委員長 | 土持 正豊君 |
副委員長 | 松村 友昭君 |
副委員長 | 立石 晴康君 |
理事 | 初鹿 明博君 |
理事 | 東野 秀平君 |
理事 | 高島なおき君 |
福士 敬子君 | |
高橋かずみ君 | |
青木 英二君 | |
串田 克巳君 | |
中西 一善君 | |
中山 秀雄君 | |
田中 晃三君 | |
尾崎 正一君 |
欠席委員 なし
出席説明員交通局 | 局長 | 寺内 広壽君 |
次長 | 松尾 均君 | |
総務部長 | 久保田経三君 | |
経営企画室長 | 鷲田 能敬君 | |
職員部長 | 佐伯 憲彦君 | |
電車部長 | 齊藤 春雄君 | |
自動車部長 | 木村 純一君 | |
車両電気部長 | 水元亜紀雄君 | |
建設工務部長 | 金安 進君 | |
経理契約担当部長 | 久保 大君 | |
関連事業担当部長 | 福田志津雄君 | |
安全管理担当部長 | 帯刀 宏君 | |
バス路線再編成・事業活性化担当部長 | 坂本 達郎君 | |
技術管理担当部長 | 北川 知正君 | |
水道局 | 局長 | 飯嶋 宣雄君 |
次長 | 岡田 重信君 | |
総務部長 | 小泉 智和君 | |
職員部長 | 奥富清二郎君 | |
経理部長 | 二階堂信男君 | |
営業部長 | 中村 重利君 | |
浄水部長 | 村元 修一君 | |
給水部長 | 本山 智啓君 | |
建設部長 | 御園 良彦君 | |
固定資産管理担当部長 | 秋山 靖君 | |
設備担当部長 | 関根 勇二君 | |
参事 | 東岡 創示君 | |
多摩水道対策本部 | 本部長 | 鈴木 三夫君 |
調整部長 | 甘利 鎭男君 | |
施設部長 | 田口 靖君 | |
技術調整担当部長 | 山田 弘君 | |
下水道局 | 局長 | 鈴木 宏君 |
次長 | 藤井 浩二君 | |
総務部長 | 馬場 正明君 | |
職員部長 | 三浦 茂君 | |
経理部長 | 今里伸一郎君 | |
業務部長 | 時田 公夫君 | |
計画調整部長 | 大矢 爽治君 | |
技術開発担当部長 | 佐伯 謹吾君 | |
施設管理部長 | 前田 正博君 | |
建設部長 | 串山宏太郎君 | |
流域下水道本部 | 本部長 | 藤田 昌一君 |
技術部長 | 広瀬 達男君 |
本日の会議に付した事件
交通局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十四年度東京都交通事業会計予算
・平成十四年度東京都高速電車事業会計予算
・平成十四年度東京都電気事業会計予算
請願の審査
(1)一三第二〇六号 都営地下鉄御成門駅出入口の拡幅及び改良工事の実施に関する請願
(2)一三第二〇七号 都営地下鉄泉岳寺駅へのエレベーター・エスカレーター設置に関する請願
水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十四年度東京都水道事業会計予算
・平成十四年度東京都工業用水道事業会計予算
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
下水道局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十四年度東京都下水道事業会計予算
・東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
・多摩川流域下水道南多摩処理区の維持管理に要する費用の関係市の負担について
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
○土持委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせいたしましたので、ご了承を願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに水道局及び下水道局関係の報告事項の聴取並びに交通局関係の請願の審査を行います。
なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項につきましては、本日、説明を聴取した後、質疑終了まで行いますので、ご了承を願います。
これより交通局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○寺内交通局長 平成十四年第一回定例会に提出を予定いたしております交通局関係の三議案につきまして、その概要につきましてご説明を申し上げます。
今回の提出案件は、交通事業会計、高速電車事業会計及び電気事業会計の平成十四年度各予算案でございます。これらにつきまして、順次ご説明申し上げます。
交通局で所管しております事業につきましては、自動車運送事業、軌道事業及び懸垂電車事業の三つの事業の収支を経理する交通事業会計、都営地下鉄の営業及び建設に係る収支を経理する高速電車事業会計及び発電事業に係る収支を経理する電気事業会計の三つに区分し、それぞれ経理しております。
平成十四年度の各会計予算案につきましては、厳しい経済情勢により乗車料収入が伸び悩む中、増収対策と従来にも増した経費の節減に努めるとともに、安全対策はもとより、環境対策や福祉対策に配慮するなど、都営交通の役割を積極的に果たしていくことを基本として編成いたしました。
次に、各会計予算案についてご説明申し上げます。
交通事業会計についてご説明申し上げます。
初めに、事業計画の概要でございますが、自動車運送事業におきましては、千五百六十三両の車両をもちまして、一日平均六十五万二千人、年間二億三千八百万人のお客様を輸送する予定でございます。軌道事業につきましては、四十一両の車両をもちまして、一日平均五万八千人、年間二千百万人のお客様を輸送する予定でございます。懸垂電車事業につきましては、一日平均三千七百人、年間で百九万人のお客様を輸送する予定でございます。
次に、輸送サービスの向上策でございますが、自動車事業におけるバス車両の更新、改造に当たりましては、十三年度に引き続き、新規購入する車両すべてを、だれもが乗りおりしやすいノンステップバスとするとともに、都の自動車排出ガス対策に対応するため、CNGバスの導入やDPF等粒子状物質減少装置の取りつけに積極的に取り組んでまいります。
また、バス事業におきまして、お客様が携帯電話やパソコンなどを利用して、バスの運行情報をリアルタイムで取得できるサービスを新たに開始いたします。
次に、収益的収支でございますが、収入につきましては、乗車料収入が自動車運送事業三百九十八億二千三百万円、軌道事業二十七億三千百万円、懸垂電車事業一億三千六百万円、三事業合計で四百二十六億九千万円、一般会計補助金十七億九百万円などを合わせ、合計で五百二十六億六千七百万円を計上いたしました。
これに対しまして、支出は、人件費三百八十六億六千百万円など、合計五百五十億六千六百万円を計上いたしました。
この結果、収益的収支の差し引きでは二十三億九千九百万円の赤字を見込んでおりますが、減価償却費を除いた償却前損益では十七億五千六百万円の黒字となる見込みでございます。
次に、資本的収支の収入でございますが、バス車両更新等のための企業債三十億円など三十四億二百万円を計上いたしました。
支出につきましては、建設改良費五十九億二百万円と企業債償還金三十二億一千七百万円を合わせまして、合計九十一億一千九百万円を計上いたしました。
この結果、資本的収支では五十七億一千七百万円の資金が不足いたしますが、損益勘定からの補てん財源五億七千八百万円が見込まれますので、資金収支では五十一億三千九百万円の単年度資金不足となる見込みでございます。
次に、高速電車事業会計についてご説明申し上げます。
初めに、事業計画の概要でございますが、高速電車事業におきましては、浅草線、三田線、新宿線及び大江戸線の四路線合わせて百九キロの営業キロをもちまして、一日平均で二百六万九千人、年間七億五千五百万人のお客様を輸送する予定でございます。
次に、輸送サービスの向上策でございますが、浅草線、三田線、新宿線におきまして、駅舎のバリアフリー対策として、エレベーターやエスカレーターの設置等を予定いたしております。また、駅出入り口を増設して混雑緩和を図るとともに、安全対策も着実に推進してまいります。
なお、本年秋の汐留地区のまち開きに合わせ、大江戸線汐留駅の開業を予定いたしております。
次に、収益的収支でございますが、収入につきましては、乗車料収入が四路線合計で一千百三十六億八千万円、一般会計補助金八十三億九千二百万円などを合わせ、合計で一千三百八十八億六千六百万円を計上いたしました。
これに対しまして、支出は、減価償却費五百五十億円、人件費四百二十三億三千四百万円、支払い利息三百五十九億一千三百万円など、合計で一千八百三十七億六千二百万円を計上いたしました。
この結果、収益的収支の差し引きでは四百四十八億九千六百万円の赤字を見込んでおりますが、償却前損益では百一億四百万円の黒字となる見込みでございます。
次に、資本的収支の収入でございますが、建設改良事業等のための企業債四百十五億四千七百万円、一般会計補助金三百三十三億四千万円、国庫補助金二百十七億五百万円、一般会計出資金百五十一億二千九百万円など、合計で千百二十一億八千四百万円を計上いたしました。
資本的支出につきましては、大江戸線環状部施設の買い取り及び既設線の改良費などの建設改良費七百五十六億五千万円、企業債償還金四百八十三億八千二百万円など、合計千二百四十億六千二百万円を計上いたしました。
この結果、資本的収支では百十八億七千八百万円の資金が不足いたしますが、損益勘定からの補てん財源九十九億五千七百万円が見込まれますので、資金収支では十九億二千百万円の単年度資金不足となる見込みでございます。
次に、電気事業会計についてご説明申し上げます。
電気事業は、多摩川水系を利用して水力発電を行い、その発生電力を東京電力株式会社に卸供給しております。
平成十四年度は、多摩川第一発電所、第三発電所及び白丸発電所の三発電所をもちまして、十一万四千八百九十六メガワットアワーの販売電力量を予定いたしております。
収益的収支におきましては、電力量収入十億七千二百万円など、収入合計十億八千五百万円、人件費、修繕費等の営業費用九億九千四百万円など、支出合計十億三千四百万円を計上し、差し引きで五千百万円の黒字を見込んでおります。
資本的収支につきましては、収入の計上はございませんが、施設の改良費として一億九千六百万円の支出を計上いたしました。したがいまして、支出額がそのまま資金不足となりますが、損益勘定からの補てん財源二億二百万円が見込まれますので、六百万円の単年度資金残となる見込みでございます。
以上が、第一回定例会に提出を予定いたしております三議案についての概要でございます。
交通局を取り巻く事業環境は、長引く景気の低迷や少子化の影響等により、予算案の内容でご説明いたしましたとおり、大変厳しい状況が続く見込みでございます。こうした中、自動車事業におきましては、本年二月から乗り合いバス事業の需給調整規制が廃止され、地下鉄事業におきましても、交通ネットワークの充実により、交通機関に対するお客様の選択の幅が広がるなど、新たな時代を迎えております。
交通局は、こうした状況の変化に的確に対応するため、経営計画、チャレンジ二〇〇一を着実に実施し、今後とも、都民の皆様やお客様からより一層信頼される都営交通を目指して、職員一丸となって努力してまいる所存でございます。
今後とも、交通局事業に対しまして、深いご理解をいただき、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
なお、予算案の詳細につきましては、総務部長から説明いたさせますので、よろしくお聞き取りくださいますようお願い申し上げます。
○久保田総務部長 ただいま局長から、平成十四年第一回定例会に提出を予定しております議案の概要につきましてご説明申し上げましたが、私からは、その内容につきまして、資料によりご説明させていただきます。
お手元の公営企業委員会提出資料をごらんいただきたいと存じます。資料は全部で三件ございます。
資料の1は、ただいま局長がご説明申し上げました議案の概要でございます。資料の2は、平成十四年度予算の議案及び説明書、資料の3は、平成十四年度の予算説明資料でございます。
それでは、平成十四年度予算案の内容につきまして、資料3の予算説明資料によりご説明申し上げます。
