令和八年東京都議会会議録第八号〔速報版〕

   午後五時五十五分開議

○副議長(菅野弘一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百六番小林健二君。
   〔百六番小林健二君登壇〕

○百六番(小林健二君) 去る六月八日、名誉都民、小田島雄志さんがご逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、衷心よりご冥福をお祈りいたします。
 都議会公明党を代表して質問します。
 物価高騰や中東情勢の影響により都民生活や中小事業者の経営は深刻化しており、エネルギー構造の転換とともに、都民、事業者の不安を解消するために支援が急務です。
 そこでまず、補正予算に関連して三点質問します。
 初めに、中小企業、なかんずく小規模事業者への支援についてです。
 本年五月二十五日、東京きらぼしフィナンシャルグループは、二〇〇八年度に都が新銀行東京に追加出資した四百億円の優先株を全額償還しました。
 当時、議会を二分する議論が行われ、都議会公明党は、赤字や債務超過の多くの小規模事業者が新銀行東京から借入れしている実態を踏まえ、新銀行東京を破綻させることにより、これらの会社や家族までもが路頭に迷うことになるとの判断から苦渋の決断をし、追加出資に賛成しました。
 他方、共産党は議会質問で、都民の税金をどぶに捨てるようなものだと主張、当時の民主党は、泡となって消えると、チラシをつくって東京中にまいていました。
 しかし、二〇二四年第二回定例会の都議会公明党の代表質問において、都は、この四百億円の追加出資により、おおむね八割の企業が融資の完済、あるいは事業継続に至っていることを明らかにしました。
 時を経て、今まさに中小企業、特に小規模零細企業は、中東情勢の影響により経営に苦しんでおります。
 そこで、この償還された四百億円を活用して、中小企業や小規模事業者に対して、さらに踏み込んだ支援を検討していくべきと考えます。知事の見解を求めます。
 都議会公明党は、四月三十日に、中東情勢の影響により資材の入荷が見通せないため、休止状態に追い込まれている中小企業の資金繰りを支援するため、無利子、無担保でのつなぎ融資などの対応を図ることを知事宛てに要望しました。
 これに対して、都が予備費を活用して中東情勢対応クイックつなぎ融資を創設し、五月二十九日から受付を開始したことは高く評価します。その規模は、融資限度額が一千万円で、無担保で保証協会への保証料の四分の三を都が補助しますが、コロナのときのように無利子ではありません。
 今回、緊急事態であるにもかかわらず、無利子としなかったことに対する都の見解を求めます。
 次に、家庭などのLPガス価格高騰緊急対策について質問します。
 今回の補正予算案において、令和五年度に都議会公明党が要望し事業がスタートした、LPガスを利用する家庭などの使用料金の値引き支援が引き続き計上されたことを評価します。
 本事業は、販売事業者の申請が前提となるため、多くの事業者に本事業を活用していただくことが必要です。また、販売事業者が本事業を活用していても、アパートなどは住民の入替えが激しいために対応していない事業者が一部あると聞いています。
 そこで、より多くの都民に支援が行き渡るように、事業者への働きかけと、より一層の支援をすべきと考えます。見解を求めます。
 次に、喫緊の都政課題について八点質問します。
 初めに、都発注工事における資材高騰と熱中症対策について質問します。
 中東情勢の影響で、建設業、製造業、塗装業などの中小企業などからは、資材の流通が滞り、価格高騰などの窮状を訴える声が多く届いています。
 都の契約でも受注者の約八割は価格高騰の影響を受けやすい中小企業であり、入札不調や契約解除が今後発生していくと、貴重な都市のインフラ整備や防災対策が停滞し、都民の生活に大きな影響を及ぼしかねません。
 そこで、都は、適切な価格での発注はもちろんのこと、事業者の要望をよく聞いて、契約後の価格や期間変更など、柔軟な対応を行って適切な公共調達を進めていくべきと考えますが、見解を求めます。
 また、夏の暑さは年々増しており、建設現場における熱中症対策は今まで以上に重要となっています。
 これまで都は、熱中症対策として、休憩時間を多く取ることで工期が延びた場合は、契約変更する措置を講じてきました。一方、猛暑の中、休憩を取ることによって工事の進捗効率も低下することから、この費用を補うべきとのお声を聞いています。
 そこで、本格化する今夏に向け、炎天下での舗装工事など、都が発注する建設現場における暑さ対策を一層充実させるべきと考えますが、見解を求めます。
 二点目に、教育費の負担軽減についてです。
 都議会公明党は、教育のベーシックサービス導入を目指し、これまでも高校授業料の実質無償化や学校給食費の無償化などを提案し、実現してきました。さらに、学生パスの導入や学校教材費の負担軽減についても、本会議代表質問や知事への予算要望などでも訴えてきました。
 都議会公明党は、学生パスについては、鉄道と比べて割高なバスの通学定期の負担を軽減するため、一日も早い導入を求め、知事からは、小学生から大学生までを対象に調査を実施し、学生などの通学実態などを分析していくとの答弁があり、今年度予算に学生などの通学実態に関する調査費が盛り込まれました。
 そこで、学生パスの早期導入に向けて速やかに調査を行うべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、学校教材費の負担軽減については、都議会公明党は、単にご家庭に対して費用負担軽減の補助を行うという考え方だけでなく、SDGsの観点も踏まえ、学校に教材や学用品を備え付け、子供たちが共同で使用する仕組みなど、様々な方策を検討するように都に提案してきました。
 都議会公明党の提案を踏まえ、都は今年度、公立の小中学校における教材などの在り方について海外事例の調査を行うとしていますが、今年度の取組状況について答弁を求めます。
 三点目に、東京アプリについて三点質問します。
 まずは、決済事業者についてです。
 都議会公明党はこれまで、東京ポイントの交換先について、利便性向上の観点から、利用者の多いペイペイなどの決済事業者の拡大を求めてきました。これを受け、都は、本年二月の東京アプリ生活応援事業の開始に合わせて、東京ポイントの交換先となる新たな候補事業者を決定、公表したことは評価します。
 一方で、都民からは、決定されたペイペイとWAONのポイント交換の早期開始を求める声が多く寄せられています。
 そこで、サービス開始に向けた現状と開始時期について明らかにすべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、東京ポイントの代理申請についてです。
 都議会公明党は、令和八年第一回定例会において、東京アプリ生活応援事業に参加したくても、スマートフォンを使って申し込むことが難しい障害がある方や認知症の方についても、代理申請などを通じて事業に参加できるようにしていくべきであると質問しました。
 これに対し都からは、代理申請の仕組みを導入すること、また、その実施に向けて速やかに検討を進めるとの答弁がありました。
 昨今、社会情勢が不安定で物価高騰が続く中、高齢者や障害者など、様々な支援を必要とする方々に確実に行き届くよう、こうした取組の具体化を早期に図ることが一層重要となっています。
 そこで、法定代理人のみならず、家族による申請を可能とするなど、代理申請の具体的な対象者や代理人の範囲を明らかにした上で、速やかな実施につなげていくべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、東京アプリの機能性向上についてです。
 東京アプリを活用した生活応援事業を契機として、多くの都民にアプリの利用が広がっていることは評価いたします。これにより、必要な支援が円滑に行き渡るとともに、都民と行政を結ぶ新たな接点が生まれつつあることは大きな意義があると考えます。
 一方で、より多くの都民に活用を広げ、継続して使い続けていただくためには、身近な行政サービスとつながることが不可欠であり、今後、区市町村との連携を進め、日常的な利用機会を創出して定着につなげていくべきと考えます。
 また、東京は外国人居住者も多く、多言語化していくことが重要です。
 こうした観点に立ち、東京アプリの機能性の向上を図るべきと考えますが、見解を求めます。
 四点目に、自転車の子供同乗ルールについて質問します。
 四月から道路交通法改正により、自転車にも青切符が適用されました。交通反則通行制度は、反則金を科すことで事故を防ぎ、ルールを守る意識を高めるものとして大切な取組であると考えています。
 そうした中、現在の東京都道路交通規則では、自転車の幼児用座席に乗車できるのは未就学児童とされています。この規則について、放課後等デイサービスを利用している障害児や学童保育を利用する児童の保護者から、お迎えの際など小学校一年生から二年生については二人乗りを認めてほしいとの強い要望があります。
 また、小学校などでの自転車の講習も小学三年生からの場合が多く、小学一年、二年生については、まだまだ一人での移動は難しいとの声もありました。
 三月二十七日の参議院予算委員会での公明党の質問に対し、国家公安委員長より、各都道府県警察で規則の見直しの要否を検討するに当たって必要な情報を提供するとの答弁があったことから、都議会公明党は五月十一日に警視庁交通部に赴き、自転車の子供同乗ルールについての要望書を提出いたしました。
 そこで、幼児用座席に乗車可能な対象を小学一、二年生まで広げていただきたいと考えますが、警視総監の見解を求めます。
 五点目に、生活道路における法定速度引下げについて質問します。
 令和八年九月一日から、生活道路における法定速度が三十キロへ引き下げられることとなります。
 交通事故総合分析センターによると、歩行者と車が衝突した場合の歩行者死亡率は、車の速度が時速三十キロ以下の場合は一%未満であるのに対し、四十キロでは十六倍、五十キロでは三十一倍と急激に上昇します。住宅街を抜け道として通行する車などによる事故リスクを懸念する声も上がっています。
 制度改正について、ドライバーはもとより、夏休み期間中である子供やその家族に対しても、九月一日の施行前の早期から周知徹底を行っていくことが重要です。
 都としても、都民が安全・安心を実感できるよう、しっかりと周知すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 六点目に、若者を犯罪から守る取組についてです。
 先般、栃木県で発生した強盗殺人事件では、高校生が実行役として逮捕されるなど、いわゆる闇バイトによる強盗や特殊詐欺などの重大犯罪に若者が巻き込まれる事案が相次ぎ、極めて深刻な事態となっています。
 SNS上での、高額、身分証不要、ホワイト案件などの甘い言葉で若者を誘い込む闇バイトから若者を守るためには、闇バイトに関与する危険性や、これは犯罪かもしれないと思ったときに気軽に相談できる窓口の周知など、若者自身への効果的な啓発が重要です。
 高校生など若者が多く集まる場を活用して注意喚起を行うべきと考えますが、都の見解を求めます。
 七点目に、ツキノワグマ対策についてです。
 都内の市町村でも熊の目撃情報や被害が報道されるようになり、住民の不安は高まっています。
 市街地に熊が出没した場合、区市町村と連携し、捕獲や緊急銃猟などの対応を取ることが想定されますが、区市町村だけでは対応が困難な場合があります。
 今回、警視庁では、熊駆除対応に係るプロジェクトチームを設置したと聞いていますが、プロジェクトチームの体制と活動内容について警視総監の見解を求めます。
 こうした緊急対応のほか、日常的な対策として、都は多摩地域の市町村に対し、防護柵や熊対策グッズなどの購入支援、講習会の開催などの取組を進めていますが、対策の強化が必要です。
 そこで、例えば、都が開催している講習会に参加を促す取組や、開催地域、回数をさらに増やすこと、地域に合わせた内容の充実などを図り、都民の安全・安心を確保する対策をさらに進めるべきと考えます。見解を求めます。
 また、根本的な安全対策は、生態系を守り、山の恵みを適切に管理することにより、熊などの野生動物を山へ帰す取組であります。しかし、そのためには長期間を要するため、まずは人と動物の新たな境界線を生み出していく必要があります。
 現在、様々な民間企業が開発や研究を進め、強力な音波で野生動物を侵入させない装置などが開発されており、他県ではこのような装置の導入が始まった地域もあります。
 そこで、民間企業の新たなノウハウを活用し、防除対策を進める市町村への財政面を含めた支援も進めるべきと考えます。都の見解を求めます。
 八点目に、アフォーダブル住宅についてです。
 近年の住宅価格や家賃上昇は都民生活に大きな影響を及ぼしており、子育て世帯にとっても住宅費が重い負担となっております。
 先般公表された都の二〇二五年出生数が十年ぶりに増加に転じた流れを定着させるためにも、子育て世帯に適した住環境の整備が必要です。
 都議会公明党はこれまで、子育て世帯などが手頃な価格で安心して住むことができるアフォーダブル住宅の供給を重点政策として掲げ、推進してきました。これを受け、都は、官民連携ファンドでは三百五十戸程度、さらに公社住宅を活用し、一千二百戸を供給することを表明しました。
 今後、子育て世帯などに対するアフォーダブル住宅の継続的かつ安定的な供給を進めるべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、福島の復興について三点質問します。
 東日本大震災とその後の原発事故から十五年を迎えました。事故以前の東京は、福島の原発に支えられ経済発展を続けてきました。東京のエネルギーを支え続けてきた福島の復興は、東京の責任でもあります。
 先日、都議会公明党は、震災と原発で大きな被害を受けた福島県の浜通り地域を訪問しました。いまだ復興の途上にありますが、福島イノベーション・コースト構想に基づき、酪農をはじめ、ロボット、ドローン、航空宇宙などの分野で新たな技術の開発を図り、日本の産業の未来をつくる取組に挑戦していることに感銘を受けました。
