○副議長(菅野弘一君) 十七番高田清久君。
〔十七番高田清久君登壇〕
○十七番(高田清久君) 初めに、多摩振興、特に多摩都市モノレールに関して質問をします。
都議会公明党はこれまで、高齢者の社会参加促進と健康増進のため、シルバーパスの果たす役割の重要性を踏まえ、実施から二十五年が経過している現行制度を抜本的に改善すべきと提案してまいりました。
議会質問や令和七年度予算要望において、住民税課税者の年額負担金二万五百十円を引き下げるべきと要請し、その結果、今年度から利用者負担額が一万二千円に引き下げられ、多くの方に喜ばれております。また、多摩都市モノレールをシルバーパスの対象にすることについても、沿線住民の強い要望を踏まえ、その実現に向け、取り組んでまいりました。昨年の第三回定例会や八年度予算要望でも強く実施を求め、知事は九年度中に対象に追加すると表明されたところであり、評価をします。そこで、今後のシルバーパスの改善に向けて、知事の見解を伺います。
多摩都市モノレールの箱根ケ崎方面への延伸については、武蔵村山市をはじめ、沿線地域の悲願であり、都議会公明党は、地元地域の皆様と手を携え、長年取り組んでまいりました。令和四年第四回定例会における都議会公明党の延伸実現を求める質問の後、五年度に都市計画案等の地元への説明会を実施し、六年度には都市計画を決定、七年度には都市計画事業認可を取得するなど、着実に事業が進められております。
本事業は、地元のみならず、多摩地域全体の期待も大きく、早期の開業が望まれており、引き続き、着実な事業推進が重要であります。そこで、多摩都市モノレールの箱根ケ崎延伸事業における事業の進捗状況と来年度の取組について、答弁を求めます。
また、延伸により、新駅が七つ誕生します。モノレール延伸は、地域にとって、交通アクセスの飛躍的向上が期待されると同時に、沿線地域の新たなまちづくりを進め、地域の活性化につなげる大きなチャンスにもなります。
都は、延伸に伴う沿線地域のまちづくりについて、年度内の計画策定に向けて検討を進めていますが、開業に向けた長期的視点に立ちながらも、必要な取組は今から進めていくことが重要と考えます。
まちづくりに当たっては、関係者のプラットフォームを活用するなど、地元の声を十分に聞きながら進めていくべきと考えます。その上で、武蔵村山に新たに誕生するNo.1駅からNo.5駅までの五つの駅について、いかに持続的に発展できるまちづくりの拠点にしていけるのか、地元の意見も踏まえたコンセプトづくりが必要です。
例えば、No.1駅については、駅予定地南側にある都営村山団地の建て替えで創出された用地を核として、都営住宅居住者の利便性向上にも十分配慮し、子育て世代や高齢者などの暮らしを支える拠点を生み出すまちづくりを進めるべきと考えます。
また、No.3駅については、武蔵村山市の中核となる駅として整備するため、地元と連携し、駅とイオンモールをつなぐ道路を軸として、にぎわいを創出するべきと考えます。さらに、モノレール延伸を地域の活性化につなげていくためには、ほかの駅も含め、アクセス向上に向け、駅とまちの回遊性を向上していくことが重要です。モノレール延伸と併せて整備される駅周辺のまちづくりについて、こうした観点を計画に盛り込むべきと考えますが、都の見解を求めます。
加えて、武蔵村山市や東大和市、東村山市の北多摩地域は狭山丘陵が広がり、都内からのアクセスもよく、身近に自然に触れることができる魅力的な地域であります。また、丘陵内にある多摩湖は水源としての役割に加え、富士を望む景観を有する貴重な水辺空間であります。
一方で、多摩湖周辺の道路においては、その景観が十分に享受できる状況となっておりません。モノレール延伸に向けては、緑の保全を確保しつつ、多摩湖周辺の道路の活用など、自然環境を観光資源として生かしたまちづくりが重要です。こうした観点を計画に位置づけ、取組を進めるべきと考えます。見解を求めます。
次に、誰もが輝く東京の実現へ、三点質問します。
第一に、精神障害者手帳の更新の迅速化でございます。
