公営企業委員会速記録第十一号

平成二十年十月十四日(火曜日)
第十委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長鈴木 隆道君
副委員長たぞえ民夫君
副委員長林田  武君
理事松葉多美子君
理事田中たけし君
理事花輪ともふみ君
福士 敬子君
そなえ邦彦君
尾崎 大介君
泉谷つよし君
くまき美奈子君
鈴木貫太郎君
樺山たかし君
高島なおき君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長金子正一郎君
次長三橋  昇君
総務部長柴田 健次君
職員部長岸上  隆君
資産運用部長佐藤  守君
電車部長野澤 美博君
自動車部長斎藤  信君
車両電気部長室木 鉄朗君
建設工務部長吉原 一彦君
安全管理担当部長室星  健君
バス事業経営改善担当部長松下 義典君
参事小泉  健君
参事広川 徳彦君
参事橿尾 恒次君
水道局局長東岡 創示君
技監尾崎  勝君
総務部長小山  隆君
職員部長森 祐二郎君
経理部長山本 憲一君
サービス推進部長内海 正彰君
浄水部長増子  敦君
給水部長吉田  永君
建設部長今井 茂樹君
設備担当部長吉田  進君
参事高原 俊幸君
参事坂内 顕宏君
多摩水道改革推進本部本部長鈴木 孝三君
調整部長大平 晃司君
施設部長佐竹 哲夫君
参事酒井  晃君
下水道局局長今里伸一郎君
技監中村 益美君
総務部長細野 友希君
職員部長阿部 義博君
経理部長佐藤 仁貞君
計画調整部長小川 健一君
技術開発担当部長東郷  展君
施設管理部長宇田川孝之君
建設部長黒住 光浩君
参事小山 哲司君
流域下水道本部本部長新田 洋平君
管理部長梶原  明君
技術部長高相 恒人君

本日の会議に付した事件
 交通局関係
事務事業について(説明)
 水道局関係
事務事業について(説明)
 下水道局関係
事務事業について(説明)

○鈴木(隆)委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、議席について申し上げます。
 本件は、過日の委員会で理事会にご一任をいただきましたが、協議の結果、ただいまご着席のとおりとなりましたので、ご了承願います。

○鈴木(隆)委員長 次に、請願陳情について申し上げます。
 本委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の請願陳情継続審査件名表のとおりでございます。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、交通局、水道局及び下水道局関係の事務事業の説明聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより交通局関係に入ります。
 初めに、交通局長よりあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○金子交通局長 交通局長の金子正一郎でございます。
 鈴木委員長を初め委員の皆様には、平素より当局事業にご理解、ご支援を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。
 交通局を取り巻く環境は厳しい状況にございますが、事業運営に当たりましては、東京の都市活動と都民生活を支える公共交通機関として、お客様から信頼される都営交通を目指し、安全確保を最優先に、サービスの向上と経営改善に取り組んでまいる所存でございます。
 委員の皆様におかれましては、今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 次長の三橋昇でございます。総務部長の柴田健次でございます。職員部長の岸上隆でございます。資産運用部長の佐藤守でございます。電車部長の野澤美博でございます。自動車部長の斎藤信でございます。車両電気部長の室木鉄朗でございます。建設工務部長の吉原一彦でございます。安全管理担当部長の室星健でございます。バス事業経営改善担当部長の松下義典でございます。企画担当参事の小泉健でございます。技術調整担当参事の広川徳彦でございます。技術管理担当参事の橿尾恒次でございます。続きまして、当委員会との連絡に当たります総務課長の新美大作でございます。財務課長の牧野和宏でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○鈴木(隆)委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○金子交通局長 それでは、交通局の事業運営の基本方針につきまして、ご説明を申し上げます。
 お手元の資料1、事業運営の基本方針の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 まず、1、事業の現況でございますが、交通局は、地方公営企業法に基づき、独立採算制の原則によりまして、都営バスを運行する自動車運送事業、路面電車荒川線を運行する軌道事業、日暮里・舎人ライナーを運行する新交通事業、上野動物園内のモノレールを運行する懸垂電車事業、都営地下鉄四線を運行する高速電車事業、そして多摩川水系で水力発電を行う電気事業の六事業を経営しております。
 都営交通を取り巻く事業環境は、長期的には乗客数の大幅な増加が期待できない中、事業者間のサービス競争が激化するとともに、安全の確保や危機管理の徹底、さらには環境対策など、社会的要請への対応がこれまで以上に強く求められております。
 続きまして、二ページをごらんいただきたいと存じます。2、経営計画についてご説明を申し上げます。
 交通局では、事業環境の変化や厳しい経営状況などを踏まえまして、平成十九年度を初年度とする三カ年の東京都交通局経営計画新チャレンジ二〇〇七を策定し、お客様へのサービスの向上、経営力の強化及び財政収支の改善に努めております。
 続きまして、三ページをごらんいただきたいと存じます。3、平成十九年度の決算概要についてご説明申し上げます。
 十九年度は、新チャレンジ二〇〇七の初年度でございましたが、去る三月三十日に開業いたしました新交通事業を除きましたすべての事業で、計画で定めた目標を上回る経常損益の黒字を計上いたしました。
 (1)の自動車運送事業では、近年、減少を続けてきました乗客数は、わずかながら増加をいたしまして、経常損益も黒字を維持することができました。
 (2)の軌道事業では、乗客数は微減となったものの、経常損益は黒字を維持いたしました。
 (3)の新交通事業では、営業日数は二日間でございまして、経常損益は赤字となりました。
 (4)の高速電車事業では、乗客数は、沿線の再開発の進展などによりまして、四線合計で、前年度に比べ六・四%と大幅に増加いたしました。
 経常損益は、初めて黒字転換をいたしました平成十八年度に引き続き黒字を計上いたしましたが、なお四千六百億円を超える累積欠損金を抱える状況にございます。
 (5)の電気事業では、経常損益は黒字を維持いたしました。
 続きまして、四ページをごらんいただきたいと存じます。4、平成二十年度の主要事業につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 経営計画の中間年度となります今年度も、事業の着実な実施に向けて取り組んでまいります。
 まず、(1)の自動車運送事業でございますが、現在、百三十九系統の路線バスを運行しております。
 主な取り組みでございますが、安全・安心の確保といたしまして、部品の交換サイクルを見直し、車両故障を未然に防ぐ予防保全の導入を図るとともに、ドライブレコーダーを活用した乗務員教育を行ってまいります。
 便利で快適なサービスの提供といたしまして、本年四月二十六日に、東京の主要な観光スポットをめぐる観光路線バス下町ルートの運行を開始いたしましたが、引き続き、新たな観光路線の開拓を進めるほか、停留所の上屋、ベンチを増設するなど、快適性の向上に努めてまいります。
 社会的要請への対応といたしましては、ノンステップバスやハイブリッドバスの導入などに積極的に取り組んでまいります。
