公営企業委員会速記録第十五号

平成十九年十一月二十九日(木曜日)
第十委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長初鹿 明博君
副委員長田中たけし君
副委員長たぞえ民夫君
理事大西さとる君
理事高島なおき君
理事鈴木貫太郎君
伊藤 興一君
福士 敬子君
そなえ邦彦君
崎山 知尚君
いのつめまさみ君
樺山たかし君
中村 明彦君
川井しげお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長島田 健一君
次長金子正一郎君
総務部長高橋 都彦君
職員部長柴田 健次君
資産運用部長佐藤  守君
電車部長高根  信君
自動車部長斎藤  信君
車両電気部長室木 鉄朗君
建設工務部長鈴木  進君
参事兒島 弘明君
参事松下 義典君
参事中島  保君
参事橿尾 恒次君
水道局局長東岡 創示君
技監尾崎  勝君
総務部長鈴木 孝三君
職員部長小山  隆君
経理部長山本 憲一君
サービス推進部長内海 正彰君
浄水部長長岡 敏和君
給水部長増子  敦君
建設部長原薗 一矢君
企画担当部長鈴木 慶一君
設備担当部長吉田  進君
参事広瀬 敏弘君
多摩水道改革推進本部本部長滝沢 優憲君
調整部長大平 晃司君
施設部長今井 茂樹君
参事佐竹 哲夫君
下水道局局長前田 正博君
次長今里伸一郎君
総務部長野口  孝君
職員部長阿部 義博君
経理部長佐藤 仁貞君
計画調整部長小川 健一君
技術開発担当部長高橋 良文君
施設管理部長桜井 義紀君
施設管理担当部長星川 敏充君
建設部長黒住 光浩君
流域下水道本部本部長中村 益美君
管理部長梶原  明君
技術部長宇田川孝之君

本日の会議に付した事件
 水道局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・東京都水道事業の事務の委託の廃止及び立川市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・東京都水道事業の事務の委託の廃止及び町田市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・東京都水道事業の事務の委託の廃止及び国分寺市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・東京都水道事業の事務の委託の廃止及び福生市公共下水道使用料徴収事務の受託について
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
 交通局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
陳情の審査
(1)一九第三三号 都電と都営バスの新路線に関する陳情
(2)一九第三四号 東京都交通局の都営バスに関する陳情
 下水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について

○初鹿委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、所管三局の報告事項の聴取及び交通局関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑終了まで行います。ご了承願います。
 これより水道局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○東岡水道局長 第四回都議会定例会に提出を予定しております議案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1から資料5までが提出予定案件でございます。
 まず資料1は、八王子市への東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託についての議案でございます。同様に、資料2は、立川市についての議案でございます。資料3は、町田市についての議案でございます。資料4は、国分寺市についての議案でございます。資料5は、福生市についての議案でございます。
 多摩地区の水道事業は、昭和四十八年から、順次、東京都の水道事業に統合してきた結果、現在では二十五市町が都営水道となっております。このうち、一部業務につきましては、地方自治法の規定に基づき各市町に事務委託してまいりましたが、お客様サービスや給水安定性の一層の向上に限界がありますことから、平成十五年六月に多摩地区水道経営改善基本計画を策定し、各市町への事務委託を廃止し、東京都への業務移行を順次進めてまいりました。また、このことに伴い、各市町で実施している下水道料金の徴収事務を受託してまいりました。
 このたび、八王子市、立川市、町田市、国分寺市及び福生市との協議が調いましたので、事務委託の廃止及び公共下水道使用料徴収事務の受託に関する議案を、地方自治法第二百五十二条の十四第三項の規定に基づき、お諮りするものでございます。
 詳細につきましては総務部長から説明いたします。よろしくご審議くださいますようお願い申し上げます。