都議会公明党による令和五年の予算特別委員会での提案を踏まえ、都は手帳の更新時期を迎える方へ、開始時期をショートメールやSMSでお知らせするサービスを始めました。
一方で、それでも、先日、精神障害者手帳の更新に時間がかかり過ぎており、一時的に失効してしまい、必要な行政サービスが受けられなかったとのお声が寄せられました。昨年九月には、二十六市の障害担当課長会からも、都は申請から交付までの標準処理期間を四十五日としているが、実情は九十日程度かかっており、申請者からの苦情が非常に多く、市職員の負担も大きいことから、都に対し改善を求める要望書が提出されました。
手続更新の長期化により、障害者の方が本来受けられるサービスを受けられなくなる事態は避けるべきです。都は事務の効率化や審査体制の強化などに取り組むべきと考えますが、都の見解を求めます。
第二に、都立公園のバリアフリー化です。
都はこれまで、都立公園について、障害の有無にかかわらず、子供が安全に遊ぶことができるよう、公園施設のバリアフリー化等を進めてきました。一方で、公園内には、じゃぶじゃぶ池などの水遊びができる施設がありますが、障害の有無にかかわらず、あらゆる子供が利用できる施設は少なく、そうした施設の整備を求める声もあります。
現在、都立東大和南公園のじゃぶじゃぶ池などの親水施設については、リニューアルの検討も進められていると聞いており、バリアフリーの視点を生かした施設の整備を行うべきと考えます。見解を求めます。
第三に、産後ケアです。
都議会公明党の度重なる質疑を通じ、母子等に対して心身のケアや育児をサポートする産後ケア事業が拡充され、喜びの声をたくさんいただいております。一方で、生後四か月になると、首も据わり、しっかりしてくる反面、体重が増え、だっこの負担が大きくなるとともに、寝返りが始まり、なかなか目が離せなくなるなど、今までとは異なる育児の悩みや負担があることから、生後四か月の壁といわれることもあるなど、引き続き、お母さんとお子さんへの支援が必要です。
こうした課題に対し、都の対応が必要と考えますが、安全管理上の課題や乳児用のベビーベッドの設備がないこと等から、生後四か月以降の受入れが進んでいないのが現状であります。また、出産直後に産後ケアの支援を使い切ってしまう方もおり、宿泊型も含め、生後四か月以降でも、産後ケアによる育児支援が必要と考えます。
そこで、生後四か月以降の受入れを行う産後ケア施設への支援も必要と考えますが、都の見解を求めます。
次に、中小企業の特許取得支援について質問をします。
中小企業が、自社の独自技術による製品開発を進め、収益力を高めるためには、その源泉である技術を知的財産として戦略的に活用することが必要です。しかし、技術の権利化に当たっては、国内外の手続の煩雑さがあり、一度の出願だけでは終わらず、複数回の書類のやり取りが生じる、いわゆる拒絶査定となる場合も多く、中小企業にとって負担が大きいとのお声を伺ってまいりました。
特に、先端技術であるAIを活用したサービス分野では技術革新が目覚ましく、権利保護までの時間がかかるのが実情です。
そこで、都は、こうした先端技術分野における拒絶査定後の再チャレンジへの支援策を強化すべきと考えますが、見解を求めます。
最後に、地元関連について二点質問します。
第一に、東村山駅連続立体交差事業であります。
東村山駅周辺では、長年、踏切による道路の慢性的な渋滞や踏切事故の危険性、鉄道による市内地域の分断など課題がありました。都議会公明党は、こうした課題解決に向け、東村山駅周辺の連続立体交差事業の実現を訴え続け、平成二十四年の都市計画決定以降、事業が進展し、ついに昨年六月に西武新宿線の下り線が高架化されました。
高架化は、渋滞解消のみならず、高架下を生かしたまちづくりにより、にぎわい創出も期待され、その取組は地元の意見を踏まえ進めるべきと考えます。
引き続き、東村山駅周辺の五つの踏切除却による鉄道の全線高架化を着実に進めていく必要があります。同事業の最初の成果である新宿線下り線の高架化による整備効果について質問をします。
最後に、空堀川上流雨水幹線事業であります。
