令和八年東京都議会会議録第三号〔速報版〕

○議長(増子博樹君) 百三番藤田りょうこさん。
〔百三番藤田りょうこ君登壇〕

○百三番(藤田りょうこ君) 生活できる東京を目指す四つの課題について、日本共産党都議団の質問を行います。
 第一は、公共サービスの危機を打開し、公共を取り戻す課題です。
 国が定める診療報酬が物価高騰に追いつかず、医療機関は、民間、公立問わず経営危機に直面しています。
 医療現場からの切実な要望を受け、都は、新年度予算案で、緊急、臨時的な支援として、民間病院に対する支援を百四十五億円計上しました。都内公立病院への支援も拡充しました。
 いずれも重要ですが、赤字の解消にはまだ大きな距離があることを、都はどう認識していますか。さらなる支援の拡充が必要ではありませんか。
 都も、医療関係団体も、診療報酬を一〇%引き上げるよう求めてきました。しかし、実際は三・〇九%の引上げにとどまりました。これでは、物価高騰に追いつかず、職員の給与を十分に引き上げることができません。医療機関などから、到底容認できない、改定率が低過ぎると声が上がっています。
 さらなる診療報酬の引上げを国に求めるべきです。いかがですか。
 独立行政法人化された都立病院の第二期中期目標と計画の改定に向けた議論が行われています。その中で、病床削減や医療機能の縮小につながる議論がされていることは重大です。
 都立病院は、都内の母体搬送の四分の一、ハイリスクの未受診妊婦の四割以上を受け入れ、小児救急搬送でも三分の一を超えています。島しょ地域からの救急搬送患者は九割以上を都立広尾病院が受け入れています。
 このように重要な役割を果たしている都立病院の行政的医療を守り、充実させていくことが必要です。知事はどう認識していますか。
 都立病院への運営費負担金なども増額、拡充すべきです。いかがですか。
 看護師不足を補うため、医療機関は人材紹介業者を利用せざるを得ず、高額の手数料が病院経営を圧迫しています。ある民間医療機関は、昨年、一千七百万円もの紹介料を支払いました。
 都の調査では、病院の人材紹介業者への支払い状況や利用する理由はどうなっていますか。
 大事な診療報酬が、人材紹介業者のもうけのためではなく、職員の賃金に回るようにするため、手数料に上限を設けるなどの対策を国に求めるべきです。いかがですか。
 地域公共交通の危機打開・充実への提言を、日本共産党都議団は昨年一月に発表しました。
 それから一年がたち、新年度予算案に、民間バス運転士の定着、離職防止対策などが初めて盛り込まれたことは重要です。しかし、さらなる支援が必要です。
 韓国のソウル特別市など大都市では、サービス向上のため、バス事業が準公営化され、収支の不足額は市が補填しています。
 フランスやドイツでも、地域公共交通の事業費に対する運賃収入は三割から四割程度で、差額は国や自治体などが補填しています。
 知事は、地域公共交通の公共性をどう認識していますか。
 民営であれ、都営、公営であれ、不採算でも支えることが必要な公共サービスとして位置づけて、運行維持のための財政支援を都として行うべきですが、いかがですか。
 フランスは、一九八二年に世界で初めて移動権、交通権を明文化した国内交通基本法を制定しました。
 都は一月に、東京における地域公共交通の基本方針の改定に向けた中間のまとめを公表しました。基本方針の中に、都民が移動する権利の保障を位置づけることを求めます。見解を伺います。
 シルバーパスについて、荒川区は、一万二千円パスの費用負担を実質千円に軽減する助成事業に踏み出しました。墨田区、港区、江戸川区、葛飾区も、新年度から同様の支援を行う予定です。しかし、財政力の弱い多摩地域では難しく、またしても多摩格差が広がります。
 都として、シルバーパスを無料化、または一律千円にするなど、費用負担をさらに軽減することが必要ではありませんか。答弁を求めます。
 第二に、全ての人の人権を尊重する課題です。
 子供の権利が、都の教育行政によって侵害されているのは深刻な問題です。
 昨年十一月の中学三年生の英語スピーキングテスト、ESAT-Jで、聴覚障害のある生徒が、音声の補助として使う、問題を文字にした冊子が音声と異なる内容だったという重大なミスが起きました。しかも複数の会場で発生し、十二月に再試験となりました。
 事業者であるブリティッシュ・カウンシルの責任は重大です。見解を伺います。
 入試で使うテストで起きたミスなのに、なぜ直ちに事実と対応を公表しなかったのですか。また、今月二日の教育委員会では、口頭報告だけで、報告資料に記載しなかったのはなぜですか。
 さらに、ある生徒には、有無を言わさず再試験を受けるように指示し、別の保護者には、再試験を受けず、十一月の試験結果を使ってもよいと案内したという情報が届いています。先日の文教委員会で、都教委はこれを否定できませんでした。事実を明らかにしてください。入試に関わるテストで、なぜ生徒によって対応を変えるという不公平な扱いをしたのですか。
 公平、公正性も透明性もない英語スピーキングテストが、入試に活用できないことは明白です。認識を伺います。
 英語スピーキングテストは中止すべきです。
 都立高校や特別支援学校、区市町村の小中学校の老朽化の改善を求める声が、多くの保護者から寄せられています。
 日本共産党都議団は、これらの声に応えて、対策を急ぐよう繰り返し求め、新年度予算案では、都立高校の校舎の内装や外壁、トイレの改修など施設集中整備強化事業が打ち出されました。事態は深刻であり、急ぐことが必要です。
 都立大島海洋国際高校の寄宿舎は、生活環境の悪化が深刻です。トイレのバルブが壊れて水が噴き出す、排水管が割れて悪臭が漂う、大雨が降ると水が湧き出し、床が水浸しになります。浴室棟への坂道は、雨が降ると泥の川になり、入浴後にまた足が汚れてしまうなど、衛生上も問題があります。
 改築を含めた抜本的な対策と、改築までの間の効果ある修繕に直ちに取り組むべきです。いかがですか。
 都立学校の施設をきれいに保つためには、法定点検にとどまらない定期的な点検や、小中規模の改修、大規模改修を計画的に行うことが必要です。独自の長寿命化計画を直ちに作成、実施すること、学校からの改修の要望には迅速に応じることを求めます。見解を伺います。
 東京都市長会は、都への予算要望の中で、小中学校の老朽化などへの対応が喫緊の課題であるにもかかわらず、物価高騰の中、財源確保に苦慮していると述べています。
 例えば、日野市では、昨年度、十六校から二十五件もの雨漏りの修繕要望が出され、洪水時の避難所となっており、避難中に雨漏りすることは避けたいなど、切迫した状況です。知事、深刻な問題だと思いませんか。
 国の補助金は、対象事業が限られます。市長会の要望に応え、都として、小中学校の施設整備への財政支援が必要です。答弁を求めます。
 高校就学支援金制度の所得制限を国が撤廃し、支給額を増額したことは重要ですが、外国人学校や一部の外国籍の生徒を除外していることは重大です。例えば、小学校卒業後に来日した高校生は対象外です。政府が日本に住む人々を等級分けし、支援に差をつけるようなことは、差別を助長し、許されません。
 都は、国より早く、昨年度から、高校授業料補助の所得制限を撤廃し、実質無償化してきました。外国籍の生徒も対象です。この制度の対象を狭めたり、支給額に差をつけたりすることはあってはならないと思いますが、見解を伺います。