 (2)の軌道事業でございます。
 昨年五月に、レトロ調の車両の運行を開始いたしましたが、来年一月に、その二両目を導入する予定でございます。
 また、既存の車両につきましても、新たなデザインを採用した新型車両に、計画的に更新してまいります。
 (3)の新交通事業でございますが、より多くのお客様にご利用いただけるよう、地元地域との連携をさらに強めてまいります。
 続きまして、五ページをごらんいただきたいと存じます。(4)の高速電車事業でございます。
 交通局では、都営地下鉄四路線合計で百六駅、百九キロの営業運行を行っております。
 主な取り組みでございますが、安全・安心の確保といたしまして、大江戸線におけるホームさく導入に向けた技術的な検証や、地下駅の火災対策として、排煙設備と二方向避難路の整備などを進めております。
 便利で快適なサービスの提供といたしまして、エレベーターの整備に努め、一ルートの確保を計画的に進めてまいります。また、ホーム案内板のデザインを東京メトロと統一するなど、わかりやすい案内サインへの改良を進めてまいります。
 社会的要請への対応といたしましては、エスカレーターをお客様の利用時のみ自動運転するよう改修し、環境負荷の低減を図るほか、障害者が働く駅構内店舗の設置を引き続き進めてまいります。
 (5)の関連事業につきましては、お客様の多様なニーズにおこたえできるよう、駅構内に店舗等の増設を図るとともに、新規広告媒体の開発等、広告事業の拡充に努めております。
 最後に、六ページをごらんいただきたいと存じます。
 交通局を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いておりますが、社会経済状況の変化に対応しながら、安全を最優先に、お客様へのサービスの向上に積極的に取り組んでまいります。
 また、引き続き、職員定数の削減や業務運営の見直しを行うとともに、外部有識者の意見を取り入れながら、経営力の強化に努めてまいります。
 今後とも、公営交通としての役割を十分認識し、これまで以上にお客様に信頼、支持される都営交通を目指して、局一丸となって取り組んでいく所存でございます。
 鈴木委員長を初め委員の皆様方におかれましては、今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、事業の概要につきましては、後ほど総務部長からご説明を申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○柴田総務部長 初めに、お手元にお配りしております資料につきまして、ご説明を申し上げます。
 資料1は、ただいま局長からご説明いたしました事業運営の基本方針でございます。資料2は、平成二十年版事業概要でございます。資料3は、東京都監理団体等の運営状況でございます。そのほか、参考資料といたしまして、「都営交通のあらまし」、それと「都バス路線案内」を同封しております。あわせてご参照いただきたいと存じます。
 それでは、交通局の組織、事業の概要につきまして、資料2の事業概要によりご説明を申し上げます。
 初めに、当局の組織でございますが、事業概要の表紙の裏のページ、東京都交通局組織図をごらんいただきたいと存じます。交通局の組織は、総務部、職員部、資産運用部、電車部、自動車部、車両電気部、建設工務部の七部より構成しております。
 次に、平成十九年度の決算の状況でございますが、一二ページをごらんいただきたいと思います。平成十九年度決算総括表でございます。
 上段には各会計別の事業、左側には各科目を記載してございます。
 初めに、自動車事業、軌道事業、新交通事業及び懸垂電車事業を経理いたします交通事業会計についてでございますが、自動車事業につきましては、左側、収益的収支の損益の欄にございますように、経常損益は二十億六千万円の黒字となっております。
 軌道事業では、その右側の隣にございますように、経常損益は四千六百万円の黒字を計上しております。
 新交通事業では、さらにその右隣の欄にございますように、経常損益は十五億五千二百万円の赤字を計上しております。
 また、懸垂電車事業につきましては、経常損益は四千七百万円の黒字となっております。
 次に、地下鉄事業を経理いたします高速電車事業会計でございますが、経常損益は百九億七千二百万円の黒字となっております。
 最後に、電気事業会計でございますが、経常損益は二千六百万円の黒字でございました。
 以上、平成十九年度の決算は、ことし三月三十日に開業いたしました日暮里・舎人ライナーの新交通事業を除く全事業で、経常損益の黒字を計上することになりました。
 続きまして、各事業の実績でございます。
 次の一三ページ、平成十九年度運輸成績総表をごらんいただきたいと思います。
 表の一番右側、乗車人員の欄でご説明をさせていただきます。
 初めに、自動車事業ですが、一日当たりの乗車人員は五十七万二百六十五人となっております。軌道事業は、一日当たりの乗車人員五万二千七百三十三人となっており、懸垂電車事業は、営業日一日当たりの乗車人員で二千九百九十一人、新交通事業は、平成十九年度の営業は二日間のみでございますが、一日当たりの乗車人員で七万八千三十五人でございました。地下鉄事業は、四路線の合計で、一日当たりの乗車人員二百二十九万一千十四人でございます。
 都営交通全体の乗車人員は、下から二段目の計の欄に記載してございますが、一日当たり二百九十一万六千九百六人、年間で十億六千七百五十八万七千人でございます。
 また、その左側の欄の乗車料収入でございますが、年間一千六百五十六億百万円でございます。
 なお、電気事業でございますが、年間の販売電力量は十一万六千五百六十六メガワットアワーで、電力料収入は年間九億七千三百万円となっております。
 続きまして、平成二十年度の予算の概要でございます。一九ページ、平成二十年度予算総括表をごらんいただきたいと思います。
 上段には各会計別の事業、左側には各科目を記載してございます。
 初めに、交通事業会計でございますが、自動車事業では、上から九段目、収益的収支の収入計の欄にございますが、乗車料収入など四百二十三億七百万円の収入に対しまして、そこから十段下、支出の計の欄にありますように、人件費、物件費など、四百三十一億八千二百万円の支出を予定しております。
 軌道事業では、収入は三十一億三千九百万円で、支出は三十一億三千二百万円を予定しております。
 新交通事業では、収入は三十四億四千八百万円で、支出は六十三億五千六百万円を予定しております。
 懸垂電車事業では、収入は一億七千三百万円で、支出は一億六千七百万円を予定してございます。
 次に、高速電車事業会計でございますが、収入は一千五百四十九億三千二百万円、支出は一千四百六十三億四千四百万円を予定しております。
 最後に、電気事業会計でございますが、収入は九億九千二百万円、支出は九億八千五百万円を予定しております。
 次に、職員数でございますが、二七ページをお開きいただきたいと存じます。
 平成二十年三月三十一日現在で、事業別、職種別にお示ししてございます。職員総数は、表の右下の合計欄にございますとおり、常勤職員六千三百四十四人、それと再任用短時間勤務職員百六十八人、合わせまして合計で六千五百十二人となってございます。
 引き続きまして、各事業の概要につきましてご説明を申し上げます。
 まず、自動車事業でございますが、二九ページから記載してございます。
 自動車事業を取り巻く経営環境は、地下鉄副都心線などの新線開通や規制緩和の進展等によりまして、非常に厳しいものとなってございます。こうした中で、これまで以上にお客様の利便性を向上させ、利用を促進していくため、さまざまな施策の実施に努めているところでございます。
 具体的には三〇ページ以降に記載してございますが、主な取り組みといたしましては、三四ページにございますように、ことしの四月から、外国人を含む観光客を誘致する目的で、東京駅から秋葉原、上野、浅草を経由して両国に至るルートの観光路線バスの運行を開始いたしました。そのほか、停留所に上屋、ベンチを設置するなどの施設改善、運行情報のインターネット配信など、サービスの充実に取り組んでおります。