 東京には、スタートアップ、大学、研究機関、投資家などが集積しており、福島の地域課題や実証フィールド、新産業創出の取組と結びつけることで、復興を支える新たな価値を生み出すことができると考えます。
 そして、東京を支えてきた電力インフラが招いた原子力災害の大きな傷痕を残す福島の復興、再生の歩みを、東京はこれからも共に進めていくべきであると考えます。
 そこで、都は、福島の復興、再生、そして未来に向け、スタートアップ支援について積極的に協力していくべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、職員派遣などの支援についてです。
 福島第一原発事故により避難を余儀なくされていた双葉町は、二〇二四年八月三十日にやっと避難指示が解除されたばかりであり、今まさに復興途中です。そのため、双葉町長より、復興支援を進める人材を東京の区市からぜひ派遣してほしいとの要望をいただいており、被災地の復興を進めていく上で、人材の確保など様々な課題がまだまだあることを再認識しました。
 そこで、都として、双葉町をはじめとする被災地の状況を踏まえ、福島県の復興がより一層進むよう、職員派遣など必要な支援を積極的に進めていくべきと考えます。見解を求めます。
 原発事故対応の最前線基地となったJヴィレッジは、一時はサッカー場としての使用はもう不可能と思われましたが、現在は芝生の再整備などを経て、全十一面のサッカー場を擁するサッカーの聖地にまで復活しました。
 ここで令和四年から復興の象徴として都が主催するアンダー14の国際サッカー大会が行われており、私たちも福島訪問に合わせて視察をさせていただきました。
 このカテゴリーでは、世界トップレベルの試合が行われ、白熱した熱戦が繰り広げられますが、残念ながら観客数が少なく、もう少し工夫して大会を盛り上げていく必要があります。例えば、このJヴィレッジで東京と福島の子供たちによる親善試合を行い、試合後にアンダー14の国際大会を観戦すれば、学び、成長する機会にもつながります。
 都はこれまでも、スポーツを通じて復興を後押ししてきましたが、復興の象徴であるJヴィレッジでの取組を含め、さらに福島と東京の子供たちに夢と目標を与えるような機会を提供すべきです。今後の福島とのスポーツ交流について見解を求めます。
 次に、防災施策について四点質問します。
 初めに、中小河川における水害対策についてです。
 近年、全国的に豪雨災害が多発し、都においても水害の激甚化、頻発化が懸念されています。
 さきの台風六号の影響で、善福寺川、野川、仙川、目黒川、神田川においてレベル四氾濫危険警報が発令されました。環七地下調節池などの各地の調節池に取水もされ、河川からの溢水被害は免れることができ、調節池の効果が発揮されたものと考えます。
 豪雨から都民の安全・安心を確保するためには、地域住民の理解を得ながら調節池の整備を着実に進めていくことが重要であると考えます。
 そこで、調節池の果たす役割と今後の取組について見解を求めます。
 二点目に、多摩地域の雨水対策についてです。
 多摩地域では市町村が整備する公共下水道などで雨水を排除しますが、一部の地域では複数市にまたがる広域的な雨水幹線を都が整備し、浸水被害の軽減を図っています。
 都議会公明党が推進してきた空堀川上流雨水幹線事業では、東大和市において本年四月に雨水貯留が開始されましたが、さらに浸水被害が発生している立川市及び武蔵村山市においても速やかに着手すべきです。
 今後は、こうした都による広域的な雨水幹線の整備と市町村による公共下水道整備を効果的に組み合わせ、より一体となって浸水対策に取り組むことが不可欠と考えます。見解を求めます。
 三点目に、水害時の排水対策についてです。
 都議会公明党はこれまで、本会議などで大規模な水害時における排水作業の重要性を指摘し、対策を提案してきました。これに応え、都が二〇二二年八月に東京都における排水作業準備計画を作成し、昨年度には大容量の移動式排水ポンプ車を新たに配備したことを評価します。
 もし都内で大規模な洪水や高潮などの大規模水害が発生した場合には、特に江東デルタ地帯などのゼロメートル地帯では一週間以上浸水が継続する地域もあり、長期の浸水によるライフラインの途絶などの重大な危険が迫ります。
 また、昨年の九月十一日の集中豪雨では谷沢川や立会川が氾濫し、二十三区内でも地下施設が浸水するなど、各地で被害が発生しました。
 排水ポンプ車は、浸水域や排水施設配置などを考慮して移動でき、速やかに強制排水を行い、被害の早期復旧を目指す災害対策車両であります。
 現在、都が所有する十台のポンプ車に加え、小回りの利く排水ポンプ車を持つ自治体もあります。各機関の排水ポンプ車など、適切な機材を活用した連携した対応が重要です。
 そこで、都は、様々な箇所での水害に対応できるよう、排水ポンプ車の活用を計画的に進め、自治体や関係機関と緊密に連携して訓練の習熟度を向上させていくとともに、機材をさらに整備拡充していくべきと考えますが、見解を求めます。
 四点目に、都営住宅における在宅避難についてです。
 都が民間マンションなどで進めているとどまるマンションの取組は、平時からの備蓄や防災訓練、居住者同士の助け合いを促進し、在宅避難を支える有効なモデルとして評価しております。
 一方、都営住宅においては、高齢化率も高く、多くの居住者が災害時の不安を抱えております。特に高層住宅では、停電などによりエレベーターが停止した場合、水や食料の運搬、要配慮者の移動などが大きな課題となります。
 そのため、多くの高齢者が暮らす都営住宅においてこそ、とどまる都営住宅として、各団地において防災マニュアルを整備し、備蓄体制や共助体制を日頃から強化しておくことが必要です。
 加えて、停電時を想定した対応強化も進めるべきと考えます。例えば、災害時に情報収集を行うためにはスマートフォンやラジオを充電できる環境の確保が重要であり、それを可能とする電源の確保は要配慮者支援の観点からも有効であると考えます。
 そこで、都営住宅においても在宅避難の取組を進めるべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、環境施策について四点質問します。
 一点目に、エネルギー構造の転換についてです。
 中東情勢の混迷は、日本のエネルギーや資源の確保にとって大きな課題となりました。天然資源の乏しい日本においては、将来を見据え、脱炭素化を進め、エネルギー構造を転換していくことが重要です。
 脱炭素化の取組のポイントは、再エネの拡充を進めるとともに、その調整力としての蓄電池やグリーン水素製造などの体制を整備することと、既存の化石燃料由来の製品などを賢く再利用する資源循環の取組です。
 こうした内容を踏まえ、都議会公明党は四月三十日に緊急要望を行い、都は、今回の補正予算に水素社会の実現に向けた自治体間連携事業を盛り込みました。
 都はこれまでも、水素社会実現のため、山梨や福島をはじめ、各地の自治体と協力してきましたが、今後は、再エネの推進と同時に、調整力としてのグリーン水素の安定的な製造と供給体制を他自治体と連携して構築し、地域社会全体で地産地消のグリーン水素活用モデルをつくり上げることが重要と考えます。
 自治体間連携での水素社会の構築について、都の見解を求めます。
 二点目に、窓面を活用した再エネ導入についてです。
 都内には、屋上スペースや構造上の制約などにより、従来型の太陽光発電設備の設置が困難な建築物も多く、今後は窓面などを活用した建築一体型太陽光発電技術など、新たな再エネ導入技術の活用が重要と考えます。
 先般、都議会公明党は、太陽光発電機能を備えたロールスクリーン型設備を視察してまいりました。これは、既存建築物の窓面に屋内側から比較的容易に設置でき、発電に加え、遮熱、断熱による省エネ効果が期待されている新技術です。平常時には携帯電話やパソコンなどへの給電が可能で、蓄電池と組み合わせることで災害時の非常用電源としての活用可能性も有しています。
 そこで、まずは都庁舎を含む都有施設において、こうした新技術による窓面を活用した取組の有効性や導入可能性を検証し、実装に向けた検討を進めていくべきと考えますが、見解を求めます。
 三点目に、島しょ部における資源のリサイクル推進について質問します。
 島しょ部では、島内での廃棄物処理施設が限られております。加えて、島内で処理できない廃棄物を島外に搬出し、リサイクルを進めようとしても費用負担が大きく、資源循環を進めていくことが難しい状況です。そのため、一部の資源ごみは、依然として可燃ごみや不燃ごみとして焼却されています。
 そこで、中東情勢下における資源の有効活用が大きな課題となる中で、都内での広域的な連携により適切なリサイクルが進むよう支援策を拡充していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 四点目に、紙おむつのリサイクルについてです。
 都議会公明党はこれまで、紙おむつリサイクルに熱心な自治体や事業者への視察のほか、都に自治体などとのリサイクル実証事業を提案し、課題などを検証してきました。
 今、ナフサ不足が表面化する中、資源の再生利用の重要性が高まっていますが、パルプやプラスチック樹脂などを素材とする紙おむつは、リサイクルされずに焼却処理されているのが現状です。
 また、高齢化の進展に伴い、高齢者施設や家庭から排出される使用済み紙おむつは今後も増加すると見込まれており、循環型社会の形成に向けては、紙おむつのリサイクルへの対応は一層重要な課題となっています。
 そこで、紙おむつリサイクルを推進するため、都が率先してリサイクル施設の導入実験を行うなど、その実現に向けた取組を進めるべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、教育関連で二点質問します。
 初めに、日本語教育の充実についてです。
 日本は既に人口減少社会となり、都においても地域によっては減少傾向が見られ、やがては行政サービスの低下などが危惧されています。また、治安維持や快適な都市環境を維持しつつ、ダイバーシティを目指す東京は、国籍を問わず誰もが活躍できる多文化共生社会であらねばなりません。
 一部に、あたかも外国人イコール迷惑行為をする人のようなレッテルを貼る風潮がありますが、そうした分断を生み出さない環境をつくることこそが大切です。
 都議会公明党は、その一つとして、日本語教育の充実で東京に在留する外国につながる子供たちの将来の可能性を広げ、東京が直面する課題に共に乗り越えていく人材に育て上げるとの思いで、都立高校在京外国人枠の拡大に取り組んできました。
 しかし、令和八年度の応募倍率は一・九八倍で、二百四十五人が不合格となりました。都教委は、在京枠の募集人員は一般推薦などの応募状況を踏まえた設定としていますが、在京枠に合格できなかった生徒は、その後、複数回の受検機会を確保されているものの、日本語の習熟度によらず、より多くの生徒が自らの希望する学校に進学できるようにすべきです。
 そこで、様々なタイプの都立高校在京外国人枠の拡大をさらに行っていくべきと考えます。教育長の見解を求めます。
 二点目に、学校給食における不登校の児童生徒への支援について質問します。
 本年三月の予算特別委員会で、都議会公明党は、都内公立小中学校に在籍する不登校の児童生徒への給食費相当分の支援を求めました。これに対し、教育長より国の動向を注視していくとの答弁がありました。
 その後、国は四月から小学校の学校給食費の抜本的な負担軽減を実施し、不登校など学校に通えない児童を含めることが可能となり、その判断は学校設置者に委ねられることになりました。
 また、中学校の学校給食費の負担軽減は従来から都が実施しており、都は今年度から不登校の生徒を含めることを可能としました。
 小中学校ともに不登校などの児童生徒への給食費支援を積極的に広げるべきと考えます。教育長の見解を求めます。
 次に、福祉施策に関連して質問します。
 まずは、四つの計画改定についてです。
 一つ目は、高齢者保健福祉計画です。
 高齢化の進展に伴い、今後、要介護認定者のさらなる増加が見込まれる一方で、介護人材の確保は一層厳しさを増し、切れ目のないサービス提供体制の維持は大きな課題であります。
 次期高齢者保健福祉計画では、未経験者や外国人など多様な人材の確保を進めるとともに、次世代を担う子供たちや若者に対し、介護の仕事の意義や魅力を伝える取組を行いながら、さらなる処遇改善を一層推進すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 二つ目は、地域福祉支援計画です。
 本計画の改定に当たっては、単身高齢者や孤独、孤立、生活困窮、ヤングケアラーなどの東京が抱える複雑、複合化した課題を正面から位置づける必要があります。また、制度のはざまにある方々を支えるためには、区市町村など関係機関などとの連携が不可欠です。
 地域福祉支援計画の次期改定に当たり、関係団体などと連携して分野横断的な取組を推進していくべきと考えます。知事の見解を求めます。
 三つ目は、障害者・障害児施策推進計画です。
 次期本計画の改定に当たっては、障害のある方とその家族の将来不安に応える親なき後への支援、障害特性に応じた情報収集、意思疎通の保障、そして障害者の就労確保と職場定着支援を柱として位置づけることが重要です。
 誰もが地域で安心して暮らし、学び、働き、社会参加できる東京の実現に向けて、施策を一層充実させるべきと考えます。知事の見解を求めます。
 四つ目に、認知症施策推進計画です。
 先般、都議会公明党は、目黒区にある東京都若年性認知症総合支援センターを訪問しました。
 運営事業者の方々からは、複合的課題の多い若年性認知症の特徴を踏まえた対応が求められる支援コーディネーターの育成や、認知症疾患医療センターと連携した相談体制の強化などの課題が指摘され、先駆的に若年性認知症対策に取り組んでいる都のさらなる施策の充実に向けた意見交換を行ってまいりました。
 一方、都では、二〇二四年度、五か年計画となる認知症施策推進計画を策定しましたが、高齢者保健福祉計画の次期計画の策定に合わせ、今年度、認知症施策推進計画の中間見直しを行っております。