○鈴木総務部長 第四回都議会定例会に提出を予定しております五議案につきましてご説明申し上げます。
 それでは、お手元の資料1をごらんいただきたいと存じます。東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託についてでございます。
 一ページでございますが、八王子市に対する東京都水道事業の事務の委託につきまして、地方自治法第二百五十二条の十四第二項の規定に基づき、平成二十年三月三十一日をもちまして廃止するものでございます。
 経過措置といたしまして、委託していた業務につきましては、表のとおり、円滑な業務移行を図るため、(一)から(四)までの事務につきまして、一定期間、引き続き八王子市が行うこととしております。
 また、三ページから四ページまでの別記にありますとおり、八王子市の公共下水道使用料につきまして、お客様サービスの観点から、地方自治法第二百五十二条の十四第一項の規定に基づきまして、東京都が受託し、水道料金とあわせて徴収するものでございます。
 事務委託の範囲といたしましては、使用料の調定、納入通知、収納、還付及び減免の事務でございます。また、このほか、事務委託の管理及び執行の方法、事務委託に関する経費の負担等を定めてございます。
 四ページの附則にございますとおり、この規約の有効期間につきましては、平成二十年四月一日から平成二十一年三月三十一日まででございます。期間満了の日までに双方別段の意思表示がない場合は、さらに一年間継続するものとし、翌年以降もこの例によることとなっております。
 資料2から5までは、立川市、町田市、国分寺市、福生市につきまして、八王子市と同様に、これらの四市への水道事業の事務の委託を平成二十年三月三十一日をもって廃止し、それぞれ一定期間経過措置を設けております。また、四市の公共下水道使用料の徴収事務を平成二十年四月一日から東京都が受託するものでございます。
 以上、簡単ではございますが、ご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○初鹿委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○初鹿委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○山本経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料6によりご報告申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、平成十九年八月一日から平成十九年十月三十一日までの間に契約を締結いたしました、予定価格が一件九億円以上の工事請負契約三件でございます。
 一ページをお開き願います。本日ご報告申し上げます契約三件の総括表でございます。
 以下、順次契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。この契約は、小右衛門給水所二号配水池及び場内配管並びに立て坑築造工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、小右衛門給水所において二号配水池築造及び場内配管並びに立て坑築造工事を行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十六億八千四百九十三万五千円、契約の相手方は飛島・戸田建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては三ページに、施工場所の図面につきましては四ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 五ページをお開き願います。この契約は、拝島ポンプ所(仮称)送水調整池築造工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、多摩丘陵幹線の起点ポンプ所となる拝島ポンプ所(仮称)の築造工事のうち、送水調整池を築造するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は八億八千四百三十八万五千六百円、契約の相手方は株式会社間組でございます。
 入札経過につきましては六ページに、施工場所の図面につきましては七ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 八ページをお開き願います。この契約は、東村山浄水場生物活性炭吸着池活性炭製造及び敷き込み工事でございます。
 工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、東村山浄水場生物活性炭吸着池のろ材となる粒状活性炭の製造及び敷き込みを行うものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二十一億五千二百五十万円、契約の相手方は荏原・ノリット建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては九ページに、施工場所の図面につきましては一〇ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○初鹿委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○初鹿委員長 これより交通局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 鈴木企画担当参事は病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○佐藤資産運用部長 お手元の契約締結報告書に基づき、平成十九年八月一日から十月三十一日までの間に契約締結をしました、予定価格が一件二億円以上の動産の買い入れ契約一件につきまして報告申し上げます。
 一ページをごらんください。この契約は、八百メガヘルツ帯デジタルMCA無線機の買い入れでございます。
 内容は、すべての乗合バス車両、自動車営業所及び本局自動車部営業課に八百メガヘルツ帯のデジタルMCA無線機を設置しまして、乗務員、営業所係員及び本局課員との相互連絡を可能にするための設備を購入するものでございます。これにより、緊急時の迅速な連絡手段の確保と、お客様に対する適時適切な情報提供が可能となるものであります。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は一億七千三百二十五万円、契約の相手方はパナソニックSSエンジニアリング株式会社でございます。
 入札経過につきましては二ページに記載してございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 簡単ではございますが、以上で報告を終わらせていただきます。