 また、四〇ページから記載してございますが、環境対策といたしまして、最新の排出ガス規制に適合した車両の配備を初め、ハイブリッドバスやバイオディーゼル燃料の導入などにも積極的に取り組んでいるところでございます。
 福祉対策につきましては、四二ページから記載してございます。
 ノンステップバス車両の積極的な導入に努めておりまして、導入割合は平成十九年度末で七三・一%となっております。交通バリアフリー法による努力目標は、二〇一〇年までにノンステップバス車両の導入割合を三〇%とするものでございまして、当局の導入率はこれを大幅に上回っております。
 なお、今年度におきましても、引き続き、更新車両のすべてをノンステップバス車両とする計画でございます。
 このように、お客様のニーズを踏まえました各種施策の実施や環境、福祉対策など、社会的要請への対応を図る一方、一層の経営の効率化を推進するため、自動車営業所における運転業務、運行管理業務、車両整備業務を一体として他の事業者に委託する管理の委託を実施しております。
 次に、軌道事業でございますが、四七ページから記載してございます。
 都電荒川線は、三ノ輪橋から早稲田までの十二・二キロメートルを運行し、地域に密着した路線としてご利用いただいております。
 主な取り組みといたしましては、レトロ調の新型車両の導入、昭和三十年代の雰囲気に改良した三ノ輪橋停留場や旧型車両を展示した都電おもいで広場の開設、地元商店街等とタイアップしたイベントの実施など、乗客誘致のためのさまざまな施策を実施しております。
 次に、新交通事業でございますが、五三ページから記載してございます。
 ことしの三月三十日に開業いたしました日暮里・舎人ライナーは、日暮里駅から見沼代親水公園駅までの九・七キロメートルを運行する路線でございます。開業前は路線バスで一時間以上かかっていたものが、本ライナーにより約二十分に短縮され、区部北東部の交通利便性が飛躍的に向上いたしました。今後、さらに沿線地域の発展に大きく寄与するものと考えております。
 次に、懸垂電車事業でございますが、五七ページから記載してございます。
 上野動物園内を運行いたしますモノレールは、昭和三十二年に開業した日本で初めてのモノレールでございまして、昨年十二月に開業五十周年を迎えました。上野動物園の入園者数が伸び悩む中、イベントの開催などによりまして、お客様の誘致に努めております。
 次に、高速電車事業でございます。六一ページから記載してございます。
 本年十二月で、全線開業から八年を迎えます大江戸線のネットワーク効果や沿線の再開発の進展などによりまして、都営地下鉄全体の乗客数は順調に増加しております。引き続き、これまで以上にお客様に安心して快適にご利用いただけるよう、サービスの向上や施設の改善に努めてまいります。
 こうした中で、七四ページにありますように、お客様の利便性の向上策といたしまして、昨年三月にICカード乗車券PASMOを導入いたしました。JR東日本のSuicaとの相互利用も可能でございまして、地下鉄や都バスなどの乗車券としての機能のみならず、電子マネーとして店舗等での買い物にもご利用いただけるようになっております。
 また、お客様に事故等の列車運行状況を迅速かつ正確にお伝えするため、駅への列車運行情報表示装置の設置や、東京メトロと共通デザインのホーム案内板を設置するなど、利便性の向上に努めております。
 次に、バリアフリー対策につきましては、七七ページ以降に記載してございます。
 東京都福祉のまちづくり条例等を踏まえまして積極的に取り組んでおりまして、平成十九年度末では、エレベーターの設置率は八二%、エスカレーターの設置率は九七%となっております。そのほか、車いすや乳幼児連れの方もご利用できるだれでもトイレにつきましては、全百六駅中百四駅で設置済みでございまして、このうち、交通局の管理駅である百一駅すべてについては、オストメイト対応の設備となっております。
 安全対策につきましては、七九ページから記載してございます。
 車両におきましては、列車の速度を路線の状況に応じて自動的に制御する自動列車制御装置、ATCや改良型自動列車停止装置、C−ATSを導入しております。
 ホームにおきましては、八二ページに記載してございますが、列車緊急停止ボタンや三田線における可動式ホームさくの導入など、安全の確保を図っております。
 また、地下駅の火災対策といたしまして、国土交通省の通達などにより、排煙設備の整備など、防災改良工事を計画的に進めているところでございます。
 このように、お客様サービスの向上や安全対策の推進に努める一方、駅業務の外部委託など、経営の効率化も着実に進めてきているところでございます。
 次に、電気事業でございますが、八七ページから記載してございます。
 現在、多摩川第一発電所、第三発電所、白丸発電所の三カ所におきまして発電事業を行っており、平成十九年度の年間販売電力量は約一億一千七百万キロワットアワーで、一般家庭三万二千世帯分の電力を供給しております。水力を用いることから、発電段階でのCO2を排出することもなく、クリーンエネルギーの供給に寄与しているところでございます。
 次に、関連事業の展開でございますが、九一ページから記載してございます。
 関連事業とは、土地、建物などの資産の活用や広告事業、構内営業等を積極的に展開し、長期的に安定した収入を確保しようというものでございます。
 九二ページに記載してございますが、資産の活用におきましては、地下鉄高架下部分の貸し付けや事業跡地の区営の駐輪場、駐車場としての貸し付けなどを行っております。また、東京交通会館や昨年十月に竣工いたしました複合商業施設、有楽町イトシアのフロアの貸し付けなども行っております。
 広告事業におきましては、車内や駅での広告のほかに、新たに東京の景観や街並みにふさわしいデザインの広告つきバス停留所の設置を進めており、新規媒体として積極的に展開してまいります。
 九三ページに記載してございますが、構内営業に関しましては、軽飲食店や物販店などの出店をふやし、さらに関連事業収入の確保を図ってまいります。また、新たな取り組みといたしまして、障害者の自立と雇用を支援するため、本年三月に、障害者が働く駅構内店舗の第一号店を大門駅に出店いたしました。
 続きまして、一〇九ページから記載してございます東京都交通局経営計画新チャレンジ二〇〇七につきまして、ご説明を申し上げます。
 一一九ページに記載してございますが、先ほど局長からご説明したとおり、お客様へのサービスの向上策といたしまして、三十六の新規事業を含め八十二事業を計画事業として選定し、取り組んでいるところでございます。
 経営力の強化といたしましては、職員定数の削減やコスト管理の徹底などによりまして、三カ年で百七十一億円の経費の削減を図る一方、関連事業の積極的な展開などによりまして、収入の確保に努めてまいります。
 次に、一二〇ページの財政収支の改善についてでございますが、既に平成十九年度決算におきまして、日暮里・舎人ライナーを除く全事業で経常黒字となりましたが、引き続き効率的な経営に努めてまいります。
 以上で、資料2、事業概要についての説明を終わらせていただきます。
 続きまして、資料3、東京都監理団体等の運営状況のご説明に移らせていただきます。
 この資料は、都が二五%以上の出資を行っている団体のうち、交通局が所管している四団体につきまして、その事業等を取りまとめたものでございます。
 表紙の次のページに目次がございますが、当局が所管しておりますのは、東京都地下鉄建設株式会社、東京トラフィック開発株式会社、株式会社東京交通会館及び株式会社はとバスの四社でございます。詳細につきましては、後ほどごらんいただければと存じます。
 以上をもちまして、事業概要等につきましてのご説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○鈴木(隆)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○たぞえ委員 お願いいたします。
 一つ目は、路線バスの走行距離、乗車人員、期末在籍車両の推移を過去十年間。
 二つ目は、事業別職員数及び人件費割合の推移を十年間。
