公営企業委員会速記録第十六号

平成十二年十一月三十日(木曜日)
   午後一時十分開議
 出席委員 十二名
委員長前島信次郎君
副委員長中西 一善君
副委員長池田 梅夫君
理事高島なおき君
理事田村 市郎君
藤田十四三君
大山とも子君
たぞえ民夫君
小山 敏雄君
尾崎 正一君
中山 秀雄君
白井  威君

 欠席委員 一名

 出席説明員
水道局局長赤川 正和君
技監松田 奉康君
総務部長小泉 智和君
経営計画部長甘利 鎭男君
職員部長奥富清二郎君
経理部長二階堂信男君
営業部長古河 誠二君
浄水部長鈴木 三夫君
給水部長村元 修一君
建設部長町田  秀君
固定資産管理担当部長秋山  靖君
設備担当部長関根 勇二君
多摩水道対策本部本部長飯嶋 宣雄君
調整部長山根 朋行君
施設部長本山 智啓君
技術調整担当部長山田  弘君
下水道局局長横山 博一君
次長緒方 敏彦君
総務部長藤井 浩二君
企画担当部長時田 公夫君
職員部長阿部 健秀君
経理部長馬場 正明君
業務部長今里伸一郎君
計画部長鈴木  宏君
技術開発担当部長串山宏太郎君
施設管理部長大矢 爽治君
建設部長大迫 健一君
流域下水道本部本部長藤田 昌一君
管理部長萩原 英夫君
技術部長前田 正博君

本日の会議に付した事件
 下水道局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・契約の締結について
 水道局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・契約の締結について
  請願の審査
  ・一二第三四号 上水道に適量のフッ素添加に関する請願

○前島委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、当委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会におきまして申し合わせをいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、下水道局及び水道局関係の報告事項の聴取並びに水道局関係の請願の審査を行います。
 なお、報告事項につきましては、本日、説明を聴取した後、質疑終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより下水道局関係に入ります。
 理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○馬場経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料、工事請負契約の締結についてをごらんいただきたいと存じます。
 今回ご報告申し上げますのは、平成十二年八月一日から十月三十一日までの間の一件九億円以上の工事請負契約でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございますので、この表によりご説明させていただきます。
 まず、区部下水道工事でございます。
 土木工事のうち、幹線工事といたしましては、第二浅草幹線その一の三工事、十二億五千六百余万円以下六件で、合計七十一億九千五百余万円でございます。これらの工事は、都市化の進展に伴う雨水流出量の増加などに対して下水道管渠の能力の増強を図るため施行するものでございます。
 次に、枝線工事といたしましては、文京区本駒込一、三丁目付近再構築工事、九億九千七百余万円以下二件で、合計十九億四千七百余万円でございます。これらの工事は、既設管渠の老朽化対応と能力の増強を図るとともに、流域の浸水被害を軽減するため施行するものでございます。
 次に、処理場工事といたしましては、小台処理場ポンプ棟その十工事、十億七千百万円一件でございます。この工事は、小台処理場におきまして、東処理施設増設の一環として、ポンプ棟及び導水渠のく体等の築造を行うものでございます。
 以上が土木工事でございます。
 次に、設備工事といたしましては、芝浦処理場高速ろ過機械設備その二工事、十九億七千四百万円以下三件で、合計五十三億六千四百余万円でございます。これらの工事は、芝浦、新河岸の両処理場と両国ポンプ所におきまして、高速ろ過機械設備、汚泥焼却設備、非常用発電設備等を整備するため施行するものでございます。
 以上、区部下水道工事の合計は十二件で、百五十五億七千八百余万円でございます。
 続きまして、流域下水道工事でございます。
 幹線工事といたしましては、北多摩二号幹線その十六工事、十五億七千二百余万円一件でございます。この工事は、立川市、国分寺市及び国立市の一部の汚水及び雨水を収容するため施行するものでございます。
 次に、設備工事といたしましては、北多摩一号処理場汚泥焼却設備整備その二工事、十三億九千百余万円一件でございます。この工事は、老朽化に伴いまして、汚泥焼却炉等を整備するものでございます。
 区部と流域の総合計でございますが、一番下の合計欄にございますとおり、十四件、百八十五億四千三百万円となっております。右側のページに、それぞれの年度別内訳をお示ししてございます。
 なお、この十四件のうち、指名競争入札の方法により契約したもの十一件、随意契約の方法により契約したもの三件でございます。随意契約により契約いたしましたものは、第二浅草幹線その一の三工事以下三件で、これらの工事は、施工中の工事部分に継続する工事であり、工程管理や経済性などを勘案し、随意契約としたものでございます。
 三ページ以降には、工事ごとに契約内容及び入札経過等の詳細を掲げてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上で簡単でございますが、契約事項の報告を終わらせていただきます。

○前島委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、何かご質問がありましたら、発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 発言がないようでございますので、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもちまして終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、報告に対する質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして下水道局関係を終わります。

