○議長(増子博樹君) 五十二番岩佐ゆきひろ君。
〔五十二番岩佐ゆきひろ君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
○五十二番(岩佐ゆきひろ君) 立憲ミライネット・無所属、岩佐ゆきひろです。
私は、稲城市で育ち、現在も稲城で暮らしています。昨日六月十六日は、石川良一前稲城市長の三回忌でありました。幼い頃から故石川良一さんには親しくしていただき、第二の親ともいえる存在として慕ってまいりました。その教えや生き方は今も私の支えであり、目標としています。私も都のために全力を尽くしてまいります。
まず、石川良一都議会議員が長年取り組み続けてこられた多摩ニュータウンの再生と多摩地域の振興についてお伺いをいたします。
東京の持続的な発展に向けて、多摩地域の成長は重要です。そして、都は昨年三月、新たに多摩のまちづくり戦略を策定しました。
知事は、就任後から多摩地域の振興に並々ならぬ思いで取り組んできたと認識しております。今後、多摩地域の魅力向上と持続可能な発展に向けて、多摩地域のまちづくりをどのように進めていくのか、知事の所見を伺います。
多摩地域の魅力向上のためには、豊かな自然や各拠点の整備を着実に進めることが重要であります。都がより強いリーダーシップを発揮し、市町村との連携を一層強化していく必要があると考えます。
そして、これまで以上に個性を生かし、活力に満ちた拠点づくりを進めていくことが必要です。多摩のまちづくり戦略に基づいて、どのように拠点整備に取り組んでいくのかお伺いをいたします。
多摩ニュータウンでは、入居開始から五十五年が経過しました。多摩ニュータウンの再生に向けて、課題への対応は、地域住民や地元自治体で解決できるものではありません。東京都として主体的な役割を果たしていく必要があると考えます。
今後の多摩ニュータウンにおいては、大規模団地の更新、人と建物の高齢化への対応、南多摩尾根幹線道路の整備、地域活性化など、多岐にわたる課題に総合的に取り組んでいかなければなりません。
多摩ニュータウンの再生と発展に向けてどのように取り組んでいくのか、東京都の見解をお伺いいたします。
私は、四人の子供の父親です。上から長女が高校三年生、次女が高校一年生、三女が中学二年生、四女が小学三年生です。多くの保護者から子育ての費用がかかり過ぎるという声を聞き、私も感じます。
都が先駆けた私立高校の教育無償化は、今年度から全国で取組を始めました。今まで医療費、給食費、私立高校の無償化を先駆けて取り組んできた都だからこそ、新たに教育の無償化を本気で取り組むべきと考えます。
まずは、子育て世帯にとっては大きな経済的負担となっている小中学校、高校の入学に当たり、ランドセル、制服等の無償化等、補助の拡大をするべきと考えます。都及び教育委員会の見解をお伺いいたします。
次に、高齢者スマートフォン活用支援事業についてお伺いをいたします。
物価高騰対策として東京都が実施している生活応援事業の申請に当たっては、スマートフォンが必要であることから、スマートフォンを持っていない方は支援を受けられないのではないかとの指摘に、都は、その対応として、スマートフォン購入等への三万円補助を案内しておりますが、実際にこの制度を実施している自治体は半分以下の現在二十一自治体にとどまり、多くの都民は、この高齢者スマートフォン活用支援事業の三万円補助を利用できません。
今後、この取組をさらに広げていくべきであります。また、実施していない自治体もある中、支援から漏れる都民を出さないためには、東京都として対策を講じる必要があると考えますが、都の見解をお伺いいたします。
次に、都営バスについてお伺いをいたします。
都営バスの運行状況を見ると、二十三区では、目黒区を除く二十二区で運行されている一方、多摩地域では、青梅市を中心に僅か四市一町の運行に限られています。多摩市、稲城市、さらに近隣市においても、都営バスは運行されておりません。そのような中、地域公共交通を維持していく上で、自動運転は多摩格差の解消につながる取組として期待をしております。
都は、二〇三〇年までに八地区程度での自動運転サービスの導入を目標としています。都営バスにおける自動運転の実装に向けた今後の取組についてお伺いをいたします。
民間バス路線においては、各地域で既に自動運転バスの試験導入が始まっています。運転士不足が深刻化し、都内全域でバス路線の減便が進み、特に多摩地域においてはその傾向が顕在されているからこそ、民間バスの自動運転技術に注目をしております。