 外国人学校や朝鮮学校の生徒についても、教育を受ける権利を保障する立場から、都として独自の授業料補助をすること、また、都が停止している朝鮮学校への運営費補助を直ちに再開することを求めます。
 性暴力、性犯罪である痴漢ゼロの東京の実現を求める質問を、日本共産党都議団が五年前に行って以降、痴漢対策は政治の課題となり、画期的な前進がありました。
 都や都営地下鉄では、今年も受験期の痴漢撲滅キャンペーンを実施しています。鉄道会社や警視庁と連携し、どのように対策を強化しているのですか。新年度、さらなる充実を求めますが、いかがですか。
 日本共産党都議団は、今年一月九日、国に対し、私服でも受験が可能であること、痴漢被害に遭って遅刻した場合に追試験の対象となることの周知徹底などを申し入れ、文科大臣が、その日の定例記者会見で言及しました。しかし、多くの受験生や保護者には知られていません。
 私服でも受験が可能であること、痴漢被害に遭って遅刻した場合に追試験の対象となることを、学校を通じて生徒たちへ伝えることを求めますが、いかがですか。
 痴漢は、ほかの犯罪と比べても再犯率が高く、痴漢をなくすためには、再犯防止プログラムを実施して、加害をなくしていくことが重要です。
 都議会では、二〇二四年第三回定例会で、痴漢加害者に対する再犯防止の支援を求める陳情が全会一致で趣旨採択されました。都として、痴漢の加害者の再犯防止の取組をどのように進めるのですか。
 性暴力被害者への支援を充実するために、様々な分野の医師が性暴力、性被害について学ぶ機会を設けてほしいという要望が、支援の現場から出されています。研修の充実を求めますが、いかがですか。
 第三に、持続可能な東京をつくる課題です。
 まず、気候危機の打開です。人類の生存に関わる大問題ですが、日本の取組は世界から周回遅れです。中でも、温室効果ガス大量排出都市である東京都の取組は、大きな鍵を握ります。
 ところが、とりわけ都心部では、気候危機対策に逆行する問題があまりにも多く、五〇%削減の目標達成の見通しはありません。
 二〇三〇年まで残り五年。基準年の二〇〇〇年と比較した二〇二三年度の温室効果ガス及びエネルギー消費量の削減状況と、カーボンハーフ達成に必要な削減量等をお答えください。
 知事は施政方針で、認定制度、ガイドライン、早期の情報把握を三位一体で運用し、まちと調和した環境配慮型のデータセンター整備を後押しすると述べました。知事が掲げる環境に優しいデータセンターに向けた検討状況を伺います。
 また、都が検討している認定制度は、CO2の削減率のみを評価し、莫大な排出量は評価対象にしないとしています。排出量そのものを規制の対象とすべきではありませんか。
 年度内に策定するガイドラインは、CO2排出量や排熱量の情報公開を事業者に義務づけるのですか。また、環境負荷の高いデータセンターの建設を制限するなど、実効性ある規制は位置づけるのですか。
 とりわけ住宅街に巨大センターを建設できないように、立地や規模を規制すべきではありませんか。
 以上三問について、知事の答弁を求めます。
 世界では、ニューヨーク、パリ、スペイン、北京など各地で、樹木を育てて気温の抑制に効果的な樹冠被覆率を増やす取組が進んでいます。こうした世界の都市の取組の重要性を、知事はどう認識していますか。
 都が石原都政以来指標としているみどり率は、世界で通用しません。広く世界に目を向けて、都内の樹冠被覆率の現状を把握し、目標を定めることを求めます。
 世界から大きく立ち遅れている住宅の断熱化も急務です。予算案では、住宅の断熱化をさらに進めるとして、補助率の引上げなどが検討されましたが、断熱効果を高める上で重要なのが気密性です。都として、気密性能についても基準を設けるべきですが、認識と併せて都の見解を伺います。
 防災対策では、国が新たに発表した首都直下地震の被害想定に対し、都は反論の見解を発表し、独自に新たな被害想定をまとめると表明しました。
 被害想定をつくる際に何より大事なことは、都民の命と財産を守る立場に徹し切ることだと考えますが、知事の認識を伺います。
 都は、四年前に公表した被害想定で、湾岸部の超高層マンションや都心の超高層オフィスビルの建設が新たなリスクを生んでいることへの警鐘を鳴らしました。
 今回の改定では、新たなリスクによる被害の数値化を目指すべきだと考えますが、見解を伺います。
 災害関連死は、災害による直接の死者数を超えることもある深刻な問題です。その深刻さを踏まえた、災害関連死の人数の想定を行うことを求めますが、いかがですか。
 都内には、旧耐震基準のマンションが多く残されており、耐震化は急務です。
 都が耐震改修助成の補助率を六分の一に引き上げたことは重要ですが、資材や工事費の高騰により、耐震化を諦めたり、マンションの管理組合が修繕積立金を引き上げざるを得ない状況が広がっています。
 資材、工事費の高騰に見合うよう、補助額、補助率をさらに引き上げることを求めます。いかがですか。
 最後、第四は、平和の課題です。
 昨年十一月、横田基地のパラシュート降下訓練で、米軍は相次いで住宅地への落下事故を起こし、しかも落下したパラシュートを、夜間に無断で児童館の敷地に侵入して回収しました。
 日本の法律はもとより、不平等な日米地位協定をもってしても正当化できないことが、国会論戦で明確になっています。知事はどう認識していますか。
 児童館は、都営住宅の敷地内にあります。東京都は、不法侵入された被害者として、事実経過を調査し、法的措置も検討すべきです。知事、いかがですか。
 日本の主権を侵害する在日米軍のやりたい放題は許されません。訓練の中止を求めるべきです。
 太平洋戦争末期、米軍が日本国内四百を超える市町村で行った無差別爆撃は、東京でも多くの人の命を奪い、負傷者を出しました。
 国会では、民間の空襲被害者の救済法を求める議員立法の動きがありますが、いまだ実っていません。しかし、名古屋市、岐阜市、岡崎市、浜松市が見舞金の支給を行っており、世田谷区も踏み出しました。
 知事、二度と戦争の惨禍を繰り返さないという決意とともに、空襲被害者に対し、見舞金制度を創設すべきです。また、被害の実態を調査して明らかにすることが必要ではありませんか。答弁を求め、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 藤田りょうこ議員の一般質問にお答えいたします。
 都立病院の役割についてのお尋ねです。
 都立病院は、周産期医療をはじめ、行政的医療の安定的かつ継続的な提供等を推進することによりまして、都民の健康を守り、その増進に寄与いたしております。
 地域公共交通についてであります。
 地域公共交通は、都市活動や身近な地域での生活を支える移動手段であります。
 都は、令和四年に策定いたしました地域公共交通の基本方針に基づきまして、区市町村が地域の交通課題の解決に主体的に取り組めますよう、コミュニティバス等への財政的支援を実施いたしております。
 被害想定についてであります。
 被害想定は、真に必要な防災対策を講じる上で重要なものであります。
 都民の生命と財産を守ることは、都の重要な責務であると、かねてから申し上げているところでございます。
 なお、その他の質問につきましては、教育長、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長坂本雅彦君登壇〕