○初鹿委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○初鹿委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、一九第三三号、都電と都営バスの新路線に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松下参事 整理番号一、一九第三三号、都電と都営バスの新路線に関する陳情についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、資料2をごらんください。
 本陳情は、駒井惠さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都において次の二点のことを実現していただきたいという内容でございます。
 一点目は、都電荒川線を池袋駅前まで延伸すること。
 二点目は、都営バスを東京ディズニーリゾートまで乗り入れることという内容でございます。
 一点目の、都電荒川線を池袋駅まで延伸することについてご説明いたします。恐れ入りますが、お手元二ページの図面をごらんください。現在の都電荒川線の経路を緑色の実線で表示しております。また、池袋駅前まで延伸した場合に想定される経路を赤色の点線で表示しております。仮に当該区間を延伸した場合には、地下鉄等と路線が競合することもあり、延伸に伴う経費の増分に見合った乗客数の増加が見込めません。また、都電荒川線の導入空間を生み出すためには、歩道やバスベイが支障するため、歩行者やバス利用者に影響を与えるなど解決すべき課題が多いことから、延伸計画はございません。
 二点目の、都営バスを東京ディズニーリゾートまで乗り入れることについてご説明いたします。恐れ入りますが、三ページの図面をごらんください。錦糸町駅前から新木場駅前経由で東京ディズニーリゾートまで運行する場合に想定される経路を赤色の点線で表示しております。当該路線を設定した場合、運行する距離が長いため、人員及びバス車両を多く投入せざるを得ず、採算性の確保が厳しいことから、実施は困難でございます。
 以上、説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○初鹿委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○初鹿委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第三三号は不採択と決定いたしました。

○初鹿委員長 次に、一九第三四号、東京都交通局の都営バスに関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松下参事 整理番号二、一九第三四号、東京都交通局の都営バスに関する陳情についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、資料3をごらんください。
 本陳情は、駒井惠さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都営バスに関して次の三点のことを実現していただきたいという内容でございます。
 一点目は、全路線の全停留所あるいは主な停留所の発車時刻等が載っている時刻表冊子を有料でも構わないので発行すること。二点目は、人気路線であった新宿駅西口から晴海ふ頭まで運行する路線を復活すること。三点目は、休日等に新宿駅西口からお台場まで運行する直通急行バス路線を新設することという内容でございます。
 現在の状況と今後の対応でございますが、一点目の時刻表冊子の発行につきましては、都営バスは百三十八系統を運行し、三千八百を超える停留所があり、運行ダイヤについても鉄道と異なり随時改正等を行うため、編集作業に時間を要する冊子では最新情報を提供していくのが難しいこと、また、時刻表冊子を作成した場合の製作費用が非常に高額になること、以上の理由から困難でございます。
 なお、都営バスでは、時刻表やバス接近情報、目的地までの所要時間等を携帯電話やパソコン等で検索できるサービスを提供しております。
 二点目の、新宿駅西口から晴海ふ頭まで運行する路線を復活すること、三点目の、休日等に新宿駅西口からお台場まで運行する直通急行バス路線を新設することについてご説明いたします。恐れ入りますが、三ページの図面をごらんください。現在、四谷駅から晴海ふ頭まで運行しております都03系統を青色の実線で表示しております。また、都03系統の復活要望区間を青色の点線で、新宿駅からお台場まで運行する場合に想定される経路を赤色の点線で表示しております。
 二点目の、新宿駅西口から晴海ふ頭まで運行する路線を復活することにつきましては、新宿駅西口から晴海ふ頭まで運行していた都03系統は、採算性が悪かったことから、平成十二年に運行区間を現行の四谷駅から晴海ふ頭に短縮したものでございます。現時点においても採算性の確保が厳しく、実現は困難でございます。
 三点目の、休日等に新宿駅西口からお台場まで運行する直通急行バス路線を新設することにつきましては、新宿からお台場へは埼京線及びりんかい線を利用して直接行くことができるなど鉄道の利便性が高いため、要望の路線については多くの利用が見込めないこと、また、要望の路線については運行する距離が長いため、人員及びバス車両を多く投入せざるを得ず、採算性の確保が厳しいこと、以上の理由から実施は困難でございます。
 以上、説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○初鹿委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○初鹿委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第三四号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で交通局関係を終わります。