一ページをお開きいただきたいと存じます。平成十四年度の予算総括表でございます。交通局所管の三会計の予算を一表にまとめてございます。
この表では、一番右側の合計欄でご説明させていただきます。
まず、収益的収支でございますが、交通局全体の収益的収入は、上から九段目の欄にございますように、千九百二十六億一千八百万円、支出は、収入からさらに十段下にございますように、二千三百九十八億六千二百万円を計上いたしております。
平成十四年度の経営活動の結果を示す損益につきましては、経常損益では、先ほどの支出の二段下にございますが、四百七十一億六千九百万円の損失となり、これに特別損益を加えた純損益は、さらにその二段下にございますように、四百七十二億四千四百万円の損失となる見込みでございます。
次に、資本的収支でございますが、収入総額は、下から十二段目にございますが、一千百五十五億八千六百万円、支出は、その四段下にございますが、一千三百三十三億七千七百万円で、収支差額は百七十七億九千百万円の資金不足となる見込みでございます。
なお、損益勘定からの補てん財源が百七億三千七百万円見込まれますので、結果、十四年度は七十億五千四百万円の資金不足となる見込みでございます。
続きまして、各会計ごとの説明に移らさせていただきます。
三ページをお開きいただきたいと存じます。
最初は、交通事業会計でございます。
初めに、業務の予定量を前年度と比較して記載してございます。
自動車運送事業のうち、乗合自動車につきましては、車両数千五百十一両、一日当たりの乗客数六十四万九千人、年間乗車料収入三百八十九億四千万円余を予定しております。
次に、貸切自動車でございますが、車両数十四両をもちまして、年間乗客数六十四万一千人、年間乗車料収入三億六千百万円余を予定いたしております。
次に、都立養護学校等のスクールバスでございます特定自動車でございますが、車両数三十八両をもちまして、年間乗客数十六万六千人、年間乗車料収入五億二千百万円余を予定いたしております。
四ページに移らさせていただきます。
軌道事業につきましては、車両数四十一両をもちまして、一日当たりの乗客数五万八千人、年間乗車料収入二十七億三千百万円を予定いたしております。
最後に、懸垂電車事業でございますが、車両数二両をもちまして、年間乗客数百九万一千人、年間乗車料収入一億三千六百万円を予定いたしております。
五ページに移らさせていただきます。このページと次のページを合わせました表は、一般会計からの繰入金を前年度と比較して一覧にまとめたものでございます。
まず、補助金でございますが、自動車運送事業では旧路面撤去代替増加経費補助等合計二十億七百万円余、軌道事業では軌道撤去費補助等一千万円、交通事業会計全体では二十億一千七百万円余を計上いたしております。
次ページに記載しておりますのは、身体障害者等への料金減免措置に対する補てん金でございまして、自動車、軌道両事業で合計三十七億七千三百万円を計上いたしております。
補助金と補てん金を合わせました一般会計からの繰入金合計は、五十七億九千万円余を計上いたしました。
七ページに移らさせていただきます。職員計画と人件費の内訳でございます。
まず、職員数でございます。
一般職員数は、自動車運送事業で三千四百四十二人、軌道事業で百四十七人、懸垂電車事業で六人、合計三千五百九十五人でございます。括弧書きでお示ししてございますのが、十四年度より制度化されます再任用職員のうち、短時間勤務職員数でございますが、三事業合計で百六十八人となっております。
次の表は人件費の内訳でございますが、諸給与、退職金、厚生費合わせまして、三事業合計で三百八十六億六千百万円を計上いたしております。
八ページに移らさせていただきます。予算の前年度との比較表でございます。この表で予算の概要をご説明申し上げます。
まず、自動車運送事業の収益的収支でございます。
収入欄でございますが、営業収益は四百二十三億五千四百万円、その大宗が乗車料収入の三百九十八億二千三百万円でございます。
次に、営業外収益は六十二億三千二百万円でございます。
一般会計補助金は、先ほど申し上げました内容で計上いたしております。その他四十五億三千三百万円は、受取利息及び配当金、土地建物の賃貸料等でございますが、受取利息及び配当金三十一億七千六百万円につきましては、説明欄に内訳を記載してございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上、収入合計四百八十五億八千六百万円を計上いたしております。
対しまして、支出でございますが、営業費用は四百八十四億六千五百万円、その大宗が人件費の三百六十七億四千二百万円でございます。
このほかに、物件費、減価償却費がございますが、物件費の主な内訳につきましては、説明欄をご参照いただきたいと存じます。
次に、営業外費用は二十四億四千六百万円でございます。企業債に対します利子及び取扱費並びに消費税及び地方消費税の納付金でほとんどを占めてございます。
以上の費用に特別損失を加えました支出合計は、五百九億八千六百万円となりまして、二十四億円の当年度純損失となる見込みでございます。
九ページに移らさせていただきます。自動車事業の資本的収支でございます。
収入でございますが、企業債の発行により三十億円、そのほか一般会計からの補助金、財産収入を合わせまして、合計三十四億二百万円を計上いたしております。
支出でございますが、建設改良費が五十三億五千万円、企業債の元金償還金が三十二億一千七百万円、合計八十五億六千七百万円を計上いたしております。
収支の差額は五十一億六千五百万円の資金不足となりますが、損益勘定からの補てん財源が二億五千百万円余見込まれますので、結果、四十九億一千万円余の資金不足となる見込みでございます。
一〇ページに移らさせていただきます。軌道事業の収益的収支でございます。
収入欄でございますが、営業収益は二十九億一千五百万円で、そのうち、乗車料収入は二十七億三千百万円でございます。また、営業外収益は十億二千四百万円でございます。
以上、収入合計三十九億三千九百万円を計上いたしております。
対しまして支出でございます。営業費用は二十九億五千五百万円で、その主体は人件費の十八億二千六百万円でございます。
物件費の内訳につきましては、説明欄をご参照いただきたいと存じます。
営業外費用九億八千三百万円を加えた支出合計は、三十九億三千八百万円となりまして、百万円の当年度純利益を見込んでございます。
一一ページに移らさせていただきます。軌道事業の資本的収支でございます。収入は計上いたしておりません。
支出は、建設改良費五億五千二百万円を計上いたしております。
以上の結果、収支差額で五億五千二百万円の資金不足となりますが、損益勘定からの補てん財源が三億二千五百万円余見込まれますので、二億二千六百万円余の資金不足となる見込みでございます。
一二ページに移らさせていただきます。懸垂電車事業の収益的収支でございます。
収入欄でございますが、営業収益一億四千二百万円で、そのうち、乗車料収入が一億三千六百万円でございます。
支出でございますが、営業費用は人件費九千三百万円、物件費四千三百万円で、合計一億三千六百万円、営業外費用六百万円を加えまして、支出合計一億四千二百万円を計上いたしております。その結果、収支は均衡する見込みでございます。
次の一三ページでは債務負担行為の内訳を、一四ページから三六ページにかけましては交通事業会計の各収入、支出の項目ごとの内訳を記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
次に、高速電車事業会計に移らさせていただきます。
三八ページをお開きいただきたいと存じます。
まず、業務の予定量でございますが、三八ページに浅草線、三田線、新宿線、三九ページに大江戸線と四線を合計した業務の予定量を前年度と比較して記載してございます。
三九ページの四線合計でご説明申し上げます。
四線を合計いたしますと、営業キロ、車両数は、それぞれ年度期首で百九キロ、千九十四両となっております。一日当たりの乗客数は二百六万九千人、年間乗車料収入は一千百三十六億八千万円を予定いたしております。
四〇ページに移らさせていただきます。国庫及び一般会計からの繰入金の一覧表でございます。
まず、国庫補助金でございますが、地下鉄建設費補助として、新線建設分が二百十四億二千七百万円余、大規模改良工事分が二億七千七百万円余、特例債の利子に対する補助二億一千八百万円と合わせまして、合計二百十九億二千三百万円余を計上してございます。
次に、一般会計からは、補助金として、地下鉄建設費補助は、新線建設分二百三十一億八千四百万円余、大規模改良工事分三億八百万円余、特例債の元利償還金補助が百七億一千万円など、合計で四百十七億三千百万円余、老人、身体障害者等の料金減免に対します補てん金として四十五億六千万円、地下鉄建設出資金として百五十一億二千九百万円を見込みまして、一般会計からの繰入金は合計で六百十四億二千万円余を計上いたしております。
国庫と一般会計を合わせました繰入金の合計は、一番下の欄にございますように、八百三十三億四千四百万円余を計上いたしております。
四一ページに移らさせていただきます。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、一般職員四千二百二十人、括弧書きでお示ししておりますが、再任用短時間勤務職員百四十七人となっております。
次の表は人件費の内訳でございますが、諸給与、退職金、厚生費合わせまして、四百二十三億三千四百万円を計上いたしております。
四二ページに移らさせていただきます。地下鉄建設費の内訳でございます。
上の表が大江戸線環状部施設の割賦買い取り計画でございますが、十四年度は買い取り費として五百五十八億九千六百万円を計上いたしております。
下の表が買い取り以外の十四年度工事施行予定でございますが、大江戸線放射部で十四億二百万円、三田線で三億九千二百万円を計上いたしております。
四三ページに移らさせていただきます。予算の前年度との比較表でございます。
まず、収益的収支の収入でございますが、営業収益は一千百九十三億一千三百万円で、その大部分が乗車料収入の一千百三十六億八千万円でございます。
なお、その他に含まれます広告料収入につきまして、説明欄に各線別内訳を記載してございます。
次に、営業外収益は百九十五億五千三百万円で、内訳は、先ほどご説明いたしました国庫及び一般会計からの補助金などでございます。
以上、収入合計一千三百八十八億六千六百万円を計上いたしております。
対しまして支出でございますが、営業費用は一千三百四十八億三千九百万円で、その内訳は、人件費が四百二十三億三千四百万円、物件費が三百七十五億五百万円、減価償却費が五百五十億円でございます。
物件費の主な内訳につきましては、説明欄をご参照いただきたいと存じます。
次に、営業外費用は四百八十九億二千三百万円で、企業債に対します利子及び取扱費三百五十九億一千三百万円、消費税及び地方消費税の納付金六十億円がその大部分でございます。
利子及び取扱費の内訳につきましては、説明欄をご参照いただきたいと存じます。
以上合計いたしまして、支出合計は一千八百三十七億六千二百万円となりまして、四百四十八億九千六百万円の当年度純損失となる見込みでございます。
四四ページに移らさせていただきます。高速電車事業の資本的収支でございます。
まず、収入でございます。
企業債収入は四百十五億四千七百万円を計上いたしておりますが、その内訳は説明欄をご参照いただきたいと存じます。
これに、さきにご説明申し上げました一般会計からの出資金、補助金、国庫からの補助金などを加えまして、資本的収入の合計は一千百二十一億八千四百万円を計上いたしております。
支出につきましては、建設改良費七百五十六億五千万円、企業債の元金償還金四百八十三億八千二百万円、投資三千万円、合計で一千二百四十億六千二百万円を計上しております。
収支の差額は百十八億七千八百万円の資金不足となりますが、損益勘定からの補てん財源が九十九億五千七百万円余見込まれますので、結果、十九億二千万円余の資金不足となる見込みでございます。
次の四五ページでは債務負担行為の内訳を、四六ページから六一ページにかけましては、収入、支出の内訳ごとの内容を記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
次に、電気事業会計に移らさせていただきます。