○教育長(坂本雅彦君) 九点のご質問にお答えをいたします。
 まず、英語スピーキングテストについてでございますが、今回の英語スピーキングテストでは、問題冊子の配布に係る現場対応の誤り等が生じたことによりまして、ルールにのっとり再度の受験機会を設けました。
 これによりまして、希望する全ての生徒は受験ができております。
 このテストに係る事業者は、定められた運営方法に従い、適切に試験を実施したところです。
 次に、スピーキングテストの実施状況についてでございますが、今回のテストの実施状況については、教育委員会で報告をしております。また、その報告に当たっては、資料を適切に作成し、説明をしております。
 次に、スピーキングテストの実施についてでございますが、今回のテストでは、ルールにのっとり、再試験の対象となった全ての生徒について、再度の受験の機会を設けました。
 これによりまして、希望する全ての生徒は確実に受験ができており、試験は適切に実施されました。
 次に、スピーキングテストの結果の活用についてでございますが、テストは適切に実施をされており、引き続き都立高校入試において、その結果を活用してまいります。
 次に、都立高校の寄宿舎の改修等についてでございますが、都教育委員会では、都立高校の施設について、改築等を計画的に進めるほか、学校の要望を踏まえ修繕を行っております。大島海洋国際高校の寄宿舎に関しても、電気設備の改修など必要な対応を始めているところでございます。
 次に、都立学校の施設の改修等についてでございますが、都教育委員会では、都立学校の施設に関し、築年数や老朽化の度合い等を総合的に勘案した計画により、改築や大規模改修を進めております。
 また、学校の要望を踏まえ、必要な修繕や改修を実施しているところでございます。
 次に、公立小中学校の施設整備についてでございますが、公立小中学校において老朽化した施設等の整備については、原則として、設置者である区市町村の責任において行うものでございます。
 次に、公立小中学校の施設整備への支援についてでございますが、都は、区市町村に対し、国の補助制度を活用し、施設整備を進めることができるよう支援するとともに、国に対し、補助率の引上げ等を要望しております。
 最後に、都立高校等の入試に係る対応についてでございますが、入学試験を受けるため都立高校に行く途中、痴漢の被害に遭った場合に、別の日に受験のできることは、区市町村教育委員会を通じ中学校に伝えております。また、そうした受検のときの服装のルールはございません。
 さらに、大学入学共通テストにおきまして、痴漢の被害に遭った場合や服装のルールについて、同様の旨であることを都立高校に伝えております。
〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕

○東京都技監(谷崎馨一君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、都民が移動する権利についてでございます。
 都はこれまで、高密な鉄道網とバス等を組み合せ、利便性の高い交通ネットワークを充実することで、誰もが活動しやすい都市を実現してまいりました。
 地域公共交通は、区市町村が主体となり、多様な関係者が参画し、それぞれの役割を果たしていくことが重要でございます。
 次に、ガイドラインの内容についてでございます。
 今年度内に関係局が連携し、策定するガイドラインは、社会の基幹インフラであるデータセンターにつきまして、まちづくりや脱炭素などとの整合を図りつつ、整備を後押しするものでございます。
 次に、データセンターへの規制についてでございます。
 我が国では、都市計画法や建築基準法に基づき、建築物の用途や規模等が定められております。また、地域の実情に応じて策定されます地区計画等により、良好な市街地環境の形成が図られております。
 次に、横田基地におけるパラシュートの落下についてでございます。安全保障に関することは、国の専管事項でございます。訓練を含む米軍の運用に当たりましては、周辺住民の生活に最大限の配慮が払われなくてはなりません。
 このため、都は、地元自治体と共に、国と米軍に対し、基地に起因する事故等が発生した際には、迅速に情報提供することを要請しております。
 最後に、事実経過の調査等についてでございます。安全保障に関することは国の専管事項であり、国が責任を持って行うべきことでございます。都は、地元自治体と共に、国と米軍に対し、今回のパラシュート落下の原因究明等に関する情報を速やかに提供することを要請しております。
〔保健医療局長山田忠輝君登壇〕

