公営企業委員会速記録第二号

平成十五年二月十七日(月曜日)
第十委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十二名
委員長東野 秀平君
副委員長近藤やよい君
副委員長東ひろたか君
理事ともとし春久君
理事富田 俊正君
理事比留間敏夫君
後藤 雄一君
串田 克巳君
中山 秀雄君
三田 敏哉君
田中 晃三君
和田 宗春君

 欠席委員 一名

 出席説明員
下水道局局長鈴木  宏君
次長二村 保宏君
総務部長馬場 正明君
職員部長三浦  茂君
経理部長内村 修三君
業務部長谷村  隆君
計画調整部長大矢 爽治君
技術開発担当部長中里 卓治君
施設管理部長佐伯 謹吾君
建設部長串山宏太郎君
流域下水道本部本部長前田 正博君
管理部長時田 公夫君
技術部長中村 益美君

本日の会議に付した事件
 下水道局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・諮問第一号 地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問について
  付託議案の審査(決定)
  ・諮問第一号 地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問について

○東野委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして付託議案の審査を行います。
 これより下水道局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 諮問第一号、地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問についてを議題といたします。
 本諮問については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○東委員 それでは、二、三質問をさせていただきますが、前回の説明で、この諮問にかかわる、その原因になったいわゆる浸水被害というのは、昭和六十二年、一九八七年ですか、七月二十五日の集中豪雨によって浸水被害を受けたというふうにあるんですけれども、まず、このときの被害状況というのはどういう状況だったのか、そしてその後、浸水被害というのがまだ続いて出ているのか、その点お願いします。

○佐伯施設管理部長 昭和六十二年七月二十五日の集中豪雨により、品川区中延六丁目付近で九十九戸の浸水被害が生じました。その後、この地域では、平成元年には二十戸、平成十一年には百三十五戸の浸水被害が発生しております。いずれも下水道施設能力を上回る降雨によって発生しております。

○東委員 ついでに聞けばよかったんですけれども、この八七年の一回だけじゃなくて、その後も合計すれば、今いわれた三回ですか、出ているということなんですけれども、その溢水に対する対策としてどういう対策を立ててきたのか、その点はどうでしょうか。

○佐伯施設管理部長 浸水被害の対策といたしましては、雨水の流出抑制、集中を分散する対策、調整池の設置などを既に実施しております。さらに、現在、雨水整備クイックプランとして、第二立会川幹線の中流部の先行整備を進めておりまして、完成後に暫定貯留を実施してまいります。

○東委員 この請求人の方は、どの程度未納が続いているのか。そして最初の説明によれば、被害を受けた店の下水道料金と、それから被害とはほとんど直接関係のない、ご自宅が大田区にあるという話を聞いているんですが、その大田区の自宅の下水道料金も未納だというふうに聞いているんですけれども、この方はいつからそういうふうに未納になっているのか。それから、この地域では同じ理由でほかにもそういう方がいらっしゃるのかどうなのか、この点はどうでしょうか。

○谷村業務部長 品川区中延にございます小泉さんの経営する有限会社ピーエフ分につきましては、昭和六十二年七月分以降から、大田区山王にございます小泉さんの自宅分につきましては、浸水被害を受けておりませんけれども、昭和六十二年六月分以降から未納が続いております。
 なお、この中延地域に限らず、浸水被害を理由に未納のお客様はほかにございません。
 私どもといたしましては、この水害の発生及びその対策の有無と料金の問題とは別個のものであると考えておりまして、厳正に対処しているところでございます。

○東委員 相当なものですね、これ、十六年ですか。それで、十六年間未納がずっと続いてきているということなんですが、納付しろという交渉というのは、今までどういう形でやってこられたのか、この点はどうでしょうか。

○谷村業務部長 これまで、文書や電話による催告のほか、小泉さんの自宅や経営する有限会社ピーエフへ、再三の訪問により納付交渉を行ってまいりましたけれども、納付されなかったため、自宅分及び有限会社ピーエフ分の未納下水道料金につきまして、それぞれ督促、差し押さえ、配当の各処分を行ってまいりました。

○東委員 督促もやったし、それから差し押さえもやったということなんですが、それでも引き続いているということなんですけれども、この審査請求を議会で棄却した場合に、未納されている下水道料金のその後の措置というのは、どういう形になるんでしょう。

○谷村業務部長 負担の公平性及び債権保全の観点から、自宅分及び有限会社ピーエフ分につきまして、財産調査を実施いたしまして、差し押さえを行ってまいります。

○東委員 では、差し押さえをやって取るという形になるわけですね。わかりました。
 私も、この審査請求を却下するということについてはもちろん賛成です。この方の気持ちといいますか、商品がぬれちゃって売り物にならなかった、だから、溢水の責任は東京都だから、東京都で責任とれというその気持ちはわかるけれども、しかし、その店とそれから自分のうちまで下水道料金を十六年間にわたって未納するということは、社会的、道義的な点からいったって、これはもう私も理解できないし、一般都民だって、そういうことは許さないというふうに思います。
 だから、もちろんそれは私も賛成するんですが、それで、この地域の問題について、これは質問ではありませんけれども、品川区長の高橋さんから、去年の十四年十二月十七日付で、下水道局長鈴木宏殿ということで、中延五、六丁目地域立会川の水害防止対策についてという要望が出ていますよね。
 いろいろ現実に対策をずっと立てて、前回の委員会でも、この地域の溢水対策についての、たしか請願も採択がされたというふうに思うんですけれども、この要望書を見ますと、四つあって、一つは、現在着工している第二立会川幹線の上流地域(中延五、六丁目まで)の延長の早期実現、それから二、中延幹線の溢水対策、三、地域内に調整池をつくるなどの早期の対策、四、年一回、雨季前における立会川などの土砂堆積調査及び清掃というのをやってほしいという要望なども出ているわけで、そういう点では、今までお聞きしましたように、いろいろ対策も立てられているようですけれども、できるだけこの問題が早く解消するように、こうした意向も受けて、下水道局としても十分対策を立てていただきたい、このことを最後に述べて、終わりにしたいと思います。

○東野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本諮問に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

○東野委員長 これより付託議案の審査を行います。
 諮問第一号、地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問についてを議題といたします。
 本諮問については、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 諮問第一号、地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問についてを採決いたします。
 お諮りいたします。
 本諮問は、棄却すべきものと答申することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 異議なしと認めます。よって、諮問第一号は、棄却すべきである旨答申することに決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十四分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る