 三番目に、監理団体等の役員数の推移を過去十年間。
 四番目に、バス停の上屋、ベンチの設置箇所数と未設置数。
 五つ目に、都営地下鉄の転落件数を十四年度から十九年度まで。
 六番目に、廃止した都営バス路線についての系統、行き先、廃止理由を過去五年間。
 七つ目に、平成二十二年度までを目途としているバリアフリー対応計画の推移。
 八番目に、地下鉄事業における駅業務の外注導入駅を五年間。
 九つ目に、オリンピック招致にかかわる局の協力について、検討もしくは具体化した事項、諸経費について。
 最後に、地下鉄、都バスの広告事業収入と都関係の広告物の種類と枚数。
 以上、よろしくお願いいたします。

○鈴木(隆)委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 ないようでありますので、ただいま、たぞえ副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 以上で交通局関係を終わります。

○鈴木(隆)委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、水道局長よりあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○東岡水道局長 水道局長の東岡創示でございます。
 鈴木委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから当局事業につきまして、ご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 当局におきましては、水道事業並びに工業用水道事業を所管し、都民の暮らしを守り、都市活動を支える基幹的な都市施設として、全力を挙げて健全な水道事業の運営に取り組んでおります。
 当局に課せられた使命達成のため、局一丸となって職責を果たしてまいる所存でございます。
 委員長を初め委員の皆様方には、引き続き、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 技監の尾崎勝でございます。多摩水道改革推進本部長の鈴木孝三でございます。総務部長の小山隆でございます。職員部長の森祐二郎でございます。経理部長の山本憲一でございます。サービス推進部長の内海正彰でございます。参事、企画担当の高原俊幸でございます。参事、サービス企画担当の坂内顕宏でございます。浄水部長の増子敦でございます。給水部長の吉田永でございます。建設部長の今井茂樹でございます。設備担当部長の吉田進でございます。多摩水道改革推進本部調整部長の大平晃司でございます。同じく施設部長の佐竹哲夫でございます。多摩水道改革推進本部参事、技術調整担当の酒井晃でございます。次に、当委員会との連絡に当たります参事、総務課長事務取扱の石井正明でございます。主計課長の斉田典彦でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○鈴木(隆)委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○東岡水道局長 お手元に配布してございます資料1、東京都水道事業及び工業用水道事業運営の基本方針をごらんいただきたいと存じます。
 水道事業並びに工業用水道事業運営の基本方針についてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。初めに、水道事業について申し上げます。
 都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、最も重要な都市基盤施設の一つとして、都民生活と首都東京の都市活動を支えてまいりました。
 しかしながら、都の水源は、渇水に対する安全度が低いなどの問題を抱えていること、現在の施設の中には、老朽化による機能低下やバックアップ機能が不足するものがあることなど、施設水準のさらなる向上が必要となっております。
 また、国の中央防災会議で、首都直下地震の切迫性が指摘されるなど、震災対策の重要性が増してきております。
 さらに、より安全でおいしい水の供給、お客様にとって利用しやすいサービスの提供、地球規模で深刻化する環境問題への対応など、さまざまな課題に対する積極的な取り組みが必要になっております。
 こうした中で、お客様への説明責任を果たしていくため、平成十八年十二月に、平成十九年度から平成二十一年度までの三年間を計画期間とする東京水道経営プラン二〇〇七を策定しました。プランに掲げた施策に全力で取り組むことにより、一層確かな安心、安定を実感できる水道サービスを提供してまいります。
 続きまして、二ページをお開き願います。東京水道経営プラン二〇〇七の概要についてご説明申し上げます。
 第一に、将来にわたる安全でおいしい水の安定的な供給について申し上げます。
 安定給水についてでございますが、引き続き、安定した水源の確保に努めていくとともに、既存施設の更新や耐震強化、バックアップ機能の強化に取り組んでまいります。
 さらに、今後、集中的に到来する施設の更新に備えた取り組みも推進してまいります。
 次に、安全でおいしい水の供給についてでございますが、安全でおいしい水を求めるお客様ニーズに、より的確にこたえていくため、平成二十五年度末までに、利根川水系の全浄水場に高度浄水処理を順次導入するとともに、残留塩素の低減化に向けた取り組みを推進してまいります。
 また、従来の水量、水圧による水運用に、おいしさ及びエネルギー管理の視点を加えた新しい水供給システムの構築を進めてまいります。
 次に、蛇口から直接水を飲んでいただくための取り組みについてでございますが、貯水槽水道対策や直結給水方式の普及拡大に向けた取り組みなどを実施してまいります。
 第二に、ニーズに応じたお客様サービスの積極的な展開について申し上げます。
 お客様の利便性の向上についてでございますが、多くのお客様から要望をいただいておりましたクレジットカード支払いについて、昨年度の区部に引き続いて、多摩地区においても本年十月に導入してまいります。
 次に、お客様との相互理解の推進についてでございますが、お客様の声を局事業に反映させるシステムを構築し、さらなる広聴機能の充実に取り組んでまいります。
 次に、水道施設のイメージアップについてでございますが、水道事業への理解を一層深めていただくとともに、水道をより身近に感じていただくため、浄水場見学コースの整備や掲示板の設置などを行い、施設の開放を進めてまいります。
 第三に、効率的で責任ある運営体制の構築など経営基盤の強化について申し上げます。
 水道局及び監理団体による一体的事業運営体制の構築についてでございますが、公共性を確保しつつ経営の一層の効率化を図るため、水道事業における基幹的業務については、当局と監理団体が担うことで、責任ある一体的な事業運営体制を構築してまいります。
 また、監理団体に対し適正な指導監督を行うことにより、さらなる透明性の確保を図ってまいります。
 続きまして、三ページをお開き願います。次に、多様な経営管理手法の活用についてでございますが、経営の効率化を図りつつ、事業運営の透明性を一層向上させるため、業務指標を活用した目標管理を実施するとともに、外部の専門的意見を反映させるなどの取り組みを推進してまいります。
 次に、資産の有効活用等についてでございますが、収益を確保し、経営基盤を強化していくため、定期借地権制度の活用等により資産の有効活用を進めるとともに、未利用地の売却に努めてまいります。
 第四に、給水安定性の向上と経営の効率化に向けた広域化の推進について申し上げます。
 多摩地区水道の広域的経営についてでございますが、平成十五年六月に策定した多摩地区水道経営改善基本計画に基づき、各市町への事務委託を着実に解消し、お客様サービスや給水安定性の一層の向上を図るとともに、事業運営のさらなる効率化を目指してまいります。
 次に、近隣事業体との連携についてでございますが、震災時や大規模な水源水質事故時等における迅速な対応を可能とするため、都県域を越えた水の相互融通を行う体制を確保するとともに、共同の防災訓練を実施してまいります。
