおりだと思いますけれども、やはりこの排水設備業者、施工業者の認識不足だということであれば、それを管理監督すべき下水道局の、ある意味の任命責任みたいなものも当然発生するわけでありますので、また、駅舎の敷地内の排水設備の工事は、指定排水設備工事事業者でなければ当然できないわけでありますから、指定業者がきちんと認識していれば、誤接続は防げたはずであります。
 以上のような観点を踏まえながら、排水設備を下水道へ適切に接続させるために、指定排水設備工事事業者に対して、下水道局は今後どのような指導を行っていくつもりであるのか、ご意見を伺います。

○尾崎参事 排水設備を適切に公共下水道に接続することは、下水道の役割を果たすために必要不可欠でございます。誤接続を防止するため、適切な接続について、これまでも周知を図ってきたところでございますが、改めて東京都管工事工業協同組合を初めとするすべての指定排水設備工事事業者に対しまして、誤接続防止を呼びかけるリーフレットを配布したところでございます。加えて、排水設備工事責任技術者に対する講習会などを通しまして、誤接続防止の徹底を図ってまいりたいと考えております。

○樺山委員 次に、過日の予算特別委員会で答弁がありました、この地域での合流式下水道の改善対策について質問をいたします。
 王子駅付近の石神井川の水質改善は、重要課題であります。今後の対策にこそ、当然のごとく全力を傾注すべきであることは疑う余地がないわけであります。予算特別委員会では、王子駅から下流の石神井川の水質の改善に向けて、合流式下水道の改善対策として、下水道幹線工事、ポンプ所工事などを実施していくという内容の答弁が、我が党の高木けい議員の質問に答える形で行われたものであります。これらの工事について、早期の完成を強く望むわけでありますが、現時点までの進捗状況をお伺いいたします。

○黒住建設部長 王子駅から下流の石神井川にございます雨水はけ口四カ所のうち、今回の流出があったはけ口につきましては、早急な対応を行うため、降雨初期の汚れが著しい下水を一時的に貯留し、水再生センターに送り処理する目的の貯留池の整備に向け、四月には、設置場所や構造などを検討する設計に着手したところでございます。
 また、残りの三カ所の雨水はけ口につきましては、雨水の放流先を石神井川から隅田川に変更するため、幹線やポンプ所などの整備を行ってまいります。
 このうち王子西一号幹線につきましては、地元住民などのご理解を得た上で、今年度の着工に向け準備を進めているところでございます。また、雨水を隅田川に放流するとともに、降雨初期の汚れが著しい下水を一時的にためる雨水貯留池をあわせ持ちます王子第二ポンプ所につきましては、工期を短縮するための仮設工法などの検討を含む基本設計に既に着手したところでございます。
 今後とも、地元区や地元住民などのご理解、ご協力を得ながら、これらの対策の早期完成に努めてまいります。

○樺山委員 石神井川の水質の改善に寄せる地域の強い思い、これは住民説明会の状況をここで得々と申し上げるまでもなく、この間の経緯を見ていれば明々白々であります。
 去る十八日にも、我が党は高島幹事長名で、石原知事に対して、河川環境の改善に関する緊急要望を行ったところであります。下水道局には、河川管理を行う建設局や北区とも連携して、石神井川の水質改善を徹底して推進していくことを強く要望いたしまして質問を終わります。

○松葉委員 JR王子駅のトイレ排水問題に関連して伺います。
 私はこの問題に関しまして、三月の公営企業委員会で質問をいたしました。その際、下水道局からは、JR東日本に改善を申し入れるということや、きちんと臭気苦情に対応していくという答弁がありました。しかし、いつ事実がわかったのですかとの質問に対しまして、三月二日と答えていたにもかかわらず、その翌日には、実は下水道局は二年前に事実を知っていたことが明らかとなりました。局長より当委員会におきまして陳謝がありましたけれども、局としての状況把握、また議会への報告のあり方ということも含めまして、二度とこのようなことがないことを改めて申し上げておきます。
 三月の予算特別委員会で公明党の東村議員が、下水道局の対応を局長に何点か質問いたしましたけれども、きょうは、その内容につきまして、現在どのような状況になっているのか伺いたいと思います。
 まず第一に、この問題を契機として、このような誤った接続がほかにもないか、JR東日本の駅の排水設備について調査を行うべきではないかと質問いたしました。下水道局はJR東日本に対してどのように要請したのか、まず伺います。