六三ページをお開きいただきたいと存じます。電気事業の業務の予定量でございます。
第一、第三、白丸の三発電所で業務を行いますが、合計欄でご説明申し上げますと、最大出力は三万六千五百キロワット、年間販売電力量は十一万四千八百九十六メガワットアワーを予定しております。その結果、電力料収入は年間で十億七千百万円余を計上しております。
六四ページに移らさせていただきます。職員計画と人件費の内訳でございます。
職員数につきましては、一般職員四十人、括弧書きでお示ししておりますが、再任用短時間勤務職員一人となっております。
次の表は人件費の内訳でございますが、諸給与、退職金、厚生費合わせまして、四億六千七百万円を計上いたしております。
六五ページに移らさせていただきます。予算の前年度との比較表でございます。
収益的収支では、電力料収入十億七千百万円余をほとんどといたします営業収益が十億七千五百万円、営業外収益一千万円を加えまして、収入合計十億八千五百万円を計上いたしております。
対しまして支出でございますが、営業費用は九億九千四百万円で、その内訳は、人件費が四億六千七百万円、物件費が三億七千万円、減価償却費が一億五千七百万円でございます。
物件費の主な内訳につきましては、説明欄をご参照いただきたいと存じます。
これに消費税及び地方消費税の納付金などの営業外費用四千万円を加えました支出合計は十億三千四百万円となり、五千百万円の当年度純利益を見込んでございます。
六六ページに移らさせていただきます。資本的収支でございますが、収入は計上してございません。
支出は、建設改良費が一億九千六百万円でございますので、そのまま資金不足となりますが、損益勘定からの補てん財源が二億二百万円余見込まれますので、結果、六百万円余の資金残が見込まれます。
次の六七ページ以降には、収入、支出の内訳ごとの内容を記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
以上で平成十四年度予算案についての説明を終了させていただきます。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○土持委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○松村委員 一点お願いします。
都営地下鉄のホームからの転落事故の直近までの状況と転落防止対策の設置状況、今後の計画について。また、世界の主要都市の地下鉄の転落事故の状況とその対策についても、あわせてお願いしたいと思います。
○土持委員長 ほかにございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 ただいま松村副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出いただきたいと思います。
○土持委員長 次に、請願の審査を行います。
一三第二〇六号、都営地下鉄御成門駅出入口の拡幅及び改良工事の実施に関する請願及び一三第二〇七号、都営地下鉄泉岳寺駅へのエレベーター・エスカレーター設置に関する請願は、いずれも関連がありますので、一括して議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○金安建設工務部長 請願一三第二〇六号及び請願一三第二〇七号につきまして、一括してご説明させていただきます。
まず、請願一三第二〇六号についてご説明いたします。
お手元の資料の二ページをお開きいただきたいと思います。
この請願は、東京都港区御成門駅の早期改善を訴える署名運動の会代表世話役、川村秀吉さん外一千二十一名の方より提出されたものでございます。
請願の要旨は、都営地下鉄三田線の御成門駅について、一、A5出入り口の拡幅工事を行うこと。二、改札口コンコースから地上までのエスカレーターの延長やエレベーターを設置する等、交通バリアフリー法に基づく改良工事を実施することというものでございます。
まず、場所でございますが、お手元の資料の三ページ、三田線御成門駅付近案内図をごらんください。御成門駅は、日比谷通りの御成門交差点の地下にあり、赤色の丸で囲った部分でございます。
駅周辺の施設等でございますが、慈恵医大病院は駅から北に約百五十メートルの位置に、また芝病院は駅から東に約百五十メートルの位置にあり、それぞれオレンジ色の丸で囲った部分でございます。駅周辺には、グリーン色の丸で囲った各種の学校が点在しております。また、駅から北西に約三百メートルの位置には、オフィス棟、住宅棟から成る愛宕グリーンヒルズがあり、ピンク色の丸で囲った部分でございます。
下の位置図をごらんください。慈恵医大病院、芝病院、愛宕グリーンヒルズ方面への御成門駅の出入り口は、A3出入り口、A4出入り口及びA5出入り口の三カ所がございます。これらの出入り口の階段には、コンコースから階段途中の踊り場まで上りエスカレーターを設置しております。
交通局はこれまで、都営地下鉄におけるバリアフリー対策として、交通バリアフリー法施行以前から、東京都福祉のまちづくり条例に基づき、高齢者や障害者を初め、だれもが利用しやすい地下鉄駅とするため、駅の構造、設置スペース、乗りかえ駅及び乗降客数等を勘案し、順次、計画的にエレベーター、エスカレーターの整備を進めてまいりました。
御成門駅につきましては、ホームとコンコースを結ぶエレベーターを平成十四年四月から供用開始する予定で工事を進めております。
請願のありましたA5出入り口の拡幅につきましては、道路でのくい打ち、覆工や、出入り口の壊しなど、大規模改良工事になること、利用者の多い出入り口を長期間閉鎖しなければならないこと等から、困難でございます。
しかし、現在、踊り場から地上までの階段が狭いため、ラッシュ時において混雑している状況であることから、その解消に向けた、お客様の流動の改善について検討してまいります。
また、コンコースから地上までのエスカレーター、エレベーターの設置に当たっては、設置スペースの確保のため、道路または公園等の占用が必要となるため、道路管理者、公園管理者等、関係機関と協議を進めてまいります。
このように設置スペースの確保、費用等、解決すべき課題もありますが、交通バリアフリー法の趣旨を踏まえ、エレベーターまたはエスカレーターによる一ルートを確保するという視点から検討してまいります。
続きまして、請願一三第二〇七号についてご説明いたします。
お手元の資料の四ページをお開きいただきたいと思います。
この請願は、東京都港区泉岳寺駅にエレベーター・エスカレーターの設置を求める会代表、奥田八十一さん外五千六百八十一名の方より提出されたものでございます。
請願の要旨は、都営地下鉄浅草線泉岳寺駅にエレベーター、エスカレーターを早急に設置していただきたいというものでございます。
まず、場所でございますが、お手元の資料の五ページ、浅草線泉岳寺駅付近案内図をごらんください。泉岳寺駅は、第一京浜、国道一五号の泉岳寺交差点付近の地下にあり、赤色の丸で囲った部分でございます。駅の名称にもしております泉岳寺は、駅から西に約二百メートルの位置にあり、青色の丸で囲った部分でございます。
下の位置図をごらんください。泉岳寺駅は、改札口が西馬込方と押上方の二カ所あり、出入り口がA1からA4の四カ所でございます。
先ほども申し上げましたとおり、交通局は、高齢者や障害者を初め、だれもが利用しやすい地下鉄駅とするため、順次、計画的にエレベーター、エスカレーターの整備を進めてまいりました。
請願のありました泉岳寺駅のエレベーター、エスカレーター設置につきましては、御成門駅と同様、駅の構造、設置スペースの確保、費用等、解決すべき課題もありますが、交通バリアフリー法の趣旨を踏まえ、エレベーターまたはエスカレーターによる一ルートを確保するという視点から検討してまいります。
以上で説明を終わります。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○土持委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○松村委員 最初の御成門の方ですけれども、私もこの請願の現場を調査に行ってきましたが、A5の出入り口は、請願の理由にあるとおり、人が上、下からすれ違うのも大変な状況がよくわかりました。それも、階段途中の踊り場から地上に出るところまでが急に狭くなっているんですね。今、案内図もありますけれども、朝夕のラッシュ時が大変な状況じゃないか。私、ちょうど昼間の時間に行ったわけでありますので、ちょっとラッシュ時にはどんな状況になるかわかりませんけれども、交通局としてはどういうような認識に立っているのか、まずお伺いいたします。
○金安建設工務部長 御成門駅A5の出入り口につきましては、朝の八時三十五分から八時五十五分の二十分間で、約千四百人のお客様が利用をしておられます。
ここにつきましては、最も混雑している出入り口であるということについては認識をしております。
○松村委員 その時間帯は、本当に身動きができないほど、また移動時間ですね、通勤時間なんかだと、大変急いでいるというふうに思うんですね。そういう中で、現状でも、私、大変な状況になっているというふうに思うのです。よく大きな事故が起きないなというふうに、逆にそういう感じでいるわけです。この請願理由に書かれている愛宕グリーンヒルズが完成したら、さらに乗降客がふえるんじゃないかと思いますけれども、それもどのように把握されているでしょうか。
○金安建設工務部長 愛宕グリーンヒルズにつきましては、業務人口が三千五百人でありますオフィス棟と、居住人口が七百人である居住棟から成っております。オフィス棟につきましては平成十三年の九月、居住棟につきましては十月末にオープンをいたしまして、入居率につきましては、それぞれ五〇%、一四%という状況でございます。
現在、愛宕グリーンヒルズのオープンによる大きな影響は見られておりませんけれども、入居率が一〇〇%となった場合には、ある程度の混雑が見込まれるというふうに考えております。
○松村委員 ですから、この愛宕グリーンヒルズのところは、駅の出入り口でいったらA5なんですよね。やはりそこを利用する。しかも、業務で三千五百人、まだ半分だと。それから、居住が七百人、それもまだ全部じゃないと。そうなってくると、そういう通勤時ですね、今、千四百人のこの二十分間、それでも流動が困難な状態で、移動に時間がかかっているというのに加えて、どうなるのかなと。本当に殺気立つというか、いろんな事態も考えられるんじゃないかというふうに、私は本当に心配になります。
今、そういう意味では、出入り口の拡幅が緊急な課題だというふうに思いますが、局の考え方は、拡幅が困難、長期に時間がかかるとか、また大規模になってしまうということですけれども、しかし、そういう何らかの方策をとりながら、この交通混雑解消に向けての対策をとらなければいけない。
今、そういう認識はなされているということで、お客様の流動の改善を検討するというふうに部長さんが答えられましたけれども、じゃ、その改善の内容についてお伺いいたします。
○金安建設工務部長 A5の出入り口の拡幅が困難なことから、A5の出入り口に集中をしておりますお客様の分散を図るということで、道路または公園等を利用するなどいたしまして、別途の対策を現在検討しております。
○松村委員 私も見てきましたけれども、横断歩道を渡ったところには都立の芝公園がありますし、そこにエレベーターをつけるなり、出入り口を新たに設けるということは、私も可能だというふうに思ってまいりました。本来でしたら、このA5の方。この困難な理由には、下水道管が入っている、その撤去等で非常に困難だということでもございますけれども、私は十分技術的にも将来的にも検討していただきたい。
また、エレベーターやエスカレーターの設置、既にホームからコンコースには、私も見てきましたけれども、この四月にはでき上がって利用できると。大変結構だと思います。さらに、何らかのエレベーター、エスカレーター、そういう要望も、私は場所的にも技術的にも設置が可能だと思いますので、ぜひ早期にやっていただきたいということを強く要望したいというふうに思うわけです。
それから、泉岳寺駅です。この現場も私はつぶさに見てまいりました。この署名数も、奥田さんを代表として五千人を超える方々の切実な要望があるということも、よく現場を見てわかりました。