地元東大和市では、これまで豪雨により家屋浸水、道路冠水が度々発生してきました。こうした課題に対し、都議会公明党は、地元の皆様と長年連携し、都に対策を求め続け、その結果、令和四年度、都の事業として同地域にて空堀川上流雨水幹線整備事業が始まり、本年四月の稼働を目指し、事業が進んでいます。
東大和市内の事業を着実に進めるとともに、対策が必要な次期工区へも速やかに着工すべきと考えます。現在の状況と次期工区への取組について見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕
○知事(小池百合子君) 高田清久議員の一般質問にお答えいたします。
シルバーパスについてであります。
多摩都市モノレールは、今後、延伸によりまして南北方向の拠点が結ばれることで、多摩地域での暮らし、活力、魅力の向上にさらに寄与することが期待されております。このため、シルバーパスの利用対象に令和九年度中に追加をいたしまして、多摩地域の発展に向け、活性化を促してまいります。
都はこれまで、シルバーパスによって高齢者が気軽に外出し、社会参加できるように後押しをしてまいりました。今年度は、制度の抜本的見直しまでの間、年間二万五百十円の利用者負担額を一万二千円に引き下げておりまして、十二月時点で、この区分のパスの発行数は前年同時期を約四割上回っておりまして、多くの高齢者にご利用いただいております。
シルバーパス制度につきましては、アクティブなChoju社会の実現を目指しまして、ICカード化により利用実態を把握しながら、高齢者施策全体を総合的に議論する中で、制度の在り方を検討してまいります。
なお、その他の質問につきましては、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕
○東京都技監(谷崎馨一君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、多摩モノレール沿線のまちづくりについてでございます。
延伸を契機といたしまして、沿線の魅力を高めるまちづくりを進めていくことが重要でございます。有識者や地元市町等で構成する検討会で、まちの将来像や実現に向けた取組の検討を進め、今年度末に実施計画として取りまとめてまいります。
この計画に、駅前広場の整備と併せ、多様な世代の暮らしを支える都市機能の誘導、駅とまちをつなぐにぎわい軸の形成や回遊性の向上等を、地元市町と連携し、進めていくことを位置づけてまいります。
今後、駅を中心としたまちづくりを進めることにより、新しい暮らし方、働き方のモデルとなるまちを実現してまいります。
次に、狭山丘陵の活用に向けた取組についてでございます。
狭山丘陵は、多摩都市モノレール延伸部沿線を特徴づける地域資源でございます。このため、検討会におきまして、人を呼び込む集客、観光の拠点として狭山丘陵を活用するための取組を検討しております。
今年度末に取りまとめる実施計画に、狭山丘陵を生かした教育やツーリズムの展開、集客施設の整備に向けた方向性を位置づけてまいります。
今後、狭山丘陵を活用したまちづくりを進めることにより、緑の恵みを最大限に生かしたまちを実現してまいります。
〔建設局長花井徹夫君登壇〕
○建設局長(花井徹夫君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、多摩都市モノレールの箱根ケ崎延伸事業についてでございますが、多摩都市モノレールは、多摩の成長に欠くことができない基幹的なインフラでございます。
都は、昨年十一月に、都市計画事業の認可を取得し、事業に着手いたしました。現在、用地取得を進めるとともに、地下埋設物の移設工事等を実施しているところでございます。来年度は、引き続き用地取得を推進するとともに、モノレールの基礎や支柱を建設する工事等に着手する予定でございます。
引き続き、地元の理解と協力を得ながら事業を推進してまいります。
次に、東大和南公園の親水施設のリニューアルについてでございますが、本施設は、整備から三十年以上が経過し、老朽化も進んでおりますことから、現在、改修に向けた検討を行っているところでございます。