○尾崎参事 JR東日本に対しまして、二十三区内のすべての駅について、四月末までに、駅舎内のすべての排水設備が公共下水道に接続されているかどうかを、排水設備の図面及び現場調査などにより確認するよう要請いたしました。
 この調査の結果、全七十五駅におきまして、トイレ排水はすべて適切に公共下水道に接続されておりましたが、雑排水については、下水道への不適切な接続が一駅、下水道に接続を要する例が二駅ございました。
 下水道への不適切な接続は亀有駅でございますけれども、そば屋等の店舗排水が雨水管に接続されていたものでございますが、この雨水管は下流で合流管に接続されておりまして、流入した排水は、水再生センターで適切に処理されておりました。
 また、下水道に接続を要する例は、大久保駅と水道橋駅で、シャワー、洗面等の雑排水をJR敷地内に浸透させていたものでございます。本来、汚水と雨水は分離し、雨水のみを浸透させ、汚水は下水道管に接続させるべきでございました。これらの箇所は、発見後直ちに使用を中止し、現在では、すべて排水設備の改善工事が完了しているところでございます。

○松葉委員 トイレ排水の誤った接続がないということでありますが、不適切な事例が三件あったとのことであります。JR東日本をしっかり指導していただきたいと思います。
 第二点目に、JR東日本だけではなく、他の鉄道事業者についても、排水設備の調査を行ってはどうかと要請をいたしました。この他の鉄道事業者の状況について伺います。

○尾崎参事 東京地下鉄株式会社、東京急行電鉄株式会社など、JR東日本以外の十七の鉄道事業者に対しまして、二十三区内にあるすべての駅舎の排水設備が下水道管に適切に接続されていることの確認を、五月末日までに行うよう要請いたしました。現在、各鉄道事業者が、全四百七十四駅を対象に調査を実施しているところでございます。
 今後、不適切な事例が報告された場合には、速やかに是正を求めてまいる所存でございます。
 また、調査結果につきましては、当局で行っている雨水放流管の調査も含め取りまとめ、今後明らかにしていきたいと思っております。

○松葉委員 調査結果については、雨水放流管の調査も含め、今後明らかにしていくということでございますので、しっかりお願いしたいと思います。
 次に、一方で玉川高島屋の汚水が、雨水管を通じて一年近く多摩川に流出しているということが四月に判明をいたしました。本来、汚水管に接続すべき敷地内の排水設備が、世田谷区が管理する雨水管に誤って接続されていたということでありますけれども、なぜ下水道局はこの事態を防止することができなかったのか伺います。

○尾崎参事 本件は、玉川高島屋ショッピングセンター本館で昨年四月にリニューアル工事を実施した際に、世田谷区が管理する雨水管に誤って汚水管を接続したことから、汚水の一部が流出していたものでございます。
 このことは、区からの臭気の苦情を受けました下水道局が、当局の下水道管に加えて区の管理する雨水管を調査し発見したものでございます。本来、排水設備を設置する場合は、排水設備の計画を下水道局に届け出なければならないことになっておりますが、本件では届け出がなされていなかったため、事前に防止することができなかった次第でございます。

○松葉委員 無届け工事となっていたということですけれども、排水設備工事の届け出を受け、下水道局がしっかりと確認をすれば、こうした接続を防ぐことができるのではないかと考えます。
 そこで、無届け工事の防止に向け、下水道局は今後どのように取り組むのか伺います。

○尾崎参事 建物の新築、増改築、あるいはリフォームなどをする際に、排水設備工事を行う場合には届け出義務があることを、下水道局のホームページにより広く周知しているところでございます。また、六月に実施いたします浸水対策強化月間で掲出いたしますポスターにおいても、排水設備工事に際しての届け出の必要性を明示し、周知することといたしました。
 さらに、東京都管工事工業協同組合の支部会の場で、排水設備工事における届け出義務の周知徹底を図ったところでございます。
 なお、指定排水設備工事事業者が無届けで工事を行った場合には、指定排水設備工事事業者に対しまして、一定期間の指定の効力停止処分を行うなど、厳しく対処してまいりたいと考えております。