○前島委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○二階堂経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料1によりご報告申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、平成十二年九月一日から十一月六日までの間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約四件でございます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。本日ご報告申し上げます四件の契約を一覧にした総括表でございます。
 なお、これら四件は、すべて予定価格事前公表の試行を実施したものでございます。
 以下、順次契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、朝霞浄水場オゾン処理所築造工事でございます。
 工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、朝霞浄水場における高度浄水施設のうちオゾン処理所を築造するものでございます。
 契約の方法は制限つき一般競争入札、契約金額は八十億八千五百万円、契約の相手方は大成・西松・三井建設共同企業体でございます。入札経過につきましては三ページに、施工場所の図面につきましては四ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、五ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、仮称高尾給水所から八王子市狭間町千九百九十四番地先間送配水本管(九〇〇ミリメートルから六〇〇ミリメートル)用立て坑及びトンネル築造工事でございます。
 工事の内容は、多摩配水施設整備事業の一環として、発進立て坑並びにシールド工法による送水管及び配水本管布設のための内径三二〇〇ミリメートルのトンネルを築造するものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は十三億七千二十五万円、契約の相手方は清水・青木建設共同企業体でございます。入札経過につきましては六ページに、施工場所の図面につきましては七ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、八ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、芝給水所外一カ所電気設備工事でございます。
 工事の内容は、配水施設整備事業の一環として整備中の芝給水所に電気設備や監視制御設備等を設置するとともに、本給水所を監視制御する水運用センターに監視制御設備を設置するものでございます。
 契約の方法は指名競争入札、契約金額は九億五千五百五十万円、契約の相手方は富士電機株式会社でございます。入札経過につきましては九ページに、施工場所の図面につきましては一〇ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、一一ページをお開きいただきたいと存じます。この契約は、朝霞浄水場南側活性炭吸着池及び後段ろ過池築造工事でございます。
 工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として、朝霞浄水場における高度浄水施設のうち、生物活性炭吸着池及び後段ろ過池を築造するものでございます。
 契約の方法は制限つき一般競争入札、契約金額は七十五億一千八百万円、契約の相手方は、大成・間・大林建設共同企業体でございます。入札経過につきましては一二ページに、施工場所の図面につきましては一三ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○前島委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、何かご質問等がありましたら、発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもちまして終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、報告に対する質疑は終了いたしました。

○前島委員長 次に、請願の審査を行います。
 一二第三四号、上水道に適量のフッ素添加に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小泉総務部長 それでは、請願につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます資料2、請願陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。
 この請願は、町田市の古宮杜司男さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨といたしましては、飲料水に適量の弗素を添加することは、虫歯を予防するのに最適な施策であり、WHOが過去三回にわたり勧告し、米国、中国、韓国など約六十カ国が実施し、顕著な効果を上げていることから、都も速やかに実施されたいというものでございます。
 この請願に関する現在の状況でございますが、まず、弗素を添加する場合の濃度につきましては、WHOでは、虫歯予防に有効とされるのは一リットル当たり〇・五ミリグラム以上であるとする一方、一リットル当たり一・五ミリグラム以下とするガイドラインを示しております。これは、弗素を過剰に摂取した場合、斑状歯といわれる歯の白濁等の異常が発生することによるものです。また、我が国における弗素濃度は、水道法で一リットル当たり〇・八ミリグラム以下と定められているところでございます。
 この結果、我が国で水道水に弗素を添加する場合、一リットル当たり〇・五ミリグラムから〇・八ミリグラムまでの極めて狭い範囲での濃度調整が要求され、現状では、この範囲内で濃度を管理するのは技術的にかなり困難な状況となっております。
 次に、この件に関しての厚生省の見解でございますが、現在の状況3で掲載させていただきました内容は、昭和六十年三月一日、第百二回国会におきまして、厚生省が文書質問に対して回答した内容でございます。このことに関しましては、去る十一月十七日に衆議院の厚生委員会の場で、総括政務次官から、技術的支援を行う旨の歯科保健の観点での答弁がありましたが、厚生省に事実関係を確認しましたところ、水道水への弗素添加を積極的に推進する立場にないとの説明を受けております。
 次に、十二歳児の虫歯罹患率でございますが、厚生省では六年に一回程度、十二歳児一人当たりが虫歯を経験した歯の数を示すDMFT指数の調査を実施しておりまして、その結果、我が国におけるDMFT指数は確実に減少を続け、一九九九年の調査では、世界最高とはいえないものとなっております。
 また、水道水への弗素添加による有効性、有害性につきましては、多年にわたり、医学界等におきまして論争がなされておりまして、いまだ結論が出ていない状況となっております。
 また、十一月十九日には、十七日の国会答弁を受けて、消費者団体等が虫歯予防への集団弗素利用に反対する集会を開催しております。
 以上、申し上げましたとおり、水道水への弗素添加については、いまだ賛否両論があり、実施する場合は都民の十分な合意を得る必要がありますので、歯科保健の観点からの調査検討状況、学会等における論議の動向等を慎重に見守っていきたいと存じます。
 以上、ご報告申し上げます。よろしくご審議くださいますようお願いいたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○たぞえ委員 ただいま議題になっております水道水に適量のフッ素添加に関する請願について、日本共産党の意見を述べます。
 現在、虫歯の発生要因に応じてさまざまな予防方法が開発され、実用化したこともありまして、ブラッシングなどの歯の清掃、食品の選択など、歯科健康教育も進んで、虫歯を持つ子どもなどの人口はかつてなく減少しております。
 健康の維持はどの国民も共通した願いでありますが、この方向を進める上で、水道水への弗素添加については、世界の幾つかの国で、水道水へ弗素を添加する国もあることや、弗素そのものが歯科医療で虫歯予防に関与している。そうした一方で、不特定多数の都民に多目的に使用されている水道水への添加による安全性、水道利用者の選択権の自由の確保、摂取量の増大による生活環境への医科学的な調査、弗素濃度を一定の値に維持管理するための運営技術などの問題が指摘されるなど、学会や市民団体、歯科委員会からもさまざまな、また、複雑な意見が寄せられています。
 国でも、先ほど報告がありましたように、中央環境審議会が弗素にかかわる環境基準について検討しております。
 こうした重要な課題について、まだ科学的な解明がされていないもとであることから、私ども日本共産党は、安全な水の給水のためにも十分な議論を期待するとともに、請願については継続して審議するよう要望して、意見といたします。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第三四号は保留と決定いたしました。
 請願の審査を終わります。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十七分散会

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