 第五に、次世代を見据えた幅広い施策の推進について申し上げます。
 水道文化の継承についてでございますが、蛇口から水を飲むという日本が誇る水道文化を次世代に継承するため、公立小学校の水飲み栓直結給水化モデル事業や水道キャラバンを拡大して実施し、小学生の水道に対する理解を深めてまいります。
 次に、地球環境の重視についてでございますが、環境負荷の低減を図るため、公営企業としての経営バランスなども重視しながら、ボランティアなど多様な主体との連携による森づくりや小水力発電設備の整備などの施策を推進してまいります。
 次に、国内外の水道事業のレベルアップに向けた取り組みについてでございますが、世界有数の水道事業体として国内外の水道事業全体に貢献していくため、職員の派遣や研修生の受け入れを推進し、水道技術、経営ノウハウを積極的に発信してまいります。
 続きまして、四ページをお開き願います。次に、工業用水道について申し上げます。
 都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という行政目的のため、地下水揚水規制に伴う代替水を供給する事業として行ってまいりました。その結果、地盤沈下はほぼ沈静化し、所期の目的を十分果たしてまいりました。
 しかしながら、工場の移転や水使用の合理化等による需要の減少により、料金収入が落ち込む一方、老朽化した施設の大規模な更新時期を迎えるなど、厳しい経営状況にございます。
 このため、地下水揚水規制や需要の動向などを踏まえ、効率経営を推進しつつ、事業の廃止などを含めた抜本的な経営改革について、関係各局で検討を進めてまいります。
 以上、水道事業並びに工業用水道事業運営の基本方針についてご説明申し上げましたが、両事業とも多くの重要課題を抱えております。都民生活と首都東京の都市活動を支えるライフラインとして、効率経営に努めながら、一層確かな安心、安定を実感できる水道サービスを提供してまいります。
 また、長期的視点から、将来を見据えた取り組みを進めるとともに、蛇口から水を飲むという日本が誇る水道文化を次世代に引き継いでいくために、全力で取り組んでまいります。
 鈴木委員長を初め委員の皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。
 なお、事業の概要等につきましては、総務部長からご説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。

○小山総務部長 初めに、お手元に配布いたしました資料につきまして、ご案内申し上げます。
 資料は三点でございます。
 資料1は、ただいま局長からご説明申し上げました水道事業及び工業用水道事業運営の基本方針でございます。資料2は、水道事業及び工業用水道事業の主要事項でございます。資料3は、東京都監理団体等の運営状況でございます。このほかに、当局の事業概要、水道事業会計及び工業用水道事業会計の平成二十年度予算、さらに、東京水道経営プラン二〇〇七、安全でおいしい水プロジェクト蛇口回帰推進計画及び「東京の水道」のパンフレットをご用意いたしましたので、ご参照いただきたいと存じます。
 それでは、水道事業及び工業用水道事業の概要につきまして、資料2によりご説明申し上げます。
 初めに、水道事業についてでございます。
 一ページをお開き願います。水道事業の現況を取りまとめたものでございます。
 まず、平成十九年度末現在の給水区域は、東京都二十三区及び多摩地区の二十五市町、給水人口は一千二百四十九万四千人でございます。
 施設の規模でございますが、当局は、水道水源を涵養するため、小河内ダム周辺及びその上流域に二万一千六百二十九ヘクタールに及ぶ水道水源林を管理しております。
 また、利根川や荒川などに六百二十三万立方メートルの水源を確保しております。
 さらに、水道専用の貯水池を四カ所保有しております。その総有効貯水容量は二億一千九百七十五万四千立方メートルでございます。
 浄水場は十一カ所でございます。
 また、主要な給水所は三十八カ所、増圧ポンプ所は八カ所で、これらは、給水区域内の水圧調整など、配水の均等化を図るための施設でございます。
 配水管でございますが、配水本管、小管を合わせまして、二万五千六百五十二キロメートルを布設してございます。
 次に、平成二十年度における業務の予定量でございます。年間の配水量は、表の最下段でございますが、区部、多摩地区を合わせまして十六億三千四百八十三万五千立方メートルで、日量にいたしますと四百四十七万九千立方メートルを予定しております。給水件数は六百九十四万六千件でございます。
 最後に、職員定数は四千四百二十五人でございます。
 二ページをお開き願います。水源開発の進捗状況を一覧にしたものでございます。
 水源開発は、利根川水系及び荒川水系における水資源開発基本計画に基づき、国土交通省及び独立行政法人水資源機構が行っております。
 現在は、利根川水系では霞ヶ浦導水と八ッ場ダム、荒川水系では滝沢ダムの、合わせまして三事業を実施中でございます。
 水源開発は長い年月を要する上に、水源地域対策の困難さなどにより、進捗もおくれがちでございます。このため、国等に対して、水源施設の早期完成に向けた働きかけを行っているところでございます。
 三ページをお開き願います。東京水道経営プラン二〇〇七の概要でございます。
 これは、平成十八年十二月に策定いたしました当局の中期経営計画でございます。施策の体系といたしまして、将来にわたる安全でおいしい水の安定的な供給、ニーズに応じたお客様サービスの積極的な展開、効率的で責任ある運営体制の構築など経営基盤の強化、給水安定性の向上と経営の効率化に向けた広域化の推進、次世代を見据えた幅広い施策の推進の五つを掲げております。
 これらの施策を着実に推進し、一層確かな安心、安定を実感できる水道サービスを提供してまいります。
 四ページをお開き願います。施設整備事業の概要でございます。
 東京水道経営プラン二〇〇七に基づき、三つの事業を実施しております。
 まず、上段の水源及び浄水施設整備事業は、必要な水源を確保するとともに、高度浄水施設の建設など、浄水施設の整備を図るもので、平成十九年度から二十一年度までの総事業費は約八百九十五億円でございます。
 二段目の送配水施設整備事業は、安定的かつ効率的な配水の確保、漏水の防止、事故時や震災時の対策などを目的として送配水施設を整備するもので、総事業費は約一千六百四十一億円でございます。
 三段目の給水設備整備事業は、公立小学校の水飲み栓直結給水化や大口径給水管の耐震強化など、都民に身近な設備の整備を図るもので、総事業費は約百五十四億円でございます。
 以上、三つの事業を合わせまして約二千六百九十億円で、その財源は、企業債、国庫補助金、一般会計繰入金、その他自己資金などでございます。
 五ページをお開き願います。多摩地区水道事業の経営改善の概要でございます。
 都営一元化の経緯でございますが、多摩地区の水道事業は、昭和四十六年に策定した多摩地区水道事業の都営一元化基本計画に基づき、東京都の水道事業に統合してきた結果、現在では二十五市町が都営水道となっております。お客様に直接給水するために必要な業務につきましては、都から各市町に事務委託してまいりました。
 多摩地区水道経営改善基本計画の概要についてでございますが、市町ごとに事業を運営していたことから、市町域にとらわれないお客様サービスの展開や給水安定性のさらなる向上を図る上で、限界が生じておりました。
 そこで、お客様サービスや給水安定性の向上及び事業運営の効率化を図るため、平成十五年六月、多摩地区水道経営改善基本計画を策定し、各市町と協議を行いながら事務委託の解消を推進し、経営改善の実現に努めております。
 計画の主な施策は、表のとおりでございます。
 主な実施状況でございますが、二十市町の事務委託を解消したほか、サービスステーション十二カ所の設置、多摩水道料金等ネットワークシステムの導入、多摩お客さまセンターの設置、給水管理事務所の設置などを実施しております。