○松葉委員 厳正な対応を図り、今後このような事態を招かないよう取り組んでいただきたいと思います。
 さて、今回の王子駅の事案につきましては、汚水流出の事実を現場では二年前に把握しておきながら、情報が現場から上がらず、流出をその後も継続させる結果となりました。予算特別委員会で東村議員は、そういう局の組織体質について指摘をいたしました。
 そこで改めて伺いますが、汚水流出の事実を把握しながら、それをやめさせることなく、二年間にわたって放置させてしまった今回のようなことを二度と起さないため、下水道局はどのような取り組みを進めているのか伺います。

○細野総務部長 トイレの排水が河川に流出しているにもかかわらず、これをとめなかった最大の原因は、所管部署において、公共用水域の水質を保全するという、下水道事業の基本的な使命に対する認識が浅かったため、速やかにトイレ排水をとめるという認識に至らなかったことにあります。
 このため、下水道事業の使命に立ち返って、業務を改めて確認し直すことを全職員に指示し、これを受け、すべての職場において話し合いが行われました。
 今後は、下水道事業の使命や目的を再確認する内容を盛り込んだ研修や、係員から幹部職員までが事業に対する認識を共有化し、一丸となって課題に取り組めるようなマネジメントを、民間事例に学ぶ研修を導入することなどを通じて、職員の意識改革を進めてまいります。
 また、王子駅の案件のように、問題を把握しておきながら必要な措置を講じることなく放置しているような案件がほかにないか、総点検を実施いたしました。総点検では、まず、すべての職場で職員一人一人に、未解決になっている案件を点検報告させました。その後、それらの案件について、係、課、部、所といった段階ごとに、下水道事業の使命を踏まえて判断する視点や、組織が横断的に連携する視点を持ちながら、対応を検討する仕組みといたしました。
 このようにして総点検を行いましたが、問題を把握しておきながら必要な措置を講じることなく放置しているような案件、これにつきましてはありませんでした。総点検は、今後とも人事異動の時期などをとらえ、繰り返し実施してまいります。

○松葉委員 今回の総点検は、繰り返し行うということですので、こういった取り組みをしっかり行っていただきたいと思います。
 最後に一言申し上げます。
 平成十七年の九月四日の杉並区の大水害に際しましては、西部第一下水道事務所の職員の方々が対応に全力で当たられておりました。そうした職員の方々に対し、評価もいたしておりますし、感謝もいたしております。
 しかしながら、今回の汚水流出について、また、職員の作業服のワッペンの変更による追加費用につきましては、全く庶民感覚からずれた考えられないことでありました。こうした一つ一つの事業について、下水道局職員の意識改革を図り、それぞれの職員が気を引き締めて職務を遂行し、二度とこのようなことがないように、局一丸となってしっかりと取り組んでいただきたいということを申し上げまして質問を終わります。

○たぞえ委員 私からも報告について伺いたいと思います。
 JR王子駅南口トイレ汚水が石神井川に垂れ流しされていた問題で、我が日本共産党は、その原因について徹底的に究明して、住民や議会、そして北区などに説明し、再発防止を行うように、東京都やJRに求めてまいりました。
 そこで、私どもの調査で、平成十二年度から十三年度にかけて、首都高速王子線にかかわる雨水管切りかえ工事が行われた際に、南口の汚水の排水管が、JRによって雨水管からの撤去部分から切りかえ地点より上流部分につけかえられていたということが確認されました。この事実、排水管のつけかえをJRは認めましたが、少なくとも七、八年前、JRが汚水の垂れ流しについて本質的な対策をとらず、再度違法な状態を継続させた責任は免れないと思います。
 四月二十一日にNHKが報道いたしましたけれども、この王子駅のトイレ排水問題で、十年前に雨水管に切りかえた際に、JRがトイレからの汚水管を知らずに新しい雨水管につなぎかえる工事を行っていたということが都の調査で判明したとして、下水道局が記者会見を行っている様子が報道されました。その場で下水道局の部長は、汚水管のつけかえ工事について、都に申請があれば気がついていたが、申請がなかったので発見できなかったというコメントをされていますね。
 JRも、当時の工事については議事録がないので、つけかえ工事の経過がよくわからないというコメントも述べています。事実は、JRが行ったこと、それ自身が事実なのです。一体だれがどのような責任をとるのか。どこもお互いに責任をあいまいにしている。
 今回の事件について、どこも責任の所在がいまだはっきりしない、いわば主役がはっきりしない。これで都民は一体納得できるのかというように思いますが、どのようにお考えになりますでしょうか。