○初鹿委員長 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○佐藤経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料、工事請負契約の締結についてをごらんいただきたいと存じます。
 今回ご報告申し上げますのは、平成十九年八月一日から平成十九年十月三十一日までの間に締結した、予定価格九億円以上の工事請負契約十件でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。この総括表によりましてご説明させていただきます。
 いずれも区部の下水道工事でございます。まず、土木工事についてご説明させていただきます。
 幹線工事といたしまして、八広幹線工事及び西日暮里幹線工事の二件で、合計五十七億四千八百余万円でございます。八広幹線工事は地域の雨水を、西日暮里幹線工事は地域の汚水及び雨水をそれぞれ収容するために施工するものでございます。
 枝線工事といたしまして、練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事外二件で、合計三十三億七千七百余万円でございます。このうち、練馬区中村一丁目、豊玉中一丁目付近枝線工事及び新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築その二工事は、地域の雨水を収容するために施工するものでございます。中央区日本橋本町一、三丁目付近再構築工事は、既設管渠の能力増強を図るために施工するものでございます。
 ポンプ所工事といたしまして、晴海ポンプ所建設その一工事、十億七千七百余万円、一件でございます。この工事は、地域の雨水を東京湾に放流するためのポンプ所を建設するものでございます。
 続きまして、設備工事についてご説明させていただきます。
 葛西水再生センター電気設備工事外三件で、合計五十八億一千五百余万円でございます。このうち、葛西水再生センター電気設備工事は、センターから複数のポンプ所を遠方監視制御するために必要な電気設備を設置するものでございます。
 汐留第二ポンプ所発電設備その三工事は、非常用電力を確保するために、自家発電用原動機等を設置するものでございます。
 南部汚泥処理プラント汚泥焼却設備その十三工事及び落合水再生センター水処理電気設備再構築その二工事は、それぞれ汚泥焼却設備及び監視制御設備の老朽化に対応するため、これを再構築し、機能の向上を図るものでございます。
 以上、十件の契約金額の合計は、一番下の欄にございますとおり、百六十億一千九百余万円でございます。
 右側のページにそれぞれの年度別内訳をお示ししてございます。
 なお、十件の契約方法は、一般競争入札によるものが九件、随意契約によるものが一件でございます。
 随意契約により契約いたしましたものは、新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築その二工事でございます。この工事は、現在施工中の工事に継続してシールド工事を行うものでありまして、工期の短縮化及び経済的有利性などの観点から随意契約により契約したものでございます。
 三ページ目以降には、それぞれの工事ごとの契約内容及び入札結果等の詳細を掲げてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○初鹿委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○たぞえ委員 今、報告のありました新宿区内の戸山二丁目、新宿六丁目付近の下水道主要枝線その二を施工する契約について何点か伺いたいと思います。
 今、連日、テレビ、新聞等で−−防衛省と軍需商社との過密な接待によって受注が有利に働く、そういう癒着や水増しなどについて、公共事業をめぐる、そして政治家を巻き込む利権、腐敗を生み出した政治の解明が今ほど問われているときはないというふうに思います。これは決して国の問題だけではなくて、私ども地方自治体にかかわる者にとっても、こうした契約は公正に行われなければいかぬということが大変重要な課題になっていると思います。
 初めに伺いますが、公共事業の発注者である東京都と請け負う業者との契約は、指名競争入札や一般競争入札など、いろいろ制度がありますが、その中でも随意契約はどのような場合に認められ、一般的にどのような段取りをとって行われているのか、説明をいただきたい。

○佐藤経理部長 契約方法には、一般競争入札、指名競争入札、随意契約などがございますが、地方公営企業法施行令第二十一条の十四第一項に、契約の性質または目的が競争入札に適しないとき、緊急の必要により競争入札に付することができないとき、競争入札に付することが不利と認められるときなど、随意契約できる場合が規定されております。
 また、随意契約を行う場合の手続でございますが、まず随意契約によることを決定します。次に、相手方に仕様書渡しをし、指定した日時に見積もり合わせを行います。見積もり合わせにおいて、相手方から提示された金額が予定価格の範囲内である場合は契約を締結いたします。

○たぞえ委員 先ほどの説明で、この戸山二丁目、新宿六丁目付近は既にその一という工事が行われ、今回はその二ということであります。一般的に下水道工事がその二という場合について、一般競争入札によるその一を契約した時点で次が約束された工事なのかどうか、ご説明いただきたいと思います。

○佐藤経理部長 その一の時点では競争入札で行ったものでございまして、その二の工事について、そのときに判断いたしまして随意契約といたしたものでございます。

○たぞえ委員 ことし六月、二〇〇四年度から二〇〇五年度にかけて、防衛施設庁が発注した米軍岩国基地飛行場移設関連工事をめぐって、自衛隊の現役時代の肩書をつけたOBが配置されている企業各社に工事を振り分けて、そして業者側には連絡窓口を置いて、落札予定業者などを各社に伝達していたという事件が起こりました。
 この事件で五十六社が指名停止の処分を受けたわけですが、処分を受けた企業の一つである大手ゼネコンの清水建設は、この時点で都の公共事業、新宿区内のこの戸山二丁目、新宿六丁目付近の下水道幹線その一を施工していました。この企業は、今回の独占禁止法違反の談合などによって排除措置命令を公正取引委員会から認定を受けて、二カ月間の指名停止になっているさなかでした。その一の受注に続いて、その二の公共工事に随意契約の指名をすることができる根拠は何でしょうか。