 見直しに当たっては、高齢者、若年者ともに、認知症のある方の尊厳を根本に据えて、当事者や家族、さらに認知症施策を支える現場関係者の意見を丁寧に反映しながら、共生社会を実現する認知症施策をさらに進めていくべきと考えます。知事の見解を求めます。
 次に、介護人材の育成について質問します。
 超高齢社会により介護の需要が増加する一方で、人材不足から一人にかかる負担が大きい状態が続いているなど、担い手を確保していくことが大きな課題となっています。
 現場では、最先端のセンサーや見守りのできるシステムなどのDXを積極的に活用することにより省人化に取り組んでいる事業者も増えてきています。これからの介護人材にはDXを活用する能力も求められており、都が実施する職業訓練でも、こうした人材の育成が期待されております。
 そこで、超高齢社会を支えるため、これまでの介護スキルとともに、デジタル化にも対応できる介護人材を育成していくことが必要と考えますが、見解を求めます。
 次に、AIに関して二点質問します。
 一点目に、サイバーセキュリティについてです。
 近年、サイバー攻撃の被害は、大企業に限らず、都民生活に身近な場面にも影響が及んでいます。実際に、卒業アルバムの制作を委託された中小企業の事業者において、情報漏えいなどの実害が生じる事例も出ています。
 こうした中、高性能AIは、システムの弱点発見能力が高い一方で、サイバー攻撃に悪用されるリスクも指摘されています。
 都においても、重要インフラのシステム停止は都民生活に深刻な影響を及ぼします。例えば、都営交通が停止すれば、都民の移動や経済活動に支障が生じます。また、水道システムの停止は、生活用水の供給をストップさせ、医療システムの停止は、救急受入れや手術の全面停止という致命的な事態を招きかねません。
 そこで、都のサイバーセキュリティセンターにおいて、各局が管理するシステムの対策と連動し、監視体制の強化に加え、実際の攻撃手法を踏まえた検証によりシステムの弱点を把握するなど、被害の未然防止につなげる取組を強化すべきです。都の見解を求めます。
 二点目に、AIリテラシーについてです。
 AIの急速な技術革新は、情報収集や文書作成にとどまらず、利用者の指示に基づいて自律的に複数の業務を遂行するAIエージェントや、ロボットや自動運転など現実空間で行動するフィジカルAIの実用化も進みつつあり、都民生活に大きな可能性をもたらすことが期待されています。
 一方、生成AIは、利用者の指示や質問の内容によって回答の質が大きく左右されてしまうことに加え、誤情報の生成や巧妙化する偽情報の拡散や、不正利用などの新たな課題も顕在化しています。
 都民が安全にAIを活用していくためには、単に利便性を享受するだけでなく、その仕組みやリスクを適切に認識することが不可欠です。
 そこで、急激なAIの進化に対し、都民や都内ビジネスパーソンが、最新の知見と防御策をスマートフォンなどによるオンラインと対面の双方により世代を問わず学習、啓発できる環境を整え、社会全体のAIリテラシーの底上げを進めるべきです。都の見解を求めます。
 次に、火葬問題について質問します。
 都議会公明党は、多死社会を見据え、二〇一九年から継続して対策を都に求めてきました。そして都は、火葬場に関する検討会第一回会合を開き、我が党が再三にわたり指摘した民間火葬場の不安定性や、火葬需要を踏まえた公営火葬場の設置の必要性が改めて浮き彫りになりました。
 今後、部会を設けて年度内に検討結果を取りまとめることは評価しますが、都が広域的な観点で区市町村をリードし、かつバックアップして、効果的で安定的な火葬体制を整備する必要があります。
 そこで、部会に火葬事業の売却の可能性が報道された事業者を招き、今後の経営方針をヒアリングし、売却の意向があるなら、立地周辺の自治体が協力して買取り交渉を行えるよう都も財政支援すべきです。また、公営火葬場の設置に向けた新たな支援策を検討すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 次に、中央卸売市場の持続性の確保について質問します。
 中央卸売市場は基幹的インフラであり、経営の持続性確保が極めて重要です。市場経営を強靱なものとするためには、実効性のある取組を推進する必要があります。
 これまで、光熱費など管理費の縮減や予算編成時における局独自のシーリングの設定、効率的な契約への見直しなど、収入、支出の両面にわたり、経営改善に向けた取組を積み重ねてきました。また、今年度は債券による資金運用を開始するとともに、市場用地の利活用に向けた取組も進めるなど、さらなる収入確保を見据えた取組が開始されます。
 こうした新たな取組の実施に当たっては、市場運営との整合性を保ちつつ、自律的に稼ぐための積極的な取組で、さらなる市場の活性化を目指すべきと考えます。見解を求めます。
 次に、新技術を活用した屋外広告物規制について質問します。
 都議会公明党は、東京の繁華街を走行する広告宣伝車に対する新たな規制強化など、屋外広告物行政の適正な推進に向け、時代の変化に応じた見直しを求めてきました。
 また、技術の進歩などにより屋外広告物を取り巻く状況は刻々と変化しており、特にホログラム技術などデジタル技術を活用した広告物の進化は著しく、想定されていなかった事例が出てきています。加えて、広告の申請許可が区市ごとに異なる現状などを踏まえると、デジタル広告への対応が急務です。
 そこで、都は、去る四月の広告物審議会において、今後の広告物への対応について諮問を行っておりますが、審議会での議論も踏まえながら、新技術を活用した屋外広告物について適切に対応していくべきと考えます。見解を求めます。
 最後に、外濠の水辺再生事業について質問します。
 都議会公明党は、水と緑の回廊の実現に向けて、玉川上水の清流復活や外堀浄化、世界遺産への登録を目指し、学識者や市民団体、国や沿川自治体との意見交換、現地視察を繰り返し行ってきました。平成三十年予算特別委員会で、玉川上水の起点に当たる羽村堰から、水質や景観、臭いなどの面で劣悪な環境に陥ってしまった外堀、日本橋川へ河川水を通水し、日本が誇れる水辺景観を創出する提言を行いました。以来、議会質問や知事要望を重ねてきた結果、都においては、「未来の東京」戦略、二〇五〇東京戦略に位置づけられ、今年三月に外堀の水辺再生事業の実施計画が策定されたことを評価するものです。
 実施計画では、二〇三〇年代半ばの整備完了を目指すとされていますが、着実かつ早期の外堀及び日本橋川の浄化実現に向けて、都の総力を挙げるべきと考えます。知事の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
   〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 小林健二議員の代表質問にお答えいたします。
 中小、小規模企業への支援についてのお尋ねです。
 優れた技術を有し、地域の経済と雇用を担う中小、小規模企業は、国内外の様々な社会経済情勢の変化にさらされていて、これを支えていくことが重要でございます。
 今回の中東情勢を踏まえた対応では、原材料不足や価格高騰に苦しむ中小企業に必要な資金を迅速に届けるため、つなぎ融資メニューを創設するとともに、価格転嫁や代替素材への転換を推進する多様な支援策を盛り込んでおります。また、脱炭素化やエネルギー構造の転換に向けまして、事業者の省エネや再エネ設備の導入を徹底して支援してまいります。
 今後さらに、取り巻く状況の変化、またニーズを的確に捉えながら、多様な手法や財源を活用し、中小、小規模企業の支援に取り組み、東京の産業基盤をより強固なものといたしてまいります。
 次に、アフォーダブル住宅についてであります。
 安心して子供を産み育てることができる東京の実現には、子育て世帯等が安心して暮らすことができる住まいの選択肢を一層充実していくことが重要です。
 その一環として、都は今年度から、民間活力や既存ストックを活用したアフォーダブル住宅を供給いたします。先月、国内初の官民連携ファンドによりまして、市場家賃の六割五分から八割程度の賃料で戸建てリフォーム住宅等の入居者募集を開始いたしました。また、今月からは、東京都住宅供給公社と連携しまして、既存の公社住宅の家賃を二割減額して提供いたします。結婚や出産による住み替えニーズに応えるため、毎月募集を実施してまいります。
 さらに、都有地を活用した供給につきましても、子育て世帯等にとりまして魅力ある住まいの提供と地域のまちづくりの推進を両立する事業スキームの検討に着手してまいります。
 都内で子育てを続けたい、もう一人子供が欲しい、子育て家庭の願いをかなえる住環境の整備に取り組んでまいります。
 福島県の復興、再生への協力についてであります。
 東日本大震災の発生から十五年が経過し、この間、福島は、未来を見据え、新たな産業の創出を進めています。都はこれまで、現地に職員自らが足を運び、意見交換を重ね、TIBやSusHi Techでの連携などイノベーション創出に向けた取組を福島県と共に進めてまいりました。
 昨年十一月には、スタートアップからの公共調達を全国へと拡大する都の事業に福島県が加わり、純国産ドローン等の県の認定製品の活用を支援いたしました。
 今後はさらに、ロボットや宇宙の領域に取り組む東京のスタートアップが福島の広大なフィールドを活用して実証実験を行うなど、地域経済の発展や雇用の創出につながる新たな取組を進めてまいります。
 こうした連携によりまして、福島と東京、双方の強みを結びつけ、共に発展していく未来をつくり上げてまいります。
 介護人材の確保についてです。
 高齢者が住み慣れた地域で必要な介護サービスを利用しながら安心して暮らし続けるためには、担い手の確保が重要です。
 都は、職場体験や資格取得支援などによりまして多様な人材の確保に努めるとともに、居住支援特別手当を支給する事業者への支援など、介護職員の処遇改善に取り組んでまいりました。また、次世代を担う小中学生に福祉の仕事の魅力ややりがいを伝えるほか、現場職員が仕事の専門性などを発信し、社会的評価を高める取組も開始いたします。
 こうした施策を総合的に推進するとともに、次期高齢者保健福祉計画の策定に当たりまして、介護人材の確保、定着に向けた取組の推進について検討してまいります。
 地域福祉支援計画についてでございます。
 ひきこもりや、いわゆる八〇五〇問題など、地域住民が抱える課題は複雑化、複合化しております。
 都はこれまで、地域福祉支援計画を策定しまして、高齢者、子供、障害者等の分野や世代を超えた支援体制の構築に向け、総合的に施策を推進してまいりました。
 コロナ禍以降、人と人とのつながりが希薄化し、孤独、孤立が深刻化しており、支援が必要な人々を地域の力で支える環境の整備を加速していく必要がございます。
 次期計画の策定に当たりましては、都、区市町村はもとより、地域住民や関係団体など多様な主体が参画し、安心して暮らせる地域共生社会の実現に向け、検討を進めてまいります。
 障害者・障害児施策推進計画についてのお尋ねです。
 障害のある方もない方も、地域や職場の中で共に暮らし、支え合う共生社会の実現が重要です。そのため、都は、計画に基づきまして、地域におけるグループホームの整備、企業への就労促進や職場定着への支援、情報保障の充実など、様々な取組を実施しております。
 今後、次期計画の策定に当たり、障害のある方も地域で安心して生活できますよう、区市町村の取組状況を踏まえまして、当事者などの意見も伺いながら施策の検討を進めてまいります。
 認知症施策についてのお尋ねです。
 認知症は誰もがなり得るものであり、認知症のある人やその家族が地域で安心して生活できる環境を整えていくことが必要です。都は、認知症施策推進計画におきまして、早期の気づきや医療提供体制の強化、家族に寄り添った相談の実施、若年性認知症のある人への支援など、総合的な取組を推進してまいりました。
 今年度は、認知症の早期診断、早期支援に向け、検診の補助を拡充するとともに、認知症専門病院の機能を担うTOKYOオレンジ医療システムの構築を進めております。
 今後、計画の見直し議論の中で、認知症のある人や家族、医療、介護関係者などの意見を丁寧に伺いながら、当事者の視点に立った施策を検討してまいります。
 火葬場についてであります。
 都内には、歴史的背景から、区部を中心に民間が経営する火葬場が多く存在しております。また、日本は多死社会に突入しており、今後の人口動態を踏まえますと、東京においても火葬需要の増加が見込まれております。
 こうした状況を踏まえまして、火葬事業の実施主体である都内自治体や外部有識者等で構成する検討会を設置し、火葬能力の強化や火葬場の経営管理の在り方などについて検討を開始いたしました。先日開催した検討会におきましては、委員から、法改正の必要性や公営化など、民間火葬場への行政の関与の在り方や、火葬機能に特化した小規模施設の整備など様々な意見が示されております。
 今後、検討会の下に設置する部会におきまして、まずは事業者等からヒアリングを実施するなど、実務的な議論を行ってまいります。将来にわたり安定的な火葬体制が確保されますよう、火葬行政を担う区市町村と連携して取り組んでまいります。
 最後に、外堀の水辺再生事業についてであります。
 都民に癒やしの場を提供し、自然と調和した魅力と潤いのある水の都東京をよみがえらせるためには、歴史的遺構であります外堀の水質改善に取り組むことが重要です。
 外堀を玉川上水とつなげ、日本橋川を経て東京湾に至る水の流れを形成し、江戸から続く歴史や知恵を生かした品格ある景観を創出してまいります。
 庁内関係局が一丸となりまして、外濠浄化プロジェクトに取り組み、本年三月に策定した実施計画に基づきまして、下水再生水や荒川からの河川水を導水することで、魅力あるまちづくりにつなげてまいります。
 今後も、水辺や緑を生かした都市空間の整備を進め、潤いと安らぎの都市東京を実現してまいります。
 なお、その他の質問につきましては、警視総監、教育長、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
   〔警視総監筒井洋樹君登壇〕