○宇田川施設管理部長 先ほどご報告いたしましたように、JR王子駅のトイレからの排水管の接続は約四十年前のことで、当局の文書の保存期間は経過しておりまして、書類が残っておりません。トイレ排水が石神井川に流出していた原因は、JR東日本の排水管が誤って雨水放流管に接続されていたことにございます。
 また、首都高速板橋足立線の建設工事の際に、JR東日本がトイレの排水管の接続がえを行っておりますが、先ほどお答えしたとおり、JR東日本によれば、トイレの排水管を接続した下水道管が汚水を入れてはならない雨水放流管であるという認識はなかったため、再び雨水放流管に接続してしまったとのことでございます。
 なお、この際に、首都高から当局に提出された協議資料には、トイレからの排水管についての記載は一切なく、下水道局はこの事実を把握することができず、汚水の流出が続きました。

○たぞえ委員 今の答弁を聞いていますと−−経過はよくわかりますよ、だけど、一体この事の起こりの主役、責任はどこにあるのかというのは、さっぱり今の答弁では見えてきません。
 都民の皆さんは、JR、下水道局、首都高、いろいろな角度から思いを持っているんです。しかし、一体だれが核になったのか全くわからない。いわせてもらえば、下水道局だってこの責任の一端を持っているんじゃないですか。先ほど答弁されていましたが、指導勧告を速やかにやっていなかったわけですよ。ここにも問題の核心があると思うのです。
 二年前に事実を確認したと、前回の委員会でも局長から述べられましたが、なぜその時点でJRに適切な指導改善勧告を行わない、怠ったのか、もう一度お答えいただきたいと思います。

○宇田川施設管理部長 二年前にトイレ排水が河川に流出しているのを把握したにもかかわらず、直ちにトイレ排水の流出をとめさせるための必要な措置を講じなかった原因は、所管部署におきまして、公共用水域の水質を保全するという下水道事業の使命や目的に対する認識の浅さや組織の連携の不十分さがあり、JR東日本や事務所内の関連部署に連絡をしなかったことにございます。
 このため、先ほどお答えしたとおり、職員の意識改革に取り組むとともに、人事異動の時期などをとらえて、問題を放置している案件がないか、総点検を繰り返し実施してまいります。

○たぞえ委員 局としての努力は当然だし、今後そういうふうに頑張っていただくというのは結構なことだと思います。しかし、主役がはっきりしないで一番困っているのは住民なんです。四十年も悪臭で、特に夏場は苦しんできた。その人々に対しては何の対策も今はないわけですよ。下水道局は自分の組織をこうしますという方針を持っているけれども、ほかだってどうしていくのか見えてこないです。
 こうした周辺住民に対する−−四十年といったら、私、その人の人生の半分近くを苦しめてきたというふうに思うのです。そういう住民への精神的な苦痛、これに対して、きちんと主役である原因者は責任をとってもらいたいと、みんないっています。今回の件で、都民の被害について、都はどういうふうに、都民の立場で、目線で見ているのでしょうか。

○細野総務部長 昭和四十一年から長年にわたってJRのトイレ排水が石神井川に流出していたことによる、住民の方々の精神的苦痛に対する賠償に関するお尋ねでございますが、この問題については、東京都の立場でお答えできるものではないと、そのように考えております。JRと住民の間の問題というふうに認識しております。