○保健医療局長(山田忠輝君) 五点の質問にお答えいたします。
 初めに、地域医療の確保についてでございますが、本来、物価高騰等に伴う病院運営の課題は、国が診療報酬等で対応すべきであります。
 今般、一定程度の措置が図られたものの、その効果などを見極める必要があります。
 そのため都は、来年度、全ての民間病院への緊急的かつ臨時的な支援や、急性期医療を担う民間病院への臨時的な支援のほか、市町村公立病院への運営費補助の単価の引上げを行うことといたしました。
 次に、診療報酬等についてでございますが、都は昨年十一月に、診療報酬の引上げ等を求める国への緊急提言を実施いたしました。今後も、病院の経営状況を把握し、診療報酬改定等による効果などを見極めてまいります。
 次に、都立病院への運営費負担金についてでございますが、都はこれまでも、都立病院機構に対し、採算の確保が困難な行政的医療の提供に必要な経費として、運営費負担金を措置しております。
 また、独法化以前から計画または着手していた施設整備に対して、物価高騰に係る経費の一部を臨時的に支援をしております。
 次に、看護師の確保についてでございますが、都が昨年度実施いたしました看護人材実態調査では、都内病院における有料職業紹介事業者への年間支払金額は、一病院当たり平均約千七十三万円となっております。
 また、有料職業紹介を利用する理由としては、人材確保が困難なためやむを得ずや、すぐに求職者が紹介されるなどがございました。
 都は、医療機関の看護師確保を支援するため、東京都ナースプラザにおいて無料職業紹介事業を実施しております。
 最後に、看護師の紹介手数料についてでございますが、国は昨年四月から、職業安定法に基づき、職業紹介事業者に対して紹介手数料率の実績の公開を求めております。
 都は、昨年十一月に、九都県市で連携し、医療機関の負担も踏まえ、紹介手数料の適正化を図るため必要な措置を講じるよう国に要望をしております。
〔福祉局長高崎秀之君登壇〕