○警視総監(筒井洋樹君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、自転車の幼児用座席に乗車可能な対象年齢の拡大についてでございます。
 お尋ねにつきましては、東京都以外の道府県においても同様の要望がありますことなどから、警察庁において、幼児用座席の安全基準を定める団体との意見交換や、同乗する子供の違いによる走行の安定性の確認を行うなど、見直しの可否について検討を行っているところであり、警視庁としては、警察庁における検討の状況を踏まえながら適切に対応してまいります。
 次に、熊駆除対応プロジェクトチームの体制と活動内容についてでございます。
 プロジェクトチームの体制につきましては、警視庁本部の生活環境課長をPT長、出没地域を管轄する警察署長及び機動隊長を副PT長とし、これらの下に、現場責任者と射撃班から成る現場対応ユニットを設置いたします。
 プロジェクトチームの活動内容につきましては、熊が市街地及びその周辺に出没するなどした場合には、関係機関、団体の対応状況を確認し、区市町村による緊急銃猟等が行われるか不明であるなどのときは、区市町村長とも調整の上、現場対応ユニットを出動させることとしております。
 その上で、住民の避難、現場周辺の立入り規制、跳弾の防止など、緊急銃猟等の実施時に準じた安全確保措置が講じられるよう、区市町村と緊密に連携するとともに、ライフル銃の使用についても十分に意思疎通を図り、現場の状況を踏まえつつ、駆除を安全に実施できると判断される場合には、ライフル銃を使用して熊の駆除を実施することとしております。
   〔教育長坂本雅彦君登壇〕