○たぞえ委員 二年前にきちんと指導改善するべきことを怠っていたという事実、これについてだって、きちんと北区の区民の皆さんに対して説明はされたようだと思いますけれども、しかし、説明したら四十年の苦しみが消えるということではないと思うのですよ。もっと精神的に困った方々に対する誠意ある対応を、ぜひしなければならないというふうに思います。
 この日本では、そういう健康被害をもたらした公害問題ですとか、たくさん事例があります。原因者責任が明らかにされないで、被害者だけが、水俣病のように長年苦しめられてきた。しかも、その大もとである原因者がはっきりしても責任が求められない、こういうことが今回の事件でも顕著にあらわれたと思います。
 私の地元世田谷の玉川高島屋でもこういう事例が発覚をいたしましたが、私は翌日、その商店街一軒一軒回って話を聞きました。みんなどこでも、うそっていっていました。自分の目の前の道路の下で、雨水が流れているはずが汚水が流れていたなんていうのは、だれも想像もしていなかったわけですよね。しかも、その河口に行きましたけれども、都の下水道のはけ口ですが、大変大きい出口ですよ。ちょうどその真下が、東京都が所管する野川の部分で、世田谷の子どもたちがみんなで、夏はそこで水遊びしたり、釣りをやったり、そして年に何回か、その水に入ってお掃除している、そういう子どもたちや区民に対して、やっぱり泥を塗ったと思うのですね。泥だけじゃないですよ、汚物まで塗った、そういう高島屋の社会的な責任というのは大変大きいと思うのです。
 玉川高島屋は、管の取りかえが終われば責任を果たしたというふうに考えているようですけれども、この汚物を排出した川の場所の、たまった場所ですよ、これは現在、そのままになっているんです。
 こういうことについての原因者としての、最低それを除去する努力などを含めた対応が必要だと思いますが、下水道局は、この件について原因者に何を求めていくのでしょうか。

○尾崎参事 下水道局は、誤接続を発見後、直ちに玉川高島屋ショッピングセンター本館の建物を所有管理しております東神開発株式会社に対しまして、連絡し、速やかな改善を指示するとともに、施設の総点検を要請したところでございます。東神開発株式会社は、施設内排水設備の総点検を実施し、ほかに誤接続がないことを確認しております。
 排水設備計画の届け出義務は、排水設備の新設等を行う者にございますが、排水設備計画の届け出には、設計図の添付等技術的な知識、経験が求められることから、通常、指定排水設備工事事業者が行っているところでございます。指定排水設備工事事業者が無届けで工事を行った場合には、指定排水設備工事事業者に対しまして、一定期間の指定の効力停止処分を行うなど、厳しく対処してまいりたいと考えております。

○たぞえ委員 私、建設局に聞きましたら、その管は建設局が所管しているから建設局が除去するのかなと聞いたら、いやあれは国の所管の場所だと。ちょうど上流の、ある区間から東京都で、今回のケースは国の所管の場所だからわかりませんと、こういうことなんです。
 国もわからない、都もわからない、そして高島屋も、つけかえましたから、あとはご勘弁くださいと。一体川底をどうするのかという問題は、いまだ残っているわけですよ。しかも、今回は都の下水道管を通って流れてきたわけですから、やはりこれはきちんとした対応をしないといけないと思います。
 先ほどの報告の中で、この石神井川の全区間の清流復活のために、はけ口の実態調査を行っていると報告がありましたけれども、改めて伺いますが、この石神井川の最高上流部から隅田川までの区間のはけ口の数と、そして王子駅から隅田川までのはけ口数、この数値を教えてください。

○宇田川施設管理部長 石神井川におきます雨水はけ口の総数は百三十八カ所でございます。そのうち、王子駅から下流隅田川までにつきましては四カ所ございます。

○たぞえ委員 ぜひ速やかに調査を行っていただきたいと思いますが、調査終了後ですね、その結果を速やかに都民に公表する義務が局としてあると思うのです。こうした取り組みについて、最後に伺っておきたいと思います。

○宇田川施設管理部長 三月の予算特別委員会におきまして、区内の雨水はけ口につきまして、不適切な接続が行われていないかどうか調査を行うことをお約束したところでございます。雨水はけ口の調査につきましては、報告書にありますとおり、二十三区内にあります約七百三十カ所の雨水はけ口及びそれにつながっている雨水放流管、約七十四キロメートルを対象にいたしまして、六月末日までの完了を目途に実施しております。
 調査結果につきましては、JR東日本以外の鉄道事業者の駅舎等の調査も含め取りまとめて、今後、明らかにしてまいります。