そこで、公共交通を担う民間バス事業者による自動運転導入に対しどのような支援をしているのかお伺いをいたします。
また、地域の移動を支えていくには、バス事業者による取組に加え、区市町村が主体のコミュニティバスやデマンド交通等の取組も重要です。コミュニティバス等の地域公共交通の取組に対する都の支援についてお伺いをいたします。
次に、多摩市と日本医科大学多摩永山病院の建て替え協議についてお伺いをいたします。
今年一月に建て替え協議が再開をされ、都も協議に参加し、調整、対応を行っていることを高く評価をしております。これまでの進捗状況、そして今後の都の対応についてお伺いをいたします。
次に、三次救急医療体制についてお伺いをいたします。
二十三区には、二十の三次救急を担う救命救急センターがある一方、より広大な面積を抱える多摩地域二十六市では、日本医科大学多摩永山病院を含めても僅か八か所しかございません。多摩地域における三次救急病院の不足は、都民の命に直結する重大な課題であると考えます。都として、今後どのようにこの地域格差を解消していくのか見解を伺います。
都内、特に市部の公立病院においては、厳しい経営状況に直面しております。診療報酬改定の影響や、物価、人件費の高騰により、経営環境は一層厳しさを増しており、都においても支援を行っておりますが、依然として深刻な状況が続いております。
このままでは、地域医療を支える自治体病院の持続的な運営が困難となるだけでなく、病院を運営する自治体の財政にも大きな影響を及ぼすことが懸念されますが、都の見解を伺います。
ベビーシッター事業の普及促進についてお伺いをいたします。
東京都では、ベビーシッターの一時預かり保育において、各自治体が実施主体となり、都の補助率を十分の十とした利用支援事業が設けられております。しかしながら、本制度を実施している自治体は、二十三区では全区に広がっている一方で、多摩地域の二十六市では僅か六市にとどまっております。
また、都の認定を受けたベビーシッター事業者は三十三事業者ありますが、そのうち三十二事業者が二十三区内に所在し、二十六市内には僅か一事業者しか存在しておりません。さらに、ベビーシッター事業は、利用者が集中する二十三区と比較して、人口密度が低く、公共交通機関の利便性も相対的に低い多摩地域では、事業採算性の面から事業者の参入が進みにくいという課題があります。
しかしながら、保育サービスの地域間格差の解消という観点からは、多摩地域においてこそ本事業の充実が求められていると考えております。
そこで、事業者の参入促進や利用環境の整備を含め、ベビーシッター事業が多摩地域にも広く普及するよう取り組むべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
平成二十九年、多摩サービス補助施設の一部が返還をされました。多摩サービス補助施設については、広域的な自然公園として活用していく観点からも、引き続き全体の返還実現に向けた取組を進めていく必要があります。
そこで、一部返還後もなお約二百ヘクタールに及ぶ面積を有する多摩サービス補助施設全体の返還に向けて、東京都がこれまでどのように取組を行ってきたのか、また、今後どのように取り組んでいくのか見解をお伺いいたします。
東京消防庁は、島しょ部と稲城市を除く都内を管轄しておりますが、この管轄エリアに隣接する地域との間で、火災等の災害時における緊密な応援体制の構築は不可欠です。
そこで、災害時における東京消防庁と稲城市の連携についてお伺いをいたします。
旧統一教会の対応について伺います。
旧統一教会は、都内にも拠点があり、多摩市、稲城市も含め、多くの都民から不安の声が届いています。
本年三月、東京高裁、裁判所が解散命令に対する教団の即時抗告を棄却し、清算手続が開始されたところですが、都としてどのように対応していくのかお伺いいたします。
最後に、前項で触れさせていただいたとおり、ベビーシッター事業、都営バス、三次救急医療などについては、市部に暮らす多くの方々は依然として格差を感じているのが実情です。今後の施策において、そうした市部の声をどのように聞き取り、施策に反映をさせながら多摩振興を進めていく考えなのかお伺いをいたします。
また、都の認識と市部住民が実際に感じている格差との間にある乖離について、どのように整合性を図っていくのか伺い、私の質問を終えさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕
○知事(小池百合子君) 岩佐ゆきひろ議員の一般質問にお答えいたします。
多摩地域のまちづくりについてであります。
多摩の成長に向けましては、都市機能の集積を図るとともに、既存ストックを有効に活用し、めり張りのあるまちの実現が重要であります。
このため、都は、多摩の地域特性を生かした地元自治体のまちづくりを後押しいたしております。
引き続き、地元自治体と連携を図りながら、多摩地域を魅力あふれる緑のTAMA手箱にしてまいります。
その他の質問につきましては、教育長、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長坂本雅彦君登壇〕
○教育長(坂本雅彦君) 公立学校入学時の保護者への支援についてのご質問にお答えいたします。
都教育委員会は、都立高校において、都独自の給付型奨学金等によりまして低所得世帯への支援を実施し、保護者の負担軽減を図っております。
小中学校においては、設置者がそれぞれの判断で対応するものでございます。
〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕
○東京都技監(谷崎馨一君) 五点のご質問にお答えいたします。
まず、多摩の拠点整備についてでございます。
活力とゆとりある持続可能な多摩を実現するためには、個性を生かした拠点の形成が重要でございます。
このため、都は、多摩のまちづくり戦略におきまして、多摩地域の五十八の拠点を位置づけ、具体的なまちづくりの方向性を取りまとめました。
加えて、TAMA拠点形成プロジェクト推進支援事業により、地元のまちづくりを後押ししております。
引き続き、地元自治体と連携し、実効性のある取組を進めてまいります。
次に、多摩ニュータウンについてでございます。
都は、多摩ニュータウンの新たな再生方針におきまして、二〇五〇年代のまちの将来像を、住、育、職が連携した新たなまちとして位置づけました。
この将来像の実現に向け、本年三月に実行プログラムを策定し、諏訪・永山をはじめ、三つの地区で先行プロジェクトを展開するとともに、その取組をニュータウン全体へ広げてまいります。
引き続き、地元市をはじめ、多様な主体と連携し、多摩ニュータウンの再生を図ってまいります。
次に、自動運転導入に対する支援についてでございます。
自動運転は、運転士不足への対応など、多くの社会的課題を解決できる可能性を有しており、公共交通に活用していくことが重要でございます。
都は、導入手順や安全対策等を示したガイドライン等により、区市町や事業者による自動運転導入を促進しております。また、導入期の運行経費等に対し、月額五百万円を上限に補助を実施しております。
引き続き、技術面や財政面の支援により、都内全域での自動運転の普及促進に取り組んでまいります。
次に、地域公共交通についてでございます。
地域公共交通の取組を促進し、誰もが移動しやすい都市を実現していくことは重要でございます。
都は、基本方針に基づき、区市町村が地域の交通課題の解決に取り組めるよう、コミュニティバスの導入時に運行経費等への補助を実施しております。
令和八年度からは、ルートの見直しなど、ネットワーク再編を進める区域内の路線に対しまして、運行経費への補助を開始いたしました。
引き続き、こうした支援を通じ、区市町村を後押ししてまいります。
最後に、多摩サービス補助施設の返還についてでございます。
米軍基地は、日米地位協定におきまして、必要でなくなった場合に返還しなければならず、その必要性を絶えず検討する旨が定められております。
同施設は、市街地に隣接する貴重な緑地であり、広く都民に開放するため、直ちに返還されるよう、都は提案要求等を通じまして、国に継続して要請しております。
〔生活文化局長古屋留美君登壇〕
○生活文化局長(古屋留美君) 私立学校入学時の保護者への支援についてお答えいたします。
都は、高校を対象に育英資金、入学支度金貸付の制度を設けまして、保護者の負担軽減を図っているところでございます。
また、小中学校につきましては、各自治体がそれぞれの判断で対応しているところでございます。
〔デジタルサービス局長高野克己君登壇〕
○デジタルサービス局長(高野克己君) 高齢者スマートフォン活用支援事業についてお答えいたします。
都は、東京アプリに対応したスマートフォンを初めて購入する高齢者を対象に、購入費を助成する区市町村を支援しております。