○教育長(坂本雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、日本語の指導の必要な生徒の入学についてでございますが、都立高校で日本語の理解が十分でない生徒を受け入れ、入学後、その速やかな習得を後押しする視点は重要でございます。
 これまで都教育委員会は、日本語の指導の必要な在京外国人生徒を都立高校で受け入れる取組を行っております。この募集では、そうした生徒の人数の推移や居住する地域のバランスに加え、応募の状況などを踏まえ、入学できる定員を決めております。また、全ての都立高校で日本語の指導を行うことのできるよう、外部人材の活用を行っているところでございます。
 高校の現場の状況を踏まえ、日本語の指導の必要な生徒の受入れを適切に進めてまいります。
 次に、公立学校の給食費への支援についてでございますが、公立の小中学校で良質な給食を提供するとともに、保護者の経済的な負担軽減を図ることは重要でございます。
 都は、国に先行し、令和六年度から、区市町村が小中学校の学校給食費の保護者負担軽減に取り組む場合の支援を行ってまいりました。この四月から、国も公立小学校の学校給食費について、都道府県と共に、それぞれ二分の一ずつ負担する仕組みを開始したところでございます。
 この取組では、不登校等により給食を取らない非喫食者は、学校を設置した自治体が対象とすると判断した場合に支援するルールとなっております。非喫食者に係る都の支援も同じ仕組みとしておりまして、これを国の内容を含め、改めて区市町村に確実に周知いたします。
   〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕

○東京都技監(谷崎馨一君) 新技術を活用した屋外広告物についてでございます。
 デジタルサイネージやホログラム広告などの新技術を活用した広告物は、まちの魅力向上に貢献する可能性を有する一方、景観や安全面に影響を及ぼすおそれもあることから、適切な対応が必要でございます。
 これらの広告物は、区市等で形態や規模に応じ個別に審査を行っており、広告の掲出方法の多様化が進む中、統一的な対応が求められております。
 今後、自治体の運用実績や審議会における有識者の知見を踏まえまして、新技術を用いた屋外広告物の設置に関するルールを整備するなど、適切な活用に向けて検討を進めてまいります。
   〔産業労働局長吉村恵一君登壇〕

○産業労働局長(吉村恵一君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、中東情勢に対応した金融支援についてでございます。
 資材不足や事業停滞により資金ショートに直面した中小企業を支えるため、都は、予備費を活用した緊急対策として、つなぎ融資を創設し、保証料は全事業者に四分の三の補助を開始いたしました。補正予算では、長期融資メニューの拡充を図っております。制度融資は、金融仲介機能を通じた経済の循環を前提に、中小企業の信用力を補完し、預託金や保証料補助等による重層的な支援を行っております。
 コロナ禍では、社会経済活動自体の抑制を求める状況でございましたが、今般は、経済を円滑に回す観点から、資金を迅速に届ける可能な限りの措置として、審査期間の短い融資といたしました。
 今後とも、経済状況や企業の実情を踏まえた金融支援を積極的に行ってまいります。
 次に、水素社会実現に向けた自治体連携についてでございます。
 中東情勢等により、脱炭素とエネルギー安定供給に資する水素の重要性が高まる中、その社会実装を加速するには都市の連携が不可欠でございます。
 このため、都は、需要の創出や供給体制の整備に取り組む自治体と共に新たな会議体を設置し、各地域の知見や課題を共有するワークショップや展示会の開催、共通の課題解決に向けた国への提案などの取組を進めてまいります。
 エネルギーの大消費地である都を起点に、商用モビリティーによる需要創出や、各地でのグリーン水素製造拠点等の拡充、これを結びつける仕組みなど、民間とも協力し、水素サプライチェーンの構築に向けて取り組んでまいります。
 最後に、超高齢社会を支える介護人材育成についてでございます。
 介護ニーズが増加する中、今後のサービスの担い手は、ホスピタリティーの発揮に加えまして、テクノロジーを駆使することが求められます。
 このため、職業能力開発センターでは、今年度、従来の介護サービススキルに加え、最先端機器を活用した技術を学ぶ介護実践科を一校から五校へ、定員を三十名から百八十名に拡大いたします。センサー等により睡眠状況を分析しデータ化する見守りシステムや、移動支援ロボットなど最新の介護現場で導入されている機器に実際に触れることで、実践的な技術を習得いたします。
 職業訓練を通じ、即戦力となる人材を育て上げ、高齢者が安心して暮らせる東京につなげてまいります。
   〔環境局長宮澤浩司君登壇〕