○たぞえ委員 今度のことは、JR、それから玉川高島屋という特定の地域だけではないんじゃないかというふうに、都民は思っている方が大勢いらっしゃるのです。もしかしたら、うちの川の前だってどうなのかなと。そういう都民の皆さんの不安を解消する上でも、調査後直ちにということでありますが、東京都には「広報東京都」やさまざまな発行物があるわけだし、ホームページもあるわけですから、そういうものもいろいろ活用して、速やかにこうした誤接続解消を、また、ないとか、そういう結果を都民に速やかに、いろいろな方法を用いてやっていただきたいと思うのです。
 それをなぜ私がいうかというと、実は、私の地元の等々力というまちで、豪雨がありますと、分流地域でありますが、汚水管に雨水が流れ込んでくるために、噴き出してそのまちの道路などは汚水で物すごい状況になって、特に、雨が降りやんで乾くと大変な状況になっているわけです。そうした方々にとっても、その水が等々力渓谷という大変有名なところを流れているということも指摘されているぐらいでありますので、そういう箇所がどんどん解決をしていくということの努力を、ぜひ都民に示していただきたいと、そのための体力を下水道局は持っているわけですし、お金もあるわけですから、この際に、多少流用してでも都民に対する徹底周知を、また結果、広報をきちんと、お金をかけてもやるというぐらいの思いで取り組んでいただきたいと思います。
 以上です。

○鈴木(隆)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○鈴木(隆)委員長 次に、契約の締結についての報告を聴取いたします。

○須田経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、工事請負契約の締結についてをごらんいただきたいと存じます。
 今回ご報告申し上げますのは、平成二十一年二月一日から平成二十一年四月三十日までの間に締結した、予定価格九億円以上の工事請負契約十一件でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。
 この総括表によりましてご説明させていただきます。
 いずれも区部の下水道工事でございます。土木工事のうち幹線工事といたしましては、八広幹線その2工事外一件で、合計二十三億六千二百余万円でございます。このうち八広幹線その2工事は、墨田区の一部の雨水を収容するために施行するものでございます。また、隅田川幹線立坑設置工事は、足立区の一部の雨水を収容する幹線管渠の立て坑を設置するものでございます。
 処理場工事といたしまして、三河島水再生センター第二浅草系ポンプ室その9工事外一件で、合計二十二億五千六百余万円でございます。このうち三河島水再生センター第二浅草系ポンプ室その9工事は、三河島水再生センター内に第二浅草幹線の汚水をくみ上げるポンプ室の地下躯体を築造するものでございます。また、砂町水再生センター砂系ポンプ棟雨水放流渠工事は、砂町水再生センター砂系ポンプ棟の雨水の放流先を変更するため、放流渠を築造するものでございます。
 土木工事四件の契約金額の合計は、四十六億一千八百余万円でございます。
 建築工事といたしまして、芝浦水再生センター発電機棟及び中央監視盤室工事十億八千六百余万円、一件でございます。この工事は、芝浦水再生センターの設備再構築のため、発電機棟を新設し、あわせて、中央監視盤室の整備等を行うものでございます。
 設備工事といたしまして、芝浦水再生センター本系水処理電気設備再構築工事外五件で、合計七十六億四千七百余万円でございます。
 このうち芝浦水再生センター本系水処理電気設備再構築工事は、芝浦水再生センターの設備再構築のため電気設備工事を施行するものでございます。東金町ポンプ所発電設備その4工事は、非常時における運転電力を供給するために、別途施行の自家用発電設備の付帯設備等を設置するものでございます。中川水再生センター水処理電気設備再構築工事及び有明水再生センター水処理電気設備再構築工事は、いずれも監視制御設備の老朽化に対応するため、これを再構築し、機能の向上を図るものでございます。芝浦水再生センター再生水機械設備その4工事は、芝浦水再生センターから供給する再生水の需要増加に対応するため、東系処理施設に再生水造水設備を新設するものでございます。また、中川水再生センター沈砂池機械設備再構築工事は、中川水再生センターの沈砂池機械設備の老朽化に対応するため、これを再構築し、機能の向上を図るものでございます。
 以上、十一件の契約金額の合計は、一番下の欄にございますとおり、百三十三億五千三百余万円でございます。右側のページにそれぞれの年度別内訳をお示ししてございます。
 なお、十一件の契約方法は、一般競争入札によるものが十件、随意契約によるものが一件でございます。
 随意契約により契約いたしましたものは、八広幹線その2工事でございます。この工事は、施行中の工事に継続してシールド工事を行うものであり、工期の短縮化及び経済的有利性などの観点から、随意契約により契約したものでございます。
 三ページ目以降には、それぞれの工事ごとの契約内容及び入札結果等の詳細を掲げてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上で、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○鈴木(隆)委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 よろしいですか。−−発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
   午後二時四十分散会

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