 六ページをお開き願います。財政状況として、平成二十年度の水道事業会計予算をお示ししてございます。
 表の左側が収入、右側が支出でございます。
 下段の合計欄をごらんいただきたいと存じます。収入の合計は四千五百八十二億八千四百万円でございます。また、支出の合計は四千五百四十二億二千七百万円でございます。資金の収支差引は四十億五千七百万円の剰余となっております。
 これに、大規模浄水場の更新積立金五十億円の積み立てを行いますと、実質的な資金の収支は、九億四千三百万円の不足となります。
 七ページをお開き願います。財政収支の概況でございます。
 東京水道経営プラン二〇〇七の計画期間であります平成十九年度から二十一年度までの財政収支をお示ししたものでございます。
 平成十九年度は決算、平成二十年度は予算、平成二十一年度は計画を、収入及び支出の項目ごとに整理した表でございます。
 単年度の収支につきましては、表の右から二列目に記載してございますが、平成二十年度及び二十一年度の資金不足につきましては、累積資金剰余額を充当する予定でございます。今後とも、一層効率的な事業運営に努めてまいります。
 八ページをお開き願います。水道料金表でございます。
 これは、平成十六年第三回都議会定例会においてご承認いただき、平成十七年一月一日から適用しております一カ月当たりの料金表でございます。ご参照いただきたいと存じます。
 九ページをお開き願います。これより工業用水道事業でございます。
 工業用水道事業の現況を取りまとめたものでございます。
 まず、給水区域は、墨田区、江東区など八区と練馬区の一部となっております。
 施設の規模といたしましては、浄水場は三園浄水場一カ所で、その給水施設能力は、日量十七万五千立方メートル、配水管は三百五十八キロメートルとなっております。
 次に、平成二十年度における業務の予定量でございますが、年間の配水量は千二十二万立方メートルを予定しております。給水件数は五百四十七件でございます。
 職員定数は、九人でございます。
 一〇ページをお開き願います。工業用水道の供給と地盤沈下防止の効果を経年的に表示したものでございます。
 棒グラフは地盤変動量を、実線は地下水揚水量を、点線は工業用水道の基本水量をあらわしております。
 江東地区は昭和三十九年八月、城北地区は昭和四十六年四月に、それぞれ工業用水の供給を開始しておりますが、地下水揚水量の減少とともに地盤沈下が急速に鈍化しており、地盤沈下防止対策としての所期の目的は十分達成しているものと考えております。
 一一ページをお開き願います。財政状況として、平成二十年度の予算をお示ししてございます。
 表の左側に収入、右側に支出をお示ししてございます。
 下段の合計欄をごらんいただきたいと存じます。
 収入の合計は二十四億四千七百万円でございます。また、支出の合計は二十一億二千九百万円でございます。資金の収支差引は三億一千八百万円の剰余となっております。
 一二ページをお開き願います。財政収支の概況でございます。
 平成十八年度から二十年度までの三カ年分をお示ししてございます。平成十八年度と十九年度は決算、二十年度は予算を、収入及び支出の項目ごとに整理した表でございます。ご参照いただきたいと存じます。
 一三ページをお開き願います。工業用水道料金表でございます。
 これは、平成九年第一回都議会定例会におきましてご承認いただき、同年五月分から適用している料金表でございます。ご参照いただきたいと存じます。
 以上で、水道事業及び工業用水道事業の概要についての説明を終わらせていただきます。
 続きまして、東京都監理団体等の運営状況につきまして、資料3によりご説明申し上げます。
 この資料は、東京水道サービス株式会社、株式会社PUC及び水道マッピングシステム株式会社の運営状況を取りまとめたものでございます。
 東京水道サービス株式会社及び株式会社PUCにつきましては、当局の出資比率が二五%を超えるためご報告申し上げるものです。
 また、水道マッピングシステム株式会社につきましては、当局と東京水道サービス株式会社を合わせた出資比率が五〇%を超えていることからご報告申し上げるものです。
 東京水道サービス株式会社につきましては、資料の一ページから七ページに、株式会社PUCにつきましては、資料の九ページから一五ページに、水道マッピングシステム株式会社につきましては、資料の一七ページから二一ページに、それぞれ団体の概要や事業の状況等をお示ししてございます。詳細につきましては、後ほどご参照いただきたいと存じます。
 以上をもちまして、大変簡単ではございますが、事業概要等についてのご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○鈴木(隆)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○たぞえ委員 それでは、一つ目に、政令指定都市との水道料金の比較、料金減免の実施状況。
 二つ目に、水道料金滞納状況及び給水停止数の推移を過去十年。
 三つ目に、水道需要予測と実績を、一日最大配水量実績と一日使用水量実績を平成元年からお願いします。
 四つ目に、監理団体への委託料、委託内容の過去十年間の状況。
 五つ目に、議会報告の工事契約数と決算額、その他の契約数と決算額の推移を十年間。
 六つ目に、八ッ場ダム建設事業費にかかわる水道局の各年度における財政負担を過去すべて。
 七つ目に、八ッ場ダム工期変更に伴う諸変更の全体について。
 八番目、入札不調件数を過去五年間。
 九つ目に、呼び口径別の契約数を過去十年間。
 十番目に、工事立会業務契約金額と立会数と不成立数の推移を十年間。
 十一番目に、公立小学校への直結給水事業計画と実績。
 最後に、オリンピック招致にかかわる局の協力について、検討もしくは具体化した事項及び諸経費をすべて。
 以上、よろしくお願いします。

○鈴木(隆)委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 ないようでありますので、ただいま、たぞえ副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 ないようでありますので、異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 以上で水道局関係を終わります。

○鈴木(隆)委員長 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、下水道局長よりあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○今里下水道局長 下水道局長の今里伸一郎でございます。
 鈴木委員長を初め委員の皆様方には、平素より下水道事業に格別のご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 私ども下水道局職員一同、都民の負託にこたえるべく、下水道事業の一層の推進に尽力する所存でございます。
 委員の皆様方には、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 技監の中村益美でございます。流域下水道本部長の新田洋平でございます。総務部長の細野友希でございます。職員部長の阿部義博でございます。経理部長の佐藤仁貞でございます。計画調整部長の小川健一でございます。技術開発担当部長の東郷展でございます。施設管理部長の宇田川孝之でございます。建設部長の黒住光浩でございます。参事、施設管理担当の小山哲司でございます。流域下水道本部管理部長の梶原明でございます。流域下水道本部技術部長の高相恒人でございます。次に、当委員会との連絡に当たります総務課長の小山明子でございます。理財課長の熊谷透でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(隆)委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○鈴木(隆)委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○今里下水道局長 下水道事業運営の基本方針につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます資料1、下水道事業運営の基本方針をごらんいただきたいと存じます。