まず、ホームから改札のコンコースまで、私は、エレベーターは、このホーム上からのいろんな場所を見ても、ここは困難だなというふうに思うんですね。でも、エスカレーターは、設置のスペースはとれるというふうに思いますけれども、何か課題があるのでしょうか。早急な設置を求めたいと思いますけれども。
○金安建設工務部長 ホームからコンコースへのエスカレーター、エレベーターの設置につきまして、今、先生の方からご指摘のとおり、エレベーターの設置につきましては、ホームの幅員が狭いということから、設置は困難でございます。エスカレーターの設置につきましては、駅の構造あるいは設置スペース等に制約がございます。このために、今後のエスカレーターの技術開発の動向等を見きわめながら検討していきたいというふうに考えております。
○松村委員 スペースから困難ということもありましたけれども、私は、いろいろな駅を、狭いところを見てきたんですね。しかし、そういう幅員がないホーム上のあれでも、例えば一人が乗れるような、そういう形のスペースは十分あるというふうに思うんだけれども、今、技術改良というか、それがよくわからないんですけれども、もう少し説明してください。スペース的には、私は、すぐにでも十分設置可能だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○金安建設工務部長 エスカレーターの設置につきましては、単にそこへエスカレーターを置けばいいということではなくて、モーター駆動等がございまして、エスカレーターを駆動させるためのピットを床面から下に設置をしなくてはならないわけでございます。既に、泉岳寺の駅というのは、都営線の中では最も古い年代に建設された駅でございまして、そういった床下のエスカレーターピットの構造、それから今申しましたホームの幅員、それから転落の問題もありますけれども、それらを全部踏まえた上で、エスカレーターの設置を検討していくということで、ご理解をいただきたいというふうに存じます。
○松村委員 ホームから改札のコーンコースについては、エスカレーターも技術開発されてきて、大分実用の面でも進んできている。ぜひそれを早くやっていただきたい。ワンコース、ホームからとにかく地上までの一つのルートは確保するというのが、交通局の今のお考えにもあったみたいに、取り組む課題という認識もありますので、ぜひお願いしたいと思います。
そして、この請願の最もというか、請願の要望である泉岳寺方面のA2出口のところです。これも請願理由に書かれているとおりに、階段の傾斜が本当にきつい状況を私も確認しました。
私が現場に行ったとき、ちょうどつえを持った高齢の方がおりてきました。手すりがありますから、これを抱きかかえるように一歩一歩おりてきて、本当につらそうでしたし、私も思わず声をかけるような状況でしたけれども、請願理由の中には、落ちて大けがをするなどの事態が後を絶たず、危険な状態であるというふうにされておりますけれども、交通局としては、この現状を、このA2の出入り口のところですね、どのように把握しているのでしょうか。
○齊藤電車部長 泉岳寺のA2出入り口の階段でございますけれども、今年度で三件の事故が発生しております。主な原因は、踊り場付近等での階段の踏み外しによります転倒事故でございます。
年間の発生件数等から申し上げますと、他の階段に比べまして、事故が際立って多いというふうには認識してございません。
○松村委員 それにしても、私もその状況を見て、三件だから、ほかの発生件数よりも決して多い方じゃないというようなことをいっておりますが、本当に大事故が起きたら大変だと思いますし、階段は傾斜がきついですし、ここもやっぱり、ラッシュ時だとか、または泉岳寺ですから、いろんな催しがあったりとか、お寺に行く方々も多いと思うんですよね。そういう点をぜひ認識されて、早急な改善を求めたいんです。
私、地元の方からもちょっと伺ったら、階段の高さがちょっと違っていると。上から四段目ぐらいの階段の幅が違うというので、私もよく確認するようにしたんですけれども、そこでずっこけるというんですよね。ですから、エレベーター、エスカレーターの設置もそうですけれども、今も説明があったとおり、事故が起きたら、それはどこなのかというのを確認して、早急にそういう改善もすぐ手を打つ必要があるというふうに思うのです。ぜひその点でもう一度改善していただきたい、そのことも要望しておきたいと思います。
○金安建設工務部長 A2の出入り口につきまして、階段の高さが一部で、多少高さ的に、け上げ高さといっているんですが、階段の階高の一段差が十五センチメートルが標準ということになっておりますけれども、多少十五センチを超えるようなところがあるということについては承知をいたしましたので、改善策について検討を進めていきたいというふうに思っております。
○松村委員 よろしくお願いしたいと思います。
それで、ここのA2の部分についての、請願の要望がありますエレベーター、エスカレーターについてはどうでしょうか。
○金安建設工務部長 このA2の出入り口につきましては、ご利用されるお客様が多数いらっしゃるということについては認識をしております。しかしながら、これらにつきまして対応していくためには、例えば出入り口用地の確保の問題であるとか、設置スペース等のいろいろの制約がございまして、これらの課題を解決いたしましてやっていくという形でございまして、早急に十四年度で対応するということについては困難な状況にございます。
○村松委員 確かに、このA2のところは、私も上の状況のスペースがどうなのかということで、よく見てきたんですけれども、聞くところによると、おそば屋さん、古い民家があって、声をかけているけれども、なかなか協力は無理だと。ちょうど三角地の銀行があるところも、いろいろな面があるというふうに思うのです。そこがきちっと利用できなければ、エレベーターは無理かなと。
エスカレーターについては、私は、この幅員からいって何とかなるんじゃないかというふうに思ったんですけれども、これについてはどうですか、難しいんでしょうか。
○金安建設工務部長 エスカレーターにつきましては、今、先生ご指摘のとおりでございまして、幅員的には、階段を上りまして、下から行きますと、左に九十度曲がることになって、ちょうど踊り場があるという構造になっております。物理的には、中段まで、それから上段までという形で、それぞれにつきましては設置は可能でございますが、あそこが九十度で曲がる関係で、それぞれにエスカレーターを連続してつけていくということについては、さっき申しましたとおり、床下のピットの構造等から、同時に二段つけるということについては困難でございまして、片側については可能でございますが、先ほど申し上げましたとおり、エレベーターの地上までの一ルート確保という観点から、総合的に考えていく必要があるというふうに考えております。
○松村委員 じゃ、A2の出口のところは、当面は、踊り場ぐらいまでは、上からか、または下からか、どっちからかつけることはできるけれども、ずっと通ずるようにするのは、ちょっと今いったことで無理だと。それでも利用される方は、どっちかとにかく早くつけてほしい。それでもいいのかなと。しかしやっぱり、そこからまた歩くなりおりるなりで、大変だというふうに思うんですね。
しかし、ここでいう、確保するという視点から検討されるというふうになりますよね。そうすると、またちょっと−−これは私も、じゃ、どこかほかの点で解決が可能なのかなということをいろいろ見てきましたけれども、このワンルート確保するという視点からの検討というのは、局としてはどのように考えておられるのでしょうか。
○金安建設工務部長 先ほど申しましたとおり、一ルートをホームからコンコースを出て地上まで確保するということと、それから、今、先生おっしゃいました途中までのエスカレーターでいいのかという問題と両方ございまして、その点からは、エレベーターの設置につきましては民有地の取得が必要になりますし、エスカレーターの設置ということになりますと、今申しましたとおり、出入り口の形状等から部分的な設置ということになりますので、再々申し上げておりますとおり、それらを含めて、総合的な観点から出入り口のあり方について検討を進めるということで考えております。
○松村委員 じゃ、もう時間ですので。私もいろいろ検討して、このA1の方、これはこちらに公園等いろいろな公共用地もあると思いますので、この構造からいって、十分可能だというような話も局サイドからも聞いておりますし、そちらの方だと、また泉岳寺に行くには交差点を信号で渡らなければいけないとかいうこともありますから、本当にそれでワンルート確保を当面目指すということでいいのかどうかも含めて、今いったA2の方に踊り場までエスカレーターを早急につけるのがいいのか、または早くこちらのA1の方ですか、エレベーターをつけるのがいいのかとか、いずれにしても、今、局としても検討するということなので、請願者の要望などもよく聞いて進めていただきたいというふうに思います。
最後に、さっきちょっと気になったのは、十四年度中は無理ですとかいうような話を、私は聞いていないのに、早急にといったのに、先走っていわれたので、ちょっとびっくりしているんですけれども、この無理だというのは、予算的、財源的ですか。今いったみたく、例えば踊り場までだったらスペースがあると。そこで、皆さんが、それでも緊急にいいですよといったら、これはやれるし、またこちらは公共用地ですから、新たに民地を買収して、その方々の同意ということじゃなくて、エレベーターはつけられるというふうに思うんですよ。
今、一番部長さんが困難だというのは、私は予算の問題、財源の問題なのかなというふうに思いますので、最後にその点について伺って、終わりたいと思うんですけれども、新年度予算では八駅十二基の予算を計上しておりますよね。これから私たちは審議するわけですけれども、これはまだ箇所づけがされていないというふうにも聞いております。今いったみたく、一つもエスカレーター、エレベーターがない駅を最優先してやろう。しかも、いろいろな駅の利用状況だとか、緊急度の高いところからやっていくということになれば、今、請願が上がってきている泉岳寺だとか御成門というのは、やっぱり非常に高いと思うのです。まだ箇所づけができていないわけですから、これから八駅十二基をやろうというわけですから、ぜひきょうのこの委員会で結論を得て、私はやっていただきたい。
もう一つ、八駅十二基で、バリアフリー法を国が通したんだから、もっと国から、景気対策からも予算をもらって、積極的にやるべきだ。しかし、残念ながら、国は公共事業の削減で若干減らしているということで、この程度にとどまったということも聞きました。しかし、国はこの最終補正で予算をつけているんですよね。私が聞いたところによると、五億六千万円の予算がついたのではないかと。しかし、これも十三年度中にはできません、全部先送り。平成十四年度にするということらしいんですけれども、緊急性が高かったら、積極的にやっていただきたいなと思うんです。
それにしても、そういう八駅十二基だけではなく、国からの補正予算も新たに使えるわけですから、ぜひこういう要望の高い駅については早急に実現していただきたいというふうに思います。
これはもう答弁も要らなくて−−先ほどのはだめですよ、十四年度はやりませんなんて、決めてかかることは絶対にない。それは承服できませんので、ぜひこの二つの駅の請願については、賛成、やっていただきたいということを述べて、採択を求めて終わりたいと思います。
○福士委員 私は質問じゃないんですけれども、一言だけ述べさせていただきたいと思います。
このところ、足を痛めまして、駅は非常に困難をする駅ばっかりだというのを身をもって体験いたしました。
その中で、今この請願の中にもありますように、改札口から地上まで、あるいは逆に改札口からホームまでは、大体どこでもエスカレーターがある。だけど、そこから先がないという駅が非常に多いというのに気がつきました。大江戸線のように、エスカレーターもあるけれども、エレベーターもあるというような駅については、割と車いすもエスカレーターで使えるような形の幅のものが多いんですが、上りだけというのが多いですよね。車いすが来たときには、対応として、駅員の方が、皆さんがエスカレーターに乗るのをとめて、そして車いすの方にも対応できるというふうになっているはずだと思うんですけれども、それだとなかなか乗れないんですよね。