○佐藤経理部長 本件につきましては、指名停止期間が終了した後に契約を締結したものでございますが、そもそも指名停止の措置は、競争入札に参加することを停止することでありまして、相手方を特定して契約する随意契約の場合は指名停止の影響を受けないものでございます。

○たぞえ委員 影響を受けないという今の答弁でありますが、今回の工事請負契約の締結は、先ほどの説明でことし九月二十八日です。指名停止は、その直前の九月二十一日に解除されました。この間わずか六日間です。しかも、その六日間の間には土曜日と日曜日と、さらに月曜日の祭日、この三日間は行政も仕事を行ってないことから見ましても、指名停止解除から審査はわずか三日間しかありません。いわば契約締結に向けて、何日も前からその段取りに入っていたということは、今回のその二は停止中に随意契約のための手続が行われたということがうかがえます。
 下水道局がその二の工事契約の内容を清水建設側に示したのはいつでしょうか。

○佐藤経理部長 先ほどお答えしたとおり、指名停止の措置は競争入札に参加することを停止することでありまして、相手方を特定して契約する随意契約の場合は指名停止の影響を受けないものでありまして、九月七日に仕様書渡しを行いました。

○たぞえ委員 まさに公正取引委員会から指名停止処分を受けている、その真っさなかに、こうした準備作業が行われていたということであります。この清水建設は、その一の工事では一般競争入札で予定価格に対して六七%という額で契約しておりますが、そうですか。

○佐藤経理部長 新宿区戸山二丁目、新宿六丁目付近再構築工事は、低入札価格調査の基準価格を下回ったため、その価格により入札した理由、入札価格の内訳書等の内容、経営状況、信用状態、過去の工事実績等の調査を行いまして、その結果、契約内容の履行が可能と認められましたので契約したものでございます。

○たぞえ委員 今回、その二は予定価格が十二億五千五百八十万円、これに対して契約金額は十二億四千九百五十万円、差はわずか六百三十万円です。九九・五%で契約をした。ほとんど一〇〇%、予定価格に近い金額です。その一工事に比べて、清水建設にとってははるかに一より額の多い契約内容で結んでいるわけですが、それは競争入札ではなくて、随意契約で行うこと自体に、私は問題があるというふうに思います。
 継続事業であっても、高額な工事である場合に、一般競争入札で公平に行うべきだとまず思いますが、どうでしょうか。

○佐藤経理部長 この工事は、前の工事に引き続き施工される工事でありまして、競争入札に比べて工期の短縮、経費の節減が図れるなど、経済的に有利であることから随意契約といたしました。
 なお、本件の予定価格を算出するに当たりましては、随意契約であることから前回工事の諸設備の継続使用が可能であるため、競争入札に付する場合に比べまして、あらかじめその経費を減額しております。

○たぞえ委員 随意だから機材の継続使用が可能なので、経費が減額できると今述べられましたが、普通に考えますと、継続だから減額してあげるというのはどうなんでしょうか。指名停止を受けていても、公共事業の工事は確実に回ってくる、これでは企業に便宜を図っているという声が出ても、指摘されても仕方がないのではないかと思います。
 その一、その二の継続工事の場合の契約のあり方について、特に指名停止をしているさなかのこうした契約の手続作業、このことについて、私は改めてこのあり方については局として検討するべきではないかと思いますが、見解を伺いたいと思います。

○佐藤経理部長 指名停止の措置は、あくまでも事業者が競争入札に参加することを停止することであります。当局が行う工事の準備その他の行為は、指名停止の措置にかかわりなく進めるべきものでございます。

○たぞえ委員 世間からは、そうした不正を働いた企業が引き続き地方自治体の公共事業で、その処分中に事業の準備に入るということ自身に大変不快な思いをするのではないでしょうか。公平であるべきこうした契約、私は、この問題は決してこの契約が問題があったということでなくて、こういう指名停止をしている措置中の契約の手続というのは慎重でなければならないということを申し上げておきたいと思います。
 以上です。

○初鹿委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十七分散会

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