○福祉局長(高崎秀之君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、シルバーパスについてでございますが、本制度については、制度導入以降の高齢者像などの変化を踏まえまして、ICカード化により利用実態を把握しながら、高齢者施策全体を総合的に議論する中で検討することとしております。
 抜本的な制度見直しまでの間、高齢者の社会参加を後押しするため、年間の費用負担額を一万二千円に引き下げ、利用者の負担軽減を図っております。
 次に、空襲被害者に対する給付金についてでございますが、空襲被害者等の補償問題について立法措置による解決を考える議員連盟において、空襲被害者に対する特別給付金の支給などを内容とする議員立法について議論が行われております。
〔生活文化局長古屋留美君登壇〕

○生活文化局長(古屋留美君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、高校無償化についてでございますが、都は令和六年度より所得制限を撤廃し、国も来年度より所得制限を撤廃する等の見直しを予定しております。
 国会で法案審議が始まるところであり、補助の対象等、制度の詳細は明らかではございませんが、都はその動向も見ながら適切に対処してまいります。
 次に、入学試験当日の痴漢対策についてでございますが、都は、各私立高校に対し、高校入試当日の服装は私服も可能とすることや、痴漢被害に遭った場合には追加の試験を認めるなどの柔軟な対応に努めるよう周知しているところでございます。
 また、大学入学共通テストにおいて、痴漢の被害に遭った場合や、服装のルールについて、同様の旨であることを私立高校に周知しております。
 次に、東京空襲の犠牲者についてでございますが、都は、戦争の惨禍を再び繰り返さないことを誓い、三月十日を東京都平和の日と定め、毎年、平和の日記念式典をはじめ、平和関連事業を実施しております。
 また、犠牲となられた方々を追悼するため、東京空襲犠牲者名簿を作成しております。名簿への登載については、都のホームページなどで呼びかけるほか、区市町村に協力を依頼しております。
〔都民安全総合対策本部長竹迫宜哉君登壇〕

○都民安全総合対策本部長(竹迫宜哉君) まず、受験期の痴漢撲滅キャンペーンについてでございますが、都は現在、鉄道事業者や警視庁と連携し、受験期の痴漢撲滅キャンペーンを実施しております。
 キャンペーンの期間中は、警視庁、鉄道事業者による警戒活動の強化や広報啓発活動を行ったほか、車体広告を活用し、痴漢は重大な犯罪である旨を広く周知いたしました。引き続き、痴漢を許さない社会の機運を高めてまいります。
 次に、痴漢加害者の再犯防止の取組についてでございますが、犯罪をした人たちが抱える課題を社会全体で解消し、立ち直りを促していくことは重要でございます。
 都は、犯罪お悩みなんでも相談を開設し、犯罪をした者や、その家族等の相談を受け付けております。
 なお、児童等に教育、保育等を提供する事業者に対し、痴漢を含む特定性犯罪前科の有無の確認を求める旨規定をする、いわゆる子供性暴力防止法が本年十二月から施行予定でございます。
〔交通局長堀越弥栄子君登壇〕

○交通局長(堀越弥栄子君) 都営地下鉄における受験期の痴漢対策についてでございますが、交通局では、警察及び各鉄道事業者と連携したキャンペーンに加え、局独自に期間を延長し、駅係員による巡回を強化するとともに、車内や駅構内放送、SNS等を通じて、痴漢撲滅に向けた情報発信を行っております。
 こうした取組により、誰もが安心して都営地下鉄を利用できる環境づくりを進めてまいります。
〔総務局長佐藤智秀君登壇〕