 下水道は、都民生活や都市活動を支える必要不可欠な都市基盤として、汚水の処理による生活環境の改善や雨水の排除による浸水の防除、公共用水域の水質保全など、安全で快適な生活環境の確保や良好な水循環の形成といった基本的な役割を担ってまいりました。
 東京の下水道は、平成六年度末に区部一〇〇%普及概成を達成し、近年では、これらの基本的な役割に加え、再生水の活用や汚泥の資源化、あるいは下水が持つ熱エネルギーの活用など、多様な役割を果たすようになっております。
 一方、道路陥没の一因となっている老朽化した下水道管渠などの施設の再構築、近年多発する都市型水害への対応や合流式下水道の改善など、取り組むべき課題もなお多く残されております。
 都が一昨年公表した「十年後の東京」では、水と緑の回廊で包まれた美しいまち東京の復活や、世界で最も環境負荷の少ない都市、災害に強い都市の実現などを目指して積極的に施策を推進することとしています。
 下水道局は、「十年後の東京」の実現に向け、昨年、平成十九年度から二十一年度までの三カ年を計画期間とする経営計画二〇〇七を策定し、お客様である都民の皆様の生活の安全性や快適性の確保を目指して、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供することを念頭に事業運営に取り組んでおります。
 まず、区部下水道事業でございますが、重点事業として、老朽化施設の再構築や浸水対策の推進、合流式下水道の改善などに取り組んでいるところでございます。
 老朽化施設の再構築では、枝線管渠や取りつけ管の再構築を計画的に実施してまいりましたが、下水道幹線などの基幹施設についても、さまざまな工夫を図りつつ、本格的に再構築を進めているところでございます。
 浸水対策の推進では、頻発する局所的集中豪雨に対応するため、東京都豪雨対策基本方針に基づき、浸水の危険性が高い地区を重点化し、ポンプ所や幹線などの整備を進めております。
 また、浸水被害の危険性が高い大規模な地下街などを有する地区については、貯留施設を整備するなど、浸水被害の軽減に取り組んでおります。
 これらの重点事業と並んで、経営計画において主要施策と位置づけている維持管理では、巡視や点検など日常管理を充実することはもとより、計画的な補修などによる予防保全を重視し、お客様に良好な下水道サービスを提供してまいります。
 次に、流域下水道事業についてでございます。
 流域下水道事業は、市町村との協同を基本に事業の効率化を推進し、未普及地域の解消や水環境の改善などに取り組んでおります。
 多摩地域の公共下水道の普及率は、平成十九年度末で九七%を超えました。今後とも、一〇〇%普及を早期に達成するため、市町村が実施する公共下水道との整合を図りながら、流域下水道の整備を促進してまいります。
 また、老朽化した設備の更新、合流式下水道の改善、高度処理の推進などに効率的に取り組み、多摩地域の生活環境の改善を図ってまいります。
 さらに、従来の仕組みを超えた取り組みとして、多摩川上流水再生センターと八王子水再生センター間に連絡管を設置し、処理機能の相互融通化を図ることで施設を最大限活用し、更新コストや維持管理費の縮減等に努めております。
 現在、北多摩一号水再生センターと南多摩水再生センターとの間においても、連絡管の整備を進めているところでございます。
 次に、震災対策の推進と危機管理対応の強化でございます。
 首都直下地震が発生した場合には、区部を中心に下水道管渠の大きな被害が見込まれ、お客様の生活に大きな影響を及ぼすことが想定されます。
 このため、避難所や災害拠点病院などからの排水が流入する下水道管渠の耐震化や、液状化の危険性の高い地域の緊急輸送道路や避難道路に埋設されているマンホールの浮上抑制対策を進めております。
 さらに、バックアップ機能の充実や迅速な復旧体制の構築などにより危機管理対応を強化し、災害や事故が発生した場合でも、お客様の生活への影響が最小となるよう努めてまいります。
 次に、地球環境保全への取り組みでございます。
 下水道は、汚れた水を浄化して川や海に戻す水循環の一環をなす事業でありますが、その反面、下水処理の過程で環境に大きな負荷をかけている側面がございます。下水道事業は、都内の電力消費量の一%を占める膨大な電力を消費しており、都の事務事業活動に伴う温室効果ガスの最大の排出者でもあります。
 そこで当局では、下水道事業における地球温暖化防止計画アースプラン二〇〇四を着実に推進し、温室効果ガスの排出量削減に努めております。
 昨年末には、下水汚泥から石炭の代替燃料となる炭化物を製造し、これを火力発電所に売却する、国内初の取り組みである汚泥炭化事業を開始いたしました。
 さらに、今年度は、汚泥をガス化して発電に有効活用する汚泥ガス化事業に着手するとともに、多摩産材未利用材を汚泥焼却の補助燃料として活用する木質系バイオマス混合焼却施設を整備いたします。
 こうした取り組みを積極的に進めることで、都のカーボンマイナス東京十年プロジェクトの目指す低炭素型都市づくりに貢献してまいります。
 以上、申し上げてまいりました事業を確実に実施するためには、公営企業として経営基盤の強化、安定が不可欠でございます。
 平成十九年度末で約二兆三千億円の企業債残高を抱える中で、料金収入は減少傾向にあるなど、下水道事業の財政は依然として厳しい状況にあります。
 このため、当局では、これまでも国庫補助金等必要な財源の確保を図るとともに、建設から維持管理に至るまで徹底した経費の節減に努めてまいりました。また、執行体制の見直しを進め、平成十六年度から六年間で千五十人、約二八%の職員定数の削減など、可能な限りの企業努力を行っております。
 これらの取り組みを通じ、この経営計画期間については、区部下水道では現行の下水道料金水準を維持し、また、流域下水道では維持管理負担金の単価を維持してまいります。
 今後とも、行財政改革実行プログラムとの整合を図りながら、業務運営の見直しやコストの削減など、徹底した経営の効率化に努め、経営基盤の強化を図ってまいります。
 以上のように、下水道事業は多くの課題を抱えておりますが、事業執行における安全管理と事故防止に万全を期しつつ、職員が一丸となって、都民生活の安全性や快適性のより一層の確保を目指し、下水道サービスの維持向上に努めてまいります。
 委員長を初め委員の皆様方におかれましては、これまで以上のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 以上をもちまして、下水道事業運営の基本方針についての説明を終わらせていただきます。
 なお、事業の概要につきましては、総務部長より説明いたしますので、よろしくお願い申し上げます。

○細野総務部長 それでは、お手元の資料2から資料5によりご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、まず初めに、資料2、事業説明資料の一ページをお開き願います。一ページから六ページまでは、昨年二月に策定いたしました経営計画二〇〇七についてお示ししております。
 経営計画二〇〇七は、平成十九年度から平成二十一年度までの三年間の具体的な施策の内容を、お客様である都民の皆様や区市町村に明らかにするとともに、事業運営の指針とするために策定したものでございます。
 経営方針といたしまして、公営企業の特性である公共性と経済性を最大限発揮し、最少の経費で最良のサービスを安定的に提供することにより、安全で快適な都民生活や都市活動を支えるとともに、良好な水環境を創出する、また、下水道事業を通して地球環境の保全に貢献することを掲げております。
 二ページをお開き願います。二ページから四ページまでは、区部下水道事業について記載してございます。
 まず、主要施策の一つであります重点事業の推進についてでございますが、お客様の安全で快適な生活環境の確保や地球環境の保全を図るため、老朽化施設の再構築や浸水対策の推進など九つの事業につきまして、事業指標、目標値などをお示ししてございます。