大体、お困りの方は、私もいろいろ調べてみましたけれども、上るのはできるけれども、下りが足が痛くてできないという方がたくさんいらっしゃるんです。そういう方のためには、車いすの幅のあるエスカレーターよりも、一人用のエスカレーターってありますよね、幅の狭いエスカレーター、あれで上下という方が使いやすいんですね。エレベーターと両方あるところは、その辺のところをぜひ考えていただきたいのが一つあります。
それから、あれはできない、これはできないというふうにおっしゃるんですが、ちょっと私ごとで恐縮ですが、浜田山の駅が地下化されて改修されるときに、エスカレーターをつけるというお話がありまして、障害者の方たちとさんざんお願いをいたしまして、エスカレーターを今つけていただいております。
ホームが狭いのでというお話もあったんですが、工夫をされて、改札口に行くまでは、たまたま駅ビルができましたので、その駅ビルが外側に向けてエレベーターをつける。エレベーターで改札口までおりられる。それから、エレベーターをまた改札口の中から立ち上げて、ホームまで出られるという形にしていただいて、私も足の痛いとき、そこだけでした、何事もなく駅が利用できたというのは。
そういう工夫も含めて、もっと技術的に皆さんの方が、多分、どんどん進歩している中でお考えになれるだろうと思いますので、ホームの幅だの、いろんなことはおありになったにしても、浜田山のホームって、そんなに広いものじゃなくて、両側に電車が通って、真ん中にホームがあるというスタイルなので、エレベーター一基で済むという利便性もありますけれども、そういうことも含めて考えていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。
それから、日本のエレベーターというのは、非常に立派な、室内のエレベーターも屋外のエレベーターも同じですが、ヨーロッパなんかですと、非常に簡便なエレベーターというんですか、余りエネルギーを使わないのかなというような。金の網というのとは−−もうちょっと丈夫なものですが、金網だけみたいなエレベーターで、そんなにたくさんの人が乗りおりするものではありませんが、どこでも簡単につけられる。非常に短い段差でもつけているというのをたくさん見ました。そういう工夫は、外国の例もあるわけですから、幾らでも日本でもできるんじゃないかというふうに思いますので、このエスカレーターやエレベーターの設置に関しては、皆様の技術を駆使していただいて、本当に使いやすいもの、外から、道路からきちんとホームまでおりられるものをぜひ考えていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
以上です。
○土持委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、いずれも趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 異議なしと認めます。よって、請願一三第二〇六号及び請願一三第二〇七号は、いずれも趣旨採択と決定いたしました。
以上で請願の審査を終わります。
以上で交通局関係を終わります。
○土持委員長 これより水道局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○飯嶋水道局長 お手元に配布してございます資料1をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。
水道局が本定例会に提案を予定しております平成十四年度東京都水道事業会計及び工業用水道事業会計の予算案をご審議いただくに当たり、事業運営の基本方針、主要施策及び財政収支の概要につきましてご説明申し上げます。
初めに、水道事業会計についてご説明申し上げます。
都の水道事業は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、水源の確保、施設の整備拡充などに努め、都民生活や首都東京の都市活動を支えてまいりました。この結果、近代水道の創設から百年を経た今日では、ほぼ需要に見合う水源量と施設規模を確保するまでに至っております。
しかしながら、水道事業を取り巻く環境を見ますと、長引く景気の低迷などの影響を受けて料金収入が伸び悩む一方、施設水準の向上を初め、社会経済状況の変化や都民ニーズの多様化など、新たな財政需要への対応が求められております。
このような状況の中で、新しい世紀にふさわしい東京水道を着実につくり上げていくためには、平成十二年一月に策定した水道事業経営プラン二〇〇〇に基づき、質の高い水道サービスの提供と財政の安定化を目指していく必要があります。
また、本年四月には、水道事業の第三者への業務委託や貯水槽水道の管理の充実などを内容とする改正水道法が施行されるなど、新たな課題への適切な対応も求められております。
そこで、平成十四年度は、水道事業経営プラン二〇〇〇に掲げた次の五つの主要施策を着実に推進するとともに、都民ニーズや事業環境の変化にも的確かつスピーディーに対応し、一層の経営の効率化と経営手法の多様化を図ってまいります。
第一は、施設整備事業の推進であります。
まず、安定給水の確保について申し上げます。
都の水源の約八割を占める利根川水系は、他の水系に比べて渇水に対する安全度が低く、今後とも利水安全度の向上を図っていく必要があります。
また、水道水源の中には、河床が低下したため安定して取水できないものなどが含まれております。このため、平成十四年度も引き続き、課題を抱える水源の解消への取り組みや水源開発の促進など、水源の安定化を図るとともに、水源県などとの協力関係を一層深めてまいります。
また、事故時や震災時などにも対応できるよう、より信頼性の高い水道システムを構築していくため、平成十四年度は浄水施設の諸設備の更新、改良や、送配水管の新設、取りかえ、給水所の整備などを実施するとともに、山口貯水池に引き続き、村山下貯水池の堤体強化に着手いたします。
このほか、貴重な水資源の有効活用を図り、節水型社会を実現するため、都民の節水意識の高揚や水の循環利用の促進を図るとともに、漏水防止対策を一層推進してまいります。
次に、安全でおいしい水の供給について申し上げます。
近年、より質の高い水の供給を求める都民のニーズが高まっていることを踏まえ、平成十四年度は朝霞浄水場及び三園浄水場において高度浄水施設の建設を進めてまいります。あわせて、増圧直結給水方式についても引き続き普及拡大に努めてまいります。
また、鉛に関する国の水質基準の改定動向を踏まえ、公道下における鉛製給水管を解消するとともに、私道内及び宅地内の一部についても、局の費用による給水管の材質改善を行うなど、引き続き最大限努力してまいります。
このほか、水質管理体制の強化に努めるとともに、河川などの水質が水道水源として良好な状況に改善されるよう、国などの関係機関に強く働きかけてまいります。
第二に、生活に密着したサービスの推進であります。
生活様式や社会環境の変化に伴い、多様化、高度化する都民ニーズに的確に対応し、より都民に信頼され親しまれる水道であることが求められております。平成十四年度は、十二年度から三カ年計画で進めている水道フレッシュ診断を着実に実施するほか、区部及び多摩ニュータウン地域において、お客様の希望による口座振替日の指定サービスやインターネットを活用した使用実績等の照会サービスを実施するなど、さまざまなサービス施策を推進してまいります。
第三に、地球環境の重視であります。
地球規模での環境問題が深刻化する中、水道事業においても、これまで以上に創意工夫を重ねて環境対策に取り組んでいくことが求められております。平成十四年度は、森林が有する水源林としての機能を向上させるとともに、都民の理解をより深めるため、多摩川水源森林隊を組織し、森林保全、学習活動などを実施してまいります。
また、引き続き、エネルギーの有効活用や資源のリサイクルに取り組むほか、環境会計や環境報告書の公表など、総合的な環境施策を推進してまいります。
第四に、新しい事業経営システムの導入であります。
経営効率の一層の向上や財政基盤の強化を図っていくため、経営手法の多様化やIT化の推進、双方向的な情報公開の仕組みづくりなど、新しい事業経営システムを積極的に導入してまいります。
平成十四年度は、昨年十月に導入した事業評価制度に基づく評価を予算見積もりに適切に反映させたほか、多様化、高度化する都民ニーズを的確に把握するため、インターネット水道モニターを設置し、より広く都民から意見を募るとともに、アンケートなどを実施してまいります。
また、今後とも、事業環境の変化や都民ニーズの多様化などに的確に対応していくため、都民の意見はもとより、学識経験者などの提言をいただきながら、新しい経営手法や水道料金のあり方などについて幅広く検討してまいります。
なお、多摩地区においては、平成十四年四月一日から三鷹市の水道事業を都の水道事業に統合し、一体的に運営していくとともに、統合市町のお客様サービスと給水の安定性のさらなる向上を図るため、抜本的な経営改革を進めてまいります。
第五に、企業努力の実施であります。
地方公営企業として不断の経営努力が求められている中で、民間委託の推進や組織の見直しなど、事務事業の効率化を進めてまいります。
平成十四年度は、職員定数を百人削減するなど、徹底した内部努力を行うとともに、創意工夫を重ねて、引き続き工事コストや諸経費を可能な限り縮減してまいります。
また、未利用地の売却、資産の有効活用などにより、収入の確保にも努めてまいります。
以上の施策を主な内容とする平成十四年度水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入三千七百六十五億二千六百万円、支出三千五百三十六億八千七百万円、収支差し引き二百二十八億三千九百万円、また、資本的収支におきまして、収入四百八十八億八千九百万円、支出千五百三十七億二千四百万円、収支差し引き千四十八億三千五百万円の不足となります。この不足額につきましては、損益勘定留保資金その他により補てんいたします。
次に、工業用水道事業会計についてご説明申し上げます。
都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という行政目的のため、地下水揚水規制に伴う代替水を供給する事業として行ってきたものであります。その結果、昭和五十年代以降、地盤沈下はほぼ鎮静化し、所期の目的を十分果たしてまいりました。
しかしながら、経営面におきましては、工場の移転、水使用の合理化等による需要の減少傾向が続き、料金収入が落ち込む一方、事業開始以来三十年以上を経過した施設の更新経費の増加が見込まれるなど、厳しい経営環境にあります。このため、平成十四年度も計画的な事業執行に努めるとともに、より一層の経営の安定化を図ってまいります。
平成十四年度工業用水道事業会計予算案は、収益的収支におきまして、収入二十五億六千三百万円、支出二十五億六千三百万円、収支差し引きゼロ円、また、資本的収支におきまして、収入十億三千八百万円、支出十七億四千五百万円、収支差し引き七億七百万円の不足となります。この不足額につきましては、損益勘定留保資金により補てんいたします。
以上、平成十四年度東京都水道事業及び工業用水道事業の運営方針と予算の大綱につきましてご説明申し上げましたが、両事業とも幾多の重要課題を抱えております。都民の皆様から両事業を負託された公営企業管理者として、これらの課題の解決に向けて、職員ともども総力を挙げて対処し、現在及び将来の安定給水の確保に努めてまいります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
なお、詳細につきましては総務部長からご説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
○小泉総務部長 それでは、今定例会に提出を予定しております二議案についてご説明申し上げます。
初めに、お手元に配布してございます資料についてご案内申し上げます。
資料は1から5まででございます。資料1は、ただいま局長からご説明申し上げました平成十四年度東京都水道事業、工業用水道事業の運営方針と予算の大綱でございます。資料2は、平成十四年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算でございます。資料3は、両会計の予算概要でございます。資料4は、両会計の予算説明書でございます。なお、資料5は、工事請負契約の締結に関する報告でございます。
では、平成十四年度予算概要につきまして、資料3によりご説明申し上げます。