○総務局長(佐藤智秀君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、性犯罪等被害に関する研修についてのご質問でございます。
 都は、医療従事者を対象に、被害者の心理状態や対応方法について理解を深めるため、研修を実施しております。産婦人科、精神科、内科、小児科など、様々な診療科の医師などが参加をしております。
 続いて、被害の数値化についてのご質問でございます。
 都は、被害想定の策定に当たり、過去の大規模地震を通じて蓄積した最新の知見を踏まえ、可能な限り定量的に被害を評価し、被害の定量化が困難な事象については定性的に評価をしております。
 最後に、災害関連死の被害想定についてのご質問でございます。
 都は、被害想定の策定に当たり、過去の大規模地震を通じて蓄積した最新の知見を踏まえ、可能な限り定量的に被害を評価し、被害の定量化が困難な事象については定性的に評価をしております。
 都は、今般の国の災害関連死の被害想定についてさらなる分析を求めており、国は、専門家等から成る検討会において検討することとしております。
〔環境局長須藤栄君登壇〕

○環境局長(須藤栄君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、温室効果ガスについてでございますが、二〇二三年度速報値では、二〇〇〇年度と比較した温室効果ガスの削減量は、六百二十二万トンCO2、率にして九・九%の削減でございます。エネルギー消費量は、二〇〇〇年度比で二八・六%削減しております。
 なお、二〇三〇年のカーボンハーフ達成に向け、温室効果ガスの必要な削減量は、二〇〇〇年度から三千百二十一万トンCO2、エネルギー消費量の削減割合は五〇%でございます。目標の達成を目指し、取組を推進してまいります。
 次に、緑を保全する取組についてでございますが、緑を測る指標は様々であり、面的に緑を測る緑被率や、樹木に着目した樹冠被覆率などがあることは承知をしております。
 都では、緑の多様な機能に着目したみどり率を用いて、緑地などの現状や推移を把握しております。
 都はこれまでも、街路樹の適切な維持管理や、屋敷林などの保全、生態系に配慮した企業緑地の拡大など、緑を守り育てる多面的な取組を実践しております。
 最後に、住宅の気密性能についてでございますが、気密性の確保は、暖冷房負荷の削減に有効である一方、施工技術の向上などにより、機密性は一定程度確保される状況にあるため、国は定量的な基準は設けておりません。
 東京ゼロエミ住宅の補助においては、都民に分かりやすいよう、国と同じ断熱、省エネ性能の基準を用いております。
〔産業労働局長田中慎一君登壇〕

○産業労働局長(田中慎一君) データセンターの認定制度についてのご質問にお答えいたします。
 国のデータセンターに関する省エネ性能の目標値等を参考に、エネルギー効率や再エネ利用状況、地域への貢献などを評価し、認定する制度を創設いたします。
 なお、キャップ・アンド・トレード制度において、CO2排出量の総量削減義務を課しているところでございます。
〔住宅政策本部長山崎弘人君登壇〕

○住宅政策本部長(山崎弘人君) マンションの耐震改修助成制度についてでございますが、都はこれまでも必要な見直しを実施しており、来年度予算案では、耐震化を促進するため、区市町が行うマンションの耐震診断や耐震改修に係る助成事業に対して、補助を拡充することとしております。
〔百三番藤田りょうこ君登壇〕

○百三番(藤田りょうこ君) 一問、再質問します。
 米軍のパラシュート事故について質問します。
 東京都には、米軍と直接交渉する手だてがなく、国と米軍に情報提供を要請することしかできません。
 沖縄県は、県の基地対策課が米軍に直接連絡がとれる体制をつくっています。
 東京都も米軍との直接連絡、交渉できる体制を取るべきです。答弁を求め、再質問を終わります。(拍手)
〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕

○東京都技監(谷崎馨一君) 横田基地におけるパラシュートの落下についての再質問にお答えいたします。
 安全保障に関することは国の専管事項でございまして、国が責任を持って行うべきことでございます。
 都といたしましては、地元自治体とともに、国と米軍に対し、基地に起因する事故等が発生した際には、迅速に情報提供することを要請しております。