○環境局長(宮澤浩司君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、LPガス価格高騰緊急対策についてでございます。
 物価高騰が続く中、家庭等の負担を軽減するには、継続的な支援に加え、販売事業者に対する制度の活用を促す取組が重要でございます。
 都は令和五年度から、LPガスの価格動向等を踏まえ、都民生活に配慮した支援を実施してまいりました。また、手続の簡素化や概算払いの周知など、多くの事業者が参加できるよう取組を進めてまいりました。
 今後は、支援期間をこれまでの最長となる九か月とし、安定的な支援を実施してまいります。加えて、未申請事業者の状況等を把握し、実態に応じて個別に申請サポートを行うなど、本事業への参加を促し、より多くの都民への支援につなげてまいります。
 次に、熊出没時の安全・安心の確保についてでございます。
 都内でも熊の目撃情報が増加する中、住民が安心して生活するには、状況に応じた適切な行動と関係団体と協働した出没対策が重要でございます。
 都はこれまで、熊が多く出没する地域の住民に対し、遭遇時の対処方法等を学ぶ出前授業を行うほか、自治体との緊急銃猟訓練等を実施してまいりました。
 今年度は、目撃等の情報が寄せられた地域での猟友会と連携したハンター巡回を既に実施してございます。
 また、新たに出前授業の実施地域を市街地に広げ、近隣に熊を寄せつけない生活上の工夫などを内容に加えるなど、講習の充実と実施回数の拡大に取り組むことで、地域住民の安全・安心を図ってまいります。
 次に、自治体支援を通じた熊対策についてでございます。
 生活圏に出没する熊を防ぐには、市町村の防除対策等に対する地域特性に応じた柔軟な支援が重要でございます。
 これまで都は、地元の意向を伺いながら、電気柵や監視カメラの設置等、防除に必要な取組を支援メニューに加え、財政面からサポートしてまいりました。
 今年度は、緩衝帯の設置等を実施する自治体に対して、専門家を派遣し、現場の状況に即したゾーニングについて助言をいたします。
 加えて、今後、市町村と連携し、AIによる熊の侵入検知など、民間の様々な技術を活用した新たな手法対策に取り組むなど、施策の効果を高めてまいります。
 次に、窓等を活用した再エネの導入についてでございます。
 建物が集積する東京の特性を踏まえた効果的な再エネ導入には、屋根に加え、窓等を活用した新技術の開発促進と普及につなげる取組が重要でございます。
 都はこれまで、技術的な検証が必要な光発電ガラスにつきまして、事業所等の内窓に設置した遮熱効果と発電性能の有効性や導入可能性を実証するなど、窓面等を活用した技術の開発支援を進めてまいりました。
 今年度は、こうした開発支援に加えまして、環境負荷の低減に効果のある新たな再エネ技術等の初期需要創出に向け、都有施設への先行導入を開始いたします。
 これらによりまして、建築物への設置事例の蓄積を図り、次世代再エネ技術の普及につなげてまいります。
 次に、島しょ地域の再資源化の推進についてでございます。
 処理体制が限られる島しょ部での廃棄物処理には、効率的なリサイクルに向けた島内処理と島外搬出への支援が重要でございます。
 都はこれまで、島しょ町村の廃棄物処理施設やリサイクル設備の整備等の支援に加えまして、島外での再資源化に向けた廃棄物の排出も後押ししてまいりました。
 今年度は、一団体当たり対象経費の三分の二、二千万円を上限に、広域連携による廃棄物の削減や再資源化など、先進的な取組を行う自治体への支援を開始いたします。
 これらによりまして、島しょ部における廃棄物の再資源化を推進してまいります。
 最後に、紙おむつのリサイクルの推進についてでございます。
 家庭や施設から排出される使用済み紙おむつの再資源化に向けては、回収方法の仕組みの構築や処理技術の検証が重要でございます。
 都はこれまで、区市町村が実施する家庭からの分別方法等の検討に係る経費支援を行ってまいりました。また、紙おむつが多く排出される高齢者施設等での効率的な回収方法などについて実証をしてまいりました。
 今後、都は、合理的な処理方法の検証や、リサイクル施設の導入に必要な条件等に関する調査を行います。そうして得た結果を関係団体等に共有することで、再資源化の早期実装につなげてまいります。
 これらによりまして、紙おむつの再生利用を推進してまいります。
   〔財務局長田中慎一君登壇〕

○財務局長(田中慎一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、中東情勢を踏まえた都発注契約における対応についてでございます。
 発注時の適切な予定価格の算定はもとより、契約後も現場の実態に合わせてきめ細かく対応していくことが重要でございます。
 都は、予定価格の算定に当たっては、毎月更新された資材価格に基づく単価や、最新の見積りを採用するなど、可能な限り実勢を反映してございます。加えて、資材の不足や価格高騰に基づきます受注者からの契約変更の申出に丁寧に応じ、契約金額や期間の変更など、柔軟に対応するよう全庁に徹底するとともに、事業者にも周知しております。
 こうした取組を通じまして、事業者が安心して受注できますよう、適切に対応してまいります。
 次に、工事現場の暑さ対策についてでございます。
 これまで都は、WBGT計測器の設置など、必要な費用の計上や、猛暑による作業日数を反映した工期設定などの取組を行ってまいりました。
 今年の夏のさらなる取組といたしまして、建築工事では、猛暑による作業効率の低下に伴う労務費の割増しを行ってまいります。
 また、土木工事では、例えば最も暑い七月、八月における一斉休工や、舗装工事において、交代で小刻みに休憩するなど、受注者が希望に応じて選べるメニューを複数準備いたしまして、工期延伸や、延伸に伴う交通誘導員等の費用の増額に柔軟に対応いたします。
 今後も、受注者に寄り添い、こうした取組を確実に進めることで、暑さ対策の充実を図ってまいります。
   〔子供政策連携室長田中愛子君登壇〕

○子供政策連携室長(田中愛子君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、学生等の通学費についてでございますが、国による子供の学習費調査報告書では、各家庭が負担する通学費の平均額が示されているものの、都道府県ごとの状況は明らかではございません。
 このため、都は今年度、小学生から大学生までを対象に調査を行い、通学手段をはじめ、地域や家庭ごとの通学でのバス利用に係る負担の状況など、学生等の通学実態等を様々な観点から分析してまいります。現在、契約手続を進めているところであり、契約締結後、調査実施に向けた準備に速やかに着手いたします。
 次に、学校教材費の負担軽減についてでございますが、区市町村立の小中学校等で使用する教材や学用品等は多種多様でございます。
 都は今年度、義務教育における教材や学用品等の在り方について、共同利用の方法も含め、様々な観点から海外の事例を調査いたします。
 現在、教材費等の負担軽減に取り組んでいる海外都市を対象に調査に着手しており、今後、現地機関へのオンラインヒアリングも活用しながら、多様な取組事例を収集いたします。調査の結果は検討の基礎資料として取りまとめ、教育委員会とも共有してまいります。
    〔デジタルサービス局長高野克己君登壇〕

○デジタルサービス局長(高野克己君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京アプリの利便性向上についてでございます。
 アプリの利便性を高めるためには、東京ポイントの交換先となる決済事業者の選択肢を広げることも重要でございます。
 都は、本年二月に決定した事業者とのサービス開始に向けて、現在、ポイントの重複交換防止、ポイント交換時のアクセス集中対応等の技術面や個人情報の管理、セキュリティ対策等の安全面を考慮した開発を事業者と丁寧に進めております。
 都民に安心して利用いただくため、これまで事業者選定からサービス開始まで七か月程度の開発期間を要しておりますが、決定した二社の速やかなサービス開始につなげられるよう調整を加速してまいります。
 次に、東京アプリの代理申請についてでございます。
 都は、窓口での対面支援に加え、障害等を抱え、自ら操作が困難な方が東京アプリ生活応援事業に参加できるよう準備を進めております。
 具体的には、身体や精神、知的障害を抱える方や要介護等の認定を受けている方を対象者に、また、本人との関係性を踏まえ、法定代理人、配偶者や親子等の親族を代理人とする方向で検討しております。さらに、なりすまし防止等の観点から、対象者及び代理人双方のマイナンバーカードによる本人認証や関係性の証明方法等、技術面、運用面から検証を行っております。
 これらを踏まえ、代理申請機能の開発を進めるなど、早期の実施に向けた取組を加速してまいります。
 次に、東京アプリの機能性向上についてでございます。
 都民の継続的な活用に向けて、アプリで利用できるサービスを拡充していくことは重要でございます。
 都はこれまでも、アプリから身近な区市町村のサービス等へ直接アクセスできるよう取り組んでまいりました。
 今後、一人一人に即した情報を届けるため、自ら選択した地域の情報や居住情報を基にプッシュ型で配信できるようにいたします。また、都立施設等の公共施設に入場できる機能を開発するとともに、区市町村とも連携し、アプリを災害時にも活用できるよう取り組んでまいります。
 こうした取組を推進するとともに、外国語対応を検討するなど、行政サービスの基盤として定着させ、利用拡大につなげてまいります。
 次に、サイバーセキュリティ対策の強化についてでございます。
 サイバー攻撃から水道や交通など都民生活を支える重要なシステムを守り、サービスを継続するためには、平時の備えと有事の迅速な対応が必要でございます。
 都は昨年十二月から、実践経験が豊富な専門人材をサイバーセキュリティセンターに配置し、攻撃の監視を全庁横断的に行っております。
 また、今年度からAIを導入し、最新の攻撃手法を分析することで予兆を早期に把握し、確実に対処してまいります。さらに、各局と連携し、実際の攻撃を想定した検証、いわゆるペネトレーションテストや復旧訓練などを通じて対応の実効性を高めます。
 こうした取組により、都民の安心・安全を確保してまいります。
 最後に、都民のAIリテラシーの向上についてでございます。
 AIの急速な普及が進む中、AIの特性やリスクを学べる環境を整えていくことは重要でございます。
 そのため、都は、今年度から新たに、AIを安全かつ効果的に活用するための実践的な知識を学習できる機会を提供いたします。
 具体的には、AIとリスク対策に関する学識経験者の監修の下、AIからより適切な回答を引き出す方法等に加え、偽情報の見抜き方や不正利用等の対策などを体系的に身につけられる教材を整備し、スマホ教室や東京アプリ等を通じて継続的に学べるようにいたします。
 こうした取組を通じ、都民がAIを安心して活用し、利便性を享受できる社会の実現を目指してまいります。
    〔都民安全総合対策本部長竹迫宜哉君登壇〕