まず、水道事業会計でございます。
資料3の二ページをお開き願います。予算の内訳でございます。
まず、収益的収入でございますが、営業収益、営業外収益及び特別利益に分けて計上しております。
営業収益は、水道事業収益の大部分を占めます給水収益のほか、受託事業収益、下水道料金の徴収に対する繰入金など、総額三千六百七十六億四千万円で、前年度に対して四億四千四百万円の増となっております。営業外収益は、受取利息、土地物件収益などでございまして、総額八十三億九千六百万円を計上しております。特別利益は、用地の処分に伴います帳簿価格との差益で、四億九千万円を計上しております。
以上、営業収益、営業外収益及び特別利益を合計いたしました収益的収入の総額は三千七百六十五億二千六百万円で、前年度に対し四億七千二百万円の増となっております。
三ページをお開き願います。収益的支出でございます。
営業費用と営業外費用とに分けて計上しております。
営業費用は、原水の取り入れから給水に至る各施設の維持補修費や動力費、薬品費など、施設の運転管理経費、料金徴収経費、一般管理経費及び固定資産の減価償却費など総額三千百四億一千九百万円で、前年度に対して七十八億二千万円の減となっております。営業外費用は、企業債の支払い利息及び取扱諸費、消費税及び地方消費税の納付金などで、四百三十二億六千八百万円を計上しております。
営業費用と営業外費用を合計いたしました収益的支出の総額は、三千五百三十六億八千七百万円で、前年度に対し八十九億二千三百万円の減となっております。
四ページをお開き願います。資本的収入及び支出でございます。
まず、収入でございますが、建設改良費に新たに充当する企業債が三百五十七億二千五百万円、借りかえをする企業債は三十三億六千六百万円となっております。国庫補助金は、水道水源開発及び水道広域化などに対する補助金で四十二億二千五百万円、一般会計出資金は、水道水源開発及び震災対策用応急給水施設の整備などに対する出資金で、二十四億二千二百万円となっております。
固定資産売却収入、その他の資本収入等を合わせました資本的収入の総額は四百八十八億八千九百万円で、前年度に対して四十二億八千八百万円の減となっております。
次に、支出でございます。建設改良費は、水道事業経営プラン二〇〇〇に基づき、必要な施設整備費等を計上いたしました。総額で九百八十三億九千二百万円で、前年度に対し二億七千二百万円の減となっております。企業債償還金は五百五十三億三千二百万円で、このうち三十三億六千六百万円は借りかえ分でございます。
以上、資本的支出の合計は一千五百三十七億二千四百万円で、前年度に対して七十八億四千八百万円の増となっております。
五ページをお開き願います。ただいまご説明してまいりました収益的収支及び資本的収支について、それぞれ差し引きをお示ししてございます。
収益的収支につきましては、差し引きで二百二十八億三千九百万円の利益剰余金を見込んでおります。このうち百八億円につきましては、資本的収支の不足に充当するため、あらかじめ建設改良積立金として処分いたします。
資本的収支につきましては、一千四十八億三千五百万円の不足となっております。この不足額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金その他で補てんいたします。
六ページをお開き願います。事業規模の概況でございます。
年間配水量などの主要な事項につきまして、前年度と比較して表示してございます。平成十四年度の年間配水量は十六億九千四百六十九万五千立方メートル、一日平均配水量は四百六十四万三千立方メートルを予定しております。中ほどの主要給水所が減少しておりますのは、ポンプ設備工事のために亀戸給水所を休止することによるものでございます。また、水道料金収入は三千三百四十九億四百万円を見込んでおります。
七ページをお開き願います。主要事業の年度別計画でございます。
平成十四年度は、水源及び浄水施設整備事業、配水施設整備事業及び多摩配水施設整備事業の三事業を合わせまして、九百五十億円を計上しております。
次の八ページから一〇ページまでは、各事業ごとの内訳をお示ししているものでございます。
八ページをお開き願います。水源及び浄水施設整備事業は、水源の確保及び高度浄水施設の建設など浄水施設の整備を図るもので、三百二十億円を計上しております。
九ページをお開き願います。配水施設整備事業は、区部における送配水管、給水所の整備を図るもので、四百三十億円を計上しております。
一〇ページをお開き願います。多摩配水施設整備事業は、多摩地区における送配水管、給水所の整備を図るもので、二百億円を計上しております。
一一ページをお開き願います。債務負担行為でございます。
平成十五年度以降にわたる契約を行うために、水道建設改良事業など四つの事項につきまして、総額一千三百五億九千七百万円の債務負担行為のご承認をいただくものでございます。
なお、中ほどの水道維持管理事業は、朝霞浄水場及び三園浄水場におけるPFI事業に係る債務負担行為でございます。
一二ページをお開き願います。給与費でございます。
平成十四年度の職員定数は五千二百七十五人で、前年度と比べまして百人の削減を図ることとしております。下段の表は給与費内訳でございます。総額で五百四億三千三百六十四万一千円を計上しておりまして、支出予算総額に占める給与費の比率は九・九%となっております。
以上が水道事業会計の平成十四年度予算の概要でございます。
次に、工業用水道事業会計につきましてご説明申し上げます。
一四ページをお開き願いたいと思います。収益的収入でございます。
営業収益は、給水収益、受託事業収益などで、総額十六億九千百万円を計上しております。営業外収益は、受取利息、土地物件収益、一般会計補助金などで、総額四億七千三百万円を計上しております。特別利益は、南千住浄水場跡地の処分によるもので、三億九千九百万円を計上しております。
以上、合計いたしました収益的収入の総額は二十五億六千三百万円で、前年度に対して二億九千六百万円の減となっております。
一五ページをお開き願います。収益的支出でございます。
営業費用は、施設の維持補修費、料金徴収経費、一般管理経費などで、総額二十四億三千万円を計上しております。営業外費用は、企業債の支払い利息及び取扱諸費などで、総額一億三千三百万円を計上しております。
以上、合計いたしました収益的支出の総額は二十五億六千三百万円で、前年度に対して二億八千四百万円の減となっております。
一六ページをお開き願います。資本的収入及び支出でございます。
まず、収入でございますが、国庫補助金、一般会計出資金、固定資産売却収入、その他資本収入を合わせまして、総額十億三千八百万円で、前年度に対して三億九千六百万円の増となっております。
次に、支出でございますが、建設改良費、企業債償還金を合わせた総額は十七億四千五百万円で、前年度に対して二億五千九百万円の増となっております。
一七ページをお開き願います。収益的収支及び資本的収支について、それぞれの差し引きをお示ししたものでございます。
収益的収支につきましては収支均衡となっております。また、資本的収支につきましては、七億七百万円の不足となっております。この不足額につきましては、減価償却費などの損益勘定留保資金で補てんいたします。
一八ページをお開き願います。事業規模の概況でございます。
年間配水量などの主要な事項につきまして、前年度と比較して表示しております。平成十四年度における年間配水量は一千六百四十二万五千立方メートル、一日平均配水量は四万五千立方メートルを予定しております。
また、工業用水道料金収入は十三億二千四百万円を見込んでおります。
一九ページをお開き願います。給与費でございます。
平成十四年度の職員定数は二十八人でございます。給与費は、総額で二億六千百三十万六千円を計上しておりまして、支出予算総額に占める比率は六・一%となっております。
以上、簡単でございますが、本定例会に提出を予定しております平成十四年度の水道事業会計及び工業用水道事業会計予算の説明を終わらせていただきます。
なお、詳細につきましては、資料4の平成十四年度東京都水道事業会計、工業用水道事業会計予算説明書をご参照賜りたいと存じます。
○土持委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
○土持委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○二階堂経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料5によりご報告申し上げます。
本日ご報告申し上げますものは、平成十三年十一月一日から平成十四年一月三十一日までの間に契約を締結いたしました、予定価格が一件九億円以上の工事請負契約三件でございます。
一ページをお開きいただきたいと存じます。本日ご報告申し上げます三件の契約を一覧にした総括表でございます。
なお、これら三件は、予定価格の事前公表を実施したものでございます。
以下、順次、契約の概要についてご説明申し上げます。
二ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、朝霞浄水場高度浄水施設オゾン設備設置工事でございます。
工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、朝霞浄水場における高度浄水施設のうち、オゾン処理設備の設置を行うものでございます。
契約の方法は一般競争入札、契約金額は三十六億五千四百万円、契約の相手方は富士電機株式会社でございます。
入札経過につきましては三ページに、施工場所の図面につきましては四ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
次に、五ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、足立区江北五丁目地先から江北一丁目地先間外一カ所工業用水道配水管(九〇〇ミリメートル)移設工事でございます。
工事の内容は、新交通日暮里・舎人線の工事に伴い、支障となる工業用水道配水管九〇〇ミリメートルを推進工法及び開削工法により移設するものでございます。
契約の方法は公募制指名競争入札、契約金額は十一億二千八百七十五万円、契約の相手方は鴻池・日東大都建設共同企業体でございます。
入札経過につきましては六ページに、施工場所の図面につきましては七ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
次に、八ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、杉並区上荻二丁目地先から南荻窪一丁目地先間配水本管(六〇〇ミリメートル)推進工事でございます。
工事の内容は、配水施設整備事業の一環として、配水本管六〇〇ミリメートルを推進工法及び開削工法により新設するものでございます。
契約の方法は公募制指名競争入札、契約金額は十二億七千五百七十五万円、契約の相手方は大成・伊藤組建設共同企業体でございます。
入札経過につきましては九ページに、施工場所の図面につきましては一〇ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
○土持委員長 報告は終わりました。
ただいまの報告に対し、何か質問等がありましたらご発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 異議なしと認めます。よって、報告に対する質疑は終了いたしました。
以上で水道局関係を終わります。
○土持委員長 これより下水道局関係に入ります。
まず、理事者の欠席について申し上げます。
萩原流域下水道本部管理部長は、病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承いただきたいと思います。
初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○鈴木下水道局長 平成十四年第一回定例会に提案を予定しております下水道局関係の案件につきましてご説明申し上げます。
ご審議をお願いいたします案件は、平成十四年度東京都下水道事業会計予算案及び東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案並びに事件案であります多摩川流域下水道南多摩処理区の維持管理に要する費用の関係市の負担についての三件でございます。