今年度は、人口規模に応じた補助上限額を設定し、より多くの自治体の参画を図っております。
あわせて、区市町村の声を聞きながら事業実施を働きかけており、引き続き、高齢者のスマートフォン活用に向けた取組を後押ししてまいります。
〔交通局長渡邉知秀君登壇〕
○交通局長(渡邉知秀君) 都営バスにおける自動運転の取組についてでございます。
今月二十一日から、日頃運行している臨海部の路線で、大型バス車両による実証実験を実施いたします。
本実験は、運転手が乗車し、状況に応じて手動に切り替えて運転するレベル2で行うもので、走行データの収集、分析や、乗車された方へのアンケートを通じた自動運転に対する評価を検証する予定でございます。
これらを踏まえまして、実装に向けた取組につなげてまいります。
〔保健医療局長山田忠輝君登壇〕
○保健医療局長(山田忠輝君) 三点のご質問にお答えいたします。
初めに、日本医科大学多摩永山病院についてでございますが、建物の老朽化を受け、大学と多摩市との間で建て替えに向けた協議を進めておりましたが、令和六年五月に検討が中断をいたしました。その後、都が間に入って調整した結果、本年一月に都の立会いの下、両者が会談し、協議再開に合意いたしました。
現在、利用者の協議が継続中でございまして、引き続き、協議が着実に進むよう取り組んでまいります。
次に、三次救急医療体制についてでございますが、救命救急センターは、重篤な救急患者に高度な医療を総合的に提供する医療機関で、都内全域を一つの圏域として整備をしております。
現在二十八施設を指定しており、重篤な救急患者に必要な救命救急医療を提供する体制を確保しております。
最後に、公立病院への支援についてでございますが、都は、市町村公立病院に対し、がん、救急など提供する医療の内容や病床数等に応じて運営費を補助しております。
公立病院の直近の経営状況を踏まえ、今年度から補助金の算定基準となる病床基礎単価を引き上げております。
〔福祉局長高崎秀之君登壇〕
○福祉局長(高崎秀之君) ベビーシッター利用支援事業の一時預かりに関するご質問にお答えいたします。
都は、令和二年度の制度創設以降、保育の提供体制や保育の質など、独自の基準で審査、認定しまして、参画事業者を増やしてまいりました。
また、必要となるベビーシッターの養成研修の定員を拡大しまして、担い手となる人材の確保を進めてきました。
引き続き、本事業の活用に向けて、区市町村の課長会など様々な機会を捉えまして、事業未実施の自治体に対し働きかけを行ってまいります。
〔消防総監市川博三君登壇〕
○消防総監(市川博三君) 災害時における稲城市との連携についてでございますが、消防組織法では、市町村は消防に関し相互に応援するように努めることと規定されており、東京消防庁では、稲城市と昭和四十五年五月に応援協定を締結し、相互に消防部隊を出場させる体制を構築しております。
引き続き、稲城市も含め、応援協定を締結している隣接市町村等と緊密な連携を図るなど、あらゆる災害に適切に対応してまいります。
〔政策企画局長佐藤章君登壇〕
○政策企画局長(佐藤章君) 旧統一教会への対応についてのご質問にお答えいたします。
都は、本年三月の旧統一教会の清算手続開始を受け、関係局による庁内連絡会議を開催し、都民からの相談を受け付ける体制等を確認しております。
引き続き、国や区市町村などとも連携し、都民の安全・安心な生活の確保に向け、対応してまいります。
〔総務局長佐藤智秀君登壇〕
○総務局長(佐藤智秀君) 二点のご質問にお答えをいたします。
まず、多摩振興についてのご質問でございます。
都は、毎年度、知事と全ての市町村長との意見交換を実施しております。また、様々な機会を捉えた実務者同士での情報共有や意見交換などを通じて、市町村が抱える課題や実情を把握し、各種施策を実施しております。
次に、多摩振興に関する取組についてのご質問にお答えをいたします。
都は、多摩地域の持つ可能性を最大限生かし、地域全体の持続的発展や地域ごとの課題解決を図るという一貫した考えの下、政策を推進しております。
一方、市町村は、自らの判断と責任における自主、自立的な行財政運営の下、地域の実情に応じた各種施策を実施しております。
都は、市町村の自主、自立的な取組を後押しするため、市町村総合交付金を七百十八億円とするなど、多摩の振興に積極的に取り組んでおります。
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