○都民安全総合対策本部長(竹迫宜哉君) 二点の質問にお答えをいたします。
 まず、交通安全に関する啓発についてでございますが、都はこれまでも、全国交通安全運動など様々な機会を捉えて、交通ルールの遵守や安全意識向上のため啓発を推進してまいりました。
 本年九月施行予定の生活道路における自動車の法定速度の引下げは、都民の日常生活に身近な制度改正であることから、制度施行の一月前を目途に都ホームページをはじめ、SNSや東京アプリを活用した情報発信等により、広く都民に周知を図ってまいります。あわせて、配送、運送などを行う事業者団体等を通じて、事業者向けにも周知を図ってまいります。
 今後とも、警視庁や関係団体等と連携し、安全な交通環境の確保に取り組んでまいります。
 次に、若者に対する闇バイト防止啓発についてでございますが、若者を闇バイトから守るためには、若者が頻繁に利用する場で、疑う、調べる、相談する等の対処方法について注意喚起をすることが重要でございます。
 このため、主要駅周辺のデジタルサイネージでの動画放映や、若者の利用が多い飲食店でのQRコードによる啓発漫画への誘導等により、対処方法や気軽に相談できるシャープ九一一〇等の窓口を周知しております。
 今後は、学園祭等へのブース出展をし、闇バイトに引き込まれる過程を体験してもらい、若者が自分事として考える機会の提供等に取り組んでまいります。
 引き続き、若者の行動特性を踏まえ、闇バイトの危険性と対処方法に関する理解促進に努めてまいります。
   〔総務局長佐藤智秀君登壇〕

○総務局長(佐藤智秀君) 福島県に対する復興支援についてのご質問にお答えをいたします。
 都はこれまで、インフラ整備や産業振興などの事業に従事する職員を派遣し、復興を支援してまいりました。
 現在、全国の職員派遣制度に基づき、県庁に九名の職員を派遣するとともに、福島市内に事務所を設置し、支援ニーズの把握など、県庁との連絡調整に当たっております。また、特別区からも、県内の被災市と町に九名の職員が派遣をされております。
 福島県の復興は着実に進展しているものの、避難指示解除の時期によりまして進捗は異なっております。引き続き、福島県庁と連携を密にし、被災自治体の復興がより一層進むよう、職員の派遣をはじめとした支援を区市町村とも協力しながら行ってまいります。
   〔スポーツ推進本部長丸山雅代君登壇〕

○スポーツ推進本部長(丸山雅代君) 福島の子供たちとのスポーツ交流についてのご質問にお答えいたします。
 スポーツの力で、被災地の子供たちに勇気や希望を届ける取組は重要でございます。その一つとして、Jヴィレッジで五月に開催した十四歳以下対象のサッカーの国際大会では、ブラジルやオーストラリアなど、海外の強豪チームと福島県選抜との対戦に加え、小学生向けのサッカー教室等も実施し、幅広い参加につなげました。
 今後、交流事業に、より多くの子供たちが参加できるようさらに工夫しながら、スポーツを通じて切磋琢磨し、親睦を深める機会を提供してまいります。
 東京と福島の子供たちがスポーツをきっかけに共に成長できるよう、自治体や競技団体等とも連携して取り組んでまいります。
   〔建設局長久野健一郎君登壇〕

○建設局長(久野健一郎君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小河川における水害対策についてでございますが、豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、調節池の整備を進めることが重要でございます。
 都はこれまでに、三十か所、総容量約二百七十三万立米の調節池を稼働させてまいりました。豪雨時には洪水を貯留することで、調節池下流の水位上昇を抑制し、浸水被害を軽減する効果を発揮しております。
 今年度は、環七地下広域調節池等八か所で工事を実施しており、このうち境川金森調節池では取水を開始いたします。引き続き整備を進め、二〇三五年までに累計約三百六十五万立米の稼働を目指します。
 今後も調節池の整備を一層推進し、水害に強い都市東京を実現してまいります。
 次に、水害時の排水対応についてでございますが、実効性の高い排水体制を構築するためには、想定される浸水状況に適した機材を導入し、その運用の習熟度を高めていくことが重要でございます。
 都は今年度、大規模な浸水に備え、大容量の移動式排水ポンプ車への更新を進めるとともに、高低差がある箇所などでも利用可能なポンプを新たに導入いたします。今後、更新を進め、排水能力を現在の約一・五倍へと引き上げてまいります。
 また、国や区などと連携し、水害時の排水対応の実効性を高める訓練を繰り返し実施いたします。
 こうした取組により、水害に強い都市東京の実現に向け、災害対応力を強化してまいります。
   〔下水道局長藤橋知一君登壇〕

○下水道局長(藤橋知一君) 多摩地域の浸水対策の取組についてでございますが、頻発する集中豪雨等に備え、都と市町村が連携して浸水リスクの高い地区を重点化し、対策を進めることが重要でございます。
 都は、放流先がないなど、市単独で雨水排除が困難な地域で雨水幹線の整備を担い、現在、東大和市など三市にわたる空堀川上流雨水幹線を整備しております。五月には、幹線上流部の立川市及び武蔵村山市内の工区で土質調査に着手したところでございます。台風六号の際には、完成した一部区間で約一千立方メートルの雨水を貯留いたしました。
 また、市町村の効果的な対策に向け、ノウハウの提供や十八市町の二十一地区への財政支援等を行ってまいります。
 こうした取組を着実に進め、多摩地域の強靱化を図ってまいります。
   〔住宅政策本部長山崎弘人君登壇〕

○住宅政策本部長(山崎弘人君) 都営住宅における在宅避難についてでございますが、災害時に住みなれた自宅で避難生活を送れるよう、ハード、ソフト両面での備えを進めることは、都営住宅においても重要でございます。
 そこで、都は、都営住宅におきまして、日常備蓄の重要性の周知や自治会の訓練実施への助言を丁寧に行っていくとともに、今後も全ての建て替え住棟に防災備蓄スペースの設置を進めてまいります。
 さらに、太陽光発電を活用した災害用コンセントを既存住棟のエントランスだけでなく、建て替えに合せて各階共用部にも順次設置を拡大してまいります。
 加えまして、自治会の防災マニュアル策定や専門家活用を支援するなど、在宅避難に関する取組を推進してまいります。
   〔中央卸売市場長猪口太一君登壇〕

○中央卸売市場長(猪口太一君) 市場経営の持続性の確保についてのご質問にお答えいたします。
 中央卸売市場が今後も基幹的なインフラとしての役割を果たすためには、経営の基盤となる市場会計の収支改善が必要でございます。
 このため、都は、経営改善に向けた管理費など経費の削減を徹底するとともに、今年度、収入確保に向けた新たな取組を始めることといたしました。
 具体的には、より高い運用収入を元本を毀損せず確保できるよう、満期保有を原則といたしまして、五百七十億円の債券運用を行うとともに、遊休地等の効率的、効果的な活用に向けた調査検討を進めてまいります。
 こうした取組により、さらなる市場の活性化の基礎となる持続可能な市場経営を目指してまいります。