まず、平成十四年度下水道事業会計予算の基本方針と重点施策についてご説明申し上げます。
初めに、区部下水道事業についてでございます。
昨年、下水道局では、都民の安全で快適な生活環境を確保する上で必要不可欠な下水道サービスを将来にわたって維持向上していくため、これからの事業の取り組み方針を示す下水道構想二〇〇一を策定いたしました。平成十四年度予算は、この下水道構想二〇〇一を基本として、以下の方針により編成しております。
第一に、下水道構想二〇〇一で示した老朽化施設の再構築、浸水対策の推進、合流式下水道の改善などの重点事業を着実に推進すること。第二に、良好な下水道サービスを維持し、都民生活の安全性を確保するため、施設の維持管理の充実を図ること。第三に、事業の実施に当たって、都民生活に直結する緊急対策をクイックプランとして進めるほか、より親しまれる下水道を目指し、お客様サービスの向上に取り組むとともに、継続的な環境負荷の低減などにより地球環境の保全に貢献すること。
以上の方針に基づき編成いたしました予算の重点施策についてご説明申し上げます。
まず、建設改良事業は、千五百億円の建設事業費と二百八十億円の改良事業費を計上し、事業を実施してまいります。
主な事業の内容でございますが、まず、老朽化施設の再構築でございます。
都市の基幹的施設である下水道がその機能を常に良好に発揮するためには、老朽化した施設について再構築を適時適切に実施していくことが重要でございます。再構築におきましては、老朽化対策にあわせて、能力不足の解消や機能の高水準化を図っていく必要がございます。
また、老朽化に伴う道路陥没や臭気の発生については、緊急的な取り組みが必要です。このため、管渠の九万六千余メートル、ポンプ所七カ所、処理場三カ所の再構築事業を実施するとともに、緊急的な対策として、地域を重点化した再構築クイックプランを推進いたします。
次に、浸水対策の推進でございます。
一時間当たり五〇ミリの降雨に対応するため、管渠七千余メートル、ポンプ所十カ所、処理場一カ所の整備を行い、豪雨時の浸水被害の軽減を図ってまいります。また、近年の浸水被害の状況等を踏まえ、対象地区を重点化した雨水整備クイックプランを引き続き推進いたします。
次に、合流式下水道の改善でございます。
雨天時に河川などに放流される汚濁負荷を削減するため、合流式下水道の改善として、管渠二千余メートルを敷設するほか、ポンプ所七カ所、処理場四カ所において貯留施設等の整備を行います。また、ごみや油の固まりの流出対策など、緊急に取り組むべき施策を合流改善クイックプランとして実施いたします。
なお、合流式下水道の改善による東京湾の水質改善と雨水整備クイックプランによる都市型水害対策は、都の平成十四年度重要施策として実施してまいります。
次に、高度処理の推進では、隅田川や東京湾の水質改善を図るため、三河島処理場において高度処理施設を一部完成させるなど、処理場四カ所で整備を行います。
また、下水汚泥の減量化や処理の集約化を図るため、汚泥処理施設を着実に整備してまいります。平成十四年度は、汚泥の全量焼却体制を可能にする南部汚泥処理プラントの焼却炉を完成させるなど、二カ所の汚泥処理プラントで整備を進めます。
下水処理水や下水汚泥、下水の熱などは都市の貴重な資源であり、その有効活用に努めてまいります。平成十四年度は、汐留地区への再生水供給施設を一部完成いたします。
また、一〇〇%普及概成後もなお残る普及困難地域について、その解消に努めてまいります。
さらに、施設の耐震化、耐震補強を計画的に実施し、震災対策の充実に努めるとともに、下水道管渠内に光ファイバー通信網を敷設し、事業の効率化を図るソフトプランなども引き続き推進してまいります。
以上、区部下水道の建設事業は、管渠、幹線一万一千余メートル、枝線十万九千余メートル、ポンプ所十八カ所、処理場九カ所の工事を実施いたします。また、改良事業におきましては、下水道サービスを安定的に供給していくため、管渠六万三千余メートル、ポンプ所四十九カ所、処理場十三カ所の工事を実施いたします。
次に、維持管理事業についてご説明申し上げます。
下水道事業では、二十四時間休むことなく稼働する、複雑で多様な施設を常に良好な状況に維持していかなければなりません。区部下水道の管渠一万五千余キロメートル、ポンプ所八十カ所、処理場十五カ所の施設について予防保全に努め、効率的、効果的な維持管理と補修を実施してまいります。
また、下水道施設の機能の確保と処理水の良好な水質を維持するため、除害施設の設置指導等について引き続き取り組んでまいります。
次に、流域下水道事業について申し上げます。
平成十四年度予算は、流域下水道事業運営の基本方針としております快適で安全な生活を支える下水道、自然に優しく環境と調和する下水道、地域社会と共存する下水道に基づき編成しております。
以下、予算の重点施策についてご説明申し上げます。
まず、建設改良事業は、百六十五億円の建設事業費と十七億九千万円の改良事業費を計上し、事業を実施してまいります。
主な事業の内容でございますが、多摩地域の関係市町村が実施する流域関連公共下水道との整合を図りつつ、あきる野幹線等の幹線管渠の建設と各処理場の能力増強工事を実施いたします。南多摩処理場の一日当たりの処理能力を、高度処理対応として二万一千八百立方メートル引き上げ、十九万七千六百立方メートルに増強してまいります。
次に、都市化の進展による浸水被害を軽減するため、多摩川上流域及び黒目川流域における広域的雨水対策として、雨水幹線の整備を引き続き推進いたします。平成十四年度は管渠二千余メートルの整備を行います。
次に、合流式下水道の改善では、北多摩二号処理場雨水貯留池の建設等を実施いたします。
以上、流域下水道の建設改良事業は、管渠四千余メートル、処理場七カ所の工事を実施いたします。
維持管理事業につきましては、関係市町村が実施いたします流域関連公共下水道が十分に機能し、多摩地域における都民の快適な生活環境が実現されるよう、流域下水道の幹線管渠約二百五キロメートル、ポンプ所一カ所、処理場七カ所の適切な維持管理と補修を実施してまいります。
事業を進めるに当たっては、水質検査業務の共同実施を拡大するなど、市町村の公共下水道事業との連携を強めてまいります。
次に、事業の実施に要する財源についてご説明申し上げます。
まず、区部建設改良事業費一千七百八十億円の財源といたしましては、国庫補助金四百二十六億七千八百万円、企業債九百六十億七千八百万円、都費三百九十二億四千四百万円をそれぞれ見込んでおります。
次に、流域下水道建設改良事業費百八十二億九千万円の財源といたしましては、国庫補助金八十四億一千七百万円、企業債二十二億七千二百万円、市町村負担金三十七億九千万円、都費三十八億一千百万円をそれぞれ見込んでおります。
以上の建設改良事業費に企業債償還金等を加えました資本的収支の総計では、資本的収入二千七百四億円、資本的支出四千二百四十八億二千九百万円、収支差引不足額一千五百四十四億二千九百万円となります。この不足額については、損益勘定留保資金等で補てんする予定でございます。
次に、維持管理関係等の収益的収支の概況についてご説明申し上げます。
区部下水道につきましては、収入三千六百五十三億七百万円、支出三千四百四十七億三千万円、収支差引額二百五億七千七百万円となります。
また、流域下水道につきましては、収入百八十八億七千二百万円、支出百八十五億四百万円、収支差引額三億六千八百万円となります。
すべての都民は下水道サービスを利用するお客様であり、より信頼され親しまれる下水道を目指してお客様サービスの向上に取り組んでまいります。平成十四年度は、局のレーダーによるリアルタイムの降雨情報をホームページへ掲載するほか、「油・断・快適」キャンペーンなどを実施いたします。
また、下水道局として地球環境保全に向け、ナトリウム硫黄電池、NaS電池を利用した電力貯蔵設備の導入を促進するとともに、使用電力の削減に努めるなど、環境負荷の継続的な提言を図ってまいります。
局として、これまで順次導入してきました環境マネジメントシステムの国際規格ISO一四〇〇一について、平成十四年度は下水道局全体での認証を取得し、環境会計の継続実施とあわせ、環境保全の取り組みを一層強化してまいります。
改めて申し上げるまでもなく、これらの事業を確実に実施するためには、財政基盤の強化、安定が必要不可欠な条件でございます。このため、当局では、事業全般にわたり徹底した経費の節減に努めるとともに、国庫補助金等必要な財源の確保を図ってまいりました。今後とも、適正な人員配置、新技術の導入、資産の有効活用など不断の経営改善に取り組むとともに、国庫補助制度の充実など、財政措置の拡充を国に対して強く求めてまいります。
事業の実施に当たりましては、職員一同、全力を挙げて取り組み、下水道サービスの維持向上に努めてまいる所存でございます。
次に、東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の改正について、ご説明申し上げます。
条例改正案は、公営企業三局に共通する議案でございまして、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正による制度変更に伴い、関係規定を改正するものでございます。
最後に、事件案についてご説明申し上げます。
多摩川流域下水道南多摩処理区の維持管理に要する費用の関係市の負担について、ご提案申し上げております。
南多摩処理区では、多摩都市整備本部が所管する多摩ニュ−タウン公共下水道事業の関係各市への移管が本年四月に予定されております。これに伴いまして、流域下水道の維持管理費用の関係市の負担について、下水道法の規定に基づき、議会の議決をお願いするものでございます。
以上で、平成十四年第一回定例会に提案を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。
なお、詳細につきましては総務部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○馬場総務部長 説明に入ります前に、お手元の資料についてご案内申し上げます。
資料1は、ただいま局長からご説明いたしました平成十四年第一回東京都議会定例会提出予定案件の概要でございます。資料の2から5は、平成十四年度下水道事業会計予算に関する資料でございます。このうち、資料5は、区部の下水道事業に関しまして、平成十四年度の主要な施策を取りまとめたものでございます。資料6は、東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正に関する資料でございます。資料7は、多摩川流域下水道南多摩処理区の維持管理に要する費用の関係市の負担についての資料でございます。資料8は、後ほど経理部長からご報告申し上げます工事請負契約の締結についての資料でございます。
それでは、資料の2によりまして、平成十四年度東京都下水道事業会計予算の概要につきましてご説明申し上げます。
一ページをお開き願います。予算の収支概計でございます。
初めに、収益的収入及び支出についてでございます。
まず、区部下水道の収益的収入であります下水道事業収益といたしまして、三千六百五十三億七百万円を計上しております。
このうち、収入の大部分を占めます下水道料金は、千八百四十七億七千三百万円でございます。次の雨水処理費繰入金九百五十四億一千八百余万円は、雨水の排除及び処理に要する経費として一般会計から繰り入れられるものでございます。企業債利子支払い資繰入金七百二十一億七千二百余万円は、下水道の建設財源であります企業債の支払い利子等の雨水相当分に対しまして、一般会計からの繰入金でございます。特別債利子国庫補助金四億六千七百余万円は、国庫補助金の分割交付制度に基づき発行いたしました特別の地方債の利子に対します国庫補助金でございます。その他の収入百二十四億七千四百余万円は、水洗便所改造工事助成金や料金特別措置補てん金など、行政的経費に対する一般会計からの繰入金等でございます。
次に、流域下水道事業収益といたしまして、百八十八億七千二百万円を計上しております。