 例えば、老朽化施設の再構築では、老朽化等が著しい芝浦など四処理区の管渠を再構築した面積、これを事業指標として、平成二十一年度末で三千百八十三ヘクタールまで整備することを目標として掲げております。
 また、中段の浸水対策の推進では、一時間五〇ミリの降雨に対応する幹線の整備延長を事業指標といたしまして、平成二十一年度末で百四十四キロメートルまで整備するという目標を掲げておりますが、平成二十年度末累計見込みで既に百四十五キロメートルに達するなど、計画を上回って整備を進めているものもございます。
 次に、二枚おめくりいただきまして、四ページをお開き願います。もう一つの主要施策であります維持管理の充実でございます。
 道路陥没の防止など五つの事業につきまして、重点事業と同様に、事業指標、目標値などをお示ししてございます。
 予防保全を重視した維持管理や運転管理の工夫などによって、良好な下水道サービスの提供と維持管理費の縮減に努めてまいります。
 五ページをお開き願います。五ページから六ページまでは、多摩地域における流域下水道事業について記載してございます。
 流域下水道事業では、三つの主要施策に取り組んでおります。
 まず、その一つの重点事業の推進についてでございますが、多摩地域における安全で快適な都民生活の確保と水環境の改善を図るため、未普及地域の解消など六つの事業につきまして、事業指標、目標値などをお示ししております。
 下水道サービスを受けている人の割合、すなわち普及率では、平成二十一年度末に九八%とすることを目指して事業を推進しているところでございます。
 六ページをお開き願います。二つ目の主要施策である維持管理の充実では、地震や事故発生時の対応の強化などの事業につきまして、事業指標等をお示ししてございます。
 三つ目の主要施策であります広域化と協同による効率化の推進では、流域下水道はもとより、多摩地域全体の下水道事業の効率化を進めるため、水再生センター間の相互融通機能の確保などにつきまして、事業指標、目標値などをお示ししてございます。
 経営計画二〇〇七につきましては、以上でございます。
 次に、七ページをお開き願います。地球環境保全への貢献について記載してございます。
 下水道事業は、都庁の事務事業活動の中で最も多くの温室効果ガスを排出している事業であり、地球温暖化防止に対する大きな責任を負っております。
 そこで、平成十六年九月、アースプラン二〇〇四を策定し、積極的に地球温暖化防止対策に取り組んでおります。
 本プランでは、京都議定書の目標に沿い、一九九〇年度比で六%以上の温室効果ガス削減を二〇〇九年度までに達成することとしております。そのため、日常の業務、運転管理での工夫や新技術の開発、導入など、さまざまな対策を進めることで、下水処理により発生する温室効果ガスの削減と、温室効果ガスの排出が少ない資源、エネルギーへの転換などについて推進しているところでございます。
 八ページをお開き願います。平成二十年度予算についてでございます。
 左側の表が区部下水道事業予算でございます。
 表の上段の部分は、下水道料金や営業費用等の状況を示す収益的収支、表の下段の部分は、企業債収入や建設改良費の状況を示す資本的収支の内訳でございます。
 両収支を合算した区部下水道事業予算の合計は、表の一番下の段にございますとおり、収入が七千八十三億五千万円、支出が六千八百二十一億二千六百万円となっております。
 右側の表は、流域下水道事業予算でございます。
 収益的収支、資本的収支の両収支を合算した流域下水道事業予算の合計は、表の一番下の段にございますとおり、収入が三百八十八億九千三百万円、支出が三百八十二億六千六百万円となっております。
 なお、詳細につきましては、お手元にお配りしてあります資料3、下水道事業会計予算の概要にお示ししておりますので、後ほどご参照いただければと存じます。
 九ページをお開き願います。九ページ及び一〇ページは、建設財源について記載してございます。
 九ページは、区部の公共下水道事業における管渠等及び終末処理場の建設財源でございます。
 主な財源は、国庫補助金と企業債でございますが、補助事業における国庫補助金につきましては、管渠等が二分の一、終末処理場が十分の五・五と、適用される補助率が異なっており、国庫補助金を除いた残りが企業債、都費等となっております。
 単独事業の財源につきましては、企業債及び都費等となっております。
 一〇ページをお開き願います。流域下水道事業における管渠等及び終末処理場の建設財源についてお示ししてございます。
 補助事業につきましては、国庫補助金、都の企業債及び市町村負担金等で構成されております。流域下水道は、その効果が広域に及ぶなどの点から、国庫補助金の補助率が公共下水道より高くなっております。総事業費から国庫補助金を控除した残額は、原則として都と関係市町村とで負担することとなっております。
 次に、一一ページをお開き願います。当局の組織及び職員定数についてお示ししてございます。
 組織は、いわゆる本局部門のほか、流域下水道本部、事務所及び水再生センターから構成されております。
 また、これまで執行体制の見直しに取り組み、大幅な職員定数の削減を実施してまいりました。現経営計画においても、三年間で六百人の削減を進めているところでございます。平成二十年度職員定数は三千十人となっております。
 以上で資料2の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、恐縮でございますが、お手元の資料4をごらん願います。
 東京都が五〇%出資し、当局が所管しております東京都下水道サービス株式会社についてご説明申し上げます。
 この会社は、都の下水道事業を補完する各種の事業を実施しております。事業計画等の詳細につきましては、二ページ以降に記載してございますので、後ほどご参照いただければと存じます。
 続きまして、お手元の資料5をごらん願います。
 東京都が二一%出資し、当局が所管しております東京下水道エネルギー株式会社につきましてご説明申し上げます。
 この会社は、冷熱、温熱等の供給に関する事業などを実施しております。事業計画等の詳細につきましては、二ページ以降に記載してございますので、後ほどご参照いただければと存じます。
 以上で、当局所管事業についてのご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○鈴木(隆)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○たぞえ委員 八点、お願いします。
 一つ目、政令指定都市との下水道料金比較及び料金減免の実施状況。
 二つ目に、過去五年間の豪雨による浸水被害地域数を自治体別に。
 三番目、議会報告の工事契約数及び決算額、その他の契約数と決算額の推移を十年間。
 四つ目、監理団体への委託料、委託内容の過去十年間の状況。
 五つ目に、分流地域における住宅排水設備接続状況。
 六番目に、入札不調件数を過去五年間。
 七つ目に、再構築同種工事の予定価格の推移を十年間。
 八番目に、オリンピック招致にかかわる局の協力について、検討もしくは具体化した事項及び諸経費のすべて。
 以上、よろしくお願いします。

○鈴木(隆)委員長 ほかにはございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 ただいま、たぞえ副委員長から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(隆)委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求されたたぞえ副委員長と調整の上、ご提出をよろしくお願いいたします。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十八分散会

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