具体的には、車椅子使用者が介助者と一緒に水に触れられるよう、ユニバーサルデザイン対応とするなど、障害の有無にかかわらず、誰もが楽しめる施設にしてまいります。また、あずまや等の改修を行うことで、夏の暑さにも配慮した施設とする予定でございます。
今後とも、利用者の意見等も聞きながら、来年度の工事着手に向け、準備を進めてまいります。
最後に、西武線東村山駅付近の連続立体交差事業による整備効果についてでございますが、本事業は、鉄道を高架化することにより、府中街道など五か所の踏切を除却することで、交通渋滞や地域分断を解消するとともに、地域の活性化にも資する極めて効果の高い事業でございます。
昨年六月、新宿線下り線の高架化によりまして、四か所の踏切で遮断時間が平均約三割減少し、交差する府中街道では、最大渋滞長が約六割減少いたしました。
また、アンケート調査でも、交通の流れがよくなり、渋滞が緩和されたとの意見をいただきました。
引き続き、地元市や鉄道事業者と連携し、全線高架化に向けて事業を推進してまいります。
〔福祉局長高崎秀之君登壇〕
○福祉局長(高崎秀之君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、精神障害者保健福祉手帳の更新についてでございますが、都は現在、臨時に職員体制を増強するほか、専門的な見地から審査を行う医師の増員などによりまして、手帳発行までの期間短縮に努めております。
今後、速やかに、事務処理委託の拡大による審査体制の強化に加えまして、区市町村向けマニュアルの改善や周知を図るほか、各審査工程の事務の効率化などに取り組みます。
また、発行に要する期間の短縮に向けまして、現在、国が検討するマイナポータルによる電子申請について、早急に結論を示すよう求めていきます。
これらの取組により、手続を抜本的に改善しまして、手帳交付に要する期間のさらなる短縮を図ってまいります。
次に、産後ケア事業についてでございますが、都は、とうきょうママパパ応援事業により、産後ケア事業に取り組む区市町村を支援しております。
国は、産後ケア事業の開始当初は、事業の対象時期の目安を出産後四か月頃までとしておりましたが、メンタルヘルスの重要性などを理由に、令和三年度に出産後一年以内に変更いたしました。また、生後四か月以降の乳児を受け入れる施設への加算を令和七年度に新設しております。
こうした状況を踏まえまして、生後四か月以降の産後ケアが進むよう、課長会など様々な機会を通じ、新たな加算の活用を区市町村へ働きかけてまいります。
〔産業労働局長田中慎一君登壇〕
○産業労働局長(田中慎一君) 中小企業の知的財産の権利化についてのご質問にお答えいたします。
都内の中小企業やスタートアップが優れた技術などを知的財産として保護できますよう、きめ細かい支援を行うことが必要でございます。
都は、革新的な技術を持つスタートアップを対象として、国内外での知的財産権の取得を円滑に行えますよう伴走型の支援を行うとともに、特許出願から登録までに係る費用を助成しております。
来年度は、AI技術を活用した事業を展開する中小企業に対象を拡大し、拒絶査定の対応も含む特許取得までの費用への助成を新たに実施いたします。
これらによりまして、中小企業の知的財産の保護を着実に後押ししてまいります。
〔下水道局長藤橋知一君登壇〕
○下水道局長(藤橋知一君) 空堀川上流雨水幹線についてでございますが、下水道局では、浸水被害を軽減するため、立川市、東大和市、武蔵村山市にまたがる広域的な雨水幹線を複数の工区に分けて整備しております。このうち、東大和市内の第一工区のトンネル掘削を昨年十二月に完了し、現在、雨水を取り込む取水管の整備を進めております。
令和八年四月からは、早期に整備効果を発揮させるため、この完了した区間を活用し、約一万六千立方メートルの貯留施設として稼働させてまいります。
さらに、立川市、武蔵村山市内の次期工区の早期着工に向けた設計を進めるなど、着実に事業を推進してまいります。
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