このうち、流域下水道管理費負担金収入百九億二千九百余万円は、流域下水道の維持管理に要する経費に対する関係市町の負担金でございます。次の流域下水道管理費繰入金四十五億三百万円は、減価償却等に対する一般会計からの繰入金でございます。受託事業収益二億二千八百万円は、環境局から受託をしております清流の復活事業に要する経費の受託収入でございます。企業債利子支払い資繰入金二十八億五千八百余万円は、流域下水道の建設財源であります企業債の利子等に対する一般会計からの繰入金でございます。その他の収入三億五千三百余万円は、企業債の発行差金に対する一般会計からの繰入金などでございます。
以上、区部下水道及び流域下水道の収益的収入の合計は三千八百四十一億七千九百万円で、前年度に対しまして十五億七千万円の増となっております。
二ページに進めさせていただきます。収益的支出でございます。
区部下水道の収益的支出であります下水道管理費といたしまして、三千四百四十七億三千万円を計上しております。
このうち、営業費用は二千二百六十六億七千四百万円計上しております。内容は、管渠、ポンプ所、処理場などの施設の維持管理経費及び減価償却費等でございます。営業外費用千百七十九億五千六百万円は、企業債の支払い利子等でございます。
なお、予備費といたしまして一億円を計上しております。
次に、流域下水道の収益的支出であります流域下水道経営費といたしまして、百八十五億四百万円を計上しております。
このうち、営業費用は百五十六億一千七百万円でございます。内容は、管渠、処理場などの施設の維持管理費及び減価償却費等でございます。営業外費用二十八億八千七百万円は、企業債の支払い利子等でございます。
以上、区部下水道及び流域下水道の収益的支出の合計は三千六百三十二億三千四百万円で、前年度に対しまして三十九億四千二百万円の増となっております。
三ページに進めさせていただきます。資本的収入及び支出についてでございます。
資本的収入は、建設改良費の財源及び企業債の元金償還金等の原資を計上するものでございます。
まず、区部下水道の資本的収入であります下水道事業資本的収入は、二千五百二十八億二千百万円計上しております。
このうち、企業債千八百六億二千百万円は、建設改良事業に充当する企業債及び借換債を計上したものでございます。次の企業債元金償還資金二百三十九億九千五百万円は、企業債の元金償還金に充当する一般会計からの繰入金でございます。建設改良事業資金二十四億九百万円は、建設改良事業に充当する一般会計からの繰入金でございます。国庫補助金としては四百二十六億七千八百万円を計上しております。その他の収入三十一億一千八百万円は、建設改良工事に伴う工事負担金収入等を計上したものでございます。
次に、流域下水道事業資本的収入でございますが、百七十五億七千九百万円を計上しております。
このうち、企業債は三十七億九千四百万円でございます。流域下水道建設事業資金は十五億三千八百万円でございます。これは、流域下水道の建設事業に充当する一般会計からの繰入金でございます。国庫補助金は八十四億一千七百万円を計上しております。市町村負担金収入三十七億九千万円は、流域下水道建設事業に対する関係市町村の負担金でございます。その他の収入四千万円は、工事負担金収入等を計上したものでございます。
以上、区部下水道及び流域下水道の資本的収入の合計は二千七百四億円で、前年度に対し三十九億三千四百万円の減となっております。
なお、資本的収入額が次のページでご説明いたします資本的支出額に対して不足する額につきましては、減価償却費等の内部留保資金を補てん財源として充当することとしております。
四ページに進めさせていただきます。区部下水道の資本的支出であります下水道事業資本的支出は、四千十六億七千二百万円を計上しております。
このうち、下水道建設改良費は千七百八十億円計上しております。内訳は、施設の再構築や浸水対策、合流式下水道の改善などの建設事業費として千五百億円、既存の下水道施設の改良費として二百八十億円となっております。次の企業債償還金二千二百三十六億三千七百万円は、過去に発行いたしました企業債の元金償還金でございます。生活再建対策事業費三千五百万円は、建設事業用地の買収に伴う代替地購入費でございます。
次に、流域下水道事業資本的支出でございますが、二百三十一億五千七百万円を計上しております。
このうち、流域下水道改良費十七億九千万円は、既存の下水道施設の改良費でございます。流域下水道建設費百六十五億円は、幹線管渠の敷設や処理場施設の建設を行う経費でございます。企業債償還金四十八億六千七百万円は、過去に発行いたしました企業債の元金償還金でございます。
以上、区部下水道及び流域下水道の資本的支出の合計は四千二百四十八億二千九百万円で、前年度に対しまして二百七十五億六千六百万円の増となっております。
以上、収益的収支及び資本的収支を合計いたしますと、3の合計欄にございますように、下水道事業会計の収入合計は八千九十億八百万円、支出合計は七千八百八十億六千三百万円で、前年度に対し、収入は二百九十一億三千六百万円の増、支出は三百十五億八百万円の増となっております。
五ページ以降に、事業概要といたしまして、先ほど局長からご説明申し上げました事業運営の基本方針及び各事項の詳細内訳を記載しておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上で、平成十四年度東京都下水道事業会計予算の概要の説明を終わらせていただきます。
続きまして、お手元の資料6によりまして、東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案につきまして、ご説明申し上げます。
今回の条例改正は、地方公務員の育児休業等に関する法律におきまして、育児休業及び部分休業の対象となります子の年齢を、「一歳に満たない子」から「三歳に満たない子」に改正したことに伴いまして関係する規定を改めるもので、公営企業局三局に共通する議案でございます。
改正内容につきまして、新旧対照表によりご説明申し上げます。
二ページをお開き願います。上段に改正案を、下段に現行条例を、そして改正部分に傍線を付してございます。
第十六条第二項におきまして、部分休業による給与減額を規定しております箇所について、対象となる子の年齢を、「一歳に満たない子」から「三歳に満たない子」に改めるものでございます。
続きまして、資料7をごらんいただきたいと思います。多摩川流域下水道南多摩処理区の維持管理に要する費用の関係市の負担について、ご説明を申し上げます。
南多摩処理区は、多摩市、日野市、稲城市、八王子市及び町田市の五市にわたる処理区でございます。本年四月一日に、多摩都市整備本部から、多摩市、稲城市、八王子市、町田市の四市が多摩ニュータウン区域の流域下水道関連公共下水道の移管を受けることとなっております。このうち、多摩市、稲城市、八王子市の三市の費用負担につきましては、既に都議会の議決をいただいております。
そこで、今回、町田市につきまして、維持管理に要する費用負担を、流入水量に一立方メートル当たり三十八円を乗じて算出した額とすることをご提案さしていただいております。
資料の四ページをお開き願います。負担金に関する関係法令でございます。
下水道法第三十一条の二第一項によりまして、流域下水道を管理する都道府県は、当該流域下水道により利益を受ける限度において、その管理に要する費用の全部または一部を負担させることができると規定しております。また、同条第二項で、都道府県は市町村が負担すべき金額について、当該市町村の意見を聞いた上で、当該都道府県の議会の議決を経て、その負担額を定めなければならないとされております。
そこで、五ページにありますとおり、ただいまの条文に基づきまして、町田市に意見照会をし、異議のない旨の意見をいただいたところでございます。
以上をもちまして平成十四年第一回都議会定例会提出予定案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○土持委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言願います。
○松村委員 一点お願いします。
区部下水道事業財政収支状況、いつも出してもらっているんですけれども、四、五年の間でお願いいたします。
○土持委員長 ほかにございませんか。−−ただいま松村副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 異議なしと認めます。
理事者においては、要求された委員と調整の上提出願います。
○土持委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○今里経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の資料8、工事請負契約の締結についてをごらんいただきたいと存じます。
今回ご報告申し上げますのは、平成十三年十一月一日から十二月三十一日までの間の予定価格九億円以上の工事請負契約でございます。
恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。この総括表によりましてご説明させていただきます。
まず、区部下水道工事でございます。
土木工事のうち、枝線工事は、港区白金台四丁目、白金二丁目付近再構築工事、十一億八千四百余万円の一件でございます。この工事は、雨水整備クイックプランに基づきまして、当該地域の浸水被害を軽減するために施行するものでございます。
処理場工事は、三河島処理場第二浅草系ポンプ室その三工事、十四億八百余万円の一件でございます。この工事は、三河島処理場の能力増強を図るために施行するものでございます。
ポンプ所工事は、矢口ポンプ所増設その十工事、十億二千九百万円外一件で、合計二十五億三千五百余万円でございます。これらの工事は、ポンプ排水区域の拡大並びに雨水の流出量の増大に対応するため、ポンプ所の建設を引き続き行うものでございます。
設備工事は、雑色ポンプ所発電設備工事、十四億一千余万円外四件で、合計六十二億三千三百余万円でございます。これらの工事は、沈砂池機械設備やその運転のための電気設備、汚泥焼却設備の運転のための電気設備、また、自家用発電設備等を整備するため施行するものでございます。
以上、区部下水道工事の合計は、九件で百十三億六千二百余万円でございます。
続きまして、流域下水道工事でございます。
土木工事のうち、幹線工事は、北多摩二号幹線その十六の二工事、十二億四千九百余万円の一件でございます。この工事は、国立市、国分寺市、立川市の一部の汚水及び雨水の収容能力の増強を図るため、幹線管渠を引き続き建設するものでございます。
処理場工事は、八王子処理場東水処理施設その七工事、十一億六千五百余万円の一件でございます。この工事は、多摩川の水質改善を図るため、高度処理対応の水処理施設増設工事の一環として、反応タンクの築造を行うものでございます。
以上、流域下水道工事の合計は、二件で二十四億一千五百万円でございます。
区部と流域の総合計でございますが、一番下の合計の欄にございますとおり、十一件で百三十七億七千七百余万円となっております。
右側のページにはそれぞれの年度別内訳をお示ししてございます。
なお、十一件の内訳ですが、指名競争入札によるものが十件、随意契約によるものが一件でございます。
随意契約により契約いたしましたものは、北多摩二号幹線その十六の二工事の一件でございます。この工事は、現在施行中の工事部分に継続する工事であり、工程管理、経済性などを勘案し、随意契約としたものでございます。
三ページ以降には、それぞれの工事ごとの契約内容及び入札経過等の詳細を掲げてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上で、簡単でございますが、契約事項の報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
○土持委員長 報告は終わりました。
ただいまの報告に対し、何か質問等がありましたらご発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○土持委員長 異議なしと認めます。よって、報告に対する質疑は終了いたしました。
以上で下水道局関係を終わります。
なお、本日審査いたしました請願中、趣旨採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後三時六分散会
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